JP2016123750A - スナップ留め具 - Google Patents

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精 武田
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Abstract

【課題】 軽量化が図れるとともに、コスト安にでき、さらには、色の選択の幅を拡大できてより見栄えするスナップ留め具を提供すること。【解決手段】 頭部aとその裏面m中央部から突出し先端側に先細り部Sを形成した柱状軸部1bとから成るリベット部材1と、前記柱状軸部に対応する貫通孔Hが形成されている雄型嵌合部材2と、前記貫通孔Hに連通する貫通孔hが形成されているとともに、雄型嵌合部材が嵌め込み可能な嵌合凹入部Aを中央部分に有する台部材3とを備え、雄型嵌合部材において、リベット部材の先細り部を、台部材の貫通孔hを介して雄型嵌合部材2の貫通孔に挿通させた状態で、前記先細り部の先端部分を打撃して拡径変形させることにより、雄型嵌合部材2とリベット部材と台部材の3部材を生地4に取り付けるように構成してなるスナップ留め具Dにおいて、雄型嵌合部材2およびリベット部材1は、色の選択が可能な熱可塑性合成樹脂製の素材よりなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、スナップ留め具に関し、さらに詳しくは、雄型嵌合部材または雌型嵌合部材と、それが嵌め込まれた台部材とリベット部材との三部材を用いて例えば衣服の生地に取り付け可能に構成されたスナップ留め具に関するものである。
例えばズボンの裾の折返しには、互いに弾性的に嵌合する金属製の雄スナップと金属製の雌スナップの一組の布帛用ホック(スナップ留め具の一例)が縫い付けられている。また、例えば真ちゅうや鉄にクロムメッキまたはニッケルメッキを施した雄スナップおよび雌スナップの一組のスナップボタン(スナップ留め具の一例)が、スポーツウェアやコート等の衣服に用いられている。さらに、特許文献1には、リベット部材と雄型嵌合部材の二部材で構成された雄スナップと、リベット部材と雌型嵌合部材の二部材で構成された雌スナップとを備え、それぞれリベット部材の突起を、生地に突き刺すとともに前記嵌合部材の貫通孔に挿通させ、突起の先端を打撃して拡径変形させることにより、生地を挟んだ状態でリベット部材と嵌合部材をカシメ止めするよう構成されたスナップボタンが開示されている。
実用新案登録第3100292号公報
しかしながら、これらのうち金属製のものは合成樹脂に比べて重たく、メッキを施した場合はより重たくなるといった課題がある。また、メッキを施さなくても金属製の雄スナップ・雌スナップは、製造コストが高いという課題もある。また、前記金属製の雄スナップ・雌スナップは同じ材料(素材)から作られ、色の選択が一色に限られる。
一方、特許文献1の前記二部材は合成樹脂製であることから、ボタンの色として衣服の色にマッチした見栄えがよい色を選択することができるけれども、雄・雌いずれのボタンも最大2色しか色の選択ができず、より見栄えするスナップボタンが望まれていた。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであり、軽量化が図れるとともに、コスト安にでき、さらには、色の選択の幅を拡大できてより見栄えするスナップ留め具を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、頭部とその裏面中央部から突出し先端側に先細り部を形成した柱状軸部とから成るリベット部材と、
前記柱状軸部に対応する貫通孔が形成されている雄型嵌合部材または雌型嵌合部材と、 前記貫通孔に連通する貫通孔が形成されているとともに、雄型嵌合部材または雌型嵌合部材が嵌め込み可能な嵌合凹入部を中央部分に有する台部材とを備え、
雄型嵌合部材または雌型嵌合部材において、前記リベット部材の先細り部を、前記台部材の貫通孔を介して前記嵌合部材の貫通孔に挿通させた状態で、前記先細り部の先端部分を打撃して拡径変形させることにより、前記嵌合部材とリベット部材と台部材の3部材を生地に取り付けるように構成してなるスナップ留め具において、
前記嵌合部材およびリベット部材は、色の選択が可能な熱可塑性合成樹脂製の素材よりなることを特徴とするスナップ留め具(請求項1)を提供する。
また、本発明は、前記熱可塑性合成樹脂はポリアセタールまたはナイロンである請求項1に記載のスナップ留め具(請求項2)を提供する。
さらに、本発明は、前記台部材は前記嵌合部材およびリベット部材と同一の熱可塑性合成樹脂製の素材よりなる請求項1または請求項2に記載のスナップ留め具(請求項3)を提供する。
なお、本件明細書および特許請求の範囲では、雄型嵌合部材、雌型嵌合部材を総称して「前記嵌合部材」という場合がある。
本発明では、例えば雄型嵌合部材およびリベット部材の素材を熱可塑性合成樹脂としたことにより、以下に示す本願特有の作用効果を奏する。(1)金属製の雄スナップを用いる従来技術に比べて軽量化が図れる。(2)前記雄型嵌合部材およびリベット部材は共に単一の射出成型品となり、防錆用のメッキやカラー塗装が不要で、金型内面形状を変更するだけでよく、金属製の雄スナップを製造する従来技術の場合に比べて、製造能率を向上できるとともに、製造コストを安価にできる。(3)材料樹脂の色の選択だけで、色違いの前記雄型嵌合部材およびリベット部材を製造することが容易である。すなわち、前記雄型嵌合部材と前記リベット部材で異なる色の選択ができる上に、もう一つの構成部材である台部材に、これらの色とは異なる色を選択することによって、最大3色の色の選択が可能なスナップ留め具を得るようにでき、それによって、色の選択の幅を、従来技術に比べて拡大できてより見栄えするスナップ留め具を提供することができる。例えばボタンの色として衣服の色にマッチした見栄えがよい3色を選択することができ、また、金型内面形状を変更するだけでよいことから、例えばリベット部材の頭部の表面に文字や図形などの凹凸模様を付けることが可能であり、飾りボタンとしてのデザイン性をさらに向上させることができ、従来品よりも消費者の購買意欲をかきたてることに貢献できる。雌型についても同様の作用効果を奏する。
本発明の第1の実施形態を説明するための概略構成説明図である。 上記実施形態で用いる台部材を示す平面図である。 (A)は、図1において示した雄型嵌合部材の詳細を示す平面図である。(B)は、図3(A)におけるB−B線断面図である。(C)は、前記雄型嵌合部材を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を説明するための概略構成説明図である。 (A)は、図4において示した雌型嵌合部材の詳細を示す平面図である。(B)は、図5(A)におけるD−D線断面図である。(C)は、前記雌型嵌合部材を示す斜視図である。
図1〜図3は、雄型嵌合部材とリベット部材と台部材の3部材を生地に取り付けるように構成してなるスナップ留め具を示す本発明の第1の実施形態を示す。
図1〜図3において、スナップ留め具Dは、リベット部材1と、雄型嵌合部材2と、台部材3の三部材を備えている。リベット部材1は、頭部1aとその裏面m中央部から突出し先端側に先細り部Sを形成した柱状軸部1bとから成る。雄型嵌合部材2には、柱状軸部1bに対応する貫通孔Hが形成されている。台部材3は、前記貫通孔Hに連通する貫通孔hが形成されているとともに、雄型嵌合部材2が嵌め込み可能な嵌合凹入部Aを中央部分に有している。6は、台部材3の外周部3aを構成する座である。そして、台部材3の外周部3aにダミー体としての複数の縫い付け用の穴5を設けている。なお、縫い付け用の穴5を設けない場合もある。
以下、本発明の特徴的構成について説明する。
雄型嵌合部材2およびリベット部材1は、色の選択が可能な熱可塑性合成樹脂製の素材(材料)よりなる単一の射出成形品である。この実施形態では、熱可塑性合成樹脂としてポリアセタールを用いており、衣服の色にマッチした色のものが用いられる。そのカラーバリエーションは多彩で、例えば白、黒、ローズ、サックス、グレー、ピンク、エンジ、カラシ、濃紺、モスグリーン、ベージュ、濃グレー、茶等といったものを挙げることができる。熱可塑性合成樹脂としてナイロン等を用いてもよい。なお、台部材3を、雄型嵌合部材2、リベット部材1と同一の熱可塑性合成樹脂製の素材より構成することにより、色の選択の幅をさらに拡大することができる。
この実施形態では、台部材3は金属で構成されており、真鍮台、亜鉛台等を挙げることができる。台部材3としての例えば真鍮台は、例えばプレス盤で真鍮板を曲げることにより座6を形成するだけの簡単な作業で、安価に作製することができる。また、熱可塑性合成樹脂製のリベット部材1および雄型嵌合部材2の両部材も単一の射出成型品であることから、安価に作製することができ、両部材1,2は真鍮台3も含めて量産化が可能である。
而して、リベット部材1の、カシメ用突起としての先細り部Sを、生地4の一方面側から突き刺し、先細り部Sを台部材1の貫通孔hを介して雄型嵌合部材2の貫通孔Hに挿通させた状態で、先細り部Sの先端部分を打撃して図1に点線で示すように、拡径変形させてその先端部S’をかしめ止めすることにより、真鍮台3を介して雄型嵌合部材2を生地4に取り付け、例えばスナップボタンやスナップファスナ等のスナップ留め具Dを構成することができる。
なお、この実施形態では、生地4に縫い付けることなく生地4に取り付けられた状態のスナップ留め具Dを示したが、本発明は、後ほど生地4に縫い付けるよう構成されたスナップ留め具Dを含む。後で生地4に縫い付けるよう構成されるスナップ留め具Dは、例えば、生地4のない状態で、直接、先細り部Sを台部材1の貫通孔hを介して雄型嵌合部材2の貫通孔Hに挿通させ、先細り部Sの先端部分を打撃してその先端部S’をかしめ止めすることにより、真鍮台3の嵌合凹入部A内に雄型嵌合部材2を抜け止めして形成される。そして、このスナップ留め具Dは、後程、台部材3の外周面3aに形成された縫い付け用の穴5に例えば糸を通して生地4に取り付けられる。
図3は、雄型嵌合部材2を示している。雄型嵌合部材2は、平面視円形で互いに同心状の内外二つの環状突部7,8を有している。そして、内側環状突部7は、リベット部材1のかしめられた先端部S’が位置する凹入部9を備えており、前記貫通孔Hは、この凹入部9に連通するようベース部6を貫通している。また、内側環状突部7は、上縁部分7aに複数の切欠Pを有する。11は、リベット部材1のかしめられた先端部S’が当接する環状面である。また、外側環状突部8は、下側から上側に向かって外径が徐々に小さくなる傾斜面が形成された外周面nを有している。そして、図1に示すように、雄型嵌合部材2が嵌合凹入部Aに嵌め込まれた状態では、雄型嵌合部材2が弾性変形する。すなわち、弾性変形により、嵌合凹入部Aを形成する垂直状態の内周面aに外側環状突部8の外周面nが押圧された状態で当接するとともに、切欠Pが狭くなるよう内側環状突部7も弾性変形する。
図4、図5は、雌型嵌合部材とリベット部材と台部材の3部材を生地に取り付けるように構成してなるスナップ留め具を示す本発明の第2の実施形態を示す。また、図4、図5において、図1〜図3で用いた符号と同一のものは、同一または相当物である。
図4、図5において、スナップ留め具D’は、リベット部材1と、雌型嵌合部材2’と、台部材3の3部材を備えている。リベット部材1は、頭部1aとその裏面m中央部から突出し先端側に先細り部S’’を形成した柱状軸部1bとから成る。雌型嵌合部材2’には、柱状軸部1bに対応する貫通孔Hが形成されている。台部材3は、前記貫通孔Hに連通する貫通孔hが形成されているとともに、雌型嵌合部材2’が嵌め込み可能な嵌合凹入部Aを中央部分に有している。6は、台部材3の外周部3aを構成する座である。そして、台部材3の外周部3aにダミー体としての複数の縫い付け用の穴5(図2参照)を設けている。
雌型嵌合部材2’およびリベット部材1は、色の選択が可能な熱可塑性合成樹脂製の素材(材料)よりなる単一の射出成形品である。この実施形態では、熱可塑性合成樹脂としてポリアセタールを用いており、衣服の色にマッチした色のものが用いられる。そのカラーバリエーションは多彩で、例えば白、黒、ローズ、サックス、グレー、ピンク、エンジ、カラシ、濃紺、モスグリーン、ベージュ、濃グレー、茶等といったものを挙げることができる。熱可塑性合成樹脂としてナイロン等を用いてもよい。なお、台部材3を、雌型嵌合部材2’、リベット部材1と同一の熱可塑性合成樹脂製の素材より構成することにより、色の選択の幅をさらに拡大することができる。
この実施形態では、台部材3は金属で構成されており、真鍮台、亜鉛台等を挙げることができる。台部材3としての例えば真鍮台は、例えばプレス盤で真鍮板を曲げることにより座6を形成するだけの簡単な作業で、安価に作製することができる。また、熱可塑性合成樹脂製のリベット部材1および雌型嵌合部材2’の両部材も単一の射出成型品であることから、安価に作製することができ、両部材1,2’は真鍮台3も含めて量産化が可能である。
而して、リベット部材1の、カシメ用突起としての先細り部S’’を、生地4の一方面側から突き刺し、先細り部S’’を台部材1の貫通孔hを介して雌型嵌合部材2’の貫通孔Hに挿通させた状態で、先細り部S’’の先端部分を打撃して図4に点線で示すように、拡径変形させてその先端部S’’’をかしめ止めすることにより、真鍮台3を介して雌型嵌合部材2’を生地4に取り付け、例えばスナップボタンやスナップファスナ等のスナップ留め具D’を構成することができる。
図5は、雌型嵌合部材2’を示している。雌型嵌合部材2’は、平面視円形の底面部7’と、底面部7’から外方側に連設されたリング状で縦断面逆U字形の外周部8’とから主として構成されている。そして、雌型嵌合部材2’は、リベット部材1のかしめられた先端部S’’’が位置する凹入部9’を備えており、貫通孔Hは、この凹入部9’に連通するよう底面部7’を貫通している。11’は、リベット部材1のかしめられた先端部S’’’が当接する環状面である。また、外周部8’の外径は、前記嵌合凹入部Aの内径よりも大きく設定されている。図4において、雌型嵌合部材2’が嵌合凹入部Aに嵌め込まれた状態では、雌型嵌合部材2’が弾性変形する。すなわち、弾性変形により、嵌合凹入部Aを形成する垂直状態の内周面aに外周部8’の外周面n’が押圧された状態で当接する。
そして、図1の雄型嵌合部材2と図4の雌型嵌合部材2’が嵌合されるようになっている。すなわち、図3(B)の内側環状突部7の上端部分に形成された環状係合突起Qが、図5(B)の外周部8’の最内周面qの上端部分に形成された環状係合突起Q’にスナップ的に係合することにより、雄型嵌合部材2と雌型嵌合部材2’が嵌合する。
1 リベット部材と、
1a 頭部
1b 柱状軸部
2 雄型嵌合部材
3 台部材
m 裏面
S 先細り部
H,h 貫通孔
A 嵌合凹入部
D スナップ留め具

Claims (3)

  1. 頭部とその裏面中央部から突出し先端側に先細り部を形成した柱状軸部とから成るリベット部材と、
    前記柱状軸部に対応する貫通孔が形成されている雄型嵌合部材または雌型嵌合部材と、 前記貫通孔に連通する貫通孔が形成されているとともに、雄型嵌合部材または雌型嵌合部材が嵌め込み可能な嵌合凹入部を中央部分に有する台部材とを備え、
    雄型嵌合部材または雌型嵌合部材において、前記リベット部材の先細り部を、前記台部材の貫通孔を介して前記嵌合部材の貫通孔に挿通させた状態で、前記先細り部の先端部分を打撃して拡径変形させることにより、前記嵌合部材とリベット部材と台部材の3部材を生地に取り付けるように構成してなるスナップ留め具において、
    前記嵌合部材およびリベット部材は、色の選択が可能な熱可塑性合成樹脂製の素材よりなることを特徴とするスナップ留め具。
  2. 前記熱可塑性合成樹脂はポリアセタールまたはナイロンである請求項1に記載のスナップ留め具。
  3. 前記台部材は前記嵌合部材およびリベット部材と同一の熱可塑性合成樹脂製の素材よりなる請求項1または請求項2に記載のスナップ留め具。
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