JP2016123293A - 生物排除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排除対象生物に対して超音波に重畳した音声を付与し、排除対象生物を効果的に排除可能な生物排除装置を提供する。【解決手段】生物排除装置1Aは、排除対象生物が異常時に発生する原音声の周波数に表れる時間変化を用いて擬似音声を創生し、擬似音声を超音波信号に重畳して、排除対象生物が発する音声の音圧レベルと同等又は同等以上の音圧レベルとして放射する。【選択図】図4

Description

本発明は、排除したい動物(以下、「排除対象生物」と称す)を排除する生物排除装置であって、特に音を利用した生物排除装置に関するものである。
従来から、有害動物(たとえば、ゴキブリやネズミ、鳥類(カラスやムクドリ、ハト)などの排除対象生物)の排除を目的とした生物排除装置が開示されている。従来の生物排除装置の1つには、異なる超音波帯域の信号を周期的に変化させて、空中に放射する電気音響変換放射器(スピーカ)を備えた構成を採用したものが開示されている。なお、以下の説明において、「排除」には、「駆除」、「忌避」、「回避」が含まれるものとする。
そのようなものとして、「それぞれ異なる周波数帯域を有する複数の超音波送波器と、上記各超音波送波器別に駆動するドライブ回路とを備え、予め定められた複数の駆動モードのうちから1つの駆動モードを選択すると共に、上記駆動モードに基づいて上記ドライブ回路を制御する制御部を備え、上記各モードには上記複数の超音波送波器のうちから少なくとも1つの超音波送波器を不規則に選択し、上記ドライブ回路の駆動周波数、および駆動時間を不規則に制御するランダム帯を設けたことを特徴とする超音波を利用した有害動物駆除装置」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の有害動物駆除装置では、放射器を備えた製品に搭載しているIC等の記憶装置に、予めプログラミングしていた時間と周期に応じて超音波信号を放射するようにしており、音放射を提示する対象物が音に対して慣れるなどの状態が講じないための信号処理を行っていた。
また、有害動物の一例として、様々な業種から排除要求の多いものとして「鳥類」が挙げられる。「鳥類」としては、近年、カラスやムクドリ、ハトなどが対象になっている。このうち、カラスは「鳥類」の中でも高い知能を持っているということは周知であり、専門の研究結果から、カラスは鳥間でのコミュニケーション能力にも長けていることが判明している。
従来の生物排除装置には、カラスの音声を用いて、カラスの音声をスピーカから大きな音圧レベルで放射して直接的にカラスへ付与することで、カラスに対して回避行動をさせるようにしたものもあった(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−107893号公報 特許第5135507号公報
超音波帯域の周波数まで聞き取ることが可能な動物が多く存在することから、特許文献1に記載の技術では、排除対象生物のうち超音波帯域を聞き取る能力を有している動物に対しては、ある一定期間の効果を発揮することができる。
しかしながら、超音波帯域を利用していない、比較的高等なコミュニケーションを有するカラス等の排除対象生物には大きな影響を与えていない等の問題点があった。すなわち、カラスは、人間と略同等の可聴周波数帯域を有しており、超音波帯域の周波数に対して聴感能力が低く、結果的に、超音波を聞いていない(聞こえていない)。そのために、カラスに対しては、超音波帯域の周波数を付与しただけでは排除効果を全く得られない場合があった。
また、超音波信号の発振周波数を変化させたとしても一定のリズムで変化していることには変わりないので、ある程度の時間付与によって、排除対象生物に、音そのものへの「慣れ」が生じてしまい、早い段階で効果が無くなってしまうという問題点もあった。
そのため、特許文献1に記載の技術では、排除対象生物を確実に排除することができなかった。
特許文献2に記載の技術では、排除等に必要な音響信号を、排除対象生物に必ず聞こえさせることが重要になっている。そこで、排除対象生物の音声と同等、又はそれ以上の音圧レベルで音響信号を放射する必要がある。そのため、音放射させるためのスピーカなどからは終夜問わず、排除対象生物の音声以上の音圧レベルの音声が大音量で放射されることになる。よって、生物排除装置の設置環境周囲には排除対象生物の排除に必要な音声信号が音放射されていることになるので、周辺の住民にも同等に付与されて、設置環境が引き起こす「騒音」という問題を発生させていた。
本発明は、上述の課題を背景になされたもので、排除対象生物に対して超音波に重畳した音声を付与し、排除対象生物を効果的に排除可能な生物排除装置を提供することを目的としている。
本発明に係る生物排除装置は、排除対象生物を排除する生物排除装置であって、前記排除対象生物が異常時に発生する原音声の周波数に表れる時間変化を用いて擬似音声を創生し、前記擬似音声を超音波信号に重畳して、前記排除対象生物が発する音声の音圧レベルと同等又は同等以上の音圧レベルとして放射するものである。
本発明に係る生物排除装置は、前記排除対象生物が異常時に発生する原音声の周波数に表れる時間変化を用いて擬似音声を創生し、前記擬似音声を超音波信号に重畳して、前記排除対象生物が発する音声の音圧レベルと同等又は同等以上の音圧レベルとして放射するので、排除対象生物の本能に直接訴える手段で害獣対策を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る生物排除装置の基本的な構成を示す基本ブロック概念図である。 排除対象生物としてのカラスの「平常時音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。 排除対象生物としてのカラスの「異常時音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。 排除対象生物としてのカラスの「異常時音声」を基に創生した「擬似音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。 カラスを排除するための再生音声の時間軸特性の一例を示したものである。 本発明の実施の形態1に係る生物排除装置が付与する発光のタイミングパターンの一例を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る生物排除装置から付与する音声及び発光のタイミングの一例を説明するための説明図である。 信号処理の一連の処理状態例を説明するための説明図である。 カラスが聞くことになる復調後の波形例を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る生物排除装置の再生手段の一例を説明するための概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る生物排除装置の空中超音波発振子の集合体を一つの放射エリアとして、放射エリアの塊を4個集合させた空中超音波発振子の組み合せ例を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る生物排除装置の再生手段で再生したときの指向特性を説明するための説明図である。 15kHzで駆動するように構成した各々の再生手段の出力−音圧周波数特性を示すグラフである。 実施の形態2に係る生物排除装置の設置例を説明するための説明図である。 実施の形態2に係る生物排除装置の設置例を説明するための説明図である。 実施の形態2に係る生物排除装置の設置例を説明するための説明図である。 実施の形態2に係る生物排除装置の設置例を説明するための説明図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る生物排除装置1Aの基本的な構成を示す基本ブロック概念図である。以下、図1を参照しながら、生物排除装置1Aについて説明する。生物排除装置1Aは、排除対象生物に対して、超音波に重畳した音声を付与させるようにしたものである。なお、以下の説明において、「付与」には、「与える」、「提示」、「暴露」が含まれるものとする。また、図1では、生物排除装置1Aが、音声以外の手段として「発光手段」を備えた場合を例に示しているが、「発光手段」は生物排除装置1Aの必須の構成ではない。
生物排除装置1Aは、音声伝送手段80と、発光手段70と、を少なくとも有している。
音声伝送手段80は、単一の超音波周波数(例えば、40kHz)を発振することができる音放射手段(例えば、共振型の音発生装置(再生手段40))から、所定の周波数幅を持たせた振幅変調又は周波数変調した超音波帯域の信号(たとえば、40kHz±2kHzなど)を放射するようになっている。
このとき、生物排除装置1Aは、単一の超音波周波数に、周波数幅を持たせた変調波による超音波帯域の音を重畳する。
発光手段70は、音声以外の他の付与手段として「光」を排除対象生物に対して付与するようになっている。
<音声伝送手段80>
音声伝送手段80は、超音波信号創生部10、排除信号部12、処理回路部25、加算部30、制御部50、アンプ35、再生手段40を備えている。
なお、アンプ35は、必須の構成ではない。
また、加算部30に超音波信号創生部10を加えずに、排除信号部12からの信号をそのまま制御部50に伝送させることもできるソフト的な信号処理も行える構成をも有する。これにより、超音波信号に重畳させずに、排除に必要な音声だけを出すことも可能となり、特殊な再生手段を用いなくても、従来のスピーカ手段でも、排除に必要な音声を再生/放射することが可能となる。
超音波信号創生部10は、20kHz以上の超音波帯域の信号を創生する発信回路部として機能している。超音波信号創生部10で創生された信号周波数がキャリア信号として使われる。
排除信号部12は、原音声信号21、擬似(音声)信号22、超音波信号23、過渡信号24がランダムに選択された駆除/排除信号20を創出する。
原音声信号21は、入力され保存されている排除対象生物の生の原音声による音声信号である。
擬似(音声)信号22は、特徴ある排除対象生物の原音声、原音声の特徴的な音響特性を用いて創生した疑似的な音声信号である。
超音波信号23は、所定の周波数幅を持たせた振幅変調又は周波数変調した超音波帯域の音声信号である。
過渡信号24は、インパルス信号が入力されることによる過渡的な音、つまりインパクト音(爆発音)の音声信号である。
処理回路部25は、排除信号部12に作成及び保存されている駆除/排除信号20を自由に組み合わせてランダム出力するものである。
加算部30は、排除信号部12と超音波信号創生部10とを結合する部分として機能し、それぞれから出力された信号を振幅変調又は周波数変調して所定の周波数幅を持たせた超音波帯域の信号(たとえば、40kHz±2kHzなど)とする。
制御部50は、CPU部51と、付与機能制御手段52と、を少なくとも有している。
CPU部51は、加算部30で創生された信号に基づいて、再生手段40及び発光手段70の動作を制御する機能を有している。
付与機能制御手段52は、発光手段70の動作を制御するための情報をCPU部51に提供する機能を有している。付与機能制御手段52には、発光のタイミング(時間、時刻)や、発光周波数に関する情報が予め記憶されている。なお、これらの情報は、書き換え可能にしておくとよい。
アンプ35は、加算部30で振幅変調された信号の音圧レベルを増幅するものである。
再生手段40は、アンプ35で増幅された信号を音声等として再生し、離れた場所に伝送するものである。再生手段40は、単一の超音波周波数(たとえば、40kHz)を発振することができるようになっている。なお、再生手段40は、公知であるパラメトリックスピーカと同等の働きをさせるために、高い音圧レベルを放射させるようにすることが望ましい。
<発光手段70>
発光手段70は、発光源を備えている。
発光源は、排除対象生物に対応させて選定すればよい。発光源としては、たとえば、ランプ、紫外線を発光するLED、青色LED、白色や赤色を発光するLED等を利用することができる。
[排除対象生物の排除について]
<音声による排除>
ここで、音声を用いて排除対象生物としてのカラスを排除する場合について説明する。
音声コミュニケーションを用いている動物や集団行動をする動物の場合には、仲間を誘導するための音声コミュニケーションを利用していることが知られている。
カラスは、発達した脳と発声器官を有しており、複数の鳴き声を利用し、仲間同士で高等な音声コミュニケーションを行うことが知られている。
カラスが発生する音声としては、異常時と平常時に発生する音声に大別でき、異常時は、警戒時に発生する警戒音声、猛禽類との争い時に発生する戦闘音声や威嚇音声、恐怖時に発生する音声などが含まれる。以下の説明において、上記内容を表すために、「異常時音声」と称するものとする。また、「異常時音声」以外の時を「平常時音声」と称するものとする。
図2は、排除対象生物としてのカラスの「平常時音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。なお、図2において、縦軸は音圧レベル(dB)を、横軸は周波数(kHz)を、それぞれ示している。また、図2では、音圧レベルの最大値を0dB付近で示している。
図2に示すように、カラスの発する音声時間は、大凡、0.2秒から1.0秒以内±0.2秒以内で変化するものであり、以下に一例として、発生時間が平均で0.3秒〜0.5秒±0.2秒で変化したものについて説明する。
カラスが発生する「平常時音声」の周波数特性は、800Hz〜4kHz±1kHzにおける帯域の変化が大きく、発生時間が平均で0.3秒〜0.5秒±0.2秒となっていることがわかった。「平常時音声」の発生時においては、平常時音声の周波数帯域の音圧レベルの強弱は、略同時に変化しており、周波数帯域に対する時間変化の重み付けは見られない(図2に示す(1a)、(1b)、(1c)参照)。
図3は、排除対象生物としてのカラスの「異常時音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。なお、図3において、縦軸は音圧レベル(dB)を、横軸は周波数(kHz)を、それぞれ示している。また、図3では、音圧レベルの最大値を0dB付近で示している。また、異常時に発する音声時間は、平常時同様に、大凡、0.2秒から1.0秒以内±0.2秒以内で変化するものであり、以下に一例として、発生時間が平均で0.3秒〜0.5秒±0.2秒で変化したものについて説明する。
図3に示すように、カラスが発生する「異常時音声」の周波数特性は、400Hz±100ヘルツ〜4kHz±1kHzにおける帯域の変化が大きく、発生時間が平均で0.3秒〜0.5秒±0.2秒となっていることがわかった。「異常時音声」の発生時においては、周波数に時間変動が表れ、以下のようなタイミングとなっていることが理解できる(図3に示す(2a)、(2b)、(2c)参照)。
帯域(2a)は、400Hz〜800Hzの低周波数帯域である。
帯域(2b)は、800Hz〜2kHzの中周波数帯域である。
帯域(2c)は、2kHz〜4kHz±1kHzの高周波数帯域である。
これらから、帯域(2a)〜帯域(2c)の順に音圧レベルの変動があり、図3中の最大音圧レベルの0dBから−30dB前後まで順に変化する特性傾向を有することがわかった。つまり、「異常時音声」においては、時間変化に重み付けがされているということがわかる。
そこで、生物排除装置1Aでは、「異常時音声」と「平常時音声」との明らかな変化を利用して、異常時の音声変化の特徴量を用いて疑似音声を創生するようにしている。創生した疑似音声の周波数特性の一例を図4に示している。
図4は、排除対象生物としてのカラスの「異常時音声」を基に創生した「擬似音声」の時間波形と周波数変化の一例を説明するための説明図である。なお、図4において、縦軸は音圧レベル(dB)を、横軸は周波数(kHz)を、それぞれ示している。また、図4では、音圧レベルの最大値を0dB付近で示している。
図4に示すように、「擬似音声」の周波数特性は、500Hz〜4kHz±1kHzにおける帯域の変化を大きく、擬似音声についても、0.2秒から1.0秒以内に変化させており、図面中では、一例として、発生時間を平均で0.3秒〜0.5秒±0.2秒としたものについて説明する。なお、具体的には、「擬似音声」は、特に以下の周波数帯域(図4に示す(3a)、(3b)、(3c)参照)で特徴的な変動を行わせ創生する。また、「擬似音声」の最大音圧レベルは最大30dB以内とし、「擬似音声」の各周波数帯域の発音時間は均等配分とする。
帯域(3a)は、400Hz〜800Hzの低周波数帯域で、500Hz+200Hz(−100Hz)前後を変化させる。
帯域(3b)は、800Hz〜2kHzの中周波数帯域で、1.2kHz+500Hz(−100Hz)前後を変化させる。
帯域(3c)は、2kHz〜4kHz±1kHzの高周波数帯域で、4kHz+1000Hz(−500Hz)前後を変化させる。
そして、この順に、最大音圧レベルを最大30dB以内までで変化させ、発音時間を均等配分とすることで、「擬似音声」を創生している。
つまり、生物排除装置1Aでは、「擬似音声」を、周波数帯域特性を「異常時音声」と同等とし、時間的な帯域変化も「異常時音声」と同等として創生している。このように「擬似音声」を創生することで、「擬似音声」が「異常時音声」と同様にカラスに作用することが期待できる。
上述したように、生物排除装置1Aは、処理回路部25により、4つの音声信号で構成される駆除/排除信号20が出力可能となっている。具体的には、生物排除装置1Aでは、4つの音声信号を自由に組み合わせてランダム出力することが可能になっている。
図5は、カラスを排除するための再生音声の時間軸特性の一例を示したものである。図5に基づいて、生物排除装置1Aによるカラスの排除例について説明する。なお、図5では、縦軸が周波数を、横軸が時間を、それぞれ示している。
図5に示す「A」は、原音声信号21を放出した時の周波数特性を示している。
図5に示す「B」は、過渡信号24を放出した時の周波数特性を示している
図5に示す「C」は、擬似信号22を放出した時の周波数特性を示している。
図5に示す「D」は、過渡信号24を放出した時の周波数特性を示している。
図5に示す「E」は、超音波信号23を放出した時の周波数特性を示している。
図5に示す「F」は、原音声信号21を放出した時の周波数特性を示している。
図5に示す「G」は、超音波信号23を放出した時の周波数特性を示している。
「A」及び「F」に示す原音声信号21は、入力され保存されている排除対象生物の生の音声信号であり、「異常時音声」であるためカラスの排除に寄与する。
「B」及び「D」に示す過渡信号24は、インパルス的な時間変化を行う「音=音響特性」であり、発生時間を0.05秒以下の非常に短い時間とした音声信号であり、カラスの排除に寄与する。
「C」に示す擬似信号22は、周波数帯域特性を「異常時音声」と同等とし、時間的な帯域変化も「異常時音声」と同等として創生した音声であり、「異常時音声」と同様にカラスの排除に寄与する。
「E」及び「G」に示す超音波信号23は、25kHz以上の単一の超音波帯域音を発生させるものであり、40kHzの超音波搬送波に超音波帯域の音を重畳して、離れた所から、離れたところに滞在しているカラスに暴露させる音声信号であり、カラスの排除に寄与する。
単純に、カラスの音声パターンを再生すると、人間にも聞こえることになってしまう。
また、自然界におけるカラスの音声(鳴き声)の音圧レベルは、たとえば、カラスと計測器の距離が10mであった場合でも70dB〜80dBを有しており、非常に高い音圧レベルを有している。
排除信号部12の音声パターンの出力レベル(音声レベル)も、確実な回避行動を行わせるためには、実際にカラスが発生する音声と同等以上の音圧レベルで放射を行う必要がある。
そこで、生物排除装置1Aでは、単一の超音波周波数に、所定の周波数幅を持たせた変調波による超音波帯域の音を重畳するようにしている。
再生手段40で放射できる音圧レベルは、近接での測定時において最低でも124dB以上とする。
強力な音圧レベルとして放射できる再生手段40から放射した単一の超音波信号と、変調した超音波信号とが、空間伝搬したときの空気との摩擦による揺らぎの影響を受けて、非線形の信号波形として空間伝搬する。
よって、線形的に空間伝搬する音響信号とは異なって、線形的な音圧レベルの減衰特性を得られず、音圧レベル減衰がほとんど行われずに、且つ、空気圧の影響を受けずに、空間上を超音波信号が直線的に伝搬することができるようになる。
この非線形的に空間上を進んだ超音波信号の波形は、何かに衝突したときに空気中の伝搬を停止させられる。そのために、衝突した個所で、変調を与えた超音波波形の和差分が発生し、(40kHz±3kHz)−40kHz=3kHzの幅を持つ周波数帯域の音が衝突点で発生(復調)する。
この結果、空間を伝搬する途中では、音は何も聞こえない。
変調帯域を3kHzとする理由は、カラスの音声帯域が3kHzまで及んでいるということであり、カラスの音声を確実に再生する必要があることから3kHzの変調帯域を狙うことにしている。
超音波信号23を放出したとき、非線形の伝搬現象が幸いして、搬送波及び届いた超音波の音圧レベルは120dB以上となる。そして、超音波を生体的には骨伝導的要因として、圧力感として聞く(体感)ことになり、カラスにとっては自然界で得られない感覚が身体に直接暴露されて、パニック現象に近い現象が引き起こされることにもなる。
<発光による排除>
排除対象生物の排除を更に効果的に実行する手段について説明する。上述したように、生物排除装置1Aでは、ランダムに選択された駆除/排除信号20により、排除対象生物の排除を効果的に実行可能になっているが、排除対象生物の排除を更に効果的に実行する手段について説明する。ここでは、非定常的(ランダム)な発光を用いて排除対象生物としてのカラスを排除する場合について説明する。
カラスは、人間と異なり、紫外線帯域の波長も認識できることが知られている。
そこで、生物排除装置1Aでは、カラスの視覚的な特徴を利用して、昼夜を問わず、不定期、不連続による発光をカラスに付与する。
なお、カラスは、紫外線が見えるために、発光手段70に用いる発光源としては、紫外線を発光するLEDや、青色LEDが有効である。これらを用いれば、太陽光とは異なる波長が発光できるので、昼間でも有力にカラスに付与することができる。たとえば、カラスに付与する光としては、カラスにとって感度が高いとされる300nm〜500nmの波長が含まれる光とするとよい。
カラス以外の他の鳥獣に対しては、白色や赤色のLEDを発光手段70の発光源として用いるとよい。また、発光周波数を可変できるLEDを用いることで、多数の害鳥獣に対応することが可能となる。
光を利用することで、音声によるコミュニケーションに劣る排除対象生物、たとえばハトやリスなどにも効果的に作用することになる。
図6は、生物排除装置1Aが付与する発光のタイミングパターンの一例を説明するための説明図である。図6に基づいて、発光付与のタイミングパターンの一例について説明する。
生物排除装置1Aでは、発光手段70から非定常的に発光させるようにしている。つまり、生物排除装置1Aでは、カラスや他の害鳥獣等の排除対象生物への「脅し」を考慮して、発光時間、停止時間をランダム変化させることを基本としている。
発光としては、単発発光、連続発光があり、発光時間としては、所定の発光時間B1、D1、F1があり、付与時間としては、所定の時間間隔A1、C1、E1がある。
まず、生物排除装置1Aは、所定の時間間隔A1の間、発光手段70から何も発光させない。
そして、所定の時間間隔A1が過ぎると、生物排除装置1Aは、発光手段70を用いて所定の発光時間B1で単発発光させる。
その後、生物排除装置1Aは、所定の時間間隔C1の間、発光手段70から何も発光させない。
所定の時間間隔C1が過ぎると、生物排除装置1Aは、発光手段70を用いて所定の発光時間D1、所定の発光時間F1を所定の時間間隔E1を空けて連続発光させる。
このように、ランダム発光することによって、無限に近い状態で発光することができ、定常的に発光することに比べて、「慣れ」等を防ぐことができ、確実に排除対象生物の排除が可能となる。
なお、図6に示した所定の発光時間B1、D1、F1、及び、所定の時間間隔A1、C1、E1は、任意なものであり、適宜決定すればよい。また、これらを繰り返してもよいが、単純な繰り返しは「慣れ」等を発生させることに繋がるため避けた方が好ましい。
<音声及び発光のタイミングパターン>
図7は、生物排除装置1Aから付与する音声及び発光のタイミングの一例を説明するための説明図である。図7に基づいて、生物排除装置1Aからカラスに向けて付与する音声及び発光について説明する。
図7に示すように、生物排除装置1Aでは、再生手段40によって音声付与を行った後、発光手段70を連続発光させて発光付与するようにするとよい。
再生手段40による音声付与においては、強力な音圧レベルによる単一周波数の超音波信号と、±3kHzほどの変調を加えた超音波信号と、を加算し、かつ、加算信号に可聴域のたとえばカラスなどの排除対象生物の排除を目的とした音声を重畳することで、直線的な指向性を持つ音声を搬送する。
連続信号による音声の中に不定期にパルス性の信号音が発生して、カラス等の動物に浴びせられることになる。そのため、高等なコミュニケーションを行っている動物にとっては、不快なインパルス音として提供されることになる。
また、振幅変調は簡単な回路構成でできるので、安価に回路が成形できると共に、屋外等に設置した場合には、デジタル回路の場合に必要な外来ノイズの強力な対策構造や回路構成、回路に見られる複雑な回路設定等も必要ない。そこで、生物排除装置1Aでは、デジタル処理を必要としない構成を採用し、回路に対するコストメリットも大きいという特徴を持っている。
上述したように、再生手段40は、高い音圧レベルを放射させる必要がある。これは、住宅街等でカラスの排除を行う場合、一般的なスピーカによる再生方法では、住宅街の住民に対してもカラスの音声が付与されることになる。その場合は、カラスの音声を聞いた人間にとっては単なる「騒音」である。
よって、人間には不快感を与えさせないために、生物排除装置1Aでは、超音波搬送によって、カラスだけに対して音声を付与させるようにしている。
しかしながら、公知である一般的なパラメトリックスピーカは、目的とする場所に対してのみ「音響信号」を提供するものであり、パラメトリック方式としては、非常に指向性が狭いという特性がある。また、パラメトリックスピーカのための素子の構造が専用でないために、高い音圧レベルで音放射を行うための振動板等の振幅を作れないなどの短所を有している。そのため、従来は目的とする場所にだけ音の提供を人間が聞こえる程度の音圧レベルで提供する程度のものであった。
ただし、排除対象生物の一例であるカラスを対象にした場合、カラスの「ねぐら」や「えさ場」等に集まる個体数は、非常に多く、上記の場所での排除を目的とする場合には、広い範囲(幅のある範囲)に、且つ大きな音圧レベルでの音声の放射が必要になっている。
この場合に、指向性がある程度広げられる中低域用の一般的なスピーカでの音放射が有利であるが、カラスの発音の音圧レベルと同等以上の音圧レベルを広い範囲で放射すると、当然、人間にも付与されるので、先述の通り、「騒音」として人間に不快を与えてしまうことになる。
以上のことから、目的とする場所に対して、つまりは離れたところに集団で居るカラスに対して、排除に必要な音声を、超音波をキャリアとして大音圧で送ると共に、なるべく広い(幅のある)指向性で音声を提供できるようにすることが重要になる。
そこで、生物排除装置1Aでは、音声搬送を行えるユニット(再生手段40)を複数近接配置することで、直線的な指向性を有する広い指向性を持つ音声搬送装置を構成することを可能としている。
このようにすれば、離れたところに対して、広い範囲で目的の音声を送ることができるようになっているので、カラス以外の周辺の住宅街等の住民(人間)に対して音(音声)が付与されることがなく、騒音問題は発生しない。
また、複数の再生手段40を備えることにすれば、高い音圧レベルの確保をより確実にすることができる。
すなわち、生物排除装置1Aは、強力な音圧レベルによる超音波信号を、搬送信号として、この超音波信号に対して鳥獣を排除させるために必要な音声(生音声や人工音声)信号を重畳する。そして、重畳した音声信号を振幅変調や周波数変調することで、音放射の放射範囲を狭く(狭指向性化)する。こうすることで、任意の方向に対して強力な音圧レベルを維持しながら音放射することが出来るようになる。その結果、生物排除装置1Aでは、超音波信号の距離伝播に伴う音圧レベル劣化を抑えながら、排除対象生物の駆除等に必要な音声信号を長距離に搬送可能になる。
搬送先の排除対象生物に搬送信号が届いたときに、変調信号が復調されて、排除対象生物に対して駆除等の音声信号を直接的に付与することができる。よって、排除対象生物以外に、排除に必要な音響信号(音声)を付与することがないために、排除対象生物が飛来する建物周囲の一般施設などには、騒音等の影響を与える事がない。
また、超音波によって必要な音声等の周波数を搬送しているために、超音波以外の周波数を再生させるための、たとえば高性能なスピーカ装置を用いる必要はなく、安価に装置の構成を行うことができる。
さらに、排除対象生物に直接音放射提供するのではなく、超音波に重畳させた音声を「復調」させることで、排除対象生物に対して付与することになる。そのため、排除対象生物の音声信号等の周波数帯域は、数Hz〜数百kHz以上まで対応することが出来るという効果も有する。
加えて、生物排除装置1Aでは、音声以外にも発光を排除対象生物に付与すれば、更に効果的に排除対象生物の排除が実現できる。たとえば、図7に示すように、音声による付与を行った後に、連続発光させるようにするとよい。
そのため、生物排除装置1Aに発光手段70を用いれば、音声による排除効果に加え、発光による排除効果を奏することが可能になる。
具体的には、音声及び発光の組み合わせで駆動させることによって、様々な影響を与えることができる複数の排除手段を排除対象生物に対して付与することができる。そのため、単発の付与手段による「慣れ」等を防ぐ事ができ、確実に排除対象生物の排除が可能となる。
また、生物排除装置1Aによれば、超音波搬送による音声伝搬を利用するために、排除対象生物に対してのみに直接付与することができる。そのため、排除対象生物以外に、排除に必要な音響信号(音声)を付与することがなく、排除対象生物が飛来する建物周囲の一般施設などには、騒音等の影響を与えることがない。
図8は、信号処理の一連の処理状態例を説明するための説明図である。図8に基づいて、信号処理の一連の処理状態の一例について説明する。
超音波を搬送信号として利用する再生方式としては、上述したように、パラメトリックスピーカ手段がある。
生物排除装置1Aでは、振幅変調としての問題点を利用して、カラスの音声と一緒に再生するようにしている。
なお、振幅変調の問題点とは、外来ノイズによるパルス性ノイズである。
振幅変調では、復調時にビート現象が発生して、超音波と音声の二つの信号が「うなり」的に発生する場合もある。「うなり」として発生する音声と超音波の2波が、再生手段40から再生されて伝送先のカラスに衝突したときに復調して音声部分がカラスに暴露する。音声以外に、後述する高い音圧レベルの超音波も暴露されることになるので、カラスにとっては、自然界で経験的に浴びている可聴域の音声以外に、自然界で浴びたことのない超音波の高い音圧レベルにも暴露することになる。
高い音圧レベルの超音波は、医療にも使われていることは周知であり、肉体的な振動として感じる。つまり、高い音圧レベルの超音波は、カラスに排除を促す音声のほかに、カラスに経験したことのない超音波の圧力変動を受けさせることで、カラスに対して不快な影響を与えることになる。
また、外来ノイズによるパルス的なノイズは、高い音圧レベルのインパクト信号としてカラスに直接暴露することになる。
図9は、カラスが聞くことになる復調後の波形例を説明するための説明図である。図9に基づいて、カラスが聞くことになる復調後の波形例について説明する。
連続信号による音声の中に不定期にパルス性の信号音が発生して、カラス等の動物に浴びせられることになる。そのため、高等なコミュニケーションを行っている動物にとっては、不快なインパルス音として提供されることになる。
また、振幅変調は簡単な回路構成で構成できるので、安価に回路が成形できると共に、屋外等に設置した場合には、デジタル回路の場合に必要な外来ノイズの強力な対策構造や回路構成、回路に見られる複雑な回路設定等も必要ない。そこで、生物排除装置1Aでは、デジタル処理を必要としない構成を採用し、回路に対するコストメリットも大きいという特徴を持っている。
上述したように、再生手段40は、高い音圧レベルを放射させる必要がある。これは、住宅街等でカラスの排除を行う場合、一般的なスピーカによる再生方法では、住宅街の住民に対してもカラスの音声が暴露されることになる。その場合は、カラスの音声を聞いた人間にとっては単なる「騒音」である。
よって、人間には不快感を与えさせないために、生物排除装置1Aでは、超音波搬送によって、カラスだけに対して音声を暴露させるようにしている。
しかしながら、公知である一般的なパラメトリックスピーカは、目的とする場所に対してのみ「音響信号」を提供するものであり、パラメトリック方式としては、非常に指向性が狭いという特性がある。また、パラメトリックスピーカのための素子の構造が専用でないために、高い音圧レベルで音放射を行うための振動板等の振幅を作れないなどの短所を有している。そのため、従来は目的とする場所にだけ音の提供を人間が聞こえる程度の音圧レベルで提供する程度のものであった。
ただし、排除対象生物の一例であるカラスを対象にした場合、カラスの「ねぐら」や「えさ場」等に集まる個体数は、非常に多く、上記の場所での排除を目的とする場合には、広い範囲(幅のある範囲)に、且つ大きな音圧レベルでの音声の放射が必要になっている。
この場合に、指向性がある程度広げられる中低域用の一般的なスピーカでの音放射が有利であるが、カラスの発音の音圧レベルと同等以上の音圧レベルを広い範囲で放射すると、当然、人間にも暴露されるので、先述の通り、「騒音」として人間に不快を与えてしまうことになる。
以上のことから、目的とする場所に対して、つまりは離れたところに集団で居るカラスに対して、排除に必要な音声を、超音波をキャリアとして大音圧で送ると共に、成るべく広い(幅のある)指向性で音声を提供できるようにすることが重要になる。
そこで、生物排除装置1Aによれば、離れたところに対して、広い範囲で目的の音声を送ることができるようになっているので、カラス以外の周辺の住宅街等の住民(人間)に対して音(音声)が暴露されることがなく、騒音問題は発生しない。
以上の説明では、排除対象生物に対して駆除/排除信号20を付与して、排除対象生物を排除するようにした場合を例に説明したが、排除対象生物の天敵となる生物に対して駆除/排除信号20を付与することにより、このような生物の排除もすることが可能となる。例えば、排除対象生物がカラスの場合、その天敵であるムクドリなどに、カラスの「異常時音声」を利用した駆除/排除信号20を付与することで、ムクドリを効果的に排除することも可能となる。
図10は、生物排除装置1Aの再生手段40の一例を説明するための概略構成図である。図10では、再生手段40の一例として、空中超音波発振子41を複数個用いたものを図示している。図10(A)が空中超音波発振子41の単体構造の概要を示し、図10(B)が複数個の空中超音波発振子41の組み合せ例を示している。
図10(A)に示すように、空中超音波発振子41の単体構造において、空中超音波発振子41の基本的な構成要素は、ホーン部60、圧電素子のPZT部61、PZTを固着する台座62、PZT61に電圧供給するための電極63である。生物排除装置1Aでは、高い音圧レベルで音放射し、且つ広い指向性を持たせるために、空中超音波発振子41の共振周波数としては15kHz前後を用い、且つ、音を放射する空中超音波発振子41のホーン部60を大型化した構造を採用している。
また、PZT部61の厚みを増すことで圧電作用を起こさせるための印加電圧耐圧を高くできるようにしている。さらに、PZT部61の一次振動成分である共振時(例えば、15kHzにおいて)の振動モードの密(腹)部分全体にホーン部60を固着して、一次の振動伝搬したホーン部60の全体から音放射させるようになっている。この構造により、空中超音波発振子41への入力電圧を高くすることができ、空中超音波発振子41の固有振動の変位量を大きく振動させることが可能となる。
図10(B)に示すように、強い音圧レベルを放射する手段の一つとして、空中超音波発振子41の密集隊形がある。一つの空中超音波発振子41での入力電圧に対するホーン部60から放射される音圧レベルは、ホーン部60の中心軸上30cmで約100dB前後である。ホーン部60の略全体が振動することで、ホーン部60の全体から直線的に超音波の信号が空中に一直線的に放射する。
この空中超音波発振子41を複数個集めて、且つ、密集隊形としたのが図10(B)に示す構成例である。平面視が丸いホーン部60の円弧部分を密集させる手段として、複数個の空中超音波発振子41による三角配置が不要な隙間を作らないことになるので、非常に効率的な密集隊形が形成できる。密集した各々のホーン部60から一直線的に放射音が軸上に密集放射することになるので、図10(B)の構成における中心軸上30cmの位置で音圧レベルを測定すると約130dB前後となる。
図11は、空中超音波発振子41の集合体を一つの放射エリアとして、放射エリアの塊を4個集合させた空中超音波発振子41の組み合せ例を示す概略構成図である。図11に基づいて、放射エリアの塊を4個集合させた空中超音波発振子41の組み合せ例について説明する。
放射エリアの塊を4個集合させる場合、図11に示すように、放射エリアを放射エリアAから放射エリアDとして組み合せることが考えられる。上述したように、一つの放射エリアで得られる音圧レベルが130dB/30cmであるので、複数個の放射エリアの組み合わせにより、軸上30cmで156dB前後の音圧レベルの放射音圧を得られることになる。放射面積の拡大により、一つの放射エリアから直線的に音放射が行われることになるので、音声の放射エリアを広げることができるという結果が得られる。なお、指向特性については、後述する図12に示す。
図12は、再生手段40で再生したときの指向特性を説明するための説明図である。図12に基づいて、再生手段40で再生したときの指向特性について説明する。
カラス等の排除を考慮する場合、例えば、カラス等が鉄塔等に止まっているときには、カラス等が広い面積で滞在していることがほとんどであり、広い面積で音声を放射しなければ、音声の到達しないところのカラスは排除できないことになる。
図12に示す点線は、公知のパラメトリックスピーカによる指向特定を示すものであり、指向性が狭い(中心から20度以内)ことがわかる。そのため、カラスへの音声暴露範囲が狭く、排除効果があまり得られない。
それに対し、図12に示す実線は、生物排除装置1Aによる指向特性を示すものであり、音声の再生エリア(=指向性)は中心から100度前後の範囲に広がっていることがわかる。そのため、生物排除装置1Aによれば、「ねぐら」など、集団で集まるカラス等の排除対象生物に対して、広い範囲に音声暴露ができ、高い排除効果が得られやすくなる。
図13は、15kHzで駆動するように構成した各々の再生手段40の出力−音圧周波数特性を示すグラフである。図13に基づいて、15kHzで駆動するように構成した各々の再生手段40の出力−音圧周波数特性の一例について説明する。図13では、縦軸が出力音圧周波数特性(dB)を、横軸が周波数(Hz)を、それぞれ示している。また、図13に示す実線は、各々の再生手段40で駆動させた場合の周波数特性の一例で、駆動する部分の中心から30cm離れた位置での再生周波数帯域を示している。
図13の実線から、カラス対応の音声に対応した周波数の800Hz前後から15kHz前後までが、最大156dB以上の音圧レベルで駆動及び再生していることがわかる。
以上のように、生物排除装置1Aでは、排除対象生物の「異常時音声」を用いて作成した「擬似音声」を超音波に重畳させて排除対象生物にランダムに付与するので、排除対象生物の本能に直接訴える手段で害獣対策を行うことができる。そのため、生物排除装置1Aによれば、排除対象生物の行動パターンを知らずに作成した人工的な音響信号を用いた従来品とは異なり、音声を発信する製品そのものの寿命が迎えるまでの長期間に亘って、害獣(有害動物)の排除を行うことが可能になる。
なお、生物排除装置1Aをカラスの排除に用いた場合を例に説明したが、それに限定するものではない。生物排除装置1Aによれば、排除対象生物の音声を超音波に重畳させて再生することで、必要な場所に必要な音声を確実に適用することができる。そのため、害鳥として問題が多い、ムクドリや鳩などにも適用できる。更には、生物排除装置1Aによれば、音声の代わりに、ランダム変化する超音波を、キャリア用の超音波に重畳させても、離れたところにランダムに変化する超音波が広い指向特性で伝搬する。そのため、強力な音圧レベルによる超音波を暴露できるので、超音波が聞こえる猫や犬などの哺乳類に対しても同等の効果が期待できる。
また、再生手段40から超音波に重畳した排除用音声が、再生手段40から離れたカラス等の排除対象生物に伝搬して排除対象生物に衝突したときに、超音波に含まれている排除用の音声と、更には高い音圧レベルの超音波信号も同時に復調する。そのため、生物排除装置1Aを設置している環境の全域に高い音圧レベルの音声が常に聞こえることはない。生物排除装置1Aによれば、再生手段40の近傍にある家屋内に音声が暴露されるということの心配はない。よって、静かな音放射によって、排除対象生物の排除が可能となる。
なお、生物排除装置1Aにおいては、排除対象生物に対して音声以外の付与手段として「光」を付与させるようにしたものであるが、これに限定するものではなく、排除対象生物に対しての音声以外の付与手段として「圧力」を付与させるようにすることもできる。例えば、生物排除装置1Aに、圧力付与手段(空気砲)を備えるように構成するとよい。圧力付与手段は、音声以外の他の付与手段として「圧力波」の付与を行うようになっている。つまり、空気を発砲することで圧力波を付与する。
実施の形態2.
図14〜図17は、実施の形態2に係る生物排除装置の設置例を説明するための説明図である。図14〜図17に基づいて、実施の形態1に係る生物排除装置1Aの具体的な設置例である実施の形態2について説明する。
図14では、電柱150への生物排除装置1Aの設置例を示している。
電力搬送等を行う鉄塔や電柱が存在している場所では、鉄塔や電柱そのものや、それらに架線されている電力線そのものに排除対象生物が止まる場合がある。鉄塔や電柱に対しては、排除対象生物の繁殖期に至ると、巣が作られて、しばしばショート等による停電問題も発生する。
このような問題に対応するために、図14に示すように、電柱150の設置根元や、電柱150の途中に、生物排除装置1Aを設置するとよい。こうすることで、排除対象生物を効率的に電柱150から排除することが可能となる。また、電柱150同士を架線している電力線間等の両端に生物排除装置1Aを設置すれば、排除対象生物の電線への止まりも排除できる。
生物排除装置1Aを設置する場合、図14に示すように、排除対象生物が止まると想定される場所に向けて「音声」などを付与できるように設置する。
図15では、建物160への生物排除装置1Aの設置例を示している。
屋外家屋や倉庫、駅等の建物160の内部などでは、人間から離れたところに排除対象生物が集まることが想定される。あるいは、建物160の屋根近傍の隙間に排除対象生物が集まることも想定される。
また、駅構内のホームなどでは、上から落ちる糞などから鉄道利用者を守るためにネットなどを用いることがあるが、上部の配線等のメンテ対応などの観点から、ネットが全てに行き渡ることはない。
このような問題に対応するために、図15に示すように、建物160の上部の排除対象生物が集まると想定される場所に、生物排除装置1Aを任意の間隔で点在させるように設置するとよい。こうすることで、排除対象生物を効率的に建物160から排除することが可能となる。
生物排除装置1Aを設置する場合、図15に示すように、排除対象生物が止まると想定される場所に向けて「音声」などを付与できるように設置する。
なお、光や圧力は、音声によるコミュニケーションに劣る排除対象生物、たとえば、ハトやリスなどにも効果的に働く。
図16は、ゴミ置き場170の近傍に設置されている電柱171への生物排除装置1Aの設置例を示している。
一般家屋や集合住宅等から出るゴミ172を狙って排除対象生物が集まることで、ゴミ172が荒らされてしまうという問題がある。
このような問題に対応するために、図16に示すように、ゴミ置き場170の上部、つまり電柱171の途中に、生物排除装置1Aを設置するとよい。そして、たとえばゴミ172が置かれている間は、時間的な制御(たとえば朝6時から9時までなど)で生物排除装置1Aから「音声」などをゴミ172に向けて放射するようにするとよい。
こうすることによって、ゴミ172からは、常に、排除に必要な「音声」が出ていることになる。この「音声」は排除対象生物に危険をもたらすものであることから、ゴミ172から音声が出ることによって、仲間が捕まっているなどの恐怖が排除対象生物に発生して、ゴミ置き場170に排除対象生物が集まらない状態を作ることができる。
また、付与する圧力の力や、光の波長を変化させることで、猫や、近年の都会でも見られるハクビシン、鹿、タヌキ、熊などにも影響を与えることができる。
なお、図16では、電柱171に生物排除装置1Aを設置した場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、ゴミ172に向けて「音声」などを付与できる位置に生物排除装置1Aを設置すればよい。
図17は、航空機180や滑走路181への生物排除装置1Aの設置例を示している。
航空機180に、鳥などの排除対象生物が衝突するバードストライクという問題がある。
このような問題に対応するために、図17に示すように、航空機180や、飛行場の滑走路181に、生物排除装置1Aを設置するとよい。こうすることで、バードストライク問題への対応が可能となる。つまり、航空機180に生物排除装置1Aを搭載すれば、航空機180から予め「音声」などを付与することができ、滑走路181に生物排除装置1Aを設置すれば、滑走路181から予め「音声」などを付与することができ、滑走路181の近傍に群れている排除対象生物を、航空機の進入前に効果的に排除することができる。
なお、生物排除装置1Aを航空機180、滑走路181のいずれかのみに設置してもよいし、双方に設置してもよい。双方に設置し、付与するタイミングを適宜調整することで、より効果的に排除対象生物を排除することが可能になる。
実施の形態2では、生物排除装置1Aからの「音声」等の付与タイミングについて特に言及していないが、常時付与してもよいし、排除対象生物を検知したときに付与するようにしてもよい。この場合は、赤外線、超音波、または可視光などを利用した動物検知センサ、あるいは、カメラなどの撮像装置等を別途設ける必要がある。
さらに、付与開始時刻、付与終了時刻、または付与時間間隔を予め定めておき、時間によって付与タイミングを制御するようにしてもよい。
1A 生物排除装置、10 超音波信号創生部、12 排除信号部、20 駆除/排除信号、21 原音声信号、22 擬似信号、23 超音波信号、24 過渡信号、25 処理回路部、30 加算部、35 アンプ、40 再生手段、41 空中超音波発振子、50 制御部、51 CPU部、52 付与機能制御手段、60 ホーン部、61 PZT部、62 台座、63 電極、70 発光手段、80 音声伝送手段、150 電柱、160 建物、170 ゴミ置き場、171 電柱、172 ゴミ、180 航空機、181 滑走路。

Claims (11)

  1. 排除対象生物を排除する生物排除装置であって、
    前記排除対象生物が異常時に発生する原音声の周波数に表れる時間変化を用いて擬似音声を創生し、
    前記擬似音声を超音波信号に重畳して、前記排除対象生物が発する音声の音圧レベルと同等又は同等以上の音圧レベルとして放射する
    生物排除装置。
  2. 前記排除対象生物が異常時に発生する原音声は、
    400Hz〜800Hzの周波数帯域、
    800Hz〜2kHzの周波数帯域、
    2kHz〜4kHz±1kHzの周波数帯域の順に、最大音圧レベルから−30dBまで変化する傾向を有しており、
    前記擬似音声は、
    400Hz〜800Hzの周波数帯域で、500Hz+200Hz前後を変化させ、
    800Hz〜2kHzの周波数帯域で、1.2kHz+500Hz前後を変化させ、
    2kHz〜4kHz±1kHzの周波数帯域で、4kHz+1000Hz前後を変化させ、
    400Hz〜800Hzの周波数帯域、
    800Hz〜2kHzの周波数帯域、
    2kHz〜4kHz±1kHzの周波数帯域の順に、最大音圧レベルを−30dBまで変化させることで創生される
    請求項1に記載の生物排除装置。
  3. 前記擬似音声は、
    各周波数帯域の発音時間は均等配分とし、0.2秒〜1.0秒で創生される
    請求項2に記載の生物排除装置。
  4. 前記原音声による音声信号、
    前記擬似音声による音声信号、
    振幅変調又は周波数変調した超音波帯域の音声信号、
    及び、
    過渡的な音の音声信号が、
    ランダムに選択されて出力される
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  5. 前記排除対象生物に対して付与する光を発行可能な発光手段を更に備えた
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  6. 前記排除対象生物に対して付与する圧力を付与可能な圧力付与手段を更に備えた
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  7. 前記超音波信号の周波数帯域を、43kHz以上とした
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  8. 電柱又は鉄塔に設置した
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  9. 建物の構内に設置した
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  10. ゴミ置き場の近傍に設置した
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の生物排除装置。
  11. 航空機及び滑走路の少なくとも一方に設置した
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の生物排除装置。
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