JP2016122320A - 走行区画線認識装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検知できなくなった片側の走行区画線が再び検知できる状態になった際に、走行区画線の再検知性能を向上させることができる走行区画線認識装置を提供する。【解決手段】自車両40に搭載された車載カメラ10により撮影された前方画像に基づいて、道路の車線の左右を区画する白線を認識する白線認識装置20であって、認識した白線と自車両40との位置関係を表すオフセット量を検出するオフセット検出手段と、白線が片側のみ認識されている場合に、オフセット検出手段により検出されたオフセット量に基づいて、認識されていない側の白線の位置を確率的に予測する予測手段と、を備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、車載カメラにより撮影された画像に基づいて走行区画線を認識する走行区画線認識装置に関する。
走行中に車線の片側の走行区画線が途切れたりかすれたりして、急に検知できなくなることがある。そこで、特許文献1に記載の仕切線認識装置では、検知することができた走行区画線上の複数のサンプル点と、自車両が走行する車線の道路幅のデータとに基づいて、検知されていない方の走行区画線の位置を推定している。
特開2003−44836号公報
特許文献1に記載の仕切線認識装置では、片側の走行区画線が検知できなくなった時の車線幅として、両側の走行区画線を検知していた時に算出した車線幅を用いている。そのため、片側の走行区画線が再び検知できる状態になった際も、以前の車線幅から予測した位置で走行区画線の再検知を開始すると考えられる。
しかしながら、片側の走行区画線が再び検知できる状態になった際に、車線幅が変化している場合もある。このような場合に、以前の車線幅から予測した位置で走行区画線の検知を開始すると、走行区画線の再検知ができなかったり路側物を走行区画線と誤認識したりするおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑み、検知できなくなった片側の走行区画線が再び検知できる状態になった際に、走行区画線の再検知性能を向上させることができる走行区画線認識装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、自車両に搭載された車載カメラにより撮影された前方画像に基づいて、道路の車線の左右を区画する走行区画線を認識する走行区画線認識装置であって、認識した前記区画線と前記自車両との位置関係を表すオフセット量を検出するオフセット検出手段と、前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を確率的に予測する予測手段と、を備える。
本発明によれば、認識した走行区画線と自車両との位置関係を表すオフセット量が検出される。そして、検出されたオフセット量に基づいて、認識されていない側の走行区画線の位置が確率的に予測される。一般に、車両は車線の中央を走行するため、片側認識中に車線幅が変化したとしても、認識した走行区画線と自車両とのオフセット量から、認識していない側の走行区画線の位置を予測できる。よって、片側の走行区画線が再び検知できる状態になった際に、路側物等を走行区画線と誤認識することを抑制するとともに、走行区画線の再検知性能を向上させることができる。
車載カメラ及び各種センサの搭載位置を示す図。 白線認識装置の機能を示すブロック図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 片側検知中における白線の予測位置を示す図。 白線を認識する処理手順を示すフローチャート。
以下、白線認識装置(走行区画線認識装置)及び周辺装置を具現化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、図1及び2を参照して、本実施形態に係る白線認識装置について説明する。本実施形態に係る白線認識装置は、車載カメラ10により撮影された前方画像に基づいて、道路の車線の左右を区画する白線(走行区画線)を認識する車載装置である。
車載カメラ10は、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等の少なくとも1つから構成されている。図1に示すように、車載カメラ10は、例えば自車両40のフロントガラスの上端付近に設置されており、車両前方へ向けて所定角度範囲で広がる領域を撮影する。すなわち、車載カメラ10は、自車両40の前方の道路を含む周辺環境を撮影する。
車速センサ11は、自車両40に搭載されており、自車両40の速度を検出する。ヨーレートセンサ12は、自車両40に搭載されており、自車両40のヨーレートを検出する。
地図記憶装置13は、地図情報が記憶されたハードディスクやDVD等の記憶装置である。地図情報は、ガードレール等の路側物の位置や路側帯の位置等を含む。GPS14は、GPS衛星から送信された信号に基づいて、自車両40の現在位置及び現在時刻の情報を取得する。現在位置の情報は、緯度、経度及び高度を含む。
レーダ15は、ミリ波レーダやレーザレーダ、超音波レーザであり、例えば自車両40の前端部(例えばバンパーの上辺り)に少なくとも1つ取り付けられており、自車両40の前方や側方の立体物との距離や方向を検出する。
白線認識装置20は、CPU、RAM、ROM、I/O及び記憶装置等を備えたコンピュータである。CPUがROMに記憶されている各種プログラムを実行することにより、オフセット検出部21、位置情報取得部22、予測部23、抽出部24、判別部25及び認識部26の各機能を実現する。
オフセット検出部21(オフセット検出手段)は、後述する認識部26により認識された白線と自車両40との位置関係を表すオフセット量を検出する。具体的には、オフセット量は、自車両40の幅方向の中心から白線までの距離や、自車両40の側面から白線までの距離であり、自車両40と白線との位置関係を表すパラメータであればよい。
位置情報取得部22(位置情報取得手段)は、地図記憶装置13及びGPS14により取得された現在位置に基づいて、現在位置の周辺におけるガードレール等の道路の路側物や路肩の位置情報を取得する。また、位置情報取得部22は、レーダ15により検出された立体物の距離及び方向に基づいて、道路の路側物の位置情報を取得する。
予測部23(予測手段)は、認識部26がすでに認識した白線の位置に基づいて、認識部26がこれから認識する前方の白線の位置を予測する。認識部26が車線の両側の白線を認識している場合には、予測部23は、認識された両側の白線と、車速センサ11及びヨーレートセンサ12により検出された車速及びヨーレートを用いて、前方の両側の白線の軌跡を予測する。
また、認識部26が片側の白線のみ認識している場合には、予測部23は、オフセット検出部21により検出されたオフセット量に基づいて、認識されていない側の白線の位置を確率的に予測する。すなわち、予測部23は、道路の幅方向における白線の位置に対して白線である確率を算出する。
認識されていない側の白線が再び検知できる状態になった際に、両側の白線を認識していたときから車線幅が変化している場合がある。このような場合に、両側の白線を認識していたときと同じ車線幅に基づいて白線の位置が予測されていると、予測位置がずれて、白線が再検知されなかったり、路側物や路肩が白線と誤認識されたりするおそれがある。
ここで、一般に、自車両40は、直進中であれば車線の中央を走行するものであり、車線幅が変化しなければ、白線の位置に対する自車両40の位置すなわちオフセット量もほとんど変化しない。オフセット量が変化した場合は、前方で車線幅の拡大や車線幅の縮小があり、自車両40の位置が意図的に変化させられた場合であることが多い。すなわち、オフセット量の変化は、車線幅の変化に対応していることが多い。そこで、予測部23は、オフセット量に基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。具体的な予測の仕方として、次の実施例(1)〜(5)が挙げられる。
(1)予測部23は、オフセット検出部21により検出されたオフセット量dに基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。図3は、右側の白線が認識され、自車両40の右側面と右側の白線との距離がオフセット量dとして検出されている場合を示す。この場合、予測部23は、自車両40の前方の右側の白線の位置を、認識されている右側の白線の位置から予測し、予測した右側の白線の位置、オフセット量d、及び自車両40の幅を用いて、自車両40の左側面からオフセット量d離れた位置を、左側の白線の位置として予測する。
そして、予測部23は、予測した左側の白線の位置を中心とした道路の幅方向の所定領域において、白線の位置に対する白線である確率(尤度)を所定確率よりも上昇させる。詳しくは、予測部23は、予測した左側の白線の位置に近いほど、白線である確率を高く算出する。同様に、予測部23は、予測した右側の白線の位置を中心とした車線幅方向の所定領域において、白線の位置に対する白線である確率を算出する。これにより、左側の白線が再び検知できる状態になった際に、左側の白線の誤認識を抑制するとともに、左側の白線の再検知性能を向上させることができる。なお、認識されている側の白線の位置の予測、及び白線である確率の算出の仕方は、以下の実施例(2)〜(5)でも同様である。
(2)予測部23は、まず、両側の白線が認識されていたときの車線幅、又は両側の白線が認識されていたときに検出された第1オフセット量d0の少なくも一方に基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。すなわち、予測部23は、まず、両側の白線が認識されていたときと、片側の白線のみが認識されているときとで、車線幅が同じであるとして、認識されていない側の白線の位置を予測する。そして、予測部23は、実施例(1)と同様に、予測した位置を中心とした所定領域において、白線の位置に対する白線である確率を所定確率よりも上昇させる。
図4及び5は、両側の白線が認識されているときに、自車両40の中心と左右の白線との距離が第1オフセット量d0として検出されており、右側の白線が認識されなくなった場合を示す。図4において、自車両40の右側における二つの尤度の山のうちの左側の山が、車線幅を一定とした場合の白線である確率を示す。
そして、予測部23は、第1オフセット量d0から、白線が片側のみ認識されている場合に検出されたオフセット量への変化量Δdが、所定量を超えた際に、変化量Δdに基づいて、道路の幅方向における白線の位置に対する白線である確率を変化させる。すなわち、両側の白線が認識されていたときの第1オフセット量d0と、片側の白線が認識されているときのオフセット量との差分である変化量Δdが、所定量を超えた際に、車線幅が変化したとして、白線の位置に対する白線である確率を変化させる。具体的には、車線幅を一定として予測した位置から変化量Δdの所定倍数分ずらした位置における、白線の位置に対する白線である確率を上昇させる。オフセット量が変化量Δd分変化した場合、車線幅は2Δd分変化していることになる。よって、本実施形態では、所定倍は2倍とするが、所定倍は1〜2の任意の数倍にしてもよい。以下の実施例(3)〜(5)でも同様である。図4において、自車両40の右側における二つの尤度の山のうちの右側の山が、車線幅が変化したとした場合の白線である確率を示す。
したがって、オフセット量の変化が車線幅の変化に伴うものであった場合は、右側の白線が再検知できる状態になった際に、自車両40の右側における2つの尤度の山のうちの右側の山の位置で白線が再検知される。また、オフセット量の変化が、一定の幅の車線における自車両40のふらつきに伴うものであった場合は、右側の白線が再検知できる状態になった際に、2つの尤度の山のうちの左側の山の位置で白線が再検知される。なお、変化量Δdが所定量以下のときは、2つの尤度の山のうちの左側の山のみとなる。
以下、実施例(3)〜(5)は、実施例(2)と同様に、車線幅が変化している場合と車線幅は一定で自車両40がふらついている場合との両方を考慮して、認識されていない側の白線の位置を予測している。
(3)予測部23は、まず、実施例(2)と同様に、両側の白線が認識されていたときの車線幅、又は両側の白線が認識されていたときに検出された第1オフセット量d0の少なくも一方に基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。
そして、予測部23は、第1オフセット量d0から、白線が片側のみ認識されている場合に検出されたオフセット量への変化量Δdが、所定量を超えた際に、変化量Δdに基づいて、道路の幅方向における白線の位置に対する白線である確率を変化させる。具体的には、図5に示すように、車線幅を同じとして予測した位置から、その予測した位置を起点として変化量Δdの所定倍数分ずらした位置までの間における、白線の位置に対する白線である確率を上昇させる。すなわち、実施例(3)では、実施例(2)で白線が認識されていない側において算出した二つの尤度の山と山の間の尤度も高くし、最大尤度の範囲を広くした一つの尤度の山(台形)を算出する。これにより、車線幅やオフセット量の検出誤差にも対応できる。なお、変化量Δdが所定量以下のときは、車線幅を一定として予測した位置を中心とした所定領域において、尤度の山が算出される。
(4)予測部23は、まず、実施例(2)と同様に、両側の白線が認識されていたときの車線幅、又は両側の白線が認識されていたときに検出されたオフセット量d1の少なくも一方に基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。そして、予測部23は、予測した位置を中心とした所定領域において、白線の位置に対する白線である確率を所定確率よりも上昇させる。
図6及び7は、両側の白線が認識されているときに、自車両40の側面と左右の白線との距離がオフセット量d1として検出されており、左側の白線が認識されなくなったときに、自車両40の右側面と右側白線との距離がオフセット量d2として検出されている場合を示す。図6において、自車両40の左側における二つの尤度の山のうちの右側の山が、オフセット量d1に対応する白線である確率、すなわち車線幅を一定とした場合の白線である確率を示す。
そして、予測部23は、白線が認識されていない側において、自車両40の左側面から、オフセット量d2離れた位置を中心とした所定領域において、白線の位置に対する白線である確率を所定確率よりも上昇させる。図6において、自車両40の左側における二つの尤度の山のうちの左側の山が、オフセット量d2に対応する白線である確率を示す。
すなわち、実施例(4)では、オフセット量d1とオフセット量d2との変化量は見ていない。オフセット量d1とオフセット量d2が等しい場合は、自車両40の左側における二つの尤度の山のうちの右側の山のみとなる。
(5)予測部23は、まず、実施例(2)と同様に、両側の白線が認識されていたときの車線幅、又は両側の白線が認識されていたときに検出されたオフセット量d1の少なくも一方に基づいて、認識されていない側の白線の位置を予測する。
そして、予測部23は、図7に示すように、白線が認識されていない側において、車線幅を一定として予測した位置から、自車両40の左側面を起点としてオフセット量d2離れた位置までの間における、白線の位置に対する白線である確率を上昇させる。すなわち、実施例(5)は、実施例(3)と実施例(4)を組み合わせたものとなる。
さらに、予測部23は、図8に示すように、白線が片側のみ認識されている場合に、白線が認識されていない側において、路側物又は路肩の位置情報に対応する位置における白線である確率を低下させる。路側物又は路肩の位置情報は、地図記憶装置13及びGPS14や、レーダ15により取得する。これにより、路側物や路肩を白線として誤認識することを抑制できる。
抽出部24(抽出手段)は、車載カメラ10により撮影された前方画像の探索領域から、白線の候補である白線候補(走行区画線候補)を抽出する。探索領域は、予測部23により白線である確率が所定確率よりも上昇させられた領域を含む領域であり、予測部23により予想された白線の位置に応じて変化する領域である。すなわち、抽出部24は、予測部23により予測された白線の位置を中心として探索し、白線候補を抽出する。
判別部25(判別手段)は、抽出部24により抽出された白線候補の明瞭さを判別する。具体的には、判別部25は、逆光や降雨等の外的要因を考慮して、白線候補の明瞭さを判別する。逆光か否かは、GPS14により受信された現在位置及び現在時刻から判別される。降雨は、図示しないレインセンサにより検出される。判別部25は、逆光時や降雨時に、前方画像がぼやけるため、白線候補を明瞭さが低い不良な状態と判別する。また、判別部25は、逆光や降雨等の前方画像をぼやけさせる要因がない場合には、白線候補を明瞭さが高い良好な状態と判別する。
認識部26は、抽出部24により抽出された白線候補のうち、尤も白線らしい白線候補を白線として認識する。具体的には、認識部26は、予測部23により白線である確率が所定確率よりも上昇させられた所定領域内において、抽出された白線候補のうちの尤も白線らしい白線候補を白線として認識する。
また、認識部26は、予測部23により白線である確率が所定確率よりも上昇させられた所定領域外において、抽出部24により抽出された白線候補が、判別部25により良好な状態と判別された場合には、その白線候補を白線として認識する。すなわち、認識部26は、予測された位置と異なる位置で抽出された白線候補であっても、明瞭さが良好な状態である場合には、その白線候補を白線として認識する。
次に、白線を認識する処理手順について、図9のフローチャートを参照して説明する。本処理手順は、車載カメラ10により前方画像が撮影される度に、白線認識装置20が実行する。
まず、車載カメラ10により撮影された前方画像を取得する(S10)。続いて、S10で取得した前方画像に、前回の処理で予測した白線の位置を用いて探索領域を設定し、設定した探索領域において、sobelフィルタ等を適用してエッジ点を抽出する(S11)。
続いて、S11で抽出したエッジ点をハフ変換する(S12)。続いて、ハフ変換により算出された直線のうち、白線候補の条件を満たす直線を白線候補として算出する(S13)。白線候補の条件としては、ハフ変換の投票数が所定数よりも多いこと等が挙げられる。
続いて、S13で算出した白線候補を絞り込み、尤も白線らしい白線候補を選択する(S14)。具体的には、白線の特徴ごとに、白線の特徴を備えている度合に基づいて、白線候補が白線である確率を算出する。そして、白線の特徴ごとに算出された白線である確率を統合して、統合確率が閾値以上であり且つ最も高い白線候補を選択する。
ここで、白線の特徴の一つとして白線の位置があり、予測部23により算出された白線である確率は、他の白線の特徴について算出された確率に統合される。よって、所定確率を0%に近い値にした場合、予測部23により白線である確率を所定確率よも上昇させられた所定領域外では、統合確率は閾値よりも小さくなる。そのため、所定領域内において算出された白線候補の中から白線候補が選択される。
しかしながら、所定領域内において統合確率が閾値以上となる白線候補が存在しない場合は、以下に述べるように所定領域外において算出された白線候補を選択してもよい。詳しくは、所定領域外において、白線の位置以外の白線の特徴について算出された確率を統合した確率が閾値以上であり、明瞭さが良好な状態の白線候補が算出されている場合には、その白線候補を選択するようにしてもよい。
あるいは、所定確率を0%よりもある程度大きな値(例えば、20%)にし、予測部23は、所定領域外における白線である確率を所定確率に算出するようにする。この場合の所定確率は、他の特徴について算出された確率が十分に高ければ、統合確率を閾値以上にするような値である。そして、所定領域外において、統合した確率が閾値以上であり、明瞭さが良好な状態の白線候補が算出されている場合には、その白線候補を選択するようにしてもよい。なお、他の白線の特徴としては、白線の連続性、コントラストの強さ等が挙げられる。
続いて、S14で選択した白線候補の座標を鳥瞰座標に変換し、白線パラメータを推定する(S15)。すなわち、選択した白線候補を白線として認識する。白線パラメータは、車線の曲率、車線内での自車両40の横変位、自車両40に対する車線の傾き、車線幅等である。
続いて、自車両40と白線との位置関係を表すオフセット量を検出する(S16)。具体的には、S15で推定した車線内での自車両40の横変位から、オフセット量を算出する。
続いて、地図記憶装置13の地図情報及びGPS14により受信された現在位置や、レーダ15により検出された立体物の距離及び方向に基づいて、路側物や路肩の位置情報を取得する(S17)。
続いて、自車両40の前方における白線の位置を予測する(S18)。そして、白線の位置に対する白線である確率を算出する。以上で本処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・片側の白線のみを認識中に車線幅が変化したとしても、認識している側の白線と自車両40とのオフセット量から、認識していない側の白線の位置を予測できる。よって、片側の白線が再び検知できる状態になった際に、路側物等を白線と誤認識することを抑制するとともに、白線の再検知性能を向上させることができる。
・オフセット量に基づいて、認識されていない側の白線の位置が予測され、予測された位置における白線である確率が上昇させられる。これにより、認識されていない側の白線が再び検知できる状態になった際に、適切に白線の再検知することができる。
・車線幅が一定であるとして予測した位置、及び片側の白線の認識中におけるオフセット量又はオフセット量の変化量に基づいて予測した位置を中心として、白線である確率が上昇させられる。よって、車線幅が変化してオフセット量が変化した場合でも、幅が一定の車線において自車両40がふらついてオフセット量が変化した場合でも、片側の白線が再び検知できる状態になった際に、適切に白線を再検知することができる。
・車線幅が一定であるとして予測した位置から、片側の白線の認識中におけるオフセット量又はオフセット量の変化量に基づいて予測した位置までの間において、白線である確率が上昇させられる。よって、車線幅やオフセット量の検出誤差があった場合でも、認識していない側の白線が再び検知できる状態になった際に、適切に白線を再検知することができる。
・検出された道路の路側物又は路肩の位置における白線である確率が低下させられる。よって、白線が認識されていない側において、ガードレール等の路側物や路肩を白線と誤認識することを抑制できる。
・白線の位置に対する白線である確率が所定確率よりも上昇させられた所定領域外において、検出された白線候補の明瞭度合が高い場合には、その白線候補が白線として認識される。よって、認識されていない側の白線が再び検知できる状態になった際に、白線の再検知性能をさらに向上させることができる。
・車載カメラ10により撮影された前方画像だけでなく外的要因を考慮することにより、白線候補の明瞭さを適切に判別できる。
(他の実施形態)
・予測部23は、予測した位置を中心として、予測した位置から離れるほど白線である確率を小さくしなくてもよい。例えば、予測部23は、予測した位置を中心として、段階的に白線である確率を小さくしてもよい。
・白線候補の明瞭さは、車載カメラ10により撮影された前方画像のみに基づいて判別してもよい。
・所定領域外において検出された白線候補は、すべて認識しないようにしてもよい。
10…車載カメラ、20…白線認識装置、40…自車両。

Claims (10)

  1. 自車両(40)に搭載された車載カメラ(10)により撮影された前方画像に基づいて、道路の車線の左右を区画する走行区画線を認識する走行区画線認識装置(20)であって、
    認識した前記区画線と前記自車両との位置関係を表すオフセット量を検出するオフセット検出手段(21)と、
    前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を確率的に予測する予測手段(23)と、を備えることを特徴とする走行区画線認識装置。
  2. 前記予測手段は、
    前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予測し、予測した位置における前記区画線である確率を上昇させる請求項1に記載の走行区画線認識装置。
  3. 前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記予測手段は、
    両側の前記区画線が認識されていた場合における前記車線の幅及び前記オフセット検出手段により検出された第1オフセット量の少なくとも一方に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予想し、予測した位置における前記区画線である確率を上昇させるとともに、
    前記第1オフセット量から、前記区画線が片側のみ認識されている場合に前記オフセット検出手段により検出されたオフセット量への変化量が、所定量を超えた際に、前記変化量に基づいて前記区画線の位置に対する前記区画線である確率を変化させる請求項1に記載の走行区画線認識装置。
  4. 前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記予測手段は、
    両側の前記区画線が認識されていた場合における前記車線の幅及び前記オフセット検出手段により検出された第1オフセット量の少なくとも一方に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予想し、予測した位置における前記区画線である確率を上昇させるとともに、
    前記第1オフセット量から、前記区画線が片側のみ認識されている場合に前記オフセット検出手段により検出されたオフセット量への変化量が、所定量を超えた際に、前記予測した位置から前記変化量の所定倍数分ずらした位置における前記区画線である確率を上昇させる請求項3に記載の走行区画線認識装置。
  5. 片側のみの前記区画線が認識されている場合に、前記予測手段は、
    両側の前記区画線が認識されていた場合における前記車線の幅及び前記オフセット検出手段により検出された第1オフセット量の少なくとも一方に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予測するとともに、
    前記第1オフセット量から、前記区画線が片側のみ認識されている場合に前記オフセット検出手段により検出されたオフセット量への変化量が、所定量を超えた際に、予測した前記区画線の位置から、前記変化量の所定倍数分ずらした位置までの間における前記区画線である確率を上昇させる請求項3に記載の走行区画線認識装置。
  6. 前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記予測手段は、
    両側の前記区画線が認識されていた場合における前記車線の幅及び前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量の少なくとも一方に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予測し、予測した位置における前記区画線である確率を上昇させるとともに、
    前記区画線が認識されていない側において、前記自車両から前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量に対応する距離離れた位置における前記区画線である確率を上昇させる請求項1に記載の走行区画線認識装置。
  7. 前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記予測手段は、
    両側の前記区画線が認識されていた場合における前記車線の幅及び前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量の少なくとも一方に基づいて、認識されていない側の前記区画線の位置を予想し、予測した位置における前記区画線である確率を上昇させるとともに、
    前記区画線が認識されていない側において、予測した前記区画線の位置から、前記自車両から前記オフセット検出手段により検出された前記オフセット量に対応する距離離れた位置までの間における前記区画線である確率を上昇させる請求項1に記載の走行区画線認識装置。
  8. 前記道路の路側物又は路肩の位置情報を取得する位置情報取得手段(13,14,15)を備え、
    前記予測手段は、前記区画線が片側のみ認識されている場合に、前記車線の前記区画線が認識されていない側において、前記位置情報取得手段により取得された前記位置情報に対応する位置おける前記区画線である確率を低下させる請求項1〜7のいずれかに記載の走行区画線認識装置。
  9. 前記前方画像から走行区画線候補を抽出する抽出手段(24)と、
    前記抽出手段により抽出された前記区画線候補の明瞭さを判別する判別手段(25)と、を備え、
    前記予測手段により前記区画線である確率を所定確率よりも高くした領域外において、前記抽出手段により抽出された前記区画線候補が、前記判別手段により良好な状態と判別された場合には、その前記区画線候補を区画線として認識する請求項1〜8のいずれかに記載の走行区画線認識装置。
  10. 前記判別手段は、外的要因を考慮して、前記区画線候補の明瞭さを判別する請求項9に記載の走行区画線認識装置。
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