JP2016121570A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

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健吾 榊原
Kengo Sakakibara
健吾 榊原
久弥 近藤
Hisaya Kondo
久弥 近藤
裕之 仲井間
Hiroyuki Nakaima
裕之 仲井間
秀晴 山下
Hideharu Yamashita
秀晴 山下
佑介 山▲崎▼
Yusuke Yamazaki
佑介 山▲崎▼
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Abstract

【課題】吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止するとともに、吐出室の容積を、吐出室を吸入室の内周側に形成した場合に比べて大きくすること。
【解決手段】リヤハウジング15内には区画体40が収容されている。区画体40は、吐出室32の圧力と吸入室31の圧力との差圧に基づく荷重によって弁・ポート形成体14に押し付けられている。吐出室32は、区画体周壁40a及び区画体底壁40bを覆うように形成されている。これによれば、吐出室32が円環形状では無くなる。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振が防止され、吐出室32の容積が、吐出室32を吸入室31の内周側に形成した場合に比べて大きくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、斜板式圧縮機に関する。
一般的に、斜板式圧縮機のハウジングは、例えば特許文献1に開示されているように、シリンダブロックと、シリンダブロックの一端に接合されるフロントハウジングと、シリンダブロックの他端に弁・ポート形成体を介して接合されるリヤハウジングとから構成されている。ハウジング内には回転軸が回転可能に支持されている。シリンダブロックとフロントハウジングとの間には斜板室が区画されている。斜板室には、回転軸からの駆動力を得て回転する斜板が収容されている。斜板の外周部には複数のピストンが係留されている。シリンダブロックには、各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアが回転軸の周囲に複数形成されている。
リヤハウジングと弁・ポート形成体との間には、各シリンダボアに連通する吸入室及び吐出室が区画されている。吐出室は、吸入室の外周側で吸入室の周囲を円環状に延びるように設けられている。そして、各ピストンにおける上死点から下死点側への移動により吸入室から各シリンダボアに冷媒が吸入されるとともに、各ピストンにおける下死点から上死点側への移動により各シリンダボア内の冷媒が各シリンダボア内で圧縮されて吐出室に吐出されるようになっている。
特開2011−169259号公報
しかしながら、特許文献1のように、吐出室が、吸入室の外周側に円環状に形成されていると、冷媒の圧力変動に基づいた吐出脈動が円環形状により共振され、吐出脈動が増大してしまう。例えば、吐出室を吸入室の内周側に形成することで、吐出室を円環形状では無くすることができるが、吐出室を吸入室の内周側に形成すると、吐出室の容積が、吐出室を吸入室の内周側に形成した場合に比べて小さくなってしまい、吐出室によるマフラ効果を十分に利用できず、吐出脈動を効果的に低減することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止するとともに、吐出室の容積を、吐出室を吸入室の内周側に形成した場合に比べて大きくすることができる斜板式圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決する斜板式圧縮機は、シリンダブロックと、弁・ポート形成体を介して前記シリンダブロックに連結されるハウジング構成体とを有するハウジングを備え、前記ハウジング内には、回転軸からの駆動力を得て回転する斜板が収容される斜板室が区画され、前記斜板には複数のピストンが係留され、前記シリンダブロックには、各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアが前記回転軸の周囲に複数形成され、前記ハウジング構成体内には、前記シリンダボアにそれぞれ連通する吸入室及び吐出室が区画されている斜板式圧縮機であって、前記ハウジング構成体内には、前記弁・ポート形成体と協働して内部に前記吸入室を区画する有底筒状の区画体が収容され、前記区画体は、区画体周壁と、前記区画体周壁に連続する区画体底壁とを有し、前記区画体周壁及び前記区画体底壁を覆うように前記吐出室が形成され、前記区画体は、前記吐出室の圧力と前記吸入室の圧力との差圧に基づく荷重によって前記弁・ポート形成体に押し付けられている。
これによれば、区画体が吐出室の圧力と吸入室の圧力との差圧に基づく荷重によって弁・ポート形成体に押し付けられているため、区画体によって吸入室と吐出室とを区画することができる。そして、吐出室が区画体周壁及び区画体底壁を覆うように形成されているため、吐出室を円環形状では無くすることができる。よって、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止するとともに、吐出室の容積を、吐出室を吸入室の内周側に形成した場合に比べて大きくすることができる。
上記斜板式圧縮機において、前記ハウジング構成体内には、前記区画体を前記弁・ポート形成体に向けて付勢する付勢部材が設けられていることが好ましい。
これによれば、付勢部材によって区画体が弁・ポート形成体に向けて付勢されているため、例えば、斜板式圧縮機の運転が停止して、吐出室の圧力が低下したときに、区画体がハウジング構成体内で動いてしまうことを抑制することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記ハウジング構成体内には、前記区画体における前記弁・ポート形成体に向けた押し付け力を維持するために前記区画体を支持する支持部材が設けられていることが好ましい。
これによれば、支持部材によって区画体が支持されることで、区画体における弁・ポート形成体に向けた押し付け力が維持されているため、例えば、斜板式圧縮機の運転が停止して、吐出室の圧力が低下したときに、区画体がハウジング構成体内で動いてしまうことを抑制することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記ハウジング構成体には、前記区画体周壁をガイドするガイド部が設けられ、前記弁・ポート形成体は、前記シリンダボアと前記吐出室とを連通する吐出ポートと、前記吐出ポートを開閉する吐出リード弁とを備え、前記ガイド部は、前記弁・ポート形成体に当接しており、前記吐出リード弁は、前記ガイド部における前記弁・ポート形成体に対する当接部位を支点として開閉動作することが好ましい。
これによれば、ガイド部とは別の部材を弁・ポート形成体に当接させて、その当接部位を支点として吐出リード弁を開閉動作させる場合に比べると、部品点数を削減することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記ガイド部には、前記区画体における前記弁・ポート形成体に向けた押し付け力を維持するために前記区画体を支持する段差部が設けられていることが好ましい。
これによれば、段差部によって区画体が支持されることで、区画体における弁・ポート形成体に向けた押し付け力が維持されているため、例えば、斜板式圧縮機の運転が停止して、吐出室の圧力が低下したときに、区画体がハウジング構成体内で動いてしまうことを抑制することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記区画体は、断熱性の高い材料により形成されていることが好ましい。
これによれば、吸入室内の冷媒が温められてしまうことを抑制することができ、斜板式圧縮機の性能を良好なものとすることができる。
この発明によれば、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止するとともに、吐出室の容積を、吐出室を吸入室の内周側に形成した場合に比べて大きくすることができる。
実施形態における斜板式圧縮機を示す側断面図。 (a)はリヤハウジング、区画部材及び付勢ばねの断面斜視図、(b)はリヤハウジングを一部破断した斜視図。 斜板の傾角が最大傾角のときの斜板式圧縮機を示す側断面図。 別の実施形態におけるリヤハウジング周辺を拡大して示す側断面図。 別の実施形態におけるリヤハウジング周辺を拡大して示す側断面図。
以下、可変容量型の斜板式圧縮機に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。なお、斜板式圧縮機は車両空調装置に用いられる。
図1に示すように、斜板式圧縮機10のハウジング11は、シリンダブロック12と、このシリンダブロック12の一端(図1では左端)に連結されたフロントハウジング13と、シリンダブロック12の他端(図1では右端)に弁・ポート形成体14を介して連結されたハウジング構成体としてのリヤハウジング15とから構成されている。リヤハウジング15は、円筒状の周壁15aと、周壁15aに連続するとともに周壁15aの軸方向に対して直交する方向に延びる円板状の底壁15bとを有する。
シリンダブロック12、フロントハウジング13及びリヤハウジング15は、複数本(図1では1本のみ図示)のボルトBによって共締めされている。各ボルトBは、シリンダブロック12、フロントハウジング13及びリヤハウジング15に形成されたボルト通し孔11hに挿通され、ボルトBの先端に形成されたねじ部(図示せず)がリヤハウジング15に螺合されるようになっている。
ハウジング11内において、シリンダブロック12とフロントハウジング13とで囲まれた空間には斜板室16が区画されている。ハウジング11内には回転軸17が回転可能に支持されている。回転軸17において、中心軸線Lが延びる方向(回転軸17の軸方向)に沿った一端側であり、ハウジング11の前方側(一方側)に位置する前端部側は、フロントハウジング13に貫設された軸孔13hに挿通されている。そして、回転軸17の前端は、フロントハウジング13から突出している。また、回転軸17において、中心軸線Lが延びる方向に沿った他端側であり、ハウジング11の後方側(他方側)に位置する後端部側は、シリンダブロック12に貫設された軸孔12hに挿通されている。
軸孔13h内には第1滑り軸受けB1が配設されるとともに、回転軸17の前端部側は、第1滑り軸受けB1を介してフロントハウジング13に回転可能に支持されている。軸孔12h内には第2滑り軸受けB2が配設されるとともに、回転軸17の後端部側は、第2滑り軸受けB2を介してシリンダブロック12に回転可能に支持されている。フロントハウジング13と回転軸17との間にはリップシール型の軸封装置18が介在されている。回転軸17の前端には、動力伝達機構PTを介して外部駆動源としての車両のエンジンEが作動連結されている。本実施形態では、動力伝達機構PTは、常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベルト及びプーリの組合せ)である。
シリンダブロック12と回転軸17との間にはシールリング12sが設けられている。このシールリング12sによって、軸孔12h内におけるシールリング12sよりも弁・ポート形成体14側の空間である圧力調整室30aと斜板室16との間がシールされている。
斜板室16には、回転軸17から駆動力を得て回転するとともに、回転軸17に対して軸方向へ傾動可能な斜板19が収容されている。斜板19には、回転軸17が挿通可能な挿通孔19aが形成されている。そして、回転軸17が挿通孔19aに挿通されることにより、斜板19が回転軸17に取り付けられている。
シリンダブロック12には、シリンダブロック12の軸方向に貫通形成されるシリンダボア12aが回転軸17の周囲に複数(図1では1つのシリンダボア12aのみ図示)配列されている。各シリンダボア12aにはピストン20が上死点位置と下死点位置との間で往復動可能にそれぞれ収容されている。各シリンダボア12aの両開口は、弁・ポート形成体14及びピストン20によって閉塞されるとともに、各シリンダボア12a内にはピストン20の往復動に応じて体積変化する圧縮室21が区画されている。各ピストン20は、一対のシュー22を介して斜板19の外周部に係留されている。そして、回転軸17の回転にともなう斜板19の回転運動が、シュー22を介してピストン20の往復直線運動に変換される。
リヤハウジング15内には、弁・ポート形成体14と協働して内部に吸入室31を区画する有底円筒状の区画体40が収容されている。区画体40は、断熱性の高い材料(例えば樹脂材料)により形成されている。区画体40は円筒状の区画体周壁40aと、区画体周壁40aに連続するとともに区画体周壁40aの軸方向に対して直交する方向に延びる円板状の区画体底壁40bとから形成されている。区画体周壁40aの先端は弁・ポート形成体14に当接している。区画体底壁40bにおけるリヤハウジング15の底壁15b側の端面には、円孔状の凹部40cが形成されている。
リヤハウジング15内において、リヤハウジング15の底壁15bと凹部40cとの間には、区画体40を弁・ポート形成体14に向けて付勢する付勢部材としての付勢ばね41が設けられている。区画体40は、付勢ばね41の付勢力によって弁・ポート形成体14に押し付けられている。
図2(a)及び(b)に示すように、リヤハウジング15の底壁15bには、区画体周壁40aをガイドするガイド部42が複数立設されている。各ガイド部42は、底壁15bに一体形成されており、底壁15bから弁・ポート形成体14に向けて直線状に延びている。複数のガイド部42は、区画体40の区画体周壁40aの外周面に沿う円弧板状に形成されるとともに、区画体周壁40aの周方向において等間隔を置いて配置されている。
そして、リヤハウジング15内における区画体40よりも周壁15a寄りには円環状の第1空間51が区画されるとともに、リヤハウジング15内における区画体40と底壁15bとの間には第2空間52が区画されている。第1空間51と第2空間52とは、区画体周壁40aの周方向において隣り合うガイド部42の間隙43を介して連通している。そして、第1空間51及び第2空間52は吐出室32を形成している。よって、吐出室32は、区画体周壁40a及び区画体底壁40bを覆うように形成されている。区画体40は、吐出室32の圧力と吸入室31の圧力との差圧(以下、「DS差圧」と記載する)に基づく荷重によって弁・ポート形成体14に押し付けられている。
図1に示すように、弁・ポート形成体14には各シリンダボア12aに対応して、吸入ポート31h、及びこの吸入ポート31hを開閉する吸入リード弁31v、並びに、吐出ポート32h、及びこの吐出ポート32hを開閉する吐出リード弁32vが形成されている。そして、吸入ポート31hを介して吸入室31と各シリンダボア12a(圧縮室21)とが連通するとともに、吐出ポート32hを介して各シリンダボア12a(圧縮室21)と吐出室32とが連通している。
各ガイド部42の先端は、弁・ポート形成体14に当接している。そして、吐出リード弁32v及び吸入リード弁31vは、各ガイド部42における弁・ポート形成体14に対する当接部位を支点として開閉動作するようになっている。
斜板室16と吸入室31とは、シリンダブロック12及び弁・ポート形成体14を貫通する吸入通路12bにより連通している。フロントハウジング13の周壁には吸入口13sが形成されている。吸入口13sは外部冷媒回路に接続されている。そして、外部冷媒回路から吸入口13sを介して斜板室16に吸入された冷媒ガスは、吸入通路12bを介して吸入室31に吸入される。よって、吸入室31及び斜板室16は、吸入圧領域となっており、圧力がほぼ等しくなっている。
回転軸17における斜板19よりも前方側には、ラグプレート23が固定されている。ラグプレート23は円板状であるとともに回転軸17と一体回転可能になっている。ラグプレート23と斜板19との間には、ラグプレート23に対して回転軸17の軸方向に移動可能な有底円筒状の移動体24が配置されている。
移動体24は、回転軸17が挿通される挿通孔24eを有する第1円筒部24aと、回転軸17の軸方向に延びるとともに第1円筒部24aよりも拡径された第2円筒部24bと、第1円筒部24aと第2円筒部24bとを連結する円環状の連結部24cとから形成されている。第2円筒部24bの先端部は、ラグプレート23に形成された円環状の案内溝23a内で、第2円筒部24bの外周面と対向する案内溝23aの面に対して摺動可能になっている。これにより、移動体24は、ラグプレート23を介して回転軸17と一体回転可能になっている。第2円筒部24bの外周面と、第2円筒部24bの外周面と対向する案内溝23aの面との間は、シール部材25によりシールされている。また、挿通孔24eと回転軸17との間は、シール部材26によりシールされている。そして、ラグプレート23と移動体24との間には制御圧室27が区画されている。
斜板19における移動体24と対向する部位には、凸部19bが突設されている。そして、第1円筒部24aにおける凸部19bと対向する面は、凸部19bに接触して斜板19を押圧する押圧部24dを形成している。
ラグプレート23には、一対のアーム23bが斜板19に向けて突設されている。斜板19の上端側(図1における上側)には突起19cがラグプレート23に向けて突設されている。突起19cは、一対のアーム23b間に挿入されており、一対のアーム23bに挟まれた状態で、一対のアーム23b間を移動可能である。一対のアーム23b間の底部には、カム面23cが形成されており、突起19cの先端がカム面23cを摺接可能である。斜板19は、一対のアーム23bに挟まれた突起19cとカム面23cとの連係により回転軸17の軸方向へ傾動可能であるとともに、回転軸17の駆動力が一対のアーム23bを介して突起19cに伝達されて、斜板19が回転運動を行う。斜板19が回転軸17の軸方向へ傾動する際、突起19cは、カム面23c上をスライド移動するようになっている。
また、回転軸17において、斜板19よりシリンダブロック12側には規制リング28が止着されている。規制リング28と斜板19の間には、ばね29が回転軸17周りに装着されている。このばね29は、斜板19がラグプレート23側に傾動するように斜板19を付勢する。
回転軸17には、回転軸17の軸方向に沿って延びる第1軸内通路17aが形成されている。第1軸内通路17aの後端は、圧力調整室30aに開口している。さらに、回転軸17には、回転軸17の径方向に沿って延びる第2軸内通路17bが形成されている。第2軸内通路17bの一端は第1軸内通路17aの先端に連通するとともに、他端は制御圧室27に開口している。よって、制御圧室27と圧力調整室30aとは、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して連通している。
弁・ポート形成体14には、吸入室31に連通する絞り部14sが貫通形成されている。また、シリンダブロック12における弁・ポート形成体14側の端面には、圧力調整室30aと絞り部14sとを連通する連通部12rが凹設されている。そして、制御圧室27と吸入室31とは、第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sを介して連通している。よって、第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sは、制御圧室27から吸入室31に至る抽気通路を形成している。そして、絞り部14sにより、抽気通路の開度が絞られている。
制御圧室27の圧力の制御は、吐出室32から制御圧室27への冷媒ガスの供給と、制御圧室27から吸入室31への冷媒ガスの排出とが行われることにより行われる。よって、制御圧室27に供給される冷媒ガスは、制御圧室27の圧力を制御する制御ガスである。そして、制御圧室27と斜板室16との圧力差に伴って移動体24がラグプレート23に対して回転軸17の軸方向に移動するようになっている。シリンダブロック12及びリヤハウジング15の外周面には、制御圧室27の圧力を制御する電磁式の容量制御弁35が組み付けられている。
シリンダブロック12には、ボルト通し孔11hと容量制御弁35とを連通する連通部36が形成されている。そして、斜板室16と容量制御弁35とは、ボルト通し孔11h及び連通部36を介して連通している。本実施形態の容量制御弁35は、斜板室16からボルト通し孔11h及び連通部36を介して容量制御弁35に供給される冷媒の圧力(吸入圧力)を感知することで弁開度が調整されている。
斜板式圧縮機10は、吐出ポート32hと容量制御弁35とを連通する連通部37を備える。また、弁・ポート形成体14におけるシリンダブロック12側の端面には、圧力調整室30aに連通する連通溝14aが形成されている。さらに、シリンダブロック12には、連通溝14aと容量制御弁35とを連通する連通部38が形成されている。そして、吐出ポート32hと圧力調整室30aとは、連通部37、容量制御弁35、連通部38及び連通溝14aを介して連通している。よって、連通部37、38、連通溝14a、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bは、吐出ポート32hから制御圧室27に至る給気通路を形成しており、容量制御弁35は、給気通路上に設けられている。
図3に示すように、容量制御弁35の弁開度を減少させると、吐出ポート32hから連通部37,38、連通溝14a、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して制御圧室27へ供給される冷媒ガスの流量が少なくなる。そして、制御圧室27から第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sを介して吸入室31に冷媒ガスが排出されることにより、制御圧室27の圧力が吸入室31の圧力に近づく。
制御圧室27の圧力が吸入室31の圧力に近づいて、制御圧室27と斜板室16との圧力差が少なくなることで、移動体24の第1円筒部24aがラグプレート23に近づくように移動体24が移動する。すると、斜板19が、ばね29の付勢力によってラグプレート23側に付勢されるとともに、突起19cがカム面23c上を回転軸17に対して離間する方向へスライド移動することで、斜板19の傾角が大きくなり、ピストン20のストロークが大きくなって吐出容量が増える。
図1に示すように、容量制御弁35の弁開度を増大させると、吐出ポート32hから連通部37,38、連通溝14a、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して制御圧室27へ供給される冷媒ガスの流量が多くなる。よって、制御圧室27の圧力が吐出室32の圧力に近づく。
制御圧室27の圧力が吐出室32の圧力に近づいて、制御圧室27と斜板室16との圧力差が大きくなることで、移動体24の第1円筒部24aがラグプレート23から離間するように移動体24が移動する。すると、押圧部24dが凸部19bを押圧して、斜板19が、ばね29の付勢力に抗してラグプレート23から離間する方向へ押圧される。そして、突起19cがカム面23c上を回転軸17に近づく方向へスライド移動することで、斜板19の傾角が小さくなり、ピストン20のストロークが小さくなって吐出容量が減る。
次に、本実施形態の作用について説明する。
区画体40がDS差圧に基づく荷重によって弁・ポート形成体14に押し付けられているため、区画体40によって吸入室31と吐出室32とが区画されている。そして、吐出室32が区画体周壁40a及び区画体底壁40bを覆うように形成されているため、吐出室32が円環形状では無くなっている。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振が防止される。また、本実施形態では、吐出室32の圧力の過大な上昇時に、区画体40が破損するようになっている。これによれば、斜板式圧縮機10が機能しなくなるが、車両空調装置を構成するその他の正常な機器や配管が保護される。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)リヤハウジング15内には区画体40が収容されている。区画体40は、DS差圧に基づく荷重によって弁・ポート形成体14に押し付けられている。吐出室32は、区画体周壁40a及び区画体底壁40bを覆うように形成されている。これによれば、吐出室32を円環形状では無くすることができる。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止するとともに、吐出室32の容積を、吐出室32を吸入室31の内周側に形成した場合に比べて大きくすることができる。
(2)リヤハウジング15内において、区画体底壁40bとリヤハウジング15の底壁15bとの間には、区画体40を弁・ポート形成体14に向けて付勢する付勢ばね41が設けられている。これによれば、付勢ばね41によって区画体40が弁・ポート形成体14に向けて付勢されているため、例えば、斜板式圧縮機10の運転が停止して、吐出室32の圧力が低下したときに、区画体40がリヤハウジング15内で動いてしまうことを抑制することができる。
(3)各ガイド部42は、弁・ポート形成体14に当接しており、吐出リード弁32vは、各ガイド部42における弁・ポート形成体14に対する当接部位を支点として開閉動作する。これによれば、ガイド部42とは別の部材を弁・ポート形成体14に当接させて、その当接部位を支点として吐出リード弁32vを開閉動作させる場合に比べると、部品点数を削減することができる。
(4)区画体40は、断熱性の高い材料により形成されている。これによれば、吸入室31内の冷媒が温められてしまうことを抑制することができ、斜板式圧縮機10の性能を良好なものとすることができる。
(5)本実施形態では、吐出室32の圧力の過大な上昇時に、区画体40が破損するようになっている。これによれば、斜板式圧縮機10が機能しなくなるが、車両空調装置を構成するその他の正常な機器や配管を保護することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図4に示すように、リヤハウジング15内において、区画体底壁40bとリヤハウジング15の底壁15bとの間に、区画体40における弁・ポート形成体14に向けた押し付け力を維持するために区画体40を支持する支持部材45が設けられていてもよい。支持部材45は、底壁15bに一体形成されるとともに、底壁15bから区画体40に向けて直線状に突出する円筒状である。支持部材45の先端は区画体40の区画体底壁40bに当接している。これによれば、支持部材45によって区画体40が支持されることで、区画体40における弁・ポート形成体14に向けた押し付け力が維持される。よって、例えば、斜板式圧縮機10の運転が停止して、吐出室32の圧力が低下したときに、区画体40がリヤハウジング15内で動いてしまうことを抑制することができる。なお、支持部材45は、リヤハウジング15とは別部材であってもよい。また、支持部材45の形状は特に限定されるものではない。さらに、図4の実施形態では、付勢ばね41が削除されているが、付勢ばね41が設けられていてもよい。
○ 図5に示すように、各ガイド部42に、区画体40における弁・ポート形成体14に向けた押し付け力を維持するために区画体40を支持する段差部42aが設けられていてもよい。各段差部42aは区画体40の区画体底壁40bに当接している。これによれば、段差部42aによって区画体40が支持されることで、区画体40における弁・ポート形成体14に向けた押し付け力が維持される。よって、例えば、斜板式圧縮機10の運転が停止して、吐出室32の圧力が低下したときに、区画体40がリヤハウジング15内で動いてしまうことを抑制することができる。なお、図5の実施形態では、付勢ばね41が削除されているが、付勢ばね41が設けられていてもよい。
○ 実施形態において、ガイド部42は、底壁15bから円筒状に突出形成されていてもよい。この場合、ガイド部42に、第1空間51と第2空間52とを連通する貫通孔を形成する必要がある。
○ 実施形態において、付勢ばね41を削除してもよい。
○ 実施形態において、ガイド部42とは別の部材を弁・ポート形成体14に当接させて、その当接部位を支点として吐出リード弁32vを開閉動作させるようにしてもよい。
○ 実施形態において、区画体40の材質は特に限定されるものではなく、例えば金属材料により形成されていてもよい。
○ 実施形態において、圧力調整室30aと吐出室32とを連通する給気通路に絞り部が設けられており、圧力調整室30aと吸入室31とを連通する抽気通路上に容量制御弁35が設けられている構成であってもよい。
○ 実施形態において、クラッチを介して外部駆動源から駆動力を得るようにしてもよい。
○ 実施形態において、斜板式圧縮機10は、固定容量型であってもよい。要は、斜板室16を介して吸入室31に冷媒が吸入される構成であればよい。
○ 実施形態において、斜板式圧縮機10は、車両空調装置に用いられなくてもよく、その他の空調装置に用いられてもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記区画体は、前記吐出室の圧力の過大な上昇時に破損する。
10…斜板式圧縮機、11…ハウジング、12…シリンダブロック、12a…シリンダボア、14…弁・ポート形成体、15…ハウジング構成体としてのリヤハウジング、16…斜板室、17…回転軸、19…斜板、20…ピストン、31…吸入室、32…吐出室、32h…吐出ポート、32v…吐出リード弁、40…区画体、40a…区画体周壁、40b…区画体底壁、41…付勢部材としての付勢ばね、42…ガイド部、42a…段差部、45…支持部材。

Claims (6)

  1. シリンダブロックと、弁・ポート形成体を介して前記シリンダブロックに連結されるハウジング構成体とを有するハウジングを備え、前記ハウジング内には、回転軸からの駆動力を得て回転する斜板が収容される斜板室が区画され、前記斜板には複数のピストンが係留され、前記シリンダブロックには、各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアが前記回転軸の周囲に複数形成され、前記ハウジング構成体内には、前記シリンダボアにそれぞれ連通する吸入室及び吐出室が区画されている斜板式圧縮機であって、
    前記ハウジング構成体内には、前記弁・ポート形成体と協働して内部に前記吸入室を区画する有底筒状の区画体が収容され、前記区画体は、区画体周壁と、前記区画体周壁に連続する区画体底壁とを有し、前記区画体周壁及び前記区画体底壁を覆うように前記吐出室が形成され、前記区画体は、前記吐出室の圧力と前記吸入室の圧力との差圧に基づく荷重によって前記弁・ポート形成体に押し付けられていることを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 前記ハウジング構成体内には、前記区画体を前記弁・ポート形成体に向けて付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
  3. 前記ハウジング構成体内には、前記区画体における前記弁・ポート形成体に向けた押し付け力を維持するために前記区画体を支持する支持部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 前記ハウジング構成体には、前記区画体周壁をガイドするガイド部が設けられ、
    前記弁・ポート形成体は、前記シリンダボアと前記吐出室とを連通する吐出ポートと、前記吐出ポートを開閉する吐出リード弁とを備え、
    前記ガイド部は、前記弁・ポート形成体に当接しており、
    前記吐出リード弁は、前記ガイド部における前記弁・ポート形成体に対する当接部位を支点として開閉動作することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の斜板式圧縮機。
  5. 前記ガイド部には、前記区画体における前記弁・ポート形成体に向けた押し付け力を維持するために前記区画体を支持する段差部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の斜板式圧縮機。
  6. 前記区画体は、断熱性の高い材料により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の斜板式圧縮機。
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