JP2016121122A - 1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法 - Google Patents

1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い転化率、高い選択率、及び高い収率で、且つ比較的穏和な条件下で容易に得ることのできる工業的に有利な1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法の提供。
【解決手段】式(1)で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法であって、式(2)で表される化合物を金属触媒に接触させて得る、式(1)で表される化合物の製造方法。


[R及びRは各々独立にH、置換/未置換のアルキル基又は置換/未置換のアリール基、或いは互いに連結して、炭素環を形成していてもよい]
【選択図】なし

Description

本発明は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法に関する。
1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物は、合成抗菌剤等の医薬品の合成中間体、或いは含フッ素樹脂、又はゴムのモノマー等の合成原料として有用である。
従来、1−ブロモ−1−フルオロエチレンの製造方法として、以下に示す1−ブロモ−1−フルオロエチレンの3つの合成方法が知られている。
(A)特許文献1には、次のスキームに示す方法が開示されている。
この方法は、エタノール3のフッ素化の工程、化合物4の臭素化の工程、及び化合物5の脱臭化水素の工程を含む方法である。
(B)非特許文献1及び非特許文献2には、次のスキームに示す方法が開示されている。
この方法は、化合物7の臭素化の工程、及びジブロモフルオロエタン8の脱臭化水素の工程を含む方法である。
(C)非特許文献3には、次のスキームに示す方法が開示されている。
特開平5−331083号公報
日本化学会誌, 1978年, 8, p1173-1175 J. Org. Chem., 1968年, 33, p286-291 J. Fluorine Chem., 2002年, 113, p211-218
特許文献1に記載の方法は、(1)そのフッ素化の工程において、高温反応管中にフッ酸水が生じるので、反応容器の腐食性が著しく、及び(2)その臭素化の工程では、500〜700℃の超高温条件が必要であり、かつ臭化水素やフッ化水素が発生するので、当該工程でも反応容器の腐食性が著しい、という不利点がある。
また、非特許文献1及び2に記載の方法は、ジブロモフルオロエタン8の脱臭化水素反応の様式が2通りあり、熱力学的に安定な異性体9が多く生成し、目的の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(化合物6)が低い選択性でしか得られない、という不利点がある。
また、非特許文献3に記載の方法は、高温条件が必要であり、かつ目的の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の収率が低い(収率13%)という不利点がある。
従って、本発明の目的は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物を高い収率で、且つ比較的穏和な条件下で容易に得ることのできる工業的に有利な1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、
式(1):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法であって、
式(2):
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物を金属触媒に接触させて、前記式(1)で表される化合物を得る工程Aを含む製造方法
によって、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、次の態様を含む。
項1.
式(1):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法であって、
式(2):
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物を金属触媒に接触させて、前記式(1)で表される化合物を得る工程Aを含む製造方法。
項2.
及びRが、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基である、項1に記載の製造方法。
項3.
前記金属触媒が、1種以上の金属元素の酸化物である、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
更に、工程Aの前に、
式(4):
[式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
で表される化合物をHBrと反応させて、前記式(2)で表される化合物を得る工程Bを含む項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
項5.
式(2):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される化合物の製造方法であって、無機固体の存在下で、
式(4):
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物をHBrと反応させて、前記式(2)で表される化合物を得る工程Bを含む製造方法。
項6.
式(1):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物、及び
式(3):
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物
を含有する組成物。
項7.
及びRが、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基である、項6に記載の組成物。
本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物を高い転化率、高い選択率、及び高い収率で、且つ比較的穏和な条件下で容易に得ることができる。
本明細書中、語句「含有する」は、語句「から実質的になる」、及び語句「からなる」を包含する。
本明細書中、「ハロゲン原子」の例は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を包含する。
本明細書中、「アルキル基」の例は、メチル、エチル、n−プロピル,イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、及び3−メチルペンチル基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を包含する。
本明細書中、「フルオロアルキル基」とは、1個以上のフッ素原子で置換されているアルキル基を意味する。当該「フルオロアルキル基」は、「パーフルオロアルキル基」を包含する。「パーフルオロアルキル基」の例は、CF、C、C、C、C11、及びC13等の炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のパーフルオロアルキル基を包含する。
1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法
本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法は、式(1):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法であって、
式(2):
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物を金属触媒に接触させて、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を得る工程Aを含む製造方法である。
本明細書中、前記式(1)で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物を単に1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)と称する場合がある。
本明細書中、前記式(2)で表される化合物を原料化合物(2)と称する場合がある。
及びRで表される「1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基」の「置換基」としては、例えば、フッ素原子、及びRf等が挙げられる。
Rfは、好ましくは、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基(例、CF、C、C、C、C11、C13)である。
及びRで表される「1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基」の「アリール基」としては、例えばフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、フェナントリルおよびアセナフチレニル等の炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。
及びRで表される「1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基」の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)、Rf、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ホルミル基、メトキシ基、エトキシ基、−C(O)NR(ここで、R、及びRは、同一又は異なって、例えば、メチル基、又はエチル基である)等が挙げられる。
Rfは、好ましくは、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基(例、CF、C、C、C、C11、C13)である。
及びRが互いに連結して形成する「炭素環」としては、例えば、
(a)シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、及びシクロヘプタン、シクロオクタン等の炭素数3〜10(好ましくは、炭素数3〜8)のシクロアルカン、
(b)シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、及びシクロオクテン等の炭素数5〜10(好ましくは、炭素数5〜8)のシクロアルケン、及び
(c)シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン等の炭素数5〜10(好ましくは、炭素数5〜8)のシクロアルカジエン
等の非芳香族炭素環が挙げられる。
は、好ましくは、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は、好ましくは、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
本発明の好適な一態様においては、R及びRが、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基である。
本発明の特に好適な一態様においては、Rは水素原子であり、及びRは水素原子である。当業者に明らかなように、当該態様においては、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)は1−ブロモ−1−フルオロエチレンであり、原料化合物(2)は、1−ブロモ−1,1−ジフルオロエタンである。
工程Aの反応に用いられる前記金属触媒は、1種以上の金属元素の酸化物であることができる。当該金属触媒の金属元素の例は、Cr、Zn、Co、Ni、及びCu等の遷移金属;Li、K、及びNa等のアルカリ金属;Ca、及びMg等のアルカリ土類金属物;並びにAl等のその他の金属を包含する。
当該酸化物の例は、Cr、ZnO、Co、NiO、及びCuO等の遷移金属の酸化物;LiO、KO、及びNaO等のアルカリ金属の酸化物;CaO、及びMgO等のアルカリ土類金属の酸化物;並びにAl等のその他の金属の酸化物を包含する。
工程Aの反応に用いられるCrは、好ましくは、非晶質のCrである。
工程Aの反応に用いられるAl、好ましくは、大きい比表面積を有することが好ましい。具体的には、Alの非表面積は、好ましくは10〜1000m/gの範囲内、より好ましくは20〜500m/gの範囲内である。
前記金属触媒は、好ましくは、当該金属触媒の金属としてAlを含有する金属触媒である。
前記金属触媒は、特に好ましくは、Al(好ましくは、γ−Al)を含有する金属触媒である。
前記金属触媒は、より特に好ましくは、Al(好ましくは、γ−Al)から実質的になる金属触媒である。
前記金属触媒は、最も好ましくは、Al(好ましくは、γ−Al)からなる金属触媒である。
前記金属触媒は、複合酸化物であってもよい。当該複合酸化物としては、例えば、CoAl、CoCr、MgAl、MgAl(OH)16、KO−Al、及びNaO−Al等が挙げられる。
前記金属触媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
2種以上の金属触媒を組み合わせて使用する場合(例、2種以上の金属種を混合する場合)、好ましくは、そのうち1種は、金属としてAlを含有する金属触媒である。
このような金属触媒は、例えば、商業的に入手可能である。
前記金属触媒は、担体に担持されていてもよい。当該担体としては、無機担体が好ましい。
当該無機担体としては、例えば、炭素、金属、金属硫酸塩、金属塩化物、金属酸化物、金属フッ化物、及び合金、並びにこれらの複合体が例示される。
当該無機担体としては、具体的には、例えば、SiO、メチル化SiO、Al、MoO、ThO、ZrO、TiO、Cr、SiO−Al、SiO−TiO、SiO−ZrO、TiO−ZrO、Al−B、SiO−WO、SiO−NHF、HSOCl−Al、HF−NH−Y、HF−Al、NHF−SiO−Al、AlF−Al、Ru−F−Al、F−Al、KF−Al、AlPO、AlF、ボーキサイト、カオリン、活性炭、グラファイト、Pt−グラファイト、Al、Al−Mg、Ni−Mo、石綿、シリカゲル、活性白土、珪藻土、ゼオライト、及び合成ゼオライト(例、モレキュラーシーブス)が例示される。
前記担体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記金属触媒の形状の好適な一態様は、直径0.2〜10mmのペレット状である。
前記金属触媒は、フッ素化されていてもよい。当該フッ素化は、工程Aの前に予め行うことが好ましい。当該フッ素化は、無水フッ化水素(HF)、HFC(CH、CHF、CFCFH、CFCFH)、及びFC(CF、CFCF)から選択される1種以上の含フッ素化合物(フッ素化剤)を用いて行うことができる。
フッ素化の程度については、特に限定的ではないが、例えば、フッ素含有量が触媒重量に対して1〜35wt%程度の範囲内、好ましくは5〜30wt%の範囲内である金属触媒を好適に用いることができる。
工程Aの反応は、液相、又は気相で行うことができるが、気相で行うことが好ましい。
工程Aにおいて、原料化合物(2)を金属触媒に接触させることは、例えば、前記金属触媒を充填した管状の反応器に原料化合物(2)を供給することにより、実施できる。
本発明の製造方法で用いる反応器の形態は特に限定されるものではなく、例えば、前記触媒を充填した、断熱反応器、又は熱媒体を用いて除熱した多管型反応器等を用いることができる。なお、当該反応器としては、ハステロイ(HASTELLOY)(商品名)(Haynes社)、インコネル(INCONEL)(商品名)(Special Metals社)、モネル(MONEL) (商品名)(HPAlloy)等のフッ化水素の腐食作用に抵抗性がある材料によって構成されるものを用いることが好ましい。
前記金属触媒のフッ素化は、例えば、前記金属触媒を充填した管状の反応器に原料化合物(2)を供給する前に、前記含フッ素化合物(フッ素化剤)を供給することにより、実施できる。
当該フッ素化処理の処理条件は、金属触媒の前記フッ素含有量が所望する量になるように、適宜設定すればよい。当業者は、使用する金属触媒、及び含フッ素化合物(フッ素化剤)の種類等に応じて、技術常識に基づいて、当該処理条件を設定できる。
当該フッ素化処理の処理温度は、後記で説明する工程Aの反応温度よりも高いことが好ましく、具体的には、例えば、通常、150〜500℃の範囲内、好ましくは、200〜450℃の範囲内、より好ましくは、200〜420℃の範囲内、更に好ましくは、200〜380℃の範囲内、より更に好ましくは、220〜360℃の範囲内、特に好ましくは240〜350℃の範囲内である。
工程Aの反応は、不活性ガスの不存在下で行ってもよく、或いは窒素、ヘリウム、又はアルゴン等の不活性ガスの存在下で行ってもよい。
当該不活性ガスは、工程Aの反応後にも残存することにより、本発明の製造方法で得られる1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を前述した合成原料として用いる際に、希釈剤としても機能し得る点で好ましいことがあり得る。しかし、後述するように、本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)、及び後記で説明する、希釈剤として機能し得る化合物(3)を含有する組成物が得られるので、この観点での、このような不活性ガスの使用の意義は小さくなる。言い換えれば、当該化合物(3)の量に応じて、このような不活性ガスの使用を省略するか、又はその使用量を減じることができる。
工程Aの反応は、加熱しながら行うことが好ましく、気相で加熱しながら行うことがより好ましい。
工程Aの反応温度は、通常、100〜600℃の範囲内、好ましくは200〜450℃の範囲内、より好ましくは220〜360℃の範囲内である。
前記した原料化合物(2)は、工程Aの反応系にそのまま供給してもよく、或いは前述のような不活性ガスで希釈して供給してもよい。
工程Aの反応時の圧力については、特に限定されるものではなく、常圧又は加圧下に反応を行うことができる。即ち、本発明における反応は、大気圧(0.1MPa)下で実施することが可能であるが、加圧下で行ってもよい。
原料化合物(2)の長時間の連続供給により、前記触媒の活性が低下した場合は、原料化合物(2)の供給を停止した後、工程Aの反応系に酸素を供給することにより、触媒活性を再生できる。当該酸素の供給は、例えば、反応系に、空気、又は酸素ガスを流通させることによって実施できる。
長時間の触媒活性を維持するために、前記原料に酸素を同伴させて工程Aの反応系に供給してもよい。この場合、酸素の供給量は、例えば、原料化合物(2)の供給モル数を基準として0.1〜5mol%程度の範囲内とすればよい。
工程Aの反応時間については特に限定的ではないが、通常、触媒充填量W(g)と反応系に流す原料ガスの全流量Fo(0℃、1atmでの流量:cc/sec)との比率:W/Foで表される接触時間を、通常、0.1〜100 g・sec/cc程度の範囲内、好ましくは、1〜50 g・sec/cc程度の範囲内、より好ましくは、2〜30 g・sec/cc程度の範囲内とすればよい。
工程Aの反応により、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を含む反応生成物が得られる。
当該反応生成物は、式(3):
[式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(3)と称する場合がある。)も含有する。
すなわち、通常、本発明の製造方法においては、前記反応器の反応出口で、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)、及び前記化合物(3)を含有する反応生成物(すなわち、組成物)が得られる。
当該反応生成物(組成物)における1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)、及び前記化合物(3)の比率は、例えば、工程Aに用いる触媒、及び反応条件によって調製できる。例えば、前述した好ましい反応温度の範囲内において、当該温度を比較的高くすることで化合物(3)の選択率を高くすることができ、また、前述したフッ素化されていてもよい金属触媒中の好ましいフッ素含有量の範囲内において、当該含有量を比較的高くすることで化合物(3)の選択率を高くすることができる。一方、例えば、前述した好ましい反応温度の範囲内において、当該温度を比較的低くすることで化合物(1)の選択率を高くすることができる。
当該反応生成物は、当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)を0mol%より多く、且つ50mol%以下含有することができる。
当該反応生成物は、後記で説明する本発明の組成物であることができる。
当該反応生成物は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を含有する組成物として、そのまま用いてもよいし、蒸留等の公知の方法によって分離及び精製してもよい。当該分離及び精製においては、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)と、前記化合物(3)とを別々に回収してもよい。当該蒸留の条件は、本発明が属する技術分野の技術常識に基づいて、適当に設定できる。
未反応の原料化合物(2)がある場合、例えば、前記の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の蒸留による分離及び精製において、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)から分離して回収できる。このようにして回収された未反応の原料化合物(2)は、再び反応器に戻してリサイクルして用いることができる。
このように未反応の原料化合物(2)をリサイクルすることによって、原料転化率が低い場合であっても、高い生産性を維持することができる。
本発明の製造方法によれば、原料化合物(2)(好ましくは、1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン)の転化率は好ましくは60%以上、より好ましくは80%以上であり、更に好ましくは90%以上であることができる。
本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)の選択率は好ましくは45%以上であり、より好ましくは75%以上であり、更に好ましくは85%以上あることができる。
本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)の収率は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは85%以上であることができる。
本発明の製造方法の反応生成物には、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)以外の化合物として、前記化合物(3)の他に、
式(3b):
[式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
で表される化合物(本明細書中、副生成物(3b)と称する場合がある。)、及び/又は
式(3c):
[式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
で表される化合物(本明細書中、副生成物(3c)と称する場合がある。)
を含有する可能性がある。
しかし、本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を高い含有率で含有する反応生成物又は組成物が得られる。
本発明の製造方法の反応生成物(組成物)は、
1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)の含有率が、好ましくは、45〜95mol%、より好ましくは、75〜95mol%であり、
原料化合物(2)(好ましくは、1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン)の含有率が、好ましくは、0〜40mol%、より好ましくは、0〜10mol%であり、
化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)の含有率が、好ましくは、0〜50mol%、より好ましくは、0〜20mol%であり、
副生成物(3b)(好ましくは、1,1-ジフルオロエチレン)の含有率が、好ましくは、0〜35mol%、より好ましくは、0〜5mol%であり、且つ
副生成物(3c)(好ましくは、1,1-ジブロモエチレン)の含有率が、好ましくは、0〜10mol%、より好ましくは、0〜2mol%である。
本発明の製造方法の反応生成物(組成物)を前記のような方法で精製して得られる組成物は、
1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)の含有率が、好ましくは、50〜100mol%、より好ましくは、90〜100mol%であり、
原料化合物(2)(好ましくは、1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン)の含有率が、好ましくは、0〜10mol%、より好ましくは、0〜1mol%であり、
化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)の含有率が、好ましくは、0〜40mol%、より好ましくは、0〜20mol%であり、
副生成物(3b)(好ましくは、1,1-ジフルオロエチレン)の含有率が、好ましくは、0〜10mol%、より好ましくは、0〜2mol%であり、且つ
副生成物(3c)(好ましくは、1,1-ジブロモエチレン)の含有率が、好ましくは、0〜2mol%、より好ましくは、0〜1mol%である。
である。
本発明の製造方法で得られる、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)、及び化合物(3)を含有する組成物は新規な組成物である。これについては、後述する。
原料化合物(2)の製造方法
工程Aで用いられる原料化合物(2)は、例えば、Journal of the Chemical Society; (1956); p. 61-69に記載の方法、又はこれに準じた方法により製造できる。
工程Aで用いられる原料化合物(2)は、例えば、
式(4):
[式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
で表される化合物(本明細書中、化合物(4)と称する場合がある。)
をHBrと反応させて、原料化合物(2)を得る工程Bを含む製造方法によって製造できる。
工程Bの反応温度は、通常、−10〜450℃の範囲内である。
工程Bの反応時間は、通常、2秒〜100時間の範囲内である。
工程Bの反応は、不活性ガスの不存在下で行ってもよく、窒素、ヘリウム、又はアルゴン等の不活性ガスの存在下で行ってもよい。不活性ガスの使用を省略するか、又はその使用量を減じることができることは、前記工程Aで述べたことと同様である。
工程Bは、好ましくは、無機固体の存在下で実施される。
当該無機固体の好ましい形態は、好ましくは、ペレット、又は粒等である。
工程Bの反応系において、当該無機固体は、好ましくは、複数の、ペレット、又は粒として存在する。
当該無機固体のペレット、又は粒等の形は、特に限定されないが、例えば、球状、円柱状、又はドーナツ状等であることができる。
当該無機固体のペレット、又は粒等のサイズ(直径)は、好ましくは0.1〜50mmの範囲内、より好ましくは0.2〜30mmの範囲内、及び更に好ましくは0.3〜20mmの範囲内である。
当該無機固体は、工程Bの反応の触媒として機能できる。
前記無機固体は、工程Bの反応条件で、少なくともその一部が固体であればよい。
前記無機固体の例は、前記工程Aについて例示した無機担体を包含する。
前記無機固体は、多孔質であることが好ましい。前記無機固体の比表面積は、好ましくは10〜6000m/gの範囲内、より好ましくは100〜4000m/gの範囲内である。
前記無機固体の好ましい例は、活性炭、石綿、シリカゲル、活性白土、珪藻土、モレキュラーシーブス、及びゼオライトを包含する。
前記無機固体の特に好ましい例は、活性炭を包含する。
前記無機固体は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
当該工程Bのために用いる反応器は、特に限定されず、例えば、前記で説明した反応器を用いることができる。
前記無機固体を用いる場合、工程Bは、前記無機固体を充填した管状の反応器に化合物(4)、及びHBrを供給することにより、実施できる。
このようにして得られた、原料化合物(2)を含有する反応生成物は、そのまま工程Aに用いてもよく、又は原料化合物(2)を精製し、その後工程Aに用いてもよい。
すなわち、本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法の一態様は、工程B、及び工程Aを含む製造方法であることができる。
原料化合物(2)を含有する反応生成物をそのまま工程Aに用いる場合(前記[1])、HBrは工程Bにおいて完全に消費されることが望ましい。
この場合、工程BにおけるHBrの量は、化合物(4)の1モルに対して、好ましくは、0.1〜2.5モルの範囲内である。
この場合、工程Bの反応を行う反応容器と工程Aの反応を行う反応容器を連結して、工程Bの反応で得られた原料化合物(2)を、連続的に、工程Aの反応を行う反応容器に流通させてもよい。また、単一の反応容器内に、工程B及び工程Aの反応の各原料化合物を順次投入することで、これらの反応を当該単一の反応容器内で行わせてもよい。
具体的には、当該単一の反応容器内でのこれらの反応は、例えば、工程Aについて説明した、前記工程Bの触媒として機能できる無機担体を充填した管状の反応器に、HBr、及び化合物(4)を別々に、又は混合して(好ましくは、混合して)供給することにより、行わせることができる。
すなわち、本発明の一態様は、
1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の製造方法であって、
無機担体の存在下で、化合物(4)をHBrと反応させることを含む、製造方法
である。
当該製造方法は、工程Aの条件に準じる条件、及び方法を採用して実施すればよい。
本発明の好適な一態様においては、前記金属触媒は、無機担体に担持された金属触媒であることができる。当該無機担体は、化合物(4)とHBrとの反応の触媒として好適に機能できる。
当該単一の反応容器内での反応は、不活性ガスの不存在下で行ってもよく、或いは窒素、ヘリウム、又はアルゴン等の不活性ガスの存在下で行ってもよい。
当該不活性ガスは、当該反応容器内での工程Aの反応後にも残存することにより、本発明の製造方法で得られる1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を前述した合成原料として用いる際に、希釈剤としても機能し得る点で好ましいことがあり得る。しかし、前述したように、本発明の製造方法によれば、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)、及び後記で説明する、希釈剤として機能し得る化合物(3)を含有する組成物が得られるので、この観点での、このような不活性ガスの使用の意義は小さくなる。言い換えれば、当該化合物(3)の量に応じて、このような不活性ガスの使用を省略するか、又はその使用量を減じることができる。
当該反応容器内での反応は、加熱しながら行うことが好ましい。
当該反応容器内の温度は、通常、100〜600℃の範囲内、好ましくは200〜450℃の範囲内、より好ましくは220〜360℃の範囲内である。
HBr、及び化合物(4)は、当該反応容器内にそのまま供給してもよく、或いは前述のような不活性ガスで希釈して供給してもよい。
当該反応容器内の圧力については、特に限定されるものではなく、常圧又は加圧下に反応を行うことができる。即ち、当該反応容器内での反応は、大気圧(0.1MPa)下で実施することが可能であるが、加圧下で行ってもよい。
当該反応容器内で生じる工程Bの反応に基づく原料化合物(2)の長時間の連続供給により、前記触媒の活性が低下した場合は、原料である、HBr、及び化合物(4)の供給を停止した後、当該反応容器内に酸素を供給することにより、触媒活性を再生できる。当該酸素の供給は、例えば、当該反応器内に、空気、又は酸素ガスを流通させることによって実施できる。
長時間の触媒活性を維持するために、原料であるHBr、及び/又は化合物(4)に酸素を同伴させて当該反応容器内に供給してもよい。この場合、酸素の供給量は、例えば、化合物(4)の供給モル数を基準として0.1〜50mol%程度の範囲内とすればよい。
当該反応容器内での反応時間については特に限定的ではないが、接触時間(W/Fo)を、通常、0.1〜100 g・sec/cc程度の範囲内、好ましくは、1〜50 g・sec/cc程度の範囲内、より好ましくは、2〜30 g・sec/cc程度の範囲内とすればよい。
当該反応容器内に供給されるHBrの量は、当該反応容器内に供給される化合物(4)の1モルに対して、好ましくは、0.1〜2.5モルの範囲内であり、好ましくは、0.5〜1.5モルの範囲内である。
HBrの流量(0℃、1atmでの流量)は、通常、5〜5000cc/minの範囲内であり、好ましくは、10〜3000cc/minの範囲内である。
化合物(4)(好ましくは、フッ化ビニリデン)の流量(0℃、1atmでの流量)は、通常、5〜5000cc/minの範囲内であり、好ましくは、10〜3000cc/minの範囲内である。
「化合物(4)(好ましくは、フッ化ビニリデン)の流量(0℃、1atmでの流量)」の「HBrの流量(0℃、1atmでの流量)」に対する比は、通常、0.1〜2.5の範囲内であり、好ましくは、0.5〜1.5の範囲内である。
原料化合物(2)を精製し、その後工程Aに用いる場合、蒸留、水洗、及びこれらの組み合わせ等の公知の精製方法を採用することができる。
当該精製において回収された、化合物(4)、及び/又はHBrは、再び工程Bの反応に再使用してもよい。ここで、前述のように、HBrは工程Bにおいて完全に消費させた場合は、化合物(4)を工程Bの反応に再使用してもよい。
この場合、工程Bの反応を行う反応容器と工程Aの反応を行う反応容器を連結して、工程Bの反応で得られた原料化合物(2)を、連続的に、工程Aの反応を行う反応容器に流通させてもよい。
本発明の製造方法で用いられる反応容器は、少なくとも、HBr、又はBr(臭素ガス)が流通する箇所においては、フッ素樹脂でライニングされた反応容器、又はガラス製反応容器であることが好ましい。
原料化合物(2)の製造に用いられるHBrは、例えば、Br(臭素ガス)をH(水素ガス)と反応させる工程Cを含む製造方法によって製造される。
すなわち、本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法は、工程A、工程B、及び工程Cを含む製造方法であることができる。
工程CにおけるBr(臭素ガス)の量は、H(水素ガス)の1モルに対して、好ましくは、0.3〜1.5モルの範囲内である。
工程Cの反応は、例えば、工程Bの反応を行う反応容器内で実施し、次いで同反応容器内で工程Bを実施してもよい。
前記の反応に用いられるBr(臭素ガス)、H(水素ガス)、及びHBrは、各反応において過剰に加えてもよい。この場合、反応後の残余分を回収して再使用してもよく、又は反応後の残余分をトラップして破棄してもよいが、回収して再使用することが製造コストの観点から好ましい。反応後の残余分のトラップは、例えば、水、又はアルカリ水等で洗浄してもよい。
組成物
化合物(1)を含有する組成物のうち、更に化合物(3)を含有する組成物は新規組成物である。
すなわち、本発明の組成物は、
式(1):
[式中、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物、及び
式(3):
で表される化合物
[式中の記号は前記と同意義を表す。]
を含有する。
は、好ましくは、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は、好ましくは、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
本発明の好適な一態様においては、Rは水素原子であり、及びRは水素原子である。
前述の通り、当該化合物(3)は、前記の、本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の製造方法において、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)と共に得ることができる。
本発明の当該組成物は、例えば、前記で説明した本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の製造方法において当該化合物(3)を完全には除去しないことによって、製造できる。従って、当該本発明の組成物は、低コストで製造することが可能である。
当該本発明の組成物は、例えば、前記で説明した本発明の1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の製造方法において、工程Aの反応後、水洗、蒸留などの条件で反応生成物を精製することによって好適に製造できる。
前述のように、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)は、合成抗菌剤等の医薬品の合成中間体、或いは含フッ素樹脂、又はゴムのモノマーとして用いられることができる。
すなわち、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)は、重合化反応等の種々の反応に供されることができる。このような反応において、当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)は、非常に安定な化合物であるので、当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)は希釈剤として機能できる。この場合、当該化合物(3)は、好ましくは、式(3)におけるR及びRが、同一又は異なって、水素原子、又はアルキル基である化合物である。
また、当該化合物(3)のうち、1,1,1-トリフルオロエタン等は、冷媒としても機能できる。
当該本発明の組成物は、好ましくは、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)を45mol%より多く、且つ100mol%未満(例、90mol%以下)の量で含有する。
当該本発明の組成物は、より好ましくは、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)を60mol%以上、且つ100mol%未満の量で含有する。
当該本発明の組成物は、更に好ましくは、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)(好ましくは、1-ブロモ-1-フルオロエチレン)を75mol%より多く、且つ100mol%未満(例、95mol%以下)の量で含有する。
当該本発明の組成物は、好ましくは、前記化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)を0mol%より多く(例、2mol%以上)、且つ50mol%以下の量で含有する。
当該本発明の組成物は、更に好ましくは、当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)を0mol%より多く(例、1%mol以上)、且つ20mol%以下の量で含有する。
本発明の組成物における当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1−トリフルオロエタン)の含有量の下限は、本発明の一態様においては、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)100モルに対して、好ましくは25モル、より好ましくは10モル、更に好ましくは0.1モルである。当該態様の組成物は、例えば、当該化合物(3)が希釈剤として機能できる組成物である。
当該本発明の組成物は、化合物(2)(例えば、1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン)を含有してもよい。本発明の組成物における化合物(2)の含有量は、好ましくは1mol%未満である。
本発明の組成物における当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1−トリフルオロエタン)の含有量の上限は、本発明の一態様においては、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)100モルに対して、好ましくは100モル、より好ましくは50モル、更に好ましくは25モル、より更に好ましくは10モルである。当該態様の組成物は、例えば、当該化合物(3)が希釈剤として機能できる組成物である。
本発明の組成物における当該化合物(3)(好ましくは、1,1,1-トリフルオロエタン)の含有量は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)100モルに対して、好ましくは100〜0.1モルの範囲内、より好ましくは50〜0.1モルの範囲内、更に好ましくは25〜0.1モルの範囲内、より更に好ましくは10〜0.1モルの範囲内である。
本発明の組成物は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)の安定化剤(重合禁止剤)を含有していてもよい。
当該安定化剤としては、例えば、
脂肪族第一級アミン、脂肪族第二級アミン、脂肪族第三級アミン、脂環式第二級アミン、脂環式第三級アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、及びポリマー担持アミン化合物等のアミン化合物
等が挙げられる。
脂肪族第一級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、及びエチレンジアミンが挙げられる。
脂肪族第二級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、及びジシクロヘキシルアミンが挙げられる。
脂肪族第三級アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、及びN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンが挙げられる。
脂環式第二級アミンとしては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリンが挙げられる。
脂環式第三級アミンとしては、例えば、N−メチルピペラジン、N−メチルピロリジン、5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン−5−エン、及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ハロアニリン、及びニトロアニリンが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、メラミン、ピリミジン、ピペラジン、キノリン、及びイミダゾールが挙げられる。
ポリマー担持アミン化合物としては、例えば、ポリアリルアミン、及びポリビニルピリジンが挙げられる。
当該安定化剤としては、また例えば、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1個以上の原子を有する化合物が挙げられる。当該化合物としては、1個以上の芳香性6員炭素環、並びに当該1個以上の芳香性6員炭素環の1個以上の環構成炭素原子に直接結合している酸素原子又は硫黄原子を有する炭素数6〜20の化合物が好ましい。その例としては、具体的には、例えば、ヒドロキノン、4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、メチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン(TBH)、p−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン、tert−ブチル−p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、及びフェノチアジン等が挙げられる。
テルペン化合物としては、例えば、α-ピネン、カンフェン、α-テルピネン、リモネン、γ-テルピネン、p-シメン、及びテルピノーレン等が挙げられる。
当該安定化剤の含有量は、好ましくは、10〜50000wtppmの範囲内である。当該範囲内では、当該安定化剤は、好適に機能できる。
当該安定化剤は、1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物(1)を精製した後に添加してもよく、及び/又は工程Aの前の工程Bで生成する原料化合物(2)(好ましくは、1−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン)を精製した後(好ましくは、工程Aに入る直前)に添加してもよい。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
モントリオール議定書に従い、以下の例において、出発原料として1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタンの未反応分等の規制対象物質は、全量、規制対象外の別の化合物に変換するか、又は燃焼分解により廃棄処分した。
特に記載の無い限り、以下の例の収率、転化率、及び選択率における「%」は、「mol%」である。
実施例1
γ-Al2O3 (組成: Al2O3 97 w/w %, SiO2 0.2 w/w %,) 15.0gを触媒として、温度計を備えた金属製反応管に充填した。この反応管内部を大気圧(1 atm)および300℃に維持し、窒素(N2)を反応管に供給した。次に、窒素(N2)の供給を継続したまま、無水フッ化水素(HF)を反応管に供給し、触媒を前処理した。その後、窒素(N2)を60 cc/min(0℃、1atmでの流量)で供給しながら出発原料として1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン( CH3CF2Br )を30cc/min(0℃、1atmでの流量)の速度で供給し、反応管の温度を250℃に変更した。この時の接触時間(W/F0)は10.0 g・sec/ccであった。所定の反応温度になってから2時間後の反応管の流出物を分析した。この実験を実験1とし、その分析結果を以下の表1に示した。実験1と同様に、但し、反応温度を300℃に変更して、同様に当該所定の反応温度になってから2時間後の反応管の流出物を分析した。この実験を、実験2とし、その分析結果を、以下の表1に示した。実験1と同様に、但し、反応温度が350℃になってから2時間後の反応管の流出物を分析した。この実験を実験3とし、その結果を以下の表1に示した。
尚、各生成物の構造は以下の通りである;
1,1-ジフルオロエチレン ( CH2=CF2 )
1,1,1-トリフルオロエタン ( CH3CF3 , HFC-143a )
1-ブロモ-1-フルオロエチレン ( CH2=CFBr )
1,1-ジブロモエチレン ( CH2=CBr2 )
実施例2
実施例1で使用したものと同じ処理をした触媒を用い、但し、用いる触媒量を10.0 gに変更し、供給する窒素(N2)の流量を80 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更し、供給する1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン(CH3CF2Br)の流量を40 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更し、及び反応温度を280℃に変更した以外は実施例1の実験1と同様の条件で実験(実験1)を行った。接触時間(W/F0)は5.0 g・sec/ccであった。同様に、但し、反応温度を300℃に変更した実験2、及び反応温度320℃に変更した実験3を実施し、実施例1と同様の分析を行った。結果を表2に示す。
実施例3
実施例1で使用したものと同じ処理をした触媒を用い、但し、用いる触媒量を25.0 gに変更し、供給する窒素(N2)の流量を60 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更し、供給する1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン(CH3CF2Br)の流量を40 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更し、及び反応温度を280℃に変更した以外は実施例1の実験1と同様の条件で実験(実験1)を行い、そのままの状態で反応を28時間継続した。接触時間(W/F0)は15.0 g・sec/ccであった。前記所定の反応温度になってから、2時間後、9時間後、19時間後、及び28時間後の分析結果をそれぞれ表3に示す。
実施例4
酸化クロム(Cr2O3) 20.0gを触媒として、実施例1で用いたものと同じ反応管に充填した。この反応管を大気圧(1 atm)および300℃に維持し、実施例1の記載と同じ触媒の前処理を行った。その後、窒素(N2)を60 cc/min(0℃、1atmでの流量)で供給しながら1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン( CH3CF2Br )を30cc/min(0℃、1atmでの流量)の速度で供給し、反応管の温度を260℃に変更した。この時の接触時間(W/F0)は13.3 g・sec/ccであった。前記所定の反応温度になってから2時間後の反応管の流出物を分析した(実験1)。実験1と同様に、但し反応温度を300℃に変更した実験2を実施した。これらの結果を、表4に示す。
実施例5
実施例4で使用したものと同じ処理をした触媒を用い、但し、用いる触媒量を30.0 gに変更し、供給する窒素(N2)の流量を40 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更し、供給する1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン(CH3CF2Br)の流量を20 cc/min(0℃、1atmでの流量)に変更して、反応温度260℃で実施例4と同様の実験を行った(実験1)。接触時間(W/F0)は30.0 g・sec/ccであった。実験1と同様に、但し、反応温度を300℃に変更した実験2を実施した。これらの結果をそれぞれ表5に示す。
実施例6
実施例1で使用したものと同じ処理をした触媒を用い、但し、供給する1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン(CH3CF2Br)のガスを臭化水素 (HBr) 及びフッ化ビニリデン (CH2=CF2) に変更し、及び反応温度を300℃で、実施例1の実験1と同様の条件で実験を行った (実験1)。臭化水素の流量は、30 cc/min(0℃、1atmでの流量)であり、及びフッ化ビニリデンの流量は、50 cc/min(0℃、1atmでの流量)であった。接触時間 (W/F0) は、11.3 g・sec/cc であった。実験1と同様に、但し、臭化水素の流量を50 cc/minに変更し、及び接触時間 (W/F0) を、9.0 g・sec/cc に変更した実験2を実施した。これらの結果をそれぞれ表7に示す。表中、出発原料転化率の値は、フッ化ビニリデンに基づく。
比較例1
実施例1で使用したものと同じ反応管を使用し、この反応管内部には何も充填せずに大気圧(1 atm)および250℃に維持し、窒素(N2)を60 cc/min(0℃、1atmでの流量)で反応管に供給して2時間維持した。次に、窒素(N2)60 cc/minの供給を継続したまま、1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン( CH3CF2Br )を30cc/min(0℃、1atmでの流量)の速度で供給し、反応管の温度を250℃に維持した。この時の接触時間(V/F0)は空間部分の容積Vが21.0ccであったため、14.0 secであった。所定の反応温度になってから2時間後の反応管の流出物を分析した。この実験を実験1とし、その分析結果を以下の表6に示した。同様に、但し、反応温度をそれぞれ300℃、350℃、400℃、又は450℃に変更した実験2〜5を実施した。これらの分析結果を表6に示した。なお、当該比較例1では、原料転化率が極めて低かったので、反応管出口組成(GC%)を示した。
触媒を使用せずに250〜450℃の温度で1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン( CH3CF2Br )を流通させた結果、目的物である1-ブロモ-1-フルオロエチレン(CH2=CFBr)は全く検出されなかった。
実施例7(工程B)
活性炭15gを触媒として、温度計を備えた反応管に充填した。この反応管を大気圧(1 atm)及び235℃に維持し、窒素(N2)を反応管に供給し、反応管内部を窒素置換した。窒素(N2)の供給を停止した後、フッ化ビニリデン (CH2=CF2)及び臭化水素を各々50cc/minで供給した。接触時間は、9.0 g・sec/ccであった。その10時間後の反応管の流出物を分析し、その分析結果を下記に示した。表中、出発原料転化率の値は、フッ化ビニリデンに基づく。
比較例2(工程B)
実施例7で使用したものと同じ反応管を使用し、但し、この反応管内部には何も充填せずに大気圧(1 atm)及び235℃又は300℃に維持し、窒素(N2)を反応管に供給し、反応管内部を窒素置換した。窒素(N2)の供給を停止した後、フッ化ビニリデン (CH2=CF2) 及び臭化水素 (HBr) を各々10cc/minで供給した。その10時間後の反応管の流出物を分析し、その分析結果を下記に示した。表中、出発原料転化率の値は、フッ化ビニリデンに基づく。
触媒を使用せずに235〜300℃の温度でフッ化ビニリデン及び臭化水素を流通させた結果、目的物である1-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン (CH3CF2Br)はほとんど検出されなかった。

Claims (7)

  1. 式(1):
    [式中、
    及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
    互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
    で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物の製造方法であって、
    式(2):
    [式中の記号は前記と同意義を表す。]
    で表される化合物を金属触媒に接触させて、前記式(1)で表される化合物を得る工程Aを含む製造方法。
  2. 及びRが、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記金属触媒が、1種以上の金属元素の酸化物である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 更に、工程Aの前に、
    式(4):
    [式中の記号は式(1)における記号と同意義を表す。]
    で表される化合物をHBrと反応させて、前記式(2)で表される化合物を得る工程Bを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 式(2):
    [式中、
    及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
    互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
    で表される化合物の製造方法であって、無機固体の存在下で、
    式(4):
    [式中の記号は前記と同意義を表す。]
    で表される化合物をHBrと反応させて、前記式(2)で表される化合物を得る工程Bを含む製造方法。
  6. 式(1):
    [式中、
    及びRは、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基を表すか、或いは
    互いに連結して、炭素環を形成していてもよい。]
    で表される1−ブロモ−1−フルオロエチレン化合物、及び
    式(3):
    [式中の記号は前記と同意義を表す。]
    で表される化合物
    を含有する組成物。
  7. 及びRが、同一又は異なって、水素原子、1個以上の置換基で置換されていてもよいアルキル基又は1個以上の置換基で置換されていてもよいアリール基である、請求項6に記載の組成物。
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