JP2016120578A - 難削材の加工方法、及び加工システム - Google Patents
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Abstract
Description
このような難削材をマシニングセンタを使用して切削加工を施し、規定の形状及び寸法を有する部品(製品)に仕上げる。また、加工工場では自動運転などによる機械加工の生産性向上を図るため、粗加工、仕上げ加工など各工程に分けて、これら工程それぞれに適した刃具を用いて切削加工を行う。
このようにして、加工工程全体の作業効率の向上が図られている。そして、タブ部を除き仕上げ加工が完了したワークを再び切削加工機のテーブルにセッティングした後に当該タブ部が切除される。このような工程を経て一の部品が仕上げられる。
その後、タブ部を介して加工テーブル上にワークを固定し、このタブ部を除く中間加工品の外周部を粗加工する。この時、例えば作業効率を高めるために剛性を備えた30[mm]以上の太さを有するエンドミルなどの刃具を使用して粗加工を行う。
また、タブ部自体をクランプしてワークを保持する場合の他、より強固に固定するために、例えば図1(c)に示すタブ部の断面図(図1(b)タブ部のX−X´断面)ように、形成したタブ部にボルト穴をさらに形成して、ボルトを介して加工テーブル上に強固に固定する場合もある。なお、その際には図1(c)に示すように、ボルトの一部(頭部)がワーク表面から突出しないような形状にボルト穴を形成する。このようにして、刃具の移動をスムースにして作業効率の低下を防ぐ。
また、6面それぞれに加工を施す場合、ワークを複数回加工機のテーブルに再セッティングする必要があり、その結果、セットに要する時間の増加し、あるいはセットミスなどが発生して仕上がり精度・生産効率の向上を阻害してしまうことになる。
図3は、本実施形態に係る難削材の加工システムの構成の一例を説明するための図である。
難削材の加工システムSは、ウォータジェット装置(WJ)100、切削加工装置200(例えば、マシニングセンタ:MC)を含んで構成される。ウォータジェット装置100は、第1の加工工程(第1の工程)として、例えばチタン、インコネル等の直方体の素材(難削材)から製品形状よりもその外形寸法が大きくなるように所定の加工取り代を残した中間加工形状に切り出して中間加工品を生成する工程を担う。また、切削加工装置200は、第2の加工工程(第2の工程)として中間加工品に対する仕上げ加工を施す工程を担う。このように、第1の工程及び第2の工程を含む加工工程を経て難削材から所定の形状寸法を有する部品が形成される。
なお、図3では、一例として塊状の難削材Wから2つの部品Pを形成する場合を示している。
第1の工程を経た中間加工品P1は、部品形状(図中点線)と中間加工形状(図中一点鎖線)とに挟まれた加工取り代は、その部品形状の外周上にほぼ均一に分布している。この加工取り代は、第2の工程である仕上げ加工の工程で除去される。
また、図4に示すように、本実施形態に係る第1の工程においては、難削材の従来一般の加工工程において必須であったタブ部が形成されない。これは、ウォータジェット装置100による第1の工程では加工熱によるワーク歪の発生が抑制される。そのため、ワーク歪の発生を十分に考慮する必要があった従来一般の粗加工で残す必要があった仕上げ加工に除去される加工取り代よりも、中間加工品P1では残すべき加工取り代の量(幅)Aを小さくすることができる。つまり、ウォータジェット装置100を用いた第1の工程では、仕上げ加工に必要な最低限度の加工取り代(削り代)のみ残すことが可能になる。
図5では、切削加工装置200である縦型マシニングセンタの概要構成を一例として示している。切削加工装置200は、水平方向に回転可能に構成され、所定の治具(不図示)を介してワークを保持するターンテーブル201、ターンテーブル201に保持されたワークを切削するエンドミル202が配備された回転ヘッド203、制御部204を含んで構成される。なお、ターンテーブル201、エンドミル202は図示しない駆動機構から駆動力が伝達されて、それぞれ図示した回転方向で回転するように構成される。なお、エンドミル202は、例えばターンテーブル201の回転軸と直交する方向に配備される。
(イ)ウォータジェット装置100を用いて中間加工品P1を切り出す。また、例えば孔部の直径が20[mm]を超えるような加工穴についても必要な加工取り代を確保した上で穴加工を施す。このように、仕上げ加工に除去される加工取り代を残して中間加工品P1を形成する。
(ロ)中間加工品P1を切削加工装置200にセットし、例えばワークの下端部を簡易的にクランプして上半部位の仕上げ加工を行う。
(ハ)加工テーブル上のワークを180度反転して、切削加工装置200により残部の仕上げ加工を行う。このようにして、一連の加工が行われる。
また、仕上げ加工後にタブ部の切除を必要としないため、タブ部の切除に伴うワークの損傷発生が抑止され、仕上がり精度・生産効率の向上を図ることができる。
Claims (5)
- 一の難削材から一又は複数の部品を形成する加工方法であって、
高圧の流体を噴射するジェットノズルを備えたウォータジェットによって、前記部品の形状よりもその外形寸法が大きくなるように加工して中間加工品を形成する第1の工程と、
前記第1の工程を経た中間加工品を前記部品の形状に加工する第2の工程と、を有し、
前記第1の工程は、前記第2の工程の際に前記中間加工品を保持するためのタブ部を当該中間加工品の外周上に形成することなく、当該第2の工程において除去される当該外周上の加工取り代が略均一に分布するように加工する工程であることを特徴とする、
難削材の加工方法。 - 前記第1の工程は、前記部品のいずれかの面に孔を形成する場合、前記第2の工程において除去される前記中間加工品の外周上の加工取り代よりも当該孔の加工取り代の幅が相対的に大きくなるように加工することを特徴とする、
請求項1に記載の難削材の加工方法。 - 前記第2の工程は、前記中間加工品を水平に回転可能な保持手段に保持し、当該保持手段の回転軸と直交する方向に配備された切削手段に当該中間加工品の被切削面を当接させて加工する工程であり、
前記保持手段は、水平方向において、回転軸中心から前記被切削面までの距離よりも当該被切削面から前記切削手段までの距離が短くなる位置で前記中間加工品を保持することを特徴とする、
請求項1又は2に記載の難削材の加工方法。 - 前記第2の工程は、エンドミルを用いて切削加工する工程であることを特徴とする、
請求項1、2又は3に記載の難削材の加工方法。 - 一の難削材から一又は複数の部品を形成する加工システムであって、
前記部品の形状よりもその外形寸法が大きくなるように加工して中間加工品を形成する第1の工程を実施する高圧の流体を噴射するジェットノズルを備えたウォータジェット装置と、
前記第1の工程を経た中間加工品を前記部品の形状に加工する第2の工程を実施する切削加工装置と、を有し、
前記ウォータジェット装置による第1の工程では、前記第2の工程の際に前記中間加工品を保持するためのタブ部を当該中間加工品の外周上に形成することなく、当該第2の工程において除去される当該外周上の加工取り代が略均一に分布するように加工することを特徴とする、
難削材の加工システム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113020912A (zh) * | 2021-03-16 | 2021-06-25 | 彩虹集团有限公司 | 一种滑轨u型底板的加工方法 |
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JP2013501191A (ja) * | 2009-08-07 | 2013-01-10 | スネクマ | アブレイシブウォータージェットによる一体型羽根付きディスクの最適な製造プロセス |
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- 2014-12-25 JP JP2014263072A patent/JP6541968B2/ja active Active
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