JP2016120052A - 側孔付き導入補助器具 - Google Patents

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Yasuhiro Takahashi
保裕 高橋
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Hirotaka Okada
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Abstract

【課題】側孔が設けられている導入補助器具を用い、側孔を通して管状器官内に医療器具を導入した後に、医療器具を管状器官内に留置したまま導入補助器具を管状器官から抜去するときの管状器官壁の損傷を抑制する。
【解決手段】側孔付き導入補助器具11は、患者の管状器官内へ挿入するための管状体13を備え、管状体13の周壁に、医療器具Tの通過を許容する大きさの側孔25が設けられており、管状体13内に挿通された医療器具Tを、管状体13の側孔25を通して管状体13の外部へ延出させることができる。管状体13は、本管部21と、本管部21の遠位側に位置し且つ本管部21よりも細い外径を有する遠位管部23とを備え、側孔25が遠位管部23に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体の管状器官内へ挿入するための管状体を備え、該管状体を通して前記管状器官内へ医療器具を導入させることができる導入補助器具に関する。
血管等の人体の管状器官内の手術では、特許文献1に記載のようなシースイントロデューサや特許文献2に記載のようなガイディングカテーテルなどの導入補助器具を管状器官内に挿入、留置後に、導入補助器具の内部通路内を通して病変部位に治療用カテーテルなどの治療器具を導入する。
管状器官内に留置された導入補助器具を通して病変部位まで治療器具を導入する際には、最初に、管状器官内に留置された導入補助器具の内部通路内に治療器具用ガイドワイヤを挿入して、その先端を病変部位付近まで到達させた後、治療器具用ガイドワイヤの基端部を治療用カテーテルなどの治療器具の先端に挿入し、治療器具を治療器具用ガイドワイヤに沿って病変部位まで案内する。このとき、治療器具用ガイドワイヤや治療器具に基端部側(医師の手元の操作側)から与えられる押す力をその先端部に伝達させることにより、治療器具用ガイドワイヤや治療器具を前進させる。
導入補助器具を挿入した管状器官(以下、「導入管状器官」と記載する。)から分岐する側枝管状器官に病変部位がある場合、例えば、特許文献2に記載のように、先端部と本体部との間に、導入補助器具の先端を標的となる側枝管状器官の入口へ容易に向けて配置できるような形状に予め形成された湾曲部を有した導入補助器具を用いて、導入補助器具の先端を側枝管状器官の入口へ向けて配置した後、導入補助器具の先端から治療器具用ガイドワイヤや治療器具(以下、ガイドワイヤ等と記載する。)を延出させ、側枝管状器官内に挿入して治療を行う。
また、特許文献3に記載のように、シースチューブの表面に少なくとも一つの側孔を設け、側孔から特定の径のカテーテルのみを許容して外部に延出させることができるようにすることで、一つのシースを用いて、異なる側枝管状器官へのアプローチを可能にさせたシーツも提案されている。
特開2003−325671号公報 特開2009−22432号公報 特開2000−102618号公報
ところで、導入補助器具は、患者の管状器官に設けた穿刺孔を通して管状器官内に挿入される。この穿刺孔は、患者の負担を軽減するために、導入補助器具の通過を許容する最小限の大きさで設けられることが好ましい。また、特許文献3に記載のように側孔が設けられた導入補助器具を用い、側孔を通して導入管状器官や側枝管状器官内にガイドワイヤのような医療器具を導入した後に、医療器具を導入管状器官や側枝管状器官内に留置したまま、導入補助器具を抜去する必要が生じることがある。このような場合に、導入補助器具の通過を許容する最小限の大きさの穿刺孔を設けると、図8に示されているように、医療器具Tが導入補助器具1の側孔3から延出した状態での通過に要する幅D´は、医療器具Tの幅分だけ導入補助器具1単体の通過に要する幅Dよりも大きくなる。すなわち、側孔3が設けられた部分が穿刺孔を通過するために必要な面積が導入補助器具1と並行して延びる医療器具Tの太さ分だけ増加する。この結果、穿刺孔が押し広げられ、血管の損傷を招く恐れがある。
よって、本発明の目的は、従来技術に存する課題を解決して、側孔が設けられている導入補助器具を用い、側孔を通して管状器官内に医療器具を導入した後に、医療器具を管状器官内に留置したまま導入補助器具を管状器官から抜去するときの管状器官壁の損傷を抑制することにある。
本発明は、上記目的に鑑み、患者の管状器官内へ挿入するための管状体を備え、該管状体の周壁に、医療器具の通過を許容する大きさの側孔が設けられており、前記管状体内に挿通された前記医療器具を、前記管状体の前記側孔を通して前記管状体の外部へ延出させることができる側孔付き導入補助器具であって、前記管状体が、本管部と、該本管部の遠位側に位置し且つ前記本管部よりも細い外径を有する遠位管部とを備え、前記側孔が前記遠位管部に設けられている側孔付き導入補助器具を提供する。
上記側孔付き導入補助器具では、患者の管状器官内へ挿入される管状体の側孔を通して管状体の外部へガイドワイヤなどの医療器具を延出させることができる。したがって、例えば、管状体の先端部すなわち遠位端部を側枝管状器官の入口内に配置させなくても、管状体を導入された患者の管状器官(以下、導入管状器官と記載する。)から分岐した側枝管状器官の入口付近に配置すれば、管状体の側孔から延出させた医療器具を側枝管状器官内に容易に導入することができる。また、側孔は、管状体の本管部の遠位側に位置し且つ本管部よりも外径が細い遠位管部に設けられている。したがって、側孔から外部に延出する医療器具が遠位管部に沿って延びるようにすれば、遠位管部と医療器具とが通過するのに必要な面積を低減させることが可能となる。その結果、例えば、患者の管状器官内に側孔付き導入補助器具の管状体を挿入するために必要な最小限の大きさの穿刺孔が管状器官の管壁に設けられている場合に、管状体の側孔を通して外部に延出させた医療器具を管状器官内に留置したまま管状器官内から導入補助器具を抜去する必要が生じるときでも、管状体の遠位管部と医療器具とが並行して延びる部分が通過する際に必要とされる穿刺孔の開口面積が低減される。
上記側孔付き導入補助器具では、前記遠位管部が、遠位側へ向かうにつれて外径が細くなるテーパ部を含むことが好ましい。前記遠位管部が、前記テーパ部の遠位側に接続される小径管部をさらに含んでもよい。また、前記側孔は、前記テーパ部に設けられてもよく、前記小径管部に設けられてもよい。
上記側孔付き導入補助器具では、前記側孔の遠位極端位置における前記テーパ部の外径と前記本管部の外径の差が前記医療器具の太さよりも大きくなるようにすることができる。また、前記本管部の外径と前記小径管部の外径との差が前記医療器具の太さよりも大きくなるようにしてもよい。このように形成された管状体は、穿刺孔が管状体を挿入できる大きさになっていれば、管状体の遠位管部と医療器具とが並行して延びる部分が穿刺孔を通過するときでも穿刺孔を押し広げることがない。
前記側孔付き導入補助器具は、前記遠位管部に沿って前記側孔よりも遠位側に、前記遠位管部の先端開口から前記側孔への前記管状器官内の体液の逆流を制限する逆流制限機構をさらに備えることが好ましい。前記逆流制限機構は、前記遠位管部の先端開口に接続され且つ遠位側に向かうにつれてテーパ状に細くなる外周面を有しガイドワイヤの通過を許容する貫通孔が中心部に形成されている先端部材と、前記遠位管部内に設けられた逆流防止弁とからなる群から選択され得る。
本発明の側孔付き導入補助器具によれば、患者の管状器官内に挿入される管状体に側孔が設けられており、側孔を通して医療器具を管状体の外部に延出させることにより、例えば管状体が挿入されている導入管状器官から分岐する側枝管状器官へ医療器具を導入することを容易とする効果を奏する。また、側孔が管状体の本管部よりも外径が細い遠位管部に設けられており、遠位管部と医療器具とが通過するのに必要な面積を低減させることができるので、側孔から延出させた医療器具を管状器官内に留置させたまま側孔付き導入補助器具を抜去する際に、管状体の遠位管部と医療器具とが並行して延びる部分の穿刺孔の通過による管状器官の損傷を抑制することが可能となる。
本発明の側孔付き導入補助器具の全体構成図を示す平面図である。 図1に示されている側孔付き導入補助器具の遠位管部及び先端部材の拡大図である。 図2に示されている先端部材の拡大斜視図である。 本発明による側孔付き導入補助器具を用いて血管内に導入したガイドワイヤを血管内に留置したまま導入補助器具を血管内から抜去する手順を示す説明図である。 側孔付き導入補助器具の遠位管部の他の実施形態を示す部分拡大図である。 側孔付き導入補助器具の遠位管部のさらに別の実施形態を示す部分拡大図である。 図6に示されている遠位管部に設けられた、逆流制限機構として機能する逆流防止部弁を示す斜視図である。 従来の側孔付き導入補助器具の通過に要する幅を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明による側孔付き導入補助器具の実施の形態を説明する。
最初に、図1を参照して、本発明による側孔付き導入補助器具11の全体構成を説明する。
導入補助器具11は、血管などの管状器官内(以下、導入管状器官と記載する。)に挿入され、管状器官内にガイドワイヤや治療器具などの医療器具Tを導入することを容易にするための器具であり、特に、導入管状器官から分岐する側枝管状器官へガイドワイヤや治療器具などの医療器具Tを導入する際に有効である。導入管状器官は、例えば、上行大動脈や下行大動脈などであり、側枝管状器官は、例えば、上行大動脈や下行大動脈から分岐する腕頭動脈、右鎖骨下動脈、右総頚動脈、左総頚動脈、左鎖骨下動脈、左腎動脈、右腎動脈などである。しかしながら、これらは例示であり、導入管状器官や側枝管状器官はこれらに限定されるものではない。
以下では、シースイントロデューサを導入補助器具11の例として、導入補助器具11を説明する。しかしながら、導入補助器具11は、医療器具Tを患者の管状器官内へ導入することを補助するための器具であればシースイントロデューサに限定されるものではなく、例えばガイディングカテーテルや狭窄部貫通用カテーテルなどとすることも可能である。
導入補助器具11は、中心軸線に沿って延びる管状体13と、器具本体15と、器具本体15から延びる接続チューブ17と、三方切換弁19とを備える。管状体13は、適宜の合成樹脂材料から形成された例えばシースチューブなどの可撓性管である。器具本体15は、適宜の合成樹脂材料から形成されたシースハブのような概略円筒形状の部材であり、管状体13の基端部に外嵌固定されている。接続チューブ17は、適宜の合成樹脂材料から形成されている可撓性管であり、器具本体15の内部に連通するように器具本体15に接続されている。接続チューブ17の自由端部(器具本体15に接続されている端部と反対側の端部)には、三方切換弁19が接続されており、レバーの操作により三つのポートのうちの任意の二つを連通させることができるようになっている。このような三方切換弁は周知のものであり、本発明の本質的な特徴とは無関係のものであるので、その構造についての詳しい説明は省略する。
管状体13の内部には、医療器具を挿通することができる内部通路が設けられており、管状体13は、概略均一な断面形状を有する本管部21と、本管部21の遠位側(器具本体15から離れる側)に位置し且つ本管部21よりも細い外径を有する遠位管部23とによって構成されている。本管部21と遠位管部23とは、別個の部材として形成されて互いに接続されていてもよく、一体的に形成されていてもよい。遠位管部23は、本管部21よりもロープロファイルを有する、すなわち、通過に要する断面積が小さい。この結果、図2に示されているように、本体管部21より遠位側に逃がし空間が生じることとなる。
図1に示されている実施形態では、遠位管部23は、遠位側へ向かうにつれて外径が細くなるテーパ部23aを含むように構成されている。テーパ部23aを含む構成により、本管部21から遠位管部23へ滑らかに外径が変化して段差部が生じることを防ぐことができ、段差部による管状器官の内周面の損傷などを防ぐことができる。
遠位管部23の周壁には、医療器具Tの通過を許容する側孔25が設けられている。図1に示されている実施形態では、遠位管部23のテーパ部23aに側孔25が設けられている。側孔25は、器具本体15から管状体13内に挿通された医療器具Tを通過させ外部に延出させることを可能とさせる機能を果たす。側孔27の大きさ及び形状は、医療器具Tを通過させることができれば、任意に選択することができ、例えば、短軸方向の長さが医療器具Tの外径よりも大きい長楕円形状とすることができる。
導入補助器具11では、管状体13に側孔25が設けられているので、側孔25を側枝管状器官の入口(その近傍を含む)に予め配置して、管状体13内に挿通された医療器具Tを側孔25を通して外部に延出させることにより、医療器具Tを容易に側枝管状器官内に導入させることができる。したがって、導入補助器具11を使用すれば、側枝管状器官内への医療器具Tの導入の際に、導入補助器具11の管状体13の先端を側枝管状器官の入口へ接近させたり側枝管状器官の入口内に挿入したりする必要がなく、管状体13の先端により側枝管状器官の入口を損傷させることを抑制できる。
また、本管部21よりも外径の細い遠位管部23に側孔25を設けることにより、側孔25よりも遠位側には、上述したように逃がし空間が生じることとなる。これにより、例えば、管状体13の内部通路内に挿通され側孔25を通して外部(管状器官内)に延出する医療器具Tを管状器官内に留置したまま管状器官内から導入補助器具11の管状体13を抜去するときのように、管状体13内から側孔25を通して外部に延出する医療器具が遠位管部23に沿って遠位側へ向かって延びる場合、細い穴を通過するときでも、図2に示されているように、医療器具Tが逃がし空間に逃げることができるので、通過に要する断面積を低減させる効果を奏する。テーパ部23aに側孔25が設けられている場合、特に、側孔25の遠位側極端位置におけるテーパ部23aの外径と本管部21の外径との差が医療器具Tの直径よりも大きくなるように形成されていれば、医療器具Tと遠位管部23とが並走する部分の通過に要する断面積が本管部21の通過に要する断面積よりも増加することを回避することが可能となる。
導入補助器具11は、側孔25よりも遠位側に逆流制限機構をさらに備えることが好ましい。逆流制限機構は、管状体13の先端開口(すなわち遠位側端部の開口)から侵入した管状器官内の体液が側孔25へ逆流することを制限する。図1に示されている実施形態では、逆流制限機構として、先端部材27が用いられている。先端部材27は、合成樹脂材料から形成されており、外周面が先端側に向かうにつれてテーパ状に細くなる形状を有している。また、先端部材27の中心部には、図3に示されているように、導入補助器具用ガイドワイヤ(図示せず)を通過させることができるように、最も細い部分において管状体13の内部通路の直径よりも小さく且つ導入補助器具用ガイドワイヤの直径よりも大きい直径を有する貫通孔27aが設けられている。貫通孔27aは、導入補助器具用ガイドワイヤを案内しやすいように、図3に示されているように、遠位端部(自由端側の端部)の断面が近位端部(管状体13の先端開口に接続される端部)の断面よりも小さくなるように、テーパ状になっていることが好ましい。なお、先端部材27は、管状体13と別部材として形成されて管状体13(詳細には、その遠位管部23)の先端開口に接着剤などで固定されていてもよく、管状体13と一体的に形成されていてもよい。
先端部材27には、導入補助器具用ガイドワイヤの通過を許容する貫通孔27aが設けられているので、管状体13の先端部に先端部材27が設けられていても、導入補助器具用ガイドワイヤへの導入補助器具11の挿入を妨げることがない。また、導入補助器具11では、側孔25を通して治療器具用ガイドワイヤや治療器具などの医療器具Tを管状体13の外部へ延出させるので、先端部材27の貫通孔27aから医療器具Tを延出させる必要はない。したがって、導入補助器具用ガイドワイヤの通過を許容する最小限の大きさとなるように貫通孔27aの先端開口の直径を定めれば、導入補助器具11の内腔内への体液の侵入を最小限に抑えることができる。これにより、導入補助器具11の管状体13の先端が管状器官(例えば血管)内に位置し且つ側孔27が管状器官外(例えば血管周辺の皮下組織内)に位置する状態のときに、管状体13の先端から管状体13内に体液(例えば血液)が侵入し、側孔27を通して導入管状器官外に逆流することを抑制する効果を奏する。さらに、先端部材27は、外周面が先端側に向かうにつれてテーパ状に細くなる形状を有しているので、管状器官の穿刺孔への導入補助器具の挿入及び穿刺孔の拡張を容易にする効果も奏する。
次に、人体の血管に導入補助器具11を適用する場合を例に、導入補助器具11の使用方法を説明する。
まず、セルジンガー法などで、穿刺針を用いて血管(導入血管)に穿刺孔を設け、穿刺孔を通して血管内に導入補助器具用ガイドワイヤ(図示せず)を挿入する。次に、導入補助器具11の先端(遠位端部)に接続された先端部材27の貫通孔27aを通して管状体13内に導入補助器具用ガイドワイヤの基端部を挿入することにより、導入補助器具用ガイドワイヤに沿って導入血管内に導入補助器具11の管状体13を挿入する。導入血管から分岐する側枝血管の入口付近に管状体の側孔25が位置するように導入補助器具11を導入血管内に留置すると、導入補助器具11から導入補助器具用ガイドワイヤを抜去する。導入補助器具11の器具本体15の基端部や接続チューブ17の自由端部には逆流防止弁や三方切換弁が設けられているので、管状体13の側孔25まで導入血管内に挿入された状態で導入血管内に導入補助器具11を留置したままであっても、側孔25から管状体13内に侵入した血液が体外に流出することを防止することができる。また、導入補助器具用ガイドワイヤの通過を許容する最小限の大きさとなるように先端部材27の貫通孔27aの先端開口の直径が定められていれば、導入補助器具11の挿入時に、導入補助器具11の管状体13の先端部が血管内に位置し且つ側孔25が血管外に位置する状態となったときでも、管状体13の先端部から管状体13内に血液が侵入し、側孔25を通して血管外に逆流することを抑制することができる。
次に、導入補助器具11の器具本体15の基端部に設けられた逆流防止弁(図示せず)を通して、医療器具Tとしての治療器具用ガイドワイヤを導入補助器具11の管状体13内に挿通して、側孔25から側枝血管の入口へ向かって延出させ、さらに先端が病変部位を越えるまで押し進める。病変部位に狭窄部があり狭窄部を通過させる際に治療器具用ガイドワイヤの先端部に反力が作用しても、管状体13の周壁と側孔25の周縁部がバックアップ機能を果たすため、治療器具用ガイドワイヤの先端部に効率的に押す力を伝達させることができる。したがって、治療器具用ガイドワイヤの狭窄部位の通過が容易になる。
次に、別の医療器具Tとしての治療器具の先端に治療器具用ガイドワイヤの基端部を挿入し、導入補助器具11の器具本体15の基端部に設けられた逆流防止弁を通して導入補助器具11の管状体13内に治療器具を挿通する。さらに、治療器具用ガイドワイヤに沿って、導入補助器具11の管状体13内で治療器具を押し進めて、側孔25を通して側枝血管内に導入し、病変部位の治療を行う。病変部位の狭窄部を通過する際に反力が治療器具に作用しても、治療器具用ガイドワイヤの場合と同様に、管状体13の周壁と側孔25の周縁部がバックアップ機能を果たすため、治療器具の先端部に効率的に押す力を伝達させることができる。したがって、治療器具の狭窄部位の通過が容易になる。
さらに、図4を参照して、導入された治療器具用ガイドワイヤや治療器具などの医療器具を血管29内に留置したまま導入補助器具のみを血管29内から抜去する手順を説明する。
まず、図4に示されているように、導入補助器具11の管状体13の側孔25を通して血管29内に医療器具Tを延出させた状態で、医療器具Tに沿って近位側へ導入補助器具11の管状体13を移動させ、血管29内から管状体13を引き抜いていく。このとき、医療器具Tは管状体13の側孔25から外部に延出して側孔25から遠位管部23に沿って遠位側へ並行して延びる状態となる。しかしながら、遠位管部23は本管部21より外径が細くなっており、側孔25よりも遠位側には逃がし空間が形成されているため、遠位管部23と医療器具Tが並行して延びる部分が通過するために必要となる断面積は、本管部21と医療器具Tが並行して延びている場合よりも低減される。
さらに、医療器具Tに沿って血管29から導入補助器具11の管状体13を引き抜いていくと、導入補助器具11の管状体13を血管29内に挿入するために血管29の管壁に設けられた穿刺孔31の位置に、側孔25が設けられている遠位管部23が到達する。穿刺孔は、患者の身体的負担を軽減するために、一般的に導入補助器具11の管状体13(詳細には、最大径部分となる本管部21)を通過させるのに最低限必要な大きさとされる。したがって、仮に本管部21に側孔25が設けられ当該側孔25から医療器具Tが延出していたとすると、医療器具Tが本管部21に沿って延びることとなり、医療器具Tの太さ分だけ、通過に要する面積が増加する。この結果、医療器具Tと本管部21が並行して延びる部分が、穿刺孔31を通過する際に、穿刺孔31を押し広げて、血管の損傷を招く。しかしながら、本発明の導入補助器具11のように、本管部21よりも細い外径の遠位管部23に側孔25が設けられていれば、上述したように、側孔25から延出した医療器具Tは遠位管部23と並行して延びることとなり、医療器具Tが逃がし空間に逃げ得ることから、遠位管部23と医療器具Tが並行して延びる部分が通過するために必要となる断面積が本管部21と医療器具Tが並行して延びている場合よりも低減される。したがって、図4(b)に示されているように、側孔25が設けられている部分が穿刺孔31に到達して、側孔25から延出した遠位管部23と医療器具Tとが並行に延びる部分が穿刺孔31を通過するときに、穿刺孔31を押し広げることなく穿刺孔31を通過することが可能となり、血管29の損傷の発生を抑制することができる。
次に、図5を参照して、導入補助器具11の他の実施形態の遠位管部23’を説明する。
本実施形態の遠位管部23’は、テーパ部23aに加えて小径管部23bをさらに含み、側孔25が小径管部23bに設けられている点において、図1に示されている遠位管部23と異なっており、他の構成は図1に示されている遠位管部23と共通の構成を有している。したがって、以下では、共通する構成についての説明を省略し、図1に示されている遠位管部23との相違点を主として説明する。
遠位管部23’は、遠位側へ向かうにつれて外径が細くなるテーパ部23aと、本管部21よりも小さい外径を有し且つ概略均一な断面形状を有する小径管部23bとを含み、外径が本管部21と小径管部23bとの間で外径が滑らかに変化するように本管部21と小径管部23bとの間をテーパ部23aが接続している。すなわち、遠位管部23’では、本管部21の遠位側に接続されたテーパ部23aの遠位側に小径管部23bがさらに接続された構成となっている。テーパ部23aと小径管部23bは、別部材として形成されて接着剤などによって互いに固定されていてもよく、一体的に形成されていてもよい。また、側孔25は、図1に示されている遠位管部23と異なり、テーパ部23aではなく、小径管部23bに設けられている。さらに、小径管部23bの遠位側(すなわち先端部)には、図1に示されている先端部材27と同様の先端部材27が接続されている。
小径管部23bに側孔25が設けられているので、本管部21の外径と小径管部23bの外径との差により形成される逃がし空間が側孔25よりも遠位側の小径管部23bの全体に沿って確保される。この結果、管状体13内から側孔25を通して外部に延出する医療器具が遠位管部23’に沿って遠位側に延びる場合、医療器具Tが逃がし空間に収容されるので、通過に要する断面積を低減させる効果を奏する。特に、本管部21の外径と小径管部23bの外径の差が医療器具Tの直径よりも大きくなるように形成されていれば、医療器具Tと遠位管部23’とが並走する部分の通過に要する断面積が本管部21の通過に要する断面積よりも増加することを回避することができる。
さらに、テーパ部23aが遠位管部23’の小径管部23bと本管部21との間に設けられていることにより、本管部21から小径管部23bへと滑らかに外径が変化して段差が生じなくなり、段差が管状器官壁(例えば血管壁)に引っかかることによる管状器官壁の損傷を防止する効果を奏する。先端部材27の作用及び効果は、図1に示されている実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、遠位管部23を遠位管部23´に置換した側孔付き導入補助器具の使用方法は、図1に示されている側孔付き導入補助器具11と同様であるので、ここでは説明を省略する。
次に、図6及び図7を参照して、導入補助器具11の別の実施形態の遠位管部23”を説明する。
本実施形態の遠位管部23”は、テーパ部23aに加えて小径管部23をさらに含み、小径管部23bの内部通路内に逆流制限機構としての逆流防止弁33が設けられている点において、図1に示されている遠位管部と異なっており、他の構成は図1に示されている遠位管部23と共通の構成を有している。したがって、以下では、共通する構成についての説明を省略し、図1に示されている遠位管部23”との相違点を主として説明する。
遠位管部23”は、遠位側へ向かうにつれて外径が細くなるテーパ部23aと、本管部21よりも小さい外径を有し且つ概略均一な断面形状を有する小径管部23bとを含み、外径が本管部21と小径管部23bとの間で外径が滑らかに変化するように本管部21と小径管部23bとの間をテーパ部23aが接続している。すなわち、遠位管部23”では、本管部21の遠位側に接続されたテーパ部23aの遠位側に小径管部23bがさらに接続された構成となっている。テーパ部23aと小径管部23bは、別部材として形成されて接着剤などによって互いに固定されていてもよく、一体的に形成されていてもよい。側孔25は、図1に示されている遠位管部23と同様に、テーパ部23aに設けられている。一方、遠位管部23”では、逆流制限機構として、先端部材27に代えて、小径管部23bの内部通路内に逆流防止弁33が設けられている。しかしながら、逆流防止弁33に加えて、遠位管部23”の小径管部23bの先端に先端部材27を設けることも可能である。逆流防止弁33は、器具本体15の逆流防止弁と類似のものであり、導入補助器具用ガイドワイヤ(図示せず)の挿通を許容する一方、導入補助器具が挿通されていない状態では、管状体13の先端開口からの液体の通過を防止するようになっている。逆流防止弁33は、公知の様々な構成を採用することが可能である。例えば、図7に示されているように、弾性材料から形成された円板体35の中央部にスリット37を設けた構成とすることができる。しかしながら、逆流防止弁33は図7に示されている構成に限定されるものではない。例えば、円板体41の中心から等角度間隔で放射状に延びる複数のスリットを設けてもよく、円板体41の一方の面から円板体41の厚さよりも短い深さまで延びるスリットと円板体41の他方の面から円板体41の厚さよりも短い深さまで延びるスリットとを円板体41の内部で十字に交差させるようにしたものを逆流防止弁33として使用してもよい。
テーパ部23aが遠位管部23’の小径管部23bと本管部21との間に設けられていることにより、本管部21から小径管部23bへと滑らかに外径が変化して段差が生じなくなり、段差が管状器官壁(例えば血管壁)に引っかかることによる管状器官壁の損傷を防止する効果を奏する。また、小径管部23b内に逆流防止弁33が設けられているので、導入補助器具11の管状体13の先端開口が管状器官(例えば血管)内に位置し且つ側孔27が管状器官外(例えば血管周辺の皮下組織内)に位置する状態のときに、管状体13の先端から管状体13内に体液(例えば血液)が侵入し、側孔27を通して導入管状器官外に逆流することを抑制する効果を奏する。テーパ部23aに側孔25が設けられている効果は図1に示されている遠位管部23の場合と同じであるので、ここでは説明を省略する。また、遠位管部23を遠位管部23”に置換した側孔付き導入補助器具の使用方法は、図1に示されている側孔付き導入補助器具11と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以上、図示されている実施形態を参照して、本発明による側孔付き導入補助器具11を説明したが、本発明は図示されている実施形態に限定されるものではない。例えば、図6に示されている導入補助器具11の遠位管部23”では、テーパ部23aに側孔25が設けられており、逆流制限機構として逆流防止弁33が使用されているが、小径管部23bに側孔25を設けたり、逆流制限機構として逆流防止弁33に代えて又は加えて、図1に示されている実施形態の先端部材27のような先端部材を小径管部23bの遠位側に接続してもよい。
11 導入補助器具
13 管状体
21 本管部
23,23’、23” 遠位管部
23a テーパ部
23b 小径管部
25 側孔
27 先端部材
33 逆流防止弁

Claims (9)

  1. 患者の管状器官内へ挿入するための管状体を備え、該管状体の周壁に、医療器具の通過を許容する大きさの側孔が設けられており、前記管状体内に挿通させた前記医療器具を、前記管状体の前記側孔を通して前記管状体の外部へ延出させることができる側孔付き導入補助器具であって、
    前記管状体が、本管部と、該本管部の遠位側に位置し且つ前記本管部よりも細い外径を有する遠位管部とを備え、前記側孔が前記遠位管部に設けられていることを特徴とする側孔付き導入補助器具。
  2. 前記遠位管部が、遠位側へ向かうにつれて外径が細くなるテーパ部を含む、請求項1に記載の側孔付き導入補助器具。
  3. 前記遠位管部が、前記テーパ部の遠位側に接続される小径管部をさらに含む、請求項2に記載の側孔付き導入補助器具。
  4. 前記側孔が前記テーパ部に設けられている、請求項2又は請求項3に記載の側孔付き導入補助器具。
  5. 前記側孔が前記小径管部に設けられている、請求項3に記載の側孔付き導入補助器具。
  6. 前記側孔の遠位極端位置における前記テーパ部の外径と前記本管部の外径の差が前記医療器具の太さよりも大きい、請求項4に記載の側孔付き導入補助器具。
  7. 前記本管部の外径と前記小径管部の外径との差が前記医療器具の太さよりも大きい、請求項5に記載の側孔付き導入補助器具。
  8. 前記遠位管部に沿って前記側孔よりも遠位側に、前記遠位管部の先端開口から前記側孔への前記管状器官内の体液の逆流を制限する逆流制限機構をさらに備える、請求項1から請求項7の何れか一項に記載の側孔付き導入補助器具。
  9. 前記逆流制限機構は、前記遠位管部の先端開口に接続され且つ遠位側に向かうにつれてテーパ状に細くなる外周面を有しガイドワイヤの通過を許容する貫通孔が中心部に形成されている先端部材と、前記遠位管部内に設けられた逆流防止弁とからなる群から選択される、請求項8に記載の側孔付き導入補助器具。
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