JP2016119122A - 光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法 - Google Patents

光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】計器による受光出力測定を必要とせずに、受光部での受光出力が最大出力となる光軸方向を容易に探すことができる光電式分離型感知器を得る。【解決手段】光軸調整機構部に配設されている発光素子(11)と、発光素子から投光された光線を受光する受光素子(21)と、受光素子による受光量の変化によって煙発生の有無を監視するコントローラ(12)と、を備え、コントローラは、光軸調整モードにおいて、自動で発光量を最大に設定して投光し、受光量が第1の閾値以上であるか否かを確認し、次に、自動で発光量を最小に設定して投光し、受光量が第1の閾値以下である第2の閾値以下であるか否かを確認する。【選択図】図2

Description

本発明は、送光部(投光部)と受光部とを分離配置し、送光部から投光された光線によって、煙等の発生による受光量の変化を受光部で検出することで煙監視を行う光電式分離型感知器に関し、特に、光軸調整作業の操作性の改善を図る光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法に関する。
光電式分離型感知器では、発光ダイオード等の発光素子を備えた送光部から投光された光信号を、フォトダイオード等の受光素子を備えた受光部で検出し、受光量の変化に基づいて、火災であるか否かの判断を行っている。
このような光電式分離型感知器では、送光部と受光部との間の距離に相当する監視距離が、最大で100m程度となる。そこで、送光部、受光部では、それぞれレンズ等によって集光し、光信号を増幅する必要がある。
さらに、送光部側からの光信号を、受光部側で適切に受光するためには、施工時における光軸調整が必要となり、かつ、火災検出精度にとっては、この光軸調整が非常に重要となる。
施工時の光軸調整の簡素化を図るために、複数の発光素子を組み合わせて送光部を構成した光電式分離型感知器がある(例えば、特許文献1参照)。このように、複数の発光素子で構成されている送光部を備えることで、受光部側における受光量が最大となる送光部の発光素子を1つだけ点灯させ、火災であるか否かの判断を継続することができる。
この結果、消費電流の増加、光量の低下を招くことなく、送光部の指向特性を擬似的に広げることができる。また、指向特性が広げられたことによって、光軸調整の簡易化だけでなく、施工後の光軸ずれに対する許容度を増すことができる。
特開2000−356593号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来の光電式分離型感知器では、精度の高い光軸調整を行う際には、テスタ等の計器を使用して受光部での受光出力が最大出力となる光軸方向を探すことが一般的であった。すなわち、テスタを用いずに光軸調整を行う場合には、粗い調整はできるとしても、最大出力となる光軸方向を探すことができなかった。
光電式分離型感知器は、体育館や工場など、設置環境によっては、例えば、地上10〜15mのような高所に配置することも考えられる。そして、このような現場での設置環境、あるいは工場内での出荷前調整において、最大出力となる光軸方向を探すためにテスタ等の計器を用いなければならないことは、大きな制約となっていた。
また、光電式分離型感知器が設置された建物は、台風などによる強風、直射日光、周囲の温度変化など、種々の環境変化により、歪むことが考えられる。そして、このような歪みが生じた場合には、わずかな歪みでも、光軸が大きくずれてしまうため、煙監視を行うことができなくなる。従って、光軸の再調整、あるいは定期点検が不可欠であり、テスタ等の計器なしに、最大出力となる光軸方向を容易に探し出せる光電式分離型感知器が望まれていた。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、計器による受光出力測定を必要とせずに、受光部での受光出力が最大出力となる光軸方向を容易に探すことができる光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法を得ることを目的とする。
本発明に係る光電式分離型感知器は、光軸調整機構部に配設されている発光素子と、発光素子とは分離して配置され、光軸調整機構部により光軸調整された発光素子から投光された光線を受光する受光素子と、受光素子による受光量の変化によって煙発生の有無を監視するコントローラと、を備えた光電式分離型感知器であって、コントローラは、調整員による光軸調整機構部の操作に基づいて発光素子から投光される光線の軸調整を行う光軸調整モードにおいて、自動で発光量を最大に設定して投光し、受光量が第1の閾値以上であるか否かを確認し、次に、自動で発光量を最小に設定して投光し、受光量が第1の閾値以下である第2の閾値以下であるか否かを確認するものである。
また、本発明に係る光電式分離型感知器の光軸調整方法は、光軸調整機構部に配設されている発光素子と、発光素子とは分離して配置され、光軸調整機構部により光軸調整された発光素子から投光された光線を受光する受光素子と、受光素子による受光量の変化によって煙発生の有無を監視するコントローラと、を備えた光電式分離型感知器の光軸調整方法であって、調整員による光軸調整機構部の操作に基づいて発光素子から投光される光線の軸調整を行う光軸調整モードにおいて、コントローラにより実行されるステップとして、自動で発光量を最大に設定して投光し、受光量が第1の閾値以上であるか否かを確認するステップと、自動で発光量を最小に設定して投光し、受光量が第1の閾値以下である第2の閾値以下であるか否かを確認するステップと、発光素子からの発光量を変化させ、変化させた発光量に対応する受光素子による受光量が第3の閾値以上となる最小の発光量を、光軸調整を開始するために適した所定の初期受光量として自動で初期設定するステップとを備えるものである。
本発明に係る光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法によれば、調整員による光軸調整機構部の操作に基づいて発光素子から投光される光線の軸調整を行う光軸調整モードにおいて、発光量を自動で最大、最小に設定し、受光量が適切な範囲内に収まるかを判定し、光軸の粗調整が粗すぎた状態、もしくは距離設定が間違っている状態を確認することにより、計器による受光出力測定を行うことなく、受光部での受光出力が最大出力となる光軸方向を容易に探すことができる光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における光電式分離型感知器を示す構成図である。 本発明の実施の形態1における光電式分離型感知器の送光部および受光部の電気回路関連の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の光電式分離型感知器における一連の光軸調整手順を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における送光部コントローラによるピーク検出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるピーク検出処理の説明図である。 本発明の実施の形態2におけるピーク検出処理の説明図である。 本発明の実施の形態3におけるピーク検出処理の説明図である。
以下、本発明の光電式分離型感知器および光電式分離型感知器の光軸調整方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における光電式分離型感知器を示す構成図である。光電式分離型感知器は、送光部10と受光部20とによって構成されている。ここで、送光部10と受光部20との間の距離(監視距離)は、例えば、5m〜100m程度である。送光部10から投光された光線(光信号)を受光部20で受光し、その受光量の変化から煙発生の有無を検出している。また、煙を検出したい領域が広域にわたる場合には、このような送光部10と受光部20とのペアを、間隔を開けて複数設置することがある。
なお、受光部20側による受光出力は、電気信号として送光部側に配線(同期線)を介してフィードバックされており、送光部10は、自身が投光した光信号が、受光部20でどの位の強度として受光されているかを知ることができる構成となっている。
また、詳細は、省略するが、送光部10は、図示しない光学台の内部に配置された発光素子の水平方向の光軸調整を行う水平方向光軸調整機構部と、光学台を垂直方向に微調整可能とすることで発光素子の垂直方向の光軸調整を行う垂直方向光軸調整機構部を備えている。そして、光軸調整を行う調整員は、送光部10に設けられたこれらの光軸調整機構部を微調させながら、送光部10からの投光方向の光軸調整を行うこととなる。なお、送光部10と同様の光軸調整機構部は、受光部20も備えている。
図2は、本発明の実施の形態1における光電式分離型感知器の送光部10および受光部20の電気回路関連の内部構成を示すブロック図である。送光部10は、発光素子11、送光部コントローラ12、信号入力部13、表示灯群14、スイッチ群15、および発光量設定部16を備えて構成されている。一方、受光部20は、受光素子21、受光部コントローラ22、信号出力部23、表示灯群24、およびスイッチ群25を備えて構成されている。
送光部10内の送光部コントローラ12は、発光素子11を制御し、発光素子11から発光される光信号の発光パターン(光信号のオン/オフ、発光強度等)を制御する。また、送光部コントローラ12は、受光部20側の信号出力部23から出力される電気信号を、信号入力部13を介して読み取ることで、発光パターンに応じた受光部20側の受光出力をモニタできるようになっている。
また、送光部10の表示灯群14は、発光素子11の発光タイミングや、試験中であることをアナウンスする、あるいは光軸調整時の状態を調整員にアナウンスするための表示手段であり、スイッチ群15は、通常運転時の設定値の切り換え、あるいは光軸調整時における調整員による入力を行う手段である。送光部コントローラ12は、スイッチ群15からの入力信号、および調整員が光軸調整機構部を操作したことに基づく受光素子21の受光出力の変化に応じて、表示灯群14を通じて、調整員に対して光軸調整時の状態を知らせることができる。
なお、光軸調整時に用いる表示灯群14およびスイッチ群15は、送光部10に標準に付属しているものを流用することも可能である。例えば、送光部10は、光軸調整時に用いるスイッチ群15に関しては、既存のスイッチを押す時間や押す回数に応じて、あらかじめ決められたルールに従って所望の指令信号として読み取ることができる。
また、送光部10は、光軸調整時に用いる表示灯群14に関しては、通常運転時や異常発生時を知らせるために既存に設けられている緑や赤のLEDを流用し、あらかじめ決められたルールに従って点灯、点滅パターンを工夫することで、調整員に対して光軸調整時の状態を知らせることができる。
一方、受光部20内の受光部コントローラ22は、受光素子21の受光出力に基づいて信号解析を行い、火災判断を行う。また、受光部コントローラ22は、受光素子21の受光出力を、信号出力部23を介して送光部10側にフィードバックしている。さらに、受光部コントローラ22は、信号出力部23を介して、図示しない火災受信機へ火災信号および故障信号等を送出する。
また、表示灯群24は、通常運転時の状態(火災・異常)等をアナウンスするための表示手段であり、スイッチ群25は、送光部10と受光部20間の距離設定等の光軸調整時における調整員による入力を行う手段である。
なお、送光部10に設けられる表示灯群14と同様の機能を、受光部20の表示灯群24に設けてもよく、さらに、送光部10のスイッチ群15と同様のスイッチ群を、受光部20に設けてもよい。
そこで、図1、図2のような送光部10および受光部20の構成を備えた光電式分離型感知器において、設置時における光軸調整手順について、説明する。設置環境における従来の光軸調整は、一般的には、以下のような手順で行われている。
(手順1)送光部10または受光部20に設けられた図示しない視準孔を用いて、送光部10および受光部20の粗調整を実施。
(手順2)送光部10側で、投光した光信号に対応する受光部20側による受光出力をフィードバックとして読み取り、テスタにより測定。
(手順3)テスタによる測定値を見ながら光軸調整機構部を微調することで、送光部10からの投光方向の微調整を行い、受光部20側による受光出力が最大(ピーク)となる位置を検出。
(手順4)光軸調整が完了した状態で、最終的に、送光部10から投光する光信号の大きさを規定する発光量、および受光部20の受光出力の大きさを規定する増幅率を設定し、一連の設置作業を完了する。
送光部10は、例えば、発光量として0〜9の10段階の設定が可能であり、調整員は、スイッチ群15を介して、適正な発光量を特定できる。また、受光部20は、例えば、増幅率として、遠中近の3段階の設定が可能であり、調整員は、スイッチ群25を介して、適正な受光出力を特定できる。
ここで、本実施の形態1は、テスタ等の計器を用いることなく、本体を操作することで、受光部20での受光出力が最大出力となる光軸方向を容易に探すことができる機能を有することを技術的特徴としている。より具体的には、上述した手順2、3を、送光部10本体を操作することで実現しており、以下に図面を用いて詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態1の光電式分離型感知器における一連の光軸調整手順を示したフローチャートである。なお、この図3におけるフローチャートの説明においては、以下の内容を前提とする。
(送光部10の前提)
(1)光軸調整時に用いる表示灯群14として、通常運転時に使用する緑色に発光するLED(以下、緑LEDと言う)および赤色に発光するLED(以下、赤LEDと言う)を流用する。
(2)光軸調整時に用いるスイッチ群15として、「調整ボタン」を有している。
(3)送光部コントローラ12に制御される発光量設定部16によって、発光量は、例えば、0〜9の10段階で、自動で設定され、0段階目が最も小さい発光量に相当し、9段階目が最も大きい発光量に相当する。
(受光部20の前提)
(1)光軸調整時に用いるスイッチ群25として、「距離設定ボタン」を有している。
(2)増幅率としては、遠中近の3段階を有し、「遠」設定時が最も高い増幅率に相当し、「近」設定時が最も低い増幅率に相当する。
また、以下の説明で用いる緑LEDおよび赤LEDの点灯/点滅パターンは、あくまでも一例に過ぎず、LEDの色の種類を増やしてもよく、また、識別が可能な種々のパターンを持たせてもよい。
まず始めに、調整員は、ステップS310において、従来の手順1と同様にして、視準孔を用いて、送光部10および受光部20の光軸の粗調整を実施する。次に、ステップS320において、調整員によってスイッチ群15の「調整ボタン」が押されたことにより、送光部コントローラ12は、運転モードを通常運転モードから光軸調整モードに変更する。さらに、送光部コントローラ12は、光軸調整モードに切り替わったことを調整員に知らせるために、表示灯群14である緑LEDおよび赤LEDを同時に点滅させる。
次に、ステップS330において、送光部コントローラ12は、発光量設定部16を制御して、発光量が最大の段階「9」を設定して投光し、その際に、受光部20からフィードバックされる受光出力の大きさをチェックする。そして、送光部コントローラ12は、受光出力が第1の閾値(例えば、2.6V)以上出ているか否かを確認し、出ていればステップS340に進み、出ていなければステップS370に進む。
なお、受光出力が第1の閾値以上出ていなければ、発光量は「9」のまま光軸調整が行われるので、受光出力は飽和することになり、後述するステップS370で、ケース2(ステップS374)に該当することになる。この場合、光軸の粗調整が粗すぎた場合、もしくは距離設定が間違っている可能性があるので、調整員は、再度そのことを確認する。
ここで、送光部コントローラ12は、受光出力が第1の閾値(例えば、2.6V)以上出ており、ステップS340に進む場合には、その旨を調整員に知らせるために、例えば、赤LEDを1回点滅させる。
そして、ステップS340に進んだ場合には、送光部コントローラ12は、発光量設定部16を制御して、発光量が最小の段階「0」を設定して投光し、その際に、受光部20からフィードバックされる受光出力の大きさをチェックする。そして、送光部コントローラ12は、受光出力が第2の閾値(例えば、2.0V)以下に収まるか否かを確認し、収まっていなければステップS350に進み、収まっていればステップS360に進む。
ここで、送光部コントローラ12は、受光出力が第2の閾値(例えば、2.0V)以下に収まっており、ステップS360に進む場合には、そのことを調整員に知らせるために、例えば、0.5秒間隔で赤LEDおよび緑LEDを4回同時点滅させる。
ステップS350に進んだ場合には、受光部20の増幅率が高すぎる(すなわち、遠中近で設定する監視距離の設定が長すぎる)ことが原因で受光出力が第2の閾値(例えば、2.0V)以下に収まっていない可能性がある。そこで、調整員は、受光部20の増幅率を下げるために、受光部20側で「距離設定ボタン」を操作することで、設定距離を「中」または「近」に下げる。
なお、調整員は、赤LEDが1回点滅した状態から、0.5秒間隔で赤LEDおよび緑LEDが4回同時点滅する状態に移行しないことで、ステップS350に進んだことを判断できる。
送光部コントローラ12は、受光部20側で「距離設定ボタン」が操作されたことを、受光部20からのフィードバック情報として読み取ることで、ステップS350による設定距離の見直しの後、ステップS330に戻り、新たな距離設定において、受光出力チェックを繰り返すことができる。あるいは、送光部コントローラ12は、「調整ボタン」が押し直されることによっても、ステップS330に戻り、新たな距離設定において、受光出力チェックを繰り返すことができる。
一方、先のステップS340において、受光出力が第2の閾値(例えば、2.0V)以下に収まっていることからステップS360に進んだ場合には、送光部コントローラ12は、発光量設定部16を制御して、発光量の段階を「0」から徐々に上げていき、受光出力として第3の閾値(例えば、0.8V)以上が得られる最小の発光量(初期受光量)を自動で決定する。
さらに、送光部コントローラ12は、決定した発光量に対応する受光出力を基準値と定める。ここで、送光部コントローラ12は、最小の発光量および基準値を決定したことを調整員に知らせるために、例えば、赤LEDを1回点滅させる。以上のように、ステップS360までの一連の処理により、初期設定が完了することとなる。
次に、ステップS330あるいはステップS360から、ステップS370に移行してきた場合には、送光部コントローラ12は、調整員による光軸調整機構部の操作と連動して、受光出力のピーク検出処理を行う。より具体的は、送光部コントローラ12は、調整員が光軸調整機構部を操作したことに基づく受光素子21の受光出力をモニタし、受光出力の変化状態を、表示灯群14を通じて調整員にアナウンスすることで、調整員が受光出力のピークが得られるような光軸調整を行うことをサポートしている。
そこで、ステップS370におけるピーク検出処理の具体的な一連処理を、次に説明する。図4は、本発明の実施の形態1における送光部コントローラ12によるピーク検出処理を示すフローチャートである。
まず始めに、送光部コントローラ12は、現在の基準値に対してある一定の幅を持たせた基準範囲を設定しておく。そして、ステップS371において、送光部コントローラ12は、調整員による光軸調整機構部の操作に伴う受光出力の変化量を、一定周期(例えば、0.5秒)で受光出力をサンプリングすることで、モニタする。
次に、ステップS372において、送光部コントローラ12は、サンプリング値の大きさおよび変化から、受光出力の変化が次の4ケースのいずれであるかを判断する。
(ケース1)受光出力が低下した場合の処理
(ケース2)受光出力が飽和した場合の処理
(ケース3)受光出力が基準値の範囲内の場合の処理
(ケース4)受光出力が上昇した場合の処理
(ケース1)光軸調整を行った結果、受光出力が基準範囲以下になったと判断した場合
送光部コントローラ12は、受光出力をサンプリングし、受光出力が基準範囲以下となったことを検知した場合(ケース1−1)には、ステップS373において、例えば、1秒間隔で赤LEDを2回点滅させることで、調整員へのアナウンスを行う。
さらに、送光部コントローラ12は、基準範囲の下限値から、さらに所定量以上、受光出力が低下した場合には、受光出力が基準範囲から大きく下回ったと判断(ケース1−2)し、1秒間隔で赤LEDを4回点滅させることで、調整員へのアナウンスを行う。
そして、ケース1−1あるいはケース1−2と判断した後、送光部コントローラ12は、調整員が「調整ボタン」を押したと判断した場合(ステップS377)には、ステップS378において、ステップS330への移行フラグをセットして一連の処理を終了することで、先の図3におけるステップS330から同様の処理を行う。
具体的には、先の図3におけるステップS380において、ステップS370の一連処理によりステップS330への移行フラグがON状態(セット状態)であるか否が判断される。そして、ON状態の場合には、送光部コントローラ12は、この移行フラグをリセットするとともに、処理をステップS330に移行する。
そして、送光部コントローラ12は、発光量の段階を最大の「9」にして、受光出力が第1の閾値以上出ているかを確認(ステップS330)し、その後、発光量の段階を最小の「0」にして、受光出力が第2の閾値以下に収まるかを確認(ステップS340)する。そして、発光量の段階を「0」から徐々に上げていき、受光出力として第3の閾値(例えば、0.8V)以上が得られる最小の発光量を自動で決定する。
さらに、送光部コントローラ12は、決定した発光量に対応する受光出力を基準値と定める(ステップS360)。その後、図3におけるステップS370に進み、図4におけるステップS371以降の処理に戻る。
また、調整員により「調整ボタン」が押されていない場合(ステップS377)には、ステップS371に戻り、調整員による光軸調整機構部の操作に伴う受光出力の変化量のモニタを継続することとなる。
このケース1のように、受光出力が基準範囲以下となる場合は、調整員による光軸調整が誤った方向(光軸がずれる方向)に行われていることを意味する。そこで、送光部コントローラ12は、上述したように、赤LEDを点滅させ、さらに、大きく外れた場合には点滅回数を増やすことで、調整員に注意を与えている。そして、調整員は、後述するケース3および4に当てはまるように、光学台を反対方向に回動させる。
(ケース2)光軸調整を行った結果、受光出力が飽和したと判断した場合
送光部コントローラ12は、受光出力をサンプリングし、受光出力が所定の飽和電圧値(例えば、3.5V)に達したと判断した場合には、ステップS374において、例えば、0.5秒間隔で赤LEDおよび緑LEDを2回同時点滅させることで、調整員へのアナウンスを行う。
さらに、送光部コントローラ12は、調整員が「調整ボタン」を押したと判断した場合(ステップS377)には、ケース1と同様に、先の図3におけるステップS330から順に処理を行う。すなわち、ステップS330,ステップS340と処理をして、送光部コントローラ12は、発光量の段階を「0」から徐々に上げていき、受光出力として第3の閾値(例えば、0.8V)以上が得られる最小の発光量を自動で決定(ステップS360)する。さらに、送光部コントローラ12は、決定した発光量に対応する受光出力を基準値と定める。その後、ステップS371以降の処理に戻る。
また、調整員により「調整ボタン」が押されていない場合(ステップS377)には、ステップS371に戻り、調整員による光軸調整機構部の操作に伴う受光出力の変化量のモニタを継続することとなる。
このケース2のように、受光出力が飽和状態となる場合は、先のステップS310における粗調整が粗すぎて、ステップ360における最小発光量の決定が大きい発光量(例えば、発光量の段階「9」設定)で決定されてしまった場合か、距離設定が長すぎた(例えば、「遠」設定)場合が考えられる。そこで、送光部コントローラ12は、上述したように、赤LEDと緑LEDを同時点滅させることで、飽和状態を回避して初期設定をやり直すことを、調整員に知らせることができる。そして、調整員は、再度、粗調整または距離設定を確認し、その後、調整ボタンを押す(ステップS377)ことで、光軸調整を続行することができる。
(ケース3)光軸調整を行った結果、受光出力が基準範囲内に収まっていると判断した場合
送光部コントローラ12は、受光出力をサンプリングし、受光出力が基準範囲内に収まっていると判断した場合には、ステップS375において、緑LEDを1回点滅させることで、調整員へのアナウンスを行う。
さらに、送光部コントローラ12は、調整員が「調整ボタン」を押したと判断した場合(ステップS379)には、ピーク検出処理が完了したと判断し、先の図3のステップS380以降の処理に移行する。なお、ここで押す調整ボタンは、光軸調整が完了したことを送光部コントローラ12に知らせる完了ボタンの役割を担っている。
また、調整員により「調整ボタン」が押されていない場合(ステップS379)には、ステップS371に戻り、調整員による光軸調整機構部の操作に伴う受光出力の変化量のモニタを継続することとなる。
このケース3のように、受光出力が基準範囲内に収まっている場合は、調整員による光軸調整が正しい方向(光軸がずれない方向)に行われ、ピーク近傍に調整されていることを意味する。そこで、送光部コントローラ12は、上述したように、緑LEDを点滅させることで、適切な光軸調整が行われていることを、調整員に知らせることができる。
(ケース4)光軸調整を行った結果、受光出力が基準範囲以上に上昇したと判断した場合
送光部コントローラ12は、受光出力をサンプリングし、受光出力が基準範囲を上回ったことを検知した場合には、ステップS376において、1秒周期で緑LEDを2回点滅させることで、調整員へのアナウンスを行う。
さらに、送光部コントローラ12は、基準範囲を上回るサンプリング結果が3回得られた場合には、例えば、その3回のサンプリング結果の中央値を新たな基準値として更新し、基準範囲を再設定する。そして、送光部コントローラ12は、1秒周期で緑LEDを4回点滅させることで、基準値を更新したことを、調整員へアナウンスする。
そして、基準値を更新した後、送光部コントローラ12は、調整員が「調整ボタン」を押したと判断した場合(ステップS379)には、ピーク検出処理が完了したと判断し、先の図3のステップS380以降の処理に移行する。なお、ここで押す調整ボタンは、光軸調整が完了したことを送光部コントローラ12に知らせる完了ボタンの役割を担っている。
また、調整員により「調整ボタン」が押されていない場合(ステップS379)には、ステップS371に戻り、調整員による光軸調整機構部の操作に伴う受光出力の変化量のモニタを継続することとなる。
このケース4のように、受光出力が基準範囲以上に上昇した場合は、調整員による光軸調整が正しい方向(光軸がずれない方向)に行われていることを意味する。そこで、送光部コントローラ12は、上述したように、緑LEDを複数回点滅させることで、適切な方向に光軸調整が行われていること、および基準値を更新したことを、調整員に知らせることができる。
すなわち、本実施の形態1に係る光電式分離型感知器における光軸調整は、先ず、受光出力が上昇し、緑LEDが点滅する(ケース4)方向に光学台を回動させる。受光出力が上昇する場合、受光出力の基準値が更新されていく。次に、光学台を回動させ続けると、受光出力が最大(ピーク)を越えて低下し、赤LEDが点滅する(ケース1)。このとき、基準値は受光出力の最大(ピーク)の値になっているので、赤LEDが点滅(ケース1)したら、光学台の回動を止める。
最後に、どちらに光学台光軸を回動させても受光出力が低下して、赤LEDが点滅(ケース1)する場合、受光出力が最大(ピーク)の状態であり、かつ受光出力の基準値も最大(ピーク)にあり、送光部10と受光部20の光軸が合っている状態となる。そこで調整ボタンを押すと、光軸調整が終了する。
図3に戻って、ステップS380において、ステップS370の一連処理によりステップS330への移行フラグがセットされていない場合には、ステップS390に進む。そして、ステップS390において、送光部コントローラ12は、光軸調整が完了した後の状態で、発光量の段階を「0」から徐々に上げていき、受光出力として監視出力値(例えば、2.0V)以上が得られる最小の発光量を自動で決定する。
さらに、受光部コントローラ22は、決定した発光量に対応する受光出力を基準値と定める。これにより、光軸調整が完了した後に、実際の監視に適した初期設定を行うことができる。なお、ステップ390で、送光部コントローラ12が決定する発光量は、最小でなくてもよく、受光出力が飽和しない程度でよい。
ステップ360で発光量を最小の出力にしていたのは、ステップ370のピークの検出処理を、受光出力を飽和させずに確実に行うためであり、ステップ390で発光量を最小の出力にしないのは、火災監視時には減光率を見るため、受光出力は飽和しない程度に大きい方がよいからである。
図5は、本発明の実施の形態1におけるピーク検出処理の説明図である。具体的には、受光出力が低下した場合の処理(図4におけるステップS373の処理)、および受光出力が上昇した場合の処理(図4におけるステップS376の処理)を、図的に表したものである。
図5は、横軸が光学台の角度、縦軸が受光出力を表しており、角度θのとき、受光出力Vmax(ピーク)となることが表されている。光学台のある角度θにおいて、受光出力が最大値Vmaxとなるとすれば、光学台を角度θからどちらの方向に回動させても受光出力は低下する。調整員は、表示灯群14のLED表示を参照して、受光出力が上昇する方向に光軸調整を行っていくことで、容易にピーク検出を行うことができる。
より具体的には、調整員は、赤LEDが点滅した場合には、受光出力が低下し、光軸がずれる方向に移動させてしまったと判断でき、緑LEDが点滅した場合には、受光出力が増加し、光軸が適切な方向に移動できていると判断できる。この結果、調整員は、赤LEDの点滅状態を回避し、緑LEDの点滅状態となる方向に光軸調整を行うことで、容易にピーク検出を行うことができる。
なお、図3あるいは図4には、図示していないが、送光部コントローラ12は、「調整ボタン」が長押しされたことを検知した場合には、調整モードを強制終了させることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、調整員による光軸調整機構部の操作と連動して、受光出力が低下、維持、上昇する各状態を送光部コントローラによりモニタして識別表示させることで、調整員は、LEDの表示状態を参照しながら、テスタ等の計器を用いることなく、受光出力がピークとなる位置に合わせるように光軸調整を行うことができる。これにより、光軸調整作業の効率改善を実現できる。
なお、本実施の形態1では、調整員により光軸調整機構部の操作を手動で行い、光軸調整を行う場合について説明した。しかしながら、本発明は、このような手動操作による光軸調整に限定されるものではない。光軸調整機構部を電動化した場合に対しても、本発明のピーク検出処理を適用することができる。
また、本実施の形態1で、送光部10のLEDの表示状態を見ながら送光部10の光軸を調整したのは、送光部10の発光素子11が、受光部20の受光素子21よりも指向性が鋭いためである。つまり、受光部20は、ある程度光軸が傾いていても受光素子21は受光できるのに対し、送光部10は、少し傾くだけで発光素子11の発光が受光部20へ届かなくなるため、送光部10に、送光部コントローラ12の制御状態や受光出力および受光出力の増減によって表示状態が変わる表示灯群14を備えている。
もちろん、受光部20のLEDの表示状態を見ながら受光部20の光軸を調整できるようにしてもよい。その場合は、本実施の形態1の送光部10の構成を受光部20に設ければよい。
さらに、本発明によるピーク検出処理と、光軸調整機構部の電動化処理を組み合わせることで、光軸調整を全自動化することも可能である。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、赤LEDの点滅状態を回避し、緑LEDの点滅状態となる方向に光軸調整を行う(すなわち、光軸が合う方向に追い込んでいくように光軸調整を行う)ことで、ピーク検出を行う場合について説明した。そこで、本実施の形態2では、このようなピーク検出の他の具体的な手順について説明する。
まず始めに、本実施の形態2において、送光部コントローラ12によって識別表示されるLED発光パターンについて説明する。本実施の形態2では、調整モード時において、P1〜P6の6つの発光パターンを規定している。そして、送光部コントローラ12は、調整員が光軸調整機構部を操作したことに基づく受光素子21の受光出力の状態をモニタし、そのモニタ結果に応じて、P1〜P6のLED表示を行っている。
まず、第1パターンP1は、調整員が「調整ボタン」を押したことにより、調整モードに移行したことを知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、「調整ボタン」が押されたことで調整モードに移行すると判断した際には、緑LEDおよび赤LEDを2秒間、同時点灯させる。
第2パターンP2は、受光出力が適正範囲外になっている状態を知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、受光出力が、煙検出のために適正な範囲としてあらかじめ定められた範囲(適正範囲)にない場合には、緑LEDおよび赤LEDを交互に点滅させる。
第3パターンP3は、受光出力が飽和したことを知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、受光出力が、飽和出力レベルに達した場合には、緑LEDおよび赤LEDを同時に点滅させる。さらに、送光部コントローラ12は、飽和を検出した状態で、「調整ボタン」が押されたと判断した場合には、発光量を下げることで、例えば、現状の発光量の半分とするように発光量を調整する。
第4パターンP4は、受光出力が適正範囲内に入っている状態を知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、受光出力が、煙検出のために適正な範囲としてあらかじめ定められた範囲(適正範囲)に入っている場合には、緑LEDを点滅させる。さらに、送光部コントローラ12は、受光出力が適正範囲内にあるこの状態で、「調整ボタン」が押されたと判断した場合には、一連の調整モードを終了する。
第5パターンP5は、受光出力が基準値以下になっている状態を知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、調整員による光軸調整機構部の操作の結果として、受光出力が基準値以下となった場合には、赤LEDを点滅させる。
第6パターンP6は、調整モードに移行した後、一定時間が経過しても、受光出力が適正範囲内に収まらず、ピーク検出が完了しない状態を知らせるためのものである。送光部コントローラ12は、この状態を検知した場合には、第5パターンよりも早い周期で赤LEDを点滅させる。
次に、図6は、本発明の実施の形態2におけるピーク検出処理の説明図である。図6は、横軸が光学台の角度、縦軸が受光出力を表しており、角度θのとき、受光出力Vmax(ピーク)となることが表されている。光学台のある角度θにおいて、受光出力が最大値Vmaxとなるとすれば、最大値Vmaxより低いある受光出力(調整基準値)になる角度は2点あり、その間には必ず受光出力が最大値Vmaxとなる角度θがあることになる。この図6、および上述した6種の点灯/点滅パターンに基づいて、本実施の形態2における調整手順を以下に説明する。
(手順1)視準孔を用いて、送光部10および受光部20の粗調整を実施する(図3におけるステップS310に相当)。
(手順2)調整員は、「調整ボタン」を押す。これにより、送光部コントローラ12は、光軸調整モードに切り換え、第1パターンP1の点灯を行う(図3におけるステップS320に相当)。
(手順3)送光部10側の発光量および受光部20側の増幅率の初期設定を実施する(図3におけるステップS330、S340、S350、S360に相当)。
(手順4)調整員は、赤LEDのみが点滅する第5パターンP5の方向(すなわち、受光出力が図6における調整基準値(2V)を下回る方向)に、光軸調整を実施する。なお、調整基準値は、受光出力Vmaxより低い受光出力であり、かつ調整基準値が受光出力となる2点間の光学台の向きが、大きな角度となりすぎない程度に高めの受光出力にする必要があり、例えば2Vに設定されている。
(手順5)調整員は、第5パターンP5が発生した状態を赤LEDの点滅により確認した後、今とは逆の方向(逆転方向)に光軸調整を行う。このとき、送光部コントローラ12は、受光部20から送られてくる受光出力の最大値を記憶している。そして、赤LEDのみが点滅する状態になるまで、逆転方向への光軸調整を継続する。この操作により、調整員は、ピーク値を挟んで、手順4で見つけた位置とは逆側で、受光出力が図6における自動調整ライン(2V)を下回る位置を検出する。
(手順6)手順5による逆回転操作中に、受光出力が飽和し、第3パターンP3の点滅状態になった場合には、調整員は、「調整ボタン」を押す。これにより、送光部10側の発光量および受光部20側の増幅率の初期設定を再度実施し、飽和状態でない受光出力が得られる状態とする。
(手順7)手順5により、逆側の点が見つかった後、調整員は、「調整ボタン」を押し、再度逆回転させながら、光軸調整を継続する。このとき、受光部20から送られてくる受光出力が、手順5で受光部10が記憶した受光出力の最大値になると、送光部コントローラ12は、第4のパターンP4の点滅を行うように表示灯群14を制御する。そして、調整員は、第4パターンP4の点滅状態になるように光軸調整することで、ピークを検出することができる。
(手順8)調整員は、第4パターンP4の状態で、「調整ボタン」を押すことで、調整モードを完了させる。
以上のように、実施の形態2によれば、調整員による光軸調整機構部の操作と連動して、受光出力が低下、維持、上昇する各状態を送光部コントローラによりモニタして識別表示させる。具体的には、受光出力が基準値より低下する光軸の角度(光学台の垂直方向および水平方向の角度)を2点見つけ、その2点の間に受光出力のピークがあるので、それを検出している。
この場合でも、調整員は、LEDの表示状態を参照しながら、テスタ等の計器を用いることなく、受光出力がピークとなる位置に合わせるように光軸調整を行うことができる。これにより、光軸調整作業の効率改善を実現できる。特に、受光出力のピークを挟んだ両端において、受光出力が所定値以下となる位置を求めることで、両端間に存在するピーク検出を確実に行うことができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、受光部20の増幅率を変化させて、受光出力のピークを検出する処理方法について説明する。なお、LEDの発光パターンは、先の実施の形態2で説明したものと同一とする。
図7(a)および図7(b)は、本発明の実施の形態3におけるピーク検出処理の説明図である。図7(a)、(b)ともに、横軸が光学台の角度、縦軸が受光出力を表している。図7(a)は、受光出力を飽和する程度まで増幅させたものであり、受光出力が飽和する光学台の角度は2点ある。その2点の光学台の角度の間に、受光出力が最大になる光学台の角度が必ず存在する。
図7(b)は、図7(a)に比べて受光出力の増幅度を下げたものであり、光学台の角度θのときに、受光出力Vmax(ピーク)があることが表されている。この図7(a)、(b)、および上述した6種の点灯/点滅パターンに基づいて、本実施の形態3における調整手順を以下に説明する。
(手順1)視準孔を用いて、送光部10および受光部20の粗調整を実施する(図3におけるステップS310に相当)。
(手順2)調整員は、「調整ボタン」を押す。これにより、送光部コントローラ12は、光軸調整モードに切り換え、第1パターンの点灯P1を行う(図3におけるステップS320に相当)。
(手順3)受光部20側の増幅率を最大に設定する(すなわち、「遠」設定に相当)。
(手順4)調整員は、緑LEDと赤LEDが両方同時点滅する第4パターンP4の方向(すなわち、受光出力が飽和する方向)に、光軸調整を実施する。
(手順5)手順4による飽和状態の探索操作中に、受光出力が飽和し、第3パターンP3の点滅状態になった場合には、調整員は、「調整ボタン」を押す。これにより、受光部20は、増幅率を下げるとともに、送光部10側の発光量も調整し、飽和状態でない適正な受光出力(例えば、1.5V程度)が得られる状態とする。
(手順6)手順5により、受光出力が飽和状態でなくなった後、調整員は、第4パターンP4の点滅状態になるように光軸調整することで、ピークを検出することができる。
(手順7)調整員は、第4パターンP4の状態で、「調整ボタン」を押すことで、調整モードを完了させる。
以上のように、実施の形態3によれば、調整員による光軸調整機構部の操作と連動して、受光出力が低下、維持、上昇する各状態を送光部コントローラによりモニタして識別表示させる。具体的には、あらかじめ受光部20の増幅率を高めておき、受光出力が飽和したら、その光軸の角度付近に、受光出力のピークがあるとわかるので、それを検出している。
この場合でも、調整員は、LEDの表示状態を参照しながら、テスタ等の計器を用いることなく、受光出力がピークとなる位置に合わせるように光軸調整を行うことができる。これにより、光軸調整作業の効率改善を実現できる。特に、本実施の形態3によれば、受光部20側の増幅率を最大値から徐々に下げていきながらピークを検出することで、増幅率を適切な値に設定したピーク検出が可能となる。なお、受光部20の増幅率を高める代わりに、送光部10の発光量を最大まで高めて受光出力を飽和させてもよい。
10 送光部、11 発光素子、12 送光部コントローラ、13 信号入力部、14 表示灯群、15 スイッチ群、16 発光量設定部、20 受光部、21 受光素子、22 受光部コントローラ、23 信号出力部、24 表示灯群、25 スイッチ群。

Claims (6)

  1. 光軸調整機構部に配設されている発光素子と、
    前記発光素子とは分離して配置され、前記光軸調整機構部により光軸調整された前記発光素子から投光された光線を受光する受光素子と、
    前記受光素子による受光量の変化によって煙発生の有無を監視するコントローラと、
    を備えた光電式分離型感知器であって、
    前記コントローラは、調整員による光軸調整機構部の操作に基づいて前記発光素子から投光される光線の軸調整を行う光軸調整モードにおいて、自動で発光量を最大に設定して投光し、受光量が第1の閾値以上であるか否かを確認し、次に、自動で発光量を最小に設定して投光し、受光量が前記第1の閾値以下である第2の閾値以下であるか否かを確認する
    ことを特徴とする光電式分離型感知器。
  2. 請求項1に記載の光電式分離型感知器において、
    前記コントローラは、調整員による前記光軸調整機構部の操作が行われる前に、前記発光素子からの発光量を変化させ、変化させた前記発光量に対応する前記受光素子による受光量が第3の閾値以上となる最小の発光量を、光軸調整を開始するために適した所定の初期受光量として自動で初期設定する
    ことを特徴とする光電式分離型感知器。
  3. 請求項1または2に記載の光電式分離型感知器において、
    前記コントローラによる制御状態を表示可能な表示灯群を備え、
    前記光軸調整機構部の操作に応じて変化する前記受光素子による受光量をサンプリングし、サンプリング結果から、前記受光量が所定範囲内に収まっている場合、前記受光量が所定範囲から上昇した場合、前記受光量が所定範囲から低下した場合を、それぞれ区別可能な異なる点灯/点滅パターンにより前記表示灯群を介して識別表示することを特徴とする光電式分離型感知器。
  4. 請求項3に記載の光電式分離型感知器において、
    前記発光素子を有する送光部に、前記コントローラおよび前記表示灯群が設けられることを特徴とする光電式分離型感知器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の光電式分離型感知器において、
    光軸調整完了を知らせるための完了ボタンをさらに備え、
    前記コントローラは、調整員により前記完了ボタンが押された場合には、前記光軸調整機構部の操作により光軸調整が完了したと判断し、前記発光素子からの発光量を変化させ、変化させた前記発光量に対応する前記受光素子による受光量が監視出力値以上となる発光量を自動で決定し、該発光量は、最小ではなく、受光出力が飽和しない範囲内に設定される
    ことを特徴とする光電式分離型感知器。
  6. 光軸調整機構部に配設されている発光素子と、
    前記発光素子とは分離して配置され、前記光軸調整機構部により光軸調整された前記発光素子から投光された光線を受光する受光素子と、
    前記受光素子による受光量の変化によって煙発生の有無を監視するコントローラと、
    を備えた光電式分離型感知器の光軸調整方法であって、
    調整員による光軸調整機構部の操作に基づいて前記発光素子から投光される光線の軸調整を行う光軸調整モードにおいて、コントローラにより実行されるステップとして、
    自動で発光量を最大に設定して投光し、受光量が第1の閾値以上であるか否かを確認するステップと、
    自動で発光量を最小に設定して投光し、受光量が前記第1の閾値以下である第2の閾値以下であるか否かを確認するステップと、
    前記発光素子からの発光量を変化させ、変化させた前記発光量に対応する前記受光素子による受光量が第3の閾値以上となる最小の発光量を、光軸調整を開始するために適した所定の初期受光量として自動で初期設定するステップと
    を備えることを特徴とする光電式分離型感知器の光軸調整方法。
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