JP2016117988A - 既存橋脚の補強方法、補強橋脚の製造方法、ポリマーセメントモルタル、及び補強橋脚 - Google Patents
既存橋脚の補強方法、補強橋脚の製造方法、ポリマーセメントモルタル、及び補強橋脚 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】無筋コンクリート製の既存橋脚を補強するための補強方法は、既存橋脚の周りに補強鉄筋を配筋する第1の工程と、第1の工程の後、セメント、細骨材、流動化剤、及び再乳化形粉末樹脂を含有するポリマーセメント組成物と水とを混合してなるポリマーセメントモルタルによって既存橋脚及び補強鉄筋を覆う第2の工程と、第2の工程の後に、ポリマーセメントモルタルを硬化してモルタル硬化体とする第3の工程とを含む。ポリマーセメント組成物は、セメント100質量部に対して、細骨材を80質量部〜130質量部、及び再乳化形粉末樹脂を0.2質量部〜2.6質量部含有する。JIS A 1108に基づいて測定されるモルタル硬化体の材齢28日における圧縮強度は75N/mm2以上である。
【選択図】図1
Description
まず、橋梁Bについて、図1を参照して説明する。橋梁Bは、河川、海、渓谷、他の構造物等の上方に架け渡され、その端部間の交通を可能にする構造物である。橋梁Bは、複数の基礎1と、複数の補強橋脚2と、上部構造3とを備える。
次に、補強橋脚2について、図1〜図3を参照してより詳しく説明する。補強橋脚2の大きさは、橋梁Bの設置場所や、上部構造3の大きさなど種々の設計条件に左右されるが、橋梁Bが流れのある河川に設置される場合には、補強橋脚2の河川幅方向における大きさが所定の河積阻害率を超えない大きさに制限される(国土技術研究センター編、「改訂解説・河川管理施設等構造」、山海堂、p295〜297)。補強橋脚2は、既存橋脚10と、補強部20とを有する。
本実施形態のポリマーセメント組成物は、補強工法用のポリマーセメント組成物であって、セメント、細骨材、流動化剤、再乳化形粉末樹脂、無機系膨張材、及び、合成樹脂繊維を含有する。
好ましくは3000cm2/g〜6000cm2/gであり、
より好ましくは4000cm2/g〜5000cm2/gであり、
さらに好ましくは4200cm2/g〜4800cm2/gである。
ふるい目開き1180μmにおいて、5.0〜25.0であり、
ふるい目開き600μmにおいて、20.0〜50.0であり、
ふるい目開き300μmにおいて、20.0〜50.0であり、
ふるい目開き150μmにおいて、5.0〜25.0であり、
ふるい目開き75μmにおいて、0〜10.0であることが好ましく、
連続する各ふるいの間にとどまる質量分率(%)が、
ふるい目開き1180μmにおいて、10.0〜20.0であり、
ふるい目開き600μmにおいて、25.0〜45.0であり、
ふるい目開き300μmにおいて、25.0〜45.0であり、
ふるい目開き150μmにおいて、10.0〜20.0であり、
ふるい目開き75μmにおいて、0〜5.0であることがより好ましい。
方法でふるい分けた場合、細骨材の粗粒率が
好ましくは、1.60〜3.00であり、
より好ましくは、1.90〜2.80であり、
さらに好ましくは、2.10〜2.70であり、
特に好ましくは2.30〜2.60である。
80質量部〜130質量部であり、
好ましくは85質量部〜125質量部であり、
より好ましくは90質量部〜120質量部であり、
さらに好ましくは95質量部〜115質量部であり、
特に好ましくは100質量部〜110質量部である。
好ましくは0.04質量部〜0.55質量部であり、
より好ましくは0.11質量部〜0.38質量部であり、
さらに好ましくは0.13質量部〜0.32質量部であり、
特に好ましくは0.15質量部〜0.30質量部である。
0.2質量部〜2.6質量部であり、
好ましくは0.5質量部〜2.2質量部であり、
より好ましくは0.7質量部〜2.0質量部であり、
さらに好ましくは0.9質量部〜1.8質量部であり、
特に好ましくは1.1質量部〜1.7質量部である。
好ましくは2.0質量部〜10.0質量部であり、
より好ましくは3.0質量部〜9.0質量部であり、
さらに好ましくは4.0質量部〜8.0質量部であり、
特に好ましくは5.0質量部〜7.0質量部である。
好ましくは4mm〜20mmであり、
より好ましくは6mm〜18mmであり、
さらに好ましくは8mm〜16mmであり、
特に好ましくは10mm〜14mmである。
好ましくは0.10質量部〜0.60質量部であり、
より好ましくは0.21質量部〜0.53質量部であり、
さらに好ましくは0.28質量部〜0.47質量部であり、
特に好ましくは0.32質量部〜0.43質量部である。
好ましくは0.20質量部〜2.00質量部、
より好ましくは0.30質量部〜1.80質量部、
さらに好ましくは0.40質量部〜1.60質量部、
特に好ましくは0.50質量部〜1.50質量部である。
ポリマーセメントモルタルは、上述のポリマーセメント組成物と水とを含む。ポリマーセメントモルタルは、上述のポリマーセメント組成物と水とを配合し混練することによって調製することができる。このようにして調製されるポリマーセメントモルタルは、優れた流動性(フロー値)を有する。このため、補強構造物を形成するための型枠内への充填を円滑に行うことができる。したがって、既存橋脚の補強構造物用のポリマーセメントモルタルとして好適に用いることができる。ポリマーセメントモルタルを調製する際に、水粉体比(水量/ポリマーセメント組成物量)を適宜変更することによって、ポリマーセメントモルタルのフロー値を調整することができる。
好ましくは、0.135〜0.180であり、
より好ましくは、0.140〜0.175であり、
更に好ましくは、0.143〜0.172であり、
特に好ましくは、0.145〜0.170である。
好ましくは、170mm〜250mmであり、
より好ましくは、190mm〜245mmであり、
さらに好ましくは、210mm〜240mmである。
好ましくは、290mm〜350mmであり、
より好ましくは、300mm〜340mmであり、
さらに好ましくは、315mm〜335mmである。
モルタル硬化体は、ポリマーセメントモルタルを硬化して形成することができる。このようにして形成されるモルタル硬化体は、既存橋脚と一体化するに際し、強度発現性に優れる。このため、補強工法の工期を短縮することができる。また、優れた強度特性及び優れた耐久性を有することから、既存橋脚の耐震性を向上することができる。
好ましくは、40N/mm2以上であり、
より好ましくは、45N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、50N/mm2以上である。
特に好ましくは、53N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢3日以降における第1種圧縮強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、60N/mm2以上であり、
より好ましくは、64N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、70N/mm2以上である。
特に好ましくは、73N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢7日以降における第1種圧縮強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、75N/mm2以上であり、
より好ましくは、76N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、80N/mm2以上である。
特に好ましくは、82N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢28日以降における第1種圧縮強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、85N/mm2以上であり、
より好ましくは、90N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、95N/mm2以上である。
特に好ましくは、100N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢28日以降における第2種圧縮強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、7.5N/mm2以上であり、
より好ましくは、8.0N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、9.0N/mm2以上である。
特に好ましくは、10N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢28日以降における曲げ強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、3.0N/mm2以上であり、
より好ましくは、3.5N/mm2以上であり、
さらに好ましくは、3.8N/mm2以上である。
特に好ましくは、4.0N/mm2以上である。
モルタル硬化体の材齢28日以降における引張強度も、上述の範囲であることが好ましい。
好ましくは、0.03mm以下であり、
より好ましくは、0.02mm以下であり、
さらに好ましくは、0.01mm以下であり、
特に好ましくは、0mmである(中性化無し)。
好ましくは、0.20mm以下であり、
より好ましくは、0.15mm以下であり、
さらに好ましくは、0.10mm以下であり、
特に好ましくは、0mmである(中性化無し)。
続いて、既存橋脚10に補強部20を施工して既存橋脚10を補強する方法、すなわち補強橋脚2の製造方法について説明する。まず、既存橋脚10を取り囲むように既存橋脚10の周囲に補強鉄筋24を配筋する。次に、既存橋脚10及び補強鉄筋24を取り囲むようにこれらの周囲に型枠を構成する。次に、型枠内にポリマーセメントモルタルを充填する。型枠内へのポリマーセメントモルタルの充填方法としては、例えば、型枠の上部から型枠内にポリマーセメントモルタルを流し込む方法や、型枠の下部からポリマーセメントモルタルを圧入する方法が挙げられる。次に、ポリマーセメントモルタルが硬化してモルタル硬化体(補強部材22)となった後に、型枠を取り外す。これにより、補強部20が得られる。以上により、既存橋脚10に補強部20が設けられ、補強橋脚2が完成する。
以上のような本実施形態では、ポリマーセメント組成物が所定の割合で細骨材を有する。そのため、流動性に優れるとともに、高い圧縮強度を有するモルタル硬化体を形成することができる。また、本実施形態では、上記ポリマーセメント組成物が、所定の割合で再乳化形粉末樹脂を含有する。そのため、既存橋脚10をなす外壁12や補強鉄筋24との良好な接着性を維持しつつ、短期間で高い強度を有するモルタル硬化体を形成することができる。さらに、本実施形態では、既存橋脚10及び補強鉄筋24をポリマーセメントモルタルで覆うことにより、既存橋脚10の補強を行っている。そのため、既存橋脚10に多数の溝を形成して、各溝内に補強用棒体を固定するといった労力を必要としない。以上により、補強橋脚に関して、十分な強度及び耐久性を確保しつつ、低コストで簡便な施工を実現することが可能となると共に、工期の短縮を図ることも可能となる。
[ポリマーセメント組成物の調製]
以下の(1)〜(6)に示す原材料を準備した。
・早強ポルトランドセメント(JIS R 5210:2009、ブレーン比表面積:4600cm2/g)
(2)細骨材
・珪砂(JIS A 1102:2014の試験結果を表1に示す。)
・生石灰−石膏−カルシウムサルフォアルミネート系膨張材
(4)流動化剤
・ポリカルボン酸系流動化剤
(5)合成樹脂繊維
・ビニロン繊維(繊維長:12mm)
(6)再乳化形粉末樹脂
・アクリル/酢酸ビニル/ベオバ共重合樹脂を主成分とする粉末樹脂(ガラス転移温度(Tg):14℃)
表2に示す質量割合で配合したポリマーセメント組成物1500gに対し、水を表3に示す水粉体比で配合して混練し、ポリマーセメントモルタルを調製した。混練は、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、ホバートミキサーを用いて低速で3分間混練した。このようにして得られたポリマーセメントモルタルの物性を以下の方法で評価した。
(1)フロー値の測定方法
温度20℃、相対湿度65%の条件下で、厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ100mmの円筒形状の塩化ビニル製パイプを配置した。このとき、塩化ビニル製パイプの一端がみがき板ガラスと接触し、他端が上向きとなるように配置した。他端側の開口からポリマーセメントモルタルを注入して、塩化ビニル製パイプ内にモルタルを充填した後、パイプを垂直に引き上げた。モルタルの広がりが静止した後、互いに直交する2つの方向における直径(mm)を、ノギスを用いて測定した。測定値の平均値をフロー値(mm)とした。求めたフロー値を表3に示す。
温度20℃、相対湿度65%の条件下で、内径5cm、高さ10cmの円筒型枠に上記モルタルを充填し、温度20℃、相対湿度95%以上の条件下で24時間養生した。養生後、脱型し、表3に示す所定材齢(3日、7日又は28日)まで水中養生して試験体を作製した。所定材齢に達した各試験体の第1種圧縮強度(N/mm2)を、JIS A 1108:2006「コンクリートの圧縮試験方法」に準拠して測定した。材齢3日、7日及び28日の圧縮強度を表3に示す。
実施例2に係るポリマーセメント組成物1500gに対し、水を表4に示す水粉体比で配合して混練し、ポリマーセメントモルタルを調製した。混練は、表4に示す温度、及び、相対湿度の条件下で、ホバートミキサーを用いて低速で3分間混練した。このようにして得られたポリマーセメントモルタル及びモルタル硬化体の物性を、養生温度を表4に示す大きさとした以外は、実施例2と同様にして評価した。フロー値及び第1種圧縮強度の結果を表4に示す。
セメント100質量部に対して流動化剤を0.26質量部配合したこと以外は、実施例2と同様にして実施例5のポリマーセメント組成物を調製した。当該ポリマーセメント組成物1500gに対し、水を表6に示す水粉体比で配合して混練し、ポリマーセメントモルタルを調製した。混練は、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、ホバートミキサーを用いて低速で3分間混練した。このようにして得られたポリマーセメントモルタルの物性を以下の方法で評価した。
(1)0打フロー値及び15打フロー値の測定方法
温度20℃、相対湿度65%の条件下で、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」の「11.フロー試験」に準拠して、上部内径70mm、下部内径100mm、高さ60mmのフローコーンを用いて0打フロー値(mm)を求めた。0打フロー値(mm)は落下運動0回で得られた値である。求めた0打フロー値を表5に示す。
温度20℃の条件下で、JIS A 1171:2000「ポリマーセメントモルタルの試験方法」の「7.硬化したポリマーセメントモルタルの試験」に準拠して、所定材齢に達した各試験体の第2種圧縮強度(N/mm2)及び曲げ強度(N/mm2)を測定した。材齢28日の第2種圧縮強度及び曲げ強度を表5に示す。
温度20℃の条件下で、JIS A 1113:2006「コンクリートの割裂引張強度試験方法」に準拠して、所定材齢に達した各試験体の引張強度(N/mm2)を測定した。なお、試験体の直径は100mm、長さは200mmとした。材齢28日の引張強度を表5に示す。
温度20℃の条件下で、JIS A 1171:2000「ポリマーセメントモルタルの試験方法」に準拠して、所定材齢に達した各試験体の中性化深さ(mm)を測定した。材齢3カ月及び6カ月の中性化深さ(mm)を表5に示す。
[橋脚の強度試験]
(1)試験体
実施例6及び参考例1に係る試験体を、表6に示される諸元に従って、次の手順により準備した。
(ア)まず、基礎用の鉄筋(主筋及びせん断補強筋)を配筋した。次に、当該鉄筋の部分にコンクリート配合「21−18−20−N」のコンクリートを打設し、2週間養生することにより、実施例6に係る試験体の基礎を作製した。次に、実施例6に係る試験体の既存橋脚を、石積みの橋脚を模して基礎の上に作製した。具体的には、5枚のコンクリート舗道板(大きさ300mm×300mm×180mm)を鉛直方向に並べて基礎上に配置した。このとき、基礎と基礎に最も近いコンクリート舗道板との間隙が20mmとなり、隣り合うコンクリート舗道板同士の間隙が20mmとなるように、各コンクリート舗道板が宙に浮いた状態で各コンクリート舗道板を支持体により支持した。そして、これらの間隙に1:3モルタルを充填し、1.5カ月間養生した。そして、支持体を除去することにより、実施例6に係る試験体の既存橋脚を作製した。次に、既存橋脚の外周面を覆うように補強部を構成した後、1カ月間養生することにより、実施例6に係る試験体の補強橋脚を作製した。具体的には、既存橋脚の周囲に補強鉄筋を構成した後、高さ1000mmまでは、補強鉄筋が内部に位置するように実施例5のポリマーセメントモルタルを厚さ50mmで既存橋脚の周囲に打設すると共に、高さ1000mmから高さ1465mmまでは、補強鉄筋が内部に位置し且つ断面寸法が400×400mmの柱状体となるように実施例5のポリマーセメントモルタルを打設することにより、補強部を構成した。なお、補強鉄筋の主筋は、基礎に形成された鉛直方向に延びる孔内に当該主筋の基端部を270mm(当該主筋の直径の20倍に10mmを加えた長さ(20da+10mm))挿入して、エポキシ樹脂系の接着剤を当該孔内に充填することで、基礎に定着させた。これにより、実施例6に係る試験体を得た。
(イ)まず、基礎用及び既存橋脚用の鉄筋(主筋及びせん断補強筋)を配筋した。次に、基礎用の鉄筋の部分にコンクリート配合「21−18−20−N」のコンクリートを打設し、2週間養生することにより、参考例1に係る試験体の基礎を作製した。次に、基礎の上で且つ既存橋脚用の鉄筋の部分にコンクリート配合「21−18−20−N」のコンクリートを打設し、2カ月間養生することにより、参考例1に係る試験体の既存橋脚を作製した。これにより、参考例1に係る試験体を得た。
実施例6の試験体の頂部に対し、下方に向かう軸力を160kNの大きさで印加した。続いて、基礎からの高さが1210mmの載荷点に正負の水平力を印加した。正負交番載荷は、載荷点である1210mmの約0.3%である4mmの整数倍で変位振幅を増加させながら、載荷点に印加した。補強部の主筋の破断を確認したときに、試験を終了した。このとき、補強部の脚部において主筋の破断(試験体全体の曲げ破壊)が確認された。
Claims (14)
- 無筋コンクリート製の既存橋脚を補強するための補強方法であって、
前記既存橋脚の周りに補強鉄筋を配筋する第1の工程と、
前記第1の工程の後、セメント、細骨材、流動化剤、及び再乳化形粉末樹脂を含有するポリマーセメント組成物と水とを混合してなるポリマーセメントモルタルによって前記既存橋脚及び前記補強鉄筋を覆う第2の工程と、
前記第2の工程の後に、前記ポリマーセメントモルタルを硬化してモルタル硬化体とする第3の工程とを含み、
前記ポリマーセメント組成物は、前記セメント100質量部に対して、前記細骨材を80質量部〜130質量部、及び前記再乳化形粉末樹脂を0.2質量部〜2.6質量部含有し、
JIS A 1108に基づいて測定される前記モルタル硬化体の材齢28日における圧縮強度が75N/mm2以上である、補強方法。 - 前記ポリマーセメント組成物は、前記セメント100質量部に対して、さらに合成樹脂繊維を0.10質量部〜0.60質量部を含有する、請求項1に記載の補強方法。
- 前記ポリマーセメント組成物は、さらに無機系膨張材を含有する、請求項1又は2に記載の補強方法。
- 前記第2の工程における前記ポリマーセメントモルタルの水粉体比が0.135〜0.180である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の補強方法。
- 前記第2の工程における前記ポリマーセメントモルタルのフロー値が170mm〜250mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の補強方法。
- 前記補強鉄筋は、鉛直方向に沿って延びる複数の主筋と、前記複数の主筋を取り囲むように前記複数の主筋と接続されるせん断補強筋とを有し、
前記主筋の直径は6mm〜51mmであり、
前記せん断補強筋の直径は6mm〜16mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の補強方法。 - 前記主筋は、耐力が390N/mm2以上であり、引張強さが560N/mm2以上であり、直径が6mm〜29mmである、請求項6に記載の補強方法。
- 前記第2の工程は、
前記補強鉄筋の外側を覆うように型枠を構成することと、
前記ポリマーセメントモルタルを前記型枠の上部から前記型枠内に流し込むこととを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の補強方法。 - 前記第2の工程は、
前記補強鉄筋の外側を覆うように型枠を構成することと、
前記ポリマーセメントモルタルを前記型枠の下部から前記型枠内に圧入することとを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の補強方法。 - 前記第1の工程の前に、前記既存橋脚の表面に目荒らしを施工する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の補強方法。
- 前記第1の工程の前に、前記既存橋脚の外壁を除去する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の補強方法。
- 無筋コンクリート製の既存橋脚を補強するための補強構造物の製造方法であって、
前記既存橋脚の周りに補強鉄筋を配筋する第1の工程と、
前記第1の工程の後、セメント、細骨材、流動化剤、及び再乳化形粉末樹脂を含有するポリマーセメント組成物と水とを混合してなるポリマーセメントモルタルによって前記既存橋脚及び前記補強鉄筋を覆う第2の工程と、
前記第2の工程の後に、前記ポリマーセメントモルタルを硬化してモルタル硬化体とする第3の工程とを含み、
前記ポリマーセメント組成物は、前記セメント100質量部に対して、前記細骨材を80質量部〜130質量部、及び前記再乳化形粉末樹脂を0.2質量部〜2.6質量部含有し、
JIS A 1108に基づいて測定される前記モルタル硬化体の材齢28日における圧縮強度が75N/mm2以上である、製造方法。 - 無筋コンクリート製の既存橋脚を補強するために用いられるポリマーセメントモルタルであって、
セメント、細骨材、流動化剤、及び再乳化形粉末樹脂を含有するポリマーセメント組成物と水とを混合してなり、
前記ポリマーセメント組成物は、前記セメント100質量部に対して、前記細骨材を80質量部〜130質量部、及び前記再乳化形粉末樹脂を0.2質量部〜2.6質量部含有し、
JIS A 1108に基づいて測定される硬化後の材齢28日における圧縮強度が75N/mm2以上である、ポリマーセメントモルタル。 - 無筋コンクリート製の既存橋脚と、
前記既存橋脚の周りに配筋された補強鉄筋と、
前記補強鉄筋が内部に位置するように前記既存橋脚の外周面を覆う補強部材とを備え、
前記補強部材は、セメント、細骨材、流動化剤、及び再乳化形粉末樹脂を含有するポリマーセメント組成物と水とを混合してなるポリマーセメントモルタルが硬化したモルタル硬化体からなり、
前記ポリマーセメント組成物は、前記セメント100質量部に対して、前記細骨材を80質量部〜130質量部、及び前記再乳化形粉末樹脂を0.2質量部〜2.6質量部含有し、
JIS A 1108に基づいて測定される前記モルタル硬化体の材齢28日における圧縮強度が75N/mm2以上である、補強橋脚。
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2014
- 2014-12-18 JP JP2014256310A patent/JP6390411B2/ja active Active
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