JP2016116646A - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出手段に特徴を持った遊技台を提供する。【解決手段】シャッタ装置は、右シャッタ及び左シャッタが全閉位置である状態である場合に、右シャッタ及び左シャッタが全開位置である状態である場合よりも、可動最大位置に位置する円盤装置の右振り子体及び左振り子体を遊技者に視認困難とする。シャッタ装置は、円盤装置の初期動作の実行中において、右振り子体及び左振り子体が可動最大位置に位置する場合に、右シャッタ及び左シャッタが全閉位置である状態となる。【選択図】図22

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
従来、演出手段を備えた遊技台がある(例えば、特許文献1等参照)。
特開2004−350987号公報
しかしながら、従来の遊技台では、演出手段に改良の余地がある。
本発明は上記事情に鑑み、演出手段に特徴を持った遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の遊技台は、
遊技に関連して第一の移動領域を移動する第一の演出手段と、
遊技に関連して演出を実行する第二の演出手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の演出手段は、前記第一の移動領域のうちの第一の位置に位置する場合に、遊技者に視認可能とされる演出手段であり、
前記第二の演出手段は、第一の状態と第二の状態とに変化可能な演出手段であり、
前記第二の演出手段は、前記第二の状態である場合に、前記第一の状態である場合よりも、前記第一の位置に位置する前記第一の演出手段を遊技者に視認困難とする演出手段であり、
前記第二の演出手段は、前記第一の演出手段の初期動作(以下、「第一の初期動作」という。)の実行中において、該第一の演出手段が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の状態となる演出手段である、
ことを特徴とする。
本発明の遊技台によれば、演出手段に特徴を持った遊技台を実現できる。
第一の実施形態に係るスロットマシンを正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 (a)は、全開状態を示すシャッタ装置の正面図であり、(b)は、閉鎖状態を示すシャッタ装置の正面図である。 (a)は、左シャッタを示す正面図であり、(b)は、右シャッタを示す正面図である。 (a)は、シャッタ装置の裏側に円盤装置が配置されている状態を表す正面図であり、(b)は、円盤装置が配置されている位置について説明する図である。 (a)は、円盤装置の概略正面図であり、(b)は、円盤装置の動作について説明する図である。 (a)は、右振り子体の正面図であり、(b)は、左振り子体の正面図である。 制御部の回路ブロック図である。 (a)は、各リールに施される図柄の配列を平面的に展開して示した図であり、(b)は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動又は払出を示す図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 (a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 (a)は、図11(a)において実行される初期設定のフローチャートであり、(b)は、図13(a)において実行されるシャッタ装置・円盤装置初期処理のフローチャートであり、(c)は、図13(b)において実行されるシャッタ装置初期処理1のフローチャートである。 図13(b)において実行される円盤装置初期処理のフローチャートである。 図13(b)において実行されるシャッタ装置初期処理2のフローチャートである。 本実施形態のスロットマシンにおける具体的演出例の一例を示す図である。 図16に示す具体的演出例の続きを示す図である。 (a)は、円盤装置の初期動作において、初期位置から最も離れた位置(可動最大位置)まで移動させる様子を示す図であり、(b)は、円盤装置の初期動作において、初期位置まで戻る様子を示す図である。 (a)は、シャッタ装置の初期動作において、初期位置から最も離れた位置(全閉位置)まで移動させる様子を示す図であり、(b)は、シャッタ装置の初期動作において、初期位置(全開位置)まで移動させる様子を示す図である。 (a)は、従来のスロットマシンにおける初期動作の第一の態様について説明するタイミングチャートであり、(b)は、従来のスロットマシンにおける初期動作の第二の態様について説明するタイミングチャートである。 従来のスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。 本実施形態に係るスロットマシンの初期動作について説明するタイミングチャートである。 本実施形態に係るスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。 シャッタ装置の変形例について説明する図であって、(a)は、シャッタ装置の初期動作において、シャッタ装置が開放状態にある様子を示す図であり、(b)は、シャッタ装置が閉鎖状態である様子を示す図であり、(c)は、円盤装置の各振り子体が初期動作において可動最大位置にある状態で、シャッタにより円盤装置が隠されている様子を示す図である。 円盤装置の変形例について説明する図であって、(a)は、円盤装置が初期位置にある状態を示す図であり、(b)は、円盤装置が初期位置から最も離れた位置(可動最大位置)にある状態を示す図である。 (a)は、全開位置にある各シャッタと、可動最大位置にある各振り子体との位置関係を表す図であり、(b)は、全閉位置にある各シャッタと、初期位置にある各振り子体との位置関係を表す図である。 (a)は、円盤装置の初期動作における移動範囲と、各シャッタの位置との関係について説明する図であり、(b)は、通常時において、円盤装置が各シャッタにより隠されている様子を示す図である。 円盤装置の初期動作の一例について説明する図であって、(a)は、円盤装置の初期動作の開始前の様子を示す図であり、(b)は、円盤装置が初期動作において初期位置から可動最大位置に移動した直後の様子を示す図であり、(c)は、(b)に示す状態となった後に、各シャッタによって円盤装置を隠す様子を示す図である。 第二の実施形態に係るスロットマシンに備えられる演出装置の一例について説明する図であって、(a)は、ケース体に収容された演出用リールが回転している様子を示す図であり、(b)は、演出用リールが従来の初期動作を行った場合の様子を示す図であり、(c)は、演出用リールの初期動作の開始前の様子を示す図であり、(d)は、演出用リールの初期動作の実行中の様子を示す図である。 第三の実施形態に係るスロットマシンに備えられる演出装置の一例について説明する図であって、(a)は、円盤装置が配置されている位置について説明する図であり、(b)は、透過液晶表示装置が不透過状態となっている様子を示す図であり、(c)は、透過液晶表示装置が透過状態となっている様子を示す図である。 第三の実施形態に係るスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。 本発明を適用可能なパチンコ機を示す図である。
[第一の実施形態]
以下、図面を用いて、本発明の第一の実施形態に係るスロットマシン(遊技台)について説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。なお、図中の矢印で示される方向は、遊技者側から見た方向を表している。以下の図でも同様である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円筒状のリールフレームの外周に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の内周には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに区画された凹室内にそれぞれ配置されており、個々の図柄毎に裏側から照明することができる。ここで、個々の図柄毎に均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1および特別役2)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払い出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。なお、スタートレバー135を、ボタン型のプッシュスイッチとしてもよい。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためにストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。また、ストップボタン137〜139による停止操作が有効な時期と、停止操作が無効な時期とで発光体の色を変更するようにしてもよい。このストップボタン137〜139は、本発明の操作手段の一例に相当する。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除したり、スロットマシン100において発生したエラーを解除するためにキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、下部音孔145及びメダルの受け皿161が設けられている。
前面扉102の上部左右には、方形状に開口された一対の音孔143が設けられており、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力する。前面扉102の左右側端部には、サイドランプ144がそれぞれ設けられている。サイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部に音孔143が設けられている。この演出装置160は、左右方向にスライド自在な2枚のシャッタ(右シャッタ163a及び左シャッタ163b)を備えるシャッタ装置(遮蔽装置)163と、このシャッタ装置163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)とを備えている。右シャッタ163a及び左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前側で液晶表示装置157の表示面に沿って左右方向外側にスライドすると、液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100の正面(遊技者側)に出現する構造となっている。シャッタ装置163の具体的構成については後述する。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、液晶表示装置157の表示画面は、方形状をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。この液晶表示装置157は、本発明の表示手段の一例に相当する。
本実施形態において、演出装置160は、円盤装置1600をさらに備えている。円盤装置1600は、左円盤装置1600Lと右円盤装置1660Rとを備え、液晶表示装置157の上方に配置されている。左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rは、互いに対向するように左右方向に離間して設けられている。円盤装置1600は、遊技状態に応じて左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rをそれぞれ独立して駆動し、液晶表示装置157とシャッタ装置163との間に出没することにより演出効果を高めるものである。円盤装置1600の具体的構成については後述する。
次に、図2を参照して、シャッタ装置163の具体的構成について説明する。なお、図2(a)は、全開状態を示すシャッタ装置163の正面図であり、図2(b)は、閉鎖状態を示すシャッタ装置163の正面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、シャッタ装置163は、右シャッタ163aと、左シャッタ163bと、フレーム163cとを有して構成されている。フレーム163cは、例えば、平板状の金属板が適宜折曲加工されることにより形成されている。フレーム163cは、方形状をなし、中央に開口部163c1が形成されている。開口部163c1の上端近傍には、左上ガイドレール163c2uと右上ガイドレール163c3uとが、フレーム163cの左右方向に沿って近接して並設されている。また、開口部163c1の下端近傍には、左下ガイドレール163c2dと右下ガイドレール163c3dとが、フレーム163cの左右方向に沿って近接して並設されている。左上ガイドレール163c2u、右上ガイドレール163c3u、左下ガイドレール163c2d及び右下ガイドレール163c3dは、例えば、金属板を断面コ字状に折曲加工してなり、フレーム163cに対して溶接あるいはネジ止めにより固着される。
右シャッタ163aは、右上ガイドレール163c3uと右下ガイドレール163c3dとにより上下端部が支持され、フレーム163cの板面に沿って左右方向にスライド可能に構成されている。ここで、右下ガイドレール163c3dの左右両端の内周にそれぞれストッパ片ST1,ST2が一体に形成されており、右シャッタ163aの左右端部がこのストッパ片ST1,ST2に当接することにより右シャッタ163aの移動範囲が規制されている。
左シャッタ163bは、左上ガイドレール163c2uと、左下ガイドレール163c2dとにより上下端部が支持され、フレーム163cの板面に沿って左右方向にスライド可能に構成されている。ここで、左下ガイドレール163c2dの左右両端の内周にそれぞれストッパ片ST3,ST4が一体に形成されており、左シャッタ163bの左右端部がこのストッパ片ST3,ST4に当接することにより左シャッタ163bの移動範囲が規制されている。
このように、本実施形態では、右シャッタ163a及び左シャッタ163bの移動範囲を第二の移動領域という場合がある。
液晶表示装置157は、フレーム163cの開口部163c1に表示画面が臨むように、フレーム163cの後側に配設される。したがって、液晶表示装置157の表示画面は、この開口部163c1を通して視認されることとなる。なお、本実施形態では、液晶表示装置157の表示画面と、右シャッタ163a及び左シャッタ163bとの間で円盤装置1600が進退自在な空隙が形成されている。
ここで、図3(a)及び図3(b)を参照して、右シャッタ163a及び左シャッタ163bについて説明する。なお、図3(a)は、左シャッタ163bを示す正面図であり、図3(b)は、右シャッタ163aを示す正面図である。
右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、図3(a)及び図3(b)に示すように、それぞれ方形状で不透明な材質の樹脂により形成されている。すなわち、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、前方から後側が視認できないように構成されている。したがって、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが液晶表示装置157の表示画面の前側に重なる位置では、右シャッタ163a及び左シャッタ163bにより、液晶表示装置157の表示状態が視認困難となる。すなわち、本実施形態において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、遮蔽手段の一例として機能している。なお、材質及び形状は上述したものに限定されず、種々のものが採用可能である。また、材質は不透明なものに限定されず、例えば、透過率の低いものを採用してもよい。図3(a)に示すように、左シャッタ163bの表面には、八双の構えを見せる殿様のキャラクタ図柄(殿様図柄)YMが描かれている。図3(b)に示すように、右シャッタ163aの表面には、居合の構えを見せる剣豪のキャラクタ図柄(剣豪図柄)KGが描かれている。右シャッタ163a及び左シャッタ163bに描かれる図柄は、これらに限定されず、適宜のものを採用することが可能である。
図2(a)に示すように、左上ガイドレール163c2uの上方には、左駆動プーリ163c4と左従動プーリ163c5とが左上ガイドレール163c2uの延在方向に沿って離間して設けられるとともに、左無端ベルト163c6が左駆動プーリ163c4と左従動プーリ163c5とにより張架されている。左駆動プーリ163c4は、例えば、図示しないステッピングモータに接続されており、このステッピングモータを駆動することにより、左駆動プーリ163c4が回転し、左無端ベルト163c6を周回させることができる。左シャッタ163bの上端には図示しないベルト固定部が設けられ、左無端ベルト163c6に固定される。そのため、左シャッタ163bは、左無端ベルト163c6の周回に従動して左右方向にスライドするようになっている。
右上ガイドレール163c3uの上方には、右駆動プーリ163c7と右従動プーリ163c8とが右上ガイドレール163c3uの延在方向に沿って離間して設けられるとともに、右無端ベルト163c9が右駆動プーリ163c7と右従動プーリ163c8とにより張架されている。右駆動プーリ163c7は、例えば、図示しないステッピングモータに接続されており、このステッピングモータを駆動することにより、右駆動プーリ163c7が回転し、右無端ベルト163c9を周回させることができる。右シャッタ163aの上端には図示しないベルト固定部が設けられ、右無端ベルト163c9に固定される。そのため、右シャッタ163aは、右無端ベルト163c9の周回に従動して左右方向にスライドするようになっている。
右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、上述したようにして構成されているので、液晶表示装置157の表示画面を視認可能に開放する全開位置(図2(a)参照)と、フレーム163cの略中央で右シャッタ163aの左端部163a1と、左シャッタ163bの右端部163b1とが略当接して液晶表示装置157の表示画面を視認困難に遮蔽する全閉位置(図2(b)参照)との間でスライド可能となっている。なお、実際には、右シャッタ163aと左シャッタ163bとの衝突による破損を防止するため、左下ガイドレール163c2dに設けられたストッパ片ST3及び右下ガイドレール163c3dに設けられたストッパ片ST1により、全閉位置では、右シャッタ163aと左シャッタ163bとの間にわずかな間隙が形成されるようになっている。また、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、それぞれ全開位置と全閉位置との間の任意の位置で停止することが可能となっている。ここで、右シャッタ163a及び左シャッタ163bの全閉位置を第二の位置ということがあり、全開位置を第三の位置ということがある。
さらに、右駆動プーリ163c7の左側に近接して右シャッタセンサ550が設けられている。右シャッタセンサ550は、例えば、発光部と受光部とを備えたフォトセンサにより構成されている。一方、右シャッタ163aの上端の所定位置には、位置検出部163a2が突設されており、右シャッタセンサ550の発光部と受光部との間を通過可能に構成されている。位置検出部163a2は、右シャッタ163aが全開位置となったときに右シャッタセンサ550によって検知される位置に設けられる。
また、左駆動プーリ163c4の右側に近接して左シャッタセンサ552が設けられている。左シャッタセンサ552は、例えば、発光部と受光部とを備えたフォトセンサにより構成されている。一方、左シャッタ163bの上端の所定位置には、位置検出部163b2が突設されており、左シャッタセンサ552の発光部と受光部との間を通過可能に構成されている。位置検出部163b2は、左シャッタ163bが全開位置となったときに左シャッタセンサ552によって検知される位置に設けられる。
このように、本実施形態において、シャッタ装置163は、各シャッタ163a,163bが全開位置である第一の状態と、各シャッタ163a,163bが全閉位置である第二の状態とに変化可能な第二の演出手段の一例として機能している。
次に、図4〜図6を参照して、円盤装置1600の具体的構成について説明する。なお、図4(a)は、シャッタ装置163の裏側に円盤装置1600が配置されている状態を表す正面図であり、図4(b)は、円盤装置1600が配置されている位置について説明する図である。また、図5(a)は、円盤装置1600の概略正面図であり、図5(b)は、円盤装置1600の動作について説明する図である。また、図6(a)は、右振り子体1610Rの正面図であり、図6(b)は、左振り子体1610Lの正面図である。
図4(a)に示すように、円盤装置1600は、左円盤装置1600Lと、右円盤装置1600Rとを備え、左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rは、左右方向に並べて配置されている。円盤装置1600は、フレーム163cの後側で、液晶表示装置157よりも上方に配置されている。そして、図4(b)に示すように、遊技者側から見た場合には、円盤装置1600は、スロットマシン100の前面扉102の後側に配置されているので、遊技者からは視認困難とされている。そして、左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rは、各シャッタ163a,163bが全開位置にあって液晶表示装置157の前側に移動した場合に、正面から視認可能となるように備えられている。
左円盤装置1600Lは、図5(a)に示すように、左円盤用モータ1601Lと、第1ギア1603Lと、左振り子体1610Lと、第1ストッパ1621Lと、第2ストッパ1622Lと、左円盤センサ1631Lとを備えて構成されている。左円盤用モータ1601Lは、例えば、ステッピングモータであり、図示しない取付枠を介してシャッタ装置163のフレーム163cの裏面に取り付けられている。左円盤用モータ1601Lには、モータ軸1602Lが前方に突設されており、このモータ軸1602Lに第1ギア1603Lが貫設されている。したがって、第1ギア1603Lは、左円盤用モータ1601Lの回転駆動に応じて回転することができる。第1ギア1603Lは、円盤状に形成されており、その外周には、無数の歯1604Lが等間隔に突設されている。
左振り子体1610Lは、例えば、シャッタ装置163の所定位置に回転可能に軸支された回転軸1606Lと、この回転軸1606Lに貫設されて回転軸1606Lと一体に回転可能な第2ギア1605Lと、回転軸1606Lに一端が固着されて回転軸1606Lの回転とともに回動可能な棒状のフレーム1611Lと、フレーム1611Lの他端に一体形成された円環状の枠部1612Lと、枠部1612Lの内周に嵌合された円盤状の表示部材1613Lとを備えて構成されている。第2ギア1605Lは、円盤状に形成されており、その外周には、無数の歯1607Lが等間隔に突設され、第1ギア1603Lと歯合している。
表示部材1613Lには、図6(b)に示すように、前面側に「チャンス」の文字からなるチャンス表示CCが印刷されている。表示部材1613Lは、不透明な材質の樹脂により形成されている。すなわち、表示部材1613Lは、前方から後側が視認困難に構成されている。なお、表示部材1613Lに適用可能な材料は上述したものに限定されず、透明な材質の樹脂であってもよいし、半透明な材質の樹脂であってもよいし、金属製であってもよい。また、本実施形態では、表示部材1513Lは、枠部1612Lとは別の部材によって構成されているが、枠部1612Lと一体形成されたものであってもよい。また、本実施形態では、表示部材1613Lに「チャンス」等の文字情報を付した形態としたが、表示部材1613Lそれ自体が、例えば、「チャンス」等の文字をかたどった形状であってもよい。
図5(a)及び図5(b)に示すように、第1ストッパ1621L及び第2ストッパ1622Lは、フレーム1611Lが当接可能な位置に設けられており、左振り子体1610Lの回動範囲を規制するものである。本実施形態では、フレーム1611Lが第1ストッパ1621Lに当接する位置を初期位置ということがあり、フレーム1611Lが第2ストッパ1622Lに当接する位置を可動最大位置ということがある。本実施形態において、初期位置は、図5(b)において鎖線で示すように、左振り子体1610Lが右水平方向に向かって延在する位置となっており、可動最大位置は、図5(b)において実線で示すように、左振り子体1610Lが初期位置から下方に略60度だけ回動した位置となっている。本実施形態において、左振り子体1610Lの回動範囲を第一の移動領域ということがある。
左円盤センサ1631Lは、例えば、発光部と受光部とを有するフォトセンサであり、フレーム1611Lの位置を検知することができる。本実施形態では、左円盤センサ1631Lは、フレーム1611Lが初期位置であるときに検知することができる位置に設けられている。
右円盤装置1600Rは、図5(a)に示すように、右円盤用モータ1601Rと、第1ギア1603Rと、右振り子体1610Rと、第1ストッパ1621Rと、第2ストッパ1622Rと、右円盤センサ1631Rとを備えて構成されている。右円盤用モータ1601Rは、例えば、ステッピングモータであり、図示しない取付枠を介してシャッタ装置163のフレーム163cの裏面に取り付けられている。右円盤用モータ1601Rには、モータ軸1602Rが前方に突設されており、このモータ軸1602Rに第1ギア1603Rが貫設されている。したがって、第1ギア1603Rは、右円盤用モータ1601Rの回転駆動に応じて回転することができる。第1ギア1603Rは、円盤状に形成されており、その外周には、無数の歯1604Rが等間隔に突設されている。
右振り子体1610Rは、例えば、シャッタ装置163の所定位置に回転可能に軸支された回転軸1606Rと、この回転軸1606Rに貫設されて回転軸1606Rと一体に回転可能な第2ギア1605Rと、回転軸1606Rに一端が固着されて回転軸1606Rの回転とともに回動可能な棒状のフレーム1611Rと、フレーム1611Rの他端に一体形成された円環状の枠部1612Rと、枠部1612Rの内周に嵌合された円盤状の表示部材1613Rとを備えて構成されている。第2ギア1605Rは、円盤状に形成されており、その外周には、無数の歯1607Rが等間隔に突設され、第1ギア1603Rと歯合している。なお、右振り子体1610Rは、左振り子体1610Lと干渉しないようにするため、左振り子体1610Lよりもわずかに後方に配置されている。
表示部材1613Rには、図6(a)に示すように、前面側に「ボーナス」の文字からなるボーナス表示BNが印刷されており、遊技者にとって遊技に関する重要な情報が示されている。すなわち、本実施形態では、表示部材1613Rは、遊技結果を表示する特定部の一例として機能している。表示部材1613Rは、不透明な材質の樹脂により形成されており、前方から後側が視認困難に構成されている。なお、表示部材1613Rに適用可能な材料は上述したものに限定されず、透明な材質の樹脂であってもよいし、半透明な材質の樹脂であってもよいし、金属製であってもよい。また、本実施形態では、表示部材1613Rは、枠部1612Rとは別の部材によって構成されているが、枠部1612Rと一体形成されたものであってもよい。また、本実施形態では、表示部材1613Rに「ボーナス」等の文字情報を付した形態としたが、表示部材1613Rそれ自体が、例えば、「ボーナス」等の文字をかたどった形状であってもよい。
図5(a)及び図5(b)に示すように、第1ストッパ1621R及び第2ストッパ1622Rは、フレーム1611Rが当接可能な位置に設けられており、右振り子体1610Rの回動範囲を規制するものである。本実施形態では、フレーム1611Rが第1ストッパ1621Rに当接する位置を初期位置ということがあり、フレーム1611Rが第2ストッパ1622Rに当接する位置を可動最大位置ということがある。本実施形態において、初期位置は、図5(b)において鎖線で示すように、右振り子体1610Rが左水平方向に向かって延在する位置となっており、可動最大位置は、図5(b)において実線で示すように、右振り子体1610Rが初期位置から下方に略60度だけ回動した位置となっている。本実施形態において、右振り子体1610Rの回動範囲を第一の移動領域ということがある。
右円盤センサ1631Rは、例えば、発光部と受光部とを有するフォトセンサであり、フレーム1611Rの位置を検知することができる。本実施形態では、右円盤センサ1631Rは、フレーム1611Rが初期位置であるときに検知することができる位置に設けられている。
左円盤装置1600Lは、上述したようにして構成されているので、図5(b)に示すように、左円盤用モータ1601Lが駆動すると、これに応じて第1ギア1603Lが回転する。そして、第1ギア1603Lに歯合する第2ギア1605Lは、第1ギア1603Lの回転に従動して回転するため、これに応じて、左振り子体1610Lが初期位置と可動最大位置との間で回動する。左円盤装置1600Lは、左振り子体1610Lが初期位置に位置する場合には、左振り子体1610Lが前面扉102に隠されることとなり、左振り子体1610Lが遊技者に視認困難とされ、左振り子体1610Lが可動最大位置に位置する場合には、左振り子体1610Lが液晶表示装置157の表示画面の前面側に重なる位置となり、左振り子体1610Lが遊技者に視認可能とされる。表示部材1613Lは、液晶表示装置157の前面側に重なる位置となると、当該重なった位置における液晶表示装置157の表示状態を視認困難とする。本実施形態では、左振り子体1610Lの可動最大位置を第一の位置ということがあり、初期位置を第四の位置ということがある。
また、右円盤装置1600Rは、上述したようにして構成されているので、図5(b)に示すように、右円盤用モータ1601Rが駆動すると、これに応じて第1ギア1603Rが回転する。そして、第1ギア1603Rに歯合する第2ギア1605Rは、第1ギア1603Rの回転に従動して回転するため、これに応じて、右振り子体1610Rが初期位置と可動最大位置との間で回動する。右円盤装置1600Rは、右振り子体1610Rが初期位置に位置する場合には、右振り子体1610Rが前面扉102に隠されることとなり、右振り子体1610Rが遊技者に視認困難とされ、右振り子体1610Rが可動最大位置に位置する場合には、右振り子体1610Rが液晶表示装置157の表示画面の前面側に重なる位置となり、右振り子体1610Rが遊技者に視認可能とされる。表示部材1613Rは、液晶表示装置157の前面側に重なる位置となると、当該重なった位置における液晶表示装置157の表示状態を視認困難とする。本実施形態では、右振り子体1610Rの可動最大位置を第一の位置ということがあり、初期位置を第四の位置ということがある。
本実施形態では、左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rは、シャッタ装置163よりも後方に配置されているので、左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rが右シャッタ163aあるいは左シャッタ163bと重なる位置では、左円盤装置1600L及び右円盤装置1600Rは視認困難とされる。
このように、本実施形態において、円盤装置1600は、遊技に関連して第一の移動領域を移動する第一の演出手段の一例として機能している。
次に、図7を用いて、スロットマシン100の制御部の回路
構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500とを備えて構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338とを備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタンセンサ、中ストップボタンセンサ、および、右ストップボタンセンサは、各々対応するストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
第1ベットボタンセンサ、第2ベットボタンセンサ、および、第3ベットボタンセンサは、対応するメダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタンセンサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール110〜112を回転させる装置であるリール装置110A〜112Aに設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データに基づく音声信号がアンプで増幅されてスピーカ272、277から出力される。
また、第1副制御部400には、各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ200、リールバックライト等)を駆動する駆動回路422、円盤装置1600における右円盤用モータ1601R及び左円盤用モータ1601L等を駆動する駆動回路423、シャッタ装置163における右シャッタ163a及び左シャッタ163bをスライドさせるためのステッピングモータを駆動する駆動回路424が設けられている。駆動回路423及び駆動回路424は、CPU404からの命令に応じて各モータに駆動信号を出力する。
また、副制御部400には、センサ回路426が備えられており、CPU404は、割込み時間ごとに各種センサ(右シャッタセンサ550、左シャッタセンサ552、右円盤センサ1631R、左円盤センサ1631L等)の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500と信号の送受信を行う。第2副制御部500は、液晶表示装置157の表示制御を含む演出装置の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割込み時間を決定し、この割込み時間ごとに割込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)516を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、液晶表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図8(a)を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図8(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる遊技状態(RT状態)としてもよく、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が投入したメダルの総数を超え、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338が設けられている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図9に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数値生成回路316で生成された乱数値を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役の内部当選フラグをONにする。ステップS111では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS113では全リール110〜112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112をステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。リールの停止制御は、基本的には、内部当選した入賞役がある場合は、その入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されることは許容し、ハズレ等の場合はいずれの役に対応する図柄組み合わせも表示されないように、いわゆる引き込み・蹴飛ばしといったリールの停止制御を行う。
全リール110〜112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、フラグ持ち越しの場合を除き、内部当選フラグをリセットする。
ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。なお、この遊技状態制御処理では、BB遊技の終了時にBB終了演出用の演出タイマを設定する処理が実行される。この演出タイマは、BB遊技の終了時の演出を実行するために設定されるタイマである。また、このタイマは演出装置600に設けられた可動部材の位置補正が完了するまでの期間を担保(遊技の進行を遅延)するタイマでもある。こうして本実施形態では、停止表示された図柄の組み合わせに基づいて遊技者に特典を付与している。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成されており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110〜112の回転の開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、リール停止コマンド、遊技状態更新コマンド、演出回転開始コマンド、演出回転終了コマンド、ストップボタン有効化コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込処理を終了する各種処理を行うタイマ割込終了処理を実行する。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図9に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、HALT状態となる。
<第1副制御部の処理>
次に、図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図11(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、図11(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、図11(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図11(a)に示すように、電源投入が行われると、ステップS301で初期設定が実行される。初期設定の詳細については後述する。
初期設定が終了すると、続いてステップS303の処理を実行する。ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ装置・円盤装置制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ装置163や円盤装置1600への命令がある場合には、この命令を駆動回路424及び駆動回路423に出力する。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図11(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図11(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS317で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図12を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図12(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、図12(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、図12(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、図12(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図12(a)に示すように、電源の投入が行われると、ステップS401で初期設定が実行される。この初期設定では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
初期設定が終了すると、続いてステップS403の処理を実行する。ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データに関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理の詳細については、図12(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図12(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS421では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図12(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS431では、図12(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS433では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図12(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS441では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518における表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が液晶表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS443では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS445に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS445では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータ等に基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS441でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域A又はBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度等)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS447では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS449では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS451に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS451では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図13〜図15を参照して、図11(a)に示される第1副制御部メイン処理における初期設定(ステップS301)の詳細について説明する。なお、図13(a)は、図11(a)において実行される初期設定のフローチャートであり、図13(b)は、図13(a)において実行されるシャッタ装置・円盤装置初期処理のフローチャートであり、図13(c)は、図13(b)において実行されるシャッタ装置初期処理1のフローチャートである。図14は、図13(b)において実行される円盤装置初期処理のフローチャートである。図15は、図13(b)において実行されるシャッタ装置初期処理2のフローチャートである。
まず、図13(a)を参照して、図11に示される第1副制御部400のメイン処理におけるステップS301の初期設定について説明する。
ステップS501では、後述するシャッタ装置及び円盤装置の初期設定以外に関する初期処理を行う。具体的には、第1副制御部400のCPU404は、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
続いて、ステップS503では、シャッタ装置・円盤装置初期処理が実行される。ここで、図13(b)を参照して、シャッタ装置・円盤装置初期処理について詳細に説明する。
図13(b)に示すように、CPU404は、ステップS511でシャッタ装置初期処理1を実行し、ステップS513で円盤装置初期処理を実行し、ステップS515でシャッタ装置初期処理2を実行した後、シャッタ装置・円盤装置初期処理を終了する。シャッタ装置初期処理1、円盤装置初期処理及びシャッタ装置初期処理2の詳細については後述する。
次に、図13(c)を参照して、図13(b)に示されるシャッタ装置・円盤装置初期処理におけるステップS511のシャッタ装置初期処理1について説明する。
ステップS521では、シャッタ第1移動処理が行われる。より具体的には、CPU404は、まず、右シャッタ163a及び左シャッタ163bをそれぞれ全開位置から全閉位置まで移動させるために必要なパルスデータ(最大パルスデータ)を設定し、この設定したパルスデータに対応するパルス信号を駆動回路424に与える。すると、駆動回路424に接続されたステッピングモータがパルス信号に応じて駆動し、右シャッタ163a及び左シャッタ163bがそれぞれストッパ片ST1,ST3に当接する位置までスライドして図2(b)に示すような閉鎖状態となる。すなわち、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、電源投入時における位置がいずれの位置であったとしても、全閉位置までスライドすることとなる。CPU404は、ステップS521を実行した後、シャッタ装置初期処理1を終了する。
次に、図14を参照して、図13(b)に示されるシャッタ装置・円盤装置初期処理におけるステップS513の円盤装置初期処理について説明する。
ステップS531では、円盤第1移動処理が行われる。より具体的には、CPU404は、まず、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lをそれぞれ初期位置から可動最大位置まで移動させるために必要なパルスデータ(最大パルスデータ)を設定し、この設定したパルスデータに対応するパルス信号を駆動回路423に与える。すると、駆動回路423に接続された右円盤用モータ1601R及び左円盤用モータ1601Lがパルス信号に応じて駆動し、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lがそれぞれ第2ストッパ1622R,1622Lに当接する位置まで回動して図5(b)において実線で示される位置に変位する。すなわち、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lは、電源投入時における位置がいずれの位置であったとしても、可動最大位置まで移動することとなる。この状態では、右振り子体1610Rの表示部材1613R及び左振り子体1610Lの表示部材1613Lは、遊技者に視認可能な位置となるが、上述したシャッタ装置初期処理1が実行されたことにより、シャッタ装置163が閉鎖状態となって右シャッタ163a及び左シャッタ163bにより前面側が覆われるので、遊技者に視認困難となる。
続いて、ステップS533では、円盤第2移動処理が行われる。より具体的には、CPU404は、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lをそれぞれ可動最大位置から初期位置まで移動させるために必要なパルスデータ(最大パルスデータ)を設定し、この設定したパルスデータに対応するパルス信号を駆動回路423に与える。すると、駆動回路423に接続された右円盤用モータ1601R及び左円盤用モータ1601Lがパルス信号に応じて駆動し、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lがそれぞれ第1ストッパ1621R,1621Lに当接する位置まで回動して図5(a)に示される位置に変位する。この状態では、右振り子体1610Rの表示部材1613R及び左振り子体1610Lの表示部材1613Lは、遊技者に視認できない位置となる。
そして、ステップS535では、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのいずれからも検知信号が出力されているか否かが判定される。すなわち、CPU404は、センサ回路426を監視して右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lの状態を監視する。CPU404は、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのいずれからも検知信号が出力されていると判定した場合には(ステップS535:Yes)、現在の右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの位置を初期位置として設定した後、円盤装置初期処理を終了する。一方、CPU404は、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのうちの少なくともいずれか一方からの検知信号がない場合には(ステップS535:No)、ステップS537の処理を実行する。
ステップS537では、リトライ動作として、上述した円盤第2移動処理が再び行われる。その後、ステップS539では、ステップS535と同様にして、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのいずれからも検知信号が出力されているか否かが判定される。CPU404は、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのいずれからも検知信号が出力されていると判定した場合には(ステップS539:Yes)、現在の右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの位置を初期位置として設定した後、円盤装置初期処理を終了する。一方、CPU404は、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lのうちの少なくともいずれか一方からの検知信号がない場合には(ステップS539:No)、ステップS541においてエラー設定が行われ、HALT状態となる。エラー設定では、例えば、電源が遮断されるまでシャッタ装置163や円盤装置1600を不能動化させるとともに、液晶表示装置157にエラーが発生した旨の表示を行うための設定が行われる。なお、HALT状態としないようにしてもよい。
次に、図15を参照して、図13(b)に示されるシャッタ装置・円盤装置初期処理におけるステップS515のシャッタ装置初期処理2について説明する。
ステップS551では、シャッタ第2移動処理が行われる。より具体的には、CPU404は、まず、右シャッタ163a及び左シャッタ163bをそれぞれ全閉位置から全開位置まで移動させるために必要なパルスデータ(最大パルスデータ)を設定し、この設定したパルスデータに対応するパルス信号を駆動回路424に与える。すると、駆動回路424に接続されたステッピングモータがパルス信号に応じて駆動し、右シャッタ163a及び左シャッタ163bがそれぞれストッパ片ST2,ST4に当接する位置までスライドして図2(a)に示すような全開状態となる。
そして、ステップS553では、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のいずれからも検知信号が出力されているか否かが判定される。すなわち、CPU404は、センサ回路426を監視して右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552の状態を監視する。CPU404は、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のいずれからも検知信号が出力されていると判定した場合には(ステップS553:Yes)、現在の右シャッタ163a及び左シャッタ163bの位置を初期位置として設定した後、シャッタ装置初期処理2を終了する。一方、CPU404は、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のうちの少なくともいずれか一方からの検知信号がない場合には(ステップS553:No)、ステップS555の処理を実行する。
ステップS555では、リトライ動作として、上述したシャッタ第2移動処理が再び行われる。その後、ステップS557では、ステップS553と同様にして、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のいずれからも検知信号が出力されているか否かが判定される。CPU404は、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のいずれからも検知信号が出力されていると判定した場合には(ステップS557:Yes)、現在の右シャッタ163a及び左シャッタ163bの位置を初期位置として設定した後、シャッタ装置初期処理2を終了する。一方、CPU404は、右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552のうちの少なくともいずれか一方からの検知信号がない場合には(ステップS557:No)、ステップS559においてエラー設定が行われ、HALT状態となる。ステップS559において行われるエラー設定の処理内容は、図14に示される円盤装置初期処理におけるステップS541のエラー設定と同様である。
このように、本実施形態では、円盤装置1600の初期動作の実行中において、円盤装置1600の右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置に位置する場合に、シャッタ装置163の右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置に位置する状態となって、右シャッタ163a及び左シャッタ163bにより可動最大位置に位置する右振り子体1610R及び左振り子体1610Lを遮蔽して遊技者に視認困難にするように構成されているということができる。また、本実施形態では、円盤装置1600の初期動作の実行中において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置に位置するよりも前に右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置に位置する状態となり、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置に移動した後で右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全開位置に移動するように構成されているということができる。
次に、図16及び図17を参照して、液晶表示装置157、シャッタ装置163及び円盤装置1600を用いた演出例について説明する。なお、図16は、本実施形態のスロットマシン100における具体的演出例の一例を示す図であり、図17は、図16に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図16(a)は、例えば、スタートレバー135が操作されて各リール110〜112の回転が開始したときに実行される演出例であり、剣豪図柄KGが表された右シャッタ163a及び殿様図柄YMが表された左シャッタ163bがそれぞれ全開位置となって、液晶表示装置157の表示画面が視認可能となっている。液晶表示装置157には、BBあるいはRB等のボーナスが内部当選しているか否かについて演出する勝負演出が開始されることを報知する「勝負」の文字表示がなされている。このとき、左円盤装置1600Lが駆動して、左振り子体1610Lが可動最大位置まで変位し、チャンス表示CCが表された表示部材1613Lが液晶表示装置157の前面側に重なる位置となって遊技者に視認可能な状態となっている。
その後、ストップボタン137〜139が操作されて各リール110〜112が停止してゲームが終了すると、図16(b)に示されるタイミングで、右シャッタ163a及び左シャッタ163bがそれぞれ全閉位置までスライドし、シャッタ装置163が閉鎖状態となって、液晶表示装置157の表示画面及び表示部材1613Lが視認困難となる。このとき、例えば、ボーナスの当選に対する期待感を煽る効果音がスピーカ272,277から出力される。そして、左振り子体1610Lは、シャッタ装置163が閉鎖状態となった後、左円盤装置1600Lの駆動により、初期位置まで変位される。また、液晶表示装置157の表示画面における勝負演出の開始の表示もこのときに終了する。このように、本実施形態において、シャッタ装置163は、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置に位置する状態である場合に、全開位置に位置する状態である場合よりも、可動最大位置に位置する左振り子体1610Lを遊技者に視認困難とするものであるということができる。
その後、所定の演出時間(例えば、3秒)が経過すると、図16(c)に示されるタイミングで、左シャッタ163bのみが全開位置までスライドし、液晶表示装置157の表示画面の左半分が視認可能となる。液晶表示装置157には、勝負の結果、勝負に敗れたことを示す「残念」の文字表示がなされている。なお、この勝負の結果を示す演出表示は、右シャッタ163a及び左シャッタ163bのうち少なくともいずれかのスライドが開始されるよりも前に行われる。
その後、例えば、ベットボタン130〜132が操作されてメダルの投入が行われると、図17(d)に示されるタイミングで発展演出が開始され、左シャッタ163bが全開位置から全閉位置までスライドするとともに、右シャッタ163aが全閉位置から全開位置までスライドし、液晶表示装置157の表示画面の右半分が視認可能な状態となる。液晶表示装置157には、勝負演出が継続していることを示す「まだまだ」の文字表示がなされている。なお、この発展演出の表示は、右シャッタ163aのスライドが開始されるよりも前に行われる。
その後、例えば、スタートレバー135が操作されて各リール110〜112の回転が開始すると、図17(e)に示されるタイミングで、右シャッタ163aが全開位置から全閉位置までスライドしてシャッタ装置163が閉鎖状態となり、液晶表示装置157の表示画面が視認困難となる。続いて、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが振動するが如く高速で僅かな距離を往復動する。このとき、例えば、ボーナスの当選に対する期待感をより一層高める効果音がスピーカ272,277から出力される。
その後、例えば、ストップボタン137〜139が操作されて各リール110〜112が停止してゲームが終了した後、図17(f)に示されるタイミングとなると、左シャッタ163b及び右シャッタ163aが全閉位置から全開位置までスライドしてシャッタ装置163が全開状態となり、液晶表示装置157の表示画面が視認可能となる。液晶表示装置157の表示画面の左半分側には、勝負の結果、勝利したことを示す「勝利」の文字表示がなされている。なお、この勝利の演出表示は、右シャッタ163a及び左シャッタ163bのうち少なくともいずれかのスライドが開始されるよりも前に行われる。また、このとき、右振り子体1610Rが可動最大位置まで変位しており、ボーナス表示BNが表された表示部材1613Rが液晶表示装置157の表示画面の前面側に重なる位置となっている。右振り子体1610Rは、右シャッタ163aのスライドが開始するよりも前に、右円盤装置1600Rが駆動することにより、初期位置から可動最大位置への変位を完了している。すなわち、図17(f)に示される演出はボーナス確定演出であり、これにより、遊技者に、ボーナスに当選していることが報知される。本実施形態では、右振り子体1610Rの変位動作中は、右シャッタ163aを全閉位置とすることにより、その様子を遊技者に視認困難とされているため、遊技の結果を示すタイミングよりも前にボーナス表示BNが視認されることを事前に認識されて興趣が低下するのを防止することができる場合がある。
次に、図18を参照して、円盤装置1600の初期動作について説明する。なお、図18(a)は、円盤装置1600の初期動作において、初期位置から最も離れた位置(可動最大位置)まで移動させる様子を示す図であり、図18(b)は、円盤装置1600の初期動作において、初期位置まで戻る様子を示す図である。
図14に示される円盤装置初期処理におけるステップS531の円盤第1移動処理が実行されると、図18(a)に示すように、右円盤用モータ1601R及び左円盤用モータ1601Lが駆動することにより、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lがそれぞれ回転軸1606R,1606Lを支軸として第2ストッパ1622R,1622Lにフレーム1611R,1611Lが当接する可動最大位置まで回動する。このとき、表示部材1613R,1613Lは、液晶表示装置157の前面側に重なる位置となり、遊技者に視認可能とされ得る。
その後、図14に示される円盤装置初期処理におけるステップS533の円盤第2移動処理が実行されると、図18(b)に示すように、右円盤用モータ1601R及び左円盤用モータ1601Lが駆動することにより、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lがそれぞれ回転軸1606R,1606Lを支軸として第1ストッパ1621R,1621Lにフレーム1611R,1611Lが当接する初期位置まで回動する。このとき、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lは、液晶表示装置157の上方に退避されて前面扉102の後側に隠され、遊技者により視認できないようにされる。また、このとき、フレーム1611R,1611Lが右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lによりそれぞれ検知される。
本実施形態では、上述したような初期動作を行うことにより、円盤装置1600の初期位置を設定することができる。
続いて、図19を参照して、シャッタ装置163の初期動作について説明する。なお、図19(a)は、シャッタ装置163の初期動作において、初期位置(全開位置)から最も離れた位置(閉鎖状態となる位置:全閉位置)まで移動させる様子を示す図であり、図19(b)は、シャッタ装置163の初期動作において、初期位置(開放状態となる位置:全開位置)まで移動させる様子を示す図である。
図13(c)に示されるシャッタ装置初期処理1におけるステップS521のシャッタ第1移動処理が実行されると、図19(a)に示すように、左シャッタ163bをスライドさせるためのステッピングモータと、右シャッタ163aをスライドさせるためのステッピングモータとが駆動することにより、右シャッタ163a及び左シャッタ163bがストッパ片ST1,ST3に当接する全閉位置までそれぞれスライドする。このとき、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが、液晶表示装置157の表示画面や円盤装置1600の前側に配置されて、液晶表示装置157の表示画面や円盤装置1600が遊技者側から視認困難とされる。
その後、図15に示されるシャッタ装置初期処理2におけるステップS551のシャッタ第2移動処理が実行されると、図19(b)に示すように、左シャッタ163bをスライドさせるためのステッピングモータと、右シャッタ163aをスライドさせるためのステッピングモータとが駆動することにより、右シャッタ163a及び左シャッタ163bがストッパ片ST2,ST4に当接する全開位置(初期位置)までそれぞれスライドする。このとき、液晶表示装置157の表示画面や円盤装置1600の各振り子体(右振り子体1610R,左振り子体1610L)に設けられた表示部材1613R,1613Lが遊技者側から視認され得るようにされる。また、このとき、右シャッタ163aに設けられた位置検出部163a2及び左シャッタ163bに設けられた位置検出部163b2が右シャッタセンサ550及び左シャッタセンサ552によりそれぞれ検知される。
本実施形態では、上述したような初期動作を行うことにより、シャッタ装置163の初期位置を設定することができる。
次に、図20及び図21を参照して、従来のスロットマシンにおける初期動作について説明する。なお、図20(a)は、従来のスロットマシンにおける初期動作の第一の態様について説明するタイミングチャートであり、図20(b)は、従来のスロットマシンにおける初期動作の第二の態様について説明するタイミングチャートである。また、図21は、従来のスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。
従来のスロットマシンにおける初期動作の第一の態様としては、図20(a)に示すように、まず、電源が投入されると、シャッタ装置163の初期動作が実行される。具体的には、電源が投入されると、T1の期間において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置まで移動し、続いて、T2の期間で全閉位置である右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全開位置(初期位置)まで移動して、シャッタ装置163は全開状態となる。T2の期間が終了したときには、液晶表示装置157の表示画面は、遊技者に視認可能とされている。このようにしてシャッタ装置163の初期動作が終了すると、続いて、円盤装置1600の初期動作が実行される。具体的には、シャッタ装置163の全開状態が維持された状態で、T3の期間において、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが駆動して右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置まで移動し、続いて、T4の期間で可動最大位置にある右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置まで移動する。このとき、シャッタ装置163は全開状態となっているので、円盤装置1600の初期動作において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの動作が遊技者に視認可能とされる。一方、液晶表示装置157では、電源が投入されると、T5の期間において、電源復旧中であることを示す「起動中」の表示が行われる。
従来のスロットマシンでは、このようにして初期動作が行われるので、遊技者には図21に示すような動作態様が視認される。すなわち、例えば、図21に示すように、シャッタ装置163による演出(例えば、シャッタの振動の演出)の実行中に電源断が生じ、図中aのタイミングで電源の投入があると、シャッタ装置163の初期動作が開始される。図中aからbまでの期間(上述したT1の期間)では、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置まで移動する動作が行われるが、図21に示す場合では、電源断時においては、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、すでに全閉位置となっていたので、図中bのタイミングとなるまで移動することなく全閉位置を維持したままとなっている。なお、例えば、図21に示すように、電源断前にシャッタの振動演出が実行されていた場合には、電源の投入後、この振動演出は停止される。その後、図中bから図中cまでの期間(上述したT2の期間)において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、全閉位置から全開位置まで移動する動作が行われる。このとき、液晶表示装置153の表示画面が視認可能となり、液晶表示装置153の表示画面には「起動中」の表示が行われている。なお、この「起動中」の表示は、図中aのタイミングから行われており、シャッタ装置163の初期動作及び円盤装置1600の初期動作が少なくとも完了するまで(上述したT5の期間)継続して行われる。その後、図中cのタイミングとなると、円盤装置1600の初期動作が開始される。上述したように、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが同時に初期動作を行ってもよいし、図21に示すように、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lの初期動作を別々に行ってもよい。図21に示す例では、まず、図中cから図中dまでの期間において、左円盤装置1600Lの初期動作が行われた後、図中dから図中eまでの期間において、右円盤装置1600Rの初期動作が行われる。このとき、シャッタ装置163は、全開状態となっているため、円盤装置1600の初期動作中においては、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lの各振り子体(右振り子体1610R、左振り子体1610L)の表示部材1613R,1613Lが視認され得る状態となる。
また、従来のスロットマシンにおける初期動作の第二の態様としては、図20(b)に示すように、まず、電源が投入されると、円盤装置1600の初期動作が実行される。具体的には、電源が投入されると、T3の期間において、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが駆動して右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置まで移動し、続いて、T4の期間で可動最大位置にある右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置まで移動する。このとき、シャッタ装置163は閉鎖状態となっていない場合があり、円盤装置1600の初期動作において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの動作が遊技者に視認される場合がある。このようにして円盤装置1600の初期動作が終了すると、続いて、シャッタ装置163の初期動作が図20(a)に示して上述した要領で実行される。一方、液晶表示装置157では、電源が投入されると、T5の期間において、電源復旧中であることを示す「起動中」の表示が行われる。
昨今のスロットマシンなどの遊技台は、種々の装置を組み合わせた演出を行っている。このようにして種々の装置を備えた結果、装置のトラブルも多様な原因により発生し得るようになった。さらに、移動を伴う演出装置においては、トラブルが発生した状況を継続させた場合、演出装置自体の形状変化等により復帰困難な状態になるおそれがあった。そこで、予期しない状況になったと判断できた場合、早期に初期動作(ユーザーリセット動作)を行って自動復帰するようにしている。そのため、電源の投入があった場合に実行されていた初期動作を、例えば、遊技中に遊技者によって目にされる機会が増えるおそれがあった。
従来の遊技台における初期動作では、上述したようにして装置単位で順に初期動作の開始から終了までを行うようにしていた。
しかしながら、上述したような初期動作を行うと、遊技者が遊技台の近くにいた場合、遊技者にあまり見せたくない演出装置の特定箇所も遊技者に視認されてしまうおそれがあるという問題がある。例えば、初期動作により演出装置の移動を行った結果、ボーナス確定のときにだけ遊技者に視認可能に出現する表示部材等の特定箇所を遊技者に見せてしまうと、遊技者にとってそのような特定箇所が出現することに対する有難みが消失してしまうおそれがある。また、そのような特定箇所が出現することにより、ボーナスが内部当選していないにもかかわらず、ボーナスが内部当選しているかのような誤解を与えるおそれもある。
続いて、図22及び図23を参照して、本実施形態のスロットマシンにおける初期動作について説明する。なお、図22は、本実施形態に係るスロットマシンの初期動作について説明するタイミングチャートであり、図23は、本実施形態に係るスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。
本実施形態のスロットマシンにおける初期動作の態様としては、図22に示すように、まず、電源が投入されると、シャッタ装置163の初期動作のうちの第一の動作が実行される。すなわち、電源が投入されると、T1の期間において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置まで移動してシャッタ装置163が閉鎖状態となる。続いて、円盤装置1600の初期動作が実行される。具体的には、シャッタ装置163の閉鎖状態が維持された状態で、T3の期間において、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが駆動して右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置まで移動し、続いて、T4の期間で可動最大位置にある右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置まで移動する。このとき、シャッタ装置163は閉鎖状態であるので、円盤装置1600の初期動作において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの動作が遊技者に視認されることはない。その後、シャッタ装置163の初期動作のうちの第二の動作が実行される。すなわち、円盤装置1600の初期動作が完了した後、T2の期間で全閉位置である右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全開位置(初期位置)まで移動して、シャッタ装置163は全開状態となる。本実施の形態では、T2の期間が終了したときには、液晶表示装置157の表示画面は、遊技者に視認可能とされるが、円盤装置1600の初期動作は既に完了しているので、遊技者に右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの動作が視認されることなく初期動作を完了させることができる。一方、液晶表示装置157では、電源が投入されると、T5の期間において、電源復旧中であることを示す「起動中」の表示が行われる。
本実施形態では、円盤装置1600の初期動作の様子が視認できなくても、上述したように、円盤センサ(右円盤センサ1631R,左円盤センサ1631L)により、各振り子体(右振り子体1610R,左振り子体1610L)が初期位置となっているか否かを判定できるようになっている。したがって、初期動作が異常であった場合には、これを検出できるようになっている。
本実施形態のスロットマシンでは、このようにして初期動作が行われるので、遊技者には図23に示すような動作態様が視認され得る。すなわち、例えば、図23に示すように、シャッタ装置163による演出(例えば、シャッタの振動の演出)の実行中に電源断が生じ、図中aのタイミングで電源の投入があると、シャッタ装置163の初期動作のうちの第一の動作が開始される。図中aから図中bまでの期間(上述したT1の期間)では、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉位置まで移動する動作が行われるが、図23に示す場合では、電源断時においては、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、すでに全閉位置となっていたので、図中bのタイミングとなるまで移動することなく全閉位置を維持したままとなっている。なお、例えば、図23に示すように、電源断前にシャッタの振動演出が実行されていた場合には、電源の投入後、この振動演出は停止される。その後、図中bのタイミングとなると、円盤装置1600の初期動作が開始される。ここでは、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lの初期動作が同時に行われる。すなわち、図中bから図中cまでの期間(上述したT3の期間)において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが上述した可動最大位置まで移動し、続いて、図中cから図中dまでの期間(上述したT4の期間)において、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが上述した初期位置まで移動する。この間、シャッタ装置163は、閉鎖状態となっているため、円盤装置1600の初期動作中において、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lの各振り子体(右振り子体1610R、左振り子体1610L)の表示部材1613R,1613Lは視認困難とされている。円盤装置1600の初期動作が完了して図中dのタイミングとなると、シャッタ装置163の初期動作のうちの第二の動作が開始される。すなわち、図中dから図中eまでの期間(上述したT2の期間)において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bは、全閉位置から全開位置まで移動する動作が行われる。このとき、液晶表示装置157の表示画面が視認可能となり、液晶表示装置153の表示画面には「起動中」の表示が行われている。なお、この「起動中」の表示は、図中aのタイミングから行われており、シャッタ装置163の初期動作及び円盤装置1600の初期動作が少なくとも完了するまで(上述したT5の期間)継続して行われる。
このように、本実施形態では、円盤装置1600の初期動作中は、シャッタ装置163を閉鎖状態とすることにより、その様子を遊技者に視認困難とすることができるので、遊技者にあまり見せたくない演出装置の特定箇所を遊技者に容易に視認されることを防止でき、興趣が低下するのを抑制することができる場合がある。また、例えば、特定箇所が視認されることにより、ボーナスが内部当選していないにもかかわらず、あたかもボーナスが内部当選しているかのような誤解を遊技者に与えないようにすることができる場合もある。
なお、本実施形態において、右シャッタ163a及び左シャッタ163bが全閉状態となった場合に、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの全てを隠すように構成されているが、一部(例えば、表示部材1613R,1613L)のみを隠すように構成されてもよい。
また、本実施形態では、円盤装置1600の初期移動において右振り子体1610R及び左振り子体1610Lを可動最大位置に位置する場合に、シャッタ装置163の初期移動により右シャッタ163a及び左シャッタ163bを全閉位置に位置させるようにしたが、シャッタ装置163の初期移動とは別の制御によって、円盤装置1600の初期移動において右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置に位置する場合に、右シャッタ163a及び左シャッタ163bを全閉位置に位置させるようにしてもよい。
次に、本実施形態のスロットマシン100に適用可能なシャッタ装置の変形例について説明する。ここで、図24(a)は、シャッタ装置の初期動作において、シャッタ装置が開放状態にある様子を示す図であり、図24(b)は、シャッタ装置が閉鎖状態である様子を示す図であり、図24(c)は、円盤装置の各振り子体が初期動作において可動最大位置にある状態で、シャッタにより円盤装置が隠されている様子を示す図である。なお、上述した実施形態と同様の機能・構成については、符号を同一にして説明を省略する。
図24(a)〜同図(c)に示されるシャッタ装置163は、上述した右シャッタ163a及び左シャッタ163bに替えて、右シャッタ1163a及び左シャッタ1163bを適用したものである。図24に示される右シャッタ1163a及び左シャッタ1163bは、障子を模した構造となっており、矩形の開口が形成された方形状の外枠(桟)の開口部分に組子が格子状に一体に設けられて枠体となし、この枠体の裏面には障子紙を模した半透明(例えば、透過率50%)の樹脂シートが貼着されている。ここで、外枠及び組子を構成する部分は、例えば、背面側が視認困難(例えば、透過率0%)な材料の樹脂が用いられているが、これに限定されない。右シャッタ1163a及び左シャッタ1163bは、この組子によって形成された開口部分としての窓部WDから樹脂シートを介して後側が視認可能とされているが、樹脂シートを介さない場合よりも視認困難とされている。すなわち、図24(a)に示されるシャッタ装置163の開放状態における液晶表示装置157の表示画面の視認性よりも、図24(b)に示されるシャッタ装置163の閉鎖状態において、窓部WDから視認される液晶表示装置157の表示画面の視認性の方が低くなっている(すなわち、視認困難である。)。なお、本実施形態では、樹脂シートの透過率を50%としたが、透過率は任意に設定することができる。
図24(c)に示すように、本実施形態においても、円盤装置1600の初期動作の実行中には、シャッタ装置163により右シャッタ1163a及び左シャッタ1163bを全閉位置にスライドさせることにより、シャッタ装置163が開放状態である場合よりも、円盤装置1600の初期動作の様子を視認困難とさせることができる場合がある。なお、シャッタ装置163の開放状態における液晶表示装置157の表示画面の視認性よりも、シャッタ装置163の閉鎖状態における液晶表示装置157の表示画面の視認性の方が低くなっていることにより、円盤装置1600の初期動作の様子を視認困難とすることができる場合があるので、シャッタ装置163は、例えば、全体が障子紙を模した半透明(例えば、透過率50%)の板状あるいはシート状の部材からなるシャッタを用いた装置であってもよく、また、例えば、全体が不透明な板状部材により形成されて、一部に開口が形成されたシャッタを用いた装置であってもよい。
次に、本実施形態のスロットマシン100に適用可能な円盤装置の変形例について図25〜図27を参照しながら説明する。ここで、図25(a)は、円盤装置1600が初期位置にある状態を示す図であり、図25(b)は、円盤装置1600が初期位置から最も離れた位置(可動最大位置)にある状態を示す図である。
図25に示される円盤装置1600は、図5に示される円盤装置1600とは、初期位置と可動最大位置とが異なるように構成されている点で相違がある。すなわち、本実施形態では、図25(a)に示すように、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが垂直方向に向く位置を初期位置とし、図25(b)に示すように、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lを互いに近接する方向に初期位置から所定角度(例えば、35度)回動した位置を可動最大位置としている。本実施形態では、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置である場合にも、遊技者に視認可能となるように配置されている。第1ストッパ1621R,1621Lは、それぞれ各振り子体1610R,1610Lが初期位置となる位置においてフレーム1611R,1611Lが当接する位置に配置され、第2ストッパ1622R,1622Lは、それぞれ各振り子体1610R,1610Lが可動最大位置となる位置においてフレーム1611R,1611Lが当接する位置に配置される。また、右円盤センサ1631R及び左円盤センサ1631Lは、各振り子体1610R,1610Lが初期位置となる位置においてフレーム1611R,1611Lが検出できる位置に適宜配置される。
本実施形態では、図25(a)に示すように、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置である場合には、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lは、液晶表示装置157の前面側には重ならず、図25(b)に示すように、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置である場合には、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lは、液晶表示装置157の前面側に重なる。
図26(a)は、全開位置にある各シャッタ163a,163bと、可動最大位置にある各振り子体1600R,1600Lとの位置関係を表す図であり、図26(b)は、全閉位置にある各シャッタ163a,163bと、初期位置にある各振り子体1600R,1600Lとの位置関係を表す図である。
図26(a)に示すように、本実施形態では、シャッタ装置163が全開状態であって、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが可動最大位置となっている場合には、各振り子体1610R,1610Lは、各シャッタ163a,163bには覆われず、遊技者に視認可能となる。また、図26(b)に示すように、本実施形態では、シャッタ装置163が閉鎖状態であって、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが初期位置となっている場合にも、各振り子体1610R,1610Lは、各シャッタ163a,163bには覆われず、遊技者に視認可能となる。なお、図中鎖線で囲まれた部分は、スロットマシン100の前面扉102によって覆われず、遊技者によって視認可能な範囲であることを示している。
図27(a)は、円盤装置1600の初期動作における移動範囲と、各シャッタ163a,163bの位置との関係について説明する図であり、図27(b)は、通常時において、円盤装置1600が各シャッタ163a,163bにより隠されている様子を示す図である。なお、シャッタ装置163は、円盤装置1600の初期動作が開始される以前に初期動作が完了されるようにしてもよいし、初期動作を行わないようにしてもよい。
本実施形態では、図27(a)に示すように、円盤装置1600の初期動作を行う場合には、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lにそれぞれ設けられた各表示部材1613R,1613Lの移動範囲が右シャッタ163a及び左シャッタ163bによってそれぞれ前面側が覆われるように、シャッタ装置163が駆動して右シャッタ163a及び左シャッタ163bがそれぞれ移動する。より具体的には、本実施形態では、円盤装置1600の初期動作が行われる場合には、各振り子体1610R,1610Lは、それぞれ図中Q1で示される初期位置から、図中Q2で示される可動最大位置まで移動した後、再び図中Q1で示される初期位置まで移動するため、各表示部材1613R,1613Lの移動範囲は、位置B及び位置Tの範囲となる。そのため、円盤装置1600の初期動作が実行されている間は、各表示部材1613R,1613Lが少なくとも各シャッタ163a,163bで隠されるように、各シャッタ163a,163bを、図中鎖線で示されるP1の位置(初期位置)から、上述した全閉位置ではなく図中実線で示されるP2の位置に移動させる。このとき、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの各表示部材1613R,1613Lの移動範囲が、右シャッタ163a及び左シャッタ163bの幅寸法以内となるように、各振り子体1610R,1610Lの初期位置及び可動最大位置を設定すると、円盤装置1600の初期動作において各シャッタ163a,163bを移動させることなく、各振り子体1610R,1610Lの表示部材1613R,1613Lを隠すことができるが、これに限定されない。例えば、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lの各表示部材1613R,1613Lの移動範囲が、右シャッタ163a及び左シャッタ163bの幅寸法を超える場合には、円盤装置1600の初期動作において、表示部材1613R,1613Lの位置に合わせて各シャッタ163a,163bを移動させるようにして、表示部材1613R,1613Lが遊技者に視認されないようにしてもよい。
円盤装置1600の初期動作が完了した後は、図27(b)に示すように、各シャッタ163a,163bが初期位置であるP1の位置となるようにシャッタ装置163を駆動する。
上述したように、円盤装置1600の初期動作においては、表示部材1613R,1613Lが少なくとも視認されないようにすると、円盤装置1600の初期動作が視認されることによる興趣の低下を好適に防止することができるが、例えば、図28に示すように、一部の期間で表示部材1613R,1613Lが視認され得るように、シャッタ装置163を駆動するようにしてもよい。換言すると、円盤装置1600の初期動作において、一部の期間で表示部材1613R,1613Lが隠されるようにシャッタ装置163を駆動するようにしてもよい。このように構成しても、円盤装置1600の初期動作が完全に視認される場合よりも興趣の低下を低減することができる場合がある。ここで、図28(a)は、円盤装置1600の初期動作の開始前の様子を示す図であり、図28(b)は、円盤装置1600が初期動作において初期位置から可動最大位置に移動した直後の様子を示す図であり、図28(c)は、図28(b)に示す状態となった後に、各シャッタ163a,163bによって円盤装置1600を隠す様子を示す図である。なお、上述した実施形態と同様の機能・構成については、符号を同一にして説明を省略する。
具体的には、図28(a)に示すように、電源が投入されると、液晶表示装置157では、電源復旧中であることを示す「起動中」の表示が行われる。このとき、円盤装置1600の各振り子体1610R,1610Lは、図中Q1で示される初期位置となっており、シャッタ装置163の各シャッタ163a,163bの位置は、図中P1で示される初期位置となっている。なお、各振り子体1610R,1610Lの表示部材1613R,1613Lは、各シャッタ163a,163bに覆われており、遊技者からは視認できないようになっている。
続いて、図28(b)に示すように、円盤装置1600の初期動作が開始され、右振り子体1610R及び左振り子体1610Lが図中Q2で示される可動最大位置まで移動する。このとき、シャッタ装置163は駆動されず、各シャッタ163a,163bの位置は、図中P1で示される初期位置のままとなっている。そのため、各振り子体1610R,1610Lの表示部材1613R,1613Lは、遊技者から視認可能な状態となっている。
その後、図28(c)に示すように、シャッタ装置163が駆動して各シャッタ163a,163bが図中P2の位置に移動する。すると、各シャッタ163a,163bは、可動最大位置に存在する各振り子体1610R,1610Lの表示部材1613R,1613Lの前面側に重なる位置となり、遊技者に視認できないようにされる。このとき、液晶表示装置157における「起動中」の表示は、各シャッタ163a,163bがP2の位置となったときに各シャッタ163a,163bによって覆われない位置となっている。そのため、円盤装置1600の初期動作において、表示部材1613R,1613Lを各シャッタ163a,163bによって隠して興趣の低下を低減するとともに、「起動中」の表示を遊技者に視認可能な状態とすることで、スロットマシン100の現在の状態について容易に認識させることができる場合がある。
なお、図28に示される実施形態では、円盤装置1600の初期動作が行われる場合に、円盤装置1600が動作した後でシャッタ装置163が動作するようにしたが、シャッタ装置163が円盤装置1600と同時に動作するようにしてもよい。また、円盤装置1600の初期動作において、各振り子体1610R,1610Lの表示部材1613R,1613Lが各シャッタ163a,163bに覆われないために視認され得る時間は適宜に設定することができるが、できるだけ短い時間であるのが好適である。また、シャッタ装置163は、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが可動最大位置から初期位置となった後で各シャッタ163a,163bを全開位置まで移動させるようにしてもよいし、右円盤装置1600R及び左円盤装置1600Lが可動最大位置から初期位置に移動する前に各シャッタ163a,163bを全開位置まで移動させて円盤装置1600の初期動作の一部の期間において表示部材1613R,1613Lが視認されるようにしてもよい。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態に係るスロットマシン100は、上述したシャッタ装置163及び円盤装置1600に代えて、または、上述したシャッタ装置163及び円盤装置1600とともに、図29に示されるような演出装置の一例としての演出可動役物YKを備えたものである。なお、その他の構成については、第一の実施形態において上述したのと同様であるため、詳しい説明については省略する。ここで、図29(a)は、ケース体に収容された演出用リールが回転している様子を示す図であり、図29(b)は、演出用リールが従来の初期動作を行った場合の様子を示す図であり、図29(c)は、演出用リールの初期動作の開始前の様子を示す図であり、図29(d)は、演出用リールの初期動作の実行中の様子を示す図である。
図29(a)〜同図(d)に示すように、演出可動役物YKは、ケース体2163と、リール演出装置2600とを備えて構成されている。
ケース体2163は、箱状に形成されて上面が開放された本体2163aと、本体2163aの開放面の一端に回動可能に取り付けられ、本体2163aの開放部分を閉蓋する蓋体2163bとを備えている。蓋体2163bは、例えば、ギア等のリンク機構を介してステッピングモータに接続されており、このステッピングモータの駆動により、本体2163aの開放部分を開放する位置(例えば、図29(a)に示される位置:開放位置)と、閉蓋する位置(例えば、図29(d)に示される位置:閉蓋位置)との間で変位する。蓋体2163bは、本体2163aの開放部分を閉蓋することにより、ケース体2163の内部空間を閉塞し、遊技者によって内部空間を視認困難とすることができる。
リール演出装置2600は、3つのリール(演出用左リール2600L、演出用中リール2600C、演出用右リール2600R)を備えており、ケース体2163に収容されている。各演出用リールには、遊技の演出を盛り上げるための様々な図柄が施されており、各演出用リールは、それぞれステッピングモータにより回転可能に構成されている。
したがって、本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技に応じてケース体2163の蓋体2163bを開放してリール演出装置を遊技者に視認させるとともに、リール演出装置2600の各演出用リール(演出用左リール2600L、演出用中リール2600C、演出用右リール2600R)を回転及び停止させることにより、ボーナスに対する期待感を向上させる等、興趣を向上させることができる場合がある。
本実施形態においても、ケース体2163の開閉動作及びリール演出装置2600の回転動作を正常に行わせるために、電源投入時には、初期動作を実施する必要がある。
従来のスロットマシンにおける初期動作では、上述したように、装置単位で初期動作が行われていたため、図29(b)に示すように、例えば、蓋体2163bの初期位置が開放位置である場合には、ケース体2163の初期動作が完了した後、蓋体2163bが開放位置となっている状態で(すなわち、リール演出装置2600が視認可能な状態で)、リール演出装置2600の初期動作が行われることになる。そのため、リール演出装置2600の初期動作の実行中においては、各演出用リールが視認され得る状態で回転されることとなるので、各演出用リールに付された図柄がどのように配置されているかについて、遊技者に容易に認識されてしまう場合がある。特に、遊技者にあまり見せたくない特定の図柄(例えば、プレミアム予告の図柄)についても遊技者に視認されてしまう場合があり、遊技者にとってそのような特定の図柄が出現することに対する有難みが消失してしまうおそれがある。また、そのような特定の図柄が視認されることによって、例えば、ボーナスが内部当選していないにもかかわらず、ボーナスが内部当選しているかのような誤解を与えるおそれもある。さらに、ステッピングモータで回転するリールの初期動作においては、初期位置をセンサ等の検知手段により検知した場合にすぐに停止できるようにする必要があり、リールの回転速度は低速となるので、上述した問題は顕著となる。
そこで、本実施形態では、例えば、図29(c)に示すように、蓋体2163bが開放状態でスロットマシン100への電源が投入された場合には、図29(d)に示すように、蓋体2163bを可動最大位置としての閉蓋位置に変位させた後、その状態で、リール演出装置2600の初期動作を実行させる。すなわち、本実施形態によれば、電源の投入等により実行されるリセット動作において実行される初期動作において、隠す装置(ケース体2163の蓋体2163b)は隠される装置(リール演出装置2600)を隠す位置に移動するということができる。これにより、リール演出装置2600の初期動作の様子が遊技者に視認困難とすることができるので、遊技者にあまり見せたくないリール演出装置2600の特定箇所を遊技者に容易に視認されることを防止でき、興趣が低下するのを抑制することができる場合がある。また、例えば、特定箇所が視認されることにより、ボーナスが内部当選していないにもかかわらず、あたかもボーナスが内部当選しているかのような誤解を遊技者に与えないようにすることができる場合もある。
なお、本実施形態では、リール演出装置2600(隠される装置)をケース体2163(隠す装置)によって遊技者に視認困難に隠すように構成したが、例えば、上述したシャッタ装置163(隠す装置)によりリール演出装置2600(隠される装置)を隠す構成としてもよい。また、シャッタ装置163(隠す装置)によりケース体2163(隠される装置)を遊技者に視認困難に隠す構成としてもよい。
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。本発明の第三の実施形態に係るスロットマシン100は、図30に示されるように、第一の実施形態に係るスロットマシン100におけるシャッタ装置163及び液晶表示装置157に代えて、透過液晶表示装置1157を備えたものである。ここで、図30(a)は、円盤装置3600が配置されている位置について説明する図であり、図30(b)は、透過液晶表示装置1157が不透過状態となっている様子を示す図であり、図30(c)は、透過液晶表示装置1157が透過状態となっている様子を示す図である。
図30(a)に示すように、スロットマシン100の前面扉102の上部には長方形状の開口が形成された演出用窓部160aが開設されており、この演出用窓部160aの開口に表示画面が臨むように透過液晶表示装置1157が前面扉102の裏側から取り付けられている。そして、透過液晶表示装置1157の背面側には、円盤装置3600が配置されている。
透過液晶表示装置1157は、表示画面を通して背面側を視認することが可能な液晶表示装置である。透過液晶表示装置1157は、例えば、透過液晶表示装置1157の前面を保護するための保護ガラスと、単色またはカラー画像を表示可能な透過液晶パネルと、ネマティック液晶やポリマー分散液晶等が用いられた液晶シャッタとをこの順で積層して備えている。なお、保護ガラスは、タッチパネルであってもよい。また、例えば、透過液晶パネルと液晶シャッタとの間に透明の導光板を配置し、この導光板の上下あるいは左右の端部近傍にLED等の光源を設けて導光板に向けて照射し、光源からの光を導光板によって透過液晶パネルの背面側に向けて反射させる構成にすると、透過液晶パネルに表示された画像の視認性をより向上させることができる。
液晶シャッタは、電圧の印加に応じて、背面側からの光の透過率の高い状態と、透過率の低い状態とに変更可能に構成された液晶表示装置である。本実施形態では、電圧が印加された状態で光の透過率が最大となって透過液晶表示装置1157の背面側が視認可能な透過状態となり、電圧が印加されていない状態で光の透過率が最低となって透過液晶表示装置1157の背面側が視認困難な不透過状態となるノーマリーブラックモードに設定された液晶シャッタが適用されている。そのため、液晶シャッタに電圧が印加されていない状態では、透過液晶パネルに表示された画像を視認できるが、透過液晶表示装置1157の表示画面を通して背面側を視認することが困難となっており、液晶シャッタに電圧が印加されている状態では、透過液晶パネルに表示された画像を視認でき、しかも、透過液晶表示装置1157の表示画面を通して背面側を視認することが可能となっている。なお、ノーマリーホワイトモードに設定された液晶シャッタを適用することも可能である。
円盤装置3600は、左円盤装置3600Lと、右円盤装置3600Rとを備え、左右方向に並べて配置されている。
左円盤装置3600Lは、第一の実施形態における左円盤装置1600Lと同様に、左円盤用モータ3601Lと、第1ギア3603Lと、左振り子体3610Lと、第1ストッパ(不図示)と、第2ストッパ(不図示)と、左円盤センサ(不図示)とを備えて構成されている。本実施形態では、左振り子体3610Lの第2ギア3605Lが第1ギア3603Lの右下の位置で歯合している。そのため、左円盤用モータ3601Lが駆動すると、第1ギア3603L及び第2ギア3605Lを介して左振り子体3610Lが初期位置と可動最大位置との間で回動する。本実施形態では、初期位置及び可動最大位置のいずれも、左振り子体3610Lに備えられた表示部材3613Lが透過液晶表示装置1157の表示画面を通して視認可能な位置となっている。
右円盤装置3600Rは、第一の実施形態における右円盤装置1600Rと同様に、右円盤用モータ3601Rと、第1ギア3603Rと、右振り子体3610Rと、第1ストッパ(不図示)と、第2ストッパ(不図示)と、右円盤センサ(不図示)とを備えて構成されている。本実施形態では、右振り子体3610Rの第2ギア3605Rが第1ギア3603Rの左下の位置で歯合している。そのため、右円盤用モータ3601Rが駆動すると、第1ギア3603R及び第2ギア3605Rを介して右振り子体3610Rが初期位置と可動最大位置との間で回動する。本実施形態では、初期位置及び可動最大位置のいずれも、右振り子体3610Rに備えられた表示部材3613Rが透過液晶表示装置1157の表示画面を通して視認可能な位置となっている。
なお、本実施形態において、左振り子体3610L及び右振り子体3610Rが初期位置である場合には、左振り子体3610L及び右振り子体3610Rが透過液晶表示装置1157の表示画面を通して視認できない位置となるようにしてもよい。
本実施形態では、例えば、通常の状態では、図30(b)に示すように、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタが不透過状態とされるため、遊技者は、透過液晶パネルに表示された画像のみが視認でき、透過液晶表示装置1157の背面側における円盤装置3600を視認不能あるいは視認困難となっている。
そして、例えば、円盤装置3600による演出を行う場合には、図30(c)に示すように、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタが透過状態とされ、遊技者は、透過液晶パネルに表示された画像を視認できるとともに、透過液晶表示装置1157の背面側における円盤装置3600の各振り子体3610R,3610Lに備えられた表示部材3613R,3613Lを視認することができる。
このように、本実施形態では、円盤装置3600は、遊技に関連して第一の移動領域を移動する第一の演出手段の一例として機能し、透過液晶表示装置1157は、遊技に関連して演出を実行する第二の演出手段の一例として機能するということができる。また、透過液晶表示装置1157は、遊技者側とは反対側を視認困難に遮蔽する遮蔽手段(液晶シャッタ)を少なくとも一部に含むものであるということもできる。
続いて、図31を参照して、本実施形態のスロットマシンにおける初期動作について説明する。ここで、図31は、第三の実施形態に係るスロットマシンの初期動作における動作態様について説明する図である。
本実施形態のスロットマシンでは、例えば、図31に示すように、円盤装置3600による演出(例えば、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタが透過状態とされて、右振り子体3610R及び左振り子体3610Lが搖動する演出)の実行中に電源断が生じ、図中aのタイミングで電源の投入があった後、図中bのタイミングとなると、透過液晶表示装置1157の透過液晶パネルに起動中であることを示す「起動中」の表示を行う。なお、液晶シャッタは、電源の投入があった時から電圧の印加は行われず、したがって、不透過状態となっている。そのため、透過液晶表示装置1157の背面側に配置された円盤装置3600は視認困難となっている。また、「起動中」の表示は、円盤装置3600の初期動作が少なくとも完了するまで継続して行われる。
その後、図中cのタイミングとなると、円盤装置3600の初期動作が開始される。ここでは、右円盤装置3600R及び左円盤装置3600Lの初期動作が同時に行われる。すなわち、図中cから図中dまでの期間において、右振り子体3610R及び左振り子体3610Rが可動最大位置まで移動し、続いて、図中dから図中eまでの期間において、右振り子体3610R及び左振り子体3610Lが可動最大位置から初期位置まで移動する。この間、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタが不透過状態となっているため、円盤装置3600の初期動作中において、右円盤装置3600R及び左円盤装置3600Lの各振り子体(右振り子体3610R、左振り子体3610L)の表示部材3613R,3613Lは視認困難となっている。円盤装置3600の初期動作が完了して図中eのタイミングとなると、透過液晶表示装置1157の透過液晶パネルでは、通常遊技状態における画像が表示され、必要に応じて、液晶シャッタが透過状態となって、各振り子体(右振り子体3610R、左振り子体3610L)が視認可能となる。
このように、本実施形態では、円盤装置3600の初期動作中は、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタを不透過状態とすることにより、その様子を遊技者に視認困難とすることができる場合がある。
以上、本発明を回胴遊技機(スロットマシン)に適用させた実施形態について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、パチンコ機(弾球遊技機)にも適用可能である。図32は、本発明を適用可能なパチンコ機を示す図である。
本発明に係る遊技台は、図32に示す、「所定の遊技領域1002に遊技球を発射する発射装置1010と、入賞口に入球した遊技球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が球を検知した場合に賞球を払い出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口に遊技球が入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」にも好適である。
すなわち、図32に示されるパチンコ機1000には、可変表示装置1004の表示画面の前面側に、右シャッタ4163a及び左シャッタ4163bを備えたシャッタ装置4163と、右円盤装置4600Rと左円盤装置4600Lとを有して可変表示装置1004の上方に設けられた円盤装置4600とが設けられている。円盤装置4600は、遊技状態に応じて右円盤装置4600R及び左円盤装置4600Lを駆動し、可変表示装置1004とシャッタ装置4163との間に出没することにより演出効果を高めるものである。
このように構成されたパチンコ機1000においても、上述した要領で、円盤装置4600の初期動作中にシャッタ装置4163を閉鎖状態にすることで、円盤装置4600の初期動作の様子を遊技者に視認困難とすることができる。
さらに、本発明は、これらに限定されるものではなく、カジノマシン、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用することも可能である。
また、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンに適用することも可能である。
また、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上の記載では、
『遊技に関連して第一の移動領域を移動する第一の演出手段[例えば、円盤装置1600、円盤装置3600]と、
遊技に関連して演出を実行する第二の演出手段[例えば、シャッタ装置163、透過液晶表示装置1157]と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の演出手段は、前記第一の移動領域のうちの第一の位置[例えば、右振り子体1610Rや左振り子体1610Lの可動最大位置、右振り子体3610Rや左振り子体3610Lの可動最大位置]に位置する場合に、遊技者に視認可能とされる演出手段であり、
前記第二の演出手段は、第一の状態[例えば、右シャッタ163a,1163aや左シャッタ163b,1163bが全開位置である状態、透過状態]と第二の状態[例えば、右シャッタ163a、1163aや左シャッタ163b,1163bが全閉位置である状態、不透過状態]とに変化可能な演出手段であり、
前記第二の演出手段は、前記第二の状態である場合に、前記第一の状態である場合よりも、前記第一の位置に位置する前記第一の演出手段を遊技者に視認困難とする演出手段であり、
前記第二の演出手段は、前記第一の演出手段の初期動作(以下、「第一の初期動作[例えば、図18に示すように、円盤装置1600,3600の右振り子体1610R,3610Rや左振り子体1610L,3610Lが可動最大位置に移動した後で、初期位置に移動する動作]」という。)の実行中において、該第一の演出手段が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の状態となる演出手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
従来の遊技台によれば、演出手段に改良の余地があったが、この遊技台によれば、演出手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。
また、昨今の遊技台は、種々の演出装置を組み合わせた演出を行っている。このように、種々の装置を備えた結果、予期しない位置に演出装置が移動してしまうと、複数の演出装置同士が衝突する可能性が出てくるなど、遊技内で復帰困難なトラブルとなり得る。そこで、予期しない移動があったと判断できた場合、早期に初期動作(ユーザリセット動作)を行うようにしている。
しかしながら、初期動作を行うと、遊技者が遊技台の近くにいた場合、遊技者にあまり見せたくはない演出装置の特定箇所も遊技者に見せてしまうおそれが出てくる。例えば、複数のセンサに検知させる移動を行った結果、大当り時にしか遊技者に見せない特定箇所を遊技者に見せてしまう場合がある。
本発明によれば、第一の演出手段の初期動作において、第一の演出手段が第一の位置に位置する場合に、第二の演出手段によって視認困難にすることができるので、遊技意欲の低減を防止することができる場合がある。
ここで、第一の演出手段は、第一の移動領域のみ移動可能なものであってもよいし、第一の移動領域以外の領域も移動可能なものであってもよいし、第一の移動領域を必ず移動するものであってもよいし、第一の移動領域を移動しないことがあってもよい。
また、第二の演出手段は、遊技に関連する演出のみを実行可能なものであってもよいし、遊技に関する演出以外の演出をさらに実行可能なものであってもよい。また、第二の演出手段は、遊技に関する演出を必ず実行するものであってもよいし、遊技に関する演出を実行しないことがあってもよい。
また、第一の演出手段は、第一の移動領域のうちの第一の位置に位置する場合にのみ遊技者に視認可能とされるものであってもよいし、第一の移動領域のうちの第一の位置に位置する場合以外にも遊技者に視認可能とされるものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の移動領域のうちの第一の位置に位置する場合に視認できないことがあってもよい。
また、第二の演出手段は、第一の状態と第二の状態とにのみ変化可能なものであってもよいし、第一の状態及び第二の状態以外の状態にも変化可能なものであってもよい。また、第二の演出手段は、第一の状態と第二の状態とに必ず変化するものであってもよいし、第一の状態に変化しない場合があってもよいし、第二の状態に変化しない場合があってもよい。
また、第二の演出手段は、第二の状態である場合に、第一の状態である場合よりも、第一の位置に位置する第一の演出手段を遊技者に必ず視認困難とするものであってもよいし、視認困難としないことがあってもよい。
また、第二の演出手段は、第一の初期動作の実行中において、第一の演出手段が第一の位置に位置する場合にのみ第二の状態となるものであってもよいし、第一の初期動作の実行中において、第一の演出手段が第一の位置に位置する場合以外にも第二の状態となるものであってもよい。また、第二の演出手段は、第一の初期動作の実行中において、第一の演出手段が第一の位置に位置する場合に必ず第二の状態となるものであってもよいし、第一の初期動作の実行中において、第一の演出手段が第一の位置に位置する場合に第二の状態とならない場合があってもよい。
また、『前記第二の演出手段は、遊技に関連して第二の移動領域を移動する演出手段[例えば、シャッタ装置163]であり、
前記第二の状態とは、前記第二の演出手段が前記第二の移動領域のうちの第二の位置に位置する状態[例えば、右シャッタ163a、1163aや左シャッタ163b,1163bが全閉位置である状態]のことであり、
前記第一の状態とは、前記第二の演出手段が前記第二の移動領域のうちの前記第二の位置とは別の第三の位置に位置する状態[例えば、右シャッタ163a,1163aや左シャッタ163b,1163bが全開位置である状態]のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第二の演出手段を移動させるという簡便な方法により、第一の位置に位置する第一の演出手段を隠すことができる場合がある。
また、『前記第二の演出手段は、前記第一の初期動作の実行に関連して初期動作(以下、「第二の初期動作[例えば、図19に示すように、シャッタ装置163の右シャッタ163a,1163aや左シャッタ163b,1163bが全閉位置に移動した後で、全開位置に移動する動作]」という。)を実行する演出手段であり、
前記第一の初期動作は、前記第二の初期動作の実行中において実行される初期動作である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の演出手段の初期動作を第二の演出手段の初期動作の実行中において実行できるので、初期動作における処理効率が向上する場合がある。
ここで、第二の演出手段は、第一の初期動作の実行に関連して第二の初期動作のみを実行するものであってもよいし、第一の初期動作の実行に関連して第二の初期動作以外の動作も実行可能なものであってもよい。また、第二の演出手段は、第一の初期動作の実行に関連して第二の初期動作を必ず実行するものであってもよいし、第一の初期動作の実行に関連して第二の初期動作を実行しないことがあってもよい。
また、第一の初期動作は、第二の初期動作の実行中にのみ実行されるものであってもよいし、第二の初期動作の実行中以外にも実行可能なものであってもよい。また、第一の初期動作は、第二の初期動作の実行中に必ず実行されるものであってもよいし、第二の初期動作の実行中に実行されないことがあってもよい。
また、『前記第二の演出手段は、演出表示を実行可能な演出表示手段[例えば、透過液晶表示装置1157]であり、
前記第一の状態とは、前記演出表示手段が透過表示を行う状態[例えば、透過状態]のことであり、
前記第二の状態とは、前記演出表示手段が不透過表示を行う状態[例えば、不透過状態]のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、演出表示手段を不透過状態とするという簡便な方法により、第一の位置に位置する第一の演出手段を隠すことができる場合がある。
ここで、演出表示手段は、演出表示のみを実行するものであってもよいし、演出表示以外の表示も実行可能なものであってもよい。また、演出表示手段は、演出表示を必ず実行するものであってもよいし、演出表示を実行しないことがあってもよい。
また、『前記演出表示手段[例えば、透過液晶表示装置1157]は、液晶シャッタを含む手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、液晶シャッタによる演出と初期動作における第一の演出手段の遮蔽を兼用することができるので、製品コストを低減できる場合がある。
ここで、演出表示手段は、液晶シャッタのみを含むものであってもよいし、液晶シャッタ以外のものを含むものであってもよい。
また、『前記第一の演出手段[例えば、円盤装置1600、円盤装置3600]は、遊技結果を表示する特定部[例えば、表示部材1613R,3613R]を備え、
前記第一の演出手段は、前記第一の位置[例えば、右振り子体1610R,3610Rの可動最大位置]に位置する場合に、前記特定部が遊技者に視認可能とされる演出手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、遊技の結果を表示する特定部を初期動作において確実に隠すことができるので、興趣の低減を防止することができる場合がある。
ここで、第一の演出手段は、第一の位置に位置する場合にのみ特定部が遊技者に視認可能とされるものであってもよいし、第一の位置に位置する場合以外にも特定部が遊技者に視認可能とされるものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の位置に位置する場合に必ず特定部が遊技者に視認されるものであってもよいし、第一の位置に位置する場合に特定部が遊技者に視認されないことがあってもよい。
また、『前記第二の演出手段[例えば、シャッタ装置163、透過液晶表示装置1157]は、遊技者側とは反対側を視認困難に遮蔽する遮蔽手段[例えば、右シャッタ163aや左シャッタ163b、透過液晶表示装置1157の液晶シャッタ]を少なくとも一部に含む演出手段であり、
前記第二の演出手段は、前記第二の状態[例えば、右シャッタ163aや左シャッタ163bが全閉位置である状態、不透過状態]である場合に、前記遮蔽手段によって前記第一の位置[例えば、右振り子体1610Rや左振り子体1610Lの可動最大位置、右振り子体3610Rや左振り子体3610Lの可動最大位置]に位置する前記第一の演出手段[例えば、円盤装置1600、円盤装置3600]の少なくとも一部を遮蔽する演出手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一に位置する第一の演出手段の少なくとも一部を確実に隠すことができる場合がある。
ここで、第二の演出手段は、遮蔽手段のみを含むものであってもよいし、遮蔽手段以外のものを含むものであってもよい。
また、第二の演出手段は、第二の状態である場合に、遮蔽手段によって第一の位置に位置する第一の演出手段の一部のみを遮蔽するものであってもよいし、第二の状態である場合に、遮蔽手段によって第一の位置に位置する第一の演出手段の全てを遮蔽するものであってもよいし、第二の状態である場合に、遮蔽手段によって第一の位置に位置する第一の演出手段以外のものも遮蔽するものであってもよい。また、第二の演出手段は、第二の状態である場合に、遮蔽手段によって第一の位置に位置する第一の演出手段の少なくとも一部を必ず遮蔽するものであってもよいし、第二の状態である場合に、遮蔽手段によって第一の位置に位置する第一の演出手段の少なくとも一部を遮蔽しないことがあってもよい。
また、『前記第一の演出手段[例えば、円盤装置1600、円盤装置3600]は、前記第一の移動領域のうちの第四の位置[例えば、右振り子体1610Rや左振り子体1610Lの初期位置、右振り子体3610Rや左振り子体3610Lの初期位置]に位置する場合に、遊技者に視認困難となる演出手段であり、
前記第一の初期動作とは、前記第一の演出手段が前記第四の位置から前記第一の位置に移動した後で、該第一の演出手段が該第一の位置から該第四の位置に移動する動作を含む初期動作のことであり、
前記第二の演出手段[例えば、シャッタ装置163、透過液晶表示装置1157]は、前記第一の初期動作の実行中において、前記第一の演出手段が前記第一の位置に位置するよりも前に前記第二の状態[例えば、右シャッタ163a、1163aや左シャッタ163b,1163bが全閉位置である状態、不透過状態]となり、該第一の演出手段が該第一の位置から前記第四の位置に移動した後で該第二の状態から前記第一の状態[例えば、右シャッタ163a,1163aや左シャッタ163b,1163bが全開位置である状態、透過状態]となる演出手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の演出手段の初期動作において、第一の演出手段を確実に隠すことができるので、興趣の低減を防止することができる場合がある。
ここで、第一の演出手段は、第一の移動領域のうちの第四の位置に位置する場合にのみ遊技者に視認困難となるものであってもよいし、第一の移動領域のうちの第四の位置以外の位置に位置する場合にも遊技者に視認困難となるものであってもよい。また、第一の演出手段は、第一の移動領域のうちの第四の位置に位置する場合に必ず遊技者に視認困難となるものであってもよいし、第一の移動領域のうちの第四の位置に位置する場合に遊技者に視認困難とならないことがあってもよい。
また、第一の初期動作は、第一の演出手段が第四の位置から第一の位置に移動した後で、第一の演出手段が第一の位置から第四の位置に移動する動作のみを含むものであってもよいし、第一の演出手段が第四の位置から第一の位置に移動した後で、第一の演出手段が第一の位置から第四の位置に移動する動作以外の動作をさらに含むものであってもよい。
また、『前記遊技台は、スロットマシン[例えば、スロットマシン100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、パチンコ機1000]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。なお、以上説明した実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や付記に適用してもよい。
100 スロットマシン
110〜112 リール
113 表示窓
130〜132 ベットボタン
135 スタートレバー
137〜139 ストップボタン
157 液晶表示装置
163 シャッタ装置
163a 右シャッタ
163b 左シャッタ
272,277 スピーカ
420 各種ランプ
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部
1157 透過液晶表示装置
1600 円盤装置
1610R 右振り子体
1610L 左振り子体
1613R 表示部材
1613L 表示部材
1163a 右シャッタ
1163b 左シャッタ
2163 ケース体
2163a 本体
2163b 蓋体
2600 リール演出装置
3600 円盤装置
3610R 右振り子体
3610L 左振り子体
3613R 表示部材
3613L 表示部材

Claims (10)

  1. 遊技に関連して第一の移動領域を移動する第一の演出手段と、
    遊技に関連して演出を実行する第二の演出手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記第一の演出手段は、前記第一の移動領域のうちの第一の位置に位置する場合に、遊技者に視認可能とされる演出手段であり、
    前記第二の演出手段は、第一の状態と第二の状態とに変化可能な演出手段であり、
    前記第二の演出手段は、前記第二の状態である場合に、前記第一の状態である場合よりも、前記第一の位置に位置する前記第一の演出手段を遊技者に視認困難とする演出手段であり、
    前記第二の演出手段は、前記第一の演出手段の初期動作(以下、「第一の初期動作」という。)の実行中において、該第一の演出手段が前記第一の位置に位置する場合に、前記第二の状態となる演出手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第二の演出手段は、遊技に関連して第二の移動領域を移動する演出手段であり、
    前記第二の状態とは、前記第二の演出手段が前記第二の移動領域のうちの第二の位置に位置する状態のことであり、
    前記第一の状態とは、前記第二の演出手段が前記第二の移動領域のうちの前記第二の位置とは別の第三の位置に位置する状態のことである、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技台であって、
    前記第二の演出手段は、前記第一の初期動作の実行に関連して初期動作(以下、「第二の初期動作」という。)を実行する演出手段であり、
    前記第一の初期動作は、前記第二の初期動作の実行中において実行される初期動作である、
    ことを特徴とする遊技台。
  4. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第二の演出手段は、演出表示を実行可能な演出表示手段であり、
    前記第一の状態とは、前記演出表示手段が透過表示を行う状態のことであり、
    前記第二の状態とは、前記演出表示手段が不透過表示を行う状態のことである、
    ことを特徴とする遊技台。
  5. 請求項4に記載の遊技台であって、
    前記演出表示手段は、液晶シャッタを含む手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記第一の演出手段は、遊技結果を表示する特定部を備え、
    前記第一の演出手段は、前記第一の位置に位置する場合に、前記特定部が遊技者に視認可能とされる演出手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記第二の演出手段は、遊技者側とは反対側を視認困難に遮蔽する遮蔽手段を少なくとも一部に含む演出手段であり、
    前記第二の演出手段は、前記第二の状態である場合に、前記遮蔽手段によって前記第一の位置に位置する前記第一の演出手段の少なくとも一部を遮蔽する演出手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記第一の演出手段は、前記第一の移動領域のうちの第四の位置に位置する場合に、遊技者に視認困難となる演出手段であり、
    前記第一の初期動作とは、前記第一の演出手段が前記第四の位置から前記第一の位置に移動した後で、該第一の演出手段が該第一の位置から該第四の位置に移動する動作を含む初期動作のことであり、
    前記第二の演出手段は、前記第一の初期動作の実行中において、前記第一の演出手段が前記第一の位置に位置するよりも前に前記第二の状態となり、該第一の演出手段が該第一の位置から前記第四の位置に移動した後で該第二の状態から前記第一の状態となる演出手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  9. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記遊技台は、スロットマシンである、
    ことを特徴とする遊技台。
  10. 請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記遊技台は、ぱちんこ機である、
    ことを特徴とする遊技台。
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