JP2016116323A - 電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラム - Google Patents

電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電力消費に関する目標をより確実に達成することが可能な電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラムを提供する。【解決手段】電力消費管理装置は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、前記演算部は、前記下り取得部による前記目標情報の取得または前記下り通知部による前記要求情報の通知に対する、前記上り取得部による前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。【選択図】図9

Description

本発明は、電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラムに関し、特に、電力消費の抑制に対する対価を演算する電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラムに関する。
従来、電力需給の逼迫時に一般家庭およびオフィス等の電力需要施設における電力消費が抑制されるように、電力需要施設における電力消費を管理する電力消費管理システムが開発されている。
たとえば、電力需給の逼迫が予想される場合、複数の電力需要施設における電力消費を管理する事業者が、電力消費に関する目標の情報を電力会社等から取得する。
事業者は、当該目標および各電力需要施設における通常の消費電力量に基づいて、各電力需要施設において削減すべき消費電力量を設定する。事業者は、設定した削減すべき消費電力量を各電力需要施設の需要家に通知することにより、各需要家に電力消費の抑制を要求する。
そして、事業者からの要求を受けた各需要家は、当該要求に応じるか否かを事業者に通知する。
たとえば、特許文献1(特開2014−120028号公報)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、管理装置は、利用の際に電力を消費する設備機器の管理を消費電力量の調整要求に基づいて行う管理装置であって、消費電力量の調整要求を受け入れるか否かに関する将来の予定を示す受け入れ可否情報を記憶している記憶部と、前記受け入れ可否情報の変更を示す予定変更情報を受け付ける受付部と、前記設備機器を利用したことに対する対価を示す対価情報を、前記受付部が前記予定変更情報を受け付けた時点から前記受付部が受け付けた前記予定変更情報が示している変更の対象となる予定時点までの間の時間長さに応じた情報となるように生成する対価情報生成部とを備える。
特開2014−120028号公報 特許第4995958号公報 特許第5117625号公報 特許第5395923号公報 特許第5117625号公報
しかしながら、たとえば、多くの需要家が事業者からの要求に従った電力消費の抑制を行わない場合、事業者が上記のような目標を達成できない可能性が高くなる。
また、要求に応じるか否かを需要家が事業者に通知するタイミングが遅い場合、当該目標の達成の可否を事業者が判断可能となるタイミングが遅くなる。このような場合、事業者は、目標達成のために必要な追加的な手段を取ることが困難となる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、電力消費に関する目標をより確実に達成することが可能な電力消費管理装置、電力消費管理方法および電力消費管理プログラムを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る電力消費管理装置は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、前記演算部は、前記下り取得部による前記目標情報の取得または前記下り通知部による前記要求情報の通知に対する、前記上り取得部による前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
(8)またこの発明の別の局面に係る電力消費管理装置は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部とを備え、前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
(9)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る電力消費管理方法は、電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
(10)またこの発明の別の局面に係る電力消費管理方法は、電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
(11)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る電力消費管理プログラムは、電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
(12)またこの発明の別の局面に係る電力消費管理プログラムは、電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
本発明は、このような特徴的な処理部を備える電力消費管理装置として実現することができるだけでなく、電力消費管理装置の一部または全部を実現する半導体集積回路として実現したり、電力消費管理装置を含むシステムとして実現したりすることができる。
本発明によれば、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムの概要を説明するための図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムの構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおける電力消費管理処理のシーケンスの一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、電力消費管理装置から送信される要求情報に含まれる施設目標情報の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、電力消費管理装置から送信される要求情報に含まれる推奨制御情報の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、需要家装置から送信される要求応答情報に含まれる設定予定情報の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、需要家装置から送信される要求応答情報に含まれる抑制予定情報の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおける電力消費管理装置の抑制量確保処理の動作手順の一例を定めたフローチャートである。 図9は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置の構成を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る需要家装置の構成を示す図である。
最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、前記演算部は、前記下り取得部による前記目標情報の取得または前記下り通知部による前記要求情報の通知に対する、前記上り取得部による前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、電力消費の抑制の要求に応じる旨を早期に通知した需要家に、より多くの対価を与えることができるため、応答情報の早めの送信を需要家に促すことができる。これにより、各電力需要施設において電力消費の抑制が行われるか否かを早期に把握することができるため、目標情報の示す目標を達成することができるか否かを早期に判断することができる。そして、たとえば、当該目標を達成することができないと判断した場合、電力消費の抑制が必要な対象期間の開始までに、当該目標の達成に必要な追加的な手段を取ることができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
(2)好ましくは、前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を算出する。
このような構成により、目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家に強く促すことができる。
(3)より好ましくは、前記電力消費管理装置は、さらに、前記電力需要施設における負荷の動作内容を制御する負荷制御部を備え、前記演算部は、前記電力需要施設における負荷のうち、前記負荷制御部の制御可能な前記負荷の電力消費の抑制量、および前記電力需要施設における電力消費の総抑制量の少なくともいずれか一方に関する抑制量条件を満たす場合に、前記抑制量条件を満たさない場合と比べて大きい値の前記未達度合いを算出する。
このような構成により、たとえば、各電力需要施設において設置された負荷のうち、電力消費管理装置が制御可能な負荷における電力消費の抑制量の合計値、および各電力需要施設における電力消費の抑制量の合計値に基づいて、上記目標を達成可能か否かを的確に判断することができる。そして、上記目標を達成することができないと判断した場合、上記未達度合いに応じた対価を需要家に与えることにより、電力消費のより多くの抑制を需要家に促し、上記目標を達成できる可能性を高めることができる。
(4)より好ましくは、前記下り通知部は、前記演算部によって前記未達度合いが算出された場合、前記電力需要施設における電力消費のより多くの抑制を要求するための再要求情報および前記より多くの抑制の要求に応じた場合により大きい値の前記対価が得られる旨を示す対価情報を前記需要家装置へ通知する。
このような構成により、たとえば、上記目標を達成することができないと判断した場合に、需要家に、より大きな対価が与えられる旨を提示しながら、電力消費のより多くの抑制を要求することができる。
(5)より好ましくは、前記所定条件は、前記目標の対象期間の開始まで所定時間以内になったこと、および前記電力需要施設における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたことの少なくともいずれか一方である。
このような構成により、たとえば、適切なタイミングにおいて未達度合いを算出することができるため、状況に合わせた適切な対価を算出することができる。
(6)より好ましくは、前記演算部は、前記電力需要施設における電力消費の総抑制量の予定値と前記電力需要施設において抑制すべき消費電力量との比に基づいて前記未達度合いを算出する。
このような構成により、上記比を用いて目標の未達度合いを的確に算出することができる。
(7)好ましくは、前記電力消費管理装置は、さらに、前記電力需要施設における負荷の動作内容を制御する負荷制御部を備え、前記演算部は、前記電力需要施設における負荷の電力消費の抑制量に基づいて前記対価を演算し、前記負荷制御部の制御可能な前記負荷の前記抑制量、および前記負荷制御部の制御可能でない前記負荷の前記抑制量に異なる値の重み付けを行い、前記重み付け後の各前記抑制量に基づいて前記対価を演算する。
このような構成により、需要家への対価を算出する際に、当該需要家の電力需要施設における電力消費の抑制量の評価に占める、電力消費管理装置により制御可能な負荷における電力消費の抑制量の評価の割合と、電力消費管理装置により制御不可能な負荷における電力消費の抑制量の評価の割合とを変えることができる。たとえば、電力消費管理装置により制御不可能な負荷については、電力消費を抑制するために需要家が当該負荷を直接操作しなければならないため、上記割合を高めに設定することができる。あるいは、電力消費管理装置により制御可能な負荷については、電力消費の抑制量を電力消費管理装置において事前に把握することができるメリットがあるため、上記割合を高めに設定することができる。
(8)本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部とを備え、前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、目標情報の示す目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家に強く促すことができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
(9)本発明の実施の形態に係る電力消費管理方法は、電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、電力消費の抑制の要求に応じる旨を早期に通知した需要家に、より多くの対価を与えることができるため、応答情報の早めの送信を需要家に促すことができる。これにより、各電力需要施設において電力消費の抑制が行われるか否かを早期に把握することができるため、目標情報の示す目標を達成することができるか否かを早期に判断することができる。そして、たとえば、当該目標を達成することができないと判断した場合、電力消費の抑制が必要な対象期間の開始までに、当該目標の達成に必要な追加的な手段を取ることができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
(10)本発明の実施の形態に係る電力消費管理方法は、電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、目標情報の示す目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家に強く促すことができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
(11)本発明の実施の形態に係る電力消費管理プログラムは、電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、電力消費の抑制の要求に応じる旨を早期に通知した需要家に、より多くの対価を与えることができるため、応答情報の早めの送信を需要家に促すことができる。これにより、各電力需要施設において電力消費の抑制が行われるか否かを早期に把握することができるため、目標情報の示す目標を達成することができるか否かを早期に判断することができる。そして、たとえば、当該目標を達成することができないと判断した場合、電力消費の抑制が必要な対象期間の開始までに、当該目標の達成に必要な追加的な手段を取ることができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
(12)本発明の実施の形態に係る電力消費管理プログラムは、電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する。
このような構成により、目標情報の示す目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家に強く促すことができる。したがって、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[システム構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムの概要を説明するための図である。
図1を参照して、住宅、ビルまたは工場等の電力需要施設3へ電力供給を行う電力会社1は、たとえば電力需給の逼迫が予想される場合に、アグリゲータ2に節電要請を行う。
アグリゲータ2は、たとえば、HEMS(Home Energy Management System)アグリゲータまたはBEMS(Building Energy Management System)アグリゲータ等、複数の電力需要施設3における省エネを支援する事業者である。アグリゲータ2は、電力会社1からの節電要請を受けると、各電力需要施設3における需要家4に節電要請を行う。
各需要家4は、アグリゲータ2からの節電要請を受けると、自己の電力需要施設3において電力消費を抑制する。
需要家4がアグリゲータ2からの節電要請に応じて電力需要施設3において節電を行うと、電力需要施設3からアグリゲータ2へネガワットすなわち削減された消費電力が提供される。アグリゲータ2は、各電力需要施設3から提供されたネガワットを電力会社1へ提供する。
これに対して、電力会社1は、アグリゲータ2へインセンティブ、すなわち節電の対価を与える。アグリゲータ2は、電力会社1から受けた当該対価を各需要家4に分配する。
このように、電力会社1は、各需要家4に節電の対価を与えることにより、電力需給の逼迫する時間帯における各電力需要施設3の電力消費の抑制を促し、電力の安定供給を図る。
図2は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムの構成を示す図である。
図2を参照して、電力消費管理システム101は、系統側管理装置11と、電力消費管理装置12と、複数の需要家装置13と、複数のスマートメータ14と、複数の制御負荷15と、複数の非制御負荷16とを備える。
系統側管理装置11は、たとえば電力会社1によって運用されるサーバであり、ネットワークを介して電力消費管理装置12と接続される。
電力消費管理装置12は、たとえばアグリゲータ2によって運用されるサーバであり、各電力需要施設3における需要家装置13とネットワークを介して接続される。電力消費管理装置12は、各電力需要施設3における電力消費を管理する。
複数の需要家4の各々の電力需要施設3において、需要家装置13と、スマートメータ14と、複数の制御負荷15と、複数の非制御負荷16とが設置される。
需要家装置13は、HEMSまたはBEMS等のシステムにおいて用いられる装置であり、たとえばアグリゲータ2によって導入される。需要家装置13は、スマートメータ14および各制御負荷15と通信接続される。
電力消費管理装置12は、需要家装置13を介して、当該需要家装置13と接続された各制御負荷15の動作内容を制御することができる。一方、電力消費管理装置12は、各非制御負荷16の動作内容を制御することができない。
制御負荷15および非制御負荷16は、たとえば電力需要施設3おいて設置された空調機器または照明機器等の電気的負荷である。
各制御負荷15は、たとえば数分ごとに、自己の消費電力の測定を行い、当該測定の結果と当該測定を行った際の自己の動作設定の内容とを示す制御負荷情報を需要家装置13へ送信する。具体的には、たとえば、制御負荷15が空調機器である場合、制御負荷15は、自己の消費電力の測定結果と、当該測定を行った際の自己の設定温度とを含む制御負荷情報を作成し、作成した制御負荷情報を需要家装置13へ送信する。
スマートメータ14は、たとえば数分ごとに、電力需要施設3における消費電力の測定を行い、当該測定の結果を示す施設情報を需要家装置13へ送信する。すなわち、施設情報は、電力需要施設3における各制御負荷15の消費電力および各非制御負荷16の消費電力の合計値を示す。
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおける電力消費管理処理について説明する。
電力消費管理システム101における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートおよびシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図3は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおける電力消費管理処理のシーケンスの一例を示す図である。
図3を参照して、まず、各需要家装置13は、たとえば、自己の電力需要施設3における各制御負荷15から過去24時間において受信した制御負荷情報と、当該電力需要施設3におけるスマートメータ14から過去24時間において受信した施設情報とに基づいて短期間実績情報を作成し、作成した短期間実績情報を電力消費管理装置12へ送信する(ステップS11)。
短期間実績情報は、たとえば、対応の電力需要施設3における過去24時間の消費電力の推移、当該電力需要施設3における各制御負荷15の過去24時間の消費電力の推移および各制御負荷15の過去24時間の動作設定の変更履歴を示す。
電力消費管理装置12は、短期間実績情報に基づいて、対応の電力需要施設3において設置されている制御負荷15の種類および数を認識することができる。
電力消費管理装置12は、電力需要施設3ごとすなわち需要家装置13ごとに、長期間実績情報を記憶している。長期間実績情報は、たとえば対応の電力需要施設3における過去数年間の消費電力の推移、当該電力需要施設3における各制御負荷15の過去数年間の消費電力の推移および各制御負荷15の過去数年間の動作設定の変更履歴を示す。
電力消費管理装置12は、各需要家装置13から短期間実績情報を受信すると、受信した短期間実績情報に基づいて、対応の長期間実績情報を更新する(ステップS12)。
次に、系統側管理装置11は、電力需給が逼迫すると予想した場合(ステップS13)、電力会社1からアグリゲータ2への節電要請として、電力消費管理装置12へ目標情報を送信する(ステップS14)。
目標情報は、たとえば、アグリゲータ2が各需要家4に節電を行わせるべき期間である節電期間と、アグリゲータ2が節電期間において達成すべき目標である全体節電目標とを示す。具体的には、目標情報は、全体節電目標として、アグリゲータ2が各需要家4に削減させるべき消費電力量の合計値、すなわち各電力需要施設3において削減されるべき消費電力量の合計値である総依頼抑制量を示す。
次に、電力消費管理装置12は、系統側管理装置11から目標情報を受信すると、自己の記憶している各長期間実績情報に基づいて、電力需要施設3における、節電期間に消費電力量の削減が行われなかった場合の消費電力量の推定を行う(ステップS15)。このとき、電力消費管理装置12は、たとえば、長期間実績情報を解析することにより得られた、対応の電力需要施設3における季節ごとの電力消費の傾向を考慮して当該推定を行ってもよい。
次に、電力消費管理装置12は、当該推定の結果得られた値である推定電力量および総依頼抑制量に基づいて、電力需要施設3ごとに施設目標情報を作成する。
施設目標情報は、たとえば、推定電力量と、電力需要施設3において節電期間に削減すべき消費電力量である節電目標とを示す。
ここで、電力消費管理装置12は、節電目標すなわち節電期間において削減すべき消費電力量を、たとえば、推定電力量の2割程度とする等、電力需要施設3において比較的容易に削減することができる消費電力量に設定する。
次に、電力消費管理装置12は、作成した施設目標情報および長期間実績情報に基づいて、推奨制御情報を電力需要施設3ごとに作成する。
推奨制御情報は、たとえば、電力需要施設3における各制御負荷15の、通常時の設定内容および節電期間において推奨される設定内容を示す。
次に、電力消費管理装置12は、電力需要施設3における電力消費の抑制を要求するための要求情報を電力需要施設3ごとに作成する。具体的には、電力消費管理装置12は、施設目標情報および推奨制御情報を含む要求情報を電力需要施設3ごとに作成する。
次に、電力消費管理装置12は、要求情報に対する応答を示し、かつ電力消費の抑制の要求に応じる旨を示す要求応答情報(応答情報)を早く送信した需要家4には、より多くの節電の対価が与えられる旨を示す対価情報Aを作成する。当該対価は、たとえば金銭である。なお、当該対価は、金銭、商品またはサービスと交換可能なポイント等であってもよい。
次に、電力消費管理装置12は、各需要家装置13へ対応の要求情報および対価情報Aを送信する(ステップS16)。
図4は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、電力消費管理装置から送信される要求情報に含まれる施設目標情報の一例を示す図である。
図4を参照して、テーブルTR1は、電力需要施設3における「推定電力量」と、「節電目標」すなわち節電期間において削減すべき消費電力量とを示している。
具体的には、テーブルTR1は、推定電力量が「100kWh」であり、節電目標が「10kWh」であることを示している。
図5は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、電力消費管理装置から送信される要求情報に含まれる推奨制御情報の一例を示す図である。
図5を参照して、テーブルTR2は、電力消費管理装置12が動作設定を変更することを推奨する「制御負荷15」である複数の「対象機器」の「通常時の動作設定等」と節電期間における「推奨の動作設定等」とを示している。
具体的には、たとえば、テーブルTR1は、制御負荷15である「エアコンA」の通常時の設定温度は「26℃」であり、節電期間における推奨の設定温度は「28℃」であることを示している。
たとえば、電力消費管理装置12は、動作設定を変更することを推奨する制御負荷15および当該制御負荷15の推奨の動作設定を、電力需要施設における快適さをできるだけ損なわないように決定する。
なお、電力消費管理装置12は、需要家4から事前に通知された、電力消費を抑制させるべき制御負荷15の優先順位に基づいて、動作設定を変更することを推奨する制御負荷15および当該制御負荷15の推奨の動作設定を決定してもよい。
また、電力消費管理装置12は、たとえば、制御負荷15ごとに消費電力量を予測し、予測結果に基づいて、動作設定を変更することを推奨する制御負荷15および当該制御負荷15の推奨の動作設定を決定してもよい。
再び図3を参照して、次に、需要家装置13は、電力消費管理装置12から要求情報および対価情報Aを受信し(ステップS16)、受信した要求情報および対価情報Aの内容を自己のディスプレイに表示する。
次に、需要家4は、需要家装置13のディスプレイに表示された要求情報および対価情報Aの内容を確認し、当該要求情報の示す、電力需要施設3における電力消費の抑制の要求に応じるか否か、すなわち自己の電力需要施設3において節電期間に節電を行うか否かを判断する。ここでは、需要家4は、電力消費の抑制の要求に応じると判断し、たとえば、電力消費管理装置12によって動作設定を変更することが推奨された制御負荷15の、節電期間における動作設定等の予定を需要家装置13に入力する。
需要家4は、電力消費管理装置12によって動作設定を変更することが推奨された制御負荷15以外の機器の動作設定等の予定を入力してもよい。ここでは、需要家4は、電力消費管理装置12によって動作設定を変更することが推奨された制御負荷15に加え、通常時において動作させている非制御負荷16である工場設備Aを、節電期間において停止させる旨を需要家装置13に入力する。
次に、需要家装置13は、需要家4による操作を受けて(ステップS17)、電力消費の抑制の要求に応じる旨を示す要求応答情報を作成する。
具体的には、需要家装置13は、需要家4の操作による操作を受けると、当該操作に基づいて設定予定情報を作成する。設定予定情報は、制御負荷15および非制御負荷16の節電期間における動作設定の予定等を示す。
需要家装置13は、作成した設定予定情報に基づいて、自己の電力需要施設3において節電期間に削減する予定の消費電力量(以下、抑制予定量とも称する。)等を示す抑制予定情報を作成する。
そして、需要家装置13は、設定予定情報および抑制予定情報を含む要求応答情報を作成し、作成した要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信する(ステップS18)。
図6は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、需要家装置から送信される要求応答情報に含まれる設定予定情報の一例を示す図である。
図6を参照して、テーブルTA1は、「制御負荷15」または「非制御負荷16」である複数の「対象機器」の「通常時の動作設定等」と節電期間における「予定の動作設定等」を示している。
具体的には、たとえば、テーブルTA1は、通常時において、制御負荷15である「エアコン」の設定温度が「26℃」であるが、節電期間においては、当該エアコンの設定温度が「28℃」に変更される予定であることを示している。また、テーブルTA1は、非制御負荷16である「工場設備A」は通常時において「ON」しているが、節電期間においては「OFF」する予定であることを示している。
図7は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおいて、需要家装置から送信される要求応答情報に含まれる抑制予定情報の一例を示す図である。
図7を参照して、テーブルTA2は、電力需要施設3において節電期間に削減される予定の消費電力量である「抑制予定量」と、電力需要施設3における各制御負荷15において節電期間に削減される予定の消費電力量の合計値である「制御負荷予定量」と、電力需要施設3における各非制御負荷16において節電期間に削減される予定の消費電力量の合計値である「非制御負荷予定量」とを示している。抑制予定量は、制御負荷予定量および非制御負荷予定量の合計値と等しい。
再び図3を参照して、次に、電力消費管理装置12は、各電力需要施設3における需要家装置13から要求応答情報を受信し(ステップS18)、受信した各要求応答情報の示す抑制予定量に基づいて、総予定抑制量を算出する。総予定抑制量は、各電力需要施設3における抑制予定量の合計値である。
また、電力消費管理装置12は、各需要家装置13から受信した要求応答情報の示す制御負荷予定量に基づいて、総制御負荷予定量を算出する。総制御負荷予定量は、各電力需要施設3における制御負荷予定量の合計値である。
次に、電力消費管理装置12は、全体節電目標の達成が見込める総予定抑制量を確保するための抑制量確保処理を行う。
具体的には、電力消費管理装置12は、抑制量確保処理として、まず、演算開始条件が満たされた否かを判断する。演算開始条件は、たとえば、節電期間の開始まで所定時間以内になったことである。
たとえば、電力消費管理装置12は、節電期間の開始までの残り時間が72時間以下となった場合、演算開始条件が満たされたと判断する。
ここで、需要家装置13は、要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信した後(ステップS16)、さらに、内容を変更した要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信する場合がある。たとえば、需要家4は、自己の電力需要施設3における抑制予定量を変更する場合、需要家装置13を操作することにより、変更後の抑制予定量を示す要求応答情報を需要家装置13から電力消費管理装置12へ送信する。
電力消費管理装置12は、たとえば、節電期間の開始まで所定時間以内になった後、電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたときにも演算開始条件が満たされたと判断する。
具体的には、たとえば、電力消費管理装置12は、節電期間の開始までの残り時間が72時間以下である場合において、変更後の抑制予定量を示す要求応答情報を需要家装置13から受信した場合、演算開始条件が満たされたと判断する。
電力消費管理装置12は、演算開始条件が満たされたと判断した場合(ステップS19)、さらに、総制御負荷予定量に関する抑制量条件および総予定抑制量に関する抑制量条件が満たされているか否かを判断する。
総制御負荷予定量に関する抑制量条件は、以下の式(1)で表される。ただし、cは定数であり、Ttは総制御負荷予定量であり、Siは全体節電目標すなわち総依頼抑制量である。定数cは、たとえば0.8である。
Tt/Si<c ・・・(1)
総予定抑制量に関する抑制量条件は、以下の式(2)で表される。ただし、dは定数であり、Tyは総予定抑制量であり、Siは総依頼抑制量である。定数dは、たとえば1.5である。
Ty/Si<d ・・・(2)
電力消費管理装置12は、たとえば、両方の抑制量条件すなわち式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件の両方が満たされていると判断した場合(ステップS20)、総予定抑制量が総依頼抑制量にどの程度達していないかを示す指標(以下、未達度合いとも称する。)を算出する(ステップS21)。
電力消費管理装置12は、以下の式(3)に従って、未達度合いRを算出する。ただし、eは定数であり、Tyは総予定抑制量であり、Siは総依頼抑制量である。定数eは、たとえば、式(2)における定数dと等しい。
R=e/(Ty/Si) ・・・(3)
式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件が満たされる場合、式(3)に従って算出された未達度合いRは、1より大きくなる。
一方、電力消費管理装置12は、たとえば、両方の抑制量条件が満たされていると判断した場合以外において、未達度合いを1に設定する。
すなわち、電力消費管理装置12は、両方の抑制量条件が満たされる場合、いずれか一方または両方の抑制量条件が満たされない場合に比べて大きい値の未達度合いRを算出する。
次に、電力消費管理装置12は、電力需要施設3における電力消費のより多くの抑制、すなわちより多くの消費電力量の削減を要求するための再要求情報を電力需要施設3ごとに作成する。再要求情報は、たとえば、対応の電力需要施設3に既に送信した要求情報(ステップS16)の内容と同一であってもよいし、当該要求情報に比べて、より厳しい節電目標を含むものであってもよい。
また、電力消費管理装置12は、たとえば、再要求情報の示す、電力消費のより多くの抑制の要求に応じた場合により大きい額の対価が得られる旨を示す対価情報Bを作成する。
具体的には、たとえば、対価情報Bは、現在の未達度合いと、電力消費のより多くの抑制の要求に応じた需要家4には当該未達度合いに応じた額の対価が支払われる旨とを示す。
次に、電力消費管理装置12は、各電力需要施設3へ対応の再要求情報および対価情報Bを送信する(ステップS22)。
次に、需要家装置13は、電力消費管理装置12から再要求情報および対価情報Bを受信し、受信した再要求情報および対価情報Bの内容を自己のディスプレイに表示する。
次に、需要家4は、需要家装置13のディスプレイに表示された再要求情報および対価情報Bの内容を確認し、再要求情報の示す、電力需要施設3における電力消費のより多くの抑制の要求に応じるか否かを判断する。ここでは、需要家4は、電力消費のより多くの抑制の要求に応じると判断する。そして、需要家4は、判断結果に基づいて、自己の電力需要施設3における制御負荷15および非制御負荷16の、節電期間における動作設定の予定を需要家装置13に入力する。
次に、需要家装置13は、需要家4の操作による操作を受けて(ステップS23)、電力需要施設3における電力消費のより多くの抑制の要求に応じる旨、すなわちすでに送信した要求応答情報の示す抑制予定量より多い抑制予定量を示す再要求応答情報を作成する。
具体的には、需要家装置13は、需要家4の操作による操作を受けると、当該操作に基づいて設定予定情報を作成する。設定予定情報は、制御負荷15および非制御負荷16の節電期間における動作設定の予定等を示す。
需要家装置13は、作成した設定予定情報に基づいて、自己の電力需要施設3において節電期間に削減する予定の消費電力量である抑制予定量等を示す抑制予定情報を作成する。
そして、需要家装置13は、設定予定情報および抑制予定情報を含む再要求応答情報を作成し、作成した再要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信する(ステップS24)。
次に、電力消費管理装置12は、各需要家装置13から再要求応答情報を受信し、受信した各再要求応答情報に基づいて、総予定抑制量および総制御負荷予定量を更新する。
電力消費管理システム101は、たとえば、上述のような抑制量確保処理(ステップS19〜ステップS24)を節電期間が始まる所定時間前の時刻まで繰り返す。
次に、電力消費管理装置12は、節電期間が到来すると、要求応答情報または再要求応答情報を自己に送信した需要家装置13に対応する各制御負荷15の動作内容を制御する。
具体的には、電力消費管理装置12は、節電期間が到来すると、電力需要施設3における各制御負荷15の動作内容を制御するための制御指令を電力需要施設3ごとに作成し、作成した各制御指令を対応の需要家装置13へ送信する。
制御指令は、たとえば、電力消費管理装置12が対応の需要家装置13から受信した要求応答情報および再要求応答情報のうち、電力消費管理装置12が最後に受信した要求応答情報または再要求応答情報に含まれていた設定予定情報に基づいて作成された情報であり、送信先の需要家装置13と通信接続された各制御負荷15の制御内容を含む。
次に、需要家装置13は、電力消費管理装置12から制御指令を受信すると、制御指令の内容に従って、各制御負荷15の動作内容等を変更することにより、電力需要施設3における節電を実施する(ステップS26)。
また、需要家4は、節電期間が到来すると、非制御負荷16を直接操作することにより、自己が需要家装置13に入力した非制御負荷16の動作設定の予定通りに、非制御負荷16の動作内容を変更する。
次に、需要家装置13は、たとえば、節電期間の終了後、自己の電力需要施設3において節電期間に削減された消費電力量、各制御負荷15において節電期間に削減された消費電力量の合計値、および各非制御負荷16において節電期間に削減された消費電力量の合計値を示す結果情報を電力消費管理装置12へ送信する(ステップS27)。
具体的には、需要家装置13は、節電期間においてスマートメータ14から取得した施設情報に基づいて、電力需要施設3において削減された消費電力量を算出する。また、需要家装置13は、節電期間において各制御負荷15から受信した制御負荷情報に基づいて、各制御負荷15において削減された消費電力量の合計値を算出する。また、需要家装置13は、電力需要施設3において削減された消費電力と各制御負荷15において削減された消費電力量の合計値との差から各非制御負荷16において削減された消費電力量の合計値を算出する。
次に、電力消費管理装置12は、各需要家装置13から結果情報を受信し、受信した結果情報に基づいて、各需要家装置13において節電期間に削減された消費電力量の合計値を示す全体結果情報を作成し、作成した全体結果情報を系統側管理装置11へ送信する(ステップS28)。
次に、系統側管理装置11は、電力消費管理装置12から全体結果情報を受信し、受信した全体結果情報に基づいて、アグリゲータ2に支払う対価の額を決定する。そして、電力消費管理装置12は、アグリゲータ2に支払う対価の額を示す全体対価情報を電力消費管理装置12へ送信する(ステップS29)。
次に、電力消費管理装置12は、系統側管理装置11から全体対価情報を受信すると、各電力需要施設3から受信した結果情報に基づいて、節電に対する貢献度を需要家4ごとに算出する(ステップS30)。
具体的には、電力消費管理装置12は、たとえば、以下の式(4)に従って、需要家4の貢献度Aを算出する。ただし、Sは、対応の需要家装置13が電力消費管理装置12へ要求応答情報(ステップS16)を送信した時期の早さに応じて決定される値である。Rは、電力消費管理装置12が対応の需要家装置13から要求応答情報または再要求応答情報を受信した際の未達度合いである。
詳細には、たとえば、要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信したが、再要求応答情報を送信しなかった需要家装置13については、未達度合いR=1として貢献度が算出される。また、要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信した後、さらに再要求応答情報を送信した需要家装置13については、送信した再要求応答情報が電力消費管理装置12に受信された際の未達度合いRが用いられる。
Tは、対応の電力需要施設3における各制御負荷15の電力消費の抑制量の合計値、すなわち各制御負荷15において削減された消費電力量の合計値に応じて決定される値である。Uは、対応の電力需要施設3における各非制御負荷16の電力消費の抑制量の合計値、すなわち各非制御負荷16において削減された消費電力量の合計値に応じて決定される値である。また、aおよびbは、値Tおよび値Uにそれぞれ重み付けするための定数である。
A=S×R×(a×T+b×U) ・・・(4)
式(4)における値Sは、たとえば、以下の式(5)に従って算出される。ただし、D1は、電力消費管理装置12が系統側管理装置11から目標情報を受信した日から(ステップS14)節電期間の開始時刻を含む日までの日数である。D2は、電力消費管理装置12が系統側管理装置11から目標情報を受信した日から(ステップS14)電力消費管理装置12が要求応答情報を需要家装置13から受信した日(ステップS18)までの日数である。
S=(D1+1)/(D2+1) ・・・(5)
ここで、「要求応答情報を需要家装置13から受信した日」は、複数の要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信した需要家装置13については、当該需要家装置13から最初に送信された要求応答情報を電力消費管理装置12が受信した日である。
式(4)における値Tは、たとえば、以下の式(6)に従って算出される。ただし、T1は、対応の電力需要施設3における各制御負荷15において節電期間に削減された消費電力量の合計値である。Gは、対応の電力需要施設3における節電目標の示す削減すべき消費電力量である。
T=T1/G ・・・(6)
ここで、消費電力量T1は、電力消費管理装置12が対応の需要家装置13から受信した結果情報(ステップS27)において示される値である。
式(4)における値Uは、たとえば、以下の式(7)に従って算出される。ただし、U1は、対応の電力需要施設3における各非制御負荷16において節電期間に削減された消費電力量の合計値である。U2は、対応の電力需要施設3において節電期間に消費電力量の削減が行われなかったと仮定した場合の消費電力量の推定値すなわち節電期間の開始前において算出した推定電力量である。Gは、対応の電力需要施設3における節電目標の示す削減すべき消費電力量である。
U=U1/(U2−G) ・・・(7)
ここで、消費電力量U1は、電力消費管理装置12が対応の需要家装置13から受信した結果情報(ステップS27)において示される値である。
次に、電力消費管理装置12は、算出した各需要家4の貢献度Aおよび系統側管理装置11から受信した全体対価情報に基づいて、各需要家4に支払うべき対価を算出する(ステップS31)。
たとえば、電力消費管理装置12は、需要家4Aに支払うべき対価の額Maを以下の式(8)に従って算出する。ただし、Aaは、需要家4Aの貢献度Aであり、Ab〜Azは、それぞれ需要家4B〜需要家4Zの貢献度Aである。また、Mは、全体対価情報の示す、電力会社1からアグリゲータ2に支払われる対価の額である。
Ma=M×Aa/(Aa+Ab+Ac+・・・+Az) ・・・(8)
つまり、需要家4に支払われる対価は、当該需要家4の貢献度Aが高いほど高くなる。詳細には、たとえば、当該対価は、需要家装置13が要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信する日が早いほど高くなり、また、需要家装置13が再要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信し、当該再要求応答情報が電力消費管理装置12に受信された際の未達度合いが高いほど高くなる。
次に、電力消費管理装置12は、算出した対価の額を示す対価支払情報を需要家4ごとに作成し、作成した各対価支払情報を対応の需要家装置13へ送信する(ステップS32)。たとえば、アグリゲータ2は、後日、電力会社1から支払われた対価を対価支払情報に基づいて各需要家4に分配する。
ここで、たとえば、需要家装置13は、電力消費管理装置12から要求情報を受信した際、抑制予定量を意図的に低く設定した要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信することにより、その後、電力消費管理装置12から再要求情報を受信した際に抑制予定量を高く設定した再要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信することができる。
これにより、電力消費管理装置12が1より高い未達度合いを用いて、当該需要家装置13に対応する需要家4の貢献度を算出することになり、当該需要家4により多くの対価が支払われることになるとも考えられる。
しかしながら、電力消費管理装置12は、各電力需要施設3へ再要求情報を送信する必要ができるだけ生じないように、つまり、各電力需要施設3へ要求情報を送信する頻度に対して、各電力需要施設3へ再要求情報を送信する頻度が極めて低くなるように、各電力需要施設3へ送信する要求情報の内容を決定する。
このため、需要家装置13が要求応答情報に含める抑制予定量を意図的に低く設定した場合であっても、当該需要家装置13に対応する需要家4は、電力消費管理装置12から再要求情報を受信するのが稀であるため、より多くの対価を受け取ることができない場合が多い。つまり、このような需要家装置13に対応する需要家4が、他の需要家4に比べて多くの利益を取得する可能性は低い。
次に、図3を用いて説明した抑制量確保処理について詳細に説明する。
図8は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システムにおける電力消費管理装置の抑制量確保処理の動作手順の一例を定めたフローチャートである。
図8を参照して、まず、電力消費管理装置12は、演算開始条件を満たすか否かを判断する(ステップS51)。具体的には、電力消費管理装置12は、節電期間の開始まで所定時間たとえば72時間以内となったことにより、演習開始条件を満たすと判断する(ステップS51でYES)。
次に、電力消費管理装置12は、抑制量条件を満たすか否かを判断する(ステップS52)。具体的には、電力消費管理装置12は、式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件の両方を満たすか否かを判断する。
電力消費管理装置12は、たとえば、式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件の両方を満たすと判断した場合(ステップS52でYES)、式(3)に従って未達度合いを算出する(ステップS53)。
次に、電力消費管理装置12は、各需要家装置13へ対応の再要求情報および対価情報Bを送信する(ステップS54)。
次に、電力消費管理装置12は、各需要家装置13から再要求応答情報を受信しながら、再要求情報および対価情報Bの送信から所定時間が経過するまで待機する(ステップS55でNO)。
次に、電力消費管理装置12は、再要求情報および対価情報Bの送信から所定時間が経過すると(ステップS55でYES)、節電期間の開始まで所定時間以内であるか否かを確認する(ステップS56)。具体的には、需要家装置13は、節電期間の開始までたとえば30分以内であるか否かを確認する。
次に、電力消費管理装置12は、節電期間の開始までの残り時間が30分より長い場合(ステップS56でNO)、再び演算開始条件を満たすか否かを判断する。
ここでは、電力消費管理装置12は、電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたか否かを確認する。具体的には、電力消費管理装置12は、変更された抑制予定量を示す要求応答情報を需要家装置13から受信したか否かを確認する。
電力消費管理装置12は、変更された抑制予定量を示す要求応答情報を需要家装置13から受信していない場合(ステップS51でNO)、節電期間の開始までたとえば30分以内であるか否かを確認する(ステップS56)。
一方、電力消費管理装置12は、変更された抑制予定量を示す要求応答情報を需要家装置13から受信した場合(ステップS51でYES)、式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件の両方を満たすか否かを判断する(ステップS52)。
電力消費管理装置12は、たとえば、式(1)の抑制量条件および式(2)の抑制量条件のいずれか一方または両方を満たさないと判断した場合(ステップS52でNO)、節電期間の開始までたとえば30分以内であるか否かを確認する(ステップS56)。
次に、電力消費管理装置12は、節電期間の開始までたとえば30分以内である場合(ステップS56でYES)、抑制量確保処理を終了する。
[装置構成]
図9は、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置の構成を示す図である。
図9を参照して、電力消費管理装置12は、上り通知部21と、負荷制御部22と、下り通知部23と、記憶部24と、下り取得部25と、処理部(演算部)26と、上り取得部27とを備える。
記憶部24は、各電力需要施設3の長期間実績情報を記憶している。上り取得部27は、各需要家装置13から短期間実績情報を取得し、取得した各短期間実績情報を処理部26へ出力する。
処理部26は、上り取得部27から受けた各短期間実績情報に基づいて、記憶部24の記憶する対応の長期間実績情報を更新する。
下り取得部25は、系統側管理装置11から目標情報を取得し、取得した目標情報を負荷制御部22および処理部26へ出力する。
処理部26は、下り取得部25から目標情報を受けると、記憶部24の記憶する長期間実績情報に基づいて、各電力需要施設3の推定電力量を算出する。
そして、処理部26は、各電力需要施設3の推定電力量および目標情報の示す総依頼抑制量に基づいて、電力需要施設3ごとに施設目標情報を作成する。施設目標情報は、電力需要施設3の推定電力量と、電力需要施設3において節電期間に削減すべき消費電力である節電目標とを示す。
処理部26は、作成した施設目標情報および処理部26の記憶する長期間実績情報に基づいて、電力需要施設3ごとに推奨制御情報を作成する。推奨制御情報は、たとえば、電力需要施設3における各制御負荷15の、通常時の設定内容および節電期間において推奨される設定内容を示す。
そして、処理部26は、施設目標情報および推奨制御情報を含む要求情報を電力需要施設3ごとに作成する。また、処理部26は、要求情報に対する応答を示す要求応答情報を早く送信した需要家4には、より多くの節電の対価が与えられる旨を示す対価情報Aを作成する。処理部26は、作成した各要求情報および対価情報Aを下り通知部23へ出力する。
下り通知部23は、処理部26から各要求情報および対価情報Aを受けて、各要求情報を対応の需要家装置13へ通知し、対価情報Aを各需要家装置13へ通知する。
上り取得部27は、各需要家装置13から要求応答情報を取得し、取得した各要求応答情報を処理部26へ出力する。
処理部26は、上り取得部27から受けた各要求応答情報の示す抑制予定量に基づいて、総予定抑制量を算出する。抑制予定量は、電力需要施設3において節電期間に削減される予定の消費電力量であり、総予定抑制量は、各電力需要施設3における抑制予定量の合計値である。
また、処理部26は、各要求応答情報の示す制御負荷予定量に基づいて、総制御負荷予定量を算出する。制御負荷予定量は、電力需要施設3における各制御負荷15において節電期間に削減される予定の消費電力量の合計値であり、総制御負荷予定量は、各電力需要施設3における制御負荷予定量の合計値である。
処理部26は、演算開始条件を満たすか否かを判断する。具体的には、処理部26は、節電期間の開始まで所定時間以内となった場合に演算開始条件を満たすと判断する。
また、処理部26は、たとえば、節電期間の開始まで当該所定時間以内になった後、電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたときにも演算開始条件を満たすと判断する。
具体的には、たとえば、需要家装置13が要求応答情報を送信した後、抑制予定量を変更した新たな要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信した場合、電力消費管理装置12における上り取得部27は、需要家装置13から当該要求応答情報を取得し、取得した当該要求応答情報を処理部26へ出力する。処理部26は、上り取得部27から当該要求応答情報を受けた場合に、演算開始条件を満たすと判断する。
処理部26は、演算開始条件を満たすと判断した場合、さらに、各電力需要施設3における制御負荷15の電力消費の抑制量に関する抑制量条件と、各電力需要施設3における電力消費の総抑制量に関する抑制量条件との両方を満たすか否かを判断する。
具体的には、処理部26は、総制御負荷予定量に関する式(1)の抑制量条件と、総予定抑制量に関する式(2)の抑制量条件とを満たすか否か判断する。
そして、処理部26は、両方の抑制量条件を満たすと判断した場合、各電力需要施設3における電力消費の総抑制量の予定値である総予定抑制量と、各電力需要施設3において抑制すべき消費電力量の合計値である総依頼抑制量との比に基づいて、未達度合いを算出する。
具体的には、処理部26は、式(3)に従って未達度合いを算出する。両方の抑制量条件を満たすと判断された場合において、式(3)に従って算出された未達度合いは1より大きくなるのに対して、両方の抑制量条件を満たすと判断された場合以外において、未達度合いは1に設定される。
すなわち、処理部26は、両方の抑制量条件を満たすと判断した場合、いずれか一方または両方の抑制量条件を満たさないと判断した場合に比べて、大きい値の未達度合いを算出する。
処理部26は、未達度合いを算出した場合に、電力需要施設3における電力消費のより多くの抑制を要求するための再要求情報を電力需要施設3ごとに作成する。また、処理部26は、再要求情報の示す抑制の要求に応じた場合により大きい額の対価が得られる旨を示す対価情報Bを作成する。処理部26は、作成した各再要求情報および対価情報Bを下り通知部23へ出力する。
下り通知部23は、処理部26によって未達度合いが算出された場合、再要求情報および対価情報Bを需要家装置13へ通知する。
具体的には、下り通知部23は、処理部26から各再要求情報および対価情報Bを受けると、各再要求情報を対応の需要家装置13へ通知し、対価情報Bを各需要家装置13へ通知する。
上り取得部27は、各需要家装置13から再要求応答情報を取得し、取得した各再要求応答情報を処理部26へ出力する。
処理部26は、上り取得部27から受けた各再要求応答情報に基づいて総予定抑制量および総制御負荷予定量を更新する。
負荷制御部22は、節電期間が到来すると、たとえば、要求応答情報または再要求応答情報を自己に送信した需要家装置13に対応する各制御負荷15の動作内容を制御する。
具体的には、負荷制御部22は、需要家装置13と通信を行う各制御負荷15の動作内容を制御するための制御指令を需要家装置13ごとに作成し、作成した各制御指令を下り通知部23へ出力する。
下り通知部23は、負荷制御部22から受けた各制御指令を対応の需要家装置13へ送信する。
上り取得部27は、たとえば節電期間の終了後、各需要家装置13から結果情報を取得し、取得した各結果情報を処理部26へ出力する。
処理部26は、上り取得部27から受けた各結果情報に基づき、各需要家装置13において節電期間に削減された消費電力量の合計値を示す全体結果情報を作成し、作成した全体結果情報を上り通知部21へ出力する。
上り通知部21は、処理部26から受けた全体結果情報を系統側管理装置11に通知する。
下り取得部25は、系統側管理装置11から全体対価情報を取得し、取得した全体対価情報を処理部26へ出力する。
処理部26は、下り取得部25から全体対価情報を受けると、電力需要施設3における電力消費の抑制に対して需要家4に与えられる対価を演算する。
具体的には、たとえば、処理部26は、電力需要施設3における各制御負荷15および各非制御負荷16の電力消費の抑制量に基づいて、需要家4に与えられる対価を演算する。
より具体的には、たとえば、処理部26は、負荷制御部22の制御可能な負荷である制御負荷15の電力消費の抑制量、および負荷制御部22の制御可能でない負荷である非制御負荷16の電力消費の抑制量に異なる値の重み付けを行い、重み付け後の抑制量に基づいて需要家4に与えられる対価を演算する。
たとえば、処理部26は、式(4)に従って、各需要家4の節電に対する貢献度を算出する。そして、処理部26は、算出した各需要家4の貢献度を用いて、式(8)に示す演算と同様に、各需要家に与えられる対価を算出する。
ここで、式(4)における値Sは、式(5)に従って算出される。式(5)における日数D1は、詳細には、電力消費管理装置12において、下り取得部25が系統側管理装置11から目標情報を取得した日から節電期間の開始時刻を含む日までの日数である。
また、式(5)における日数D2は、詳細には、電力消費管理装置12において、下り取得部25が系統側管理装置11から目標情報を受信した日から、上り取得部27が要求応答情報を需要家装置13から取得した日までの日数である。
すなわち、処理部26は、下り取得部25による系統側管理装置11からの目標情報の取得に対する、上り取得部27による需要家装置13からの要求応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の対価を演算する構成である。
なお、日数D2は、電力消費管理装置12において、下り通知部23が各需要家装置13に要求情報を通知した日から、上り取得部27が要求応答情報を需要家装置13から取得した日までの日数であってもよい。
すなわち、処理部26は、下り通知部23による要求情報の通知に対する、上り取得部27による需要家装置13からの要求応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の対価を演算する構成であってもよい。
処理部26は、算出した対価を示す対価支払情報を需要家4ごとに作成し、作成した各対価支払情報を下り通知部23へ出力する。
下り通知部23は、処理部26から受けた各対価支払情報を対応の需要家装置13へ送信する。
図10は、本発明の実施の形態に係る需要家装置の構成を示す図である。
図10を参照して、需要家装置13は、上り通知部50と、操作部51と、処理部52と、下り通知部53と、下り取得部54と、提示部55と、上り取得部56とを備える。
上り取得部56は、制御負荷15から制御負荷情報を取得し、取得した制御負荷情報を処理部52へ出力する。制御負荷情報は、制御負荷15が行った自己の消費電力の測定の結果と、当該測定を行った際の当該制御負荷15の動作設定の内容とを示す。
また、上り取得部56は、スマートメータ14から施設情報を取得し、取得した施設情報を処理部52へ出力する。施設情報は、スマートメータ14が行った電力需要施設3における消費電力の測定の結果を示す。
処理部52は、上り取得部56から受けた制御負荷情報および施設情報に基づいて短期間実績情報を作成し、作成した短期間実績情報を上り通知部50へ出力する。
上り通知部50は、処理部52から受けた短期間実績情報を電力消費管理装置12に通知する。
下り取得部54は、電力消費管理装置12から要求情報および対価情報Aを取得し、取得した要求情報および対価情報Aを処理部52へ出力する。
処理部52は、下り取得部54から受けた要求情報および対価情報Aの内容をたとえばディスプレイである提示部55に表示する。
操作部51は、要求情報および対価情報Aの内容を確認した需要家4による操作を受けて、当該操作の内容を示す通知を処理部52に出力する。
処理部52は、操作部51からの通知を受けて、当該通知の内容に基づいて要求応答情報を作成し、作成した要求応答情報を上り通知部50へ出力する。
上り通知部50は、処理部52から受けた要求応答情報を電力消費管理装置12に通知する。
下り取得部54は、電力消費管理装置12から再要求情報および対価情報Bを取得し、取得した再要求情報および対価情報Bを処理部52へ出力する。
処理部52は、下り取得部54から受けた再要求情報および対価情報Bの内容を提示部55に表示する。
操作部51は、再要求情報および対価情報Bの内容を確認した需要家4による操作を受けて、当該操作の内容を示す通知を処理部52へ出力する。
処理部52は、操作部51からの通知を受けて、再要求応答情報を作成し、作成した再要求応答情報を上り通知部50へ出力する。
下り取得部54は、電力消費管理装置12から制御指令を取得し、取得した制御指令を処理部52へ出力する。
処理部52は、下り取得部54から受けた制御指令に基づいて、各制御負荷15の動作内容を制御するための負荷制御情報を作成し、作成した各負荷制御情報を下り通知部53へ出力する。下り通知部53は、処理部52から受けた各負荷制御情報を対応の制御負荷15に通知する。
下り通知部53から負荷制御情報を受信した制御負荷15は、受信した負荷制御情報の内容に従って、自己の動作内容を変更する。
なお、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、需要家装置13は、需要家4による操作を受けて要求応答情報または再要求応答情報を作成する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
たとえば、需要家装置13は、事前に需要家4により設定された条件、または需要家4の予定等に基づいて、自動で要求応答情報または再要求応答情報を作成する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、電力消費管理装置12が需要家装置13へ送信する制御指令は、当該需要家装置13と通信接続された各制御負荷15の制御内容を含む構成であるとしたが、これに限定するものではなく、各制御負荷15の制御内容を含まない構成であってもよい。
この場合、たとえば、需要家装置13は、電力消費管理装置12から制御指令を受信すると、自己が電力消費管理装置12へ送信した要求応答情報および再要求応答情報のうち、最後に送信した要求応答情報または再要求応答情報に含めた設定予定情報に従って、自己と通信接続された各制御負荷15の動作内容等を変更する。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、電力消費管理装置12における処理部26は、制御負荷15の電力消費の抑制量に関する抑制量条件、および電力需要施設3における電力消費の総抑制量に関する抑制量条件の両方を満たすと判断した場合に、少なくともいずれか一方の抑制量条件を満たさないと判断した場合に比べて大きい値の未達度合いを算出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
たとえば、処理部26は、これら両方の抑制量条件のうち、少なくともいずれか一方の抑制量条件を満たすと判断した場合に、両方の抑制量条件を満たさないと判断した場合に比べて大きい値の未達度合いを算出する構成であってもよい。
具体的には、処理部26は、これら両方の抑制量条件のうち、少なくともいずれか一方の抑制量条件を満たすと判断した場合において、未達度合いが1より大きくなる数式を用いて未達度合いを算出する。一方、処理部26は、これら両方の抑制量条件を満たさないと判断した場合において、未達度合いを1に設定する。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、電力消費管理装置12における処理部26は、節電期間の開始まで所定時間以内となった場合、または、節電期間の開始まで当該所定時間以内になった後、電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けた場合に、演算開始条件を満たすと判断する構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、処理部26は、節電期間の開始まで当該所定時間以内になる前であっても、電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けた場合に、演算開始条件を満たすと判断する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、電力消費管理装置12における処理部26は、電力需要施設3において節電期間に削減された消費電力量が、当該電力需要施設3の節電目標に比べて所定割合以上低い場合に、当該電力需要施設3の需要家4に科す罰金を算出する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、電力消費管理装置12は、再要求情報および対価情報Bを需要家装置13へ送信した場合、送信した再要求情報および対価情報Bの内容、または再要求情報および対価情報Bを電力需要施設3へ送信した旨を、対応の需要家4により使用されるスマートフォン等の端末装置に通知してもよい。
これにより、需要家装置13へ再要求情報および対価情報Bが送信されたことを、対応の需要家4に、より確実に認識させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理システム101では、要求応答情報は、設定予定情報および抑制予定情報を含む構成であるとしたが、これに限定するものではなく、要求情報の示す電力消費の抑制の要求に応じる旨を示す情報であればよい。
たとえば、需要家装置13は、電力消費管理装置12から要求情報を受信した後、当該要求情報の示す節電目標を達成する予定である旨を示す要求応答情報を電力消費管理装置12へ送信する。
ところで、電力消費を管理する事業者からの要求に従った電力消費の抑制を多くの需要家が行わない場合、事業者が電力消費に関する目標を達成できない可能性が高くなる。
また、要求に応じるか否かを需要家が事業者に通知するタイミングが遅い場合、当該目標の達成の可否を事業者が判断可能となるタイミングが遅くなる。このような場合、事業者は、目標達成のために必要な追加的な手段を取ることが困難となる。
これに対して、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、下り取得部25は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する。下り通知部23は、下り取得部25によって目標情報が取得された場合に、電力需要施設3における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置13へ通知する。処理部(演算部)26は、抑制に対して与えられる対価を演算する。上り取得部27は、抑制の要求に応じる旨を示す要求応答情報(応答情報)を需要家装置13から取得する。また、処理部26は、下り取得部25による目標情報の取得または下り通知部23による要求情報の通知に対する、上り取得部27による要求応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の対価を演算する。
このような構成により、電力消費の抑制の要求に応じる旨を早期に通知した需要家4に、より多くの対価を与えることができるため、要求応答情報の早めの送信を需要家4に促すことができる。これにより、各電力需要施設3において電力消費の抑制が行われるか否かを早期に把握することができるため、目標情報の示す目標を達成することができるか否かを早期に判断することができる。そして、たとえば、当該目標を達成することができないと判断した場合、電力消費の抑制が必要な対象期間の開始までに、当該目標の達成に必要な追加的な手段を取ることができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、処理部26は、さらに、下り通知部23によって要求情報が通知された後、演算開始条件を満たす場合に、目標の未達度合いを算出し、算出した未達度合いが大きいほど大きい値の対価を算出する。
このような構成により、目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家4に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家4に強く促すことができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、負荷制御部22は、電力需要施設3における負荷の動作内容を制御する。処理部26は、電力需要施設3における負荷のうち、負荷制御部22の制御可能な負荷の電力消費の抑制量、および電力需要施設3における電力消費の総抑制量の少なくともいずれか一方に関する抑制量条件を満たす場合に、抑制量条件を満たさない場合と比べて大きい値の未達度合いを算出する。
このような構成により、たとえば、各電力需要施設3において設置された負荷のうち、電力消費管理装置12が制御可能な負荷である制御負荷15における電力消費の抑制量の合計値、および各電力需要施設3における電力消費の抑制量の合計値に基づいて、上記目標を達成可能か否かを的確に判断することができる。そして、上記目標を達成することができないと判断した場合、上記未達度合いに応じた対価を需要家4に与えることにより、電力消費のより多くの抑制を需要家4に促し、上記目標を達成できる可能性を高めることができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、下り通知部23は、処理部26によって未達度合いが算出された場合、電力需要施設3における電力消費のより多くの抑制を要求するための再要求情報およびより多くの抑制の要求に応じた場合により大きい値の対価が得られる旨を示す対価情報Bを需要家装置13へ通知する。
このような構成により、たとえば、上記目標を達成することができないと判断した場合に、需要家4に、より大きな対価が与えられる旨を提示しながら、電力消費のより多くの抑制を要求することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、演算開始条件は、目標の対象期間の開始まで所定時間以内になったこと、および電力需要施設3における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたことの少なくともいずれか一方である。
このような構成により、たとえば、適切なタイミングにおいて未達度合いを算出することができるため、状況に合わせた適切な対価を算出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、処理部26は、電力需要施設3における電力消費の総抑制量の予定値と電力需要施設3において抑制すべき消費電力量との比に基づいて未達度合いを算出する。
このような構成により、上記比を用いて目標の未達度合いを的確に算出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、負荷制御部22は、電力需要施設3における負荷の動作内容を制御する。処理部26は、電力需要施設3における負荷の電力消費の抑制量に基づいて対価を演算する。負荷制御部22の制御可能な負荷である制御負荷15における電力消費の抑制量、および負荷制御部22の制御可能でない負荷である非制御負荷16における電力消費の抑制量に異なる値の重み付けを行い、重み付け後の各抑制量に基づいて対価を演算する。
このような構成により、需要家4への対価を算出する際に、当該需要家4の電力需要施設3における電力消費の抑制量の評価に占める、電力消費管理装置12により制御可能な負荷における電力消費の抑制量の評価の割合と、電力消費管理装置12により制御不可能な負荷における電力消費の抑制量の評価の割合とを変えることができる。たとえば、電力消費管理装置12により制御不可能な負荷については、電力消費を抑制するために需要家4が当該負荷を直接操作しなければならないため、上記割合を高めに設定することができる。あるいは、電力消費管理装置12により制御可能な負荷については、電力消費の抑制量を電力消費管理装置12において事前に把握することができるメリットがあるため、上記割合を高めに設定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、下り取得部25は、電力消費の目標を示す目標情報を取得する。下り通知部23は、下り取得部25によって目標情報が取得された場合に、電力需要施設3における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置13へ通知する。処理部26は、抑制に対して与えられる対価を演算する。処理部26は、さらに、下り通知部23によって要求情報が通知された後、演算開始条件を満たす場合に、目標の未達度合いを算出し、未達度合いが大きいほど大きい値の対価を算出する。
このような構成により、目標情報の示す目標の未達度合いが大きいほどより大きい対価を需要家4に与えることができるため、当該未達度合いが大きい場合、電力消費の抑制を需要家4に強く促すことができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る電力消費管理装置では、電力消費に関する目標をより確実に達成することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、
前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、
前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、
前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、
前記演算部は、前記下り取得部による前記目標情報の取得または前記下り通知部による前記要求情報の通知に対する、前記上り取得部による前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算し、
前記要求情報は、前記目標の対象期間における、前記電力需要施設において抑制すべき消費電力量の目標値を示し、
前記応答情報は、前記対象期間における、前記電力需要施設における消費電力量の予定値および前記電力需要施設における負荷の動作内容の予定を示し、
HEMSまたはBEMSにおいて用いられる、電力消費管理装置。
[付記2]
電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、
前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、
前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、
前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、
前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算し、
前記要求情報は、前記目標の対象期間における、前記電力需要施設において抑制すべき消費電力量の目標値を示し、
前記応答情報は、前記対象期間における、前記電力需要施設における消費電力量の予定値および前記電力需要施設における負荷の動作内容の予定を示し、
HEMSまたはBEMSにおいて用いられる、電力消費管理装置。
1 電力会社
2 アグリゲータ
3 電力需要施設
4,4A,4B,4Z 需要家
11 系統側管理装置
12 電力消費管理装置
13 需要家装置
14 スマートメータ
15 制御負荷
16 非制御負荷
21,50 上り通知部
22 負荷制御部
23,53 下り通知部
24 記憶部
25,54 下り取得部
27,56 上り取得部
26 処理部(演算部)
52 処理部
51 操作部
55 提示部
101 電力消費管理システム

Claims (12)

  1. 電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、
    前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部と、
    前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得する上り取得部とを備え、
    前記演算部は、前記下り取得部による前記目標情報の取得または前記下り通知部による前記要求情報の通知に対する、前記上り取得部による前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理装置。
  2. 前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を算出する、請求項1に記載の電力消費管理装置。
  3. 前記電力消費管理装置は、さらに、
    前記電力需要施設における負荷の動作内容を制御する負荷制御部を備え、
    前記演算部は、前記電力需要施設における負荷のうち、前記負荷制御部の制御可能な前記負荷の電力消費の抑制量、および前記電力需要施設における電力消費の総抑制量の少なくともいずれか一方に関する抑制量条件を満たす場合に、前記抑制量条件を満たさない場合と比べて大きい値の前記未達度合いを算出する、請求項2に記載の電力消費管理装置。
  4. 前記下り通知部は、前記演算部によって前記未達度合いが算出された場合、前記電力需要施設における電力消費のより多くの抑制を要求するための再要求情報および前記より多くの抑制の要求に応じた場合により大きい値の前記対価が得られる旨を示す対価情報を前記需要家装置へ通知する、請求項2または請求項3に記載の電力消費管理装置。
  5. 前記所定条件は、前記目標の対象期間の開始まで所定時間以内になったこと、および前記電力需要施設における電力消費の抑制内容が変更される旨の通知を受けたことの少なくともいずれか一方である、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の電力消費管理装置。
  6. 前記演算部は、前記電力需要施設における電力消費の総抑制量の予定値と前記電力需要施設において抑制すべき消費電力量との比に基づいて前記未達度合いを算出する、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の電力消費管理装置。
  7. 前記電力消費管理装置は、さらに、
    前記電力需要施設における負荷の動作内容を制御する負荷制御部を備え、
    前記演算部は、前記電力需要施設における負荷の電力消費の抑制量に基づいて前記対価を演算し、前記負荷制御部の制御可能な前記負荷の前記抑制量、および前記負荷制御部の制御可能でない前記負荷の前記抑制量に異なる値の重み付けを行い、前記重み付け後の各前記抑制量に基づいて前記対価を演算する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力消費管理装置。
  8. 電力消費の目標を示す目標情報を取得する下り取得部と、
    前記下り取得部によって前記目標情報が取得された場合に、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知する下り通知部と、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算する演算部とを備え、
    前記演算部は、さらに、前記下り通知部によって前記要求情報が通知された後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理装置。
  9. 電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、
    電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、
    前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、
    前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、
    前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理方法。
  10. 電力消費管理装置における電力消費管理方法であって、
    電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、
    前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを含み、
    前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理方法。
  11. 電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、
    電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、
    前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、
    前記抑制の要求に応じる旨を示す応答情報を前記需要家装置から取得するステップと、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、
    前記対価を演算するステップにおいては、前記目標情報の取得または前記要求情報の通知に対する、前記応答情報の取得のタイミングが早いほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理プログラム。
  12. 電力消費管理装置において用いられる電力消費管理プログラムであって、コンピュータに、
    電力消費の目標を示す目標情報を取得するステップと、
    前記目標情報を取得した後、電力需要施設における電力消費の抑制を要求するための要求情報を需要家装置へ通知するステップと、
    前記抑制に対して与えられる対価を演算するステップとを実行させるためのプログラムであり、
    前記対価を演算するステップにおいては、前記要求情報を前記需要家装置へ通知した後、所定条件を満たす場合に、前記目標の未達度合いを算出し、前記未達度合いが大きいほど大きい値の前記対価を演算する、電力消費管理プログラム。
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