JP2016116275A - 非常用油ポンプの監視システム - Google Patents

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亮介 ▲浜▼▲崎▼
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Abstract

【課題】非常用油ポンプモータに流れる電流を制御する回路の異常検出を行うことで、非常用油ポンプモータ起動時の状態監視レベルを向上させる非常用油ポンプの監視システムを得る。【解決手段】非常用油ポンプの監視システムは、制御電源からモータに繋がる主回路と、モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、バイパス回路に設置された分圧抵抗と、分圧抵抗に接続された可変抵抗と、分圧抵抗と可変抵抗の合成抵抗を測定する抵抗測定器と、を備え、分圧抵抗および可変抵抗の合成抵抗を測定した抵抗値測定結果を出力させ、バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とするものである。【選択図】図2

Description

この発明は、非常用油ポンプモータの起動時において、非常用油ポンプモータの異常を電気的に監視することにより、非常用油ポンプモータの起動時の状態監視レベルを向上させるための非常用油ポンプの監視システムに関するものである。
従来の非常用油ポンプモータ起動時の保護監視は、非常用油ポンプモータ起動の主回路及びその回路に設置されている機器の異常検出をおこなっていた。また、非常用油ポンプモータに電源を供給するための起動開閉器の接点に並列された抵抗により、主回路に流れる電流や印加される電圧の異常を検出することで非常用油ポンプモータを保護していた。
特開平11−113162号公報
非常用ポンプモータは、交流電動機に故障が発生した場合や電源が遮断された場合に、油の供給を継続させるために非常用として備えられている。そのため、非常時には必ず正常に起動させなければならない重要なものであるにも係わらず、非常用油ポンプモータの保護監視は、非常用油ポンプモータ起動時の主回路の異常やその回路に設置された機器の異常検出を行うだけであり、非常用油ポンプモータに供給する電流を制御するバイパス回路の異常検出は行われておらず、非常用油ポンプモータ起動回路の信頼性に欠けるという問題があった。
バイパス回路は、分圧抵抗とその分圧抵抗をバイパスする接点で構成されており、バイパスの接点の入切により回路の抵抗値を変えることで、非常用油ポンプモータへの電流値を制御している。
そこで、この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、非常用油ポンプモータに流れる電流を制御する回路の異常検出を行うことで、非常用油ポンプモータ起動時の状態監視レベルを向上させる非常用油ポンプの監視システムを得ることを目的とする。
この発明に係る非常用油ポンプの監視システムは、制御電源からモータに繋がる主回路と、前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、前記分圧抵抗と前記可変抵抗の合成抵抗を測定する抵抗測定器と、を備え、前記分圧抵抗および前記可変抵抗の合成抵抗を測定した抵抗値測定結果を出力させ、前記バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とするものである。
また、この発明に係る非常用油ポンプの監視システムは、制御電源からモータに繋がる主回路と、前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、前記バイパス回路と前記可変抵抗を含むモータ制御回路に流れる電流を測定する電流計と、を備え、前記モータ制御回路に流れる電流を測定した電流値測定結果を出力させ、前記バイパス回路および前記モータ制御回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移
行したかを監視することを特徴とするものである。
さらにまた、この発明に係る非常用油ポンプの監視システムは、制御電源からモータに繋がる主回路と、前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、前記分圧抵抗にかかる電圧を測定する電圧計と、を備え、前記分圧抵抗にかかる電圧を測定した電圧値測定結果を出力させ、前記バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とするものである。
この発明による非常用油ポンプの監視システムによれば、分圧抵抗と可変抵抗の合成抵抗を測定する抵抗測定器とを備えたので、分圧抵抗および可変抵抗の合成抵抗を測定した抵抗値測定結果を出力させ、バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータが正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
また、この発明による非常用油ポンプの監視システムによれば、バイパス回路と可変抵抗を含むモータ制御回路に設置され、モータ制御回路に流れる電流を測定する電流計を備えたので、モータ制御回路に流れる電流を測定した電流値測定結果を出力させ、バイパス回路およびモータ制御回路を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータが正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
さらにまた、この発明による非常用油ポンプの監視システムによれば、分圧抵抗にかかる電圧を測定する電圧計を備えたので、分圧抵抗にかかる電圧を測定した電圧値測定結果を出力させ、バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータが正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
この発明の実施の形態1における非常用油ポンプの監視システムが適用されるタービン潤滑油系統の概略図である。 この発明の実施の形態1における非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。 この発明の実施の形態2における非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。 この発明の実施の形態3における非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。
実施の形態1.
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態1について説明する。なお、各図面において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
図1は、この発明の実施の形態1に係る非常用油ポンプの監視システムが適用されるタービン潤滑油系統の概略図である。通常、発電等に用いられるガスタービンや蒸気タービンのような大型の回転電機においては、第1の常用油ポンプ24あるいは第2の油ポンプ25を用いて、油タンク20から潤滑油をタービン22や発電機21の軸受23等に供給している。潤滑油を軸受23に供給する際、通常は第1の常用油ポンプ24または第2の常用油ポンプ25で供給をおこなっているが、第1の常用油ポンプ24または第2の常用油ポンプ25に異常が発生した場合は、非常用油ポンプ26で潤滑油を軸受23に供給する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。図2に示すように、非常用油ポンプの監視システムは、電動機10と非常用油ポンプモータ1への電源供給を制御するコントロールセンタ11から構成されており、ケーブルなどにより接続されている。電動機10は、潤滑油を送るための非常用油ポンプモータ1とその非常用油ポンプモータ1を回転させるために電流を受ける回路である巻線14を備えている。電動機10は、図1で示した非常用油ポンプ26を稼働させるものである。
また、非常用油ポンプモータ1への電源供給を制御する装置であるコントロールセンタ11は、制御電源15から非常用油ポンプモータ1に繋がる主回路と、バイパス回路8を備えている。バイパス回路8は、非常用油ポンプモータ1への電源供給回路の電圧を制御するために用いられる抵抗である分圧抵抗2と、分圧抵抗2をバイパスする(非常用油ポンプモータ1への電流を上げる)ための分圧抵抗短絡回路であるバイパス接点4から構成されており、バイパス接点4の入切により回路の抵抗値を変えることで、非常用油ポンプモータ1への電流値を制御している。
また、図2に示した非常用油ポンプの監視システムには、非常用油ポンプモータ1への電源供給をオン/オフするための装置である遮断器12および遮断器13が設けられている。
さらにまた、実施の形態1における非常用油ポンプの監視システムには、分圧抵抗2と非常用油ポンプモータ1への電源供給回路の電圧を制御するために抵抗値を変えられる抵抗である可変抵抗3の合成抵抗を測定する抵抗測定器5が設置されている。
次に、図2に示した実施の形態1の非常用油ポンプの監視システムの動作について説明する。
非常用油ポンプの監視システムの正常時は、非常用油ポンプモータ1の起動時に、バイパス接点4が「開」になっているため、分圧抵抗2と可変抵抗3は繋がった状態となる。よって、分圧抵抗2と可変抵抗3が繋がった抵抗値が、非常用油ポンプモータ1を起動させるので、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計通りの回転数を示した状態となる。つまり、バイパス回路8の抵抗値は、非常用油ポンプモータ1の起動に適した抵抗値が得られる。
一方、非常用油ポンプの監視システムの異常発生時(接点不良等によりバイパス接点4が「閉」の状態を継続した場合)は、非常用油ポンプモータ1の起動時に、バイパス接点4が「閉」の状態になっているため、バイパス回路8に所望の抵抗値が得られない。そのため、非常用油ポンプモータ1に大きな電流が流れることになり、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計と異なる回転数を示した状態となり異常に繋がる。
図2に示すように、実施の形態1における非常用油ポンプの監視システムにおいては、分圧抵抗2と可変抵抗3の合成抵抗を測定する抵抗測定器5を設置することで、非常用油ポンプモータ1へ繋がる回路の抵抗を測定することができる。よって、非常用油ポンプモータ1の起動時に、分圧抵抗2のバイパス接点4が「閉」になっている場合に(通常、非常用油ポンプモータ1の起動時は、バイパス接点4が「開」になる)、抵抗値異常を検出することができ、非常用油ポンプモータ1の回転数異常を検出することができるという効果がある。
実施の形態1においては、抵抗測定器5により分圧抵抗2および可変抵抗3の合成抵抗を測定した抵抗値測定結果を出力させ、バイパス回路8を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータ1が正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係る非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。実施の形態2において、実施の形態1と同一の符号については、実施の形態1と同一の構成であるので説明を省略する。
実施の形態2においては、図3に示すように、非常用油ポンプの監視システにおいて、バイパス回路8と可変抵抗3を含むモータ制御回路9にそのモータ制御回路9に流れる電流を測定する電流計6を設置している。つまり、実施の形態2においては、制御電源15から非常用油ポンプモータ1に繋がる主回路ではなく、電流計6をモータ制御回路9に設置している。
次に実施の形態2の動作について説明する。
非常用油ポンプの監視システムの正常時は、非常用油ポンプモータ1の起動時に、バイパス接点4が「開」になるため、電流が分圧抵抗2を流れ、非常用油ポンプモータ1の起動に適した電流が非常用油ポンプモータ1に供給される。よって、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計通りの回転数を示している。
一方、非常用油ポンプの監視システムの異常発生時(接点不良等によりバイパス接点4が「閉」の状態を継続した場合)は、非常用油ポンプモータ1の起動時に、バイパス接点4が「閉」の状態になっているため、分圧抵抗2に電流が流れない。そのため、非常用油ポンプモータ1に大きな電流が流れることになり、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計と異なる回転数を示す異常に繋がる。
図3に示すように、実施の形態2における非常用油ポンプの監視システムにおいては、モータ制御回路9に流れる電流を測定する電流計6をモータ制御回路9に設置することで、モータ制御回路9に流れる電流値を測定することができる。よって、非常用油ポンプモータ1の起動時に、分圧抵抗2のバイパス接点4が「閉」になっている場合に、分圧抵抗2が短絡されることから電流値が大きくなることにより非常用油ポンプモータ1の回転数が上昇する異常を検出することができるという効果がある。
実施の形態2においては、バイパス回路8と可変抵抗3を含むモータ制御回路9に設置され、モータ制御回路9に流れる電流を測定する電流計6を備え、モータ制御回路9に流れる電流を測定した電流値測定結果を出力させ、バイパス回路およびモータ制御回路9を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータ1が正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3に係る非常用油ポンプの監視システムを示す回路図である。実施の形態3において、実施の形態1と同一の符号については、実施の形態1と同一の構成であるので説明を省略する。図4に示すように、実施の形態3における非常用油ポンプの監視システムにおいては、分圧抵抗2にかかる電圧を測定する電圧計7を設置している。
次に、図4に示した実施の形態3の非常用油ポンプの監視システムの動作について説明する。
非常用油ポンプの監視システムの正常時は、非常用油ポンプモータ1の起動時に、バイパス接点4が「開」になるため、バイパス回路8に所定の電圧が印加される。よって、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計通りの回転数を示す。
一方、非常用油ポンプの監視システムの異常発生時(接点不良等によりバイパス接点4が「閉」の状態を継続した場合)は、非常用油ポンプモータ1の起動時に分圧抵抗2に電圧が掛からないことから、非常用油ポンプモータ1に大きな電流が流れることになり、非常用油ポンプモータ1の回転数が設計と異なる回転数を示した状態となり異常に繋がる。
図4に示すように、実施の形態3における非常用油ポンプの監視システムにおいては、分圧抵抗2にかかる電圧を測定する電圧計7を設置することで、分圧抵抗2にかかる電圧を測定することができる。よって、非常用油ポンプモータ1の起動時に、分圧抵抗2のバイパス接点4が「閉」になっている場合に、分圧抵抗2が短絡されることから分圧抵抗2に電圧がかかっていないことを検出することができると共に、非常用油ポンプモータ1に流れる電流が大きくなることにより非常用油ポンプモータ1の回転数が上昇する異常を検出することができる効果がある。
以上のように、実施の形態3においては、分圧抵抗2にかかる電圧を測定した電圧値測定結果を出力させ、バイパス回路8を含む内部回路の異常を監視することで、非常用油ポンプモータ1が正常に起動状態に移行したかを監視することができる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 非常用油ポンプモータ、2 分圧抵抗、3 可変抵抗、4 バイパス接点、5 抵抗測定器、6 電流計、7 電圧計、8 バイパス回路、9 モータ制御回路、10 電動機、11 コントロールセンタ、12 遮断器、13 遮断器、14 巻線、15 制御電源、20 油タンク、21 発電機、22 タービン、23 軸受、24 第1の常用油ポンプ、25 第2の常用油ポンプ、26 非常用油ポンプ

Claims (3)

  1. 制御電源からモータに繋がる主回路と、
    前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、
    前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、
    前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、
    前記分圧抵抗と前記可変抵抗の合成抵抗を測定する抵抗測定器と、を備え、
    前記分圧抵抗および前記可変抵抗の合成抵抗を測定した抵抗値測定結果を出力させ、前記バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とする非常用油ポンプの監視システム。
  2. 制御電源からモータに繋がる主回路と、
    前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、
    前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、
    前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、
    前記バイパス回路と前記可変抵抗を含むモータ制御回路に設置され、前記モータ制御回路に流れる電流を測定する電流計と、を備え、
    前記モータ制御回路に流れる電流を測定した電流値測定結果を出力させ、前記バイパス回路および前記モータ制御回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とする非常用油ポンプの監視システム。
  3. 制御電源からモータに繋がる主回路と、
    前記モータに供給する電流を制御するバイパス回路と、
    前記バイパス回路に設置された分圧抵抗と、
    前記分圧抵抗に接続された可変抵抗と、
    前記分圧抵抗にかかる電圧を測定する電圧計と、を備え、
    前記分圧抵抗にかかる電圧を測定した電圧値測定結果を出力させ、前記バイパス回路を含む内部回路の異常を監視することで、前記モータが正常に起動状態に移行したかを監視することを特徴とする非常用油ポンプの監視システム。
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