JP2016115587A - Ledランプの電源制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力電圧が直流から高周波の交流までとなる様々な始動方式や点灯方式に対応可能なLEDランプの電源制御方法を提供する。
【解決手段】LEDランプ10は、整流部141,142および平滑部143により交流が直流に変換されると、ドライバ部144により、LED照明部15に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を監視して、高周波領域でのスイッチングにより、直流に交流が重畳した出力電圧で、LED照明部15への出力電流を調整する。また、LEDランプ10は、入力が直流のときには、自己誘導起電力により、昇圧素子145(145a〜145c)が入力電圧を昇圧するため、低電圧の直流でも、LED照明部15を点灯させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、蛍光灯が装着される各種のスタート式の照明器具に、共通させて装着することができるLEDランプの電源制御方法に関するものである。
ガラス管の内壁に塗布された蛍光材に、フィラメントによる放電で発生する紫外線を当て、可視光線を発光させる蛍光灯は、様々な始動方式の照明器具により光源として使用されている。照明器具の始動方式の代表的なものとしては、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式がある。また、インバータ式においては、自励共振型や他励共振型、ハーフブリッジ式などがある。
一方、長寿命で、低消費電力である発光ダイオードを光源としたLEDランプが開発されている。LEDランプは、光源として、電球の代わりとなるLEDを採用したもので、1個のLEDを使用したものから、蛍光灯の代わりとなる数十〜数百のLEDを直列接続したもの、または直列接続したものを並列接続したものまで、様々である。
蛍光灯の代わりとなるLEDランプでは、蛍光灯用の照明器具を改造して装着する場合があるが、蛍光灯用の照明器具に改造せずに取り付けても、LEDを点灯させることができる電源回路が望ましい。そうすれば、蛍光灯をそのままLEDランプへ置き換えられるので、普及が益々進むものと思われる。このような蛍光灯の代わりとすることができるLEDランプとして、特許文献1,2に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載のLEDランプは、蛍光灯用照明器具の一対のソケットに装着するために両端部に設けられた一対の端子ピンと、端子ピンからの交流から駆動電流を出力する点灯制御部と、点灯制御部からの駆動電流により点灯するLED照明部と、LED照明部が消費する電流より大きい蛍光灯用照明器具からの余剰電流を端子ピンから他方の端子ピンへ、またはその反対へ迂回させるバイパス部とを備えたものである。
また、特許文献2に記載のLEDランプ、LEDランプを含む照明装置、及び、LEDラプの電流制御方法は、一対の入力端子部と、整流回路部と、LED発光部とを備えている。また、特許文献2には、一対の入力端子部のいずれか一方の入力端子部から整流回路部を通過して他方の入力端子部へ流れる交流電流を流すための可変インダクタンス部と、LED発光部に流れる直流電流の大きさを検出する電流検出部と、電流検出部により検出された直流電流の大きさに応じて可変インダクタンス部のインダクタンス値を可変するためのインダクタンス可変制御部を有することが記載されている。
特開2014−032773号公報 国際公開第2014/064813号
このように、特許文献1,2に記載されたLEDランプの電源回路では、出力電圧、出力周波数が様々なグロースタート式、ラピッドスタート式またはインバータ式のいずれの安定器でも点灯させることができる。様々な周波数や電圧に対応することができる電源回路は、応用範囲が広いため有用である。しかし、特許文献1,2に記載されたLEDランプでは、直流電源については、考慮されていない。
例えば、非常灯では、通常は商用電源にてインバータ式の安定器を介して蛍光灯を点灯させている。停電時には、非常灯の電源部が、商用電源から、直流を供給する蓄電池に切り替わり、蛍光灯を点灯させる。このとき、非常灯の電源部に内蔵された昇圧回路が、蓄電池からの約7.2V程度の電圧を昇圧して、インバータ式の安定器へ出力して、安定器から蛍光管を点灯させる。このような電源部を有する非常灯があるが、昇圧回路により、蓄電池からの電圧を、直流47Vに昇圧した後に、直流点灯する蛍光管へ供給するものもある。
このような電源部を備えた非常灯では、昇圧回路により蓄電池からの電圧を昇圧しても、グロースタート式、ラピッドスタート式またはインバータ式の安定器が発生する電圧、よりも低電圧である。また、昇圧回路からの電源が直流である。そのため、特許文献1,2に記載の従来のLEDランプでは、グロースタート式やラピッドスタート式、インバータ式の照明器具に装着して点灯できたとしても、非常灯では、電源部の構成によっては、点灯しないおそれがある。
そこで本発明は、入力電圧が直流から高周波の交流まで、様々な点灯方式に対応可能なLEDランプの電源制御方法を提供することを目的とする。
本発明のLEDランプの電源制御方法は、入力を整流して平滑するステップと、平滑された入力をLED照明部に出力するステップと、前記LED照明部に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を監視するステップと、前記LED照明部に流れる出力電流が所定以上となると、この出力電流を遮断し、前記LED照明部に流れる電流が所定未満となると出力電流を通電して、直流に交流が重畳した出力電圧で、前記LED照明部へ出力電流を出力するステップと、前記LED照明部への出力電流の通電と遮断とにより、入力が直流のときに昇圧コイルで入力電圧を昇圧するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、入力が高周波であっても、交流を直流に変換するため、直流の出力をLED照明部へ供給することができる。ドライバ部が、LED照明部に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を監視する。ドライバ部は、この監視にて、LED照明部に流れる出力電流が所定以上となると、この出力電流を遮断する。また、ドライバ部は、LED照明部に流れる電流が所定未満となると出力電流を通電する。これにより、直流に交流が重畳した出力電圧で、出力電流がLED照明部へ出力される。
従って、様々な始動方式の照明器具によって供給される電源が、低電圧・低周波の交流から高電圧・高周波の交流であっても、ドライバ部が出力電流の状態に応じて、LED照明部への出力電流を調整することができる。また、照明器具からの電源が、低電圧の直流であっても、ドライバ部が出力電流を通電したり遮断したりすることにより、昇圧素子が、自己誘導起電力により、入力電圧を昇圧することができる。そのため、昇圧された直流電圧により、LED照明部を点灯させることができる。LED照明部では、ドライバ部から、直流に交流が重畳した出力電圧が供給されるため、安定的に点灯することができる。
点灯始動前に入力された入力電流を、整流した後に負荷部に流すことが望ましい。インバータ式の照明器具が、点灯始動前に、一時的に直流電流が供給されても、負荷部に流して消費させることにより、照明器具に、本発明のLEDランプが装着されていることを認識させることができる。
本発明によれば、低電圧の直流、低電圧から高電圧の交流、および低周波から高周波の交流であって、LED照明部を点灯させることができるので、様々な点灯方式に対応可能である。
本発明の実施の形態に係るLEDランプを非常灯に装着した状態の構成図である。 図1に示すLEDランプの構成を示す図である。 図1に示すLEDランプの回路例の図である。 図1に示すLEDランプのLED照明部を説明するための回路図である。 図4に示すLED照明部への出力電圧の波形の一例の図である。 図1に示すLEDランプをソケットに装着する方向を説明するための図である。 図1に示すLEDランプをグロースタート式蛍光灯用照明器具に装着した状態を説明するための図である。 図1に示すLEDランプをラピッドスタート式蛍光灯用照明器具に装着した状態を説明するための図である。 図1に示すLEDランプをインバータ式蛍光灯用照明器具に装着した状態を説明するための図である。 (A)および(B)は負荷部がフィラメントの代わりとなることを説明するための回路図である。 (A)および(B)は整流素子の機能を説明するための回路図である。 本実施の形態に係るLEDランプと、他社製LEDランプと、蛍光灯との点灯試験結果を示す一覧表である。
本発明の実施の形態に係る電源回路を、図面に基づいて説明する。本実施の形態では、この電源回路を内蔵したLEDランプを非常灯に装着した例を説明する。
まず、非常灯の全体の構成について、図1に基づいて説明する。
図1に示す非常灯100は、通常は商用電源E0によりLEDランプ10を点灯させ、商用電源E0の停電時には蓄電池BTによりLEDランプ10を点灯させるインバータ式の照明器具である。この蓄電池BTは、約7.2Vの直流を供給するものである。
非常灯100は、商用電源E0からの配線が接続される端子台101を備えている。端子台101は、電源側の配線と、非常灯内部の配線とを接続する一対の端子(第1端子101a〜第3端子101c)を備えている。
第1端子101aの電源側は、商用電源E0の一方の電源線に接続されている。第1端子101aの内部側は、インバータ式安定器102の一方の電源端子に接続されている。
なお、インバータ式安定器102は、以下、単に安定器102と略す。
第2端子101bは、電源(商用電源E0)側にて第1端子101aと短絡している。第2端子101bの内部側は、制御素子103の一方の電源端子に接続されている。
第3端子101cの電源側は、商用電源E0の他方の電源線に接続されている。第3端子101cの内部側は、点検用スイッチ104を介して、安定器102の他方の電源端子に接続されていると共に、制御素子103の他方の電源端子に接続されている。
安定器102は、商用電源E0からの交流を直流に変換した後に、20kHzから50kHzの高周波に変換して、制御素子103に出力するインバータ式の安定器である。
制御素子103は、商用電源E0の通電時には、安定器102からの高周波交流をLEDランプ10へ供給する。また、制御素子103は、商用電源E0の停電時には、蓄電池BTの直流電源をLEDランプ10へ供給する。制御素子103には、蓄電池BTの直流をLEDランプ10へ供給するときに、約7.2Vの蓄電池BTの電圧を47Vに昇圧する昇圧回路が内蔵されている。
制御素子103は、通常時には蓄電池BTへの充電回路が内蔵されている。制御素子103の充電回路は、蓄電池BTへの充電時に、充電中であることを示す充電ランプ105を点灯させる
点検用スイッチ104は、非操作時に、第3端子101cと安定器102の他方の電源端子とを短絡する共に、第3端子101cと制御素子103の他方の電源端子とを短絡する。また、点検用スイッチ104は、操作時(押下時)に、第3端子101cと安定器102の他方の電源端子との接続を開放する共に、第3端子101cと制御素子103の他方の電源端子との接続を開放する。
次に、LEDランプ10について、図面に基づいて説明する。
図2に示すLEDランプ10は、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式のいずれの蛍光灯用照明器具(以下、単に照明器具と略す。)にも装着できるだけでなく、非常灯100にも装着することができる直管形のランプである。
LEDランプ10は、照明器具の一対のソケットに装着するため端子ピン11,12が両端部に設けられている。
端子ピン11,12は、円筒状の筐体の両端部に設けられた口金に形成されている。端子ピン11,12は、照明器具のソケットに嵌入されるピン11a,11bとピン12a,12bとを備えている。直管形のLEDランプ10を水平にしたときに、ピン11aとピン12aは同じ上同士、または下同士となる。また、そのとき、ピン11bとピン12bは、反対に下同士、または上同士となる。つまり、ピン11aとピン12aの組み合わせ、ピン11bとピン12bの組み合わせで、同軸線位置にある。
端子ピン11,12との間に、端子ピン11,12からの交流に基づいて駆動電流を出力する電源回路14と、電源回路14からの駆動電流により点灯するLED照明部15が接続されている。電源回路14は、1枚のプリント基板に実装されており、LED照明部15とは別のプリント配線基板である。
電源回路14は、整流部141,142と、平滑部143と、ドライバ部144と、昇圧素子145(145a〜145d)と、負荷部146(146a,146b)と、整流素子147(147a,147b),148(148a,148b)とを備えている。
整流部141,142の一方の出力端に接続された配線が電源ラインL1である。整流部141,142の他方の出力端に接続された配線がグランドラインL2である。整流部141,142は、端子ピン11と端子ピン12からのそれぞれの交流を半波整流または全波整流するものである。
整流部141,142からの電源ラインL1であって、負荷部146よりドライバ部144側となる電源ラインL1に、順方向を内側に向けた第1の整流素子である整流素子147(147a,147b)が挿入されている。また、整流部141,142からのグランドラインL2であって、負荷部146よりドライバ部144側となるグランドラインL2に、順方向を外側に向けた第2の整流素子である整流素子148(148a,148b)が挿入されている。
平滑部143は、整流部141,142からの電源ラインL1とグランドラインL2との間に接続されている。平滑部143は、整流素子147a,147bの間の電源ラインL1と、整流素子148a,148bの間のグランドラインL2との間であれば、どこの位置に接続されていてもよい。平滑部143は、整流部141,142からの脈流を平滑化して直流とする機能を備えている。
ドライバ部144は、整流部141,142からの電源ラインL1とグランドラインL2との間に接続されている。ドライバ部144は、LED照明部15に安定した電流を出力する定電流源として機能するスイッチング電源である。ドライバ部144が供給してLED照明部15を点灯させる基準となる電圧(内部基準電圧)は、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式などの照明器具、または商用電源が蓄電池からの直流電源と切り替わる非常灯のうち、LEDランプ10に供給される出力電圧範囲のうちの最も低い電圧としている。つまり、電源ラインL1の電圧が内部基準電圧より高くとなると、ドライバ部144がスイッチング動作を始めるように設定されている。
昇圧素子145は、入力となる端子ピン11,12から整流部141,142に対して直列に接続されている。昇圧素子145は、自己誘導起電力により、入力電圧を昇圧する。
昇圧素子145aの入力端がピン11aに接続され、出力端が整流部141に接続されている。昇圧素子145bの入力端がピン11bに接続され、出力端が整流部141に接続されている。
昇圧素子145cの入力端がピン12aに接続され、出力端が整流部142に接続されている。昇圧素子145dの入力端がピン12bに接続され、出力端が整流部142に接続されている。
負荷部146aは、整流部141とドライバ部144との間に並列に接続され、負荷部146bは、整流部142とドライバ部144との間に並列に接続されている。負荷部146は、LED照明部が消費する電流より大きい蛍光灯用照明器具からの余剰電流を消費する機能を備えている。
整流素子147,148は、一方向にしか電流を流さないことで、反対方向からの電流を遮断する機能を備えている。整流素子147,148は、整流作用を有するものであれば使用できるので、各種のダイオード、トランジスタなどとすることができる。
電源回路14の負荷となるLED照明部15は、電源ラインとドライバ部144との間に接続されている。LED照明部15は、直列接続された複数のLED素子が並列接続されている。
次にLEDランプ10の具体的な回路例を図2および図3に基づいて説明する。
図2および図3に示すように、昇圧素子145a〜145dのそれぞれは、インダクタ素子であるコイルL11,L12,L21,L22とすることができる。
整流部141としては、コイルL11,L12に接続された4本のダイオードD11〜D14によるダイオードブリッジにより構成されている。また、同様に、整流部142としては、コイルL21,L22に接続された4本のダイオードD21〜D24によるダイオードブリッジにより構成されている。4本のダイオードD11〜D14,D21〜D24は、インバータ式の照明器具から供給される高周波でもスイッチングできるよう、高スイッチング性を有するダイオードとするのが望ましい。
ダイオードD11およびダイオードD12は、ダイオードD11のアノードおよびダイオードD12のカソードの接続点P11を入力端として、端子ピン11のピン11aに接続されている。ダイオードD13のアノードおよびダイオードD14のカソードの接続点P12を入力端として、コイルL11の出力端に接続されている。
ダイオードD11およびダイオードD13は、ダイオードD11のカソードおよびダイオードD13のカソードの接続点P13を出力端として、電源ラインL1に接続されている。ダイオードD12およびダイオードD14は、ダイオードD12のアノードおよびダイオードD14のアノードの接続点P14を出力端として、グランドラインL2に接続されている。
また、ダイオードD21およびダイオードD22は、ダイオードD21のアノードおよびダイオードD22のカソードの接続点P21を入力端として、端子ピン12のピン12aに接続されている。ダイオードD23およびダイオードD24は、ダイオードD23のアノードおよびダイオードD24のカソードの接続点P22を入力端として、端子ピン12のピン12bに接続されている。
ダイオードD21およびダイオードD23は、ダイオードD21のカソードおよびダイオードD23のカソードの接続点P23を出力端として、電源ラインL1に接続されている。ダイオードD22およびダイオードD24は、ダイオードD22のアノードおよびダイオードD24のアノードの接続点P24を出力端として、グランドラインL2に接続されている。
平滑部143としては、コンデンサC1とすることができる。コンデンサC1は、電源ラインL1とグランドラインL2との間に並列に接続されている。
また、ドライバ部144は、ドライバ素子DVと、トランジスタTrと、ダイオードD3と、抵抗R1と、抵抗R2と、コイルLとを備えている。
ドライバ素子DVは、電源ラインL1がツェナーダイオードZDを介在させて、電源端子であるVin端子に接続されると共に、グランドラインL2がGND端子に接続されている。ドライバ素子DVは、例えば、SUPERTEX社製のHV9910Bが使用できる。
トランジスタTrのドレインDは、ダイオードD3のアノードに接続されている。トランジスタTrのゲートGは、抵抗R2を介在させてドライバ素子DVのGATE端子に接続されている。トランジスタTrのソースSは、抵抗R1に接続されている。トランジスタTrは、ドライバ素子DVからの信号により、電源ラインL1からLED照明部15への電流を通電したり遮断したりするスイッチング素子の一例であるN型のFET(電界効果トランジスタ)である。
ダイオードD3は、トランジスタTrのドレインDと電源ラインL1との間に接続されている。ダイオードD3は、電源ラインL1からトランジスタTrへの電流の流れ込みを遮断しつつ、コイルLからの遅れ電流を電源ラインL1へ還流させ、LED照明部15への電圧降下を抑制する還流ダイオードとして機能するものである。
抵抗R1は、トランジスタTrのソースSとグランドラインL2との間に接続されている。また、抵抗R1のトランジスタTrのソースS側は、ドライバ素子DVのCS端子に接続されている。抵抗R1は、LED照明部15へ流れる電流を制限する制限抵抗として機能すると共に、ドライバ素子DVが、LED照明部15に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を監視するタイミングを決定するための抵抗である。抵抗R1の抵抗値は、LED照明部15に流れる電流による抵抗R1の電圧降下と、ドライバ素子DVがスイッチング動作を開始する内部基準電圧との関係によって決定されている。ドライバ素子DVがHV9910Bであれば、抵抗R1の抵抗値は、監視タイミング(μS)=(抵抗R1の抵抗値+22)/25から求めることができる。
本実施の形態では、ドライバ素子DVを高周波領域で動作させるために、抵抗R1の抵抗値を0.3Ωとしている。
ここで、LED照明部15に流れる出力電流の経路のインピーダンスとは、配線、各LED素子およびコイルLの容量性リアクタンス、誘導性リアクタンスおよび抵抗成分などである。
ツェナーダイオードZDは、ドライバ素子DVへの過度な電圧印加を防止するためのものである。ドライバ素子DVはCS端子の電圧(抵抗R1の電圧)を監視してGATE端子をオン−オフすることでトランジスタTrをオン−オフさせてスイッチング動作を行う機能を有している。
コイルLは、トランジスタTrのドレインDとLED照明部15との間に接続されている。コイルLは、LED照明部15へ印加する電圧の昇圧素子として機能する。
LED照明部15は、図4に示すように、17個の直列接続されたLED素子を9組並列接続して構成している。このLED照明部15は、アノード側が電源ラインL1に接続され、カソード側がコイルLに接続されている。LED素子の数は、要求されるLEDランプの照度に応じて、適宜、変更することができる。LED照明部15のLED素子の直列数には、詳細を後述する。
図2および図3に示すように、負荷部146aとしては、抵抗R3とすることができる。抵抗R3は、ダイオードD11,D13の接続点P13からの電源ラインL1と、ダイオードD12,D14の接続点P14からのグランドラインL2との間に並列に接続されている。
負荷部146bとしては、抵抗R4とすることができる。抵抗R4は、ダイオードD21,D23の接続P23からの電源ラインL1と、ダイオードD22,D24の接続点P24からのグランドラインL2との間に並列に接続されている。抵抗R3,R4の抵抗値は、10kΩとすることができる。
整流素子147aとしては、ダイオードD41とすることができる。ダイオードD41は、抵抗R3より内側の電源ラインL1に、順方向を内側に向けて挿入されている。整流素子148aとしては、ダイオードD42とすることができる。ダイオードD42は、抵抗R3より内側のグランドラインL2に、順方向を外側に向けて挿入されている。
整流素子147bとしては、ダイオードD51とすることができる。ダイオードD51は、抵抗R4より内側の電源ラインL1に、順方向を内側に向けて挿入されている。整流素子148bとしては、ダイオードD52とすることができる。ダイオードD52は、抵抗R4より内側のグランドラインL2に、順方向を外側に向けて挿入されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係るLEDランプ10について、LED照明部15の直列数および並列数と、ドライバ部144の駆動電流との関係を説明する。
40W形または32W形のグロースタート式やラピッドスタート式では、約90Vから約100Vの電圧が出力される。また、32W形のインバータ式では、一般的では約60Vから約70V、低いもので約50Vの電圧が出力される。この電圧は、安定器により異なるため、機種や製造者により異なる。
また、一方の整流部141や、他方の整流部142、平滑部143を通過した後の電圧では、それぞれの箇所での電圧降下があるため、更に電圧が低下する。
従って、装着対象の蛍光管用照明器具の出力電圧範囲のうち、32W形のインバータ式の出力電圧範囲の最小値である約50Vを入力電圧の基準電圧とし、整流部141や整流部142、平滑部143による電圧降下を約10%程度とすると、LED照明部15に印加される電圧(内部基準電圧)は約45Vとなる。
平滑部143による平滑後の電圧、約45Vを内部基準電圧とし、LED照明部15のLED素子の順方向電圧を約2.7Vとすると、LED素子の直列数は17個とすることができる。
次に、LED素子の電圧−電流特性から電圧2.7Vを印加したときのLED素子に流れる電流を求める。例えば、LED素子に印加される電圧を2.7Vとしたときの電流が約66mAとする。また、LED照明部15に必要とされる照度からLED素子の全体個数を算出して、この全体個数を直列数17個で割り算して並列数を算出する。例えば、17個の直列接続としたLED素子の並列数を9列とする。
並列数が求められると、LED素子1列の直列接続に約66mAが流れることから、ドライバ部144は、9列の並列としたLED照明部15に対して約594mAを駆動する必要がある。このようにしてドライバ部144の駆動電流が求められると、この駆動電流に基づいて抵抗R1の抵抗値を算出する。本実施の形態では、ドライバ素子DVの規格から算出すると共に、実験を行った結果、抵抗R1を0.3Ωとした。
次に、本発明の実施の形態に係るLEDランプ10の動作について、図面に基づいて説明する。まずは、LEDランプ10をグロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式の照明器具に装着した場合を説明した後に、非常灯100にて蓄電池BTによりLEDランプ10を駆動した場合を説明する。
図3に示すように、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式のいずれでも、周波数は違うが、交流電圧が端子ピン11,12に印加される。
LEDランプ10では、端子ピン11,12に直列に、コイルL11,L12およびコイルL21,L22が接続されているため、まずは、このコイルL11,L12およびコイルL21,L22にて、交流電圧が昇圧される。
端子ピン11,12のいずれにも、ダイオードブリッジを構成するダイオードD11〜D14およびダイオードD21〜D24が接続されているため、交流を全波整流することができる。
全波整流による脈流は、平滑化するコンデンサC1により、電源ラインL1とグランドラインL2との間で、ほぼ直流となる。
照明器具からの電源供給により電源ラインL1とグランドラインL2との間の電圧が、ドライバ素子DVの動作範囲に入れば、ドライバ素子DVが動作し始める。ドライバ素子DVがHB9910Bであれば、動作範囲は直流8Vから450Vである。
ドライバ素子DVが動作し始めると、GATE端子をオンとすることで、GATE端子がHレベルを出力する。GATE端子がHレベルを出力することで、トランジスタTrのゲートがオン(通電状態)となり、ドレインD−ソースS間がオンとなる。これにより、電源ラインL1からの電流が、LED照明部15を流れ、コイルLを介して、トランジスタTrのドレインD−ソースS間に流れ、抵抗R1を介してグランドラインL2へ流れる。この電流の流れによりLED照明部15が点灯する。
ドライバ素子DVは、LED照明部15に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる電流が抵抗R1へ電流が流れることで、抵抗R1に発生する電圧を118kHzで発振する内部の発振器の1サイクルごとに、CS端子により監視している。電源ラインL1とグランドラインL2との間の電圧が、内部基準電圧である約45Vより高くなれば、抵抗R1の電圧が所定の電圧より高くなる。抵抗R1の電圧が所定の電圧より高くなったことを契機に、ドライバ素子DVはGATE端子をサイクル単位でオフする。つまり、ドライバ素子DVは、抵抗R1が所定電圧以上となったサイクル期間、GATE端子をオフしている。
トランジスタTrがオフ(遮断状態)となると、コイルLにより遅延した電流がダイオードD3を介して電源ラインL1へ還流電流として流れ、LED照明部15へ流れるため、ドライバ素子DVのスイッチングによる電圧低下を抑制する。
トランジスタTrがオフとなることで、抵抗R1での電圧が低下して所定電圧以下となる。ドライバ素子DVは、抵抗R1の電圧が所定電圧以下となったことをCS端子により検知すると、再びGATE端子をHレベルとする。従って、電源ラインL1とグランドラインL2との電圧が約45Vより高ければ、ドライバ素子DVにより、内部の発振器の周波数より低い周波数でオン−オフが繰り返されるスイッチング動作となることで、LED照明部15に、図5に示すような微弱な振幅の交流が直流に重畳した出力電圧で、出力電流が供給される。
ドライバ素子DVがトランジスタTrの通電状態および遮断状態を制御するため、負荷であるLED照明部15に流れる出力電流に応じて、スイッチング素子であるトランジスタTrを、大電流に対応するものとしたり、更なる高周波に対応するものとしたりすることができる。従って、負荷となるLED照明部15の特性に応じてドライバ部14を構成することができる。
LED素子の直列数と抵抗R1とを、グロースタート式、ラピッドスタート式またはインバータ式などの照明器具のうち、LEDランプ10へ供給される出力電圧範囲が最も低いインバータ式の照明器具の値に基づいて決定しているため、グロースタート式やラピッドスタート式の照明器具や、安定器を外し商用電源に直結している照明器具に、このLEDランプ10が装着されたとしても、電源ラインL1とグランドラインL2との電圧が内部基準電圧より高くなるだけなので、ドライバ素子DVによるスイッチング動作での制御によりLED照明部15を安定して点灯させることができる。
また、32W形のインバータ式の照明器具より低い電圧が供給された場合には、抵抗R1の電圧も低下するため、ドライバ素子DVのGATE端子は常時オンとなる。GATE端子が常時オンとなって、トランジスタTrが常時オン状態であっても、電源ラインL1とグランドラインL2との間の電圧が低いため、LED照明部15に流れる電流は、順方向電流を下回り、電圧に応じて小さくなるので暗くなる。
例えば、40W形より大きな出力のインバータ式の照明器具に装着されるLEDランプや、商用電源100Vに直結されるLEDランプでは、LED素子の直列数が、32形のインバータ式の照明器具を基準にしたLEDランプより多くなる。
商用電源100Vに直結されるLEDランプでは、内部基準電圧を約90V、LED素子の順方向電圧を約2.7Vとすると直列数は33個となり、LEDランプ10の17個と比較して直列数が多くなる。
このようなLEDランプを出力電圧が低い照明器具に装着すると、直列接続されたLED素子全体による電圧降下が大きいため、トランジスタTrが常時オンで電流をLED照明部へ供給したとしても、それぞれのLED素子に十分な電流が供給できないため、視認できる程度の発光をさせることができなくなってしまう。
しかし、LEDランプ10では、32形のインバータ式の照明器具を基準にしたLED素子の直列数としているため、出力電圧が32形のインバータ式の照明器具より低い照明器具に装着され、電源ラインL1とグランドラインL2とに十分な電圧が印加できなくても、LED照明部15による電圧降下が低いため、LED素子に視認させる程度の電流を供給することができる。従って、ドライバ部144が供給電圧の低下に応じた電流をLED照明部15へ供給することで、印加電圧の低下に応じてLED照明部15が徐々に暗くなるものの、点灯させることができる。
更に、非常灯100では、LEDランプ10への駆動が蓄電池BTに切り替わった後では、直流47Vが出力される。
図3に示すように、47Vの直流が、LEDランプ10の端子ピン11,12に、図1に示す制御素子103から入力される。
端子ピン11,12から入力された直流は、正極がピン11a,12a、負極がピン11b,12bであれば、ダイオードブリッジであるダイオードD11〜D14,D21〜D24のうち、ダイオードD11と、ダイオードD21とを通過し、ダイオードD41,D51を通過して、ドライバ素子DVに供給される。
ドライバ素子DVでは、動作範囲に入ることで、動作し始める。ドライバ素子DVが動作し始めれば、後は、グロースタート式、ラピッドスタート式、インバータ式の照明器具に装着した場合と、LED照明部15に対する制御は同じであるため説明は省略する。
しかし、非常灯100では、電源が、図1に示す商用電源E0から蓄電池BTに切り替わると、直流47Vという低電圧がLEDランプ10に供給される。
LEDランプ10に供給される電圧が、直流47Vという低電圧であっても、ドライバ素子DVが、直流に交流が重畳した出力電圧で、負荷となるLED照明部15への出力電流を、高周波領域でのスイッチングにより調整する。そのため、コイルL11とL21とは、自己誘導起電力が生じて直流電圧を昇圧する。
このコイルL11とL21とによる昇圧により、整流部141,142であるダイオードD11,D21には、47Vから昇圧された電圧、例えば、57Vが印加される。そして、平滑部143であるコンデンサC1に蓄電される。
従って、内部基準電圧とした32W形のインバータ式の照明器具が出力する出力電圧50Vより、電源ラインL1とグランドラインL2との間の電圧を高く昇圧することができる。そのため、内部基準電圧より小さい直流電圧が、端子ピン11,12に供給されても、ドライバ素子DVは、直流に交流が重畳した出力電圧で、LED照明部15への出力電流を調整することができる。
次に、LEDランプ10を照明器具に装着する方向について、図6に基づいて説明する。LEDランプ10を照明器具に装着する方向としては、4通りある。つまり、図6(A)に示すように、左側のソケットに端子ピン11が装着され、右側のソケットに端子ピン12が装着される場合と、図6(B)に示すようにその反対の場合とで二通り、そして、図6(A)および同図(B)のピン11a,11bと、ピン12a,12bとを、軸線を中心とした回転により入れ変えることで、図6(C)および同図(D)に示すように二通りがある。従って、合計4通りである。
図6(A)から同図(D)に示すように、ソケットに端子ピン11,12が入れ代わったとしても、端子ピン11側には整流部141が、端子ピン12側には整流部142が設けられ、ダイオードブリッジが回転対称に構成されているため、グロースタート式、ラピッドスタート式、および、非常灯100を含むインバータ式のいずれの照明器具でも、ソケットに方向に関係なく装着することができる。
ここで、LEDランプ10が様々な始動方式の照明器具に装着された場合の負荷部146および整流素子147,148の機能について、図面に基づいて説明する。
図7に示すグロースタート式および図8に示すラピッドスタート式の照明器具は、安定器がコイルによるものであるため、LEDランプ10が消費する電流に応じて照明器具が電流を供給する。しかし、図9に示すインバータ式の照明器具では、点灯の始動前に、蛍光灯のフィラメントに直流電流を供給して、導通の有無をチェックすることにより、電源投入時に蛍光灯がソケットに装着されているか否かをチェックするものがある。これは、蛍光灯が不完全な状態で装着されているために、脱落してしまうことを防止する蛍光灯脱落検知機能と称されるものである。このチェックにて、蛍光灯が照明器具に装着されていないと判断されると、始動へ移行しない。
このチェックは、点灯始動前に所定電流がLEDランプに流れることを検知するものである。例えば、所定電流が流せない蛍光灯は、照明器具の安全機構が作動して点灯始動しないため、省電力の従来のLEDランプでは点灯させることができない。例えば、32形のインバータ式の照明器具では、約390mAが流れることをチェックしているものがある。
LED照明部15では内部基準電圧を45Vとしたときに約594mAを消費する。つまり、消費電力は約26.7Wである。商用電源での消費電流を、約26.7Wを100Vで割り算することで算出すると267mAとなる。つまり、LEDランプ10では、概算で約267mAを消費しているが、インバータ式の照明器具では約390mAを流す必要がある。従って、差分の123mの余剰電流をLEDランプ10内で流す必要がある。
LEDランプ10では、図10(A)に示すように、抵抗R3,R4が、電源ラインL1とグランドラインL2との間に、負荷部146a,146b(図2参照)として接続されている。ピン11aからの直流電流は、ダイオードD11、抵抗R3、ダイオードD14を流れ、ピン11bから出力される。
図10(B)に示すように、ピン11bからの直流電流は、ダイオードD13、抵抗R3、ダイオードD12を流れ、ピン11aから出力される。
また、図10(A)に示すように、ピン12aからの直流電流は、ダイオードD21、抵抗R4、ダイオードD24を流れ、ピン12bから出力される。
図10(B)に示すように、ピン12bからの直流電流は、ダイオードD23、抵抗R4、ダイオードD22を流れ、ピン12aから出力される。
このように、端子ピン11,12からの直流電流が負荷部146a,146b(抵抗R3,R4)に流れることで、インバータ式の照明器具に、蛍光灯が装着されていると認識させることができる。また、LED照明部15が消費する電流より過剰に供給される余剰電流を、抵抗R3,R4にて十分に消費させることができる。
インバータ式の照明器具に、蛍光灯が装着されていると認識させる他の手段として、端子ピン11のピン11a、11bと、端子ピン12のピン12a,12bとのそれぞれ間に、フィラメントと同等のインピーダンスが10Ωである抵抗を接続することがある。
しかし、商用電源がソケットに直接印加されるような改造が施された照明器具では、端子ピン11のピン11a、11bと、端子ピン12のピン12a,12bとのそれぞれに交流100Vが印加される。その場合には、フィラメントと同等のインピーダンスが10Ωである抵抗に、大電流が流れるため、抵抗が焼損するおそれがある。
しかし、LEDランプ10では、抵抗R3,R4が、ダイオードブリッジを構成するダイオードD11〜D14,D21〜D24の内側に配置されているため、平滑部143であるコンデンサC1およびドライバ部144であるドライバ素子DVとの並列回路となるので、この合成インピーダンスは、抵抗R3,R4自体のインピーダンスより低いものとなる。従って、抵抗R3,R4を10kΩとするなどの高抵抗とすることができるため、ソケットから高電圧が印加されても焼損することはなく、抵抗R3,R4が消費する電力を抑えることができると共に、交流100Vを供給する照明器具でも問題なく点灯させることができる。
従って、抵抗R3,R4をフィラメントの代わりとなる被検知部として機能させることができるので、インバータ式の照明器具でも、点灯を始動させることができる。
また、グロースタート式またはラピッドスタート式の照明器具では、50Hzまたは60Hzの商用電源による低周波の電流が抵抗R3,R4に流れるため、抵抗R3,R4のインダクタンス成分によるインピーダンスがあまり大きくならない。抵抗素子は、純抵抗による抵抗値の他に、インダクタンス成分とキャパシタンス成分を有する。しかし、商用電源では50Hzまたは60Hzの交流では、抵抗素子のインダクタンス成分やキャパシタンス成分は無視できる程度である。従って、抵抗R3,R4による無駄となる消費を抑えることができる。
また、LEDランプ10では、例えばインバータ式で80kHzの高周波がソケットから供給されると、整流部141,142にて全波整流され、2倍の160kHzの高周波の脈流となるため、抵抗R3,R4のインダクタンス成分が作用してインピーダンスが大きくなる。従って、グロースタート式やラピッドスタート式と比較して、周波数の増加と共にインピーダンスが増加する抵抗R3,R4により電力の消費を増大させることができる。
また、インバータ式の照明器具では、点灯の始動前に、対向するソケット間に電圧を印加して、蛍光灯の一対の端子間が絶縁状態であるか否かを検査している。これは、蛍光灯の一対のフィラメント間が無限大に近い抵抗値を示すことから、絶縁状態を確認することで、蛍光灯の状態を確認するためである。
LEDランプ10では、図11(A)に示すように、ダイオードD41,D51が順方向を内側に向けて電源ラインL1に挿入されているため、ピン11aからダイオードD11を通過したり、ピン11bからダイオードD13を通過したりした電流は、ダイオードD41を通過した後に、ダイオードD51により遮断される。また、ピン12aからダイオードD21を通過すると共に、ピン12bからダイオードD23を通過し、ダイオードD51を通過した電流はダイオードD41により遮断される。
更に、図11(B)に示すように、ダイオードD42,52が順方向を外側に向けてグランドラインL21に挿入されているため、ピン11aからダイオードD11を通過したり、ピン11bからダイオードD13を通過したりした電流は、抵抗R3を通過した後に、ダイオードD42により遮断される。また、ピン12aからダイオードD21を通過したり、ピン12bからダイオードD23を通過したりした電流は、抵抗R4を通過した後に、ダイオードD52により遮断される。
このように、図2に示すLEDランプ10では、負荷部146a,146bとドライバ部144との間の電源ラインL1に、順方向を内側に向けた整流素子147a,147bが設けられ、負荷部146a,147bとドライバ部144との間のグランドラインL2に、順方向を外側に向けた整流素子148a,148bが設けられていることで、端子ピン11と端子ピン12との間で、高抵抗状態となるため、LEDランプ10を、インバータ式の照明器具に蛍光灯と認識させ、点灯始動させることができる。
また、LEDランプ10を、グロースタート式やラビットスタート式、インバータ式の照明器具だけでなく、商用電源をソケットに直結した照明器具であっても、なんら支障なく点灯させることができる。また、負荷部146を抵抗R3,R4とすることで、簡単な回路で電力を消費させることができる。
このように、LEDランプ10によれば、入力が高周波であっても、整流部141,142および平滑部143により交流を直流に変換するため、直流の出力をLED照明部15へ供給することができる。ドライバ部144では、平滑部143からLED照明部15に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を監視している。そのため、この監視にて、高周波領域でのスイッチングを行って、直流に交流が重畳した出力電圧で、LED照明部15への出力電流を調整することができる。
従って、グロースタート式やラビットスタート式、インバータ式、マルチインバータ式などの始動方式、蓄電池のような直流による点灯方式の照明器具によって供給される電源が、低電圧・低周波の交流から高電圧・高周波の交流であっても、ドライバ部144が出力電流の状態に応じて、LED照明部15への出力電流を調整することができる。
また、非常灯からの電源が、蓄電池BTに切り替わり低電圧の直流となっても、ドライバ部144が調整する出力電流が高周波領域でスイッチングされるため、昇圧素子145が、自己誘導起電力により、入力電圧を昇圧することができる。そのため、昇圧された直流電圧により、LED照明部15を点灯させることができる。
従って、LEDランプは、低電圧の直流、低電圧から高電圧の交流、および低周波から高周波の交流であっても、LED照明部15を点灯させることができるので、様々な始動方式や点灯方式に対応可能である。
本実施の形態に係るLEDランプ10を発明品として製作して、非常灯およびその他の照明器具に装着して、点灯試験を行った。発明品と比較するLEDランプとして、市場に出回っている各社のLEDランプ(他社製LEDランプと称す。)と、蛍光灯とを使用した。
また、その他の照明器具としては、グロースタート式、ラビットスタート式、インバータ式、マルチインバータ式の4種類の灯具を使用した。
点灯試験の結果を図12に示す。発明品(LEDランプ10)は、非常灯およびその他の照明器具の全てにおいて、点灯したため「○」とした。他社製LEDランプは、非常灯について点灯しなかったため「×」。また、その他の照明器具については、全部の始動方式においては点灯しなかったため「×」とした。
蛍光灯については、非常灯専用のものは点灯するが、それ以外のものは点灯しないため「△」、その他の照明器具については、点灯する始動方式があったが、点灯しない点灯方式もあったため、「△」とした。
これからもわかるように、発明品であるLEDランプ10は、全ての照明器具において点灯させることができるので、他社製LEDランプ、蛍光灯よりも有利な効果を奏している。
本発明のLEDランプの電源制御方法は、蛍光灯が装着される照明器具であれば、LEDランプを、代わりに装着することができるので、直管形の蛍光灯や折り曲げ形の蛍光灯などの代用として装着されるLEDランプに好適である。
10 LEDランプ
11,12 端子ピン
11a,11b ピン
12a,12b ピン
14 電源回路
141,142 整流部
143 平滑部
144 ドライバ部
145,145a〜145d
146,146a,146b 負荷部
147,147a,147b 整流素子
148,148a,148b 整流素子
15 LED照明部
C1 コンデンサ
D11〜D14,D21〜D24,D3 ダイオード
D41,D42,D51,D52 ダイオード
P11,P12,P21,P22 接続点
P13,P14,P23,P24 接続点
L コイル
R1,R2,R3,R4 抵抗
L1 電源ライン
L2 グランドライン
DV 照明ドライバ
Tr トランジスタ
ZD ツェナーダイオード
100 非常灯
101 端子台
101a 第1端子
101b 第2端子
101c 第3端子
102 インバータ式安定器
103 制御素子
104 点検用スイッチ
105 充電ランプ

Claims (2)

  1. 入力を整流して平滑するステップと、
    平滑された入力をLED照明部に出力するステップと、
    前記LED照明部に流れる出力電流の経路のインピーダンスに基づいて流れる出力電流を、ドライバ部が監視するステップと、
    前記ドライバ部が、前記LED照明部に流れる出力電流が所定以上となると、この出力電流を遮断し、前記LED照明部に流れる電流が所定未満となると出力電流を通電して、直流に交流が重畳した出力電圧で、前記LED照明部へ出力電流を出力するステップと、
    前記LED照明部への出力電流の通電と遮断とにより、入力が直流のときに昇圧素子で入力電圧を昇圧するステップとを備えたLEDランプの電源制御方法。
  2. 点灯始動前に入力された入力電流を、整流した後に負荷部に流す請求項1記載のLEDランプの電源制御方法。
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