JP2016114522A - 距離画像生成装置、距離画像生成方法およびプログラム - Google Patents

距離画像生成装置、距離画像生成方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】光飛行時間型距離画像センサを用いる距離画像生成装置において、実効的な画素数やフレームレートを低下させることなく、測定の、算出距離のばらつきを抑制し、繰返距離精度を向上させる技術を提供する。【解決手段】距離値算出の元となる各電荷蓄積部に蓄積される電荷の量(電荷量)を補正する。補正は、直近の、予め定めた所定数のフレームの、電荷量の最大値と最小値とから算出される中間値を用いて行う。より中間値に近づくように、また、最大値と最小値との差が大きい箇所については、より補正量を大きくするように補正量を決定し、その補正量を用いて補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、光飛行時間型距離画像センサを用いた距離画像生成技術に関し、特に、距離値算出技術に関する。
光飛行型距離画像センサを用いて、撮影対象空間の対象物の、当該センサからの距離を画素値とする距離画像を生成する距離画像生成装置がある。その中で、光飛行時間型(TOF方式:Time Of Flight方式)距離画像センサは、変調光を出射する光源とそれを受光する受光素子とを備え、変調光を出射し、画素毎に受光した反射光を元に距離値を算出する(例えば、特許文献1参照)。このような光飛行型距離画像センサには、受光した変調光の反射光により生じる電荷を、変調光の変調周波数に同期させ、電荷を振り分ける振り分け型のTOF方式のものがある(例えば、特許文献2参照)。
距離画像センサの性能指標として実距離と測定距離がどの程度一致しているかを表す絶対距離精度と、測定ばらつきを表す繰返距離精度とがある。絶対距離精度を向上させる技術として、例えば、異なる明度の環境で算出した画素値を用いて測定誤差を除く技術がある(例えば、特許文献3参照)。また、繰返距離精度を向上させる技術として、例えば、画素値の空間平均をとる技術や(例えば、特許文献4参照)、時間平均をとる技術がある。
一方、距離画像のノイズを低減するため、現在フレームの画素値に、当該画素値が所定値以上になるまで、過去フレームに遡り、対応する画素の画素値を加算する技術がある(例えば、特許文献5参照)。
特開2005−235893号公報 特開2011−179925号公報 特開2014−70936号公報 特許第3906859号公報 特開2011−122913号公報
繰返距離精度が低い場合、頻繁に距離値が大きく変動し、測定の信頼性も低下する。例えば、物体認識等に距離画像センサを用いる場合、距離値の大きな変動により物体を誤認識したり、認識していたものを急に認識しなくなったりすることがある。また、モーションジェスチャー等に距離画像センサを用いる場合、距離値の大きな変動によりジェスチャーの誤認識が発生し、予期しない操作を誘発することがある。
特許文献3の手法は、上述のように絶対距離精度の向上を目的とするものであるため、絶対距離精度しか向上しない。また、特許文献4の手法や、時間平均を算出する技術によれば、実効的な画素数の低下や、フレームレートの低下を招く。
さらに、特許文献5に開示の技術は、所定の強度値以上になるか設定フレーム数に達するまで過去フレームの加算を続け、画素ごとに逐一比較、加算という処理を繰り返し行わなければならない。このため、強度値の低い画素の場合、加算上限である設定フレーム数まで加算を必要とし、その処理量が膨大となる。ノイズの低減は、結果的に繰り返し誤差の低減につながる。しかしながら、例えば、画面全体の強度値が低いような状況では、ノイズ低減のために膨大な処理が必要となる。
本願は、上記事情に鑑みてなされたもので、光飛行時間型距離画像センサを用いる距離画像生成装置において、実効的な画素数やフレームレートを低下させることなく、測定の、算出距離のばらつきを抑制し、繰返距離精度を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、距離値算出の元となる各電荷蓄積部に蓄積される電荷の量(電荷量)を補正する。補正は、直近の、予め定めた所定数のフレームの、電荷量の最大値と最小値とから算出される中間値を用いて行う。より中間値に近づくように、また、最大値と最小値との差が大きい箇所については、より補正量を大きくするように補正量を決定し、その補正量を用いて補正する。
具体的には、対象空間に変調した変調光を照射する光源を備える光源部と、前記光源部から照射され、前記対象空間内の対象物の表面で反射した反射光を含む光を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子と、前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部と、前記変調光の変調に同期して、前記光電変化素子により変換された電荷を、前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振分部と、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量を用い、画素値が距離値である距離画像を生成する距離画像生成部と、を備え、前記距離画像生成部は、各前記電荷蓄積部に蓄積された前記電荷量を補正する補正部と、前記補正部により補正後の電荷量を用いて前記距離値を算出する距離値算出部と、を備え、前記補正部は、所定数のフレームの、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量の最大値と最小値とから計算される中間値を用いて、各前記電荷量を補正することを特徴とする距離画像生成装置を提供する。
また、対象空間に変調した変調光を照射する光源を備える光源部と、前記光源部から照射され、前記対象空間内の対象物の表面で反射した反射光を含む光を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子と、前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部と、前記変調光の変調に同期して、前記光電変換素子により変換された電荷を前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振分部と、を備える距離画像生成装置における距離画像生成方法であって、所定のフレーム間の、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量の最大値と最小値とから中間値を計算し、前記中間値を用いて、当該電荷蓄積部の電荷量を補正し、補正後の電荷量を用いて、画素値が距離値である距離画像を生成することを特徴とする距離画像生成方法を提供する。
本発明によれば、光飛行時間型距離画像センサを用いる距離画像生成装置において、実効的な画素数やフレームレートを低下させることなく、測定の、繰返距離精度が向上する。
第一の実施形態の距離画像生成装置のブロック図である。 第一の実施形態の変調信号とゲート信号との関係を説明するための説明図である。 光飛行時間型距離画像生成装置による距離画像生成の原理を説明するための説明図である。 繰返距離誤差発生要因を説明するための説明図である。 繰返距離誤差発生要因を説明するための説明図である。 第一の実施形態のデータベースを説明するための説明図である。 第一の実施形態の距離画像生成処理のフローチャートである。 第一の実施形態の補正処理のフローチャートである。 第二の実施形態の距離画像生成装置のブロック図である。 第二の実施形態のデータベースを説明するための説明図である。 第二の実施形態の距離画像生成処理のフローチャートである。 第二の実施形態の変動検出処理のフローチャートである。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明の第一の実施形態について説明する。以下、本発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<距離画像生成装置構成>
まず、本実施形態の距離画像生成装置の構成を説明する。図1は、本実施形態の距離画像生成装置の機能ブロック図である。
本図に示すように、本実施形態の距離画像生成装置100は、照射される変調光111と入射光112との位相差を用いて距離画像を生成するもので、光源部110と、光電変換部120と、電荷振分部130と、制御部140と、電荷蓄積部150と、距離画像生成部170と、を備える。
なお、本実施形態の距離画像生成装置100は、CPUと、メモリと、記憶装置とを備える。電荷振分部130、制御部140、および、距離画像生成部170は、CPUが、予め記憶装置に格納されたプログラムを、メモリにロードして実行することにより実現される。
光源部110は、後述する制御部140の制御に従って、対象空間に変調光(例えば、正弦波もしくは矩形波等で高速に変調させた赤外光もしくは可視光)111を照射する光源を備える。光源には、LED等の高速変調が可能なデバイスが用いられる。
光電変換部120は、光源部110の光源から照射された変調光111が対象空間(距離画像生成装置100の視野)内の対象物(物体)113で反射された反射光を含む光(入射光)112を受光し、電荷に変換する。光電変換部120は、受光量に応じた電荷に変換する複数の光電変換素子を備える。このため、各光電変換素子は、画素毎に設けられ、強度画像および距離画像の各画素に対応づけて規則的に配列される。この光電変換部120の前には、レンズが配置されてもよい。
電荷振分部130は、後述する制御部140の制御に従って、光電変換素子が変換した電荷を後述する電荷蓄積部150に振り分ける。振り分けは、光電変換素子毎に行う。本実施形態では、変調光111の変調に同期して、光電変換素子により変換された電荷を、当該光電変換素子に対応づけて設けられた複数の電荷蓄積部150に振り分ける。
電荷蓄積部150は、電荷振分部130が振り分けた電荷を蓄積する。距離情報である変調光111と入射光112との位相差は、電荷蓄積部150に蓄積された電荷を用いて算出する。この位相差を算出するためには、少なくとも3つ以上の位相情報(電荷蓄積部に蓄積された電荷)が必要である。
以下、本実施形態では、この電荷蓄積部150を4つとして説明する。すなわち、本実施形態では、この4つ1組の電荷蓄積部150が、画素毎に設けられる。各電荷蓄積部を、区別する場合は、それぞれ、151、152、153、154とする。電荷振分部130は、4つの電荷蓄積部151、152、153、154に、予め定めた順に電荷を振り分ける。
なお、電荷蓄積部150には、電荷そのものを蓄積してもよいし、この電荷量をAD変換後のデータを蓄積してもよい。以下、本実施形態では、電荷そのものも、AD変換後のデータも、特に区別することなく電荷蓄積部150に蓄積されるものを電荷と呼び、その量を電荷量と呼ぶ。
これらの光電変換素子、電荷振分部130、および、電荷蓄積部150で画素を形成する。
制御部140は、光源部110と電荷振分部130とを同期制御する。制御は、変調信号とゲート信号とにより行う。
変調信号は、変調光の変調および出力タイミングを指示する信号であり、光源部110に向けて出力される。光源部110は、変調信号により変調された変調光111を生成し、対象空間に照射する。照射された変調光111は、対象物113により反射され、反射光となる。反射光は、入射光112として光電変換部120に入射し、電荷に変換されて電荷振分部130に送られる。
ゲート信号は、各電荷蓄積部150への電荷の振り分けを指示する信号で、電荷振分部130に向けて出力される。電荷振分部130は、ゲート信号に応じて各電荷蓄積部150に電荷を振り分ける。
制御部140は、光源部110の変調周期に同期し、変調周期と電荷振分部130の個数応じた時間だけずらしたゲート信号を生成する。例えば、変調周期が10MHzで電荷蓄積部が4つであれば、変調周期を4分割した時間(25ns)ずつずらしたタイミングでゲート信号を生成する。これにより、電荷は、ゲート信号に応じて、それぞれの電荷蓄積部151、152、153、154に振り分けられる。
本実施形態の変調信号およびゲート信号の出力タイミングの一例を図2に示す。ここでは、変調信号の1周期Tqを4等分した期間に、それぞれ、4つの電荷蓄積部151、152、153、154に順に電荷を振り分ける場合の、変調信号114およびゲート信号115を示す。
また、制御部140は、距離画像生成部170に読出信号を送信し、各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積された電荷を、それぞれ読みださせる。なお、変調光111の変調周波数は数十MHzである。従って、変調の1周期は数十ns程度となる。距離画像を得るためには、数百〜数十万周期の電荷蓄積時間Tfを要する。この電荷蓄積時間Tfは予め定めておく。
本実施形態の制御部140は、この電荷蓄積時間Tf毎に、距離画像生成部170が、各電荷蓄積部151、152、153、154から電荷を読み出すよう、読出信号を出力する。電荷蓄積時間Tf間隔毎に得られる1枚の距離画像をフレームと呼ぶ。また、電荷蓄積時間Tfを、1フレーム時間Tfと呼ぶ。
なお、変調信号114とゲート信号115と読出信号とを合わせて制御信号と呼ぶ。
距離画像生成部170は、制御部140の読出信号に従って各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積された電荷を読出し、各電荷(電荷量)から画素毎に距離値を算出し、算出した距離値を画素値とする距離画像を生成する。距離値は、視野内の、対象物113までの距離の値である。算出の詳細は、後述する。
[TOF方式の距離画像生成の原理]
ここで、光飛行時間型(TOF方式)の距離画像生成装置100における距離画像生成の原理を説明する。図3は、距離画像生成の原理を説明するための図である。
光源部110から出射される変調光111の強度が本図のような正弦曲線を描くように変化する場合、光電変換部120への入射光112の強度も同様に正弦曲線を描くよう変化する。このとき、変調光111と入射光112とには、光が対象物まで往復する飛行時間による位相の遅延(位相差φ)が生じる。
光の速度cは既知であるため、この位相差φと変調周波数fとを用い、対象物113までの計算距離値Dは、以下の式(1)で算出される。
Figure 2016114522
従って、位相差φがわかれば、計算距離値Dは求めることができる。本実施形態では、上述のように、変調光の1周期Tpを4等分し、それぞれの期間に取得した電荷量を、それぞれ、4つの電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積する。
変調光111の1周期を4等分した各期間に、各電荷蓄積部151、152、153、154にそれぞれ蓄積される電荷量をC1、C2、C3、C4とすると、変調光111と入射光112との位相差φは、以下の式(2)で表される。
Figure 2016114522
なお、1周期Tpを4等分した各期間は、例えば、0度から90度の間、90度から180度の間、180度から270度の間、270度から0度の間とする。
[距離画像生成部]
次に、本実施形態の距離画像生成部170を説明する。なお、本実施形態では、対象部113は、静止しているものとする。
距離画像生成部170は、上述の電荷蓄積時間Tf間に、各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積された電荷量C1、C2、C3、C4を用い、画素値が距離値である距離画像を生成する。距離値Dは、画素毎に、上記式(2)に従って位相差φを求め、求めた位相差φを用いて、上記式(1)に従って、算出する。
上述のように、電荷振分部130は、変調光111の変調に同期して、各電荷蓄積部151、152、153、154に電荷を振り分ける。対象物113が静止していても、振り分けには、半導体スイッチを用いるため、スイッチングノイズや、ktcノイズなどのランダムノイズにより、電荷蓄積時間Tf毎に各電荷蓄積部151、152、153、154に振り分けられる電荷量が異なる。この電荷量をそのまま用いて距離値を算出すると、得られる距離値Dに、フレーム間において、誤差が発生する。この誤差を、繰返距離誤差と呼ぶ。
この繰返距離誤差を抑えるため、本実施形態の距離画像生成部170は、電荷蓄積部150から読み出した電荷(電荷量)に対し、補正を行い、補正後の電荷量を用いて距離値を算出する。このため、本実施形態の距離画像生成部170は、図1に示すように、各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積された電荷量C1、C2、C3、C4を補正する補正部171と、補正に用いるデータを保存するデータベース172と、補正後の電荷量を用いて距離値Dを算出する距離値算出部173と、を備える。
[繰返距離誤差発生の原理]
繰返距離誤差の発生を、図4および図5を用いて説明する。図4は、電荷振分方式のTOF方式の距離画像生成装置100において、フレーム毎に測定距離にばらつきが発生する様子を説明するための図である。
本図に示すように、振り分けを行う半導体スイッチのノイズにより、たとえ、対象物113が同距離にあったとしても、フレームごとに各電荷蓄積部151、152、153、154に振り分けられる電荷量C1、C2、C3、C4が異なる。
位相φは、式(2)に示すように、各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積される各電荷量C1、C2、C3、C4の、差分(C1−C3、C2−C4;以下差分電荷量と呼ぶ。)を用いて算出される。これらの差分電荷量のばらつきと、位相のばらつきとの関係を図5に示す。本図において、横軸は、差分電荷量C1−C3の値を、縦軸は、差分電荷量C2−C4の値を示す。図5に示すように、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4のばらつきは、位相φのばらつきとなる。
本実施形態の補正部171は、この振り分けられた電荷のばらつきによる、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4のばらつきの大きさを利用し、これらの差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を補正する。
[補正部による補正方法]
補正部171は、所定数のフレームの、各電荷蓄積部151、152、153、154に蓄積された電荷量C1、C2、C3、C4(本実施形態では、差分電荷量C1−C3、C2−C4)の、最大値と最小値とから計算される中間値を用いて、各電荷量(差分電荷量C1−C3、C2−C4)を補正する。
すなわち、補正部171は、電荷蓄積部151、152、153、154毎に、直近の、過去の、予め定めたフレーム数の差分電荷量C1−C3、C2−C4の、最大値Cmaxと最小値Cminとを特定する。そして、これらの最大値Cmaxと最小値Cminにより定まる両者の中間の値(中間値)を用いて、差分電荷量を補正する。以下、予め定めたフレーム数をF(Fは1以上の整数)とする。
本実施形態では、中間値として、例えば、最大値Cmaxと最小値Cminとの中央の値(中央値)Cmidを用いる。中央値Cmidは、以下の式(3)で表される。
Cmid=(Cmax+Cmin)/2 ・・・(3)
本実施形態の補正部171は、各電荷量(差分電荷量C1−C3、C2−C4)が、中間値(中央値Cmid)に近づくように、各電荷量(差分電荷量C1−C3、C2−C4)を補正する。
フレーム数が非常に多く、かつ、対象部113の変位がない場合、差分電荷量C1−C3、C2−C4のばらつきは、正規分布に従う。このため、差分電荷量C1−C3、C2−C4の真の値は、最大値Cmaxと最小値Cminとの中央値Cmidにほぼ一致すると考えられる。なお、差分電荷量C1−C3、C2−C4の真の値とは、半導体スイッチによるノイズがなく、光電変換部120で得られた電荷が、正確に各電荷蓄積部151、152、153、154に振り分けられた場合に得られる値を意味する。
フレーム数が少ない場合、中央値Cmidは差分電荷量C1−C3、C2−C4の真の値とほぼ一致するとはいえない。しかしながら、最大値Cmaxもしくは最小値Cminよりは差分電荷量C1−C3、C2−C4の真の値に近いと考えられる。従って、最大値Cmaxおよび最小値Cminから得られる中央値Cmidを用いて、測定された差分電荷量C1−C3、C2−C4を補正することにより、差分電荷量の真の値に、より近い値が得られ、差分電荷量C1−C3、C2−C4のばらつきを軽減できる。
また、本実施形態の補正部171は、前記最大値Cmaxと最小値Cminとの差が大きい画素ほど、各前記電荷量(差分電荷量C1−C3、C2−C4)の補正量を大きくする。すなわち、補正部171は、最大値Cmaxと最小値Cminとから、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4それぞれのばらつきの大きさを算出し、ばらつきが大きいほど、補正量を大きくする。ばらつきCbandは、例えば、以下の式(4)で算出する。
Cband=Cmax−Cmin ・・・(4)
補正部171は、各差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を、それぞれの中央値Cmidに近づけ、かつ、ばらつきCbandが大きいほど補正量を大きくするよう補正する。具体的には、例えば、以下の式(5)により補正する。
C’=C−(C−Cmid)×(Cband/A) ・・・(5)
ここで、Cは、差分電荷量C1−C3または差分電荷量C2−C4、Aは、周囲の環境などに応じて、その時々に、画素毎に設定される定数、C’は、補正後の差分電荷量C1−C3または差分電荷量C2−C4である。
なお、定数Aを画素毎に設定することが難しい場合は、定数Aは、例えば、当該画素の、各電荷蓄積部151、152、153、154の電荷量C1、C2、C3、C4(差分電荷量C1-C3、C2−C4)を用いて、以下の式(6)で算出してもよい。
Figure 2016114522
あるいは、定数Aは、当該画素の最大値CmaxおよびCminを用いて、以下の式(7)により算出してもよい。
A=|Cmax|+|Cmin| ・・・(7)
なお、最大値Cmaxおよび最小値Cminは、直近のFフレームの差分電荷量間で、大小を比較することにより決定する。
なお、本実施形態の補正部171による、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4の補正は、上記手法に限定されない。予め定めた直近のFフレームの差分電荷量の最大値Cmaxおよび最小値Cminを用い、より、差分電荷量C1−C3、C2−C4の真の値に近づくよう補正できればよい。例えば、算出した中間値をそのまま補正値として用いてもよい。
また、中間値は、中央値Cmidに限定されない。ばらつく電荷量の真の値に近く、かつ、最大値Cmaxと最小値Cminとに基づいて算出可能な値であればよい。
[距離値算出部]
本実施形態の距離値算出部173は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4の代わりに、補正後の差分電荷量(C1−C3)’および差分電荷量(C2−C4)’を上記式(2)に代入し、各画素の距離値を算出する。
[データベース]
データベース172は、補正部171が補正に用いる、直近の、予め定めたフレーム数Fの、各差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を蓄積する。
データベース172は、各画素位置をアドレスとし、予め設定された保存フレーム数(上記例ではFフレーム)分の差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4の値を保存可能な容量をもつ。
例えば、距離画像生成装置100で生成される距離画像を128×128画素とし、補正処理のため、直近の3フレーム分の電荷量を保存するものとする。この場合、128×128=16384アドレスの3フレーム分(16384×3フレーム)の保存容量を持つメモリを用意する。
図6に、本実施形態のデータベース172のメモリ構造のイメージを示す。本図に示すように、本実施形態のデータベース172、画素(m、n)毎、および、フレームf毎に、差分電荷量C1−C3の値Af(m,n)および差分電荷量C2−C4の値Bf(m,n)を保存する。ここでは、全画素数は、M×Nであり、全フレーム数はFとする。M、N、Fは1以上の整数とする。また、m、n、fは、それぞれ、1≦m≦M、1≦n≦N、1≦f≦Fを満たす整数とする。
なお、データベース172において、フレーム番号fは、時間的に新しいものから順に付与される。すなわち、新たなフレームの差分電荷量C1−C3、C2−C4が取得されると、それが、フレーム1に対応づけて保存され、既に保存されている各差分電荷量C1−C3、C2−C4に対応づけられるフレーム番号が1つずつ大きい値に更新される。そして、フレームfに対応づけられて保存されていた差分電荷量C1−C3、C2−C4が削除される。
なお、メモリサイズに余裕がある場合は、最も古い差分電荷量C1−C3、C2−C4を削除しなくてもよい。ただし、補正に使用するのは、直近のFフレーム分の差分電荷量C1−C3、C2−C4とする。
また、データベース172に保存する過去フレームの数は、任意に設定可能、あるいは、ユーザが変更可能なよう構成してもよい。
実際には、予め、保存するフレーム数の最大値を決定しておき、それに対応する容量のメモリを用意し、設定したフレーム数に対応して保存量を変化させることが現実的である。
[距離画像生成処理の流れ]
次に、本実施形態の距離画像生成処理の流れを説明する。図7は、本実施形態の、1フレーム分の距離画像を生成する距離画像生成処理の処理フローである。なお、ここでは、全画素数をP(Pは1以上の整数)、処理対象画素をp(1≦p≦Pを満たす整数)とする。
各画素の電荷蓄積部151、152、153、154に1フレーム時間Tf分の電荷が蓄積されると(ステップS1101)、距離画像生成部170は、画素毎に、以下の処理(ステップS1103〜S1105)を、全画素について行う(ステップS1102、S1106、S1107)。
距離画像生成部170は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を算出する(ステップS1103)。そして、補正部171は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を、それぞれ補正し、補正後の差分電荷量(C1−C3)’および差分電荷量(C2−C4)’を得る(ステップS1104)。そして、距離値算出部173は、補正後の差分電荷量(C1−C3)’および差分電荷量(C2−C4)’を用い、距離値を算出する(ステップS1105)。
距離画像生成部170は、算出された距離値を画素値として距離画像を生成し(ステップS1108)、処理を終了する。
次に、上記ステップS1104の補正部171による補正処理の流れを、図8を用いて説明する。
補正部171は、直近の過去Fフレームの、各差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を、データベース172から取得し(ステップS1201)、それぞれ、最大値Cmaxおよび最小値Cminを算出する(ステップS1202)。
補正部171は、得られた最大値Cmaxおよび最小値Cminから、上記式(3)および式(4)に従って、各差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4の、中央値CmidおよびばらつきCbandを算出する(ステップS1203)。
そして、補正部171は、中央値CmidおおびばらつきCbandから、上記式(5)に従って、補正値(補正後の差分電荷量)(C1−C3)’、(C2−C4)’をそれぞれ算出する(ステップS1204)。
補正部171は、データベース172を更新し(ステップS1205)、処理を終了する。
なお、計測開始直後から(F−1)フレーム目までの間は、直近のFフレーム分の差分電荷量がデータベース172に保存されていない。このような場合は、保存されている全フレーム分の差分電荷量の中で、最大値Cmaxおよび最小値Cminを特定し、中央値Cmid、ばらつきCbandを算出する。あるいは、このような場合は、上記補正処理を行わず、距離画像生成部170は、取得した電荷量から算出した差分電荷量を用いて、距離値を算出するよう構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の距離画像生成装置100は、対象空間に変調した変調光111を照射する光源を備える光源部110と、前記光源部110から照射され、前記対象空間内の対象物113の表面で反射した反射光を含む光112を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子(光電変換部120)と、前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部150と、前記変調光111の変調に同期して、前記光電変化素子により変換された電荷を、前記複数の電荷蓄積部150に振り分ける電荷振分部130と、各前記電荷蓄積部150に蓄積された電荷量を用い、画素値が距離値である距離画像を生成する距離画像生成部170と、を備え、前記距離画像生成部170は、各前記電荷蓄積部150に蓄積された前記電荷量を補正する補正部171と、前記補正部171により補正後の電荷量を用いて前記距離値を算出する距離値算出部173と、を備え、前記補正部171は、所定数のフレームの、各前記電荷蓄積部150に蓄積された電荷量の最大値と最小値とから計算される中間値を用いて、各前記電荷量を補正する。
このとき、前記補正部171は、各前記電荷量が、前記中間値に近づくように当該電荷量を補正する。また、前記補正部171は、前記最大値と最小値との差が大きい画素ほど、各前記電荷量の補正量を大きくする。
本実施形態は、各電荷蓄積部151、152、153、154への蓄積電荷量のばらつきに起因する算出距離値のばらつき(繰返距離誤差)を抑えることが目的である。そして、過去の所定範囲のフレームの最大値と最小値から算出した中間値が、差分電荷量C1−C3、C2−C3それぞれの真の値に最も近いと考えられる。
本実施形態では、これを利用し、過去の所定範囲のフレームの、差分電荷量C1−C3、C2-C4それぞれの、最大値と最小値とから算出した中間値に近づくよう、フレーム毎に、各画素の各差分電荷量C1−C3、C2-C4を補正する。補正は、フレーム毎に、直近の予め定めた数のフレームの差分電荷量を用いて行う。従って、少ない処理量で、繰り返し誤差を抑えることができる。また、このとき、空間的な分解能の低下も、時間的な分解能の低下もない。
このため、本実施形態によれば、フレームレート、実効画素数の低下なしに算出距離値のばらつきを抑制し、繰返距離精度を向上させ、より、高精度な距離値を得ることができる。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明の第二の実施形態を説明する。第一の実施形態では、対象物113が静止していることを前提としている。本実施形態では、対象物113が移動する場合も考慮する。
本実施形態の距離画像生成装置は、基本的に第一の実施形態と同様の構成を有する。ただし、本実施形態では、対象物113の移動の有無を判別し、静止している場合のみ、補正を行う。このため、本実施形態の距離画像生成部170は、対象物113の移動の有無を判別する構成をさらに備える。以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。
対象物113の移動の有無を判別する構成として、本実施形態の距離画像生成部170は、図9に示すように、電荷蓄積部150に蓄積された補正前の電荷を用いて画素値が強度値である強度画像を生成する強度画像生成部174と、強度画像を用いて、画素毎に測定対象(対象物113)の距離の変動の有無を判別する変動判別部175と、をさらに備える。
そして、本実施形態の補正部171は、変動判別部175が、変動無し、と判別した画素について、第一の実施形態同様の補正を行う。一方、変動判別部175が変位有と判別した画素については、距離値算出部173は、補正前の電荷量(差分電荷量)を用いて距離値を算出する。
[強度画像生成部]
本実施形態の強度画像生成部174は、各電荷蓄積部151、152、153、154から、それぞれ電荷量C1、C2、C3、C4を読み出し、以下の式(8)により、各画素の強度値Pを算出し、それを画素値とする強度画像を生成する。
Figure 2016114522
[変動判別部]
式(8)からわかるように、強度値Pは、対象物113からの反射光(入射光112)の強さに依存する。このため、対象物113が近づいたり遠ざかったりし、距離値に変動がある場合、あるいは、撮像範囲に他の物体が入ってくる場合、反射光(入射光112)も増減し、強度値Pは変化する。
変動判別部175は、これを利用し、各画素について、当該画素の視野範囲の対象物113に、距離の変動があるか否かを判別する。変動判別部175は、例えば、予め所定の閾値Pthを設定しておき、1回前のフレームの強度値から、Pth以上、強度値Pが変動した場合、当該画素が撮像対象とする対象物113に動きがあるものと判別する。
[データベース]
本実施形態では、データベース172は、図10に示すように、補正部171が補正に用いる、直近の、予め定めたフレーム数Fの、各差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4に加え、直近の1フレーム(フレーム1)の、強度値Pが蓄積される。この強度値Pは、新たなフレームの強度値が算出される毎に、更新される。
[距離画像生成処理の流れ]
本実施形態の距離画像生成処理の流れを説明する。図11は、本実施形態の1フレーム分の距離画像を生成する距離画像生成処理の処理フローである。なお、本実施形態においても、全画素数をP(Pは1以上の整数)、処理対象画素をp(1≦p≦Pを満たす整数)とする。
各画素の電荷蓄積部151、152、153、154に1フレーム時間Tf分の電荷が蓄積されると(ステップS2101)、距離画像生成部170は、画素毎に、以下の処理(ステップS2103〜ステップS2111)を、全画素について行う(ステップS2102、S2111、S2112)。
距離画像生成部170は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を算出する(ステップS2103)。そして、強度画像生成部174は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を用いて、強度値を算出する(ステップS2104)。
変動判別部175は、当該画素pの変動の有無を判別する(ステップS2105)。
ステップS2105において、変動無し、と判別された場合、第一の実施形態同様、補正部171は、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を、それぞれ補正し、補正後の差分電荷量(C1−C3)’および差分電荷量(C2−C4)’を得る(ステップS2106)。そして、距離値算出部173は、補正後の差分電荷量(C1−C3)’および差分電荷量(C2−C4)’を用い、距離値Dを算出する(ステップS2107)。
一方、ステップS2105において、変動が検出された場合、すなわち、変動有り、と判別された場合、距離画像生成部170は、データベース172の当該画素pの、差分電荷量C1-C3、C2−C4に関する蓄積データを削除し(ステップS2108)、ステップS2103で算出した差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を、新たにデータベース172に蓄積する(ステップS2109)。
さらに、距離値算出部173は、ステップS2103で算出した差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2−C4を用いて、距離値Dを算出する(ステップS2110)。
距離画像生成部170は、算出された距離値を画素値とした距離画像を生成し(ステップS2113)、処理を終了する。
なお、計測開始直後から(F−1)フレーム目までの間、および、対象物113が変動し、データベース172のデータを削除後、(F−1)フレーム目までの間は、直近のFフレーム分の差分電荷量がデータベース172に保存されていない。このような場合は、直近の全フレーム分の差分電荷量の中で、最大値Cmaxおよび最小値Cminを特定し、中央値Cmid、ばらつきCbandを算出する。あるいは、このような場合は、上記補正処理を行わず、距離画像生成部170は、取得した電荷量から算出した差分電荷量を用いて、距離値を算出するよう構成してもよい。
また、上記ステップS2108および2109の処理と、ステップS2110の処理とは、いずれを先に行ってもよい。
なお、上記ステップS2106の補正部171による補正処理は、第一の実施形態と同様である。
次に、ステップS2105の、変動判別部175による変動検出処理の流れを、図12を用いて説明する。
変動判別部175は、処理対象画素pの、1フレーム前の強度値(比較用強度値)をデータベース172から抽出する(ステップS2201)。そして、算出した強度値Pとの差分ΔPを算出する(ステップS2202)。算出した差分ΔPと、予め定めた閾値Pthとを比較し(ステップS2203)、差分ΔPが、閾値以上である場合、変動を検出したものとして変動有とし(ステップS2204)、閾値より小さい場合、変動を検出できなかったとして変動無とする(ステップS2205)。
最後に、変動判別部175は、データベース172の強度値(比較用強度値)を、ステップS2104で算出した強度値に更新し(ステップS2206)、処理を終了する。
なお、強度値の更新処理は、ステップS2203の後であれば、いつ行ってもよい。
以上説明したように、本実施形態の距離画像生成装置100は、第一の実施形態と同様の構成に、前記電荷蓄積部に蓄積された、補正前の電荷を用いて画素値が強度値である強度画像を生成する強度画像生成部174と、前記強度画像を用い、画素毎に測定対象の変動の有無を判別する変動判別部175と、をさらに備え、前記補正部171は、前記変動判別部175が変動無しと判別した画素について、前記各電荷量を補正し、前記距離値算出部173は、前記変動判別部175が変動有と判別した画素については、前記補正前の電荷量を用いて前記距離値を算出する。
このように、本実施形態においても、第一の実施形態同様、少ない処理量で、空間的な分解能の低下も、時間的な分解能の低下もなく、繰返距離精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、距離画像生成に用いる差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2-C4を用いて、距離画像生成に先立って強度画像を算出し、対象物113の移動の有無を判別する。そして、当該画素の視野範囲において、対象物113に移動が無い場合のみ、距離画像生成に用いる差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2-C4を、第一の実施形態と同様の手法で補正する。一方、移動がある場合は、取得した差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2-C4をそのまま用いて距離画像を生成する。
従って、対象物113に移動の可能性がある場合でも、静止している場合のみ、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2-C4を補正することができる。従って、移動による電荷量の蓄積の違いを補正してしまうことを排除でき、対象物113の動きによらず、繰り返し誤差の発生原因である、電荷量の蓄積ばらつきを精度よく補正することができる。
よって、本実施形態によれば、撮影対象の環境によらず、繰り返し誤差の影響を排除した高精度な距離画像を得ることができる。
例えば、基本的に定点観測を行う監視カメラでは、撮影範囲の時間的変化が少ない。このため、人・物体が通過した等の変化があった場合、従来距離画像生成装置による監視カメラでは、画像の変化が、これらによるものか、背景がばらついたためか、判別がつきにくい。しかしながら、上記各実施形態の距離画像生成装置によれば、定常状態である背景画像の距離精度が向上し、繰り返し誤差の少ない画像を得ることができるため、このような場合も、精度よく判別できる。
なお、上記各実施形態では、差分電荷量C1−C3および差分電荷量C2-C4の値を補正しているが、補正対象はこれに限定されない。各電荷量C1、C2、C3、C4をそれぞれ補正してもよい。
この場合、データベース172は、電荷蓄積部151、152、153、154毎に、過去フレームの各画素の電荷量C1、C2、C3、C4を保存する。
さらに、上記各実施形態では、光電変換部(画素)120毎に、複数(4つ)の電荷蓄積部150を備える場合を例にあげて説明したが、電荷蓄積部150の数は、これに限定されない。3つ以上であればよい。
また、電荷蓄積部150は、1つであってもよい。この場合、例えば、4つの電荷量C1、C2、C3、C4を用いて、距離値を算出する場合、距離画像生成部170は、変調信号の1周期Tqを4等分したTq/4間隔で、電荷蓄積部150に蓄積された電荷を読出し、Tq/4間隔毎に、電荷量C1、C2、C3、C4として読み取ることを繰り返す。
100…距離画像生成装置、110…光源部、111…変調光、112…入射光、113…対象部、114…変調信号、115…ゲート信号、120…光電変換部、130…電荷振分部、140…制御部、150…電荷蓄積部、151…電荷蓄積部、152…電荷蓄積部、153…電荷蓄積部、154…電荷蓄積部、170…距離画像生成部、171…補正部、172…データベース、173…距離値算出部、174…強度画像生成部、175…変動判別部

Claims (7)

  1. 対象空間に変調した変調光を照射する光源を備える光源部と、
    前記光源部から照射され、前記対象空間内の対象物の表面で反射した反射光を含む光を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子と、
    前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部と、
    前記変調光の変調に同期して、前記光電変換素子により変換された電荷を、前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振分部と、
    各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量を用い、画素値が距離値である距離画像を生成する距離画像生成部と、を備え、
    前記距離画像生成部は、
    各前記電荷蓄積部に蓄積された前記電荷量を補正する補正部と、
    前記補正部による補正後の電荷量を用いて前記距離値を算出する距離値算出部と、を備え、
    前記補正部は、所定数のフレームの、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量の最大値と最小値とに基づいて計算される中間値を用いて、各前記電荷量を補正すること
    を特徴とする距離画像生成装置。
  2. 請求項1記載の距離画像生成装置であって、
    前記電荷蓄積部に蓄積された、補正前の前記電荷量を用いて画素値が強度値である強度画像を生成する強度画像生成部と、
    前記強度画像を用い、画素毎に前記対象物の変動の有無を判別する変動判別部と、をさらに備え、
    前記補正部は、前記変動判別部が変動無しと判別した画素について、前記各電荷量を補正し、
    前記距離値算出部は、前記変動判別部が変動有と判別した画素については、前記補正前の電荷量を用いて前記距離値を算出すること
    を特徴とする距離画像生成装置。
  3. 請求項1または2記載の距離画像生成装置であって、
    前記補正部は、各前記電荷量が、前記中間値に近づくように当該電荷量を補正すること
    を特徴とする距離画像生成装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の距離画像生成装置であって、
    前記補正部は、前記最大値と最小値との差が大きい画素ほど、各前記電荷量の補正量を大きくすること
    を特徴とする距離画像生成装置。
  5. 請求項1から4いずれか1項記載の距離画像生成装置であって、
    前記電荷蓄積部は、前記光電変換素子毎に4つ設けられ、
    前記電荷振分部は、4つの前記電荷蓄積部に予め定めた順に前記電荷を振り分け、
    前記補正部は、1番目および3番目に電荷を振り分ける電荷蓄積部に蓄積される電荷量の差、および、2番目および4番目に電荷を振り分ける電荷蓄積部に蓄積される電荷量の差を、それぞれ補正すること
    を特徴とする距離画像生成装置。
  6. 対象空間に変調した変調光を照射する光源を備える光源部と、
    前記光源部から照射され、前記対象空間内の対象物の表面で反射した反射光を含む光を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子と、
    前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部と、
    前記変調光の変調に同期して、前記光電変換素子により変換された電荷を前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振分部と、を備える距離画像生成装置における距離画像生成方法であって、
    所定のフレーム間の、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量の最大値と最小値とに基づいて中間値を計算し、
    前記中間値を用いて、当該電荷蓄積部の電荷量を補正し、
    補正後の電荷量を用いて、画素値が距離値である距離画像を生成すること
    を特徴とする距離画像生成方法。
  7. 対象空間に変調した変調光を照射する光源を備える光源部と、
    前記光源部から照射され、前記対象空間内の対象物の表面で反射した反射光を含む光を受光して電荷に変換する、画素毎に設けられた光電変換素子と、
    前記光電変換素子毎に複数設けられた電荷蓄積部と、
    前記変調光の変調に同期して、前記光電変換素子により変換された電荷を前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振分部と、を備える距離画像生成装置のコンピュータに、
    所定のフレーム間の、各前記電荷蓄積部に蓄積された電荷量の最大値と最小値とに基づいて中間値を計算する手順、
    前記中間値を用いて、当該電荷蓄積部の電荷量を補正する手順、
    補正後の電荷量を用いて、画素値が距離値である距離画像を生成する手順を実行させるためのプログラム。
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