JP2016114203A - 流体摩擦抵抗低減皮膜および水力発電システム - Google Patents

流体摩擦抵抗低減皮膜および水力発電システム Download PDF

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悟 窪谷
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国彦 和田
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一幸 中村
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利昌 向
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Abstract

【課題】流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても流体摩擦抵抗を小さくすることができる流体摩擦抵抗低減皮膜を提供する。【解決手段】流体摩擦抵抗低減皮膜12は、基材11に積層されて液体の流体摩擦抵抗を低減させる。流体摩擦抵抗低減皮膜12は、液体と接触する表面部分に、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下の材料からなる低抵抗膜14を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、流体摩擦抵抗低減皮膜および水力発電システムに関する。
発電プラント、工業プラント等の各種プラントにおいて、エネルギーの輸送、冷却等のために、各種の液体が使用されている。プラントの配管に液体が流れる場合、配管の接液面と液体との流体摩擦抵抗により、液体にエネルギー損失が発生する。流体摩擦抵抗によるエネルギー損失は、流速が速くなるほど大きくなり、配管全体で発生するエネルギー損失において大きな割合を占める。
また、水力発電システムにおける水車の場合、流速が速いことから、流体摩擦抵抗によるエネルギー損失が発生しやすい。例えば、ケーシング、ランナ等において、流体摩擦抵抗によるエネルギー損失が発生しやすい。流体摩擦抵抗によるエネルギー損失は、水車全体において発生するエネルギー損失の最大の割合を占めると考えられる。従って、流体摩擦抵抗を小さくできれば、水力発電システムの発電効率を大きく向上できる。
流体摩擦抵抗の低減方法として、撥水性材料からなる皮膜を接液面に設ける方法が知られている。撥水性材料からなる皮膜を接液面に設けた場合、接液面と液体との間に空気層が形成され、この空気層により流体摩擦抵抗が小さくなる。なお、通常、空気層を利用する場合、空気層の空気が時間の経過とともに減少することから、空気層に空気を供給する必要がある。
また、別の流体摩擦抵抗の低減方法として、気孔を有する皮膜を接液面に設ける方法が知られている。気孔を有する皮膜を接液面に設けた場合、気孔に空気層が保持されることから、流体摩擦抵抗が小さくなる。
特登2890340号公報 特開2007−211894号公報
渡辺敬三、YANUAR、大木戸勝利、水沼博、"超撥水性矩形管の抵抗減少効果に関する研究"、機械学会論文集、62−601、B(1996)、p3330−3334
従来、流体摩擦抵抗の低減方法として、撥水性材料からなる皮膜を接液面に設ける方法、気孔を有する皮膜を接液面に設ける方法が知られている。これらの方法は、いずれも空気層を利用して流体摩擦抵抗を低減するものである。
しかしながら、空気層を利用する場合、流速の大きい環境下においては、空気層が剥離しやすく維持することが難しい。また、流速の大きい環境下において空気層を維持できたとしても、空気層の空気が液体中に溶け込むことにより、長期的に空気層を維持することが難しい。
本発明が解決しようとする課題は、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても流体摩擦抵抗を小さくすることができる流体摩擦抵抗低減皮膜を提供することである。
実施形態の流体摩擦抵抗低減皮膜は、基材に積層されて液体の流体摩擦抵抗を低減させる。実施形態の流体摩擦抵抗低減皮膜は、液体と接触する表面部分に、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下の材料からなる低抵抗膜を有する。
第1の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す断面図である。 第2の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す平面図である。 図2に示される流体摩擦抵抗低減皮膜のA−A矢視断面図である。 第3の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す平面図である。 図4に示される流体摩擦抵抗低減皮膜のB−B矢視断面図である。 第4の実施形態に係る水車を示す断面図である。 例1〜例4の試料の接触角および転落角と流体摩擦抵抗低減率との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す断面図である。なお、図1には、基材上に流体摩擦抵抗低減皮膜を積層した積層体の状態で図示している。積層体10は、基材11、およびこの基材11に積層される流体摩擦抵抗低減皮膜12を有する。
基材11としては、少なくとも一方の主面側に液体が流れ、流体摩擦抵抗低減皮膜12を支持できるものであればよい。このようなものとしては、発電プラント、工業プラント等の各種プラントの配管、水力発電システムにおける水車の部品、船舶の船底等が挙げられる。水車の部品としては、ケーシング、ガイドベーン、ランナ、吸い出し管等が挙げられる。基材11の構成材料は、無機材料または有機材料のいずれでもよい。無機材料としては、金属材料、セラミックス材料等が挙げられる。有機材料としては、樹脂材料等が挙げられる。
流体摩擦抵抗低減皮膜12は、基材11の両主面のうち液体が流れる主面側に積層される。流体摩擦抵抗低減皮膜12は、例えば、基材11側から順に、中間膜13、低抵抗膜14を有する。
中間膜13は、必要に応じて設けられるものであり、低抵抗膜14に対して基材11側に設けられる。流体摩擦抵抗に関係する部分は、流体摩擦抵抗低減皮膜12の表面部分、すなわち液体と接触する表面部分、具体的には低抵抗膜14の部分であり、その下部については低抵抗膜14とは異なる特性を有する中間膜13を設けることができる。低抵抗膜14とは異なる特性を有する中間膜13を設けることにより、流体摩擦抵抗低減皮膜12を適用できる基材11の範囲が広がるために好ましい。例えば、中間膜13は、基材11の腐食を抑制するために設けられる。また、例えば、中間膜13は、基材11と低抵抗膜14との密着性を向上させるために設けられる。
中間膜13における水滴の接触角および水滴の転落角は、特に制限されない。例えば、水滴の接触角は70度を超えてもよいし、水滴の転落角は40度を超えてもよい。通常、中間膜13は、水滴の接触角が70度を超え、または水滴の転落角が40度を超える。
中間膜13の構成材料としては、基材11の腐食を防ぐ材料、基材11と低抵抗膜14との密着性を向上させる材料等が挙げられる。例えば、基材11の腐食を防ぐ材料として、エポキシ塗料、ウレタン塗料等の樹脂材料が挙げられる。
中間膜13は、単層構造に限られず、2層以上が積層された積層構造でもよい。例えば、中間膜13は、基材11の腐食を防ぐための防食膜と、基材11と低抵抗膜14との密着性を向上させる密着性向上膜とを有してもよく、これらが繰り返して積層されてもよい。
中間膜13が設けられる場合、個々の膜の厚さは、十分な効果を得る観点から、50μm以上が好ましい。通常、中間膜13の個々の膜の厚さは、100μmもあれば十分である。
低抵抗膜14は、液体の流体摩擦抵抗を低減するために、流体摩擦抵抗低減皮膜12における液体と接触する表面部分に設けられる。低抵抗膜14は、表面の水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下の材料からなる。水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下である場合、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても流体摩擦抵抗が小さくなる。
ここで、水滴の接触角は、低抵抗膜14の表面における液体のぬれ性を表すものであり、接触角が小さくなるほど低抵抗膜14の表面全体が液体でぬれやすくなる。また、水滴の転落角は、低抵抗膜14の摩擦を表すものであり、転落角が小さくなるほど摩擦が小さくなるために液体が移動しやすくなる。
低抵抗膜14を構成する材料の表面の水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下である場合、低抵抗膜14の表面全体に液体からなる非常に薄い膜が形成され、この膜により低抵抗膜14の表面と液体の流れとの直接的な接触が抑制され、流体摩擦抵抗が小さくなると考えられる。また、このような液体からなる膜によれば、従来の空気層とは異なり減少のおそれがないことから、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても流体摩擦抵抗が小さくなると考えられる。
なお、接触角は、JIS R 3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準じて、約25℃の温度下で、低抵抗膜14を構成する材料の表面に4μlの純水を滴下して測定される。また、転落角は、約25℃の温度下で、低抵抗膜14を構成する材料の表面に50μlの純水を滴下した後、低抵抗膜14を徐々に傾けていき、水滴が動き始める時点の傾斜角度を測定して求められる。
ここで、接触角および転落角の測定は、低抵抗膜14が気孔を有する場合、低抵抗膜14と同様の気孔を有する状態の材料について行われる。なお、接触角および転落角の測定は、基本的に表面が平坦な材料について行われる。例えば、後述の実施形態に示されるように、低抵抗膜14の表面には凹凸部を設けることができる。このように低抵抗膜14の表面に凹凸部が設けられる場合であっても、接触角および転落角の測定は、このような凹凸部がない表面が平坦な状態の材料について行われる。
低抵抗膜14を構成する材料の表面の接触角は、流体摩擦抵抗をより小さくする観点から、40度以下が好ましく、20度以下がより好ましい。通常、低抵抗膜14の表面の接触角は、10度程度もあれば十分である。また、転落角は、流体摩擦抵抗をより小さくする観点から、40度以下が好ましく、20度以下がより好ましい。通常、転落角は、10度程度もあれば十分である。
低抵抗膜14は、これを構成する材料について表面における水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となるだけでなく、実際に低抵抗膜14について表面における水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となることが好ましい。
例えば、低抵抗膜14には、後述の実施形態に示されるように、表面に凹凸部を設けることができる。このように低抵抗膜14の表面に凹凸部が設けられる場合、これを構成する材料について表面における水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となるだけでなく、凹凸部が設けられた表面について凹凸部が設けられた状態で水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となることが好ましい。
低抵抗膜14としては、親水性成分からなるもの、親水性成分および撥水性成分からなるものが挙げられる。ここで、親水性成分とは、表面の水滴の接触角が90度以下となる材料によるものである。撥水性成分は、水滴の接触角が90度を超える材料によるものである。
親水性成分としては、親水性を有する無機材料、親水性を有する有機材料が挙げられる。
親水性を有する無機材料としては、金属酸化物または水和金属酸化物が好ましい。金属酸化物または水和金属酸化物は、構成原子間の電気陰性度の差、水和している水分子、表面に形成されている反応基等により親水性を示し、低抵抗膜14における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすい。
金属酸化物としては、ケイ素酸化物等が好ましい。水和金属酸化物としては、水和アルミニウム酸化物、例えば、ベーマイト(一水和アルミニウム酸化物)、バイヤライト(三水和アルミニウム酸化物)等が好ましい。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
親水性成分としてケイ素酸化物または水和アルミニウム酸化物を使用した場合、低抵抗膜14における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすい。また、親水性成分としてケイ素酸化物または水和アルミニウム酸化物を使用した場合、酸化チタンのように親水性の発現に紫外光を必要としないことから、光が遮断された環境においても機能するために好ましい。
親水性を有する有機材料としては、シラノール基、カルボキシル基、アミノ基、ビニル基、シラノール基等、極性の大きい反応基を有する有機樹脂が好ましい。親水性成分としてこのような有機樹脂を使用した場合についても、低抵抗膜14における水滴の接触角を70度以下かつ水滴の転落角を40度以下にできる。
親水性成分としては、上記以外にも、液体との接触により表面に液体からなる膜を形成して親水性となるものを使用できる。
例えば、上記した液体との接触により表面に液体からなる膜を形成して親水性となるものとして、ヒドロゲルが挙げられる。ヒドロゲルは、分子鎖の間に液体を吸水して保持することにより親水性となる。ヒドロゲルとしては、ポリビニルアルコール等を含む有機樹脂が挙げられる。
また、例えば、上記した液体との接触により表面に液体からなる膜を形成して親水性となるものとして、ケイ酸塩等の層状粘土鉱物が挙げられる。層状粘土鉱物は、その層の間に液体を吸水して保持することにより親水性となる。
親水性成分についての水滴の接触角は、低抵抗膜14における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすいことから、40度以下が好ましく、20度以下がより好ましい。
撥水性成分としては、撥水性を有する無機材料、撥水性を有する有機材料が挙げられる。撥水性を有する無機材料としては、撥水性を有する金属材料等が挙げられる。撥水性を有する有機材料としては、フッ素樹脂が挙げられ、例えば、3フッ化エチレン樹脂、4フッ化エチレン樹脂等が挙げられる。低抵抗膜14が親水性成分に加えて撥水性成分を含む場合、液体の吸収による膨潤が撥水性成分により抑制され、基材11または中間膜13からの低抵抗膜14の剥離が抑制されやすい。
撥水性成分を含有する場合、撥水性成分の含有量は、親水性成分および撥水性成分の合計量中、30〜80体積%が好ましい。撥水性成分の含有量が30〜80体積%の場合、低抵抗膜14における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすく、低抵抗膜14の剥離も抑制されやすい。撥水性成分の水滴の接触角は、低抵抗膜14の剥離を抑制する観点から100度以上が好ましく、120度以上がより好ましい。
低抵抗膜14の構成としては、例えば、(1)親水性成分からなり、かつ気孔を有しない均質な構造のもの、(2)親水性成分からなり、かつ気孔を有する多孔質な構造のもの、(3)親水性成分が多孔質な構造を形成するとともに、この多孔質な構造の細孔に撥水性成分が充填され、またはこの多孔質な構造の細孔の表面が撥水性成分により被覆されたもの、(4)金属材料等からなる多孔質体の細孔に親水性成分が充填され、またはこの多孔質体の細孔の表面が親水性成分により被覆されたもの、(5)親水性成分および撥水性成分を均質に含み、かつ気孔を有しない均質な構造のもの、(6)親水性成分および撥水性成分を含み、一方の成分中に他方の成分が粒子状に分散されたものが挙げられる。
(1)親水性成分からなり、かつ気孔を有しない均質な構造の低抵抗膜14としては、例えば、基材11または中間膜13上において親水性を有する無機材料をゾルゲル法により合成して得られるもの、または各種のコーティング法により親水性を有する有機材料を塗布して得られるものが挙げられる。
(2)親水性成分からなり、かつ気孔を有する多孔質な構造の低抵抗膜14としては、例えば、親水性を有する無機材料、具体的には、金属酸化物または水和金属酸化物を溶射して得られるものが挙げられる。なお、水和金属酸化物の場合、溶射時の加熱により水分が脱離して親水性が低下するおそれがあるが、このような場合には、溶射後の水和処理により親水性を向上できる。
上記した親水性成分からなる多孔質な構造の低抵抗膜14は、5〜40%の気孔率を有することが好ましい。気孔率が5%以上の場合、低抵抗膜14における割れが抑制されやすい。気孔率が40%以下の場合、低抵抗膜14の強度が向上しやすい。
(3)親水性成分が多孔質な構造を形成するとともに、この多孔質な構造の細孔に撥水性成分が充填され、またはこの多孔質な構造の細孔の表面が撥水性成分により被覆されたものとしては、上記(2)の親水性成分からなる多孔質な構造の細孔に撥水性成分を充填し、または多孔質な構造の細孔の表面を撥水性成分により被覆して得られるものが挙げられる。上記した低抵抗膜14によれば、撥水性成分により液体の吸収が抑制され、これにより液体の吸収による膨潤が抑制されて、基材11または中間膜13からの低抵抗膜14の剥離が抑制される。
細孔を充填または被覆する撥水性成分の含有量は、多孔質な構造を形成する親水性成分および細孔を充填または被覆する撥水性成分の合計量中、30〜80体積%が好ましい。撥水性成分の含有量が30〜80体積%の場合、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすく、かつ低抵抗膜14の剥離も抑制されやすい。
(4)金属材料等からなる多孔質体の細孔に親水性成分が充填され、またはこの多孔質体の細孔の表面が親水性成分により被覆された低抵抗膜14としては、溶射により金属材料等の多孔質体を形成した後、この多孔質体の細孔に親水性成分を充填し、またはこの多孔質体の細孔の表面を親水性成分で被覆して得られるものが挙げられる。このような低抵抗膜14によれば、金属材料等からなる多孔質体の細孔に親水性成分が保持されることから、流速の大きい環境下においても親水性成分のエロージョンが抑制される。
金属材料等からなる多孔質体は、5〜40%の気孔率を有することが好ましい。金属材料等からなる多孔質体の気孔率が5%以上の場合、金属材料等からなる多孔質体の割れが抑制されやすい。金属材料等からなる多孔質体の気孔率が40%以下の場合、金属材料等からなる多孔質体の強度が向上しやすい。
親水性成分による充填または被覆は、例えば、親水性成分が親水性を有する無機材料の場合にはゾルゲル法により行うことができ、親水性成分が親水性を有する有機材料の場合には親水性を有する有機材料に多孔質体を浸漬する方法により行うことができる。
(5)親水性成分および撥水性成分を均質に含み、かつ気孔を有しない均質な構造の低抵抗膜14としては、例えば、原料としての親水性成分と撥水性成分とを混合した混合物を各種のコーティング法により塗布して得られるものが挙げられ、具体的には、原料としての親水性を有する有機材料と撥水性を有する有機材料とを混合した混合物を各種のコーティング法により塗布して得られるものが挙げられる。
撥水性成分の含有量は、親水性成分および撥水性成分の合計量中、30〜80体積%が好ましい。撥水性成分の含有量が30〜80体積%の場合、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすく、かつ低抵抗膜14の剥離も抑制されやすい。
(6)親水性成分および撥水性成分を含み、一方の成分中に他方の成分が粒子状に分散された低抵抗膜14としては、原料としての親水性成分および撥水性成分のうち一方の成分を粒子状とし、これらを混合した混合物を各種のコーティング法により塗布して得られるものが挙げられる。
このような低抵抗膜14としては、例えば、撥水性成分からなるマトリックス中に、粒子状の親水性成分が分散されたものが挙げられる。撥水性成分としては、撥水性を有する有機材料が好ましく、フッ素樹脂がより好ましく、3フッ化エチレン樹脂または4フッ化エチレン樹脂がさらに好ましい。粒子状の親水性成分としては、親水性を有する無機材料、親水性を有する有機材料が挙げられ、親水性を有する無機材料が好ましく、金属酸化物または水和金属酸化物がより好ましく、ケイ素酸化物または水和アルミニウム酸化物がさらに好ましい。粒子状の親水性成分が親水性を有する無機材料の場合、流速の大きい環境下においてもエロージョンが抑制されるために好ましい。
上記粒子の平均粒径は、0.1〜60μmが好ましい。平均粒径が上記範囲内の場合、低抵抗膜14における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすい。平均粒径は、1〜30μmがより好ましい。なお、本明細書における平均粒径は、球相当体積を基準とした粒度分布を測定し、累積分布をパーセント(%)で表した時の50%に相当する粒子径(メジアン径)である。
マトリックスとなる撥水性成分の含有量は、マトリックスとなる撥水性成分および粒子状の親水性成分の合計量中、30〜80体積%が好ましい。撥水性成分の含有量が30〜80体積%の場合、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下になりやすく、かつ低抵抗膜14の剥離も抑制されやすい。
低抵抗膜14の厚さは、構成材料および微細構造によらず、50μm以上が好ましい。低抵抗膜14の厚さが50μm以上の場合、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても流体摩擦抵抗が小さくなりやすい。低抵抗膜14の厚さは、100μm以上がより好ましく、200μm以上がさらに好ましい。低抵抗膜14の厚さは、通常、1mm以下が好ましい。
なお、低抵抗膜14の構成は、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下であれば、上記(1)〜(6)の構成に限られない。例えば、低抵抗膜14は、船舶等に使用される加水分解型の船底用塗料からなるものでもよい。また、例えば、低抵抗膜14は、ポリマーブラシ等からなるものでもよい。また、例えば、低抵抗膜14は、主として撥水性成分からなり、その表面が改質されて、水滴の転落角が40度以下かつ水滴の接触角が70度以下になるものでもよい。
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す平面図である。また、図3は、図2に示される流体摩擦抵抗低減皮膜のA−A矢視断面図である。なお、図2、図3には、基材上に流体摩擦抵抗低減皮膜を積層した積層体の状態で図示している。
積層体10は、基材11、およびこの基材11に積層される流体摩擦抵抗低減皮膜12を有する。基材11は、第1の実施形態における基材11と同様の構成とすることができる。
流体摩擦抵抗低減皮膜12は、基材11の両主面のうち液体が流れる主面側に積層される。流体摩擦抵抗低減皮膜12は、例えば、基材11側から順に、中間膜13、および低抵抗膜14を有する。中間膜13は、第1の実施形態における中間膜13と同様の構成とすることができる。
低抵抗膜14は、流体摩擦抵抗を低減するために、流体摩擦抵抗低減皮膜12における液体と接触する表面部分に設けられる。低抵抗膜14の構成材料は、第1の実施形態における低抵抗膜14の構成材料と同様とすることができる。低抵抗膜14は、流体と接触する表面部分に凹凸部15を有する。凹凸部15は、規則的に形成される多数の凸部16と、これらの多数の凸部16の周囲に設けられる凹部17とを有する。
凹凸部15によれば、液体と接触したときに低抵抗膜14の表面全体に形成される液体からなる非常に薄い膜、すなわち流体摩擦抵抗を小さくする膜を、流速の大きい環境下においても保持しやすくなる。これにより、例えば、水車のランナ周辺のような流れの乱れの大きい乱流域においても、上記膜を保持しやすくなり、流体摩擦抵抗を小さくできる。
凹凸部15の高低差(H)、すなわち低抵抗膜14の厚さ方向における凸部16の先端部と凹部17の底部との間の距離は、40〜150μmが好ましい。凹凸部15の高低差(H)が40μm以上の場合、液体と接触したときに低抵抗膜14の表面全体に形成される液体からなる非常に薄い膜をさらに保持しやすくなる。また、凹凸部15の高低差(H)が150μm以下の場合、凹凸部15による液体の流れの乱れが抑制され、流体摩擦抵抗が小さくなりやすい。凹凸部15の高低差(H)は、50〜100μmがより好ましい。
凸部16の形状としては、円柱状、円錐状、三角柱状、三角錐状、四角柱状、四角錐状、その他の多角柱状、多角錐状等が挙げられる。凸部16の平面視における大きさは、円柱状の場合、直径0.5〜1mmが好ましく、その他の形状の場合、最大部分の長さで、0.5〜1mmが好ましい。また、凸部16の間隔は、凸部16の中心間の長さで、1〜2mmが好ましい。
凹凸部15は、例えば、平坦な低抵抗膜14を成膜した後、この平坦な低抵抗膜14に、凹凸部15の反対形状を有する金型を押し付け、その表面形状を平坦な低抵抗膜14に転写して形成できる。
低抵抗膜14が凹凸部15を有する場合、この低抵抗膜14を構成する材料について表面における水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となるだけでなく、実際の低抵抗膜14について凹凸部15を有する状態で表面における水滴の接触角および転落角を測定したときに接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下となることが好ましい。このような場合、特に、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用において流体摩擦抵抗が小さくなる。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る流体摩擦抵抗低減皮膜を示す平面図である。また、図5は、図4に示される流体摩擦抵抗低減皮膜のB−B矢視断面図である。なお、図4、図5には、基材上に流体摩擦抵抗低減皮膜を積層した積層体の状態で図示している。
中間膜13は、第2の実施形態のように基材11の表面全体に設ける必要はなく、凸部16を形成する部分のみに設け、凹部17を形成する部分には設けなくてもよい。このような配置に中間膜13を設けることにより、その上に低抵抗膜14を形成したときに、中間膜13が設けられた部分に凸部16が形成され、中間膜13が設けられていない部分に凹部17が形成され、低抵抗膜14の成膜と同時に凹凸部15を形成できる。
なお、凹凸部15を形成する方法としては、第2の実施形態で説明したような金型を使用して転写する方法、第3の実施形態で説明したような凸部16を形成する部分に中間膜13を設ける方法の他、図示しないが、基材11の表面に凹凸を設け、その上に低抵抗膜14を形成したときに凹凸部15が形成される方法でもよい。
(第4の実施形態)
流体摩擦抵抗低減皮膜は、発電プラント、工業プラント等の各種プラントにおける配管、水力発電システムにおける水車、船舶等に使用される。各種プラントにおける配管では、液体が流れる配管の内側表面に流体摩擦抵抗低減皮膜が設けられる。水力発電システムにおける水車では、ケーシング、ガイドベーン、ランナ、吸い出し管等における水と接触する接液面に流体摩擦抵抗低減皮膜が設けられる。船舶では、船底表面に流体摩擦抵抗低減皮膜が設けられる。
以下、水力発電システムについて説明する。
水力発電システムは、水車および発電機を有する。水車は、上位から下位に落ちる水により回転する。発電機は、水車に接続されて、水車の回転を利用して発電する。
図6は、実施形態の水車を示す断面図である。
水車20は、ケーシング21、ガイドベーン22、ランナ23、吸い出し管24等を有する。流体摩擦抵抗低減皮膜は、例えば、ケーシング21、ガイドベーン22、ランナ23、吸い出し管24等における水と接触する接液面に設けられる。
図示しないが、発電機は、通常、主軸、回転子、および固定子を備える。主軸は、一端が水車20のランナ23に連結される。回転子は、主軸とともに回転する。固定子は、回転子の外周に空隙を介して配設されている。
このような水力発電システムによれば、水車20における水と接触する接液面に流体摩擦抵抗低減皮膜が設けられることにより、流体摩擦抵抗が小さくなり、水力発電システムの発電効率が向上する。
以下、実施例を参照してより具体的に説明する。
なお、例3〜例4が本発明の実施例であり、例1〜例2が本発明の比較例である。
(例1)
表面に皮膜を成膜せず、基材のみとしたものを例1の試料とした。ここで、基材は、SS400の軟鋼材からなり、表面における水滴の接触角が95度かつ水滴の転落角が65度である。
(例2)
基材上に、表面における水滴の接触角が105度かつ水滴の転落角が60度である皮膜を成膜して試料とした。基材の構成材料は、例1の基板の構成材料と同様とした。皮膜は、厚さを100μmとし、3フッ化エチレンからなるフッ素塗料からなるものとした。なお、皮膜は、当該塗料を基材表面に塗装することにより成膜した。
(例3)
基材上に、表面における水滴の接触角が70度かつ水滴の転落角が35度である皮膜を成膜して試料とした。基材の構成材料は、例1の基板の構成材料と同様とした。皮膜は、厚さ150μmとし、フッ素塗料中にシラノール基を有する粒子状でない親水性成分を20体積%含有する親水性のフッ素塗料からなるものとした。なお、皮膜は、当該塗料を基材表面に塗装する事により成膜した。ここで、粒子状の親水性成分を含有させた場合の接触角、転落角はそれぞれ70度、30度であり、ほぼ同等の結果であった。粒子状の親水性成分はシリカであり、粒子径は0.1μm、含有量は20体積%であった。
(例4)
基材上に、表面における水滴の接触角が21度かつ水滴の転落角が20度である皮膜を成膜して試料とした。基材の構成材料は、アルミニウム合金(A6061)である。なお、本試料のみ、後述の流体摩擦抵抗低減率はアルミニウム合金からなる未処理の基材との比較により算出した。皮膜は、厚さを80μmとし、酸化アルミニウムの水和物であるベーマイトからなるものとした。なお、皮膜は、熱水処理により成膜した。
次に、例1〜例4の試料について、流体摩擦抵抗を測定して、流体摩擦抵抗低減率を求めた。
流体摩擦抵抗は、以下の非特許文献に示されている方法により測定を行った。すなわち、水中で回転円板を一定速度で回転させた際に回転軸に発生するトルクを測定する方法により流体摩擦抵抗の測定を行った。この際、回転円板として、例1〜例4の試料を用いた。回転円板の基材は、直径180mm、厚さ3mmである。また、回転数は200rpmとし、このときの流速は最大1.9m/sである。
[非特許文献]
小方 聡、渡辺敬三 “界面活性剤水溶液による回転円板摩擦抵抗の低減”,機械学会論文集,66−651,B(2000),p2899−2904
流体摩擦抵抗低減率は、流体摩擦抵抗において回転円板に皮膜がない状態で測定されたトルク(a)と回転円板に皮膜がある状態で測定されたトルク(b)との差(a−b)を、回転円板に皮膜がない状態で測定されたトルク(a)で除して算出した。
流体摩擦抵抗低減率=(a−b)/a×100[%]
図7から明らかなように、皮膜の表面における水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下である場合、流速の大きい環境下での使用または長期的な使用においても、流体摩擦抵抗が小さくなることがわかる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…積層体、11…基材、12…流体摩擦抵抗低減皮膜、13…中間膜、14…低抵抗膜、15…凹凸部、16…凸部、17…凹部、20…水車、21…ケーシング、22…ガイドベーン、23…ランナ、24…吸い出し管。

Claims (9)

  1. 基材に積層されて液体の流体摩擦抵抗を低減させる皮膜であって、
    前記液体と接触する表面部分に、水滴の接触角が70度以下かつ水滴の転落角が40度以下の材料からなる低抵抗膜を有する流体摩擦抵抗低減皮膜。
  2. 前記低抵抗膜に対して前記基材側に中間膜を有する請求項1記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  3. 前記低抵抗膜は、親水性成分と撥水性成分とを含み、
    前記撥水性成分は、フッ素樹脂を含み、
    前記撥水性成分の含有量は、前記撥水性成分と前記親水性成分との合計中、30〜80体積%である請求項1または2記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  4. 前記撥水性成分中に前記親水性成分が粒子状に分散され、かつ前記親水性成分が親水性を有する無機材料からなる請求項3記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  5. 前記親水性を有する無機材料は、金属酸化物または水和金属酸化物である請求項4記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  6. 前記親水性を有する無機材料は、ケイ素酸化物または水和アルミニウム酸化物である請求項4記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  7. 前記低抵抗膜は、前記液体と接触する表面部分に凹凸部を有する請求項1乃至6のいずれか1項記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  8. 前記凹凸部の高低差が40〜150μmである請求項7記載の流体摩擦抵抗低減皮膜。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項記載の流体摩擦抵抗低減皮膜を有する水力発電システム。
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