JP2010167929A - 流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法 - Google Patents

流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、主流液体の流動抵抗を低減することができる流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法を得る。
【解決手段】流動抵抗低減構造10は、主流液体12の流れ場FFが接するように設けられた壁体14と、壁体14における流れ場FF側の表面14Aに設けられた微細凸凹構造18と、微細凸凹構造18の保持された含浸液体20とを備える。含浸液体20は、主流液体12に対し低粘度でかつ該主流液体12に非相溶性の液体とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、流動抵抗を低減するための流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法に関する。
液体の流動抵抗を低減させる技術として、液体に接する壁面に形成した微細な凸凹に気体を保持させ、気液境界でのすべりにより摩擦抵抗を減じるものが知られている。またこの際、壁面にはっ水処理を施すことで、固体壁での液体のすべりによってさらに摩擦抵抗が減じられることが知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。
さらに、液体流路における液体との接触面に多孔板を設けると共に該多孔板の反流路側に空気室を形成し、流路を流れる液体の圧力に応じた圧力の空気を多孔版の小孔に保持させるための気体圧送手段を設けた流動抵抗低減装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
金子等、「超微細凸凹面による流動抵抗低減に関する研究」、 日本機械学会論文集(B編)、66巻644号、2000年 渡辺等、「超はっ水性円柱の抵抗減少効果に関する研究」、日 本機械学会論文集(B編)、66巻650号、2000年
特開2007−26264公報
しかしながら、上記した非特許文献1、2に記載の如き従来の技術では、空気層が主流液体によって吸収されたり引き剥がされたりすることで、経時的に流動抵抗低減効果が失われる問題があった。また、圧力環境下では、空気層が圧縮されることよって流動抵抗低減効果が失われる問題があった。
一方、上記した特許文献1記載の技術では、時間や圧力に依らず壁面に空気層を維持することが可能であるが、圧力計、コンプレッサ、圧力調整弁などが必要であり、装置が大型化、複雑化してしまう問題があった。
本発明は上記事実を考慮して、簡単な構造で、主流液体の流動抵抗を低減することができる流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、主流液体の流れ場が接するように設けられた壁体と、前記壁体における前記流れ場側の表面に、前記主流液体とは異なる種類の被保持液体を保持させる液保持構造と、を備えている。
請求項1記載の流動抵抗低減構造では、主流液体は、壁体の壁面及び被保持液体のそれぞれと接触しつつ、流れに伴いせん断を受ける。このため、壁体の壁面のみと接触する場合と比較して、流動抵抗が低減される。そして、被保持液体を液保持構造によって壁体に保持することで流動抵抗が低減されるため、例えば気体を壁面に保持する構成と比較して、該被保持液体が主流液体によって運び去られ難い。また、圧力環境下においても、実質的に非圧縮性として把握することのできる被保持液体は、壁体表面に所要の流動抵抗低減効果を奏するように保持される状態が維持される。これらにより、本流動抵抗低減構造では、連続的に壁体に被保持液体を供給する構造に頼ることなく、流動抵抗の低減を図ることができる。
このように、請求項1記載の流動抵抗低減構造では、簡単な構造で、主流液体の流動抵抗を低減することができる。
請求項2記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項1記載の流動抵抗低減構造において、前記被保持液体として、前記主流液体よりも低粘度の液体が用いられている。
請求項2記載の流動抵抗低減構造では、被保持液体の粘度が主流液体の粘度よりも低いため、流動抵抗の低減効果が大きい。
請求項3記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項1又は請求項2記載の流動抵抗低減構造において、前記被保持液体として、前記主流液体と非相溶性の液体が用いられている。
請求項3記載の流動抵抗低減構造では、被保持液体が主流液体と溶け合い難い液体であるため、主流液体によって被保持液体が運びされられてしまうことが防止又は効果的に抑制される。
請求項4記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の流動抵抗低減構造において、前記液保持構造は、前記壁体の表面に設けられ、前記被保持液体を凹部に入り込ませて保持する凸凹構造を含む。
請求項4記載の流動抵抗低減構造では、壁体の表面に設けられた凸凹構造の凹部に被保持液体を入り込ませる簡単な構造で、該被保持液体を壁体表面に保持させることができる。
請求項5記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項4記載の流動抵抗低減構造において、前記凸凹構造は、凸凹のピッチよりも凸凹の深さが大である。
請求項5記載の流動抵抗低減構造では、凸凹のピッチ(例えば、隣り合う凸部のピーク間の距離、隣り合う凹部間の底部間の距離等)に対し凸凹の深さ(例えば凸部のピークから凹部の底部までの深さ)が大であるため、被保持液体の壁体表面への保持力が大きい。すなわち、被保持液体を壁体表面に一層安定して保持させることができる。
請求項6記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項4又は請求項5記載の流動抵抗低減構造において、前記壁体は、前記凸凹構造の凹部に連通する空胴を有する。
請求項6記載の流動抵抗低減構造では、壁体内部に凸凹構造の凹部と連通する空胴が形成されているため、該空胴に被保持液体が入り込む。これにより、例えば流れ場に生じる負圧によって壁体表面に被保持液体を補充することが可能になる。
請求項7記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項6記載の流動抵抗低減構造において、前記壁体は、多孔質体にて構成されている。
請求項7記載の流動抵抗低減構造では、多孔質体である壁体の空胴に被保持液体が保持されており、例えば凸凹構造の凹部での被保持液体の保持量が減る際に、流れ場に生じる負圧や多孔質体の毛管力等にて壁体の空胴から壁体表面に被保持液体が補充される。これにより、本流動抵抗低減構造では、長期間に亘り流動抵抗の低減効果を発揮することが可能になる。
請求項8記載の発明に係る流動抵抗低減構造は、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の流動抵抗低減構造において、前記液保持構造は、前記被保持液体との接触面に施され該被保持液体との親和性を持たせるための表面処理を含む。
請求項8記載の流動抵抗低減構造では、液保持構造として壁体表面を主流液体に対し親和性を持つ構造を採用したため、被保持液体を壁体表面に一層安定して保持させることができる。
請求項9記載の発明に係る流動抵抗低減方法は、主流液体とは異なる被保持液体を壁体に保持させながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する。
請求項9記載の流動抵抗低減方法では、壁体の表面に被保持液体を保持させながら壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する。すると、主流液体は、壁体の壁面及び被保持液体のそれぞれと接触しつつ、流れに伴いせん断を受ける。このため、被保持液体を壁体表面に保持させない方法(主流液体を壁体壁面のみに接触させる方法)と比較して、流動抵抗が低減される。そして、被保持液体を液保持構造によって壁体に保持することで流動抵抗が低減されるため、例えば気体を壁面に保持する方法と比較して、該被保持液体が主流液体によって運び去られ難い。また、圧力環境下においても、実質的に非圧縮性として把握することのできる被保持液体は、壁体表面に所要の流動抵抗低減効果を奏するように保持される状態が維持される。これらにより、本流動抵抗低減構造では、連続的に壁体に被保持液体を供給することなく、流動抵抗の低減を図ることができる。
このように、請求項9記載の流動抵抗低減方法では、簡単な構造で、主流液体の流動抵抗を低減することができる。
請求項10記載の発明に係る流動抵抗低減方法は、請求項9記載の流動抵抗低減方法において、前記主流液体よりも低粘度でかつ該主流液体と非相溶性の前記被保持液体を、前記壁体の表面に形成されると共に前記被保持液体との親和性を持つ表面処理が施された凸凹構造によって該壁体の表面に保持しながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する。
請求項10記載の流動抵抗低減方法では、主流液体より低粘度でかつ該主流流体に対し溶け合い難い被保持液体を、壁体表面に設けられると共に被保持液体との親和性を持たせる表面処理が施された凸凹構造にて保持している。主流液体よりも低粘度の被保持液体を用いることで、流動抵抗の一層の低減が図られる。また、主流流体に対し溶け合い難い被保持液体を用いることで、該被保持液体を液体表面に保持しやすい。しかも、被保持液体との親和性を持たせた凸凹構造の凹部に被保持液体を入り込ませて保持する構成であるため、被保持液体を液体表面に一層保持しやすい。これらにより、本流動抵抗低減方法では、長期間に亘り安定して流動抵抗の低減効果を得ることができる。
請求項11記載の発明に係る流動抵抗低減方法は、請求項10記載の流動抵抗低減方法において、前記凸凹構造の凹部に連通する空胴を有する多孔質体の前記壁体を用い、前記壁体の空胴に前記被保持液体を充填した状態で、該被保持液体を前記凸凹構造によって前記壁体の表面に保持しながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する。
請求項11記載の流動抵抗低減方法では、多孔質の壁体の空胴に被保持液体が保持されるので、例えば凸凹構造の凹部での被保持液体の保持量が減る際に、流れ場の負圧や多孔質体の毛管力にて空胴から壁体表面に被保持液体が補充される。これにより、本流動抵抗低減構造では、一層長期間に亘り安定して流動抵抗の低減効果を得ることができる。
以上説明したように本発明に係る流動抵抗低減構造及び流動抵抗低減方法は、簡単な構造で、主流液体の流動抵抗を低減することができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る流動抵抗低減構造の概略全体構成を模式的に示す側断面図である。 本実施形態に係る流動抵抗低減構造を構成する微細凸凹構造を拡大して示す側断面図である。 本実施形態に係る流動抵抗低減構造による流動抵抗低減メカニズムを説明するための検証モデル図である。 (A)は、図3の矢視4A部を拡大して示す図、(B)は、図3の矢視4B部を拡大して示す図である。 本実施形態に係る流動抵抗低減構造の低減効果を実験結果により示す図である。 本実施形態に係る流動抵抗低減構造の低減効果を示すための実験に用いた回転粘度計を模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態に係る流動抵抗低減構造10について図面に基づいて説明する。図1には、流動抵抗低減構造10の概略全体構成が、主流液体12の流れ方向に沿った断面図にて示されている。この図に示される如く、流動抵抗低減構造10は、主流液体12の流れ場FFに接触する壁体14を備えている。
図1の例では、壁体14と、該壁体14との間に主流液体12を挟む可動壁16との相対速度Uの相対変位に伴って流れ場FFが形成される構成とされている。したがって、流れ場FFは、主流液体12のせん断が主となるせん断流れ場とされている。なお、壁体14と可動壁16との相対変位は、直線的な変位であっても良く、回転変位であっても良い(何れの場合も振動変位を含む)。また、このようなせん断流れ場FFに代えて、平行平板間や配管(断面形状は問わない)等の圧力流れ(ポアズイユ流れ)に本実施形態を適用することも可能である。前者の場合、対向する一対の平板が共に壁体14とされ、後者の場合、周方向に連続する管壁が壁体14とされることとなる。
主流液体12について補足すると、主流液体12は、例えば、水やオイル(潤滑油や作動油)とすることができる。この実施形態では、主流液体12は、水と比較して粘度の高い自動車用のトランスミッションオイル(ATF)やエンジンオイルとされている。
そして、流動抵抗低減構造10では、壁体14における主流液体12との接触側の表面14Aに液保持構造としての微細凸凹構造18が形成されている。微細凸凹構造18における主流液体12側に開口する凹部18A内には、被保持液体として含浸液体20が含浸して保持されている。したがって、流動抵抗低減構造10では、主流液体12(流れ場FF)は、一部が壁体14の表面14A(凸部18B)に接触されると共に、他の一部が含浸液体20に接触される構成とされている。換言すれば、含浸液体20は、壁体14の表面14A(の一部)と主流液体12との間に介在されている。なお、この実施形態における凹部18Aは、図2に示す壁体14の表面14Aに対し凹んだ空間(凸部18Bの間の空間)を示すものとする。
微細凸凹構造18は、図2に示される如く、そのピッチをP(図2では、隣り合う凸部18Bのピーク間距離であるが、隣り合う凹部18Aの最低部間の距離として捉えても良い)、その深さ(凸部18Bのピークから凹部18Aの最低部までの深さ)をDとすると、D>Pとなるように構成されている。この実施形態では、P≒1.5μm、D≒40μm(D≫P)とされている。この微細凸凹構造18は、例えば、エッチング、メッキ、酸化被膜、ピーニング等の方法で形成することができる。また、微細凸凹構造18として、微細な凸凹(凹部18A、凸部18Bの表面)にさらに小さな微細凸凹を形成した構造(フラクタル構造)を採用しても良い。このフラクタル構造を採用することで、微細凸凹構造18への含浸液体20の保持性を強化することができる。例えば、エッチング等にて数μmの凸凹を形成した後、それぞれ(凹部18A、凸部18Bの表面に数〜数10nmオーダーの被膜をつけることで、フラクタル構造の微細凸凹構造18を得ることができる。
また、このような微細凸凹構造18が表面14Aに形成された壁体14は、内部に空胴を有する多孔質体にて構成されている。この壁体14の空胴は、微細凸凹構造18の凹部18Aに各方向から連通されている。そして、この実施形態では、壁体14の空胴内に含浸液体20が含浸されている。これにより、流動抵抗低減構造10では、凹部18Aから含浸液体20が運び去られるに伴って、流れ場FFにより生成される負圧や多孔質体の毛管力によって、壁体14内の空胴から凹部18Aに含浸液体20が補充される構成とされている。このような多孔質体の壁体14は、例えば、金属、有機材料(樹脂等)、無機材料(ガラスやセラミック等)の発泡や焼結等によって製造することができる。
一方、含浸液体20としては、主流液体12に対し粘度が低く、かつ主流液体12と非相溶性の(殆ど溶け合うことがなく、分離しやすい)液体が採用される。主流液体12として上記の通りオイルが採用されているこの実施形態では、含浸液体20として、フッ素系不活性液体(例えばフッ素系冷媒等として用いられるもの)を採用することができる。この実施形態(後述する実験例)では、主流液体12としてのトランスミッションオイル(25℃での粘度が略0.054Pa・s)に対し、含浸液体20としてフッ素系不活性液体である住友3M(株)製のフロリナートFC−43(25℃での粘度が略0.00526Pa・s)が採用されている。
さらに、流動抵抗低減構造10では、微細凸凹構造18(壁体14の表面14A)に含浸液体20との親和性を向上するための表面処理が施されている。上記の通り含浸液体20としてフッ素系不活性液体が作用された本実施形態では、例えばフッ素被膜を形成するフッ素処理(多分子の薄膜を形成するはっ水処理として捉えても良い)を採用することができる。より具体的には、この実施形態(後述の実験例)では、住友3M(株)製のフッ素系表面処理剤EGC−1720)が採用されている。微細凸凹構造18(における含浸液体20との接触面)に施されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の流動抵抗低減構造10では、可動壁16が壁体14に対し相対変位を生じると、図1に示される如く主流液体12には、相対速度Uに応じたせん断が作用し、せん断流れ場FFが生成される。
ここで、流動抵抗低減構造10では、壁体14の表面14Aに形成された微細凸凹構造18に含浸液体20が保持されているため、主流液体12の一部は含浸液体20と接触しつつせん断されることとなる。このため、流動抵抗低減構造10では、主流液体12の全体が壁体14の表面14Aに接触しつつせん断される構成と比較して、せん断に伴う抵抗すなわち主流液体12の流動抵抗が低減される。このメカニズムを、図3及び図4に示す検証モデルを参照しつつ説明する。
図3には、流動抵抗低減構造10をより模式化した断面図が示されている。この図に示される如く、主流液体12は、一部においては壁体14の表面14A(凸部18Bの頂面)と接触すると共に、他の一部において含浸液体20と接触している。図4(A)は、図3における主流液体12と壁体14の表面14Aとの接触部(矢視4A)を拡大して示す断面図であり、図4(B)は、図3における主流液体12と含浸液体20との接触部(矢視4B)を拡大して示す断面図である。これらの図に基づいて、主流液体12の流動(せん断)抵抗を求める。なお、主流液体12は、ニュートン流体であり、流れ場FFは層流(平行流、純せん断)であり、固液及び液液界面でのすべりは0であるものと仮定する。
図4(A)に示される如く、せん断速度をU、主流液体12の粘度をμ1、主流液体12の高さ(壁体14と可動壁16との距離)をy1、高さdy1でのせん断速度をu1とすると、壁体14の表面14Aでのせん断応力τ1は、
τ1 = μ1×du1/dy1 ≒ μ1×U/y1
となる。
一方、図4(B)に示される如く、微細凸凹構造18の深さD(含浸液体20の高さ)をy2、主流液体12と含浸液体20との相対速度をu0、高さdy2でのせん断速度をu2とすると、液液界面において、
μ1×du1/dy1 = μ2×du2/dy2
≒ μ1×(U−u0)/y1 = μ2×u0/y2
となるから、壁体14壁面でのせん断応力τ2は、
τ2 = U/(y2/u2+y1/u1)
となる。
したがって、壁体14の表面14Aと主流液体12との固液の接触面積をA1、含浸液体20と主流液体12との液液の接触面積をA2とすると、流動抵抗Fは、
F = τ1×A1+τ2×A2
= A1×μ1×U/y1 + A2×U/(y2/u2+y1/u1)
= U/y1×(A1×μ1+A2×μ’)
ここで、μ’は見かけの粘度であり、
μ’= μ1×μ2/(μ2+μ1×y2/y1)
として表現することができる。
一方、主流液体12が壁体14の表面14Aとの固液接触のみする比較例に係る構成では、流動抵抗F’は、
F’= τ1×(A1+A2)
= U/y1×(A1×μ1+A2×μ1)
であるから、比較例と流動抵抗低減構造10の流動抵抗の差は、
F’−F = A2×U/y1×(μ1−μ’)
= A2×μ1×U/y1×(1−μ’/μ1)
となる。
ここで、
μ1/μ’ = μ2/[μ2+(μ1×y2/y1)] < 1
であるから、粘度μ1、μ2の大きさに依らず、
F’−F > 0
となること、すなわち、流動抵抗低減構造10では流動抵抗低減構造10と比較して流動抵抗が低減されることが確かめられた。また、上記した式より、見掛けの粘度μ’は、含浸液体20の粘度μ2が低いほど低くなることが判る。
またここで、表1に示す代表的な条件を用いて、上記比較例に対する流動抵抗低減構造10の流動抵抗低減効果(含浸液体20の有無による流動抵抗低減効果)を概算する。
Figure 2010167929
表1の条件では、流動抵抗低減構造10の見掛けの粘度μ’、流動抵抗F、その低減率(F/F’)は、表2の如くなる。
Figure 2010167929
このように、流動抵抗低減構造10では、上記の代表的な条件において、比較例との比較で流動抵抗が略17%低減されることが確かめられた。
また、図5には、図6に示す円錐円盤型回転粘度計30による流動抵抗低減構造10の流動抵抗低減効果が実験結果として示されている。円錐円盤型回転粘度計30について補足すると、ステータ31(壁体14又は相当する比較例サンプル)との間に主流液体12を挟む円錐型のロータ32を、ステータ31に対し相対回転させることで、主流液体12に周方向のせん断流れを生じさせる構成とされている。この実験例では、円錐型のロータ32の半径R≒7.7mm、ロータ32と主流液体12との成す角θ≒3°、ロータ32の頂部とステータ31等との最小間隔δ≒10μm、ロータ32の回転数20〜240rpmとしている。
図5には、流動抵抗低減構造10及び以下の比較例における、流れ場FFのレイノルズ数(ロータ32の回転数)に対する円錐型のロータ32の回転に伴う引きずりトルク(せん断応力)の測定結果が示されている。なお、図5において正方形のプロットは、ステータ31として壁体14(微細凸凹構造18を形成したアルミニウム板にフッ素処理を施し、含浸液体20を含浸させたもの)を用いた流動抵抗低減構造10を示し、丸プロットは、ステータ31としてアルミニウムの平板(上記した検証モデルの比較例と同等)を用いた第1比較例を示し、菱形プロットは、ステータ31として微細凸凹構造18を形成したアルミニウム板を用いた第2比較例を示し、三角プロットは、ステータ31として微細凸凹構造18を形成したアルミニウム板にフッ素処理を施したものを用いた第3比較を示している。
この図から、流動抵抗低減構造10では、実験においても各比較例に対し流動抵抗が低減されていることが判る。レイノルズ数Re≒10〜28の範囲(ロータ32の回転数80〜240rpm)では、流動抵抗低減構造10は、第1比較例との比較で略15%(最大で略17%)の流動抵抗低減効果が得られることが確かめられた。また、流動抵抗低減構造10では、第2、第3比較例に対しても流動抵抗低減効果が得られることが確かめられた。
この点について補足すると、第2比較例は、主流液体12として水を用いた場合には第1比較例よりも低い流動抵抗を示したものの、トランスミッションオイルを用いた図5の実験結果では、第1比較例に対しても流動抵抗が上昇している。水に対し濡れ性の高いオイルでは、微細凸凹構造18の凹部18Aがオイルで充填されて空気層が形成されないためであると考えられる。また、第3比較例は、微細凸凹構造18にフッ素処理(はっすい処理)が施されることで、凹部18Aに空気層が形成されるものと考えられる。このため、第3比較例では、第1比較例に対し流動抵抗の低減効果を示すものの、上記の第2比較例の場合と同様に、濡れ性の高いオイルを主流液体12として用いた場合、十分な空気層が得られず、流動抵抗の低減効果が小さくなるものと考えられる。
これに対して流動抵抗低減構造10では、微細凸凹構造18に含浸液体20を保持させるため、濡れ性の高い主流液体12を用いた構成において、高い流動抵抗の低減効果が得られることが確認された。すなわち、流動抵抗低減構造10では、微細凸凹構造18に含浸液体20を保持させることで、主流液体12の濡れ性に依存することなく、流動抵抗低減のための固液非接触層を形成することができ、流動抵抗低減に寄与する。
そして、含浸液体20として、主流液体12に対し粘度の低い液体を用いることで、液液接触部の見掛け粘度を大きく低減することができ、系全体としての流動抵抗の低減に寄与する。
またここで、流動抵抗低減構造10では、主流液体12に非相溶性の(殆ど溶け合うことがなく、分離しやすい)含浸液体20を用いるため、主流液体12の流れに伴って含浸液体20が流失されてしまうことが防止又は効果的に抑制される。また、含浸液体20は、空気のように主流液体12の流れに伴って流出されることもないので、該含浸液体20を微細凸凹構造18に保持させることで、長期間に亘り安定して流動抵抗を低減させることに寄与する。
しかも、流動抵抗低減構造10では、単に壁体14の表面14Aに微細凸凹構造18を形成する簡単な構造で、含浸液体20を保持することができる。特に、流動抵抗低減構造10では、微細凸凹構造18のピッチPに対し深さDが大きいため、該微細凸凹構造18による含浸液体20の保持力が強い。また特に、微細凸凹構造18は、表面処理によって含浸液体20に対する親和性を持たされているため、含浸液体20の保持力がさらに強い。これらにより、流動抵抗低減構造10では、一層長期間に亘り一層安定して流動抵抗を低減させることに寄与する。
また、流動抵抗低減構造10では、壁体14が多孔質体より成るため、該壁体14の空胴内に含浸液体20を含浸保持しておくことができ、凹部18Aの含浸液体20が不足した場合には、主流液体12の流れに伴い生じる負圧や多孔質体の毛管力によって、凹部18Aに対し含浸液体20を補充することができる。すなわち、例えば、主流液体12の流れによって流失されやすい空気層を流動抵抗低減のために用いるためには、該空気層を維持するためのコンプレッサ、圧力センサ、これらに接続されるコントローラ等が必要になり、構造が複雑になるが、流動抵抗低減構造10では、このようなコンプレッサ、圧力センサ、コントローラ等に頼ることなく流動抵抗の低減効果を得ることができる。
さらに、流動抵抗低減構造10では、非圧縮性である液体すなわち含浸液体20を微細凸凹構造18に保持する構成であるため、圧力環境下で主流液体12を流動させる場合にも含浸液体20の層が圧縮により実質的に消失されることがない。すなわち、空気層を壁体14の表面14Aと主流液体12との間に形成する場合、圧力によって空気層が実質的に消失されて流動抵抗低減効果が得られないこと懸念されるが、流動抵抗低減構造10では、圧力環境下おいても含浸液体20による流動抵抗の低減効果がられる。
このように、本発明の実施形態に係る流動抵抗低減構造10、該流動抵抗低減構造10に適用された流動抵抗低減方法では、簡単な構造で、主流液体12の流動抵抗を低減することができる。
また、流動抵抗低減構造10では、上記した第3比較例の如く主流液体12の流れによって運び去られやすい空気層を壁面(ステータ31)に形成する構成ではないので、主流液体12への空気(ガス)の混入を嫌う用途にも好適に適用することができる。
なお、上記した実施形態では、主流液体12としてトランスミッションオイル等のオイルの流れ場FFに適用される例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、水等のニュートン流体に対して適用が可能である。
したがって、本発明における含浸液体20は、オイルに対し低粘度でかつ分散するフッ素系不活性液体に限定されることはなく、主流液体12の種類に応じた適切な液体を選択(例えば、水に対してはフッ素系不活性液体やシリコンオイル(シリコン系液体)等)することができる。同様に、微細凸凹構造18に施す表面処理も、採用する含浸液体20に対する親和性を持たせるように適切に選択(例えば、含浸液体20としてのシリコン系液体に対してはシリカ処理等)することができる。
10 流動抵抗低減構造
12 主流液体
14 壁体
14A 表面
18 微細凸凹構造(液保持構造)
18A 凹部
20 含浸液体(被保持液体)
FF 流れ場

Claims (11)

  1. 主流液体の流れ場が接するように設けられた壁体と、
    前記壁体における前記流れ場側の表面に、前記主流液体とは異なる種類の被保持液体を保持させる液保持構造と、
    を備えた流動抵抗低減構造。
  2. 前記被保持液体として、前記主流液体よりも低粘度の液体が用いられている請求項1記載の流動抵抗低減構造。
  3. 前記被保持液体として、前記主流液体と非相溶性の液体が用いられている請求項1又は請求項2記載の流動抵抗低減構造。
  4. 前記液保持構造は、前記壁体の表面に設けられ、前記被保持液体を凹部に入り込ませて保持する凸凹構造を含む請求項1〜請求項3の何れか1項記載の流動抵抗低減構造。
  5. 前記凸凹構造は、凸凹のピッチよりも凸凹の深さが大である請求項4記載の流動抵抗低減構造。
  6. 前記壁体は、前記凸凹構造の凹部に連通する空胴を有する請求項4又は請求項5記載の流動抵抗低減構造。
  7. 前記壁体は、多孔質体にて構成されている請求項6記載の流動抵抗低減構造。
  8. 前記液保持構造は、前記被保持液体との接触面に施され該被保持液体との親和性を持たせるための表面処理を含む請求項1〜請求項7の何れか1項記載の流動抵抗低減構造。
  9. 主流液体とは異なる被保持液体を壁体に保持させながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する流動抵抗低減方法。
  10. 前記主流液体よりも低粘度でかつ該主流液体と非相溶性の前記被保持液体を、前記壁体の表面に形成されると共に前記被保持液体との親和性を持つ表面処理が施された凸凹構造によって該壁体の表面に保持しながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する請求項9記載の流動抵抗低減方法。
  11. 前記凸凹構造の凹部に連通する空胴を有する多孔質体の前記壁体を用い、
    前記壁体の空胴に前記被保持液体を充填した状態で、該被保持液体を前記凸凹構造によって前記壁体の表面に保持しながら、該壁体に接する前記主流液体の流れ場を生成する請求項10記載の流動抵抗低減方法。
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