JP2016112972A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員が着座しているときに、通気孔から吹き出される又は吸引される空気が着座乗員の身体に接触しながら円滑に流れる状態にすることができるとともに、乗員が着座していないときに、シートの着座面の見栄えが悪化し難くすることができる乗物用シートを提供すること。【解決手段】乗物用シートは、一端が着座面側で開口する開口部27Aを備えた通気孔26を有するシートパッド12と、開口部27Aを覆って張設されたシートカバー13と、通気孔26に連結され開口部27Aから空気を吹き出し可能な送風装置と、を有する。乗物用シートには、シートパッド12の開口部27A周縁における着座面側に配設された面状部材61に一端部側62Aが取付けられた線状部材62の他端部側62Bを、後方に向かって牽引して、シートパッド12の開口部27A周縁を後方に向かって変形させる牽引機構60が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、空調機能を有する乗物用シートに関する。
空調機能を有する乗物用シートには、一端がシートパッドの着座面側で開口するとともに他端がシートパッドの裏面側で開口する通気孔が設けられ、当該通気孔の他端がシートパッドの裏面側に形成された通気路に連結されて、当該通気路が例えばファン等の送風装置に接続されるものが知られている。送風装置を動作させると、送風装置から通気路を通って通気孔に空気が送られる。通気孔に送られた空気は、通気孔の開口部を覆っている通気性のシートカバーを通って、シートの着座面側に吹き出す。これにより、吹き出された空気が着座乗員の身体に当たり、着座乗員の身体が冷やされる。また、空調機能を有する乗物用シートには、送風装置によって通気孔から通気路を通して空気を吸引するものもある。この乗物用シートでは、シート外部の空気がシートカバーを通って通気孔から吸い込まれる。これにより、吸われていく空気が着座乗員の身体に当たり、着座乗員の身体が冷やされる。
シートの着座面に着座乗員の身体が載置されると、着座乗員の身体が通気孔の開口部に当接して当該開口部を塞ぐ可能性がある。開口部が塞がれた通気孔からは、吸排気ができなくなるため、空調の効率が悪くなる。この問題を解決するために、特許文献1に開示された発明では、シートの着座面に、着座乗員の身体を支持する面よりも一段階窪んだ窪み部を設けるとともに、該窪み部の底面に通気孔の開口部を配設している。これによって、着座乗員の身体が開口部に当接し難くなり、開口部から吹き出された又は吸引された空気が着座乗員の身体に接触しながら流れる状態にできる。
特開2008−126881号公報
特許文献1に開示された発明では、シートの着座面に窪み部が常時形成された状態にあるため、乗員が着座していないときのシートの着座面の見栄えが悪い、という問題があった。
この問題に鑑み、本発明の課題は、空調機能を有する乗物用シートにおいて、乗員が着座しているときに、通気孔から吹き出される又は吸引される空気が着座乗員の身体に接触しながら円滑に流れる状態にすることができるとともに、乗員が着座していないときに、シートの着座面の見栄えが悪化し難くすることができる乗物用シートを提供することである。
本発明の第1発明は、一端が着座面側で開口する開口部を備えた通気孔を有するクッション材であるシートパッドと、該シートパッドの着座面側に前記開口部を覆って張設された通気性を備えた表皮材であるシートカバーと、前記通気孔に連結され前記開口部から空気を吹き出し又は吸引可能な送風装置と、を有する乗物用シートであって、前記送風装置を作動させるときに、前記シートパッドの前記開口部周縁における着座面側に配設された面状部材に一端部側が取付けられた線状若しくは帯状部材の他端部側を、前記シートパッドの裏面側方向に向かって牽引して、前記シートパッドの前記開口部周縁を前記シートパッドの裏面側方向に向かって変形させる牽引機構が設けられていることを特徴とする。
第1発明によれば、線状若しくは帯状部材の他端部側が牽引機構によってシートパッドの裏面側方向に向かって牽引されると、面状部材がシートパッドの裏面側方向に向かって牽引される。そうすると、牽引された面状部材によって、シートパッドの開口部周縁がシートパッドの裏面側方向に向かって押圧される。押圧されたシートパッドの開口部周縁は、シートパッドの裏面側方向に向かって変形して、シートパッドの牽引されていない面よりも窪んだ状態になる。これにより、開口部と着座乗員の身体との間に空間部が形成され、着座乗員の身体が開口部を塞がなくなる。よって、乗員が着座しているときに、線状若しくは帯状部材の他端部側が牽引されている状態にすることで、通気孔から吹き出される又は吸引される空気が空間部を通って着座乗員の身体に接触しながら円滑に流れる状態にすることができる。また、線状若しくは帯状部材の他端部側が牽引されている状態が解除されると、シートパッドの開口部周縁に蓄積された復元力が解放されて、シートパッドの開口部周縁が変形の無い滑らかな状態に戻る。よって、乗員が着座していないときに、線状若しくは帯状部材の他端部側が牽引されている状態を解除することで、シートの着座面の見栄えが悪化し難くすることができる。
本発明の第2発明は、第1発明において、前記面状部材は、前記シートカバーの裏面に貼着されていることを特徴とする。
通気孔から吹き出される又は吸引される空気がシートカバーを通る際に、通気抵抗が生じる。上記通気抵抗は、通気孔から吹き出される又は吸引される空気のシートカバー内を通る距離が長くなるほど、大きくなる。シートカバーが着座乗員の身体に当接している場合、通気孔から吹き出される又は吸引される空気のシートカバー内を通る方向が、シートカバーの面内方向となり、上記空気のシートカバー内を通る距離が長くなる。このため、上記通気抵抗が大きくなり、空調の効率が低下する可能性がある。第2発明によると、面状部材がシートパッドの裏面側方向に向かって牽引されると、シートカバーもシートパッドの裏面側方向に向かって牽引されて、空間部がシートカバーと着座乗員の身体との間に形成された状態になる。即ち、シートカバーは、着座乗員の身体から離間し、通気孔の開口部と空間部との間に位置している状態になる。このため、通気孔から吹き出される又は吸引される空気のシートカバー内を通る方向が、シートカバーの厚み方向となり、上記空気のシートカバー内を通る距離が最短となる。よって、上記通気抵抗が最小となり、空調の効率を高めることができる。
本発明の第3発明は、第1発明又は第2発明において、前記牽引機構が、複数の前記線状若しくは帯状部材の前記他端部側を、1つの連結部材を介して、1つの牽引装置によってシートパッドの裏面側方向に向かって牽引することを特徴とする。
第3発明によると、1つの連結部材が、1つの牽引装置によってシートパッドの裏面側方向に向かって牽引されると、複数の線状若しくは帯状部材の他端部側がまとめてシートパッドの裏面側方向に向かって牽引される。このため、牽引装置の配設個数が少ない簡潔な構造で、通気孔から吹き出す又は吸引される空気が着座乗員の身体に接触しながら流れる状態にすることができる。
本発明によると、乗員が着座しているときに、通気孔から吹き出される又は吸引される空気が着座乗員の身体に接触しながら円滑に流れる状態にすることができるとともに、乗員が着座していないときに、シートの着座面の見栄えが悪化し難くすることができる。
本発明の一実施形態に係る乗物用シートを、斜め前から見た斜視図である。 上記実施形態に係る乗物用シートのバックパッドを斜め後ろから見た図である。 上記実施形態に係る乗物用シートにおいて、バックカバーを取付けていない状態のシートバックを前から見た図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図1のV−V線断面図である。 空間部が形成された状態を図4に対応して表す模式図である。 空間部が形成された状態を図5に対応して表す模式図である。 上記実施形態におけるシート空調システムの配線ブロック図である。 本発明の変形例における上記実施形態の図6に相当する図である。
図1〜図8は、本発明の一実施形態を示す。この実施形態は、自動車の運転席シートに本発明を適用した例である。各図中、矢印により自動車用シートを自動車に取付けたときの自動車の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。自動車用シート1は、図1に示すように、着座部となるシートクッション2と、背凭れとなるシートバック10と、頭部を支持するヘッドレスト3と、を備える。シートクッション2及びヘッドレスト3については、公知の構成のものであるので説明を省略し、シートバック10について説明していく。なお、図1〜図3、図5及び図7では、説明の便宜上、図を見易くするために、複数個設けられているもの(通気孔26、挿通孔128、挿通孔308、線状部材62等)に関しては、代表となるものにのみ符号を付して、他は適宜省略した。また、図5及び図7では、説明の便宜上、わかり易くするために、シートクッション2、バックフレーム11、バックボード等を省略して図示している。さらに、図5及び図7では、説明の便宜上、図を見易くするために、断面線よりも右側に位置する面状部材61及び線状部材62については、二点鎖線で図示している。
シートバック10は、図1に示すように、その骨格をなす金属製のバックフレーム11の上に、クッション材であるウレタン発泡体製のバックパッド12を載置し、その上から表皮材であるバックカバー13で覆った構造をしている。
バックフレーム11は、図1に示すように、左右一対のサイドフレーム111と、その上端部間に架け渡されたアッパフレーム112と、が結合されることにより逆U字状に構成されている。アッパフレーム112の両脚部間には、板状のアッパパネル113が架け渡されて結合されており、両サイドフレーム111の下部間には、板状のロアパネル114が架け渡されて結合されている。サイドフレーム111の下端部のシート幅方向外側面は、リクライニング装置(図示しない)を介してシートクッション2の骨格をなすクッションフレーム(図示しない)に連結されている。これにより、シートバック10が、シートクッション2に対して、傾き角度の調節が行える状態になっている。両サイドフレーム111の途中部間には、第1取付けブラケット115Aと、第2取付けブラケット115Bと、が架け渡された状態で結合されている。第1取付けブラケット115A及び第2取付けブラケット115Bは、後述する牽引装置66を取付けるための部材である。第1取付けブラケット115Aは、後述する中央通気孔26Bに対応する高さ位置でシート幅方向に架け渡されている。第2取付けブラケット115Bは、後述する側部通気孔26Cの下から3個目のものに対応する高さ位置でシート幅方向に架け渡されている。
バックパッド12は、図3に示すように、主に着座乗員Dの上半身に対応する凹面形状を有する着座面部121を有している。着座面部121は、着座乗員Dの背部上方中央部位を支える中央上部121Aと、着座乗員Dの背部下方中央部位を支える中央下部121Bと、中央上部121A及び中央下部121Bの左右両側に位置して着座乗員Dの背部左右両側部位を支えるサイド部121Cと、を有している。中央上部121A及び中央下部121Bは、互いの境界箇所である横吊込み溝125Aに向かって窪んでいく曲面形状に形成されている。サイド部121Cは、図4に示すように、中央上部121Aや中央下部121Bとの境界箇所である縦吊込み溝125Bからシート幅方向外側に向かうにつれて、前方に向かって張り出していく形状に形成されている。また、図2及び図4に示すように、バックパッド12は、着座面部121の上下左右の各周縁部から後方に向かって巻き返すように延びる包囲部123を有している。包囲部123がバックフレーム11を側方から覆った状態で、バックパッド12はバックフレーム11に対して取付けられている。バックパッド12が特許請求の範囲の「シートパッド」に相当する。
図2及び図3に示すように、バックパッド12の裏面には、溝部24が凹設されている。溝部24は、主に、バックパッド12の中央下部121Bの裏面の一部が前方(着座面側方向)に向かって窪むことにより凹設されている。溝部24は、略上下逆転したU字状に形成されており、シート幅方向中央近傍に形成された送風装置接続部24Aと、該送風装置接続部24Aを中心にシート幅方向外側の両方向に向かって延びる横延設部24Bと、該横延設部24Bのシート幅方向外側の両末端から下方に向かって延びる左右一対の縦延設部24Cと、を有している。溝部24の底面25Aでは、通気孔26の裏面側開口部27Bが開口している。
図2及び図3に示すように、バックパッド12には、通気孔26が形成されている。通気孔26は、バックパッド12を貫通しており、図4及び図5に示すように、着座面部121で開口した着座面側開口部27Aと、溝部24の底面25Aで開口した裏面側開口部27Bと、を備えている。通気孔26は、図2及び図3に示すように、溝部24の横延設部24Bに沿って、シート幅方向中央部分に左右に3つ並んだ状態で設けられる中央通気孔26Bと、溝部24の各縦延設部24Cに沿ってシート側部に上下方向(シート幅方向に対して垂直な方向)に6つ並んだ状態で設けられる側部通気孔26Cと、を有している。図3に示すように、中央通気孔26Bの着座面側開口部27Aは、バックパッド12の中央下部121Bにおいて、着座乗員Dの着座圧のかかる部分DP内に存在している。即ち、中央通気孔26Bの着座面側開口部27Aは、着座乗員Dの背部中央部位に空気を当てられる部分に存在している。側部通気孔26Cの着座面側開口部27Aは、シートパッド12の中央下部121Bにおいて、着座乗員Dの着座圧のかかる部分DPの周縁部近傍に存在している。即ち、側部通気孔26Cの着座面側開口部27Aは、着座乗員Dの背部左右両側部位に空気を当てられる部分に存在している。
溝部24の底面25Aには、図2〜図4に示すように、挿通孔128が形成されている。挿通孔128はバックパッド12を貫通しており、後述する線状部材62が通される。挿通孔128は、溝部24の延設方向側縁に沿って並んだ状態で配設されている。より詳細には、図3に示すように、横延設部24Bでは、該横延設部24Bの延設方向側縁に沿って中央通気孔26Bの上側に1個ずつ、中央通気孔26Bの間部分の下側に1個ずつ、の計5個配設されている。縦延設部24Cでは、一番上の側部通気孔26Cの上側に1個、縦延設部24Cの延設方向側縁に沿ってその他の側部通気孔26Cのシート幅方向両側に1個ずつ、の計22個配設されている。
図2に示すように、バックパッド12の裏面には、蓋部材30が取付けられている。蓋部材30は、非通気性のフェルト等を用いて製造されるシート状部材である。蓋部材30は、バックパッド30の溝部24の開口全域を覆った状態で、その端末部が、溝部24の外周縁部に対して取付けられる。これにより、溝部24の底面25A、溝部24の立ち壁部25B、蓋部材30で囲われた閉鎖空間として、通気路54が形成される。通気路54は、溝部24に対応した形状になっている。即ち、通気路54は、図3に示すように、溝部24の送風装置接続部24Aに対応する送風装置接続部54Aと、横延設部24Bに対応する横延設部54Bと、縦延設部24Cに対応する縦延設部54Cと、を有している。蓋部材30のシート幅方向中央のやや上側位置には、図2に示すように、ダクト孔30Aが形成されている。ダクト孔30Aには、送風装置40のダクト41の排気口41Aがセットされる。蓋部材30において、バックパッド12の挿通孔128に対応する部分には、線状部材62を通すことができる挿通孔308が形成されている。
バックカバー13は、その張設力によって、バックパッド12をバックフレーム11に押し付けて固定している。バックカバー13は、通気孔26の着座面側開口部27Aを覆ってバックパッド12の着座面側に張設されている。図4に示すように、バックカバー13は、通気性を有するファブリックを用いて製造される表皮14と、該表皮14の裏面に貼着されるウレタン発泡スラブ製のラミパッド15と、該ラミパッド15の裏面に貼着される裏基布16と、を有する積層部材として構成されている。図1に示すように、バックカバー13には、バックパッド12の着座面側に形成された横吊込み溝125Aや縦吊込み溝125Bのラインに沿うように、横縫合部135A、縦縫合部135Bが形成されている。各縫合部135A及び135Bは、パックパッド12の横吊込み溝125A、縦吊込み溝125Bに吊り込まれて止着される。また、バックカバー13の裏面は、後述する面状部材61の着座面側の面に貼着されている。バックカバー13が、特許請求の範囲の「シートカバー」に相当する。
送風装置40は、図1に示すように、バックフレーム11のアッパパネル113の前面に取付けられている。送風装置40は吸気口40Aから空気を吸い込んで、その下部に取付けられたダクト41の排気口41Aから空気を吹き出す。ダクト41の排気口41Aは、上記したように、蓋部材30のダクト孔30Aに接続されて固定されている。即ち、送風装置40は、通気路54を介して通気孔26に連結され、着座面側開口部27Aから空気を吹き出し可能に構成されている。
牽引機構60は、図4に示すように、面状部材61と、該面状部材61に一端部側62Aが取付けられた線状部材62と、該線状部材62の他端部側62Bが取付けられた連結板64と、該連結板64にワイヤ65を介して接続している牽引装置66と、を備えている。
面状部材61は、図3及び図4に示すように、長尺な平板状のエラストマー製部材である。面状部材61は、通常時には、バックパッド12の着座面側の面と連続した状態になっている。面状部材61は、バックパッド12とバックカバー13との間で、着座面側開口部27A周縁に配設されている。より詳細には、面状部材61は、その長手方向一側部611(着座面側開口部27Aに接近している側の端部)が、着座面側開口部27Aの端部に接触する位置に配設されている。図3に示すように、中央通気孔26Bの上側には、一側部611が各中央通気孔26Bの上端部及び一番上の側部通気孔26Cの上端部に接触する第1面状部材61Aが配設されている。中央通気孔26Bの下側には、一側部611が各中央通気孔26Bの下端部に接触する第2面状部材61Bが配設されている。第1面状部材61Aは第2面状部材61Bよりも長尺に形成されている。具体的には、第1面状部材61Aが各中央通気孔26Bの上端部及び一番上の側部通気孔26Cの上端部を結んだ線分よりも若干長い寸法に形成されているのに対して、第2面状部材61Bは各中央通気孔26Bの上端部を結んだ線分と略同程度に形成されている。また、側部通気孔26Cのシート幅方向外側には、一側部611が各側部通気孔26Cのシート幅方向外側の端部に接触している第3面状部材61Cが配設されている。側部通気孔26Cのシート幅方向内側には、一側部611が各側部通気孔26Cのシート幅方向内側の端部に接触している第4面状部材61Dが配設されている。第3面状部材61C及び第4面状部材61Dは略同寸法に形成されている。具体的には、第3面状部材61C及び第4面状部材61Dは、側部通気孔26Cのシート幅方向外側の端部を下から順に5つ結んだ線分よりも若干長い寸法に形成されている。各面状部在61の着座面側の面は、例えば接着剤等によって、バックカバー13の裏面に貼着されている。
各面状部材61は、それぞれ、線状部材62、連結板64及びワイヤ65を介して、牽引装置66に接続されている。代表として、第4面状部材61Dについて説明する。図3〜図5に示すように、第4面状部材61Dの裏面側の面において第4面状部材61Dの幅方向中央部分よりも一側部611側の部分には、線状部材62の一端部側62Aが取付けられている。線状部材62は、綿糸を撚り合わせて製造した紐材である。線状部材62は、バックパッド12の挿通孔128及び蓋部材30の挿通孔308を通された状態で、その他端部側62Bが、第4連結板64Dの着座面側の面に取付けられている。なお、線状部材62の一端部側62Aと第4面状部材61D、及び、線状部材62の他端部側62Bと第4連結板64Dは、例えば、接着や機械的結合等で取付けることもできる。第4連結板64Dは、図3に示すように、長尺な平板状に形成された硬質樹脂製部材であり、第4面状部材61Dと略同じ形状に形成されている。第4連結板64Dは、図4及び図5に示すように、蓋部材30の後方で、第4面状部材61Dに対応する位置に配設されている。第4連結板64Dの長手方向中央部分には、ワイヤ65の一端部側が適宜の方法で取付けられている。ワイヤ65は、第2取付けブラケット115Bに形成された貫通孔116を通された状態で、その他端部側が、第4牽引装置66Dに接続されている。第4牽引装置66Dは、ワイヤ65の他端部側を巻取り及び繰り出し可能な巻取りドラム(図示しない)、を備えたモータである。第4牽引装置66Dは、図3〜図5に示すように、第2取付けブラケット115Bの後面で、第4連結板64Dの長手方向中央部分に対応する位置に取付けられている。第4牽引装置66Dは、図8に示すように、電子制御ユニット70によって制御されている。第4牽引装置66Dはドラムロック機構(図示しない)を備えており、該ドラムロック機構の動作によって、巻取りドラムの正転逆転両方が同時に禁止される。
第1面状部材61A、第2面状部材61B、第3面状部材61Cについても、第4面状部材61Dと同様に構成されている。即ち、図3に示すように、連結板64には、第4連結板64Dの他に、第1面状部材61Aに対応する第1連結板64Aと、第2面状部材61Bに対応する第2連結板64Bと、第3面状部材61Cに対応する第3連結板64Cと、があり、各連結板64と各面状部材61とは線状部材62によって連結されている。また、牽引装置66には、第4牽引装置66Dの他に、第1連結板64Aに対応する第1牽引装置66Aと、第2連結板64Bに対応する第2牽引装置66Bと、第3連結板64Cに対応する第3牽引装置66Cと、があり、各牽引装置66と各連結板64とはワイヤ65によって連結されている。第1牽引装置66Aは、第1取付けブラケット115Aの後面で、第1連結板64Aの長手方向中央部分に対応する位置に取付けられており、第2牽引装置66Bは、第1取付けブラケット115Aの後面で、第2連結板64Bの長手方向中央部分に対応する位置に取付けられている。
図4及び図5に示すように、通常時には、バックパッド12は変形の無い滑らかな状態になっている。この状態から、シート空調システムのスイッチ71をオンすると、図8に示すように、電子制御ユニット70がスイッチ71のオン信号を受けて、送風装置40及び各牽引装置66を動作させる。各牽引装置66が動作すると、各牽引装置66の巻取りドラムが巻取り方向に回転し、各ワイヤ65の他端部側を巻取る。これによって、各連結板64が後方(バックパッド12の裏面側方向)に向かって牽引され、線状部材62の他端部側62Bが後方に向かって牽引される。すると、図6及び図7に示すように、各面状部材61が後方に向かって牽引されて、その一側部611が後方に向かって撓んだ状態になる。後方に向かって撓んだ一側部611によって、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁が後方に向かって押圧されると、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁が後方に向かって変形し、着座面部121における着座乗員Dの身体を支持する面よりも後方に向かって窪んだ状態になる。このとき、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁のバックカバー13も後方に向かって牽引されて窪んだ状態になる。したがって、バックカバー13と着座乗員Dの背部との間に空間部Sが形成される。第1面状部材61Aは、図3に示すように、着座乗員Dの着座圧のかかる部分DPから着座圧のかからない部分にかけて延在しているため、空間部Sはシート外部と連続した状態になる。各線状部材62の他端部側62Bが所定距離牽引されると、各牽引装置66の動作が停止するとともに、上記したドラムロック機構が作動する。これにより、ワイヤ65、連結板64、線状部材62及び面状部材61が、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁の復元力に抗した状態で保持される。送風装置40が動作すると、送風装置40のダクト41の排気口41Aから、通気路54に対して空気が吹き出される。通気路54に吹き出された空気は、通気路54の送風装置接続部54Aから、横延設部54Bの中央通気孔26B、及び、縦延設部54Cの側部通気孔26Cを通って、それぞれの着座面側開口部27Aから着座乗員Dに対して吹き出す。着座乗員Dに対して吹き出された空気は、着座乗員Dの身体に接触しながら空間部Sに沿ってシート外部へと流れていく。
バックパッド12の着座面側開口部27A周縁は、上記したように、面状部材61の一側部611によって後方に向かって押圧されている。このため、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁の内部には、復元力が蓄積された状態になっている。この状態から、スイッチ71をオフすると、送風装置40が停止するとともに、各牽引装置66のドラムロック機構がオフされて牽引状態が解除される。そうすると、上記復元力が解放され、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁が面状部材61の一側部611を前方(バックパッド12の着座面側方向)に向かって押し戻す。これにより、線状部材62及び連結板64が前方に向かって牽引され、ワイヤ65の他端部側が巻取りドラムから繰り出される。したがって、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁が押圧される前の状態に戻り、バックパッド12が変形の無い滑らかな状態に戻る。
以上のように構成される本実施形態は、以下のような作用効果を奏する。線状部材62の他端部側62Bが牽引機構60によって後方(バックパッド12の裏面側方向)に向かって牽引されると、面状部材61が後方に向かって牽引される。そうすると、牽引された面状部材61によって、バックパッド12の着座面側開口部27A(開口部)周縁が後方に向かって押圧される。押圧されたバックパッド12の着座面側開口部27A周縁は、後方に向かって変形して、バックパッド12の牽引されていない面よりも窪んだ状態になる。したがって、着座面側開口部27Aと着座乗員Dの身体との間に空間部Sが形成され、着座乗員Dの身体が着座面側開口部27Aを塞がなくなる。よって、乗員が着座しているときに、線状部材62の他端部側62Bが牽引されている状態にすることで、通気孔26から吹き出される空気が空間部Sを通って着座乗員Dの身体に接触しながら円滑に流れる状態にすることができる。また、線状部材62の他端部側62Bが牽引されている状態が解除されると、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁に蓄積された復元力が解放されて、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁が変形の無い滑らかな状態に戻る。よって、乗員が着座していないときに、線状部材62の他端部側62Bが牽引されている状態を解除することで、シートの着座面の見栄えが悪化し難くすることができる。また、面状部材61が後方に向かって牽引されると、バックカバー13も後方に向かって牽引されて、空間部Sがバックカバー13と着座乗員Dの身体との間に形成された状態になる。即ち、バックカバー13は、着座乗員Dの身体から離間し、着座面側開口部27Aと空間部Sとの間に位置している状態になる。このため、通気孔26から吹き出される空気のバックカバー13内を通る方向が、バックカバー13の厚み方向となり、上記空気のバックカバー13内を通る距離が最短となる。よって、通気孔26から吹き出される空気がバックカバー13を通る際に生じる通気抵抗が最小となり、空調の効率を高めることができる。また、1つの連結板64(連結部材)が、1つの牽引装置66によって後方に向かって牽引されると、複数の線状部材62の他端部側62Bがまとめて後方に向かって牽引される。このため、牽引装置66の配設個数が少ない簡潔な構造で、通気孔26から吹き出す空気が着座乗員Dの身体に接触しながら流れる状態にすることができる。他にも、空間部Sを形成する際に、バックパッド12における着座乗員Dの身体を支持する面が移動しないため、図5及び図7に示すように、着座乗員DのヒップポイントHが移動しない。したがって、シートの前後スライドやリクライニング状態等の再調整をする必要が生じない。これにより、例えば、走行途中に空調システムの使用を開始する場合等であっても、好適な運転姿勢を維持し続けることができる。また、線状部材62は紐材であるため、乗り心地を悪化させ難い。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、通気孔26、面状部材61、線状部材62、連結板64、ワイヤ65及び牽引装置66等の配設個数や配設位置は、適宜に設定可能である。即ち、連結板64を廃するとともに、1つの線状部材62の他端部側62Bを1つの牽引装置66に直接接続する構造でもよい。
また、本実施形態においては、シートバック10のクッション材であるバックパッド12に通気孔26や通気路54を形成して、着座乗員Dの上半身に対して空気を当てる構造を例示した。しかし、これには限定されず、例えば、シートクッション2のクッション材であるクッションパッド(図示しない)に通気孔や通気路を形成して、着座乗員Dの下半身に対して空気を当てる構造でもよい。
また、本実施形態においては、送風装置40が通気路54に対して空気を送風する構造を例示した。しかし、送風装置40が通気路54内の空気を吸引する構造でもよい。他にも、例えば、適宜の暖房装置又は冷房装置と組み合わせて、温風又は冷風を送風できるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、線状部材62として、綿糸を撚り合わせて製造した紐材を用いた。しかし、これには限定されず、線状部材62として、例えば、樹脂製若しくは布帛製帯状部材を用いてもよいし、金属製ワイヤ等を用いてもよい。
また、本実施形態においては、牽引装置66として、巻取りドラムを備えたモータを用いた。しかし、本発明で言う牽引装置とは、動力発生機であればモータでなくてもよく、例えば、ソレノイドアクチュエータ等であってもよい。
また、本実施形態においては、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁を窪んだ状態から元の状態に戻す際に、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁の復元力のみを利用する構造を示した。しかし、これには限定されない。例えば、牽引装置66として直動タイプのソレノイドアクチュエータを用い、線状部材62として、一端部が面状部材61に取付けられるとともに他端部が連結板64を介して上記ソレノイドアクチュエータの可動鉄心に取付けられた樹脂製棒状体を用いる構造であってもよい。この場合、ワイヤ65を廃して、ソレノイドアクチュエータの可動鉄心を直接連結板64に接続することもできる。上記構造では、ソレノイドアクチュエータの可動鉄心が後方に向かって移動することで、樹脂製棒状体が後方に向かって牽引され、それによって、面状部材61の一側部611が後方に撓んだ状態になる。また、可動鉄心が前方(バックパッド12の着座面側方向)に向かって移動することで、樹脂製棒状体が前方に向かって押し出され、それによって、面状部材61の一側部611が元に戻った状態になる。このため、上記構造では、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁の復元力だけでなく、ソレノイドアクチュエータの作用力によっても、バックパッド12の着座面側開口部27A周縁を押圧される前の状態に戻すことができる。
また、本実施形態においては、空間部Sが1つだけ形成される構造を示したが、これには限定されない。即ち、例えば、シート幅方向に延びる面状部材を複数個配設し、シート幅方向に延びる空間部が複数形成されるような構造であってもよい。
また、本実施形態においては、面状部材61の一側部611の着座面側の面が、バックカバー13の裏面に貼着されている構造とした。しかし、これに限定されず、貼着されていない構造でもよい。この場合、図9に示すように、空間部Sは、バックカバー13の裏面側に形成されることになる。したがって、空間部Sと着座乗員Dの身体との間に、バックカバー13が介在している状態になる。これにより、着座乗員Dのいるときに、空間部Sを形成した場合であっても、シートの着座面を凹凸の無い滑らかな外観にすることができる。この構造であっても、バックカバー13は上記したように通気性を備えているため、通気孔26から吹き出す又は吸引される空気が、空間部Sを通って着座乗員の身体に接触しながら流れる状態にすることができる。
また、本実施形態においては、図8に示すように、シート空調システムのスイッチ71のオンによって送風装置40の動作に連動して、牽引装置66が動作する構造とした。しかし、これに限定されず、牽引装置66のみを動作させるスイッチをスイッチ71とは別個に設けてもよい。
また、本実施形態においては、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載されるシートに適用してもよい。
1 自動車用シート(乗物用シート)
12 バックパッド(シートパッド)
13 バックカバー(シートカバー)
26 通気孔
27A 着座面側開口部(開口部)
40 送風装置
60 牽引機構
61 面状部材
62 線状部材(線状若しくは帯状部材)
62A 一端部
62B 他端部
64 連結板(連結部材)
66 牽引装置

Claims (3)

  1. 一端が着座面側で開口する開口部を備えた通気孔を有するクッション材であるシートパッドと、該シートパッドの着座面側に前記開口部を覆って張設された通気性を備えた表皮材であるシートカバーと、前記通気孔に連結され前記開口部から空気を吹き出し又は吸引可能な送風装置と、を有する乗物用シートであって、
    前記送風装置を作動させるときに、前記シートパッドの前記開口部周縁における着座面側に配設された面状部材に一端部側が取付けられた線状若しくは帯状部材の他端部側を、前記シートパッドの裏面側方向に向かって牽引して、前記シートパッドの前記開口部周縁を前記シートパッドの裏面側方向に向かって変形させる牽引機構が設けられている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載された乗物用シートであって、
    前記面状部材は、前記シートカバーの裏面に貼着されている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された乗物用シートであって、
    前記牽引機構が、複数の前記線状若しくは帯状部材の前記他端部側を、1つの連結部材を介して、1つの牽引装置によってシートパッドの裏面側方向に向かって牽引する乗物用シート。

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