JP2016112614A - 押引きチェーン用リンク部材および押引きチェーン並びに押引き装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 押引きチェーンに使用するリンク部材の製作コストを低減する。
【解決手段】 左右に隣り合うリンク部材(27)(28)は、それぞれ、幅方向へ所定の間隔をあけて配置された2つの側壁(31,32)及び(41,42)を有する。各側壁(31,32)(41,42)は、上記側壁の右端の下部から幅方向の外側へ一体に突出され支持ピン(36)(46)と、上記側壁の左端の下部から幅方向の外側へ一体に突出されたスライド筒(37)(47)とを備える。支持ピン(36)(46)の外周部に案内面(51)(61)と支持面(52)(62)とが形成される。右側のリンク部材(28)のスライド筒(47)の筒壁(48)には、左側のリンク部材(27)の案内面(51)に外嵌めされる被案内孔(65)が半径方向へ貫通されると共に、左側のリンク部材(27)の支持面(52)に軸心回りに揺動可能に外嵌めされる被支持孔(66)が形成される。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えばプレス機械の金型クランプを進退させるのに好適な押引きチェーンに利用するリンク部材に関し、さらには、上記の押引きチェーンと、その押引きチェーンを利用した押引き装置に関する。
この種の押引きチェーン用リンク部材は、従来では、特許文献1(日本国・特開平10−180370号公報)に記載されたものがあり、図2と図6に示すように、次のように構成されている。
隣り合う2つのリンク部材のうちの一方のリンク部材では、その左側壁の前後の2箇所に左外方へ突出する左ピンが挿通され、各左ピンの大径部が溶接で左側壁に固定される。また、右側壁の前後の2箇所に右被支持孔が貫通される。他方のリンク部材では、その右側壁の前後の2箇所に右外方へ突出する右ピンが挿通され、各右ピンの大径部が溶接で右側壁に固定される。また、左側壁の前後の2箇所に左被支持孔が貫通される。
上記2つのリンク部材同士を連結するときには、他方のリンク部材の右ピンを一方のリンク部材の右被支持孔に嵌入するとともに、その他方のリンク部材の左被支持孔を上記の一方のリンク部材の左ピンに外嵌する。これにより、2つのリンク部材の左側壁同士が左ピンによって揺動自在に連結されるとともに、右側壁同士が右ピンによって揺動自在に連結される。上記の左右のピンにそれぞれ左右のローラが回転自在に支持され、そのローラが止め輪等によって抜け止めされる。
特開平10−180370号公報(図2と図6を参照)
上記の従来技術では次の問題がある。
各リンク部材は、部品点数が多いうえピンの溶接作業が要請されるので、製作コストが高い。また、隣り合うリンク部材を組み立てる際には、2つのピンと2つの被支持孔とを嵌合させる必要があるうえローラの装着および抜け止めが必要となるので、その組み立て作業にも手間がかかる。
本発明の目的は、製作コストが安価で組立て作業が容易なリンク部材を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記リンク部材を利用した押引きチェーンを提供すると共に、その押引きチェーンを利用した押引き装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1の発明に係る押引きチェーン用リンク部材は、例えば、図1から図4Dに示すように次のように構成される。
隣り合うリンク部材27,28のうちの長手方向の基端側のリンク部材27と先端側のリンク部材28とが当該リンク部材27,28の底側へ相対揺動可能に支持されるように構成される。前記の隣り合うリンク部材27,28は、それぞれ、幅方向へ所定の間隔をあけて配置された2つの側壁31,32及び41,42を有する。前記の各側壁31,32及び41,42は、それぞれ、支持ピン36,46とスライド筒37,47とを備える。前記支持ピン36,46は、各側壁31,32及び41,42の前記長手方向の先端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出され、その外周部に少なくとも一つの案内面51,61及び支持面52,62が形成される。また、前記スライド筒37,47は、各側壁31,32及び41,42の前記長手方向の基端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された筒壁38,48を有する。先端側のリンク部材28の前記筒壁48には、基端側のリンク部材27の前記案内面51に外嵌めされる被案内孔65が半径方向へ貫通される。また、前記先端側のリンク部材28の前記筒壁48の内周には、基端側のリンク部材27の前記支持面52に軸心回りに揺動可能に外嵌めされる被支持孔66が形成される。前記の基端側のリンク部材27の支持面52に対して前記の先端側のリンク部材28の被支持孔66が前記底側への所定揺動角度の範囲内で抜け止め可能に支持される。
上記リンク部材の発明は、次の作用効果を奏する。
各リンク部材は、一体に形成されるので部品点数が少ないうえ、前記従来技術の溶接作業が不要になるので、製作コストが大幅に安くなる。また、隣り合うリンク部材を組み立てる際には、基端側のリンク部材の支持ピンと先端側のリンク部材のスライド筒とを嵌合させて相対的に揺動させるだけでよいので、その組立て作業に手間がかからない。
また、前記の目的を達成するため、第2の発明に係る押引きチェーン用リンク部材は、例えば、図5に示すように次のように構成される。
隣り合うリンク部材27,28のうちの長手方向の基端側のリンク部材27と先端側のリンク部材28とが当該リンク部材27,28の底側へ相対揺動可能に支持されるように構成される。前記の隣り合うリンク部材27,28は、それぞれ、幅方向へ所定の間隔をあけて配置された2つの側壁31,32及び41,42を有する。前記の基端側のリンク部材27の各側壁31,32は、それぞれ、2つの支持ピン36,36を備える。その支持ピン36は、前記側壁31,32の前記長手方向の基端側の底部および先端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出され、その外周部に少なくとも一つの案内面51及び支持面52が形成される。また、前記の先端側のリンク部材28の各側壁41,42は、それぞれ、2つのスライド筒47,47を備える。そのスライド筒47は、前記側壁41,42の前記長手方向の基端側の底部および先端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された筒壁48を有する。前記筒壁48には、基端側のリンク部材27の前記案内面51に外嵌めされる被案内孔65が半径方向へ貫通される。また、前記筒壁48の内周には、基端側のリンク部材27の前記支持面52に軸心回りに揺動可能に外嵌めされる被支持孔66が形成される。前記の基端側のリンク部材27の支持面52に対して前記の先端側のリンク部材28の被支持孔66が前記底側への所定揺動角度の範囲内で抜け止め可能に支持される。
上記第2の発明は、第1の発明と同様の作用効果を奏する。即ち、各リンク部材は、一体に形成されるので部品点数が少ないうえ、前記従来技術の溶接作業が不要になるので、製作コストが大幅に安くなる。また、隣り合うリンク部材を組み立てる際には、基端側のリンク部材の支持ピンと先端側のリンク部材のスライド筒とを嵌合させて相対的に揺動させるだけでよいので、その組立て作業に手間がかからない。
第1および第2の発明においては、前記案内面51又は61を半径方向で向かい合うように2つ設けることが好ましく、さらには、前記2つの案内面51,51又は61,61を平行に配置してもよい。
また、第1および第2の発明においては、前記リンク部材27,28の前記底側への揺動方向における前記案内面51又は61の傾斜角度αを0度から30度の範囲内に設定し、前記被案内孔55又は65を前記底側へ向かうように開口させることが好ましい。この場合、前記の傾斜角度αを15度から25度の範囲内に設定することがさらに好ましい。
また、第3の発明に係る押引きチェーンは、次のように構成した。
前記の隣り合うリンク部材27,28のうちの前記基端側のリンク部材27の前記2つの側壁31,32を少なくとも頂壁33によって連結すると共に、前記先端側のリンク部材28の前記2つの側壁41,42を少なくとも底壁44によって連結した。
これにより、上記リンク部材の内部空間に油圧ホースや電気ケーブル等の可撓性の長尺物を収容できる。
さらに、第4の発明に係る押引き装置は、次のように構成した。
逆U字状に配置した押引きチェーン21で囲まれた空間にスプロケット19を装着して、そのスプロケット19を、前記リンク部材27又は28の前記スライド筒37又は47の前記筒壁38又は48の外周面に係合させる。前記の押引きチェーン21の長手方向の基端部を固定側に連結すると共に、その長手方向の先端部に搬送物3を連結する。駆動手段14によって前記スプロケット19を介して前記押引きチェーン21を長手方向へ進出および後退させる。
上記構成によれば、簡素かつコンパクトな構造の押引き装置を提供できる。
図1は、本発明の第1実施形態を示し、押引きチェーンを備えた押引き装置の立面視の断面図である。 図2Aから図2Dは、上記押引きチェーンを示している。図2Aは、上記図1中の矢印2A部分の拡大図に相当する図であって、押引きチェーンを水平姿勢に配置した状態を示す部分断面図である。図2Bは、上記図2A中の2B−2B線の矢視図である。図2Cは、上記図2A中の2C−2C線の矢視図に相当する図である。図2Dは、上記図2A中の2D−2D線の矢視図に相当する図である。 図3は、上記押引きチェーンの隣り合うリンク部材の組み立て開始状態を示す斜視図であって、後述の図4Aに相当する図である。 図4Aから図4Dは、上記の隣り合うリンク部材の組み立て手順を示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態を示し、図4Aに類似する図である。
図1から図4Dは、本発明の第1実施形態を示している。この実施形態では、押引き装置をプレス機械に適用した場合を例示してある。
まず、その押引き装置の構造を図1によって説明する。
プレス機械1のスライド2の下面2aに複数の油圧クランプ3によって上型4が固定可能とされる。なお、ここでは1つの油圧クランプ3だけを図示してある。
上記スライド2の下部には、左右方向へ延びるT溝5が紙面に垂直な方向へ所定の間隔をあけて形成される。上記クランプ3を移動させる押引き装置6は、上記の各T溝5に対応して上記スライド2の下部に取付けられる。その押引き装置6の取付けブロック7には、上記T溝5に連通する別のT溝8が形成される。上記2つのT溝5・8にクランプ3のT脚9が左右方向へ移動可能に嵌入される。
上記クランプ3のハウジング11に挿入したピストン(図示せず)が上記T脚9に連結される。上記ピストンの上側に形成した作動室(図示せず)に油圧ホース12を介して圧油を供給すると、その油圧力により、上記T脚9に対してハウジング11が上昇する。これとは逆に、上記作動室の圧油を油圧ホース12から外部へ排出すると、上記ハウジング11内に装着した戻しバネ(図示せず)によって当該ハウジング11が下降される。
上記の押引き装置6は、上下方向へ延びる複動式の空圧シリンダ(駆動手段)14を備える。その空圧シリンダ14のシリンダチューブ15の下部が前記の取付けブロック7に固定される。そのシリンダチューブ15に挿入したピストン16からピストンロッド17が上向きに突出される。
上記ピストンロッド17の上部に、紙面に垂直な方向に一対のスプロケット19が回転自在に支持される(ここでは1つのスプロケット19だけを図示している)。上記スプロケット19に押引きチェーン21が逆U字状に巻き掛けられる。その押引きチェーン21の左下部(基端部)が連結ボルト22を介して前記シリンダチューブ15に固定される共に、右下部(先端部)が前記クランプ3のT脚9の上部に連結される。また、押引きチェーン21の左側部分と右側部分とが左右のガイド板23,24によって上下方向へ押引き可能に案内される。
図1の状態では、前記クランプ3のハウジング11が下降されると共に、空圧シリンダ14のピストンロッド17が上方へ進出されてクランプ3が右方の後退位置に移動されている。その状態で、上記ピストンロッド17を下降させると、スプロケット19を介して押引きチェーン21の下端部(先端部)が左方へ移動され、上記クランプ3を左方の進出位置へ移動させる。その進出位置でクランプ3の前記作動室(図示せず)に圧油を供給すると、上記クランプ3のハウジング11が上昇し、そのハウジング11の上面が上型4のフランジ部4aをスライド2の下面2aに押圧する。これとは逆に、上記クランプ3の上記作動室の圧油を外部へ排出すると、戻しバネ(図示せず)によって上記ハウジング11が下降され、上記の押圧状態が解除される。
なお、上記スプロケット19を駆動する手段は、例示の構造に代えて種々の周知構造を利用可能である。例えば、前述した従来公報に示すように、上記スプロケット19と同軸にピニオンを連結して当該ピニオンに固定側のラックを係合させてもよい。また、例示の空圧シリンダ14に代えて、電動機などの他の種類のアクチュエータを利用可能である。
上記の押引きチェーン21の具体的な構造を図2Aから図4Dによって説明する。
図4Aから図4D(及び図3)に示すように、押引きチェーン21は、複数のリンク部材27,28を長手方向に連結して構成されると共に、片折れ式に構成されている。より詳しくいえば、隣り合うリンク部材27,28のうちの長手方向の基端側(図中の左側)のリンク部材27に対して、先端側(図中の右側)のリンク部材28が、そのリンク部材28の下側(底側)へ揺動可能で上側へは揺動不能に支持される。
上記の各リンク部材27,28は、図2Aから図2Dと図3に示すように、次のように構成されている。なお、下記の構成部材の説明においては、図2Cと図2Dと図3の各図中の左方を左側として説明すると共に、各図中の右方を右側として説明する。
主として図3に示すように、前記の基端側のリンク部材27は、一側壁としての左側壁31と他側壁としての右側壁32とを有する。これら2つの側壁31,32が、幅方向へ所定の間隔をあけて配置されると共に頂壁33及び底壁34によって連結される。その底壁34はV字状に形成されている(図2Cを参照)。
また同様に、前記の先端側のリンク部材28は、一側壁としての左側壁41と他側壁としての右側壁42とを有する。これら2つの側壁41,42が、幅方向へ所定の間隔をあけて配置されると共に底壁44によって連結される。その底壁44はV字状に形成されている(図2Dを参照)。
図2Cに示すように、上記リンク部材27,28の内部空間に前記油圧ホース12や電気ケーブル13が収容可能とされている。
前記の基端側のリンク部材27においては、左側壁31の先端側の底部から支持ピン36が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、右側壁32の先端側の底部からも同様の支持ピン36が幅方向の外側へ一体に突出される。また、上記の左側壁31の基端側の底部からスライド筒37の筒壁38が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、上記の右側壁32の基端側の底部からも同様のスライド筒37の筒壁38が幅方向の外側へ一体に突出される。
前記の先端側のリンク部材28においても、左側壁41の先端側の底部から支持ピン46が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、右側壁42の先端側の底部からも同様の支持ピン46が幅方向の外側へ一体に突出される。また、上記の左側壁41の基端側の底部からスライド筒47の筒壁48が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、上記の右側壁42の基端側の底部からも同様のスライド筒47の筒壁48が幅方向の外側へ一体に突出される。
上記スライド筒37,47の筒壁38,48の外周部が、前記ガイド板23及び24に摺動可能に接当される(図1を参照)と共に、前記T溝5の周壁に摺動可能に接当される(図2Cと図2Dとを参照)。この点は、前記の別のT溝8についても同様である。
なお、上記図2Cと図2Dは、それぞれ、図2A中の2C−2C線と2D−2D線の矢視図であるが、これらの図に、図1のT溝5を上下逆にした状態で仮想の二点鎖線で示してある。
基端側(図3中の左側)のリンク部材27において、前記支持ピン36は次のように構成されている。その支持ピン36の外周部に2つ案内面51,51と2つの支持面52,52とが周方向へ交互に形成される。上記2つの案内面51,51は、半径方向で向かい合うように平行に配置される。また、2つの支持面52,52は、上記案内面51,51よりも大きい寸法に形成されると共に、半径方向で向かい合うように配置される。
上記リンク部材27の案内面51は、図4Aに示すように斜め下向き傾斜される。換言すれば、その案内面51は、リンク部材27の下側(底側)への揺動方向に傾斜されている。その傾斜角度α(アルファ)は、ここでは約19度に設定されている。
また、先端側(図3中の右側)のリンク部材28の前記支持ピン46において、前述した支持ピン36と同様に、2つ案内面61,61と2つの支持面62,62とが形成されている。
さらに、そのリンク部材28において、前記スライド筒47が次のように構成されている。基端側(図3中の左側)のリンク部材27の前記案内面51,51に外嵌めされる被案内孔65が、前記筒壁48に半径方向へ貫通される。その被案内孔65は、主として図2Aに示すように、下側(底側)に開口されている。また、基端側のリンク部材27の前記支持面52,52に軸心回りに揺動可能に外嵌めされる被支持孔66が前記筒壁48の内周に形成される。
上記構成により、基端側(図3中の左側)のリンク部材27の前記支持面52に対して先端側(図3中の右側)のリンク部材28の前記被支持孔66が、下側(底側)への所定揺動角度の範囲内で抜け止め可能に支持される。
前記基端側(図3中の左側)のリンク部材27の前記スライド筒37においても、前述したスライド筒47と同様に、被案内孔55及び被支持孔56が形成されている(図2Aから図2Dを参照)。
上記構成の押引きチェーン21の組み立て手順を、図3を参照しながら図4Aから図4Dによって説明する。
図4Aに示す組み立て開始時には、まず、基端側(左側)のリンク部材27に対して先端側(右側)のリンク部材28が水平面から時計回りの方向へ約109度(前記傾斜角度αとしての19度と90度との合計の角度)だけ揺動された姿勢で配置される。
次いで、図4Bに示すように、先端側(右側)のリンク部材28を左上方へ移動させて、そのリンク部材28の前記被案内孔65を基端側(左側)のリンク部材27の前記案内面51に外嵌めすると共に、上記リンク部材28の前記被支持孔66をリンク部材27の前記支持面52に外嵌めする。
引き続いて、図4Cに示すように、基端側(左側)のリンク部材27に対して先端側(右側)のリンク部材28を反時計回りの方向へ揺動させていく。
すると、図4Dに示すように、基端側(左側)のリンク部材27の前記側壁31(32)の先端面としての右面31a(32a)に、先端側(右側)のリンク部材28の前記側壁41(42)の基端面としての左面41a(42a)が接当される。これにより、複数のリンク部材27,28が水平方向へ直線状に配置される。
なお、上記図4Dにおいて、上記の連結された先端側(右側)のリンク部材28に新たなリンク部材27(図示せず)を連結する場合には、上述の手順と同様に、上記リンク部材28の支持ピン46の案内面61及び支持面62に新たなリンク部材27の被案内孔55及び被支持孔56が外嵌めされる。
前記案内面51の前記の傾斜角度αは、例示した約19度に限定されるものではなく、0度から30度の範囲内であることが好ましく、特には、15度から25度の範囲内であることが好ましい。
また、基端側のリンク部材27の前記支持面52と先端側のリンク部材28の前記被支持孔66との間に十分な係合面積を確保するため、図4Cに示すように、基端側のリンク部材27に対して先端側のリンク部材28が揺動することが許容される最大角度β(ベータ)を、前記傾斜角度α(アルファ)の約2倍の値(ここでは約38度)に設定してある。これにより、押引きチェーン21は、円滑に進退可能で寿命も長くなる。
上記の各リンク部材27,28は、ここでは、自己潤滑性を有する合成樹脂によって一体形成している。このため、押引きチェーン21は、次の長所が得られる。(1)錆などの発生がないうえ給油も不要なので、メンテナンスに手間がかからない。(2)構造が簡素で軽量なので、作動音が静かなうえ、プレスの振動や衝撃に対する摩耗や騒音も少ない。
図5は、本発明の第2実施形態の押引きチェーン21を示し、前記の図4Aに類似する図である。この第2実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と同じ部材(または類似する部材)には原則として同一の参照数字を付けて説明する。
基端側のリンク部材27においては、左側壁31の先端側(図5中の右側)の底部および基端側(図5中の左側)の底部から支持ピン36,36が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、右側壁32の先端側の底部および基端側の底部から上記と同様の支持ピン(図示せず)が幅方向の外側へ一体に突出される。
また、先端側のリンク部材28(図5の右部分を参照)においては、左側壁41の先端側(下側)の底部および基端側(上側)の底部からスライド筒47,47の筒壁48,48が幅方向の外側へ一体に突出されると共に、右側壁42の先端側の底部および基端側の底部からも上記と同様の筒壁(図示せず)が幅方向の外側へ一体に突出される。
上記の押引きチェーン21を組み立てる手順は、前記第1実施形態の図4Aから図4Dと同様に行われる。
即ち、まず、基端側(図5中の左側)のリンク部材27に対して先端側(右側)のリンク部材28が水平面から時計回りの方向へ揺動された姿勢で配置される。次いで、上記のリンク部材28を図5中の一点鎖線に沿って左上方へ移動させて、そのリンク部材28の前記被案内孔65を上記リンク部材27の前記案内面51に外嵌めすると共に、上記リンク部材28の前記被支持孔66をリンク部材27の前記支持面52に外嵌めする。引き続いて、リンク部材27に対してリンク部材28を反時計回りの方向へ揺動させていく。すると、上記リンク部材27の前記側壁31(32)の右面31a(32a)に、上記リンク部材28の前記側壁41(42)の左面41a(42a)が接当される。これにより、複数のリンク部材27,28が水平方向へ直線状に配置される。
上記の第2実施形態は次の長所を奏する。
各リンク部材27,28は、一体に形成されるので部品点数が少ないうえ、前記従来技術の溶接作業が不要になるので、製作コストが大幅に安くなる。また、隣り合うリンク部材27,28を組み立てる際には、基端側のリンク部材27の支持ピン36に先端側のリンク部材28のスライド筒47を外嵌めさせて相対的に揺動させるだけでよいので、その組立て作業に手間がかからない。
第1実施形態および第2実施形態は、次のように変更可能である。
前記の各リンク部材27,28は、自己潤滑性の合成樹脂に代えて、他の種類の合成樹脂や金属などで形成してもよい。
前記の基端側のリンク部材27の支持ピン36に対して先端側のリンク部材28のスライド筒47を嵌合させることに代えて、先端側のリンク部材28のスライド筒47に対して基端側のリンク部材27の支持ピン36を嵌合させてもよい。
前記支持ピン36(46)の前記2つの案内面51,51(61,61)は、平行に形成することに代えて、先細りに形成してもよい。また、その支持ピン36(46)の案内面51(61)と支持面52(62)とは、それぞれ、2つ形成することに代えて、1つ又は3つ以上形成することも可能である。
また、第1実施形態において、前記隣り合うリンク部材27,28の両者は、異なる形状で構成したが、これに代えて、同じ形状で構成してもよい。
その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行えることは勿論である。
3:搬送物(クランプ),14:駆動手段(空圧シリンダ),19:スプロケット,21:押引きチェーン,27:リンク部材,28:リンク部材,31:側壁(左側壁),32:側壁(右側壁),33:頂壁,34:底壁,36:支持ピン,37:スライド筒,38:筒壁,41:側壁(左側壁),42:側壁(右側壁),44:底壁,46:支持ピン,47:スライド筒,48:筒壁,51:案内面,52:支持面,55:被案内孔,56:被支持孔,61:案内面,62:支持面,65:被案内孔,66:被支持孔,α:傾斜角度.

Claims (8)

  1. 隣り合うリンク部材(27)(28)のうちの長手方向の基端側のリンク部材(27)と先端側のリンク部材(28)とが当該リンク部材(27)(28)の底側へ相対揺動可能に支持されるように構成した押引きチェーンに使用するリンク部材であって、
    前記の隣り合うリンク部材(27)(28)は、それぞれ、幅方向へ所定の間隔をあけて配置された2つの側壁(31,32)(41,42)を有し、
    前記の各側壁(31,32)(41,42)は、
    当該側壁の前記長手方向の先端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された支持ピン(36)(46)であって、その外周部に少なくとも一つの案内面(51)(61)及び支持面(52)(62)が形成された支持ピン(36)(46)と、
    当該側壁の前記長手方向の基端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された筒壁(38)(48)を有するスライド筒(37)(47)であって、基端側のリンク部材(27)の前記案内面(51)に外嵌めされるように先端側のリンク部材(28)の前記筒壁(48)に半径方向へ貫通された被案内孔(65)と、基端側のリンク部材(27)の前記支持面(52)に軸心回りに揺動可能に外嵌めされるように先端側のリンク部材(28)の前記筒壁(48)の内周に形成された被支持孔(66)とを有するスライド筒(37)(47)と、
    を備え、
    基端側のリンク部材(27)の前記支持面(52)に対して先端側のリンク部材(28)の前記被支持孔(66)が前記底側への所定揺動角度の範囲内で抜け止め可能に支持されるように構成した、
    ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  2. 隣り合うリンク部材(27)(28)のうちの長手方向の基端側のリンク部材(27)と先端側のリンク部材(28)とが当該リンク部材(27)(28)の底側へ相対揺動可能に支持されるように構成した押引きチェーンに使用するリンク部材であって、
    前記の隣り合うリンク部材(27)(28)は、それぞれ、幅方向へ所定の間隔をあけて配置された2つの側壁(31,32)(41,42)を有し、
    前記の基端側のリンク部材(27)の前記側壁(31,32)は、当該側壁の前記長手方向の先端側の底部および基端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された支持ピン(36)であって、その外周部に少なくとも一つの案内面(51)及び支持面(52)が形成された支持ピン(36)を備え、
    前記の先端側のリンク部材(28)の前記側壁(41,42)は、当該側壁の前記長手方向の先端側の底部および基端側の底部から前記幅方向の外側へそれぞれ一体に突出された筒壁(48)を有するスライド筒(47)であって、基端側のリンク部材(27)の前記案内面(51)に外嵌めされるように前記筒壁(48)に半径方向へ貫通された被案内孔(65)と、基端側のリンク部材(27)の前記支持面(52)に軸心回りに揺動可能に外嵌めされるように前記筒壁(48)の内周に形成された被支持孔(66)とを有するスライド筒(47)を備え、
    基端側のリンク部材(27)の前記支持面(52)に対して先端側のリンク部材(28)の前記被支持孔(66)が前記底側への所定揺動角度の範囲内で抜け止め可能に支持されるように構成した、
    ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  3. 請求項1又は2の押引きチェーン用リンク部材において、
    前記案内面(51)又は(61)を半径方向で向かい合うように2つ設けた、ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  4. 請求項3の押引きチェーン用リンク部材において、
    前記2つの案内面(51,51)又は(61,61)を平行に配置した、ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  5. 請求項1から4のいずれかの押引きチェーン用リンク部材において、
    前記リンク部材(27)(28)の前記底側への揺動方向における前記案内面(51)又は(61)の傾斜角度(α)を0度から30度の範囲内に設定し、前記被案内孔(55)又は(65)を前記底側へ向かうように開口させた、ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  6. 請求項5の押引きチェーン用リンク部材において、
    前記の傾斜角度(α)を15度から25度の範囲内に設定した、ことを特徴とする押引きチェーン用リンク部材。
  7. 請求項1から6のいずれかのリンク部材を利用した押引きチェーンであって、
    前記の隣り合うリンク部材(27)(28)のうちの前記基端側のリンク部材(27)の前記2つの側壁(31)(32)を少なくとも頂壁(33)によって連結すると共に、前記先端側のリンク部材(28)の前記2つの側壁を(41)(42)を少なくとも底壁(44)によって連結した、
    ことを特徴とする押引きチェーン。
  8. 請求項7の押引きチェーンを利用した押引き装置であって、
    逆U字状に配置した押引きチェーン(21)で囲まれた空間にスプロケット(19)を装着して、そのスプロケット(19)を、前記リンク部材(27)又は(28)の前記スライド筒(37)又は(47)の前記筒壁(38)又は(48)の外周面に係合させ、
    前記の押引きチェーン(21)の長手方向の基端部を固定側に連結すると共に、その長手方向の先端部に搬送物(3)を連結し、
    駆動手段(14)によって前記スプロケット(19)を介して前記押引きチェーン(21)を長手方向へ進出および後退させるように構成した、
    ことを特徴とする押引き装置。
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