JP2016110987A - アルカリ蓄電池 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、特許文献2には、エタノールアミン、エチレンジアミン等を添加することが記載されているが、この発明は、上記のアミンを負極ゲルに添加するものであり、サイクル特性の向上を課題とするものではない。
特許文献4には、電解液中にエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を添加することが記載されているが、添加量が少なく、カドミウムまたは亜鉛を活物質とする負極のサイクル特性を向上させることは示されていない。
本第一発明に係るアルカリ蓄電池は、正極、デンドライトを生成し得る金属及び/又はその金属化合物を活物質とする負極、並びにアルカリ電解液を備えたアルカリ蓄電池であって、前記アルカリ電解液は、第一級アミノ基を有し、カルボキシル基を有しない化合物が、前記アルカリ電解液の全体の体積に対して7体積%以上の量で含有されることを特徴とする。
本発明のアルカリ電解液を用いることにより、負極活物質である上記の金属及びその金属化合物の溶解析出時のデンドライトの生成を抑制することができ、アルカリ蓄電池のサイクル特性が向上する。なかでも、負極活物質が、Zn、Cd及びFeの場合に有効であり、特に、Zn(亜鉛)の場合に有効である。
また、末端にNH2基が存在するものが好ましく、分子鎖の間にNが存在するとアルカリ耐性が低くなるために好ましくない。第一級アミノ基を有することが必要であり、イミノ基、ヒドロキシル基等では効果がない。
例えば、正極としては、オキシ水酸化ニッケルを主たる成分とする金属水酸化物と発泡ニッケルなどの集電体とで構成されたニッケル極、炭素材料と酸素還元触媒と結着剤で構成された空気極等を用いることができる。
本発明における開放形電池は、電池内の内圧と外気圧とが概ね一致しているものであれば良い。
本発明における開放形電池の開放部には、図1(a)に示すように、外部からの異物混入を防ぐカバーなどを設けることができる。当該カバーの形態の例として、電池内の内圧を電池外に放出するための復帰式の弁体などが挙げられる。
また、図1(b)に示すように、電極に空気極を採用するものであれば、当該空気極を通じて電池内の内圧を電池外に放出できる。空気極を有する電池においては、改めて内圧の放出をする機構を設ける必要がなく、電池構造の簡略化ができるため、好ましい。
本発明においては、アルカリ電解液に、例えば、エチレンジアミンを多量添加しても,当該電池が開放形であり,特許文献1〜4に示した密閉形蓄電池と比べてガス発生を懸念しなくてすむ。そして、エチレンジアミン等を一定量以上添加することにより、サイクル特性を向上させ、高率放電特性を向上させることができる。
(実施例1−1)
<アルカリ電解液の作製>
純水にKOH粉末を溶解し、アルカリ水溶液を作製した。そのアルカリ水溶液にエチレンジアミン(EDA)を添加し、4モル%のKOH、アルカリ水溶液の全体の体積100体積%に対して13.4体積%(2モル%)のエチレンジアミンを含有するように調整した。さらに、ZnO粉末を過剰量投入して、25 ℃にて24h撹拌した。その後、濾過して余剰分のZnOを取り除くことによって、亜鉛飽和アルカリ電解液とし、実施例1−1に用いるアルカリ電解液を作製した。
ZnO粉末、アセチレンブラック(AB)、PbO粉末を所定量秤量して撹拌した。その後、水およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンを加えて、さらに撹拌してペーストを作製した。固形分は、それぞれ、ZnO:AB:PTFE:PbO=88:5:5:2(mass%)となるようにして、水分率はペースト全体の65mass%となるように調整した。そのペーストを厚み1mm、面積当たりの密度が0.45g/cm2の発泡銅基材に充填して、充分に乾燥させた後、ロール加工を施した。これにより、厚さが0.35mmのZnO電極のシートを得た。この基材を2cm×2cmに裁断することによって、ZnO電極(亜鉛負極)が得られる。この亜鉛負極(極板)の理論容量が100mAhとなるように、ペースト充填量を調整した.
対極による亜鉛負極への影響を少なくするために、対極にもZnO電極を用いた。上記の亜鉛負極の原料にZn粉末を加えて、ペースト配合比をZn:ZnO:AB:PTFE:PbO=54:34:5:5:2(mass%)となるようにした。また、極板面積を2.5cm×3.0cmとして、電極容量を亜鉛負極に対して過剰になるようにペーストを充填したこと以外は亜鉛負極と同様に作製した。
上記のように作製した亜鉛負極及び対極の両側にポリプロピレンの微多孔膜セパレータを配置して、さらにその上にポリプロピレンおよびポリプロピレンを使用した繊維で構成された不織布セパレータを重ねて配置した。亜鉛負極の両側に対極を配置して、容器にセットした。また、参照極としてHg/HgO電極を設けた。上記のように調製したアルカリ電解液を電極が充分に満たされる程度に注いだ(2.5ml)。その後、電解液が充分に電極に浸透するまで静置した。このようにして、実施例1−1に係る開放形のセルを作製した。
亜鉛飽和アルカリ電解液に添加する添加剤の種類及び/又はその添加量を表1に示されるように変更した他は、実施例1−1と同様にして、アルカリ電解液を調製し、実施例1−2〜1−4、1−8〜1−13に係る開放形のセルを作製した。
また、アルカリ電解液の電解塩の種類及び/又はその添加量を表1に示されるように変更した他は、実施例1−2と同様にして、アルカリ電解液を調製し、実施例1−5〜1−7に係る開放形のセルを作製した。
また、
亜鉛飽和アルカリ電解液にエチレンジアミン(EDA)を添加しない他は、実施例1−1、1−5〜1−7と同様にして、アルカリ電解液を調製し、比較例1−1、1−5〜1−7に係る開放形のセルを作製した。
亜鉛飽和アルカリ電解液に添加する添加剤の種類及び/又はその添加量を表1に示されるように変更した他は、実施例1−1と同様にして、アルカリ電解液を調製し、比較例1−2〜1−4、1−8〜1−11に係る開放形のセルを作製した。
実施例1−1〜1−13、比較例1―1〜1−11のアルカリ電解液を備えたアルカリ蓄電池について、以下の条件で、25℃の環境下にてサイクル試験を行った。
1サイクル目は以下の条件にて充放電を行った。
電流を0.25CmA(25mA)として、1時間充電、5分間休止した後、参照極に対して−0.8Vとなるように放電した。
2サイクル目以降は以下の条件を繰り返した。
電流を0.5CmA(50mA)として、1時間充電、5分間休止した後、参照極に対して−0.8Vとなるように放電した。
サイクル試験の結果を、アルカリ電解液の組成、添加剤(第一級アミノ基を有し、カルボキシル基を有しない化合物等)の体積%と合わせて、表1に示す。また、本発明の実施例及び比較例におけるエチレンジアミン、プロパンジアミン及びブタンジアミンの添加量とサイクル寿命の関係を図2に示す。
(実施例2−1〜2−3)
実施例1−2、1−8、1−9の組成のアルカリ電解液を用いて、高率放電試験用に、それぞれ、実施例2−1、2−2、2−3に係る開放形のセルを、同様の方法で作製した。
比較例1−1、1−8、1−10の組成のアルカリ電解液を用いて、高率放電試験用に、それぞれ、比較例2−1、2−2、2−3に係る開放形のセルを、同様の方法で作製した。
実施例2−1〜2−3、比較例2―1〜2−3のアルカリ電解液を備えたアルカリ蓄電池について、以下の条件で、25℃の環境下にて高率放電試験を行った。
1サイクル目は、電流を0.25CmA(25mA)として、1時間充電、5分間休止した後、参照極に対して−0.8Vとなるように放電した。
これ以降のサイクルにおいては、充電電流を0.50CmA(50mA)として、1時間充電した。そして、5分間休止した後、それぞれの放電を行った。放電時のカットオフ電位はすべて参照電極に対して、−0.8Vとした。
2サイクル目から4サイクル目は、電流を0.5CmA(50mA)として放電した。
5サイクル目は、電流を0.2CmA(20mA)として放電した。
6サイクル目は、電流を1.0CmA(100mA)として放電した。5分休止後、さらに、電流を0.2CmA(20mA)として放電した。(ここで0.2CmAで放電した容量は放電容量には加えていない。以下、一度放電を行った後、充電せずに0.2CmAで放電した容量は放電容量として加えていない。)
7サイクル目は、電流を3.0CmA(300mA)として放電した。5分休止後、さらに、電流を0.2CmA(20mA)として放電した。
8サイクル目は、電流を0.5CmA(50mA)として放電し、2サイクル目から4サイクル目と比較して容量の変化が無いことを確認した。
9サイクル目は、電流を5.0CmA(500mA)として放電した。さらに、電流を0.2CmA(20mA)として放電した。
10サイクル目は、電流を7.5CmA(750mA)として放電した。さらに、電流を0.2CmA(20mA)として放電した。
11サイクル目は、電流を0.2CmA(20mA)として放電し、2サイクル目から4サイクル目と比較して容量の変化が無いことを確認した。
Claims (13)
- 正極、デンドライトを生成し得る金属及び/又はその金属化合物を活物質とする負極、並びにアルカリ電解液を備えたアルカリ蓄電池であって、前記アルカリ電解液は、第一級アミノ基を有し、カルボキシル基を有しない化合物が、前記アルカリ電解液の全体の体積に対して7体積%以上の量で含有されることを特徴とするアルカリ蓄電池。
- 前記第一級アミノ基を有し、カルボキシル基を有しない化合物が、前記アルカリ電解液の全体の体積に対して13〜30体積%の量で含有されることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ蓄電池。
- 開放形であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物が有するアミノ基が、第一級アミノ基のみからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物が、第一級アミノ基を2つ以上有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物が、エチレンジアミン、プロパンジアミン及びブタンジアミンからなる群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物の分子量が200以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物の分子量が90以下であることを特徴とする、請求項7に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液に含有される前記化合物が、前記アルカリ電解液中で2モル%以上の濃度であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記アルカリ電解液が、水酸化ナトリウムを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記負極の活物質である前記デンドライトを生成し得る金属が、Zn、Mg、Cd、Al、Ca、及びFeの群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記負極の活物質である前記デンドライトを生成し得る金属が、Znであることを特徴とする請求項11に記載のアルカリ蓄電池。
- 前記正極が、空気極であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池。
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