JP2016109661A - 生体計測装置及び生体計測方法 - Google Patents

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Yasuhiro Kabetani
泰宏 壁谷
寛歳 追風
Hirotoshi Oikaze
寛歳 追風
洋平 武智
Yohei Takechi
洋平 武智
古田 寛和
Hirokazu Furuta
寛和 古田
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Abstract

【課題】生体計測時に拍動の影響を低減させる生体計測装置及び生体計測方法を提供する。【解決手段】生体計測装置200は、位相変調式の干渉計200aと、対象物209を保持可能な第1ステージ218と、透光板の一例である光学窓217aと、光学窓217aを支持する第2ステージ220とを有する。光学窓217aは、干渉計200aの測定光の光軸の方向で、かつ第1ステージ218と干渉計200aとの間に配置されている。第1ステージ218は、気体の圧力で第2ステージ220に対象物209を押し当てて、生体計測を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、干渉計を利用して生体計測を行う生体計測装置及びその方法に関する。
従来、白色干渉計は、工業分野において微細な距離を精密に測定するために用いられている。そのような白色干渉計の中で、位相変調式の干渉顕微鏡が知られている。この干渉顕微鏡では、測定光と参照光との間の光路長差に光の波長程度の位相変調を与えることで、解析対象物の光軸に水平な方向の断面を計測する。このような顕微鏡では、光路長が一致した深さのXY断面を計測することができる(特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に基づいた、リンニック(Linnik)干渉計を用いた光干渉計測装置である。光源100から発された光は、ビームスプリッタ101に入射し、光干渉計のそれぞれのアーム102、105に送られる。第一のアーム102には、レンズ103及び解析対象物104が配置されている。第二のアーム105には、レンズ106及び参照面107が配置されている。参照面107には、位相の変調機構として、PZT素子108で構成された駆動機構が設けられている。このような駆動機構は、光の波長であるnmオーダーの微細な移動距離でも、精度良く参照面107を動かすことができる。アーム102、105に送られた光はそれぞれ、解析対象物104、参照面107から反射する。反射光は、ビームスプリッタ101を介してカメラ109へ入射する。
このような顕微鏡では、XY方向に解析対象物104を走査して計測を繰り返すことで、解析対象物104の広範囲なXY断面を計測することができる。特許文献1では、干渉計において、位相を連続的に正弦変調している。
特表2004−528586号公報
しかしながら、柔らかくかつ拍動する生体の計測に従来技術を応用する場合、光の波長程度の微細な位相変調に比べて解析対象物を静止することができない。そのため、計測位置と異なる部位を計測してしまうという問題があった。
本開示は、上記従来の課題を解決するもので、生体計測時に拍動の影響を低減させる生体計測装置及び生体計測方法を提供することを目的とする。
本開示による生体計測装置は、位相変調式の干渉計と、第1ステージと、透光板と、第2ステージとを有する。第1ステージは生体である対象物を保持可能である。透光板は干渉計の測定光の光軸方向でかつ第1ステージと干渉計との間に配置されている。第2ステージは透光板を支持している。第1ステージは、干渉計の測定光の光軸方向に気体の圧力で膨張して、対象物を透光板に押し当てるように構成されている。
また、本開示による生体計測方法では、上記生体計測装置を用いて生体である対象物を計測する。この生体計測方法では、干渉計の測定光の光軸方向で、かつ第1ステージと第2ステージとの間に、第1ステージで対象物を保持する。そして、第1ステージにより、第1ステージに保持された対象物を透光板に押し当てた状態で、対象物を計測する。
本開示の態様によれば、対象物を透光板に押し当てて生体計測することにより、生体計測時に拍動の影響を低減させることができる。
本開示の実施の形態における生体計測装置で生体を計測している状態の模式図 図1に示す生体計測装置の上面プレートと溶媒容器とを横方向から見た部分断面図 本開示の実施の形態における生体計測方法を示したフローチャート 本開示の実施の形態における解析対象物の変位の説明図 従来方式による光干渉計測装置の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<光干渉計について>
図1は、本開示の実施の形態における生体計測装置200の模式図である。生体計測装置200は、主として、位相変調式であるリンニック型干渉計200aと、第1ステージ218と、第2ステージ220とを有する。生体計測装置200は、機械式ステージ214をさらに有していてもよい。第2ステージ220は、一例として、門柱型の治具(溶媒容器支持部材)216と、溶媒容器217と、機械式ステージ214とで構成され、光学窓217aを支持している。
リンニック型干渉計200aは干渉計の一例であり、光源201と、ビームスプリッタ205と、第一のアーム206と、第二のアーム207と、結像レンズ213と、カメラ212と、制御装置215とを有する。
光源201は、光を発するユニットである。光源201は、ランプ202と、絞り203と、コリメートレンズ204とを有する。ランプ202は、低コヒレンス光を発する光源であり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンアークランプ、水銀ランプ、又は、LEDなどである。低コヒレンス光の波長幅Δλは、深さ分解能を高め、かつ、色収差による像のボケを抑えるために、例えば50nmより大きく、400nmより小さい。低コヒレンス光の中心波長λcは、顕微鏡として高い回折限界を得るために、例えば20nmより大きく、1000nmより小さい。
光源201から発せられた光L0は、ビームスプリッタ205に入射する。なお、ビームスプリッタ205は、キューブ型であってもよいし、プレート型でもよい。キューブ型の場合は、キューブ面からの反射光が迷光となり信号ノイズとなることを低減するために、光軸に対してキューブ面を傾けてもよい。
ビームスプリッタ205に入射した光L0は、互いに同一の振幅を有する測定光L1と参照光L2とに分離される。測定光L1、参照光L2はそれぞれ、干渉計の第一のアーム206と第二のアーム207とに送られる。
第一のアーム206には、測定光L1が送られる。第一のアーム206には、第一の対物レンズ208が配置されている。
第一の対物レンズ208により、第一の対物レンズ208に入射した測定光L1の焦点面は、解析対象物(以下、対象物)209の内部に合わせられている。焦点面でフレネル反射及び後方散乱を起こした測定光L1は、第一の対物レンズ208を通じて、ビームスプリッタ205へ戻る。
第二のアーム207には、参照光L2が送られる。第二のアーム207には、第二の対物レンズ210及び参照面211が配置されている。参照光L2の焦点は、第二の対物レンズ210により参照面211上に合わせられている。参照面211上で反射した参照光L2は、ビームスプリッタ205へ戻る。
このとき、第一のアーム206における光路長と第二のアーム207における光路長とが光源201のコヒレンス長Lcの範囲内で一致するとき、ビームスプリッタ205に戻った測定光L1と参照光L2とは光干渉を起こす。ビームスプリッタ205とカメラ212との間に配置された結像レンズ213は、ビームスプリッタ205に戻って測定光L1と参照光L2とが光干渉を起こした光L3を、カメラ212上に焦点を絞って結像させる。
カメラ212は、例えばCCDタイプの2次元状の画素で構成されたセンサを有している。カメラ212のセンサ面と対象物209、及び、センサ面と参照面211は、それぞれ、光学的に共役関係になるよう配置されている。つまり、カメラ212は、その視野の中に、対象物209と参照面211とを重複して収めることができる。
なお、共役関係となる際の光学倍率については、センサ面と対象物209、及び、センサ面と参照面211は、それぞれ共役であれば異なる倍率でもよい。しかしながら、光学系収差による測定誤差を低減するために同一の倍率及びであることが望ましい。また波長分散による測定誤差を低減するために同一硝材を用いることがより望ましい。
制御装置215は、コンピュータで構成されている。制御装置215は、記憶部215aと、演算部215bと、指示部215cとを有している。記憶部215aは、カメラ212が取得したデータを記憶する。演算部215bは、対象物209の画像を演算処理する。指示部215cは、カメラ212のシャッター及び機械式ステージ214にそれぞれ動作指示を出す。カメラ212のシャッター及び機械式ステージ214は、制御装置215を通じて同期して駆動できるように構成されている。なお、カメラ212のシャッターは、電子式でもよいし、メカニカルシャッターを受光部全面に設けてもよい。
参照面211は鏡であり、例えば、PZT素子で構成された駆動機構211aにより制御装置215の制御の下に駆動されて、光路長を変調する。また、記憶部215a、演算部215b、指示部215cは、共通の回路基板に設けられたプロセッサでも、別個のデバイスであってもよい。そして、これらプロセッサまたはデバイスに記憶された所定の指令が実行される。
機械式ステージ214は、3軸のステージであり、互いに直交するX、Y、Z方向にそれぞれ独立して走査することができる。機械式ステージ214の上には、門柱型の治具216が設置されている。
治具216は、上面プレート216aと、下面プレート216bと、上面プレート216aと下面プレート216bとを連結する複数の支柱216cとを有する。支柱216cの例としては、上面プレート216a、下面プレート216bが四角形板の場合には、例えば各コーナーに立設した合計4本の柱である。上面プレート216aの中央部には、溶媒容器217が固定されている。下面プレート216bの上面には、第1ステージ218が設置されている。
溶媒容器217の上部は、第一のアーム206の第一の対物レンズ208に対向するように開放されている。溶媒容器217の底面には、平らな下面を有する光学窓217aが設けられている。光学窓217aは、第一の対物レンズ208からの測定光L1を透過させる。光学窓217aは測定光L1を透過させる透光板の一例として機能する。
溶媒容器217は、使用する第一の対物レンズ208に適した媒質219で満たされている。例えば、第一の対物レンズ208が水浸対物レンズの場合、媒質219は水である。第一の対物レンズ208が油浸対物レンズの場合、媒質219はマッチングオイルである。生体を計測する場合、生体の屈折率と等しいシリコーンオイルによりマッチングを行うため、第一の対物レンズ208はシリコーンオイル浸対物レンズであり、媒質219としてシリコーンオイルを用いることが好ましい。
第1ステージ218は、上面218aに対象物209を保持可能で、かつ対象物209をZ方向に駆動可能(測定光L1の光軸方向に移動可能な)である。具体的には、第1ステージ218は、空気圧を印加することでステージ駆動する(上下方向に移動する)、例えばバルーンである。バルーンの下面は、下面プレート216bに固定されている。バルーンの上面218aのみがZ方向に上昇して、対象物209をバルーンで持ち上げる。
また、第1ステージ218が上昇する前に対象物209を第1ステージ218の上面218aにセットできるよう、Z方向のストロークは十分に大きい。Z方向ストロークは、例えば100mm以上、200mm以下である。
溶媒容器217と第1ステージ218とは、全て治具216を通じて機械式ステージ214と一体化されており、それぞれ独立に動くことはない。機械式ステージ214がX、Y、Z方向に走査されたとき、治具216、溶媒容器217、第1ステージ218は、機械式ステージ214と一体的にX、Y、Z方向に移動する。すなわち、機械式ステージ214のX、Y、Z方向の走査は、治具216、溶媒容器217、第1ステージ218のX、Y、Z方向の走査と同一となる。
一方、生体計測装置200の、溶媒容器217、第1ステージ218、治具216、機械式ステージ214を除く部分は、機械式ステージ214と分離されており、機械式ステージ214が走査されても動かない。そのため、機械式ステージ214が走査されたとき、第一の対物レンズ208に対する溶媒容器217の位置が走査される。言い換えれば、溶媒容器217の上部には、相対的に、第一の対物レンズ208がX、Y方向に走査可能とする範囲で、開口が形成されている。
なお、生体計測装置200の、溶媒容器217、第1ステージ218、治具216、機械式ステージ214を除く部分をX、Y、Z方向の走査可能とし、機械式ステージ214を固定とすることも可能である。
図2は、上面プレート216aと、溶媒容器217と、光学窓217aとを示す部分断面図である。光学窓217aは、上面プレート216aの下面から、Z方向の下側(第1ステージ218寄り)に突出している。このため、対象物209と光学窓217aとの間に空隙が形成されることなく、対象物209と光学窓217aとが密着することができる。もし光学窓217aは、上面プレート216aの下面から、Z方向の下側に突出していないと、対象物209と光学窓217aとの間に空隙が生じ、十分な密着性を得られず、取得される画像の精度低下が懸念される。
<実施の形態1における生体計測方法>
図3は、実施の形態1における生体計測方法を示したフローチャートである。図1、図3を参照しながら、本実施の形態における生体計測方法を説明する。
まず、S1では、対象物209を設置する。一例として、生体である対象物209として人体を採用する。より詳細には、対象物209は人体の手の皮膚を構成する細胞である。
対象物209は、光学窓217aと第1ステージ218との間の、第1ステージ218の上面218aに載置される。このとき、第1ステージ218は、Z方向において最も低くなっており、第1ステージ218の上面218aと光学窓217aとの間に、対象物209を載置できるような十分なクリアランスが設けられている。すなわち、干渉計200aの測定光の光軸の方向でかつ第1ステージ218と光学窓217aとの間において、第1ステージ218で対象物209を保持する。
次いで、S2では、第1ステージ218の上面218aを上昇させ、対象物209を光学窓217aに押し付ける。これにより、対象物209の下面は第1ステージ218の上面218aで圧迫され、対象物209の上面は光学窓217aで圧迫される。このように、対象物209は、上下方向からそれぞれ圧迫される。
次いで、S3では、対象物209を計測する。具体的には、指示部215cが、カメラ212のシャッターを駆動してカメラ212が画像を取得する。演算部215bは、カメラ212が取得した画像中の対象物209から得られた干渉信号から、XY断層画像を算出する。XY断層画像は、参照面211を、PZT素子による駆動機構211aで位相変調することにより算出される。
次いで、S4では、X、Y、Z方向にスキャンする。指示部215cにより機械式ステージ214が駆動されて、溶媒容器217と第1ステージ218となどとが一体的に移動される。S3で得られるのは、XY断層画像であるので、Z方向のデータを得たいときは、Z方向にスキャンを行い、より広い範囲のデータを得たいときはXY方向にスキャンを行う。
次いで、S5では、S4で機械式ステージ214による移動が、所定の位置に達したかどうかを制御装置215が判断する。もし、所定の位置に達していると制御装置215で判断すれば、計測が終了される。所定の位置に達していないと制御装置215で判断すれば、S3に戻り、S3からS5における一連の計測を繰り返し行うことで、対象物209が所定の位置に向けて移動されていく。
[平面化する工夫]
本実施の形態では、第1ステージ218はバルーンであり、接触対象に応じて形状が変化することで、対象物209の下面がどのような形状をしていても対象物209に密着することができる。一方、対象物209の上面は、光学窓217aの下面に押し付けられるため、その形状は光学窓217aの下面と同一、つまり平面状に拘束される。すなわち、第1ステージ218は、光学窓217aとで対象物209を挟持可能である。そのため、第1ステージ218における、対象物209と接触する面の剛性は、光学窓217aの下面の剛性よりも小さい。
[振動を窓に伝えない機構]
図4は、対象物209の変位に対する各部位の変位を示す図である。第1ステージ218は、図1に示す干渉計200aの測定光の光軸方向に空気圧で膨張して、対象物209を光学窓217aに押し当てる。これにより、測定光の光軸に対する、拍動による対象物209の位置ズレを防ぐことができる。このメカニズムについて以下に説明する。
対象物209が光学窓217aと接するZ方向の平面をA面209aとし、第1ステージ218と接するZ方向の平面をB面209bとする。対象物209が生体であるとき、拍動又は呼吸など生体活動により、その体積が変動する。体積の変動は、XY方向への変動と、Z方向への変動とに分けられる。
光学窓217a、治具216、第1ステージ218にそれぞれ体積変動による圧力がかかった際、A面209aが変動すると、計測位置がZ方向に変動する。このZ方向の変動によって、上述の位相変調の波長オーダーの光路長が変化すると、干渉信号の打ち消しあいが生じ、干渉信号の強度が低下する。例えばA面209aの変動が200nmとなったとき、光路長変化は光の往復で400nmとなり、波長800nmの光は、完全に打ち消しあう。200nmの変動に限らず、広い波長幅を持つ低コヒレンス光源にとって、A面209aの変動は、干渉縞の打ち消し合いの原因となる。
そのため、A面209aは変位せず、B面209bのみが変位するよう、第1ステージ218は、空気圧で対象物209を持ち上げる。空気圧で持ち上げるため、対象物209の生体活動に応じて、B面209bのみを変化(変形又は変位)させることが可能である。
B面209bのみを変位させるために、より好ましくは、第2ステージ220を構成する光学窓217a及び治具216の剛性を、第1ステージ218の剛性に比べて高くすることが好ましい。例えば、A面209aの変位は、干渉縞の打ち消し合いが生じないよう、10nm以上、100nm以下に抑え、第1ステージ218の変位は、対象物209の体積変動を十分に吸収できる1mm程度とする。
なお、光学窓217aは、一例として、ガラス又は石英で構成されている。治具216は、一例として、アルミ又は鉄で構成されている。光学窓217aを支持する溶媒容器217は、一例として、ポリカーボネート又はアクリルで構成されている。
以上の構成により、対象物209の生体活動によりその体積が変動しても、B面209bの変形によりその影響を吸収する。そのため、計測部位である光学窓217aの変位、すなわちA面209aの変動を抑え、精度の高い信号を得ることができ、高精度で生体を計測することができる。
なお、対象物209が人体の場合、その拍動の周期は約1Hz程度である。そのため、もし位相変調を、拍動の周期よりも十分に早く、例えば200Hz程度に行うことができれば、この干渉信号の打ち消しあいは生じない。しかしながら、その場合、参照面211の変調速度が高速になり、PZT素子などの駆動機構211aに大きな負荷がかかる。このため、本実施の形態では、参照面211の変調速度を高速にせず、駆動機構211aに大きな負荷をかけることなく、高精度に生体を計測することができる。
<ステージ圧を決定する機構>
対象物209の上面を光学窓217aへ押し付ける圧力を制御するため、空気圧により第1ステージ218を駆動することが好ましい。第1ステージ218にモータとボールねじ機構となどを用いた機械式ステージを用いると、バルーンに比べてZ方向ストロークは正確になるものの、剛性が上がり、B面209bがリジットになる。
一方、空気圧により第1ステージ218を駆動すると、対象物209の体積の変動をB面209bで吸収することができ、計測部位であるA面209aの変位を抑えることができる。変動をB面209bで吸収するための押し付け圧としては、人間の拍動の圧力である血圧を超えないよう十分に小さく、かつ、位置規制のため十分に大きいことが好ましい。その範囲としては、対象物209が人体であれば、A面209aの変位を抑える圧力以上かつ血圧以下、具体的には、気体の圧力が30mmHg(3999.672Pa)以上かつ80mmHg(10665.792Pa)以下である。対象物209が人体であれば、押し付け圧力が対象物209の拍動の圧力、すなわち、血圧を超えてしまうと、血流が遮断されることにより対象物209に悪影響を及ぼす。
光学窓217aと平行なXY方向に圧迫することによる位置ズレを防ぐために、圧力の方向は光学窓217aの面に対して垂直なZ方向が好ましい。このとき、光学窓217aと対象物209とが面で接触するように空気圧を設定することで、強い静摩擦力により、対象物209を強固に位置規制することができる。
なお、対象物209の固定のため、対象物209にZ方向だけでなくXY方向の圧力を加えてしまうと、対象物209のXY方向が位置規制され、拍動による体積の変動を逃す余地が減ってしまう。そのため、対象物209はXY方向には位置規制されていないことが好ましい。すなわち、第1ステージ218は、対象物209のXY方向を開放して対象物209を保持可能であることが好ましい。
また、光学窓217aと対象物209との間には、媒質219を満たしておくことが好ましい。媒質219は、光学窓217aと対象物209の間の摩擦力を増やすことができる。この際、光学系の結像性能と、媒質219の光学性能とを同じにすることが好ましい。媒質219として、例えば、真水、生理食塩水、化粧水、乳液、オイル、シリコーンオイルなどを用いてもよい。
このように、本実施の形態によれば、生体計測装置200を用いて生体を計測することにより、生体である対象物209を光学窓217aに押し当てて計測することができ、拍動の影響を低減することができる。
なお、上述の説明では、第1ステージ218は、空気圧で膨張する。しかしながら、空気に限られず、アルゴン等の希ガスや、窒素ガス等の不活性ガスで第1ステージ218を膨張させてもよい。第1ステージ218を作動させる気体に、化学反応を起こしにくい不活性な用いることで、測定への影響を抑え、オペレータは安全に作業を行うことができる。すなわち、第1ステージ218は、干渉計200aの測定光の光軸方向に気体の圧力で膨張して、対象物209を光学窓217aに押し当てるように構成されている。また、第1ステージ218をバルーンで構成する際に、このバルーンは、内部に充填される気体による圧力で膨張する。
なお、メンテナンス性または利便性の観点、もしくは、生体をより自然な環境で観察する目的から、第1ステージ218を膨張させる気体としては、空気を採用するのが最適である。より詳細には、大量に漏洩しても生体に悪影響の無いよう、酸素を含む空気を採用するのが好ましく、具体的には、酸素の含有割合が大気と同じ21体積%である空気を使用することがより好ましい。
なお、上記様々な実施の形態又は変形例のうちの任意の実施の形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施の形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施の形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施の形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の生体計測装置及び生体計測方法は、生体計測時に拍動の影響を低減させることができる。そのため、干渉計を利用して生体計測を行うときに有用である。
100,201 光源
101,205 ビームスプリッタ
102,206 第一のアーム(アーム)
103,106 レンズ
104,209 解析対象物(対象物)
105,207 第二のアーム(アーム)
107,211 参照面
108 PZT素子
109,212 カメラ
200 生体計測装置
200a リンニック型干渉計(干渉計)
202 ランプ
203 絞り
204 コリメートレンズ
208 第一の対物レンズ
209a A面
209b B面
210 第二の対物レンズ
211a 駆動機構
213 結像レンズ
214 機械式ステージ
215 制御装置
216 治具
216a 上面プレート
216b 下面プレート
216c 支柱
217 溶媒容器
217a 光学窓
218 第1ステージ
218a 上面
219 媒質
220 第2ステージ

Claims (10)

  1. 位相変調式の干渉計と、
    生体である対象物を保持可能な第1ステージと、
    前記干渉計の測定光の光軸の方向で、かつ前記第1ステージと前記干渉計との間に配置された透光板と、
    前記透光板を支持する第2ステージと、を備え、
    前記第1ステージは、前記干渉計の前記測定光の前記光軸の方向に、気体の圧力で膨張して、前記対象物を前記透光板に押し当てる、
    生体計測装置。
  2. 前記第1ステージの剛性は、前記第2ステージの剛性よりも低い、請求項1に記載の生体計測装置。
  3. 前記第1ステージは、気体で膨張するバルーンである、
    請求項1又は2に記載の生体計測装置。
  4. 前記第1ステージは、前記干渉計の前記測定光の前記光軸と直交する方向において、前記対象物を開放した状態で保持する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体計測装置。
  5. 前記透光板は、前記干渉計からの前記測定光を通す光学窓であり、
    前記第1ステージは、前記光学窓とで前記対象物を挟持可能である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体計測装置。
  6. 前記光学窓は、前記第2ステージから前記第1ステージに向かって突出している、
    請求項5に記載の生体計測装置。
  7. 前記第1ステージは、前記対象物の生体活動の体積変動に応じて変形する、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体計測装置。
  8. 前記対象物は人体であり、
    前記気体の前記圧力は、30mmHg以上、80mmHg以下である、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体計測装置。
  9. 前記気体は空気である、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の生体計測装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の生体計測装置を用いて前記対象物を計測する生体計測方法であって、
    前記干渉計の前記測定光の前記光軸の方向でかつ前記第1ステージと前記透光板との間において、前記第1ステージで前記対象物を保持するステップと、
    前記第1ステージにより、前記第1ステージに保持された前記対象物を前記透光板に押し当てるステップと、
    前記対象物を前記透光板に押し当てた状態で、前記対象物を計測するステップと、を備えた、
    生体計測方法。
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