JP2016108994A - 圧縮機インペラ、遠心圧縮機、及び過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】フルブレード41の固有値と基準の下限固有値とのマージンを大きくした上で、遠心圧縮機29の高圧力比化を促進すること。【解決手段】圧縮機ディスク39の外縁部39oは、フルブレード41の後縁41bよりも半径方向外側に位置し、各スプリッタブレード43の後縁43bは、圧縮機ディスク39の外縁部39oと同じ半径方向位置に位置し、スプリッタブレード43の後縁43bの半径方向長さL1は、フルブレード41の後縁41bの半径方向長さL2の1.30倍以下に設定され、フルブレード41のバックワード角θ1が20〜50度に設定され、スプリッタブレード43のバックワード角θ2が30〜60度に設定されたこと。【選択図】 図1

Description

本発明は、遠心力を利用して空気等の流体を圧縮する遠心圧縮機、及びこの遠心圧縮機に用いられる圧縮機インペラ等に関する。
近年、過給機、産業機械、ガスタービン等に用いられる遠心圧縮機について種々の研究開発がなされており、一般的な遠心圧縮機の構成について簡単に説明すると、次のようになる(特許文献1及び特許文献2等参照)。
一般的な遠心圧縮機は、圧縮機ハウジングを具備しており、この圧縮機ハウジングは、内側に、シュラウドを有している。そして、圧縮機ハウジング内には、圧縮機インペラがその軸心(圧縮機インペラの軸心)周りに回転可能に設けられている。また、圧縮機インペラは、圧縮機ディスクを備えており、この圧縮機ディスクのハブ面は、軸方向一方側(圧縮機インペラの軸方向の一方側)から半径方向外側(圧縮機インペラの半径方向の外側)に向かって延びている。
圧縮機ディスクのハブ面には、複数のフルブレード(全羽根)が周方向(ハブ面の周方向)に間隔を置いて一体的に設けられており、圧縮機ディスクのハブ面における各隣接する2つのフルブレード間には、フルブレードよりも短いコード長(軸長)のスプリッタブレード(半羽根)が一体的に設けられている。換言すれば、圧縮機ディスクのハブ面には、複数のフルブレードと複数のスプリッタブレードが周方向に間隔を置いて交互に一体的に設けられている。ここで、各フルブレードの先端縁(チップ)及び各スプリッタブレードの先端縁は、圧縮機ハウジングのシュラウドに沿うように延びている。また、各スプリッタブレードの前縁は、フルブレードの前縁よりも下流側に位置しており、各フルブレードの後縁及び各スプリッタブレードの後縁は、圧縮機ディスクの外縁部(最大径部)と同じ半径方向位置に位置している。
特開2012−137067号公報 特開2012−140899号公報
ところで、近年、遠心圧縮機の高圧力比化の要請に伴い、圧縮機インペラの外径を拡大する傾向にある。一方、圧縮機インペラの外径を拡大すると、フルブレードのコード長が長くなり、フルブレードの固有値(一次固有値)が低下して、フルブレードの固有値と基準の下限固有値とのマージンが小さくなる。ここで、基準の下限固有値とは、遠心圧縮機の運転中に、フルブレード等のブレードの固有値と圧縮機インペラの励振周波数(圧縮機インペラの回転数と相関する励振周波数)との一致を回避するための下限の固有値のことをいう。つまり、フルブレードの下限の固有値の制約により、圧縮機インペラの外径を十分に拡大して、遠心圧縮機の高圧力化を促進することは困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成からなる圧縮機インペラ及び遠心圧縮機等を提供することを目的とする。
第1の本発明は、遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機に用いられる圧縮機インペラにおいて、ハブ面が軸方向一方側から半径方向外側に向かって延びた圧縮機ディスクと、前記圧縮機ディスクのハブ面にその周方向(ハブ面の周方向)に間隔を置いて設けられた複数のフルブレード(全羽根)と、前記圧縮機ディスクのハブ面における各隣接する2つの前記フルブレード間に設けられ、前縁が前記フルブレードの前縁よりも下流側に位置し、前記フルブレードのコード長よりも短いコード長(又は短い軸長)のスプリッタブレード(半羽根)と、を具備し、前記圧縮機ディスクの外縁部(最大径部)が前記フルブレードの後縁よりも半径方向外側に位置し、各スプリッタブレードの後縁が前記圧縮機ディスクの外縁部と同じ半径方向位置に位置している。
ここで、本願の明細書及び特許請求の範囲において、「流体」とは、空気等のガスを含む意であって、「遠心圧縮機」とは、車両用過給機等の過給機に用いられる遠心圧縮機だけでなく、産業用遠心圧縮機、ガスタービン用遠心圧縮機等を含む意である。また、「軸方向一方側」とは、軸方向の一方側のことをいい、「軸方向」とは、特に断らない限り、圧縮機インペラの軸方向のことをいい、「半径方向外側」とは、半径方向の外側のことをいい、「半径方向」とは、特に断らない限り、圧縮機インペラの半径方向のことをいう。更に、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、別部材を介して間接的に設けられたこと、及び形成されたことを含む意であって、「前縁」とは、流体の主流方向の上流側の端縁のことをいい、「後縁」とは、流体の主流方向の下流側の端縁のことをいう。そして、「半径方向位置」とは、半径方向の位置のことをいい、「同じ半径方向位置」とは、厳密に同じ半径方向位置の他に、加工誤差、組立誤差等の誤差の範囲(例えば±1.0mm)を含む意である。なお、「半径方向長さ」とは、圧縮機インペラの軸心を基準とした半径方向の長さのことをいい、「バックワード角」とは、ブレード(フルブレード、スプリッタブレード)の後縁の羽根角のことをいい、「羽根角」とは、圧縮機インペラの半径方向とブレードの翼厚中心線とのなす角のことをいう。
第1の本発明によると、前記圧縮機ディスクの外縁部が前記フルブレードの後縁よりも半径方向外側に位置し、各スプリッタブレードの後縁が前記圧縮機ディスクの外縁部と同じ半径方向位置に位置しているため、前記フルブレードのコード長が長くなることを抑えつつ、前記圧縮機インペラの外径を十分に拡大することができる。
第2の本発明は、遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機において、内側にシュラウドを有した圧縮機ハウジングと、前記圧縮機ハウジング内に回転可能に設けられ、第1の本発明からなる圧縮機インペラと、を具備している。
第2の本発明によると、第1の本発明による作用と同様の作用を奏する他に、前記インペラをその軸心(前記インペラの軸心)周りに回転させることにより、前記圧縮機ハウジング内に取入れた流体を圧縮することができる。一方、圧縮した流体(圧縮流体)は、前記圧縮機ハウジングの外側へ排出される。
第3の本発明は、エンジンからの排気ガスの圧力エネルギーを利用して、前記エンジン側に供給される空気を過給する過給機において、第2の本発明の構成からなる遠心圧縮機を具備している。
第3の本発明によると、第2の本発明による作用と同様の作用を奏する。
第4の本発明は、圧縮機ディスクと、前記圧縮機ディスクに設けられたフルブレードと、前記圧縮機ディスクにおいて前記フルブレードに隣接して設けられ、前記フルブレードよりコード長が短いスプリッタブレードと、を有し、前記圧縮機ディスクの外縁部が前記フルブレードの後縁よりも前記圧縮機ディスクの半径方向外側に位置し、前記スプリッタブレードの後縁が前記圧縮機ディスクの外縁部と同じ半径方向位置に位置している。
第4の本発明によると、第1の本発明による作用と同様の作用を奏する。
本発明によれば、前記フルブレードのコード長が長くなることを抑えつつ、前記圧縮機インペラの外径を十分に拡大できるため、前記フルブレードの固有値(一次固有値)を十分に確保して、前記フルブレードの固有値と基準の下限固有値(段落[0006]参照)とのマージンを大きくした上で、前記遠心圧縮機の高圧力比化を促進することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る圧縮機インペラの正面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る圧縮機インペラの斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る圧縮機インペラの側面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る遠心圧縮機の側断面図(子午面図)である。 図5は、本発明の実施形態に係る車両用過給機の側断面図である。
本発明の実施形態について図1から図5を参照して説明する。なお、図面に示すとおり、「F」は、前方向、「R」は、後方向、「AD」は、軸方向、「BD」は、半径方向、「BDi」は、半径方向内側、「BDo」は、半径方向外側、「CD」は、圧縮機インペラの回転方向である。
図5に示すように、本発明の実施形態に係る車両用過給機(過給機の一例)1は、エンジン(図示省略)からの排気ガス(ガスの一例)の圧力エネルギーを利用して、エンジンに供給される空気を過給(圧縮)するものである。そして、車両用過給機1の具体的な構成等は、以下のようになる。
車両用過給機1は、軸受ハウジング3を具備しており、軸受ハウジング3内には、一対のラジアル軸受5及び一対のスラスト軸受7が設けられている。また、複数の軸受5,7には、前後方向へ延びたロータ軸(回転軸)9が回転可能に設けられており、換言すれば、軸受ハウジング3には、ロータ軸9が複数の軸受5,7を介して回転可能に設けられている。
軸受ハウジング3の後側には、排気ガスの圧力エネルギーを利用して回転力(回転トルク)を発生させるラジアルタービン11が配設されており、このラジアルタービン11の構成は、次のようになる。
軸受ハウジング3の後側には、タービンハウジング13が設けられており、このタービンハウジング13は、内側に、シュラウド13sを有している。また、タービンハウジング13内には、タービンインペラ15がその軸心(タービンインペラ15の軸心、換言すれば、ロータ軸9の軸心)C周りに回転可能に設けられており、このタービンインペラ15は、ロータ軸9の後端部に同心上に一体的に連結されている。そして、タービンインペラ15は、タービンディスク17を備えており、このタービンディスク17のハブ面17hは、後側から半径方向外側(タービンインペラ15の半径方向の外側)へ延びている。更に、タービンディスク17のハブ面17hには、複数のタービンブレード19が周方向(ハブ面17hの周方向)に等間隔に形成(一体形成)されており、各タービンブレード19の先端縁(チップ)19tは、タービンハウジング13のシュラウド13sに沿うように延びている。
タービンハウジング13の適宜位置には、排気ガスをタービンハウジング13内に取入れるための排気取入口21が形成されており、この排気取入口21は、エンジンの排気マニホールド(図示省略)に接続可能である。また、タービンハウジング13の内部におけるタービンインペラ15の入口側(排気ガスの主流方向の上流側)には、渦巻き状のタービンスクロール流路23が形成されており、このタービンスクロール流路23は、排気取入口21に連通してある。更に、タービンハウジング13におけるタービンインペラ15の出口側(排気ガスの主流方向の下流側)には、排気ガスを排出するための排気排出口25が形成されており、この排気排出口25は、接続管(図示省略)を介して排気ガス浄化装置(図示省略)に接続可能である。
なお、軸受ハウジング3の後側面には、タービンインペラ15側からの熱を遮蔽する環状の遮熱板27が設けられており、この遮熱板27の外縁部27oは、軸受ハウジング3とタービンハウジング13によって挟持されている。
軸受ハウジング3の前側には、遠心力を利用して空気を圧縮する遠心圧縮機29が配設されており、この遠心圧縮機29の構成は、次のようになる。
図4及び図5に示すように、軸受ハウジング3の前側には、圧縮機ハウジング31が設けられている。また、圧縮機ハウジング31は、内側にシュラウド33sを有したハウジング本体33と、このハウジング本体33の後側に設けられかつ軸受ハウジング3の前側部に一体的に連結された環状のシールプレート35とを備えている。
図1から図4に示すように、圧縮機ハウジング31内には、圧縮機インペラ37がその軸心(圧縮機インペラ37の軸心、換言すれば、ロータ軸9の軸心)C周りに回転可能に設けられており、この圧縮機インペラ37は、ロータ軸9の前端部に同心上に一体的に連結されている。また、圧縮機インペラ37は、ロータ軸9の前端部に一体的に連結した圧縮機ディスク39を備えており、この圧縮機ディスク39のハブ面39hは、前側(圧縮機インペラ37の軸方向の一方側)から半径方向外側(圧縮機インペラ37の半径方向の外側)へ延びている。
圧縮機ディスク39のハブ面39hには、複数のフルブレード(全羽根)41が周方向(ハブ面39hの周方向)に等間隔に形成(一体形成)されている。また、圧縮機ディスク39のハブ面39hにおける各隣接する2つのフルブレード41間には、フルブレード41よりも短いコード長(又は短い軸長)のスプリッタブレード(半羽根)43が形成(一体形成)されている。換言すれば、圧縮機ディスク39のハブ面39hには、複数のフルブレード41と複数のスプリッタブレード43が周方向に間隔を置いて交互に形成(一体形成)されている。ここで、各フルブレード41の先端縁(チップ)41t及び各スプリッタブレード43の先端縁43tは、ハウジング本体33のシュラウド33sに沿うように延びている。各スプリッタブレード43の前縁43aは、フルブレード41の前縁41aよりも空気の主流方向の下流側に位置しており、子午面(図4に示す遠心圧縮機29の側断面)において、各フルブレード41の後縁41b及び各スプリッタブレード43の後縁43bは、圧縮機インペラ37の軸方向に平行になっている。
図4に示すように、圧縮機ハウジング31における圧縮機インペラ37の入口側(空気の主流方向の上流側)には、空気を圧縮機ハウジング31内に取入れるための流体取入口としての空気取入口45が形成されており、この空気取入口45は、空気を浄化するエアクリーナ(図示省略)に接続可能である。また、圧縮機ハウジング31内における圧縮機インペラ37の出口側(空気の主流方向の下流側)には、圧縮された空気を昇圧する環状のディフューザ流路47が形成されている。更に、圧縮機ハウジング31の内部には、渦巻き状の圧縮機スクロール流路49が形成されており、この圧縮機スクロール流路49は、ディフューザ流路47に連通してある。そして、圧縮機ハウジング31の適宜位置には、圧縮された空気を圧縮機ハウジング31の外側へ排出するための流体排出口としての空気排出口51が形成されており、この空気排出口51は、圧縮機スクロール流路49に連通しかつエンジンの吸気マニホールド(図示省略)に接続可能である。
続いて、本発明の実施形態に係る圧縮機インペラ37の特徴部分について説明する。
図1から図3に示すように、圧縮機ディスク39の外縁部(最大径部)39oは、フルブレード41の後縁41bよりも半径方向外側(圧縮機インペラ37の半径方向の外側)に位置している。換言すれば、各フルブレード41の後縁41bは、圧縮機ディスク39の外縁部39oよりも半径方向内側(圧縮機インペラ37の半径方向の内側)に位置している。また、各スプリッタブレード43の後縁43bは、圧縮機ディスク39の外縁部39oと同じ半径方向位置に位置している。換言すれば、各スプリッタブレード43の後縁43bは、フルブレード41の後縁41bよりも半径方向外側に位置している。
スプリッタブレード43の後縁43bの半径方向長さ(圧縮機ディスク39の外縁部39oの半径方向長さ)L1は、フルブレード41の後縁41bの半径方向長さL2の1.30倍以下、好ましくは、1.02〜1.30倍に設定されている。フルブレード41の後縁41bの半径方向長さL2の1.30倍以下に設定されるようにしたのは、1.30倍を超えて設定されると、スプリッタブレード43のコード長が長くなって、スプリッタブレード43の固有値(一次固有値)が低下して、スプリッタブレード43の固有値と基準の下限固有値(段落[0006]参照)とのマージンが小さくなるからである。なお、好ましくは、フルブレード41の後縁41bの半径方向長さの1.02倍以上に設定されるようにしたのは、遠心圧縮機29の高圧力比化をより促進するためである。
フルブレード41の後縁41bの羽根厚中心線41cは、圧縮機インペラ37の半径方向に対して圧縮機インペラ37の回転方向の反対側へ傾斜しており、フルブレード41のバックワード角(負の出口羽根角)θ1は、20〜50度に設定されている。また、スプリッタブレード43の後縁43bの羽根厚中心線43cは、圧縮機インペラ37の半径方向に対して圧縮機インペラ37の回転方向の反対側へ傾斜しており、スプリッタブレード43のバックワード角θ2は、30〜60度(θ2>θ1)に設定されている。スプリッタブレード43のバックワード角θ2を45度以上に設定されるようにしたのは、遠心圧縮機37のサージ余裕(サージマージン)を大きくするためである。スプリッタブレード43のバックワード角θ2を60度以下に設定されるようにしたのは、60度を超えて設定されると、スプリッタブレード43の付け根(基端)付近に過大な遠心応力が発生するおそれがあるかである。なお、フルブレード41のバックワード角θ1が20〜50度に設定さる代わりに、スプリッタブレード43のバックワード角θ2と同様に、30〜60度に設定されるようにしても構わない。
フルブレード41の後縁41bの半径方向位置において、スプリッタブレード43の羽根厚中心線43cは、圧縮機インペラ37の半径方向に対して圧縮機インペラ37の回転方向の反対側へ傾斜している。また、フルブレード41の後縁41bと同じ半径方向位置におけるスプリッタブレード43の羽根角θ3は、フルブレード41のバックワード角θ1と略同じ羽根角に設定されている。ここで、略同じ羽根角とは、厳密に同じ羽根角の他に、例えば±10度を含む意である。
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
排気取入口21からタービンハウジング13内に取入れた排気ガスがタービンスクロール流路23を経由してタービンインペラ15の入口側から出口側へ流通する。すると、排気ガスの圧力エネルギーを利用して回転力(回転トルク)を発生させて、圧縮機インペラ37をその軸心(圧縮機インペラ37の軸心)C周りにタービンインペラ15と一体的に回転させることができる。これにより、空気取入口45から圧縮機ハウジング31内に取入れた空気を圧縮して、ディフューザ流路47及び圧縮機スクロール流路49を経由して空気排出口51から排出して、エンジンに供給される空気を過給することができる。なお、タービンインペラ15の出口側へ流通した排気ガスは、排気排出口25からタービンハウジング13の外側へ排出される(車両用過給機1の通常の作用)。
圧縮機ディスク39の外縁部39oがフルブレード41の後縁41bよりも半径方向外側に位置し、各スプリッタブレード43の後縁43bが圧縮機ディスク39の外縁部39oと同じ半径方向位置に位置しているため、フルブレード41のコード長が長くなることを抑えつつ、圧縮機インペラ37の外径を十分に拡大することができる。
スプリッタブレード43のバックワード角θ2が30〜60度に設定されているため、スプリッタブレード43の付け根付近に過大な遠心応力が発生することを回避しつつ、遠心圧縮機37のサージ余裕を大きくすることができる。
フルブレード41の後縁41bと同じ半径方向位置におけるスプリッタブレード43の羽根角θがフルブレード41のバックワード角θ1と略同じ羽根角に設定されているため、圧縮機インペラ37の出口側の流れ場を円周方向に沿って均一な状態に近づけることができる(車両用過給機1の特有の作用)。
従って、本発明の実施形態によれば、フルブレード41のコード長が長くなることを抑えつつ、圧縮機インペラ37の外径を十分に拡大できるため、フルブレード41の固有値(一次固有値)を十分に確保して、フルブレード41の固有値と基準の下限固有値とのマージンを大きくした上で、遠心圧縮機29の高圧力比化、換言すれば、車両用過給機1の高圧力比化を促進することができる。
また、スプリッタブレード43の付け根付近に過大な遠心応力が発生することを回避しつつ、遠心圧縮機37のサージ余裕を大きくすることができるため、圧縮機インペラ37の耐久性を維持しつつ、遠心圧縮機37の作動範囲、換言すれば、車両用過給機1の作動範囲を小流量側へ拡大することができる。
更に、圧縮機インペラ37の出口側の流れ場を円周方向に沿って均一な状態に近づけることができるため、圧縮機インペラ37の出口側における圧力損失を低減して、遠心圧縮機37の圧縮機効率、換言すれば、車両用過給機1の圧縮機効率を向上させることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、例えば、車両用過給機1の遠心圧縮機29に適用した技術的思想を産業用遠心圧縮機(図示省略)又はガスタービン用遠心圧縮機(図示省略)に適用しても構わない。また、圧縮機ディスク39のハブ面39hにおける各スプリッタブレード43の空気の主流方向の直下流側に、短ブレード(図示省略)が形成(一体形成)されるようにしても構わなく、この場合には、各短ブレードの後縁が圧縮機ディスク39の外縁部39oと同じ半径方向位置に位置することになる。更に、圧縮機ディスク39のハブ面39hにおける各隣接する2つのフルブレード41の間に、スプリッタブレード43の他に、別のスプリッタブレード(図示省略)が形成(一体形成)されるようにしても構わない。そして、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものである。
1:車両用過給機(過給機)、3:軸受ハウジング、9:ロータ軸、11:ラジアルタービン、13:タービンハウジング、15:タービンインペラ、29:遠心圧縮機、31:圧縮機ハウジング、33:ハウジング本体、33s:シュラウド、35:シールプレート、37:遠心圧縮機、39:圧縮機ディスク、39h:ハブ面、39o:外縁部、41:フルブレード、41a:前縁、41b:後縁、41c:羽根厚中心線、41t:先端縁、43:スプリッタブレード、43a:前縁、43b:後縁、43c:羽根厚中心線、43t:先端縁、45:空気取入口、47:ディフューザ流路、49:圧縮機スクロール流路、51:空気排出口、θ1:フルブレードのバックワード角、θ2:スプリッタブレードのバックワード角

Claims (10)

  1. 遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機に用いられる圧縮機インペラにおいて、
    ハブ面が軸方向一方側から半径方向外側に向かって延びた圧縮機ディスクと、
    前記圧縮機ディスクのハブ面にその周方向に間隔を置いて設けられた複数のフルブレードと、
    前記圧縮機ディスクのハブ面における各隣接する2つの前記フルブレード間に設けられ、前縁が前記フルブレードの前縁よりも下流側に位置し、前記フルブレードのコード長よりも短いコード長のスプリッタブレードと、を具備し、
    前記圧縮機ディスクの外縁部が前記フルブレードの後縁よりも半径方向外側に位置し、各スプリッタブレードの後縁が前記圧縮機ディスクの外縁部と同じ半径方向位置に位置している、圧縮機インペラ。
  2. 前記スプリッタブレードの後縁の半径方向長さが前記フルブレードの後縁の半径方向長さの1.30倍以下に設定されている、請求項1に記載の圧縮機インペラ。
  3. 前記スプリッタブレードのバックワード角が30〜60度に設定されている、請求項1又は請求項2に記載の圧縮機インペラ。
  4. 前記フルブレードの後縁と同じ半径方向位置における前記スプリッタブレードの羽根角が前記フルブレードのバックワード角と略同じ羽根角に設定されている、請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の圧縮機インペラ。
  5. 遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機において、
    内側にシュラウドを有した圧縮機ハウジングと、
    前記圧縮機ハウジング内に回転可能に設けられ、請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の圧縮機インペラと、を具備している、遠心圧縮機。
  6. エンジンからの排気ガスの圧力エネルギーを利用して、前記エンジン側に供給される空気を過給する過給機において、
    請求項5に記載の遠心圧縮機を具備している、過給機。
  7. 圧縮機ディスクと、
    前記圧縮機ディスクに設けられたフルブレードと、
    前記圧縮機ディスクにおいて前記フルブレードに隣接して設けられ、前記フルブレードよりコード長が短いスプリッタブレードと、を有し、
    前記圧縮機ディスクの外縁部が前記フルブレードの後縁よりも前記圧縮機ディスクの半径方向外側に位置し、前記スプリッタブレードの後縁が前記圧縮機ディスクの外縁部と同じ半径方向位置に位置している、圧縮機インペラ。
  8. 前記スプリッタブレードの後縁の半径方向長さが前記フルブレードの後縁の半径方向長さの1.30倍以下に設定されている、請求項7に記載の圧縮機インペラ。
  9. 前記スプリッタブレードのバックワード角が30〜60度に設定されている、請求項7又は請求項8に記載の圧縮機インペラ。
  10. 前記フルブレードの後縁と同じ半径方向位置における前記スプリッタブレードの羽根角が前記フルブレードのバックワード角と略同じ羽根角に設定されている、請求項7から請求項9のうちのいずれか1項に記載の圧縮機インペラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109899319A (zh) * 2019-04-08 2019-06-18 中山宜必思科技有限公司 一种后向离心风轮
WO2020206918A1 (zh) * 2019-04-08 2020-10-15 中山宜必思科技有限公司 一种后向离心风轮
CN112032103A (zh) * 2019-06-03 2020-12-04 日本电产株式会社 叶轮、送风装置以及吸尘器

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