JP2016108497A - 機能膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間に渡って乾燥状態に曝露されても、帯電防止性を維持し、撥油性が持続する、機能膜を得る。【解決手段】基体と、該基体の表面に位置する被膜と、を有し、前記被膜は、エマルジョン粒子と、加水分解性珪素化合物の縮合物と、を含み、前記被膜の含水率が、0.1%以上80%以下であり、前記エマルジョン粒子は、アクリルエマルジョン粒子、スチレンエマルジョン粒子、アクリルスチレンエマルジョン粒子、アクリルシリコンエマルジョン粒子、シリコンエマルジョン粒子、及びウレタン樹脂エマルジョン粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、前記加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量が、8000以上500000未満である、機能膜。【選択図】なし

Description

本発明は、機能膜に関する。
近年、世界的な温暖化現象により、環境に対する人々の意識が高まり、炭酸ガス等の温暖化ガスを発生しない、新しいエネルギーシステムが関心を集めている。例えば、太陽電池発電、太陽熱発電、風力発電等の環境に優しい再生可能なエネルギーは、炭酸ガス等の温暖化を誘発するといわれているガスを排出しない。そのため、再生可能なエネルギーは、クリーンなエネルギーとして研究開発が盛んに行われており、安全性及び扱いやすさに優れていることから、今後一層の注目を浴びると考えられている。
ここで、再生可能なエネルギーの中でも太陽熱発電を取り上げると、代表的な太陽熱発電の方法は、集中方式(中央タワー式)、分散方式(パラボリックトラフ)、ディッシュ/スターリング方式がある。これらの方法は、太陽光を反射鏡によって一部分に集光し、その集光した熱から、熱電変換を行い、電気エネルギーを得る方式である。これらの方式においては、集光効率を高くすることが重要であるが、集光効率を低下させる要因として、反射鏡の汚れによる反射率の低下がある。反射鏡の汚れはメンテナンスを行うことで取り除くことができるが、コストがかかる。よって、このメンテナンスのコストを削減するため、反射鏡の樹脂基材の表面に、汚れ防止を目的として所定の防汚性を有する膜を形成する技術が提案されている。
例えば、特許文献1は、アナターゼ型酸化チタン含有層上に、アンモニア水に溶解させたタングステン酸と蒸留水を加えたコーティング液を塗布し、700℃で焼付け処理を施して酸化タングステンからなる層を形成して、表面層を形成する技術を開示している。また、特許文献2は、機械的強度、透明性、耐候性、耐薬品性、光学特性、防汚性、防曇性、及び帯電防止性等に優れた水性高分子分散体を用いた塗膜を開示している。さらに、特許文献3には、防汚性、透明性、親水性に優れ、高温環境下においても表面親水性を維持できるコーティング組成物を、特許文献4は、光触媒機能を有し、親水性、耐汚染性を長期に発揮し得る光反射鏡を、特許文献5は、耐候性、防汚性能が良好で、樹脂基材の保護性が良好なコーティング組成物を開示している。加えて、特許文献6は、防汚性、耐傷性に優れ、樹脂フィルム状支持体の最外層に無機微粒子を分散させた防汚層が形成されたフィルムミラーが開示している。特許文献1〜特許文献6に記載の技術は、いずれも塗膜を親水化することで防汚性を付与する技術である。
塗膜を親水化する以外の技術としては、特許文献7が、撥水撥油の塗膜を形成することで防汚性を付与する技術を開示している。
特開平10−114545号公報 国際公開第2007/069596号パンフレット 国際公開第2010/104146号パンフレット 特開2010−60722号公報 特開2009−286859号公報 特開2012−232538号公報 特開2013−173939号公報
しかしながら、特許文献1に記載の膜では、高温での焼き付け処理又は紫外線での処理が必要であるため、適用できる基体が限定されている。また、特許文献2〜6に記載の膜では、親水性を示し、防汚性の機能を発現するが、砂漠等の高温環境が長く継続する場合には、防汚性の持続が十分ではない。また、そのような高温での環境では、膜に撥水性の汚れが付着しやすい傾向にある。さらに、特許文献7に記載の膜では、撥水撥油性を付与する為に、毒性の懸念を有するハロゲン系の材料を使用する必要がある。
そこで、本発明は、長期間に渡って乾燥状態に曝露されても、帯電防止性を維持し、撥油性が持続する、機能膜を得ることを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、基体と該基体の表面に位置する特定の組成からなる被膜とを有し、該被膜の含水率を特定の範囲内にある、機能膜が、帯電防止性及び撥油性の維持に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]基体と、該基体の表面に位置する被膜と、を有し、
前記被膜は、エマルジョン粒子と、加水分解性珪素化合物の縮合物と、を含み、
前記被膜の含水率が、0.1%以上80%以下であり、
前記エマルジョン粒子は、アクリルエマルジョン粒子、スチレンエマルジョン粒子、アクリルスチレンエマルジョン粒子、アクリルシリコンエマルジョン粒子、シリコンエマルジョン粒子、及びウレタン樹脂エマルジョン粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
前記加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量が、8000以上500000未満である、機能膜。
[2]前記加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量が、10000以上50000以下である、[1]に記載の機能膜。
[3]前記エマルジョン粒子は、水に対する膨潤率が、1%以上300%以下である、[1]又は[2]に記載の機能膜。
[4]前記被膜は、金属酸化物微粒子をさらに含む、[1]〜[3]のいずれか1に記載の機能膜。
[5]前記金属酸化物微粒子は、中空状のシリカである、[4]に記載の機能膜。
本発明の機能膜によれば、長期間に渡って乾燥状態に曝露されても、優れた帯電防止性と優れた撥油性とを得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の実施形態に制限するものではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリロイル基」、「(メタ)アクリル」、及び「(メタ)アクリレート」とは、アクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基の両方を、アクリル及びそれに対応するメタクリルの両方を、及びアクリレート及びそれに対応するメタクリレートの両方を意味する。
〔機能膜〕
本実施形態の機能膜は、基体と、該基体の表面に位置する被膜と、を有する。また、当該被膜は、エマルジョン粒子と、加水分解性珪素化合物の縮合物と、を含み、含水率が0.1%以上80%以下である。さらに、当該エマルジョン粒子は、アクリルエマルジョン粒子、スチレンエマルジョン粒子、アクリルスチレンエマルジョン粒子、アクリルシリコンエマルジョン粒子、シリコンエマルジョン粒子、及びウレタン樹脂エマルジョン粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。加えて、当該加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量は、8000以上500000未満である。
〔基体(A)〕
本実施形態の機能膜は、基体(A)を有する。基体(A)の材料として、具体的には、ガラス、金属;ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、PTFE等の熱可塑性樹脂;ポリ乳酸樹脂、ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリカプロラクト樹脂、ポリブチレンサクシネート樹脂、ポリブチレンアジペートテレフタレート樹脂、ポリブチレンサクシネートテレフタレート樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ケイ素樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
基体の形態は、使用目的及び処理対象となる油の種類に応じて適宜変更できるため、特に限定されないが、具体的には、樹脂からなる繊維状材料から構成される織物、編物、不織布等を含む繊維構造体が挙げられる。また、種々の形状及びサイズ等についても、使用目的に合ったものとすることができる。
〔被膜〕
本実施形態の機能膜は、被膜を有する。被膜は、エマルジョン粒子(B)と、加水分解性珪素化合物(C)の縮合物とを含む。また、被膜は、基材表面に形成した後に、20℃以上200℃以下の温度で養生することにより得られる。当該温度は、40℃以上150℃以下が好ましく、50℃以上90℃以下がより好ましい。温度が200℃以下であることで、基体(A)の劣化が抑制され、生産工程的にもエネルギーロスが小さい傾向にある。また、温度が20℃以上であることで、被膜形成の為の生産性が維持され、耐久性等の性能発現にバラツキが生じにくい傾向にある。
上述した方法により作製される被膜は、25℃における表面の水接触角が、30度以下であることが好ましく、20度以下であることがより好ましく、10度以下であることがさらに好ましい。25℃における表面の水接触角が30度以下であることで、塗膜の親水性が優れたものとなる傾向にある。表面の水接触角がこのような範囲にある被膜を得るためには、被膜の含水率を高めればよい。また、表面の水接触角は、後述する実施例に記載の方法で測定する。
被膜の含水率は、0.1%以上80%以下であり、0.5%以上50%以下であることが好ましく、1%以上15%以下であることがより好ましい。含水率が0.1%以上であることで、機能膜の表面に存在する水分に起因して、乾燥状態が継続したとしても防汚性が低下しにくく、特に帯電防止性が低下しにくい。また、含水率が80%以下であることで、耐水性が維持される。含水率がこのような範囲にある被膜を得るためには、ポリマー末端の官能基の制御、分子量の制御など、これらの組み合わせで制御すればよい。被膜の含水率は、後述する実施例に記載の方法で測定する。
〔エマルジョン粒子(B)〕
本実施形態の被膜は、エマルジョン粒子(B)(以下、単に「成分(B)」という場合がある。)を含む。エマルジョン粒子(B)は、アクリルエマルジョン粒子、スチレンエマルジョン粒子、アクリルスチレンエマルジョン粒子、アクリルシリコンエマルジョン粒子、シリコンエマルジョン粒子、及びウレタンエマルジョン粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。これらのエマルジョン粒子は、不飽和結合を有する単量体成分を、ラジカル、カチオン、又はアニオンの介在によって重合することにより得られるエマルジョン樹脂粒子、及びイソシアネート基とポリオールとの重付加反応によってウレタン結合を分子内に有するエマルジョン樹脂粒子である。これらの中でも、親水性官能基を含むことが好ましく、後述する加水分解性珪素化合物(b1)及びビニル化合物(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を重合して得られるエマルジョン粒子であることがより好ましい。
成分(B)は、上述したもの以外にも、以下のアニオン型ポリウレタン粒子を含んでもよい。具体的には、第一工業製薬社製の商品名「スーパーフレックス126」、「スーパーフレックス130」、「スーパーフレックス150」、「スーパーフレックス170」、「スーパーフレックス210」、「スーパーフレックス300」、「スーパーフレックス420」、「スーパーフレックス460」、「スーパーフレックス470」、「スーパーフレックス740」、「スーパーフレックス800」、「スーパーフレックス860」、DMS社製の商品名「NeoRez R−9660」、「NeoRez R−972」、「NeoRez R−9637」、「NeoRez R−9679」、「NeoRez R−989」、「NeoRez R−2150」、「NeoRez R−966」、「NeoRez R−967」、「NeoRez R−9603」、「NeoRez R−940」、「NeoRez R−9403」、三洋化成社製の商品名「ユーコートUX−485」、「ユーコートUWS−145」、「パーマリンUA−368T」、「パーマリンUA−200」、「ユープレンUXA307」、DSM社製の商品名「NeoRez R−600」、「NeoRez R−650」、「NeoRez R−9617」、「NeoRez R−9621」、「NeoRez R−9330」;非イオン型ポリウレタン粒子として、第一工業製薬社製の商品名「スーパーフレックス500M」、「「スーパーフレックスE2000」、「「スーパーフレックスE4800」;カチオン型ポリウレタン粒子として、第一工業製薬社製の商品名「スーパーフレックス620」、「スーパーフレックス650」が挙げられる。
エマルジョン粒子(B)は、水に対する膨潤率が、1%以上300%以下であることが好ましく、3%以上100%以下であることがより好ましく、5%以上40%以下であることがさらに好ましい。膨潤率が1%以上であることで、機能膜の表面に存在する水分に起因して、乾燥状態が継続したとしても防汚性が低下しにくくなる傾向にあり、特に帯電防止性が低下しにくい傾向にある。また、膨潤率が300%以下であることで、耐水性が維持されやすい傾向にある。膨潤率がこのような範囲にある成分(B)を得るためには、末端官能基の制御、分子量の制御をすればよい。成分(B)の膨潤率の測定方法は、後述する実施例に記載の方法で測定する。
成分(B)の数平均粒子径は、水分散状態において、機能膜の耐久性向上の観点から、10nm以上800nm以下であることが好ましく、10nm以上100nm以下であることがより好ましい。数平均粒子径がこのような範囲にある成分(B)を得るためには、粒子径の揃ったシード粒子を使っての重合や、ノニオン界面活性剤と水に溶解しない溶媒を用いて相転移させてから溶媒を除去して粒子を作成する方法、高圧ホモジナイザーの回転数と時間を調整して強制的に粒子を作成する方法がある。なお、成分(B)の数平均粒子径は、後述の実施例に記載の方法で測定する。
<加水分解性珪素化合物(b1)>
加水分解性を有し、珪素原子を含む加水分解性珪素化合物(b1)としては、下記式(1)で表される加水分解性珪素含有化合物(h1)、下記式(2)で表される加水分解性珪素含有化合物(h2)、及び下記式(3)で表される加水分解性珪素含有化合物(h3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
1 nSiX4-n ・・・(1)
(式(1)中、R1は水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基、又はエポキシ基を有していてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基から選択されるいずれかを示す。Xは、加水分解性基を示し、nは0〜3の整数である。)
3Si−R2 n−SiX3 ・・・(2)
(式(2)中、Xは加水分解性基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示す。nは0又は1である。)
上記式(1)及び上記式(2)における加水分解性基は、加水分解により水酸基が生じる基であれば特に限定されず、具体的には、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、フェノキシ基、オキシム基が挙げられる。
3−(O−Si(OR32n−OR3 ・・・(3)
(式(3)中、R3は、炭素数1〜6のアルキル基を示す。nは2〜8の整数である。)
加水分解性珪素含有化合物(h1)及び(h2)として、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(i−ブトキシ)シラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリフェノキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリフェノキシシリル)エタン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリフェノキシシリル)プロパン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラキス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラキス(トリフルオロアセトキシ)シラン、トリアセトキシシラン、トリス(トリクロロアセトキシ)シラン、トリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラフルオロシラン、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリフルオロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、メチルトリフルオロシラン、テトラキス(メチルエチルケトキシム)シラン、トリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルビス(メチルエチルケトキシム)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルシランが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
加水分解性珪素含有化合物(h3)として、具体的には、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業社製の商品名「Mシリケート51」、コルコート社製の商品名「MSI51」、三菱化学社製の商品名「MS51」、「MS56」)、テトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業社製の商品名「シリケート35」、「シリケート45」、コルコート社製の商品名「ESI40」、「ESI48」)、テトラメトキシシランとテトラエトキシシランとの共部分加水分解縮合物(多摩化学工業社製の商品名「FR−3」、コルコート社製の商品名「EMSi48」)が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<ビニル化合物(b2)>
ビニル化合物(b2)(以下、単に「成分(b2)」という場合もある。)は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エーテル基、アミド基、エポキシ基、及びスルホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニル化合物である。成分(b2)は、これらの官能基を有することにより、機能膜の帯電防止性をより高められる傾向にある。
水酸基を有するビニル化合物(b2)としては、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテル等の水酸基含有アリルエーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテルポリオールと、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸とから得られるポリオキシアルキレングリコールのモノエステル類;上述した各種の水酸基含有の化合物類とε−カプロラクトン等のラクトン類との付加物;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和単量体と酢酸等の酸類との付加物;(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸類とオランダ国シェル社製の商品名「カーデュラ E」等のα−オレフィンのエポキサイド以外のモノエポキシ化合物との付加物が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンも挙げられ、市販品として、クラレ社製の商品名「クラレポバールPVA117」、「クラレポバールR1130」が挙げられる。
カルボキシル基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸類;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ−n−ブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノ−n−ブチル等の不飽和ジカルボン酸類と飽和1価アルコール類とのモノエステル類(ハーフエステル類);アジピン酸モノビニル、コハク酸モノビニル等の飽和ジカルボン酸のモノビニルエステル類;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の飽和ポリカルボン酸の無水物類と上述の水酸基を有するビニル系化合物(b2)類との付加反応生成物;これらとラクトン類とを付加反応して得られる化合物類が挙げられる。
アミノ基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジ−n−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、4−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エチルモルホリン等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルピリジン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルキノリン等の3級アミノ基を有する芳香族ビニル系化合物類;N−(2−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(4−ジメチルアミノ)ブチル(メタ)アクリルアミド、N−[2−(メタ)アクリルアミド]エチルモルホリン等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;N−(2−ジメチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピルクロトン酸アミド、N−(4−ジメチルアミノ)ブチルクロトン酸アミド等の3級アミノ基を有するクロトン酸アミド類;2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、3−ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、4−ジメチルアミノブチルビニルエーテル等の3級アミノ基を有するビニルエーテル類が挙げられる。
エーテル基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等のポリエーテル鎖を側鎖に有するビニルエーテル類、アリルエーテル類、及び(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。ここで、上記の化合物が有するポリオキシエチレン鎖は、オキシエチレン単位の数として、2以上30以下が好ましい。オキシエチレン単位の数が2以上であることで、機能膜の柔軟性が維持される傾向があり、オキシエチレン単位の数が30以下であることで、機能膜が軟らかくなりすぎず、耐ブロッキング性により優れる傾向にある。
エーテル基を有するビニル化合物(b2)は、市販品として、日本油脂社製の商品名「ブレンマーPE−90」、「PE−200」、「PE−350」、「PME−100」、「PME−200」、「PME−400」、「AE−350」、日本乳化剤社製の商品名「MA−30」、「MA−50」、「MA−100」、「MA−150」、「RA−1120」、「RA−2614」、「RMA−564」、「RMA−568」、「RMA−1114」、「MPG130−MA」が挙げられる。
アミド基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドが挙げられる。より具体的には、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルヘキサヒドロアゼピン、N−アクリロイルモルホリン、N−メタクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドが挙げられる。また、ポリビニルピロリドンも挙げられ、市販品として日本触媒社製の商品名「K−90」も挙げられる。
エポキシ基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、グリシジル基を有するビニル化合物が挙げられる。グリシジル基を有するビニル化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルジメチルグリシジルエーテルが挙げられる。
エポキシ基を有するビニル化合物の使用量は、全ビニル化合物(b2)(100質量%)に対して、0.01質量%以上50質量%以下が好ましく、0.05質量%以上20質量%以下がより好ましい。
スルホン酸基を有するビニル化合物(b2)として、具体的には、ビニルスルホン酸を挙げる事ができる。
成分(b2)は、機能膜の帯電防止性をより高める観点から、1級アミド基、2級アミド基、3級アミド基、及びこれらをを2種以上有するビニル化合物であることが好ましい。成分(b2)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<加水分解性珪素化合物(C)>
本実施形態の被膜は、加水分解性珪素化合物(C)(以下、単に「成分(C)」という場合もある。)の縮合物を含む。成分(C)の縮合物を含むことにより、機能膜の帯電防止性と耐久性向上に優れる。なお、縮合物とは、成分(C)が所定の条件下で脱水反応を起こし、縮合したものをいう。
成分(C)は、下記式(4)で表される加水分解性珪素含有化合物(c1)、下記式(5)で表される加水分解性珪素含有化合物(c2)、及び下記式(6)で表される加水分解性珪素含有化合物(c3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
1nSiX4−n ・・・(4)
(式(4)中、R1は水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基又はエポキシ基を有していてもよい、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基若しくはアリール基を示す。Xは、加水分解性基を示し、nは0〜3の整数である。)
3Si−R2 n−SiX3 ・・・(5)
(式(5)中、Xは加水分解性基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示す。nは0又は1である。)
上記式(4)及び上記式(5)における加水分解性基は、加水分解により水酸基が生じる基であれば特に限定されず、具体的には、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、フェノキシ基、オキシム基が挙げられる。
3−(O−Si(OR32n−OR3 ・・・(6)
(式(6)中、R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。nは2〜8の整数である。)
加水分解性珪素含有化合物(c1)及び(c2)として、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(i−ブトキシ)シラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリフェノキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリフェノキシシリル)エタン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリフェノキシシリル)プロパン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラキス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラキス(トリフルオロアセトキシ)シラン、トリアセトキシシラン、トリス(トリクロロアセトキシ)シラン、トリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラフルオロシラン、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリフルオロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、メチルトリフルオロシラン、テトラキス(メチルエチルケトキシム)シラン、トリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルビス(メチルエチルケトキシム)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルシランが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
加水分解性珪素含有化合物(c3)として、具体的には、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業社製の商品名「Mシリケート51」、コルコート社製の商品名「MSI51」、三菱化学社製の「MS51」、「MS56」)、テトエトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業社製の商品名「シリケート35」、「シリケート45」、コルコート社製の商品名「ESI40」、「ESI48」)、テトラメトキシシランとテトラエトキシシランとの共部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業社製の商品名「FR−3」、コルコート社製の商品名「EMSi48」)が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
その他にも、加水分解性珪素含有化合物(c3)として、信越化学社製の商品名「KBE−402」、「KBM−803」、「KBM−802」、「KBE−403」、「KBM−303」、「KBM−1403」、「KBM−9659」、「KBM−585」、「KBM−846」、「KBM−9007」、「KP−64」、「KP−851」、「KR−220L」、「KR−242A」、「KR−251」、「KC−89」、「KR−500」、「KR−400」、「KR−255」、「KR−271」、「KR−282」、「KR−300」、「KR−311」、「KR−212」、「KR−213」、「KR−9218」などの各種シランカップリング剤も挙げられる。
加水分解性珪素化合物(C)の縮合物の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で、8000以上500000以下であり、8000以上200000以下であることが好ましく、8000以上100000以下であることがより好ましく、20000以上85000以下であることがさらに好ましく、10000以上50000以下であることがよりさらに好ましい。重量平均分子量が8000以上であることで、機能膜の親水性が維持され、500000以上であることで、機能膜が脆くなり剥離することを抑制する。重量平均分子量がこのような範囲にある加水分解性珪素含有化合物(C)を得るためには、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸のような酸触媒の存在下、水/アルコールの混合溶媒中で酸の添加量、溶媒の混合比、反応温度、反応時間を制御すればよい。重量平均分子量の測定方法としては、後述する実施例に記載の方法で測定する。
(金属酸化物粒子(D))
本実施形態の被膜は、金属酸化物粒子(D)(以下、単に「成分(D)」という場合もある。)をさらに含むことが好ましい。
成分(D)の数平均粒子径(一次粒子と二次粒子との混合物であってもよく、一次粒子及び二次粒子のいずれか一方のみであってもよい。)は、1nm以上400nm以下が好ましく、1nm以上100nm以下がより好ましく、3nm以上80nm以下がさらに好ましく、5nm以上50nm以下がよりさらに好ましい。成分(D)の数平均粒子径をこのような範囲とすることで、機能膜の親水性と撥油性の両立に寄与し得る傾向にある。
成分(D)を構成する材料である金属酸化物は、特に限定されず、公知のものを用いることもできるが、上述した成分(B)との相互作用の観点から、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化鉛、酸化鉄、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、及び酸化セリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物が好ましい。これらの金属酸化物の中でも、多くの表面水酸基を有することと強度向上との観点から、二酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及びそれらの複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物がより好ましい。
成分(D)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(D)は、粉体、分散液、ゾルの存在形態であることが好ましい。ここでいう「分散液」及び「ゾル」とは、成分(D)が、水、親水性有機溶媒、又はそれらの混合溶媒中に0.01質量%以上80質量%以下の濃度、好ましくは0.1質量%以上50質量%以下の濃度で、一次粒子又は二次粒子の少なくとも一方として分散された状態を意味する。
上記の成分(D)の中で、水を分散媒体とする酸性のコロイダルシリカ、水を分散媒体とする塩基性のコロイダルシリカ、水溶性溶剤を分散媒体とするコロイダルシリカが、成分(B)との配合安定性の観点から好ましい。
水を分散媒体とする酸性のコロイダルシリカとして、日産化学工業社製の商品名「スノーテックス(登録商標)−O」、「スノーテックス−OS」、「スノーテックス−OXS」、「スノーテックス−OL」、「ライトスター(登録商標)」、ADEKA社製の商品名「アデライト(登録商標)AT−20Q」、クラリアントジャパン社製の商品名「クレボゾール(登録商標)20H12」、「クレボゾール30CAL25」、Nalco社製の商品名「NALCO1115」が挙げられる。
水を分散媒体とする塩基性のコロイダルシリカとして、具体的には、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又はアミンの添加で安定化したシリカが挙げられる。市販品としては、日産化学工業社製の商品名「スノーテックス−20」、「スノーテックス−30」、「スノーテックス−C」、「スノーテックス−C30」、「スノーテックス−CM40」、「スノーテックス−N」、「スノーテックス−N30」、「スノーテックス−K」、「スノーテックス−XL」、「スノーテックス−YL」、「スノーテックス−ZL」、「スノーテックスPS−M」、「スノーテックスPS−L」、ADEKA社製の商品名「アデライトAT−20」、「アデライトAT−30」、「アデライトAT−20N」、「アデライトAT−30N」、「アデライトAT−20A」、「アデライトAT−30A」、「アデライトAT−40」、「アデライトAT−50」日揮触媒化成社製の商品名「カタロイドSIシリーズ」、「カタロイドSシリーズ」、「スルーリア」、クラリアントジャパン社製の商品名「クレボゾール30R9」、「クレボゾール30R50」、「クレボゾール50R50」、デュポン社製の商品名「ルドックス(登録商標)HS−40」、「ルドックスHS−30」、「ルドックスLS」、「ルドックスSM−30」が挙げられる。
水溶性溶剤を分散媒体とするコロイダルシリカとして、具体的には、日産化学工業社製の「MA−ST−M」(数平均粒子径が20nm〜25nmのメタノール分散タイプ)、「IPA−ST」(数平均粒子径が10nm〜15nmのイソプロピルアルコール分散タイプ)、「EG−ST」(数平均粒子径が10nm〜15nmのエチレングリコール分散タイプ)、「EG−ST−ZL」(数平均粒子径が70nm〜100nmのエチレングリコール分散タイプ)、「NPC−ST」(数平均粒子径が10nm〜15nmのエチレングリコールモノプロピルエーテール分散タイプ)が挙げられる。
金属酸化物微粒子(D)は、機能膜の含水率の観点から、中空状の金属酸化物微粒子であることが好ましく、中空状のシリカであることがより好ましい。また、粒子内に細孔径(メソ孔)を有する中空状の金属酸化物微粒子であることも好ましい。中空状の金属酸化物微粒子を得るためには、例えば、乳化剤をテンプレートとしてシリカ粒子を形成し、シリカ粒子を抽出すればよい。具体的な中空状のシリカとして、水分散コロイダルシリカとして日産化学工業社製の商品名「ライトスター LA−S233A」が挙げられる。
成分(D)は、粒子径が50nm以上800nm以下であることが好ましく、比表面積が80m2/g以上300m2/g以下であることが好ましく、細孔直径が2nm以上50nm以下であることが好ましい。
上述した各種のコロイダルシリカは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上述した成分(B)に対する成分(D)の質量比((D)/(B))は、帯電防止性と強度の観点から、50/100以上10000/100以下が好ましく、110/100以上1000/100以下がより好ましく、150/100以上300/100以下がさらに好ましい。質量比をこのような範囲とすることで、得られる機能膜の帯電防止性、撥油性、強度が向上する傾向にある。
成分(D)に対する上述した成分(C)の質量比((C)/(D))は、1/100以上1000/100以下が好ましく、10/100以上200/100以下がより好ましく、40/100以上120/100以下がさらに好ましい。質量比がが1/100以上であることで、得られる機能膜は、流水中でも帯電防止性及び撥油性を維持できることに起因して、耐エロージョン性が向上する傾向にある。
〔用途〕
本実施形態の機能膜は、屋外で用いられることが好ましく、太陽電池のカバーガラス、太陽熱発電用のミラー及び集光材に用いられることがより好ましい。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態をより詳細に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。後述する合成例、実施例、及び比較例における、各種物性及び評価は下記の方法で測定及び評価した。なお、本実施例及び比較例において、特に断りがない限り、「%」及び「部」は質量基準である。
(物性1)膨潤率(%)
エマルジョン粒子(B)の試料に対して、以下の水中での数平均粒子径(Da)と乾燥状態での数平均粒子径(Db)との比率から、下記式(7)を用いて膨潤率を求めた。
成分(B)の膨潤率=(Da−Db)/Db×100 ・・・(7)
水中での数平均粒子径(Da)は、試料中の固形分含有量が、0.1質量%以上20質量%以下となるように精製水を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日機装社製、商品名「マイクロトラックUPA−9230」)を用いて測定した。
乾燥状態の数平均粒子径(Db)は、100倍に希釈し、メタルコンタクト法で急速凍結後に、走査型電子顕微鏡:SEM(HITACHI社製、商品名「S−4800」)の試料室内で溶媒を昇華して、加速電圧1kVに設定したSEMを用いて測定した。
(物性2)重量平均分子量
加水分解性珪素化合物(C)の縮合物の試料を、東ソー社製 HLC−8220GPC(カラム:TSKgel superAWM−H、溶離液:DMF(LiBr 5mmol/L、試料量50μl(1mg/mL)、検出器:RI、ポリスチレン換算分子量)を用いて測定した。
(物性3)含水率
機能膜の試料を80℃5分間養生し、23℃50%RHの大気開放系の環境下で24時間放置した。その後、示差熱・熱重量分析装置(セイコーインスツルメンツ社製 TG/DTA220、サンプル量:5mg、昇温速度:10℃/分、窒素流量:250ml/分、白金パン)で熱分析を実施し、200℃での熱重量値から、下記式(8)を用いて被膜の含水率を求めた。
含水率(%)=減少重量/初期重量×100 ・・・(8)
(物性4)水接触角
機能膜の試料の表面に、脱イオン水の水滴を乗せ、23℃で10秒間放置した後、接触角測定装置(協和界面科学社製 DM−501型接触角計)を用いて測定した。
(試験1)耐久性試験
機能膜の試料を、環境試験器(エスペック社製、EHS−411)を用い、温度150℃、湿度30%の環境下で、500時間静置した。
(評価1)帯電防止性
被膜が形成された基体上にJIS Z 8901試験用粉体1(3種)の紛体(ケイ砂)(親水性の汚れに相当する。)を均等に振り掛けたのち、基材を立てかけてから軽く振動を与えて紛体を落とす。紛体の残っている状況を目視で判断し、機能膜の帯電防止性(親水性)の有無を判断し、以下の基準で評価した。
○:ほとんど紛体が付着していないため、帯電防止性がある。
△:わずかに紛体が付着しており、若干の帯電防止性がある。
×:紛体が付着しており、帯電防止性がない。
(評価2)撥油性
被膜が形成された基体上に100メッシュの篩で分級したカーボンブラック紛体(疎水性の汚れに相当する。)を均等に振り掛けたのち、基材を立てかけてから軽く振動を与えてカーボンブラック粉を落とす。紛体の残っている状況を目視で判断し、機能膜の撥油性の有無を判断し、以下の基準で評価した。
○:ほとんど紛体が付着していないため、撥油性がある。
△:わずかに紛体が付着しており、若干の撥油性がある。
×:紛体が付着しており、撥油性がない。
〔合成例1〕エマルジョン粒子(B−1)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水212部及び商品名「アデカリアソープSE1025N」(ADEKA社製)の25%水溶液1部を投入し、反応容器内を80℃とした。次に、アクリル酸2部、ダイアセトンアクリルアミド2部、メタクリル酸メチル51部、アクリル酸ブチル5部、2−ヒドロキシメタクリル酸エチル1部を混合し、該モノマー混合液に、「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液10部の混合液とをホモジナイザーによりプレ乳化液とし、滴下槽より反応容器中へ2時間かけて添加した。添加中及び添加が終了してからさらに1時間、反応容器中の温度を80℃に保った。この段階でのエマルジョンの数平均粒径は10nmであった。次に、アクリル酸ブチル150部、テトラエトキシシラン30部、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とジエチルアクリルアミド165部、アクリル酸3部、反応性乳化剤(ADEKA社製、商品名「アデカリアソープSR−1025」、固形分25質量%水溶液)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、イオン交換水で調整して固形分10質量%、数平均粒子径90nmの重合体エマルジョン粒子(B−1)を得た。膨潤率は5%であった。
〔合成例2〕エマルジョン粒子(B−2)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水212部及び「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液1部を投入し、反応容器内を80℃とした。次に、アクリル酸2部、ダイアセトンアクリルアミド2部、メタクリル酸メチル51部、アクリル酸ブチル5部、2−ヒドロキシメタクリル酸エチル1部を混合し、該モノマー混合液に、「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液10部の混合液とをホモジナイザーによりプレ乳化液とし、滴下槽より反応容器中へ2時間かけて添加した。添加中及び添加が終了してからさらに1時間、反応容器中の温度を80℃に保った。この段階でのエマルジョンの数平均粒径は10nmであった。次に、アクリル酸ブチル150部、テトラエトキシシラン30部、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とポリビニルアルコール(ケン化度99モル%、重合度1700、クラレ社製、商品名「クラレポバールPVA117」)の10%水溶液50部、ジエチルアクリルアミド165部、アクリル酸3部、反応性乳化剤(「アデカリアソープSR−1025」)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、イオン交換水で調整して固形分10質量%、数平均粒子径150nmの重合体エマルジョン粒子(B−2)を得た。膨潤率は20%であった。
〔合成例3〕エマルジョン粒子(B−3)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水212部及び「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液1部を投入し、反応容器内を80℃とした。次に、アクリル酸2部、ダイアセトンアクリルアミド2部、メタクリル酸メチル51部、アクリル酸ブチル5部、2−ヒドロキシメタクリル酸エチル1部を混合し、該モノマー混合液に、「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液10部の混合液とをホモジナイザーによりプレ乳化液とし、滴下槽より反応容器中へ2時間かけて添加した。添加中及び添加が終了してからさらに1時間、反応容器中の温度を80℃に保った。この段階でのエマルジョンの数平均粒径は10nmであった。次に、アクリル酸ブチル150部、テトラエトキシシラン30部、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とシリコーン変性ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、平均重合度1700、クラレ社製、商品名「クラレポバールR1130」)の10%水溶液50部、ジエチルアクリルアミド165部、アクリル酸3部、反応性乳化剤(「アデカリアソープSR−1025」)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、イオン交換水で調整して固形分10質量%、数平均粒子径180nmの重合体エマルジョン粒子(B−3)を得た。膨潤率は40%であった。
〔合成例4〕エマルジョン粒子(B−4)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水212部及び「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液1部を投入し、反応容器内を80℃とした。次に、アクリル酸2部、ダイアセトンアクリルアミド2部、メタクリル酸メチル51部、アクリル酸ブチル5部、2-ヒドロキシメタクリル酸エチル1部を混合し、該モノマー混合液に、「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液10部の混合液とをホモジナイザーによりプレ乳化液とし、滴下槽より反応容器中へ2時間かけて添加した。添加中及び添加が終了してからさらに1時間、反応容器中の温度を80℃に保った。この段階でのエマルジョンの数平均粒径は10nmであった。次に、アクリル酸ブチル150部、テトラエトキシシラン30部、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とポリビニルピロリドン(日本触媒社製、商品名「K−90」)の5%メタノール溶液200部、ジエチルアクリルアミド165部、アクリル酸3部、反応性乳化剤(「アデカリアソープSR−1025」)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、イオン交換水で調整して固形分10質量%、数平均粒子径200nmの重合体エマルジョン粒子(B−4)を得た。膨潤率は60%であった。
〔合成例5〕エマルジョン粒子(B−5)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、イオン交換水1600g、ドデシルベンゼンスルホン酸4gを投入した後、撹拌下で温度を80℃に加温した。これに、ジメチルジメトキシシラン185g、フェニルトリメトキシシラン117gの混合液を反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて滴下し、その後、反応容器中の温度が80℃の状態で約1時間撹拌した。次に、アクリル酸ブチル150部、ジメチルジメトキシシラン30g、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とアクリル酸ブチル168部、反応性乳化剤(「アデカリアソープSR−1025」)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、固形分14質量%、数平均粒子径40nmの重合体エマルジョン粒子(B−5)を得た。膨潤率は2%であった。
〔合成例6〕エマルジョン粒子(B−6)の合成
かくはん機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取りつけた反応容器に、水212部及び「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液1部を投入し、反応容器内を80℃とした。次に、アクリル酸2部、ダイアセトンアクリルアミド2部、メタクリル酸メチル51部、アクリル酸ブチル5部、2-ヒドロキシメタクリル酸エチル1部を混合し、該モノマー混合液に、「アデカリアソープSE1025N」の25%水溶液10部、過硫酸アンモニウムの2%水溶液10部の混合液とをホモジナイザーによりプレ乳化液とし、滴下槽より反応容器中へ2時間かけて添加した。添加中及び添加が終了してからさらに1時間、反応容器中の温度を80℃に保った。この段階でのエマルジョンの数平均粒径は10nmであった。次に、アクリル酸ブチル150部、テトラエトキシシラン30部、フェニルトリメトキシシラン145部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3部の混合液とポリビニルピロリドン(「K−90」)の5%メタノール溶液300部、ジエチルアクリルアミド165部、アクリル酸3部、反応性乳化剤(「アデカリアソープSR−1025」)13部、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40部、イオン交換水1900部の混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに熱養生として、反応容器中の温度を80℃の状態とし約4時間撹拌を行った。その後、室温まで冷却し、400メッシュの金網で濾過し、イオン交換水で調整して固形分6質量%、数平均粒子径240nmの重合体エマルジョン粒子(B−6)を得た。膨潤率は120%であった。
〔実施例1〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラエトキシシラン(信越化学工業社製、表中、「TEOS」と記載する。)をSiO2換算濃度で16質量%となるように、1mol/L硝酸水溶液をテトラエトキシシランの20倍モルとなるように、2−プロパノールに添加した。これを、30℃で48時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に、合成例1で合成した重合体エマルジョン粒子(B−1)と、金属酸化物微粒子(D)として平均粒子径5nmの水分散コロイダルシリカ(日産化学工業社製、商品名「スノーテックスOXS(表中、「ST−OXS」と記載する)」、固形分10質量%)と、縮合物(C‘)とを、表1に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してからコーティング組成物(1)を得た。なお、表中の「D/B/C’比率」とは、組成比(コーティング組成物の固形分換算で計算した各成分の質量比率と同様)として、金属酸化物微粒子(D)の質量と重合体エマルジョン粒子(B−1)〜(B−6)の質量と加水分解性珪素化合物の縮合物(C’)の質量とを比率で表したものである。なお、(C’)は、加水分解性珪素化合物(C)の加水分解縮合物とする。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量39500であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(1)を塗装し、室温下で15分間乾燥し、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(1)の乾燥被膜質量は1g/m2で、被膜の含水率は1.5%であった。その評価結果を表1に示す。
〔実施例2〜6、8〕
用いるエマルジョン粒子の種類とコーティング組成物の組成比を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法で機能膜を作製した。これらの機能膜の物性及び評価の結果を表1に示す。
〔実施例7〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラエトキシシラン(信越化学工業社製)をSiO2換算濃度が16質量%となるように、0.1mol/L硝酸水溶液をテトラエトキシシランの4倍モルとなるように、2−プロパノールに添加した。これを、25℃で24時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に、合成例1で合成したエマルジョン粒子(B−1)と、金属酸化物微粒子(D)として平均粒子径5nmの水分散コロイダルシリカ(「スノーテックスOXS」)と、縮合物(C‘)を、表1に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してからコーティング組成物(7)を得た。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量9900であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(7)を塗装し、室温で15分間乾燥し、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(7)の乾燥被膜質量は1g/m2で、被膜の含水率は2%であった。その評価結果を表1に示す。
〔実施例9〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラメトキシシランオリゴマー(三菱化学社製、商品名「MS56」、表中、「MS56」と記載する)をSiO2換算濃度が16質量%となるように、1mol/L硝酸水溶液をテトラメトキシシランの20倍モルの水となるように、2−プロパノールに添加した。これを、30℃で48時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に、合成例1で合成したエマルジョン粒子(B−1)と、金属酸化物微粒子(D)として平均粒子径5nmの水分散コロイダルシリカ(「スノーテックスOXS」)と、縮合物(C‘)を、表2に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してからコーティング組成物(8)を得た。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量425000であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(8)を塗装し、室温で15分間乾燥し、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(8)の乾燥被膜質量は1g/m2で、被膜の含水率は1.8%であった。その評価結果を表2に示す。
〔実施例10〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラメトキシシランオリゴマーをSiO2換算濃度が16質量%となるように、1mol/L硝酸水溶液をテトラメトキシシランオリゴマー(「MS56」)の20倍モルとなるように、2−プロパノールに添加した。これを、30℃で48時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に、エマルジョン粒子(B)としての(第一工業製薬社製、商品名「スーパーフレックス126」)に20%エタノール水を加えて固形分を10%に調整し、シリコーン変性ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、平均重合度1700、クラレ社製、商品名「クラレポバールR1130」)の10%水溶液を固形分換算で5質量%加えて、30℃で2時間反応させてエマルジョン粒子(B−7)を得た。次に、上記縮合物(C‘)を加え、(B)の周囲に(C’)のシェル層を形成した。引き続き球状の金属酸化物微粒子(D)として平均粒子径4nmの水分散コロイダルシリカ(NalcoCompany社製、商品名「NALCO1115」、固形分16.5質量%、表中、「Nalco1115」と記載する)を、表2に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してコーティング組成物(9)を得た。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量42500であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(9)を塗装し、室温で15分間、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(9)の乾燥被膜質量は1g/m2で、被膜の含水率は3%であった。その評価結果を表2に示す。
〔実施例11〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラメトキシシランオリゴマー(「MS56」)をSiO2換算濃度が16質量%となるように、1mol/L硝酸水溶液をテトラメトキシシランオリゴマーの20倍モルとなるように、2−プロパノールに添加した。これを、30℃で48時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に合成例1で合成したエマルジョン粒子(B−1)と、金属酸化物微粒子(D)として中空の水分散コロイダルシリカ(日産化学工業社製、商品名「ライトスター LA−S233A」、粒子径300nm、比表面積250m2/g、細孔容積0.74cm3/g、細孔直径16nm、固形分23質量%、表中、「LA−S233A」と記載する)と、縮合物(C‘)を、表2に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してからコーティング組成物(10)を得た。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量425000であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(10)を塗装し、室温で15分間、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(10)の乾燥被膜質量は1g/m2で、被膜の含水率は5%であった。その評価結果を表2に示す。
〔比較例1〕
加水分解性珪素化合物(C)としてのテトラエトキシシラン(信越化学工業社製)をSiO2換算濃度が16質量%、1mol/L硝酸水溶液をテトラエトキシシランの20倍モルの水となるように2−プロパノールに添加した。これを、60℃で96時間反応を行って縮合物(C‘)を得た。次に、合成例1で合成したエマルジョン粒子(B−1)と、金属酸化物微粒子(D)として平均粒子径5nmの水分散コロイダルシリカ(「スノーテックスOXS」)と、縮合物(C‘)を、表2に記載の固形分質量比となるよう混合し、固形分6%となるように20%エタノール水で調整してからコーティング組成物(11)を得た。(C’)の分子量測定を行ったところ、重量平均分子量500000であった。
5cm×5cmの白板ガラスにロールコーティング法でコーティング組成物(11)を塗装し、室温で15分間乾燥し、次に130℃で10分間乾燥して機能膜を得た。その時のコーティング組成物(11)の乾燥被膜重質量は1g/m2で、被膜の含水率は0.05%であった。その評価結果を表2に示す。
〔比較例2〕
エマルジョン粒子(B−1)をエマルジョン粒子(B−5)に変更して用いた以外は実施例1と同様の方法で機能膜を作製した。その結果を表2に示す。
〔比較例3〕
エマルジョン粒子(B−1)をエマルジョン粒子(B−6)に変更して用いた以外は実施例1と同様の方法で機能膜を作製した。その結果を表2に示す。
Figure 2016108497
Figure 2016108497
表1、2に示すように、各実施例の機能膜は、長期間に渡って乾燥状態に曝露されても、帯電防止性及び撥油性が持続することが分かった。
本発明に係る機能膜は、太陽電池のカバーガラス、太陽熱発電用のミラー及び集光材だけでなく、帯電防止性と撥油性の両立が求められる分離材等として利用することができる可能性を有している。

Claims (5)

  1. 基体と、該基体の表面に位置する被膜と、を有し、
    前記被膜は、エマルジョン粒子と、加水分解性珪素化合物の縮合物と、を含み、
    前記被膜の含水率が、0.1%以上80%以下であり、
    前記エマルジョン粒子は、アクリルエマルジョン粒子、スチレンエマルジョン粒子、アクリルスチレンエマルジョン粒子、アクリルシリコンエマルジョン粒子、シリコンエマルジョン粒子、及びウレタン樹脂エマルジョン粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
    前記加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量が、8000以上500000未満である、機能膜。
  2. 前記加水分解性珪素化合物の縮合物の重量平均分子量が、10000以上50000以下である、請求項1に記載の機能膜。
  3. 前記エマルジョン粒子は、水に対する膨潤率が、1%以上300%以下である、請求項1又は2に記載の機能膜。
  4. 前記被膜は、金属酸化物微粒子をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の機能膜。
  5. 前記金属酸化物微粒子は、中空状のシリカである、請求項4に記載の機能膜。
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