JP2016108209A - セラミックス成形体の製造方法及びセラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部分的に厚さが異なる形状であっても、密度分布を均一化できるセラミックス成形体の製造方法を提供する。【解決手段】セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形するセラミックス成形体の製造方法であって、成形助剤として、前記原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、前記原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備えるセラミックス成形体の製造方法。【選択図】図2
Description
本発明は、セラミックス粉末を原料にしたセラミックス成形体の製造方法及びセラミックス焼結体の製造方法に関する。特に、部分的に厚さが異なる形状であっても、密度分布を均一化できるセラミックス成形体の製造方法に関する。
刃先交換型切削チップなどの切削工具や歯車などの機械部品に、セラミックス粉末を焼結した焼結体(焼結合金)が利用されている。セラミックス焼結体としては、例えば、炭化タングステン(WC)の粉末を主原料(主成分)とする超硬合金や、主としてチタン化合物(炭化チタン(TiC)や窒化チタン(TiN)など)の粉末を使用したサーメットなどがある。
一般に、セラミックス焼結体は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形してセラミックス成形体(圧粉体)とし、これを焼結することで製造している。セラミックス成形体の製造時における粉末の圧縮成形方法としては、原料粉末を金型に充填し、上パンチと下パンチとで加圧し、圧縮して固めるプレス成形が挙げられる。プレス成形は、安価なプレス機を使用でき、また、生産性が高い利点がある。セラミックス成形体を製造する際、粉末の成形性及び金型への充填性を向上させるため、パラフィンなどのバインダを混合して造粒することが行われている(特許文献1、2を参照)。
焼結後のセラミックス焼結体において、寸法や形状にばらつきが小さく、寸法精度が高いことが望まれる。セラミックス焼結体の寸法精度が高いことで、後工程で所定の寸法や形状に仕上げる形状修正加工を省略したり短縮したりできる。
セラミックス焼結体の寸法や形状にばらつきが生じる原因の1つに、焼結前のセラミックス成形体における密度分布のばらつきが挙げられる。セラミックス焼結体の製造時、セラミックス成形体を焼結すると体積収縮が生じる。セラミックス成形体中の密度分布が不均一であると、密度の高い部位では焼結による収縮量が小さく、密度の低い部位では焼結による収縮量が大きくなることから、焼結時に部位によって収縮量が異なるため、セラミックス焼結体の寸法や形状にばらつきが生じ易い。つまり、密度分布が不均一な成形体は、焼結時に部位による収縮量の差(ばらつき)が大きく、焼結体の寸法精度の低下を招く。したがって、セラミックス焼結体の寸法精度を高めるためには、セラミックス成形体の密度分布を均一化することが重要である。
特に、部分的に厚さが異なる形状を有するセラミックス成形体の場合、プレス成形時に成形体中の密度分布が不均一になり易い。これは、プレス成形では、部分的に厚さが異なる形状の場合、薄肉部と厚肉部とで圧縮度が均等にならず、密度差が生じることに起因すると考えられる。例えば、薄肉部では成形時の圧縮度が大きく、密度が高くなり、一方、厚肉部では成形時の圧縮度が小さく、密度が低くなる。
そこで、本発明の目的の一つは、部分的に厚さが異なる形状であっても、密度分布を均一化できるセラミックス成形体の製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、寸法精度の高いセラミックス焼結体を得ることができるセラミックス焼結体の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様に係るセラミックス成形体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形するセラミックス成形体の製造方法である。上記セラミックス成形体の製造方法は、成形助剤として、前記原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、前記原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備える。
本発明の一態様に係るセラミックス焼結体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結するセラミックス焼結体の製造方法である。上記セラミックス焼結体の製造方法は、上記本発明の一態様に係るセラミックス成形体の製造方法により製造されたセラミックス成形体を焼結する焼結工程を備える。
上記セラミックス成形体の製造方法は、部分的に厚さが異なる形状であっても、密度分布を均一化できる。上記セラミックス焼結体の製造方法は、寸法精度の高いセラミックス焼結体を得ることができる。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らは、セラミックス成形体のプレス成形について鋭意研究した結果、次の知見を得た。従来の製造方法では、添加剤としてパラフィンなどのバインダを原料粉末に混合しているが、添加剤が固体であるため、プレス成形時に原料粉末が流動することが少ない。そのため、部分的に厚さが異なる形状の場合、プレス成形時に成形体中の密度分布が不均一になり易い。そこで、本発明者らは、セラミックス成形体の密度分布を均一化するため、プレス成形時における原料粉末の流動性を改善することを考えた。そして、本発明者らは、原料粉末に特定の割合で特定の液体を添加することにより、プレス成形時の原料粉末の流動性を改善でき、成形体の密度分布を均一化できることを見出した。最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明者らは、セラミックス成形体のプレス成形について鋭意研究した結果、次の知見を得た。従来の製造方法では、添加剤としてパラフィンなどのバインダを原料粉末に混合しているが、添加剤が固体であるため、プレス成形時に原料粉末が流動することが少ない。そのため、部分的に厚さが異なる形状の場合、プレス成形時に成形体中の密度分布が不均一になり易い。そこで、本発明者らは、セラミックス成形体の密度分布を均一化するため、プレス成形時における原料粉末の流動性を改善することを考えた。そして、本発明者らは、原料粉末に特定の割合で特定の液体を添加することにより、プレス成形時の原料粉末の流動性を改善でき、成形体の密度分布を均一化できることを見出した。最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るセラミックス成形体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形するセラミックス成形体の製造方法である。上記セラミックス成形体の製造方法は、成形助剤として、前記原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、前記原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備える。
上記セラミックス成形体の製造方法によれば、原料粉末に上記特定の粘度を有する液体を上記特定の割合で添加することで、プレス成形時に原料粉末が流動することにより、セラミックス成形体の密度分布を均一化できる。液体の粘度が2.0mPa・s以上であることで、金型のクリアランスから液体が流出することを抑制でき、流動性の改善効果が発揮される。液体の粘度が5000mPa・s以下であることで、原料粉末が流動し易く、流動性の改善効果が得られ易い。一方、液体の添加量が10体積%以上であることで、原料粉末が十分に流動でき、流動性の改善効果が十分に得られる。液体の添加量が40体積%以下であることで、プレス成形時、或いは、例えばプレス成形後に脱脂処理する際など、成形体に亀裂が発生することを抑制できる。
(2)上記セラミックス成形体の製造方法の一形態として、上記セラミックス粉末がWC粉末であることが挙げられる。
上記形態によれば、主原料としてWC粉末を含有するセラミックス成形体を製造できる。この成形体を焼結することで、WC粉末を主成分とするセラミックス焼結体、所謂超硬合金を製造できる。
(3)本発明の一態様に係るセラミックス焼結体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結するセラミックス焼結体の製造方法である。上記セラミックス焼結体の製造方法は、上記(1)又は(2)に記載の本発明の一態様に係るセラミックス成形体の製造方法により製造されたセラミックス成形体を焼結する焼結工程を備える。
上記セラミックス焼結体の製造方法によれば、上述のセラミックス成形体を焼結することで、寸法精度の高いセラミックス焼結体を得ることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法及びセラミックス焼結体の製造方法の具体例を以下に説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法及びセラミックス焼結体の製造方法の具体例を以下に説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(原料粉末)
まず、用意する原料粉末について説明する。原料粉末は、セラミックス粉末を含有する。
まず、用意する原料粉末について説明する。原料粉末は、セラミックス粉末を含有する。
(セラミックス粉末)
セラミックス粉末の種類は適宜選択できる。セラミックス粉末としては、例えば、WC粉末、TiCやTiNなどのTi化合物粉末、Al2O3粉末などが挙げられる。超硬合金の場合は、主原料としてWC粉末を含有する。サーメットの場合は、主原料としてTi化合物粉末を含有する。また、超硬合金の場合、WC粉末の他、例えば、TiC,TaC,TiN,TiCN,TaN,TaCN,ZrC,ZrN,NbC,VC及びCr3C2から選択される少なくとも1種のセラミック粉末を添加してもよい。サーメットの場合、TiC粉末やTiN粉末の他、例えば、TiCN,WC,Mo2C,TaC,TaN,ZrC,ZrN,NbC,VC及びCr3C2から選択される少なくとも1種のセラミック粉末を添加してもよい。
セラミックス粉末の種類は適宜選択できる。セラミックス粉末としては、例えば、WC粉末、TiCやTiNなどのTi化合物粉末、Al2O3粉末などが挙げられる。超硬合金の場合は、主原料としてWC粉末を含有する。サーメットの場合は、主原料としてTi化合物粉末を含有する。また、超硬合金の場合、WC粉末の他、例えば、TiC,TaC,TiN,TiCN,TaN,TaCN,ZrC,ZrN,NbC,VC及びCr3C2から選択される少なくとも1種のセラミック粉末を添加してもよい。サーメットの場合、TiC粉末やTiN粉末の他、例えば、TiCN,WC,Mo2C,TaC,TaN,ZrC,ZrN,NbC,VC及びCr3C2から選択される少なくとも1種のセラミック粉末を添加してもよい。
(その他の原料)
原料粉末には、セラミックス粉末の他、焼結後に結合相となる金属粉末を含有してもよい。金属粉末としては、例えば、鉄族金属(CoやNi)の粉末などが挙げられる。
原料粉末には、セラミックス粉末の他、焼結後に結合相となる金属粉末を含有してもよい。金属粉末としては、例えば、鉄族金属(CoやNi)の粉末などが挙げられる。
原料粉末の組成(各粉末の配合割合)は適宜選択できる。超硬合金やサーメットの場合、原料粉末中、主原料であるセラミックス粉末(例、WC粉末やTi化合物粉末)を50質量%以上、例えば70質量%以上含有することが挙げられる。セラミックス粉末の含有量は、好ましくは75質量%以上、80質量%以上、85質量%以上である。セラミックス粉末の含有量の上限は、特に限定されないが、例えば97質量%以下、95質量%以下とすることが挙げられる。また、原料粉末の粒径(各粉末の平均粒径)は、特に限定されないが、例えば0.2μm以上10μm以下、好ましくは0.5μm以上6μm以下とすることが挙げられる。ここでいう「粒径」とは、フィッシャーサブシーブサイザー(FSSS)法による平均粒径(FSSS径)のことである。超硬合金やサーメットの場合、原料粉末には公知のものを利用できる。
(添加剤)
原料粉末には、バインダや潤滑剤などの添加剤を適宜加えてもよい。バインダとしては、例えばパラフィン、ポリエチレングリコールなど、潤滑剤としては、例えばステアリン酸、シリコーンオイルなどが挙げられる。バインダや潤滑剤などの添加剤の含有量は適宜選択できる。バインダや潤滑剤のそれぞれの含有量は、例えば1質量%以上10質量%以下とすることが挙げられる。バインダや潤滑剤の含有量は、5質量%以下とすることが可能である。
原料粉末には、バインダや潤滑剤などの添加剤を適宜加えてもよい。バインダとしては、例えばパラフィン、ポリエチレングリコールなど、潤滑剤としては、例えばステアリン酸、シリコーンオイルなどが挙げられる。バインダや潤滑剤などの添加剤の含有量は適宜選択できる。バインダや潤滑剤のそれぞれの含有量は、例えば1質量%以上10質量%以下とすることが挙げられる。バインダや潤滑剤の含有量は、5質量%以下とすることが可能である。
原料粉末に複数種の粉末を使用したり、原料粉末に上記添加剤を添加したりする場合は、適宜混合するとよい。混合は、例えばボールミルやアトライターなど、湿式、乾式を問わず、公知の混合装置を利用できる。混合後、原料粉末を造粒してもよい。通常、原料粉末を造粒すると、プレス成形の際に造粒粉が破壊されて流動性が低下する。後述するように、本発明の実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法では、成形助剤となる液体を原料粉末に添加しており、プレス成形時において液体が存在することで原料粉末の流動性が助長される。そのため、造粒粉であっても、プレス成形時に十分な流動性が得られる。造粒は、例えばスプレードライ法など公知の造粒法を利用できる。
<セラミックス成形体の製造方法>
本発明の実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形することで、セラミックス成形体を製造する。セラミックス成形体の製造方法は、成形助剤として、原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備える。実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、原料粉末に上記特定の粘度を有する液体を特定の割合で添加することを特徴の1つとする。以下、成形工程について、詳しく説明する。
本発明の実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形することで、セラミックス成形体を製造する。セラミックス成形体の製造方法は、成形助剤として、原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備える。実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、原料粉末に上記特定の粘度を有する液体を特定の割合で添加することを特徴の1つとする。以下、成形工程について、詳しく説明する。
(液体の粘度)
液体の粘度は、20℃において、2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である。好ましい液体の粘度は、例えば、20℃において、10mPa・s以上4000mPa・s以下、更に20mPa・s以上、特に50mPa・s以上2000mPa・s以下である。
液体の粘度は、20℃において、2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である。好ましい液体の粘度は、例えば、20℃において、10mPa・s以上4000mPa・s以下、更に20mPa・s以上、特に50mPa・s以上2000mPa・s以下である。
(液体の添加量)
液体の添加量は、原料粉末に対して、10体積%以上40体積%以下である。好ましい液体の添加量は、例えば、原料粉末に対して、15体積%以上30体積%以下である。
液体の添加量は、原料粉末に対して、10体積%以上40体積%以下である。好ましい液体の添加量は、例えば、原料粉末に対して、15体積%以上30体積%以下である。
(液体の種類)
原料粉末に添加する液体は、有機液体であることが好ましく、液体の具体例としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ペンタエリトリトールなどが挙げられる。20℃でのグリセリン(100%)の粘度は1500mPa・s、エチレングリコールの粘度は23.5mPa・sである。原料粉末に添加する液体は1種類でもよいし、2種類以上を併用してもよい。2種類以上の液体を併用する場合、それぞれの液体の粘度が、上記特定の粘度を満たすことが挙げられる。また、粘度が異なる2種類以上の液体を混合して、上記特定の粘度を満たすように調整した混合液体であってもよい。
原料粉末に添加する液体は、有機液体であることが好ましく、液体の具体例としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ペンタエリトリトールなどが挙げられる。20℃でのグリセリン(100%)の粘度は1500mPa・s、エチレングリコールの粘度は23.5mPa・sである。原料粉末に添加する液体は1種類でもよいし、2種類以上を併用してもよい。2種類以上の液体を併用する場合、それぞれの液体の粘度が、上記特定の粘度を満たすことが挙げられる。また、粘度が異なる2種類以上の液体を混合して、上記特定の粘度を満たすように調整した混合液体であってもよい。
液体は、原料粉末に含有するセラミックス粉末などの酸化を抑制するため、水分の含有量が少ないことが好ましく、例えば、液体中に含まれる水分が10体積%以下、更に5体積%以下であることが好ましい。また、液体は、上述のバインダ(例、パラフィン)を化学的に溶解可能な液体であってもよく、例えば、同じパラフィンで融点の低いものが挙げられる。
(液体の添加方法)
液体の添加方法は、特に問わない。例えば、原料粉末を金型に充填する前に、予め原料粉末に液体を加えて混合・混練しておいたり、原料粉末を金型に充填した後、液体を滴下などして金型へ注入したりすることなどが挙げられる。原料粉末に液体を滴下などして添加する方法であっても、原料粉末に液体が浸透し、またプレス成形時の圧力によって原料粉末全体に液体が行き渡ることから、原料粉末の流動性が改善される。
液体の添加方法は、特に問わない。例えば、原料粉末を金型に充填する前に、予め原料粉末に液体を加えて混合・混練しておいたり、原料粉末を金型に充填した後、液体を滴下などして金型へ注入したりすることなどが挙げられる。原料粉末に液体を滴下などして添加する方法であっても、原料粉末に液体が浸透し、またプレス成形時の圧力によって原料粉末全体に液体が行き渡ることから、原料粉末の流動性が改善される。
(プレス成形)
成形工程では、上述した原料粉末をプレス成形して、所定の形状の成形体(圧粉体)を得る。プレス成形は、金型を用いて行う。作製する成形体の形状は、特に問わないが、例えば、部分的に厚さが異なる形状とすることが挙げられる。部分的に厚さが異なり、厚肉部と薄肉部とを有する形状としては、切削チップを例に挙げれば、例えばAXMT123504PEER(住友電工ハードメタル株式会社製の型番)形状などが挙げられる。プレス成形の条件は、適宜設定できる。プレス成形の成形圧力は、例えば9.8MPa(0.1ton/cm2)以上980MPa(10ton/cm2)以下、好ましくは29.4MPa(0.3ton/cm2)以上490MPa(5ton/cm2)以下とすることが挙げられる。プレス成形条件は、公知の条件を採用できる。
成形工程では、上述した原料粉末をプレス成形して、所定の形状の成形体(圧粉体)を得る。プレス成形は、金型を用いて行う。作製する成形体の形状は、特に問わないが、例えば、部分的に厚さが異なる形状とすることが挙げられる。部分的に厚さが異なり、厚肉部と薄肉部とを有する形状としては、切削チップを例に挙げれば、例えばAXMT123504PEER(住友電工ハードメタル株式会社製の型番)形状などが挙げられる。プレス成形の条件は、適宜設定できる。プレス成形の成形圧力は、例えば9.8MPa(0.1ton/cm2)以上980MPa(10ton/cm2)以下、好ましくは29.4MPa(0.3ton/cm2)以上490MPa(5ton/cm2)以下とすることが挙げられる。プレス成形条件は、公知の条件を採用できる。
<セラミックス焼結体の製造方法>
本発明の実施形態に係るセラミックス焼結体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結することで、セラミックス焼結体を製造する。セラミックス焼結体の製造方法は、上述した実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法により製造されたセラミックス成形体を焼結する焼結工程を備える。以下、焼結工程について、詳しく説明する。
本発明の実施形態に係るセラミックス焼結体の製造方法は、セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結することで、セラミックス焼結体を製造する。セラミックス焼結体の製造方法は、上述した実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法により製造されたセラミックス成形体を焼結する焼結工程を備える。以下、焼結工程について、詳しく説明する。
(焼結)
焼結の条件は、適宜設定できる。焼結温度は、例えば1300℃以上1600℃以下、好ましくは1350℃以上1550℃以下とすることが挙げられる。また、焼結時の雰囲気は、例えば不活性ガス雰囲気又は真空雰囲気とすることが挙げられる。真空雰囲気の場合、真空度を例えば10kPa以下とすることが挙げられる。不活性ガス雰囲気の場合、加圧雰囲気とすることが挙げられる。上述したセラミックス成形体は、成形助剤となる液体を添加した原料粉末をプレス成形したものであり、液体を余分に含有しているため、成形体の密度の絶対値が低くなる可能性があることから、不活性ガス雰囲気中で加圧焼結を行うことが好ましい場合があると考えられる。加圧雰囲気としては、例えば3.0MPa以上20MPa以下、好ましくは5.0MPa以上12MPa以下とすることが挙げられる。不活性ガスとしては、例えばアルゴンや窒素などが挙げられる。
焼結の条件は、適宜設定できる。焼結温度は、例えば1300℃以上1600℃以下、好ましくは1350℃以上1550℃以下とすることが挙げられる。また、焼結時の雰囲気は、例えば不活性ガス雰囲気又は真空雰囲気とすることが挙げられる。真空雰囲気の場合、真空度を例えば10kPa以下とすることが挙げられる。不活性ガス雰囲気の場合、加圧雰囲気とすることが挙げられる。上述したセラミックス成形体は、成形助剤となる液体を添加した原料粉末をプレス成形したものであり、液体を余分に含有しているため、成形体の密度の絶対値が低くなる可能性があることから、不活性ガス雰囲気中で加圧焼結を行うことが好ましい場合があると考えられる。加圧雰囲気としては、例えば3.0MPa以上20MPa以下、好ましくは5.0MPa以上12MPa以下とすることが挙げられる。不活性ガスとしては、例えばアルゴンや窒素などが挙げられる。
<実施形態に係る発明の効果>
実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、原料粉末に特定の粘度を有する液体を特定の割合で添加することにより、プレス成形時の原料粉末の流動性を改善でき、成形体の密度分布を均一化できる。成形体の密度分布が均一化されるメカニズムは次のように考えられる。原料粉末に液体を添加することで、プレス成形時に原料粉末が流動し易くなる。そして、プレス成形した際、金型に充填した原料粉末にかかる圧力が均等になるように原料粉末の流動が起こり、原料粉末が均等に圧縮される。そのため、部分的に厚さが異なる形状であっても、原料粉末の流動により、薄肉部と厚肉部とで圧縮度が均等になり易く、密度差が生じ難い。したがって、セラミックス成形体の密度分布を均一化でき、これを焼結することで、寸法精度の高いセラミックス焼結体を得ることができる。
実施形態に係るセラミックス成形体の製造方法は、原料粉末に特定の粘度を有する液体を特定の割合で添加することにより、プレス成形時の原料粉末の流動性を改善でき、成形体の密度分布を均一化できる。成形体の密度分布が均一化されるメカニズムは次のように考えられる。原料粉末に液体を添加することで、プレス成形時に原料粉末が流動し易くなる。そして、プレス成形した際、金型に充填した原料粉末にかかる圧力が均等になるように原料粉末の流動が起こり、原料粉末が均等に圧縮される。そのため、部分的に厚さが異なる形状であっても、原料粉末の流動により、薄肉部と厚肉部とで圧縮度が均等になり易く、密度差が生じ難い。したがって、セラミックス成形体の密度分布を均一化でき、これを焼結することで、寸法精度の高いセラミックス焼結体を得ることができる。
[実施例1]
超硬合金の原料粉末を用意して、種々の条件でセラミックス成形体の試料を作製し、これを焼結して評価を行った。
超硬合金の原料粉末を用意して、種々の条件でセラミックス成形体の試料を作製し、これを焼結して評価を行った。
原料粉末として、平均粒径が3.0μmのWC粉末と、平均粒径が1.5μmのCo粉末とを用意した。そして、WC粉末が90質量%、Co粉末が10質量%となるように配合して、これを主原料粉末とした。
この主原料粉末に、造粒用バインダとして固体のパラフィンを表1に示す質量割合で添加して、原料粉末を調整した。固体パラフィンの添加量は、原料粉末中の固体パラフィンの質量割合であり、主原料粉末(WC粉末+Co粉末)と固体パラフィンとの合計質量に対する固体パラフィンの質量比で表している。この原料粉末を、エタノール溶媒中、ボールミルを用いて60時間混合して混合物を得た。混合後、混合物をスプレードライ乾燥して造粒した。
造粒した原料粉末に表1に示す成形助剤を添加した後、50MPaの成形圧力でプレス成形して、表1に示す成形体の試料No.1−1〜1−6及びNo.1−11〜1−17を作製した。作製した成形体の形状、成形助剤の種類及び添加量は、次のとおりである。
(成形体の形状)
図1を参照して、作製した成形体の形状を説明する。作製した成形体は、図1に示すような、厚さ方向に段階的に径が大きくなる3段の円柱から構成されており、各段の円柱部の中心が同心上に位置する(図中、細線矢印は厚さ方向を示す)。ここでは、成形体10において、最も径が小さい円柱部を最小径部A、最も径が大きい円柱部を最大径部C、中間の径を有する円柱部を中間径部Bとする。成形体の寸法は、最小径部Aの直径が20mm、厚さが5mm、中間径部Bの直径が30mm、厚さが5mm、最大径部Cの直径が40mm、厚さが10mmとした。また、成形体10は、厚さ方向に加圧してプレス成形することにより、一体に圧縮成形されている(図中、白抜き矢印は加圧方向を示す)。つまり、成形体10は、厚さ方向から見て、最小径部A、中間径部B及び最大径部Cが重なる領域が厚さの最も厚い厚肉部で、最小径部A及び中間径部Bからはみ出す最大径部Cのみの領域が厚さの最も薄い薄肉部であり、部分的に厚さが異なる。
図1を参照して、作製した成形体の形状を説明する。作製した成形体は、図1に示すような、厚さ方向に段階的に径が大きくなる3段の円柱から構成されており、各段の円柱部の中心が同心上に位置する(図中、細線矢印は厚さ方向を示す)。ここでは、成形体10において、最も径が小さい円柱部を最小径部A、最も径が大きい円柱部を最大径部C、中間の径を有する円柱部を中間径部Bとする。成形体の寸法は、最小径部Aの直径が20mm、厚さが5mm、中間径部Bの直径が30mm、厚さが5mm、最大径部Cの直径が40mm、厚さが10mmとした。また、成形体10は、厚さ方向に加圧してプレス成形することにより、一体に圧縮成形されている(図中、白抜き矢印は加圧方向を示す)。つまり、成形体10は、厚さ方向から見て、最小径部A、中間径部B及び最大径部Cが重なる領域が厚さの最も厚い厚肉部で、最小径部A及び中間径部Bからはみ出す最大径部Cのみの領域が厚さの最も薄い薄肉部であり、部分的に厚さが異なる。
図1に示す成形体10は、図2に示すような金型200を用いて、原料粉末100をプレス成形することにより作製した。金型200は、型孔を有するダイ210と、型孔内に挿通配置される下パンチ220と、下パンチ220に対向配置され、下パンチ220と共に原料粉末100を押圧する上パンチ221とを備える。プレス成形は、ダイ210の型孔と下パンチ220とで形成される金型空間に原料粉末100を充填した後、下パンチ220と上パンチ221とで原料粉末200を加圧して行う。この例では、下パンチ220の上端面(原料粉末200を加圧する面)の中央に、深さ方向に段階的に径が小さくなる2段の円形孔が形成されており、この円形孔は、図1に示す成形体10における最小径部A及び中間径部Bに対応する形状になっている。つまり、下パンチ220は、成形体10の最小径部A側の端面を加圧する。ここで、最小径部A側の端面とは、成形体10を最小径部A側から見て、最小径部Aの端面、最小径部Aからはみ出す中間径部Bの端面、並びに、中間径部Bからはみ出す最大径部Cの端面が含まれる。一方、上パンチ22の下端面(原料粉末200を加圧する面)は、平坦であり、成形体10の最大径部Cの端面を加圧する。
(成形助剤の種類・添加量)
表1に示す試料No.1−1〜1−4及びNo.1−12,1−13では、成形助剤として液体のグリセリン(100%)を、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−5では、成形助剤として、グリセリン(100%)とエチレングリコールとを混合した液体を、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。グリセリンとエチレングリコールとの混合比は体積比で5:5とした。
試料No.1−6では、成形助剤として液体のエチレングリコールを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−14では、成形助剤として液体のエポキシレジンを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−15では、成形助剤として液体のエタノールを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
表1に示す試料No.1−1〜1−4及びNo.1−12,1−13では、成形助剤として液体のグリセリン(100%)を、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−5では、成形助剤として、グリセリン(100%)とエチレングリコールとを混合した液体を、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。グリセリンとエチレングリコールとの混合比は体積比で5:5とした。
試料No.1−6では、成形助剤として液体のエチレングリコールを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−14では、成形助剤として液体のエポキシレジンを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
試料No.1−15では、成形助剤として液体のエタノールを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。
グリセリン(100%)、エチレングリコール、エポキシレジン、エタノールの20℃における各粘度は、次のとおりである。
グリセリン(100%):1500mPa・s
エチレングリコール:23.5mPa・s
エポキシレジン:8000mPa・s
エタノール:1.2mPa・s
グリセリン(100%):1500mPa・s
エチレングリコール:23.5mPa・s
エポキシレジン:8000mPa・s
エタノール:1.2mPa・s
上述の各試料において、液体の添加は、原料粉末を金型に充填後、原料粉末の上からシリンジを用いて注入した。
他方、試料No.1−11,1−17では、成形助剤を添加せず、固体パラフィンのみを混合した原料粉末とした。
試料No.1−16では、成形助剤として固体パラフィンを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。ここでは、原料粉末を金型に充填する前に、成形助剤として添加する固体パラフィンを原料粉末に混合して添加した。
試料No.1−16では、成形助剤として固体パラフィンを、原料粉末に対して表1に示す体積割合で添加した。ここでは、原料粉末を金型に充填する前に、成形助剤として添加する固体パラフィンを原料粉末に混合して添加した。
上述の各試料における成形助剤の添加量は、原料粉末の体積に対する成形助剤の体積割合であり、原料粉末の体積を100とした場合の成形助剤の体積比で表している。例えば、成形助剤の添加量が20体積%とは、原料粉末の体積を100としたとき、添加した成形助剤の体積が20であることを意味する。
試料No.1−13の成形体は、亀裂が発生したため成形できなかった。
作製した試料No.1−1〜1−6及びNo.1−11〜1−17(但し、試料No.1−13を除く)の成形体を、真空雰囲気で1400℃×1時間焼結して焼結体(超硬合金)を得た。そして、各試料の成形体について、焼結による収縮量のばらつきを評価した。
収縮量のばらつきの評価は、次のようにして行った。成形体を焼結して焼結体としたときの最小径部A、中間径部B及び最大径部Cの各部における収縮比を求めた。収縮比は、成形体の各部における径を焼結前後で測定して変化量を求めたものであり、[焼結後の径/焼結前の径]により算出した値である。ここでは、最小径部A、中間径部B及び最大径部Cの収縮比をそれぞれSA、SB及びSCとする。また、SA、SB及びSCのうち、最大値と最小値との差SDを求めた。SDの値が小さいほど、焼結による収縮量のばらつきが小さいことを意味する。評価した各試料におけるSA、SB及びSC並びにSDを表2に示す。
表2の結果から、成形助剤として、粘度が2.0〜5000mPa・sの液体を10〜40体積%の割合で原料粉末に添加した試料No.1−1〜1−6の成形体は、SDが0.010以下であり、焼結による収縮量のばらつきが小さく、焼結体の寸法精度が高いことが分かる。この結果から、試料No.1−1〜1−6の成形体は、プレス成形時における原料粉末の流動性が改善され、密度分布が均一化されていると考えられる。特に、液体の添加量を15〜30体積%とし、粘度が50mPa・s以上の液体を用いた試料No.1−2,1−3,1−5の成形体は、SDが0.008以下であり、焼結体の寸法精度がより高いことが分かる。そのため、試料No.1−2,1−3,1−5の成形体は、流動性の改善効果がより高く、密度分布がより均一であると考えられる。
これに対し、成形助剤として液体を添加していない試料No.1−11,1−16,1−17の成形体は、焼結による収縮量のばらつきが大きく、焼結体の寸法精度が劣っていた。そのため、試料No.1−11,1−16,1−17の成形体は、密度分布が不均一であると考えられる。これは、液体を添加していないため、プレス成形時に原料粉末が流動し難いことが原因と考えられる。
液体の粘度が低い試料No.1−15の成形体は、焼結による収縮量のばらつきが大きく、焼結体の寸法精度が劣っていた。これは、液体の粘度が低いため、プレス成形時に金型のクリアランスから液体が流出したことから、流動性の改善効果が十分に得られなかったことが原因と考えられる。一方、液体の粘度が高い試料No.1−14の成形体も、焼結による収縮量のばらつきが大きく、焼結体の寸法精度が劣っていた。これは、液体の粘度が高いため、プレス成形時に原料粉末の流動が十分に起こらず、流動性の改善効果が十分に得られなかったことが原因と考えられる。
また、液体の添加量が少ない試料No.1−12の成形体は、焼結による収縮量のばらつきが大きく、焼結体の寸法精度が劣っていた。これは、液体の添加量が少ないため、流動性の改善効果が十分に得られなかったことが原因と考えられる。一方、液体の添加量が多い試料No.1−13の成形体は、プレス成形時に亀裂が発生しており、液体の増加は成形性の悪化を招くと考えられる。
本発明のセラミックス成形体の製造方法及びセラミックス焼結体の製造方法は、セラミックス粉末を焼結した焼結体(焼結合金)の製造に好適に利用できる。
10 セラミックス成形体
A 最小径部 B 中間径部 C 最大径部C
100 原料粉末
200 金型
210 ダイ 220 下パンチ 221 上パンチ
A 最小径部 B 中間径部 C 最大径部C
100 原料粉末
200 金型
210 ダイ 220 下パンチ 221 上パンチ
Claims (3)
- セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形するセラミックス成形体の製造方法であって、
成形助剤として、前記原料粉末に対して10体積%以上40体積%以下の割合で、20℃での粘度が2.0mPa・s以上5000mPa・s以下である液体を1種又は2種以上添加し、前記原料粉末を金型に充填してプレス成形する成形工程を備えるセラミックス成形体の製造方法。 - 前記セラミックス粉末がWC粉末である請求項1に記載のセラミックス成形体の製造方法。
- セラミックス粉末を含有する原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結するセラミックス焼結体の製造方法であって、
請求項1又は請求項2に記載のセラミックス成形体の製造方法により製造されたセラミックス成形体を焼結する焼結工程を備えるセラミックス焼結体の製造方法。
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Citations (2)
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JP2003277154A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-10-02 | Kyocera Corp | セラミックスの製造方法 |
JP2012036079A (ja) * | 2010-07-14 | 2012-02-23 | Sumitomo Chemical Co Ltd | グリーン成形体、および、チタン酸アルミニウム焼成体の製造方法 |
-
2014
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