JP2016106819A - マット固定具 - Google Patents

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【課題】雄グロメットの雌グロメットへの押し込みの程度を確認することができることにより、また、マット固定具が水平に装着されていることを確認することができることにより、マット穴補強時の品質管理が容易である、マット固定具を提供する。【解決手段】前記マット固定具10は、外壁面11に多段の係止用溝14を備えた筒部11と、前記筒部の一方の端部の外周に形成されるフランジ部12とを有する雄グロメット1と、前記雄グロメットの筒部を挿入可能で、且つ、内周面に一段の係止用突起を備えた開口部を有する円盤状雌グロメット2とからなる。【選択図】図5

Description

本発明は、マット固定具に関する。
特許文献1には、図11に示すような、マット109に使用するための、多段の係止用溝を備えた内筒部111を有する雄グロメット101と、係止爪を備えた外筒部129を有する雌グロメット102とからなるマット固定具110が開示されている。
このマット固定具は、雄グロメットの内筒部を雌グロメットの外筒部へ押し込むことによって、マット穴を補強することができる。なお、このマット固定具は、多段の係止用溝を備えた内筒部を有するため、種々のマットの厚さに対応することができる。
しかしながら、このようなマット固定具を使用してマット穴を補強した場合、図11から明らかなように、押し込みの程度が分かりづらく、マット穴補強時の品質管理が難しいとの欠点があった。また、マット固定具が水平に装着されているか否かが分かりづらく、この点からも、マット穴補強時の品質管理が難しいとの欠点があった。
特開2002−193016号公報
本発明の第1の課題は、雄グロメットの雌グロメットへの押し込みの程度を確認することができ、マット穴補強時の品質管理が容易である、マット固定具を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、マット固定具が水平に装着されていることを確認することができ、マット穴補強時の品質管理が容易である、マット固定具を提供することにある。
本発明は、
[1]外壁面に多段の係止用溝を備えた筒部と、前記筒部の一方の端部の外周に形成されるフランジ部とを有する雄グロメットと、前記雄グロメットの筒部を挿入可能で、且つ、内周面に一段の係止用突起を備えた開口部を有する円盤状雌グロメットとからなる、マット固定具、
[2]雄グロメット筒部に、係止用溝の数に応じた記号が付されている、[1]のマット固定具、
[3]雄グロメット筒部の周方向に、前記記号が複数箇所に付されている、[2]のマット固定具、
[4]係止用溝を雄グロメット筒部の下端近傍から上端に向かって備えている、[1]〜[3]のいずれかのマット固定具、
[5]雄グロメット筒部が、外壁面に多段の係止用溝を備えた第1中空筒部と、その内部に、高さ方向にスリットを有する第2中空筒部とを有する、[1]〜[4]のいずれかのマット固定具、
[6]雄グロメットの天井部が開口しており、第2中空筒部の内壁面に突起を有する、[5]のマット固定具、
[7]前記突起を、第2中空筒部の内壁面の全周にわたって有する、[6]のマット固定具、
[8]雄グロメット筒部の外周の形状及び大きさと、円盤状雌グロメット開口部の形状及び大きさが、略同一である、[1]〜[7]のいずれかのマット固定具
に関する。
前記[1]の本発明のマット固定具によれば、雄グロメットを円盤状雌グロメットに押し込んだ場合、円盤状雌グロメットから突出した雄グロメットの係止用溝の数を数えることができるため、雄グロメットの円盤状雌グロメットへの押し込みの程度を確認することができる。
本発明の好適態様である前記[2]のマット固定具によれば、雄グロメットの係止用溝の数を数えなくても、記号から、押し込みの程度を容易に確認することができる。
本発明の好適態様である前記[3]のマット固定具によれば、全ての記号が同じように確認できれば、マット固定具が水平に装着されていることを意味するため、マット穴補強時の品質管理が容易である。
本発明の好適態様である前記[4]のマット固定具によれば、種々の厚さのマットに対応することができる。
本発明の好適態様である前記[5]のマット固定具によれば、第2中空筒部がスリットを有することによって、車両のマット固定用クリップを挿入した時に拡径することができるため、車両のクリップと勘合し、マットが固定しやすくなる。
本発明の好適態様である前記[6]のマット固定具によれば、車両のクリップを挿入して突起に勘合させることができるため、勘合具合を目視により確認することができる。
本発明の好適態様である前記[7]のマット固定具によれば、突起を全周にわたって有するため、車両のクリップの勘合具合を、傾きを含めて、確認することができる。
本発明の好適態様である前記[8]のマット固定具によれば、雄グロメットと円盤状雌グロメットとが密着できるため、カーペットマットのパイルが円盤状雌グロメットからはみ出さない。
雄グロメットを円盤状雌グロメットに押し込んだ状態の本発明のマット固定具の一態様(以下、本実施態様と称する)を模式的に示す斜視図である。 図1に示す雄グロメットを模式的に示す斜視図である。 図1に示す円盤状雌グロメットを模式的に示す斜視図である。 図1に示す本発明のマット固定具の一態様(本実施態様)を模式的に示す側面図及び断面図(図7のA−A線および図9のB−B線断面図)である。 図1及び図4に示す本発明のマット固定具の一態様(本実施態様)を、雄グロメットと円盤状雌グロメットとを分離した状態で、模式的に示す側面図である。 図1及び図4に示す本発明のマット固定具の一態様(本実施態様)を、雄グロメットと円盤状雌グロメットとを分離した状態で、模式的に示す断面図(図7のA−A線および図9のB−B線断面図)である。 図1及び図4に示す雄グロメットを模式的に示す平面図である。 図1及び図4に示す雄グロメットを模式的に示す底面図である。 図1及び図4に示す円盤状雌グロメットを模式的に示す平面図である。 図1及び図4に示す円盤状雌グロメットを模式的に示す底面図である。 特許文献1(特開2002−193016号公報)に記載の従来公知のマット固定具を、マットに固定した状態を示す正面断面図である。
以下、本発明のマット固定具について、図面を参照しながら説明する。
図1は、雄グロメットを円盤状雌グロメットに押し込んだ状態の本発明のマット固定具の一態様(以下、本実施態様と称する)を模式的に示す斜視図である。図2及び図3は、それぞれ、図1に示す雄グロメット及び円盤状雌グロメットを模式的に示す斜視図である。図4は、図1に示す本発明のマット固定具の一態様(本実施態様)を模式的に示す側面図及び断面図(図7のA−A線および図9のB−B線断面図)である。図5及び図6は、それぞれ、図1及び図4に示す本発明のマット固定具の一態様(本実施態様)を、雄グロメットと円盤状雌グロメットとを分離した状態で、模式的に示す側面図及び断面図(図7のA−A線および図9のB−B線断面図)である。図7及び図8は、それぞれ、図1及び図4に示す雄グロメットを模式的に示す平面図及び底面図である。図9及び図10は、それぞれ、図1及び図4に示す円盤状雌グロメットを模式的に示す平面図及び底面図である。
本発明のマット固定具10は、雄グロメット1と円盤状雌グロメット2とからなる。
雄グロメット1は、筒部11と、その一方の端部(本実施態様では上端部)の外周に形成されるフランジ部12とからなる。また、円盤状雌グロメット2は、その中央に、雄グロメット1の筒部11を挿入可能な開口部21を有する。
雄グロメット1のフランジ部12において、筒部11と反対側の面12aは、マット固定具としてマットに装着した際にマット表面に表れる装飾面であり、その反対面12bは、マットと接する面である。フランジ部12のマットと接する側の面12bには、突起13が複数個(本実施態様では4個)設けられており、マット装着時にマットに食い込んで、固定具が回転するのを防止することができる。突起の数は、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
雄グロメット1の筒部11の外壁面11aには、円周方向に延びる(すなわち、フランジ部12と平行に延びる)係止用溝14が、上下方向に複数段(本実施態様では3段)設けられている。係止用溝は、全周にわたって連続して設けることもできるが、マットに装着した際に、雄グロメットと円盤状雌グロメットとが回転してずれることを防止するために、係止用溝を設ける領域(図5の領域14a)と、設けない領域(図5の領域14b)とが交互になるように配置することが好ましい。本実施態様では、係止用溝14を設ける領域を、一周当たり4箇所設けているが、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
雄グロメット筒部11の外壁面11aに設ける係止用溝14は、筒部11におけるフランジ部12と反対側の端部(本実施態様では下端)近傍から、もう一方の端部(本実施態様では上端)に向かって、複数段配置する。このように配置することによって、種々の厚さのマットに対応することができる。本実施態様では、係止用溝14を3段設けているが、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
円盤状雌グロメット2は、その中央に、開口部21を有する。前記開口部21は、内周面21aに一段の係止用突起22を備えており、雄グロメット1の筒部11を開口部21に挿入すると、係止用突起22が、複数段のいずれかの段の係止用溝14にはまり込むことにより、雄グロメット1と円盤状雌グロメット2とが連結される。本発明においては、雄グロメットの筒部の外周の形状及び大きさと、円盤状雌グロメット開口部の形状及び大きさが、略同一であると、雄グロメットと円盤状雌グロメットとが密着でき、カーペットマットのパイルが円盤状雌グロメットからはみ出さないため、好ましい。
円盤状雌グロメット開口部21の内周面21aに設ける係止用突起22は、雄グロメット筒部11の係止用溝14が全周にわたって連続している場合、開口部21の内周面21aの全周にわたって連続して設けることもできるが、マットに装着する際に、係止用突起22の変形により、雄グロメット筒部11の係止用溝14にはまりやすいように、係止用突起を設ける領域と、設けない領域とが交互になるように配置することが好ましい。本実施態様では、係止用突起を設ける領域を、4箇所設けているが、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
円盤状雌グロメット2において、雄グロメット1のフランジ部12と対向する面2aは、マット固定具としてマットに装着した際にマットと接する面であり、その反対面2bは、マット裏面に露出する面である。円盤状雌グロメット2のマットと接する側の面2aには、突起23が複数個(本実施態様では8個)設けられており、マット装着時にマットに食い込んで、固定具が回転するのを防止することができる。突起の数は、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
本発明においては、雄グロメット筒部11の外壁面11aに、各係止用溝14に対応する記号を付すことができる。例えば、本実施態様では、図5に示すように、外壁面11aに設けた3段の係止用溝14に対して、係止用溝とそれに隣接する係止用溝との間の領域14bに、数字「2」及び「3」が横向きに付されている。
例えば、マットの厚みが中程度で、係止用突起22が中央(すなわち、下から数えて2段目)の係止用溝14にはまり込むまで、雄グロメット筒部11を円盤状雌グロメットの開口部21に押し込んだ場合、雄グロメット筒部11の下端が、円盤状雌グロメットの下面2bから下方向に突出し、その外壁面11aに「2」の数字を確認することができる。また、マットの厚みが薄く、係止用突起が最も上側(すなわち、下から数えて3段目)の係止用溝にはまり込むまで、雄グロメット筒部を円盤状雌グロメットの開口部に押し込んだ場合、円盤状雌グロメットの下面から下方向に突出した外壁面に、「2」及び「3」の数字を確認することができる。
前記記号としては、例えば、数字、アルファベット、ドット、文字などを挙げることができる。また、外壁面に記号を付す方法としては、例えば、成形、印刻、印刷などを挙げることができる。このような記号を付すことにより、係止用溝の数を数えなくても、雄グロメットの円盤状雌グロメットへの押し込みの程度を容易に確認することができる。
また、本発明では、このような記号を、雄グロメット筒部の周方向に複数箇所設けることができ、全ての記号が同じように確認できれば、マット固定具が水平に装着されていることを容易に確認できる。
本発明においては、雄グロメット筒部の外壁面に前記記号を付す場合には、外壁面の曲面にそのまま付すこともできるし、あるいは、図5、図6に示すように、平面になるように加工した外壁面(図5、図6における領域14c)に付すこともできる。
本発明においては、雄グロメットにおける、多段の係止用溝を備えた前記筒部として、本実施態様に示すように、内部が中空の筒部(以下、第1中空筒部と称する)11を使用することができ、更に、前記第1中空筒部11の内部に、高さ方向にスリット15を有する中空筒部(以下、第2中空筒部と称する)11’を設けることができる。本実施態様では、6個のスリット15を設けているが、本発明では特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。第2中空筒部がスリットを有することによって、車両のマット固定用クリップを挿入した時に拡径することができるため、車両のクリップと勘合し、マットが固定しやすくなる。
本発明において、前記の第2中空筒部11’を設ける場合には、車両のクリップと勘合させるための突起を、第2中空筒部の内壁面11’aに内向きに設けることが好ましい。このような突起としては、本実施態様において、内壁面11’aの中央よりやや下に設けた突起16、内壁面11’aの下端に設けた突起17等を挙げることができる。特に、天井部が開口されている雄グロメットにおいて、内壁面の中央よりやや下に突起を設けた場合、車両のクリップを挿入して突起に勘合させる際に、勘合具合を目視で確認することができるため、好ましい。
また、天井部が開口されている雄グロメットにおいて、内壁面の中央よりやや下に突起を設けた場合、更に、前記突起が、第2中空筒部の内壁面の全周にわたって設けられていると、車両のクリップの勘合具合を、傾きを含めて確認することができるため、より好ましい。
本発明においては、雄グロメット及び円盤状雌グロメットを形成する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、あるいは、ポリアミド、ポリアセタール等のエンジニアリングプラスチック等を用いて成形することができる。
本発明のマット固定具は、自動車等のフロアマットに設けるマット穴の補強の用途に用いることができる。
1・・・雄グロメット;2・・・円盤状雌グロメット;10・・・マット固定具;
11・・・筒部(第1中空筒部);11’・・・第2中空筒部;12・・・フランジ部;13・・・突起;14・・・係止用溝;15・・・スリット;
16・・・突起;17・・・突起;
21・・・開口部;22・・・係止用突起。

Claims (8)

  1. 外壁面に多段の係止用溝を備えた筒部と、前記筒部の一方の端部の外周に形成されるフランジ部とを有する雄グロメットと、前記雄グロメットの筒部を挿入可能で、且つ、内周面に一段の係止用突起を備えた開口部を有する円盤状雌グロメットとからなる、マット固定具。
  2. 雄グロメット筒部に、係止用溝の数に応じた記号が付されている、請求項1に記載のマット固定具。
  3. 雄グロメット筒部の周方向に、前記記号が複数箇所に付されている、請求項2に記載のマット固定具。
  4. 係止用溝を雄グロメット筒部の下端近傍から上端に向かって備えている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマット固定具。
  5. 雄グロメット筒部が、外壁面に多段の係止用溝を備えた第1中空筒部と、その内部に、高さ方向にスリットを有する第2中空筒部とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマット固定具。
  6. 雄グロメットの天井部が開口しており、第2中空筒部の内壁面に突起を有する、請求項5に記載のマット固定具。
  7. 前記突起を、第2中空筒部の内壁面の全周にわたって有する、請求項6に記載のマット固定具。
  8. 雄グロメット筒部の外周の形状及び大きさと、円盤状雌グロメット開口部の形状及び大きさが、略同一である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマット固定具。
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