遊技場に複数配置される遊技機に対応して設けられ、管理装置と通信可能な台間装置であって、運営モードを切り替える切替手段と、遊技に利用可能な遊技媒体数を示す持玉数を記憶する持玉数記憶手段と、前記管理装置から加算すべき加算持玉数を受信すると、前記持玉数記憶手段に記憶されている持玉数に当該加算持玉数を加算する持玉数演算手段と、遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、を備える構成とすることにより、遊技場の新規開店時等に行われる遊技機の無料開放時の、又は遊技機の不具合の確認等のために行われるテスト打ち時の遊技場の従業員の作業負担を極力抑制することができる。
図1は、遊技設備管理システムAの構成を示す概念図である。遊技設備管理システムAは、台間装置10と管理装置20とから構成されており、これらは通信回線を通じて接続され、情報及び信号の送受信が相互に可能である。
台間装置10は、図2に示すように遊技機1に対応して設けられており、本実施例では遊技媒体の払出機能を備えている。図2では、遊技機1としてパチンコ機が示されており、遊技媒体の一例としてのパチンコ玉を払い出す台間装置10が示されているが、本実施例でいう遊技機1は、パチンコ機だけでなく、遊技場に配設されているものであれば、種類は問わず、スロットマシンやパロット等も含まれる。そのため台間装置10が払い出す遊技媒体の種類も、パチンコ玉に限らず、コインの場合もある。台間装置10は少なくとも、払出指令手段11、払出手段12、持玉数記憶手段13、持玉数演算手段14、表示手段15、識別情報記憶手段16、切替手段17、を備えている。
払出指令手段11は、例えば払出ボタンであり、遊技者等により押し下げ等の払出操作が行われると、遊技媒体の払い出しを要求する払出信号を、払出手段12に送出する。払出手段12は、払出指令手段11から払出信号を受信すると所定量の遊技媒体を払い出して、遊技機1に供給する制御機構である。持玉数記憶手段13は、例えば大容量メモリーとして機能するハードディスク(HD)を用いることができ、持玉数を記憶する。
持玉数演算手段14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができ、管理装置20から加算持玉数と持玉加算要求信号を受信すると、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に台間装置10の運営モードが自動持玉付与モードに切り替わった旨と、加算後の持玉数を表示させる。
また持玉数演算手段14は、払出信号を受信すると、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から所定量の遊技媒体数を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に、減算後の持玉数を表示させる。
持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が所定値以下、あるいはゼロになると、識別情報記憶手段16から自身を特定する台間装置10の識別情報を呼び出して、当該識別情報と共に、持玉数不足信号を管理装置20に送出する。
また、持玉数演算手段14は、再加算持玉数と持玉加算要求信号を受信すると、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、再加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に、加算後の持玉数を表示させる。
表示手段15は、各種の情報、例えば遊技に関する情報や遊技機1の稼働情報を表示したり、本発明の遊技設備管理システムAを制御するコマンドやそれに対する応答出力等を表示したりする、7セグメントディスプレイ、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、モニタ等である。表示手段15は特に、持玉数を表示する。
識別情報記憶手段16は、例えば大容量メモリーとして機能するハードディスク(HD)を用いることができ、自身の台間装置10を識別する、数字、文字、又はそれらの組み合わせからなる識別情報を記憶する。
切替手段17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができ、台間装置10のモード変更を指令するモード切替信号を受信すると、台間装置10の運営モードを自動持玉付与モード以外のモードから自動持玉付与モードに、又は自動持玉付与モードから自動持玉付与モード以外のモードに切り替える(この自動持玉付与モードは、「通常の運営モードとは異なるモード」の一例である)。また、この切替が完了すると管理装置20に対して切替完了信号を送出する。なお、本実施例において、運営モードは少なくとも、自動持玉付与モード、これを終了した場合に切り替わる通常閉店モード、更に遊技場の営業時に使用する通常営業モードを設け、遊技場の営業時間中は通常営業モードで運用し、営業時間以外は閉店処理がなされた後の通常閉店モードとして運用する。本実施例では通常営業モードと通常閉店モードをまとめて通常モードと称する(この通常モードは、「通常の運営モード」の一例である)。この通常モードにおいて所定の切替操作を行うことにより、自動持玉付与モードに切り替わる構成としている。ただし、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の構成例では少なくとも本発明にいう自動持玉付与モードに相当する運営モード、及び遊技場の営業時間中に使用する通常営業モードに相当する運営モードが存在すればよい。
管理装置20は、プログラム制御により動作するコンピュータであり、少なくとも、モード制御手段21、持玉付与手段22、加算持玉数記憶手段23、状態情報記憶手段24、入力手段25、表示手段26を備えている。
モード制御手段21及び持玉付与手段22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができる。モード制御手段21は、台間装置10の運営モードを切り替えるために、管理装置20側から台間装置10の切替手段17に対して指令を行うものである。具体的には、モード制御手段21は、「モード変更時に付与する持玉数」、「持玉不足時に付与する持玉数」を夫々、加算持玉数、再加算持玉数として、加算持玉数記憶手段23に記憶させる。
また、モード制御手段21は、自動持玉付与モードへの切替を指令する旨のモード切替信号、及び自動持玉付与モード以外のモード(例えば、通常モード)へ運営モードを切り替える旨のモード切替信号を、指定された各台間装置10の切替手段17に送出する。具体的には、モード制御手段21は、指定された台間装置10の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、当該指定された台間装置10に対して、モード切替信号を送出する。また、モード切替信号に基づくモード切替を完了した旨の切替完了信号を台間装置10から受信すると、モード制御手段21は、状態情報記憶手段24内の当該台間装置10に関する状態情報を、当該所定のモードの状態である旨に書換更新する。
持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23から加算持玉数を呼び出して、当該加算持玉数と共に、台間装置10の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、通信回線を通じて、指定された台間装置10に送出する。
持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23に記憶されている再加算持玉数を呼び出して、当該再加算持玉数と共に、台間装置10の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に再加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、通信回線を通じて、指定された台間装置10に対して送出する。
また加算持玉数記憶手段23は、例えば大容量メモリーとして機能するハードディスク(HD)を用いることができ、台間装置10の持玉数記憶手段13に加算する持玉数である加算持玉数及び再加算持玉数を夫々記憶する。
また、状態情報記憶手段24は、例えば大容量メモリーとして機能するハードディスク(HD)を用いることができ、遊技場に配設されている各台間装置10の運営モードを記憶するものである。切替手段17により台間装置10の運営モードが、例えば自動持玉付与モードに切り替わって切替手段17から切替完了の信号を受信したとき、その信号に基づいて状態情報記憶手段24に記憶している、当該台間装置10の状態情報を自動持玉付与モードに書き換える。
また入力手段25は、管理装置20への情報の入力を受け付ける、例えばテンキー、タッチパネル、ポインティングデバイス等で構成されている。
また表示手段26は、本発明の遊技設備管理システムAを制御するコマンドやそれに対する応答出力等を表示したりする、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、モニタ等である。表示手段26は特に、自動持玉付与モード設定画面を表示する。
また、自動持玉付与モードの設定について説明する。自動持玉付与モードの設定には、図3に示す自動持玉付与モード設定画面30を管理装置20の表示手段26に表示させる。台指定欄31は、自動持玉付与モードへ切り替える、或いは自動持玉付与モードを終了させる台間装置10を指定する欄である。この欄に必要な情報を入力することで、遊技場にある台間装置10のうち、自動持玉付与モードへ切り替える、或いは自動持玉付与モードを終了させる台間装置10が指定される。例えば、「全台」を指定した場合には、遊技場に配設されている全ての台間装置10を対象とする。「パチンコ台のみ」を指定した場合には、遊技場に配設されている台間装置10のうち、パチンコ台として登録されているもののみを対象とする。「スロットマシンのみ」を指定した場合には、遊技場に配設されている台間装置10のうち、スロットマシンとして登録されているもののみを対象とする。「台番号範囲」は、○番台〜○番台までというように、自動持玉付与モードに変更する、或いは自動持玉付与モードを終了させる対象を台番号の範囲で指定するものである。この「台番号範囲」に同じ台番号を入力すれば、対象を1台だけに限定することも可能である。「台番号指定」は、直接台番号を入力することにより、特定台だけを自動持玉付与モードに変更する、或いは自動持玉付与モードを終了させるものである。例えば、3、5、7番台など、数字の飛ぶ台を指定する場合に有効となる。
また、加算持玉数設定欄32は、付与する持玉数を指定する欄である。「モード変更時に付与する持玉数」は台間装置10を自動持玉付与モードへ切り替えたときに同時に付与する持玉数を指定する欄である。また「持玉不足時に付与する持玉数」は、台間装置10から持玉が不足した旨の持玉数不足信号を受信した際に、その台間装置10に対して付与する持玉数を指定する欄である。
また、実行ボタン33は設定した情報で自動持玉付与モードを開始する為のアイコンであり、実行ボタン33が操作されると、指定された台間装置10に対して自動持玉付与モードへ運営モードを切り替える旨のモード切替信号が送信される。
また、停止ボタン34は指定した台間装置10の自動持玉付与モードを終了させるためのアイコンである。停止ボタン34が操作されると、指定された台間装置10に対して自動持玉付与モードから自動持玉付与モード以外のモード(例えば通常モード)へモードを切り替える旨のモード切替信号が送信される。また、例えば全台に対して自動持玉付与モードを実行した後、「パチンコ台のみ」を指定して停止ボタン34を操作すると、全台のうちパチンコ台に対応する台間装置10のみの自動持玉付与モードを終了させることができる。自動持玉付与モードを終了したとき、台間装置10の持玉数記憶手段13に持玉数が残存している場合、この持玉数は「0」にクリアされる。
なお終了ボタン35は、自動持玉付与モード設定画面30の表示を終了させるためのアイコンである。通常はすべての台間装置10の自動持玉付与モードを停止してから終了ボタン35を操作するが、自動持玉付与モードを実行中の台間装置10が存在する場合にこの終了ボタン35をクリックすると、全台間装置10に対して自動持玉付与モードから自動持玉付与モード以外のモード(例えば通常モード)に切り替える旨のモード切替信号が送信されるとともに、状態情報記憶手段24内の全台間装置10の状態情報が通常モードに書換更新され、当該自動持玉付与モード設定画面30が終了する。なお、このとき、既に自動持玉付与モードを終了している台間装置10のモードは変わらない。また、自動持玉付与モードの終了時に、台間装置10の持玉数記憶手段13に持玉数が残存している場合、これらの持玉数は「0」にクリアされる。
次に、遊技設備管理システムAの具体的な処理の流れを、図3〜7を用いて説明する。図3に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置20の表示手段26に自動持玉付与モード設定画面30を表示させた状態で、入力手段25を用いて、必要な情報を入力する。本実施例では、台指定欄31においてはパチンコ台のみが指定され、加算持玉数設定欄32では「モード変更時に付与する持玉数」を10000、「持玉不足時に付与する持玉数」を8000と入力されている。そして、図4に示すように、必要な情報が入力され、実行ボタン33が操作されると(ステップS401)、モード制御手段21は、「モード変更時に付与する持玉数」、「持玉不足時に付与する持玉数」を夫々、加算持玉数、再加算持玉数として、加算持玉数記憶手段23に記憶させる。
その後、モード制御手段21は、自動持玉付与モードへの切替を指令するモード切替信号を、指定された各台間装置10の切替手段17に送出する(ステップS402)。
モード切替信号を受信した台間装置10の切替手段17は、自身の運営モードを自動持玉付与モードに切り替えると(ステップS403)、切替完了信号を管理装置20に送出する。この切替完了信号を受信すると、モード制御手段21は、状態情報記憶手段24に記憶されている当該台間装置10の状態情報を、自動持玉付与モードに書き換える。また持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23に記憶されている加算持玉数を呼び出して、当該加算持玉数と共に、台間装置10の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、台間装置10に送出する(ステップS404)。加算持玉数と持玉加算要求信号を受信した台間装置10の持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる(ステップS405)。また、表示手段15に加算後の持玉数を表示させる(ステップS406)。このとき、自身の運営モードが自動持玉付与モードである旨も表示するようにしても良い。
台間装置10が、自動持玉付与モードに切り替わった状態で、図5に示すように、遊技者等が払出ボタン等の払出指令手段11を押し下げると、台間装置10は払出指令手段11の押下を検知し(ステップS501)、払出指令手段11は払出信号を払出手段12及び持玉数演算手段14に送出する。払出信号を受信した払出手段12は、所定量の遊技媒体を払い出す(ステップS502)。また、払出信号を受信した持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から所定量の遊技媒体数を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる(ステップS503)。また、表示手段15に、減算後の持玉数を表示させる(ステップS504)。なお、1回の払出指令手段11の押下で払い出される遊技媒体の量は台間装置10にて設定可能である。例えば1回の押下で50玉や100玉など所定量の遊技媒体が払い出されるよう設定することができる。
遊技者等が遊技媒体の払い出しを繰り返し、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が所定値以下、あるいはゼロになると、図6に示すように、持玉数演算手段14はそれを検知し(ステップS601)、自身を特定する台間装置10の識別情報を識別情報記憶手段16から呼び出して、当該識別情報と共に、持玉数不足信号を管理装置20に送出する(ステップS602)。この持玉数不足信号を受信すると、管理装置20の持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23に記憶されている再加算持玉数を呼び出して、当該再加算持玉数と共に、台間装置10の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に再加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、受信した識別情報を有する台間装置10に送出する(ステップS603)。再加算持玉数と持玉加算要求信号を受信した台間装置10の持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、再加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる(ステップS604)。また、表示手段15に、加算後の持玉数を表示させる(ステップS605)。
自動持玉付与モードを終了する場合には、台間装置10の運営モードを自動持玉付与モードから自動持玉付与モード以外のモード、例えば通常モードに切り替える。具体的には、遊技場の従業員が管理装置20の入力手段25を操作すると、モード制御手段21は、自動持玉付与モード以外のモード(例えば通常モード)への切替を指令するモード切替信号を、指定された台間装置10の切替手段17に送出する。
詳しくは、図7に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置20の表示手段26に自動持玉付与モード設定画面30を表示させた状態で、入力手段25を用いて、遊技場にある台間装置10のうち、自動持玉付与モード以外のモードへ変更する台間装置10を指定する。そして必要な情報を入力して、自動持玉付与モード設定画面30上の停止ボタン34を操作すると(ステップS701)、モード制御手段21は、通信回線を通じて、指定された台間装置10に対してモード切替信号を送出する(ステップS702)。
モード切替信号を受信した切替手段17は、台間装置10の運営モードを自動持玉付与モード以外のモード(例えば通常モード)に切り替え(ステップS703)、切替が完了すると切替完了信号を管理装置20に送出する。切替完了信号を受信した管理装置20の状態情報記憶手段24は当該台間装置10の運営モードを、通常モードである旨に書換更新する。なお、台間装置10はモードの切替が完了すると、表示手段15に自身の運営モードが通常モードに切り替わった旨を表示するように構成しても良い(ステップS704)。
上述したように、遊技設備管理システムAを構成することによって、簡便に台間装置10に対して持玉を付与できるため、例えば遊技機1の無料開放時の遊技場の従業員の作業負担を極力抑制することができる。また遊技場の従業員は、台間装置10の自動持玉付与モード以外のモードから自動持玉付与モードへの切替、及び自動持玉付与モードから自動持玉付与モード以外のモードへの切替のいずれの場合においても、管理装置20に対してのみ操作を行えば良いため、操作を一元化でき、便宜である。
なお本実施例では、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が所定値以下、あるいはゼロになると、自動で持玉が再付与される構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、持玉数が所定値以下、あるいはゼロになった場合には、遊技者は遊技場の従業員を呼び出して、当該従業員が、当該台間装置10のみに持玉を再び付与する構成としても良い。そのような構成とする場合には、本実施例で示したように、台間装置10のモード変更と、自動持玉付与とを一体化して行う構成ではなく、モード変更と、自動持玉付与とを別々に実行できる構成とすることが望ましい。
また本実施例では、遊技者等が払出ボタン等の払出指令手段11を押し下げると、払出手段12が所定量の遊技媒体を払い出す構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、押し下げ等の操作が継続されている間は、払出手段12は払出を継続し、払出指令手段11は1つの遊技媒体が払い出される度に1回の払出信号を送出する構成としても良い。この場合には、持玉数演算手段14は、払出信号を受信する度に、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から「1」を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる構成とする。または、押し下げ等の操作が継続されている間は、払出手段12は払出を継続し、払出指令手段11は一定量の遊技媒体が払い出される度に1回の払出信号を送出する構成としても良い。この場合には、持玉数演算手段14は、払出信号を受信する度に、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から一定量の遊技媒体数を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる構成とする。
また本実施例では、遊技媒体を払い出した後に、持玉数の減算を行う構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、持玉数の減算後に遊技媒体の払い出しを行う構成としても良い。
なお、自動持玉付与モードの終了方法としては、管理装置20からモード切替信号を送出し、遊技場に配設されている複数の台間装置10の運営モードを一括して変更させる本実施例の方法の他に、例えば、各台間装置10に取消ボタン(図示省略)を設け、当該取消ボタンが押し下げられると、当該台間装置10の運営モードが自動持玉付与モード以外のモード(例えば通常モード)に切り替わり、切替完了信号が管理装置20に送出される構成としても良い。このように構成することで、遊技場の従業員が管理装置20の近傍にいない場合でも簡易に自動持玉付与モードを終了させることができ、便宜である。
図8は、遊技設備管理システムBの構成を示す概念図である。遊技設備管理システムBは、台間装置40と管理装置50とから構成されており、これらは通信回線を通じて接続されて、情報及び信号の送受信が相互に可能である。台間装置40は、遊技機(図示省略)に対応して設けられている台間機であり、遊技媒体の払出機能を備えている。台間装置40は少なくとも、払出指令手段11、払出手段12、持玉数記憶手段13、持玉数演算手段14、表示手段15、識別情報記憶手段16、切替手段17、払出制御手段41、計時手段42を備えている。
払出制御手段41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができ、台間装置40自身のモードが自動払出モードに切り替わっている場合、遊技媒体の払い出しを要求する払出信号を、計時手段42を参照しながら、一定時間経過毎に払出手段12及び持玉数演算手段14に送出する。計時手段42は、時間を計時する。
また管理装置50は、プログラム制御により動作するコンピュータであり、少なくとも、持玉付与手段22、加算持玉数記憶手段23、状態情報記憶手段24、入力手段25、表示手段26、モード制御手段51を備えている。
モード制御手段51は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができる。モード制御手段51は、台間装置40の運営モードを切り替えるために、管理装置50側から台間装置40の切替手段17に対して指令を行うものである。具体的には、モード制御手段51は、「モード変更時に付与する持玉数」、「持玉不足時に付与する持玉数」を夫々、加算持玉数、再加算持玉数として、加算持玉数記憶手段23に記憶させる。
また、モード制御手段51は、自動持玉付与モードへの切替を指令するモード切替信号を、及び自動持玉付与モード以外のモード(例えば、通常モード)へ運営モードを切り替える旨のモード切替信号を、指定された各台間装置40の切替手段17に送出する。具体的には、モード制御手段51は、指定された台間装置40の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、当該指定された台間装置40に対して自動持玉付与モードへ切り替えを指令する、又は自動持玉付与モード以外のモード(例えば、通常モード)へ切り替えを指令するモード切替信号を送出する。
また、モード切替信号に基づくモード切替を完了した旨の切替完了信号を当該台間装置40から受信すると、モード制御手段51は、状態情報記憶手段24内の当該台間装置40に関する状態情報を、当該所定のモードの状態である旨に書換更新する。
また、モード制御手段51は、自動払出モードが設定された台間装置40に対して、指定された台間装置40の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、自動払出モードへ切り替える旨の切替信号を送出する。この自動払出モードは、自動持玉付与モードのうち、付与した持玉数を用いて、逐一払出指令手段11を操作することなく自動的に払出信号を送出して払出手段12から遊技媒体を払い出させる特殊なモードである(この自動払出モードは、「通常の運営モードとは異なるモード」の一例である)。具体的には、図9に示す自動持玉付与モード設定画面60の自動払出モード処理設定欄61において自動払出モードが設定されると、モード制御手段51は指定された台間装置40に対して自動払出モードへ切り替える旨の切替信号を送出し、この切替信号を受信した台間装置40は、切替手段17によって自身のモードを自動払出モードへ切り替え、この切替が完了すると管理装置50に対して切替完了信号を送出する。この切替完了信号を受信すると、モード制御手段51は、状態情報記憶手段24内に記憶されている指定された台間装置40に関する状態情報を、自動払出モードである旨に書換更新する。なお、本実施例では自動払出モードを停止させると、自動持玉付与モードに戻るよう設定されている。また、自動払出モードに切り替わっている台間装置40の自動持玉付与モードを終了させると、同時に当該台間装置40の自動払出モードも終了するよう構成されている。
また、遊技設備管理システムBにおける自動持玉付与モードの設定について説明する。自動持玉付与モードの設定には、図9に示す自動持玉付与モード設定画面60を管理装置50の表示手段26に表示させる。自動払出モード処理設定欄61は、自動持玉付与モードが設定された台間装置40のうち、自動払出モードへ切り替える、或いは自動払出モードを終了させる台間装置40を指定する欄である。この欄に必要な情報を入力することで、自動持玉付与モードが設定された台間装置40のうち、自動払出モードへ切り替える、或いは自動払出モードを終了させる台間装置40が指定される。例えば、「全台」を指定した場合には、全ての台間装置40を対象とする。「パチンコ台のみ」を指定した場合には、台間装置40のうち、パチンコ台として登録されているもののみを対象とする。「スロットマシンのみ」を指定した場合には、台間装置40のうち、スロットマシンとして登録されているもののみを対象とする。「台番号範囲」は、○番台〜○番台までというように、台間装置40のうち、自動払出モードに変更する、或いは自動払出モードを終了させる対象を台番号の範囲で指定するものである。この「台番号範囲」に同じ台番号を入力すれば、対象を1台だけに限定することも可能である。「台番号指定」は、直接台番号を入力することにより、特定台だけを自動払出モードに変更する、或いは自動払出モードを終了させるものである。例えば、3、5、7番台など、数字の飛ぶ台を指定する場合に有効となる。なお、自動持玉付与モードに変更していない台間装置40を指定して自動払出モードへの変更を実行した場合、当該指定された台間装置40は自動持玉付与モードへも自動的に変更される。このとき、加算持玉数設定欄32の数値が0であると、エラーメッセージ(不図示)とともに数値を設定するよう促すメッセージ(不図示)が表示手段26に表示される。
また、実行ボタン62は設定した情報で自動払出モードを開始する為のアイコンであり、実行ボタン62が操作されると、指定された台間装置40に対して自動払出モードへ運営モードを切り替える旨のモード切替信号が送信される。
また、停止ボタン63は、指定した台間装置40の自動払出モードを終了させるためのアイコンである。停止ボタン63が操作されると、指定された台間装置40に対して自動払出モードから自動払出モード以外のモード(例えば自動持玉付与モード)へモードを切り替える旨のモード切替信号が送信される。また、例えば全台に対して自動払出モードを実行した後、「パチンコ台のみ」を指定して停止ボタン63を操作すると、全台のうちパチンコ台に対応する台間装置40のみの自動払出モードを終了させることができる。なお、自動払出モードを終了しても、台間装置40の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数は残存する。
なお、図9に示す自動持玉付与モード設定画面60の台指定欄31、加算持玉数設定欄32、実行ボタン33、停止ボタン34、終了ボタン35については、実施例1の自動持玉付与モード設定画面30と同様であるため、説明を省略する。また、自動持玉付与モード設定画面60には実行ボタン33と実行ボタン62の2つを有することになるが、実行ボタン33を操作した場合には、自動持玉付与モードに変更され、実行ボタン62を操作した場合には、自動払出モードに変更される。
次に、遊技設備管理システムBの具体的な処理の流れを説明する。図9に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置50の表示手段26に自動持玉付与モード設定画面60を表示させた状態で、入力手段25を用いて、必要な情報を入力する。具体的には、遊技場にある台間装置40のうち、自動持玉付与モードへ変更する台間装置40を指定する。
また、モード変更時に付与する持玉数、及び持玉不足時に付与する持玉数を入力する。また、自動払出を行いたい場合は、自動払出モードへの変更を行う台間装置40を指定する。
そして、必要な情報を入力した後、自動持玉付与モード設定画面60上の実行ボタン33、又は実行ボタン62を操作すると、モード制御手段51は、モード変更時に付与する持玉数、持玉不足した時に付与する持玉数を夫々、加算持玉数、再加算持玉数として、加算持玉数記憶手段23に記憶させる。
また、モード制御手段51は、自動持玉付与モード或いは自動払出モードへの切替を指令するモード切替信号を、指定された台間装置40に送出する。
モード切替信号を受信した台間装置40の切替手段17は、自身の運営モードを自動持玉付与モード或いは自動払出モードに切り替えると、切替完了信号を管理装置50に送出する。この切替完了信号を受信すると、モード制御手段51は、状態情報記憶手段24に記憶されている当該台間装置40の状態情報を、自動持玉付与モード或いは自動払出モードに書き換える。
また持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23に記憶されている加算持玉数を呼び出して、当該加算持玉数と共に、台間装置40の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に、加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、台間装置40に送出する。加算持玉数と持玉加算要求信号を受信した台間装置40の持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に加算後の持玉数を表示させる。
自動払出モードに切り替えられた台間装置40の払出制御手段41は、計時手段42を参照して所定時間間隔ごとに払出信号を持玉数演算手段14及び払出手段12に送出する。払出信号を受信した払出手段12は、その都度、所定量の遊技媒体を払い出す。また、払出信号を受信した持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から所定量の遊技媒体数を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に、減算後の持玉数を表示させる。
遊技媒体の払い出しを繰り返し、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が所定値以下、或いはゼロになると、持玉数演算手段14はそれを検知し、自身を特定する台間装置40の識別情報を識別情報記憶手段16から呼び出して、当該識別情報と共に、持玉数不足信号を管理装置50に送出する。この持玉数不足信号を受信すると、管理装置50の持玉付与手段22は、加算持玉数記憶手段23に記憶されている再加算持玉数を呼び出して、当該再加算持玉数と共に、台間装置40の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に再加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、受信した識別情報を有する台間装置40に送出する。再加算持玉数と持玉加算要求信号を受信した台間装置40の持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、再加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる。また、表示手段15に、加算後の持玉数を表示させる。
なお、本実施例におけるその他の構成、作用及びバリエーションは実施例1と同様であるため、説明を省略する。また、本実施例で詳述していない各構成手段の内容も実施例1と同様であるため、説明を省略する。
上述したように、遊技設備管理システムBを構成し、自動払出を設定すれば、各台間装置40の払出指令手段11を操作しなくても、自動的に払い出しが行われるため、例えばテスト打ちの際の遊技場の従業員の作業負担をより一層、抑制することができる。また、遊技場の無料開放に適用する場合であっても、台間装置40からは自動的に遊技媒体が払い出されるため、遊技者等は遊技媒体の払出操作を行なわなくてもすぐ遊技機1で遊技を行なうことができるようになり、便宜である。
上記実施例1及び2では、台間装置10、40の運営モードを自動持玉付与モードに切り替えた際に、同時に持玉を自動的に付与する構成とし、また、台間装置10、40の持玉数記憶手段13に記憶している持玉数が不足したとき、自動的に持玉が追加される構成を示したが、本実施例では運営モードの切替えと持玉の付与或いは追加とを別個に行う構成を説明する。
図10は、遊技設備管理システムCの構成を示す概念図である。遊技設備管理システムCは、台間装置70と管理装置80とから構成されており、これらは通信回線を通じて接続されて、情報及び信号の送受信が相互に可能である。台間装置70は、遊技機(図示省略)に対応して設けられている台間機であり、遊技媒体の払出機能を備えている。台間装置70は少なくとも、払出指令手段11、払出手段12、持玉数記憶手段13、持玉数演算手段14、表示手段15、切替手段17、払出制御手段41、計時手段42を備えている。
また管理装置80は、プログラム制御により動作するコンピュータであり、少なくとも、持玉付与手段22、状態情報記憶手段24、入力手段25、表示手段26、モード制御手段81を備えている。
モード制御手段81は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成することができる。モード制御手段81は、台間装置70の運営モードを切り替えるために、管理装置80側から台間装置70の切替手段17に対して指令を行うものである。
また、モード制御手段81は、持玉付与モードへの切替を指令するモード切替信号を、及び持玉付与モード以外のモード(例えば、通常モード)へモードを切り替える旨のモード切替信号を、指定された各台間装置70の切替手段17に送出する。具体的には、モード制御手段81は、指定された台間装置70の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、当該指定された台間装置70に対して持玉付与モード、又は持玉付与モード以外のモード(例えば、通常モード)へ切り替える旨のモード切替信号を送出する。
また、モード切替信号に基づくモード切替を完了した旨の切替完了信号を当該台間装置70から受信すると、モード制御手段81は、状態情報記憶手段24内の当該台間装置70に関する状態情報を、当該所定のモードの状態である旨に書換更新する。
また、モード制御手段81は、自動払出モードが設定された台間装置70に対して、指定された台間装置70の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、自動払出モードへ切り替える旨の切替信号を送出する。
また、遊技設備管理システムCにおける付与持玉数設定について説明する。図11に示すように、持玉付与モード設定画面90のモード変更処理欄91において、モードを変更する台間装置70を指定して実行ボタン33を押下すると、当該指定された台間装置70の運営モードが持玉付与モードに変更される。また、図11に示すように、付与持玉数設定欄92には持玉数を付与する台間装置70を指定する欄と、付与する持玉数を入力する玉数入力欄93が存在する。持玉数を付与する台間装置70を指定し、玉数入力欄93に付与する持玉数を入力し、実行ボタン94を押下すると、指定された台間装置70の持玉数記憶手段13に、玉数入力欄93に入力された持玉数が加算される。具体的には、実行ボタン94が押下されると、管理装置80の持玉付与手段22は、玉数入力欄93に入力された持玉数(加算持玉数)と、この加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算するよう要求する持玉加算要求信号とを、台間装置70の持玉数演算手段14に対して送出する。そしてこの持玉加算要求信号を受信した持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼出し、これに加算持玉数を加算して、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を更新する。そして、表示手段15は、加算後の持玉数を表示する。
なお、台間装置70の払出指令手段11の操作、又は自動払出モードによって持玉が払い出され、持玉数記憶手段13内の持玉数が不足した場合、払出手段12からは遊技媒体が払い出されなくなる。このとき、台間装置70は持玉異常を示す報知を表示手段15への表示、音声、呼出ランプ等のランプ表示(不図示)や、管理装置80への異常報知などの手段により行う。そしてこれらの報知を覚知した従業員が、管理装置80の表示手段26に図11に示す持玉付与モード設定画面90を表示させ、付与持玉数設定欄92に所定の情報を入力して実行ボタン94を押下し、当該台間装置70に対して追加的に持玉数を加算する処理を行う。
次に、遊技設備管理システムCの具体的な処理の流れを説明する。図12(a)に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置80の表示手段26に持玉付与モード設定画面90を表示させた状態で、入力手段25を用いて、必要な情報を入力する。具体的には、遊技場にある台間装置70のうち、持玉付与モードへ変更する台間装置70を指定する。そして、持玉付与モード設定画面90上の実行ボタン33を操作する(ステップS1201)。
そうすると、モード制御手段81は、持玉付与モードへの切替を指令するモード切替信号を、指定された台間装置70に送出する(ステップS1202)。
モード切替信号を受信した台間装置70の切替手段17は、自身の運営モードを持玉付与モードに切り替えると(ステップS1203)、切替完了信号を管理装置80に送出する(ステップS1204)。この切替完了信号を受信すると、モード制御手段81は、状態情報記憶手段24に記憶されている当該台間装置70の状態情報を、持玉付与モードに書き換える。
また、図12(b)に示すように、遊技場の従業員等が図11の付与持玉数設定欄92において、入力手段25を用いて持玉数を付与する台間装置70を指定し、付与する持玉数を入力し、実行ボタン94を押下すると(ステップS1211)、持玉付与手段22は、当該玉数入力欄93に入力された持玉数(加算持玉数)と共に、台間装置70の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算持玉数を加算する旨の持玉加算要求信号を、台間装置70に送出する(ステップS1212)。加算持玉数と持玉加算要求信号を受信した台間装置70の持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、加算持玉数を加算し、加算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる(ステップS1213)。また、表示手段15に加算後の持玉数を表示させる(ステップS1214)。
遊技媒体の払い出しを繰り返し、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が所定値以下、或いはゼロになると、台間装置70は持玉異常を示す報知を表示手段15への表示、音声、呼出ランプ等のランプ表示(不図示)や、管理装置80への異常報知などの手段により行う。そしてこれらの報知を覚知した従業員が、管理装置80の表示手段26に図11に示す持玉付与モード設定画面90を表示させ、付与持玉数設定欄92に所定の情報を入力して実行ボタン94を押下し、当該台間装置70に対して追加的に持玉数を加算する処理を行う。この持玉数の加算処理は上記と同様であるので説明を省略する。また、表示手段15に、加算後の持玉数を表示させる。
以上のように遊技設備管理システムCを構成することにより、台間装置70に対して所望のタイミングで持玉を付与することができるようになる。
なお、本実施例におけるその他の構成、作用及びバリエーションは実施例1又は2と同様であるため、説明を省略する。また、本実施例で詳述していない各構成手段の内容も実施例1又は2と同様であるため、説明を省略する。
上記実施例1乃至3では、管理装置と台間装置からなる遊技設備管理システムの構成を示したが、本実施例では台間装置のみで行う構成を説明する。
図13は遊技設備管理システムDの構成を示す概念図である。この遊技設備管理システムDは台間装置100からなり、遊技機(不図示)に対応して設けられている。この台間装置100は少なくとも、払出指令手段11、払出手段12、持玉数記憶手段13、持玉数演算手段14、表示手段15、切替手段17、モード設定記憶手段101、持玉設定記憶手段102、切替操作手段103、持玉付与手段104、を備えている。
モード設定記憶手段101及び持玉設定記憶手段102は、例えば大容量メモリーとして機能するハードディスク(HD)を用いることができる。モード設定記憶手段101は、後述の切替操作手段103によって入力されるコマンドと、そのコマンドに対応するモードとを記憶している。また、持玉設定記憶手段102は、所定の場合に加算される加算持玉数を記憶している。この加算持玉数は、本実施例では自動持玉付与モードに切り替わった際に加算する持玉数と、持玉数が不足した場合に加算する持玉数との2種を記憶することとしているが、これに限られるものではなく、他の実施例では1種でも良いし、3種以上のパターンを記憶することとしても良い。
切替操作手段103は、本実施例ではテンキーやタッチパネルなどのキー入力装置を用いている。そして所定のキーを入力して確定すると、入力されたキーに応じてモード設定記憶手段101を参照して、切替手段17によって台間装置100のモードが切り替えられる構成としている。なお、切替操作手段103はキー入力装置に限定されるものではなく、台間装置100の運営モードを切り替えられるものであれば良い。例えば従業員用のICタグを用いたり、鍵を用いることができる。従業員用のICタグを用いる場合、従業員がICタグ(不図示)を台間装置100に設けた読取装置(不図示)に近接させることで、読取装置がICタグ内の情報を読み取り、これに基づいて切替手段17によって自身の運営モードを切り替える構成とすることができる。さらにICタグとキー入力装置との組み合わせによって構成することもできる。また、鍵を用いる場合、台間装置100に設けた鍵穴(不図示)に鍵を挿入し、この鍵を所定の位置に回動させることにより台間装置100の運営モードの切替を行うよう構成することができる。
持玉付与手段104は、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成することができ、台間装置100の運営モードが自動持玉付与モードに切り替わったことを検知すると、持玉設定記憶手段102に記憶されている加算持玉数を参照して、この加算持玉数と、加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算するよう要求する持玉加算要求信号とを持玉数演算手段14に送出する。また、持玉数演算手段14から持玉数が不足した旨の持玉数不足信号を受信すると、持玉設定記憶手段102に記憶している加算持玉数を参照して、この加算持玉数と、加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算するよう要求する持玉加算要求信号とを持玉数演算手段14に送出する。
次に、遊技設備管理システムDの具体的な処理の流れを説明する。図14に示すように、遊技場の従業員が切替操作手段103で所定のキーを入力して確定すると、モード設定記憶手段101を参照して、入力されたキーに対応して記憶されている自動持玉付与モードに切り替える(ステップS1401)。
また、持玉付与手段104は、台間装置100の運営モードが自動持玉付与モードに切り替わったことを検知して、持玉設定記憶手段102に記憶されている加算持玉数を参照して、この加算持玉数と、加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算するよう要求する持玉加算要求信号とを持玉数演算手段14に送出する。加算持玉数及び持玉加算要求信号を受信した持玉数演算手段14は、受信した加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算する処理を行う(ステップS1402)。そして加算後の持玉数を表示手段15に表示する。
そして遊技者又は従業員により払出指令手段11が操作されると、これに応じて払出指令手段11から払出手段12に払出信号が送出され、払出手段12が所定量の持玉を払い出すとともに、持玉数演算手段14は払出しに係る所定量の持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数から減算し(ステップS1403)、減算後の持玉数を表示手段15に表示する。
この持玉の払い出しによって、持玉数記憶手段13に記憶している持玉数がゼロ或いは所定値以下になると、持玉数演算手段14は持玉付与手段104に対して、持玉数不足信号を送出する。この持玉数不足信号を受信した持玉付与手段104は、持玉設定記憶手段102に記憶している、持玉数が不足した場合に加算する加算持玉数を参照し、この加算持玉数と持玉加算要求信号とを持玉数演算手段14に送出する。そしてこれらを受信した持玉数演算手段14は、受信した加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶している持玉数に加算し(ステップS1404)、加算後の持玉数を表示手段15に表示する。
また、台間装置100の自動持玉付与モードを終了させる場合は、切替操作手段103を操作する。具体的には、予め定められているコマンドを、切替操作手段103を用いて入力すると、切替手段17はモード設定記憶手段101を参照して、この入力されたコマンドに対応するモードへ切り替える(ステップS1405)。これにより、自動持玉付与モードから例えば通常モードへの切り替えのコマンドを入力すれば、自動持玉付与モードが終了する。なお、このとき持玉数記憶手段13に残存する持玉数が記憶されていれば、これを「0」にクリアする。
以上のように遊技設備管理システムDを構成することで、従業員が遊技機の近傍にしかいない場合、管理装置近傍に赴くことなく速やかに台間装置100を自動持玉付与モードに切り替えることができ、便宜である。
なお、他の実施例では台間装置100の運営モードが切り替えられると、自身の運営モードが変更された旨の通知を別途設ける管理装置(不図示)に対して行う構成としても良い。このように構成することで、管理装置で台間装置100の状態を容易に把握することができる。またこの場合、さらに台間装置100の持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数が変動した場合に逐一管理装置に通知するよう構成しても良い。このように構成することで、管理装置で台間装置100の状態を把握することができ、特に複数台の台間装置100について自動持玉付与モードで運用している場合に管理に要する負担が軽減される。さらに、管理装置から台間装置100に対して運営モードの変更の指令、持玉付与の指令、持玉払出の指令も行えるように構成しておけば、例えば自動持玉付与モードへ切り替えるときは台間装置100に対して直接切り替え操作を行い、自動持玉付与モードを終了させる場合は管理装置から行うなど、操作の自由度をより高めることができる。
また、本実施例4では払出指令手段11の操作により遊技媒体を払い出すこととしているが、台間装置100に計時手段(不図示)を設け、この計時手段による計時で一定時間ごとに所定量の遊技媒体を自動的に払い出すこととしても良い。さらに、この自動払出しを開始するために、払出指令手段11の操作を必要としたり、遊技機近傍に設けられる呼出ボタン(不図示)の押下の信号を受信したりする構成としても良い。
なお、本実施例4におけるその他の構成、作用及びバリエーションは実施例1乃至3と同様であるため、説明を省略する。また、本実施例で詳述していない各構成手段の内容も実施例1乃至3と同様であるため、説明を省略する。
なお、上記実施例1乃至4において、各構成要素を台間装置10、40、70、100又は管理装置20、50、80に備えることとしているが、これは実施例の記載に限定されるものではなく、構成要素を備える装置が実施例の記載と異なっている場合であっても、本発明の範囲に含まれるものである。
例えば、実施例2又は3においては、払出制御手段41と、計時手段42を台間装置40、70に設ける構成を示したが、これに限定されるものではなく、払出制御手段41と、計時手段42を管理装置50、80に設ける構成としても良い。この場合、払出制御手段41は、自動払出モードに指定された台間装置40、70に対して、遊技媒体の払い出しを要求する払出信号を、計時手段42を参照しながら、一定時間経過毎に送出し、払出信号を受信した台間装置40、70は、払出手段12に所定量の遊技媒体を払い出させるとともに、持玉数演算手段14に持玉数記憶手段13に記憶している持玉数から払出しに係る持玉数を減算させる。このような場合には更に、管理装置50、80で自動払出を設定した台間装置40、70の持玉数を管理しておく構成としても良い。つまり、当該台間装置40、70に持玉を付与した際、管理装置50、80側にも持玉数を記憶しておき、管理装置50、80は当該台間装置40、70に払出信号を送信するたびに、自身の持玉数からも減算を行う。そして管理装置50、80が記憶している持玉数が所定値以下、あるいはゼロになり、かつ台間装置40、70に対して払出信号を送出する場合は、同時に加算持玉数と持玉加算要求信号とを送出し、これらを受信した台間装置40、70は、加算持玉数を持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数に加算するとともに、払出信号に応じて所定量の遊技媒体の払出しを行う。
また、上記実施例1乃至4においては、払出手段12を、台間装置10、40、70,100に備える構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、遊技機1に備える構成としても良い。その場合には、図15に示すように、払出指令手段11が操作され(ステップS1501)、払出信号が送出されると、払出信号を受信した持玉数演算手段14は、持玉数記憶手段13に記憶されている持玉数を呼び出して、当該持玉数から所定量の遊技媒体数を減算し、減算後の持玉数を持玉数記憶手段13に更新して記憶させる(ステップS1502)。また、払出指令手段11は、遊技機1に対して払出信号を送出する(ステップS1503)。払出信号を受信した遊技機1は、所定量の遊技媒体を払い出し(ステップS1504)、この払出が完了すると台間装置10、40、70,100に対して払出完了通知を送出する(ステップS1505)。また、この場合払出指令手段11を遊技機1に設ける構成としても良い。このときは、払出指令手段11が操作されるとこれを検知して遊技機1は台間装置10、40、70,100に払出指令手段11が操作されたことを検知した旨の信号を送出し、この信号を受信した台間装置10、40、70,100は持玉数演算手段14によって所定数の持玉数を減算するとともに、遊技機1に対して払出信号を送出する。この払出信号を受信した遊技機1は、払出手段12によって所定量の遊技媒体を払い出す制御を行う。