図1は、管理システムの構成を例示的に示す概念図である。
図1に示すように、管理システムは、管理装置100、遊技機200、台管理装置300、島管理装置400、台間装置500、表示器1000及び、これらの機器を接続するネットワーク601、602から構成されている。
管理装置100は、管理システムの全体を管理し、各台間装置500の運営モードを操作・管理する情報処理装置である。管理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。管理装置100は、遊技場の従業員等から管理装置100への指示入力を受け付ける指示入力装置106や、障害検出等の表示を行うディスプレイ107等の、ユーザインタフェースを備えている。また、管理装置100は、各遊技機200のゲーム回数、大当たり回数、出玉数、打玉数等の稼働情報に係る信号を集計・管理する。
次に、遊技機200の構成について、図2を参照して説明する。図2は、遊技機200及び表示器1000の外観構成の概略を例示した模式図である。
図2では、遊技機200としてパチンコ機が示されており、遊技媒体の一例としてのパチンコ玉を払い出す台間装置500が示されているが、本実施例でいう遊技機200は、パチンコ機だけでなく、遊技場に配設されているものであれば、種類は問わず、スロットマシンやパロット等も含まれる。そのため台間装置500が払い出す遊技媒体の種類も、パチンコ玉に限らず、コインの場合もある。
遊技機200は、所定の入賞イベントの発生に応じて、遊技媒体であるパチンコ玉の払い出しを行う。遊技機200には盤面211が設けられ、盤面211上には、図柄表示装置212、始動入賞口213、大当たり入賞口214、通常入賞口(図示省略)等が備えられている。また、遊技機200の下部には、打ち込むパチンコ玉や払い出されたパチンコ玉を格納する上皿221や、パチンコ玉の打ち込みの強さを調整するハンドル222等が備えられている。そして、始動入賞口213等を遊技媒体が通過し、所定個数の遊技媒体の払出しが行われると、この払い出された遊技媒体10個につき1パルスを、出玉信号として遊技機200から外部へ出力する。この出玉信号に基づいて、管理装置100において出玉数が算出される。また、大当たりに当選した場合は大当たり信号を、図柄表示装置212において図柄が確定するとスタート信号を、遊技機200から外部へ出力する。なお、管理装置100においては、スタート信号の受信回数に基づいてゲーム回数を算出している。
また、遊技機200の下方に設置され、後述の盤面211に打ち込まれた遊技媒体数をカウントする打玉数計数手段(アウトボックス)(図示省略)から打玉信号が送出される構成となっている。この打玉信号に基づいて、管理装置100において打玉数が算出される。
また、遊技機200の上方には表示器1000が配設されている。表示器1000は、入賞等のイベント発生に応じて所定の表示を行う呼び出しランプである。表示器1000は、特殊なものではなく、ごく一般的なものであって、本実施例に係る表示器1000は図2に示すように、各種所定の色レンズを有するランプ部1001と、各種のメッセージや情報を表示するLEDディスプレイ1002と、遊技機200に支障が生じた場合等に、遊技者が遊技場の従業員に知らせるための呼出しスイッチ1003が備えられ、遊技者等によって呼出しスイッチ1003が押下げられた場合には、ランプ部1001が点灯等して従業員等に知らせる通常の呼び出しランプの機能を有している。
なお、この呼出しスイッチ1003は、テストモードにおいては遊技媒体の払い出しの契機となるよう構成されている。詳細は後述する。また、本実施例では、指示入力手段として、遊技場の従業員等が押し下げると、指示の入力を受け付ける呼出しスイッチ1003を用いる構成を示すが、この構成に限定されるものではない。指示入力手段として、指示の入力を受け付けることができる構成であればよく、例えば、払出レバー、タッチパネルを用いることができる。
台管理装置300は、接続された管理装置100から台間装置500の運営モードを切り替えるモード切替信号、遊技媒体の払い出しを要求する払出要求信号を取得し、台間装置500に送出する情報処理装置である。また接続された台間装置500から切替完了信号を取得し、島管理装置400に送出する。また、接続された遊技機200から打玉信号、出玉信号等の稼働情報に係る信号を取得し、島管理装置400に送出する。
島管理装置400は、台管理装置300と管理装置100との接続を仲介する情報処理装置である。本実施例の管理システムにおいては、複数の台管理装置300は1以上のグループに分類され、島管理装置400は各グループ毎に台管理装置300を管理する。そして、管理装置100から受信した信号を台管理装置300に送出し、また、台管理装置300から受信した信号を管理装置100に送出する。
台間装置500は、図2に示すように遊技機200に対応して設けられており、本実施例では遊技媒体の払出機能を備えている。また、台間装置500は、遊技場に配設されている一般的な台間機であって、特殊なものではなく、遊技者から現金などを受け入れて、受け入れた現金に応じた遊技媒体(パチンコ玉やメダル等)の貸出しを行う玉貸機としての機能を備えるほか、所定の検知機能、読取機能および通信機能を備えた装置であり、遊技者である会員から会員カード等の記録媒体(図示省略)が挿入された場合には、記録媒体の挿入を検知するとともに記録媒体の内部に格納されている情報を読取り、読取った情報を管理装置100に送出する。
ネットワーク601、602は、典型的には、LAN(Local AreaNetwork)であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。例えば、公衆回線(アナログ回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)等)やWAN(WideArea Network)、無線LAN等により構成してもよい。なお、ネットワーク601、602上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
なお、図1に例示した管理システムの構成は、本実施例に係る構成の作用及び効果を説明するための基本的なものである。実際の遊技場において管理システムを運用する場合は、管理装置100が各台間装置500の運営モードを操作・管理することができるならば、用途や目的、或いは、機器の配置等の制約条件に基づいて、多様な構成を取ることができる。例えば、図3のように、管理装置100に台間装置500が接続され、管理装置100は台間装置500に対して直接、運営モードの操作を行うように構成してもよい。
次に、管理装置100のハードウェア構成について、図4を参照して説明する。図4は、管理装置100のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
図4において、CPU110(=Central Processing Unit)は、後述するHD105に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM102にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
CPU110は、自身の運営モードを切り替えるモード制御手段としての役割を果たす。また、このモード制御手段は、台間装置500の運営モードを切り替えるために、管理装置100側から台間装置500に対して指令を行う機能も有している。具体的には、CPU110は、通常の運営モードとは異なるモードであるテストモードへの切替を指令する旨のモード切替信号、及び通常の運営モードへ運営モードを切り替える旨のモード切替信号を、指定された各台間装置500に送出する。詳しくは、CPU110は、指定された台間装置500の台番号と予め関連付けられて記憶されている識別情報を参照し、通信回線を通じて、当該指定された台間装置500に対して、モード切替信号を送出する。また、運営モードの切替を完了した旨の切替完了信号を台間装置500から受信すると、CPU110は、後述のHD105内のモード情報記憶領域151に格納されている当該台間装置500の運営モードを、切り替え後の運営モードに書換更新する。
また、管理装置100及び台間装置500が後述のテストモードに切り替わっている場合に表示器1000の呼出しスイッチ1003が押下されると、呼出し信号を受信した管理装置100は台間装置500に対して遊技媒体の払い出しを指令する払出要求信号を送出するよう構成されている。
ROM101は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する。RAM102は各種データを一時記憶するためのものであり、CPU110の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
外部記憶ドライブ103は、記録媒体へのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)104に記憶されたプログラム等を管理装置100にロードすることができる。尚、メディア104には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
HD(=ハードディスク)105は外部記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。HD105には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。HD105内には、モード情報記憶領域151が設けられており、遊技場に配設されている各台間装置500のモード情報が、各台間装置500の識別情報に関連付けて格納されている。すなわち、ある台間装置500の運営モードが、例えばテストモードに切り替わって、当該台間装置500から切替完了の信号を受信したとき、その信号に基づいて、CPU110はモード情報記憶領域151に格納されている、当該台間装置500のモード情報をテストモードに書き換える。
指示入力装置106は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル、ボタン、レバーである。指示入力装置106を用いて、遊技場の従業員等は、管理装置100に対して、管理装置100を制御するコマンド等を入力指示する。
また、指示入力装置106は、遊技場の従業員等が、遊技場に配設されている台間装置500の中から、運営モードを切り替える台間装置500を指定する場合、及び指定した台間装置500の運営モードの切替を実行する場合に用いる切替操作手段としての役割を果たす。
ディスプレイ107は、表示手段としての役割を果たし、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、指示入力装置106から入力されたコマンドや、それに対する管理装置100の応答出力等を表示するものである。
なお、遊技場の従業員等が、遊技場に配設されている台間装置500の中から、運営モードを切り替える台間装置500を指定し、指定した台間装置500の運営モードの切替を実行する場合には、ディスプレイ107の表示を参照しながら、指示入力装置106を用いて必要な情報を入力する構成としても良い。
システムバス109は、管理装置100内のデータの流れを司るものである。108はインターフェイス(以下、I/Fという)であり、このI/F108を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
本実施例では、メディア104から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接RAM102にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD105からRAM102にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムをROM101に記録しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU110で実行することも可能である。
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置100を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置100上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
次に台間装置500のハードウェア構成について、図5を参照して説明する。図5は、台間装置500のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
CPU510(=CentralProcessing Unit)は、後述するHD505に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM502にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
CPU510は、切替手段としての役割を果たし、自身の運営モードの切替を指令するモード切替信号を受信すると、自身の運営モードを、通常の運営モードから、通常の運営モードとは異なるテストモードに切り替える。又は、通常の運営モードとは異なるテストモードから、通常の運営モードに切り替える。また、この切替が完了すると管理装置100に対して切替完了信号を送出する。なおこの際、自身を特定する識別情報を、切替完了信号と共に送出しても良い。
また、本実施例において、管理装置100及び台間装置500は、運営モードとして、少なくとも、テストモード、遊技場の閉店後に使用する通常閉店モード、遊技場の営業時に使用する通常営業モードを有している。遊技場の営業時間中は通常営業モードで運用し、営業時間以外は閉店処理がなされた後の通常閉店モードとして運用する。本実施例では通常営業モードと通常閉店モードをまとめて通常の運営モードと称する。後述するように、遊技場の従業員等が切替操作手段を用いて、所定の切替操作を行うことにより、台間装置500の運営モードが切り替わる構成としている。ただし、必ずしもこの構成に限定されるわけではなく、少なくとも本実施例におけるテストモードに相当する運営モードと、遊技場の営業時間中に使用する通常営業モードに相当する運営モードが台間装置に存在すればよい。したがって、通常閉店モードとテストモードとを区別せず、通常閉店モードにおいて本実施例における処理を可能としても良い。
また、通常閉店モードとは、台間装置500においては、通常営業モードで可能な機能の一部(例えば台間装置への現金の入金等)が禁止されるモードである。また、管理装置100においては、遊技場の営業時間終了後にその日の遊技機200の稼働情報を集計して、営業データを作成するいわゆる「締め処理」に用いる運営モードである。一般的に、「締め処理」とは、各遊技機200から、その日の遊技媒体の打玉数、出玉数等のデータを管理装置100が収集して、差玉数、各入賞口での入賞確率等を営業データとして作成し、管理装置100の記憶手段に記憶する処理を指す。
また、CPU510は、管理装置100から払出要求信号を受信すると、後述の制御機構513に対して払出信号を送出する役割を果たす。また、CPU510は、払出信号を送出すると、後述のリアルタイムクロック512を参照して計時を開始し、所定の時間が経過すると、後述の制御機構513に対し払出信号を送出する払出制御手段としての役割を果たす。
ROM501は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する。RAM502は各種データを一時記憶するためのものであり、CPU510の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
HD(=ハードディスク)505は外部記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。HD505には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。
指示入力装置506は、例えば、ボタン、レバー、テンキー、タッチパネルである。指示入力装置506を用いて、遊技場の従業員等は、台間装置500に対して、台間装置500を制御するコマンド等を入力指示する。
ディスプレイ507は、表示手段としての役割を果たし、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、指示入力装置506から入力されたコマンドや、それに対する台間装置500の応答出力等を表示するものである。
システムバス509は、台間装置500内のデータの流れを司るものである。508はインターフェイス(以下、I/Fという)であり、このI/F508を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
リアルタイムクロック512は計時手段としての役割を果たし、現在時刻を計時する。
制御機構513は、払出信号を受信すると、所定量の遊技媒体を払い出して、遊技機200に供給する制御機構である。
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
また、管理システムが、例えば、図1に例示したような構成の場合は、各信号は台管理装置300及び島管理装置400を経由して、管理装置100から台間装置500へ、又は台間装置500、遊技機200から管理装置100へ転送される。或いは、例えば、図3に例示したような構成の場合は、管理装置100から台間装置500へ、又は台間装置500、遊技機200から管理装置100へ転送される。なお、図1のような構成の場合、台管理装置300や島管理装置400等の中継装置において、アナログ信号をデジタル信号に変換する処理や、信号を所定フォーマットのパケットに変換する処理等がなされる場合がある。これらの処理は、当業者にとって自明であるため、本実施例では説明を省略する。
次に、管理システムの具体的な処理の流れを、図6〜8を用いて説明する。まず、管理装置100は自身の運営モードが通常閉店モードである場合に、所定のモード切替操作を行うことにより、自身の運営モードをテストモードへ切り替える。そして、図6に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置100の指示入力装置106を用いて、運営モードの切替を行う台間装置500を指定し、指定した台間装置500の運営モードをテストモードへ切り替える切り替え操作を実行する(ステップS601)。
そうするとCPU110は、テストモードへの切替を指令するモード切替信号を、指定された各台間装置500に送出する(ステップS602)。
モード切替信号を受信した台間装置500は、自身の運営モードをテストモードに切り替えると(ステップS603)、切替完了信号を管理装置100に送出する(ステップS604)。この切替完了信号を受信すると、管理装置100は、モード情報記憶領域151に記憶されている当該台間装置500のモード情報を、テストモードに書き換える(ステップS605)。このとき、指定した台間装置500の運営モードがテストモードに切り替わった旨をディスプレイ107上に表示させるようにしても良い。以上で、台間装置500のテストモードへの切り替えは完了する。
図7に示すように、テストモードに切り替わった状態の台間装置500に対応して設けられている遊技機200の上部に配設されている表示器1000の呼出しスイッチ1003を遊技場の従業員等が押し下げると、押下を検知した呼出しスイッチ1003は(ステップS701)呼出し信号を送出する(ステップS702)。この呼出し信号を受信した管理装置100は、当該遊技機200に隣接して設けられている台間装置500に対して、払出要求信号を送出する(ステップS703)。管理装置100から払出要求信号を受信すると(ステップS704)、台間装置500は遊技媒体の払出処理を行う(ステップS705)。
遊技媒体の払出処理におけるCPU510の処理の流れを、図8に示す。管理装置100から払出要求信号を受信すると(ステップS801)、台間装置500のCPU510は制御機構513に対して払出信号を送出する(ステップS802)。この払出信号を受信した制御機構513は、所定量の遊技媒体を遊技機200の上皿221等へ払い出す。また、CPU510は払出信号の送出を行うと、リアルタイムクロック512を参照して計時を開始する(ステップS803)。この計時で予め設定された所定時間が経過すると(ステップS804でYES),払出信号の送出を行う(ステップS802)。なお、以上の処理の途中で管理装置100において払出停止処理がなされた場合は、管理装置100から台間装置500に対して払出処理停止信号が送出され、この払出処理停止信号を受信した台間装置500は、遊技媒体払出処理を停止する。また、例えば所定時間の経過まで待機している途中で、別途呼出しスイッチ1003が押下された場合、計時を中止するとともに、再び呼出しスイッチ1003が押下された場合に、ステップS701以降の処理を改めて行う構成としても良い。
なお、上記実施例では、台間装置500のCPU510が払出制御手段として、管理装置100から払出要求信号を受信すると、あるいは、払出信号を送出すると、後述するリアルタイムクロック512を参照して計時を開始し、所定の時間が経過すると、制御機構513に対し払出信号を送出する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、管理装置100のCPU110が払出制御手段としての役割を果たし、管理装置100に現在時刻を計時するリアルタイムクロック(図示省略)を設ける構成としても良い。以下、詳しく説明する。
図9に示すように、テストモードに切り替わった状態の台間装置500に対応して設けられている遊技機200の上部に配設されている表示器1000の呼出しスイッチ1003を遊技場の従業員等が押し下げると、押下を検知した呼出しスイッチ1003は(ステップS901)呼出し信号を送出する(ステップS902)。呼出し信号を受信したCPU110は、払い出しの制御を開始し(ステップS903)、遊技媒体の払い出しを要求する払出要求信号を、台間装置500に送出する(ステップS904)。払出要求信号を受信したCPU510は、制御機構513に払出信号を送出し、制御機構513は、所定量の遊技媒体の払い出しを、遊技機200の上皿221等に行う(ステップS905)。
また、CPU110は、払出要求信号を送出すると、リアルタイムクロック(図示省略)を参照して、計時を開始する(ステップS906)。そして、予め設定された所定の時間が経過すると(ステップS907)、CPU110は、台間装置500に払出要求信号を送出し(ステップS904)、払出要求信号を受信したCPU510は、制御機構513に払出信号を送出し、制御機構513は、所定量の遊技媒体の払い出しを、遊技機200の上皿221等に行う(ステップS905)。このステップS904〜ステップS907を繰り返し実行する。
次に、テストモードを終了させる場合について説明する。テストモードを終了させる場合の流れは、通常運営モードからテストモードへ切り替える場合と同様の流れとなるため、図6に基づいて説明する。
テストモードを終了する場合には、図6に示すように、遊技場の従業員等が、管理装置100の指示入力装置106を用いて、運営モードの切り替えを行う台間装置500を指定し、指定した台間装置500の運営モードの切り替え操作を実行する(ステップS601)。
その後、CPU110は、通常の運営モードへの切替を指令するモード切替信号を、指定された各台間装置500に送出する(ステップS602)。
モード切替信号を受信した台間装置500は、自身の運営モードを通常の運営モードに切り替えると(ステップS603)、切替完了信号を管理装置100に送出する(ステップS604)。この切替完了信号を受信すると、管理装置100は、モード情報記憶領域151に記憶されている当該台間装置500のモード情報を、通常の運営モードに書き換える(ステップS605)。このとき、指定した台間装置500の運営モードが通常の運営モードに切り替わった旨をディスプレイ107上に表示させるようにしても良い。以上で、台間装置500の通常の運営モードへの切り替えは完了する。なお、管理装置100の運営モードをテストモードから通常閉店モードへ切り替える切替操作は、この台間装置500のモード切替操作とは別に行う。
上述したように、管理システムを構成することによって、遊技場の従業員の作業負担を抑制することができる。
なお、管理システムは、遊技機200の不具合の確認等のために行われるテスト打ち時や、遊技場の新規開店時等に行われる無料開放サービス時等に適用することができる。
また、管理システムを用いれば、遊技場の従業員の作業負担を抑制しながら、遊技機の無料開放サービスやテスト打ちを行うことができる。そのため、遊技場として遊技機の無料開放サービスやテスト打ちを実施し易くなる。従って、遊技機の無料開放サービスやテスト打ち時に、遊技機から送出される出玉信号等の稼働情報に係る信号を、管理装置で集計・管理すれば、遊技場の経営にとって有益な情報を容易に得ることができるようになる。
また遊技場の従業員等は、遊技場に配設されている各台間装置500の運営モードの切替を管理装置100に対してのみ操作を行えば良いため、操作を一元化でき、便宜である。また、CPU510は、所定時間経過毎に、払出機構513に払出信号を送出し、遊技媒体の追加の払い出しが自動的に行われる構成となっているため、追加の払い出しを行わせるために、台間装置500に対して新たな操作をする必要がなくなり、遊技機の無料開放サービスやテスト打ち時の遊技場の従業員の作業負担を更に抑制することができる。
なお本実施例では、CPU510は、所定時間経過毎に、払出機構513に払出信号を送出し、遊技媒体の追加の払い出しが自動的に行われる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、遊技媒体の追加の払い出しを自動的には行わず、使用する遊技媒体が遊技機200の上皿221からなくなってしまった場合には、遊技者や従業員等が再度、表示器1000の呼出しスイッチ1003を押し下げることにより、追加的に遊技媒体の払い出しを行う構成としても良い。
また、本実施例では台間装置500の運営モードがテストモードに切り替わっている状態で、呼出しスイッチ1003の押し下げを契機として遊技媒体の払い出しが行われるように構成しているが、例えば表示器1000に呼出しスイッチ1003とは別個に遊技媒体を払い出すための払出スイッチ(図示省略)を設け、この払出スイッチを押し下げることによって遊技媒体の払い出しが行われるように構成しても良い。このように構成することにより、例えば遊技場の無料開放サービス時において、従業員を呼び出す操作と遊技媒体を払い出す操作との両方を行えることとなり、便宜である。
また、遊技媒体の追加払い出しの変形例を説明する。例えば、本実施例の遊技機200の下方には、打玉数計数手段(図示省略)が設けられ、この打玉数計数手段から打玉信号が送出されている。
そこで、管理装置100のCPU110は、払出制御手段として、図8に示すような所定時間の経過に替えて、打玉信号を集計して、打玉数が予め設定した所定の量に達すると、当該遊技機200に対応して設けられている台間装置500から遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。
また遊技媒体の追加払い出しの更なる変形例として、例えば、図10に示すように、遊技機から払出された遊技媒体の計数を行うとともに、当該計数に応じた計数信号を送出する各台計数機650を、遊技機200に対応して設ける。
そして、管理装置100のCPU110は、払出制御手段として、図8に示すような所定時間の経過に替えて、各台計数機650から送出された計数信号を集計し、計数した遊技媒体が所定の量に達すると、当該遊技機200に対応して設けられている台間装置500から遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。
また、遊技媒体の追加払い出しの更なる変形例を説明する。本実施例の遊技機200からは上述のように出玉信号が送出されており、この出玉信号に基づいて算出された出玉数は管理装置で集計・管理されている。一方、台間装置に、この台間装置から払い出した遊技媒体の数(払出数)(玉貸し時・持玉払出時を含む)を記憶する記憶手段を設け、この記憶手段に記憶した払出数を管理装置で集計・管理する。
そして、管理装置100のCPU110は、払出制御手段として、図8に示すような所定時間の経過に替えて、出玉信号、上述した打玉信号、各台計数機650から送出された計数信号及び台間装置から送出された払出数を集計して、払出数と出玉数を加算した値から打玉数及び各台計数機650で計数された遊技媒体数を減算する演算を行い、演算値と予め設定した所定値とを比較して、当該演算値が所定値よりも小さい場合に、当該遊技機200に対応して設けられている台間装置500から遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。これにより、遊技機の上皿に存在する遊技媒体の数が予め設定した所定値を下回ったと判断されれば、自動的に遊技媒体の払い出しが行われるようになる。なお、この予め設定した所定値としては、遊技機の上皿に存在するべき適正な遊技媒体数を設定する。
また本実施例では、遊技者等が指示入力装置106を用いて、必要な情報を入力すると、台間装置500の運営モードが切り替わる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。
運営モードの切り替え方法に関する変形例を図11を用いて説明する。図11に示すように、遊技場の従業員等には、内部に識別情報が格納されているICタグ等の従業員用記録媒体700を、予め配布する。また管理装置100に、従業員用記録媒体700から識別情報を読み取る読取手段として、カードリーダー111を設ける。また、HD105内に、従業員用記録媒体700の各識別情報を格納する識別情報記憶手段として、識別情報記憶領域152を設ける。そしてCPU110は、従業員用記録媒体700から識別情報を受信すると、識別情報記憶領域152に格納されている各識別情報を呼び出して、受信した識別情報と比較し、一致するか否かの認証を行う認証手段としての役割を果たすようにする。
そして、この識別情報を用いた認証の成功を条件として、台間装置500の運営モードが切り替わる構成としても良い。また、この識別情報を用いた認証の成功と、指示入力装置106を用いた必要な情報の入力の2つを、台間装置500の運営モードが切り替わるための条件としても良い。
なお、通常の運営モードとは異なるテストモードから、通常の運営モードへの切替方法としては、管理装置100からモード切替信号を送出し、遊技場に配設されている複数の台間装置500の運営モードを一括して変更させる本実施例の方法の他に、例えば、各台間装置500に取消ボタン等(図示省略)を設け、当該取消ボタンが押し下げられると、当該台間装置500の運営モードがテストモードから、通常の運営モードに切り替わり、切替完了信号が管理装置100に送出される構成としても良い。このように構成することで、遊技場の従業員が管理装置100の近傍にいない場合でも簡易にテストモードから通常の運営モードに切り替えることができ、便宜である。
また、運営モードの切り替え方法に関する更なる変形例を説明する。本実施例では表示器1000の呼出しスイッチ1003が押し下げられると、管理装置100を介して台間装置500にて遊技媒体の払い出しが行われる構成を示したが、これに限られるものではない。例えば、台間装置500の運営モードの切り替えを台間装置500に対する操作(例えばテストモードへ切り替える旨の指令が記録されたカードの台間装置500への挿入や、台間装置500に設けられた鍵穴(図示省略)への鍵の挿入及び回動)で可能とし、また、表示器1000に別途設けた払出スイッチ(図示省略)と台間装置500とを直接的に接続することによって、台間装置500の運営モードをテストモードへ切り替え、払出スイッチを押し下げることで、遊技媒体の払い出しを行う構成としても良い。
また本実施例では、表示器1000の呼出しスイッチ1003が押し下げられると、管理装置100を介して、台間装置500の払出機構513から所定量の遊技媒体が払い出される構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、呼出しスイッチ1003を押し下げると、台間装置500の払出機構513から遊技媒体の払い出しが開始され、再び呼出しスイッチ1003を押し下げると、遊技媒体の払い出しが終了する構成としても良い。また例えば、呼出しスイッチ1003を押し下げている間は、継続して遊技媒体が払い出され、呼出しスイッチ1003から指を離すと、遊技媒体の払い出しが終了する構成としても良い。
また、上記実施例においては、台間装置500が遊技媒体を払い出す構成を示したが、この構成に限定されるものではない。遊技機200が遊技媒体を払い出す構成としても良く、例えば、払出機構を遊技機200に備える構成としても良い。その場合には、CPU510は払出信号を遊技機200に対して送出する。払出信号を受信した遊技機200は、所定量の遊技媒体を払い出す。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。