JP2016105138A - 液体トナー受容層形成塗工液の製造方法 - Google Patents

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隼一 正岡
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Abstract

【課題】液体トナー受容層形成塗工液を使用して静電印刷用プラスチックフィルムを製造した際に、液体トナーと受容層との密着性が良好で、時間経過による液体トナーと受容層との密着性が低下しない受容層を形成することのできる、液体トナー受容層形成塗工液の製造方法を提供する。【解決手段】アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を有機溶媒に溶解させることを特徴とする液体トナー受容層形成塗工液の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、液体トナー受容層形成塗工液の製造方法に関する。
近年、電子写真法を用いた紙、プラスチックフィルムなどに対する画像形成方法が注目されている。この方法は費用および時間を要する製版工程を必要としないので、少量多品種の印刷物を製造するのに適している。中でも、液体トナーを用いた湿式電子写真法は粉体トナーを使用した乾式電子写真法と比較して使用されるトナーの粒子径が小さいため、グラビア印刷方式やオフセット印刷方式などに匹敵するほどの高精細、高品質な画像を形成することができる。
しかしながら、液体トナーを使用した場合印字体がプラスチックフィルムであると液体トナーとフィルムとの密着力が弱く、液体トナーがプラスチックフィルムから剥がれやすいという問題があった。
そこで、液体トナーとプラスチックフィルムとの密着性を改善するため、特許文献1においては、エチレン−アクリル酸系樹脂とポリイミン系樹脂を含有する組成物を表面に塗布して受容層を形成した受像シートが開示されている。また、特許文献2においては、アミンを末端基とするポリアミドを用いる塗工液を用いて受容層を形成した受像シートが開示されている。
しかしながら特許文献1に記載の塗工液を使用しても、液体トナーと受容層との密着性は依然として不十分であり、また受容層と基材との密着性も不十分であるという問題がある。また、特許文献2に記載の塗工液は、アミンを末端基とするポリアミド、シランカップリング剤及びアミノプロピルトリエトキシシランからなる樹脂を含有する組成物を固形分としており、この塗工液を用いて受像層を形成した場合、時間経過とともに液体トナーと受像層との密着性が低下するという問題があった。
特開2003−195548号公報 特表2001−520408号公報
本発明は、液体トナー受容層形成塗工液を使用して静電印刷用プラスチックフィルムを製造した際に、液体トナーと受容層との密着性が良好で、時間経過による液体トナーと受容層との密着性が低下しない受容層を形成することのできる、液体トナー受容層形成塗工液の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、鋭意検討を進めた結果、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂と特定のゴムと特定の可塑剤を有機溶媒に溶解させることにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[8]に関する。
[1]アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を有機溶媒に溶解させることを特徴とする液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[2]前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂のアミン価が3〜30である、上記[1]に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[3]前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂の使用量100質量部に対する前記環化ゴムの使用量が3〜25質量部である、上記[1]又は[2]に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[4]前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂の使用量100質量部に対する前記スルホンアミド系可塑剤の使用量が5〜50質量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[5]前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤との合計使用量と有機溶媒の使用量との質量比率が、5:95〜35:65である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[6]前記有機溶媒が、芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、パラフィン系有機溶媒、アルコール系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、及び酢酸エステル系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[7]前記有機溶媒が、芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒とアルコール系有機溶媒との混合有機溶媒である、上記[6]に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。

[8]芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒とアルコール系有機溶媒との混合比率が、質量比で1:9〜9:1である、上記[7]に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
[9]前記芳香族系有機溶媒がトルエンであり、前記アルコール系有機溶媒がイソプロピルアルコールである、上記[8]に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法により得られる液体トナー受容層形成塗工液は、液体トナーと受容層との密着性が良好で、時間経過による液体トナーと受容層との密着性が低下しない受容層を形成することができ、優れた静電印刷用プラスチックフィルムを提供することができる。
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法は、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を有機溶媒に溶解させることを特徴とする。
以下、本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法について詳細に説明する。なお、本明細書において、好ましいとされている規定は任意に採用することができ、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましいと言える。
[液体トナー受容層形成塗工液に使用される各成分について]
<アミノ末端基を有するポリアミド樹脂>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法は、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂が使用される。本発明で使用されるアミノ末端基を有するポリアミド樹脂は、ジアミンとジカルボン酸とを共重合して得られる樹脂であり、その共重合比率は特に限定されるものではない。
共重合させる際に使用するジアミンとしては、例えばエチレンジアミン、プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン(ヘキサメチレンジアミン)、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミンなどの脂肪族アルキレンジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジメタナミン、トリシクロデカンジメタナミンなどの脂環式ジアミン;パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどの芳香族ジアミンなどを挙げることができる。これら他のジアミンは、単独でもまたは2種以上組み合わせても使用することができる。
共重合させる際に使用するジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル 酸、3,3−ジエチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタン ジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタ レンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン −4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸を挙げることができ る。これらジカルボン酸は、単独でもまたは2種以上組み合わせても使用することができる。
本発明に使用される前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂は、アミン価が3〜30、好ましくは5〜25であるポリアミド樹脂を望ましく使用することができる。アミノ末端基としては、アミノ基、第一級アミン(モノメチルアミン、モノエチルアミン等)から水素原子が脱離した基、第二級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン等)から水素原子が脱離した基を示す。前記アミノ末端基は、通常、ポリアミド樹脂分子鎖中の末端に有するものであるが、ポリアミド樹脂分子鎖の途中に有するものであってもよい。
本発明に使用される前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂の具体例としては、富士化成工業社製のトーマイド390、500、535、560、1310、1396、TXC232C、三和化学工業社製のサンマイド15−K5、HT−140、PK−200、ハリマ化成社製のニューマイド945、2152、3008、ヘンケル社製のマクロメルト6030、6212、6239、6240、6858、JP196等が挙げられる。
<環化ゴム>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法は、環化ゴムが使用される。本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法において、環化ゴムを使用する理由は、静電印刷用プラスチックフィルムを製造した際に、時間経過による液体トナーと受容層との密着性を低下させないことにある。本発明で使用する環化ゴムとしては、共役ジエンゴムの環化物またはその誘導体であれば特に制限されるものではない。環化ゴムの原料として用いられる共役ジエンゴムは、共役ジエン単量体のみの重合体であっても、共役ジエン単量体とその他の単量体との共重合ゴムであってもよい。また、共重合ゴムはランダム共重合ゴム、ブロック共重合ゴムのいずれであってもよい。具体的には、天然ゴム又は合成ゴムを酸処理することによって得られ、例えば、濃硫酸やp−トルエンスルホン酸のような有機スルホン酸類、クロロスルホン酸等を直接、天然ゴム又は合成ゴム等のゴム成分に作用させるか、或いはゴム溶液に作用させることにより、ゴム分子中の鎖状分子の一部を環化して2重結合を減少させる方法等で製造される。
前記共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、 1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタ ジエンなどが挙げられる。
また、前記その他の単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレ ン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレ ン、p−ブロモスチレン、2−メチル−1,4−ジクロルスチレン、2,4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族ビニル単量体;エチレン、プロ ピレン、1−ブテンなどの鎖状オレフィン単量体;シクロペンテン、2−ノルボルネンなどの環状オレフィン単量体;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジ エン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル (メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
前記共役ジエン単量体及びその他の単量体は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用する環化ゴムの重量平均分子量(GPCで測定し、標準ポリスチレン換算値)は5,000〜50,000が好ましく、より好ましくは重量平均分子量8,000〜30,000である。環化ゴムの重量平均分子量が5,000以上であると、本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法で得られる塗工液を使用して静電印刷用プラスチックフィルムを製造した際に、液体トナーと受容層との密着性を良好に保つことができ、50,000以下とすることにより、塗工液に使用される有機溶媒への溶解性を向上させることができる。具体的には、日本サイテックスインダストリーズ社製のアルペックスCK−514、アルペックスCK−450等を挙げることができる。
<スルホンアミド系可塑剤>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法は、前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂及び環化ゴムと共に、スルホンアミド系可塑剤が使用される。本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法において、スルホンアミド系可塑剤を使用する理由は、静電印刷用プラスチックフィルムを製造した際に、時間経過による液体トナーと受容層との密着性を低下させないことにある。本発明に使用されるスルホンアミド系可塑剤としては、脂肪族又は芳香族のスルホンアミド系可塑剤を使用することが好ましい。脂肪族スルホンアミド系可塑剤は、はR−SONHで示され、ここではRは、炭素数1〜16のアルキル基を示し、1以上の置換基を有していていも良い。芳香族スルホンアミド系可塑剤は、R−SONHで示され、ここではRは、置換基を有してもよい芳香族基を示し、例えば、芳香族基として、炭素数が1〜16のアルキル基を有するフェニル基を挙げることができる。その他の置換基として、アルコキシ基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
脂肪族スルホンアミド系可塑剤の具体例としては、n−プロピルスルホンアミド、n−ブチルスルホンアミド、n−ペンチルスルホンアミド、n−ヘキシルスルホンアミド、n−オクチルスルホンアミド、n−ドデシルスルホンアミド等を挙げることができる。また、前記芳香族スルホンアミド系可塑剤の具体例としては、p−トルエンスルホンアミド、N−エチル−o−トルエンスルホンアミド、N−エチル−p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等を挙げることができる。本発明に使用されるスルホンアミド系可塑剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせても使用することができる。
<その他の添加剤>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法では、必要に応じ公知の添加剤を使用することができる。添加剤としては、例えば、粘度調整剤、老化防止剤、pH調節剤、消泡剤、各種安定剤、着色剤、グリセリンなどのロール転写性向上剤などを挙げることができる。
<有機溶媒>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法には、有機溶媒が使用される。有機溶媒を使用する理由は、前記のアミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を有機溶媒に溶解させて、液体トナー受容層形成塗工液としての粘度を適切なものとするためである。液体トナー受容層形成塗工液の粘度を適切なものとすることにより、静電印刷用プラスチックフィルムを製造する際のフィルム基材への液体トナー受容層形成塗工液の塗布が容易になり、塗布工程が効率よくなる。
本発明に使用される有機溶媒は、前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤、及び必要に応じて使用されるその他の添加剤に対して悪影響を与えず、溶解することのできる有機溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等のナフテン系有機溶媒;ノルマルパラフィン、イソパラフィン等のパラフィン系有機溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系有機溶媒;メチルエチルケトン、ジメチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系有機溶媒、酢酸エチル、酢酸ピロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系有機溶媒等を挙げることができる。
前記有機溶媒としては、アルコール系有機溶媒を含む混合有機溶媒を用いることが、溶解性の観点から好ましく、アルコール系有機溶媒と混合するその他の有機溶媒としては、芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒を挙げることができる。アルコール系有機溶媒とその他の有機溶媒との混合比率は、質量比で、8:2〜2:8、好ましくは、7:3〜3:7とすることが望ましい。なお、混合有機溶媒を用いる場合、アルコール系有機溶媒以外のその他の有機溶媒として、前記芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒を2種以上用いてもよいし、更に、ケトン系有機溶媒や酢酸エステル系有機溶媒を追加して、混合有機溶媒とすることもできる。特に、アルコール系有機溶媒としてイソプロピルアルコールを用い、芳香族系有機溶媒としてトルエンを用いた混合有機溶媒は、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤を容易に溶解させることができるので、好ましい混合有機溶媒である。
<各成分の使用比率>
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法には、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤、及び有機溶媒が使用されるが、これら成分の使用比率について説明する。
環化ゴムの使用量は、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂100質量部に対して、3〜25質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量部である。環化ゴムの使用量が上記範囲内であると、得られた液体トナー受容層形成塗工液をフィルム基材に塗布して静電印刷用プラスチックフィルム製造した後に、塗布面のベタつきによる巻き取り時のブロッキングの発生を防止でき、また、静電印刷用プラスチックフィルムとした際に、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂との相溶性が低下することによる皮膜強度の低下を防止でき、時間経過による液体トナーと受容層との密着性を向上させ、かつ液体トナーの定着性も良好なものとすることができる。
スルホンアミド系可塑剤の使用量は、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂100質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは8〜30質量部である。スルホンアミド系可塑剤の使用量が上記範囲内であると、得られる静電印刷用プラスチックフィルムの時間経過による液体トナーと受容層との密着性を低下させず、かつ液体トナーの定着性も良好なものとすることができる。
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法では有機溶媒を使用するが、有機溶媒の使用については、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤の合計使用量と有機溶媒との比率が、質量比で、5:95〜35:65、好ましくは15:85〜25:75の比率で使用することが好ましい。上記範囲内に調整することにより、塗工液を適度の固形分濃度とすることができ、静電印刷用プラスチックフィルムを製造する際に、フィルム基材に効率よく塗布することができる。
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法では、前記有機溶媒に、前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を溶解させて、液体トナー受容層形成塗工液を得る。有機溶媒に、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を溶解させるに当っては、有機溶媒が蒸発しない程度まで加温し、撹拌下で溶解させることにより、効率よく溶解させることができる。また、溶解させるために使用する溶解槽は、有機溶媒が蒸発しない密閉状態とできる溶解槽を用いることが好ましい。溶解させるに当っては、加圧状態で溶解してもよい。また、窒素等の不活性ガスの存在下で溶解させることは、安全上の観点からも好ましい。
有機溶媒に、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を溶解させる順序としては、特に限定されるものではないが、溶解槽に事前に有機溶媒を投入後、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂を投入し、該ポリアミド樹脂を溶解させ、次いで、環化ゴムを投入して環化ゴムを溶解させ、最後にスルホンアミド系可塑剤を投入してスルホンアミド系可塑剤を溶解させる方法、溶解槽に事前に有機溶媒を投入後、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂及び環化ゴムを投入し、該ポリアミド樹脂及び環化ゴム溶解させ、次いで、スルホンアミド系可塑剤を投入してスルホンアミド系可塑剤を溶解させる方法、溶解槽に事前に有機溶媒を投入後、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を一緒に投入して溶解させる方法、有機溶媒に事前にアミノ末端基を有するポリアミド樹脂を溶解させた溶液を溶解槽に投入し、次いで、環化ゴムを投入して環化ゴムを溶解させ、最後にスルホンアミド系可塑剤を投入してスルホンアミド系可塑剤を溶解させる方法等の溶解方法を用いることができる。
[静電印刷用プラスチックフィルム]
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法で得られる液体トナー受容層形成塗工液は、プラスチックフィルム基材に塗布することにより、静電印刷用プラスチックフィルムを得ることができる。
以下、静電印刷用プラスチックフィルムについて詳細に説明する。
<プラスチックフィルム基材>
静電印刷用プラスチックフィルムに使用されるプラスチックフィルム基材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルウレタン、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ABS樹脂などからなるフィルム、それらの積層フィルムを使用することができる。プラスチックフィルムは延伸フィルムであってもよいし、無延伸フィルムであってもよく、またコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面処理が施されたフィルムであってもよい。使用されるプラスチックフィルムの厚みについては、特に限定されるものではないが、静電印刷用であることを考慮すると、5〜200μmであることが好ましく、特に10〜50μmであることが好ましい。
<液体トナー受容層の形成方法>
プラスチックフィルム基材表面に液体トナー受容層を形成させる方法としては、本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法で得られる液体トナー受容層形成塗工液をプラスチックフィルム基材に塗布し、有機溶媒を乾燥し、除去することにより形成される。液体トナー受容層形成塗工液をプラスチックフィルム基材に塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば刷毛塗りなど手動で塗布する方法、あるいは自動的に塗布する方法を挙げることができる。本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法で得られる該塗工液は例えばグラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーター、ブレ−ドコ−タ−、リバ−スロ−ルコ−タ−、キスロ−ルコ−タ−、キャストコ−タ−、カ−テンコ−タ−などの塗工手段によりプラスチックフィルム基材の少なくとも一方の面の所定部に塗布する。塗工液の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、乾燥皮膜として0.01〜5.0μm、さらには0.05〜1.0μm程度となるように塗布することが好ましく、単位面積当たりの塗布量としては、0.05〜100g/mとなるように、さらには0.1〜50g/mとなるように塗布することが好ましい。
プラスチックフィルム基材上に塗布後は、有機溶媒を除去するために乾燥させて、静電印刷用プラスチックフィルムを得ることができる。乾燥温度及び時間は、使用した有機溶媒の種類や塗布量により相違し、熱風乾燥機等を使用して乾燥させることが好ましい。有機溶媒を除去して乾燥後、プラスチックフィルム基材上に液体トナー受容層を形成することができる。液体トナー受容層の厚み(乾燥皮膜として)は、0.01〜5.0μm、好ましくは0.1〜1.0μmとすることが望ましい。液体トナー受容層の厚みが、上記範囲内であれば、液体トナーとの定着性が安定し、静電印刷用プラスチックフィルムを巻き取った後にブロッキングが生じる恐れも少なくなる。
静電印刷用プラスチックフィルムは、液体トナーを用い、静電印刷機を使用して印刷することができる。この液体トナーとしては、トナー粒子を水及び/又は有機溶剤に分散した一般的なものが挙げられる。液体トナーは、トナー粒子を印字体に固定するための定着樹脂、トナー粒子を可視化するための着色剤、液体トナーの電気的特性を調整するための電荷調整剤等を含有する。
定着樹脂としては、液体トナーに使用されている公知の樹脂を用いることができ、特に熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン・アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリエチレン、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリプロピレン、ポリエステ ル、ポリウレタン、ポリアミド等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
着色剤としては、液体トナーに使用されている公知の顔料及び/又は染料を用いることができる。この着色剤としては、例えば、ハンザイエロー、 ベンジジンイエロー、ファーストレッド、ブリリアントカーミン3B、ベンジジンオレンジ、銅フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、スピリットブラック、オイルブルー、ローダミン6B、ニグロシン、カーボンブラック、ジクロロキナクドリン、イソインドリン、酸化チタン等が挙げられる。
電荷調整剤としては、例えば、ナフテン酸、オレイン酸、オクテン酸、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸の金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩、ポリオキシエチル化アルキルアミンのような非イオン性界面活性剤、レシチン、アマニ油等の油脂類、ポリビニルピロリドン、多価アルコールの有機酸エステルなどの公知の電荷調整剤を使用することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。なお、文中の液体トナー受容層形成塗工液中の混合比率は質量基準である。
<評価方法>
(1)転写性
転写性は、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色の液体トナーをそれぞれベタ印刷し、印刷後に、トナーがプラスチックフィルムに正しく転移されているかを肉眼で観察し、下記の評価基準により評価した。
〇:転写不良部の面積が全印刷面積に対して3%未満である。
△:転写不良部の面積が全印刷面積に対して3%以上20%未満である。
×:転写不良部の面積が全印刷面積に対して20%以上である。
(2)液体トナー定着性
印刷部に市販のセロハンテープ(ニチバン社製)を指の腹でしっかり貼付し、当該セロハンテープを手作業でゆっくりと剥離させ、液体トナー印刷部の剥がれ具合を観察し、下記の評価基準により評価した。
〇:全印刷面積に対して剥離面積が3%未満である。
△:全印刷面積に対して剥離面積が対して3%以上20%未満である。
×:全印刷面積に対して剥離面積が20%以上である。
(3)経時での液体トナー定着性
作成した静電印刷用プラスチックフィルムを温度23℃、湿度50%の環境下で1か月静置したのち、印刷を行い(2)液体トナー定着性と同様の試験を行い、液体トナー印刷部の剥がれ具合を観察し、下記の評価基準により評価するとともに、その剥離面積を示した。
〇:全印刷面積に対して剥離面積が3%未満である。
△:全印刷面積に対して剥離面積が対して3%以上20%未満である。
×:全印刷面積に対して剥離面積が20%以上である。
[実施例1]
トルエン/イソプロピルアルコー=1/1(質量比)の混合有機溶媒が投入された撹拌機付きの撹拌槽にアミノ末端基を有するポリアミド樹脂としてヘンケル社製のポリアミド樹脂「マクロメルト6239、融点:135−140℃、アミン価:7」及び環化ゴム(日本サイテックインダストリーズ株式会社製「アルペックスCK−514、重量平均分子量8000、軟化点118℃)を添加し、40℃に加熱し、1時間攪拌させて、ポリアミド樹脂及び環化ゴムを混合有機溶媒に溶解させた。次いで、スルホンアミド系可塑剤として、N−ブチルベンゼンスルホンアミド(大八化学工業株式会社製「BM−4」)を撹拌槽に添加し、10分撹拌させて溶解させ、その後、室温に冷却して液体トナー受容層形成塗工液を製造した。液体トナー受容層形成塗工液の製造に使用したポリアミド樹脂、環化ゴム、可塑剤の比率は、質量比で100:10:15の割合で使用した。また、ポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤の合計使用量と混合有機溶媒の使用量との比率は、質量比で20:80とした。このようにして得られた液体トナー受容層形成塗工液を、ワイヤーバーを使用して、ポリエステルフィルム(フタムラ化学株式会社製「FE2001」:厚み:12μm)上に2.5g/mになるように塗布し、105℃オーブン中で熱風乾燥して液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成した。得られた静電印刷用プラスチックフィルムをデジタル印刷機(ヒューレットパッカード社製、HP Indigo WS6600)にて液体トナー受容層上に印刷を行った。得られた印刷物について(1)転写性、(2)液体トナー定着性、(3)経時での液体トナー定着性の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例2]
アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤の割合を100:20:15(質量比)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂を他のアミノ末端基を有するポリアミド樹脂(ヘンケル社製「マクロメルト6240」、アミン価:8)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で使用した環化ゴムを他の環化ゴム(日本サイテックインダストリーズ株式会社製「アルペックスCK−450、重量平均分子量23,000、軟化点130℃)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1で使用したスルホンアミド系可塑剤を他のスルホンアミド系可塑剤として、N−エチル−o/p−トルエンスルホンアミド(富士アミドケミカル株式会社製「トップサイザーNO.3」)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例1で使用した環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤を実施例4および実施例5で使用した環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例1で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂、スルホンアミド系可塑剤を実施例3および実施例5で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂、スルホンアミド系可塑剤に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例1で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴムを実施例3および実施例4で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴムに変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1で使用した環化ゴム、スルホンアミド系可塑剤を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1で使用した環化ゴムを使用しなかった以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1で使用したスルホンアミド系可塑剤を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1で使用したスルホンアミド系可塑剤をフタル酸エステル可塑剤(ジェイ・プラス株式会社製「DOP」)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例1で使用したスルホンアミド系可塑剤をクエン酸エステル可塑剤(ジェイ・プラス社製「ATBC」)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
[比較例6]
実施例1で使用したアミノ末端基を有するポリアミド樹脂を汎用ポリアミド樹脂(花王株式会社製「レオマイドS−7100」、アミン価:2以下)に変更した以外は実施例1と同様にして、液体トナー受容層(厚み:0.5μm)を設けた静電印刷用プラスチックフィルムを作成し、評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2016105138
表1の結果より、本願発明の実施例1〜8の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法により得られた塗工液を用いて得られる静電印刷用プラスチックフィルムは、液体トナー転写性、液体トナー定着性、及び経時での液体トナー定着性に優れていることが示されている。一方、環化ゴム及びスルホンアミド系可塑剤を使用しなかった比較例1、環化ゴムを使用しなかった比較例2、及びスルホンアミド系可塑剤を使用しなかった比較例3では、経時での液体トナー定着性が劣ることが示されている。また、スルホンアミド系可塑剤以外の他の可塑剤を使用した比較例4及び5でも、経時での液体トナー定着性が劣ることが示されている。そして、アミノ末端基を有するポリアミド樹脂に変えて、汎用ポリアミド樹脂を用いた比較例6は、液体トナー定着性及び経時での液体トナー定着性が共に劣ることが示されている。
本発明の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法により得られる液体トナー受容層形成塗工液は、静電印刷用プラスチックフィルムを製造する際に、優れた液体トナー受容層形成塗工液として用いることができる。

Claims (9)

  1. アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤を有機溶媒に溶解させることを特徴とする液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  2. 前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂のアミン価が3〜30である、請求項1に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  3. 前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂の使用量100質量部に対する前記環化ゴムの使用量が3〜25質量部である、請求項1又は2に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  4. 前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂の使用量100質量部に対する前記スルホンアミド系可塑剤の使用量が5〜50質量部である、請求項1〜3のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  5. 前記アミノ末端基を有するポリアミド樹脂、環化ゴム、及びスルホンアミド系可塑剤との合計使用量と有機溶媒の使用量との質量比率が、5:95〜35:65である、請求項1〜4のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  6. 前記有機溶媒が、芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、パラフィン系有機溶媒、アルコール系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、及び酢酸エステル系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  7. 前記有機溶媒が、芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒とアルコール系有機溶媒との混合有機溶媒である、請求項6に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  8. 前記芳香族系有機溶媒、ナフテン系有機溶媒、及びパラフィン系有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒とアルコール系有機溶媒との混合比率が、質量比で1:9〜9:1である、請求項7に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
  9. 前記芳香族系有機溶媒がトルエンであり、前記アルコール系有機溶媒がイソプロピルアルコールである、請求項8に記載の液体トナー受容層形成塗工液の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020181177A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 ダイニック株式会社 電子写真方式印刷受像用フィルム素材

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