JP2016104527A - 印刷物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような偽造防止技術としては、特許文献1に示すように、ランダムパターンを用いた真贋判定の手法が知られている。特許文献1の技術は、ランダムパターン状に窓部を有するマスク層を設けることで、窓部を通してランダムパターンの検証を行うことができるため、焦点合わせなどが容易とすることができるものである。
しかしこの方法では、真贋判定の対象となるランダムパターンの位置が容易に認識できてしまうため、偽造技術の進歩に伴い、不正な複製の危険性が生じる恐れがある。
図1より、本発明の印刷物1は、ランダムパターン3を有する基材2に個別情報4、検証対象特定情報5を備える。ランダムパターン3は、印刷物毎に固有のパターンで、指紋情報やPUF(Physical Unclonable Function)情報として用いる。
個別情報4の形成は基材上に印刷法等により形成することができる。印刷法としては、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などがあげられるが、インクジェット印刷法を用いると個別印刷ができるため好ましい。
また、個別情報は黒色又は濃色のインクで形成することができるが、赤外線吸収インクで形成してもよい。
例えば図2示すように、基準となる点として、個別情報の任意の点(図2では印刷された二次元バーコードの右上の角部)を基準(0,0)とし、特定の範囲にある部分を検証対象部分6(x1〜x2,y1〜y2)とすることができる。この例では、前述の検証対象部分の画像全部を検証の対象となる検証情報してもよいし、画像から特徴点を算出して検証情報としてもよいし、この画像から二値化した一方の値と他方の値の面積比率などを検証情報としてもよいし、他の方法を用いても構わない。
例えば図3に示すように、基準となる点として、個別情報の任意の点(図3では印刷された二次元バーコードの右上の角部)を基準とし、そこから特定される線分上に存在する点の配置又は数を検証対象6とすることができる。ランダムパターンが木目や彩紋等の場合は線分と木目、彩紋が交差する部分の数、位置を特徴点として検証情報にしてもよい。
また、検証対象特定情報5に含まれる基準となる点は、個別情報(二次元バーコード)内の任意の点だけでなく、検証情報内の任意の点や、印刷物自体の角部等の特徴点を用いてもよい。
印刷法としては、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などがあげられるが、インクジェット印刷法を用いると個別印刷ができるため好ましい。
また、検証対象特定情報は黒色又は濃色のインクで形成することができるが、赤外線吸収インクで形成してもよい。
まずランダムパターンのうち検証対象とする部分(領域)と、検証する際の基準点を決め、基準点から検証対象とする部分(領域)の特定のロジックを算出し、検証対象特定情報とする。
ランダムパターンを有する基材としては、基材2の一方の面にランダムパターンを設けたものを用いることができる。
基材2としては、ポリエチレンテレフタレートやその他ポリエステル系樹脂基材、アクリル系樹脂基材、ポリオレフィン系基材、ポリカーボネート系樹脂基材、ビニル系樹脂基材などの樹脂基材や紙基材、木製基材などを用いることができる。
ランダムパターンとしては、例えばバインダー樹脂とこのバインダー樹脂と相溶性の低い顔料、染料、繊維等をランダムに分散させた樹脂組成物を塗工形成したものを持ちることができる。また、厚みの薄い木目部材などランダムパターンを有する部材を張り合わせてもよい。また、一定の粘度を有する塗料を刷毛で塗工し、塗り斑をランダムパターンとして用いてもよい。
まず基材上にランダムパターンを形成し、さらに粘着層を設けた複数(又は後から断裁可能な大面積)のラベル材料を用意する。
そして、ラベルの枚数(断裁する枚数)分、個別のID番号を生成し、二次元コード化し、インクジェット印刷により個別情報としてラベル上に印刷する。
情報化されたロジックをコード化し、検証対象特定情報としてラベル上に印刷する。
上記のように個別情報(二次元コード)の特徴点を基準点として用いると、多面付で製造する場合など検証情報印刷前は基準となる点(部位)を設定しにくい場合に有効である。
ラベル、シールとして用いる場合、図4、5に示すように粘着層7を用いることができる。粘着層7は、公知のアクリル系、ウレタン系、酢酸ビニル系等公知のものを用いることができる。転写箔とする場合は、ランダムパターンを有する層(基材)の一方の側に剥離保護層、他方の側に粘着層を設ける。
表面保護層は、外圧、紫外線、水分などから表面を保護する層で公知のものを用いることができる。
絵柄層は、適宜公知のインキを用いて印刷法により形成することができる。
真贋判定装置としては、画像認識手段などの検証対象特定情報及びランダムパターンを認識できる手段を備え、判定手段を有するものであれば特に限定はしないが、このようなものとしてカメラ付き携帯端末があげられる。特にスマートフォン等の携帯端末を用いることができる。携帯電話端末であれば、携帯電話通信網を利用し、サーバーで判定することもできるし、内部の演算装置を用いて端末内で判定することもできる。
判定の結果、正しければ検証OKとし、一致しなければエラーとする。
なお、カメラによる取得した検証情報は画像情報であるが、検証精度を向上させるため、二値化やその他の前処理を施してもよい。
また、ここでは個別情報に含まれるラベルIDと検証情報の組み合わせを用いた判定の例で示したが、個別情報を設けず、検証対象特定情報に識別情報を持たせておき、この識別情報と検証情報の組み合わせで判定してもよい。
2・・・・基材
3・・・・ランダムパターン
4・・・・個別情報
5・・・・検証対象特定情報
6・・・・検証対象
7・・・・粘着層
Claims (4)
- ランダムパターンを有する基材と、
基材上に形成された検証対象特定情報を備え、
該検証対象特定情報には、基準点の情報と基準点からランダムパターンの検証対象となる位置を特定する情報を有することを特徴とする印刷物。 - さらに個別情報を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
- 前記基準点が、個別情報内の特徴部分であることを特徴とする請求項2に記載の印刷物。
- ランダムパターンを有する基材に個別情報を形成する工程、
ランダムパターンのうち検証対象とする部分を決定する工程、
個別情報内の特徴部分を基準点としたランダムパターンの検証対象を特定するロジックを生成する工程、
該基準点とロジックを有する検証対象特定情報を生成し、印刷する工程、
を有することを特徴とする印刷物の製造方法。
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