JP2016103545A - 光モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ素子と光ファイバとが調芯された状態でレーザ素子の実装基板とそのレーザ素子の保護用の基板とを接合した上でレーザ素子を気密封止することが可能な光モジュールおよびその製造方法を提供する。【解決手段】光モジュール(1)は、表面活性化接合用の接合部(13,33)がそれぞれに形成され、レーザ素子を覆って互いに接合されたときにレーザ素子を取り囲む配置となる密封用金属パターン(15,35)がそれぞれに形成された第1および第2の基板(10,30)と、第1および第2の基板の一方に実装されたレーザ素子(50)と、第1および第2の基板の他方に固定され、レーザ素子に対して調芯された光ファイバ(60)と、表面活性化接合により互いに接合された第1および第2の基板の密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことによりレーザ素子を密封する密封部材(70)とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光モジュールおよびその製造方法に関する。
レーザダイオード(LD)などの光素子を用いた光モジュールでは、素子の特性を安定化させ、信頼性を向上させるために、素子を密封して外部からの水分などの浸入を遮断する必要がある。特に、青色などの比較的短波長の光を出射するレーザ素子は、光のエネルギーによる吸着作用があることから、発光点への不純物の堆積を防ぐためにも、素子の密封が必要である。このため、光素子と光ファイバが実装された基板を半田、接着剤などにより密封した光モジュールの気密封止(ハーメチックシール)構造が提案されている。
例えば、特許文献1には、第1の基板中に光導波路が形成され、光導波路に光ファイバが光学的に結合した導波路型光デバイスにおける気密封止構造が記載されている。この光デバイスでは、少なくとも光導波路が形成された光導波路パタンに相対する領域に第1の溝が形成された第2の基板が、第1の基板の光導波路パタンと溝のパタンを一致させるように接合されている。
特許第2684984号公報
例えばステム基板を用いたCANタイプパッケージの形態のLDモジュールは、シーム溶接のような金属溶接により気密封止を行うことができる。しかしながら、レーザ素子や、光ファイバ、ドライバICなどが基板上に一体的に実装されたフラットタイプの集積化モジュールでは、CANタイプパッケージのような気密封止構造を採用することは困難である。さらに、光ファイバに光結合されるレーザ素子が2つの基板の間に実装される光モジュールでは、光ファイバとレーザ素子との調芯と、基板同士の接合とを同時に行う必要があり、調芯時に加熱を要するような接合を行うことは困難である。
そこで、本発明は、レーザ素子と光ファイバとが調芯された状態でレーザ素子の実装基板とそのレーザ素子の保護用の基板とを接合した上でレーザ素子を気密封止することが可能な光モジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
光モジュールは、表面活性化接合用の接合部がそれぞれに形成され、レーザ素子を覆って互いに接合されたときにレーザ素子を取り囲む配置となる密封用金属パターンがそれぞれに形成された第1および第2の基板と、第1および第2の基板の一方に実装されたレーザ素子と、第1および第2の基板の他方に固定され、レーザ素子に対して調芯された光ファイバと、表面活性化接合により互いに接合された第1および第2の基板の密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことによりレーザ素子を密封する密封部材とを有することを特徴とする。
上記の光モジュールでは、第1および第2の基板の密封用金属パターンは、基板同士の接合面に沿って、互いに対向する位置に形成され、第1および第2の基板の少なくともいずれか一方は、レーザ素子を取り囲む位置に形成された溝部を有し、第1および第2の基板の少なくともいずれか一方の密封用金属パターンは溝部の底面に形成されることが好ましい。
上記の光モジュールでは、第2の基板は、第1の基板の上に接合された基板であり、第1および第2の基板の密封用金属パターンの少なくとも一部は、いずれも他方の基板により覆い隠されない位置に形成されることが好ましい。
上記の光モジュールでは、光ファイバは、一方の端部が第1および第2の基板により覆われてレーザ素子と光結合されるとともに、他方の端部が第1および第2の基板の外側に引き出され、かつ表面の少なくとも一部に形成された密封用金属パターンを有し、密封部材は、光ファイバの密封用金属パターンと接合することにより、光ファイバと第1および第2の基板との間に形成された隙間を塞ぐことが好ましい。
上記の光モジュールでは、第1の基板は、レーザ素子を内部に収容するための凹部を有し、第2の基板は、レーザ素子が実装され、凹部を覆うように第1の基板の上に接合された平坦な基板であることが好ましい。
上記の光モジュールでは、第2の基板にはレーザ素子を駆動するための集積回路が内蔵されていることが好ましい。
光モジュールの製造方法は、レーザ素子を覆って互いに接合される第1および第2の基板のそれぞれに表面活性化接合用の接合部を形成する工程と、基板同士が接合されたときにレーザ素子を取り囲む配置となる密封用金属パターンを第1および第2の基板のそれぞれに形成する工程と、第1および第2の基板の一方にレーザ素子を実装する工程と、第1および第2の基板の他方に光ファイバを固定する工程と、第1の基板の上に第2の基板を配置してレーザ素子と光ファイバとを調芯する工程と、表面活性化接合により第1および第2の基板を互いに接合する工程と、接合された第1および第2の基板の密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことによりレーザ素子を密封する工程とを有することを特徴とする。
上記の製造方法は、第1の基板に接合された第2の基板の外周部に半田を塗布する工程をさらに有し、密封する工程では、半田を溶融させて第1および第2の基板の密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことが好ましい。
上記の製造方法は、接合前の第1および第2の基板の少なくともいずれか一方について、密封用金属パターンの上に予備半田を形成する工程をさらに有することが好ましい。
上記の製造方法の塗布する工程では、第2の基板の各辺の外周部に半田を塗布することが好ましい。
上記の光モジュールおよびその製造方法によれば、レーザ素子と光ファイバとが調芯された状態でレーザ素子の実装基板とそのレーザ素子の保護用の基板とを接合した上でレーザ素子を気密封止することが可能になる。
光モジュール1の概略構成を示す斜視図である。 Siプラットフォーム10の斜視図である。 サブ基板30の斜視図である。 Siプラットフォーム10とサブ基板30の接合部13,33について説明する図である。 光モジュール1の製造工程の例を示すフローチャートである。 調芯装置100の概略構成図である。 調芯実装装置200の概略構成図である。 Siプラットフォーム10とサブ基板30が互いに表面活性化接合された状態の光モジュール1の断面図である。 サブ基板30の外周部への半田70の塗布工程について説明する図である。 半田70によりLD素子50が密封された状態の光モジュール1の断面図である。 光モジュール2の概略構成を示す斜視図である。 Siプラットフォーム20とサブ基板40が互いに接合された状態の光モジュール2の上面図および斜視図である。 光モジュール2における半田70によるLD素子50の気密封止について説明する断面図である。 光モジュール1,3を比較する断面図である。 光モジュール4の概略構成を示す斜視図である。 光モジュール5の概略構成を示す斜視図である。 光モジュール6の概略構成を示す断面図および上面図である。 光モジュール7の概略構成を示す断面図である。 光ファイバ60の別の固定方法の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、光モジュールおよびその製造方法について説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1(A)および図1(B)は、光モジュール1の概略構成を示す斜視図である。光モジュール1は、Siプラットフォーム10、サブ基板30、LD素子50、光ファイバ60などを有する。光モジュール1は、Siプラットフォーム10とサブ基板30の間にLD素子50と光ファイバ60が一体的に実装されたフラットタイプの集積化モジュールである。図1(B)に示すように、LD素子50は、サブ基板30の上に実装され、サブ基板30がSiプラットフォーム10に被せられることにより保護される。後述するように、Siプラットフォーム10とサブ基板30は、LD素子50と光ファイバ60とが調芯された状態で両方の基板を互いに接合するための調芯用接合部と、サブ基板30の内周に沿って調芯用接合部の外側に設けられた密封用接合部とを有する。光モジュール1では、この密封用接合部によりLD素子50が気密封止される。
なお、光モジュール1は、LD素子50を駆動するためのドライバIC(後述する図14(A)に示すドライバIC80)をさらに有する。このドライバICは、サブ基板30に内蔵されているが、例えばSiプラットフォーム10またはサブ基板30の上に実装されていてもよい。
図2(A)および図2(B)は、Siプラットフォーム10の斜視図である。Siプラットフォーム10は、第1の基板の一例であり、例えば3mm×5mmの大きさの上面と0.3〜0.5mm程度の厚さを有するシリコン製の基板である。図示しないが、Siプラットフォーム10は、LD素子50に電気信号を供給するための回路基板の上に搭載される。光モジュール1の調芯用接合部および密封用接合部は電気的接続の機能も有し、例えば調芯用接合部を電源ライン、密封用接合部をGNDラインとして、回路基板からSiプラットフォーム10を介してサブ基板30上のLD素子50に電気信号が供給される。
図2(A)に示すように、Siプラットフォーム10の上面には、凹部11、溝部12、接合部13、溝部14および密封用金属パターン15が設けられている。
凹部11は、Siプラットフォーム10とサブ基板30とが互いに接合されたときにLD素子50を内部に収容するための凹みであり、例えば0.5mm×0.5mmの大きさの底面と0.2mmの深さを有する。図2(A)などでは凹部11を四角い形状として示しているが、凹部11はLD素子50を内部に収納できるものであればよいため、例えば円柱状などでもよく、その形状は特に限定されない。
溝部12は、サブ基板30との接合面に対して予め定められた深さに光ファイバ60のコアが位置するように光ファイバ60を固定するための溝であり、凹部11に連接して形成されている。光ファイバ60の直径は例えば0.125mmであり、溝部12は、例えば数μm程度の公差の分だけ余裕をもって光ファイバ60を丁度収容できる大きさの幅と深さを有する。
接合部13は、LD素子50と光ファイバ60とが調芯された状態でSiプラットフォーム10とサブ基板30とを互いに表面活性化接合するための調芯用接合部に相当する。接合部13は、Siプラットフォーム10の上面において、溝部12が設けられている箇所を除いて凹部11を取り囲むように、略コの字型に形成されている。接合部13には、例えば金(Au)などの金属材料で構成された、数μm程度の大きさの小突起である多数のマイクロバンプ(以下、単に「バンプ」ともいう)が設けられている。なお、接合部13の面積と形状は、図2(A)などに示すものとは異なっていてもよい。
溝部14は、予めD−RIE加工にて形成されたロの字型の溝部であり、サブ基板30により覆われる領域の内周に沿って、接合部13の外側に設けられている。溝部14は、Siプラットフォーム10とサブ基板30とが互いに接合されたときにLD素子50を取り囲む位置に形成されている。溝部14の深さは、溝部12よりも浅く、例えば50〜100μm程度である。
密封用金属パターン15は、例えば下地として銅メッキまたはニッケルメッキを施した後に金メッキを施すことによって形成されたメッキ配線であり、サブ基板30との接合面に沿って、溝部14の底面に形成される。密封用金属パターン15は、接合部13(調芯用接合部)の外側に設けられた密封用接合部に相当する。密封用金属パターン15は、LD素子50と光ファイバ60とが調芯されてSiプラットフォーム10とサブ基板30とが表面活性化接合されるときにサブ基板30に接触しないように、サブ基板30との接合面よりも一段低い位置に設けられる。
光ファイバ60は、LD素子50から出射されたレーザ光を導波するシングルモードファイバ(SMF)である。光ファイバ60は、一方の端部がSiプラットフォーム10とサブ基板30により覆われてレーザ素子50と光結合されるとともに、他方の端部が両基板の外側に引き出されている。光ファイバ60は、サブ基板30がSiプラットフォーム10に被せられる前に溝部12内に取り付けられ、半田で固定される。LD素子50に面した光ファイバ60の端部には、結合部材としてGI(Graded Index)レンズを一体的に設けてもよい。
図2(B)は、光ファイバ60がSiプラットフォーム10に固定された状態を示す。光ファイバ60のうち、溝部12内に取り付けられたときに溝部14と重なる部分には、例えば、ITO蒸着膜や無電解ニッケルメッキなどの下地処理を施した上に、密封用金属パターン15と同じ金メッキによるファイバメタル61が設けられている。ファイバメタル61は、光ファイバの密封用金属パターンの一例であり、Siプラットフォーム10に対して光ファイバ60を高精度に固定するために、例えば図2(A)に示すように光ファイバ60の上半分のみに形成される。光ファイバ60は、例えばファイバメタル61の部分において、溝部12内に半田で固定される。その際、気密封止を確実にするために、溝部12により途切れている密封用金属パターン15と光ファイバ60との間の隙間、ならびに溝部12の側面および底面と光ファイバ60との間の隙間が、半田により埋められる。この半田は、レーザ素子を密封する密封部材として機能する。Siプラットフォーム10には、密封用金属パターン15とファイバメタル61により、密封用接合部として機能する封止用パターンがロの字型に形成される。
図19(A)および図19(B)は、光ファイバ60の別の固定方法の例を示す図である。これらの図では、光ファイバ60とSiプラットフォーム10の溝部12の底面12Aのみを示している。符号62は、LD素子50に対向する光ファイバ60の先端部分である。
図19(A)に符号61’で示すように、ファイバメタルは、光ファイバ60の上半分に限らず、光ファイバ60の全周に形成してもよい。この場合には、ファイバメタル61’の厚さによって溝部12内における光ファイバ60の高さ方向の位置が変わらないように、溝部12の底面12Aには、ファイバメタル61’に対応する位置に1段低い部分12Bを設けておく。光ファイバ60は、ファイバメタル61’が符号12Bの部分に合うように溝部12内に配置され、図2(A)の場合と同様に半田で固定される。
あるいは、光ファイバ60は、表面活性化接合により溝部12に固定してもよい。この場合には、図19(B)に示すように、溝部12の底面12Aにおける1段低い部分に金パターン12Cを予め形成しておき、金パターン12Cとファイバメタル61’(金メッキ)とを接触させることにより、両者を表面活性化接合させる。なお、この場合でも、気密封止を確実にするために、図2(A)の場合と同様に、固定されたファイバメタル61’の周囲にできる隙間は半田により埋められる。
図3(A)および図3(B)は、サブ基板30の斜視図である。サブ基板30は、第2の基板の一例であり、例えば2.5mm×2.5mmの大きさの上面と0.1〜0.3mm程度の厚さを有する平坦なシリコン製の基板である。サブ基板30の上にはLD素子50が実装され、さらにサブ基板30自体がSiプラットフォーム10上に実装されることにより、LD素子50と光ファイバ60とが光結合する。さらに、サブ基板30は、Siプラットフォーム10との間でLD素子50をパッケージするカバーとして機能する。なお、サブ基板30の厚さは、実装されたLD素子50を凹部11に収容するように裏返してSiプラットフォーム10上に配置されたときにLD素子50を保護できる程度の大きさであり、かつ調芯時に赤外線の透過像によりLD素子50の位置を検知可能なように大き過ぎないことが必要である。
図3(A)および図3(B)に示すように、サブ基板30の上面には、実装部31、接合部33、密封用金属パターン35および予備半田36が設けられている。なお、Siプラットフォーム10に実装されるときには、サブ基板30は裏返されて、これらの図に示す上面がSiプラットフォーム10との接合面になる。また、サブ基板30には、LD素子50を駆動するための集積回路(後述する図14(A)に示すドライバIC80)が内蔵されている。
実装部31は、サブ基板30の中央に設けられた、LD素子50を実装するための領域である。実装部31には、Siプラットフォーム10の接合部13と同様に、LD素子50を表面活性化接合するための多数のマイクロバンプが設けられている。
LD素子(レーザ素子)50は、例えば0.3mm×0.3mm×0.1mmの大きさを有し、赤色、緑色または青色のレーザ光を出射するレーザダイオードである。あるいは、光モジュール1を例えばアイトラッキングやデプスセンシングに応用する場合には、LD素子50としては、例えば780nm〜1300nmの近赤外のレーザ光を出射するレーザダイオードが用いられる。LD素子50は、表面活性化接合によりサブ基板30の実装部31に実装される。また、LD素子50は、その活性層が実装面とは反対側に位置するようにジャンクションアップ実装される。これにより、サブ基板30がSiプラットフォーム10に実装されたときに、LD素子50の活性層はSiプラットフォーム10に近い側に位置する。また、LD素子50のp電極とn電極は、両方とも実装面側に設けられていてもよいし、サブ基板30に対する実装面側とそれに対向する面側にそれぞれ設けられていてもよい。後者の場合には、サブ基板30に対向する面側の電極は、図示しないワイヤボンドによりサブ基板30に接続される。
接合部33は、例えば金(Au)で構成された金属膜であり、Siプラットフォーム10の接合部13と協働してSiプラットフォーム10とサブ基板30とを互いに表面活性化接合するための調芯用接合部に相当する。接合部33は、サブ基板30がSiプラットフォーム10に実装されたときにSiプラットフォーム10の接合部13に対向する位置に、実装部31を取り囲むように略コの字型に形成されている。
密封用金属パターン35は、Siプラットフォーム10の密封用金属パターン15と同様の、例えば金メッキによるメッキ配線であり、接合部33(調芯用接合部)の外側に設けられた密封用接合部に相当する。密封用金属パターン35は、Siプラットフォーム10との接合面において、LD素子50を覆ってSiプラットフォーム10とサブ基板30とが互いに接合されたときにSiプラットフォーム10の密封用金属パターン15に対向する位置に、接合部33を(すなわちLD素子50を)取り囲むように略ロの字型に形成されている。なお、図3(A)に示す例ではサブ基板30の上面は平坦な面であるが、Siプラットフォーム10とサブ基板30とが表面活性化接合されるときにSiプラットフォーム10に接触しない位置であれば、密封用金属パターン35は、接合部33とは異なる高さに形成されていてもよい。
予備半田36は、図3(B)に示すように、密封用金属パターン35の上に予め印刷形成された半田である。予備半田36も密封用接合部に相当し、Siプラットフォーム10とサブ基板30との接合部にLD素子50を気密封止する働きを有する。なお、予備半田36は、必ずしも一様に形成されていなくてもよく、その形状および分量は気密封止の機能を実現できる範囲内で適宜調整可能である。
図4(A)および図4(B)は、Siプラットフォーム10とサブ基板30の接合部13,33について説明する図である。図4(A)は光モジュール1の一部を示す縦断面図であり、図4(B)は接合部13の部分拡大図である。図4(A)および図4(B)では、接合部13のマイクロバンプ(バンプ130)を誇張して大きく示している。なお、図4(A)では、密封用金属パターン15,35など、接合部13,33の説明に必要ない部分は図示を省略している。
図4(A)に示すように、Siプラットフォーム10とサブ基板30は、Siプラットフォーム10の接合部13(バンプ)とサブ基板30の接合部33(金属膜)とを介して互いに接合される。接合部13のバンプと接合部33の金属膜の表面は、接合前にArプラズマによって洗浄されることにより活性化させられる。そして接合時に、接合部13,33の位置を合わせてサブ基板30がSiプラットフォーム10の上に載せられ、常温で荷重が加えられる。すると、接合部13のバンプの上面と接合部33の金属膜がそれぞれ接触し、各バンプが潰れることにより、バンプと金属膜の金属原子が相互に相手方に拡散する。こうして、原子間の凝着力を利用することで、Siプラットフォーム10とサブ基板30は、互いに表面活性化接合される。
表面活性化接合は特別な加熱を要しないことから、熱膨張係数差の残留応力による各素子の位置ずれが発生しにくく、サブ基板30などの接合物を高精度に位置決めして実装することができる。光モジュール1では、サブ基板30の接合時に加えられる荷重の大きさを制御することで、LD素子50と光ファイバ60とを垂直方向により厳密に調芯することが可能になる。
なお、図4(A)に示すように、サブ基板30とLD素子50の間も、実装部31のバンプとLD素子50に設けられた金属膜との間で同様に表面活性化接合がなされる。
また、以下では、説明のため、Siプラットフォーム10とサブ基板30との接合面に対する水平方向をx,y方向とし、両基板の接合面に対する垂直方向をz方向とする。特に、Siプラットフォーム10に固定されている光ファイバ60が延びる方向をy方向とする。
次に、光モジュール1の製造方法について説明する。図5は、光モジュール1の製造工程の例を示すフローチャートである。
まず、Siプラットフォーム10およびサブ基板30となる2つの基板を用意し、Siプラットフォーム10用の基板には、エッチングおよびD-RIE加工により凹部11および溝部12,14を予め形成しておく。そして、Siプラットフォーム10とサブ基板30に、表面活性化接合用の接合部13,33(調芯用接合部)を形成する(S1)。また、Siプラットフォーム10とサブ基板30に、基板同士が接合されたときにレーザ素子を取り囲む対向する密封用金属パターン15,35を形成する(S2)。さらに、サブ基板30の密封用金属パターン35の上に予備半田36を形成する(S3)。なお、予備半田は、サブ基板30の密封用金属パターン35の上ではなくSiプラットフォーム10の密封用金属パターン15の上に形成してもよく、密封用金属パターン15,35の両方に形成してもよい。
続いて、サブ基板30の実装部31に表面活性化接合でLD素子50を実装する(S4)とともに、Siプラットフォーム10の溝部12に半田で光ファイバ60を固定する(S5)。この後、サブ基板30を裏返して、凹部11内にLD素子50が収まり凹部11を覆うようにサブ基板30をSiプラットフォーム10の上に配置する。
そして、水平方向(x,y方向)に関してLD素子50と光ファイバ60とを調芯する(S6)。この水平方向の調芯は、パッシブアライメントとアクティブアライメントの2段階で行われる。まず、パッシブアライメントには、例えば図6に示す調芯装置100が用いられる。
図6は、調芯装置100の概略構成図である。調芯装置100は、制御部101と、赤外線カメラ102と、移動機構103とを有する。制御部101は、例えばCPU、メモリなどを含むPCで構成される。赤外線カメラ102は、LD素子50が凹部11内に収容されたサブ基板30を撮像し、得られた赤外線画像のデータを制御部101に出力する。移動機構103は、制御部101による制御の下で、Siプラットフォーム10上に配置されたサブ基板30を、水平面内および垂直方向に移動させる。
パッシブアライメントの際、制御部101は、LD素子50を発光させずに、赤外線カメラ102によりサブ基板30の赤外線画像を取得する。そして、制御部101は、赤外線の透過像からLD素子50の位置、およびSiプラットフォーム10とサブ基板30に予め設けられた図示しないアライメントマークの位置などを検知し、必要なサブ基板30の移動量を決定する。制御部101は、決定した移動量に応じて移動機構103を制御することで、Siプラットフォーム10とサブ基板30に予め設けられたアライメントマークの位置を合わせる。
こうしたパッシブアライメントにより、接合面上の水平方向におけるSiプラットフォーム10とサブ基板30の大まかな相対位置は、ミクロンオーダで粗調整される。このとき、サブ基板30に実装されたLD素子50とSiプラットフォーム10に固定された光ファイバ60との相対位置は、数μmの精度で調整される。
次に、水平方向について、LD素子50と光ファイバ60のアクティブアライメントを行う。アクティブアライメントには、図7に示す調芯実装装置200が用いられる。
図7は、調芯実装装置200の概略構成図である。調芯実装装置200は、制御部201と、光検出器202と、調芯実装器203とを有する。制御部201は、例えばCPU、メモリなどを含むPCで構成される。光検出器202は、光ファイバ60に結合されるレーザ光の強度を検出し、強度に応じた検出出力電圧を制御部201に出力する。調芯実装器203は、制御部201による制御の下で、実装部品に荷重を加えることにより、その実装部品をSiプラットフォーム10上に接合する。
アクティブアライメントの際、制御部201は、LD素子50を発光させながら、LD素子50から光ファイバ60に結合されるレーザ光の強度に応じた出力電圧を光検出器202によりモニタする。そして、制御部201は、図示しない移動機構を用いてサブ基板30の位置を水平方向にサブミクロンオーダで微調整しながら、光検出器202の出力電圧が最大となるときのサブ基板30の位置を決定する。
次に、垂直方向(z方向)の調芯、およびSiプラットフォーム10とサブ基板30との表面活性化接合を行う(S7)。垂直方向の調芯はアクティブアライメントであり、両基板の表面活性化接合と同時に行われる。
このために、制御部201は、LD素子50から光ファイバ60に結合されるレーザ光の強度を光検出器202で検出し、その出力電圧をモニタしながら調芯実装器203を制御して、サブ基板30に印加する荷重を制御する。接合部13に設けられたバンプは、荷重がかかると変形して(潰れて)縮むが、荷重が開放されると弾性反発によって元の状態の戻ろうとする力が働き、弾性戻り量分だけ戻るという特性を有する。そこで、制御部201は、サブ基板30に印加する荷重を増加させて行き、光検出器202からの出力電圧が最大値となった後、さらに一定量だけ増加させてから荷重を開放するように、調芯実装器203を制御する。調芯実装器203が印加する荷重により、サブ基板30は、Siプラットフォーム10上に表面活性化接合され、固定される。
これにより、LD素子50の発光中心は、荷重が印加されているときは光ファイバ60の端部位置よりも一定量だけ垂直方向にさらに深く押し込まれた位置となり、荷重が開放されるとLD素子50と光ファイバ60とが最も効率よく光結合する位置に戻る。なお、上述した荷重の増加量は、調芯実装器203、荷重が印加されるサブ基板30の形状、接合部13のバンプの材質および形状などに依存するので、実験的に算出される。
図8は、Siプラットフォーム10とサブ基板30が互いに表面活性化接合された状態の光モジュール1の断面図である。図8以降に示す断面図では、主に密封用接合部について説明するため、調芯用接合部である接合部13,33については図示を省略する。
表面活性化接合がなされた段階では、Siプラットフォーム10とサブ基板30は、調芯用接合部である接合部13,33のみで接合しており、密封用接合部である密封用金属パターン15と予備半田36の間には、図8に示すように、若干の隙間が形成されている。表面活性化接合がなされるときに密封用金属パターン15と予備半田36が接触してしまうと、その部分が邪魔になって、LD素子50と光ファイバ60とが精度よく調芯されるようにサブ基板30の位置を調整することができなくなる。しかしながら、光モジュール1では、Siプラットフォーム10の密封用金属パターン15が実装面より一段低い溝部14の底面に設けられているため、密封用接合部の影響を受けることなく、表面活性化接合を行うことが可能になる。
表面活性化接合の後で、Siプラットフォーム10に接合されたサブ基板30の外周部に半田を塗布する(S8)。このとき、例えば、光ファイバ60が固定されているSiプラットフォーム10の溝部12とサブ基板30の境界付近、すなわち、ファイバメタル61の上部付近(図2(B)を参照)にクリーム半田を塗布するとよい。
図9(A)および図9(B)は、サブ基板30の外周部への半田70の塗布工程について説明する図である。図9(A)に拡大して示すように、例えばサブ基板30との境界付近の溝部12内に、半田70(クリーム半田)が塗布される。図9(B)は、半田70がファイバメタル61の上部付近に塗布された状態を示す断面図である。
続いて、塗布された半田70を溶融させてLD素子50を密封する(S9)。その際、モジュール全体を例えば200〜300℃でリフロー加熱することにより、半田70を溶融させる。すると、溶融した半田70は、図9(B)に矢印で示すように、サブ基板30で覆われた溝部14内の密封用金属パターン15と予備半田36の間の細い隙間に流れ込み、毛細管現象により浸透していくとともに、予備半田36と接合する。これにより、Siプラットフォーム10とサブ基板30の密封用金属パターン15,35同士の間に形成されていた隙間が、LD素子50を取り囲むロの字型の密封用接合部の全周にわたって塞がれる。すなわち、半田70は、表面活性化接合により互いに接合された第1の基板と第2の基板の密封用金属パターン同士の間を塞ぐことによりレーザ素子を密封する密封部材として機能する。こうして、調芯後にLD素子50の外周部分を半田70で密封することにより、LD素子50が気密封止されたパッケージが構成される。以上で、光モジュール1の製造工程は終了する。
図10は、半田70によりLD素子50が密封された状態の光モジュール1の断面図である。図10は、完成した光モジュール1を示しており、図1(A)に示すX−X線に沿った断面図に相当する。リフロー加熱により半田70が溶融して溝部14内に広がり、予備半田36と接合することで、図10に示すように上下の密封用金属パターン15,35の間の隙間が埋められる。なお、このとき、半田70は、溝部14内の密封用金属パターン15,35の間を通って広がるため、溝部14とLD素子50との間にある調芯用接合部の接合部13,33まで広がることはない。
以上説明したように、光モジュール1では、表面活性化接合されるSiプラットフォーム10とサブ基板30は、調芯用接合部である接合部13,33(金属材料によるマイクロバンプおよび金属膜)と、密封用接合部である密封用金属パターン15,35とを有する。そして、サブ基板30の接合部33と密封用金属パターン35は同一面に形成されているが、Siプラットフォーム10の密封用金属パターン15は接合部13よりも一段低い面に形成されている。これにより、密封用接合部の密封用金属パターン15,35と予備半田36が他方の基板に接触することなく、LD素子50と光ファイバ60との調芯およびSiプラットフォーム10とサブ基板30との表面活性化接合を行うことが可能になる。そして、両基板の接合後に、半田70(クリーム半田)を塗布することにより、それが呼び水となって、密封用接合部の密封用金属パターン15,35と予備半田36とが溶融接合する。こうして、LD−ファイバ間の調芯実装と表面活性化接合を行った後に、Siプラットフォーム10とサブ基板30の間にある若干の隙間を半田70で溶融接合して、LD素子50を気密封止することが可能になる。
なお、リフロー加熱時に光ファイバ60の固定用の半田が溶けてしまうとLD−ファイバ間の調芯が狂ってしまうため、光ファイバ60の固定用の半田には、リフロー加熱の温度よりも(すなわち、気密封止用の予備半田36および半田70よりも)高融点のものを用いる必要がある。光ファイバ60の固定用の半田と気密封止用の予備半田36および半田70に同じ融点のものを使用したい場合には、例えば光ファイバ60の先端部分62(図19(A)を参照)を接着剤で溝部12に固定してもよい。ただし、接着剤を用いてLD素子50を密封しようとすると、接着剤に含まれる有機物が発光点に付着し、素子の信頼性の低下を招くおそれがある。このため、光モジュール1のように無機材料だけでLD素子50を気密封止することが好ましい。これにより、LD素子50の信頼性を向上させることができる。
図11(A)および図11(B)は、光モジュール2の概略構成を示す斜視図である。光モジュール2は、光モジュール1と同様のフラットタイプの集積化モジュールであり、Siプラットフォーム20、サブ基板40、LD素子50、光ファイバ60などを有する。光モジュール2では、Siプラットフォーム20の上面には凹部21、溝部22、接合部23、溝部24および密封用金属パターン25が設けられ、サブ基板40の上面には接合部43および密封用金属パターン45が設けられている。図11(B)に示すように、LD素子50は、サブ基板40の上に実装され、サブ基板40がSiプラットフォーム20に被せられることにより保護される。光モジュール2の構成は、Siプラットフォーム20の密封用金属パターン25の面積と、サブ基板40の密封用金属パターン45に予備半田が設けられていないことを除いて、光モジュール1の構成と同一である。このため、以下では、光モジュール2について、光モジュール1と異なる点を中心に説明し、重複する記載を省略する。
図12(A)および図12(B)は、Siプラットフォーム20とサブ基板40が互いに接合された状態の光モジュール2の上面図および斜視図である。図11(A)と図12(A)に示すように、光モジュール2では、Siプラットフォーム20の密封用金属パターン25の外形が、サブ基板40よりも大きくなっている。このため、Siプラットフォーム20の上にサブ基板40が接合されると、サブ基板40の周囲において、密封用金属パターン25が露出する。そこで、光モジュール2の製造時には、図12(B)に示すように、表面活性化接合の後で、サブ基板40の各辺の外周部である露出した密封用金属パターン25の上に半田70(クリーム半田)を塗布する。なお、半田70は必ずしもサブ基板40の全周にわたって途切れずに塗布しなくてもよく、その分量は適宜調整可能である。
図13(A)および図13(B)は、光モジュール2における半田70によるLD素子50の気密封止について説明する断面図である。図13(A)は、表面活性化接合がなされ、半田70が塗布されたときの状態を示し、図12(B)に示すXIIIA−XIIIA線に沿った断面図に相当する。一方、図13(B)は、半田70を溶融させてLD素子50が密封された状態を示し、図11(A)に示すXIIIB−XIIIB線に沿った断面図に相当する。
表面活性化接合がなされた段階では、図13(A)に示すように、光モジュール2でも、光モジュール1と同様に、密封用接合部である密封用金属パターン25,45の間には、若干の隙間が形成されている。光モジュール2でも、Siプラットフォーム20の密封用金属パターン25が実装面より一段低い溝部24の底面に設けられているため、密封用接合部の影響を受けることなく、表面活性化接合を行うことが可能である。
半田70が塗布されたモジュール全体をリフロー加熱すると、図13(B)に示すように、サブ基板40の各辺において半田70が溶融して溝部24内に広がり、上下の密封用金属パターン25,45の間の隙間が埋められる。光モジュール1では、密封用金属パターン35に予備半田36を形成しておくことにより、サブ基板30の外周部の1か所に半田70を塗布しただけで、LD素子50を取り囲むロの字型の密封用接合部の全周が密封される。これに対し、光モジュール2では、サブ基板40の各辺の外周部に半田70を塗布することにより、密封用金属パターン45に予備半田を形成しなくても、両基板間の若干の隙間を全周にわたって半田70で溶融接合して、LD素子50を気密封止することが可能になる。
光モジュール1,2の密封用接合部は、モジュールサイズを特に変更することなく気密封止を実現できるものであるため、光モジュールを小型化するために有益な構造である。また、光モジュール1,2では、密封用接合部により気密封止するとともに、調芯用接合部と密封用接合部により2系統の電気的接続を取ることもできる。例えば、調芯用接合部である接合部13,33または接合部23,43を電源ラインとして使用し、半田70で接合された密封用接合部である密封用金属パターン15,35または密封用金属パターン25,45をGNDラインとして使用することが可能である。
また、光モジュール1,2では、LD素子50を収容するための凹部をSiプラットフォーム10,20に設けて、サブ基板30,40をフラット型にすることにより、サブ基板30,40に集積回路や配線を高密度で形成することが可能になる。このため、光モジュール1,2では、ドライバICなどのLSIをサブ基板に内蔵することが容易になり、例えば、サブ基板単体でのLD素子の合否判定を行うことが可能になる。サブ基板30,40については、ウエハ上の段階で集積回路を形成して多数のLD素子を実装することにより、それらの素子のエージング(通電試験)を一括で実施し、素子の良品と不良品を選別することが可能である。このため、そのウエハを分断してサブ基板30,40として使用すれば、初めから良品のみが選別された状態で光モジュールを製造することができ、大幅に工数を削減することが可能になる。また、凹部や溝部が形成されているのはSiプラットフォーム10,20だけであるため、一方の基板のみを機械加工すればよく、この点でも、製造工程が簡略化される。
図14(A)および図14(B)は、光モジュール1,3を比較する断面図である。図14(A)は、LD素子50がサブ基板30に実装された光モジュール1を示し、図14(B)は、LD素子50がSiプラットフォーム10Aに実装された光モジュール3を示す。
図14(B)に示すように、LD素子50は、下側の基板であるSiプラットフォームに実装してもよい。この場合、光ファイバ60は、Siプラットフォーム10Aの上に実装されるサブ基板30Aに固定される。光モジュール3では、Siプラットフォーム10A(第1の基板の一例)は、LD素子50を駆動するための集積回路(ドライバIC80)が実装される平坦な基板である。一方、サブ基板30A(第2の基板の一例)は、LD素子50を内部に収容するための凹部37を有する基板である。光モジュール3のように、Siプラットフォーム10AをLD素子50用の凹部がないフラット型にすれば、Siプラットフォーム10Aに集積回路や配線を高密度で形成することが可能になる。また、Siプラットフォームをフラット型にすれば、サブ基板にLD素子を実装した場合に比べて、アクティブアライメント時にLD素子を発光させることが容易である。
なお、光モジュール1〜3のいずれにおいても、LD素子50用の凹部、光ファイバ60用の溝部、密封用接合部の溝部は、Siプラットフォームとサブ基板の両側に設けてもよい。ただし、両基板に設けた場合には、気密封止のために塞ぐべき面積が広くなるため、これらの凹部および溝部は、いずれか一方の基板にのみ設ける方が好ましい。
また、気密封止のためには、必ずしもSiプラットフォームに接しているサブ基板の外周部に半田70を塗布しなくてもよい。例えば、両基板との接合面に予め半田を塗布しておき、サブ基板に貫通孔を開け、その貫通孔を通してレーザ加熱することによりその半田を溶融させて、基板間を密封してもよい。
図15は、光モジュール4の概略構成を示す斜視図である。光モジュール4は、Siプラットフォーム10B、サブ基板30R,30G,30B、LD素子50R,50G,50B、PD素子55R,55G,55B、光ファイバ60R,60G,60B、ドライバIC80などを有する。光モジュール1〜3はいずれも単色のレーザ光を出射するレーザ光源であるのに対し、光モジュール4は、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)のレーザ光をそれぞれ出射する複数のLD素子50R,50G,50Bを有するレーザ光源である。
サブ基板30R,30G,30Bのそれぞれは、例えば上記したサブ基板30Aと同様の基板である。詳細は図示しないが、光モジュール4では、Siプラットフォーム10Bと、サブ基板30R,30G,30Bのそれぞれとの間に、光モジュール1〜3と同様の調芯用接合部および密封用接合部が設けられ、各LD素子が個別に気密封止される。このように、RGB各色に対応する複数のLD素子50R,50G,50Bと、それに対応する光ファイバ60R,60G,60Bとを1つのSiプラットフォームに固定するとともに、それらを個別に気密封止してもよい。
また、PD素子55R,55G,55Bは、対応するLD素子50R,50G,50Bの後方光を受光し、その光量をモニタするためのフォトダイオードである。このように、LD素子以外の素子も1つのSiプラットフォーム上に固定するとともに、対応するサブ基板により併せて気密封止してもよい。また、光モジュール4では、Siプラットフォーム10B上に、LD素子50R,50G,50Bの駆動用のドライバIC80が設けられている。このように、ドライバIC80は、基板に内蔵させず、基板上に実装してもよい。
図16は、光モジュール5の概略構成を示す斜視図である。光モジュール5は、Siプラットフォーム10C、サブ基板30C、LDアレイ50C、PD素子55、光ファイバアレイ60C、ドライバIC80などを有する。光モジュール1〜3はいずれも1個のLD素子からのレーザ光を1本の光ファイバに光結合しているが、光モジュール5は、LDアレイ50Cからのレーザ光を複数本の光ファイバで構成される光ファイバアレイ60Cに光結合する。
サブ基板30Cは、例えば上記したサブ基板30Aと同様の基板であるが、サブ基板30Aとは異なり、光ファイバアレイ60Cに含まれる光ファイバの本数に対応する複数の溝部を有する。サブ基板30Cは、光ファイバアレイ60Aの各光ファイバを固定し、LDアレイ50CおよびPD素子55を凹部に収容するように、Siプラットフォーム10C上に接合される。詳細は図示しないが、光モジュール5では、Siプラットフォーム10Cと、サブ基板30Cとの間に、光モジュール1〜3と同様の調芯用接合部および密封用接合部が設けられ、LDアレイ50CとPD素子55が一括で気密封止される。このように、1つのSiプラットフォームに複数のLD素子(LDアレイ)を固定するとともに、それらを一括で気密封止してもよい。
図17(A)および図17(B)は、それぞれ、光モジュール6の概略構成を示す断面図および上面図である。光モジュール6は、光モジュール1の2つの基板と同様のSiプラットフォーム10Dおよびサブ基板30Dを有し、Siプラットフォーム10Dの上面に形成された密封用金属パターン18と、サブ基板30Dの側面に形成された密封用金属パターン38とを有する。密封用金属パターン18,38は、それぞれ、例えば下地として銅メッキまたはニッケルメッキを施した後に金メッキを施すことによって形成される。密封用金属パターン18,38は半田70により接合され、これらが光モジュール6の密封用接合部に相当する。密封用接合部以外については、光モジュール6の構成は、光モジュール1の構成と同一である。
光モジュール6は、光モジュール1の溝部14に相当する溝部が設けられておらず、Siプラットフォーム10Dとサブ基板30Dの密封用金属パターン18,38がいずれも他方の基板により覆い隠されない位置に形成されている点が光モジュール1と異なる。光モジュール6のように、Siプラットフォーム10Dの上面におけるサブ基板30Dの配置位置の外周に密封用金属パターン18を形成し、サブ基板30Dの側面にも密封用金属パターン38を形成しておき、両基板の密封用金属パターン同士を半田70で接合することで、LD素子50を気密封止してもよい。なお、密封用金属パターン18,38の一部は、他方の基板により覆い隠される位置に形成されていてもよい。これらの場合には、サブ基板の接合面に密封用金属パターンを形成する必要がなくなるため、サブ基板を小型化することが可能になる。
図18は、光モジュール7の概略構成を示す断面図である。光モジュール7では、Siプラットフォーム10Eの上面に形成された密封用金属パターン19と、サブ基板30Eに形成された密封用金属パターン39とが半田70により接合され、密封用金属パターン19,39および半田70が密封用接合部に相当する。密封用接合部以外については、光モジュール7の構成は、光モジュール1の構成と同一である。
光モジュール7でも、光モジュール6と同様に、光モジュール1の溝部14に相当する溝部が設けられておらず、Siプラットフォーム10Eとサブ基板30Eの密封用金属パターン19,39がいずれも他方の基板により覆い隠されない位置に形成されている。ただし、光モジュール7では、サブ基板30Eの接合面の外周部がウェットエッチングなどにより斜めに形成されており、密封用金属パターン39はこの斜めの面に設けられている。このように、サブ基板30Eに予め切り込みを形成しておき、半田70がSiプラットフォーム10Eの上面において突出しないようにしてもよい。
1,2,3,4,5,6,7 光モジュール
10,20 Siプラットフォーム
11,21 凹部
12,14,22,24 溝部
13,23 接合部
15,25 密封用金属パターン
30,40 サブ基板
33,43 接合部
35,45 密封用金属パターン
36 予備半田
50 LD素子
60 光ファイバ
61,61’ ファイバメタル
70 半田

Claims (10)

  1. 表面活性化接合用の接合部がそれぞれに形成され、レーザ素子を覆って互いに接合されたときに前記レーザ素子を取り囲む配置となる密封用金属パターンがそれぞれに形成された第1および第2の基板と、
    前記第1および第2の基板の一方に実装されたレーザ素子と、
    前記第1および第2の基板の他方に固定され、前記レーザ素子に対して調芯された光ファイバと、
    表面活性化接合により互いに接合された前記第1および第2の基板の前記密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことにより前記レーザ素子を密封する密封部材と、
    を有することを特徴とする光モジュール。
  2. 前記第1および第2の基板の前記密封用金属パターンは、基板同士の接合面に沿って、互いに対向する位置に形成され、
    前記第1および第2の基板の少なくともいずれか一方は、前記レーザ素子を取り囲む位置に形成された溝部を有し、
    前記第1および第2の基板の少なくともいずれか一方の前記密封用金属パターンは前記溝部の底面に形成される、請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記第2の基板は、前記第1の基板の上に接合された基板であり、
    前記第1および第2の基板の前記密封用金属パターンの少なくとも一部は、いずれも他方の基板により覆い隠されない位置に形成される、請求項1に記載の光モジュール。
  4. 前記光ファイバは、一方の端部が前記第1および第2の基板により覆われて前記レーザ素子と光結合されるとともに、他方の端部が前記第1および第2の基板の外側に引き出され、かつ表面の少なくとも一部に形成された密封用金属パターンを有し、
    前記密封部材は、前記光ファイバの密封用金属パターンと接合することにより、前記光ファイバと前記第1および第2の基板との間に形成された隙間を塞ぐ、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光モジュール。
  5. 前記第1の基板は、前記レーザ素子を内部に収容するための凹部を有し、
    前記第2の基板は、前記レーザ素子が実装され、前記凹部を覆うように前記第1の基板の上に接合された平坦な基板である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光モジュール。
  6. 前記第2の基板には前記レーザ素子を駆動するための集積回路が内蔵されている、請求項5に記載の光モジュール。
  7. レーザ素子を覆って互いに接合される第1および第2の基板のそれぞれに表面活性化接合用の接合部を形成する工程と、
    基板同士が接合されたときに前記レーザ素子を取り囲む配置となる密封用金属パターンを前記第1および第2の基板のそれぞれに形成する工程と、
    前記第1および第2の基板の一方に前記レーザ素子を実装する工程と、
    前記第1および第2の基板の他方に光ファイバを固定する工程と、
    前記第1の基板の上に前記第2の基板を配置して前記レーザ素子と前記光ファイバとを調芯する工程と、
    表面活性化接合により前記第1および第2の基板を互いに接合する工程と、
    接合された前記第1および第2の基板の前記密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐことにより前記レーザ素子を密封する工程と、
    を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
  8. 前記第1の基板に接合された前記第2の基板の外周部に半田を塗布する工程をさらに有し、
    前記密封する工程では、前記半田を溶融させて前記第1および第2の基板の前記密封用金属パターン同士の間に形成された隙間を塞ぐ、請求項7に記載の製造方法。
  9. 接合前の前記第1および第2の基板の少なくともいずれか一方について、前記密封用金属パターンの上に予備半田を形成する工程をさらに有する、請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 前記塗布する工程では、前記第2の基板の各辺の外周部に半田を塗布する、請求項8に記載の製造方法。
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