JP2016103409A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロトン伝導体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池の耐久性向上を企る技術の提供。
【解決手段】プロトン伝導性を有する電解質層13と、電解質層13の一方の側に設けられた燃料極14と、電解質層13の他方の側に設けられた空気極11と、電解質層13と空気極11との間に設けられた保護層12とを備え、電解質層13は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料を含み、空気極11は、Srを含有する電子伝導性酸化物を含み、保護層12は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料を含む固体酸化物形燃料電池10。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池に関する。
近年、環境負荷の少ない発電機器として燃料電池が注目されている。種々の燃料電池の中でも、固体酸化物形燃料電池は発電効率が優れており、また様々な燃料種を利用可能であるなどの利点を有している。
固体酸化物形燃料電池の電解質には、酸化物イオン伝導体であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いるのが一般的であり、既に実用化のレベルに到達している。YSZを電解質に用いた場合、固体酸化物形燃料電池の作動温度はおよそ800℃から1000℃となる。
一方、繰り返しの起動停止に対する耐久性向上および材料の低コスト化などの観点から、固体酸化物形燃料電池の動作可能温度の低減に向けた研究も進められている。その一例として、プロトン伝導体を電解質に用いた固体酸化物形燃料電池が挙げられる。一般に、プロトンは酸化物イオンと比べてイオン伝導の活性化エネルギーが小さいため、低温作動時においても高いエネルギー変換効率が期待できる。
特許文献1は、600℃前後の中低温で作動するSOFCに用いられる、電気抵抗の低い固体酸化物複合カソード材料を提供することを課題として、プロトン伝導性またはプロトン−電子両伝導性を有する第1の固体酸化物と酸素イオン−電子伝導性を有する第2の固体酸化物とを含む固体酸化物燃料電池用複合カソード材料を開示する。
特開2012−227070号公報
本開示は、一例として、プロトン伝導体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池の耐久性向上を実現することを目的とする。
本開示の固体酸化物形燃料電池の一態様(aspect)は、プロトン伝導性を有する電解質層と、前記電解質層の一方の側に設けられた燃料極と、前記電解質層の他方の側に設けられた空気極と、前記電解質層と前記空気極との間に設けられた保護層とを備え、前記電解質層は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料を含み、前記空気極は、Srを含有する電子伝導性酸化物を含み、前記保護層は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料を含む。
本開示の一態様によれば、プロトン伝導体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池の耐久性向上を実現できるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池の概略構成の一例を示す模式図である。 図2は、変形例にかかる固体酸化物形燃料電池の概略構成の一例を示す模式図である。 図3Aは、実験例(y=0)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図3Bは、実験例(y=0)における、焼成前のX線回折スペクトルである。 図4Aは、実験例(y=0.2)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図4Bは、実験例(y=0.2)における、焼成前のX線回折スペクトルである。 図5Aは、実験例(y=0.4)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図5Bは、実験例(y=0.4)における、焼成前のX線回折スペクトルである。 図6Aは、実験例(y=0.6)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図6Bは、実験例(y=0.6)における、焼成前のX線回折スペクトルである。 図7は、実験例における、yとピークシフトとの相関を示す図である。
固体酸化物形燃料電池の耐久性を向上させるべく、鋭意検討が加えられた。その結果、以下の知見が得られた。なお、以下の知見はあくまで、検討段階において得られたものであって、本開示の範囲およびその実施形態の範囲を限定するものではない。
プロトン伝導体電解質として用いられる材料として、BaZr1−x(0<x<1、Mは少なくとも1種類の金属)の組成を有するペロブスカイト型構造の酸化物を用いることを検討した。この電解質材料を用いた場合、SОFCの作動温度は600℃程度にまで低減できる可能性がある。
固体酸化物形燃料電池の動作可能温度を低減させるためには、空気極材料の選定も重要となる。600℃程度の運転温度では、空気極における酸素還元反応の過電圧が大きく、発電効率への影響が大きいことはその理由の一つである。空気極材料に要求される物性としては、電子伝導性、酸素の吸着能、および、高温酸化雰囲気下での化学的安定性などが挙げられるが、それらの条件を満たす材料は限定される。空気極材料として、La1−aSrMO(0<a<1、Mは少なくとも1種類の遷移金属元素)の組成を有するペロブスカイト型構造の酸化物を用いることを検討した。Mには、Cr、Mn、Fe、Co、Niといった遷移金属から少なくとも1種類が用いられる。
BaZr1−x(0<x<1、Mは少なくとも1種類の金属)で示される組成のプロトン伝導性材料を電解質に用いた場合、セル作製時および運転時等において空気極材料と電解質材料との間で金属元素の相互拡散が進行し、空気極の組成が変化しうる。特に、空気極がSrを含む材料の場合、空気極中のSrと電解質中のBaが相互拡散することで空気極がBaを含む組成へと変化する。
Baを含む材料はCO雰囲気下での安定性が低く、分解して炭酸バリウムBaCOを生じうる。運転時の空気中にはCOが含まれている。よって、空気極材料にBaが侵入してCO雰囲気下における化学的安定性が低下すると、燃料電池の耐久性は低下しうる。
プロトン伝導体を電解質に用いた固体酸化物形燃料電池では、プロトンが空気極で酸素と反応して水が生成する。したがって、空気極材料としては、電子、酸化物イオン、プロトンそれぞれの伝導性が求められる。しかしながら、上述した空気極材料はプロトン伝導性を持たないため、プロトンと酸素との反応場が十分に広いとは言えない。
空気極における反応場を増大するために、例えば、空気極材料と電解質材料を複合体(コンポジット)として用いることも考えられる。性能向上を意図して電解質材料と空気極材料との複合体を電極に用いた場合は、空気極材料と電解質材料の接触領域が増加するため、材料間の相互拡散やCO雰囲気下での安定性の低下はより顕著となる。
そこで、空気極材料のCO雰囲気下での安定性を向上させることで、燃料電池の耐久性を向上させるとの着想を得た。具体的には、空気極と電解質との間に、電解質よりもBaの含有量を少なくした保護層を配置することに想到した。保護層が存在することで、空気極へとBaが拡散する速度は低減される。よって、燃料電池の耐久性が向上する。
なお、保護層にはBaが含まれるが、空気極に比べてCOに曝される程度は小さい。電解質材料に含まれるBaは、固体酸化物形燃料電池の運転温度付近(およそ600℃以上)ではCOに対して安定と考えられる。保護層自体は空気極よりも、COの影響により不安定になる程度は小さく、保護層の劣化が燃料電池の耐久性に与える影響は小さい。
空気極がBaを含有する電解質との複合材料で構成される場合、空気極に含まれるBaがCOに曝される程度は大きくなる。しかしながら、[1]空気極のBa含有電解質においてBaの代わりにSrを含ませる(Baの含有量を減らす)ことで、Srを含ませない場合と比べてCOに対する安定性が向上すると共に、[2]保護層の存在により、空気極層へのBaの拡散が遅くなることから、燃料電池の耐久性が向上すると期待される。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、あくまで一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、製造方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
(第1実施形態)
第1実施形態の固体酸化物形燃料電池は、プロトン伝導性を有する電解質層と、電解質層の一方の側に設けられた燃料極と、電解質層の他方の側に設けられた空気極と、電解質層と空気極との間に設けられた保護層とを備え、電解質層は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料を含み、空気極は、Srを含有する電子伝導性酸化物を含み、保護層は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料を含む。
上記固体酸化物形燃料電池において、Mは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であり、Jは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、Mは少なくともInを含み、Jは少なくともInを含んでもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、空気極は、La1−aSrEO3−δ3(0<a<1、Eは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成である電子伝導性酸化物を含んでもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、Eは、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、EはCoおよびFeの少なくともいずれか一方を含んでもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、空気極は、Srを含有する電子伝導性酸化物と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料とを含んでもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、Dは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、Dは少なくともInを含んでもよい。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池の概略構成の一例を示す模式図である。以下、図1を参照しつつ、第1実施形態の固体酸化物形燃料電池10について説明する。
図1に示す例において、固体酸化物形燃料電池10は、電解質層13と、燃料極14と、空気極11と、保護層12とを備える。
固体酸化物形燃料電池10は、単セルとして構成されてもよいし、セルスタックとして構成されてもよい。セルの形状に関しては特に限定されず、種々の形状を採用することができる。例えば、平板型や円筒縦縞型、円筒横縞型などとすることができる。また、支持体についても特に限定されず、電解質支持型や燃料極支持型、空気極支持型、その他金属支持型や絶縁材料支持型などを採用することができる。
電解質層13は、プロトン伝導性を有する。電解質層13は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料を含む。Mは複数種類の金属であってもよい。δ1は酸素欠陥を表し、Mの種類、比率、価数等に応じて値は異なる。
電解質層13は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料で構成されていてもよい。電解質層13には、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)以外の不純物が含まれていてもよい。「構成される」とは、不純物が含まれる態様を排除するものではない(以下同様)。
Mは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であり、Jは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。
電解質層13は、燃料極14から空気極11に向かってプロトンを伝導させるために、高いプロトン伝導性を有していてもよい。電子やホールの伝導は燃料電池の効率低下につながるため極力抑制されてもよい。本実施形態では、例えば、高いプロトン伝導性を有し、電子やホールの伝導が小さいBaZr1−x3−δを電解質層13に用いることができる。
電解質層13の内部でガスリークが生じると効率が低下しうる。よって、電解質層13は緻密体であってもよい。緻密体とは、例えば、電子顕微鏡等で観察した場合に、電解質層13の内部に、貫通孔等、ガスを通流する経路が形成されていない状態としうる。
BaZr1−x3−δのプロトン伝導性材料は難焼結性であることが知られており、およそ1500℃以上の温度で焼成することで緻密な電解質層13を形成しうる。また、電解質層13の焼結性を向上させるために、NiO、ZnOなどを焼結助剤として重量比で1%程度混合する場合がある。その場合は焼結温度を1400℃以下まで低減することが出来る。なお、本実施の形態では焼結助剤の有無は問わない。
燃料極14は、電解質層13の一方の側(図1では電解質層13の下方)に設けられている。燃料極14では、燃料電池の運転時に水素が酸化されプロトンが生成する。生成したプロトンは電解質層13中に取り込まれ、空気極11側に移動する。燃料極14の材料としては、Niおよび貴金属系材料等が用いられうる。
燃料極14では、反応場でプロトンの生成と電解質層13へのプロトンの取り込みが行われる。燃料極14の反応場を拡大するため、燃料極14の材料として、Niとプロトン伝導性材料のサーメットが用いられてもよい。燃料極14に用いられるプロトン伝導性材料は、電解質層13の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には例えば、NiとBaZr1−x3−δのサーメットを用いることができる。
空気極11は、電解質層13の他方の側(図1では電解質層13の上方)に設けられている。空気極11は、Srを含有する電子伝導性酸化物を含む。空気極11は、Srを含有する電子伝導性酸化物で構成されていてもよい。空気極11には、Srを含有する電子伝導性酸化物以外の不純物が含まれていてもよい。
空気極11は、La1−aSrEO3−δ3(0<a<1、Eは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成である電子伝導性酸化物を含んでもよい。Eは複数種類の金属であってもよい。δ3は酸素欠陥を表し、Eの種類、比率、価数等に応じて値は異なる。
Eは、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。EはCoおよびFeの少なくともいずれか一方を含んでもよい。
空気極11では、発電運転時に酸素の還元反応が生じる。すなわち、電解質層13中を移動してきたプロトンと酸素とが結合することで水が生成する。空気極11の材料として、電子伝導性と酸化物イオン伝導性とプロトン伝導性とを有する材料が用いられうる。
空気極11では、多孔体であってもよい。多孔体からなる空気極11は、気体の酸素や生成した水蒸気を拡散させる上で有利である。
空気極11に含まれる電子伝導性材料としては、例えば、La1−aSrMO3+δ(0<a<1、Mは1種類以上の遷移金属)で示すペロブスカイト型酸化物(ABO組成)、La2−aSrMO4−δで示す層状ペロブスカイト型酸化物(ABO組成)などを用いることができる。具体的には例えば、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δなどが使用できる。
保護層12は、電解質層13と空気極11との間に設けられている。保護層12は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料を含む。Jは複数種類の金属であってもよい。δ2は酸素欠陥を表し、Jの種類、比率、価数等に応じて値は異なる。
保護層12は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料で構成されていてもよい。保護層12には、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料以外の不純物が含まれていてもよい。
保護層12の形成方法は、電解質層13と同様の方法を利用しうる。電解質層13の作成方法については、周知の構成が採用されうるため、詳細な説明を省略する。
電解質層13および保護層12につき、Mは少なくともInを含み、Jは少なくともInを含んでもよい。
空気極11と保護層12との間で、Srの含有量およびBaの含有量が不連続的に変化していてもよい。固体酸化物形燃料電池10の製造直後において、空気極11の組成と保護層12の組成とが不連続的に異なっていてもよい。運転時間が長くなると、空気極11と保護層12との間で、組成が連続的に変化するような構成となりうる。
保護層12と電解質層13との間で、Srの含有量およびBaの含有量が不連続的に変化していてもよい。固体酸化物形燃料電池10の製造直後において、保護層12の組成と電解質層13の組成とが不連続的に異なっていてもよい。運転時間が長くなると、保護層12と電解質層13との間で、組成が連続的に変化するような構成となりうる。
発電運転時において、保護層12には電解質層13を通じてプロトンが移動してくる。保護層12はプロトン伝導性を有していてもよい。Srの比率(y)は特に限定されない。保護層12に含まれるSrの比率が高いと、電解質層13から空気極11へのBaの拡散をより抑制することができ、耐久性はより高くなることが期待される。なお、Srの比率が高い場合、保護層12のプロトン伝導率が低下して抵抗損失が大きくなり、出力が低くなりうる。よって、保護層12のSr比は、固体酸化物形燃料電池10に必要とされる耐久性と発電性能とを考慮して、適宜に設定されうる。
Srの比率(y)は、保護層12の全領域で一様である必要はない。例えば、保護層12の面方向において、Srが多い領域とSrが少ない領域が存在していてもよい。空気極11が多孔体である場合、空気極11と接触していない領域がSrを含まず構成されてもよい。保護層12に含まれる金属元素Jの種類および比率は、電解質層13に含まれる金属元素Mの種類および比率と同じである必要はない。
保護層12の厚みは特に限定されない。保護層12が厚いと、電解質層13から空気極11へのBaの拡散がより抑制される一方で、保護層12の抵抗により電池出力のロスは大きくなる。ペロブスカイト型構造のAサイトにSrを含むプロトン伝導体材料は、AサイトにBaのみを含むプロトン伝導性材料に比べて導電率が低い。保護層12を過度に厚くすると、出力ロスが大きくなる。よって、保護層12の厚みは、固体酸化物形燃料電池10に必要とされる耐久性と発電性能とを考慮して、適宜に設定されうる。
保護層12の厚み方向に対して、Srの比率(y)は常に一定である必要はない。例えば、空気極11により近い領域ほどSrの比率が高く、空気極11から離れるにしたがってSrの比率を下げるような構成をとることができる。保護層12が複数の層の積層体からなり、各層においてSrの比率が異なっていてもよい。保護層12の内部で厚み方向にSrの比率が連続的に変化していてもよい。
固体酸化物形燃料電池10の作成方法は特に限定されない。固体酸化物形燃料電池10は、例えば、グリーンシートの積層、および、スクリーンプリント等のプロセスを用いて作成されうる。保護層12を焼成前にあらかじめ設ける場合はもちろんのこと、焼成前には保護層12の積層工程は設けずに、焼成後に保護層12の組成が形成されるように空気極11や電解質13の組成や焼成条件を調整してもよい。具体的には例えば、空気極に過剰にSrを入れ、電解質にBaが欠損した組成のプロトン伝導材料を使用すれば、焼成過程で電解質と空気極との間に所望の保護層が形成されうる。
固体酸化物形燃料電池10は、例えば、アノードとカソードとの間で発電反応を行って発電する複数の燃料電池単セルを直列に接続したスタックを含むように構成される。固体酸化物形燃料電池10は、平板型セルおよびインターコネクタ等の部材を積層した平板型スタックを含んで構成されてもよい。固体酸化物形燃料電池10は、円筒型セルおよびインターコネクタ等の部材を束にして固定することで直列に接続した円筒型スタックを含んで構成されてもよい。
スタックは、アノードオフガスとカソードオフガスとがそれぞれ混合されることなく排出される密閉型であってもよいし、アノードオフガスとカソードオフガスとが混合された後に排出される開放型であってもよい。開放型スタックの場合、アノードオフガスとカソードオフガスとは、スタック直後の混合器で混合されたのち燃焼されてもよい。
固体酸化物形燃料電池10は、空気極11に供給される酸化剤ガスと燃料極14に供給される燃料ガスとを用いて発電する。酸化剤ガスは、例えば、空気、酸素等とすることができる。燃料ガスは、例えば、アルコール、水素、原料を改質することで得られた改質ガス等とすることができる。固体酸化物形燃料電池10は、改質器を備えていてもよい。
改質ガスの原料としては、例えば、例えば、少なくとも炭素および水素を構成元素とする有機化合物を含有する物質とすることができる。具体的には、水素ガス、天然ガス、都市ガス、LPG、LNG、プロパンガス、ブタンガス、メタンを主成分とするガス等の炭化水素、およびメタノール、エタノール等のアルコール、灯油が例示される。都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。灯油およびアルコール等の液体の発電原料を用いる場合には、発電原料が改質器に供給される前に、発電原料が加熱されて気化されてもよい。
改質反応は、いずれの形態であってもよく、例えば、水蒸気改質反応、オートサーマル反応および部分酸化反応等が挙げられる。改質器で進行する改質反応は、改質器に供給される反応ガスによって異なりうる。例えば、反応ガスが水蒸気の場合は、水蒸気改質反応(SR)が進行しうる。反応ガスが水蒸気と空気の両方の場合は酸化的水蒸気改質反応(OSR)等が進行しうる。
各改質反応において必要となる機器が適宜設けられてもよい。例えば、改質反応が水蒸気改質反応であれば、改質器を加熱する燃焼器と水蒸気を生成する蒸発器と水供給器とが設けられてもよい。蒸発器は、例えば、水が通流する容器を外面から燃焼ガス等で加熱する構成であってもよい。水供給器としては、例えば、ギアポンプおよびプランジャポンプ等の容量式ポンプを用いてもよい。
固体酸化物形燃料電池10の発電により得られた電力は、固体酸化物形燃料電池10が備える端子(図示せず)を介して外部負荷へと供給される。該端子と外部負荷との間に、DC/DCコンバータやDC/ACインバータが設けられてもよい。
本実施形態は、空気極に含まれるSrと電解質に含まれるBaとの相互拡散を抑制し、空気極のBa含有量を増加しにくくする。保護層にはSrが含まれているため、空気極から電解質方向へのSrの拡散が抑えられる。同時に電解質から空気極へのBaの拡散も抑制される。拡散が抑えられる一つの理由として、保護層の存在により、SrおよびBaの濃度勾配が緩やかになることが考えられる。
一般に、Srを含む材料はBaを含む材料と比較してCOに対する安定性に優れている。例えば、酸化バリウムBaOがCOと反応して炭酸バリウムBaCOを生じる反応の反応ギブズエネルギーは標準状態で−612kJ/molである。酸化ストロンチウムSrOがCOと反応して炭酸ストロンチウムSrCOを生じる反応のギブズエネルギーは−577kJ/molである。したがって、SrOはBaOと比較してCOに対する化学的安定性が高い。つまり、空気極材料へのBa拡散を抑制し、Srの多い状態を保つことで空気極材料のCO雰囲気下における安定性が向上する。
本実施形態の一態様によれば、空気極材料のAサイトにLaを含む。LaとBaZrO3系材料の相互拡散は、YSZの場合と比較して遅く、不動態相であるランタンジルコネート(LaZr)が生成しにくい。また、CO雰囲気における安定性も、AサイトにBaを含む構成と比較して優れている。
[変形例]
変形例の固体酸化物形燃料電池は、空気極が、Srを含有する電子伝導性酸化物と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料とを含む。
Dは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であってもよい。Dは少なくともInを含んでもよい。
図2は、変形例にかかる固体酸化物形燃料電池の概略構成の一例を示す模式図である。以下、図2を参照しつつ、変形例の固体酸化物形燃料電池20について説明する。
変形例の固体酸化物形燃料電池20は、空気極11が空気極21に置き換わっている点以外は第1実施形態の固体酸化物形燃料電池10と同様の構成とすることができる。よって、図1と図2とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
空気極21は、Srを含有する電子伝導性酸化物22と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料23とを含む。Dは複数種類の金属であってもよい。δ4は酸素欠陥を表し、Dの種類、比率、価数等に応じて値は異なる。
空気極21は、Srを含有する電子伝導性酸化物22と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料23とで構成されていてもよい。空気極21には、Srを含有する電子伝導性酸化物22と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料23以外の不純物が含まれていてもよい。
空気極21は、電子伝導性酸化物22とプロトン伝導性材料23との複合材料を含む複合電極として構成されうる。かかる構成では、空気極21での酸素還元反応の反応場が拡大し、出力向上につながりうる。
電子伝導性酸化物22およびプロトン伝導性材料23は、それぞれの粉粒体がランダムに分布して結合した状態にあってもよい。
プロトン伝導性材料23にSrが含まれることで、電子伝導性材料22へのBaの拡散を抑制し、CO雰囲気下での空気極21の化学的安定性が向上されうる。プロトン伝導性材料23に含まれるSrの比率(b)や金属元素Dの種類および混合比は、保護層12と同じである必要はない。
空気極21のように複合電極を用いる際、電子伝導性材料22とプロトン伝導性材料23の混合比は空気極21の層内で異なっていてもよい。より電解質13に近い領域は、酸素還元の反応場になる。よって、より電解質層13に近い領域においてプロトン伝導性材料23の比率を高くし、電解質層13から離れた領域で電子伝導性材料22の比率を高くしてもよい。
空気極21のうち、電解質層13に近い領域のみを電子伝導性材料22とプロトン伝導材料23の複合体とし、電解質層13から離れた部分は電子伝導性材料22のみからなる構成としてもよい。
本変形例では、空気極が電子伝導性材料とプロトン伝導性材料との複合材料で構成されている。空気極にプロトン伝導性材料を混合することで酸素還元反応の反応場が増大し、燃料電池として出力向上が可能になる。空気極を形成するプロトン伝導性材料がSrを含む組成であることで、すなわち、プロトン伝導性材料に含まれるBaの少なくとも一部をSrに置換してBa含量を低減することで、空気極の安定性も向上する。したがって、CO雰囲気下での空気極材料の化学的安定性と燃料電池の高出力化とを両立できる。
[実験例]
保護層が電解質層と空気極との間の元素拡散を抑制する効果について、実験により確認した。概略として、保護層の材料と空気極の材料とをそれぞれ粉末状態にして混合し、X線回折スペクトルを測定した。その後、粉末をペレット状に加工して焼成(1200℃、20時間)し、再度粉砕してX線回折スペクトルを測定した。ペレットの焼成は、材料間の元素拡散を促進することを意図したものである。かかる方法により、焼結によって元素の拡散に起因する不純物層が形成されたか否か、および、焼結によって元素の拡散に起因する格子の膨張ないし収縮が生じたか否かを確認した。
以下、実験条件の詳細を記載する。
保護層を想定してプロトン伝導性材料のBa1−ySrZr0.8In0.23−δ(y=0、0.2、0.4、0.6、ただしy=0は対照実験である)が用いられた。また、空気極を想定してLa0、6Sr0.4Co0.2Fe0.83−δ(LSCF)が用いられた。
空気極と保護層とを積層させるのではなく、保護層の材料と空気極の材料とをそれぞれ粉末状態にして混合し、ペレット状に加工して試験を行った。これは、電極材料と保護層材料の接触面積を増やすことで、より厳しい条件(元素拡散が生じやすい条件)を模擬することを意図したものである。
保護層に対応するプロトン伝導性材料(Ba1−ySrZr1−z3−δ)は液相合成により調製した。所定比の硝酸バリウムBa(NO、硝酸ストロンチウムSr(NO、硝酸インジウムn水和物In(NO・nHO、硝酸酸化ジルコニウム二水和物ZrO(NO・2HOをクエン酸溶液に溶解させ、蒸発乾固の後、1400℃で焼結させた。結果物を粉砕して粉末を得た。
空気極の材料であるLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8に関しても液相合成法を用いた。硝酸ランタン六水和物La(NO・6HO、硝酸ストロンチウムSr(NO、硝酸コバルト六水和物Co(NO・6HO、硝酸鉄九水和物Fe(NO・9HOをクエン酸溶液に溶解させ、蒸発乾固の後、1400℃で焼結させた。結果物を粉砕して粉末を得た。
得られた粉末状のプロトン伝導性材料と、得られた粉末状の電極材料とを、重量比1:1で混合し、混合粉末についてX線回折スペクトルを測定した。その後、混合粉末を100MPaで一軸成型することでペレットを得た。得られたペレットを焼成(1200℃、20時間)し、焼成後のペレットを粉砕した。得られた粉末についてX線回折スペクトルを測定した。
以下、実験結果について説明する。
図3Aは、実験例(y=0)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図3Bは、実験例(y=0)における、焼成前のX線回折スペクトルである。
図4Aは、実験例(y=0.2)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図4Bは、実験例(y=0.2)における、焼成前のX線回折スペクトルである。
図5Aは、実験例(y=0.4)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図5Bは、実験例(y=0.4)における、焼成前のX線回折スペクトルである。
図6Aは、実験例(y=0.6)における、焼成後のX線回折スペクトルであり、図6Bは、実験例(y=0.6)における、焼成前のX線回折スペクトルである。
図7は、実験例における、yとピークシフトとの相関を示す図である。
X線回折スペクトルのピークは、焼成前後のどちらについてもLSCFもしくはBa1−ySrZr0.8In0.23−δに帰属でき、明らかな不純物層は認められなかった。YSZとLSCFを高温で焼成した場合、ランタンジルコネート相(LaZr)が形成されることが知られているが、本結果からはランタンジルコネート相のピークは認められなかった。したがって、Ba1−ySrZr0.8In0.23−δは、電極材料とLaの相互拡散を起こしにくいことが示唆された。
X線回折スペクトルの測定結果からは、LSCFおよびBa1−ySrZr0.8In0.23−δのいずれについても、1200℃の焼成によるピークシフトが認められた。LSCF(●)は低角度側へのピークシフトが認められ、格子膨張が生じていることが示唆された。一方、Ba1−ySrZr0.8In0.23−δ(◇)は高角度側へのピークシフトが生じており格子収縮が生じていることが示唆された。以上の結果から、LSCF中のSrの一部とBa1−ySrZr0.8In0.23−δ中のBaの一部とが相互に拡散することにより格子定数が変化したと推察された。
図7は、実験例における、yとピークシフトとの相関を示す図である。図7は、2θ=68°付近にある主にLSCFの(220)面に由来するピークについて、焼成によるピークシフトがyとどのような相関を持つかを示す。Ba1−ySrZr0.8In0.23−δ中のSr量(y)が増大するにしたがい、ピークシフト量が小さくなっている。したがって、Sr量が多い程、LSCF中のSrとBa1−ySrZr0.8In0.23−δ中のBaの拡散は抑制されると考えられる。
以上より、プロトン伝導体がSrを含む組成である場合に、空気極と電解質間の元素の相互拡散が抑制されることが確認され、Srを含むプロトン伝導性材料を保護層として用いる有用性が確認された。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、プロトン伝導体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池であって、耐久性向上を実現可能な固体酸化物形燃料電池として有用である。
10 固体酸化物形燃料電池
11 空気極
12 保護層
13 電解質層
14 燃料極
20 固体酸化物形燃料電池
21 空気極
22 電子電導性酸化物
23 プロトン伝導性材料

Claims (9)

  1. プロトン伝導性を有する電解質層と、
    前記電解質層の一方の側に設けられた燃料極と、
    前記電解質層の他方の側に設けられた空気極と、
    前記電解質層と前記空気極との間に設けられた保護層とを備え、
    前記電解質層は、BaZr1−x3−δ1(0<x<1、Mは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料を含み、
    前記空気極は、Srを含有する電子伝導性酸化物を含み、
    前記保護層は、Ba1−ySrZr1−z3−δ2(0<y≦1、0<z<1、Jは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つ材料を含む、
    固体酸化物形燃料電池。
  2. Mは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素であり、
    Jは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素である、
    請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. Mは少なくともInを含み、Jは少なくともInを含む、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記空気極は、La1−aSrEO3−δ3(0<a<1、Eは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成である電子伝導性酸化物を含む
    請求項1ないし3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. Eは、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素である、
    請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. EはCoおよびFeの少なくともいずれか一方を含む、請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池。
  7. 前記空気極は、Srを含有する電子伝導性酸化物と、Ba1−bSrZr1−c3−δ4(0<b≦1、0<c<1、Dは3価以下の価数を取り得る少なくとも1種類の金属元素)の組成を持つプロトン伝導性材料とを含む、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  8. Dは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Y、Sc、Mn、Fe、Co、Ni、Al、Gd、Inからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属元素である、
    請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池。
  9. Dは少なくともInを含む、請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池。
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