JP2016102478A - 空気圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気圧縮機を用いた作業を効率的に行う。【解決手段】圧縮空気を生成する圧縮機部と、上記圧縮機部を駆動するモータと、上記圧縮機部によって生成された圧縮空気を貯留するタンク部と、上記モータの起動/停止を複数の運転モードにおいて制御する制御部と、上記運転モードを作業者に報知する報知部2a、電源スイッチ2b、およびモード切替えスイッチ2cを備えた操作パネル2と、を有する空気圧縮機である。さらに、上記空気圧縮機は、上記圧縮機部の上方に配置された把持部を有しており、操作パネル2の報知部2aは、文字を表示するデジタル表示パネル2aaと、複数色の発光素子からなる発光ダイオード2ab,2acとを含み、デジタル表示パネル2aaによる文字情報と発光ダイオード2ab,2acによる知覚情報とにより上記空気圧縮機の状態を報知する。【選択図】図4
Description
本発明は、空気圧縮機(コンプレッサ)に関する。
建築現場等では、圧縮空気の圧力で釘やネジを木材等に打ち込こむ携帯型の空気工具を使用することが多い。屋内外で使用される携帯用の空気工具は、搬送可能な空気圧縮機で生成した圧縮空気の圧力を空気タンクに取付けた減圧弁により適正圧力に調整し、その後、エアホースを介して空気工具に供給し、空気圧力を動力に変換することで釘やネジを打ち込むように構成されている。
そして、現在、作業内容に応じた多種多様の空気工具が存在しており、さらには作業内容によって必要とされる圧力値や消費量もさまざまである。
空気圧縮機ではこのようなユーザのニーズに対応するため、モータの運転停止/再起動圧力値やモータの回転数が異なる複数の運転モードが予め設定されており、ユーザは自分の作業に最も適した運転モードを選択することで製品の寿命を向上させ、効率よく作業を行うことができる。
また、近年ではタンク内圧力の高圧化により、小さい容量のタンクでも作業に十分な空気量を蓄えることができるため、空気圧縮機はより小形・軽量化になり利便性が高まっている。
さらに、動力工具等に用いられる空気圧縮機として、可搬型のものが知られている。可搬型の空気圧縮機は、建築現場等に持ち込んで使用されることが比較的多い。ただし、空気圧縮機は比較的重いことから、建築現場等では、日中の工事が終了すれば、現場に残しておくことが多く、その結果、夜間や休日等に作業者が不在となる状況で盗難に遭うことがある。
なお、把持部が本体部の重心の上方に配置されている空気圧縮機が、特許文献1(特開2013−40586号公報)に記載されている。
また、ハウジングの上部にハンドルが設けられた空気圧縮機が、特許文献2(特開2013−155677号公報)に記載されている。
複数の運転モードを備えた空気圧縮機において、作業者が適切な運転モードを選択したことを認知するためには、選択された運転モードを光や音等で報知する知覚情報と、選択された運転モードの内容を理解できる文字情報とを作業者が同時に認知できるように、作業者に報知することが必要である。
運転モードの内容を説明した文字情報は取り扱い説明書にも記載されているが、記載事項を覚えなくてはならず面倒である。よって、一般的には、複数のモードの切替えを報知する場合、本体の操作部に運転モードに対応した複数のLEDを配置し、モードに応じて点灯した光による知覚情報と、その近傍には最低限の文字またはアイコン(絵文字)等で表した文字情報とを組み合わせて表示している。
しかしながら、近年の空気圧縮機は小形化され、また、運搬時の利便性を向上させるために、ハンドルが製品の中央に配置されていることが多い。このような小形空気圧縮機の場合、ハンドルが製品の中央部に位置し、また、カバー表面においても冷却用の風窓等が占める割合が多くなるので、操作部の面積は小さくなり、複数の運転モードを報知する複数のLEDやそれに対応したモードの内容を表示する文字情報を操作面に配置する面積を取ることができない。
なお、複数の運転モードを音の知覚情報として報知する場合、音階や間隔等にて運転モードの違いを報知するが、作業環境や人によっては誤認識する場合がある。
そのため、片手で持ち運べるハンドルを備えた小形空気圧縮機の場合、運転ON/OFF操作のみの最低限のモードしか採用することができず、空気圧縮機の能力は向上しても、多様な作業状態に合わせた適切な運転モードによる効率的な作業を行うことができないという課題が発生する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、効率的に作業を行うことができる空気圧縮機を提供することにある。
一実施の形態の空気圧縮機は、圧縮空気を生成する圧縮機部と、上記圧縮機部を駆動するモータと、上記圧縮機部によって生成された圧縮空気を貯留するタンク部と、上記モータの起動/停止を複数の運転モードにおいて制御する制御部と、上記タンク部内の圧力および上記運転モードを作業者に報知する報知部、上記モータの起動/停止を操作する電源スイッチ、および上記運転モードを切替えるモード切替えスイッチを備えた操作部と、を有し、上記報知部は、文字表示部と、複数色からなる発光ダイオードとを含み、上記文字表示部による第1情報と上記発光ダイオードによる第2情報とにより空気圧縮機の状態を報知する、ものである。
本発明によれば、空気圧縮機を用いた作業を効率的に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態)
図1〜図3に示す本実施の形態の空気圧縮機1は、モータ駆動により作動するエアコンプレッサである。使用方法の一例としては、外部の交流電源50(例えば仮設電源)から電源コード51を介して電力の供給を受けて動作し、釘打機等の空気工具に圧縮空気を供給するものである。ただし、電源は、仮設電源に限定されるものではなく、家庭用の交流電源50等から電力の供給を受けて動作させてもよい。
図1〜図3に示す本実施の形態の空気圧縮機1は、モータ駆動により作動するエアコンプレッサである。使用方法の一例としては、外部の交流電源50(例えば仮設電源)から電源コード51を介して電力の供給を受けて動作し、釘打機等の空気工具に圧縮空気を供給するものである。ただし、電源は、仮設電源に限定されるものではなく、家庭用の交流電源50等から電力の供給を受けて動作させてもよい。
空気圧縮機1の構成について説明すると、圧縮空気を生成する圧縮機部4と、モータ3(例えば、三相交流ブラシレスモータ)を含み、かつ圧縮機部4を駆動する駆動部26と、圧縮機部4によって生成された圧縮空気を貯留するタンク部5a,5bと、タンク部5a,5bに貯留した圧縮空気の圧力を検出する圧力センサ(圧力検出部)14とを備えている。すなわち、タンク部5a,5b内の圧力値は、圧力センサ14によって検出される。
さらに、空気圧縮機1は、タンク部5a,5b内の圧力値に基づいてモータ3の起動/停止を複数の運転モードにおいて制御する制御部9と、圧縮機部4とモータ3とタンク部5a,5bと制御部9とを含む空気圧縮機1のカバー11の上面部11aに配置されたハンドル(把持部)10とを備えている。詳細には、ハンドル10は、片手持ちハンドルであり、圧縮機部4の上方に位置するカバー11の上面部11aに配置されている。
したがって、空気圧縮機1は、作業者が片手でハンドル10を把持して持ち運ぶことができる、小形でかつ可搬型のエアコンプレッサである。
なお、ハンドル10は、図2に示すようにカバー11の上面部11aにおいて空気圧縮機1の重心Gの上方に位置するように配置されている。すなわち、空気圧縮機1は、可搬型であるため、作業者が把持して持ち運ぶ際にバランスが取れるように、ハンドル10が、空気圧縮機1の本体の重心Gの上方に配置されている。
空気圧縮機1の重心Gの位置は、空気圧縮機1の全ての部材のうち、重量が重い圧縮機部4とモータ3とからなる圧縮機ユニットの位置に影響される。
したがって、上記圧縮機ユニットを空気圧縮機1の本体の略中央に配置し、他の部材を上記圧縮機ユニットの前後や左右に配置して空気圧縮機1の全体の重量のバランスを取っている。
これにより、作業者が空気圧縮機1を持ち運ぶ際に、ハンドル10を安定して把持して持ち運ぶことができ、空気圧縮機1の持ち運びを安全かつ容易に行うことができる。
また、図2に示すように、ハンドル10を支持するブラケット10aは、空気圧縮機1の内部において、圧縮機部4とモータ3とからなる圧縮機ユニットに固定されている。つまり、ハンドル10は、空気圧縮機1の中で、重量が大きな部材の上部に取り付けられている。本実施の形態の空気圧縮機1の場合、上記圧縮機ユニットに固定されたブラケット10aにハンドル10が可動自在に支持されている。
これにより、空気圧縮機1において重量が重い部分が、直接ブラケット10aによって支持されており、したがって、カバー11には大きな負荷がかかることなく、カバー11が破損することを防止できる。
なお、ハンドル10は、ブラケット10aに対して回動自在に取り付けられており、持ち運びの際には、図2に示すように起こし、持ち運び以外の時は、図1に示すように倒して収納可能なように取り付けられている。
また、図2に示すように、2つの圧縮空気用のタンク部5a,5bは、平行に配置されており、両者は、配管6を介して連通している。そして、それぞれのタンク部5a,5bの下方には、脚部13が取り付けられている。
また、それぞれのタンク部5a,5bに貯溜された圧縮空気を外部に供給するための接続口となるエアソケット8が設けられており、さらに、外部に排出される圧縮空気の圧力を調整するための減圧弁7がタンク部5a,5bにそれぞれ連通して設けられている。なお、タンク部5a,5bの上部には、排水を行うための栓であるドレンコック12が設けられている。
また、カバー11の上面部11aの前面側には、タンク部5a,5b内の圧力および運転モードを作業者に報知する図4に示すような報知部2a、モータ3の起動/停止を操作する電源スイッチ2b、運転モードを切替えるモード切替えスイッチ2c、および電源のロック/ロック解除を切替えるセキュリティ部2d等のスイッチ類を備えた操作パネル(操作部)2が取り付けられている。なお、上記スイッチ類は、カバー11から露出するように配置されている。
そして、これらの電源スイッチ2bやモード切替えスイッチ2cを操作することにより、モータ3の起動/停止指令やモータ回転数が入力される。あるいは、モータ3の駆動モードの切り替えを指示し、これらの操作のための操作信号を出力する。
また、操作パネル2のセキュリティ部2dでは、例えば、このセキュリティ部2dにセキュリティカードをかざすことで、図3に示すセキュリティ回路28を動作させ、電源が入らないようにロックしたり、このロックを解除して電源が入る状態に戻したりすることができる。
次に、図3に示す空気圧縮機1の制御系の詳細について説明する。
空気圧縮機1は、例えば、仮設電源等の外部の交流電源50から電源コード51を介して電力の供給を受けて動作するものである。
まず、交流電源50から制御部9に電力が供給され、制御部9がモータ3を駆動する。制御部9には、空気圧縮機1の運転操作を行うための操作パネル(操作部)2がケーブルによって接続されている。
なお、図4に示すように、操作パネル2には、空気圧縮機本体の電源ON/OFFを切り替える電源スイッチ2bと、運転時のモータ3の回転数を切り替えるモード切替えスイッチ2cと、各種情報を表示する報知部2aとが設けられている。
そして、報知部2aは、文字を表示するデジタル表示パネル(文字表示部)2aaと、複数色の発光素子からなる発光ダイオード2ab,2acとを備えており、空気圧縮機1では、デジタル表示パネル2aaによる文字情報(第1情報)と、発光ダイオード2ab,2acによる知覚情報(第2情報)とを用いて、作業者に対して運転モードや電源の状態(装置状態)を報知する。なお、上記知覚情報とは、視覚等の感覚器官から得た情報を、過去の学習・知識・経験によって編集したり活用したりした情報のことである。
また、操作パネル2に設けられた電源スイッチ2bとモード切替えスイッチ2cは、例えばタクト式スイッチであり、作業者が押圧している時はON、作業者が手を離すと自動的にOFFとなるスイッチである。
また、図3に示すように、制御部9は、電源スイッチ2bからの運転指示信号、モード切替えスイッチ2cからのモード指示信号、および圧力センサ14からの圧力検出信号に基づいてモータ3の駆動を制御する。この制御は、制御部9に搭載された演算部22によって行われる。
さらに、制御部9は、空気圧縮機1の全体の動作を制御するものであり、電源部21と、演算部22と、電源電流検出部23と、電圧検出部24と、モータ電流検出部25と、駆動部(インバータ)26と、不揮発性メモリとしてのEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)27とを有している。
また、制御部9において、交流電源50から電源コード51を介して電源部21に交流電力が供給される。電源部21は、交流電源50からの交流電力を直流電力に変換し、駆動部26および演算部22その他の各回路に適切な電圧を供給する。電源電流検出部23は、電源部21の電流を検出する。電圧検出部24は、電源部21の電圧を検出する。モータ電流検出部25は、モータ3の駆動電流を検出する。
制御部9は、具体的には、貯留した圧縮空気の圧力を検出する圧力センサ(圧力検出部)14と、圧力センサ14により検出されたタンク部5a,5b内の圧力値に合わせて、モータ3の起動/停止を予め設定されている複数段階の運転モードにおいて(分けて)制御する。さらに、制御部9は、図示されていないが、マイクロコンピュータから構成され、かつ演算、制御プログラムを実行する演算部(CPU)22、演算部22の制御プログラム等を記憶するリードオンリメモリ(EEPROM)27、演算部22の作業領域やデータの一時記憶領域等として利用されるランダムアクセスメモリ(RAM)等の回路機能ブロックを含んでいる。
演算部22は、具体的には、入力される各種情報(電源スイッチ2bからの運転指示信号およびモード切替えスイッチ2cからのモード指示信号)に基づき、駆動部26を構成する各半導体スイッチング素子(例えばFET(Field Effect Transistor))をスイッチング駆動する。
スイッチングされる駆動部26を介して電源部21からモータ3に駆動電力が供給される。演算部22は、EEPROM27に空気圧縮機1の運転ログデータ(運転モードや運転設定値、モータ3の回転数等)を記録し、またEEPROM27から空気圧縮機1の運転ログデータを読み出す。タンク部5a,5b内の空気圧力、運転状態、および運転モードは演算部22がデジタル表示パネル2aaに表示する。
次に、本実施の形態の空気圧縮機1の操作パネル2による運転モードの切替えや電源の状態の切替えの操作について説明する。
上述のように、操作パネル2には、制御部9と図示しない配線によって電気的に接続され、かつ駆動部26を介してモータ3の起動/停止を操作する図4に示す電源スイッチ2bと、空気圧縮機1の運転モードを切替えるモード切替えスイッチ2cと、タンク部5a,5b内の圧力および運転モードを作業者に報知する報知部2aとが設けられている。
そして、報知部2aには、タンク部5a,5b内の圧力および運転状態や運転時に異常が発生した場合に異常の内容(文字情報)を作業者に報知する図4に示すデジタル表示パネル2aaと、電源スイッチ2bと運転のモード切替えスイッチ2cとの選択状態(知覚情報)を報知するための少なくとも2色の発光体(発光素子)を備えた発光ダイオード(LED)2ab,2acとが設けられている。
すなわち、本実施の形態の空気圧縮機1は、デジタル表示パネル2aaによる文字情報(第1情報)と、発光ダイオード2ab,2acによる知覚情報(第2情報)とによって、空気圧縮機1の状態(タンク部内の圧力や運転モード等の装置状態)を作業者に報知するものである。
例えば、電源スイッチ2b用の発光ダイオード2abは、赤と緑の2色の発光ダイオードにより構成され、図5に示すように、消灯、黄(緑+赤の合成)、緑、赤の4つの点灯色を表示することができる。それぞれの色は、運転状態に対応しており、通電なし、通電待機、運転中、異常停止の4つの運転状態を発光ダイオード2abによって、消灯(通電なし)、黄(通電待機)、緑(運転中)、赤(異常停止)として報知するように制御部9に予め設定されている。
この時、デジタル表示パネル2aaでは、運転状態に対応して、表示無し(通電なし)、タンク部圧力表示(通電待機)、タンク部圧力表示(運転中)、エラー表示(異常停止)をそれぞれ表示している。
同様に、運転モードを切替えるモード切替えスイッチ2c用の発光ダイオード2acも、例えば赤と緑の2色の発光ダイオードを使用することで、図6に示すように、消灯、赤、黄(緑+赤の合成)、緑の4つの点灯色を表示することができる。これにより、運転モードとしては、パワーモード、オートモード、省エネモード、静音モード等の4つの運転モードがあり、これらの運転モードに対応させて発光ダイオード2acにおいても点灯色を切替えることができる。
すなわち、消灯(パワーモード)、赤(オートモード)、黄(省エネモード)、緑(静音モード)として報知するように制御部9に予め設定されている。
そして、デジタル表示パネル2aaでは、それぞれの運転モードに対応して、P(パワーモード)、A(オートモード)、E(省エネモード)、S(静音モード)をそれぞれ表示して報知することができる。
なお、それぞれの運転モードの空気消費は、パワーモード(P、消灯)が大、オートモード(A、赤)が中、省エネモード(E、黄)が小であり、静音モード(S、緑)は、朝晩等に運転音を下げたい場合の運転モードである。
また、デジタル表示パネル2aaは、少なくとも2桁の7セグメント表示の発光ダイオードを採用することが好ましく、制御部9に予め設定しておくことで、それぞれの装置状態に対応して英文字や数字を表示することができる。
通常の運転状態では、デジタル表示パネル2aaは、タンク部5a,5b内の空気圧力を2桁のMPa単位で表示しており、運転途中や運転停止時に運転モード切替え用のモード切替えスイッチ2cを操作すると、デジタル表示パネル2aaは圧力表示を運転モード表示に切替え、選択した運転モードを示す英文字が1〜2秒間点灯し、その後、再び圧力表示に切り替わる。
すなわち、運転途中や運転停止時にモード切替えスイッチ2cが操作されると、デジタル表示パネル(文字表示部)2aaでは、圧力表示を運転モード表示に切替え、選択された運転モードを示す文字(例えば、E(省エネモード))が所定時間(例えば、1〜2秒間)表示され(点灯し)、その後、再び圧力表示に切り替わる。
その際、デジタル表示パネル2aaによる文字情報と、発光ダイオード2ab,2acによる知覚情報とを同期させて報知することが好ましい。すなわち、デジタル表示パネル2aaが運転モードを表示するのと同期して、報知用の発光ダイオード2ab,2acもその運転モードに対応した色を表示する。
例えば、パワーモード(消灯)で運転中に、モード切替えスイッチ2cにより運転モードを省エネモードに切替える操作を行うと、モード切替えスイッチ2cの発光ダイオード2acが黄色に点灯し、かつ省エネモードを示す文字であるEがデジタル表示パネル2aaに1〜2秒間点灯される。そして、1〜2秒後、デジタル表示パネル2aaの表示は、再び圧力表示に切り替わる。
このように本実施の形態の空気圧縮機1では、デジタル表示パネル2aaの文字情報と発光ダイオード2ab,2acの色による知覚情報とが同時に作業者へ報知されるため、作業者の認知度向上を図ることができる。
すなわち、2つの発光ダイオード2ab,2acによる色の情報(知覚情報)と、7セグメント発光ダイオード(デジタル表示パネル2aa)による文字情報とにより、操作パネル2は、デジタル表示パネル2aaと発光ダイオード2ab,2acのみで複数の運転モードを作業者に確実に報知することができる。
したがって、可搬型による小形の空気圧縮機1であっても作業内容に応じた効率的な運転モードを選択することができ、その結果、空気圧縮機1の機能性を向上させることができる。そして、空気圧縮機1を用いた作業を効率的に行うことができる。
なお、本実施の形態では、デジタル表示パネル2aaに単色の7セグメント発光ダイオードを用いているが、多色(複数色)のドットタイプの発光ダイオードによる表示器を使用してもよい。これにより、表示できる文字情報や色の数を増加させることができ、アイコン(絵文字)等の記号であっても表示することが可能になる。
その結果、発光ダイオード2ab,2acの色の情報(知覚情報)とデジタル表示パネル2aaの文字情報とを同時に切替えることにより、報知用の発光ダイオードの数を削減することができ、空気圧縮機1における更なる部品点数の削減による小形化と認知度向上とを図ることができる。
また、本実施の形態の空気圧縮機1は、最小限の部品点数で小形化を図った操作パネル2を用いて複数の運転モード等の装置状態の認知度を向上させることが目的であるため、図7の変形例の操作パネル2に示すように可能な限り文字情報を追加したものであってもよい。図7に示す操作パネル2では、発光ダイオード2ab,2acの色の情報(知覚情報:電源の状態および運転モード)を、色に対応させて明記したものである(A部およびB部参照)。
図7に示す操作パネル2を用いることで、発光ダイオード2ab,2acの色の情報を作業者により明確に報知できるため、空気圧縮機1の機能性をさらに向上させることができ、かつ空気圧縮機1を用いた作業をさらに効率的に行うことができる。
なお、デジタル表示パネル2aaに発光ダイオードを使用する場合、この発光ダイオードとして単色の発光ダイオードを用い、この発光ダイオードの発光間隔や発光時間を変えるようにしてもよく、これにより、作業者に空気圧縮機1の電源の状態や運転モード等の情報を報知することもできる。
また、本実施の形態では、空気圧縮機1におけるスイッチ部(電源スイッチ2b)の知覚情報とデジタル表示パネル2aaによる文字情報とで、空気圧縮機1の各種装置状態を表示するようにしたため、電源スイッチ2bとモード切替えスイッチ2cおよびデジタル表示パネル2aaの配置を一箇所にまとめなくてもよい。
例えば、図4に示すV字型の操作パネル2のように、中央に配置されたセキュリティ部2dの左右両側に、電源スイッチ2bとモード切替えスイッチ2cとを分けて配置した場合であっても、各スイッチを操作した時の選択情報をデジタル表示パネル2aaにおいてもそれを文字情報として同期して表示することにより、作業者が容易に認知することができる。
その結果、空気圧縮機1において、カバー11の限られたスペースの中で操作パネル2を配置する設計上の自由度を向上させることができ、小形化で採用できなかった複数の運転モードの設定を容易に行うことができる。
なお、図8は、他の変形例の操作パネル2であり、電源スイッチ2bとその発光ダイオード2ab、モード切替えスイッチ2cとその発光ダイオード2ac、およびデジタル表示パネル2aaを最小限の大きさでコンパクトにレイアウトしたものを拡大して示したものである。
図8に示す操作パネル2を用いても、図4に示す操作パネル2と同様の操作を空気圧縮機1において行うことができるため、空気圧縮機1の機能性を向上させて、空気圧縮機1を用いた作業を効率的に行うことができる。
本実施の形態の空気圧縮機1においては、そのデジタル表示パネル2aaは、複数の運転モードを直感的に理解できる文字情報で表現しているため、作業者は直感的に自分の選択したモードを認識することができる。
これにより、これまで運転モードごとに設定した報知用の発光ダイオードに対応して複数表示していた文字情報を、1つのデジタル表示パネル2aaに集約表示することで、操作パネル(操作部)2の面積を増やすことなく作業者に対して複数の運転モードの文字情報を報知することができる。
これにより、小形の空気圧縮機1であっても、多様な運転モードを選択することで作業効率の向上を図ることができる。
また、モード切替えスイッチ2cの報知手段として、少なくとも2色の発光体(発光素子)を備えた発光ダイオード(LED)を使用したことにより、例えば赤、緑、黄(赤+緑の合成色)、消灯のように、1つの報知部2aで4つの点灯色を表示することができる。
その結果、多数の運転モードに応じた設定を行うことができる上、選択した運転モードの発光ダイオードによる色の知覚情報と、デジタル表示パネル2aaによる文字情報という複数の情報を同時に作業者に報知することが可能になり、最小限の部品点数で、運転モード切替えの認知度を向上させることができる。
また、デジタル表示パネル2aaの文字情報と、発光ダイオード2ab,2acの色による知覚情報とでその報知タイミングを同期させることにより、空気圧縮機1における認知度をさらに向上させることができる。
さらに、セキュリティカード無しでも、数回(例えば6回)は運転できるようにしておき、セキュリティカード無しで運転された場合は、セキュリティカード無しで運転できる残回数(もしくは運転回数)をデジタル表示パネル(文字表示部)2aaに、電源スイッチ2bを押圧して電源が投入されたら表示し、次の操作(スイッチ操作、セキュリティカードを読み込む等)や所定時間経過後に表示を消すようにし、その後、運転モードの文字情報を表示させても良い。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
上記実施の形態の空気圧縮機1は、パワーモード、オートモード、省エネモード、静音モードの4種類の運転モードを備えていたが、空気圧縮機1が備える運転モードは、2種類以上であれば何種類であってもよい。
1…空気圧縮機、2…操作パネル(操作部)、2a…報知部、2aa…デジタル表示パネル(文字表示部)、2ab,2ac…発光ダイオード、2b…電源スイッチ、2c…モード切替えスイッチ、3…モータ、4…圧縮機部、5a,5b…タンク部、9…制御部、10…ハンドル(把持部)、14…圧力センサ(圧力検出部)
Claims (10)
- 圧縮空気を生成する圧縮機部と、
前記圧縮機部を駆動するモータと、
前記圧縮機部によって生成された圧縮空気を貯留するタンク部と、
前記モータの起動/停止を複数の運転モードにおいて制御する制御部と、
前記タンク部内の圧力および前記運転モードを作業者に報知する報知部、前記モータの起動/停止を操作する電源スイッチ、および前記運転モードを切替えるモード切替えスイッチを備えた操作部と、
を有し、
前記操作部の前記報知部は、文字を表示する文字表示部と、複数色からなる発光ダイオードとを含み、前記文字表示部による第1情報と前記発光ダイオードによる第2情報とにより空気圧縮機の状態を報知する、空気圧縮機。 - 前記文字表示部による前記第1情報と前記発光ダイオードによる前記第2情報とを同期して報知する、請求項1に記載の空気圧縮機。
- 前記モード切替えスイッチが操作されると、前記文字表示部では、圧力表示を運転モード表示に切り替え、選択された運転モードを示す文字が所定時間表示され、前記所定時間経過した後、再び前記圧力表示に切り替わる、請求項1に記載の空気圧縮機。
- 前記文字表示部は、7セグメント発光ダイオードが設けられたデジタル表示パネルである、請求項1に記載の空気圧縮機。
- 前記デジタル表示パネルに複数色の発光ダイオードが設けられている、請求項4に記載の空気圧縮機。
- 前記デジタル表示パネルの前記7セグメント発光ダイオードにおいて、前記運転モードごとに発光間隔または発光時間を変える、請求項4に記載の空気圧縮機。
- 前記文字表示部は、少なくとも2桁の数字を表示する、請求項1に記載の空気圧縮機。
- 前記空気圧縮機は、前記タンク部に貯留した圧縮空気の圧力を検出する圧力検出部を備え、
前記制御部は、前記圧力検出部によって検出された前記タンク部内の圧力値に基づいて前記モータを制御する、請求項1に記載の空気圧縮機。 - 前記圧縮機部の上方に配置される把持部を有し、
前記把持部は、前記空気圧縮機の上面部において、前記空気圧縮機の重心の上方の位置に配置されている、請求項1に記載の空気圧縮機。 - 前記文字表示部にセキュリティカード無しで運転できる残回数を表示させる、請求項1に記載の空気圧縮機。
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