JP2016100960A - 電力変換装置、太陽光発電システム、逆流電流防止方法、および逆流電流防止プログラム - Google Patents

電力変換装置、太陽光発電システム、逆流電流防止方法、および逆流電流防止プログラム Download PDF

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康次 真木
万里子 高柳
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万里子 高柳
宏 餅川
Hiroshi Mochikawa
宏 餅川
俊介 玉田
Shunsuke Tamada
俊介 玉田
雅之 野木
Masayuki Nogi
雅之 野木
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真吾 柳本
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Abstract

【課題】系統接続時の平滑コンデンサへの逆流電流を抑制して、高い安全性を実現した電力変換装置、太陽光発電システム、逆流電流防止方法、および逆流電流防止プログラムを提供する。
【解決手段】実施形態に係る電力変換装置は、平滑コンデンサと、平滑コンデンサに接続された直流入力端子と系統に接続された交流出力端子とを含むインバータ回路と、平滑コンデンサとインバータ回路との間に直列に接続されたスイッチ素子と、平滑コンデンサの電圧および系統電圧を検出して比較する検出部と、を備える。インバータ回路は、交流出力端子から直流入力端子に向かって電流が流れるように接続された第1〜第4還流ダイオードを含む。検出部は、平滑コンデンサの両端の電圧が系統の線間電圧よりも低い場合には、スイッチ素子をオフにする。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電力変換装置、太陽光発電システム、逆流電流防止方法、および逆流電流防止プログラムに関する。
電力変換の分野においては、直流電力を交流電力に変換する高周波インバータ回路を有する電力インバータ装置がある。また、交流電力を直流電力に変換する電力コンバータ装置がある。電力コンバータ装置は、一般的には、交流を直流に変換する整流平滑回路と、変換された直流電力を高周波スイッチングによって高周波交流電力に変換するインバータ回路と、インバータ回路から出力される高周波の交流電力を直流電力に変換する整流平滑回路とを有しており、高周波電力変換回路技術としては、電力インバータ装置と共通する。
これらの電力変換装置の電力変換に関する回路技術としては、パワー半導体素子を4つ用いた電圧型単相インバータ回路が知られている。また、パワー半導体素子を6つ用いた電圧型3相インバータ回路も知られている。
特開2013−55794号公報
上述のようなインバータ回路を有する電力変換装置は、入力側に平滑用の大容量コンデンサを有するコンデンサインプット型の電力変換装置である。インバータ回路では、スイッチング素子として用いられるパワー半導体素子がブリッジ回路を構成しており、還流電流生成時にパワー半導体素子に逆並列に接続された還流ダイオードに電流が流れる。そのため、電力変換装置が停止状態から入力電力が投入される前に、出力が系統に接続された場合に、系統から還流ダイオードを経由して入力の平滑コンデンサに逆流電流が流れることがある。逆流電流が流れる経路は、還流ダイオード等の回路要素によって低インピーダンスとなっているので、平滑コンデンサには非常に大きな電流が流れることがある。系統接続時の平滑コンデンサへの逆流電流を抑制して、高い安全性を実現した電力変換装置が望まれている。
実施形態の目的は、系統接続時の平滑コンデンサへの逆流電流を抑制して、高い安全性を実現した電力変換装置、太陽光発電システム、逆流電流防止方法、および逆流電流防止プログラムを提供することである。
実施形態に係る電力変換装置は、高電位ノードと低電位ノードとの間に接続された平滑コンデンサと、前記高電位ノードおよび前記低電位ノードとにそれぞれ接続された高電位入力端子および低電位入力端子と、系統に接続された第1交流出力端子および第2交流出力端子と、を含むインバータ回路と、前記平滑コンデンサと、前記インバータ回路との間に直列に接続されたスイッチ素子と、前記平滑コンデンサの両端の電圧および前記系統の線間電圧を検出して比較する検出部と、を備える。前記インバータ回路は、前記高電位入力端子と前記第1交流出力端子との間で、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第1還流ダイオードと、前記第1交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第1交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第2還流ダイオードと、前記高電位入力端子と前記第2交流出力端子との間で、前記第2交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第3還流ダイオードと、前記第2交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第4還流ダイオードと、を含む。前記検出部は、前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧よりも低い場合には、前記スイッチ素子をオフにし、前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧と等しいか高い場合には、前記スイッチ素子をオンにする。
第1の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 図1の電力変換装置の制御回路が生成する制御信号等の動作波形の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例1に係る電力変換装置の制御回路が生成する制御信号等の動作波形の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例3に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例4に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例5に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例6に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 第3の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 第4の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 第5の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 第6の実施形態に係る太陽光発電システムを例示するブロック図である。 図13の太陽光発電システムの電力変換装置の一例を示すブロック図である。 電力変換装置の動作の手順を説明するためのフローチャートである。 太陽光発電システムの動作の手順を説明するためのフローチャートである。 第6の実施形態の変形例に係る太陽光発電システムを例示するブロック図である。 図17の太陽光発電システムのマスタの電力変換装置を例示するブロック図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図2は、図1の電力変換装置の制御回路が生成する制御信号等の動作の一例を示す動作波形図である。
図1に示すように、本実施形態の電力変換装置1は、平滑コンデンサ10と、逆流防止スイッチ素子12と、インバータ回路14と、入力電圧検出部20と、系統電圧検出部22と、入出力電圧比較回路24と、を備える。
電力変換装置1は、入力電源装置2と、系統6との間に接続される。入力電源装置2は、直流電力を出力する電源装置であり、たとえば、太陽電池モジュールや燃料電池等の直流発電装置である。入力電源装置2は、発電した直流電力をそのまま電力変換装置1に直接入力するほかに、入力電源装置2と電力変換装置1との間に直流電圧を昇圧、降圧または昇降圧するための直流電源装置をさらに接続するようにしてもよい。入力電源装置2は、直流電力を発電する装置に限らず、ガスタービンエンジンのような交流発電装置の出力を整流平滑して直流電力を出力するものであってもよい。
系統6は、交流系統であり、たとえば商用の単相交流系統である。一般的には、電力変換装置1と系統6との間には、リレーボックス4が接続される。リレーボックス4は、電力変換装置1の出力と、系統6の各相とを接続し、または、切断する。
電力変換装置1は、入力電源装置2から供給される直流電圧を交流電圧に変換して系統6に対して出力する。電力変換装置1は、たとえば、いわゆるパワーコンディショナである。
電力変換装置1は、入力電源装置2が接続される高電位入力端子3aと、低電位入力端子3bとを有する。高電位入力端子3aは、入力電源装置2の高電位を出力する端子2aに接続され、低電位入力端子3bは、入力電源装置2の低電位を出力する端子2bに接続される。これら各端子の接続には、コネクタ等を用いて着脱自在に行うようにしてもよい。電力変換装置1は、単相交流を出力する2つの交流出力端子3c,3dを有する。2つの交流出力端子3c,3dは、リレーボックス4を介して系統6に接続される。
平滑コンデンサ10は、高電位入力端子3aと低電位入力端子3bとの間に接続される。平滑コンデンサ10は、たとえばアルミ電解コンデンサであり、極性を有している。高電位入力端子3aには、陽極10aが接続され、低電位入力端子3bには、陰極10bが接続される。平滑コンデンサ10は、入力電源装置2から供給される直流電圧を平滑化し、後段のインバータ回路14に、パルス状の電流を供給する。平滑コンデンサ10の静電容量値は、電力変換装置1の出力電力容量に応じて決定される。なお、平滑コンデンサ10は、アルミ電解コンデンサに限るものではなく、他の有極性のコンデンサや、無極性のコンデンサであってもよく、これら複数の種類のコンデンサを並列に接続する等して複合的に用いてもよい。
逆流防止スイッチ素子12は、平滑コンデンサ10と、インバータ回路14との間で直列に接続される。逆流防止スイッチ素子12は、平滑コンデンサ10の陽極10aからインバータ回路14に流れる電流を導通させるように接続されている。同時に、逆流防止スイッチ素子12は、電力変換装置の入力電圧が出力電圧よりも低い場合には、出力側から入力側に流れる電流の経路を遮断するように接続されている。逆流防止スイッチ素子12は、たとえばnチャネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を含んでいる。nチャネルのMOSFET13aは、ソースS5に対してしきい値電圧を超える電圧がゲートG5に印加された場合に、ドレイン−ソース間が導通する。ゲートG5に印加される電圧を制御することによって、MOSFET13aは、入力電源装置2からインバータ回路14へ電力を供給するためのスイッチとして機能する。
MOSFET13aは、DMOS(Double-Diffused MOSFET)構造の半導体素子である。nチャネルMOSFETでは、ソースからドレインに向かって電流を流す方向に接続された寄生ダイオード13bを有している。したがって、nチャネルMOSFETを用いた逆流防止スイッチ素子12の場合には、MOSFET13aのソースからドレインに向かう方向に対しては、ゲート電圧制御の有無にかかわらず、常時導通状態である。
MOSFET13aおよび寄生ダイオード13bを含む逆流防止スイッチ素子12は、MOSFET13aのソースS5が高電位入力端子3aおよび陽極10aに接続され、ドレインD5は、インバータ回路14の側に接続される。換言すれば、寄生ダイオード13bが高電位入力端子3aおよび平滑コンデンサ10の陽極10aからインバータ回路14に向かって電流が流れる向きになるように、逆流防止スイッチ素子12は接続される。したがって、逆流防止スイッチ素子12は、ゲートG5にMOSFET13aを導通させる制御信号が入力され、MOSFET13aがオンした場合には、入力電源装置2および平滑コンデンサ10の側から、インバータ回路14の側に向かって電流が流れる。同時に、逆流防止スイッチ素子12は、インバータ回路14の側から入力電源装置2および平滑コンデンサ10の側へも電流を流すこともできる。一方、逆流防止スイッチ素子12は、ゲートG5にMOSFET13aを遮断させる制御信号が入力される等して、MOSFET13aをオフさせた場合には、寄生ダイオード13bを介して、入力電源装置2および平滑コンデンサ10からインバータ回路14へ向かって電流が流れる。その逆の方向、すなわちインバータ回路14から平滑コンデンサ10に向かう方向には電流が流れない。
インバータ回路14は、高電位入力端子15aと、低電位入力端子15bと、交流出力端子15c,15dと、2つのレグ31,32と、フィルタ部35と、を含んでいる。高電位入力端子15aは、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aのドレインD5に接続され、逆流防止スイッチ素子12を介して、電力変換装置1の高電位入力端子3aに接続されている。低電位入力端子15bは、電力変換装置1の低電位入力端子3bに接続されている。フィルタ部35は、高周波交流出力端子34a,34bと、電力変換装置1の交流出力端子3c,3dとの間に接続される。フィルタ部35は、スイッチング素子によって高周波スイッチングされた高周波交流電圧を、負荷である系統6の交流周波数となるように高調波成分をフィルタリングする。レグ31,32は、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間にそれぞれ並列に接続されている。
レグ31は、第1ハイサイドスイッチング素子41と第1ローサイドスイッチング素子42とを含んでいる。第1ハイサイドスイッチング素子41は、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に接続される。第1ローサイドスイッチング素子42は、第1ハイサイドスイッチング素子41と低電位入力端子15bとの間で、第1ハイサイドスイッチング素子41と直列に接続されている。第1ハイサイドスイッチング素子41と第1ローサイドスイッチング素子42とが直列に接続されたノードは、高周波交流出力端子34aに接続されている。
レグ31は、還流ダイオード51,52をさらに含んでいる。還流ダイオード51(第1還流ダイオード)は、第1ハイサイドスイッチング素子41に並列に接続され、高電位入力端子15aと交流出力端子15cとの間に接続されている。還流ダイオード51は、交流出力端子15cから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード52(第2還流ダイオード)は、第1ローサイドスイッチング素子42に並列に接続され、交流出力端子15cと低電位入力端子15bとの間に接続されている。還流ダイオード52は、低電位入力端子15bから交流出力端子15cに向かって電流が流れる向きに接続されている。
レグ32は、第2ハイサイドスイッチング素子43と第2ローサイドスイッチング素子44とを含んでいる。第2ハイサイドスイッチング素子43は、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に接続される。第2ローサイドスイッチング素子44は、第2ハイサイドスイッチング素子43と低電位入力端子15bとの間で、第2ハイサイドスイッチング素子43と直列に接続されている。第2ハイサイドスイッチング素子43と第2ローサイドスイッチング素子44とが直列に接続されたノードは、交流出力端子15dに接続されている。
レグ32は、還流ダイオード53,54をさらに含んでいる。還流ダイオード53(第3還流ダイオード)は、第2ハイサイドスイッチング素子43に並列に接続され、高電位入力端子15aと交流出力端子15dとの間に接続されている。還流ダイオード54(第4還流ダイオード)は、交流出力端子15dから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード54は、第2ローサイドスイッチング素子44に並列に接続され、交流出力端子15dと低電位入力端子15bとの間に接続されている。還流ダイオード54は、低電位入力端子15bから交流出力端子15dに向かって電流が流れる向きに接続されている。
レグ31,32に含まれる各スイッチング素子41〜44は、たとえばDMOS構造のnチャネルMOSFETであり、還流ダイオード51〜54は、nチャネルMOSFETのソースドレイン間に逆並列接続された寄生ダイオードである。各スイッチング素子41〜44は、各ゲートG1〜G4に電圧が印加されて駆動される。第1ハイサイドスイッチング素子41と第1ローサイドスイッチング素子42とは、相補的に動作する。すなわち、第1ハイサイドスイッチング素子41がオンのときには、第1ローサイドスイッチング素子42はオフし、第1ローサイドスイッチング素子42がオンのときには、第1ハイサイドスイッチング素子41はオフする。また、第2ハイサイドスイッチング素子43と第2ローサイドスイッチング素子44とは、相補的に動作する。すなわち、第2ハイサイドスイッチング素子43がオンのときには、第2ローサイドスイッチング素子44はオフし、第2ローサイドスイッチング素子44がオンのときには、第2ハイサイドスイッチング素子43はオフする。これらのスイッチング素子には、高周波スイッチング動作にともなうスイッチング損失を低減するために、窒化ガリウム(GaN)や炭化シリコン(SiC)等のようなワイドバンドギャップ半導体を用いたMOSFETを用いるようにしてもよい。なお、ワイドバンドギャップ半導体とは、シリコン(Si)のバンドギャップに比べて、広いバンドギャップを有する半導体である。
インバータ回路14は、スイッチング素子がオンオフする高周波スイッチング動作によって、高周波交流出力端子34a,34bから高周波の交流電圧を出力する。たとえば、第1ハイサイドスイッチング素子41および第2ローサイドスイッチング素子44がオンして、高周波交流出力端子34a,34bを介して負荷を駆動する。第2ハイサイドスイッチング素子43および第1ローサイドスイッチング素子42は、第1ハイサイドスイッチング素子41および第2ローサイドスイッチング素子44の反転信号によってオンオフ動作する。還流ダイオード51〜54には、還流電流が流れる。たとえば、第1ハイサイドスイッチング素子41がターンオフしたときに、高周波交流出力端子34aから高周波交流出力端子34bに向かって流れる電流が還流して、オフしている第1ローサイドスイッチング素子42に逆並列に接続されている還流ダイオード52に電流が流れる。第2ハイサイドスイッチング素子43がターンオフするときにも、高周波交流出力端子34aから高周波交流出力端子34bに向かって流れる電流が還流して第2ローサイドスイッチング素子44に逆並列に接続されている還流ダイオード54に電流が流れる。このようにして、インバータ回路14は、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に入力された直流電圧を高周波交流出力端子34a,34bから高周波の交流電圧に変換して出力する。
このように、還流ダイオード51〜54には、還流電流が流れる期間が存在する。そのため、スイッチング素子に並列に接続される還流ダイオードには、損失が小さい部品を別に選定してもよい。また、還流ダイオードが上述のように接続されているために、インバータ回路14の高周波交流出力端子34aから高電位入力端子15aに向かう電流の経路が形成され得る。同時に、インバータ回路14の低電位入力端子15bから高周波交流出力端子34bに向かって、電流の経路が形成され得る。
インバータ回路14は、制御回路18によって制御される。より具体的には、制御回路18は、電力変換装置1の出力電流を検出する電流検出部21aおよび交流出力端子3c,3d間の電圧を検出する電圧検出部21bからそれぞれの検出信号を受け取って、これらの検出信号に基づいてインバータ回路14の各スイッチング素子41〜44を駆動する。制御回路18は、スイッチング素子を駆動するための駆動部19を有する。駆動部19は、各スイッチング素子のゲートG1〜G4にそれぞれ接続され、ゲートG1〜G4に制御された電圧を印加して各スイッチング素子を駆動する。駆動部19には、第1および第2ハイサイドスイッチング素子41,43のようなフローティング回路を駆動するための絶縁電源部等を含んでいる。
制御回路18は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサである。制御回路18は、たとえば、記憶回路17から所定のプログラムを読み出し、そのプログラムの各ステップを逐次実行することによって、電力変換装置1の各部を制御する。
系統電圧検出部22は、系統6の線間の交流電圧値を検出する。リレーボックス4が電力変換装置1と系統6との間に接続される場合には、系統電圧検出部22は、リレーボックス4の系統6側に接続される。
入力電圧検出部20は、電力変換装置1の高電位入力端子3aと低電位入力端子3bとの間の入力電圧を検出する。配線の引き回し等によるインピーダンスの影響を軽減する観点から、入力電圧検出部20は、平滑コンデンサ10の陽極10aおよび陰極10bに極力近い位置の電圧を検出するように配置するのが好ましい。なお、入力電圧検出部20の検出信号は、制御回路18に入力され、スイッチング素子のデューティ演算や保護動作等にも用いられる。
入出力電圧比較回路24は、入力電圧検出部20によって検出された入力電圧と、系統電圧検出部22によって検出された線間交流電圧に基づく出力電圧とを比較する。入力電圧がこの出力電圧よりも低い場合には、駆動回路26を介して、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aをオフさせる。入力電圧がこの出力電圧以上のときには、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aをオンさせて、入力側からインバータ回路14へ電力を供給する。
入出力電圧比較回路24は、電力変換装置1が交流電圧を出力するため、電力変換装置1の出力電圧と、直流電圧である入力電圧とを直接比較することができない。そこで、たとえば系統の線間交流電圧を一旦整流し、整流された電圧のピーク値を取得するピークホールド部25によって、交流電圧を直流の出力電圧値に変換し、入力電圧と比較する。入力電圧および出力電圧の比較レベルは、任意に設定されることができる。たとえば、入力電圧が出力電圧の1.2倍以上になった場合に、入出力電圧比較回路24は、逆流防止スイッチ素子12をオンさせる信号を出力するようにしてもよい。入力電圧および出力電圧の比較レベルは、制御回路18から設定されるようにしてもよい。
駆動回路26は、入出力電圧比較回路24からの信号に基づいて、逆流防止スイッチ素子12を駆動する。駆動回路26は、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aのゲートG5を駆動することができる電圧に昇圧する昇圧部27を含む。駆動回路26は、昇圧部27によって、MOSFET13aのソースS5の電圧よりも高い電圧を発生する。駆動回路26は、電力変換装置1の入力電圧が出力電圧以上のときには、ゲートG5に制御電圧を印加して、MOSFET13aをオンさせる。電力変換装置1の入力電圧が出力電圧よりも低いときには、MOSFET13aのゲートG5の電位をMOSFET13aのしきい値電圧よりも引き下げる。なお、本実施形態の電力変換装置1では、入力電源装置2が太陽電池モジュールのように、環境によって直流電力を出力しない場合には、制御回路18、入出力電圧比較回路24、および駆動回路26に電力が供給されないことがある。あるいは、制御回路18、入出力電圧比較回路24、および駆動回路26のいずれかが故障して、オフ信号を発生することができない場合がある。このような状態のときにフェールセーフを考慮して、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aのゲートG5が不定状態にならないように、MOSFET13aのゲートソース間にはシャント用の抵抗器66が接続されるのが好ましい。
本実施形態の電力変換装置1では、制御回路18や入出力電圧比較回路24等のための電源を供給する内部電源回路60を有するようにしてもよい。内部電源回路60は、たとえば、逆流防止ダイオード61と、蓄電素子62と、安定化電源部63と、電流制限抵抗64と、を有する。蓄電素子62は、たとえば電解コンデンサ等のコンデンサである。あるいはコンデンサを二次電池に置き換えてもよい。内部電源回路60では、高電位入力端子3aから逆流防止ダイオード61および電流制限抵抗64を介して安定化電源部63に直流電力が供給され、安定化電源部63は、たとえば安定化された5V出力を生成して、制御回路18等に供給する。蓄電素子62には、入力電源装置2から直流電力が供給されているときに、逆流防止ダイオード61および電流制限抵抗64を介して直流電力が蓄電される。蓄電素子62は、入力電源装置2から直流電力の供給がないときに、安定化電源部63に直流電力を供給する。安定化電源部は、制御回路18等へ電力を供給する。入力電源装置2からの電力供給がない場合であっても、内部電源回路60の出力によって、制御回路18等の動作を維持することができるので、たとえば、電力変換装置1は、制御回路18によって、外部のインタフェース等との通信状態を維持することができる。
次に、本実施形態の電力変換装置1の動作について説明する。
図2の最上段の図は、制御回路18が生成する制御信号のうち、キャリア信号CSと、2つの変調信号MS1,MS2の時間変化を示す動作波形図である。図2の2段目の図は、第1ハイサイドスイッチング素子41のゲートG1の電圧波形VG1の時間変化を示す動作波形図である。図2の3段目の図は、第2ハイサイドスイッチング素子43のゲートG3の電圧波形VG3の時間変化を示す動作波形図である。図2の最下段の図は、インバータ回路14の高周波交流出力端子34a,34bにおける電圧Vacの時間変化を示す動作波形図である。なお、MS1,MS2,VG1,VG3,Vacの動作波形は、煩雑さをさけるために、実際の動作周波数よりも低い周波数の動作に基づいて記載されている。
まず、定常状態における動作について説明する。図2に示すように、制御回路18は、キャリア信号CSと変調信号MS1,MS2とを比較し、各スイッチング素子41〜44のデューティサイクルを制御して、各スイッチング素子41〜44をオンオフする。変調信号MS1は、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1ローサイドスイッチング素子42に対する変調信号である。第2ハイサイドスイッチング素子43および第2ローサイドスイッチング素子44に対する変調信号MS2は、変調信号MS1に対して180°位相がずらされている。
キャリア信号CSと、変調信号MS1とに基づいて、第1ハイサイドスイッチング素子41のゲートG1の駆動波形VG1が生成される。第1ローサイドスイッチング素子42のゲートG2の駆動波形VG2については図示しないが、駆動波形VG1の反転信号に基づいて生成される。なお、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1ローサイドスイッチング素子42の駆動信号は、これらが同時にオンしないように、同時オフ期間、いわゆるデッドタイムが設けられる。また、キャリア信号CSと、変調信号MS2とに基づいて第2ハイサイドスイッチング素子43のゲートG3の駆動波形VG3が生成される。第2ローサイドスイッチング素子44のゲートG4の駆動波形VG4は、駆動波形VG3の反転信号に基づいて生成される。第2ハイサイドスイッチング素子43および第2ローサイドスイッチング素子44の駆動信号は、これらが同時オンしないようにデッドタイムが設けられる。
このような制御信号に基づいて、各スイッチング素子41〜44が駆動され、高周波スイッチングされた交流出力Vacが、高周波交流出力端子34a,34bから出力される。この例においては、高周波の交流出力Vacは、PWM(Pulse Width Modulation)波形である。PWM波形は、フィルタ部35を通過することによって、たとえば50Hzの商用交流の電圧波形が電力変換装置1の交流出力端子3c,3dから出力される。キャリア信号の周波数は、たとえば数kHz〜数100kHzである。キャリア周波数を上げるほど、フィルタ部35のカットオフ周波数を引き上げることができるので、フィルタ部35の体積を小型化することができる。
次に、停止状態から電力変換装置1が起動する場合の動作について説明する。
電力変換装置1の交流出力と系統6との間に、図1に示すようにリレーボックス4が接続される場合がある。リレーボックス4は、他の電力変換装置と共用され、系統6に異常が生じた場合や、電力変換装置自身あるいは他の電力変換装置に異常が生じた場合に、系統6と電力変換装置1とを切断する場合に動作する。異常状態が解除された場合には、自動的に復帰することがある。
入力電源装置2が太陽電池モジュール等であって、環境条件に起因して発電が停止している場合を考える。入力電源装置2が直流電力を出力せず、電力変換装置1の動作が停止している状態で、かつ、電力変換装置1が系統から解列している状態、すなわちリレーボックス4の回路が切断されている場合には、電力変換装置1の平滑コンデンサ10には電荷がほとんど蓄積されていない。また、電力変換装置1の交流出力端子3c,3dにも電圧は印加されていない。
その後、たとえば系統6の異常状態が解消され、リレーボックス4のリレーが復帰すると、系統6の交流電圧が交流出力端子3c,3dに印加される。この場合には、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aのゲートソース間にシャント用の抵抗器66が接続されているので、逆流防止スイッチ素子12がオフ状態となり、電力変換装置1の出力側から入力側に向かう電流は流れない。
太陽電池モジュールが発電を開始し、入力電源装置2から直流電力が供給されると、平滑コンデンサ10が充電されて、電極10a,10b間の電圧は上昇する。入出力電圧比較回路24は、入力電圧値V1と、直流に変換された出力電圧値V2とを比較する。V1≧V2となったことが検出されると、入出力電圧比較回路24は、駆動回路26を介してMOSFET13aをオンさせる信号を出力する。電力変換装置1の入出力の電位関係がV1≧V2なので、電流は、入力側から出力側に流れる。V1が所定の電圧以上となった後には、制御回路18は、上述した通常動作によりPWM信号を生成して、各スイッチング素子を駆動する。
逆流防止スイッチ素子12がなく、インバータ回路14の高電位入力端子15aと電力変換装置1の高電位入力端子3aおよび平滑コンデンサの陽極10aとが直接接続されている場合には、以下のような動作となる。すなわち、入力電源装置2から電力が供給されない状態で、リレーボックス4のリレーが閉じると、V1<V2となり、たとえば、平滑コンデンサの陰極10b→還流ダイオード54→交流出力端子15d,3d→系統6→交流出力端子3c,15c→還流ダイオード51→平滑コンデンサの陽極10aの経路で電流が流れる。あるいは、平滑コンデンサの陰極10b→還流ダイオード52→交流出力端子15c,3c→系統6→交流出力端子3d,15d→還流ダイオード53→陽極10aの経路で電流が流れる。平滑コンデンサ10の静電容量は大きいために、上述の経路のインピーダンスに応じた突入電流として過大な逆流電流が流れるので、平滑コンデンサ10が劣化したり、スイッチング素子が損傷するおそれがある。
本実施形態の電力変換装置1では、逆流防止スイッチ素子12が電力変換装置1の出力側から入力側に向かって流れる電流の経路を遮断するように寄生ダイオード13bが配置され、MOSFET13aがオフしているので、出力側から平滑コンデンサ10に向かう逆流電流が流れることはない。また、正常動作時には、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aがオンするので、寄生ダイオード13bよりも低いオン電圧でインバータ回路14へ電流を供給することができ、損失が少なく、高効率な電力変換装置1を実現することができる。
上述のようなインバータ回路を備えたパワーコンディショナ等の電力変換装置では、交流出力端子から直流入力端子に向かって、還流ダイオードを経由した放電経路が存在し得る。インバータ回路には、高周波化、高効率化等の観点からさまざまなバリエーションがある。そこで、以下では、上述の出力側から入力側への逆流防止の手法が、周知のインバータ回路のバリエーションに適応できることを説明する。
(第1の実施形態の変形例1)
図3は、第1の実施形態の変形例1に係る電力変換装置の制御回路が生成する制御信号等の動作波形の一例を示す図である。図3の最上段の図は、制御回路18が生成する制御信号のうち、キャリア信号CSと、変調信号MSの時間変化を示す動作波形図である。図3の2段目の図は、第1ハイサイドスイッチング素子41のゲートG1の電圧波形VG1の時間変化を示す動作波形図である。図2の3段目の図は、第2ローサイドスイッチング素子44のゲートG4の電圧波形VG4の時間変化を示す動作波形図である。図3の最下段の図は、インバータ回路14の高周波交流出力端子34a,34bにおける電圧Vacの時間変化を示す動作波形図である。なお、MS,VG1,VG4,Vacについては、煩雑さをさけるため、実際の動作周波数よりも、低い周波数の動作に基づいて記載されている。
本変形例の電力変換装置1では、インバータ回路14の構成は、上述の第1の実施形態と同じである。各スイッチング素子41〜44を駆動する手順が第1の実施形態の電力変換装置とは相違しており、より具体的には、レグ31およびレグ32の動作が第1の実施形態の電力変換装置とは異なる。
レグ31ではスイッチング素子41,42が相補的に高周波スイッチング動作を行い、レグ32ではスイッチング素子43,44は、系統に出力する交流電圧の極性を1/2周期ごとに反転するように相補的にスイッチする。図3に示すように、変調信号MSは1つである。変調信号MSは、前半の1/2周期の変調信号MSの振幅がキャリア信号CSの振幅の範囲に設定される。後半の1/2周期の変調信号MSは、前半の1/2周期の変調信号の反転信号をキャリア信号CSの振幅の範囲に設定されるように、正方向にシフトして設定される。
同一レグのスイッチング素子は、相補的にスイッチングする。すなわち、レグ31の第1ハイサイドスイッチング素子41がオンしたときに、第1ローサイドスイッチング素子42はオフする。第1ローサイドスイッチング素子42がオンしたときには、第1ハイサイドスイッチング素子41がオフする。また、レグ32の第2ハイサイドスイッチング素子43がオンしたときには、第2ローサイドスイッチング素子44はオフする。第2ローサイドスイッチング素子44がオンしたときには、第2ハイサイドスイッチング素子43がオフする。
レグ31の第1ハイサイドスイッチング素子41は、キャリア信号CSと変調信号MSに基づいて、ゲートG1を制御する制御電圧VG1を生成する。第2ローサイドスイッチング素子44は、前半の1/2周期では常時オンしている。レグ31の第1ローサイドスイッチング素子42は、図示しないが、キャリア信号CSと変調信号MSに基づいて、ゲートG2を制御する制御電圧VG2を生成する。第2ハイサイドスイッチング素子43は図示しないが、後半の1/2周期では常時オンしている。変調信号MSの1/2周期ごとに反転して交流出力端子に出力されるので、交流出力端子間には交流電圧が出力される。
本変形例の電力変換装置1では、一方のレグ31について高周波スイッチング動作をさせ、他方のレグのスイッチング素子には100Hz程度の低周波でスイッチングをさせればよい。そのため、高周波スイッチングのためのレグ31について、GaNやSiC等のワイドバンドギャップ半導体を用いたパワー素子を用いることによって、インバータ回路のスイッチング損失をより低減させることができる。また、高周波スイッチングをさせるレグ31を平滑コンデンサ10の近傍に配置することによって、寄生インダクタンスの影響を低減して、インバータ回路14の低損失化を図ることができる。また、極性反転のためのレグ32を構成するスイッチング素子を駆動するインピーダンスを大きくし、スイッチング速度を抑えて動作させることによって、スイッチングサージ等の発生を抑制し、スイッチング素子の損傷を防止することができる。したがって、本変形例の電力変換装置1では、インバータ回路の効率を向上させることができる。
本変形例の電力変換装置1の場合には、インバータ回路14の構成が第1の実施形態の電力変換装置のものと同じであり、逆流防止スイッチ素子12を備えているので、還流ダイオードを経由して出力から入力への逆流電流が防止される。
(第1の実施形態の変形例2)
図4は、第1の実施形態の変形例2に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。
本変形例の電力変換装置1aのインバータ回路14aは、レグ31aの構成が上述の変形例1とは相違する。なお、レグ31aは、スイッチング素子が高周波スイッチングするPWMレグである。レグ32は、スイッチング素子が極性反転のみ行う極性反転レグであり、上述の変形例1のレグ32と同一である。本変形例のインバータ回路14aでは、PWMレグのスイッチング損失をさらに低減させる回路が付加されている。
レグ31aは、第1ハイサイドスイッチング素子41と、第1ローサイドスイッチング素子42と、第1補助スイッチング素子71と、第1補助電源71aと、第2補助スイッチング素子72と、第2補助電源72aと、還流ダイオード73,74とを含む。
第1ハイサイドスイッチング素子41は、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第1ローサイドスイッチング素子42は、第1ハイサイドスイッチング素子41と低電位入力端子15bとの間に接続されている。第1補助スイッチング素子71は、第1ハイサイドスイッチング素子41と第1ローサイドスイッチング素子42との間に接続されている。第2補助スイッチング素子72は、第1ローサイドスイッチング素子42と低電位入力端子15bとの間に接続されている。第1ハイサイドスイッチング素子41、第1補助スイッチング素子71、第1ローサイドスイッチング素子42、および第2補助スイッチング素子72は、高電位側からこの順で直列に接続されている。第1補助スイッチング素子71と第1ローサイドスイッチング素子42とが接続されているノードには、高周波交流出力端子34aが接続されている。還流ダイオード73は、高電位入力端子15aと高周波交流出力端子34aとの間で、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1補助スイッチング素子71の直列接続体に並列接続されている。還流ダイオード74は、高周波交流出力端子34aと低電位入力端子15bとの間で、第1ローサイドスイッチング素子42および第2補助スイッチング素子72に並列に接続されている。第1補助スイッチング素子71は、第1ハイサイドスイッチング素子41と逆直列になるように接続されている。すなわち、第1補助スイッチング素子71は、第1ハイサイドスイッチング素子41と互いのソース同士を接続するように接続されている。第2補助スイッチング素子72は、第1ローサイドスイッチング素子42と逆直列になるように接続されている。すなわち、第2補助スイッチング素子72は、第1ローサイドスイッチング素子42と互いのソース同士を接続するように接続されている。
第1補助電源71aは、第1補助スイッチング素子71のドレインに、ソースに対して正の電圧を印加するように接続されている。第2補助電源72aは、第2補助スイッチング素子72のドレインに、ソースに対して正の電圧を印加するように接続されている。第1および第2補助電源71a,72aは、制御回路18の制御信号に基づいて、第1および第2補助スイッチング素子71,72のそれぞれにパルス状の電圧を印加する。
第1および第2補助スイッチング素子71,72は、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1ローサイドスイッチング素子42に比べて、低耐圧のMOSFETである。したがって、スイッチング素子の導通時のオン抵抗の増加を小さくすることができる。
第1ハイサイドスイッチング素子41〜第2ローサイドスイッチング素子44は、上述の変形例1のインバータ回路14と同様に動作する。
第1補助スイッチング素子71は、第1ハイサイドスイッチング素子41がオン状態のときにはオンしている。第1補助スイッチング素子71は、第1ハイサイドスイッチング素子41のオフ時にはオフしている。第1補助電源71aは、第1ローサイドスイッチング素子42がターンオンする直前に第1補助スイッチング素子71のドレインソース間にパルス状の電圧を印加する。第1補助スイッチング素子71はオフしているため、印加された電圧によって還流ダイオード73を介して電流が流れ、第1ハイサイドスイッチング素子41の出力容量を充電する。第1ローサイドスイッチング素子42がターンオンしたときに、第1ハイサイドスイッチング素子41の出力容量はすでに充電されている。そのため、第1ハイサイドスイッチング素子41の出力容量への充電電流が減少するので、第1ローサイドスイッチング素子42のターンオン損失を低減することができる。
第2補助スイッチング素子72についても同様である。第2補助電源72aは、第1ハイサイドスイッチング素子41がターンオンする直前に、第2補助スイッチング素子72のドレインソース間にパルス状の電圧を印加する。この電圧の印加によって、還流ダイオード74を通って、第1ローサイドスイッチング素子42の出力容量が充電される。その後、第1ハイサイドスイッチング素子41がターンオンすると、第1ローサイドスイッチング素子42の出力容量は充電されているので、第1ハイサイドスイッチング素子41のターンオン損失を減少させることができる。
このように、本変形例の電力変換装置1aのインバータ回路14aでは、高周波スイッチングするレグ31aについて、第1補助スイッチング素子71および第2補助スイッチング素子72を適切に駆動することによって、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1ローサイドスイッチング素子42のスイッチング損失を低減し、インバータ回路の効率を向上させることができる。また、第1ハイサイドスイッチング素子41および第1ローサイドスイッチング素子42にワイドバンドギャップ半導体を用いたMOSFETを用いた場合にもスイッチング損失を低減して効率を向上させることができる。還流ダイオード73,74に、ワイドバンドギャップ半導体を用いたショットキバリアダイオード等を用いた場合にはリカバリ損失を低減して高効率化を図ることができる。
本変形例の電力変換装置1aでは、逆流防止スイッチ素子12によって、低電位入力端子15bから還流ダイオード74を通る経路や、還流ダイオード73から高電位入力端子15aを通る逆流電流の経路が遮断される。そのため、電力変換装置1aの出力側から平滑コンデンサ10への逆流電流が発生することはない。また、電力変換装置1の入力側の電圧と出力側の電圧とを比較して、入力側の電圧が出力側の電圧以上の場合には、逆流防止スイッチ素子12のMOSFET13aをオンさせるので、逆流防止スイッチ素子12による効率の低下を極力抑制することができる。
(第1の実施形態の変形例3)
図5は、第1の実施形態の変形例3に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本変形例の電力変換装置1bのインバータ回路14bは、レグ31bの構成が上述の変形例1および変形例2とは相違する。なお、レグ31bは、スイッチング素子が高周波スイッチングするPWMレグであり、レグ32は、スイッチング素子が極性反転のみ行う極性反転レグである。
ブリッジ構成のインバータ回路では、ハイサイドスイッチング素子およびローサイドスイッチング素子が同時にオンすることをさけるために、これらの同時オフ期間であるデッドタイム期間が設けられる。デッドタイム期間には、還流ダイオードに電流が流れており、還流ダイオードに直列に接続されているスイッチング素子がターンオンすると、電流が流れていた還流ダイオードには、インバータ回路の入力電圧に等しい逆電圧が印加される。逆電圧が印加された還流ダイオードには、逆回復電流が流れ、逆回復電流と入力電圧との積で損失が発生する。そこで、インバータ回路の入力電圧よりも低い電圧を印加する逆電圧印加回路を設けて、還流電流が流れている還流ダイオードに低電圧の逆電圧を印加することによって、還流ダイオードの損失を低減することができる。
本変形例のレグ31bは、第1ハイサイドスイッチング素子41と、第1ローサイドスイッチング素子42と、還流ダイオード51,52と、2つの逆電圧印加回路81,81と、を含む。2つの逆電圧印加回路81,81は、それぞれ還流ダイオード51,52の両端に並列に接続されている。
2つの逆電圧印加回路は同一の構成であり、同一の動作をするので、第1ハイサイドスイッチング素子41に並列に接続されている還流ダイオード51との関係で説明する。逆電圧印加回路81は、逆電圧印加スイッチ部82と、駆動用電源83と、駆動部84とを含む。逆電圧印加スイッチ部82は、出力が還流ダイオード51のカソードに接続されている。逆電圧印加スイッチ部82は、還流ダイオード51に還流電流が流れ、第1ローサイドスイッチング素子42がターンオンする直前にターンオンして、駆動用電源83によって還流ダイオード51の両端に逆電圧を印加する。還流ダイオード51に逆電圧を印加するタイミングは、逆電圧印加制御端子82aによって制御される。駆動部84は、出力が第1ハイサイドスイッチング素子41のゲートに接続される。駆動部84は、駆動入力端子84aによって制御される。駆動用電源83は、逆電圧印加スイッチ部82および駆動部84に動作用の電力を供給する。駆動用電源83の出力電圧は、たとえば15Vである。インバータ回路14bの入力電圧は、たとえば350V等の高電圧なので、還流ダイオードに流れる逆回復電流による損失は大幅に低減される。
同様にして、第1ローサイドスイッチング素子42に並列に接続された還流ダイオード52の逆回復電流による損失を大幅に低減することができる。
このようにして、本変形例の電力変換装置1bでは、インバータ回路の入力電圧よりも低い電圧を還流ダイオードの両端に印加するので、逆回復電流による損失を低減することができる。インバータ回路14bにおける損失を低減させて、電力変換装置1bの効率を向上させることができる。
本変形例の電力変換装置1bにおいても、平滑コンデンサ10とインバータ回路14bとの間に逆流防止スイッチ素子12が直列に接続されているので、電力変換装置1bの出力側から平滑コンデンサ10に向かって流れる逆流電流が遮断される。
(第1の実施形態の変形例4)
図6は、第1の実施形態の変形例4に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。本変形例のインバータ回路14cは、いわゆる中性点クランプ方式(Neutral-Point-Clamped)の3レベルインバータ回路(以下、中性点クランプ方式のインバータ回路をNPCインバータ回路ということがある。)である。
図6に示すように、本変形例の電力変換装置1cは、平滑コンデンサ100と、インバータ回路14cと、を備える。逆流防止スイッチ素子12、入力電圧検出部20、系統電圧検出部22、および入出力電圧比較回路24は、第1の実施形態の電力変換装置1と同じであり、図示および説明を省略する。
平滑コンデンサ100は、2つのコンデンサ101,102を含む。コンデンサ101は、高電位入力端子3aと低電位入力端子3bとの間に接続されている。コンデンサ102は、コンデンサ101と低電位入力端子3bとの間に接続されている。コンデンサ101,102は、直列に接続されている。コンデンサ101,102が直列に接続されているノード103は、インバータ回路14bの中性点を提供する。
インバータ回路14cは、2つのレグ31c,32cを含む。レグ31c,32cは、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間にそれぞれ並列に接続される。
レグ31cは、第1ハイサイドスイッチング素子41aと、第1ローサイドスイッチング素子42aと、第2ハイサイドスイッチング素子43aと、第2ローサイドスイッチング素子44aと、を含む。第1ハイサイドスイッチング素子41aは、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第1ローサイドスイッチング素子42aは、第1ハイサイドスイッチング素子41aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第2ハイサイドスイッチング素子43aは、高電位入力端子15aと第1ハイサイドスイッチング素子41aとの間に接続されている。第2ローサイドスイッチング素子44aは、第1ローサイドスイッチング素子42aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第2ハイサイドスイッチング素子43a、第1ハイサイドスイッチング素子41a、第1ローサイドスイッチング素子42a、および第2ローサイドスイッチング素子44aは、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に、高電位側からこの順で直列に接続されている。高周波交流出力端子34aは、第1ハイサイドスイッチング素子41aと第1ローサイドスイッチング素子42aとが直列に接続されているノードに接続されている。
各スイッチング素子41a〜44aは、還流ダイオード51a〜54aがそれぞれ逆並列に接続されている。すなわち、還流ダイオード51aは、第1ハイサイドスイッチング素子41aに並列に接続され、高周波交流出力端子34aから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード52aは、第1ローサイドスイッチング素子42aに並列に接続され、低電位入力端子15bから高周波交流出力端子34aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード53aは、第2ハイサイドスイッチング素子43aに並列に接続され、高周波交流出力端子34aから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード54aは、第2ローサイドスイッチング素子44aに並列に接続され、低電位入力端子15bから高周波交流出力端子34aに向かって電流が流れる向きに接続されている。
レグ31cは、クランプダイオード111,112をさらに含む。クランプダイオード111は、中性点を提供するノード103と、第2ハイサイドスイッチング素子43aおよび第1ハイサイドスイッチング素子41aが直列に接続されたノード111aとの間で、ノード103からノード111aに向かって電流が流れる向きに接続されている。クランプダイオード112は、ノード103と、第1ローサイドスイッチング素子42aおよび第2ローサイドスイッチング素子44aが直列に接続されたノード112aとの間で、ノード112aからノード103に向かって電流が流れる向きに接続されている。
レグ32cは、第3ハイサイドスイッチング素子45aと、第3ローサイドスイッチング素子46aと、第4ハイサイドスイッチング素子47aと、第4ローサイドスイッチング素子48aと、を含む。第3ハイサイドスイッチング素子45aは、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第3ローサイドスイッチング素子46aは、第3ハイサイドスイッチング素子45aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第4ハイサイドスイッチング素子47aは、高電位入力端子15aと第3ハイサイドスイッチング素子45aとの間に接続されている。第4ローサイドスイッチング素子48aは、第3ローサイドスイッチング素子46aと低電位入力端子15bとの間に接続されている。第4ハイサイドスイッチング素子47a、第3ハイサイドスイッチング素子45a、第3ローサイドスイッチング素子46a、および第4ローサイドスイッチング素子48aは、高電位入力端子15aと低電位入力端子15bとの間に、高電位側からこの順で直列に接続されている。高周波交流出力端子34bは、第3ハイサイドスイッチング素子45aと第3ローサイドスイッチング素子46aとが直列に接続されているノードに接続されている。
各スイッチング素子44a〜48aは、還流ダイオード55a〜58aがそれぞれ逆並列に接続されている。すなわち、還流ダイオード55aは、第3ハイサイドスイッチング素子45aに並列に接続され、高周波交流出力端子34bから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード56aは、第3ローサイドスイッチング素子46aに並列に接続され、低電位入力端子15bから高周波交流出力端子34bに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード57aは、第4ハイサイドスイッチング素子47aに並列に接続され、高周波交流出力端子34bから高電位入力端子15aに向かって電流が流れる向きに接続されている。還流ダイオード58aは、第4ローサイドスイッチング素子48aに並列に接続され、低電位入力端子15bから高周波交流出力端子34bに向かって電流が流れる向きに接続されている。
レグ32cは、クランプダイオード113,114をさらに含む。クランプダイオード113は、中性点を提供するノード103と、第4ハイサイドスイッチング素子47aおよび第3ハイサイドスイッチング素子45aが直列に接続されたノード113aとの間で、ノード103からノード113aに向かって電流が流れる向きに接続されている。クランプダイオード114は、ノード103と、第3ローサイドスイッチング素子46aおよび第4ローサイドスイッチング素子48aが直列に接続されたノード114aとの間で、ノード114aからノード103に向かって電流が流れる向きに接続されている。
なお、NPCインバータ回路では、各レグにスイッチング素子およびクランプダイオードを追加することによって、5レベル以上のマルチレベルインバータとすることができる。
逆流防止スイッチ素子12は、平滑コンデンサ100と、インバータ回路14cとの間に直列に接続される点において、第1の実施形態の電力変換装置1等と同じである。
上述したようなNPCインバータ回路の場合においては、クランプダイオード111〜114およびコンデンサ101,102によって、各スイッチング素子の両端に印加される電圧が高電位入力端子3aと低電位入力端子3bとの間の印加電圧の1/2になるので、各スイッチング素子には低耐圧のスイッチング素子を用いることができる。そのため、インバータ回路14cの損失を低減し、電力変換装置1cの効率を向上させることができる。各スイッチング素子や還流ダイオードにワイドバンドギャップ半導体を用いたMOSFETやショットキバリアダイオード等を用いることによって、インバータ回路の損失を低減し、電力変換装置の効率をさらに向上させることができる。
また、インバータ回路14cが停止時において、低電位入力端子15b→還流ダイオード58a,56a→高周波交流出力端子34b,34a→還流ダイオード51a,53a→高電位入力端子15aに至る経路が形成され得る。また、低電位入力端子15b→還流ダイオード54a,52a→高周波交流出力端子34a,34b→還流ダイオード55a,57a→高電位入力端子15aに至る経路が形成され得る。本変形例の電力変換装置1cでは、平滑コンデンサ100とインバータ回路14cとの間に逆流防止スイッチ素子12が接続されているため、高周波交流出力端子34a,34bから平滑コンデンサ100の陽極に至る経路は遮断される。したがって、本変形例の電力変換装置1cでは、入力電源装置2から直流電力が供給されていない状態で、系統6に接続された場合であっても、系統6から平滑コンデンサ100に向かって逆流電流は流れない。
(第1の実施形態の変形例5)
図7は、第1の実施形態の変形例5に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、本変形例の電力変換装置1dのインバータ回路14dは、中性点クランプ方式のインバータ回路において、一方のレグをPWM制御を行うレグとし、他方を極性反転を行うレグとすることによって、素子数を低減させることができる。すなわち、レグ31cは、第1ハイサイドスイッチング素子41aと、第1ローサイドスイッチング素子42aと、第2ハイサイドスイッチング素子43aと、第2ローサイドスイッチング素子44aとを含む。レグ31cは、還流ダイオード51a〜54aを含む。さらにレグ31cは、クランプダイオード111,112を含む。これらの構成は、変形例4と同じであり、詳細な説明を省略する。
一方、レグ32は、第3ハイサイドスイッチング素子45aと、第3ローサイドスイッチング素子46aと、還流ダイオード55a,56aと、を含む。第3ハイサイドスイッチング素子45a、第3ローサイドスイッチング素子46aおよび還流ダイオード55a,56aは、変形例1の第2ハイサイドスイッチング素子43、第2ローサイドスイッチング素子44および還流ダイオード53,54とそれぞれ同じであり、構成も同一であるので、詳細な説明を省略する。
変形例1において説明したように、交流出力の前半の1/2周期では、第3ローサイドスイッチング素子46aを常時オンにして、第1ハイサイドスイッチング素子41aおよび第2ハイサイドスイッチング素子43aを適切にスイッチング動作させる。交流出力の後半の1/2周期では、第3ハイサイドスイッチング素子45aを常時オンにして、第1ローサイドスイッチング素子42aおよび第2ローサイドスイッチング素子44aを適切にスイッチング動作させる。
上述のようなインバータ回路14dを備える電力変換装置1dにおいても、低電位入力端子15b→還流ダイオード56a→高周波交流出力端子34b,34a→還流ダイオード51a,53a→高電位入力端子15aの逆流電流の経路が形成され得る。また、低電位入力端子15b→還流ダイオード54a,52a→高周波交流出力端子34a,34b→還流ダイオード55a→高電位入力端子15aの逆流電流の経路が形成され得る。本変形例の電力変換装置1dでは、逆流防止スイッチ素子12を備えているので、高周波交流出力端子34a,34bから平滑コンデンサ100の陽極への電流経路は遮断される。したがって、本変形例の電力変換装置1dでは、入力電源装置2からの直流電力の供給がないときに、系統6への接続がなされても、系統6から平滑コンデンサ100へ向かう逆流電流は流れない。
(第1の実施形態の変形例6)
図8は、第1の実施形態の変形例6に係る電力変換装置の主要部の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本変形例の電力変換装置1eのインバータ回路14eは、変形例4のインバータ回路14cにおいて、第1ハイサイドスイッチング素子41a、第1ローサイドスイッチング素子42a、およびクランプダイオード111,112を双方向スイッチング素子121に置き換え、第3ハイサイドスイッチング素子45a、第3ローサイドスイッチング素子46a、およびクランプダイオード113,114を双方向スイッチング素子122に置き換えたインバータ回路である。双方向スイッチング素子121は、2つのスイッチング素子121a,121bを逆直列に接続することによって、双方向の低オン抵抗でのスイッチングを可能にする。双方向スイッチング素子122は、2つのスイッチング素子122a,122bを逆直列に接続することによって、双方向の低オン抵抗でのスイッチングを可能にする。
このようなインバータ回路14eの場合であっても、系統6から、平滑コンデンサ100に向かう経路が形成され得るが、逆流防止スイッチ素子12が平滑コンデンサ100の陽極とインバータ回路14eの高電位入力端子15aとの間に接続されているので、平滑コンデンサ100への電流の経路を遮断して、逆流電流を防止することができる。
(第2の実施形態)
上述の実施形態およびその変形例に係る電力変換装置では、逆流防止スイッチ素子12は、交流出力側から平滑コンデンサに向かう逆流電流が流れる経路を遮断するように、平滑コンデンサの陽極とインバータ回路の高電位入力との間に接続される。逆流防止スイッチ素子12は、上述した実施形態または変形例の接続位置に限らず、交流出力側から平滑コンデンサに向かう逆流電流が流れる経路を遮断するように接続されればよい。
図9は、第2の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図9に示すように、本実施形態の電力変換装置1fでは、逆流防止スイッチ素子12が、低電位入力端子3bおよび平滑コンデンサ10の陰極10bと、インバータ回路14の低電位入力端子15bとの間で直列に接続されている。逆流防止スイッチ素子12は、MOSFET13aと寄生ダイオード13bとが並列に接続されている。寄生ダイオード13bは、系統6から平滑コンデンサ10へ向かう電流を遮断する向きに接続される。すなわち、寄生ダイオード13bのアノード(MOSFET13aのソース)が低電位入力端子15bに接続され、カソード(MOSFET13aのドレイン)が平滑コンデンサの陰極10bに接続される。
逆流防止スイッチ素子12が高電位側に接続されている場合には、MOSFET13aのゲート電圧をソース電圧に対してしきい値電圧よりも十分高くする必要があり、ゲート電圧を発生させるための昇圧電源回路が必要である。これに対して、本実施形態の電力変換装置1fでは、低電位側からMOSFET13aのゲートを駆動すればよいので、高電圧を出力する駆動用の昇圧電源回路が不要となり、駆動回路26aを第1の実施形態における駆動回路26よりも簡素にすることができる。
本実施形態における逆流防止スイッチ素子12の接続位置を、上述した変形例1〜変形例6のインバータ回路に組み合わせてもよい。
上述の実施形態および変形例では、逆流防止スイッチ素子12として、DMOS構造のMOSFET13aとしたため、逆並列に寄生ダイオード13bが形成されている。寄生ダイオード13bが電力変換装置の入力から出力に向かって電流が流れる向きに接続されており、入力電源装置2から直流電力の供給がある場合には、入出力電圧比較回路24や駆動回路26,26aが故障したときでも電力変換装置は交流出力を出力することができる。なお、MOSFET13aには、ワイドバンドギャップ半導体を用いたMOSFETを用いることができる。MOSFET13aにワイドバンドギャップ半導体製のMOSFETを用いることで、シリコン製のMOSFETに比べて、より小さいチップ面積で低オン抵抗が実現され、電力変換装置の正常動作時の低損失化を図ることができる。
なお、上述した各実施形態や変形例の電力変換装置の逆流防止スイッチ素子として、DMOS構造のMOSFET以外にも、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やSCR(Silicon Controlled Rectifier)等を用いてもよい。ただし、SCRを逆流防止スイッチ素子として用いる場合には、構造上寄生ダイオードが形成されていないので、上述のような入出力電圧比較回路24や駆動回路26,26aが故障等の異常状態を考慮する場合には、逆並列にダイオードを接続することが好ましい。また、IGBTを逆流防止スイッチ素子として用いる場合には、IGBTには構造上寄生ダイオードが形成されず、逆方向の耐圧が低いので、逆並列にダイオードを接続する必要がある。
(第3の実施形態)
上述の実施形態の電力変換装置において、直流電力を出力する入力電源装置2に代えて、交流電力を入力して整流回路で整流した後、平滑コンデンサで直流に変換することによって、電力変換装置を交流−交流インバータとすることもできる。
図10は、第3の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図10に示すように、本実施形態の電力変換装置は、整流回路132をさらに備える。電力変換装置1gは、入力電源装置130と、系統6との間に接続される。入力電源装置130は、たとえばガスや石油等の化石燃料を燃焼させて3相交流電力を発電する発電機や、風力発電機等である。入力電源装置130は、交流電力を出力する電源装置であればよい。系統6は、上述した第1の実施形態の場合と同じである。
整流回路132は、入力電源装置130と平滑コンデンサ10との間に接続される。整流回路132は、入力電源装置130の出力131a,131b,131cに接続される交流入力132a,132b,132cを介して接続される。整流回路132は、入力した交流電圧を整流して、高電位出力132dと低電位出力132eとから脈流電圧を出力する。脈流電圧は、平滑コンデンサ10に入力されてほぼ一定の直流電圧となる。
このような交流−交流インバータであっても、入力電源装置130が停止状態で、系統6側との接続が確立されると、高周波交流出力端子34a,34bから平滑コンデンサ10に向かう電流経路が形成され得る。逆流防止スイッチ素子12を平滑コンデンサ10とインバータ回路14との間に直列に接続することによって、電力変換装置1gの出力側から平滑コンデンサ10へ向かって流れる逆流電流の経路を遮断する。
インバータ回路の部分については、上述した第1の実施形態の各変形例を適用することができ、逆流防止スイッチ素子の接続位置についても高電位側、低電位側のいずれでもかまわない。
(第4の実施形態)
交流−交流インバータの場合には、出力電力容量が大きくなると、平滑コンデンサの静電容量値も大きくなり、入力する交流側の高調波電流歪が大きくなる。そこで、高調波電流歪を改善するために、入力側にチョークコイル等を追加することができる。
図11は、第4の実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図11に示すように、電力変換装置1hは、チョークコイル134をさらに備える。チョークコイル134は、整流回路132と平滑コンデンサ10との間に直列に接続される。チョークコイル134の一端は、整流回路132の高電位出力132dに接続され、他端は、平滑コンデンサ10の陽極10aに接続される。チョークコイル134は、低電位側に接続されるようにしてもよい。チョークコイル134は、整流回路132から平滑コンデンサ10に流れるリップル電流を抑制して、入力電源装置130に流れる電流の高調波歪を改善する。チョークコイル134に代えて、アクティブ平滑フィルタ回路を整流回路132と平滑コンデンサ10との間に接続するようにしてもよい。
(第5の実施形態)
上述の実施形態では、単相交流出力のインバータ回路を含む電力変換装置について説明をしたが、レグを追加することによって、3相交流出力のインバータ回路を含む電力変換装置とすることもできる。
図12は、第5の実施形態の電力変換装置を例示するブロック図である。
図12に示すように、電力変換装置1kは、3つのレグを有するインバータ回路14kと、交流出力の線間電圧を検出する系統電圧検出部22a,22b,22cと、系統電圧検出部22a,22b,22cの検出結果から最大の線間電圧を検出する最大電圧検出回路160と、を備える。電力変換装置1kは、検出された3相交流出力電流および電圧に基づいて、各スイッチング素子41〜46を駆動する制御回路18kを備えている。制御回路18kは、3相のインバータ回路14kを適切に駆動する。なお、インバータ回路は、上述した他の実施形態または変形例のインバータ回路を適用し、3相駆動する形態に容易に変形することができ、制御回路18kおよび駆動部19kは、制御するインバータ回路に適応するものが用いられる。
最大電圧検出回路160は、系統電圧検出部22a,22b,22cによって検出された各相の電圧が入力され、たとえば、各線間電圧の最大値またはピーク値を検出して、その値をホールドする。たとえば、時刻t0において、U相−V相の線間電圧のピーク値が100Vであり、V相−W相の線間電圧のピーク値が50Vであり、W相−U相の線間電圧のピーク値が10Vである場合には、U相−V相の線間電圧のピーク値をホールドする。最大電圧検出回路160は、ピークホールドされた電圧を出力電圧の検出値として入出力電圧比較回路24に入力する。入出力電圧比較回路24では、第1の実施形態において説明したように、出力電圧の検出値と、入力電圧検出部20によって検出された入力電圧、すなわち平滑コンデンサ10両端の電圧とを比較する。入出力電圧比較回路24は、入力電圧が出力電圧以上であると判定した場合に、駆動回路26を介して、逆流防止スイッチ素子12をオンさせる。
このように、本実施形態の電力変換装置1kでも、系統6側から平滑コンデンサ10への逆流電流を防止することができる。
(第6の実施形態)
一般的な太陽光発電システムでは、複数の太陽電池モジュールの出力を1つにまとめて1台のパワーコンディショナによって、交流電力への変換を行う。パワーコンディショナは、故障時のバックアップ等のために複数台の冗長運転を行うことがあるが、直流−交流変換装置としては1台に集中して交流配電を行う。このような太陽光発電システムでは、太陽電池モジュールを直列に接続して発電効率を最適化し、パワーコンディショナで最適電力点を探して交流を出力している。そのため、一部の太陽電池モジュールが木陰に入って発電量が低下した場合等には、太陽電池モジュール全体の出力が低下したり、出力遮断が問題となっている。
そこで、太陽電池モジュールごとに小型のインバータ(電力変換装置)を接続し、それぞれのインバータを系統に接続することによって、系統や受電機器に安定して交流電力を供給する方式が検討されている。このように、太陽電池モジュールとインバータとをペアにして、多数のペアを並列運転するためのインバータをマイクロインバータと呼ぶ。マイクロインバータを用いて太陽光発電システムを構築することによって、太陽電池モジュールごとに出力の最適化を図ることができる。したがって、一部の太陽電池モジュールの発電量が低下しても、全体のシステムのパフォーマンスを最適にすることができる。さらに、太陽電池モジュールとマイクロインバータとのペアごとに系統への接続数を増減させることによって、容易に出力電力の増減を図ることもできるというメリットがある。
一方で、マイクロインバータを用いた太陽光発電システムでは、複数のマイクロインバータの出力を並列接続するため、他のマイクロインバータの動作に基づいて、動作していないマイクロインバータの出力にも系統の電圧が印加され得る。そのような場合に、直流電力の供給を受けていないマイクロインバータでは、入力側の平滑コンデンサへ向かって大きな逆流電流を生じるとの問題がある。そこで、上述の実施形態の電力変換装置のように、平滑コンデンサと出力との間に直列に逆流防止スイッチ素子を追加することによって、出力側から平滑コンデンサへの逆流電流を防止する必要がある。
図13は、第6の実施形態の太陽光発電システムを例示するブロック図である。
図14は、図13の太陽光発電システムの電力変換装置の一例を示すブロック図である。
図13に示すように、本実施形態の太陽光発電システム180は、複数の太陽電池モジュール182a〜182xと、複数の電力変換装置184a〜184xと、接続箱186と、制御装置188と、を備える。太陽電池モジュール182a〜182xは、太陽光等を受光して直流電力を発生する。太陽電池モジュール182a〜182xの出力は、複数の電力変換装置184a〜184xの入力にそれぞれに接続される。複数の電力変換装置184a〜184xの交流出力は、相ごとに接続される。なお、太陽電池モジュール182a〜182xのそれぞれは、同一の太陽電池モジュールであってもよく、一部またはすべてが異なる太陽電池モジュールであってもよい。また、電力変換装置184a〜184xのそれぞれは、同一の電力変換装置であってもよく、一部またはすべてが異なる電力変換装置、たとえば、出力容量が相違し、もしくはインバータ回路の構成が相違する等してもよい。さらに、太陽電池モジュールおよび電力変換装置のペアの数は、複数台であればよく、台数の限定はされない。
複数の電力変換装置184a〜184xのそれぞれは、上述した実施形態のうちのいずれかの電力変換装置を含む。電力変換装置184a〜184xのうち動作可能な電力変換装置は、イネーブル信号202a〜202xを出力する。
接続箱186は、複数の電力変換装置184a〜184xの出力が互いに接続された出力端子185と系統190との間に接続される。接続箱186は、複数の電力変換装置184a〜184xの交流出力を束ねて系統190に接続し、または、系統190から遮断する。接続箱186は、たとえばリレーボックスであり、電力変換装置184aから送信された投入許可信号204にしたがって、すべての電力変換装置184a〜184xの交流出力と系統190との接続を確立し、または、接続を遮断する。
制御装置188は、制御部188aと記憶部188bとを有する。制御装置188の制御部188aは、複数の電力変換装置184a〜184xのうちの動作可能な電力変換装置からイネーブル信号202a〜202xを受信する。制御部188aは、システム全体として動作可能と判断した場合には、投入許可信号204を出力する。制御部188aは、たとえばCPUやMPUなどのプロセッサである。制御部188aは、たとえば記憶部188bに格納されたプログラムを読み出し、そのプログラムの各ステップを逐次実行することによって制御装置の各部を制御する。なお、煩雑さをさけるため図示しないが、制御装置188は、系統190から電力供給を受けて動作する。
図14に示すように、電力変換装置184は、イネーブル信号202を出力する端子201を有する入出力電圧比較回路216を備える点で第1の実施形態の電力変換装置1と相違し、他の点で第1の実施形態の電力変換装置1と共通する。第1の実施形態の電力変換装置1と共通する部分については、説明を省略する。
電力変換装置184の入出力電圧比較回路216は、系統の交流出力の線間電圧と、自己の入力電圧とを比較して、入力電圧が交流出力電圧よりも高いときに逆流防止スイッチ素子12を駆動するとともに、端子201からイネーブル信号202を出力する。なお、制御回路18dは、入出力電圧比較回路216に対して、入力電圧および出力電圧のサンプリングタイミングを設定するようにしてもよい。
本実施形態の太陽光発電システム180の動作について説明する。
図15は、電力変換装置の動作の手順を説明するためのフローチャートである。
図16は、太陽光発電システムの動作の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、図15を用いて、電力変換装置184の動作の手順について説明する。以下のステップは、たとえばプログラムとして各電力変換装置184の記憶回路17に格納されている。各電力変換装置の制御回路18を含むCPUは、このプログラムを記憶回路17から読み出して、各ステップを逐次実行する。なお、以下の説明では、系統の交流は正常状態であるものとする。
太陽電池モジュール182に太陽光等が当たると、太陽電池モジュール182が直流電力を出力し、この直流電力によって、平滑コンデンサ10は充電される。
ステップST1において、入力電圧検出部20によって、入力電圧V1を検出する。ステップST2において、系統電圧検出部22によって、系統190の線間電圧を検出する。
ステップST3において、入出力電圧比較回路216によって、系統190の線間電圧のピーク値をホールドして直流の出力電圧V2に変換する。
ステップST4において、入出力電圧比較回路216によって、入力電圧V1と出力電圧V2とを比較し、入力電圧V1が出力電圧V2以上であると判定された場合には、ステップST5において、駆動回路26を駆動して、逆流防止スイッチ素子12をターンオンするとともに、動作可能であることを表すイネーブル信号202を出力する。入力電圧が出力電圧よりも低い場合には、駆動回路26はディセーブルを維持し、ステップST1に戻る。
駆動回路26によって、逆流防止スイッチ素子12をオンさせた後には、入力側からインバータ回路14に電力を供給し、インバータ回路を動作させる。
次に、いくつかの電力変換装置184が動作した後に、太陽光発電システム180が動作する手順について、図16を用いて制御装置188の動作として説明する。以下のステップは、たとえばプログラムとして制御装置188の記憶部188bに格納されている。CPUである制御部188aは、このプログラムを記憶部188bから読み出して、各ステップを逐次実行する。制御装置188は、系統190から電力供給を受けているので、常時動作している。
ステップST11において、制御装置188は、イネーブル信号202のいくつかを受信する。
ステップST12において、制御装置188は、受信したイネーブル信号202に基づいて、投入許可の可否を判断する。
ステップST13において、制御装置188は、受信したイネーブル信号が所定の条件を満たしたことによって、投入許可する場合には、投入許可信号204を出力する。なお、受信したイネーブル信号が所定の条件を満たさない場合には、ステップST11に戻って、イネーブル信号の受信を待機する。
ステップST14において、制御装置188が出力した投入許可信号204によって、接続箱186のリレーが駆動されて、太陽光発電システム180は、系統190と接続される。
イネーブル信号202に基づいて、投入許可を行う例として、たとえば、多数決によるものがあり、その他任意に設定してプログラムに組み込むことができる。
このように、本実施形態の太陽光発電システムでは、複数の電力変換装置184a〜184xのうちのいずれかは、制御装置188の判断にしたがって、入力の直流電力が供給されない状態でも、交流系統に接続され得る。しかしながら、入出力電圧を比較して、入力電圧が出力電圧よりも低い場合には、逆流防止スイッチ素子12によって、出力から平滑コンデンサ10への逆流電流を防止することができる。したがって、本実施形態の太陽光発電システム180を構成するすべての電力変換装置184の平滑コンデンサ10とインバータ回路14との間に直列に逆流防止スイッチ素子12を接続することによって、平滑コンデンサへの逆流電流を防止して、システムの信頼性を向上させ、安全性を確保することができる。
(第6の実施形態の変形例)
上述した太陽光発電システム180において、制御装置188のイネーブル信号202の監視機能を、電力変換装置に内蔵させるようにしてもよい。
図17は、本変形例の太陽光発電システムを例示するブロック図である。
図17に示すように、本実施形態の太陽光発電システム180aは、複数の太陽電池モジュール182a〜182yと、複数の電力変換装置184a〜184yと、接続箱186と、を備える。複数の太陽電池モジュール182a〜182x、複数の電力変換装置184a〜184x、および接続箱186については、第6の実施形態の太陽光発電システム180と同一である。本変形例の太陽光発電システム180aでは、電力変換装置184a〜184xから送信されるイネーブル信号202を受信して、システムの動作を判断する機能を有する電力変換装置184yを有している。電力変換装置184yと、他の電力変換装置184a〜184xは、マスタ・スレーブの関係にある。以下では、システムの動作を判断する機能を有する電力変換装置184yをマスタと呼び、他の電力変換装置184a〜184xをスレーブと呼ぶことがある。
図18は、マスタの電力変換装置184yを例示するブロック図である。
図18に示すように、マスタの電力変換装置184yは、イネーブル信号202a〜202xが入力される端子203a〜203xと、投入許可信号204を出力する端子205とを有する制御回路18dを備える。マスタの電力変換装置184aは、内部電源回路210を備える。電力変換装置184aの他の構成については、第1の実施形態等の電力変換装置と同じものを用いることができる。
制御回路18dは、インバータ回路の制御のほか、スレーブの電力変換装置184a〜184xが動作可能である場合に、イネーブル信号202a〜202xを端子203a〜203xに入力して、これらのイネーブル信号202a〜202xが所定の条件を満たした場合に、投入許可信号204を端子205から出力する。また、制御回路18dは、入出力電圧比較回路24と接続されており、自己の入出力電圧の状態を検出する。なお、制御回路18は、入出力電圧比較回路24に対して、入力電圧および出力電圧のサンプリングタイミングを設定するようにしてもよい。
内部電源回路210は、逆流防止ダイオード211と、蓄電素子212と、安定化電源回路213と、電流制限抵抗214と、を含む。太陽電池モジュールが直流電力を出力しているときに、逆流防止ダイオード211および電流制限抵抗214を通して、安定化電源回路213により安定化された電源を制御回路18d等の電力変換装置184yの内部の各部に電力を供給するとともに、蓄電素子212に直流電力を蓄える。マスタの電力変換装置184yは、太陽電池モジュール182yが直流電力を出力していない場合であっても、制御回路18dにおいてスレーブの電力変換装置184a〜184xの動作状態を認識する必要があるので、蓄電素子212から内部に電力供給する。蓄電素子212は、たとえば電解コンデンサ等のコンデンサであり、コンデンサを二次電池に置き換えてもよい。
本変形例の太陽光発電システム180aでは、第6の実施形態の太陽光発電システム180の制御装置188をマスタの電力変換装置184yで置き換えて動作させることができる。すなわち、マスタの電力変換装置184yは、図15の動作手順にしたがって、プログラムの各ステップが実行される。プログラムは、記憶回路17に格納されており、CPUである制御回路18dは、このプログラムを記憶回路17から読み出して、各ステップを逐次実行する。
なお、上述では、マスタの電力変換装置とスレーブの電力変換装置との構成を別々に設定する場合について説明をしたが、これらを共通に備えることとして1種類の電力変換装置としてもよい。その場合には、制御回路のプログラムを変更することによって、マスタおよびスレーブの電力変換装置を設定することが可能である。
第6の実施形態およびその変形例では、太陽電池モジュール182を入力電源装置とする太陽光発電システムについて説明したが、入力電源装置の一部または全部を他の発電装置に置き換えて、系統連系システムを構築することができるのはいうまでもない。たとえば、第1〜第5の実施形態で言及した燃料電池等による直流発電装置や、ガス、石油等の化石燃料の燃焼によって発電する発電機、あるいは風力発電機等を入力電源装置として用いてもよい。また、系統連携システムでは、太陽電池モジュールとこれらの入力電源装置が混在するようにしてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1〜1k 電力変換装置、2 入力電源装置、2a,2b 端子、3a 高電位入力端子、3b 低電位入力端子、3c,3d 交流出力端子、4 リレーボックス、6 系統、10 平滑コンデンサ、12 逆流防止スイッチ素子、13a MOSFET、13b 寄生ダイオード、14〜14k インバータ回路、15a 高電位入力端子、15b 低電位入力端子、15c,15d 交流出力端子、17 記憶回路、18 制御回路、19 駆動部、20 入力電圧検出部、21a 電流検出部、21b 電圧検出部、22,22a 系統電圧検出部、24 入出力電圧比較回路、25 ピークホールド部、26,26a 駆動回路、27 昇圧部、31,32 レグ、34a,34b 高周波交流出力端子、35 フィルタ部、41 第1ハイサイドスイッチング素子、42 第1ローサイドスイッチング素子、43 第2ハイサイドスイッチング素子、44 第2ローサイドスイッチング素子、45 第3ハイサイドスイッチング素子、46 第3ローサイドスイッチング素子、41a 第1ハイサイドスイッチング素子、42a 第1ローサイドスイッチング素子、43a 第2ハイサイドスイッチング素子、44a 第2ローサイドスイッチング素子、45a 第3ハイサイドスイッチング素子、46a 第3ローサイドスイッチング素子、47a 第4ハイサイドスイッチング素子、48a 第4ローサイドスイッチング素子、51〜56 還流ダイオード、51a〜58a 還流ダイオード、60 内部電源回路、61 逆流防止ダイオード、62 蓄電素子、63 安定化電源部、64 電流制限抵抗、66 抵抗器、71,72 補助スイッチング素子、71a,72a 補助電源、73,74 還流ダイオード、81 逆電圧印加回路、82 逆電圧印加スイッチ、83 駆動用電源、84 駆動部、100 平滑コンデンサ、101,102 コンデンサ、103 ノード、111〜114 クランプダイオード、111a〜114a ノード、121,122 双方向スイッチング素子、130 入力電源装置、131a〜131c 出力、132 整流回路、132a〜132c 交流入力、132d 高電位出力、132e 低電位出力、134 チョークコイル、160 最大電圧検出回路、180,180a 太陽光発電システム、182〜182y 太陽電池モジュール、184〜184y 電力変換装置、185 出力端子、186 接続箱、190 系統、202〜202x イネーブル信号、204 投入許可信号、210 内部電源回路、211 逆流防止ダイオード、212 蓄電素子、213 安定化電源回路、214 電流制限抵抗、216 入出力電圧比較回路

Claims (20)

  1. 高電位ノードと低電位ノードとの間に接続された平滑コンデンサと、
    前記高電位ノードおよび前記低電位ノードとにそれぞれ接続された高電位入力端子および低電位入力端子と、系統に接続された第1交流出力端子および第2交流出力端子と、を含むインバータ回路と、
    前記平滑コンデンサと、前記インバータ回路との間に直列に接続されたスイッチ素子と、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧および前記系統の線間電圧を検出して比較する検出部と、
    を備え、
    前記インバータ回路は、
    前記高電位入力端子と前記第1交流出力端子との間で、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第1還流ダイオードと、
    前記第1交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第1交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第2還流ダイオードと、
    前記高電位入力端子と前記第2交流出力端子との間で、前記第2交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第3還流ダイオードと、
    前記第2交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第4還流ダイオードと、
    を含み、
    前記検出部は、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧よりも低い場合には、前記スイッチ素子をオフにし、前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧と等しいか高い場合には、前記スイッチ素子をオンにする電力変換装置。
  2. 前記スイッチ素子は、前記高電位ノードと前記高電位入力端子との間に接続された請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記スイッチ素子は、前記低電位ノードと前記低電位入力端子との間に接続された請求項1記載の電力変換装置。
  4. 前記スイッチ素子は、MOSFET、IGBTおよびSCRのうちのいずれか1つである請求項1〜3のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  5. 前記スイッチ素子は、MOSFETであり、前記MOSFETに内蔵された寄生ダイオードが、前記系統から前記平滑コンデンサに向かう電流を遮断する向きに接続された請求項4記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチ素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含むMOSFETを有する請求項5記載の電力変換装置。
  7. 前記インバータ回路は、
    前記高電位入力端子と前記第1交流出力端子との間に接続された第1ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第1交流出力端子と前記低電位入力端子との間に接続された第1ローサイドスイッチング素子と、
    前記高電位入力端子と前記第2交流出力端子との間に接続された第2ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第2交流出力端子と前記低電位入力端子との間に接続された第2ローサイドスイッチング素子と、
    を含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  8. キャリア信号と変調信号とに基づいてPWM制御信号を生成する制御回路をさらに備え、
    前記制御回路は、前記PWM信号にしたがって、前記第1ハイサイドスイッチング素子および前記第1ローサイドスイッチング素子を駆動し、前記系統への出力電圧の極性に応じて、前記第2ハイサイドスイッチング素子および前記第2ローサイドスイッチング素子を駆動する請求項7記載の電力変換装置。
  9. 前記第1ハイサイドスイッチング素子の出力寄生容量を前記第1ローサイドスイッチング素子のターンオンの前に充電する第1予備充電回路と、
    前記第1ローサイドスイッチング素子の出力寄生容量を前記第1ハイサイドスイッチング素子のターンオンの前に充電する第2予備充電回路と、
    をさらに備えた請求項8記載の電力変換装置。
  10. 前記第1ハイサイドスイッチング素子のターンオンの前に前記第2還流ダイオードの両端に逆電圧を印加する第1逆電圧印加回路と、
    前記第1ローサイドスイッチング素子のターンオンの前に前記第1還流ダイオードの両端に逆電圧を印加する第2逆電圧印加回路と、
    をさらに備えた請求項8記載の電力変換装置。
  11. 前記平滑コンデンサは、直列に接続された2つのコンデンサを含み、
    前記インバータ回路は、前記2つのコンデンサが直列に接続されたノードと、前記第1交流出力端子との間に接続された第1双方向スイッチング素子と、前記ノードと、前記第2交流出力端子との間に接続された第2双方向スイッチング素子と、を含む請求項7記載の電力変換装置。
  12. 前記第1ハイサイドスイッチング素子および前記第1ローサイドスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含む請求項7〜11のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  13. 前記第1還流ダイオードおよび前記第2還流ダイオードは、ワイドバンドギャップ半導体を含む請求項7〜11のいずれか1つに記載の電力変換装置。
  14. 直列に接続されて、高電位ノードと低電位ノードとの間に接続された2つの平滑コンデンサと、
    前記高電位ノードおよび前記低電位ノードとにそれぞれ接続された高電位入力端子および低電位入力端子と、系統に接続された第1交流出力端子および第2交流出力端子と、を含むインバータ回路と、
    前記平滑コンデンサと、前記インバータ回路との間に直列に接続されたスイッチ素子と、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧および前記系統の線間電圧を検出して比較する検出部と、
    を備え、
    前記インバータ回路は、
    前記高電位入力端子と前記第1交流出力端子との間で、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第1還流ダイオードと、
    前記第1交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第1交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第2還流ダイオードと、
    前記高電位入力端子と前記第1還流ダイオードとの間で、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第3還流ダイオードと、
    前記第2還流ダイオードと前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第1交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第4還流ダイオードと、
    前記高電位入力端子と前記第2交流出力端子との間で、前記第2交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第5還流ダイオードと、
    前記第2交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第6還流ダイオードと、
    前記第1還流ダイオードに並列に接続された第1ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第2還流ダイオードに並列に接続された第1ローサイドスイッチング素子と、
    前記第3還流ダイオードに並列に接続された第2ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第4還流ダイオードに並列に接続された第2ローサイドスイッチング素子と、
    前記第5還流ダイオードに並列に接続された第3ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第6還流ダイオードに並列に接続された第3ローサイドスイッチング素子と、
    前記2つの平滑コンデンサが直列に接続された第1ノードと、前記第1ハイサイドスイッチング素子と前記第2ハイサイドスイッチング素子とが接続された第2ノードとの間で、前記第1ノードから前記第2ノードに向かって電流が流れるように接続された第1クランプダイオードと、
    前記第1ノードと、前記第1ローサイドスイッチング素子と前記第2スイッチング素子とが接続された第3ノードとの間で、前記第3ノードから前記第1ノードに向かって電流が流れるように接続された第2クランプダイオードと、
    を含み、
    前記検出部は、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧よりも低い場合には、前記スイッチ素子をオフにし、前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧と等しいか高い場合には、前記スイッチ素子をオンにする電力変換装置。
  15. 前記インバータ回路は、
    前記高電位入力端子と前記第5還流ダイオードとの間で、前記第2交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第7還流ダイオードと、
    前記第7還流ダイオードと前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第8還流ダイオードと、
    前記第7還流ダイオードに並列に接続された第4ハイサイドスイッチング素子と、
    前記第8還流ダイオードに並列に接続された第4ローサイドスイッチング素子と、
    前記第1ノードと、前記第3ハイサイドスイッチング素子と第4ハイサイドスイッチング素子とが接続された第4ノードとの間で、前記第1ノードから前記第4ノードに向かって電流が流れるように接続された第3クランプダイオードと、
    前記第1ノードと、前記第3ローサイドスイッチング素子と前記第4ローサイドスイッチング素子とが接続された第5ノードとの間で、前記第5ノードから前記第1ノードに向かって電流が流れるように接続された第4クランプダイオードと、
    を含む請求項14記載の電力変換装置。
  16. 前記第1ハイサイドスイッチング素子、前記第2ハイサイドスイッチング素子、前記第1ローサイドスイッチング素子、および前記第2ローサイドスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体を含む請求項14または15に記載の電力変換装置。
  17. 前記第1還流ダイオード、前記第2還流ダイオード、前記第3還流ダイオード、および前記第4還流ダイオードは、ワイドバンドギャップ半導体を含む請求項14または15に記載の電力変換装置。
  18. 複数の太陽電池モジュールと、
    前記複数の太陽電池モジュールをそれぞれ入力して、系統に交流電力を供給する複数の電力変換装置と、
    前記複数の電力変換装置のうち動作している電力変換装置の台数に基づいて投入可否を判断する制御装置と、
    互いの出力が接続された前記複数の電力変換装置の出力と、前記系統と、の間で直列に接続され、前記制御装置によって駆動されるリレースイッチと、
    を備え、
    前記複数の電力変換装置のそれぞれは、
    高電位ノードと低電位ノードとの間に接続された平滑コンデンサと、
    前記高電位ノードおよび前記低電位ノードとにそれぞれ接続された高電位入力端子および低電位入力端子と、交流系統に接続された第1交流出力端子および第2交流出力端子と、を含むインバータ回路と、
    前記平滑コンデンサと、前記インバータ部との間に直列に接続されたスイッチ素子と、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧と、前記系統の線間電圧と、検出して比較する検出部と、
    を有し、
    前記インバータ回路は、
    前記高電位入力端子と前記第1交流出力端子との間で、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第1還流ダイオードと、
    前記第1交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第1交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第2還流ダイオードと、
    前記高電位入力端子と前記第2交流出力端子との間で、前記第2交流出力端子から前記高電位入力端子に向かって電流が流れるように接続された第3還流ダイオードと、
    前記第2交流出力端子と前記低電位入力端子との間で、前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れるように接続された第4還流ダイオードと、
    を含み、
    前記検出部は、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧よりも低い場合には、前記スイッチ素子をオフにし、前記平滑コンデンサの両端の電圧が前記系統の線間電圧と等しいか高い場合には、前記スイッチ素子をオンにする太陽光発電システム。
  19. 高電位ノードと低電位ノードとの間に接続された平滑コンデンサと、前記高電位ノードおよび前記低電位ノードとにそれぞれ接続された高電位入力端子および低電位入力端子と、系統に接続された第1交流出力端子および第2交流出力端子と、を含み、前記第1交流出力端子から前記高電位入力端子または前記低電位入力端子から前記第2交流出力端子に向かって電流が流れる向きに接続されたダイオードを含むインバータ回路と、前記平滑コンデンサと、前記インバータ回路との間に直列に接続されたスイッチ素子と、前記平滑コンデンサの両端の電圧および前記系統の線間電圧を検出して比較する検出部と、を備えた電力変換装置の逆流電流防止方法であって、
    検出部によって、前記平滑コンデンサの両端の電圧と、前記系統の線間電圧と、を検出するステップと、
    前記検出部によって、前記平滑コンデンサの両端の電圧と、前記系統の線間電圧と、を比較するステップと、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧が、前記系統の線間電圧よりも低い場合には、前記検出部によって、前記スイッチ素子をオフさせるステップと、
    前記平滑コンデンサの両端の電圧が、前記系統の線間電圧と等しいか高い場合には、前記検出部によって、前記スイッチ素子をオンさせるとともに、前記電力変換装置が動作可能であることを表す信号を出力するステップと、
    を有する逆流電流防止方法。
  20. 請求項19に記載された方法の各ステップを有する逆流電流防止プログラム。
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