JP2016100803A - データ収集無線通信システム、収集管理局、通信経路構築方法、および、無線通信ネットワークシステム - Google Patents

データ収集無線通信システム、収集管理局、通信経路構築方法、および、無線通信ネットワークシステム Download PDF

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善則 大室
松本 孝司
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Abstract

【課題】センサーネットワーク内無線センサー間の接続状況に応じて基地局が無線センサーのグループを構築すると共にグループ内で計測データを共有化させ代表無線センサーから基地局がデータを収集するデータ収集無線通信システムを提供する。【解決手段】収集管理局A(基地局)は、センサーネットワークの無線センサー間の接続状況に応じて無線センサーのグループα、β、γを構築し、各グループの代表無線センサーを設定し、代表無線センサーに対してグループ間で共有している計測データの送信を要求する。例えば、代表無線センサーEに対してグループ内無線センサーE、G、H、Iで共有化されているデータ送信を要求する。代表無線センサーに異常が生じてもグループ内でデータが共有化されているので、グループ内のいずれかの無線センサーを代表無線センサー候補として設定し、データ送信を要求することで基地局はデータ収集を継続して行う。【選択図】図10

Description

本発明は、収集管理局(以下では“基地局”と呼ぶ)がセンサーネットワークを構成する複数の無線センサーをグループ化し且つグループ内無線センサー間で計測データを共有化し、基地局が収集経路を構築したうえで各グループのグループ親無線センサーに指示し、前記親無線センサーからグループ内で共有化している計測データを収集するデータ収集無線通信システム、収集管理局、通信経路構築方法、および、無線通信ネットワークシステムに関する。
近年、電力やガスなどの計測機器で測定したデータを、計測機器と無線端末を組とした無線センサーを複数用い、それらを相互に連携させ、複数の測定データを基地局に集約させる無線センサーネットワークが注目されている。
すなわち下記特許文献1に示されるように、例えば、電力使用量を収集可能とするスマートメーターでは、個々の電力量計と低出力の無線端末を組にして接続した監視測定端末装置を各家屋に設置し、それらを複数台用いて、他の無線端末を経由してバケツリレー式でデータを基地局に伝送する無線マルチホップ方式を採って無線センサーネットワークを構築している。この場合、電力使用量の見える化などのために定期的なデータ収集(30分値)が必要とされると共に、経済性の観点からより多数の電力量計のデータを基地局で一括収集できることが要求される。特に、基地局が収集する電力量は、電力料金と直接対応するものであり、基地局の収集におけるデータ収集率(全収集対象に対する収集可能な個数)は高い比率であるとともに、システムが安定して動作する必要がある。
多数の無線センサーからデータを効率的に収集する方法としては、下記特許文献2のように位置情報や電波強度から求めた経路情報から基地局と直接繋がる無線センサーをグループ親無線センサーとし、グループ親無線センサーが下位の無線センサーのデータを収集し、基地局はグループ親無線センサーから無線センサーのデータを収集する手法が提案されている。
特開2002−218080号公報 特許第4747009号公報
上記特許文献2の無線センサーネットワークでは、基地局と直接繋がる無線センサーをグループ親無線センサーとするため、基地局とグループ親無線センサーとの間で通信不可となった場合には、経路を再構築しグループの再設定が行われるまでの間は、通信不可となったグループ親無線センサー下のグループ全てのセンサーからのデータの収集が不可能となる。
これは、グループとして効率的に収集するためにグループ当たりの台数を多くすればするほど、基地局とグループ親無線センサーとの間で通信不可が発生した場合はグループの全台数のデータの収集が不可能となり、データ収集率が悪化することが懸念される。
また、収集が不可能となった期間は、グループの再構築後に、収集が不可能であった無線センサーから、基地局が個別に収集する。あるいは、新たに構築したグループのグループ親無線センサーが、収集が不可能であった無線センサーのデータを再度収集してデータを基地局に送信するなどの対処が必要である。
しかし、収集が不可能となっていた期間は、基地局としてはグループ親無線センサーとの間で通信不可であったが、グループ親無線センサーはグループ内の無線センサーからデータを収集していた場合もあり、個別に収集するまたは別のグループ親無線センサーが再度収集することは、非効率的である、といった問題があった。
そこで本発明の目的は、センサーネットワーク内無線センサー間の接続状況に応じて基地局が無線センサーのグループを構築すると共にグループ内で計測データを共有化させ代表無線センサーから基地局がデータを収集するデータ収集無線通信システム、収集管理局、通信経路構築方法、および、無線通信ネットワークシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明のデータ収集無線通信システムにかかる発明は、無線センサー間の通信を他の無線センサーが中継してバケツリレー式にデータを伝送する無線マルチホップ方式のデータ収集無線通信システムにおいて、
データ収集開始前に各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達し、該収集管理局は、上記接続情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定し、
設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属する場合には、グループを構築し、構築したグループ内の各無線センサーでセンスし演算して得た計測データを共有化させるとともに、上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを当該グループの代表無線センサーに設定し、
上記収集管理局が上記代表無線センサーにアクセスして計測データを収集することを特徴とする。
上記において収集管理局は、
センサーネットワークを構成する各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させ、該情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定する手段と、
設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属するようにグループを割振る手段と、
割振ったグループ毎に上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサーに決定する手段と、を有し、
一方、上記代表無線センサーは、
グループ内の各無線センサーが所定タイミングでセンスして得た計測データを自身の計測データを含めて共有化してグループ内計測データとして所定のセンス回数分だけテーブルに保存する手段と、
計測データの送信要求を受信したら上記収集管理局に上記テーブルに保存した所定時刻を含む所定センス回数分の計測データを読み出して送信する手段と、を有し、
上記収集管理局は、上記代表無線センサーに対して計測データの送信要求を行い、該代表無線センサーに異常が発生したら該代表無線センサーの下に属するいずれかの無線センサーに対して送信要求を行って共有化しているグループ内計測データを収集することを特徴とする。
上記において代表無線センサーに異常が発生した場合には、上記収集管理局は、グループ内のいずれかの無線センサーに対する通信経路情報を設定し、設定した通信経路のうち収集管理局までの無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサー候補に設定し、設定した代表無線センサー候補に対して計測データの送信を要求することを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の収集管理局にかかる発明は、収集管理局と複数の無線センサーとにより構成されるセンサーネットワークにおける収集管理局であって、該収集管理局は、
センサーネットワークを構成する各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させ、該情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定する手段と、
設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属するようにグループを割振る手段と、
割振ったグループ毎に上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサーに決定する手段と、
上記代表無線センサーに異常が発生した場合には該代表無線センサーに属する無線センサーのいずれかを代表無線センサー候補に見立てて該代表無線センサー候補への通信経路を設定し、その中から収集管理局への無線中継数が最も少ない代表無線センサー候補に対して計測データの送信要求を行う手段と、
該要求を受信した代表無線センサー候補から計測データを受信した場合には、該代表無線センサー候補を代表無線センサーに設定し、以後、計測データの送信要求を行う手段と、
を有することを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の通信経路構築方法にかかる発明は、計測データを上位の収集管理局まで他の無線センサーが中継してバケツリレー式にデータを伝送する無線マルチホップ方式のデータ収集無線通信システムにおける通信経路構築方法であって、
収集開始前に各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させる過程、
伝達させた上記接続情報を基に上記収集管理局がデータ収集のための通信経路情報を設定する過程、
設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属する場合に上記収集管理局はグループを構築し、構築したグループ内の各無線センサーでセンスし演算して得た計測データを共有化させる過程、および、
上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを当該グループの代表無線センサーに設定し、該代表無線センサーに上記収集管理局がアクセスして計測データを収集する過程、
を含むことを特徴とする。
上記において上記代表無線センサーに異常が発生した場合には、上記収集管理局は異常が発生した代表無線センサーに属する無線センサーのいずれかを代表無線センサー候補に見立てて該代表無線センサー候補への通信経路を設定する過程、
設定した上記代表無線センサー候補への通信経路の中から上記収集管理局への無線中継数が最も少ない代表無線センサー候補に対して計測データの送信要求を行う過程、および、
該要求を受信した代表無線センサー候補から計測データを受信した場合には該代表無線センサー候補を代表無線センサーに設定し、以後、計測データの送信要求を行う過程、
を含むことを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の無線通信ネットワークシステムにかかる発明は、収集管理局がデータ収集を開始する前に各無線端末の通信可能な隣接無線端末の接続情報を収集管理局に伝達させ、該収集管理局は、該接続情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定し、設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線端末の配下に所定数の無線端末が属する場合には、グループを構築させ、構築させたグループ内の各無線端末で演算データを共有化させるとともに、上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線端末を当該グループの代表無線端末に設定し、上記収集管理局が上記代表無線端末にアクセスして共有化されている演算して得たデータを無線マルチホップ方式で上記収集管理局まで他の無線端末が中継してバケツリレー式に伝送することを特徴とする。
本発明によれば、センサーネットワーク内無線センサー間の接続状況に応じて基地局が無線センサーのグループを構築すると共に、グループ内で計測したデータを共有化させることにより、グループ親無線センサーに通信不調などの異常が発生した場合でも、グループのいずれかの無線センサーを代表無線センサー候補に見立てて、基地局が当該代表無線センサー候補に計測データを送信させることでデータ収集率を向上させるとともに、センサーネットワークの安定性も向上させることができる。
本発明が適用されるセンサーネットワークの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る基地局の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る無線センサーの構成を示す図である。 図1のセンサーネットワーク内の無線センサーCが行う接続有無確認の様子を示す図である。 図4に示した無線センサーCが受信した電波強度が一定値以上の無線センサーの無線IDを基地局に送信する様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る基地局で生成される接続情報の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る経路表作成のための処理フローを示す図である。 本発明の実施形態に係るセンサーグループの割振り手順を示す図である。 本発明の実施形態に係る経路表の作成手順の様子を示す図である。 本発明の実施形態に係るセンサーグループの構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る基地局から代表無線センサーにセンサーグループの通知を行う様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る代表無線センサーからグループ内無線センサーにグループの通知を行う例を示す図である。 本発明の実施形態に係るグループ内無線センサーIからのデータ送信の例およびテーブル内に格納されるグループの計測データ(30分値)の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る代表無線センサーに代わる無線センサーの通信経路の検索のための処理フローを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されるセンサーネットワークの構成例を示す図である。図1のセンサーネットワークにおいて、Aは基地局(収集管理局)を、BないしKはそれぞれ無線センサーを示している。実線で結ばれる無線センサー同士は、各々通信可能な無線センサーであることを示している。
発信元から送信先までが直接通信できない場合は、途中の無線センサーが中継することによって発信元から送信先にデータを送信する。このように構成することで基地局は各無線センサーの計測データを収集することが可能となる。
また、基地局及び無線センサーは無線通信するための固有の無線IDを持ち、基地局は各無線センサーの無線IDを既知のものとして不図示のメモリ内に保持する。
図1には無線IDを基地局及び無線センサーの名称を小文字とした無線ID a〜kとして基地局A及び全ての無線センサーB〜Kが各々所持することを記載している。
なお図1に示したセンサーネットワークは単なる一例を示したにすぎず、例えば、図1では直接通信ができない無線センサーD、Eの間、無線センサーE、Fの間が直接通信できるようなメッシュタイプのネットワークでも良いし、さらに、基地局Aに直接通信できる無線センサーの設置し、当該無線センサーの下位にさらに複数の無線センサーが直接接続、およびまたは直接接続されてない場合には他の無線センサーを中継するようにネットワークを構成しても良い。
図2は、本発明の実施形態に係る基地局の構成を示す図である。基地局10はアンテナ11を介して無線センサーと通信する無線機能12と、無線センサーからのデータを格納し管理・処理するデータ管理機能13と、無線センサー間の接続状態に関する接続情報を管理・活用する機能(接続管理機能)14とを備えて構成されている。
なおデータ管理機能13および接続管理機能14は、例えばメモリ等を備えるCPU/MPU等を含んで構成されるものであり、CPU/MPU等が予めメモリ等に記憶されている所定のアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
また、このメモリには、上記無線センサーからの計測データも格納されて収集データとして利用され、また、上記無線センサー間の接続状態に関する情報を管理するデータが格納される。
無線機能12については当業者によく知られた構成なのでその説明を省略するものとする。
図3は、本発明の実施形態に係る無線センサーの構成を示す図である。無線センサー20は、無線機能22と、収集機能23と、計測機能24とを備えて構成されている。
計測機能24はセンサー25がセンスしたデータを取り込んだうえで有意な値となるように演算する。
収集機能23は、定期的に計測機能24が演算して有意な値としたデータを読込み、読込んだデータを無線機能22によりグループ内の他の無線センサー等に通信する。
また、グループ内の各無線センサーからの計測データを保持するために、一定回数の30分値の履歴をグループの計測データとすべくレコード化し項目別に管理するために、少なくとも時刻、無線ID、計測データ項目を有するテーブルを持つ。
また、無線機能22はアンテナ21を有し、受信した計測データが自分宛ておよびまたは自グループ宛てでなかった場合には、中継処理を行う機能も付与されている。
なお計測機能24、収集機能23および無線機能22には、例えばメモリ等を備えるCPU/MPU等を含んで構成されるものであり、CPU/MPU等が予めメモリ等に記憶されている所定のアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
また、このメモリには、上記センサー25がセンスしたデータに上記計測機能24が所定の演算を施して計測データとして格納される。
また、上記計測機能24が演算して格納した計測データを図2の基地局10に送信するために、グループ内の各無線センサーの上記収集機能23には、時刻、無線ID、計測データの項目別にレコード化して計測データをテーブルに保存する。
無線機能22は、テーブルに保存された計測データを読み出して図2の基地局10に送信する。
なお図2の基地局10へ直接通信できない場合は、テーブルに保存された上記計測データを他の無線センサーに送信し、該無線センサーが中継することにより図2の基地局10に計測データを送信する。
また上記計測機能24には、タイムスタンプ機能が付加されており、上記計測データを演算により得たときにタイムスタンプ機能を働かせて時刻情報を付加する。
無線機能22については、上記したと同様に当業者によく知られた構成なのでその説明を省略するものとする。
次に本発明の実施形態に係るセンサーネットワークにおける複数の無線センサーのグループ分けについて説明する。センサーネットワークにおける複数の無線センサーのグループ分けは、以下の項目(1)ないし(4)に示す手順で行う。すなわち、
(1)基地局の接続情報の設定
(2)基地局の接続情報からセンサーグループの割振り
(3)センサーグループの代表無線センサーにセンサーグループの通知
(4)各グループで代表無線センサーからグループ内無線センサーにグループメンバーの通知

上記項目(1)ないし(4)について以下順に説明する。
(1)基地局の接続情報の設定
起動時の基地局の接続情報の設定例を図4および図5を用いて説明する。図4は、図1に示したセンサーネットワークの無線センサーCが行う接続有無確認の様子を示す図である。
すなわち、無線センサーCは最初に、ブロードキャスト通信により全無線センサーに対し接続有無の確認を行う。
無線センサーCからの電波を受信した他の無線センサーは中継せずに送信元の無線センサー、すなわち無線センサーC、に応答を返す。
応答を受信した無線センサーCは、受信した電波強度が一定値以上の無線センサーの無線IDを基地局Aに送信する。
つまり、無線センサーCは、図1に示すように無線センサーE,J及び基地局Aと通信可能であるので、受信した電波強度が一定値以上の無線センサーの無線ID(無線ID:a、無線ID:e、無線ID:j)を基地局Aに送信する(図5参照)。
次に無線センサーC以外の他の無線センサーでも同様に接続有無の確認を行い、この接続有無の確認を次々繰り返して、全ての無線センサーで接続有無の確認を行うことによって、基地局Aでは図6のマトリックスに表現された接続情報の設定を行う。
図6において、列は基地局Aで受信したブロードキャスト通信を送信した無線センサーを示し、行は各無線センサーを示す。“○”は送信した無線センサーから受信した電波強度が一定値以上の無線センサーであることを示し、“×”は一定値未満または未受信の無線センサーであることを示す。
なお図6のマトリックスの配列はアルファベット順にA〜Kまでを表記しているが、この例に止まらずさらに無線センサーの数を増やすことが可能である。
(2)基地局の接続情報からセンサーグループの割振り
基地局の接続情報からセンサーグループの割振りは以下のように処理される。
[1]基地局から近い順に重複しない無線センサーの経路表を作成する(図7参照)
(ア)経路表をクリアし、経路表の列に基地局を登録
(イ)経路行の最終列の無線センサーと接続する無線センサーを抽出
(ウ)抽出した無線センサーから経路表に設定済の無線センサーを削除
(エ)抽出した無線センサーがある場合は、経路行の最終列に無線センサーを追加
(オ)次の行がある場合は、次の行に遷移し、(イ)に遷移する。無い場合は、この列で
の(エ)での追加があった場合は、先頭の行に移動し、(イ)に遷移する。
(カ)この列における(エ)での追加が無い場合は終了となる。
[2]ツリーから各無線センサーの配下の無線センサー個数(管理可能台数)を算出
[3]基地局Aから遠い無線センサー順に予め定めた台数以上の管理可能台数があれば、その無線センサーを代表無線センサーとすると共に、その無線センサーと管理可能台数の無線センサーをグループとする。
また、ツリー上でそのグループを配下に置く管理可能台数をグループの無線センサー台数だけ減算する。これを基地局Aに到達するまで繰り返す。
[4]基地局Aまで到達してもまだグループ割りされていない場合は、基地局A直近の無線センサー以下でグループを割り振る。
例えば図8のセンサーネットワークでは、上記[1]により経路表を作成する(図8-(a))。この経路表の作成手順の様子を図9により説明する。図9において、
最初は、基地局Aと直接に接続する無線センサーB,Cについて作成する(図9-(a))。そして、無線センサーBと直接に接続する無線センサーD、および、無線センサーCと直接に接続する無線センサーE,Jについて作成する(図9-(b))。
次に、無線センサーDと直接に接続する無線センサーF、無線センサーEと直接に接続する無線センサーG,H、並びに、無線センサーJと直接に接続する無線センサーK(無線センサーHは無線センサーEとの直接に接続として経路表にあるため含めない)について作成する(図9-(c))。
さらに続けて、無線センサーGと直接に接続する無線センサーIを作成する。無線センサーFと直接に接続する無線センサーG、無線センサーHと直接に接続する無線センサーIは経路表にあるため含めない。
上記[2]により経路表の各センサーの無線センサー個数は図8-(b)のようになる。すなわち図8-(b)の各無線センサーの後の括弧内の数字は管理可能台数を示している。
上記[3]で予め定めた台数を4台とすると、無線センサーEの管理可能台数は3台で、無線センサーEも含めると4台であり、1つのグループ構成となる(図8-(c))。そのため無線センサーEのグループを上述した経路表(図8-(a))から削除して管理可能台数を再算出すると、(図8-(d))のように基地局Aまで到達する。
なお、上記における予め定めた台数は、固定的なものでなく、任意に設定することができるが、数値が上がればグループに属する数が多くなり処理に時間が掛かることに配慮する必要がある。
ここまでの割振り処理を行ってもまだグループ割りされていない複数の無線センサーがあるため、[4]により改めて基地局直近の無線センサー以下でグループを割り振り、3つのグループが割り振られる(図8-(e))。図の太字は代表無線センサーを示すものである。
以上におけるセンサーグループの割振り処理を基地局が行うことにより、最終的に図10に示される太い矩形枠で囲まれる3つのセンサーグループを割り振ることができる。
(3)センサーグループの代表無線センサーにセンサーグループの通知
基地局Aは、上記のように割り振った3つのセンサーグループの各グループに一意の無線グループIDを割振り、代表無線センサー(図示例では、無線センサーB、無線センサーE、無線センサーC)に対し、属するグループの各無線センサーの無線IDと無線グループIDを通知する。
例えば、図11に示す例では、基地局Aは無線センサーEに対し、センサーグループとして、[無線グループID:β、グループ内無線センサーの無線ID(無線ID:e、無線ID:g、無線ID:h、無線ID:i)]を送信する。さらにグループで計測データを共有化するように指示する。
(4)各グループで代表無線センサーからグループ内無線センサーにグループメンバーの通知
上記項目(3)でセンサーグループの通知を受けた代表無線センサーは、属するグループの各無線センサーに対し、基地局Aから受信したグループの各無線センサーの無線IDと無線グループIDを通知する。
例えば、図12に示す例では、代表無線センサーEはグループ内の各無線センサー(無線センサーG、無線センサーH、無線センサーI)に対し、[無線グループID:β、グループ内無線センサーの無線ID(無線ID:e、無線ID:g、無線ID:h、無線ID:i)]を送信する。
センサーネットワークにおけるグループ分けの通知を受信した各無線センサーは、図3に示した計測機能24で有意な値となるように演算した予め定められた一定周期毎の計測データ(30分値)を無線グループIDと自無線センサーの無線IDと時刻と共にグループ内の各無線センサー宛てにデータ送信する。
グループの各無線センサーは、属するグループ内の無線グループIDのデータを受信した場合は、時刻と無線IDと計測データを後述するテーブルの所定レコードに保存する。
例えば、図13に示す例では、無線センサーIは、自局が計測したデータをグループ内の他の無線センサーに対して、無線グループID:βで、(時刻:2013/09/01 13:00、無線ID:i、計測データ:1234)であるとして送信する。
グループ内の各無線センサーは、時刻、無線ID、計測データについて項目毎にグループの計測データとして受信したデータをテーブル内に格納する。
因みに図13は、無線センサーEのテーブルに保存されたグループの計測データ(30分値)の一例を示している。
なおテーブルに保存される計測データは、30分周期で各無線センサーがセンスして所定の演算を施して得られた計測データであって、例えば、各テーブルには少なくとも24時間(1日)分のデータを受信して得られた計測データの履歴が残るようにしている。
そして、基地局Aは、各グループの代表無線センサーに、属する無線センサーの特定日時のデータを要求すると、代表無線センサーは自テーブル内に保存するグループの計測データの指定された日時を含む所定範囲のデータを基地局Aに応答する。
例えば、基地局Aが代表無線センサーEに日時2013/09/01 13:00のデータを要求した場合、代表無線センサーEは図13の自テーブル内に保存するグループの計測データを基地局Aに応答する。
つまり、基地局は所定タイミングで所定のグループの代表無線センサーのテーブルに保存された30分周期計測データを指定された日時を基点に所定回数分過去に遡って送信するように代表無線センサーに依頼することでデータ収集を実施する。
更に、代表無線センサーにデータを要求して代表無線センサーからの応答が無い場合は、以下のようにグループ内各無線センサーの通信経路を求めて(図14参照)、基地局Aとの中継数(ホップ数)が少ない順に求めた通信経路を使用して無線センサーにデータを要求する。
図14は、代表無線センサー候補の無線センサーの通信経路の検索のための処理フローを示す図である。図14において、
イ)経路表をクリアし、経路表の列に対象無線センサーを登録
ロ)経路行の最終列と接続する無線センサーを抽出
ハ)経路表に設定済の無線センサーを削除
ニ)抽出した無線センサーがある場合は、経路行の最終列に無線センサーを追加
ホ)次の行がある場合は、次の行に遷移し、ロ)に遷移する。次の行が無い場合は、最
終行に遷移し当該行に基地局が無い場合は、先頭の行に移動し、ロ)に遷移する。
ヘ)最終行に基地局がある場合は、その行が対象無線センサーの通信経路となる。
例えば、図10に示される無線グループID:βでは、代表無線センサーの無線センサーEに代わる代表無線センサー候補の無線センサー(無線センサーG、無線センサーH、無線センサーI)では下記ように通信経路が求められる:
無線センサーG: G→F→D→B→A
無線センサーH: H→J→C→A
無線センサーI: I→H→J→C→A
基地局Aとの中継数(ホップ数)が一番少ない代表無線センサー候補の無線センサーは無線センサーHであり、無線センサーHに対して無線グループID:βの共有化されたデータの送信を要求する。
基地局Aは無線センサーHからの応答があった場合は、無線センサーHを代表無線センサーとして、以降は代表無線センサーが無線センサーHであるとして計測データの収集処理を行う。
10 基地局(収集管理局)
11 アンテナ
12 無線機能
13 データ管理機能
14 接続管理機能
20 無線センサー
21 アンテナ
22 無線機能
23 収集機能
24 計測機能
25 センサー
100 センサーネットワーク
A 基地局(収集管理局)
B〜K 無線センサー

Claims (7)

  1. 無線センサー間の通信を他の無線センサーが中継してバケツリレー式にデータを伝送する無線マルチホップ方式のデータ収集無線通信システムにおいて、
    データ収集開始前に各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達し、該収集管理局は、前記接続情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定し、
    設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属する場合には、グループを構築し、構築したグループ内の各無線センサーでセンスし演算して得た計測データを共有化させるとともに、前記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを当該グループの代表無線センサーに設定し、
    前記収集管理局が前記代表無線センサーにアクセスして計測データを収集することを特徴とするデータ収集無線通信システム。
  2. 前記収集管理局は、
    センサーネットワークを構成する各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させ、該情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定する手段と、
    設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属するようにグループを割振る手段と、
    割振ったグループ毎に上記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサーに決定する手段と、を有し、
    一方、前記代表無線センサーは、
    グループ内の各無線センサーが所定タイミングでセンスして得た計測データを自身の計測データを含めて共有化してグループ内計測データとして所定のセンス回数分だけテーブルに保存する手段と、
    計測データの送信要求を受信したら前記収集管理局に上記テーブルに保存した所定時刻を含む所定センス回数分の計測データを読み出して送信する手段と、を有し、
    前記収集管理局は、前記代表無線センサーに対して計測データの送信要求を行い、該代表無線センサーに異常が発生したら該代表無線センサーの下に属するいずれかの無線センサーに対して送信要求を行って共有化しているグループ内計測データを収集する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ収集無線通信システム。
  3. 前記代表無線センサーに異常が発生した場合には、前記収集管理局は、グループ内のいずれかの無線センサーに対する通信経路情報を設定し、設定した通信経路のうち収集管理局までの無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサー候補に設定し、設定した代表無線センサー候補に対して計測データの送信を要求する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ収集無線通信システム。
  4. 収集管理局と複数の無線センサーとにより構成されるセンサーネットワークにおける収集管理局であって、該収集管理局は、
    センサーネットワークを構成する各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させ、該情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定する手段と、
    設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属するようにグループを割振る手段と、
    割振ったグループ毎に前記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを代表無線センサーに決定する手段と、
    前記代表無線センサーに異常が発生した場合には該代表無線センサーに属する無線センサーのいずれかを代表無線センサー候補に見立てて該代表無線センサー候補への通信経路を設定し、収集管理局への無線中継数が最も少ない代表無線センサー候補に対して計測データの送信要求を行う手段と、
    該要求を受信した代表無線センサー候補から計測データを受信した場合には、該代表無線センサー候補を代表無線センサーに設定し、以後、計測データの送信要求を行う手段と、
    を有することを特徴とする収集管理局。
  5. 計測データを収集管理局まで他の無線センサーが中継してバケツリレー式にデータを伝送する無線マルチホップ方式のデータ収集無線通信システムにおける通信経路構築方法であって、
    収集開始前に各無線センサーの通信可能な隣接無線センサーの接続情報を収集管理局に伝達させる過程、
    伝達させた前記接続情報を基に前記収集管理局がデータ収集のための通信経路情報を設定する過程、
    設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線センサーの配下に所定数の無線センサーが属する場合に前記収集管理局はグループを構築し、構築したグループ内の各無線センサーでセンスし演算して得た計測データを共有化させる過程、および、
    前記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線センサーを当該グループの代表無線センサーに設定し、該代表無線センサーに前記収集管理局がアクセスして計測データを収集する過程、
    を含むことを特徴とする通信経路構築方法。
  6. 前記代表無線センサーに異常が発生した場合には、前記収集管理局は異常が発生した代表無線センサーに属する無線センサーのいずれかを代表無線センサー候補に見立てて該代表無線センサー候補への通信経路を設定する過程、
    設定した前記代表無線センサー候補への通信経路の中から前記収集管理局への無線中継数が最も少ない代表無線センサー候補に対して計測データの送信要求を行う過程、および、
    該要求を受信した代表無線センサー候補から計測データを受信した場合には該代表無線センサー候補を代表無線センサーに設定し、以後、計測データの送信要求を行う過程、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の通信経路構築方法。
  7. 収集管理局がデータ収集を開始する前に各無線端末の通信可能な隣接無線端末の接続情報を収集管理局に伝達させ、該収集管理局は、該接続情報を基にデータ収集のための通信経路情報を設定し、設定した通信経路情報を基にツリーをなす無線端末の配下に所定数の無線端末が属する場合には、グループを構築させ、構築させたグループ内の各無線端末で演算データを共有化させるとともに、前記収集管理局への無線中継数が最も少ない無線端末を当該グループの代表無線端末に設定し、前記収集管理局が前記代表無線端末にアクセスして共有化されている演算して得たデータを無線マルチホップ方式で前記収集管理局まで他の無線端末が中継してバケツリレー式に伝送することを特徴とする無線通信ネットワークシステム。
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