JP2016100402A - 薄膜デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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充 中田
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Abstract

【課題】TFT素子における酸化物半導体層、ソース/ドレイン電極膜、および画像素子の画素電極の材料の選択の幅を広げ得る、薄膜デバイスおよびその製造方法を提供する。【解決手段】TFT素子20は、基板1上に、少なくともゲート電極膜12、ゲート絶縁膜13、酸化物半導体層14、ソース/ドレイン電極膜16を含む複数の層を積層して形成されてなるとともに、画素素子(有機EL素子)10は、基板1上に、画素電極2、電子注入層(金属酸化物)3、バッファ層9、電子輸送層4、発光層5、正孔輸送層6、正孔注入層7、および陽極8をこの順に積層して形成されてなる。また、電子注入層(金属酸化物)3上にソース/ドレイン電極膜16が接続され、電子注入層(金属酸化物)3を挟んで、ソース/ドレイン電極膜16と画素電極2が対向配置されてなる。【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜デバイスに関し、特に、有機ELディスプレイ装置や液晶ディスプレイ装置に搭載される画素素子とそれを駆動する薄膜トランジスタで構成される薄膜デバイスおよびその製造方法に関する。
近年、ディスプレイ駆動用素子等に用いることを目的とした薄膜トランジスタ(以下、TFTと称することもある)として、インジウム、ガリウムおよび亜鉛を含む酸化物半導体層(酸化インジウムガリウム亜鉛(InGaZnO(IGZO)))や酸化亜鉛(ZnO)からなる酸化物半導体層等をチャネルに用いたTFTの製造方法についての研究が盛んであり、実機にも種々適用されている。
このような酸化物半導体層をチャネルに用いたTFT(酸化物TFT)は、液晶ディスプレイ駆動用素子として周知のアモルファスシリコン(a-Si)をチャネルに用いたT
FTよりも移動度が大きいという利点を有している。
また、酸化物半導体層はスパッタリング等を用いて室温で成膜できるので、酸化物TFTを、ガラス基板だけではなくポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエーテルスルホン(PES)等の樹脂基板上に形成することも可能にしている。これに対し、インジウム、スズを含む酸化物であるITO膜などの透明導電膜は可視光に対する透過率が高いことから有機EL素子や液晶素子の画素電極として用いられている(画素電極を含む構成の素子を画素素子とする)。
TFT駆動による有機ELディスプレイや液晶ディスプレイではTFTのドレイン電極膜に画素電極を接続するように形成することで画素電極にかかる電圧や画素電極に流れる電流を制御している。
従来、このような画素電極としては、透明性が要求されるため、TFTの不透明なソース・ドレイン電極材料ではなく、ITO等の透明導電材料を用いるようにしている。
一方、有機EL素子は陰極と陽極との間に、電子輸送層、発光層、正孔輸送層等の複数の層が積層された構造を有しており、各層を構成するのに適した材料について、研究、開発が行われている。このうち、陰極については従来LiF等のアルカリ金属やアルミニウム等の大気中の水分や酸素の影響を受け劣化しやすい材料が用いられてきた。したがって、有機EL素子をディスプレイ等に応用する際には、厳密な封止が必要であり、低コスト化やフレキシブル化が困難であった。
これに対して近年、下部電極表面に大気中で安定、かつ仕事関数が小さい金属酸化物を成膜することで、有機層への電子注入が促進され、大気中で安定動作が可能な有機EL素子(有機−無機ハイブリッド有機EL素子:Hybrid Organic Inorganic LED:HOILED)を実現できることが知られている。
この有機EL素子の特徴として、大気中で安定性が高いこと、ディスプレイへの応用を考慮して、トランジスタとのコンタクト部となる下部電極を陰極としたことが挙げられる。
このような電子注入性酸化物半導体層を構成する金属酸化物としては、伝導バンドのエネルギー準位が高いものが好ましく、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化鉄(Fe)、酸化錫
(SnO)等が使用可能なことが既に知られている。
ところで、このような有機EL素子と、この有機EL素子を駆動するTFT素子とからなるデバイスの製造工程の効率化を図るために、これら有機EL素子とTFT素子とを一体的に形成する手法が知られている。具体的には、図4に示すような、有機EL素子(有機電界発光素子とも称する)310とTFT素子320の各層を順次形成していく成膜手法が知られている。
まず、基板301上に下地層311を介して電極膜312を形成する。また、下地層311上に画素電極302を形成する。この後、ゲート絶縁膜313、さらにTFT素子320の酸化物半導体層314を順次、積層するとともに、所定領域をエッチングする。続いて、有機EL素子310の電子注入層(金属酸化物)303を形成する。さらに、TFT素子320のソース/ドレイン電極膜316を形成し所望領域をエッチングする。この
とき、ソース/ドレイン電極膜316と画素電極302を接続する。この後、TFT素子
用の保護膜315を積層する。続いて、有機EL素子310のバッファ層309、電子輸送層304、発光層305、正孔輸送層306、正孔注入層307および陽極308をこの順に積層形成する。
以上のようにして、有機EL素子310とTFT素子320とが一体的に形成される。また、このように有機EL素子310とTFT素子320とを一体的に形成する際に、成膜工程の効率化を図るために酸化物半導体層314と電子注入層(金属酸化物)303を同一の金属酸化物材料により構成してこれらを同時に形成する手法が提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2014-154382号公報
ところで、TFT素子320のチャネルを通る電流を画素素子である有機EL素子310に効率良く流すためには、TFT素子320のチャネル領域と画素素子間に存在する抵抗を可能な限り小さくすることが重要である。これにはTFT素子320の酸化物半導体層314とソース/ドレイン電極膜316の接続部のコンタクト抵抗、およびソース/ドレイン電極膜316と画素電極302の接続部のコンタクト抵抗を共に低くすることが求められることから、ソース/ドレイン電極膜316の材料の選択に制限があった。例えば、
アルミニウム(Al)は、酸化物半導体層IGZOに対してソース/ドレイン電極膜31
6の材料として採用するとTFT素子320として良好な伝達特性を得ることができるが、画素電極302として一般に用いられるITOとのコンタクト抵抗が高いために効率よく有機EL素子320に電流を流すことができなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、TFT素子における半導体、ソース/ド
レイン電極膜および画素電極について、各々の構成材料の選択の幅を拡げることを目的とするものである。
本発明に係る薄膜デバイスは、
薄膜トランジスタ素子と、この薄膜トランジスタ素子により駆動される画素素子とを含む薄膜デバイスにおいて、
前記薄膜トランジスタ素子は、基板上に、少なくともゲート電極膜、ゲート絶縁膜、酸
化物半導体層、ソース電極膜およびドレイン電極膜を含む複数の層を積層して形成されてなるとともに、前記画素素子は、前記基板上に、画素電極と金属酸化物をこの順に積層して形成され、
該金属酸化物上に前記ドレイン電極膜が接続され、該金属酸化物を挟んで該ドレイン電極膜と前記画素電極が対向配置されてなることを特徴とするものである。
ここで、前記酸化物半導体層は、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、ボロン、マンガン、チタン、モリブデンのうち少なくともいずれか1つの元素を含むことが好ましい。
また、前記金属酸化物はインジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、ボロン、マンガン、チタン、モリブデンのうち少なくともいずれか1つの元素を含むことが好ましい。
また、前記酸化物半導体層と前記金属酸化物が同一材料により構成されることが好ましい。
また、前記ドレイン電極膜はアルミニウムを含むことが好ましい。
また、前記ドレイン電極膜と前記酸化物が接続している領域の面積が1μm以上であることが好ましい。
なお、前記画素電極がITOを含む場合に特に効果的である。
本発明に係る薄膜デバイスの製造方法は、
薄膜トランジスタ素子と、この薄膜トランジスタ素子により駆動される画素素子とを含む薄膜デバイスの製造方法であって、
基板上に、少なくともゲート電極膜、ゲート絶縁膜、酸化物半導体層、ソース電極膜およびドレイン電極膜を含む複数の層を積層して前記薄膜トランジスタ素子を形成するとともに、前記基板上に透明電極と金属酸化物をこの順に積層して前記画素素子を形成し、
前記ドレイン電極膜を該金属酸化物上に接続し、該金属酸化物を挟んで該ドレイン電極膜と前記画素電極が対向するように形成してなることを特徴とするものである。
また、前記酸化物半導体層と前記金属酸化物を同時に形成することが好ましい。
本発明の薄膜デバイスは、薄膜トランジスタ素子と、この薄膜トランジスタ素子により駆動される画素素子とで構成される薄膜デバイスであって、画素素子を、画素電極と、電子注入層として機能する金属酸化物を積層して構成し、また、金属酸化物上に薄膜トランジスタ素子のドレイン電極膜を接続させ、このドレイン電極膜と画素電極とが金属酸化物を挟んで対向するように構成しているので、例えば画素電極として一般に用いられるITOとのコンタクト抵抗を大幅に低減することができ、ドレイン電極膜と画素電極間のコンタクト抵抗を低下せしめる材料選択の自由度を高めることができる。
これにより、金属酸化物とのコンタクト抵抗は良好であるものの、画素電極とのコンタクト抵抗が高いために薄膜トランジスタ素子のソース/ドレイン電極膜として採用できな
かったAl等の金属材料を採用することが可能になり、TFT特性の改善、工程の簡略化を実現することができる。
また、本発明の薄膜デバイスの製造方法においては、上述したような効果を奏する薄膜デバイスを簡易に製造することが可能である。
本発明の実施形態に係る薄膜デバイスの製造方法の各工程を示す概略図である。 本発明の変型例に係る薄膜デバイスを示す概略図である。 本発明の実施例(A)と比較例(B)に係る薄膜デバイスを示す概略図である。 従来技術に係る薄膜デバイスの製造方法の各工程を示す概略図である
以下、本発明の実施形態に係る薄膜デバイスおよびその製造方法を図面を用いて説明する。図1は本実施形態に係る薄膜デバイスの製造方法の手順を示すものであり、その工程6には本実施形態にかかる薄膜デバイスの構造が示されている。
まず、基板1上に、室温環境下で、スパッタリング法を用いて下地層11としてのクロム(Cr)層を成膜し、さらにフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いてCr層をパターニングしてゲート電極膜12を形成する。これとともに、下地層11上にITO層を形成し、さらにフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて50nmの厚さに有機EL素子10の画素電極2を形成する(工程1)。
次に、ゲート電極膜12上(一部は基板1上)に、プラズマCVD法を用いて、酸化ケイ素によるゲート絶縁膜13を200nmの厚さに形成する(工程2)。
次に、ゲート絶縁膜13上および画素電極2上に酸化物半導体層14および電子注入層3としてのIGZO膜(金属酸化物膜)を30nmの厚さに形成する。IGZO膜は、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体層であり、スパッタリング法を用いて室温環境下で形成する。
このIGZO膜は成膜状態においてはアモルファス(非晶質)である。また、この場合のスパッタターゲットとしてはIGZOの焼結体を用いる。IGZOターゲットにおける、インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素の組成比は、例えば1:1:1:4とする。
さらに、このIGZO膜に対し、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いてゲート絶縁膜13上および画素電極2上に適切なパターニング処理を施す(工程3)。
このように、ゲート絶縁膜13上でパターニングした領域をTFT素子20の酸化物半導体層14として、また、画素電極2上でパターニングした領域を有機EL素子10の電子注入層(金属酸化物)3として用いる。ここでは、成膜工程の効率化のために酸化物半導体層14と電子注入層(金属酸化物)3を同一材料としているが、互いに異なる組成の材料を用いてもよい。
また、本実施形態では、成膜工程の効率化のため、酸化物半導体層14と電子注入層(金属酸化物)3を同時に形成したが、別々に形成してもよい。図1では電子注入層(金属酸化物)3と画素電極2を同一形状にパターニングしたが、互いに異なる形状としてもよい。
次に、TFT素子20の特性のドレイン電流向上や信頼性改善を目的にして、300℃で
熱アニールを空気中で1時間施す。さらに、Alによりスパッタリングとフォトリソグラフィを用いてソース/ドレイン電極膜16(ここで、/ は「ソース電極膜またはドレイン
電極膜」ということを示すものであるが、基本的には、ドレイン電極膜を示すものである。以下、同じ。)を形成する(工程4)。
ここで、ソース/ドレイン電極膜16は電子注入層(金属酸化物)の上面に接続される
ようなパターンとする。すなわち、ソース/ドレイン電極膜16と画素電極2との間に電
子注入層3が介在するように構成する。また、良好なコンタクト抵抗を得るためには、電子注入層(金属酸化物)3とソース/ドレイン電極膜16が接する面積は1μm以上であ
ることが好ましい。
次に、プラズマCVDにより基板温度300℃で酸化ケイ素よりなる保護膜15を形成す
る(工程5)。
続いて、電子注入層(金属酸化物)3上の保護膜の所定領域をエッチングし、有機EL素子のバッファ層9、電子輸送層4、発光層5、正孔輸送層6、正孔注入層7、および陽極8を順に積層形成する(工程6)。
以上のようにして、薄膜デバイスが製造される。
従来技術においては、図4を用いて説明したように画素電極302上にソース/ドレイ
ン電極膜316が接続されている。この場合、ソース/ドレイン電極膜の材料としてAl
を用いると画素電極として一般的に用いられるITOとのコンタクト抵抗が極めて高くなり、TFT素子320に流れるドレイン電流を効率良く画素電極302に流すことができなかった。このためIGZOとのコンタクト抵抗が低く良好なTFT特性が得られるAlをTFTのソース/ドレイン電極膜316として用いることができなかった。
これに対して、本実施形態においては図1に示すように、Alからなるソース/ドレイ
ン電極膜16が、IGZO膜からなる電子注入層(金属酸化物)3上に接続されている。AlとIGZOのコンタクト抵抗はAlとITOのコンタクト抵抗に比べて十分に小さく、ドレイン電流を効率良く画素電極2に流すことができ、AlをTFT素子20のソース/ドレイン電極膜16の材料として採用することが可能となる。
なお、上記実施形態においては、画素素子を有機ELディスプレイに搭載される有機EL素子としているが、これに替えて液晶ディスプレイに搭載される液晶素子としてもよい。
上記実施形態においては、酸化物半導体層としてIGZOを用いているが、これに限定されるものではなく、これに替えて、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、ボロン、マンガン、チタン、モリブデンのうち少なくとも何れか1元素を含む材料を用いるようにしてもよい。また、IGZOを構成するIGZOの
組成比をIn:Ga:Zn:O=1:1:1:4としているが、この組成比はこれに限られるものではない。
また、酸化物半導体層としてもIGZOをスパッタリング法を用いて成膜しているが、パルスレーザー蒸着法、電子ビーム蒸着法、塗布成膜法など他の成膜法を用いてもよい。
また、薄膜デバイスの各層構成、積層順序については、例えば、図2に示す変形例のように、上記実施形態の態様から、その他の態様のものに変更することが可能である。
なお、従来の酸化物TFTとしては、ソース/ドレイン電極膜としてITOとのコンタ
クト抵抗が小さいMoやTiを利用する場合がある。しかしながら、これらの金属はAlと比較して抵抗率が高いという課題がある。
また、抵抗値を低減するためにMoやTiをアルミニウムと積層した構造によりソース/ドレイン電極膜16を形成する手法が知られているが、上記実施形態においてはソース/ドレイン電極膜16を作製する際に、MoやTiの成膜工程を省くことができ、TFT作
製工程を簡略化することができる。また、酸化物半導体層IGZOをチャネルに用いたTFT素子20の場合、IGZOと接する電極の材料をAlにすると、MoやTiを用いた場合と比べて移動度が大きくなり、信頼性の高いTFT特性を得ることができる。
また、図2は、上記実施形態の変型例に係る薄膜デバイスを示すものである。
この変型例に係る薄膜デバイスは、下述する構成以外は、上記実施形態のものと略同様に構成されているので、上記実施形態の部材と対応する部材については、上記実施形態の部材の番号に100を加えた番号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。
この変型例に係る薄膜デバイスが、上記実施形態のものと異なる点は、ドレイン電極膜116B(ソース電極膜116Aと対向配置)の有機EL素子110側の腕が画素電極102と電子注入層103とを積層したものの上に、所定の長さに亘って載置されるように構成されている点、および画素電極102と電子注入層103がゲート絶縁膜113上に積層されている点である。
前者に関しては、ドレイン電極膜116Bが画素電極102の側面と接触するように描かれているが、実際の電子注入層103の厚みは、極めて薄く(図2(他の図面も同様)においては、各層の厚みが誇張して描かれている)、その側面の接触面積は略無視し得る。したがって、図2に示す変型例についても、実質的に、請求項1における「該金属酸化物を挟んで該ドレイン電極膜と前記画素電極が対向配置されてなる」との要件を満たすものである。
なお、この変型例に係る薄膜デバイスには、上記実施形態における下地層11に相当するものが設けられていないが、勿論、設けるようにしてもよい。
次に図3を用いて、実施例(A)と比較例(B)の構成について説明する。これらにより、抵抗値についての比較測定を行った。すなわち、上記実施例と上記比較例について、TFT素子のドレイン電極膜116Bと画素電極102間の抵抗値を、下記実験によって求めて、比較検証した。
(実施例)
図3(A)に示すように、基板201上に50nmの厚さの画素電極202および30nmの厚さの電子注入層203を積層し、画素電極202および電子注入層203の双方をフォトリソグラフィを用いて縦10μm、横30μmの長方形にパターニングした。
次に、基板201上に設けたAl電極1およびAl電極2を画素電極202および電子注入層203上に乗り上げるように、かつ、乗り上げた、画素電極202および電子注入層203を積層したものの上面において、Al電極1およびAl電極2の各端部が所定の空間を空けて、互いに対向するように、スパッタリングにより成膜した(サンプルA)。
ここでAl電極1と電子注入層(IGZO)203が接続される領域、およびAl電極2と電子注入層(IGZO)203が接続される領域は共にサンプルAの上方(図2の上方)から見た場合に、縦10μm、横10μmの正方形となるようにした。また、電子注入層203上にAl電極が当接していない領域は縦10μm、横10μmの正方形となるようにした。
(比較例)
図3(B)に示すように、基板401上に50nmの厚さの画素電極402を成膜し、画素電極402をフォトリソグラフィを用いて縦10μm、横30μmの長方形にパターニングした。
次に、基板401上に設けたAl電極1およびAl電極2を画素電極402上に乗り上
げるように、かつ、乗り上げた、画素電極402の上面において、Al電極1およびAl電極2の各端部が所定の空間を空けて、互いに対向配置されるように、スパッタリングにより成膜した(サンプルB)。
ここでAl電極1と画素電極402が接続される領域、およびAl電極2と画素電極402が接続される領域は共にサンプルAの上方(図2の上方)から見た場合に、縦10μm
、横10μmの正方形となるようにした。また、電子注入層203上でAl電極1、2が当
接していない領域は縦10μm、横10μmの正方形とした。
(測定結果)
このようにして形成された実施例と比較例に対し、半導体パラメータアナライザを用いてAl電極1とAl電極2の間の抵抗値を測定した。
その結果、上記実施例の抵抗値は5×10Ω、上記比較例の抵抗値は8.5×1010Ωであ
り、実施例の抵抗値が、比較例の抵抗値に対して7桁以上低い値となった。
これは、Al電極1、2を電子注入層203上に接続することでAl電極1とAl電極2間の抵抗値を大幅に低減できることを示しており、換言すれば、本実施形態においては、ドレイン電極膜116Bを電子注入層103上に接続するようにしているのでドレイン電極膜116Bと画素電極102間に生じる抵抗値を大幅に低減できることを示すものである。
1、101、201、301、401 基板(透明基板)
2、102、202、302、402 画素電極
3、103、203、303 電子注入層(金属酸化物)
4、104、304 電子輸送層
5、105、305 発光層
6、106、306 正孔輸送層
7、107、307 正孔注入層(第2の金属酸化物)
8、108、308 陽極
9、109、309 バッファ層
10、110、310 有機EL素子
11、311 下地層
12、112、312 ゲート電極膜
13、113、313 ゲート絶縁膜
14、114、314 酸化物半導体層
15、115、315 TFT用保護膜
16、316 ソース/ドレイン電極膜
116A ソース電極膜
116B ドレイン電極膜
20、120、320 TFT素子

Claims (9)

  1. 薄膜トランジスタ素子と、この薄膜トランジスタ素子により駆動される画素素子とを含む薄膜デバイスにおいて、
    前記薄膜トランジスタ素子は、基板上に、少なくともゲート電極膜、ゲート絶縁膜、酸化物半導体層、ソース電極膜およびドレイン電極膜を含む複数の層を積層して形成されてなるとともに、前記画素素子は、前記基板上に、画素電極と金属酸化物をこの順に積層して形成され、
    該金属酸化物上に前記ドレイン電極膜が接続され、該金属酸化物を挟んで該ドレイン電極膜と前記画素電極が対向配置されてなることを特徴とする薄膜デバイス。
  2. 前記酸化物半導体層はインジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、ボロン、マンガン、チタン、モリブデンのうち、少なくともいずれか1つの元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の薄膜デバイス。
  3. 前記金属酸化物はインジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、ボロン、マンガン、チタン、モリブデンのうち、少なくともいずれか1つの元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜デバイス。
  4. 前記酸化物半導体層と前記金属酸化物が同一材料により構成されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の薄膜デバイス。
  5. 前記ドレイン電極膜はアルミニウムを含むことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の薄膜デバイス。
  6. 前記ドレイン電極膜と前記金属酸化物の接続領域の面積が1μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の薄膜デバイス。
  7. 前記画素電極はITOを含むことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の薄膜デバイス。
  8. 薄膜トランジスタ素子と、この薄膜トランジスタ素子により駆動される画素素子とを含む薄膜デバイスの製造方法であって、
    基板上に、少なくともゲート電極膜、ゲート絶縁膜、酸化物半導体層、ソース電極膜およびドレイン電極膜を含む複数の層を積層して前記薄膜トランジスタ素子を形成するとともに、前記基板上に透明電極と金属酸化物をこの順に積層して前記画素素子を形成し、
    前記ドレイン電極膜を該金属酸化物上に接続し、該金属酸化物を挟んで該ドレイン電極膜と前記画素電極が対向するように形成してなることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  9. 前記酸化物半導体層と前記金属酸化物を同時に形成することを特徴とする請求項8に記載の薄膜デバイスの製造方法。
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