JP2016098946A - バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】 低速減衰力を可変にするとともに、減衰力可変幅を大きくできるバルブを提供する。【解決手段】 バルブディスク1に形成されて一方室と他方室とを連通する通路1bを開閉する環板状の第一弁体2と、この第一弁体2に積層されて外径が第一弁体2の外径よりも小さい環状の中間間座20と、この中間間座20に積層されて外径が中間間座20の外径よりも大きい環板状の第二弁体21と、第一弁体2と第二弁体21との間で中間間座20の外周に形成される弁体間隙間aと、第一弁体2に形成されて通路1bと弁体間隙間aとを連通する孔2aと、第二弁体21を第一弁体2側に附勢して弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aとを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、バルブに関する。
車両のサスペンションに利用される緩衝器の中には、減衰力を可変にできるバルブを備えるものがある。例えば、特許文献1に開示される減衰力可変式のバルブは、ロッドに保持されてシリンダ内に移動可能に挿入されるピストンバルブとして利用されている。このピストンバルブは、シリンダ内に形成される伸側室と圧側室とを区画するピストンと、このピストンに積層されるバルブディスク(特許文献1のディスク18)と、このバルブディスクに形成されて伸側室と圧側室とを連通する通路(同メイン通路C)と、バルブディスクに積層されて通路を開閉する弁体(同スプール8)と、この弁体をバルブディスク側に附勢する背圧室と、印加する電流に応じて背圧室の圧力を制御する電磁圧力制御弁とを備えている。そして、上記電流量を調節して電磁圧力制御弁の開弁圧を制御することで、弁体の開弁圧を調整し、緩衝器の発生する減衰力を可変にできる。
特開2005−308178号公報
特開2005−308178号公報に開示のバルブディスクにおいて、弁体が離着座する弁座には、オリフィスを形成するための打刻が設けられており、シリンダ内を移動するピストン速度が低く、弁体が開弁しない低速領域で、緩衝器が打刻によるオリフィスの抵抗に起因する低速減衰力を発揮できるようになっている。従来、弁体の開弁圧を最小にしたソフトモードでの低速減衰力を低くしたい場合には、打刻を拡大したり、打刻の数を増やしたりしてオリフィスの面積を増やしていた。しかしながら、この場合、低速領域ではオリフィス特性が優先されるので背圧室の圧力を変えても低速減衰力が変わらず、減衰力可変幅を狭めるという問題がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであり、その目的とするところは、低速減衰力を可変にするとともに、減衰力可変幅を大きくできるバルブを提供することである。
上記課題を解決するための手段は、一方室と他方室とを区画するバルブディスクと、このバルブディスクに形成されて上記一方室と上記他方室とを連通する通路と、上記バルブディスクに積層されて上記通路を開閉する環板状の第一弁体と、この第一弁体の反バルブディスク側に積層されて外径が上記第一弁体の外径よりも小さい環状の中間間座と、この中間間座の反バルブディスク側に積層されて外径が上記中間間座の外径よりも大きい環板状の第二弁体と、上記第一弁体と上記第二弁体との間で上記中間間座の外周に形成される弁体間隙間と、上記第一弁体に形成されて上記通路と上記弁体間隙間とを連通する孔と、上記第二弁体を上記第一弁体側に附勢して上記弁体間隙間の開口量を変更する変更手段とを備えることである。
本発明のバルブによれば、低速減衰力を可変にするとともに、減衰力可変幅を大きくすることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るバルブを備える緩衝器を部分的に示した縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブの主要部を拡大して示した縦断面図である。 図1の一部を拡大して示した図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブの第一弁体を示した平面図である。 図1の他の一部を拡大して示した図である。 本発明の他の実施の形態に係るバルブを備える緩衝器を原理的に示した図である。 本発明の他の実施の形態に係るバルブの主要部を拡大して示した縦断面図である。
以下に本発明の一実施の形態に係るバルブについて、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係るバルブは、緩衝器DのピストンバルブV1として利用されており、伸側室(一方室)R1と圧側室(他方室)R2とを区画するバルブディスク1と、このバルブディスク1に形成されて上記伸側室R1と上記圧側室R2とを連通する圧側通路(通路)1bとを備えるとともに、図2に示すように、上記バルブディスク1に積層されて上記圧側通路1bを開閉する環板状の圧側第一弁体(第一弁体)2と、この圧側第一弁体2の反バルブディスク側に積層されて外径が上記圧側第一弁体2の外径よりも小さい環状の中間間座20と、この中間間座20の反バルブディスク側に積層されて外径が上記中間間座20の外径よりも大きい環板状の圧側第二弁体(第二弁体)21と、上記圧側第一弁体2と上記圧側第二弁体21との間で上記中間間座20の外周に形成される弁体間隙間aと、上記圧側第一弁体2に形成されて上記圧側通路1bと上記弁体間隙間aとを連通する孔2aと、上記圧側第二弁体21を上記圧側第一弁体2側に附勢して上記弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aとを備えている。
緩衝器Dは、本実施の形態において、車両のサスペンションに利用されており、図1に示すように、シリンダDcと、このシリンダDcに出入りするロッドDrと、このロッドDrに保持されてシリンダDc内を軸方向に移動可能なピストンバルブV1と、シリンダDcの反ロッド側の内周面に摺接しシリンダDc内を軸方向に移動可能なフリーピストン(図示せず)と、シリンダDcの図1中上端に固定されてロッドDrを軸支する環状のロッドガイド(図示せず)と、このロッドガイドに取り付けられてロッドDrの外周を密閉するシール(図示せず)と、シリンダDcの図1中下端開口を塞ぐボトムキャップ(図示せず)とを備えている。
シリンダDcから突出するロッドDrの突端部と、図示しないボトムキャップには、緩衝器Dを車体と車輪との間に介装するための取付部材(図示せず)が固定されているので、路面凹凸による衝撃が車輪に入力されると、ロッドDrがシリンダDcに出入りして緩衝器Dが伸縮する。
シリンダDc内には、ピストンバルブV1で区画され作動油が充填されるロッドDr側の伸側室R1と、ピストンバルブV1側の圧側室R2が形成されるとともに、図示しないフリーピストンで上記圧側室R2と区画され気体が封入される気室(図示せず)が形成されている。そして、緩衝器Dが伸縮すると、フリーピストンがシリンダDc内を軸方向に移動して気室を膨縮させ、ロッド出没体積分のシリンダ内容積変化を気室で補償できる。
つまり、本実施の形態における緩衝器Dは、片ロッド単筒型に設定されており、ロッド出没体積分のシリンダ内容積変化や、温度変化による作動油の体積変化を気室で補償できる。なお、緩衝器Dの構成は上記の限りではなく、シリンダDcの外周に起立する外筒を備える複筒型に設定されていても、ピストンバルブV1の両側にロッドDrが起立する両ロッド型に設定されていてもよい。また、本実施の形態における緩衝器Dは、減衰力を発生させるための流体として作動油を利用する油圧緩衝器であるが、流体として、作動油以外の他の液体や、気体を利用するとしてもよい。
ロッドDrは、本実施の形態において、外周にピストンバルブV1のバルブディスク1が取り付けられるピストン保持部材3と、一端がピストン保持部材3に連結されてピストン保持部材3とともに電磁圧力制御弁4を収容する中空な収容部Lを形成する電磁弁収容筒30と、一端が電磁弁収容筒30に連結されるとともに他端がシリンダDcの上端から外方へ突出するロッド部材31とで形成されている。
ピストン保持部材3は、バルブディスク1を外周に保持する保持軸3aと、この保持軸3aの図1中上端外周に設けた環状のフランジ3bと、このフランジ3bの図1中上端外周に設けた大径筒状のソケット3cとを備えている。また、ピストン保持部材3には、保持軸3aの先端から開口して軸方向に延びソケット3c内に通じる縦孔3dと、フランジ3bの図1中下端に上記保持軸3aを囲むようにして設けた環状溝3eと、環状溝3eをソケット3c内に連通するポート3fと、環状溝3eを縦孔3d内に連通させる横孔3gと、保持軸3aの外周から開口して縦孔3dに通じる伸側抵抗要素としての伸側パイロットオリフィスPeと圧側抵抗要素としての圧側パイロットオリフィスPpと、フランジ3bの上端に形成されて縦孔3dに通じる溝3hが形成されている。
保持軸3aの縦孔3d内には、筒状のセパレータ32が挿入されており、このセパレータ32の外周に形成された環状溝32aで縦孔3d内に伸側パイロットオリフィスPeと圧側パイロットオリフィスPpとを連通させる連通路33が形成されている。また、このセパレータ32の図1中下端には、当該下端の開口を囲む環状弁座32bが設けられている。縦孔3dは、セパレータ32内を介して圧側室R2をソケット3c内へ連通させるが、伸側パイロットオリフィスPeと圧側パイロットオリフィスPpがセパレータ32によって縦孔3d内を介しては圧側室R2およびソケット3c内に通じないようになっている。さらに、横孔3gも連通路33に通じており、この横孔3gもセパレータ32によって縦孔3d内を介しては圧側室R2およびソケット3c内に通じないようになっている。
なお、上記した伸側抵抗要素および圧側抵抗要素は、通過する作動油の流れに対して抵抗を与えればよいので、オリフィスだけではなく、チョーク通路といった他の絞りとされてもよいし、リーフバルブやポペットバルブなどの抵抗を与える弁とされてもよい。
ソケット3cには、図1中上端外周に環状の凹部3iが形成されるとともに、凹部3iからソケット3c内に通じる貫通孔3jが形成されている。凹部3iには、環状板34aが装着されており、この環状板34aが図1中上方からばね部材34bによって附勢されて、貫通孔3jを閉塞している。
電磁弁収容筒30は、有頂筒状の収容筒部30aと、収容筒部30aよりも外径が小径であって当該収容筒部30aの頂部から図1中上方へ伸びる筒状の連結部30bと、収容筒部30aの側方から開口して内部へ通じる透孔30cとを備えて構成されている。そして、電磁弁収容筒30の収容筒部30aの内周にピストン保持部材3のソケット3cを螺着することで、電磁弁収容筒30にピストン保持部材3が一体化されるとともに、これら電磁弁収容筒30とピストン保持部材3とで収容筒部30a内に電磁圧力制御弁4が収容される収容部Lが形成され、収容部L内に詳しくは後述する調整通路Pcの一部が設けられる。また、収容部Lは、上記したポート3f、環状溝3eおよび横孔3gによって連通路33に連通されており、これらポート3f、環状溝3eおよび横孔3gで調整通路Pcの一部を形成している。なお、収容部Lが連通路33に連通されていればよいので、ポート3f、環状溝3eおよび横孔3gを採用するのではなく、収容部Lと直接的に連通路33に連通する通路を設けるようにしてもよいが、ポート3f、環状溝3eおよび横孔3gを採用することで収容部Lと連通路33を連通する通路の加工が容易となる利点がある。
上記したように電磁弁収容筒30にピストン保持部材3が一体化されると、透孔30cが凹部3iに対向して、貫通孔3jと協働して、収容部Lを伸側室R1に連通するようになっており、環状板34aとばね部材34bとで、収容部L内から伸側室R1へ向かう作動油の流れのみを許容する逆止弁34が形成されている。そして、透孔30c、凹部3i、貫通孔3jおよび当該逆止弁34によって、調整通路Pcの下流を伸側室R1へ連通するとともに調整通路Pcから伸側室R1へ向かう作動油の流れのみを許容する圧側排出通路Epが形成される。
また、ピストン保持部材3における縦孔3d内には、セパレータ32の図1中下端に設けた環状弁座32bに離着座する逆止弁35が設けられており、逆止弁35は、圧側室R2側から収容部Lへ向かう作動油の流れを阻止するとともに、収容部Lから圧側室R2へ向かう作動油の流れのみを許容するようになっている。そして、縦孔3d内におけるセパレータ32の内側に、調整通路Pcの下流を圧側室R2へ連通するとともに調整通路Pcから圧側室R2へ向かう作動油の流れのみを許容する伸側排出通路Eeが形成される。
ロッド部材31は、筒状であって、図1中下端の内周は拡径されていて、電磁弁収容筒30の連結部30bの挿入が許容されて、当該連結部30bを螺着することができるようになっている。このように、ロッド部材31、電磁弁収容筒30およびピストン保持部材3を一体化することで、ロッドDrが形成される。
なお、ロッド部材31内および電磁弁収容筒30における連結部30b内には、後述するソレノイドSolへ電力供給するハーネスHが挿通されており、ハーネスHの上端は図示しないがロッド部材31の上端から外方へ伸びており、電源に接続される。
ロッドDrに保持されるピストンバルブV1は、図3に示すように、ピストン保持部材3の保持軸3a外周に保持されるバルブディスク1と、このバルブディスク1の図3中上側に組み付けられる圧側第一弁体2、圧側第二弁体21、圧側スプール23及び圧側背圧室Cpを形成する圧側チャンバ24と、バルブディスク1の図3中下側に組み付けられる伸側弁体5、伸側スプール51及び伸側背圧室Ceを形成する伸側チャンバ52と、図1に示す収容部Lに収容されて圧側背圧室Cp及び伸側背圧室Ceの圧力を制御する電磁圧力制御弁4と、この電磁圧力制御弁4を迂回するフェール弁6とを備えている。
図3に示すように、バルブディスク1は、本実施の形態において、上下に分割されたディスク10,11を重ね合わせることで形成されたピストンであり、下側のディスク11の外周に設けたピストンリング(符示せず)をシリンダDcの内周面に摺接させることにより、シリンダDc内を軸方向に円滑に摺動できるようになっている。バルブディスク1には、伸側室R1と圧側室R2とを連通する伸側通路1aと圧側通路1bとが形成されている。このように、バルブディスク1を上下に分割されたディスク10,11で形成することで、複雑な形状の伸側通路1aおよび圧側通路1bを孔開け加工によらずして形成することができるので、安価かつ容易にバルブディスク1を製造することができる。また、上方側のディスク10の上端には、圧側通路1bの外周を囲む環状の弁座1dが設けられ、下方側のディスク11の下端には、伸側通路1aの外周を囲む環状の弁座1cが形成されている。
伸側弁体5は、環板状に形成されてピストン保持部材3の保持軸3aの挿通を許容するための中心孔を有しており、バルブディスク1の図3中下端に積層されている。この伸側弁体5の内周は、バルブディスク1と伸側チャンバ52とで挟持されてピストン保持部材3の保持軸3aに固定されている。また、伸側弁体5と伸側チャンバ52との間には、間座50が介装されており、当該間座50は、環状に形成されて保持軸3aの挿通を許容するための中心孔を有するとともに、その外径が、伸側弁体5の外径よりも小さく設定されている。
そして、伸側弁体5は、外周を弁座1cに着座させて伸側通路1aを閉塞するとともに、間座50で支持される部位よりも外周側の撓みが許容され、当該撓みによって伸側通路1aを開くことができる。
伸側チャンバ52は、ピストン保持部材3における保持軸3aの外周に嵌合される筒状の装着部52aと、装着部52aの図3中下端外周に設けたフランジ部52bと、フランジ部52bの外周からバルブディスク1側へ向けて伸びる摺接筒52cとを備えて構成されている。
この摺接筒52c内には、伸側スプール51が収容されている。伸側スプール51は、外周を摺接筒52cの内周に摺接させており、当該摺接筒52c内で軸方向へ移動することができるようになっている。伸側スプール51は、環状のスプール本体51aと、スプール本体51aの図3中上端内周から立ち上がる環状突起51bとを備えており、環状突起51bが伸側弁体5の背面となる図3中下面に当接することができるようになっている。
そして、このように、伸側チャンバ52に伸側スプール51を組み付け、当該伸側チャンバ52を保持軸3aに組み付けると、伸側弁体5の背面側である図3中下方側に伸側背圧室Ceが形成される。なお、スプール本体51aの内径は、装着部52aの外径より大きくしているが、装着部52aの外周に摺接する径に設定されて、伸側背圧室Ceを伸側スプール51で封じるようにすることも可能である。
また、伸側チャンバ52の装着部52aには、その内周に環状溝52dが設けられるとともに、装着部52aの外周から当該環状溝52dに通じる切欠52eが設けられており、伸側チャンバ52を保持軸3aに組み付けると、環状溝52dは保持軸3aに設けた圧側パイロットオリフィスPpに対向して、伸側背圧室Ceが圧側パイロットオリフィスPpに通じるようになっている。
さらに、伸側チャンバ52には、フランジ部52bの外周から開口する圧側圧力導入通路Ipが設けられていて、圧側室R2を伸側背圧室Ce内へ通じさせている。伸側チャンバ52のフランジ部52bの図3中上端には、環状板54が積層され、この環状板54と伸側スプール51におけるスプール本体51aとの間に介装されたばね部材53によって当該環状板54がフランジ部52bへ押しつけられて圧側圧力導入通路Ipを閉塞するようになっている。なお、圧側圧力導入通路Ipは、通過する作動油の流れに対して抵抗を生じさせないように配慮されている。
環状板54は、ばね部材53とともに圧側逆止弁Tpを構成し、緩衝器Dの圧縮作動時において、圧側室R2が圧縮されて圧力が高まると当該圧力によって押圧されてフランジ部52bから離座して圧側圧力導入通路Ipを開放し、伸側背圧室Ce内の圧力が圧側室R2より高くなる緩衝器Dの伸長作動時にはフランジ部52bに押しつけられて圧側圧力導入通路Ipを閉塞し、圧側室R2からの作動油の流れのみを許容する。つまり、この圧側逆止弁Tpによって、圧側圧力導入通路Ipが圧側室R2から伸側背圧室Ceへ向かう作動油の流れのみを許容する一方通行の通路に設定される。
ばね部材53は、環状板54をフランジ部52bに押し付ける役割を担って、環状板54と圧側逆止弁Tpを形成するとともに、伸側スプール51を伸側弁体5へ向けて附勢する役割をも担っている。伸側スプール51をばね部材53で附勢することで、伸側弁体5が撓んで伸側スプール51がバルブディスク1から離間する図3中下方へ押し下げられた状態となってから、伸側弁体5の撓みが解消しても、ばね部材53によって附勢されているので、伸側スプール51は伸側弁体5に追従して速やかに元の位置(図1,3に示す位置)へ戻ることができる。伸側スプール51の附勢を別途のばね部材で附勢することも可能であるが、圧側逆止弁Tpとばね部材53を共用することができ部品点数を削減できるとともに構造が簡単となる利点がある。なお、伸側スプール51におけるスプール本体51aの外径は、環状突起51bの内径よりも大径に形成されていて、環状突起51bが伸側弁体5に当接するようになっており、伸側スプール51は伸側背圧室Ceの圧力によって伸側弁体5へ向けて附勢される。
バルブディスク1の上方に積層される圧側第一弁体2と圧側第二弁体21は、伸側弁体5と同様に、環板状に形成されてピストン保持部材3の保持軸3aの挿通を許容するための中心孔を有しており、バルブディスク1の図3中上端に重ねて積層されている。これら圧側第一弁体2及び圧側第二弁体21の内周は、バルブディスク1と圧側チャンバ24とで挟持されてピストン保持部材3の保持軸3aに固定されている。圧側第一弁体2と圧側第二弁体21との間には、中間間座20が介装されるとともに、圧側第二弁体21と圧側チャンバ24との間には、間座22が介装されている。中間間座20および間座22は、ともに、環状に形成されて保持軸3aの挿通を許容するための中心孔を有し、それぞれの外径が圧側第一弁体2及び圧側第二弁体21の外径よりも小さく設定されており、図2に示すように、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21の間で中間間座20の外周に弁体間隙間aと称する隙間を形成している。
圧側第一弁体2は、外周を弁座1dに着座させて圧側通路1bを閉塞するとともに、中間間座20で支持される部位より外周側の図2,3中上方への撓みが許容され、当該撓みによって圧側通路1bを開くようになっている。また、図4に示すように、圧側第一弁体2には、外周にオリフィスを形成するための切欠2bが形成されるとともに、この切欠2bよりも内周側に、圧側第一弁体2の肉厚を貫通し、圧側通路1bと弁体間隙間aとを連通する孔2aが形成されている。上記孔2aや切欠2bの数や形状は、適宜変更可能であり、切欠2bに替えて弁座1dにオリフィスを形成するための打刻や溝を形成するとしても、オリフィスに替えてチョークを形成するとしてもよい。
他方、圧側第二弁体21は、間座22で支持される部位よりも外周側の図2,3中上方への撓みが許容されるとともに、中間間座20で支持される部位よりも外周側の図2,3中下方への撓みが許容されている。
図2,3に示すような、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21が撓んでいない状態において、弁体間隙間aは伸側室R1に開口してオリフィスを形成し、その開口面積は中間間座20の軸方向長さ(厚み)に圧側第二弁体21の外径を直径とする円の円周の長さを乗じた値となる。圧側第一弁体2や圧側第二弁体21が撓んでこれらが接近すると、弁体間隙間aの開口面積が小さくなって開口量が小さくなる。また、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21が当接すると、開口面積が略零となり、弁体間隙間aと伸側室R1との連通が遮断される。
圧側チャンバ24は、図3に示すように、ピストン保持部材3における保持軸3aの外周に嵌合される筒状の装着部24aと、装着部24aの図3中上端外周に設けたフランジ部24bと、フランジ部24bの外周からバルブディスク1側へ向けて延びる摺接筒24cとを備えて構成されている。
この摺接筒24c内には、圧側スプール23が収容されている。圧側スプール23は、外周を摺接筒24cの内周に摺接させており、当該摺接筒24c内で軸方向へ移動することができるようになっている。圧側スプール23は、環状のスプール本体23aと、スプール本体23aの図3中下端から立ち上がる環状突起23bとを備えており、環状突起23bが圧側第二弁体21の背面となる図3中上面に当接することができるようになっている。
そして、このように、圧側チャンバ24に圧側スプール23を組み付け、当該圧側チャンバ24を保持軸3aに組み付けると、圧側第二弁体21の背面側である図3中上方側に圧側背圧室Cpが形成される。なお、スプール本体23aの内径は、装着部24aの外径より大きくしているが、装着部24aの外周に摺接する径に設定されて、圧側背圧室Cpを圧側スプール23で封じるようにすることも可能である。
また、圧側チャンバ24の装着部24aには、その内周に環状溝24dが設けられるとともに、装着部24aの外周から当該環状溝24dに通じる切欠24eが設けられており、圧側チャンバ24を保持軸3aに組み付けると、環状溝24dは保持軸3aに設けた伸側パイロットオリフィスPeに対向して、圧側背圧室Cpが伸側パイロットオリフィスPeに通じるようになっている。このように、圧側背圧室Cpは、伸側パイロットオリフィスPeに通じることで、保持軸3aの縦孔3d内に形成した連通路33および圧側パイロットオリフィスPpを通じて伸側背圧室Ceにも連通される。
さらに、圧側チャンバ24には、フランジ部24bの外周から開口する伸側圧力導入通路Ieが設けられており、伸側室R1を圧側背圧室Cp内へ通じさせている。圧側チャンバ24のフランジ部24bの図3中下端には、環状板26が積層され、この環状板26と圧側スプール23におけるスプール本体23aとの間に介装されたばね部材25によって当該環状板26がフランジ部24bへ押しつけられて伸側圧力導入通路Ieを閉塞するようになっている。なお、伸側圧力導入通路Ieは、通過する作動油の流れに対して抵抗を生じさせないように配慮されている。
環状板26は、ばね部材25とともに伸側逆止弁Teを構成し、緩衝器Dの伸長作動時において、伸側室R1が圧縮されて圧力が高まると当該圧力によって押圧されてフランジ部24bから離座して伸側圧力導入通路Ieを開放し、圧側背圧室Cp内の圧力が伸側室R1より高くなる緩衝器Dの圧縮作動時にはフランジ部24bに押しつけられて伸側圧力導入通路Ieを閉塞し、伸側室R1からの作動油の流れのみを許容する。つまり、この伸側逆止弁Teによって、伸側圧力導入通路Ieが伸側室R1から圧側背圧室Cpへ向かう作動油の流れのみを許容する一方通行の通路に設定される。
ここで、上述したように、連通路33は、ピストン保持部材3に設けた環状溝3e、ポート3fおよび横孔3gを通じて収容部L内に連通されている。よって、伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpは、伸側パイロットオリフィスPe、圧側パイロットオリフィスPpおよび連通路33を介して互いが連通されるだけでなく、伸側圧力導入通路Ieを介して伸側室R1に連通され、圧側圧力導入通路Ipを介して圧側室R2に連通され、さらには、環状溝3e、ポート3fおよび横孔3gによって収容部Lへも連通されている。
戻って、ばね部材25は、環状板26をフランジ部24bに押し付ける役割を担って、環状板26と伸側逆止弁Teを形成するとともに、圧側スプール23を圧側第二弁体21へ向けて附勢する役割をも担っている。圧側スプール23をばね部材25で附勢することで、圧側第二弁体21が撓んで圧側スプール23がバルブディスク1から離間する図3中上方へ押し上げられた状態となってから、圧側第二弁体21の撓みが解消しても、ばね部材25によって附勢されているので、圧側スプール23は圧側第二弁体21に追従して速やかに元の位置(図1〜3に示す位置)へ戻ることができる。圧側スプール23の附勢を別途のばね部材で附勢することも可能であるが、伸側逆止弁Teとばね部材25を共用することができ部品点数を削減できるとともに構造が簡単となる利点がある。なお、圧側スプール23におけるスプール本体23aの外径は、環状突起23bの内径よりも大径に設定されていて、環状突起23bが圧側第二弁体21に当接するようになっており、圧側スプール23は圧側背圧室Cpの圧力によって圧側第二弁体21へ向けて附勢される。また、環状突起23bの内径は、中間間座20の外径よりも大きく設定されており、圧側スプール23は、圧側第二弁体21の中間間座20よりも外周を第一弁体2側、すなわち、バルブディスク1側に附勢するようになっている。
そして、伸側スプール51は、伸側背圧室Ceの圧力を受けて伸側弁体5をバルブディスク1へ向けて附勢するが、伸側スプール51の伸側背圧室Ceの圧力を受ける受圧面積は、伸側スプール51のスプール本体51aの外径を直径とする円の面積から環状突起51bの内径を直径とする円の面積の差分となる。同様に、圧側スプール23は、圧側背圧室Cpの圧力を受けて圧側第二弁体21を圧側第一弁体2へ向けて附勢するが、圧側スプール23の圧側背圧室Cpの圧力を受ける受圧面積は、圧側スプール23のスプール本体23aの外径を直径とする円の面積から環状突起23bの内径を直径とする円の面積の差分となる。そして、この実施の形態の緩衝器Dの場合、伸側スプール51の受圧面積は、圧側スプール23の受圧面積よりも大きくしてある。
伸側弁体5の背面には伸側スプール51の環状突起51bが当接するとともに、間座50に支持されているので、伸側弁体5に伸側背圧室Ceの圧力が直接的に作用する受圧面積は、環状突起51bの内径を直径とする円の面積から間座50の外径を直径とする円の面積を除いた面積となる。よって、伸側スプール51のスプール本体51aの外径を直径とする円の面積から間座50の外径を直径とする円の面積を除いた面積に伸側背圧室Ceの圧力を乗じた力を伸側荷重として、この伸側荷重によって伸側弁体5がバルブディスク1へ向けて附勢される。
他方、圧側第二弁体21の背面には圧側スプール23の環状突起23bが当接するとともに、間座22に支持されているので、圧側第二弁体21に圧側背圧室Cpの圧力が直接的に作用する受圧面積は、環状突起23bの内径を直径とする円の面積から間座22の外径を直径とする円の面積を除いた面積となる。よって、圧側スプール23のスプール本体23aの外径を直径とする円の面積から間座22の外径を直径とする円の面積を除いた面積に圧側背圧室Cpの圧力を乗じた力を圧側荷重として、この圧側荷重によって圧側第二弁体21が圧側第一弁体2へ向けて附勢される。
さらに、この圧側第二弁体21は、中間間座20に支持されて外周が圧側荷重を受けて圧側第一弁体2側に撓み、これによって弁体間隙間aの開口量を可変にするとともに、圧側第一弁体2に当接すると、当該圧側第一弁体2に圧側荷重がバルブディスク1に向けてかかるようになる。
上記構成によれば、伸側背圧室Ceの圧力と圧側背圧室Cpの圧力が等圧である場合、伸側弁体5が伸側背圧室Ceから受ける荷重である伸側荷重は、圧側第一弁体2や圧側第二弁体21が圧側背圧室Cpから受ける荷重である圧側荷重よりも大きくなるように設定されている。なお、伸側背圧室Ceを伸側スプール51で閉鎖して伸側背圧室Ceの圧力を伸側弁体5に直接に作用させない場合には、伸側荷重は伸側スプール51の伸側背圧室Ceの圧力を受ける受圧面積のみによって決まり、圧側も同様に、圧側背圧室Cpを圧側スプール23で閉鎖して圧側背圧室Cpの圧力を圧側第二弁体21に直接に作用させない場合には、圧側荷重は圧側スプール23の圧側背圧室Cpの圧力を受ける受圧面積のみによって決まる。伸側背圧室Ceの圧力と圧側背圧室Cpの圧力が等圧である場合に、伸側弁体5が伸側背圧室Ceから受ける伸側荷重が、圧側第一弁体2や圧側第二弁体21が圧側背圧室Cpから受ける圧側荷重よりも大きくなるように設定されればよいので、伸側弁体5、圧側第二弁体21に直接背圧室から圧力を作用させない場合には、伸側スプール51の受圧面積を圧側スプール23の受圧面積より大きくすれば足りる。伸側背圧室Ceの圧力を伸側弁体5に直接に作用させるが、圧側背圧室Cpの圧力は圧側第二弁体21に直接作用させないようにしてもよいし、その逆を採用してもよい。本発明では、伸側スプール51と圧側スプール23を用いているので、伸側弁体5に実質的に伸側背圧室Ceの圧力を作用させる受圧面積を伸側弁体5のみの受圧面積よりも大きく設定することができ、圧側スプール23と伸側スプール51の受圧面積差も大きく設定することができるので、伸側荷重と圧側荷重に大きな差を持たせることができ伸側荷重と圧側荷重の設定幅に非常に高い自由度を与えることができる。
また、図1に示すように、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpを上流、伸側排出通路Eeおよび圧側排出通路Epを下流として、調整通路Pcでこれらを連通しており、電磁圧力制御弁4は、この調整通路Pcの途中に設けられていて、上流の伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpの圧力を制御できるようになっている。よって、電磁圧力制御弁4によって伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cp内の圧力を制御するに際して、伸側荷重を圧側荷重よりも大きくしているので、小さな圧力でも伸側荷重を大きくすることができ、伸側の減衰力を大きくしたい場合にあっても、電磁圧力制御弁4で制御すべき最大圧力を低くすることができるのである。
なお、本実施の形態において、伸側スプール51は、内周が伸側チャンバ52の装着部52aの外周に摺接しておらず、伸側背圧室Ceの圧力が伸側弁体5の背面側であって環状突起51bの当接部位の内側にも作用して当該伸側弁体5を附勢するので、伸側荷重の設定に当たり、伸側背圧室Ceの圧力で伸側弁体5を直接に附勢する荷重を加味して設定するとよい。圧側スプール23も内周が圧側チャンバ24の装着部24aの外周に摺接しておらず、圧側背圧室Cpの圧力が圧側第二弁体21の背面側であって環状突起23bの当接部位の内側にも作用して当該圧側第二弁体21を附勢するので、圧側荷重の設定に当たり、圧側背圧室Cpの圧力で圧側第二弁体21を直接に附勢する荷重を加味して設定するとよい。
また、伸側弁体5と圧側第一弁体2及び圧側第二弁体21は、共に、内周がロッドDrに固定されるようになっているが、ロッドDrにフローティング支持させるようにして、バルブディスク1に対して全体が離間できるようにしてもよい。
電磁圧力制御弁4は、本実施の形態において、非通電時に調節通路Pcを閉じるとともに通電時に圧力制御を行うよう設定され、また、調整通路Pcの途中には、電磁圧力制御弁4を迂回するフェール弁6が設けられている。
電磁圧力制御弁4は、図5に示すように、弁収容筒40aと制御弁弁座40dとを備えた弁座部材40と、制御弁弁座40dに離着座する電磁弁弁体41と、電磁弁弁体41に推力を与えこれを軸方向に駆動するソレノイドSolとを備えて構成されている。
そして、弁座部材40は、ピストン保持部材3のソケット3c内に嵌合されて、フランジ3bの図5中上端に積層される環状のバルブハウジング60の内周に弁収容筒40aを挿入することで径方向へ位置決められつつ、収容部L内に収容されている。
バルブハウジング60は、環状であって、図5中上端に設けた環状窓60aと、環状窓60aから開口して図5中下端に通じるポート60bと、図5中上端内周から開口してポート60bに通じる切欠溝60cと、外周に設けられて軸方向に沿って設けた溝60dと、上記環状窓60aの外周を囲む環状のフェール弁弁座60eとを備えて構成されている。
このバルブハウジング60をソケット3c内に挿入してフランジ3bの図5中上端に積層すると、ポート60bがポート3fのフランジ3bの上端に面する開口に対向してポート60bおよび切欠溝60cがポート3fに連通され、さらに、溝60dがフランジ3bに設けた溝3hに対向してこれらが連通されるようになっている。
よって、ポート60bおよび切欠溝60cは、図1,3に示す環状溝3e、ポート3fおよび横孔3gを通じて連通路33に連通され、さらには、この連通路33、圧側パイロットオリフィスPpおよび伸側パイロットオリフィスPeを介して伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpに連通されている。また、図5に示すように、溝60dは、溝3hを通じてセパレータ32内、逆止弁35で形成される伸側排出通路Eeを通じて圧側室R2に連通されるとともに、透孔30c、凹部3i、貫通孔3jおよび逆止弁34によって形成される圧側排出通路Epを通じて伸側室R1に連通されている。
バルブハウジング60内には、筒状の弁座部材40における弁収容筒40aが収容されている。この弁座部材40は、有底筒状であって図5中上端外周にフランジ40bを備えた弁収容筒40aと、弁収容筒40aの側方から開口して内部へ通じる透孔40cと、弁収容筒40aの図5中上端に軸方向へ向けて突出する環状の制御弁弁座40dとを備えて構成されている。
また、弁座部材40の弁収容筒40aの外周には、環状のリーフバルブであるフェール弁弁体61が装着されており、弁収容筒40aをバルブハウジング60に挿入して弁座部材40をバルブハウジング60に組み付けると、フェール弁弁体61は、内周が弁座部材40におけるフランジ40bとバルブハウジング60の図5中上端内周とで挟持されて固定されるともに、外周側がバルブハウジング60に設けた環状のフェール弁弁座60eに初期撓みが与えられた状態で着座し、環状窓60aを閉塞する。このフェール弁弁体61は、ポート60bを通じて環状窓60a内に作用する圧力が開弁圧に達すると撓んで、環状窓60aを開放してポート60bを伸側排出通路Eeおよび圧側排出通路Epへ連通させるようになっており、このフェール弁弁体61とフェール弁弁座60eとでフェール弁6を形成している。
また、弁収容筒40aをバルブハウジング60に挿入して弁座部材40をバルブハウジング60に組み付けると、バルブハウジング60に設けた切欠溝60cが弁収容筒40aに設けた透孔40cに対向して、伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpがポート60bを通じて弁収容筒40a内に連通される。
弁座部材40の図5中上方には、環状であってフランジ40bの図5中上端に当接する弁固定部材36が積層されており、さらに、弁固定部材36の図5中上方には電磁弁収容筒30内に収容されるソレノイドSolが配置されていて、電磁弁収容筒30にピストン保持部材3を螺着して一体化する際に、バルブハウジング60、フェール弁弁体61、弁座部材40、弁固定部材36およびソレノイドSolが電磁弁収容筒30とピストン保持部材3に挟持されて固定される。なお、弁固定部材36には、弁座部材40のフランジ40bに当接しても、弁固定部材36の内周側の空間が弁座部材40の外周側の空間に連通できるように切欠溝36aが設けられている。この連通は、切欠溝36aではなく、ポートなどの孔で行うようにしてもよい。
図1に示すように、ソレノイドSolは、巻線42と巻線42に通電するハーネスHとをモールド樹脂で一体化した有頂筒状のモールドステータ43と、有頂筒状であってモールドステータ43の内周に嵌合される第一固定鉄心44と、モールドステータ43の図1中下端に積層される環状の第二固定鉄心45と、第一固定鉄心44と第二固定鉄心45との間に介装されて磁気的な空隙を形成するフィラーリング46と、第一固定鉄心44と第二固定鉄心45の内周側に軸方向移動可能に配置された筒状の可動鉄心47と、可動鉄心47の内周に固定されるシャフト48とを備えて構成されており、巻線42に通電することによって、可動鉄心47を吸引してシャフト48に図1中下方向きの推力を与えることができるようになっている。
さらに、図5に示すように、弁座部材40内には、電磁弁弁体41が摺動自在に挿入されている。電磁弁弁体41は、詳しくは、弁座部材40における弁収容筒40a内に摺動自在に挿入される小径部41aと、小径部41aの図5中上方側である反弁座部材側に設けられて弁収容筒40aには挿入されない大径部41bと、小径部41aと大径部41bとの間に設けた環状の凹部41cと、大径部41bの反弁座部材側端の外周に設けたフランジ状のばね受部41dと、電磁弁弁体41の先端から後端へ貫通する連絡路41eと、連絡路41eの途中に設けたオリフィス41fとを備えて構成されている。
また、電磁弁弁体41にあっては、上述のように、凹部41cを境にして反弁座部材側の外径を小径部41aより大径とした大径部41bが形成されており、この大径部41bの図5中下端に制御弁弁座40dに対向する着座部41gを備え、電磁弁弁体41が弁座部材40に対して軸方向へ移動することで着座部41gが制御弁弁座40dに離着座するようになっている。つまり、電磁弁弁体41と弁座部材40とを備えて電磁圧力制御弁4が構成されており、着座部41gが制御弁弁座40dに着座すると電磁圧力制御弁4が閉弁するようになっている。
また、弁座部材40のフランジ40bとばね受部41dとの間には、電磁弁弁体41を弁座部材40から離間する方向へ附勢するコイルばね37が介装されており、このコイルばね37の附勢力に対して対抗する推力を発揮するソレノイドSolが設けられている。したがって、電磁弁弁体41は、コイルばね37によって常に弁座部材40から離間する方向へ附勢されており、ソレノイドSolからのコイルばね37に対抗する推力が作用しないと、弁座部材40から最も離間する位置に位置決められる。なお、この場合、コイルばね37を利用して、電磁弁弁体41を弁座部材40から離間させる方向へ附勢するようにしているが、コイルばね37以外にも附勢力を発揮することができる弾性体を使用することができる。
そして、電磁弁弁体41は、弁座部材40に対して最も離間すると、透孔40cに小径部41aを対向させて透孔40cを閉塞し、ソレノイドSolに通電して弁座部材40に対して最も離間する位置から弁座部材側へ所定量移動させると、常に、凹部41cを透孔40cに対向させて透孔40cを開放するようになっている。
電磁弁弁体41が透孔40cを開放し、着座部41gが制御弁弁座40dから離座すると透孔40cが電磁弁弁体41の凹部41cおよび弁固定部材36に設けた切欠溝36aを通じて伸側排出通路Eeおよび圧側排出通路Epに連通されるようになっており、ソレノイドSolの推力を調節することで、電磁弁弁体41を弁座部材40側へ附勢する力をコントロールすることができ、電磁圧力制御弁4の上流の圧力の作用とコイルばね37による電磁弁弁体41を図5中において押し上げる力がソレノイドSolによる電磁弁弁体41を押し下げる力を上回ると電磁圧力制御弁4は開弁して、電磁圧力制御弁4の上流側の圧力をソレノイドSolの推力に応じて制御することができる。そして、電磁圧力制御弁4の上流は、調整通路Pcを介して伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpに通じているので、この電磁圧力制御弁4によって伸側背圧室Ceまたは圧側背圧室Cpの圧力を制御することができる。
本実施の形態において、電磁圧力制御弁4は、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpの圧力を最大に制御したハードモードと、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpの圧力を最低に制御したソフトモードとの間で、無段階に調節できるようになっている。そして、伸側背圧室Ceの圧力を調節することで、この伸側背圧室Ceの圧力に起因する伸側荷重を制御できる。同様に、圧側背圧室Cpの圧力を調節することで、この圧側背圧室Cpの圧力に起因する圧側荷重を制御でき、また、圧側背圧室Cpの圧力を調節して圧側スプール23が圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側へ撓ませる撓み量を可変にできるので、弁体間隙間aの開口量を可変にできる。つまり、本実施の形態において、圧側スプール23と、圧側背圧室Cpと、電磁圧力制御弁4とを備えて、弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aが構成されている。
また、電磁圧力制御弁4で圧側背圧室Cpの圧力を高めると、圧側スプール23による圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側に附勢する力が大きくなるので、圧側第二弁体21が下方に撓む。当該撓みにより圧側第二弁体21を弁座1dに着座する圧側第一弁体2に当接させ、弁体間隙間aと伸側室R1との連通を遮断する圧力に圧側背圧室Cpの圧力を調節した状態をミディアムモードとすると、ミディアムモードからハードモードでは、弁体間隙間aと伸側室R1との連通が遮断された状態に維持される。
また、電磁圧力制御弁4の下流は、伸側排出通路Eeおよび圧側排出通路Epに通じており、電磁圧力制御弁4を通過した作動油は、緩衝器Dの伸長作動時には低圧側の圧側室R2へ、緩衝器Dの圧縮作動時には低圧側の伸側室R1へ排出されることになる。よって、調整通路Pcは、上記した環状溝3e、ポート3f、横孔3g、ポート60b、切欠溝60c、収容部Lの一部によって形成される。
また、電磁圧力制御弁4は、ソレノイドSolへ通電できないフェール時には、弁座部材40における透孔40cを電磁弁弁体41における小径部41aで閉塞する遮断ポジションを備えて、圧力制御弁としてだけではなく、開閉弁としても機能する。フェール弁6は、ポート60bに通じる環状窓60aを開閉するようになっていて、その開弁圧が電磁圧力制御弁4の制御可能な上限圧を超える圧力に設定されており、電磁圧力制御弁4を迂回してポート60bを伸側排出通路Eeおよび圧側排出通路Epに連通することができるようになっているので、電磁圧力制御弁4の上流側の圧力が制御上限圧を超えるような場合、フェール弁6が開弁して伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpの圧力をフェール弁6の開弁圧に制御できるようになっている。したがって、たとえば、フェール時において電磁圧力制御弁4が遮断ポジションをとっている場合には、伸側背圧室Ceおよび圧側背圧室Cpの圧力はフェール弁6により制御されることになる。
さらに、電磁弁弁体41は、弁座部材40の弁収容筒40a内に挿入されると、弁収容筒40a内であって透孔40cより先端側に空間Kを形成する。この空間Kは、電磁弁弁体41に設けた連絡路41eおよびオリフィス41fを介して電磁弁弁体41外に連通されている。これにより、電磁弁弁体41が弁座部材40に対して図5中上下方向である軸方向に移動する際、上記空間Kがダッシュポットとして機能して、電磁弁弁体41の急な変位を抑制するとともに、電磁弁弁体41の振動的な動きを抑制することができる。
つづいて、本発明の一実施の形態に係るバルブであるピストンバルブV1を備える緩衝器Dの作動について説明する。
ロッドDrがシリンダDcに進入する緩衝器Dの圧縮作動時において、ピストンバルブV1で加圧される圧側室R2の圧力が圧側通路1bを通じて圧側第一弁体2を図1〜3中上方に撓ませるように作用する。これに対して、圧側第一弁体2は、圧側第一弁体2自体が持つばね反力で弁座1dに着座する位置へ戻ろうとする。他方、圧側第二弁体21は、圧側背圧室Cpの圧力に起因する圧側荷重を受けて圧側第一弁体2側に附勢されている。
また、圧側室R2内の作動油は、圧側逆止弁Tpを押し開いて圧側圧力導入通路Ipを通過し、圧側パイロットオリフィスPpを通って調整通路Pcへ流れる。この調整通路Pcには、電磁圧力制御弁4が設けてあり、電磁圧力制御弁4のソレノイドSolに通電して、調整通路Pcの上流側の圧力を制御してやれば、圧側背圧室Cpの圧力を所望の圧力に制御することができる。
ソフトモードでは、電磁圧力制御弁4で圧側背圧室Cpの圧力が低く調節されており、圧側スプール23による圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側に附勢する力が小さい。
このため、ピストン速度が低く、圧側第一弁体2が開弁しない圧側低速領域では、弁座1dに着座している圧側第一弁体2に圧側第二弁体21が当接せず、弁体間隙間aと伸側室R1との連通が許容された状態となるので、縮小される圧側室R2の作動油が弁体間隙間aと切欠2bによるオリフィスを通って拡大する伸側室R1に移動し、緩衝器Dは、ソフトモードで、弁体間隙間aと切欠2bの抵抗に起因する圧側低速減衰力を発揮する。
これに対して、電磁圧力制御弁4で圧側背圧室Cpの圧力を高めたミディアムモードからハードモードにかけての圧側低速領域では、圧側第二弁体21が圧側第一弁体2側に撓んで弁体間隙間aと伸側室R1との連通が遮断された状態となるので、縮小される圧側室R2の作動油が切欠2bによるオリフィスを通って拡大する伸側室R1に移動し、緩衝器Dは、切欠2bの抵抗に起因する圧側低速減衰力を発揮する。つまり、弁体間隙間aと切欠2bの両方を移動可能なソフトモードと比較して、ミディアムモードからハードモードにかけては、作動油が圧側室R2から伸側室R1に移動するための流路面積が弁体間隙間a分狭くなるので、ソフトモードと比較して大きな圧側低速減衰力を発揮できるようになる。
圧縮作動時においてピストン速度が高くなる圧側中高速領域では、作動油が圧側第一弁体2を押し撓ませて、圧側通路1bを縮小される圧側室R2から拡大する伸側室R1へ移動する。ソフトモードでは、圧側第一弁体2が図1〜3中上側に撓んで圧側第二弁体21に当接するまでの間、圧側通路1b側から受ける圧側室R2の圧力によって圧側第一弁体2を撓ませようとする力と、圧側第一弁体2自体が持つ撓み量に応じたばね反力とがバランスするように撓んで圧側通路1bを開放する。
また、ソフトモードにおいて、圧側第一弁体2が圧側第二弁体21に当接した後、及び、圧側第二弁体21が圧側第一弁体2に当接するミディアムモードからハードモードにかけて、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21は、圧側通路1b側から受ける圧側室R2の圧力によって圧側第一弁体2及び圧側第二弁体21を撓ませようとする力と、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21自体が持つ撓み量に応じたばね反力及び圧側荷重とがバランスするように撓んで圧側通路1bを開放することになる。
このため、電磁圧力制御弁4で圧側背圧室Cpの圧力を調節することで、圧側荷重を所望の荷重に制御し、これにより圧側第一弁体2の開度を制御することができる。具体的には、圧側背圧室Cpの圧力を低く調節すれば圧側荷重が小さくなり、圧側第一弁体2の開度を大きくできるので、圧側第一弁体2による抵抗が小さくなり、当該抵抗に起因する緩衝器Dの圧側中高速減衰力を小さくできる。反対に、圧側背圧室Cpの圧力を高く調節すれば圧側荷重が大きくなり、圧側第一弁体2の開度を小さくできるので、圧側第一弁体2による抵抗が小さくなり、当該抵抗に起因する緩衝器Dの圧側中高速減衰力を大きくできる。
上記した調整通路Pcを通過した作動油は、逆止弁34を押し開いて圧側排出通路Epを介して低圧側の伸側室R1へ排出される。なお、圧側パイロットオリフィスPpは、作動油の通過の際に抵抗を与えて圧力損失をもたらすので、作動油が流れている状態では、調整通路Pcの下流では、圧側室R2よりも低圧となるため、伸側排出通路Eeに設けた逆止弁35は開かず閉塞されたままとなる。
また、圧側圧力導入通路Ipは、伸側背圧室Ceに通じるだけでなく、連通路33を介して圧側背圧室Cpに通じており、緩衝器Dの圧縮作動時において圧側背圧室Cp内の圧力が伸側室R1よりも高くなるので、伸側圧力導入通路Ieが伸側逆止弁Teによって閉塞されたままとなる。
つづいて、ロッドDrがシリンダDcから退出する緩衝器Dの伸長作動時において、ピストンバルブV1で加圧される伸側室R1の圧力が伸側通路1aを通じて伸側弁体5を図1,3中下方に撓ませるように作用する。これに対して、伸側弁体5は、伸側弁体5自体が持つばね反力で弁座1cに着座する位置へ戻ろうとするとともに、伸側背圧室Ceの圧力に起因する伸側荷重を受けてバルブディスク1側に附勢されている。
また、伸側室R1内の作動油は、伸側逆止弁Teを押し開いて伸側圧力導入通路Ieを通過し、伸側パイロットオリフィスPeを通って調整通路Pcへ流れる。この調整通路Pcには、電磁圧力制御弁4が設けてあり、電磁圧力制御弁4のソレノイドSolに通電して、調整通路Pcの上流側の圧力を制御してやれば、伸側背圧室Ceの圧力を所望の圧力に制御することができる。
伸側圧力導入通路Ieは、作動油の流れに抵抗を与えないように配慮されているので、ソフトモードでは、圧側背圧室Cpの圧力は伸側室R1の圧力と同じになり、圧側スプール23による圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側に附勢する力が生じないので、弁体間隙間aと伸側室R1との連通が許容された状態に維持される。
このため、ピストン速度が低く、伸側弁体5が開弁しない伸側低速領域では、縮小される伸側室R1の作動油が弁体間隙間aと切欠2bによるオリフィスを通って拡大する圧側室R2に移動するので、緩衝器Dは、ソフトモードで、弁体間隙間aと切欠2bの抵抗に起因する伸側低速減衰力を発揮する。
また、ミディアムモードからハードモードにかけての伸側低速領域でも、縮小される伸側室R1の作動油が弁体間隙間aと切欠2bによるオリフィスを通って拡大する圧側室R2に移動するので、緩衝器Dは、弁体間隙間aと切欠2bの抵抗に起因する伸側低速減衰力を発揮する。
伸長作動時においてピストン速度が高くなる伸側中高速領域では、作動油が伸側弁体5を押し撓ませて、伸側通路1aを縮小される伸側室R1から拡大する圧側室R2へ移動する。伸側弁体5は、伸側通路1a側から受ける伸側室R1の圧力によって伸側弁体5を撓ませようとする力と、伸側弁体5自体が持つ撓み量に応じたばね反力及び伸側荷重とがバランスするように撓んで伸側通路1bを開放することになる。
このため、電磁圧力制御弁4で伸側背圧室Ceの圧力をソフトモードからハードモードの間で調節することで、伸側荷重を所望の荷重に制御し、これにより伸側弁体5の開度を制御することができる。具体的には、伸側背圧室Ceの圧力を低く調節すれば伸側荷重が小さくなり、伸側弁体5の開度を大きくできるので、伸側弁体5による抵抗が小さくなり、当該抵抗に起因する緩衝器Dの伸側中高速減衰力を小さくできる。反対に、伸側背圧室Ceの圧力を高く調節すれば伸側荷重が大きくなり、伸側弁体5の開度を小さくできるので、伸側弁体5による抵抗が大きくなり、当該抵抗に起因する緩衝器Dの伸側中高速減衰力を大きくできる。
上記した調整通路Pcを通過した作動油は、逆止弁35を押し開いて伸側排出通路Eeを介して低圧側の圧側室R2へ排出される。なお、伸側パイロットオリフィスPeは、作動油の通過の際に抵抗を与えて圧力損失をもたらし、作動油が流れている状態では、調整通路Pcの下流では、伸側室R1よりも低圧となるため、圧側排出通路Epに設けた逆止弁34は開かず閉塞されたままとなる。
また、伸側圧力導入通路Ieは、圧側背圧室Cpに通じるだけでなく、連通路33を介して伸側背圧室Ceにも通じており、緩衝器Dの伸長作動時において伸側背圧室Ce内の圧力が圧側室R2よりも高くなるので、圧側圧力導入通路Ipが圧側逆止弁Tpによって閉塞されたままとなる。
本実施の形態における緩衝器Dの伸長作動時と圧縮作動時において、ピストン速度を、低速領域と、中高速領域とに区画しているが、各領域の閾値はそれぞれ任意に設定することが可能である。
つづいて、本実施の形態に係るバルブであるピストンバルブV1と、当該ピストンバルブV1を備える緩衝器Dの作用効果について説明する。
車両用の緩衝器Dにあっては、伸長作動時の伸側減衰力を圧縮作動時の圧側減衰力に比して大きくする必要があり、片ロッド型に設定される緩衝器Dでは伸側室R1の圧力を受ける受圧面積がバルブディスク1の断面積からロッド部材31の断面積を除いた面積となることもあって、伸長作動時における伸側室R1の圧力は、圧縮作動時における圧側室R2の圧力に比して非常に大きくする必要がある。
これに対して本実施の形態の緩衝器Dにあっては、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpとが等圧である場合に、伸側弁体5を附勢する伸側荷重が圧側第一弁体2や圧側第二弁体21を附勢する圧側荷重よりも大きくしてある。また、本発明では、伸側スプール51を用いることで、伸側スプール51を用いずに伸側弁体5の背面側に伸側背圧室Ceの圧力を作用させるだけの構造に比較して、伸側スプール51の伸側背圧室Ceの圧力を受ける受圧面積を伸側弁体5の背面面積よりも大きく稼ぐことができ、伸側弁体5に対して大きな伸側荷重を作用させることができる。さらに、伸側スプール51と圧側スプール23を用いることで、伸側荷重と圧側荷重の設計自由度も向上する。
よって、上記構成を備える緩衝器Dにあっては、伸長作動時において伸側減衰力を調整するために伸側荷重を非常に大きくする必要がある場合に、伸側背圧室Ceの圧力が小さくとも大きな伸側荷重を出力させるように設定することができ、大型なソレノイドSolを使用せずとも伸側減衰力の制御幅を確保することができる。
また、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpの圧力制御をそれぞれ独立した弁体を駆動して行うのではなく、圧側荷重に比して伸側荷重を大きくすることで伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpの圧力を連通して制御しても伸側減衰力の制御幅を確保することができるので、電磁圧力制御弁4には一つの電磁弁弁体41を設ければ足り、その構造は非常に簡単となり、コストも低減される。
以上より、電磁圧力制御弁4におけるソレノイドSolを小型化することができることに加え、電磁圧力制御弁4の構造も簡単となり、緩衝器Dのピストン部へ適用しても緩衝器Dが大型化されない。よって、上記緩衝器Dによれば、緩衝器Dの構造が簡単となって小型化でき、車両への搭載性の悪化を招くこともなく、ソレノイドSolが伸側減衰力を大きくするうえで大きな推力を発揮しなくて済むために、減衰力を大きくする場合の消費電力を小さくして省電力化することができる。
また、伸側スプール51の伸側背圧室Ceの圧力を受ける受圧面積を圧側スプール23の圧側背圧室Cpの圧力を受ける受圧面積よりも大きくしたので、容易に伸側荷重を圧側荷重に比して大きくすることができる。
また、伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpをそれぞれ圧側抵抗要素および伸側抵抗要素を介して連通路33で連通するようにしてあり、圧側圧力導入通路Ipはほとんど抵抗なく伸側背圧室Ceに圧側室R2から作動油を導入するので、緩衝器Dが伸長作動から圧縮作動へ切り換わる際に、伸側背圧室Ce内へ圧側室R2内の圧力が速やかに導入され、伸側スプール51が伸側背圧室Ce内の圧力とばね部材53の附勢によって伸側弁体5を押圧して当該伸側弁体5を弁座1cへ速やかに着座させて伸側通路1aを閉鎖することができる。伸側圧力導入通路Ieもほとんど抵抗なく圧側背圧室Cpに伸側室R1から作動油を導入するので、反対に、緩衝器Dが圧縮作動から伸長作動へ切り換わる際に、圧側背圧室Cp内へ伸側室R1内の圧力が速やかに導入され、圧側スプール23が圧側背圧室Cp内の圧力とばね部材25の附勢によって圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側に押圧することができる。
また、伸側逆止弁Teにおける逆止弁弁体である環状板26および圧側逆止弁Tpにおける逆止弁弁体である環状板54が経年劣化で、対応する圧側チャンバ24および伸側チャンバ52との間に隙間が生じたとしても、伸側抵抗要素が伸側圧力導入通路Ieおよび圧側背圧室Cpの下流側に設けられ、圧側抵抗要素が圧側圧力導入通路Ipおよび伸側背圧室Ceの下流側に設けられているので、伸側圧力導入通路Ieおよび圧側圧力導入通路Ipを通過する流量が変化しても、減衰力制御および伸縮切り換わり時の閉弁動作に影響を与えることもない。
また、ロッドDrの外周側に、伸側通路1aと圧側通路1bとを備えたバルブディスク1と、バルブディスク1に積層された伸側弁体5、圧側第一弁体2及び圧側第二弁体21と、筒状であって内周に伸側スプール51が摺動自在に挿入されるとともに伸側背圧室Ceを形成する伸側チャンバ52と、筒状であって内周に圧側スプール23が摺動自在に挿入されるとともに圧側背圧室Cpを形成する圧側チャンバ24とを装着するとともに、上記伸側チャンバ52に圧側圧力導入通路Ipを設け、圧側チャンバ24に伸側圧力導入通路Ieを設けるようにしたので、緩衝器Dのピストン部に減衰力調整に要する各部材を集中配置することができる。
さらに、伸側スプール51の伸側弁体5側への附勢と圧側圧力導入通路Ipを開閉する圧側逆止弁Tpにおける逆止弁弁体としての環状板54の附勢とを一つのばね部材53で行い、圧側スプール23の圧側第二弁体21側への附勢と伸側圧力導入通路Ieを開閉する伸側逆止弁Teにおける逆止弁弁体としての環状板26の附勢とを一つのばね部材25で行うようにしたので、一つのばね部材53,25にて逆止弁Te,Tpとスプール51,23の戻り側への復元を行うことができ、部品点数を削減することができる。
また、緩衝器Dは、ロッドDrに、先端に設けられてバルブディスク1、伸側弁体5、圧側第一弁体2、圧側第二弁体21、伸側チャンバ51および圧側チャンバ23が外周に装着される保持軸3aと、保持軸3aの先端から開口する縦孔3dと、保持軸3aに設けられて縦孔3d内に設けた連通路33に通じる伸側抵抗要素としての伸側パイロットオリフィスPeおよび圧側抵抗要素としての圧側パイロットオリフィスPpと、内部に設けられて縦孔3dに通じて電磁圧力制御弁4を収容する収容部Lと、連通路33を収容部Lに連通する調整通路Pcと、収容部Lを伸側室R1に連通する圧側排出通路Epとを設け、縦孔3d内に挿入されて外周に設けた環状溝32aで縦孔3d内に伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpとを連通する連通路33を形成するとともに内周に伸側排出通路Eeを形成するセパレータ32を備えるので、無理なく、ロッドDrに電磁圧力制御弁4を収容するとともに、電磁圧力制御弁4とは軸方向にずらしてロッドDrの外周に伸側背圧室Ceと圧側背圧室Cpとを設けることができる。
さらに、電磁圧力制御弁4が非通電時に調節通路Pcを閉じるとともに通電時に圧力制御を行うよう設定され、調整通路Pcの途中に設けられて電磁圧力制御弁4を迂回するフェール弁6を備え、フェール弁6の開弁圧を電磁圧力制御弁4による最大制御圧力より大きくしたので、フェール時には、伸側荷重と圧側荷重が最大となり、緩衝器Dは、もっとも大きな減衰力を発揮して、フェール時にあっても車体姿勢を安定させることができる。
なお、電磁圧力制御弁4が遮断ポジションをとる際に、電磁弁弁体41の小径部41aを透孔40cに対向させて透孔40cを閉塞して閉弁するようになっているが、完全に、透孔40cを閉塞せずに遮断ポジションにて凹部41cを少しし透孔40cに対向させるなどして絞り弁として機能させることも可能である。このようにすることで、フェール時の緩衝器Dの減衰特性において、ピストン速度が低い領域にて電磁圧力制御弁4における遮断ポジション絞り弁の特性を付加することができ、フェール時にあっても車両における乗り心地を向上させることができる。
さらに、電磁圧力制御弁4は、筒状であって内外を連通する透孔40cを有して調整通路Pcの一部を形成する弁収容筒40aと弁収容筒40aの端部に設けられた環状の制御弁弁座40dとを備えた弁座部材40と、弁収容筒40a内に摺動自在に挿入される小径部41aと、大径部41bと、当該小径部41aと当該大径部41bとの間に設けられて透孔40cに対向可能な凹部41cと、大径部41bの端部を制御弁弁座40dに離着座させる電磁弁弁体41とを備え、透孔40cに小径部41aを対向させることで調整通路Pcを遮断する。よって、電磁弁弁体41を弁座部材40から抜け出る方向へ圧力が作用する受圧面積は、制御弁弁座40dの内径を直径とする円の面積から小径部41aの外径を直径とする円の面積を引いた面積となって、非常に受圧面積を小さくすることができるとともに、開弁時の流路面積を大きくすることができる。そのため、必要なソレノイドSolの推力が小さくてすみ、電磁弁弁体41の移動量も小さくてすむので、電磁弁弁体41の動きが安定する。また、小径部41aの外周を透孔40cに対向させて透孔40cを閉塞するから遮断ポジションにあっては、上流側から圧力を受けても閉弁したままとなり、フェール弁6のみを有効とすることができる。
また、本実施の形態において、弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aは、圧側第二弁体21の反圧側第一弁体側で中間間座20よりも外周に当接する圧側スプール23と、内部圧力で上記圧側スプール23を上記圧側第一弁体2側に附勢する圧側背圧室Cpと、この圧側背圧室Cpの内部圧力を制御する電磁圧力制御弁4とを備えて構成されている。弁体間隙間aの開口量を変更する目的のみであれば、圧側スプール23を直接ソレノイドSolで駆動するとしても推力の小さなソレノイドを採用することができる。しかし、このようにすると、本実施の形態のように、減衰力もソレノイドSolで調節する場合、推力の大きなソレノイドを採用する必要が生じ、ピストンバルブV1が大径化する不具合が生じる。これに対して本実施の形態においては、圧側背圧室Cpの圧力を電磁圧力制御弁4で調節し、圧側第一弁体2や圧側第二弁体21に作用する圧側荷重を制御しているので、一つのソレノイドSolで弁体間隙間aの開口量と減衰力の調整をしたとしても、小型のソレノイドSolを採用できる。
また、本実施の形態において、ピストンバルブV1は、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21との間に介装される中間間座20を備え、圧側第一弁体2と圧側第二弁体21との間で中間間座20の外周に弁体間隙間aを形成するとともに、圧側第一弁体2に形成されて圧側通路1bと弁体間隙間aとを連通する孔2aと、圧側第二弁体21を圧側第一弁体2側に附勢して弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aとを備えている。よって、この変更手段Aで弁体間隙間aの開口量を変更することで低速減衰力を可変にできる。また、弁体間隙間aの開口量を大きくして、ソフトモードでの低速減衰力を小さくしたとしても、ミディアムモードからハードモードでは弁体間隙間aと伸側室R1との連通を遮断することができるので、減衰力可変幅を大きくすることが可能となる。
なお、本実施の形態において、圧側通路1bを開閉する構成にのみ本発明を具現化しているが、伸側通路1aを開閉する構成に本発明を具現化するとしてもよく、両方に具現化するとしてもよい。
また、本実施の形態において、圧側第一弁体2の外周部にオリフィスを形成するための切欠2bを設けているが、この圧側第一弁体2が着座する弁座1dに打刻や溝を設け、当該打刻や溝によりオリフィスを形成するとしてもよい。また、伸側弁体5の外周部に切欠を設けたり、この伸側弁体5の着座する弁座1cに打刻や溝を設けたりして、切欠、打刻、溝によりオリフィスを形成するとしてもよいが、切欠や打刻、溝を必ずしも設けなくてもよい。
また、本実施の形態において、本発明に係るバルブは、ピストンバルブV1であるが、緩衝器が、例えば、特開2013−177976号公報に開示のようなユニフロー型の緩衝器であって、図6に示すように、シリンダDcと、シリンダDcに出入りするロッドDrと、このロッドDrの先端部に保持されるピストンバルブV2と、シリンダDcの反ロッド側端に固定されるベースバルブV3と、シリンダDc内に形成されてピストンバルブV2で区画される伸側室R1及び圧側室R2と、シリンダDc外に形成されてベースバルブV3で圧側室R2と区画されるリザーバR3と、伸側室R1とリザーバR3とを連通する排出通路8と、この排出通路8の途中に設けられる減衰バルブV4とを備えている場合、本発明に係るバルブが減衰バルブV4として利用されるとしてもよい。
このようなユニフロー型の緩衝器において、ピストンバルブV2は、圧側室R2から伸側室R1に移動する作動油の流れのみを許容し、ベースバルブV3は、リザーバR3から圧側室R2に移動する作動油の流れのみを許容している。そして、緩衝器の伸長作動時には、縮小される伸側室R1の作動油が排出通路8を通ってリザーバR3に移動し、ロッド退出体積分に相当する量の作動油がベースバルブV3を通過してリザーバR3から拡大する圧側室R2に移動する。反対に緩衝器の圧縮作動時には、縮小される圧側室R2の作動油がピストンバルブV2を通過して拡大する伸側室R1に移動するとともに、ロッド進入体積分に相当する量の作動油が排出通路8を通って伸側室R1からリザーバR3に排出される。
図7に示すように、減衰バルブV4は、一実施の形態のピストンバルブV1と異なり、伸側室R1とリザーバR3とをバルブディスク100で区画するものの、ピストンバルブV1と同様に、二つの室を区画するバルブディスク100と、このバルブディスク100に形成されて当該バルブディスク100で区画される室を連通する通路101と、バルブディスク100に積層されて通路101を開閉する環板状の第一弁体200と、この第一弁体200の反バルブディスク側に積層されて外径が第一弁体200の外径よりも小さい環状の中間間座201と、この中間間座201の反バルブディスク側に積層されて外径が中間間座201の外径よりも大きい環板状の第二弁体202と、第一弁体200と第二弁体202との間で中間間座201の外周に形成される弁体間隙間aと、第一弁体200に形成されて通路101と弁体間隙間aとを連通する孔200aと、第二弁体202を第一弁体200側に附勢して弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aとを備えている。
上記構成によれば、緩衝器の伸長作動時にも圧縮作動時にも作動油が減衰バルブV4を通過して伸側室R1からリザーバR3に移動するので、伸長作動時と圧縮作動時の両方で弁体間隙間aの開口量を変更することにより低速減衰力を調節できる。さらに、弁体間隙間aを閉じることができるので、減衰力可変幅を大きくできる。
また、本実施の形態においても、一実施の形態と同様に、変更手段Aは、第二弁体202の反第一弁体側で中間間座201よりも外周に当接するスプール203と、内部圧力で第二弁体202を第一弁体200側に附勢する背圧室Cと、この背圧室Cの内部圧力を制御する図示しない電磁圧力制御弁とを備えるとともに、詳細に図示しないが、伸側室R1側からの圧力を電磁圧力制御弁に導く圧力導入通路Iと、背圧室Cに接続されて上記電磁圧力制御弁が設けられる調整通路と、電磁制御弁を通過した作動油をリザーバR3側に排出する排出通路とを備えているが、この場合においても、弁体間隙間aの開口量を変更する変更手段Aの構成はこの限りではない。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
a 弁体間隙間
A 変更手段
C 背圧室
Cp 圧側背圧室(背圧室)
R1 伸側室(一実施の形態における一方室、他の実施の形態における他方室)
R2 圧側室(一実施の形態における他方室)
R3 リザーバ(他の実施の形態における一方室)
V1 ピストンバルブ(バルブ)
V4 減衰バルブ(バルブ)
1,100 バルブディスク
1b 圧側通路(通路)
2 圧側第一弁体(第一弁体)
2a,200a 孔
4 電磁圧力制御弁
20,201 中間間座
21 圧側第二弁体(第二弁体)
23 圧側スプール(スプール)
101 通路
200 第一弁体
202 第二弁体
203 スプール

Claims (3)

  1. 一方室と他方室とを区画するバルブディスクと、このバルブディスクに形成されて上記一方室と上記他方室とを連通する通路と、上記バルブディスクに積層されて上記通路を開閉する環板状の第一弁体と、この第一弁体の反バルブディスク側に積層されて外径が上記第一弁体の外径よりも小さい環状の中間間座と、この中間間座の反バルブディスク側に積層されて外径が上記中間間座の外径よりも大きい環板状の第二弁体と、上記第一弁体と上記第二弁体との間で上記中間間座の外周に形成される弁体間隙間と、上記第一弁体に形成されて上記通路と上記弁体間隙間とを連通する孔と、上記第二弁体を上記第一弁体側に附勢して上記弁体間隙間の開口量を変更する変更手段とを備えることを特徴とするバルブ。
  2. 上記変更手段は、内部圧力で上記第二弁体を上記第一弁体側に附勢する背圧室と、この背圧室の上記内部圧力を制御する電磁圧力制御弁とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  3. 上記変更手段は、上記第二弁体の反第一弁体側で上記中間間座よりも外周に当接するスプールと、内部圧力で上記スプールを上記第一弁体側に附勢する背圧室と、この背圧室の上記内部圧力を制御する電磁圧力制御弁とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
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