JP2016098903A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無段変速機の伝達要素の滑りを抑制すると共に燃費を向上する。
【解決手段】油圧制御回路内の油路における屈曲点iの形状を用いて算出した、変速前と変速後とにおける屈曲点iの圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)を、オイルポンプの各負荷map(Ne1,Plmagari1(i)),map(Ne2,Plmagari2(i))分に換算し、この各負荷の差分を複数の屈曲点i毎に算出して合算することで、変速中のオイルポンプの総負荷変動TPLmagariを算出することができる。変速中の油路における屈曲点iの圧力損失を置き換えた総負荷変動TPLmagariを用いてCVT入力トルクをより高い精度で算出することができる。よって、無段変速機の伝動ベルトの滑りを抑制又は防止すると共に車両の燃費を向上することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた形式の無段変速機を備える車両の制御装置に関するものである。
プーリ間に伝達要素(例えばベルト、チェーン)が巻き掛けられた形式の無段変速機が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたベルト式の無段変速機がそれである。このような無段変速機では、例えばエンジンにより回転駆動されるオイルポンプが発生した作動油圧を調圧した油圧(例えばライン圧)を元圧として各プーリへ供給される各プーリ油圧によって変速制御やベルト挟圧力制御が行われる。又、このベルト挟圧力制御では、ベルトが滑らない範囲でベルト挟圧力を小さくすることが好ましいとされている。特許文献1には、エンジントルクからオイルポンプロストルクを差し引いて算出した無段変速機入力トルクを用いることで、エンジントルクをそのまま用いることよりも、無段変速機における伝達トルクに精度良く対応した過不足のないベルト挟圧力を得る為の目標油圧を設定することが開示されている。
特開平2−236052号公報
ところで、無段変速機への入力トルクをより高い精度で算出することができれば、ベルトが滑らない範囲でベルト挟圧力をより小さくすることができ、ベルト挟圧力の低減に伴うオイルポンプロストルクの低減によってエンジンの燃費を向上することが可能となる。無段変速機への入力トルクをより高い精度で算出する手段として、ベルト挟圧力を得る為の油圧を調圧する油圧制御回路内の油路における圧力損失を考慮することが考えられる。しかしながら、油路の形状に起因する圧力損失の算出には、油路の形状(例えば屈曲状態等の諸元)や油路を流通するオイル特性(例えば粘性抵抗係数等の諸元)などを把握する必要があるが、圧力損失を計測することが非常に困難である為、正確な諸元を求めるのが困難であった。その為、油路の形状に起因する圧力損失の算出が困難であった。尚、上述したような課題は未公知である。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、無段変速機の伝達要素の滑りを抑制又は防止すると共に燃費を向上することができる車両の制御装置を提供することにある。
前記目的を達成する為の第1の発明の要旨とするところは、(a) 駆動力源と、プライマリプーリとセカンダリプーリと前記各プーリに巻き掛けられた伝達要素とを有して前記駆動力源の動力を駆動輪側へ伝達する無段変速機と、前記駆動力源により回転駆動されることで作動油圧を発生するオイルポンプと、前記オイルポンプが発生した作動油圧を調圧した油圧を元圧として前記各プーリへ各プーリ油圧を供給する油圧制御回路とを備えた車両において、前記各プーリと前記伝達要素との間の挟圧力を制御する前記プーリ油圧を調圧する為の指令信号を前記油圧制御回路へ出力する、車両の制御装置であって、(b) 前記挟圧力を制御する前記プーリ油圧が流通する前記油圧制御回路内の油路における屈曲点での半径と長さと屈曲角度とを用いて、前記無段変速機の変速前と変速後とにおける前記屈曲点の圧力損失をそれぞれ算出し、(c) 前記各圧力損失を前記元圧にそれぞれ換算した後、前記換算した元圧に基づいて前記変速前と前記変速後とにおける前記屈曲点の前記各圧力損失に応じた前記オイルポンプの負荷分をそれぞれ算出し、(d) 前記変速後における前記負荷分から前記変速前における前記負荷分を減算することで、前記屈曲点の前記オイルポンプの変速前後負荷変動を算出し、(e) 前記変速前後負荷変動を複数の前記屈曲点毎に算出し、前記複数の屈曲点毎の前記変速前後負荷変動を合算することで、前記屈曲点での前記オイルポンプの総負荷変動を算出し、(f) 前記駆動力源の出力トルクから減算する所定トルクに加えて、更に前記総負荷変動を前記駆動力源の出力トルクから減算することで、前記無段変速機の入力トルクを算出し、(g) 前記無段変速機の入力トルクに基づいて前記挟圧力を制御する前記プーリ油圧の指示値を算出することにある。
このようにすれば、挟圧力を制御するプーリ油圧が流通する油圧制御回路内の油路における屈曲点の形状(半径、長さ、屈曲角度)を用いて算出した、無段変速機の変速前と変速後とにおける屈曲点の各圧力損失を、変速前と変速後とにおける屈曲点のオイルポンプの各負荷分に換算し、この各負荷の差分を複数の屈曲点毎に算出して合算することで、変速中のオイルポンプの総負荷変動を算出することができる。この変速中のオイルポンプの総負荷変動は、変速中の油路における屈曲点の圧力損失と見なすことができるので、屈曲点の形状で油路の形状に起因する圧力損失を近似することができる。このように、変速中の油路における屈曲点の圧力損失を容易に算出することができ、この圧力損失を置き換えたオイルポンプ負荷(総負荷変動)を用いて無段変速機への入力トルクをより高い精度で算出することができる。従って、伝達要素が滑らない範囲で挟圧力をより小さくすることができる。よって、無段変速機の伝達要素の滑りを抑制又は防止すると共に燃費を向上することができる。
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。 車両に備えられた油圧制御回路のうちで無段変速機の変速制御などに関連する油圧回路図である。 無段変速機の変速中に屈曲点の圧力損失を考慮することで、燃料噴射量を低減する燃費向上処理の流れを説明する為の図である。 ベルト挟圧力を制御するセカンダリ圧が流通する油圧制御回路内の油路における屈曲点の一例を示す図である。 屈曲点iでの油路の形状の一例を示す図である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわち無段変速機の伝動ベルトの滑りを抑制又は防止すると共に燃費を向上する為の制御作動を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、走行用の駆動力源としてのエンジン12と、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間に設けられた動力伝達装置16とを備えている。動力伝達装置16は、非回転部材としてのハウジング17内において、エンジン12に連結された流体式伝動装置としての公知のトルクコンバータ18、トルクコンバータ18に連結されたタービン軸20、タービン軸20に連結された前後進切替装置22、前後進切替装置22に連結された入力軸24、入力軸24に連結された無段変速機26、無段変速機26に連結された出力軸28、減速歯車装置30、差動歯車装置32等を備えている。このように構成された動力伝達装置16において、エンジン12の動力(特に区別しない場合にはトルクや力も同義)は、トルクコンバータ18、前後進切替装置22、無段変速機26、減速歯車装置30、差動歯車装置32等を順次介して、左右の駆動輪14へ伝達される。
トルクコンバータ18は、エンジン12に連結されたポンプ翼車18p、及びタービン軸20に連結されたタービン翼車18tを備えている。ポンプ翼車18pには、無段変速機26を変速制御したり、無段変速機26におけるベルト挟圧力を発生させたり、後述する前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1の各々の作動を切り替えたり、動力伝達装置16の各部に潤滑油を供給したりする為の作動油圧をエンジン12により回転駆動されることにより発生する機械式のオイルポンプ34が連結されている。
前後進切替装置22は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置22p、前進用クラッチC1、及び後進用ブレーキB1を備えている。遊星歯車装置22pのサンギヤ22sはタービン軸20に連結され、遊星歯車装置22pのキャリア22cは入力軸24に連結され、遊星歯車装置22pのリングギヤ22rは後進用ブレーキB1を介してハウジング17に選択的に連結されている。又、キャリア22cとサンギヤ22sとは前進用クラッチC1を介して選択的に連結される。前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は、公知の油圧式摩擦係合装置である。このように構成された前後進切替装置22では、前進用クラッチC1が係合されると共に後進用ブレーキB1が解放されると、前進用の動力伝達経路が成立(形成)させられる。又、後進用ブレーキB1が係合されると共に前進用クラッチC1が解放されると、後進用の動力伝達経路が成立させられる。又、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切替装置22は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)とされる。
無段変速機26は、入力軸24に設けられた有効径が可変のプライマリプーリ36と、出力軸28に設けられた有効径が可変のセカンダリプーリ38と、それら各プーリ36,38の間に巻き掛けられた伝達要素としての伝動ベルト40とを備え、それら各プーリ36,38と伝動ベルト40との間の摩擦力を介してエンジン12の動力を駆動輪14側へ伝達する。
プライマリプーリ36は、入力軸24に固定された固定シーブ36aと、入力軸24に対して軸回りの相対回転不能且つ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ36bと、それら各シーブ36a,36bの間のV溝幅を変更する為のプライマリプーリ36におけるプライマリ推力Win(=プライマリ圧Pin×受圧面積Ain)を付与する油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ36cとを備えている。又、セカンダリプーリ38は、出力軸28に固定された固定シーブ38aと、出力軸28に対して軸回りの相対回転不能且つ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ38bと、それら各シーブ38a,38bの間のV溝幅を変更する為のセカンダリプーリ38におけるセカンダリ推力Wout(=セカンダリ圧Pout×受圧面積Aout)を付与する油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ38cとを備えている。プライマリ圧Pinは油圧シリンダ36cへ供給される油圧であり、セカンダリ圧Poutは油圧シリンダ38cへ供給される油圧である。各油圧Pin,Poutは、各々、可動シーブ36b,38bを固定シーブ側36a,38aへ押圧する推力Win,Woutを付与するプーリ油圧である。
無段変速機26では、プライマリ圧Pin及びセカンダリ圧Poutが油圧制御回路50(図2参照)によって各々調圧制御されることにより、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々制御される。これにより、各プーリ36,38のV溝幅が変化して伝動ベルト40の掛かり径(有効径)が変更され、変速比(ギヤ比)γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が変化させられると共に、伝動ベルト40が滑りを生じないように各プーリ36,38と伝動ベルト40との間の摩擦力(すなわち挟圧力;以下ベルト挟圧力という)が制御される。つまり、プライマリ圧Pin(プライマリ推力Winも同意)及びセカンダリ圧Pout(セカンダリ推力Woutも同意)が各々制御されることで、伝動ベルト40の滑りが防止されつつ実変速比γが目標変速比γtgtとされる。
車両10には、例えば無段変速機26の変速制御を行う車両10の制御装置を含む電子制御装置60が備えられている。電子制御装置60は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置60は、エンジン12の出力制御、無段変速機26のベルト挟圧力制御を含む変速制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用、油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置60には、車両10が備える各種センサ(例えば各種回転速度センサ70,72,74,76、アクセル開度センサ78、スロットルセンサ80、油温センサ82など)による検出信号に基づく各種実際値(例えばエンジン回転速度Ne、タービン回転速度Nt、入力軸回転速度Nin、車速Vに対応する出力軸回転速度Nout、アクセル開度θacc、スロットル弁開度θth、油圧制御回路50内の作動油の温度である作動油温THoilなど)が、それぞれ供給される。又、電子制御装置60からは、車両10に設けられた各装置(例えばエンジン12、油圧制御回路50など)に各種出力信号(例えばエンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Se、無段変速機26の変速等に関する油圧制御の為の油圧制御指令信号Scvt、前進用クラッチC1や後進用ブレーキB1の係合作動に関する油圧制御の為の油圧制御指令信号Scltなど)が供給される。油圧制御指令信号Scvtは、例えばプライマリ圧Pinを制御する油圧制御回路50内のリニアソレノイドバルブSLPを駆動する為の指令信号、セカンダリ圧Poutを制御する油圧制御回路50内のリニアソレノイドバルブSLSを駆動する為の指令信号、ライン油圧Plを制御する油圧制御回路50内のリニアソレノイドバルブSLTを駆動する為の指令信号などである。又、電子制御装置60は、例えば出力軸回転速度Noutと入力軸回転速度Ninとに基づいて無段変速機26の実変速比γ(=Nin/Nout)を算出する。
図2は、車両10に備えられた油圧制御回路50のうちで無段変速機26の変速制御などに関連する油圧回路図である。図2において、油圧制御回路50は、例えばオイルポンプ34、プライマリ圧Pinを調圧するプライマリ圧コントロールバルブ52、セカンダリ圧Poutを調圧するセカンダリ圧コントロールバルブ54、ライン油圧Plを調圧するプライマリレギュレータバルブ56、モジュレータ油圧Pmを調圧するモジュレータバルブ58、リニアソレノイドバルブSLP、リニアソレノイドバルブSLS、リニアソレノイドバルブSLT等を備えている。ライン油圧Plは、オイルポンプ34が発生した作動油圧を元圧として、プライマリレギュレータバルブ56によりリニアソレノイドバルブSLTの出力油圧である制御油圧Psltに基づいて調圧された油圧である。モジュレータ油圧Pmは、制御油圧Pslt、リニアソレノイドバルブSLPの出力油圧である制御油圧Pslp、及びリニアソレノイドバルブSLSの出力油圧である制御油圧Pslsの各元圧となるものであって、ライン油圧Plを元圧としてモジュレータバルブ58により一定圧に調圧された油圧である。
図2の如く構成されたプライマリ圧コントロールバルブ52は、例えば制御油圧Pslpをパイロット圧として受け入れることで、入力ポート52iに入力されたライン油圧Plを調圧制御して出力ポート52oから油圧シリンダ36cへ供給する。このように、油圧制御回路50は、ライン油圧Plを元圧としてプライマリプーリ36へプライマリ圧Pinを供給する。又、図2の如く構成されたセカンダリ圧コントロールバルブ54は、例えば制御油圧Pslsをパイロット圧として受け入れることで、入力ポート54iに入力されたライン油圧Plを調圧制御して出力ポート54oから油圧シリンダ38cへ供給する。このように、油圧制御回路50は、ライン油圧Plを元圧としてセカンダリプーリ38へセカンダリ圧Poutを供給する。
図1に戻り、電子制御装置60はエンジン出力制御手段すなわちエンジン出力制御部62、及び無段変速機制御手段すなわち無段変速機制御部64を備えている。エンジン出力制御部62は、例えばアクセル開度θaccに応じた駆動力(駆動トルク)を得る為の目標エンジントルクTetgtを設定し、その目標エンジントルクTetgtが得られるように、スロットル信号や噴射信号や点火時期信号などのエンジン出力制御指令信号Seをそれぞれスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置へ出力する。
無段変速機制御部64は、例えば無段変速機26のベルト滑りが発生しないようにしつつ無段変速機26の目標変速比γtgtを達成するように、プライマリ圧Pinの目標値(以下、目標プライマリ圧Pintgtという)と、セカンダリ圧Poutの目標値(以下、目標セカンダリ圧Pouttgt)とを決定し、目標プライマリ圧Pintgtと目標セカンダリ圧Pouttgtとに各々対応する油圧制御指令信号Scvtを油圧制御回路50へ出力する。
具体的には、無段変速機制御部64は、アクセル開度Accをパラメータとする車速Vと無段変速機26の目標入力軸回転速度Nintgtとの予め実験的に或いは設計的に求められて記憶された(すなわち予め定められた)公知の関係(変速マップ)に実際の車速V及びアクセル開度Accで示される車両状態を適用することで目標入力軸回転速度Nintgtを設定する。無段変速機制御部64は、その目標入力軸回転速度Nintgtに基づいて目標変速比γtgt(=Nintgt/Nout)を算出する。上記変速マップは、例えば運転性(動力性能)と燃費性(燃費性能)とを両立させる為の変速条件に相当するもので、車速Vが小さくアクセル開度Accが大きい程、大きな変速比γとなる目標入力軸回転速度Nintgtが設定される。
無段変速機制御部64は、例えば次式(1)に示すような予め定められた制御式から、無段変速機26の入力トルクTin(以下、CVT入力トルクTinという)に基づいて目標セカンダリ圧Pouttgtを算出する。次式(1)において、SF1は安全代であり、αは各プーリ36,38のシーブ角であり、μは伝動ベルト40のエレメントと各プーリ36,38とにおける金属間摩擦係数であり、Rinは実変速比γから一意的に算出されるプライマリプーリ36におけるシーブ36a,36bのベルト掛かり径であり、Aoutはセカンダリプーリ38における油圧シリンダ38cの受圧面積である(以上、図2参照)。次式(1)の制御式は、例えばベルト滑りを発生させず且つ不必要に大きくならないベルト挟圧力を一対のプーリ36,38に発生させる為の制御条件に相当するものである。従って、目標セカンダリ圧Pouttgtは、ベルト挟圧力に対応するベルト挟圧指示値である。
Pouttgt = (Tin+SF1)×cosα/(2×μ×Rin×Aout) …(1)
無段変速機制御部64は、例えばスロットル弁開度θthをパラメータとするエンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの予め定められた公知の関係(エンジントルクマップ)に実際のスロットル弁開度θth及びエンジン回転速度Neを適用することでエンジントルクTeの推定値(以下、推定エンジントルクTep)を算出する。推定エンジントルクTepはエンジン発生トルクに相当するものである。推定エンジントルクTepから所定トルクTpre分を減算したロス分減算後エンジントルクTe0(=Tep−Tpre)に、トルクコンバータ18のトルク比t(=タービントルクTt/ポンプトルクTp)を乗じたトルク(=Te0×t)がCVT入力トルクTinとなる。但し、便宜上、本実施例ではトルク比tの乗算を省略し、ロス分減算後エンジントルクTe0をそのままCVT入力トルクTinとして取り扱う。上記所定トルクTpreは、例えばエンジントルクTeのうちで無段変速機26側へ流れないトルクであって、駆動用とは別の用途に用いられるトルク分であり、車両10の走行状態などに基づく予め定められたトルク分である。上記所定トルクTpreは、例えばエンジン12により回転駆動されるオルタネータのトルク(以下、オルタトルクという)、無段変速機26の変速が行われていない定常走行時におけるオイルポンプ34の駆動に伴う損失トルク(以下、O/Pロストルクという)、イナーシャトルク分などである。
無段変速機制御部64は、目標セカンダリ圧Pouttgtに基づいて目標セカンダリ推力Wouttgt(=Pouttgt×Aout)を算出する。無段変速機制御部64は、目標変速比γtgtと目標変速比γtgtを実現する為の推力比τ(=Wout/Win)との予め定められた関係(推力比マップ)に目標変速比γtgtを適用することで推力比τを算出する。無段変速機制御部64は、その推力比τと目標セカンダリ推力Wouttgtとに基づいて目標プライマリ推力Wintgt(=Wouttgt/τ)を算出する。無段変速機制御部64は、目標プライマリ推力Wintgtに基づいて目標プライマリ圧Pintgt(=Wintgt/Ain)を算出する。Ainはプライマリプーリ36における油圧シリンダ36cの受圧面積である。
無段変速機制御部64は、例えば目標プライマリ圧Pintgtが得られるリニアソレノイドバルブSLPを駆動する為の指令信号と、目標セカンダリ圧Pouttgtが得られるリニアソレノイドバルブSLSを駆動する為の指令信号とを決定し、それら各指令信号を油圧制御指令信号Scvtとして油圧制御回路50へ出力する。油圧制御回路50は、その油圧制御指令信号Scvtに従って、リニアソレノイド弁SLPを作動させてプライマリ圧Pinを調圧すると共に、リニアソレノイド弁SLSを作動させてセカンダリ圧Poutを調圧する。
ここで、油圧制御回路50では、油路の形状に起因する圧力損失が発生する。この油圧制御回路50内の圧力損失は、例えば油路の屈曲点における圧力損失であり、無段変速機26の変速中に増加する。この屈曲点の圧力損失が増加すると、オイルポンプ34の負荷が増大する。オイルポンプ34の負荷変動分を更に推定エンジントルクTepから減算することで、ロス分減算後エンジントルクTe0(CVT入力トルクTin)が低減させられる。これにより、目標セカンダリ圧Pouttgt(ベルト挟圧指示値)を低減することができ、その結果として、O/Pロストルク、ベルトフリクション、エンジントルクTeが低減されて、燃費を向上することができる。
図3は、無段変速機26の変速中に屈曲点の圧力損失を考慮することで、燃料噴射量を低減する燃費向上処理の流れを説明する為の図である。図3において、「ECU計算フロー」は電子制御装置60の制御作動の流れを示しており、「実現象フロー」は「ECU計算フロー」の各制御作動に対応する実際の現象を示している。「ECU計算フロー」の[1]において、目標セカンダリ圧Pouttgt(ベルト挟圧指示値)の計算に必要なロス分減算後エンジントルクTe0(CVT入力トルクTin)を低減する。「実現象フロー」の[1]'では、CVT入力トルクTinは、推定エンジントルクTepから所定トルクTpre(オルタトルク、O/Pロストルク(定常走行時)、イナーシャ項)分が減算され、更に屈曲点の圧力損失のオイルポンプ34の負荷換算分が減算された値とされる。「ECU計算フロー」の[2]において、CVT入力トルクTinの低減に伴って、指示値としての目標セカンダリ圧Pouttgt、目標プライマリ圧Pintgt、目標ライン油圧Pltgtが低減される。「実現象フロー」の[2]'では、実セカンダリ圧Pout、実プライマリ圧Pin、実ライン油圧Plが低減される。「ECU計算フロー」の[3]において、所定トルクTpre分に含まれるO/Pロストルクが低減される。「実現象フロー」の[3]'では、実O/Pロストルクや実ベルトフリクションが低減される。「ECU計算フロー」の[4]において、エンジントルクTeを計算する上でのO/Pロストルクが低減される。「実現象フロー」の[4]'では、必要駆動力に対して、発生するエンジントルクTeが低減される。「ECU計算フロー」の[5]において、エンジントルクTeを計算する上での要求トルクが低減される。「実現象フロー」の[5]'では、実エンジントルクTeが低減される。「ECU計算フロー」の[6]において、燃料噴射量の指示値が低減される。「実現象フロー」の[6]'では、燃料噴射量が低減される。
上述した屈曲点の圧力損失のオイルポンプ34の負荷換算分(すなわちオイルポンプ34の総屈曲点損失負荷であるオイルポンプ34の総負荷変動)の算出手順を以下に詳細に説明する。
図4は、ベルト挟圧力を制御するセカンダリ圧Poutが流通する油圧制御回路50内の油路(すなわちセカンダリ圧コントロールバルブ54とセカンダリプーリ38の油圧シリンダ38cとの間の油路)における屈曲点の一例を示す図である。図4において、屈曲点はn箇所あり、セカンダリ圧コントロールバルブ54から順に屈曲点1、屈曲点2、・・・屈曲点nが存在している。セカンダリ圧コントロールバルブ54からi番目の屈曲点を屈曲点iとする。
図5は、屈曲点iでの油路の形状の一例を示す図である。図5において、lは屈曲点iの長さであり、dは油路の内径であり、rは屈曲点iでの半径であり、θは屈曲点iの屈曲角度であり、uは屈曲点iでの作動油の流速である。長さl、内径d、半径r、屈曲角度θは、各屈曲点iの設計諸元値であり、予め定められている。
図1に戻り、電子制御装置60は圧力損失算出手段すなわち圧力損失算出部66を更に備えている。圧力損失算出部66は、屈曲点iでの半径rと長さlと屈曲角度θとを用いて、無段変速機26の変速前と変速後とにおける屈曲点iの圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)をそれぞれ算出する。具体的には、圧力損失算出部66は、次式(2),(3),(4)に示すような予め定められた計算式から、変速前の流速u1と変速後の流速u2とに基づいて、変速前屈曲点iの圧力損失Pmagari1(i)と変速後屈曲点iの圧力損失Pmagari2(i)とを算出する。次式(2),(3),(4)において、ζは損失係数であり、λ1は変速前の管摩擦係数であり、λ2は変速後の管摩擦係数であり、ρ1は変速前の流体密度であり、ρ2は変速後の流体密度である。管摩擦係数λ1,λ2と流体密度ρ1,ρ2とは、例えば各々作動油温THoilによって変化させられる値であり、作動油温THoilとの関係(マップ)が予め定められている。
Figure 2016098903
圧力損失算出部66は、次式(5),(6),(7),(8)に示すような予め定められた計算式から、変速前の流速u1と変速後の流速u2とを算出する。すなわち、次式(5)に示すように、屈曲点iの直ぐ上流の油圧Pout(i-1)から圧力損失Pmagari1(i)を減算することで、屈曲点iの直ぐ下流の油圧Pout(i)が算出される。又、次式(6)に示すように、油圧Pout(i-1)の初期値Pout(0)はライン油圧Plである。又、油圧Pout(i)は次式(7)でも表される。従って、次式(5),(7)から変速前の流速u1を算出することができる。そして、その算出した変速前の流速u1を用いて次式(8)から変速後の流速u2を算出することができる。次式(8)において、accは変速中の流速加速度であって、予め定められた設計諸元値である。又、Δtは屈曲点iにおける作動油の通過時間であり、長さlを流速u1にて除算することで算出される。
Figure 2016098903
圧力損失算出部66は、各圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)をライン油圧Plにそれぞれ換算した後、その換算したライン油圧Plに基づいて変速前と変速後とにおける屈曲点iの各圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)に応じたオイルポンプ34の負荷分をそれぞれ算出する。具体的には、圧力損失算出部66は、次式(9),(10)に示すような予め定められた計算式から、各圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)に基づいて各ライン圧変換値Plmagari1(i),Plmagari2(i)を算出する。次式(9),(10)において、a,bは予め定められた油圧制御回路50の油路内圧のライン油圧換算調圧係数である。圧力損失算出部66は、ライン油圧Plとエンジン回転速度Neとオイルポンプ34の負荷との予め定められた関係(オイルポンプ負荷マップ)に各ライン圧変換値Plmagari1(i),Plmagari2(i)及びエンジン回転速度Neを適用することで、上記オイルポンプ34の負荷である変速前と変速後とにおける各屈曲点負荷map(Ne1,Plmagari1(i)),map(Ne2,Plmagari2(i))を算出する。上記オイルポンプ負荷マップでは、例えば各ライン圧変換値Plmagari1(i),Plmagari2(i)が大きい程、又エンジン回転速度Neが高い程、大きな各屈曲点負荷map(Ne1,Plmagari1(i)),map(Ne2,Plmagari2(i))が定められている。
Figure 2016098903
圧力損失算出部66は、次式(11)に示すように、変速後における屈曲点負荷map(Ne2,Plmagari2(i))分から変速前における屈曲点負荷map(Ne1,Plmagari1(i))分を減算することで、屈曲点iのオイルポンプ34の変速前後負荷変動である変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)を算出する。又、圧力損失算出部66は、変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)をなまし処理して、なまし処理後の変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~を算出する。このなまし処理は、例えば作動油の粘性による応答遅れを反映させる為の処理である。
Figure 2016098903
圧力損失算出部66は、なまし処理後の変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~を複数の屈曲点i毎に算出する。圧力損失算出部66は、それら複数の屈曲点i毎の変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~を合算することで、セカンダリ圧Poutが流通する油圧制御回路50内の油路における屈曲点iでの変速中のオイルポンプ34の総負荷変動TPLmagariを算出する。
無段変速機制御部64は、エンジントルクTeから減算する所定トルクTpreに加えて、更に総負荷変動TPLmagariをエンジントルクTeから減算することで、CVT入力トルクTin(=推定エンジントルクTep−所定トルクTpre−総負荷変動TPLmagari)を算出する。無段変速機制御部64は、前記式(1)に示す制御式からCVT入力トルクTinに基づいて、ベルト挟圧力を制御するセカンダリ圧Poutの指示値である目標セカンダリ圧Pouttgtを算出する。
図6は、電子制御装置60の制御作動の要部すなわち無段変速機26の伝動ベルト40の滑りを抑制又は防止すると共に燃費を向上する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば繰り返し実行される。
図6において、先ず、無段変速機制御部64に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S10において、例えば推定エンジントルクTepが算出される。次いで、圧力損失算出部66に対応するS20において、例えばn箇所ある屈曲点iにおいて「i=1」とされ、総負荷変動TPLmagariの算出において「TPLmagari=0」とされる。次いで、圧力損失算出部66に対応するS30において、例えば手順[1]−[6]に従って、屈曲点iにおける変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~が算出される。すなわち、手順[1],[2]にて、前記式(3),(4)に示す計算式を用いて変速前屈曲点iの圧力損失Pmagari1(i)と変速後屈曲点iの圧力損失Pmagari2(i)とが算出される。手順[3],[4]にて、前記式(9),(10)に示す計算式を用いて各圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)の各ライン圧変換値Plmagari1(i),Plmagari2(i)が算出される。手順[5],[6]にて、前記式(11)に示す計算式を用いて変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)が算出され、その変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)がなまし処理されて、なまし処理後の変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~が算出される。次いで、圧力損失算出部66に対応するS40において、例えば現在の総負荷変動TPLmagariに変速前後屈曲点負荷変動dTPLmagari(i)~が加算されて、総負荷変動TPLmagariが更新される。次いで、圧力損失算出部66に対応するS50において、例えばn箇所ある屈曲点iにおいて「i=n」であるか否かが判定される。このS50の判断が否定される場合は圧力損失算出部66に対応するS60において、例えば屈曲点iにおいて「i=i+1」とされる。このS60の後は上記S30に戻される。一方で、上記S50の判断が肯定される場合は無段変速機制御部64に対応するS70において、例えば無段変速機26のアップシフトを実施しているか否かが判定される。このS70の判断が肯定される場合は無段変速機制御部64に対応するS80において、例えば安全代SFを変更するか否かが判定される。安全代SFは例えば駆動輪14側からの入力に対してベルト滑りを防止する為のマージンであり、所定の条件に基づいてベルト滑りの可能性が低いと判断されると、安全代SFが小さい側に変更される。このS80の判断が肯定される場合は無段変速機制御部64に対応するS90において、例えば安全代SF1の値が安全代SF2(<SF1)の値に更新される。上記S80の判断が否定される場合は無段変速機制御部64に対応するS100において、例えば総負荷変動TPLmagariの値が零とされる。上記S70の判断が否定される場合は無段変速機制御部64に対応するS110において、例えば無段変速機26のダウンシフトを実施しているか否かが判定される。上記S110の判断が肯定される場合は無段変速機制御部64に対応するS120において、例えば安全代SFを変更するか否かが判定される。このS120の判断が肯定される場合は無段変速機制御部64に対応するS130において、例えば安全代SF1の値が安全代SF3(<SF1)の値に更新される。上記S110の判断が否定されるか或いは上記S120の判断が否定される場合は無段変速機制御部64に対応するS140において、例えば総負荷変動TPLmagariの値が零とされる。上記S90、S100、S130、或いはS140に次いで、無段変速機制御部64に対応するS150において、例えばCVT入力トルクTin(=推定エンジントルクTep−オルタトルク−O/Pロストルク(定常走行時)−イナーシャ項−総負荷変動TPLmagari)が算出される。次いで、無段変速機制御部64に対応するS160において、例えば目標セカンダリ圧Pouttgt(ベルト挟圧指示値)(=(CVT入力トルクTin+SF1)×cosα/(2×μ×Rin×Aout))が算出される。
上述のように、本実施例によれば、ベルト挟圧力を制御するセカンダリ圧Poutが流通する油圧制御回路50内の油路における屈曲点iの形状(半径r、長さl、屈曲角度θ)を用いて算出した、無段変速機26の変速前と変速後とにおける屈曲点iの圧力損失Pmagari1(i),Pmagari2(i)を、変速前と変速後とにおける屈曲点iのオイルポンプ34の各負荷map(Ne1,Plmagari1(i)),map(Ne2,Plmagari2(i))分に換算し、この各負荷の差分を複数の屈曲点i毎に算出して合算することで、変速中のオイルポンプ34の総負荷変動TPLmagariを算出することができる。この変速中のオイルポンプ34の総負荷変動TPLmagariは、変速中の油路における屈曲点iの圧力損失と見なすことができるので、屈曲点iの形状で油路の形状に起因する圧力損失を近似することができる。このように、変速中の油路における屈曲点iの圧力損失を容易に算出することができ、この圧力損失を置き換えたオイルポンプ負荷(総負荷変動TPLmagari)を用いてCVT入力トルクTinをより高い精度で算出することができる。従って、伝動ベルト40が滑らない範囲でベルト挟圧力をより小さくすることができる。よって、無段変速機26の伝動ベルト40の滑りを抑制又は防止すると共に車両10の燃費を向上することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、セカンダリ圧Poutが流通する油圧制御回路50内の油路における屈曲点iでの変速中のオイルポンプ34の総負荷変動TPLmagariを算出したが、この態様に限らない。例えば、総負荷変動TPLmagariには、プライマリ圧Pinやライン油圧Plが流通する油圧制御回路50内の油路における屈曲点での変速中のオイルポンプ34の負荷変動等を含んでも良い。
また、前述の実施例における図6のフローチャートにおいて、S30における手順[6]のなまし処理を実行しなくても本発明は成立させられる。又、S80−S100やS120,S130が備えられなくても本発明は成立させられる。このように、各ステップは差し支えのない範囲で適宜変更することができる。
また、前述の実施例では、前記駆動力源として、エンジン12を例示したが、この態様に限らない。例えば、前記駆動力源は、内燃機関等のガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が用いられるが、電動機等の他の原動機をエンジン12と組み合わせて採用することもできる。又、エンジン12の動力は、トルクコンバータ18を介して、無段変速機26へ伝達されたが、この態様に限らない。例えば、トルクコンバータ18に替えて、トルク増幅作用のない流体継手(フルードカップリング)などの他の流体式伝動装置が用いられても良い。或いは、この流体式伝動装置は必ずしも設けられなくても良い。又、無段変速機26の伝達要素として、伝動ベルト40を例示したが、この態様に限らない。例えば、伝達要素は、伝動チェーンであっても良い。この場合、無段変速機はチェーン式無段変速機となるが、広義には、ベルト式無段変速機の概念にチェーン式無段変速機を含んでも良い。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:エンジン(駆動力源)
14:駆動輪
26:無段変速機
34:オイルポンプ
36:プライマリプーリ
38:セカンダリプーリ
40:伝動ベルト(伝達要素)
50:油圧制御回路
60:電子制御装置(制御装置)

Claims (1)

  1. 駆動力源と、プライマリプーリとセカンダリプーリと前記各プーリに巻き掛けられた伝達要素とを有して前記駆動力源の動力を駆動輪側へ伝達する無段変速機と、前記駆動力源により回転駆動されることで作動油圧を発生するオイルポンプと、前記オイルポンプが発生した作動油圧を調圧した油圧を元圧として前記各プーリへ各プーリ油圧を供給する油圧制御回路とを備えた車両において、前記各プーリと前記伝達要素との間の挟圧力を制御する前記プーリ油圧を調圧する為の指令信号を前記油圧制御回路へ出力する、車両の制御装置であって、
    前記挟圧力を制御する前記プーリ油圧が流通する前記油圧制御回路内の油路における屈曲点での半径と長さと屈曲角度とを用いて、前記無段変速機の変速前と変速後とにおける前記屈曲点の圧力損失をそれぞれ算出し、
    前記各圧力損失を前記元圧にそれぞれ換算した後、前記換算した元圧に基づいて前記変速前と前記変速後とにおける前記屈曲点の前記各圧力損失に応じた前記オイルポンプの負荷分をそれぞれ算出し、
    前記変速後における前記負荷分から前記変速前における前記負荷分を減算することで、前記屈曲点の前記オイルポンプの変速前後負荷変動を算出し、
    前記変速前後負荷変動を複数の前記屈曲点毎に算出し、前記複数の屈曲点毎の前記変速前後負荷変動を合算することで、前記屈曲点での前記オイルポンプの総負荷変動を算出し、
    前記駆動力源の出力トルクから減算する所定トルクに加えて、更に前記総負荷変動を前記駆動力源の出力トルクから減算することで、前記無段変速機の入力トルクを算出し、
    前記無段変速機の入力トルクに基づいて前記挟圧力を制御する前記プーリ油圧の指示値を算出することを特徴とする車両の制御装置。
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