JP2016098292A - ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避し、効率的にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法を提供する。【解決手段】ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法において、前記重縮合反応帯域に導入する前に、トリエチルアミンを有機溶媒と配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製する、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法に関する。
ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体は、その高い耐衝撃性、耐薬品性、及び難燃性等の優れた性質から注目されており、電気・電子機器分野、自動車分野等の様々な分野における幅広い利用が期待されている。特に、携帯電話、モバイルパソコン、デジタルカメラ、ビデオカメラ、電動工具などの筐体、及びその他の日用品への利用が広がっている。
代表的なポリカーボネートとして、原料の二価フェノールが2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[通称:ビスフェノールA]であるホモポリカーボネートが一般的に用いられる。このホモポリカーボネートの難燃性や耐衝撃性等の物性を改良するために、ホモポリカーボネートにポリオルガノシロキサンを共重合させたポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体が知られている。
上記ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体としては、界面重合法により製造する方法が知られている。
代表的なポリカーボネートとして、原料の二価フェノールが2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[通称:ビスフェノールA]であるホモポリカーボネートが一般的に用いられる。このホモポリカーボネートの難燃性や耐衝撃性等の物性を改良するために、ホモポリカーボネートにポリオルガノシロキサンを共重合させたポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体が知られている。
上記ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体としては、界面重合法により製造する方法が知られている。
一般に、界面重合法によりポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する場合には、原料の二価フェノール、カーボネート前駆体及びポリオルガノシロキサンを重合触媒、アルカリ性水溶液及び有機溶媒の存在下で反応させるが、重合触媒として、第三級アミンを使用している。第三級アミンとしては、トリエチルアミン(TEA)が好ましい。
重合触媒は、反応の均一性を高めるために溶媒で希釈してから重縮合反応に用いることが好ましい。また、TEAは危険物第4類の引火性液体(第1石油類:非水溶性液体)である。そのため、消防法上の観点から、TEAを非危険物の溶媒で希釈して取り扱うことが好ましい。
TEAの希釈溶媒としては、水及び有機溶媒のうちいずれも使用できるが、反応の均一性を向上させ、得られるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の透明性を高める観点から、塩化メチレンを使用することが好ましい。
特許文献1には重合触媒としてTEA/塩化メチレン溶液を使用することが記載されているが、希釈方法についての記載はない。
重合触媒は、反応の均一性を高めるために溶媒で希釈してから重縮合反応に用いることが好ましい。また、TEAは危険物第4類の引火性液体(第1石油類:非水溶性液体)である。そのため、消防法上の観点から、TEAを非危険物の溶媒で希釈して取り扱うことが好ましい。
TEAの希釈溶媒としては、水及び有機溶媒のうちいずれも使用できるが、反応の均一性を向上させ、得られるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の透明性を高める観点から、塩化メチレンを使用することが好ましい。
特許文献1には重合触媒としてTEA/塩化メチレン溶液を使用することが記載されているが、希釈方法についての記載はない。
TEAに塩化メチレンを加えて予め撹拌槽等により混合してTEA/塩化メチレン溶液を調製し、得られたTEA/塩化メチレン溶液を重縮合反応帯域に供給して重縮合反応を行う場合や、前記TEA/塩化メチレン溶液を前記撹拌槽等からタンク等に移送して保管した後に重縮合反応帯域に供給して重縮合反応を行う場合に、重縮合後に得られる重縮合反応液の分離工程や洗浄工程等を含む処理工程において有機相と水相の分離不良を起こして製造上問題となる。
本発明は、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避し、効率的にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法を提供する。
本発明は、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避し、効率的にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法を提供する。
本発明者らは、重合触媒を特定の条件下で溶媒を用いて希釈してから重縮合反応に用いることにより上記課題が解決することを見出した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[10]に関する。
[1]ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法において、前記重縮合反応帯域に導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製する、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[2]トリエチルアミンと有機溶媒との混合をラインミキサーを用いて行う、上記[1]に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[3]前記有機溶媒が塩化メチレンである、上記[1]または[2]に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[4]前記重縮合反応帯域が複数の反応帯域からなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[5]前記重縮合反応帯域は、有機溶媒とアルカリ性化合物水溶液との存在下において、ポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサンとを反応させる第一反応帯域と、前記第一反応帯域から得られた反応液、二価フェノールのアルカリ水溶液、分子量調節剤、及びアルカリ水溶液を導入して重縮合反応液を得る第二反応帯域とを有し、前記トリエチルアミン溶液を第一反応帯域の前に導入する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[6]前記ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量が5000未満である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[7]前記二価フェノールが、下記一般式(1)で表わされる二価フェノールである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、または−CO−を示す。a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数である。]
[8]前記ポリオルガノシロキサンが、下記一般式(2)、(3)及び/又は(4)で表わされるポリオルガノシロキサンである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[式中、R3〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、複数のR3〜R6は、互いに同一であっても異なっていても良い。Yは−R7O−、−R7COO−、−R7NH−、−R7NR8−、−COO−、−S−、−R7COO−R9−O−、または−R7O−R10−O−を示し、複数のYは、互いに同一であっても異なっていても良い。前記R7は、単結合、直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキレン基、アリール置換アルキレン基、置換または無置換のアリーレン基、またはジアリーレン基を示す。R8は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R9は、ジアリーレン基を示す。R10は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基、又はジアリーレン基を示す。Zは、水素原子又はハロゲン原子を示し、複数のZは、互いに同一であっても異なっていても良い。βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基、又はジカルボン酸若しくはジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示す。pとqはそれぞれ1以上の整数であり、pとqの和は20〜500であり、nは20〜500の平均繰り返し数を示す。]
[9]前記二価フェノールがビスフェノールAである、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[10]前記アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液である、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[10]に関する。
[1]ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法において、前記重縮合反応帯域に導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製する、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[2]トリエチルアミンと有機溶媒との混合をラインミキサーを用いて行う、上記[1]に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[3]前記有機溶媒が塩化メチレンである、上記[1]または[2]に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[4]前記重縮合反応帯域が複数の反応帯域からなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[5]前記重縮合反応帯域は、有機溶媒とアルカリ性化合物水溶液との存在下において、ポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサンとを反応させる第一反応帯域と、前記第一反応帯域から得られた反応液、二価フェノールのアルカリ水溶液、分子量調節剤、及びアルカリ水溶液を導入して重縮合反応液を得る第二反応帯域とを有し、前記トリエチルアミン溶液を第一反応帯域の前に導入する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[6]前記ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量が5000未満である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[7]前記二価フェノールが、下記一般式(1)で表わされる二価フェノールである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[8]前記ポリオルガノシロキサンが、下記一般式(2)、(3)及び/又は(4)で表わされるポリオルガノシロキサンである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[9]前記二価フェノールがビスフェノールAである、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
[10]前記アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液である、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
本発明によれば、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避し、効率的にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造することができる。
本発明のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法は、ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法において、前記重縮合反応帯域に導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製する。
以下、本発明のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法について詳述する。
以下、本発明のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法について詳述する。
[トリエチルアミン溶液の調製]
本発明においては、重縮合反応帯域に重合触媒であるトリエチルアミンを導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製することを特徴とする。トリエチルアミンを有機溶媒と混合することで消防法上の問題を解消する。また、重縮合反応帯域に導入する前にトリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合することで、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避することができる。これに対し、トリエチルアミンと有機溶媒とを予め撹拌槽等において混合したトリエチルアミン溶液や、タンク等で保管したトリエチルアミン溶液を重縮合反応に用いた場合には上記処理工程における有機相と水相との分離不良を引き起こす。
上記配管内での混合は好ましくは撹拌下で行い、任意のラインミキサー、例えばスタティックミキサーを用いて行うことができる。
本発明においては、重縮合反応帯域に重合触媒であるトリエチルアミンを導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製することを特徴とする。トリエチルアミンを有機溶媒と混合することで消防法上の問題を解消する。また、重縮合反応帯域に導入する前にトリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合することで、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避することができる。これに対し、トリエチルアミンと有機溶媒とを予め撹拌槽等において混合したトリエチルアミン溶液や、タンク等で保管したトリエチルアミン溶液を重縮合反応に用いた場合には上記処理工程における有機相と水相との分離不良を引き起こす。
上記配管内での混合は好ましくは撹拌下で行い、任意のラインミキサー、例えばスタティックミキサーを用いて行うことができる。
有機溶媒としては、例えば塩化メチレンやクロロホルム等のハロゲン化炭化水素が好ましく、中でも塩化メチレンがより好ましい。
トリエチルアミン溶液中のトリエチルアミン濃度は、好ましくは0.1〜5重量%であり、より好ましくは1〜4質量%である。トリエチルアミン濃度が上記範囲内にあれば、重合触媒としてよく分散し、反応の均一性が向上し、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離を効率よく進めることができる。
トリエチルアミン溶液中のトリエチルアミン濃度は、好ましくは0.1〜5重量%であり、より好ましくは1〜4質量%である。トリエチルアミン濃度が上記範囲内にあれば、重合触媒としてよく分散し、反応の均一性が向上し、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離を効率よく進めることができる。
[ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造]
本発明によるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造は、ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させる。重縮合反応帯域に導入する前にトリエチルアミン溶液を調製することについては上述した通りである。
本発明における重縮合反応帯域は複数の反応帯域からなることが好ましく、一例として、有機溶媒とアルカリ性化合物水溶液との存在下において、ポリカーボネートオリゴマーとポリオルガノシロキサンとを反応させる第一反応帯域と、前記第一反応帯域から得られた反応液、二価フェノールのアルカリ水溶液、分子量調節剤、及びアルカリ水溶液を導入して重縮合反応液を得る第二反応帯域とを有するものを挙げることができる。以下、さらにそれぞれについて詳述する。
本発明によるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造は、ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させる。重縮合反応帯域に導入する前にトリエチルアミン溶液を調製することについては上述した通りである。
本発明における重縮合反応帯域は複数の反応帯域からなることが好ましく、一例として、有機溶媒とアルカリ性化合物水溶液との存在下において、ポリカーボネートオリゴマーとポリオルガノシロキサンとを反応させる第一反応帯域と、前記第一反応帯域から得られた反応液、二価フェノールのアルカリ水溶液、分子量調節剤、及びアルカリ水溶液を導入して重縮合反応液を得る第二反応帯域とを有するものを挙げることができる。以下、さらにそれぞれについて詳述する。
<ポリカーボネートオリゴマー>
ポリカーボネートオリゴマーは二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させることにより調製される。ポリカーボネートオリゴマーの調製方法について特に制限はく、例えば次に示す方法を好ましく用いることができる。
二価フェノールとカーボネート前駆体との反応は、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用でき、有機溶媒の存在下、界面重合法によって実施することが好ましい。必要に応じて、分子量調節剤及び重合触媒の存在下に反応させることもできる。なお、二価フェノールは、二価フェノールをアルカリ化合物の水溶液に溶解させた二価フェノールのアルカリ水溶液として用いる。
ポリカーボネートオリゴマーは二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させることにより調製される。ポリカーボネートオリゴマーの調製方法について特に制限はく、例えば次に示す方法を好ましく用いることができる。
二価フェノールとカーボネート前駆体との反応は、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用でき、有機溶媒の存在下、界面重合法によって実施することが好ましい。必要に応じて、分子量調節剤及び重合触媒の存在下に反応させることもできる。なお、二価フェノールは、二価フェノールをアルカリ化合物の水溶液に溶解させた二価フェノールのアルカリ水溶液として用いる。
<二価フェノール>
二価フェノールとしては、下記一般式(1)で表される二価フェノールを用いることが好ましい。
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基を示す。Xは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、または−CO−を示す。a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数である。]
二価フェノールとしては、下記一般式(1)で表される二価フェノールを用いることが好ましい。
上記一般式(1)で表される二価フェノールとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。これらの二価フェノールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系が二価フェノールとして好ましく、ビスフェノールAがより好ましい。二価フェノールとしてビスフェノールAを用いた場合、上記一般式(1)において、Xがイソプロピリデン基であり、且つa=b=0のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体となる。
これらの中でも、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系が二価フェノールとして好ましく、ビスフェノールAがより好ましい。二価フェノールとしてビスフェノールAを用いた場合、上記一般式(1)において、Xがイソプロピリデン基であり、且つa=b=0のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体となる。
ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、例えば、ビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、ジヒドロキシアリールエーテル類、ジヒドロキシジアリールスルフィド類、ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、ジヒドロキシジアリールスルホン類、ジヒドロキシジフェニル類、ジヒドロキシジアリールフルオレン類、ジヒドロキシジアリールアダマンタン類等が挙げられる。これらの二価フェノールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ビス(ヒドロキシアリール)アルカン類としては、例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン等が挙げられる。
ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類としては、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン等が挙げられる。ジヒドロキシアリールエーテル類としては、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル等が挙げられる。
ジヒドロキシジアリールスルフィド類としては、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等が挙げられる。ジヒドロキシジアリールスルホキシド類としては、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等が挙げられる。ジヒドロキシジアリールスルホン類としては、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等が挙げられる
ジヒドロキシジフェニル類としては、例えば4,4’−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。ジヒドロキシジアリールフルオレン類としては、例えば9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等が挙げられる。ジヒドロキシジアリールアダマンタン類としては、例えば1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等が挙げられる。
上記以外の二価フェノールとしては、例えば4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、10,10−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−9−アントロン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2,3−ジオキサペンタン等が挙げられる。
<カーボネート前駆体>
カーボネート前駆体としては、ホスゲン、トリホスゲン,ホスゲンダイマー、ブロモホスゲン、ビスイミダゾールケトン、ビス(p−ニトロフェニル)カーボネート等のホスゲン誘導体を用いることができる。中でもホスゲンまたはブロモホスゲンが好ましく、ホスゲンがより好ましい。
カーボネート前駆体としては、ホスゲン、トリホスゲン,ホスゲンダイマー、ブロモホスゲン、ビスイミダゾールケトン、ビス(p−ニトロフェニル)カーボネート等のホスゲン誘導体を用いることができる。中でもホスゲンまたはブロモホスゲンが好ましく、ホスゲンがより好ましい。
<アルカリ水溶液>
二価フェノールを溶解させるアルカリ水溶液は、通常そのアルカリ濃度が1〜15質量%のものが好ましく用いられる。アルカリ水溶液中の二価フェノール量は、通常0.5〜20質量%の範囲で選ばれる。
アルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物などのアルカリ性無機化合物の水溶液を挙げることができる。これらの中でも、アルカリ金属水酸化物の水溶液が好ましく、水酸化ナトリウムの水溶液がより好ましい。
二価フェノールを溶解させるアルカリ水溶液は、通常そのアルカリ濃度が1〜15質量%のものが好ましく用いられる。アルカリ水溶液中の二価フェノール量は、通常0.5〜20質量%の範囲で選ばれる。
アルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物などのアルカリ性無機化合物の水溶液を挙げることができる。これらの中でも、アルカリ金属水酸化物の水溶液が好ましく、水酸化ナトリウムの水溶液がより好ましい。
<有機溶媒>
有機溶媒としては、トリエチルアミン溶液調製にて挙げたものと同一のものが好ましく用いられ、上述した通り塩化メチレンがより好ましい。
有機溶媒の使用量は、通常、有機相と水相との容量比が、好ましくは5/1〜1/7、より好ましくは2/1〜1/4となるように選択される。
ポリカーボネートオリゴマーの調製における反応温度は通常0〜80℃、好ましくは5〜70℃の範囲で選ばれる。
有機溶媒としては、トリエチルアミン溶液調製にて挙げたものと同一のものが好ましく用いられ、上述した通り塩化メチレンがより好ましい。
有機溶媒の使用量は、通常、有機相と水相との容量比が、好ましくは5/1〜1/7、より好ましくは2/1〜1/4となるように選択される。
ポリカーボネートオリゴマーの調製における反応温度は通常0〜80℃、好ましくは5〜70℃の範囲で選ばれる。
<重合触媒>
ポリカーボネートオリゴマーを調製する際の重合触媒としては、第三級アミンや第四級アンモニウム塩が挙げられる。第三級アミンとしては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等が挙げられる。第四級アンモニウム塩としては、例えばトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。重合触媒としては、第三級アミンが好ましく、トリエチルアミンがより好ましい。
ポリカーボネートオリゴマーを調製する際の重合触媒としては、第三級アミンや第四級アンモニウム塩が挙げられる。第三級アミンとしては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等が挙げられる。第四級アンモニウム塩としては、例えばトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。重合触媒としては、第三級アミンが好ましく、トリエチルアミンがより好ましい。
<分子量調節剤>
ポリカーボネートオリゴマーを調製する際に、必要に応じて分子量調節剤を添加してもよい。分子量調節剤としては、一価フェノールであれば特に制限は無く、例えば、フェノール、o−n−ブチルフェノール、m−n−ブチルフェノール、p−n−ブチルフェノール、o−イソブチルフェノール、m−イソブチルフェノール、p−イソブチルフェノール、o−t−ブチルフェノール、m−t−ブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、o−n−ペンチルフェノール、m−n−ペンチルフェノール、p−n−ペンチルフェノール、o−n−ヘキシルフェノール、m−n−ヘキシルフェノール、p−n−ヘキシルフェノール、p−t−オクチルフェノール、o−シクロヘキシルフェノール、m−シクロヘキシルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、o−n−ノニルフェノール、m−n−ノニルフェノール、p−n−ノニルフェノール、o−クミルフェノール、m−クミルフェノール、p−クミルフェノール、o−ナフチルフェノール、m−ナフチルフェノール、p−ナフチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジクミルフェノール、3,5−ジクミルフェノール、p−クレゾール、p−ブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、平均炭素数12〜35の直鎖状又は分岐状のアルキル基をオルト位、メタ位又はパラ位に有するモノアルキルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、9−(4−ヒドロキシフェニル)−9−(4−メトキシフェニル)フルオレン、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4−(1−アダマンチル)フェノールなどが挙げられる。これらの中でも、p−t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、p−フェニルフェノールが好ましく、p−t−ブチルフェノールがより好ましい。
ポリカーボネートオリゴマーを調製する際に、必要に応じて分子量調節剤を添加してもよい。分子量調節剤としては、一価フェノールであれば特に制限は無く、例えば、フェノール、o−n−ブチルフェノール、m−n−ブチルフェノール、p−n−ブチルフェノール、o−イソブチルフェノール、m−イソブチルフェノール、p−イソブチルフェノール、o−t−ブチルフェノール、m−t−ブチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、o−n−ペンチルフェノール、m−n−ペンチルフェノール、p−n−ペンチルフェノール、o−n−ヘキシルフェノール、m−n−ヘキシルフェノール、p−n−ヘキシルフェノール、p−t−オクチルフェノール、o−シクロヘキシルフェノール、m−シクロヘキシルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、o−n−ノニルフェノール、m−n−ノニルフェノール、p−n−ノニルフェノール、o−クミルフェノール、m−クミルフェノール、p−クミルフェノール、o−ナフチルフェノール、m−ナフチルフェノール、p−ナフチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジクミルフェノール、3,5−ジクミルフェノール、p−クレゾール、p−ブロモフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、平均炭素数12〜35の直鎖状又は分岐状のアルキル基をオルト位、メタ位又はパラ位に有するモノアルキルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、9−(4−ヒドロキシフェニル)−9−(4−メトキシフェニル)フルオレン、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−(4−メトキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4−(1−アダマンチル)フェノールなどが挙げられる。これらの中でも、p−t−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、p−フェニルフェノールが好ましく、p−t−ブチルフェノールがより好ましい。
得られた反応混合物は、ポリカーボネートオリゴマーを含む有機相と塩化ナトリウム等の不純物を含む水相とを含む混合物である。そのため、静置分離等を行うことにより得られるポリカーボネートオリゴマーを含む有機相を、共重合体を製造する重縮合工程において用いる。
ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、一般に5000未満である。ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量の下限値は、通常約500程度である。
ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、一般に5000未満である。ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量の下限値は、通常約500程度である。
<ポリオルガノシロキサン>
ポリオルガノシロキサンとしては、以下の一般式(2)、(3)及び/又は(4)に示すものを用いることができる。
[式中、R3〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、複数のR3〜R6は、互いに同一であっても異なっていても良い。Yは−R7O−、−R7COO−、−R7NH−、−R7NR8−、−COO−、−S−、−R7COO−R9−O−、または−R7O−R10−O−を示し、複数のYは、互いに同一であっても異なっていても良い。前記R7は、単結合、直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキレン基、アリール置換アルキレン基、置換または無置換のアリーレン基、またはジアリーレン基を示す。R8は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R9は、ジアリーレン基を示す。R10は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基、又はジアリーレン基を示す。Zは、水素原子又はハロゲン原子を示し、複数のZは、互いに同一であっても異なっていても良い。βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基、又はジカルボン酸若しくはジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示す。pとqはそれぞれ1以上の整数であり、pとqの和は20〜500であり、nは20〜500の平均繰り返し数を示す。]
ポリオルガノシロキサンとしては、以下の一般式(2)、(3)及び/又は(4)に示すものを用いることができる。
R3〜R6がそれぞれ独立して示すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。R3〜R6がそれぞれ独立して示すアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基(「各種」とは、直鎖状及びあらゆる分岐鎖状のものを含むことを示し、以下、同様である。)、各種ペンチル基、及び各種ヘキシル基が挙げられる。R3〜R6がそれぞれ独立して示すアルコキシ基としては、アルキル基部位が前記アルキル基である場合が挙げられる。R3〜R6がそれぞれ独立して示すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R3〜R6としては、いずれも、好ましくは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基である。
一般式(2)、(3)及び/または(4)で表されるポリオルガノシロキサンとしては、R3〜R6がいずれもメチル基であるものが好ましい。
R3〜R6としては、いずれも、好ましくは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基である。
一般式(2)、(3)及び/または(4)で表されるポリオルガノシロキサンとしては、R3〜R6がいずれもメチル基であるものが好ましい。
Yが示す−R7O−、−R7COO−、−R7NH−、−R7NR8−、−COO−、−S−、−R7COO−R9−O−、または−R7O−R10−O−におけるR7が表す直鎖又は分岐鎖アルキレン基としては、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基が挙げられ、環状アルキレン基としては、炭素数5〜15、好ましくは炭素数5〜10のシクロアルキレン基が挙げられる。
R7が表すアリール置換アルキレン基としては、芳香環にアルコキシ基、アルキル基のような置換基を有していてもよく、その具体的構造としては、例えば、下記の一般式(5)または(6)の構造を示すことができる。なお、アリール置換アルキレン基を有する場合、アルキレン基がSiに結合している。
(式中cは正の整数を示し、通常1〜6の整数である)
R7、R9及びR10が示すジアリーレン基とは、二つのアリーレン基が直接、又は二価の有機基を介して連結された基のことであり、具体的には−Ar1−W−Ar2−で表わされる構造を有する基である。ここで、Ar1及びAr2は、アリーレン基を示し、Wは単結合、又は2価の有機基を示す。Wの示す2価の有機基は、例えばイソプロピリデン基、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基である。
R7、Ar1及びAr2が表すアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基などの環形成炭素数6〜14のアリーレン基が挙げられる。これらアリーレン基は、アルコキシ基、アルキル基等の任意の置換基を有していてもよい。
R8が示すアルキル基としては炭素数1〜8、好ましくは1〜5の直鎖または分岐鎖のものである。アルケニル基としては、炭素数2〜8、好ましくは2〜5の直鎖または分岐鎖のものが挙げられる。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
R10が示す直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基は、R7と同様である。
R7、Ar1及びAr2が表すアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基などの環形成炭素数6〜14のアリーレン基が挙げられる。これらアリーレン基は、アルコキシ基、アルキル基等の任意の置換基を有していてもよい。
R8が示すアルキル基としては炭素数1〜8、好ましくは1〜5の直鎖または分岐鎖のものである。アルケニル基としては、炭素数2〜8、好ましくは2〜5の直鎖または分岐鎖のものが挙げられる。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
R10が示す直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基は、R7と同様である。
Yとしては、好ましくは−R7O−であって、R7が、アリール置換アルキレン基であって、特にアルキル基を有するフェノール系化合物の残基であり、アリルフェノール由来の有機残基やオイゲノール由来の有機残基がより好ましい。
なお、一般式(3)中のp及びqについては、p=q、すなわち、p=n/2、q=n/2であることが好ましい。なお、p及びqは1H−NMRにより算出できる。
平均繰り返し数nは20〜500であり、より好ましくは50〜400、さらに好ましくは70〜300である。nが20以上であれば、優れた耐衝撃特性を得ることができるだけでなく、耐衝撃特性の大幅な回復を達成することができる。nが、500以下であれば、PC−POSを製造する際のハンドリングに優れる。なお、繰り返し単位数nは1H−NMRにより算出できる。
また、βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基又はジカルボン酸又はジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示し、例えば、以下の一般式(7−1)〜(7−5)で表される2価の基が挙げられる。
なお、一般式(3)中のp及びqについては、p=q、すなわち、p=n/2、q=n/2であることが好ましい。なお、p及びqは1H−NMRにより算出できる。
平均繰り返し数nは20〜500であり、より好ましくは50〜400、さらに好ましくは70〜300である。nが20以上であれば、優れた耐衝撃特性を得ることができるだけでなく、耐衝撃特性の大幅な回復を達成することができる。nが、500以下であれば、PC−POSを製造する際のハンドリングに優れる。なお、繰り返し単位数nは1H−NMRにより算出できる。
また、βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基又はジカルボン酸又はジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示し、例えば、以下の一般式(7−1)〜(7−5)で表される2価の基が挙げられる。
上記一般式(2−1)〜(2−11)中、R3〜R6、n及びR8は上記の定義の通りであり、好ましいものも同じである。cは正の整数を示し、通常1〜6の整数である。
これらの中でも、重合の容易さの観点においては、上記一般式(2−1)で表されるフェノール変性ポリオルガノシロキサンが好ましい。また、入手の容易さの観点においては、上記一般式(2−2)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン、上記一般式(2−3)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンが好ましい。
これらの中でも、重合の容易さの観点においては、上記一般式(2−1)で表されるフェノール変性ポリオルガノシロキサンが好ましい。また、入手の容易さの観点においては、上記一般式(2−2)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン、上記一般式(2−3)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンが好ましい。
本発明に用いられるポリオルガノシロキサンの製造方法は特に限定されない。例えば、特開平11−217390号公報に記載の方法によれば、シクロトリシロキサンとジシロキサンとを酸性触媒存在下で反応させて、α,ω−ジハイドロジェンオルガノペンタシロキサンを合成し、次いで、ヒドロシリル化反応用触媒の存在下に、前記α,ω−ジハイドロジェンオルガノペンタシロキサンに不飽和基を有するフェノール化合物(例えば2−アリルフェノール、4−アリルフェノール、オイゲノール、2−プロペニルフェノール等)等を付加反応させることで、ポリオルガノシロキサンを得ることができる。また、特許第2662310号公報に記載の方法によれば、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラメチルジシロキサンとを硫酸(酸性触媒)の存在化で反応させ、得られたα,ω−ジハイドロジェンオルガノポリシロキサンを上記と同様に、ヒドロシリル化反応用触媒の存在下に不飽和基を有するフェノール化合物等を付加反応させることで、ポリオルガノシロキサンを得ることができる。なお、α,ω−ジハイドロジェンオルガノポリシロキサンは、その重合条件によりその鎖長nを適宜調整して用いることもできるし、市販のα,ω−ジハイドロジェンオルガノポリシロキサンを用いてもよい。
上記ヒドロシリル化反応用触媒としては、遷移金属系触媒が挙げられるが、中でも反応速度及び選択性の点から白金系触媒が好ましく用いられる。白金系触媒の具体例としては、塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,白金のオレフィン錯体,白金とビニル基含有シロキサンとの錯体,白金担持シリカ,白金担持活性炭等が挙げられる。
ポリオルガノシロキサンを吸着剤と接触させることにより、ポリオルガノシロキサン中に含まれる、上記ヒドロシリル化反応用触媒として使用された遷移金属系触媒に由来する遷移金属を、吸着剤に吸着させて除去することが好ましい。
吸着剤としては、例えば、1000Å以下の平均細孔直径を有するものを用いることができる。平均細孔直径が1000Å以下であれば、ポリオルガノシロキサン中の遷移金属を効率的に除去することができる。このような観点から、吸着剤の平均細孔直径は、好ましくは500Å以下、より好ましくは200Å以下、更に好ましくは150Å以下、より更に好ましくは100Å以下である。また同様の観点から、吸着剤は多孔性吸着剤であることが好ましい。
吸着剤としては、例えば、1000Å以下の平均細孔直径を有するものを用いることができる。平均細孔直径が1000Å以下であれば、ポリオルガノシロキサン中の遷移金属を効率的に除去することができる。このような観点から、吸着剤の平均細孔直径は、好ましくは500Å以下、より好ましくは200Å以下、更に好ましくは150Å以下、より更に好ましくは100Å以下である。また同様の観点から、吸着剤は多孔性吸着剤であることが好ましい。
吸着剤としては、上記の平均細孔直径を有するものであれば特に限定されないが、例えば活性白土、酸性白土、活性炭、合成ゼオライト、天然ゼオライト、活性アルミナ、シリカ、シリカ−マグネシア系吸着剤、珪藻土、セルロース等を用いることができ、活性白土、酸性白土、活性炭、合成ゼオライト、天然ゼオライト、活性アルミナ、シリカ及びシリカ−マグネシア系吸着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリオルガノシロキサン中に含まれる遷移金属を吸着剤に吸着させた後、吸着剤は任意の分離手段によってポリオルガノシロキサンから分離することができる。ポリオルガノシロキサンから吸着剤を分離する手段としては、例えばフィルタや遠心分離等が挙げられる。フィルタを用いる場合は、メンブランフィルタ、焼結金属フィルタ、ガラス繊維フィルタ等のフィルタを用いることができるが、特にメンブランフィルタを用いることが好ましい。
遷移金属の吸着後に吸着剤をポリオルガノシロキサンから分離する観点から、吸着剤の平均粒子径は、通常1μm〜4mm、好ましくは1〜100μmである。
遷移金属の吸着後に吸着剤をポリオルガノシロキサンから分離する観点から、吸着剤の平均粒子径は、通常1μm〜4mm、好ましくは1〜100μmである。
吸着剤を使用する場合には、その使用量は特に限定されない。ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは2〜20質量部の範囲の量の多孔性吸着剤を使用することができる。
なお、処理するポリオルガノシロキサンの分子量が高いために液体状態でない場合は、吸着剤による吸着及び吸着剤の分離を行う際に、ポリオルガノシロキサンが液体状態となるような温度に加熱してもよい。または、塩化メチレンやヘキサン等の溶剤に溶かして行ってもよい。
なお、処理するポリオルガノシロキサンの分子量が高いために液体状態でない場合は、吸着剤による吸着及び吸着剤の分離を行う際に、ポリオルガノシロキサンが液体状態となるような温度に加熱してもよい。または、塩化メチレンやヘキサン等の溶剤に溶かして行ってもよい。
[第一反応帯域]
当該第一反応帯域においては、ポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサンと、有機溶媒と、アルカリ性化合物水溶液とをトリエチルアミン溶液の存在下で混合し、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度において界面重合させる。なお、上述した重縮合反応帯域に導入する前に配管内で調製したトリエチルアミン溶液は、通常、当該第一反応帯域の前に導入し、本発明の一態様によれば、第一反応帯域の前であって、ポリカーボネートオリゴマー、ポリオルガノシロキサン、有機溶媒及びアルカリ性水溶液を混合した混合液に導入することが好ましい。
なお、第一反応帯域や後述する第二反応帯域等の重縮合反応帯域におけるアルカリ水溶液、有機溶媒、重合触媒、二価フェノール及び分子量調節剤は、上記したものを挙げることができる。
当該第一反応帯域においては、ポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサンと、有機溶媒と、アルカリ性化合物水溶液とをトリエチルアミン溶液の存在下で混合し、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度において界面重合させる。なお、上述した重縮合反応帯域に導入する前に配管内で調製したトリエチルアミン溶液は、通常、当該第一反応帯域の前に導入し、本発明の一態様によれば、第一反応帯域の前であって、ポリカーボネートオリゴマー、ポリオルガノシロキサン、有機溶媒及びアルカリ性水溶液を混合した混合液に導入することが好ましい。
なお、第一反応帯域や後述する第二反応帯域等の重縮合反応帯域におけるアルカリ水溶液、有機溶媒、重合触媒、二価フェノール及び分子量調節剤は、上記したものを挙げることができる。
重縮合反応帯域においては、ラインミキサー、スタティックミキサー、オリフィスミキサー、攪拌槽、多段塔型撹拌槽、無撹拌槽、配管などを反応器として用いることができる。なお、当該第一反応帯域の反応器は攪拌機能を有するものを用いることが好ましく、ラインミキサー、スタティックミキサー、オリフィスミキサー、攪拌槽等を用いることが好ましい。
また、反応をさらに促進させるため、撹拌機能を有する反応器の出口に、内径を拡大した配管を接続するなどして、反応液を滞留させる空間を設けることが有効である。配管を用いる場合、線速は0.06〜0.10m/sとし、滞留時間は120〜270秒が好ましく、150〜200秒がより好ましい。
また、反応をさらに促進させるため、撹拌機能を有する反応器の出口に、内径を拡大した配管を接続するなどして、反応液を滞留させる空間を設けることが有効である。配管を用いる場合、線速は0.06〜0.10m/sとし、滞留時間は120〜270秒が好ましく、150〜200秒がより好ましい。
[第二反応帯域]
当該第二反応帯域では、第一反応帯域で得られた反応液と、分子量調節剤と、アルカリ水溶液と、二価フェノールのアルカリ水溶液とを混合し、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度において重縮合反応を完結させる。複数の反応器を用いてよく、反応器としては、ラインミキサー、スタティックミキサー、オリフィスミキサー、攪拌槽、多段塔型撹拌槽、無撹拌槽、配管などを任意に用いることができる。
当該第二反応帯域では、第一反応帯域で得られた反応液と、分子量調節剤と、アルカリ水溶液と、二価フェノールのアルカリ水溶液とを混合し、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度において重縮合反応を完結させる。複数の反応器を用いてよく、反応器としては、ラインミキサー、スタティックミキサー、オリフィスミキサー、攪拌槽、多段塔型撹拌槽、無撹拌槽、配管などを任意に用いることができる。
本発明の製造方法により得られるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体中のポリオルガノシロキサン部の含有量は、難燃性付与効果、耐衝撃性付与効果、及び経済性のバランスなどの観点から、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは3〜12質量%、さらに好ましくは3〜9質量%である。
また、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサンの粘度平均分子量(Mv)は、通常10,000〜30,000であり、好ましくは12,000〜28,000、より好ましくは15,000〜25,000である。なお、本発明において、粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定し、Schnellの式(〔η〕=1.23×10−5×Mv0.83)より算出した値である。
また、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサンの粘度平均分子量(Mv)は、通常10,000〜30,000であり、好ましくは12,000〜28,000、より好ましくは15,000〜25,000である。なお、本発明において、粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定し、Schnellの式(〔η〕=1.23×10−5×Mv0.83)より算出した値である。
詳述しないが、上記重縮合反応帯域により得られた重縮合反応液を、続いて分離、洗浄、濃縮、粉末化/造粒することによりポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の粉末または造粒物を得ることができる。
本発明の製造方法は重縮合反応液を有機相と水相とに分離させる際の油水分離性に優れるので、生産効率の良いポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法を提供することができる。上記の油水分離性は、有機相中の水分濃度の測定等により評価することができ、例えば、有機相を120℃に加熱し発生したガスをカールフィッシャー水分測定装置に導入して測定することができる。有機相中の水分濃度の上限値は、後に続く洗浄工程の能力により異なるが、生産効率の観点から重縮合反応後の油水分離において不純物を含む水相を可能な限り有機相から除去することが効果的であり、具体的には、10000質量ppm以下が好ましく、5000質量ppm以下がより好ましく、2500質量ppm以下がさらに好ましい。また、洗浄工程におけるアルカリ洗浄後の有機相中の水分濃度は10000質量ppm以下が好ましく、5000質量ppm以下がより好ましく、2900質量ppm以下がさらに好ましい。
本発明の製造方法は重縮合反応液を有機相と水相とに分離させる際の油水分離性に優れるので、生産効率の良いポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法を提供することができる。上記の油水分離性は、有機相中の水分濃度の測定等により評価することができ、例えば、有機相を120℃に加熱し発生したガスをカールフィッシャー水分測定装置に導入して測定することができる。有機相中の水分濃度の上限値は、後に続く洗浄工程の能力により異なるが、生産効率の観点から重縮合反応後の油水分離において不純物を含む水相を可能な限り有機相から除去することが効果的であり、具体的には、10000質量ppm以下が好ましく、5000質量ppm以下がより好ましく、2500質量ppm以下がさらに好ましい。また、洗浄工程におけるアルカリ洗浄後の有機相中の水分濃度は10000質量ppm以下が好ましく、5000質量ppm以下がより好ましく、2900質量ppm以下がさらに好ましい。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中における重縮合反応液の分離性は、1時間静置後の有機相中の水分濃度を測定することにより評価した。水分濃度が大きいほど分離性が悪いことを示す。水分濃度は、有機相を120℃に加熱し発生したガスをカールフィッシャー水分測定装置(三菱化学アナリテック(株)製,CA−200型)に導入して測定した。
合成例1(ポリカーボネートオリゴマーの調製)
5.6質量%水酸化ナトリウム水溶液に、後から溶解するビスフェノールA(以下、BPAと略記する)に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5質量%になるようにBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
このBPAの水酸化ナトリウム水溶液を40L/hr、塩化メチレンを15L/hr、ホスゲンを4.0kg/hrの流量で、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケットに冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保った。
管型反応器を出た反応液は、後退翼を備えた内容積40Lのバッフル付き槽型反応器へ連続的に導入され、ここにさらにBPAの水酸化ナトリウム水溶液を2.8L/hr、25質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.07L/hr、水を17L/hr、1質量%トリエチルアミン水溶液を0.64L/hrの流量で添加して反応を行なった。槽型反応器から溢れ出る反応液を連続的に抜き出し、静置することで水相を分離除去し、塩化メチレン相を採取した。
このようにして得られたポリカーボネートオリゴマー溶液(塩化メチレン溶液)は、濃度324g/L、クロロホーメート基濃度0.74mol/Lであった。また、ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、1,190であった。
なお、重量平均分子量(Mw)は、展開溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、GPC〔カラム:TOSOH TSK−GEL MULTIPORE HXL−M(2本)+Shodex KF801(1本)、温度40℃、流速1.0ml/分、検出器:RI〕にて、標準ポリスチレン換算分子量(重量平均分子量:Mw)として測定した。
5.6質量%水酸化ナトリウム水溶液に、後から溶解するビスフェノールA(以下、BPAと略記する)に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5質量%になるようにBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
このBPAの水酸化ナトリウム水溶液を40L/hr、塩化メチレンを15L/hr、ホスゲンを4.0kg/hrの流量で、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケットに冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保った。
管型反応器を出た反応液は、後退翼を備えた内容積40Lのバッフル付き槽型反応器へ連続的に導入され、ここにさらにBPAの水酸化ナトリウム水溶液を2.8L/hr、25質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.07L/hr、水を17L/hr、1質量%トリエチルアミン水溶液を0.64L/hrの流量で添加して反応を行なった。槽型反応器から溢れ出る反応液を連続的に抜き出し、静置することで水相を分離除去し、塩化メチレン相を採取した。
このようにして得られたポリカーボネートオリゴマー溶液(塩化メチレン溶液)は、濃度324g/L、クロロホーメート基濃度0.74mol/Lであった。また、ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は、1,190であった。
なお、重量平均分子量(Mw)は、展開溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、GPC〔カラム:TOSOH TSK−GEL MULTIPORE HXL−M(2本)+Shodex KF801(1本)、温度40℃、流速1.0ml/分、検出器:RI〕にて、標準ポリスチレン換算分子量(重量平均分子量:Mw)として測定した。
実施例1
図1に示す製造装置を用いて、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体を連続的に製造した。番号は図中のものを示す。具体的には以下のとおりである。
表1に示す流量で、合成例1で製造したポリカーボネートオリゴマー(PCO)溶液4と塩化メチレン(MC)5を配管内で混合(ポリカーボネートオリゴマーの濃度:223g/L)してから、ジメチルシロキサン単位の繰返し数nが40であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサン(PDMS)の塩化メチレン溶液(PDMS/PC)6を配管内で混合し、その後、スタティックミキサーでよく混合した後、混合液を熱交換器により19〜22℃に冷却した。
冷却した混合液に、トリエチルアミン(TEA)2と塩化メチレン(MC)1を配管内でスタティックミキサー3を用いて混合したトリエチルアミン溶液(TEA濃度:2重量%)を導入した混合液をスタティックミキサー7を用いて混合した後に、反応器(Rx−1)12の直前で6.4質量%水酸化ナトリウム水溶液8を加え、反応器(Rx−1)12にて塩化メチレン相を連続相としながらポリカーボネートオリゴマーとアリルフェノール末端変性PDMSの反応(予備重合)を行った[第一反応帯域]。なお、反応器(Rx−1)12はタービン翼を供えたミキサーであり、回転数4400rpmで運転した。
反応器(Rx−1)12を出た予備重合液を熱交換器で17〜20℃まで冷却した後、反応器(Rx−2)13の直前で、トリエチルアミン(TEA)の水溶液(TEA水溶液)9、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液(BPA−Na水溶液)10及びp−t−ブチルフェノール(PTBP)の塩化メチレン溶液(PTBP/MC)11を配管内で混合し、反応器(Rx−2)13にて重合反応(本重合)を行った[第二反応帯域]。なお、反応器(Rx−2)13はタービン翼を供えたミキサーであり、回転数4400rpmで運転した。ここで、p−t−ブチルフェノールの塩化メチレン溶液の濃度は24質量%、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液は、ビスフェノールAを除いた状態の水溶液の水酸化ナトリウム濃度が6.4質量%、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液中のビスフェノールA濃度は11.1質量%であるものを使用した。
反応器(Rx−2)13を出た反応液は、反応器(Rx−3)14と反応器(Rx−4)15に順次導き、温度を38℃以下に制御しながら重合反応を完結させた。反応器(Rx−3)14はオリフィスプレートと冷却ジャケットを有する反応器であり、反応器(Rx−4)15は冷却ジャケットを有する塔型の5段反応器である。
反応器(Rx−4)15から採取した重縮合反応液35Lと希釈用の塩化メチレン10Lを、邪魔板及びパドル型攪拌翼を備えた50L槽型洗浄槽に仕込み、240rpmで10分間攪拌した後、1時間静置することでポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体を含む有機相と過剰のビスフェノールA及び水酸化ナトリウムを含む水相に分離し、有機相を単離し[分離工程]、油水分離性評価のため1時間静置後の有機相中の水分濃度を測定した(分離工程後の有機相中水分濃度)。
こうして得られたポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体の塩化メチレン溶液を邪魔板及びパドル型攪拌翼を備えた50L槽型洗浄槽に仕込み、前記溶液に対して15容積%の0.03mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、240rpmで10分間攪拌し洗浄した。撹拌後1時間静置することで有機相と水相に分離し、油水分離性評価のため、1時間静置後の上記有機相中の水分濃度を測定した(アルカリ洗浄後の有機相中水分濃度)。その後、得られた有機相に対して15容積%の0.2mol/L塩酸を加えて同様に洗浄した。次いで純水で洗浄を繰り返し、洗浄後の水相中の電気伝導度が0.1mS/m以下になるようにした[洗浄工程]。
得られたPC−PDMS共重合体の塩化メチレン溶液を濃縮した後、粉砕し、減圧下にて120℃で乾燥した。PC−PDMS共重合体のPDMS含有量、粘度平均分子量の分析結果、および静置分離後の有機相中の水分濃度測定結果を表2に示す。
図1に示す製造装置を用いて、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体を連続的に製造した。番号は図中のものを示す。具体的には以下のとおりである。
表1に示す流量で、合成例1で製造したポリカーボネートオリゴマー(PCO)溶液4と塩化メチレン(MC)5を配管内で混合(ポリカーボネートオリゴマーの濃度:223g/L)してから、ジメチルシロキサン単位の繰返し数nが40であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサン(PDMS)の塩化メチレン溶液(PDMS/PC)6を配管内で混合し、その後、スタティックミキサーでよく混合した後、混合液を熱交換器により19〜22℃に冷却した。
冷却した混合液に、トリエチルアミン(TEA)2と塩化メチレン(MC)1を配管内でスタティックミキサー3を用いて混合したトリエチルアミン溶液(TEA濃度:2重量%)を導入した混合液をスタティックミキサー7を用いて混合した後に、反応器(Rx−1)12の直前で6.4質量%水酸化ナトリウム水溶液8を加え、反応器(Rx−1)12にて塩化メチレン相を連続相としながらポリカーボネートオリゴマーとアリルフェノール末端変性PDMSの反応(予備重合)を行った[第一反応帯域]。なお、反応器(Rx−1)12はタービン翼を供えたミキサーであり、回転数4400rpmで運転した。
反応器(Rx−1)12を出た予備重合液を熱交換器で17〜20℃まで冷却した後、反応器(Rx−2)13の直前で、トリエチルアミン(TEA)の水溶液(TEA水溶液)9、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液(BPA−Na水溶液)10及びp−t−ブチルフェノール(PTBP)の塩化メチレン溶液(PTBP/MC)11を配管内で混合し、反応器(Rx−2)13にて重合反応(本重合)を行った[第二反応帯域]。なお、反応器(Rx−2)13はタービン翼を供えたミキサーであり、回転数4400rpmで運転した。ここで、p−t−ブチルフェノールの塩化メチレン溶液の濃度は24質量%、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液は、ビスフェノールAを除いた状態の水溶液の水酸化ナトリウム濃度が6.4質量%、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液中のビスフェノールA濃度は11.1質量%であるものを使用した。
反応器(Rx−2)13を出た反応液は、反応器(Rx−3)14と反応器(Rx−4)15に順次導き、温度を38℃以下に制御しながら重合反応を完結させた。反応器(Rx−3)14はオリフィスプレートと冷却ジャケットを有する反応器であり、反応器(Rx−4)15は冷却ジャケットを有する塔型の5段反応器である。
反応器(Rx−4)15から採取した重縮合反応液35Lと希釈用の塩化メチレン10Lを、邪魔板及びパドル型攪拌翼を備えた50L槽型洗浄槽に仕込み、240rpmで10分間攪拌した後、1時間静置することでポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体を含む有機相と過剰のビスフェノールA及び水酸化ナトリウムを含む水相に分離し、有機相を単離し[分離工程]、油水分離性評価のため1時間静置後の有機相中の水分濃度を測定した(分離工程後の有機相中水分濃度)。
こうして得られたポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体の塩化メチレン溶液を邪魔板及びパドル型攪拌翼を備えた50L槽型洗浄槽に仕込み、前記溶液に対して15容積%の0.03mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、240rpmで10分間攪拌し洗浄した。撹拌後1時間静置することで有機相と水相に分離し、油水分離性評価のため、1時間静置後の上記有機相中の水分濃度を測定した(アルカリ洗浄後の有機相中水分濃度)。その後、得られた有機相に対して15容積%の0.2mol/L塩酸を加えて同様に洗浄した。次いで純水で洗浄を繰り返し、洗浄後の水相中の電気伝導度が0.1mS/m以下になるようにした[洗浄工程]。
得られたPC−PDMS共重合体の塩化メチレン溶液を濃縮した後、粉砕し、減圧下にて120℃で乾燥した。PC−PDMS共重合体のPDMS含有量、粘度平均分子量の分析結果、および静置分離後の有機相中の水分濃度測定結果を表2に示す。
比較例1
第一反応帯域において、TEAとMCとを予め攪拌槽にて混合してトリエチルアミンの濃度が2重量%のTEA/MC溶液を調製したものを導入したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
得られたPC−PDMS共重合体のPDMS含有量、粘度平均分子量の分析結果、および静置分離後の有機相中の水分濃度測定結果を表2に示す。
第一反応帯域において、TEAとMCとを予め攪拌槽にて混合してトリエチルアミンの濃度が2重量%のTEA/MC溶液を調製したものを導入したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
得られたPC−PDMS共重合体のPDMS含有量、粘度平均分子量の分析結果、および静置分離後の有機相中の水分濃度測定結果を表2に示す。
表からも明らかな通り、本発明の製造方法によれば、重縮合後の処理工程における有機相と水相の分離不良を回避することができる。
本発明によれば、重縮合後の処理工程における有機相と水相との分離不良を回避し、効率的にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造することができる。
1…塩化メチレン,2…トリエチルアミン,3…スタティックミキサー,4…ポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液,5…塩化メチレン,6…アリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンの塩化メチレン溶液,7…スタティックミキサー,8…水酸化ナトリウム水溶液,9…トリエチルアミン水溶液,10…ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液,11…p−t−ブチルフェノールの塩化メチレン溶液,12〜15…反応器
Claims (10)
- ポリカーボネートオリゴマー、二価フェノールのアルカリ水溶液、ポリオルガノシロキサン及びトリエチルアミンを重縮合反応帯域に導入し、前記重縮合反応帯域で重縮合反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法において、前記重縮合反応帯域に導入する前に、トリエチルアミンと有機溶媒とを配管内で混合してトリエチルアミン溶液を調製する、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- トリエチルアミンと有機溶媒との混合をラインミキサーを用いて行う、請求項1に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記有機溶媒が塩化メチレンである、請求項1または2に記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記重縮合反応帯域が複数の反応帯域からなる、請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記重縮合反応帯域は、有機溶媒とアルカリ性化合物水溶液との存在下において、ポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサンとを反応させる第一反応帯域と、前記第一反応帯域から得られた反応液、二価フェノールのアルカリ水溶液、分子量調節剤、及びアルカリ水溶液を導入して重縮合反応液を得る第二反応帯域とを有し、前記トリエチルアミン溶液を第一反応帯域の前に導入する、請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量が5000未満である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記ポリオルガノシロキサンが、下記一般式(2)、(3)及び/又は(4)で表わされるポリオルガノシロキサンである、請求項1〜7のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記二価フェノールがビスフェノールAである、請求項1〜8のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
- 前記アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液である、請求項1〜9のいずれかに記載のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
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