JP2016097836A - スタッド、及び、スタッダブルタイヤ - Google Patents

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Hiroki Sawada
浩樹 沢田
智明 伊藤
Tomoaki Ito
智明 伊藤
和田 淳一郎
Junichiro Wada
淳一郎 和田
川眞田 智
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智 川眞田
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Abstract

【課題】エッジ効果が大きく制駆動性能が良好になるとともに、耐スタッド抜け性能を向上させ、ピン部の強度が大きく、損傷を抑制できるピン部の耐久性が高いスタッド、及び、スタッダブルタイヤを提供する。
【解決手段】スタッド1は、ピン部3の、中心軸に沿った方向の一端面における外周縁、又は、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交方向に延長する一対の長手方向辺部21、22と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交方向に延長する一対の短手方向辺部23、24と、で構成され、フランジ部4の、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交方向に延長する一対の長手方向辺部41、42と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交方向に延長する一対の短手方向辺部43、44と、で構成され、ピン部とフランジ部の長手方向が一致し、ピン部とフランジ部の短手方向が一致している。
【選択図】図1

Description

本発明は、スタッダブルタイヤ用のスタッド(以下、単に「スタッド」という)、及び、当該スタッドが取付けられて形成されたスタッダブルタイヤに関する。
従来、図13に示すように、ボディ部120と、中心軸100Cに沿った方向の一端に設けられたピン部130と、中心軸100Cに沿った方向の他端に設けられたフランジ部140とを備えた、中心軸100Cに沿った方向に長い柱体により形成されて、タイヤのトレッド表面側に形成された取付穴にフランジ部140側から嵌め込まれてピン部130がトレッド表面より突出するようにトレッド表面側に埋込まれるスタッド100であって、ボディ部120、ピン部130、フランジ部140における中心軸100Cと直交する断面形状が円形に形成されたスタッド100が知られている。
ここで、中心軸100Cとは、ピン部、ボディ部、フランジ部のタイヤに埋め込まれる径方向(深さ方向)のスタッドの回転中心、すなわち、径方向に直交する断面における重心の軸のことをいう。
即ち、当該スタッド100は、ボディ部120、及び、ピン部130が、中心軸100Cに沿った方向に延長する円柱形状に形成されており、ピン部130の一端面(先端面)131には、中心軸100Cと直交する方向に延長する溝部132が平面視十字形状に形成されている。
当該スタッド100がタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて構成されたスタッダブルタイヤ150の急発進・急加速時において、タイヤの摩耗したトレッドの表面側からスタッド100が抜ける際の状況を図14に示す。尚、図14において、Wはスタッダブルタイヤ150の転動方向を示し、また、スタッド100において、スタッダブルタイヤ150の転動時に最初に接地する側を踏込側Fと言い、スタッダブルタイヤ10の転動時に後から接地する側を蹴出側Rと言う。
スタッダブルタイヤ150では、ピン部130側で路面の氷を引っ掻くエッジ性能(制動性能)、スタッド100が抜け落ちてしまうことを抑制する耐スタッド抜け性能等が要求される。
また、ボディ部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の一端に設けられたピン部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の他端に設けられたフランジ部とを備え、タイヤのトレッド表面側に形成された取付穴にフランジ部側から嵌め込まれてピン部がトレッド表面より突出するようにトレッド表面側に埋込まれるスタッドにおいて、フランジ部の断面の長径方向とボディ部及びピン部の短径方向とが一致するように形成されたスタッドが知られている(特許文献1参照)。
特許第4088055号公報
特許文献1のスタッドの場合、フランジ部の断面の長径方向とボディ部の断面の短径方向とが一致するように形成されているため、フランジ部の長径寸法とボディ部の短径寸法との径差寸法が大きくなり、取付穴に取付けられたスタッドが回転変形しやすくなって、スタッドが抜けやすくなるため、耐スタッド抜け性能に関して改善の余地があった。また、制駆動性能及びピン部の耐久性についても改善の余地があった。
本発明は、エッジ効果が大きく制駆動性能が良好になるとともに、耐スタッド抜け性能を向上させ、ピン部の強度を大きくできてピン部の損傷を抑制できるピン部の耐久性が高いスタッド、及び、スタッダブルタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るスタッドは、柱状のボディ部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の一端に設けられたピン部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の他端に設けられたフランジ部とを備えたスタッドにおいて、ピン部は、中心軸に沿った方向の一端面における外周縁、又は、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部と、で構成され、フランジ部は、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部と、で構成され、ピン部の長手方向とフランジ部の長手方向とが一致し、かつ、ピン部の短手方向とフランジ部の短手方向とが一致しているので、エッジ効果が大きく制駆動性能が良好になるとともに、耐スタッド抜け性能を向上させ、ピン部の強度を大きくできてピン部の損傷を抑制できるピン部の耐久性が高いスタッドを提供できる。
また、本発明に係るスタッダブルタイヤは、前記長手方向がタイヤ幅方向に沿って延長し、かつ、短手方向がタイヤ周方向に沿って延長するように、前記スタッドがタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたので、エッジ効果が大きく制駆動性能が良好になるとともに、耐スタッド抜け性能を向上させ、ピン部の強度を大きくできてピン部の損傷を抑制できるピン部の耐久性が高いスタッダブルタイヤを提供できる。
また、本発明に係る別のスタッダブルタイヤは、前記長手方向がタイヤ周方向に沿って延長し、かつ、短手方向がタイヤ幅方向に沿って延長するように、前記スタッドがタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたので、エッジ効果が大きく制駆動性能が良好になるとともに、耐スタッド抜け性能を向上させ、ピン部の強度を大きくできてピン部の損傷を抑制できるピン部の耐久性が高いスタッダブルタイヤを提供できる。
(a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態1)。 スタッドの斜視図(実施形態1)。 スタッドの取付方法を示す図(実施形態1)。 スタッダブルタイヤを示す断面図(実施形態1)。 スタッダブルタイヤのトレッド表面を示す図(実施形態1)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態3)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態4)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態5)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態6)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(実施形態7)。 スタッドの正面図(実施形態8)。 スタッドの正面図(実施形態9)。 (a)はスタッドの平面図、(b)はスタッドの正面図(従来例)。 スタッドがタイヤの摩耗ブロックから抜ける際の状況を示す説明図(従来例)。
実施形態1
図1乃至図5を参照し、タイヤのトレッドの表面側に埋め込まれてスタッダブルタイヤ(スパイクタイヤ)を形成する実施形態1のスタッドについて説明する。
・スタッド全体構成
図1及び図2に示すように、スタッド1は、ボディ部2と、ボディ部2の中心軸に沿った方向の一端に設けられたピン部3と、ボディ部2の中心軸に沿った方向の他端に設けられたフランジ部4とを備えて構成された、ボディ部2の中心軸に沿った方向に長い柱状部材である。
実施形態1によるスタッド1は、ボディ部2の中心軸とピン部3の中心軸とフランジ部4の中心軸とが、連続する一直線により形成され、当該連続する一直線がスタッド1の中心軸1C(以下、単に「中心軸1C」という)を形成する。
尚、中心軸1Cとは、ピン部、ボディ部、フランジ部のタイヤに埋め込まれる径方向(深さ方向)のスタッドの回転中心、すなわち、径方向に直交する断面における重心の軸のことをいう。言い換えれば、スタッド1のタイヤに埋め込まれる方向であるスタッド1の延長方向と直交するスタッド1の断面における重心に位置してスタッド1の延長方向に沿って延長する中心軸のことをいう。
スタッド1は、図3;図4に示すように、タイヤにおけるトレッド14の表面14a側に形成された取付穴14b(図3参照)にスタッド1の他端側であるフランジ部4側から嵌め込まれ、スタッド1の一端側であるピン部3がトレッド14の表面14aより突出するようにトレッド14の表面14a側に埋込まれてスタッダブルタイヤ(スパイクタイヤ)10(図4参照)を形成する。
・ボディ部
図1及び図2に示すように、ボディ部2は、中心軸1Cに沿った方向の一端側に位置されるアッパー部2Aと、中心軸1Cに沿った方向の他端側に位置されるローアー部2Bと、アッパー部2Aとローアー部2Bとを繋ぐミドル部2Cと、を備える。
アッパー部2Aは、中心軸1Cと直交する断面形状が中心軸1Cに沿った全長に亘って等しい柱体に形成される。
ローアー部2Bは、中心軸1Cと直交する断面形状が中心軸1Cに沿った全長に亘って等しい柱体に形成される。
アッパー部2Aの断面径とローアー部2Bの断面径との関係は、アッパー部2Aの断面径>ローアー部2Bの断面径である。
ミドル部2Cは、中心軸1Cと直交する断面形状の径が、アッパー部2A側からローアー部2B側に近付くに従って徐々に小さくなる錐状柱体により形成される。
ボディ部2の外周面は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の平面部21A;22Aと、一対の平面部21A;22Aの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲面部23A;24Aと、平面部21A;22Aと湾曲面部23A;24Aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部25A;26A;27A;28Aにより形成されている。
即ち、ボディ部2の外周面は、一対の湾曲面部23A;24Aのうちの一方の湾曲面部23Aの一端縁と一対の平面部21A;22Aのうちの一方の平面部21Aの一端縁とが湾曲境界面部25Aを介して繋がり、一方の湾曲面部23Aの他端縁と他方の平面部22Aの一端縁とが湾曲境界面部26Aを介して繋がり、他方の湾曲面部24Aの一端と一方の平面部21Aの他端縁とが湾曲境界面部27Aを介して繋がり、他方の湾曲面部24Aの他端縁と他方の平面部22Aの他端とが湾曲境界面部28Aを介して繋がるように形成されている。湾曲境界面部は、一端が平面部と接し、かつ、他端が湾曲面部と接している。
尚、湾曲面部23A;24Aは、湾曲面部と平面部とが組み合わされた構成であってもよい。
また、ボディ部2の外周面とは、中心軸1Cと同一方向の側方側の外周における面のことをいう。言い換えれば、ボディ部2の外周面とは、中心軸1Cに沿って延長するとともに中心軸1Cを取り囲む面のことをいう。
また、図1(a)に示すように、ボディ部2は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、中心軸1Cに沿った方向の一端面(以下、先端面2tという)における外周縁(エッジ)が、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部21;22と、一対の直線部21;22の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部23;24と、直線部21;22と湾曲部23;24との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部25;26;27;28により形成されている構成が最も好ましい。湾曲境界部は、一端が直線部と接し、かつ、他端が湾曲部と接している。
尚、湾曲部23;24は、湾曲部と直線部とが組み合わされた構成であってもよい。
ボディ部2の先端面2tは、例えば、中心軸1Cと直交する平面、又は、中心軸1Cに沿った方向の一端に向けて突出するように湾曲する湾曲面、又は、中心軸1Cに沿った方向の他端に向けて窪むように湾曲する湾曲面に形成されている。
アッパー部2Aの外周面を構成する一対の平面部21A;22Aは、中心軸1Cを挟んで互いに平行に対向する平面により形成される。アッパー部2Aの外周面を構成する一対の湾曲面部23A;24Aは中心軸1Cを中心とした曲率が同じ湾曲面により形成され、かつ、中心軸1Cと各湾曲面部23A;24Aとの間の間隔は同じである。アッパー部2Aの一対の平面部21A;22Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(言い換えれば、アッパー部2Aの一対の平面部21A;22Aにおいて中心軸1Cと直交する面と交差する直線の長さ(以下、幅長という))と等しい各直線部21;22の長さは同じ長さであり、アッパー部2Aの一対の湾曲面部23A;24Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(言い換えれば、アッパー部2Aの一対の湾曲面部23A;24Aにおいて中心軸1Cと直交する面と交差する湾曲線の長さ(以下、幅長という))と等しい各湾曲部23;24の長さは同じ長さである。即ち、アッパー部2Aの先端面2tにおける外周縁(エッジ)の形状、及び、アッパー部2Aの中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、合同な形状である。
ローアー部2Bの外周面を構成する一対の平面部21A;22Aは、中心軸1Cを挟んで互いに平行に対向する平面により形成される。ローアー部2Bの外周面を構成する一対の湾曲面部23A;24Aは中心軸1Cを中心とした曲率が同じ湾曲面により形成され、かつ、中心軸1Cと各湾曲面部23A;24Aとの間の間隔は同じである。ローアー部2Bの一対の平面部21A;22Aの幅長と等しい各直線部21;22の長さは同じ長さであり、ローアー部2Bの一対の湾曲面部23A;24Aの幅長と等しい各湾曲部23;24の長さは同じ長さである。
ミドル部2Cの外周面を構成する一対の平面部21A;22Aは、アッパー部2A側からローアー部2B側に近付くに従って対向間の距離が小さくなるように中心軸1Cを挟んで互いに対向する平面により形成される。ミドル部2Cの外周面を構成する一対の湾曲面部23A;24Aは中心軸1Cを中心とした曲率が同じ湾曲面により形成され、かつ、中心軸1Cと各湾曲面部23A;24Aとの間の間隔は同じである。ミドル部2Cの一対の平面部21A;22Aの幅長と等しい各直線部21;22の長さは同じ長さであり、ミドル部2Cの一対の湾曲面部23A;24Aの幅長と等しい各湾曲部23;24の長さは同じ長さである。
アッパー部2Aの先端面2t(ボディ部2の先端面2t)における外周縁の形状、アッパー部2Aの中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状、ローアー部2Bの中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状、ミドル部2Cの中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状に形成される。
当該180°回転対称形状は、四角形の4つの角が湾曲境界部25;26;27;28により丸められ、かつ、四角形の互いに対向する一対の辺が湾曲辺により形成された形状である。
つまり、上述したボディ部2の先端面2tにおける外周縁の形状、及び、ボディ部2の外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部21;22と、一対の直線部21;22の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部23;24と、直線部21;22と湾曲部23;24との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部25;26;27;28に形成されて構成された、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状である。
言い換えれば、中心軸1Cと直交するボディ部2の断面形状及び先端面2tの形状は、中心軸1Cと直交する断面上において中心軸1Cを通過して互いに直交する長軸1L及び短軸1Sを備え、長軸1L又は短軸1Sを対称軸として線対称な形状である。尚、長軸1Lに沿った方向をスタッド1の長手方向、短軸1Sに沿った方向をスタッド1の短手方向とする。
そして、長軸1Lと交差する湾曲部23と湾曲部24との間の最大距離を長径寸法と定義し、短軸1Sと交差する直線部21と直線部22との間の距離を短径寸法と定義した場合において、長径寸法と短径寸法とで定義されるボディ部2の断面形状の扁平率が、0よりも大きくかつ0.2以下である。
但し、扁平率=1−(b/a)
a;長径寸法
b;短径寸法
である。
即ち、中心軸1Cと直交する断面上において一対の湾曲面部23A;24Aの対向間の最大離間間隔である長径寸法aと一対の平面部21A;22Aの対向間の最大離間間隔である短径寸法bとの関係は、a>bである。
アッパー部2A、ローアー部2B、ミドル部2Cの平面部21A;22Aは、中心軸1Cに沿って延長するとともに、上述した長軸1Lに沿って延長する平面部である。
アッパー部2A、ローアー部2B、ミドル部2Cの湾曲面部23A;24Aは、中心軸1Cに沿って延長するとともに、上述した短軸1Sに沿って延長する湾曲面部である。
アッパー部2A、ローアー部2B、ミドル部2Cの湾曲面部23A;24Aの弧の長さ(短軸1Sに沿って延長する長さ)は、当該湾曲面部23A;24Aの曲率半径を持つ円の円周の1/2、即ち、当該円の半円周の長さよりも短い。つまり、中心軸1Cと直交するボディ部2の断面形状及び先端面2tの形状は、長円形又は楕円形ではない。
・ピン部
ピン部3は、中心軸1Cと直交する断面形状が中心軸1Cに沿った全長に亘って等しい柱体に形成される。
図2に示すように、ピン部3の外周面は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の平面部31A;32Aと、一対の平面部31A;32Aの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲面部33A;34Aと、平面部31A;32Aと湾曲面部33A;34Aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部35A;36A;37A;38Aにより形成されている。湾曲境界面部は、一端が平面部と接し、かつ、他端が湾曲面部と接している。
尚、湾曲面部33A;34Aは、湾曲面部と平面部とが組み合わされた構成であってもよい。
即ち、ピン部3の外周面は、一対の湾曲面部33A;34Aのうちの一方の湾曲面部33Aの一端縁と一対の平面部31A;32Aのうちの一方の平面部31Aの一端縁とが湾曲境界面部35Aを介して繋がり、一方の湾曲面部33Aの他端縁と他方の平面部32Aの一端縁とが湾曲境界面部36Aを介して繋がり、他方の湾曲面部34Aの一端と一方の平面部31Aの他端縁とが湾曲境界面部37Aを介して繋がり、他方の湾曲面部34Aの他端縁と他方の平面部32Aの他端とが湾曲境界面部38Aを介して繋がるように形成されている。
尚、ピン部3の外周面とは、中心軸1Cと同一方向の側方側の外周における面のことをいう。言い換えれば、ピン部3の外周面とは、中心軸1Cに沿って延長するとともに中心軸1Cを取り囲む面のことをいう。
また、図1(a)に示すように、ピン部3は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、中心軸1Cに沿った方向の一端面(以下、先端面3tという)における外周縁(エッジ)が、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部31;32と、一対の直線部31;32の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部33;34と、直線部31;32と湾曲部33;34との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部35;36;37;38により形成されている構成が最も好ましい。湾曲境界部は、一端が直線部と接し、かつ、他端が湾曲部と接している。
尚、湾曲部33;34は、湾曲部と直線部とが組み合わされた構成であってもよい。
ピン部3の先端面3tは、例えば、中心軸1Cと直交する平面、又は、中心軸1Cに沿った方向の一端に向けて突出するように湾曲する湾曲面、又は、中心軸1Cに沿った方向の他端に向けて窪むように湾曲する湾曲面に形成されている。
ピン部3の外周面を構成する一対の平面部31A;32Aは、中心軸1Cを挟んで互いに平行に対向する平面により形成される。ピン部3の外周面を構成する一対の湾曲面部33A;34Aは中心軸1Cを中心とした曲率が同じ湾曲面により形成され、かつ、中心軸1Cと各湾曲面部33A;34Aとの間の間隔は同じである。ピン部3の一対の平面部31A;32Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(以下、幅長という)と等しい各直線部31;32の長さは同じ長さであり、ピン部3の一対の湾曲面部33A;34Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(以下、幅長という)と等しい各湾曲部33;34の長さは同じ長さである。即ち、ピン部3の先端面3tにおける外周縁(エッジ)の形状、及び、ピン部3の中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、合同な形状である。
ピン部3の先端面3tにおける外周縁の形状、ピン部3の中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状に形成される。
当該180°回転対称形状は、四角形の4つの角が湾曲境界部35;36;37;38により丸められ、かつ、四角形の互いに対向する一対の辺が湾曲辺により形成された形状である。当該180°回転対称形状は、言い換えれば、楕円の長軸の両側に位置する湾曲部が、長軸と直交する直線に置き換えられたような形状である(ラグビーボールの平面視形状の長軸両端側を切り落とした直線部分がある形状)。
つまり、上述したピン部3の外周縁の形状、及び、外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部31;32と、一対の直線部31;32の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部33;34と、直線部31;32と湾曲部33;34との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部35;36;37;38に形成されて構成された、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状である。
また、ピン部3の湾曲面部33A;34Aの弧の長さ(長軸1Lに沿って延長する長さ)は、当該湾曲面部33A;34Aの曲率半径を持つ円の円周の1/2、即ち、当該円の半円周の長さよりも短い。つまり、中心軸1Cと直交するピン部3の断面形状及び先端面3tの形状は、長円形又は楕円形ではない。
言い換えれば、中心軸1Cと直交するピン部3の断面形状は、中心軸1Cと直交する断面上において中心軸1Cを通過して互いに直交する長軸1L及び短軸1Sを備え、長軸1L又は短軸1Sを対称軸として線対称な形状である。
そして、長軸と交差する直線部31と直線部32との間の距離を長径寸法と定義し、短軸と交差する湾曲部33と湾曲部34との間の距離を短径寸法と定義した場合において、長径寸法と短径寸法とで定義されるピン部3の断面形状の扁平率が、0.3以上0.6以下である。
但し、扁平率=1−(b/a)
a;長径寸法
b;短径寸法
である。
・フランジ部垂直断面形状
フランジ部4は、外周面4Fが中心軸1Cに沿った方向の一端側から他端側に向けて拡径した後に縮径する形状に形成され、フランジ部4の外周面4Fの最大外周径位置4Mが中心軸1Cに沿った方向であるフランジ部の厚さ方向の寸法の1/2の位置よりもフランジ部4の他端面4E側に位置するように構成されている。
即ち、フランジ部4の中心軸1Cに平行に沿った断面形状は、ボディ部2のローアー部2B側からフランジ部4の最大外周径位置4Mに近付くに従って中心軸1Cと直交する断面の径が徐々に大きくなるように形成され、かつ、フランジ部4の最大外周径位置4Mからフランジ部4の他端面4Eに近付くに従って中心軸1Cと直交する断面の径が徐々に小さくなるように形成されている。
そして、最大外周径位置4Mが湾曲面に形成されるとともに、外周面4Fの最大外周径位置4Mとフランジ部4の他端面4Eとの境界部が中心軸1Cから離れるように突出する湾曲面4Gにより形成された構成となっている。
尚、フランジ部4は、外周面4Fと他端面4Eとが中心軸1Cから離れる方向に突出した湾曲し湾曲境界部で構成され、湾曲境界部は、一端が外周面4Fと接し、かつ、他端が他端面4Eと接している。
・フランジ部
図1;図2に示すように、フランジ部4の外周面4Fは、中心軸1Cを挟んで対向する一対の平面部41A;42Aと、一対の平面部41A;42Aの径方向(中心軸方向)の一方の端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するように湾曲する一対の湾曲面部43A;44Aと、平面部41A;42Aと湾曲面部43A;44Aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部45A;46A;47A;48Aにより形成され、湾曲面部の曲率半径と湾曲境界面部の曲率半径とが異なるように構成されている。
即ち、フランジ部4の外周面4Fは、一対の湾曲面部43A;44Aのうちの一方の湾曲面部43Aの一端縁と一対の平面部41A;42Aのうちの一方の平面部41Aの一端縁とが湾曲境界面部45A(図1(a)参照)を介して繋がり、一方の湾曲面部43Aの他端縁と他方の平面部42Aの一端縁とが湾曲境界面部46Aを介して繋がり、他方の湾曲面部44Aの一端と一方の平面部41Aの他端縁とが湾曲境界面部47Aを介して繋がり、他方の湾曲面部44Aの他端縁と他方の平面部42Aの他端とが湾曲境界面部48Aを介して繋がるように形成されている。
尚、フランジ部4の外周面4Fとは、中心軸1Cと同一方向の側方側の外周における面のことをいう。言い換えれば、フランジ部4の外周面4Fとは、中心軸1Cに沿って延長するとともに中心軸1Cを取り囲む面のことをいう。
言い換えれば、図1(a)に示すように、フランジ部4は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線が、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部41;42と、一対の直線部41;42の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部43;44と、直線部41;42と湾曲部43;44との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部45;46;47;48により形成され、湾曲部の曲率半径と湾曲境界部の曲率半径とが異なるように構成されている。湾曲境界部は、一端が直線部と接し、かつ、他端が湾曲部と接している。
尚、湾曲部43;44は、湾曲部と直線部とが組み合わされた構成であってもよい。
フランジ部4の他端面4Eは、例えば、中心軸1Cと直交する平面に形成されている。
フランジ部4の外周面4Fを構成する一対の平面部41A;42Aは、ボディ部2のローアー部2B側からフランジ部4の最大外周径位置4Mに近付くに従って対向間の距離が大きくなるように中心軸1Cを挟んで互いに対向する平面により形成される。フランジ部4の外周面4Fを構成する一対の湾曲面部43A;44Aは、中心軸1Cを中心とした曲率が同じで、ボディ部2のローアー部2B側からフランジ部4の最大外周径位置4Mに近付くに従って対向間の距離が大きくなるように中心軸1Cを挟んで互いに対向する湾曲面により形成される。フランジ部4の一対の平面部41A;42Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(以下、幅長という)と等しい各直線部41;42の長さは同じ長さであり、フランジ部4の一対の湾曲面部43A;44Aの中心軸1Cと直交する面における長さ(以下、幅長という)と等しい各湾曲部43;44の長さは同じ長さである。
即ち、フランジ部4の他端面4Eにおける外周縁の形状、及び、フランジ部4の中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを中心とした相似な形状である。
フランジ部4の他端面4Eにおける外周縁の形状、及び、フランジ部4の中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状に形成される。
当該180°回転対称形状は、四角形の4つの角が湾曲境界部45;46;47;48により丸められ、かつ、四角形の互いに対向する一対の辺が湾曲辺により形成された形状である。
つまり、上述したフランジ部4の他端面4Eにおける外周縁の形状、及び、外周輪郭線の形状は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部41;42と、一対の直線部41;42の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部43;44と、直線部41;42と湾曲部43;44との境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部45;46;47;48に形成されて構成された、中心軸1Cを回転中心軸とした180°回転対称形状である。
また、フランジ部4の湾曲面部43A;44Aの弧の長さ(短軸1Sに沿って延長する長さ)は、当該湾曲面部43A;44Aの曲率半径を持つ円の円周の1/2、即ち、当該円の半円周の長さよりも短い。つまり、中心軸1Cと直交するフランジ部4の断面形状及び他端面4Eの形状は、長円形又は楕円形ではない。
言い換えれば、中心軸1Cと直交するフランジ部4の断面形状は、中心軸1Cと直交する断面上において中心軸1Cを通過して互いに直交する長軸1L及び短軸1Sを備え、長軸1L又は短軸1Sを対称軸として線対称な形状である。
そして、長軸1Lと交差する湾曲部43と湾曲部44との間の最大距離を長径寸法と定義し、短軸1Sと交差する直線部41と直線部42との間の距離を短径寸法と定義した場合において、長径寸法と短径寸法とで定義されるフランジ部4の断面形状の扁平率が、0.1以上0.25以下である。
但し、扁平率=1−(b/a)
a;長径寸法
b;短径寸法
である。
・ピン部とボディ部とフランジ部との関係
スタッド1は、ピン部3の長軸1Lとボディ部2の長軸1Lとフランジ部4の長軸1Lとが一致し、ピン部3の短軸1Sとボディ部2の短軸1Sとフランジ部4の短軸1Sと一致するように、形成されている。
つまり、スタッド1は、図1(a)に示す平面視において、ピン部3の直線部31;32とボディ部2の湾曲部23;24とフランジ部4の湾曲部43;44とが向かい合い、かつ、ピン部3の湾曲部33;34とボディ部2の直線部21;22とフランジ部4の直線部41;42とが向かい合うように形成されている。
即ち、ボディ部2は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線が、中心軸1Cを挟んで対向して中心軸1Cと直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部としての直線部21;22と、中心軸1Cを挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部としての湾曲部23;24とで構成される。
また、フランジ部4は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線が、中心軸1Cを挟んで対向して中心軸1Cと直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部としての直線部41;42と、中心軸1Cを挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部としての湾曲部43;44とで構成される。
また、ピン部3は、中心軸1Cに沿った方向の一端面における外周縁、及び、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線が、中心軸1Cを挟んで対向して中心軸1Cと直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部としての湾曲部33;34と、中心軸1Cを挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部としての直線部31;32とで構成されることが最も好ましい。
そして、スタッド1は、ピン部3の長手方向とフランジ部4の長手方向とボディ部2の長手方向とが一致するとともに、ピン部3の短手方向とフランジ部4の短手方向とボディ部2の短手方向とが一致するように、形成されている。
尚、長手方向が一致する、短手方向が一致するとは、各部の長軸1L同士や各部の短軸1S同士が完全に一致する状態の他、各部の長軸1L同士や各部の短軸1S同士が中心軸1Cを中心として±10°程度までずれている場合も含む。
・スタッダブルタイヤ
図4を参照し、スタッド1がトレッド14に形成された取付穴14bに嵌め込まれて構成されたスタッダブルタイヤ10について説明する。
スタッダブルタイヤ10は、ビード部11、ビードコア11C、カーカス層12、ベルト層13a,13b、トレッド14、サイドトレッド15、スタッド1を備える。
カーカス層12は、ビード部11に配置された1対のビードコア11Cにトロイド状をなして跨るように設けられた、当該スタッダブルタイヤ10の骨格を成す部材で、このカーカス層12のクラウン部のタイヤ径方向外側に内側のベルト層13a及び外側のベルト層13bが配置されている。当該ベルト層13a,13bは、それぞれ、スチールコードもしくは有機繊維を撚ったコードを、タイヤの赤道方向に対して例えば20°〜70°の角度で交錯するように配置したもので、タイヤ径方向内側に配置されるベルト層13aのコードの延長方向とタイヤ径方向外側に配置されるベルト層13bのコードの延長方向とは互いに交錯している。
トレッド14はベルト層13a,13bのタイヤ径方向外側に配置されたゴム部材(トレッドゴム)で、このトレッド14の表面14aには、タイヤ周方向10Y(図5参照)に沿って延長するように設けられた複数本の主溝16が形成されており、これらの主溝16により複数の陸部(ブロック)17A,17B,18が区画される。陸部17Aはタイヤセンター部に位置する中央陸部で、陸部17Bは上記中央陸部17Aのタイヤ幅方向10X(図5参照)の両外側に位置する外側陸部、陸部18は上記外側陸部17Bのタイヤ幅方向10Xの両外側に位置するショルダー側陸部である。
上記各陸部17A,17B,18の表面には、複数のサイプ19が形成されている。
サイドトレッド15は上記トレッド14の端部からタイヤのサイド部に延長して上記カーカス層12を覆うゴム部材である。
トレッド14と外側ベルト層13bとの間には、スタッド1下(タイヤ径方向内側)のゴムのへたりにより、スタッド1が陥没して外側ベルト層13bに突き刺さるのを防止するためのベルト保護層13cが設けられる。ベルト保護層13cは、有機繊維等から成るコードを備えた構成である。
トレッド14の表面側には取付穴14bが形成され、この取付穴14b内にスタッド1が嵌め込まれて取付けられている。取付穴14bは、例えば、上記ショルダー側陸部18と上記外側陸部17Bとに設けられる。
図3(a)に示すように、取付穴14bは、スタッダブルタイヤ10のトレッド14の表面14aからタイヤの円の中心に向けて延長する例えば円筒状の有底孔により形成される。取付穴14bは、例えば、入口部14c、底部14e、入口部14cと底部14eとを繋ぐ中間部14dを備える。入口部14c、底部14e、中間部14dは、取付穴14bの中心軸線が同一である同軸状に形成される。中間部14dは、径が一定の円筒状取付穴部である。入口部14cは、中間部14dの円形状の入口側端からトレッド14の表面14aに向けて拡径する円錐状面(取付穴14bの穴の中心線を中心線とする円錐状面)で囲まれた漏斗状の筒状取付穴部である。底部14eは、中間部14dの円形状の底側端からタイヤの円の中心に向けて拡径した後に縮径して底面14kを形成する面で囲まれた有底取付穴部である。
尚、耐スタッド抜け性能を向上させるため、底部14eにおける底面14k側の形状は、スタッド1のフランジ部4の形状に対応した形状とすることが好ましい。
図外の打込みマシンにより、図3(b)に示すように、スタッド1がフランジ部4側から取付穴14b内に打ち込まれることで、スタッド1が取付穴14bに嵌め込まれた状態に取付けられる。
スタッド1の高さ寸法は取付穴14bの深さ寸法よりも長く形成され、スタッド1は、例えばピン部3及びボディ部2の一端面側がトレッド14の表面14aより突出するように取付けられる。
実施形態1のスタッド1は、長軸1Lがタイヤ幅方向10Xと平行に延長し、かつ短軸1Sがタイヤ周方向10Yと平行に延長するように、取付穴14bに取付けられる。
尚、長軸1Lがタイヤ周方向10Yと平行に延長し、かつ短軸1Sがタイヤ幅方向10Xと平行に延長するように、スタッド1を取付穴14bに取付けてもよい。
・ボディ部形状による効果
実施形態1のスタッド1によれば、ボディ部2は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の平面部21A;22Aと、一対の平面部21A;22Aの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲面部23A;24Aとを備えた形状に形成されているので、スタッド1が取付穴14bに取付けられた場合、取付穴14bの内壁面(ゴム面)と平面部21A;22Aとの接触態様と、取付穴14bの内壁面(ゴム面)と湾曲面部23A;24Aとの接触態様とが異なるようになるため、スタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上する。
また、ボディ部2は、平面部21A;22Aと湾曲面部23A;24Aとの境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部25A;26A;27A;28Aにより形成されているので、柱状のボディ部2の外周面に角部が無くなり、角部と取付穴14bの内壁面との接触により取付穴14bの内壁面に亀裂が生じやすくなるような事態を抑制できるようになるため、スタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上する。
タイヤのトレッド14の摩耗進行につれて発生しやすくなるスタッド抜け現象は、車両の急発進時・急加速時における路面に対するタイヤの蹴出時に多く起きる現象であり、それ故、スタッド抜け直前まで最も長い時間、タイヤの取付穴14bの内壁面(ゴム面)に接触するボディ部2の蹴出側外周面の面積を大きくすることが有効である。
また、上述した扁平率を0.2よりも大きくした場合、平面部21A;22Aの長さ(長軸1Lに沿った方向の幅長)が短くなりすぎて、平面部21A;22Aと取付穴14bの内壁面との接触力が、湾曲面部23A;24Aと取付穴14bの内壁面との接触力と比べて相対的に小さくなるため、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形が大きくなり、耐スタッド抜け性能の悪化に繋がる虞がある。
また、ボディ部2の断面形状の扁平率を0よりも小さくした場合、ピン部3の長径とボディ部2のアッパー部2Aの長径との径差(クリアランス)が小さくなり過ぎて、アッパー部2Aの肉厚によるピン部3の外傷保護性(≒通常走行の路面接地以外の外的入力に対する堅牢性)が低下し、ピン部3の損傷やピン部3の欠落等の不具合が発生し易くなる虞がある。
そこで、実施形態1のスタッド1では、ボディ部2の中心軸1Cと直交する断面形状において、長径寸法と短径寸法とで定義される扁平率を、0よりも大きくかつ0.2以下としたので、中心軸1Cと直交して一対の湾曲面部23A;24Aと交差する長手方向がタイヤ幅方向10Xに沿って延長し、かつ、当該長手方向と直交する短手方向がタイヤ周方向10Yに沿って延長するように、スタッド1がタイヤの取付穴14bに取付けられた場合、タイヤの取付穴14bの内壁面に接触するボディ部2の蹴出側外周面の面積が大きくなるとともに、タイヤ幅方向10X両端側に位置する平面部21A;22Aと取付穴14bの内壁面との接触力も良好に維持できるようになって、耐スタッド抜け性能が向上するとともに、ピン部3の外傷保護性が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
尚、ボディ部2の長手方向がタイヤ周方向に沿って延長し、かつ、ボディ部2の短手方向がタイヤ幅方向に沿って延長するように、スタッド1がタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたスタッダブルタイヤとしてもよい。
・ピン部形状による効果
ピン部3の先端面3tにおける外周縁(エッジ)は、一対の直線部31;32の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部33;34とを備えるため、外周縁長さ、即ち、ピンエッジ長を長くでき、凍結した路面を引っ掻くピンエッジ性能が向上する。
ピン部3の先端面3tにおける外周縁は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部31;32を備え、ピン部3の長軸1Lの両端部が中心軸1Cから離れる方向に湾曲しないように形成されている。即ち、ピン部3の長軸1Lの両端部が尖った形状に形成されていないので、ピン部3における長軸1Lの両端部において短軸1Sに沿った方向の部材厚を厚くでき、ピン部3の短軸1Sに沿った方向の強度を大きくできる。つまり、直線部31;32に沿った方向の部材厚を厚くでき、ピン部3の直線部31;32に沿った方向の強度を大きくできる。
従って、図5に示すように、ピン部3の先端面3tの長軸1Lがタイヤ幅方向10Xに沿って延長するとともにピン部3の先端面3tの短軸1Sがタイヤ周方向10Yに沿って延長するように、スタッド1が取付穴14bに取付けられた場合、制駆動時引き摺り方向のピンエッジ長を長く出来て制駆動性能が良好になるとともに、ピン部3の強度を大きくでき、制動及び加速発進時にピン前後方向強度不足による走行初期ピン折れ等のピン部3の損傷を抑制できるスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
また、ピン部3の先端面3tにおける外周縁は、直線部31;32と湾曲部33;34との境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部35;36;37;38により形成されたので、当該境界部が角部に形成された場合と比べて、境界部に応力が集中しにくくなり、ピン部3の摩耗劣化や損傷を低減できる。
また、上述したピン部3の扁平率が0.3よりも小さい場合、断面形状が円形と大きく変わらない形状になり、断面形状が円形のピン部と比べて制駆動性能が向上しない虞がある。
また、ピン部3の扁平率が0.6よりも大きい場合、ピン部3の短径が長径と比べて小さくなりすぎて、制動及び加速発進時にピン前後方向強度不足により走行初期ピン折れ等が起こり易くなってしまう虞がある。
そこで、実施形態1のスタッド1では、ピン部3の先端面3tの形状、及び、ピン部3の中心軸1Cと直交する断面形状において、長径寸法aと短径寸法bとで規定される扁平率を、0.3以上0.6以下としたので、中心軸1Cと直交して一対の直線部31;32と交差する長手方向がタイヤ幅方向10Xに沿って延長し、かつ、当該長手方向と直交する短手方向がタイヤ周方向10Yに沿って延長するように、スタッド1がタイヤの取付穴14bに取付けられた場合、ピンエッジ長をより長くできてより制駆動性能を向上できるとともに、制動及び加速発進時にピン前後方向強度をより大きくできて走行初期ピン折れ等のピン部3の損傷を抑制できるスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
尚、ピン部3の長手方向がタイヤ周方向に沿って延長し、かつ、ピン部3の短手方向がタイヤ幅方向に沿って延長するように、スタッド1がタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたスタッダブルタイヤとしてもよい。
・フランジ部形状による効果
実施形態1のスタッド1によれば、フランジ部4は、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線の形状が、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部41;42と、一対の直線部41;42の端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部43;44とを備えた形状に形成されているので、スタッド1が取付穴14bに取付けられた場合、取付穴14bの内壁面(ゴム面)と直線部41;42との接触態様と、取付穴14bの内壁面(ゴム面)と湾曲部43;44との接触態様とが異なるようになるため、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できる。
また、フランジ部4は、直線部41;42と湾曲部43;44との境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部45;46;47;48により形成されているので、フランジ部4の外周面4Fに角部が無くなり、角部と取付穴14bの内壁面との接触により取付穴14bの内壁面に亀裂が生じやすくなるような事態を抑制できるようになるため、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できる。
また、上述したフランジ部4の扁平率を0.25よりも大きくした場合、直線部41;42の長軸1Lに沿った方向の幅長が短くなりすぎて直線部41;42と取付穴14bの内壁面との接触力が、湾曲部43;44と取付穴14bの内壁面との接触力と比べて相対的に小さくなるため、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形が大きくなり、耐スタッド抜け性能の悪化に繋がる虞がある。
また、フランジ部4の扁平率を、0.1よりも小さくした場合、ピン部3の短径とフランジ部4の短径との径差(クリアランス)が小さくなり過ぎて、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形が大きくなり、耐スタッド抜け性能の悪化に繋がる虞がある。
そこで、実施形態1のスタッド1では、フランジ部4の中心軸1Cと直交する断面形状において、長径寸法aと短径寸法bとで規定される扁平率を、0.1以上0.25以下としたので、中心軸1Cと直交して一対の湾曲部43;44と交差する長手方向がタイヤ幅方向10Xに沿って延長し、かつ、当該長手方向と直交する短手方向がタイヤ周方向10Yに沿って延長するように、スタッド1がタイヤの取付穴14bに取付けられた場合、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できる。
尚、フランジ部4の長手方向がタイヤ周方向に沿って延長し、かつ、フランジ部4の短手方向がタイヤ幅方向に沿って延長するように、スタッド1がタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたスタッダブルタイヤとしてもよい。
・フランジ部垂直断面形状による効果
実施形態1のスタッド1によれば、フランジ部4は、外周面4Fが中心軸1Cに沿った方向の一端側から他端側に向けて拡径した後に縮径する形状に形成され、フランジ部4の外周面4Fの最大外周径位置4Mが中心軸1Cに沿った方向であるフランジ部の厚さ方向の寸法の1/2の位置よりもフランジ部4の他端面4E側に位置するように構成されているので、スタッド1を取付穴14bに打込んだ際、フランジ部4の最大外周径位置4Mがタイヤのベルト層13a,13bに近い位置に設置されるようになり、取付穴14bに取付けられたスタッド1の周囲のゴムが内側(スタッド1側)に引張られる残留応力が大きくなって、スタッド1が抜け難くなるため、耐スタッド抜け性能が向上する。
尚、スタッド1を取付穴14bに打込んだ際、フランジ部4の最大外周径位置4Mがタイヤのベルト層13a,13bに近い程、取付穴14bに取付けられたスタッド1の周囲のゴムが内側(スタッド1側)に引張られる残留応力が大きくなり、スタッド1が抜け難くなるため、フランジ部4の最大外周径位置4Mは、フランジ部4の他端面4Eにできるだけ近い位置に設定することが好ましい。
また、フランジ部4は、最大外周径位置4Mが湾曲面に形成されるとともに、外周面4Fの最大外周径位置4Mとフランジ部4の他端面4Eとの境界部が中心軸1Cから離れるように突出する湾曲面4Gにより形成されているため、外周面4F、及び、他端面4Eと外周面4Fとの境界に角部が無くなり、角部と取付穴14bの内壁面との接触により取付穴14bの内壁面に亀裂が生じやすくなるような事態を抑制できるようになるため、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上する。
・方向一致による効果
急発進・急加速時においてタイヤの摩耗した陸部(ブロック)からスタッド1が抜ける際には、ピン部3の先端面3t側乃至アッパー部2Aの先端面2t側が路面に引掛ることで、スタッド1が回転しながら抜け落ちる(図14のCの状態及びDの状態参照)。このスタッド1の回転のし易さを決める主要因が、フランジ部4の抵抗力とアッパー部2Aの先端側の抵抗力である。この一方の抵抗力が大、かつ他方の抵抗力が小の場合は、スタッド1は回転変形しやすくなり、この2つの抵抗力の大きさが同じ場合は、スタッド1は回転変形よりも並進変形が主体となって抜け落ち難くなる。
これら抵抗力の大きさは、フランジ部4の径の大きさ及びアッパー部2Aの径の大きさに略比例すると考えられ、フランジ部4の径とアッパー部2Aの径との差がゼロに近づくほど耐スタッド抜け性能は良くなると考えられる。
実施形態1のスタッド1によれば、ピン部3の長手方向とフランジ部4の長手方向とボディ部2の長手方向とが一致するとともに、ピン部3の短手方向とフランジ部4の短手方向とボディ部2の短手方向とが一致するように形成されているので、フランジ部4の径とアッパー部2Aの径との径差を小さくすることが可能となり、耐スタッド抜け性能を向上できる。
即ち、実施形態1では、ボディ部2及びフランジ部4は、ピン部3が必要な方向に大きなエッジ効果が得られるような形状に形成されている。
また、実施形態1のスタッドでは、直線部でエッジ効果を得るようにし、湾曲部でピン耐久性や重量制限に容易に対応できるように構成されている。
そして、ピン部3、フランジ部4、ボディ部2の長手方向がタイヤ幅方向10Xに沿って延長し、かつ、ピン部3、フランジ部4、ボディ部2の短手方向がタイヤ周方向10Yに沿って延長するように、スタッド1がタイヤの取付穴14bに取付けられたスタッダブルタイヤ10が最も望ましく、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
尚、フランジ部4の径とアッパー部2Aの径との径差を小さくすることで、耐スタッド抜け性能を向上できることから、少なくとも、ピン部3の長手方向とフランジ部4の長手方向とが一致するとともに、ピン部3の短手方向とフランジ部4の短手方向とが一致するように形成されたスタッドであればよい。
また、ピン部3、フランジ部4、ボディ部2の長手方向がタイヤ周方向10Yに沿って延長し、かつ、ピン部3、フランジ部4、ボディ部2の短手方向がタイヤ幅方向10Xに沿って延長するように、スタッド1がタイヤの取付穴14bに取付けられたスタッダブルタイヤ10としてもよい。
実施形態2(アッパー部の径とフランジ部の径の径差の関係(径差は小さいほど良い))
実施形態2では、スタッド1の短軸1Sに沿った方向におけるフランジ部4の径とアッパー部2Aの径との径差が可能な限り小さくなるように、スタッド1の短軸1Sに沿った方向の径が同じかほぼ同じアッパー部2Aとフランジ部4とを備えたスタッド1とし、当該スタッド1の短軸1Sがタイヤ周方向10Yに沿って延長して、かつ、スタッド1の長軸1Lがタイヤ幅方向10Xに沿って延長するように、当該スタッド1をタイヤの取付穴14bに取付けたスタッダブルタイヤ10を構成したので、耐スタッド抜け性能が向上する。
実施形態3(ボディ部の断面形状変形)
図6に示すように、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、先端面2tにおける外周縁(エッジ)を形成する一対の直線部の長さ、言い換えれば、外周面を形成する一対の平面部の幅長(長軸1Lに沿った方向の長さ)を異ならせた構成のボディ部2Xを備えたスタッド1であってもよい。
即ち、実施形態3のスタッド1は、中心軸1Cを挟んで対向して幅長が異なる一対の平面部21Aa;22Aaと、一対の平面部21Aa;22Aaの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲面部23Aa;24Aaと、平面部21Aa;22Aaと湾曲面部23Aa;24Aaとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部25Aa;26Aa;27Aa;28Aaにより形成された外周面を有したボディ部2Xを備えたスタッド1とした。
また、当該ボディ部2Xは、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、先端面2tにおける外周縁(エッジ)が、中心軸1Cを挟んで対向して長さが異なる一対の直線部21a;22aと、一対の直線部21a;22aの端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部23a;24aと、直線部21a;22aと湾曲部23a;24aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部25a;26a;27a;28aにより形成されている。また、ボディ部2Xは、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、先端面2tにおける外周縁(エッジ)の形状は、短軸1Sを対称軸として線対称な形状に形成されている。
タイヤのトレッドの摩耗進行につれて発生しやすくなるスタッド抜け現象は、車両の急発進時・急加速時における路面に対するタイヤの蹴出時に多く起きる現象であり、それ故、スタッド抜け直前まで最も長い時間、タイヤの取付穴の内壁面(ゴム面)に接触するボディ部(アッパー部2A)の蹴出側外周面の面積を大きくすることが有効である。
そこで、実施形態3のスタッド1では、短い直線部22a、言い換えれば、短い幅長の平面部22Aaが踏込側に位置され、かつ、長い直線部21a、言い換えれば、長い幅長の平面部21Aaが蹴出側に位置されるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられることで、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
ここで、アッパー部2Aの短い直線部22aをブロック踏込側に位置させて、長い直線部21aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けるのは、スタッド1本当りの重量に一定の制約条件があるからである。即ち、アッパー部2Aの短い直線部22aをブロック踏込側に位置させて、長い直線部21aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けた場合、同一重量の制約条件の中で、エッジ効果、耐久性、耐スタッド抜け性能の向上を図ることができる。
尚、アッパー部2Aの短い直線部22aをブロック蹴出側に位置させて、長い直線部21aをブロック踏込側に位置させるように取り付けた場合でも、図1の様にタイヤ回転方向に依存しないボディ部形状と体積(重量)一定で比較した際には、やはり耐スタッド抜け性能を向上できる。なぜならば、スタッド抜け現象(図14参照)において、蹴り出されるブロックから最初に引き抜ける踏込側ボディ端の、取付穴引掛り効果が向上するからである。
実施形態4(ピン部の断面形状変形)
図7に示すように、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、先端面3tにおける外周縁(エッジ)を形成する一対の湾曲部の曲率を異ならせた構成のピン部3Xを備えたスタッド1であってもよい。
即ち、実施形態4のスタッド1は、中心軸1Cを挟んで対向する一対の平面部31Aa;32Aaと、一対の平面部31Aa;32Aaの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲して互いに曲率半径が異なる一対の湾曲面部33Aa;34Aaと、平面部31Aa;32Aaと湾曲面部33Aa;34Aaとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部35Aa;36Aa;37Aa;38Aaにより形成された外周面を有したピン部3Xを備えたスタッド1とした。
また、当該ピン部3Xは、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、先端面3tにおける外周縁(エッジ)が、中心軸1Cを挟んで対向する一対の直線部31a;32aと、一対の直線部31a;32aの端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部33a;34aと、直線部31a;32aと湾曲部33a;34aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部35a;36a;37a;38aにより形成されている。
耐スタッド抜け性能を向上させるには、加速発進時に最初に接地するピン部の踏込側の引掻き効果を低減する事が有効である。一方で制動性能を向上させるには、制動時に引き摺り前方となるピン部の蹴出側の引掻き効果を増加する事が有効である。
そこで、実施形態4では、ピン部3Xの曲率半径の小さい湾曲部34aが踏込側に位置され、かつ、ピン部3Xの曲率半径の大きい湾曲部33aが蹴出側に位置されるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられることで、タイヤ転動時の踏込側に曲率半径の小さい湾曲部34aが位置されて踏込時にピン部3Xの引掻き効果が低減するので、耐スタッド抜け性能が向上し、さらに、タイヤ転動時の蹴出側に曲率半径の大きい湾曲部33aが位置されて蹴出時にピン部3Xの引掻き効果が増加するので、制動性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
ここで、ピン部3Xの曲率半径の小さい湾曲部34aをブロック踏込側に位置させて、ピン部3Xの曲率半径の大きい湾曲部33aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けるのは、スタッド1本当りの重量に一定の制約条件があるからである。即ち、小さい湾曲部34aをブロック踏込側に位置させて、ピン部3Xの曲率半径の大きい湾曲部33aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けた場合、同一重量の制約条件の中で、エッジ効果、耐久性、耐スタッド抜け性能の向上を図ることができる。
尚、ピン部3Xの曲率半径の小さい湾曲部34aをブロック蹴出側に位置させて、ピン部3Xの曲率半径の大きい湾曲部33aをブロック踏込側に位置させるように取り付けた場合でも、図1の様にタイヤ回転方向に依存しないピン部形状と体積(重量)一定で比較した際には、やはり耐スタッド抜け性能を向上できる。なぜならば、スタッド抜け現象(図14参照)において、蹴り出されるブロックから最初に引き抜ける踏込側ピン端の、取付穴引掛り効果が向上するからである。
実施形態5(フランジ部の断面形状変形)
図8に示すように、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線、及び、他端面4Eにおける外周縁(エッジ)を形成する一対の直線部の長さを異ならせた構成のフランジ部4Xを備えたスタッド1であってもよい。
即ち、実施形態5のスタッド1は、中心軸1Cを挟んで対向して幅長が異なる一対の平面部41Aa;42Aaと、一対の平面部41Aa;42Aaの端縁より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲面部43Aa;44Aaと、平面部41Aa;42Aaと湾曲面部43Aa;44Aaとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部45Aa;46Aa;47Aa;48Aaにより形成された外周面を有したフランジ部4Xを備えたスタッド1とした。
また、当該フランジ部4Xは、中心軸1Cと直交する断面の外周輪郭線が、中心軸1Cを挟んで対向して長さが異なる一対の直線部41a;42aと、一対の直線部41a;42aの端部より延長するとともに中心軸1Cを挟んで対向して互いに離れる方向に突出するよう湾曲する一対の湾曲部43a;44aと、直線部41a;42aと湾曲部43a;44aとの境界部とで構成され、当該境界部が、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界部45a;46a;47a;48aにより形成されている。
トレッド表面の摩耗進行につれて発生し易くなるスタッド抜け現象は、急発進・急加速時の蹴出時に特に多く起こる現象である。それ故に蹴出時のスタッド抜け直前まで最も長い時間最後まで接触している、フランジ部の蹴出側の接触面積を広くする事は有効である。
そこで、実施形態4のスタッド1では、短い直線部42a、言い換えれば、短い幅長の平面部42Aaが踏込側に位置され、かつ、長い直線部41a、言い換えれば、長い幅長の平面部41Aaが蹴出側に位置されるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられることで、制動時及び加速発進時にスタッド1の倒れ込み変形を抑制でき、耐スタッド抜け性能が向上するスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
ここで、フランジ部4の短い直線部42aをブロック踏込側に位置させて、長い直線部41aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けるのは、スタッド1本当りの重量に一定の制約条件があるからである。即ち、フランジ部4の短い直線部42aをブロック踏込側に位置させて、長い直線部41aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けた場合、同一重量の制約条件の中で、エッジ効果、耐久性、耐スタッド抜け性能の向上を図ることができる。
尚、フランジ部4の短い直線部42aをブロック蹴出側に位置させて、フランジ部4の長い直線部41aをブロック踏込側に位置させるように取り付けた場合でも、図1の様にタイヤ回転方向に依存しないフランジ部形状と体積(重量)一定で比較した際には、やはり耐スタッド抜け性能を向上できる。なぜならば、スタッド抜け現象(図14参照)において、蹴り出されるブロックから最初に引き抜ける踏込側フランジ端の、取付穴引掛り効果が向上するからである。
実施形態6(ボディ部、ピン部、フランジ部の断面形状変形)
図9に示すように、実施形態3のボディ部2X、実施形態4のピン部3X、実施形態5のフランジ部4Xを備えた構成のスタッド1とし、ボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aが、踏込側に位置されるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられることで、実施形態3乃至実施形態5で説明した効果が得られるスタッダブルタイヤ10を提供できるようになる。
ここで、ボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aをブロック踏込側に位置させるように取り付けるのは、スタッド1本当りの重量に一定の制約条件があるからである。即ち、ボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aをブロック踏込側に位置させるように取り付けた場合、同一重量の制約条件の中で、エッジ効果、耐久性、耐スタッド抜け性能の向上を図ることができる。
尚、ボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aをブロック蹴出側に位置させるように取り付けた場合でも、図1の様にタイヤ回転方向に依存しない形状と体積(重量)一定で比較した際には、やはり耐スタッド抜け性能を向上できる。なぜならば、スタッド抜け現象(図14参照)において、蹴り出されるブロックから最初に引き抜ける踏込側端の、取付穴引掛り効果が向上するからである。
実施形態7(ボディ部、ピン部、フランジ部の断面形状変形+中心軸ずれ)
図10に示すように、実施形態6で説明したフランジ部4Xの中心軸4Zとピン部3Xの中心軸3Zとボディ部2Xの中心軸2Zとがずれた構成のスタッド1とした。この場合、ピン部3Xの中心軸3Z及びボディ部2Xの中心軸2Zが、フランジ部4Xの中心軸4Zよりもフランジ部4Xの長い直線部41aに近い側に位置された構成のスタッド1とし、ボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aが、踏込側に位置されるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられることで、フランジ部4Xの中心軸4Zに対してピン部3Xの中心軸3Z及びボディ部2Xの中心軸2Zが蹴出側にオフセットされたスタッド1を備えたスタッダブルタイヤ10となる。
当該スタッダブルタイヤ10によれば、ボディ部2Xのアッパー部2A、フランジ部4X、ピン部3Xのタイヤ周方向径差において、踏込側径差よりも蹴出側径差の方が小さくなり、スタッド1が抜け落ちる直前まで最も長い時間接触している蹴出側においてスタッド1の回転変形が抑制されるため、耐スタッド抜け性能が向上する。
本発明においては、スタッドの構成を、上述した実施形態6(図9参照)や実施形態7(図10参照)のように、ボディ部の外周輪郭線、及び、外周縁が、長さの異なる一対の直線部21a;22aを備え、ピン部の外周輪郭線、及び、外周縁が、互いに曲率半径が異なる一対の湾曲部33a;34aを備え、フランジ部の外周輪郭線が、長さの異なる一対の直線部41a;42aを備え、かつ、短い直線部22a、曲率半径の小さい湾曲部34a、短い直線部42aがすべて同一側に配置された構成とし、そして、当該スタッドを用いて、当該スタッドのボディ部2Xにおける短い直線部22a、ピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34a、フランジ部4Xにおける短い直線部42aが、タイヤのブロック踏込側、又は、ブロック蹴出側に位置するように取り付けられたスタッダブルタイヤを構成することが好ましい。
短い直線部22a、曲率半径の小さい湾曲部34a、短い直線部42aがすべて同一側に配置されたとは、短い直線部22aの中央、曲率半径の小さい湾曲部34aの中央、短い直線部42aの中央を、短軸1Sが通過し、短い直線部22a、曲率半径の小さい湾曲部34a、短い直線部42aが、長軸1Lを境界とした片側に位置していることをいう。
尚、短い直線部22aの中央、曲率半径の小さい湾曲部34aの中央、短い直線部42aの中央を、短軸1Sが通過するとともに、ボディ部の短い直線部22a及びピン部の曲率半径の小さい湾曲部34aが、長軸1Lを境界とした一方側に位置し、かつ、フランジ部の短い直線部42aが、長軸1Lを境界とした他方側に位置しているように構成されたスタッドであってもよい。即ち、長軸1Lを境として、フランジ部の短い直線部42aが、ボディ部2Xにおける短い直線部22a及びピン部3Xにおける曲率半径の小さい湾曲部34aとは反対側に設けられた構成のスタッドであってもよい。
実施形態8(ピン部の側面形状)
各実施形態で説明したピン部に代えて、図11に示すように、中心軸1Cと直交する方向であるピン部径方向の一端における高さ寸法(中心軸1Cに沿った方向の長さ寸法)とピン部径方向の他端における高さ寸法とが異なるように構成されたピン部3Yを有したスタッド1であってもよい。
例えば、ピン部径方向の一端及びピン部径方向の他端は、中心軸を通過する最短のピン部径線、即ち、上述した短軸1S(図1等参照)上の両端位置である。
例えば,短軸1Sと交差するピン部3Yの径方向両端部のうちの一方において、ピン部3Yの先端面3tとピン部3Yの外周面3rとの境界部3sが、中心軸1Cから離れるように突出する湾曲境界面部により形成された構成のピン部3Yとする。
具体的には、実施形態1で説明したピン部3の先端面3tにおける外周縁(エッジ)を形成する一対の湾曲部33;34のうちの一方の湾曲部33を、上述した湾曲境界面部により形成された構成とする。
即ち、一対の湾曲部33;34のうちの一方の湾曲部におけるピン部3Yの先端面3tとピン部3Yの外周面3rとの境界部3sの曲率半径をr1、一対の湾曲部33;34のうちの他方の湾曲部におけるピン部3Yの先端面3tとピン部3Yの外周面3rとの境界部3eの曲率半径をr2とした場合、r1>r2とした。
そして、湾曲境界面部により形成された構成の境界部3s側が踏込端となるように、スタッド1が取付穴14bに取付けられたスタッダブルタイヤ10を構成して車両に装着する。
実施形態8によれば、ピン部3Yの踏込側の一端面(先端面3t)と外周面3rとの境界部3sの垂直断面曲率半径が大きくなる(≒ピンエッジが丸くなる)ので、加速発進時に最初に接地するピン部3Yの踏込側の引掻き効果を低減できて、耐スタッド抜け性能が向上するとともに、ピン部3Yの蹴出側の先端面3tと外周面3rとの境界部3eの垂直断面曲率半径が小さくなる(=ピンエッジが尖って鋭くなる)ので、制動時に引き摺り前方となるピン部3Yの蹴出側の引掻き効果が増加して、制動性能が向上する。
尚、境界部3sは、湾曲面でなく、例えば、斜面であってもよい。要は、ピン部径方向の一端における高さ寸法とピン部径方向の他端における高さ寸法とが異なるように形成されたピン部を備えたスタッドであれば、背反した性能である耐スタッド抜け性能と制動性能との両立が図れるようになる。
実施形態9(ローアー部の垂直断面形状)
図12に示すように、中心軸1Cと直交する断面形状の径が、ミドル部2C側からフランジ部4に向けて徐々に大きくなるように形成されてフランジ部4の外周面と連続する錐形状の外周面を有したローアー部2B1を有したボディ部2Yを備えたスタッド1としてもよい。
ローアー部2B1の中心軸1Cと直交する断面とローアー部2B1の外周面を形成する傾斜面とのなす角度αは、20deg≦α≦60degが好ましい。
上述したローアー部2Bのように、外周面が中心軸1Cと平行な面である場合、当該外周面は取付穴14bの内周面に接触しにくい部分となり、スタッド1の倒れ込み変形に対し抗力を発現しにくいが、当該実施形態9のローアー部2B1の外周面のように、ミドル部2C側からフランジ部4に向けて徐々に大きくなるような傾斜面に形成されていれば、当該傾斜面と取付穴14bの内周面のゴムとが接触しやすくなって摩擦力を発現させる事が出来るようになり、スタッド1の倒れ込み変形に対する抵抗力を大きくできるので、耐スタッド抜け性能が向上する。
実施形態10
各実施形態におけるピン部の先端面に、図13で説明したような溝を形成したスタッドであってもよい。当該溝は、図13に示した十字状、あるいは、一直線状であればよい。
このような溝を備えた場合、ピン部3で引掻かれて削り取られた氷粉が溝を通って排出され、ピン部3の一端面に滞留しにくくなるので、好ましい。
1 スタッド、1C 中心軸、2 ボディ部、3 ピン部、4 フランジ部、
10 スタッダブルタイヤ、
14 トレッド、14a トレッドの表面、14b 取付穴、
21;22 直線部(長手方向辺部)、23;24 湾曲部(短手方向辺部)、
41;42 直線部(長手方向辺部)、43;44 湾曲部(短手方向辺部)。

Claims (3)

  1. 柱状のボディ部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の一端に設けられたピン部と、ボディ部の中心軸に沿った方向の他端に設けられたフランジ部とを備えたスタッドにおいて、
    ピン部は、中心軸に沿った方向の一端面における外周縁、又は、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部と、で構成され、
    フランジ部は、中心軸と直交する断面の外周輪郭線が、中心軸を挟んで対向して中心軸と直交する長手方向に沿って延長する一対の長手方向辺部と、中心軸を挟んで対向して長手方向と直交する短手方向に沿って延長する一対の短手方向辺部と、で構成され、
    ピン部の長手方向とフランジ部の長手方向とが一致し、かつ、ピン部の短手方向とフランジ部の短手方向とが一致していることを特徴とするスタッド。
  2. 前記長手方向がタイヤ幅方向に沿って延長し、かつ、短手方向がタイヤ周方向に沿って延長するように、前記スタッドがタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたことを特徴とするスタッダブルタイヤ。
  3. 前記長手方向がタイヤ周方向に沿って延長し、かつ、短手方向がタイヤ幅方向に沿って延長するように、前記スタッドがタイヤのトレッド表面側に形成された取付穴に取付けられて形成されたことを特徴とするスタッダブルタイヤ。
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