JP2016097347A - 塗装排気処理方法及び塗装排気処理設備 - Google Patents

塗装排気処理方法及び塗装排気処理設備 Download PDF

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Abstract

【課題】塗装排気処理設備の設備コストやメンテナンス負担を軽減する。
【解決手段】粉剤分散手段11により塗装室2からの排出空気EAに対し粉剤を分散させてフィルタ8の表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する塗装排気処理設備において、塗装室2で順次にスプレー塗装を施す被塗物Wごとに、その塗装条件に応じた粉剤負担度を設定しておき、被塗物Wの順次塗装に伴い粉剤負担度を積算して、その積算値が設定閾値を超えたとき、排気処理風路fsにおいて繰り返し使用する粉剤を新鮮粉剤に交換する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の被塗物を順次にスプレー塗装する塗装室からの排出空気を通過させて、その排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕集するフィルタと、前記排出空気にフィルタ被覆層形成用の粉剤を分散させて、前記排出空気のフィルタ通過に伴い前記フィルタの表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する粉剤分散手段とを配置した排気処理風路を設けるとともに、フィルタ再生処理により前記フィルタから除去した粉剤を収容する粉剤容器を設け、この粉剤容器に収容した粉剤を前記粉剤分散手段により再び前記排出空気に分散させて前記排気処理風路と前記粉剤容器との間で粉剤を循環させる形態で、粉剤を前記排気処理風路において繰り返し使用する塗装排気処理方法、及び、その処理方法を実施する塗装排気処理設備に関する。
この種の塗装排気処理は、フィルタに形成したフィルタ被覆層としての粉剤集積層により、塗装室からの排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕捉することで、フィルタそのものがオーバースプレー塗料の粘着により目詰まりすることを防止し、これにより、オーバースプレー塗料を捕捉した粉剤集積層をフィルタから除去するフィルタ再生処理を適時実施することで、オーバースプレー塗料の粘着に原因するフィルタの頻繁な交換を不要にしながら、フィルタによるオーバースプレー塗料の捕集を継続できるようにしたものである。
ところで、粉剤を繰り返し使用すると粉剤における捕捉塗料の蓄積により粉剤の状態(即ち、塗料混じり粉剤の状態)が次第に変化し、その状態変化(言わば粉剤の劣化)がある程度にまで達すると、フィルタ被覆層としての粉剤集積層の形成にはもはや適さなくなるが、これに対し従来、フィルタ再生処理でフィルタから除去した塗料混じり粉剤の物理的特性や化学的特性(具体的には誘電率や質量密度など)を測定することで粉剤における蓄積塗料の割合を特定し、その塗料割合がある程度まで大きくなったとき粉剤の一部量を新鮮粉剤に交換することが提案されている(特許文献1参照)。
特表2013−544627号公報
しかし、上記の提案技術では、塗料混じり粉剤の物理的特性や化学的特性を測定するセンサ装置や分析装置に精密で繊細な装置を必要とし、そのことで設備が複雑になって設備コストやメンテナンス負担が増大する問題があった。
また、塗料混じり粉剤全体の物理的特性や化学的特性(即ち、塗料混じり粉剤全体の特性平均値)を正確に測定することは技術的にも難しく、それが原因で、限界を超えた粉剤繰り返し使用による不測のトラブルを招く、あるいは、そのような不測のトラブルを回避するために粉剤交換を早めに行うことになって粉剤の消費量が嵩むなどの問題もあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、粉剤交換のタイミングを合理的に決定することで上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は塗装排気処理方法に係り、その特徴は、
複数の被塗物を順次にスプレー塗装する塗装室からの排出空気を通過させて、その排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕集するフィルタと、
前記排出空気にフィルタ被覆層形成用の粉剤を分散させて、前記排出空気のフィルタ通過に伴い前記フィルタの表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する粉剤分散手段とを配置した排気処理風路を設けるとともに、
フィルタ再生処理により前記フィルタから除去した粉剤を収容する粉剤容器を設け、
この粉剤容器に収容した粉剤を前記粉剤分散手段により再び前記排出空気に分散させて前記排気処理風路と前記粉剤容器との間で粉剤を循環させる形態で、粉剤を前記排気処理風路において繰り返し使用する塗装排気処理方法であって、
前記塗装室において順次にスプレー塗装を施す被塗物ごとに、その塗装条件に応じた粉剤負担度を設定しておき、
前記塗装室での複数の被塗物に対するスプレー塗装の順次実施に伴い、それら被塗物ごとに設定されている前記粉剤負担度を積算して、
その積算値が設定閾値を超えたとき、前記排気処理風路において繰り返し使用する粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理を行う点にある。
即ち、この塗装排気処理方法によれば、繰り返し使用した粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理の実施タイミングを決定するのに、塗装室において順次にスプレー塗装を施す被塗物の夫々に設定された粉剤負担度を積算するだけで済む。
したがって、フィルタ再生処理でフィルタから除去した塗料混じり粉剤の物理的特性や化学的特性を測定するセンサ装置や分析装置などの精密で繊細な装置が不要になり、これにより、塗装排気処理設備の設備構成を簡略化することができて、設備コストを安価にするとともにメンテナンス負担も軽減することができる。
また、各被塗物に対し、その塗装条件に応じた粉剤負担度を実験結果や試運転結果などに基づいて適切に設定しておくことで、また、良好な粉剤集積層を形成することができる粉剤の使用限界に対応させる設定閾値にも実験結果や試運転結果などに基づいて適切な値を設定しておくことで、限界を超えた粉剤の繰り返し使用による不測のトラブルを招くことを確実に回避することができ、また、そのことで、粉剤更新処理を早めに行うように見込んでおく安全率も小さくすることができて粉剤消費量も削減することができ、この点で、安全性や運転コスト面においても一層有利することができる。
本発明の第2特徴構成は塗装排気処理設備に係り、その特徴は、
複数の被塗物を順次にスプレー塗装する塗装室からの排出空気を通過させて、その排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕集するフィルタと、
前記排出空気にフィルタ被覆層形成用の粉剤を分散させて、前記排出空気のフィルタ通過に伴い前記フィルタの表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する粉剤分散手段とを配置した排気処理風路を設けるとともに、
フィルタ再生処理により前記フィルタから除去した粉剤を収容する粉剤容器を設け、
この粉剤容器に収容した粉剤を前記粉剤分散手段により再び前記排出空気に分散させて前記排気処理風路と前記粉剤容器との間で粉剤を循環させる形態で、粉剤を前記排気処理風路において繰り返し使用する塗装排気処理設備であって、
前記塗装室において順次にスプレー塗装を施す被塗物夫々の塗装条件に応じて被塗物ごとに設定してある粉剤負担度を、前記塗装室での複数の被塗物に対するスプレー塗装の順次実施に伴い積算して、その積算値が設定閾値を超えたとき、前記排気処理風路において繰り返し使用する粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理を実行する制御手段を設けてある点にある。
即ち、この塗装排気処理設備によれば、上記した第1特徴構成と同様、繰り返し使用した粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理の実施タイミングを制御手段に決定させるのに、塗装室で順次にスプレー塗装を施す被塗物の夫々に設定された粉剤負担度を積算させるだけで済むから、フィルタ再生処理でフィルタから除去した塗料混じり粉剤の物理的特性や化学的特性を測定するセンサ装置や分析装置などの精密で繊細な装置が不要になり、これにより、塗装排気処理設備の設備構成を簡略化することができて、設備コストを安価にするとともにメンテナンス負担も軽減することができる。
また、各被塗物に対し、その塗装条件に応じた粉剤負担度を実験結果や試運転結果などに基づいて適切に設定しておくことで、また、良好な粉剤集積層を形成することができる粉剤の使用限界に対応させる設定閾値にも実験結果や試運転結果などに基づいて適切な値を設定しておくことで、限界を超えた粉剤の繰り返し使用による不測のトラブルを招くことを確実に回避することができ、また、そのことで、粉剤更新処理を早めに行うように見込んでおく安全率も小さくすることができて粉剤消費量も削減することができ、この点で、安全性や運転コスト面においても一層有利することができる。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の塗装排気処理設備を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記排気処理風路を並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路との間で粉剤を各別に循環させる複数の前記粉剤容器を設け、
前記制御手段は、前記粉剤負担度の積算、及び、その積算値が設定閾値を超えたときの前記粉剤更新処理を、前記排気処理風路と前記粉剤容器との組ごとに個別に実行する構成にしてある点にある。
即ち、この構成によれば、粉剤分散手段とそれに続くフィルタとを備える排気処理風路を複数設けるから、複数の被塗物に対し同時にスプレー塗装を行う大型な塗装室や複数の塗装室からの多量の排出空気も、それら複数の排気処理風路で分担して良好に処理することができる。
そしてまた、粉剤負担度や設定閾値を排気処理風路ごとに個別に設定することができるから、上記の如く塗装室からの排出空気を分担して処理する形態を採りながらも、例えば、各排気処理風路と塗装室におけるスプレー塗装位置との相対的な位置関係などに応じて、被塗物の夫々に設定しておく粉剤負担度や粉剤の使用限界に対応させる設定閾値を排気処理風路ごとに予め異ならせたり、あるいは、それら粉剤負担度や設定閾値ないし粉剤負担度の積算値を排気処理風路ごとに適時補正することなどで、排気処理風路の夫々において粉剤更新処理を実施する時点での粉剤の劣化度(即ち、塗料混じり粉剤の状態変化度)を互いに等しくすることができ、これにより、複数の排気処理風路に対し粉剤更新処理を一律に同じタイミングで実施するのに比べ、いずれかの排気処理風路において未だ粉剤更新処理が不要であるもかかわらず無駄に粉剤を交換してしまうことを回避することができ、この点で粉剤の消費量を一層削減することができる。
本発明の第4特徴構成は、同じく第2特徴構成の塗装排気処理設備を実施するのに好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記排気処理風路を並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路との間で粉剤を循環させる共通の前記粉剤容器を設け、
前記制御手段は、前記粉剤負担度の積算を前記排気処理風路ごとに個別に実施して、それら積算値の合計が設定閾値を超えたときに前記粉剤更新処理を実行する構成にしてある点にある。
即ち、この構成によれば、粉剤分散手段とそれに続くフィルタとを備える排気処理風路を複数設けるから、複数の被塗物に対し同時にスプレー塗装を行う大型な塗装室や複数の塗装室からの多量の排出空気も、それら複数の排気処理風路で分担して良好に処理することができる。
また、それら複数の排気処理風路に対して共通の粉剤容器を装備するから、複数の排気処理風路に対して個別の粉剤容器を設けるのに比べ、設備構成を一層簡素化することができる。
そしてまた、粉剤負担度を排気処理風路ごとに個別に設定することができるから、上記の如く排出空気を分担して処理する形態を採りながらも、例えば、各排気処理風路と塗装室におけるスプレー塗装位置との相対的な位置関係などに応じて、被塗物の夫々に設定しておく粉剤負担度を排気処理風路ごとに異ならせたり、あるいは、それら粉剤負担度や粉剤負担度の積算値を排気処理風路ごとに適時補正するなどのことで、排気処理風路の夫々における粉剤負担度の積算値の合計が設定閾値に達した時点での粉剤の実際の劣化度(塗料混じり粉剤の実際の状態変化度)を真の限界劣化度に精度良く一致させることができ、これにより、それら複数の排気処理風路において一律に同じ粉剤負担度を積算するのに比べ、粉剤の実際の劣化度が未だ真の限界劣化度に至っていないにもかかわらず無駄に粉剤を交換してしまうことを回避することができ、この点で粉剤の消費量を一層削減することができる。
本発明の第5特徴構成は、第2〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
フィルタ再生処理により前記フィルタから除去されて落下する粉剤を受け入れる受入ホッパを設け、
前記粉剤容器は、この受入ホッパにおける受け入れ粉剤を開閉弁を通じて収容する構成にし、
前記粉剤分散手段として、前記粉剤容器における収容粉剤をキャリア空気とともに噴出することで前記排出空気に分散させる粉剤ノズルを設けてある点にある。
即ち、この構成によれば、フィルタ再生処理で受入ホッパに受け入れた塗料混じりの粉剤を開閉弁を通じて粉剤容器に収容し、その後、開閉弁を閉じて受入ホッパと粉剤タンクとの連通を断った状態で、粉剤容器における収容粉剤を粉剤ノズルに送って塗装室からの排出空気に分散させることができ、これにより、粉剤容器を設けずにフィルタからの落下粉剤を受け入れる受入ホッパから粉剤ノズルに粉剤を送給するのに比べ、粉剤ノズルに対する粉剤の送給及び粉剤ノズルからの粉剤噴出を一層安定化することができる。
また、塗料混じり粉剤の流動性を高める処理や塗料混じり粉剤を均質化するなどの処理も、受入ホッパとの連通を断った粉剤容器において良好に実施することができる。
本発明の第6特徴構成は、第2〜第5特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
被塗物ごとに設定しておく前記粉剤負担度が、スプレー塗装の対象である被塗物の種類、被塗物における塗装部位の状態、スプレー塗装で使用する塗料の材質種、スプレー塗装で使用する塗料の色種、スプレー塗装の工程種のうちの少なくとも1つ塗装条件に応じて設定される値である点にある。
即ち、この構成によれば、粉剤の繰り返し使用で次第に悪化する粉剤状態を粉剤負担度の積算値により的確に把握することができ、これにより、限界を超えた粉剤の繰り返し使用による不測のトラブルを一層確実に回避することができ、また、粉剤交換を早めに行うように見込んでおく安全率も一層小さくすることができて粉剤の消費量を一層効果的に削減することができる。
なお、粉剤負担度の決定要因とする被塗物塗装部位の状態としては、例えば、各塗装部位に対するスプレー塗装の難易度や各塗装部位におけるスプレー塗料のつきまわり性などを挙げることができる。
塗装ブースの横断面図 図1におけるII−II断面図 第1実施形態における粉剤の循環経路を示す図 第1実施形態における新鮮粉剤及び排出粉剤の搬送経路を示す図 第2実施形態における粉剤の循環経路を示す図 第2実施形態における新鮮粉剤及び排出粉剤の搬送経路を示す図 第3実施形態における粉剤の循環経路を示す図 第3実施形態における新鮮粉剤及び排出粉剤の搬送経路を示す図
〔第1実施形態〕
図1は塗装排気処理設備Sを備える塗装ブース1を示し、この塗装ブース1における塗装室2には、搬送装置3により室内に順次搬入する被塗物W(本例では自動車ボディ)をスプレー塗装する複数の塗装ロボットRを設置してある。
Cは塗装ブース1に対する制御装置であり、この制御装置Cは、被塗物Wの形状や大きさなどの種類(車種)、被塗物Wにおける塗装部位の状態、使用する塗料の中塗り用や上塗り用あるいはクリア塗装用などの材質種、使用する塗料の色種、外板塗装や内板塗装あるいは補正塗装やテスト塗装などの塗装工程種といった塗装条件が予め定まった被塗物Wが所定の順序で塗装室2に搬入されることに対し、それら被塗物Wごとの塗装条件に応じて、塗装ロボットRの夫々を塗装動作させるとともに、それら塗装ロボットRに供給する塗料を切り換える。
被塗物Wの搬送方向(図1における奥行き方向)に延びるトンネル状の塗装室2には、その天井部2aから温湿度調整された換気用空気SAが下向きに吹き出され、これに伴い、オーバースプレー塗料を含む塗装室2の室内空気EAが格子床2bを通じて塗装室下方の排気室4に排出される。
塗装室2からの排出空気EAを浄化処理する塗装排気処理設備Sについては、図1,図2に示すように、複数のフィルタ装置5を排気室4の両横側の夫々において被塗物搬送方向である塗装ブース長手方向に並べて設置してあり、塗装室2からの排出空気EAに含まれるオーバースプレー塗料を、これらフィルタ装置5により捕集することで排出空気EAを浄化する。
フィルタ装置5で浄化した排出空気EAは、各フィルタ装置5に接続した排気ダクト6を通じて排気ファン7により外部へ排出(又は、換気用空気SAとして空調機を通じ塗装室2へ還送)する。
図1〜図3に示すように、各フィルタ装置5の内部には、オーバースプレー塗料を捕集する複数の筒状フィルタ8を横向き姿勢で並列配置してあり、フィルタ装置5の装置壁を兼ねる排気室4の側壁4aには、塗装室2からの排出空気EAを排気室4から各フィルタ装置5に導入する横長矩形状の流入口10を塗装ブース長手方向に並べて形成し、各流入口10には、それら流入口10を通じて各フィルタ装置5に流入する排出空気EAに対してフィルタ被覆層形成用の粉剤Pを分散させる粉剤分散手段としての粉剤ノズル11の配設してある。
即ち、この粉剤Pを排出空気EAに分散させることで、排出空気EAのフィルタ通過に伴いフィルタ被覆層として粉剤集積層をフィルタ8の表面に形成し、この粉剤集積層により排出空気EA中のオーバースプレー塗料を捕捉することで、フィルタ8によるオーバースプレー塗料の捕集においてオーバースプレー塗料がフィルタ8の濾材に対して直接的に粘着するのを防止する。
流入口10はフィルタ装置5ごとに2個ずつ形成してあり、これにより、各フィルタ装置5は、流入口10からフィルタ8に至る排気処理風路fs(即ち、粉剤ノズル11とそれに続くフィルタ8とを備える排気処理風路fs)を並列配置で2系統ずつ備えるものにしてある。
したがって、複数のフィルタ装置5を排気室4の両横側夫々で塗装ブース長手方向に並置する本例の塗装排気処理設備Sでは、粉剤ノズル11とそれに続くフィルタ8とを備える排気処理風路fsを塗装室2に対して並列配置で少なくとも8系統以上設けてある。
また、フィルタ装置5の各流入口10における上壁部には、下向きに開口する断面形状の滞留用凹部12を、流入口10の横幅方向(即ち、ブース長手方向)に連続させた状態で各流入口10の全幅にわたって形成し、粉剤ノズル11は、各流入口10の横幅方向における中央箇所から滞留用凹部12の奥部内面に向けて粉剤Pをキャリア空気a4とともに噴出する状態に配置してある。
つまり、流入口10における排出空気EAの流れが滞留用凹部12の下向き開口の近傍を通過する状況下において、上記の如く粉剤ノズル11により滞留用凹部12の奥部内面に向けて粉剤Pをキャリア空気a4とともに噴出することにより、粉剤Pを伴う空気流の適当時間にわたる渦流的な滞留を滞留用凹部12において生じさせる。
そして、この渦流的な滞留による粉剤攪拌を伴いながら粉剤Pを滞留用凹部12において流入口10の横幅方向へ拡散させて、その拡散した粉剤Pを滞留用凹部12の下向き開口を通じて流入口10における排出空気EAの通過流に徐々に取り込ませることで、粉剤Pを流入口10の横幅方向において均一に分散させた状態で排出空気EAに含ませるようにしてある。
なお、11aは粉剤ノズル11に取り付けた三角板状の拡散補助具であり、この拡散補助具11aを設けることで、流入口10を通過する排出空気EA、及び、滞留用凹部12において粉剤Pを伴う状態で渦流的に滞留する空気を、流入口10の横幅方向における一方側と他方側とへの向き変化を伴う状態で分流し、この分流に伴う排出空気EA及び渦流的滞留空気の向き変化により、滞留用凹部12での粉剤Pの流入口横幅方向への拡散を一層促進し、また、粉剤Pを滞留用凹部12から排出空気EAの通過流に取り込ませる過程での粉剤Pの拡散も促進する。
各フィルタ装置5の内部においてフィルタ8の下方で流入口10より低い底部には、逆錐形状の2つの受入ホッパ14を、2系統の排気処理風路fsの夫々におけるフィルタ8に対し各別に対応させてブース長手方向に並べた状態に配置してあり、これら2つの受入ホッパ14夫々の底部には粉剤排出口14aを形成してある。
また、各フィルタ装置5には、フィルタ8に対して排出空気EAの通過方向とは逆向きの逆洗状態で圧縮空気をパルス的に作用させるフィルタ再生装置15を装備してあり、このフィルタ再生装置15を適時作動させることで、オーバースプレー塗料の捕捉や自身の成長で通気抵抗が大きくなった粉剤集積層を各フィルタ8から脱落させて各フィルタ8を再生する。
そして、このフィルタ再生処理においてフィルタ8から落下する塗料混じりの粉剤集積層(即ち、塗料混じり粉剤P)をフィルタ下方の受入ホッパ14に受け入れる。
受入ホッパ14の下方には、受入ホッパ14に受け入れた塗料混じりの粉剤Pを受入ホッパ底部の粉剤排出口14aを通じてタンク内に落下させる循環用粉剤容器としての2つの粉剤タンク16を、2つの受け入れホッパ14に対し各別に対応させて設けてあり、また、受入ホッパ14と粉剤タンク16との間には、粉剤排出口14aを開閉する開閉弁としての水平姿勢の仕切扉17を設けてある。
即ち、この仕切扉17の開き操作により、受入ホッパ14に受け入れた塗料混じり粉剤Pを対応する粉剤タンク16の内部に落下させてタンク内に回収し、この仕切扉17の閉じ操作により粉剤収容状態の粉剤タンク16を密閉化する。
粉剤タンク16の底部には、周密な微細気孔の存在より加圧空気の透過を許す通気性材により形成した散気板18を平面視で粉剤タンク16の全体にわたらせて配置し、この散気板18により粉剤タンク16の内部は、空気路を通じ撹拌用空気a1が加圧供給される下側の加圧空気室16aと、仕切扉17の開き操作により粉剤排出口14aを通じて受入ホッパ14に連通する上側の粉剤収容室16bとに仕切ってある。
また、粉剤タンク16の内部には、加圧空気室16aの上側で粉剤収容室16bに隣接する粉剤送出室16cを形成してあり、粉剤収容室16bと粉剤送出室16cとを仕切る仕切壁19の下端部には、粉剤収容室16bと粉剤送出室16cとを連通させる連通口として、粉剤収容室16aから粉剤送出室16cへ空気とともに流入する粉剤Pの流入量を通気抵抗により制限する絞り開口19aを形成してある。
そして、粉剤収容室16b及び粉剤送出室16cの夫々には、空気路を通じ供給される撹拌用空気a2,a3を各室内に噴出する撹拌用ノズル20a,20bを装備してある。
つまり、粉剤タンク16の粉剤収容室16bでは、加圧空気室16aから散気板18を透過して粉剤収容室16bに対し上向きに噴出する撹拌用空気a1により粉剤収容室16bにおける収容粉剤Pを分散状態で上昇させて室内浮遊させ、また、撹拌用ノズル20aから噴出する撹拌用空気a2により室内空気を対流的に撹拌する状態にして粉剤収容室16bにおける浮遊粉剤Pを対流的に撹拌し、これにより、仕切扉17が閉じられて密閉化された粉剤タンク16において、粉剤収容室16bにおける粉剤Pを単に解して流動化するに止まらず均一な浮遊分散状態(即ち、粉剤収容室16bにおける空気中の粉剤濃度を均一化した状態)に保つ。
粉剤収容室16bにおいて浮遊分散状態にした粉剤Pは仕切壁19の絞り開口19a及び粉剤送出室16cを通じてタンク外に送出するが、この際、絞り開口19aの通気抵抗により、粉剤収容室16bにおける粉剤Pの均一な浮遊分散状態を安定的に保つとともに、浮遊分散状態にある粉剤Pを粉剤収容室16bから粉剤送出室16cへ安定的に流入させる。
また、粉剤送出室16cにおいても散気板18から上向きに噴出する撹拌用空気a1及び撹拌用ノズル20bから噴出する撹拌用空気a3により粉剤送出室16cにおける粉剤Pを均一な浮遊分散状態に保つ。
各粉剤タンク16の粉剤送出室16cには、対応する粉剤ノズル11に粉剤Pを送給する粉剤供給路21を接続してあり、各粉剤タンク16の粉剤収容室16bに収容した塗料混じり粉剤Pを粉剤送出室16c及び粉剤供給路21を通じて対応の粉剤ノズル11から噴出させることで、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsごとに、粉剤Pを粉剤ノズル11→フィルタ8→受入ホッパ14→粉剤タンク16→粉剤供給路21の順に循環させる形態で、それら排気処理風路fsにおいて粉剤Pを繰り返し使用する。
各粉剤ノズル11に対する粉剤供給路21には、空気路を通じ供給される圧縮空気a4の通過に伴い形成される負圧により粉剤タンク16の粉剤収容室16bにおける粉剤Pを粉剤送出室16cを通じ吸入し、そして、負圧形成後の圧縮空気a4をキャリア空気として吸入粉剤Pをキャリア空気a4とともに粉剤供給路21を通じて粉剤ノズル11に送給する噴出用空気搬送手段としてのエゼクタ22を介装してあり、各粉剤ノズル11は、このエゼクタ22により供給される粉剤Pをキャリア空気a4とともに流入口10において撹拌用凹部12の奥部に向けて噴出する。
つまり、各粉剤ノズル11に粉剤Pを供給するのに、上記の如く粉剤タンク16において粉剤Pを均一な浮遊分散状態にし、その浮遊分散状態の粉剤Pをエゼクタ22によりキャリア空気a4とともに粉剤供給路21を通じて粉剤ノズル11に供給することで、粉剤供給路21でのキャリア空気中における粉剤Pの浮遊分散状態(換言すれば、キャリア空気中における粉剤濃度)を効果的に均一化し、これにより、各粉剤ノズル11から均一な分散状態の粉剤Pを噴出させる。
そして、粉剤タンク16における粉剤Pの残量がある程度まで減少すると、仕切扉17を開いて、仕切扉17が閉じ状態にあった間のフィルタ再生処理により受入ホッパ14内に堆積した塗料混じり粉剤Pを粉剤タンク16の粉剤収容室16bに落下させて回収し、その後、仕切扉17を再び閉じて粉剤タンク16を密閉化した状態で粉剤収容室16bにおける粉剤Pを均一な浮遊分散状態にして、その浮遊分散状態の粉剤Pを粉剤供給路21を通じ粉剤ノズル11に供給する。
図3,図4に示す如く、各粉剤タンク16の粉剤送出室16cには、上記の如く対応する粉剤ノズル11への粉剤供給路21を接続するとともに、粉剤タンク16の粉剤収容室16bにおける使用済みの塗料混じり粉剤Pを共通の排剤タンク23に導く粉剤排出路24を接続してあり、排剤タンク23には、粉剤排出路24を通じて各フィルタ装置5の粉剤タンク16から塗料混じり粉剤Pをキャリア空気a5とともに排出する排出用空気搬送手段としての吸引ファン23aを装備してある。
なお、粉剤排出路24は、粉剤送出室16cへの接続に代え、粉剤収容室16bに対して直接的に接続してもよい。
一方、各粉剤タンク16の粉剤収容室16bには、共通の新剤タンク25から塗料未混入の新鮮粉剤Pを粉剤収容室16bに導く新剤供給路26を接続してあり、新剤タンク25には、空気路を通じ供給される圧縮空気をキャリア空気a6として、新鮮粉剤Pをキャリア空気a6とともに新剤供給路26を通じ各フィルタ装置5における粉剤タンク16に供給する新剤用空気搬送手段としてのブロータンク25aを装備してある。
そして、粉剤排出路24には粉剤排出対象の粉剤タンク16を選択的に切り換える排剤側切換弁24aを装備し、新剤供給路26には新剤供給対象の粉剤タンク16を選択的に切り換える新剤側切換弁26aを装備してある。
これに対し、前述の制御装置Cは、被塗物W夫々の塗装条件に応じ各塗装ロボットRを塗装動作させるとともに各塗装ロボットRに供給する塗料を切り換えるのに加えて、各フィルタ装置5に対する共通の粉剤管理用制御手段として、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの各々について個別に、次の(イ)〜(ハ)の制御を実行するものにしてある。
(イ)フィルタ再生制御
設定再生時間Tsごとに(又は、フィルタ8の計測通気抵抗が設定上限値に至るごとに)、対応するフィルタ再生装置15を作動させて塗料混じりの粉剤集積層を対応するフィルタ8から脱落させ、これにより、フィルタ装置5における対応フィルタ8を再生する。
このフィルタ再生は、対応する受入ホッパ14の仕切扉17を閉じ状態に保ったままで実施し、フィルタ8から落下する塗料混じり粉剤P(粉剤集積層)は対応する受入ホッパ14に受け入れて、その受入ホッパ14内に堆積させる。
(ロ)粉剤回収制御
設定回収時間Tk(≧Ts)ごとに、対応する受入ホッパ14と粉剤タンク16との間の仕切扉17を開いて、その受入ホッパ14における塗料混じりの堆積粉剤Pを、対応する粉剤タンク16の粉剤収容室16bに落下させて収容する。
なお、設定回収時間Tkとしては、仕切扉17の1回の開き操作で粉剤タンク16に回収した粉剤Pを対応する粉剤ノズル11からの粉剤噴出でほぼ使い切るに至る程度の時間を予め設定してある。
(ハ)粉剤更新制御
塗装室2において複数の被塗物Wに対しスプレー塗装を順次に施すのに伴い、それら被塗物Wの夫々に設定されている粉剤負担度kを積算し、その積算値Σkが設定閾値ksを超えたとき(Σk>ks)、仕切扉17を開き操作して、対応する受入ホッパ14に堆積している塗料混じり粉剤Pを対応の粉剤タンク16に落下させ、その後、仕切扉17を再び閉じた状態で、粉剤排出路24における排剤側切換弁24aの切り換え操作により、その粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pの全量をキャリア空気a5とともに粉剤排出路24を通じて共通の排剤タンク23に排出する。
そして、この粉剤排出に続いて、新剤供給路26における新剤側切換弁26aの切り換え操作により、その粉剤タンク16における空の粉剤収容室16bに対して共通の新剤タンク25から所定量の新鮮粉剤Pをキャリア空気a6とともに新剤供給路26を通じ供給し、この新剤供給が完了すると、その排気処理風路fsについての粉剤負担度kの積算値Σkを0にリセットする。
即ち、この粉剤更新処理により、各フィルタ装置5のフィルタ8に良好な粉剤集積層を形成する機能を永続的に保って、排出空気EA中におけるオーバースプレー塗料の捕集を良好に継続できるようにする。
具体例を挙げれば、例えば、被塗物種Aで使用塗料種αの被塗物W1には粉剤負担度k=k1を設定し、被塗物種Aで使用塗料種βの被塗物W2には粉剤負担度k=k2を設定し、被塗物種Bで使用塗料種αの被塗物W3には粉剤負担度k=k3を設定し、被塗物種Bで使用塗料種βの被塗物W4には粉剤負担度k=k4を予め設定しておく。
そして、塗装室2において被塗物W1をna台、被塗物W2をnb台、被塗物W3をnc台、被塗物W4をnd台だけ任意の順序で実施した時点で、それら被塗物W1〜W4の夫々に設定されている粉剤負担度k1〜k4の積算値Σkが設定閾値ksを超えたとき(即ち、k1×na+k2×nb+k3×nc+k4×nd>ksになったとき)、対応する排気処理風路fsで繰り返し使用した粉剤Pが使用限界に達したとして、その粉剤Pの全量を新鮮粉剤と交換する。
つまり、この第1実施形態では、粉剤分散手段としての粉剤ノズル11とそれに続くフィルタ8とを備える排気処理経路fsを塗装室2に対して並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路fsとの間で粉剤Pを各別に循環させる循環用粉剤容器としての複数の粉剤タンク16を設けるのに対して、上記制御装置Cは、被塗物Wごとに設定されている粉剤負担度kの積算、及び、その積算値Σkが設定閾値ksを超えたときの粉剤更新処理を、各排気処理風路fsとそれに対する粉剤タンク16との組ごとに個別に実行する構成にしてある。
なお、被塗物Wごとに設定しておく粉剤負担度kは、本実施形態の如く被塗物Wの種類及び使用塗料の材質種に応じて設定するのに限らず、被塗物Wの種類(車種)、被塗物Wにおける塗装部位の状態、使用塗料の材質種や色種、スプレー塗装の工程種など、粉剤Pの状態変化要因(略言すれば粉剤Pの劣化要因)となる種々の塗装条件のうち、いずれか1つの塗装条件又はいずれか複数の塗装条件に応じて設定してもよい。
また、排気処理経路fsを並列配置で複数設けることに対し、それら排気処理経路fsの夫々で粉剤更新処理を実施する時点での粉剤Pの劣化度(状態変化度)が互いに等しくなるように、各排気処理経路fsと塗装室2におけるスプレー塗装位置との相対的な位置関係などに応じて、被塗物Wの夫々に設定しておく粉剤負担度kや粉剤Pの使用限界に対応させる設定閾値ksを排気処理風路fsごとに異ならせたり、あるいは、それら粉剤負担度kや設定閾値ksないし粉剤負担度kの積算値Σkを排気処理風路fsごとに適時補正するなどしてもよい。
さらに、並列配置で設ける複数の排気処理風路fsは、本実施形態の如く共通の塗装室2に対して装備するものに限らず、複数の塗装室2に対し分散させて装備するものであってもよい。
また、粉剤更新処理においては、粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pの全量を新鮮粉剤と交換するのに代え、粉剤タンク16に収容した塗料混じり粉剤Pにおける所定の一部量のみを新鮮粉剤と交換するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
図5,図6は、塗装ブース1に装備する塗装排気処理設備Sの第2実施形態を示し、この第2実施形態では、各フィルタ装置5に対する新鮮粉剤Pの供給経路を変更している。
具体的には、第1実施形態では、新剤タンク25からの新剤供給路26を粉剤タンク16に接続しているのに対し、この第2実施形態では、対応する粉剤タンク16からの粉剤供給路21と、共通の新剤タンク25からの新剤供給路26との2本の粉剤供給路を各粉剤ノズル11に接続し、そして、対応する粉剤タンク16から供給される粉剤Pを粉剤ノズル11から噴出させる状態と、共通の新剤タンク25から供給される新鮮粉剤Pを粉剤ノズル11から噴出させる状態との択一的な切り換えを行う三方弁30を、2本の粉剤供給路21,26の接続部に設けてある。
つまり、各フィルタ装置5の排気処理風路fsにおいて粉剤Pを繰り返し使用するときには、対応する粉剤タンク16から粉剤供給路21を通じて供給する粉剤Pを粉剤ノズル11から噴出させるのに対し、粉剤更新処理の際には、三方弁30の切り換えにより、共通の新剤タンク25から新剤供給路26を通じて供給する新鮮粉剤Pを粉剤ノズル11から噴出させることで、排気処理風路fsと粉剤タンク16とにわたる粉剤循環系に新鮮粉剤Pを供給するようにしてある。
即ち、この新剤供給形態を採ることで、粉剤ノズル11からの粉剤噴出を伴うオーバースプレー塗料の捕集運転を継続しながら、また、仕切扉17を閉じた状態で粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pを粉剤排出路24を通じて排出しながら、排気処理風路fsと粉剤タンク16とにわたる粉剤循環系に新鮮粉剤Pを供給することができる。
そして、この第2実施形態において制御装置Cは、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの各々について個別に、次の(イ),(ロ),(ハ′)の制御を実行すするものにしてある。
(イ)フィルタ再生制御
設定再生時間Tsごとに(又は、フィルタ8の計測通気抵抗が設定上限値に至るごとに)、対応するフィルタ再生装置15を作動させて塗料混じりの粉剤集積層を対応するフィルタ8から脱落させ、これにより、フィルタ装置5における対応フィルタ8を再生する。
このフィルタ再生は、対応する受入ホッパ14の仕切扉17を閉じ状態に保ったままで実施し、フィルタ8から落下する塗料混じりの粉剤P(粉剤集積層)は対応する受入ホッパ14に受け入れて、その受入ホッパ14内に堆積させる。
(ロ)粉剤回収制御
設定回収時間Tk(≧Ts)ごとに、対応する受入ホッパ14と粉剤タンク16との間の仕切扉17を開いて、その受入ホッパ14における塗料混じりの堆積粉剤Pを、対応する粉剤タンク16の粉剤収容室16bに落下させて収容する。
なお、設定回収時間Tkとしては、仕切扉17の1回の開き操作で粉剤タンク16に回収した粉剤Pを対応する粉剤ノズル11からの粉剤噴霧でほぼ使い切るに至る程度の時間を予め設定してある。
(ハ′)粉剤更新制御
塗装室2において複数の被塗物Wに対しスプレー塗装を順次に施すのに伴い、それら被塗物Wの夫々に設定されている粉剤負担度kを積算し、その積算値Σkが設定閾値ksを超えたとき(Σk>ks)、仕切扉17を開き操作して、対応する受入ホッパ14に堆積している塗料混じり粉剤Pを対応の粉剤タンク16に落下させ、その後、仕切扉17を再び閉じた状態で、粉剤排出路24における排剤側切換弁24aの切り換え操作により、その粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pの全量をキャリア空気a5とともに粉剤排出路24を通じて共通の排剤タンク23に排出する。
また、この粉剤排出に併行して、その排気処理風路fsについての粉剤負担度kの積算値Σkを予め0にリセットした上で、新剤供給路26における新剤側切換弁26aの切り換え操作、及び、上記三方弁30の切り換え操作により、対応する粉剤タンク16からの塗料混じり粉剤Pに代え、共通の新剤タンク25から所定量の新鮮粉剤Pをキャリア空気a6とともに新剤供給路26及び三方弁30を通じ対応の粉剤ノズル11に供給して、その粉剤ノズル11から新鮮粉剤Pを噴出させる。
そして、その後の粉剤回収制御の上で、三方弁30の切り換え操作により、対応する粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pを粉剤供給路21及び三方弁30を通じて対応の粉剤ノズル11に供給する状態に復帰し、これにより、その排気処理風路fsと対応の粉剤タンク16との間で粉剤Pを循環させる通常運転状態に戻る。
なお、この第2実施形態では、新剤タンク25からロータリバルブ25bを通じて取り出した新鮮粉剤Pを圧送ブロア25cによりキャリア空気a6とともに新剤供給路26を通じて各粉剤ノズル11に供給するようにしている。
その他の点については第1実施形態と同じである。
〔第3実施形態〕
図7,図8は、塗装ブース1に装備する塗装排気処理設備Sの第3実施形態を示し、この第3実施形態では、複数のフィルタ装置5において循環用粉剤容器としての粉剤タンク16Aを共用している。
具体的には、第1,第2実施形態では、各フィルタ装置5において2つの受入ホッパ14に対し各別の粉剤タンク16を連設するのに対し、この第3実施形態では、複数のフィルタ装置5に対する共通の粉剤タンク16Aを設け、この共通粉剤タンク16Aを各フィルタ装置5とは別置きで適当箇所に設置してある。
各フィルタ装置5おける粉剤ノズル11に対しては、共通の粉剤タンク16Aから各別に延出した粉剤供給路21を接続し、これら粉剤供給路21の夫々に噴霧用空気搬送手段としてのエゼクタ22を介装してある。
また、各フィルタ装置5の受入ホッパ14については、それら受入ホッパ14における堆積粉剤Pを共通の粉剤タンク16Aに導く各別の粉剤還流路31を設け、これに対し、共通の粉剤タンク16Aには、各受入ホッパ14における堆積粉剤Pをキャリア空気a7とともに粉剤還流路31を通じて共通の粉剤タンク16Aに戻す還流用空気搬送手段としてのバキューム装置32を装備し、各粉剤還流路31には、粉剤還流対象の受入ホッパ14を選択的に切り換える還流切換弁31aを介装してある。
即ち、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの夫々と共通の粉剤タンク16Aとの間で粉剤Pを循環させる形態で、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの夫々において粉剤Pを繰り返し使用するようにしてある。
共通粉剤タンク16Aの底部には、周密な微細気孔の存在より加圧空気の透過を許す通気性材により形成した散気板18を平面視で共通粉剤タンク16Aの全体にわたらせて配置し、この散気板18により共通粉剤タンク16Aの内部は、空気路を通じ撹拌用空気a1が加圧供給される下側の加圧空気室16aと、バキューム装置32により吸引した各受入ホッパ14からの戻り粉剤Pを収容する上側の粉剤収容室16bとに仕切ってあり、粉剤収容室16bには、空気路を通じ供給される撹拌用空気a2を室内に噴出する撹拌用ノズル20a装備してある。
つまり、第1,第2実施形態での各粉剤タンク16と同様、この共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bでは、加圧空気室16aから散気板18を透過して粉剤収容室16bに対し上向きに噴出する撹拌用空気a1により粉剤収容室16bにおける収容粉剤Pを分散状態で上昇させて室内浮遊させ、また、撹拌用ノズル20aから噴出する撹拌用空気a2により室内空気を対流的に撹拌する状態にして粉剤収容室16bにおける浮遊粉剤Pを対流的に撹拌し、これにより、常時密閉化された共通粉剤タンク16Aにおいて、粉剤収容室16bにおける粉剤Pを単に解して流動化するに止まらず均一な浮遊分散状態(即ち、粉剤収容室16bにおける空気中の粉剤濃度を均一化した状態)に保つ。
即ち、この第3実施形態においても、第1,第2実施形態と同様、各フィルタ装置5の粉剤ノズル11にフィルタ被覆層形成用の粉剤Pを供給するのに、上記の如く共通粉剤タンク16Aにおいて粉剤Pを均一な浮遊分散状態にし、その浮遊分散状態の粉剤Pをエゼクタ22によりキャリア空気a4とともに粉剤供給路21を通じ各粉剤ノズル11に供給することで、粉剤供給路21でのキャリア空気中における粉剤Pの浮遊分散状態(換言すれば、キャリア空気中における粉剤濃度)を効果的に均一化し、これにより、粉剤ノズル11からの粉剤噴出を均一で良好な噴出にする。
共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bには、各粉剤ノズル11への粉剤供給路21を接続するとともに、粉剤収容室16bにおける塗料混じりの粉剤Pを共通の排剤タンク23に導く粉剤排出路24を接続してあり、排剤タンク23には、これら粉剤排出路24を通じて共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bから塗料混じりの粉剤Pをキャリア空気a5とともに排出する排出用空気搬送手段としての吸引ファン23aを装備してある。
また、共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bには、共通の新剤タンク25から塗料未混入の新鮮粉剤Pを粉剤収容室16bに導く新剤供給路26を接続してあり、新剤タンク25には、空気路を通じ供給される圧縮空気をキャリア空気a6として、新鮮粉剤Pをキャリア空気a6とともに新剤供給路26を通じ共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bに供給する新剤用空気搬送手段としてのブロータンク25aを装備してある。
そして、この第3実施形態において制御装置Cは、次の(ニ)〜(へ)の制御を実行するものにしてある。
(ニ)フィルタ再生制御
各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの各々ついて、設定再生時間Tsごとに(又は、フィルタ8の計測通気抵抗が設定閾抵抗値に至るごとに)、対応するフィルタ再生装置15を作動させて塗料混じりの粉剤集積層を対応するフィルタ8から脱落させ、これにより、フィルタ装置5における対応フィルタ8を再生する。
そして、このフィルタ再生処理でフィルタ8から落下する塗料混じりの粉剤P(粉剤集積層)は、対応の受入ホッパ14に受け入れて堆積させる。
(ホ)粉剤回収制御
還流切換弁31aの開閉操作により複数のフィルタ装置5における受入ホッパ14を順次に粉剤還流対象の受入ホッパにする形態で、それら受入ホッパ14における塗料混じりの堆積粉剤Pを設定回収時間Tk(≧Ts)ごとに粉剤還流路31を通じてキャリア空気a7とともに共通粉剤タンク16Aの粉剤収容室16bに回収する。
(へ)粉剤更新制御
塗装室2において複数の被塗物Wに対しスプレー塗装を順次に施すのに伴い、それら被塗物Wの夫々に設定されている粉剤負担度kを、各フィルタ装置5における2系統の排気処理風路fsの各々について個別に積算し、それら積算値Σkの合計が設定閾値ksを超えたとき、共通粉剤タンク16における塗料混じり粉剤Pの全量をキャリア空気a5とともに粉剤排出路24を通じて排剤タンク23に排出する。
そして、この粉剤排出に続いて、共通粉剤タンク16の粉剤収容室16bに対して新剤タンク25から所定量の新鮮粉剤Pをキャリア空気a6とともに新剤供給路26を通じて供給し、この新剤供給が完了すると、それら排気処理風路fsの各々について粉剤負担度kの積算値Σkを0にリセットする。
つまり、この第3実施形態では、粉剤分散手段としての粉剤ノズル11とそれに続くフィルタ8とを備える排気処理経路fsを塗装室2に対して並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路fsとの間で粉剤Pを循環させる共通の粉剤タンク16Aを設けるのに対して、上記制御手段Cは、被塗物Wごとに設定されている粉剤負担度kの積算を各排気処理風路fsごとに個別に実施し、それら積算値Σkの合計が設定閾値ksを超えたときに粉剤更新処理を実行する構成にしてある。
なお、この第3実施形態では、各フィルタ装置5における受入ホッパ14の傾斜側壁に、空気路を通じ供給される圧縮空気a8により振動を発生してその発生振動を受入ホッパ14の傾斜側壁に伝播させるブリッジブレーカ33を装備してある。
つまり、各受入ホッパ14における堆積粉剤Pを粉剤還流路31を通じて共通粉剤タンク16Aに戻す際には、このブリッジブレーカ33を振動動作させることで、受入ホッパ14内の堆積粉剤Pを確実に受入ホッパ14の底部(即ち、粉剤還流路31の入口開口部
)に滑落させるようにしてある。
この第3実施形態においても、被塗物Wごとに設定しておく粉剤負担度kは、被塗物Wの種類及び使用塗料の材質種に応じて設定するのに限らず、被塗物Wの種類(車種)、被塗物Wにおける塗装部位の状態、使用塗料の材質種や色種、スプレー塗装の工程種など、粉剤Pの状態変化要因(劣化要因)となる種々の塗装条件のうち、いずれか1つの塗装条件又はいずれか複数の塗装条件に応じて設定してもよい。
また、排気処理風路fsの各々における粉剤負担度kの積算値Σkの合計が設定閾値ksに達した時点での共通粉剤タンク16Aにおける粉剤Pの実際の劣化度が真の限界劣化度に精度良く一致するように、各排気処理経路fsと塗装室2におけるスプレー塗装位置との相対的な位置関係などに応じて、被塗物Wの夫々に設定しておく粉剤負担度kを排気処理風路fsごとに異ならせたり、あるいは、それら粉剤負担度kや粉剤負担度kの積算値Σkを排気処理風路fsごとに適時補正するなどしてもよい。
この第3実施形態においても、並列配置で設ける複数の排気処理風路fsは、共通の塗装室2に対して装備するものに限らず、複数の塗装室2に対し分散させて装備するものであってもよい。
また、粉剤更新処理においては、共通粉剤タンク16Aにおける塗料混じり粉剤Pの全量を新鮮粉剤と交換するのに代え、共通粉剤タンク16Aに収容した塗料混じり粉剤Pにおける所定の一部量のみを新鮮粉剤と交換するようにしてもよい。
その他の点については第1,第2実施形態と同じである。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
フィルタ装置5は、フィルタ8を横向き姿勢で内装するものに限らず、単数ないし複数のフィルタ8を縦姿勢や斜め姿勢で内装するものであってもよい。
塗装室2からの排出空気EAに対して粉剤Pを分散させる粉剤分散手段は粉剤ノズル11に限られるものではなく、どのような分散形態で粉剤Pを排出空気EAに対して分散させるものであってもよい。
また、その粉剤分散手段の配置個所も、フィルタ装置5における流入口10に限らず、塗装室2からフィルタ8に至るまでの排出空気経路におけるいずれの箇所に粉剤分散手段を配置してもよい。
粉剤容器の具体的構造は種々の改良が可能であり、また、第1又は第2実施形態において粉剤タンク16を省略して受入ホッパ14を循環用粉剤容器として利用する形態で、排気処理風路fsと受入ホッパ14との間で粉剤Pを循環させるようにしてもよい。
粉剤負担度kは正値に限られるものではなく、負値であってもよく、その場合、粉剤負担度kの積算値Σkが設定閾値ksを超えるとは、Σk<ks(負値)のことを言う。
塗装室2においてスプレー塗装を施す被塗物Wは、自動車ボディに限らず、バンパー等の自動車部部品、軌道車両や飛行機のボディや部品、家電製品、鋼材など、どのようなものであってよい。
本発明による塗装排気処理方法及び塗装排気処理設備は、オーバースプレー塗料を含む空気EAの排出がある各種分野における種々の塗装設備において利用することができる。
W 被塗物
2 塗装室
EA 排出空気
8 フィルタ
P 粉剤
11 粉剤分散手段、粉剤ノズル
fs 排気処理風路
16 粉剤容器、粉剤タンク
k 粉剤負担度
Σk 積算値
ks 設定閾値
C 制御手段
16A 共通の粉剤容器、共通の粉剤タンク
14 受入ホッパ
17 開閉弁

Claims (6)

  1. 複数の被塗物を順次にスプレー塗装する塗装室からの排出空気を通過させて、その排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕集するフィルタと、
    前記排出空気にフィルタ被覆層形成用の粉剤を分散させて、前記排出空気のフィルタ通過に伴い前記フィルタの表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する粉剤分散手段とを配置した排気処理風路を設けるとともに、
    フィルタ再生処理により前記フィルタから除去した粉剤を収容する粉剤容器を設け、
    この粉剤容器に収容した粉剤を前記粉剤分散手段により再び前記排出空気に分散させて前記排気処理風路と前記粉剤容器との間で粉剤を循環させる形態で、粉剤を前記排気処理風路において繰り返し使用する塗装排気処理方法であって、
    前記塗装室において順次にスプレー塗装を施す被塗物ごとに、その塗装条件に応じた粉剤負担度を設定しておき、
    前記塗装室での複数の被塗物に対するスプレー塗装の順次実施に伴い、それら被塗物ごとに設定されている前記粉剤負担度を積算して、
    その積算値が設定閾値を超えたとき、前記排気処理風路において繰り返し使用する粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理を行う塗装排気処理方法。
  2. 複数の被塗物を順次にスプレー塗装する塗装室からの排出空気を通過させて、その排出空気に含まれるオーバースプレー塗料を捕集するフィルタと、
    前記排出空気にフィルタ被覆層形成用の粉剤を分散させて、前記排出空気のフィルタ通過に伴い前記フィルタの表面に粉剤集積層からなるフィルタ被覆層を形成する粉剤分散手段とを配置した排気処理風路を設けるとともに、
    フィルタ再生処理により前記フィルタから除去した粉剤を収容する粉剤容器を設け、
    この粉剤容器に収容した粉剤を前記粉剤分散手段により再び前記排出空気に分散させて前記排気処理風路と前記粉剤容器との間で粉剤を循環させる形態で、粉剤を前記排気処理風路において繰り返し使用する塗装排気処理設備であって、
    前記塗装室において順次にスプレー塗装を施す被塗物夫々の塗装条件に応じて被塗物ごとに設定してある粉剤負担度を、前記塗装室での複数の被塗物に対するスプレー塗装の順次実施に伴い積算して、その積算値が設定閾値を超えたとき、前記排気処理風路において繰り返し使用する粉剤を新鮮粉剤に交換する粉剤更新処理を実行する制御手段を設けてある塗装排気処理設備。
  3. 前記排気処理風路を並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路との間で粉剤を各別に循環させる複数の前記粉剤容器を設け、
    前記制御手段は、前記粉剤負担度の積算、及び、その積算値が設定閾値を超えたときの前記粉剤更新処理を、前記排気処理風路と前記粉剤容器との組ごとに個別に実行する構成にしてある請求項2記載の塗装排気処理設備。
  4. 前記排気処理風路を並列配置で複数設けるとともに、それら排気処理風路との間で粉剤を循環させる共通の前記粉剤容器を設け、
    前記制御手段は、前記粉剤負担度の積算を前記排気処理風路ごとに個別に実施して、それら積算値の合計が設定閾値を超えたときに前記粉剤更新処理を実行する構成にしてある請求項2記載の塗装排気処理設備。
  5. フィルタ再生処理により前記フィルタから除去されて落下する粉剤を受け入れる受入ホッパを設け、
    前記粉剤容器は、この受入ホッパにおける受け入れ粉剤を開閉弁を通じて収容する構成にし、
    前記粉剤分散手段として、前記粉剤容器における収容粉剤をキャリア空気とともに噴出することで前記排出空気に分散させる粉剤ノズルを設けてある請求項2〜4のいずれか1項に記載の塗装排気処理設備。
  6. 被塗物ごとに設定しておく前記粉剤負担度が、スプレー塗装の対象である被塗物の種類、被塗物における塗装部位の状態、スプレー塗装で使用する塗料の材質種、スプレー塗装で使用する塗料の色種、スプレー塗装の工程種のうちの少なくとも1つ塗装条件に応じて設定される値である請求項2〜5のいずれか1項に記載の塗装排気処理設備。
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