JP2016095441A - ズームレンズおよび光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長焦点でありながら、小型で、Fナンバーが小さく、良好な光学性能を有するズームレンズおよびこのズームレンズを備えた光学装置を提供する。【解決手段】ズームレンズは、最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群G1、第1レンズ群G1の縮小側に隣接して配置されて変倍の際に移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2を備える。第1レンズ群G1は、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1A、負の屈折力を有する後群G1Bから実質的になる。前群G1Aと後群G1Bの間隔を変化させることにより合焦を行う。後群G1Bの焦点距離f1b、望遠端での全系の焦点距離ftに関する条件式(1):−0.35≦f1b/ft<0を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、ズームレンズおよび光学装置に関し、より詳しくは、投写型表示装置に用いられる投写光学系や、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に用いられる撮像光学系として好適なズームレンズ、およびこのズームレンズを搭載した光学装置に関するものである。
従来、上記分野のカメラでは拡大側の被写体を撮像して縮小側の撮像素子上に結像させる撮像光学系が用いられている。また、従来、投写型表示装置では、縮小側に配置された変調素子で変調された光による光学像を拡大側に投写する投写光学系が用いられている。このような投写光学系や撮像光学系では、1つの光学系で様々な焦点距離の状態が可能なズームレンズが主体となってきている。
その中でも長焦点のズームレンズとしては、例えば下記特許文献1〜4に記載のものが提案されている。特許文献1〜3には、最も拡大側に変倍の際に固定されている第1レンズ群が配置され、その縮小側直後に変倍の際に移動する負の屈折力を有する第2レンズ群が配置されたズームレンズが記載されている。特許文献4には、最も拡大側に変倍の際に固定されている第1レンズ群が配置され、その縮小側直後に変倍の際に移動する正の屈折力を有する第2レンズ群が配置されたズームレンズが記載されている。
特開平8−334692号公報 特開平10−90599号公報 特開2004−145304号公報 特開2001−66501号公報
一般に、長焦点に適したレンズ系は拡大側画角が狭い系となるが、このような拡大側画角が狭い長焦点のレンズ系においては、焦点距離に比して光学系が大型化してしまうという不都合がある。近年では、長焦点のレンズ系に対しても小型化が強く要望されており、さらにFナンバーが小さいことも求められている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載のズームレンズは、Fナンバーが4以上であり、Fナンバーが小さいとは言えない。これらのレンズ系は、固定群である第1レンズ群の縮小側直後に配置された移動群の第2レンズ群を負レンズ群としているため、Fナンバーが小さい光学系の構成を困難にしている。特許文献4に記載のズームレンズは、焦点距離に比して光学系のサイズが大きく、近年の小型化の要望に応えられるものとは言えない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、長焦点でありながら、小型で、Fナンバーが小さく、良好な光学性能を有するズームレンズ、およびこのズームレンズを備えた光学装置を提供することを目的とするものである。
本発明のズームレンズは、最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群と、第1レンズ群の縮小側に隣接して配置されて変倍の際に移動する正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、第1レンズ群は、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群と、負の屈折力を有する後群とから実質的になり、前群と後群の間隔を変化させることにより合焦が行われ、下記条件式(1)を満足するものである。
−0.35≦f1b/ft<0 (1)
ただし、
f1b:後群の焦点距離
ft:望遠端での全系の焦点距離
本発明のズームレンズは、下記条件式(2)〜(4)、(1−1)〜(4−1)のいずれか1つ、または任意の組合せを満足することが好ましい。
−0.29≦f1b/ft≦−0.05 (1−1)
0.5≦TLt/ft≦1.5 (2)
0.6≦TLt/ft≦1.4 (2−1)
0.1≦D1G/DLt≦0.45 (3)
0.2≦D1G/DLt≦0.4 (3−1)
0.05≦Bfw/fw≦0.4 (4)
0.1≦Bfw/fw≦0.35 (4−1)
ただし、
f1b:後群の焦点距離
ft:望遠端での全系の焦点距離
TLt:望遠端での、最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離と最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの空気換算距離との和
D1G:最も拡大側のレンズ面から第1レンズ群の最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
DLt:望遠端での最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
Bfw:広角端での最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの光軸上の空気換算距離
fw:広角端での全系の焦点距離
本発明のズームレンズは、最も縮小側に変倍の際に固定されている正の屈折力を有するレンズ群が配置され、縮小側がテレセントリックに構成されていることが好ましい。
本発明のズームレンズは、全系が、変倍の際に隣り合うレンズ群の間隔が変化する5つもしくは6つのレンズ群から実質的になるように構成することができる。
本発明のズームレンズは、拡大側から順に、第1レンズ群と、第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群と、正の屈折力を有する第6レンズ群とから実質的になり、変倍の際に、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群、第5レンズ群は隣り合うレンズ群の間隔を変化させて移動し、第6レンズ群は固定されているように構成してもよい。
本発明のズームレンズは、拡大側から順に、第1レンズ群と、第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群とから実質的になり、変倍の際に、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群は隣り合うレンズ群の間隔を変化させて移動し、第5レンズ群は固定されているように構成してもよい。
本発明の光学装置は、上述した本発明のズームレンズを備えたものである。
なお、上記「〜から実質的になり」の「実質的に」は、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞りやカバーガラス等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、手ぶれ補正機構等の機構部分、等が含まれていてもよいことを意図するものである。
なお、上記「レンズ群」、「前群」、「後群」は、必ずしも複数のレンズから構成されるものだけでなく、1枚のレンズのみで構成されるものも含むものとする。
なお、上記「レンズ群」、「前群」、「後群」の屈折力の符号は、非球面が含まれている場合は近軸領域で考えるものとする。
なお、上記条件式のft、TLt、D1G、DLtは、拡大側共役点が無限遠にある場合のものである。
本発明によれば、最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群を合焦の際に間隔が変化する正の前群および負の後群で構成してテレフォトタイプの構成とし、さらに所定の条件式を満足するように後群の屈折力を好適に設定し、また、第1レンズ群の縮小側直後に配置されて変倍の際に移動する第2レンズ群を負レンズ群としているため、長焦点でありながら、小型で、Fナンバーが小さく、良好な光学性能を有するズームレンズ、およびこのズームレンズを備えた光学装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るズームレンズ(実施例1に対応するズームレンズ)のレンズ構成を示す断面図 図1のズームレンズの広角端でのレンズ構成および光線軌跡を示す断面図 本発明の実施例2のズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2のズームレンズの広角端でのレンズ構成および光線軌跡を示す断面図 本発明の実施例3のズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3のズームレンズの広角端でのレンズ構成および光線軌跡を示す断面図 本発明の実施例1のズームレンズの諸収差図であり、左から順に、球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図 本発明の実施例2のズームレンズの諸収差図であり、左から順に、球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図 本発明の実施例3のズームレンズの諸収差図であり、左から順に、球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図 本発明の光学装置の第一の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図 本発明の光学装置の第二の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図 本発明の光学装置の第三の実施形態に係る撮像装置の前側の斜視図 図12Aに示す撮像装置の背面側の斜視図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1、図2は、本発明の一実施形態に係るズームレンズの構成を示す断面図であり、後述の実施例1のズームレンズに対応している。図1、図2では、左側を拡大側、右側を縮小側としている。
図1では、WIDEと付した上段に広角端での状態を示し、TELEと付した下段に望遠端での状態を示している。上段と下段の間には、広角端から望遠端へ変倍する際に移動する各レンズ群の概略的な移動方向を示す矢印を示している。また、図1では合焦の際に移動するレンズ群の上に両矢印を付している。なお、図1では図の煩雑化を避けるため、各レンズ群の符号、各レンズの符号、両矢印を、上段と下段両方に付すことはせず、一方のみに付している。図2は、このズームレンズの広角端での光路図を示しており、レンズ断面図とともに無限遠物体からの軸上光束4、最大画角の光束5、最大画角の光束5に含まれる上側の最大光線5uと下側の最大光線5sを示している。
図1、図2に示す例は、拡大側から順に、第1レンズ群G1〜第6レンズ群G6が配列された6群構成のズームレンズであり、変倍の際に、第1レンズ群G1と第6レンズ群G6は固定されており、第2レンズ群G2〜第5レンズ群G5が光軸方向に移動する。しかし、本発明のズームレンズにおいては、全系を構成するレンズ群の数や、第2レンズ群G2より縮小側に配置されるレンズ群の変倍の際の挙動は図1に示す例に限定されない。
本実施形態のズームレンズは、例えば、撮像装置に搭載されて、被写体を撮像する撮像光学系として使用可能であり、また、投写型表示装置に搭載されて、ライトバルブに表示された画像情報をスクリーンへ投写する投写光学系として使用可能である。
このズームレンズが撮像装置や投写型表示装置に搭載された際には、レンズ系の縮小側にプリズム、各種フィルタ、カバーガラス等が配置されることがあるため、図1、図2ではこれらを想定した平行平面を有する光学部材PPが配置された例を示しているが、光学部材PPは本発明に必須の構成要素ではない。また、図1、図2では、縮小側共役点が光学部材PPの縮小側の面上に位置する例を示しているが、必ずしもこれに限定されない。
本実施形態のズームレンズは、最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1の縮小側に隣接して配置されて変倍の際に移動する正の屈折力を有する第2レンズ群G2とを備える。第1レンズ群G1は、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aと、負の屈折力を有する後群G1Bとから実質的になる。前群G1Aと後群G1Bの間隔を変化させることにより合焦が行われる。さらに、このズームレンズは下記条件式(1)を満足する。
−0.35≦f1b/ft<0 (1)
ただし、
f1b:後群の焦点距離
ft:望遠端での全系の焦点距離
第1レンズ群G1を、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aと、負の屈折力を有する後群G1Bとからなるテレフォトタイプとすることで、光学系の小型化が容易となり、長焦点でありながら小型のズームレンズの実現に有利となる。
上記のテレフォトタイプを構成しながら、さらに、条件式(1)を満足するように適切なパワー配分を行うことで、長焦点でありながら小型のズームレンズの実現にさらに有利となる。条件式(1)の下限以下とならないようにすることで、後群G1Bに適切な負の屈折力を持たせることができ、テレフォトタイプの効果を好適に発揮することができ、小型化を図ることができる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることで、後群G1Bを負レンズ群とすることができる。下記条件式(1−1)を満足するように後群G1Bの屈折力の範囲を設定することで、より良好な収差補正が可能となり、かつ小型化に有利となる。
−0.29≦f1b/ft≦−0.05 (1−1)
このズームレンズでは、正の前群G1A、負の後群G1Bに続けて配置される第2レンズ群G2を正レンズ群としている。このようなパワー配列とすることで、負の屈折力を有する後群G1Bで発散作用を受けた光束が第2レンズ群G2により収束作用を受けるため、光線高を抑えることができ、第2レンズ群G2を負レンズ群とした場合よりも、小さなFナンバーの光学系の実現が容易になる。
また、変倍の際に固定されている前群G1Aと後群G1Bとの間隔を変化させて合焦を行うことで、合焦による変倍比の変動を回避できる。また、変倍の際に移動するレンズ群と合焦の際に移動するレンズ群を異なるものとすることで、変倍機構と合焦機構を分けることができ、機構の簡素化に貢献できる。合焦は、前群G1Aのみを移動させて行ってもよく、後群G1Bのみを移動させて行ってもよく、前群G1Aおよび後群G1Bを移動させて行ってもよい。
本実施形態のズームレンズは、下記条件式(2)〜(4)のいずれか1つ、または任意の組合せを満足することが好ましい。
0.5≦TLt/ft≦1.5 (2)
0.1≦D1G/DLt≦0.45 (3)
0.05≦Bfw/fw≦0.4 (4)
ただし、
ft:望遠端での全系の焦点距離
TLt:望遠端での、最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離と最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの空気換算距離との和
D1G:最も拡大側のレンズ面から第1レンズ群の最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
DLt:望遠端での最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
Bfw:広角端での最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの光軸上の空気換算距離
fw:広角端での全系の焦点距離
条件式(2)の下限以下とならないようにすることで、諸収差を良好に補正することが可能となる。条件式(2)の上限以上にならないようにすることで、光学系を小型に構成することができる。条件式(2)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(2−1)を満足することがより好ましい。
0.6≦TLt/ft≦1.4 (2−1)
条件式(3)の下限以下とならないようにすることで、第1レンズ群G1による小型化の効果を十分得ることができ、光学系全体を小型に構成することができる。条件式(3)の上限以上にならないようにすることで、変倍の際のレンズ群の移動領域を確保でき、実用的な変倍比を得ることができ、また、変倍の際の良好な収差補正が可能となる。条件式(3)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(3−1)を満足することがより好ましい。
0.2≦D1G/DLt≦0.4 (3−1)
条件式(4)の下限以下とならないようにすることで、このズームレンズを投写型表示装置に用いた場合には色合成用のプリズム等を配置するスペースのための必要十分なバックフォーカスを確保することができ、このズームレンズを撮像素子と組み合わせて撮像装置に用いた場合には撮像素子との機械的干渉を防止することができる。条件式(4)の上限以上にならないようにすることで、光学系全体の小型化や縮小側のレンズ径の抑制が可能になる。条件式(4)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(4−1)を満足することがより好ましい。
0.1≦Bfw/fw≦0.35 (4−1)
本実施形態のズームレンズは、最も縮小側に変倍の際に固定されている正の屈折力を有するレンズ群が配置され、縮小側がテレセントリックに構成されていることが好ましい。最も縮小側に正の屈折力を有するレンズ群を配置することで、縮小側をテレセントリックにすることが容易になる。変倍の際に最も縮小側のレンズ群が固定されていることで、変倍の際も縮小側がテレセントリックの構成を維持することが容易となる。
縮小側をテレセントリックにすることで、このズームレンズを撮像光学系として用いてCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子と組み合わせて使用する場合は、撮像素子への光の入射効率を高く確保することができる。このズームレンズを投写光学系として用いた場合には、縮小側をテレセントリックにすることで、レンズ系の縮小側に色合成プリズム等の入射光の角度依存性を有する光学部材を配置して使用する場合でも良好な光学性能を得ることができる。
なお、上記「縮小側がテレセントリック」とは、拡大側から縮小側へ向かう方向に光束を見たとき、縮小側共役面の任意の点に集光する光束の断面において上側の最大光線と下側の最大光線との二等分角線が光軸Zと平行に近い状態を指すものである。ただし、完全にテレセントリックな場合、すなわち上記二等分角線が光軸Zに対して完全に平行な場合に限るものではなく、多少の誤差がある場合をも含むものを意味する。ここで多少の誤差がある場合とは、光軸Zに対する上記二等分角線の傾きが−5°〜+5°の範囲内の場合である。開口絞りがあるレンズ系では、上記「縮小側がテレセントリック」とは、光軸Zに対する主光線の傾きが−5°〜+5°の範囲内を意味する。
なお、本発明のズームレンズは、全系が変倍の際に隣り合うレンズ群の間隔が変化する5つもしくは6つのレンズ群から実質的になるように構成することができる。このようにした場合は、変倍の際の収差変動を少なくすることができ、高性能化に有利となる。
例えば、本発明のズームレンズは、図1に示す例のように、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aおよび負の屈折力を有する後群G1Bからなる第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6とから実質的になり、変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5が隣り合うレンズ群の間隔が変化するように移動し、第1レンズ群G1および第6レンズ群G6は固定されているように構成してもよい。図1に示す例は、このような6群構成を採っており、広角端から望遠端への変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5が拡大側へ移動するように構成されている。
あるいは、本発明のズームレンズは、後述の実施例3に対応する図3に示す例のように、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aおよび負の屈折力を有する後群G1Bからなる第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから実質的になり、変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4が隣り合うレンズ群の間隔が変化するように移動し、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は固定されているように構成してもよい。後述の実施例3はこのような5群構成を採っており、この実施例3では、広角端から望遠端への変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4が拡大側へ移動するように構成されている。
本発明は、例えば、広角端でのFナンバーが2.6より小さなズームレンズに適用可能である。
上述した好ましい構成や可能な構成は、任意の組合せが可能であり、ズームレンズに要望される事項に応じて適宜選択的に採用されることが好ましい。
次に、本発明のズームレンズの具体的な実施例について説明する。なお、以下に示す実施例の数値データは全て、拡大側共役点が無限遠にある場合の広角端での全系の焦点距離が1となるように規格化されたときのものであり、所定の桁でまるめたものである。
<実施例1>
実施例1のズームレンズの構成図は図1、図2に示したものである。実施例1のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第6レンズ群G6からなる6群構成である。第1レンズ群G1は全体として負の屈折力を有し、前群G1Aと後群G1Bからなる。前群G1AはレンズL11〜レンズL14からなる。後群G1BはレンズL15〜レンズL18からなる。第2レンズ群G2はレンズL21のみからなる。第3レンズ群G3はレンズL31〜レンズL32からなる。第4レンズ群G4はレンズL41〜レンズL44からなる。第5レンズ群G5はレンズL51〜レンズL52からなる。第6レンズ群G6はレンズL61のみからなる。前群G1Aのみを光軸方向に移動させることにより合焦を行う。
実施例1のズームレンズの基本レンズデータ、可変面間隔の値をそれぞれ表1、表2に示す。表1のSiの欄には最も拡大側の構成要素の拡大側の面を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加するように構成要素の面に面番号を付した場合のi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄にはi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄にはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示し、Ndjの欄には最も拡大側の構成要素を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の構成要素のd線(波長587.6nm)に関する屈折率を示し、νdjの欄にはj番目の構成要素のd線基準のアッベ数を示す。
ただし、曲率半径の符号は、拡大側に凸面を向けた面形状のものを正とし、縮小側に凸面を向けた面形状のものを負としている。表1には光学部材PPも含めて示している。表1では、可変面間隔は、DD[ ]という記号を用い、[ ]の中にこの間隔の拡大側の面番号を付してDiの欄に記入している。すなわち、DD[6]、DD[14]、DD[16]、DD[20]、DD[27]、DD[31]はそれぞれ、前群G1Aと後群G1Bの間隔、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の間隔、第5レンズ群G5と第6レンズ群G6の間隔に対応する。
表1の枠外下方に、実施例1のズームレンズの変倍比Zrと、広角端から望遠端まで変倍させた場合のFナンバーFNo.の範囲および全画角2ω(単位は度)の範囲を示す。表1に示すFナンバーと全画角は、最も拡大側のレンズ面から拡大側共役点までの光軸上の距離が107.5の場合のものである。
表2には、各変倍状態と各合焦状態での各可変面間隔の値を示す。表2の最上段の−の左側に変倍状態を示し、−の右側に最も拡大側のレンズ面から合焦している拡大側共役点までの距離を示す。表2の最上段のWは広角端状態を意味し、Tは望遠端状態を意味し、INFは無限遠を意味する。
図7に左から順に、実施例1のズームレンズの球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。図7では、WIDEと付した上段に広角端での各収差図を示し、TELEと付した下段に望遠端での各収差図を示す。図7において、球面収差図では、d線(波長587.6nm)、C線(波長656.3nm)、F線(波長486.1nm)に関する収差をそれぞれ実線、二点鎖線、破線で示す。非点収差図では、サジタル方向、タンジェンシャル方向のd線に関する収差をそれぞれ実線、点線で示す。歪曲収差図では、d線に関する収差を実線で示す。倍率色収差図では、C線、F線に関する収差をそれぞれ二点鎖線、破線で示す。球面収差図のFNo.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。図7に示す収差は最も拡大側のレンズ面から拡大側共役点までの距離が107.5の場合のものである。
上記の実施例1の説明で述べた各データの記号、意味、記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様であるため、以下の実施例の説明では一部重複説明を省略する。
<実施例2>
実施例2のズームレンズのレンズ構成図を図3に示し、広角端での光路図を図4に示す。実施例2のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第6レンズ群G6からなる6群構成である。第1レンズ群G1は全体として負の屈折力を有し、前群G1Aと後群G1Bからなる。前群G1AはレンズL11〜レンズL14からなる。後群G1BはレンズL15〜レンズL18からなる。第2レンズ群G2はレンズL21のみからなる。第3レンズ群G3はレンズL31〜レンズL32からなる。第4レンズ群G4はレンズL41〜レンズL44からなる。第5レンズ群G5はレンズL51〜レンズL52からなる。第6レンズ群G6はレンズL61のみからなる。後群G1Bのみを光軸方向に移動させることにより合焦を行う。
実施例2のズームレンズの基本レンズデータ、可変面間隔の値をそれぞれ表3、表4に示す。図8に左から順に、実施例2のズームレンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。表3に示すFナンバーと全画角および図8に示す収差は、最も拡大側のレンズ面から拡大側共役点までの距離が108.0の場合のものである。
<実施例3>
実施例3のズームレンズのレンズ構成図を図5に示し、広角端での光路図を図6に示す。実施例3のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5からなる5群構成である。第1レンズ群G1は全体として負の屈折力を有し、前群G1Aと後群G1Bからなる。前群G1AはレンズL11〜レンズL14からなる。後群G1BはレンズL15〜レンズL18からなる。第2レンズ群G2はレンズL21のみからなる。第3レンズ群G3はレンズL31〜レンズL32からなる。第4レンズ群G4はレンズL41〜レンズL46からなる。第5レンズ群G5はレンズL51のみからなる。前群G1Aと後群G1Bの間隔が変化するように前群G1Aおよび後群G1Bを光軸方向に移動させることにより合焦を行うフローティングフォーカス方式を採っている。
実施例3のズームレンズの基本レンズデータ、可変面間隔の値をそれぞれ表5、表6に示す。図9に左から順に、実施例3のズームレンズの球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。表5に示すFナンバーと全画角および図9に示す収差は、最も拡大側のレンズ面から拡大側共役点までの距離が112.2の場合のものである。
表7に上記実施例1〜3の上記各条件式(1)〜(4)の対応値を示す。表7に示す値はd線に関するものである。
以上のデータからわかるように、実施例1〜3のズームレンズは、広角端でのFナンバーが2.5程度と小さく、広角端での拡大側全画角が16°以下であり長焦点に適したレンズ系となっており、小型化が図られ、縮小側がテレセントリックに構成され、諸収差が良好に補正されて高い光学性能を実現している。
次に、図10、図11、図12A、図12Bを参照しながら本発明の光学装置の実施形態について説明する。図10は、本発明の光学装置の第一の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図である。図10に示す投写型表示装置100は、本発明の実施形態に係るズームレンズである投写レンズ10と、光源15と、各色光に対応したライトバルブとしての透過型表示素子11a〜11cと、色分解のためのダイクロイックミラー12、13と、色合成のためのクロスダイクロイックプリズム14と、コンデンサレンズ16a〜16cと、光路を偏向するための全反射ミラー18a〜18cとを有する。なお、図10では投写レンズ10を概略的に図示している。また、光源15とダイクロイックミラー12の間にはインテグレーターが配されているが、図10ではその図示を省略している。
光源15からの白色光は、ダイクロイックミラー12、13で3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解された後、それぞれコンデンサレンズ16a〜16cを経て各色光光束にそれぞれ対応する透過型表示素子11a〜11cに入射して光変調され、クロスダイクロイックプリズム14により色合成された後、投写レンズ10に入射する。投写レンズ10は、透過型表示素子11a〜11cにより光変調された光による光学像をスクリーン105上に投写する。
図11は、本発明の光学装置の第二の実施形態に係る投写型表示装置の概略構成図である。図11に示す投写型表示装置200は、本発明の実施形態に係るズームレンズである投写レンズ210と、光源215と、各色光に対応したライトバルブとしてのDMD(Digital Mirror Device:登録商標)素子21a〜21cと、色分解および色合成のためのTIR(Total Internal Reflection)プリズム24a〜24cと、照明光と投写光を分離する偏光分離プリズム25とを有する。なお、図11では投写レンズ210を概略的に図示している。また、光源215と偏光分離プリズム25の間にはインテグレーターが配されているが、図11ではその図示を省略している。
光源215からの白色光は、偏光分離プリズム25内部の反射面で反射された後、TIRプリズム24a〜24cにより3つの色光光束(G光、B光、R光)に分解される。分解後の各色光光束はそれぞれ対応するDMD素子21a〜21cに入射して光変調され、再びTIRプリズム24a〜24cを逆向きに進行して色合成された後、偏光分離プリズム25を透過して、投写レンズ210に入射する。投写レンズ210は、DMD素子21a〜21cにより光変調された光による光学像をスクリーン205上に投写する。
図12A、図12Bは、本発明の光学装置の第三の実施形態に係る撮像装置であるカメラ300の外観図を示す。図12Aは、カメラ300を前側から見た斜視図を示し、図12Bは、カメラ300を背面側から見た斜視図を示す。カメラ300は、交換レンズ320が着脱自在に装着される、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラである。交換レンズ320は、本発明の実施形態に係るズームレンズである撮像レンズ310を鏡筒内に収納したものである。
このカメラ300はカメラボディ31を備え、カメラボディ31の上面にはシャッターボタン32と電源ボタン33とが設けられている。またカメラボディ31の背面には、操作部34、35と表示部36とが設けられている。表示部36は、撮像された画像や、撮像される前の画角内にある画像を表示するためのものである。
カメラボディ31の前面中央部には、撮影対象からの光が入射する撮影開口が設けられ、その撮影開口に対応する位置にマウント37が設けられ、マウント37を介して交換レンズ320がカメラボディ31に装着されるようになっている。
カメラボディ31内には、撮像レンズ310によって形成された被写体像に応じた撮像信号を出力するCCD等の撮像素子(不図示)、その撮像素子から出力された撮像信号を処理して画像を生成する信号処理回路(不図示)、およびその生成された画像を記録するための記録媒体等(不図示)が設けられている。このカメラ300では、シャッターボタン32を押すことにより静止画または動画の撮影が可能であり、この撮影で得られた画像データが上記記録媒体に記録される。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明のズームレンズは、上記実施例に限定されず種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数を適宜変更することが可能である。
また、本発明の光学装置は、上記構成のものに限られるものではない。例えば、投写型表示装置で用いられるライトバルブや、光束分離または光束合成に用いられる光学部材は、上記構成に限定されず、種々の態様の変更が可能である。また、撮像装置の実施形態では、レフレックスファインダーを持たない一眼形式のデジタルカメラに適用した例について図を示して説明したが、本発明はこの用途に限定されるものではなく、例えば、一眼レフ形式のカメラや、フィルムカメラ、ビデオカメラ、テレビ用カメラ等に適用することも可能である。
4 軸上光束
5 最大画角の光束
5u 上側の最大光線
5s 下側の最大光線
10、210 投写レンズ
11a〜11c 透過型表示素子
12、13 ダイクロイックミラー
14 クロスダイクロイックプリズム
16a〜16c コンデンサレンズ
18a〜18c 全反射ミラー
15、215 光源
21a〜21c DMD素子
24a〜24c TIRプリズム
25 偏光分離プリズム
31 カメラボディ
32 シャッターボタン
33 電源ボタン
20 交換レンズ
34、35 操作部
36 表示部
37 マウント
100、200 投写型表示装置
105、205 スクリーン
300 カメラ
310 撮像レンズ
320 交換レンズ
G1 第1レンズ群
G1A 前群
G1B 後群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
L11〜L18、L21、L31、L32、L41〜L46、L51、L52、L61 レンズ
PP 光学部材
Z 光軸
本発明によれば、最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群を合焦の際に間隔が変化する正の前群および負の後群で構成してテレフォトタイプの構成とし、さらに所定の条件式を満足するように後群の屈折力を好適に設定し、また、第1レンズ群の縮小側直後に配置されて変倍の際に移動する第2レンズ群をレンズ群としているため、長焦点でありながら、小型で、Fナンバーが小さく、良好な光学性能を有するズームレンズ、およびこのズームレンズを備えた光学装置を提供することができる。
上記のテレフォトタイプを構成しながら、さらに、条件式(1)を満足するように適切なパワー配分を行うことで、長焦点でありながら小型のズームレンズの実現にさらに有利となる。条件式(1)の下限以上にすることで、後群G1Bに適切な負の屈折力を持たせることができ、テレフォトタイプの効果を好適に発揮することができ、小型化を図ることができる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることで、後群G1Bを負レンズ群とすることができる。下記条件式(1−1)を満足するように後群G1Bの屈折力の範囲を設定することで、より良好な収差補正が可能となり、かつ小型化に有利となる。
−0.29≦f1b/ft≦−0.05 (1−1)
条件式(2)の下限以上にすることで、諸収差を良好に補正することが可能となる。条件式(2)の上限以下にすることで、光学系を小型に構成することができる。条件式(2)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(2−1)を満足することがより好ましい。
0.6≦TLt/ft≦1.4 (2−1)
条件式(3)の下限以上にすることで、第1レンズ群G1による小型化の効果を十分得ることができ、光学系全体を小型に構成することができる。条件式(3)の上限以下にすることで、変倍の際のレンズ群の移動領域を確保でき、実用的な変倍比を得ることができ、また、変倍の際の良好な収差補正が可能となる。条件式(3)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(3−1)を満足することがより好ましい。
0.2≦D1G/DLt≦0.4 (3−1)
条件式(4)の下限以上にすることで、このズームレンズを投写型表示装置に用いた場合には色合成用のプリズム等を配置するスペースのための必要十分なバックフォーカスを確保することができ、このズームレンズを撮像素子と組み合わせて撮像装置に用いた場合には撮像素子との機械的干渉を防止することができる。条件式(4)の上限以下にすることで、光学系全体の小型化や縮小側のレンズ径の抑制が可能になる。条件式(4)に関する上記効果を高めるために、下記条件式(4−1)を満足することがより好ましい。
0.1≦Bfw/fw≦0.35 (4−1)
例えば、本発明のズームレンズは、図1に示す例のように、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aおよび負の屈折力を有する後群G1Bからなる第1レンズ群G1と、の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6とから実質的になり、変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5が隣り合うレンズ群の間隔が変化するように移動し、第1レンズ群G1および第6レンズ群G6は固定されているように構成してもよい。図1に示す例は、このような6群構成を採っており、広角端から望遠端への変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5が拡大側へ移動するように構成されている。
あるいは、本発明のズームレンズは、後述の実施例3に対応する図に示す例のように、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群G1Aおよび負の屈折力を有する後群G1Bからなる第1レンズ群G1と、の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから実質的になり、変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4が隣り合うレンズ群の間隔が変化するように移動し、第1レンズ群G1および第5レンズ群G5は固定されているように構成してもよい。後述の実施例3はこのような5群構成を採っており、この実施例3では、広角端から望遠端への変倍の際には第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4が拡大側へ移動するように構成されている。

Claims (13)

  1. 最も拡大側に配置されて変倍の際に固定されている第1レンズ群と、該第1レンズ群の縮小側に隣接して配置されて変倍の際に移動する正の屈折力を有する第2レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群は、拡大側から順に、正の屈折力を有する前群と、負の屈折力を有する後群とから実質的になり、
    前記前群と前記後群の間隔を変化させることにより合焦が行われ、
    下記条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    −0.35≦f1b/ft<0 (1)
    ただし、
    f1b:前記後群の焦点距離
    ft:望遠端での全系の焦点距離
  2. 下記条件式(2)を満足する請求項1記載のズームレンズ。
    0.5≦TLt/ft≦1.5 (2)
    ただし、
    TLt:望遠端での、最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離と最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの空気換算距離との和
  3. 下記条件式(3)を満足する請求項1または2記載のズームレンズ。
    0.1≦D1G/DLt≦0.45 (3)
    ただし、
    D1G:最も拡大側のレンズ面から前記第1レンズ群の最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
    DLt:望遠端での最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
  4. 最も縮小側に変倍の際に固定されている正の屈折力を有するレンズ群が配置され、
    縮小側がテレセントリックに構成されている請求項1から3のいずれか1項記載のズームレンズ。
  5. 下記条件式(4)を満足する請求項1から4のいずれか1項記載のズームレンズ。
    0.05≦Bfw/fw≦0.4 (4)
    ただし、
    Bfw:広角端での最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの光軸上の空気換算距離
    fw:広角端での全系の焦点距離
  6. 全系が、変倍の際に隣り合うレンズ群の間隔が変化する5つもしくは6つのレンズ群から実質的になる請求項1から5のいずれか1項記載のズームレンズ。
  7. 拡大側から順に、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群と、正の屈折力を有する第6レンズ群とから実質的になり、
    変倍の際に、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、前記第5レンズ群は隣り合うレンズ群の間隔を変化させて移動し、前記第6レンズ群は固定されている請求項1から6のいずれか1項記載のズームレンズ。
  8. 拡大側から順に、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群とから実質的になり、
    変倍の際に、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群は隣り合うレンズ群の間隔を変化させて移動し、前記第5レンズ群は固定されている請求項1から6のいずれか1項記載のズームレンズ。
  9. 下記条件式(1−1)を満足する請求項1から8のいずれか1項記載のズームレンズ。
    −0.29≦f1b/ft≦−0.05 (1−1)
  10. 下記条件式(2−1)を満足する請求項1から9のいずれか1項記載のズームレンズ。
    0.6≦TLt/ft≦1.4 (2−1)
    ただし、
    TLt:望遠端での、最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離と最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの空気換算距離との和
  11. 下記条件式(3)を満足する請求項1から10のいずれか1項記載のズームレンズ。
    0.2≦D1G/DLt≦0.4 (3−1)
    ただし、
    D1G:最も拡大側のレンズ面から前記第1レンズ群の最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
    DLt:望遠端での最も拡大側のレンズ面から最も縮小側のレンズ面までの光軸上の距離
  12. 下記条件式(4−1)を満足する請求項1から11のいずれか1項記載のズームレンズ。
    0.1≦Bfw/fw≦0.35 (4−1)
    ただし、
    Bfw:広角端での最も縮小側のレンズ面から縮小側焦点位置までの光軸上の空気換算距離
    fw:広角端での全系の焦点距離
  13. 請求項1から12のいずれか1項記載のズームレンズを備えたことを特徴とする光学装置。
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