JP2016095415A - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】被写体が低照度/低コントラストである場合に、使用する合焦度の精度を向上させ、フォーカス駆動の速度制御を円滑に行えるようにする。
【解決手段】被写体を撮像する撮像部と、撮像部の焦点検出領域から生成された撮像信号からコントラスト評価値を算出する評価値算出部と、コントラスト評価値に基づいて焦点調節を行う焦点調節部と、焦点検出領域の全体の撮像信号を用いて、焦点状態を示す第1の合焦度を算出する第1の合焦度算出部と、焦点検出領域の行ごとの撮像信号を用いて、焦点状態を示す第2の合焦度を算出する第2の合焦度算出部と、第1または第2の合焦度を被写体の条件に応じて選択する選択部と、選択部によって選択された第1または第2の合焦度に基づいて、焦点調節部による焦点調節の速度を制御する制御部とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、デジタルカメラ及びビデオカメラ等の撮像装置に利用されるオートフォーカス技術に関するものである。
デジタルカメラ及びビデオカメラなどにおいては、CCDやCMOSセンサなどの撮像素子から得られる撮像信号の鮮鋭度(コントラスト)に基づいて合焦位置を検出するコントラストAF方式が広く用いられている。具体的には、フォーカスレンズを移動させながら順次撮像して得られた撮像信号について、コントラストの程度を示すコントラスト評価値を算出する。そして、コントラスト評価値に基づいてコントラストが最大となるフォーカスレンズの位置を合焦位置とし、フォーカスレンズを光軸方向に動かすことで焦点を合わせる。
しかしながら、コントラストAF方式は、コントラスト評価値が最大となる位置を探索する必要があるため、フォーカスレンズが移動する範囲が長くなってしまったり、合焦位置を高速で行き過ぎたりすることで、合焦時間が長くなってしまう問題があった。
コントラストAF方式でも合焦度合を判断する指標として、評価範囲内の被写体輝度の高周波成分のピーク値を被写体輝度の最大値と最小値の差で除算した値である合焦度を用い、合焦度に応じてスキャン範囲を設定する技術が特許文献1に記載されている。
特開2002−214517号公報
特許文献1に記載された技術においては、合焦度は評価範囲内の最大値と最小値を用いるため、低照度時にはS/Nが悪く、合焦度合いを判定することができない場合がある。また、低照度時には合焦度によってスキャン範囲の設定やフォーカスレンズの駆動速度を制御することができないため、合焦位置を探索するのに要する時間が長くなってしまう。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、被写体が低照度/低コントラストである場合に、使用する合焦度の精度を向上させ、フォーカス駆動の速度制御を円滑に行えるようにすることである。
本発明に係わる撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の焦点検出領域から生成された撮像信号からコントラスト評価値を算出する評価値算出手段と、前記コントラスト評価値に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段と、前記焦点検出領域の全体の撮像信号を用いて、焦点状態を示す第1の合焦度を算出する第1の合焦度算出手段と、前記焦点検出領域の行ごとの撮像信号を用いて、焦点状態を示す第2の合焦度を算出する第2の合焦度算出手段と、前記第1または第2の合焦度を前記被写体の条件に応じて選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された第1または第2の合焦度に基づいて、前記焦点調節手段による焦点調節の速度を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、被写体が低照度/低コントラストである場合に、使用する合焦度の精度を向上させ、フォーカス駆動の速度制御を円滑に行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係わる撮像装置の構成図。 コントラスト信号処理回路の構成を示したブロック図。 合焦度について説明する図。 フォーカスレンズの動きを説明する図。 第1の合焦度と第2の合焦度について説明する図。 本発明の一実施形態におけるオートフォーカス動作を示す図。 第1と第2の合焦度判定処理を説明するサブフローチャート。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係わる撮像装置の構成図で、撮像素子を有したカメラ本体と撮影光学系とが一体となったデジタルカメラを示しており、動画及び静止画が記録可能である。
図1において、101は撮影光学系(結像光学系)の先端に配置された第1レンズ群で、光軸方向に移動可能に保持される。102は絞りで、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行なうほか、静止画撮影時には露光秒時調節用シャッタとしても機能する。103は第2レンズ群である。そして、絞り102及び第2レンズ群103は一体となって光軸方向に駆動され、第1レンズ群101の移動動作との連動により、変倍作用(ズーム機能)をなす。
105は第3レンズ群で、光軸方向の移動により、焦点調節を行なう。106は光学的ローパスフィルタで、撮影画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。107は焦点検出可能な画素を有する撮像素子で、CMOSセンサとその周辺回路で構成されている。撮像素子107には、横方向にM画素、縦方向にN画素の受光ピクセルが正方配置され、ベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された、2次元単板カラーセンサが用いられる。上述した第1レンズ群101、絞り102、第2レンズ群103、第3レンズ群105、光学的ローパスフィルタ106は、撮影光学系を構成している。
111はズームアクチュエータで、不図示のカム筒を手動もしくはアクチュエータで回動することにより、第1レンズ群101乃至第3レンズ群105を光軸方向に駆動し、変倍操作を行なう。112は絞りアクチュエータで、絞り102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間制御を行なう。114はフォーカスアクチュエータで、第3レンズ群105を光軸方向に駆動して焦点調節を行なう。
121はCPUで、カメラ本体の種々の制御を司るために、演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイス回路等を有する。そしてROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、カメラが有する各種回路を駆動し、焦点調節(AF)、撮影、画像処理、記録等の一連の動作を実行する。
122は撮像素子駆動回路で、撮像素子107の撮像動作を制御するとともに、取得した画像信号をA/D変換してCPU121に送信する。123は画像処理回路で、撮像素子107が取得した画像のカラー補間、γ変換、画像圧縮等の処理を行なう。124は評価値を生成するコントラスト信号処理回路であり、撮像素子駆動回路122からの信号に対して各種フィルタ処理を行い、コントラスト情報とコントラスト評価値を生成する。
図2は、コントラスト信号処理回路124(評価値算出部)の構成を示したブロック図である。ゲート201は、撮像素子107から得られた撮像信号のうち、予め定められた評価領域(焦点検出領域)に対応する撮像信号を抽出する。バンドパスフィルタ(BPF)202はゲート201が抽出した撮像信号から所定の周波数成分として高周波成分のみを抽出し、検出部(DET)203がピーク値の検出や積分等の処理を行う。なお、本実施形態では、撮像信号の高周波成分を積分処理した出力をコントラスト評価値として使用するものとする。
コントラスト信号処理回路124は、焦点状態(焦点検出領域の撮像信号にどの程度ピントが合っているか)を示す合焦度を算出する。ローパスフィルタ(LPF)204はゲート201で抽出された撮像信号の高域周波成分を除去する。ライン最大値部(Line Max)205は水平1ラインの最大値を検出し、ライン最小値部(Line Min)206は水平1ラインの最小値を検出する。水平1ラインの最大値と最小値との差分であるコントラスト値(最大値−最小値)を加算部207で算出する。そして、ピークホールド部208で、ゲート201で抽出した画像領域に含まれるすべての水平ラインに対し、コントラスト値(最大値−最小値)のピーク値を検出する。ピーク値は、ゲート201で抽出された評価領域のコントラストの最大値に相当する。そして除算部209において検出部203で検出されたバンドパスフィルタ202のピーク値をコントラスト値(最大値−最小値)のピーク値で除することにより、評価領域全体の第1の合焦度を算出する。
コントラスト信号処理回路124は、また、第2の合焦度を算出する処理として、ライン最大値部205で検出した水平1ラインの最大値と、ライン最小値部206で検出された水平1ラインの最小値との差分であるコントラスト値(最大値−最小値)を加算部207で算出する。そして除算部210において検出部203で検出されたバンドパスフィルタ202の水平1ラインのピーク値を水平1ラインのコントラスト値(最大値−最小値)で除する。水平1ラインごとに同様の処理を行い、ライン積算後、評価ライン数で除することにより第2の合焦度を算出する。
なお、高周波成分の積分出力をコントラスト評価値とした場合、積分によってノイズ等の影響を抑制可能である半面、被写体の種類や撮像条件(たとえば、被写体輝度、照度、焦点距離など)により合焦位置におけるコントラスト評価値の大きさが大きく変化する。一方、合焦度は正規化することにより、合焦位置では一定の値に近づき、ボケていくにつれて値が小さくなる傾向を示す。本実施形態では、コントラスト評価値と合焦度の特徴を用いて焦点検出処理を実施する。
125はフォーカス駆動回路で、コントラスト評価値、第1または第2の合焦度に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動制御し、第3レンズ群105を光軸方向に駆動して焦点調節を行う。合焦度に基づいた駆動制御については後述する。126は絞り駆動回路で、絞りアクチュエータ112を駆動制御して絞り102の開口を制御する。127はズーム駆動回路で、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
131はLCD等の表示部で、カメラの撮影モードに関する情報、撮影時のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像を表示する。132は操作部で、電源スイッチ、撮影開始スイッチ(レリーズスイッチ)、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチ等で構成される。133は着脱可能なフラッシュメモリで、動画及び静止画を含む撮影済み画像を記録する。
141は第1の合焦度と第2の合焦度を判定する判定部である。第1の合焦度と第2の合焦度の信頼性を判定し、どちらを使用するかを判定する。判定方法は後述する。
本実施形態における撮像素子107の画素配列について説明する。カラーフィルタはベイヤー配列が適用され、奇数行の画素には、左から順に緑(Green)と赤(Red)のカラーフィルタが交互に設けられる。また、偶数行の画素には、左から順に青(Blue)と緑(Green)のカラーフィルタが交互に設けられる。カラーフィルタの上にはオンチップマイクロレンズが配置される。カラーフィルタの内側には光電変換部が配置される。
次にコントラストAF方式について説明する。コントラスト信号処理回路124は評価領域(焦点検出領域)の画像信号に対してフィルタ処理をすることで高周波成分を抽出し、コントラスト評価値を算出する。本実施形態で用いるコントラスト評価値とは評価領域内の画像信号に対してフィルタ処理を行い、高周波成分のみを抽出することによって1ラインあたりのピーク値を保持し、各ラインの最大値を垂直方向に積算した値と定義する。本実施形態のコントラスト信号処理回路124は複数の周波数特性を有するフィルタもしくは周波数特性が可変なフィルタを有している。コントラスト評価値は評価周波数帯域の異なるフィルタに変更することによって取得する周波数成分を変更することができる。また、コントラスト信号処理回路124はコントラスト評価値のみを算出するだけではなく、他のコントラスト情報も算出する。他のコントラスト情報とは、評価領域内の画像信号の輝度レベルの高周波成分の最大値や評価領域内の画像信号の輝度レベルの最大値および最小値の差である。コントラストAF方式では、撮像信号にすぐにフィルタを介した信号処理を施し、コントラスト評価値、第1と第2の合焦度を算出するため、撮像信号をメモリに記憶する必要がなく、演算負荷も軽い。そのため評価領域の範囲に依存せず、複数の評価領域を同時に信号処理することが可能である。
コントラスト信号処理回路124で算出されたコントラスト評価値は合焦度合いに応じて値が変わる。ピントが合った画像のコントラスト評価値は大きく、ぼけた画像のコントラスト評価値は小さい値となる。このため、コントラスト評価値は撮影光学系の焦点状態を表す値として利用できる。ただし、撮像面位相差検出方式と比較してデフォーカス量がわからないため、コントラスト評価値が最大値をとるフォーカス位置を探索する必要がある。
コントラストAF方式による合焦位置の検出はフォーカスレンズ105をある方向に移動させるスキャン動作を行い、コントラスト評価値が増加する方向を探索し、その方向へフォーカスレンズ105を移動させて、コントラスト評価値の最大値を取得する。且つ、その後減少に転じるまでのコントラスト評価値を取得する。合焦判定はコントラスト評価値の値が大きい上位3点または4点を用い、それと対応したフォーカスレンズ位置から補間計算を行うことでコントラスト評価値が最大値となるフォーカスレンズ位置(合焦位置)を算出する。これによって、合焦位置へフォーカスレンズ105を移動させて焦点調節を行うことができる。
以上がコントラストAF方式であるが、コントラスト評価値を取得できる周期は撮像素子107の読み出し周期であるフレームレートに依存する。そのため、フォーカスレンズ105を移動させるスキャン動作中にコントラスト評価値は離散的にしか取得できない。また合焦位置を精度良く検出するためには、コントラスト評価値の取得間隔を密にしなければならない。つまり、コントラスト評価値の取得間隔を密にするためには、フォーカスレンズの移動速度を低速に設定する必要がある。ただし、フォーカスレンズの移動速度であるスキャン速度を低速にする必要があるのはコントラスト評価値が最大値を取る合焦近傍のみで良く、ボケ時はコントラスト評価値の取得間隔を密にする必要はない。そのため、ボケ時は、素早く合焦近傍まで移動させることによって合焦時間を短縮できる。コントラストAF方式では合焦近傍ではスキャン速度を低速にして、密にコントラスト評価値を取得し、ボケ時はスキャン速度を高速にして、粗くコントラスト評価値を取得することが合焦時間の短縮につながる。
合焦時間を短縮するために、ボケ時と合焦近傍でフォーカスレンズの移動速度であるスキャン速度を変えるために、コントラスト情報の1つである前述の第1の合焦度を用いる。第1の合焦度を用いることで、被写体のコントラストの影響を低減することができる。
被写体が低コントラストの場合には、第1の合焦度の分母である評価領域内の画像信号の輝度レベルの最大値と最小値の差が小さく、かつ、第1の合焦度の分子である評価領域の全ライン内での高周波成分の最大値も小さい。被写体が高コントラストの場合には、第1の合焦度の分母である評価領域内の画像信号の輝度レベルの最大値と最小値の差が大きく、かつ、第1の合焦度の分子である評価領域の全ライン内での高周波成分のピーク値も大きい。このように、第1の合焦度は評価領域の全ライン内での高周波成分のピーク値を評価領域内の画像信号の輝度レベルの最大値と最小値の差で除算することで、被写体のコントラストによらないように正規化することができる。これにより、例えばどのような被写体に対しても、合焦位置の合焦度を1とした場合に、ボケから合焦近傍となるまでの合焦度を0.6程度とすることができる。これにより、被写体による影響を低減して合焦度合を判定することができる。
しかし、第1の合焦度は評価領域の高周波成分の最大値を用いるため、値の変動やノイズに対する影響が大きく、合焦位置を所望の精度で正確に検出する用途には適さない。そこで、本実施形態では前述の第2の合焦度を用いる。第2の合焦度は評価領域内の水平1ラインごとのピーク値を同一の水平1ラインのコントラスト値で除算した値を全ラインで積算して用いるため、第1の合焦度と比べてS/Nが良い。
各ラインのピーク値の積算値であるコントラスト評価値の方がノイズに強いため合焦位置の検出に適している。第2の合焦度は、フィルタ処理の評価帯域を低帯域にすることによって、ボケ時でも合焦度の値を変化させて大ボケ、ボケ、合焦近傍等の合焦度合を判定することに適している。
次に合焦度を用いたコントラストAF方法について説明する。合焦度は、合焦度合に応じてスキャン速度を変化させる指標として用いることによって、合焦時間を短縮することができる。
図3は合焦度を示した図である。横軸はフォーカスレンズ位置、縦軸は合焦度である。合焦位置から最も離れたフォーカスレンズ位置をA0とすると、位置A0のときには、合焦度が所定の閾値(例えば、合焦度の最大値の2/3)以下の場合にはボケ状態と判断し、フォーカスレンズのスキャン速度を高速にする。その後スキャン動作を行い、合焦度が増加して所定の閾値(図2のB1)より大きくなるフォーカスレンズ位置A1となったときに、フォーカスレンズのスキャン速度を低速に設定することで、合焦位置検出可能なコントラスト評価値の取得間隔に変更する。このように、合焦度が所定閾値以下の場合にはスキャン速度を高速に設定し、所定の閾値より大きい場合にはスキャン速度を低速に設定することで、合焦時間を短縮できる。
次に図4を用いて合焦動作について説明する。図4は、フォーカスレンズの動作を示した図であり、横軸は時間、縦軸はフォーカスレンズ位置を示している。点線は合焦度を用いない場合のフォーカスレンズの動作、実線は合焦度を用いた場合のフォーカスレンズの動作である。図4では、合焦位置A2(例えば2m)から離れた位置(例えば無限位置)をA0とし、時間0の位置とする。
フォーカスレンズ位置A0からスキャン動作を開始し、まず、合焦度が所定値以下であることを確認し、フォーカスレンズのスキャン速度を高速に設定してスキャン動作を行う。合焦度を用いない場合のスキャン動作は、コントラスト評価値がピーク値となるまで、高速でスキャンを行う。そのため合焦位置A2を高速で通り過ぎることになるため合焦位置A2に対して行き過ぎ量が大きくなる。さらに、スキャン速度が高速のまま、合焦位置を通過したため、合焦位置を正確に検出できない。さらに、スキャン開始位置まで戻り、スキャン速度を低速に設定し、再度スキャン動作を行うため合焦時間t2が長くなってしまう。
図3に示したように合焦度を用いると、合焦手前近傍のフォーカスレンズ位置A1までは、高速でスキャン動作を行い、位置A1からはスキャン速度を低速に設定することで、合焦位置手前で合焦位置検出可能なスキャン速度に設定することができる。そのため、無駄なフォーカスレンズの動作が少なくなり、合焦時間がt1となり、合焦度を用いない場合の合焦時間t2より短縮することができる。以上が合焦度を用いたコントラストAF方式の説明である。
図5に第1の合焦度と第2の合焦度の例を示す。低照度かつ低コントラスト被写体の場合の合焦度を比較した図である。横軸はデフォーカス量、縦軸は合焦度である。点線が第1の合焦度、実線が第2の合焦度、破線が第2の合焦度に対して後述の重みづけ係数をかけた場合である。第2の合焦度は第1の合焦度に対してS/Nは良いが、ピーク値が小さくなる。これは1ラインごとにラインピーク値/コントラスト値を求め、高コントラストのラインも低コントラストのラインも一様に積算しているためである。
第2の合焦度は低照度時にはS/Nが良くなるため第1の合焦度に比較して有効であるが、水平方向の異なるラインに高コントラストと低コントラストが含まれる被写体の場合に、第1の合焦度に対して値が小さくなってしまう。値が小さくなると合焦度判定を間違える場合が多くなり、合焦近傍である場合にスキャン速度が高速のままになり、合焦位置を行き過ぎかつ合焦判定できない場合が生じる。
そこで本実施形態では、第2の合焦度算出時に各ラインのコントラスト値に応じて重みづけ係数を1ラインの値(1ラインのラインピーク値/1ラインのコントラスト値)にかけて、ライン積算し、さらにライン数で正規化した値を用いる。
図5の破線で示す重みづけ係数をかけた第2の合焦度のように、低コントラストのラインの重みづけを小さくし、高コントラストのラインの重みづけを大きくすることで重みづけ係数をかけない第2の合焦度に対してピーク値が大きくでき、かつ第1の合焦度と比べてS/Nを良くできる。以上から、第2の合焦度に対して各ラインのコントラスト値に応じて重みづけ係数をかけるとよい。
本実施形態では重みづけ係数を各ラインのコントラストに応じてかける方法を用いたが他の方法でもよい。他の方法としては評価領域内のコントラスト値の最大値と各ラインのコントラスト値の相対差に応じて重みづけ係数をかけてもよい。コントラスト値の最大値との差が小さい評価ラインは重みづけ係数を約1〜1.5として重みづけを大きくし、コントラスト値の最大値との差が大きい評価ラインは重みづけを小さくするとよい。
さらに他の方法としては第1の合焦度と第2の合焦度の比または差に応じて第2の合焦度にゲインをかけてもよい。前述のように第2の合焦度は第1の合焦度より小さい値となるため、ゲインをかけることで第1の合焦度のピーク値と同等にできる。ただし、第1の合焦度はS/Nが悪いためゲインの値が定まらない可能性もある。第1の合焦度が連続的に信頼性がある値(例えば単調増加)の場合にゲインの値を求めて第2の合焦度にかけてもよい。
次に図6を用いて本実施形態におけるAF動作を示すフローチャートについて説明する。S101でスタートし、S102へ進む。S102では、レリーズスイッチが半押しされた状態でONするスイッチSW1がONしたかどうかを判断する。SW1がONでない場合にはS102に戻り、ONした場合にはS103へ進む。S103では、コントラスト信号処理回路124により評価領域内のコントラスト情報を算出し、S104へ進む。
S104では、判定部141により第1または第2の合焦度のどちらを使用するかを判定する。判定動作の詳細は図7のサブフローチャートを用いて後述する。S104で判定後、S105へ進む。S105では合焦度が所定値以上かどうかを判定する。所定値以上の場合にはS111へ進み、所定値未満の場合にはS106へ進む。S106では合焦度が所定値未満、つまり現在のフォーカスレンズ位置が合焦位置ではなく、ボケ状態であるので、フォーカスレンズのスキャン速度を高速に設定し、S107へ進む。S107ではフォーカス駆動回路125によってスキャンを開始し、S108へ進む。S108では、コントラスト信号処理回路124により評価領域内のコントラスト情報を算出し、S109へ進む。S109ではコントラスト評価値の最大値を検出したかどうかを判定する。最大値を検出した場合にはS110へ進み、検出してない場合にはS104へ戻る。S110ではスキャン速度が高速のままコントラスト評価値の最大値を検出したため、合焦位置を算出するにはサンプリング間隔が粗く合焦位置を算出できない。そのため、S110では反転して再度スキャン動作を開始し、S104へ戻る。
S105で合焦度が所定値以上の場合にはS111へ進む。S111ではスキャン速度を低速に変更し、S112へ進む。S112では、コントラスト信号処理回路124によってスキャン速度が低速の状態での評価領域内のコントラスト評価値を算出し、S113へ進む。S113ではコントラスト評価値の最大値を検出したかどうかを判定する。つまり、スキャン中のコントラスト評価値が増加から減少に転じたことを確認する。これにより、コントラスト評価値の最大値を検出できる。コントラスト評価値の最大値を検出できた場合にはS114へ進み、できない場合にはS112へ戻り、スキャン動作を継続する。S114ではコントラスト評価値の最大値とその近傍の値と各コントラスト評価値に対応するレンズ位置から補間計算を行うことで合焦位置を算出し、S115へ進む。S115では合焦位置へフォーカスレンズを移動し、S116へ進み終了となる。
次に、図7のサブフローチャートを用いて図6のS104の第1と第2の合焦度判定処理について説明する。S201では評価領域内のラインピーク値の最大値が所定値以上であるかを判定する。所定値は例えば90:2の低コントラスト被写体の高周波成分のピーク値とする。高コントラスト被写体ではラインピーク値が大きく、安定するが、低コントラスト被写体ではラインピーク値が小さいため、S/Nが悪く、第2の合焦度を用いた方が良い。そのため所定値は低コントラスト被写体を基準として設定する。
所定値以上の場合にはS202へ進み、所定値未満の場合にはS206へ進む。S206では、第2の合焦度に設定する。ピーク値が所定値未満の場合には、低照度または低コントラスト被写体である可能性が高く、第1の合焦度ではS/Nが悪くなるため、第2の合焦度を選択する。S202では評価領域の全ラインの中でのコントラスト値の最大値が所定値以上であるかどうかを判定する。所定値は例えば90:2の低コントラスト被写体のコントラスト値とする。高コントラスト被写体ではコントラスト値が大きいため、第1の合焦度でもS/Nが良いが、低コントラスト被写体ではコントラスト値が小さくS/Nも悪いため、第2の合焦度を用いた方が良い。そのため所定値は低コントラスト被写体を基準として設定する。
コントラスト値が所定値以上の場合にはS203へ進み、所定値未満の場合にはS206へ進む。S206では、第2の合焦度に設定する。コントラスト値が所定値未満の場合には低コントラスト被写体である可能性が高く、第1の合焦度ではS/Nが悪いため、第2の合焦度に設定する。
S203では第1の合焦度を3点以上取得しているかどうかを判定する。取得している場合にはS204へ進み、取得していない場合にはS205へ進む。S205では、第1の合焦度に設定する。S204では第1の合焦度として複数取得した値が単調増加であるかどうかを判定する。単調増加である場合にはS205へ進み、第1の合焦度に設定する。単調増加でない場合には、S/Nが悪く第1の合焦度の値にばらつきがあると判定できるためS206へ進み、第2の合焦度に設定する。
S206では第2の合焦度に設定後S207へ進む。S207では第2の合焦度が第1の合焦度の値と比較して所定値以下(例えば1/2以下)の場合にはS208へ進み、所定値より大きい場合には第2の合焦度に設定したまま、合焦度判定処理を完了する。S208では第2の合焦度に前述した方法で重みづけ係数またはゲインをかけて、合焦度判定処理を完了する。
以上説明した様に、本実施形態においては、低照度/低コントラスト被写体であると判断される場合に、AF枠内のライン毎に、ラインピーク値をライン内コントラスト値(最大値−最小値)で割った値を求め、それをライン方向(行方向)に積算してライン数(行数)で割ったもの(AF枠内で平均した値)を第2の合焦度として用いることにより、合焦度の精度を向上させ、フォーカス駆動の速度制御を円滑に行うことが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101:第1レンズ群、107:撮像素子、124:コントラスト信号処理回路、125:フォーカス駆動回路、141:判定部

Claims (13)

  1. 被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段の焦点検出領域から生成された撮像信号からコントラスト評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記コントラスト評価値に基づいて焦点調節を行う焦点調節手段と、
    前記焦点検出領域の全体の撮像信号を用いて、焦点状態を示す第1の合焦度を算出する第1の合焦度算出手段と、
    前記焦点検出領域の行ごとの撮像信号を用いて、焦点状態を示す第2の合焦度を算出する第2の合焦度算出手段と、
    前記第1または第2の合焦度を前記被写体の条件に応じて選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された第1または第2の合焦度に基づいて、前記焦点調節手段による焦点調節の速度を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第2の合焦度算出手段は、前記焦点検出領域の行ごとの撮像信号から抽出した高周波成分のピーク値を前記焦点検出領域の行ごとの撮像信号のコントラスト値で除算した値を行方向に積算して行数で割った値を第2の合焦度として算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記選択手段は、前記評価値算出手段によって算出された前記焦点検出領域の撮像信号の高周波成分のピーク値が所定値以上の場合には前記第1の合焦度を選択し、所定値未満の場合には前記第2の合焦度を選択することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記選択手段は、前記第2の合焦度算出手段によって算出されたコントラスト値が所定値以上の場合には前記第1の合焦度を選択し、所定値未満の場合には前記第2の合焦度を選択することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記選択手段は、前記第1の合焦度算出手段で算出された第1の合焦度が単調増加である場合には前記第1の合焦度を選択し、単調増加でない場合には前記第2の合焦度を選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記第2の合焦度算出手段は、前記第2の合焦度に重みづけ係数をかけることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第2の合焦度算出手段は、前記焦点検出領域の行ごとのコントラスト値に応じて重みづけ係数をかけることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記第2の合焦度算出手段は、前記焦点検出領域におけるコントラスト値の最大値と行ごとのコントラスト値に基づいて重みづけ係数をかけることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  9. 前記制御手段は、前記選択手段により選択された第1又は第2の合焦度が所定の閾値以下の場合に、前記焦点調節手段による焦点調節の速度を、前記第1又は第2の合焦度が所定の閾値より大きい場合よりも速くすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記焦点調節の速度とは、焦点調節を行うためのフォーカスレンズの移動速度であることを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 被写体を撮像する撮像手段を備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記撮像手段の焦点検出領域から生成された撮像信号からコントラスト評価値を算出する評価値算出工程と、
    前記コントラスト評価値に基づいて焦点調節を行う焦点調節工程と、
    前記焦点検出領域の全体の撮像信号を用いて、焦点状態を示す第1の合焦度を算出する第1の合焦度算出工程と、
    前記焦点検出領域の行ごとの撮像信号を用いて、焦点状態を示す第2の合焦度を算出する第2の合焦度算出工程と、
    前記第1または第2の合焦度を前記被写体の条件に応じて選択する選択工程と、
    前記選択工程によって選択された第1または第2の合焦度に基づいて、前記焦点調節工程による焦点調節の速度を制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 請求項11に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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