JP2016094224A - 容器搬送制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロー成形機の稼働率を上げて充填処理システムの利用効率を向上させる。
【解決手段】ブロー成形機10はパリソンから樹脂製容器を成形する。移送ホイール群の回転ホイール21〜25はブロー成形機10からペットボトルを受け取って下流へ移送する。第1処理装置40はチャンバー42によって囲まれ、複数の回転ホイールを有し、ペットボトルを回転搬送しつつ充填処理等を実行する。H22ガス発生器51〜53はチャンバー42内を滅菌する。第2処理装置60は、第1処理装置40とは独立して設けられ、複数の回転ホイールを有し、ペットボトルを回転搬送しつつ充填処理等を実行する。第1受渡しホイール31は、回転ホイール25から移送されてきたペットボトルを受け取って第1処理装置40に移送することができる。チャンバー42内を滅菌するとき、第1受渡しホイール31はペットボトルを受け取らず、このとき中間ホイール25はペットボトルを第2処理装置60に移送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブロー成形機を備えた充填処理システムに関し、より詳しくは充填処理される容器の搬送経路を制御する装置に関する。
従来、ブロー成形機の下流側に充填装置を設け、ブロー成形機において成形された樹脂製容器に対して、無菌状態で充填処理を行う充填処理システムが知られている(特許文献1)。このような充填処理システムでは、容器の大きさや充填液を変更する際、ブロー成形機の型替え作業、充填機の型替え作業および洗浄滅菌作業、充填装置を収容するチャンバーの洗浄滅菌作業等を行わなければならない。
特開2014−15265号公報
通常充填機やチャンバーの洗浄滅菌作業時間は、ブロー成形機の型替え作業時間と比較して長時間必要とする。このため従来、充填機等の洗浄滅菌作業が終了するまで、ブロー成形機を休止せざるを得ないという問題があった。
本発明は、ブロー成形機の稼働率を上げて充填処理システムの利用効率を向上させることができる容器搬送制御装置を提供することを目的としている。
本発明に係る容器搬送制御装置は、パリソンから樹脂製容器を成形するブロー成形機と、複数の回転ホイールを有し、ブロー成形機から樹脂製容器を受け取って下流へ移送する移送ホイール群と、チャンバーによって囲まれ、複数の回転ホイールを有し、樹脂製容器を回転搬送しつつ第1処理を実行する第1処理手段と、第1処理手段のチャンバー内を滅菌する滅菌手段と、第1処理手段とは独立して設けられ、複数の回転ホイールを有し、樹脂製容器を回転搬送しつつ第2処理を実行する第2処理手段と、移送ホイール群から移送されてきた樹脂製容器の移送経路を切り換えて、第1処理手段と第2処理手段の一方に移送する切換え手段とを備え、第1処理手段によって処理を行う場合、切換え手段は樹脂製容器を第1処理手段に移送し、滅菌手段が第1処理手段のチャンバー内を滅菌している間、切換え手段は樹脂製容器を第2処理手段に移送することを特徴としている。
切換え手段は例えば、移送ホイール群と第1処理手段の間に配設された受渡しホイールのグリッパを強制的に開放させることができるエアシリンダであり、樹脂製容器を第2処理手段に移送するとき、エアシリンダはグリッパを、樹脂製容器を把持することができない程度に大きく開放する。
第1および第2処理は例えば、樹脂製容器に対して洗浄および殺菌を行った後に、樹脂製容器に対して内容物を充填し、キャッピングを行うことである。
本発明によれば、第1処理手段においてチャンバーが滅菌される間に第2処理装置を稼働させることができるので、ブロー成形機の稼働率を上げて充填処理システムの利用効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態である容器搬送制御装置を備えた充填処理システムの概略構成を示す平面図である。 中間ホイールの断面図である。 中間ホイールのグリッパの配置を示す平面図である。 第1受渡しホイールの断面図である。 第1受渡しホイールの開閉機構を示す平面図である。 エアシリンダとグリッパが連結された部分を示す断面図である。 第1受渡しホイールのグリッパを示す断面図である。 第1受渡しホイールのグリッパを示す平面図である。 第2受渡しホイールの断面図である。 第2受渡しホイールのグリッパを示す平面図である。 第2受渡しホイールの開閉機構を示す平面図である。 本発明の第2実施形態である容器搬送制御装置を備えた充填処理システムの概略構成を示す平面図である。
以下、図示された実施形態を参照して本発明を説明する。
図1は本発明の第1実施形態である容器搬送制御装置を備えた充填処理システムを示す平面図である。この充填処理システムは、パリソンからペットボトル(樹脂製容器)を成形するブロー成形機10を備える。ブロー成形機10の下流側には検査装置20が設けられる。検査装置20は、ブロー成形機10からペットボトルを受け取って下流へ移送する移送ホイール群によって構成され、移送ホイール群は複数の回転ホイール21〜25を有する。検査装置20の下流側は中間ホイール25において2つに分岐し、一方の下流側には中間チャンバー30を介して第1処理装置(第1処理手段)40が接続され、他方の下流側には第2処理装置(第2処理手段)60が接続される。
ブロー成形機10は、シュート11によってパリソンを供給され予熱機12によって加熱されたパリソンを、ペットボトルにブロー成形する。ペットボトルは検査装置20の最上流側に位置する回転ホイール21に受け渡される。回転ホイール21の直ぐ下流側に位置する回転ホイール22、23は検査ホイールであり、ペットボトルは、これらの回転ホイール22、23によって移送される間に検査される。検査の結果、規格に合致していると判断されたペットボトルは回転ホイール24から中間ホイール25へ受け渡され、規格外であると判断されたペットボトルはリジェクトシュート26を介して外部へ排出される。
検査装置20の各回転ホイール21〜25は検査チャンバー27内に収容され、検査チャンバー27内は常時、大気圧もしくは陽圧に維持される。検査チャンバー27の壁部28には中間チャンバー30が連結され、壁部28に形成された開口(図示せず)には、検査チャンバー27から中間チャンバー30へペットボトルを搬送するための第1受渡しホイール31が設けられる。検査チャンバー27の他の壁部29に形成された開口(図示せず)には、検査チャンバー27から第2処理装置60へペットボトルを移送するための第2受渡しホイール61が設けられ、第1および第2受渡しホイール31、61の間には中間ホイール25が配置される。そして、第1処理装置40によってペットボトルに対する処理を行うとき、ペットボトルを第1受渡しホイール31に移送し、第1処理装置40を囲むアセプチャンバー42内が滅菌されている間は、ペットボトルを第2受渡しホイール61に移送するよう、図示しない制御装置によって制御される。
中間チャンバー30は第1圧力室32と第2圧力室33を有し、これらの圧力室32、33は相互に連通する。第1圧力室32は検査装置20に連結され、第2圧力室33は第1処理装置40に連結される。第1圧力室32には、HEPAフィルタ35を介して給気ブロア36が接続され、外気がHEPAフィルタ35により無菌化されて導入される。第2圧力室33には、排気ブロア37が接続され、第2圧力室33内の空気が吸引されて外部へ排出される。給気ブロア36と排気ブロア37の作用により、第1および第2圧力室32、33内は常時陽圧に維持され、かつ第1圧力室32内の圧力は検査チャンバー27内および第2圧力室33内の圧力よりも高く定められるとともに、第2圧力室33内の圧力はアセプチャンバー42内の圧力よりも低く定められる。したがって、アセプチャンバー42と検査チャンバー27内の気体は中間チャンバー30によって遮断され、相互に流通することはない。
中間チャンバー30には回転ホイール38、39が設けられる。すなわち、検査装置20から第1受渡しホイール31によって移送されてきたペットボトルは、回転ホイール38、39を介して第1処理装置40の入口ホイール41に受け渡される。
第1処理装置40はアセプチャンバー42(二点鎖線)によって囲まれ、アセプチャンバー42内は滅菌室43とエアリンス室44と水リンス室45とフィラ室46に区画される。フィラ室46には、HEPAフィルタ47を介して給気ブロア48が接続され、外気がHEPAフィルタ47により無菌化されて導入される。これにより各室43〜46内の圧力は中間チャンバー30の第2圧力室33よりも常に高くなるとともに、フィラ室46内の圧力が最も高くなるように設定している。
第1処理装置40は複数の回転ホイールを有し、これらの回転ホイールによってペットボトルを回転搬送する間に、各室43〜46において、滅菌、洗浄、充填、キャッピングの第1処理を実行する。滅菌室43では、回転ホイール41でペットボトルを搬送しつつH22ガスによって滅菌処理が実行される。エアリンス室44では、回転ホイール(エアリンサ)R1でペットボトルを搬送しつつ無菌エアが吹きつけられる。水リンス室45では、回転ホイール(水リンサ)R2でペットボトルを搬送しつつ洗浄水が吹きつけられる。フィラ室46では、回転ホイール(第1フィラ)F1でペットボトルを搬送しつつペットボトル内に水などの飲料(充填液)が充填された後、回転ホイール(第1キャッパ)C1でペットボトルを搬送しつつ口部にキャップが被せられる。第1処理が完了したペットボトルはアセプチャンバー42から排出され、次の工程へ搬送される。
アセプチャンバー42において、エアリンス室44と水リンス室45とフィラ室46には、それぞれH22ガス発生器(滅菌手段)51、52、53が接続される。これらのH22ガス発生器51、52、53は、第1処理装置40においてペットボトルに対する充填処理等を休止してアセプチャンバー42内を滅菌するとき、H22ガスを発生してアセプチャンバー42に供給する。
第2処理装置60は第1処理装置40とは独立して設けられ、第1処理装置40と同様に、複数の回転ホイールを有し、ペットボトルを回転搬送しつつ、第2処理として回転ホイール(第2フィラ)F2で充填を行った後、回転ホイール(第2キャッパ)C2でキャッピングを実行する。すなわち第2処理装置60は、供給されてくるペットボトル内にガス入り飲料(充填液)を充填した後、ペットボトルの口部にキャップを被せて次工程へ搬送するようになっている。なお本実施形態では、第2処理装置60はアセプチャンバー内に収容されずにガス入り飲料を充填する構成であるが、アセプチャンバーに収容された第1処理装置40と同じ構成を第2処理装置とすることも可能である。
図2、3を参照して中間ホイール25の構成を説明する。
中間ホイール25は回転軸101の上端に固定された円形の回転テーブル102を有し、回転テーブル102の外周縁部にはグリッパ110が一定間隔毎に設けられる。回転軸101は円筒状の支持部材103に、軸受104を介して回転自在に設けられる。グリッパ110はペットボトルPの首部に形成されたフランジ部Lの下面側を把持する。グリッパ110は回転テーブル102に固定されたステー111の両側に設けられた一対の板バネ112を有し、各板バネ112の先端には把持部材113がそれぞれ設けられる。これらの把持部材113は引張バネ114によって常時閉鎖する方向に付勢される。ステー111の先端に取付けられた支持部材115は各把持部材113の間に位置しており、支持部材115の先端には、把持部材113によって把持されるペットボトルPの首部に係合可能な円弧状の係合部116が形成される。
図4〜8を参照して、中間ホイール25と中間ホイール38との間に設けられる第1受渡しホイール31の構成を説明する。
第1受渡しホイール31は回転軸201の上端に固定された円形の回転テーブル202を有し、回転テーブル202の外周縁部にはグリッパ210が一定間隔毎に設けられる。図5において回転テーブル202は反時計方向に回動し、中間ホイール25の回転テーブル102は時計方向に回動する。これらの回転テーブル102、202が相互に近接する位置において、グリッパ210は中間ホイール25のグリッパ110(図2、3参照)からペットボトルPを受取り、フランジ部Lの上側を把持して中間チャンバー30(図1参照)の回転ホイール38へ移送する。
回転軸201は、円筒状の支持部材203の上端部に固定された環状部材204に、軸受205により回転自在に支持される。環状部材204の外周面には環状の固定板206が嵌着され、固定板206には、斜め上方に延びる支持部材207が固定される。支持部材207の上端にはカム板部材208が取付けられる。カム板部材208には、グリッパ210に設けられたカムフォロア211が係合可能であり、後述するように、カムフォロア211がカム板部材208に係合することによりグリッパ210が開閉する。
グリッパ210は、回転テーブル202を構成する上側板部材212と下側板部材213に回転自在に支持された第1および第2回転軸214、215を有する。第1および第2回転軸214、215はそれぞれ下側板部材213から突出し、第1回転軸214の下端部には第1把持部材216が固定され、第2回転軸215の下端部には第2把持部材217が固定される。板部材212、213の間において、第1回転軸214には第1ギヤ部材218が固定され、第2回転軸215には第2ギヤ部材219が固定される。これらのギヤ部材218、219は相互に噛合し、したがって第1および第2回転軸214、215は同時に回転し、これにより把持部材216、217が開閉する。
第1ギヤ部材218の上側には伝達部材221が設けられ、伝達部材221は第1回転軸214に回転自在に支持される。伝達部材221に形成された孔222には連結棒223が挿入されて固定され、連結棒223は、第1ギヤ部材218に形成された円弧状の長穴224内に係合する。すなわち第1ギヤ部材218は、長穴224の端部が連結棒223に当接しない範囲において伝達部材221に対して相対回転し、長穴224の端部が連結棒223に当接すると、伝達部材221とともに一体的に回動する。
第1回転軸214には捩じりコイルバネ225が設けられる。このバネ225は、第1回転軸214すなわち第1把持部材216を、図8において反時計方向に常時付勢する。第1および第2ギヤ部材218、219が噛合しているので、捩じりコイルバネ225の作用により、第2把持部材217は図8において時計方向に付勢されることとなる。すなわち、把持部材216、217は捩じりコイルバネ225によって、常時閉鎖する方向に付勢される。
第2ギヤ部材219にはピン226が設けられる。第2回転軸215には係合部材227が回転自在に支持され、係合部材227の先端に形成された係合部228はピン226に係合可能である。係合部材227の係合部228とは反対側の端部には、カムフォロア211が設けられる。カムフォロア211がカム板部材208に係合して回転テーブル202の外周側に変位すると、係合部材227が図8において反時計方向に回動し、これにより係合部228がピン226に当接して、第2ギヤ部材219が捻りコイルバネ225のバネ力に抗して反時計方向に回動する。これにより第1ギヤ部材218が時計方向に回動するので、第1および第2把持部材216、217が開放する。
上側板部材212と下側板部材213の間にはエアシリンダ230が設けられる。エアシリンダ230の本体231は上側板部材212に固定された固定軸232に回転可能に連結される。エアシリンダ230のピストン233の先端に設けられた連結部材234は、伝達部材221に固定された連結棒223に連結される。図8に示す状態では、ピストン233は相対的に前進位置にあり、カムフォロア211のカム板部材208に対する係合位置に従って、第1および第2把持部材216、217が開閉する。この開閉動作において、連結棒223が長穴224の端部に当接することはなく、したがって伝達部材221は回転しない。
これに対してピストン233が後退すると、連結棒223が図8の右方に変位して長穴224の端部に当接し、これにより、第1ギヤ部材218が時計方向に、また第2ギヤ部材219が反時計方向に大きく回転するので、把持部材216、217は一点鎖線により示すように大きく開放する。このとき、第2ギヤ部材219に設けられたピン226は係合部材227の係合部228から離間する。このようにピストン233が後退位置にあるとき、図8において二点鎖線により示すように、把持部材216、217の開度は、ピストン233が前進位置にあるときの開閉動作における開度よりも大きい。
図9〜11を参照して、中間ホイール25と回転ホイール62の間に設けられる第2の受渡しホイール61の構成を説明する。
第2の受渡しホイール61は回転軸301の上端に固定された円形の回転テーブル302を有し、回転テーブル302の外周縁部にはグリッパ310が一定間隔毎に設けられる。図11において回転テーブル302は反時計方向に回動し、中間ホイール25(図1参照)の回転テーブル102は時計方向に回動する。これらの回転テーブル102、302が相互に近接する位置において、グリッパ310は中間ホイール25のグリッパ110(図2、3参照)からペットボトルPを受取り、フランジ部Lの上側を把持して下流側の回転ホイール62へ移送する。
回転軸301は、支持機構303に設けられた軸受304、305とスリーブ306、307により回転自在に支持される。支持機構303の上端の外周面には略円板状のカム板部材308が取付けられる。カム板部材308において、回転テーブル302が中間ホイール25の回転テーブル102に近接する位置から、下流側の回転ホイール62に近接する位置までの間は大径部Sであり、それ以外の部分は小径部Qである。カム板部材308の外周面には、グリッパ310に設けられたカムフォロア311が係合し、後述するように、カムフォロア311が大径部Sに係合しているときグリッパ310は閉鎖し、カムフォロア311が小径部Qに係合しているときグリッパ310は開放する。
グリッパ310は、回転テーブル302を構成する上側板部材312と下側板部材313に回転自在に支持された第1および第2回転軸314、315を有する。第1および第2回転軸314、315はそれぞれ下側板部材313から突出し、第1回転軸314の下端部には第1把持部材316が固定され、第2回転軸315の下端部には第2把持部材317が固定される。板部材312、313の間において、第1回転軸314には第1ギヤ部材318が固定され、第2回転軸315には第2ギヤ部材319が固定される。これらのギヤ部材318、319は相互に噛合し、したがって第1および第2回転軸314、315は同時に回転し、これにより把持部材316、317が開閉する。
第1回転軸314には支持部材321が固定され、支持部材321にはカムフォロア311が設けられる。カムフォロア311がカム板部材308の大径部Sに係合して回転テーブル302の外周側に変位すると、支持部材321を介して第1回転軸314が図11において反時計方向に回動し、ギヤ部材318、319を介して把持部材316、317が閉鎖する。これに対し、カム板部材308の小径部Qに係合して回転テーブル302の内周側に後退すると、支持部材321を介して第1回転軸314が図11において時計方向に回動し、ギヤ部材318、319を介して把持部材316、317が開放する。
次に本実施形態の作用を説明する。
第1処理装置40が充填処理等の通常の処理を実行しているとき、第1受渡しホイール31では、エアシリンダ230のピストン233は前進位置に定められる。したがってグリッパ210はペットボトルの首部を把持可能な状態にあり、中間ホイール25によって移送されるペットボトルを受取り、中間チャンバー30の回転ホイール38に受け渡す。このペットボトルは第1処理装置40において洗浄、殺菌、充填、キャッピング等の一連の処理が施され、次の処理工程へ搬送される。
これに対して、第1処理装置40が充填処理等の通常の処理を実行しておらず、アセプチャンバー42内を滅菌しているとき、第1受渡しホイール31では、エアシリンダ230のピストン233は後退位置に定められる。したがってグリッパ210は、図8において二点鎖線で示すように大きく開放した状態に定められ、ペットボトルの首部を把持することはできない。すなわち、中間ホイール25によって移送されるペットボトルは第1受渡しホイール31には受け渡されず、第2受渡しホイール61に受け渡される。したがって、このペットボトルは第2処理装置60において、充填、キャッピング等の一連の処理が施され、次の処理工程へ搬送される。
このように中間ホイール25とエアシリンダ230は切換え手段を構成し、ペットボトルを第2処理装置60へ移送するとき、グリッパ210は、ペットボトルの首部を把持することができない程度に大きく開放され、ペットボトルは中間ホイール25によって第2処理装置60へ受け渡される。
アセプチャンバー42内の滅菌処理は、ブロー成形機10の型替え作業に比較して長時間を要する。したがってブロー成形機10の型替え作業が終了した時点では、アセプチャンバー42の滅菌処理がまだ継続中であり、その間、ブロー成形機10を始動できないという事態が発生しうる。しかし本実施形態によれば、アセプチャンバー42内の滅菌処理中であっても、ペットボトルを他の処理装置へ移送して充填処理等を実行できるので、ブロー成形機10を長時間にわたって休止させる必要がなく、この充填処理システム全体の利用効率を向上させることができる。
図12は本発明の第2実施形態である容器搬送制御装置を備えた充填処理システムを示す平面図である。第1実施形態では、ペットボトルは中間ホイール25から第2受渡しホイール61へ受け渡され第2処理装置へ移送されていたが、第2実施形態では、導入ガイド71と排出ホイール72とエアコンベヤ73によって第2処理装置60へ移送される。導入ガイド71は着脱可能であり、第1処理装置40による無菌充填時は取り外され、第2処理装置60による充填処理時に作業者によって装着される。排出ホイール72には、ペットボトルの胴部を支持するポケットが形成されており、このポケットは、中間ホイール25により搬送されるペットボトルに干渉しないので、無菌充填時に取り外す必要はない。
ペットボトルは、第2処理装置60へ移送されるとき、導入ガイド71によってフランジの下側を支持されつつ排出ホイール72によって胴部を支持される。導入ガイド71の下流側はエアコンベヤ73に接続され、導入ガイド71によって移送されてきたペットボトルはエアコンベヤ73に受け渡され、インフィードスクリュー74を介して第2処理装置60の第2フィラF2の供給ホイール62へ移送され、第2フィラF2と第2キャッパC2によって充填、キャッピングが行われた後に、下流へと搬送される。
なお第1および第2実施形態において、第2処理装置60の第2フィラF2の上流に第1処理装置40と同様にエアリンサR1や水リンサR2を配置してもよい。
10 ブロー成形機
21〜25 回転ホイール(移送ホイール群)
25 中間ホイール(切換え手段)
40 第1処理装置(第1処理手段)
42 チャンバー
51〜53 H22ガス発生器(滅菌手段)
60 第2処理装置(第2処理手段)
230 エアシリンダ(切換え手段)


Claims (1)

  1. パリソンから樹脂製容器を成形するブロー成形機と、
    複数の回転ホイールを有し、前記ブロー成形機から樹脂製容器を受け取って下流へ移送する移送ホイール群と、
    チャンバーによって囲まれ、複数の回転ホイールを有し、樹脂製容器を回転搬送しつつ第1処理を実行する第1処理手段と、
    前記第1処理手段のチャンバー内を滅菌する滅菌手段と、
    前記第1処理手段とは独立して設けられ、複数の回転ホイールを有し、樹脂製容器を回転搬送しつつ第2処理を実行する第2処理手段と、
    前記移送ホイール群から移送されてきた樹脂製容器の移送経路を切り換えて、前記第1処理手段と前記第2処理手段の一方に移送する切換え手段とを備え、
    前記第1処理手段によって処理を行う場合、前記切換え手段により樹脂製容器を前記第1処理手段に移送し、
    前記滅菌手段が前記第1処理手段のチャンバー内を滅菌している間、前記切換え手段により樹脂製容器を前記第2処理手段に移送する
    ことを特徴とする容器搬送制御装置。
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