JP2016093224A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明では、演出特典の提供に関する興趣性を向上させることが可能な遊技機を提供することを課題とする。【解決手段】遊技機は、時間を計時する機能を有する他、ポイントに対応する情報を記憶する機能、当該情報が第1条件を満たすと演出特典を提供する機能を有する。遊技機は、計時する時間が第2条件を満たすと、ポイントに対応する情報が第1条件を満たしているか否かに関わらず、第1条件を満たしている場合と同等の演出特典を提供する。【選択図】図50

Description

本発明は、特別遊技を実行するか否かの判定に基づいて特別遊技を行う遊技機に関する。
従来の遊技機の中には、遊技者が溜まったポイントに応じた演出特典を獲得可能なものがある(例えば、特許文献1)。この演出特典としては、遊技機で再生される楽曲に関して所定の楽曲が選択可能になるといった特典が一例として挙げられる。
特開2014−14619号公報
ところで、従来の遊技機では、例えば蓄積されたポイントが所定の条件を満たさなければその条件に対応する演出特典が提供されないため、必ずしも興趣性が高いとは言えなかった。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、演出特典の提供に関する興趣性を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。
本発明に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段を備える遊技機であって、時間を計時する計時手段と、遊技者に演出特典を提供するためのポイントに対応する情報を記憶する記憶手段と、前記特別遊技判定に関連して、前記記憶手段に記憶されている前記情報を更新する更新手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報が第1条件を満たすことにより演出特典を提供可能な特典提供手段と、を備え、前記特典提供手段は、前記計時手段によって計時された時間が第2条件を満たしている場合には、前記記憶手段に記憶されている前記情報に関わらず、前記第1条件を満たしている場合と同等の演出特典を提供可能である。
本発明によれば、演出特典の提供に関する興趣性を向上させることが可能である。
パチンコ遊技機1の概略正面図 パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図 図1における表示器4の拡大図 特定領域9の内部構造を示す模式図 パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図 複数台のパチンコ遊技機1が島電源供給装置500と接続された状態を示す模式図 画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図 特別遊技と遊技状態とについて説明するための説明図 遊技制御基板100によって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャート 図9のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャート 図10のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図10のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図9のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図13のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図13のステップS319における停止中処理の詳細フローチャート 図9のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャート(1) 図9のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャート(2) 図9のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャート 図18のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャート 図18のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャート 図19のステップS745と図20のステップS780における遊技状態設定処理の詳細フローチャート メイン液晶表示器5を用いて行われる新曲発表演出を含む演出の流れを示す画面図 全ての新曲が発表される前にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れの一例を示す説明図 全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表の流れの一例を示す説明図 特別図柄の変動中においてメイン液晶表示器5に表示される画像の一例を示す画面図 特典対応画像50を拡大表示した説明図であり、(A)はレベルアップ直前の表示態様を示し、(B)はレベルアップ直後の表示態様を示す 携帯端末72と管理サーバ71とを含む遊技システム70の構成例を示すシステム構成図 遊技システム70のシーケンスを示す図 通常遊技状態においてメイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面の一例(デフォルト)を示す画面図 大当たり遊技においてメイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面の一例(デフォルト)を示す画面図 時短遊技状態においてメイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面の一例(デフォルト)を示す画面図 蓄積した総演出特典ポイントと演出特典との対応関係の一例を示す表 何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む4曲)を示す画面図 何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む23曲)を示す画面図 何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む50曲)を示す画面図 1曲目の新曲が発表された状態における楽曲選択画面の一例(L.V0)を示す画面図 12曲目の新曲が発表された状態における楽曲選択画面の一例(L.V0)を示す画面図 新曲全曲開放状態における楽曲選択画面の一例(L.V0)を示す画面図 演出制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図39のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート(1) 図39のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート(2) 図39のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート(3) 画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図43のステップS2100における計測処理の詳細フローチャート 公開管理テーブルについて説明するための説明図 図43のステップS2300における新曲発表演出処理の詳細フローチャート 発表順管理テーブルについて説明するための説明図 図43のステップ2400における通常演出制御処理の詳細フローチャート 図43のステップS2600におけるポイント付与処理の詳細フローチャート 図43のステップS2700における選択可能楽曲更新処理の詳細フローチャート(1) 図43のステップS2700における選択可能楽曲更新処理の詳細フローチャート(2) 図43のステップS2800における客待ち時メニュー処理の詳細フローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の基本構成]
まず、図1又は図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の各構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。パチンコ遊技機1は、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機であり、図1に示すように、外観における基本構成として、遊技盤2と、遊技盤2の外周側を囲む枠部材3とを備えている。遊技盤2は、入賞や判定(抽選)に関する役物等が設けられている。枠部材3は、遊技盤2の平面に対して、所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板を支持している。パチンコ遊技機1は、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10を形成している。
また、枠部材3の下部側には、上皿28、下皿29、及び、ハンドル20が設けられている。上皿28は、遊技球を貯留する部分であり、当該貯留された遊技球は後述する発射装置(図示しない)に供給される。下皿29は、上皿28の下方に位置し、主にパチンコ遊技機1から払い出された遊技球(賞球)を貯留する部分である。この下皿29には、取り出しボタン23が設けられており、当該取り出しボタン23を操作することで、当該下皿29に貯留された遊技球を下方に向けて排出することができる。ハンドル20は、発射装置から遊技領域10に遊技球を打ち出すために遊技者が操作する操作手段である。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回りに回転させると、発射装置によって遊技球が遊技領域10に向けて発射され、それに伴い、上皿28から発射装置に遊技球が流れ込み、その遊技球が遊技領域10に向けて発射される。その結果、遊技領域10に遊技球が次々と発射される。この遊技領域10には、図示しない遊技クギや風車等(以下、クギ等という)が設けられており、発射装置によって打ち出された遊技球は、クギ等に衝突しながら流下する。具体的には、発射装置によって打ち出された遊技球は、一旦、遊技領域10の外側に配されたガイドレールに沿って遊技領域10における上部領域に案内され、クギ等に衝突することでその移動方向を変化させながら遊技盤2の平面に沿って流下する。なお、ハンドル20に設けられた停止ボタン22を操作することによって、遊技領域10への遊技球の打ち出しを一時的に停止することができる。
また、ハンドル20は、レバー21の回転角度に応じて遊技球の打ち出し力を変化させることができる。すなわち、遊技者がレバー21の回転角度を調節することで、いわゆる「左打ち」と「右打ち」とを使い分けることができる。
「左打ち」は、レバー21の回転角度を小さく(「右打ち」に比べて相対的に小さく)調節することで行うことができる。すなわち、「左打ち」によって、図1の矢印31に示すように、遊技盤2の概ね左半分側の遊技領域10で遊技球を流下させることができる。「左打ち」によって遊技領域10に打ち出された遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び、電動チューリップ17が設けられている。
一方、「右打ち」は、レバー21の回転角度を大きく(「左打ち」に比べて相対的に大きく)調節することで行うことができる。すなわち、「右打ち」によって、図1の矢印32に示すように、遊技盤2の概ね右半分側の遊技領域10で遊技球を流下させることができる。なお、「右打ち」によって遊技領域10に打ち出された遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19(図4参照)、及び、羽根部材90が設けられている。
したがって、パチンコ遊技機1において、「左打ち」であれば、遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、及び、普通入賞口14の何れかに入賞し得る(左打ち経路)。また、「右打ち」であれば、遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第2始動口12、大入賞口13、普通入賞口14、及び、特定入賞口19の何れかに入賞し得る(右打ち経路)。そして、遊技球が、何れかの入賞口または始動口に入賞すれば、その入賞した個所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、前記した何れの入賞口や始動口にも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下部に設けられた排出口18を介して、遊技領域10から排出される。
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は、遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常(大当たり遊技が行われていない状態)はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを回動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中は、遊技球を右打ち経路に流下させる右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19(図4参照)を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図4参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示すように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されており、遊技球が通過し難い状態を維持する。一方、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が動作していない通常時においては、遊技球が通過し難い状態であるのに対して、第2始動口12を開放すると判定されて、電動チューリップ17が開姿勢に姿勢変化すれば遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に、常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
特定領域9は、後述するメイン液晶表示器5の前面側に設けられている。この特定領域9は、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放されるものであり、図4に基づいて後に詳述する。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成]
図1に示すように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示器5、サブ液晶表示器6、ロゴ役物7、スピーカ24、及び、盤ランプ25が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図5参照)が内蔵されている。
メイン液晶表示器5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示器5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示器6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示器5の下方に設けられている。サブ液晶表示器6としては、メイン液晶表示器5に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示器5で行われる演出に対する告知演出に使用される。なお、ここで言う「告知演出」とは、メイン液晶表示器5において行われる演出、例えば後述する新曲発表演出を示唆する演出である。なお、他の実施形態では、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄を含む演出画像が表示される演出がサブ液晶表示器6で行われてもよい。
本実施形態では、メイン液晶表示器5及びサブ液晶表示器6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、他の実施形態では、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。また、画像表示装置は、1つあるいは3つ以上であってもよい。
ロゴ役物7は、遊技盤2に対して可動するように構成されており、例えば大当たりに対する期待度を示唆することを目的として作動するものである。
スピーカ24は、メイン液晶表示器5又はサブ液晶表示器6で行われる表示演出と同期するように、あるいは非同期に、楽曲や声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターン変更、発光色の変更等、光による各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成]
図2に示すように、枠部材3には、遊技者がハンドル20以外に操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンであり、パチンコ遊技機1では、その操作情報に基づいて、操作に応じた演出が行われる場合がある。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を遊技者が選択するためのいわゆる十字キーである。なお、パチンコ遊技機1では、演出ボタン26と同様、演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
[表示器4の構成]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に示すように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有する。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(「1種大当たり」)であることを示す大当たり図柄、又は、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の結果が大当たり(「1種大当たり」)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は、第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。
普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。
遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。
ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技のラウンド数を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される図柄を「第1特別図柄」、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「第2特別図柄」と呼び、これらを総称して「特別図柄」と呼ぶ。また、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成]
図4は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図4における鉛直方向及び幅方向35は、図1に示すパチンコ遊技機1の鉛直方向及びその幅方向に対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。また、特定領域9の内部には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及び、スライド部材94が設けられている。
案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、V入賞口92は、小当たりが発生して特定入賞口19が開放されてから、例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドして開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図4に示す元の位置に戻って閉塞される。このV入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞(V入賞)することで、「2種大当たり」が発生する。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。ここで、図5は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や大当たり遊技の制御、演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等を備えている。また、図5に示す他に、パチンコ遊技機1は、賞球の払い出しを制御する払出制御基板(不図示)も備えている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及び、ランプ制御基板150が1つの基板で構成されてもよい。
[遊技制御基板100の構成]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及び、メインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラムに基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び、表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させ、第2始動口12を開閉する。
ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ115は、遊技球が大入賞口13に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させて、大入賞口13を開閉する。
普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させ、特定入賞口19を開閉する。
V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させて、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又は、ハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。なお、この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから上皿28へ賞球を送り出す駆動モータ等と接続されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、特別図柄判定の結果が大当たりになると、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉させて、大当たり遊技(特別遊技)を実行する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を動作させて特定入賞口19を開閉させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を動作させてV入賞口92を開閉させて、小当たり遊技を実行する。そして、スライド部材94の動作中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉させることによって、大当たり遊技(特別遊技)を実行する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、普通図柄判定の結果が当たりになると、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17の一対の羽根部材を一時的に開姿勢とし、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、特別図柄の変動開始や変動停止を示す情報を演出制御基板130に送信する。また、メインCPU101は、普通図柄判定の当選確率の変動設定に関する情報を演出制御基板130に送信する。また、メインCPU101は、特別図柄の変動時間の短縮設定を示すデータ、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを通知するための情報等を演出制御基板130に送信する。
また、メインCPU101は、表示器4に対して、以下のような処理を実行する。すなわち、メインCPU101は、第1特別図柄判定を実行すると、第1特別図柄表示器41に第1特別図柄を変動表示させた後に、その判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、メインCPU101は、第2特別図柄判定を実行すると、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄を変動表示させた後に、その判定結果を示す特別図柄を停止表示させる。また、メインCPU101は、普通図柄判定を実行すると、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させた後に、その判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
また、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数を第1特別図柄保留表示器43に表示させ、普通図柄判定の保留数を普通図柄保留表示器46に表示させる。また、メインCPU101は、パチンコ遊技機1の遊技状態を遊技状態表示器47に表示させる。また、メインCPU101は、大当たり遊技のラウンド数をラウンド表示器48に表示させる。
[演出制御基板100の構成]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及び、RTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。また、サブCPU131は、遊技制御基板100から送られる特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。パチンコ遊技機1は、島電源供給装置500からパチンコ遊技機1が備える電源基板へと電力が供給されることによって起動する。RTC134は、島電源供給装置500から電源基板に電力が供給されているときには、電源基板から供給される電力によって計時動作を行う。一方、島電源供給装置500から電源基板に電力が供給されていないときには、RTC134は、パチンコ遊技機1に内蔵されている不図示の内蔵電池から供給される電力によって計時動作を行う。このため、RTC134は、電源基板から電力が供給されないときにも計時動作を行うことができる。なお、内蔵電池の寿命は約3年であるが、電源基板に電力が供給されているときには、内蔵電池を使用せずに電源基板から供給される電力によって計時動作が行われるため、内蔵電池の寿命を約3年よりも延ばすことが可能である。また、電源基板から電力が供給されているときの方がRTC134の計時動作が安定するため、計時動作の誤差がより少なくなるといった効果が期待できる。
後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141(図7参照)は、このRTC134から現在の日付及び時刻を示す情報(以下「RTC情報」という)を取得して、当該RTC情報に基づいた新曲発表演出等の制御を行う。
ここで、図6は、複数台のパチンコ遊技機1が島電源供給装置500と接続された状態を示す模式図である。図6に示すように、いわゆるパチンコホールは、上述したパチンコ遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されて1つの島が構成される。この島に設置された各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることができる。かかる構成により、本実施形態では、例えば後述する新曲発表演出を島毎に一斉に実行することができる。
[画像音響制御基板140の構成]
図7は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示器5及びサブ液晶表示器6の画像表示制御と、スピーカ24の音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal
Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及び、VRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、サブCPU131から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示器5又はサブ液晶表示器6に表示させる指示を行う。また、統括CPU141は、音響DSP143に対して、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等を記憶している。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
ところで、電源投入からの経過時間を計測してその経過時間を制御用RAM145に記憶し、その経過時間に基づいて演出を制御するといった構成を採用した場合、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されるとその情報が失われてしまい、適切な演出制御を行うことができなくなるおそれがある。
そこで、他の実施形態では、電源が遮断されても情報を保持可能な不揮発性の半導体メモリー(例えばFeRAM)を設けてもよい。かかる構成により、経過時間を示す情報等をFeRAMに記憶することができるため、電源供給が遮断されても経過時間を示す情報等が失われることがなく、上記のような問題が生じるのを抑制することが可能となる。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出、大当たり遊技に伴う演出、新曲発表演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応付けられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496などを備えた構成となっている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッファ1493は、メイン液晶表示器5の全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示器5に縮小表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。メイン液晶用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フレームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示器6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又は、サブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示器5又はサブ液晶表示器6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によってデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板の構成]
ランプ制御基板150は、CPU、ROM、及び、RAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26、及び、ロゴ役物7の動作を制御する際の演算処理、並びに、演出ボタン26や演出キー27の操作に基づいた演出を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤ランプ25、及び、ロゴ役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み出して、盤ランプ25、枠ランプ37、及び、ロゴ役物7の発光素子の発行を制御する。また、ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、ロゴ役物7を動作させるためのモータ等の駆動源を制御する。
[本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態]
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。図8は、大当たり遊技と遊技状態について説明するための説明図である。図8に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、普通図柄判定において、第2始動口12を開放すると判定される割合が時短遊技状態に比べて相対的に低い割合(例えば、1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が時短遊技状態に比べて相対的に長い時間(例えば、25秒)に設定され、且つ、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が時短遊技状態に比べて相対的に短い時間(例えば、0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、普通図柄判定において、第2始動口12を開放すると判定される割合が通常遊技状態に比べて相対的に高い割合(例えば、12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が通常遊技状態に比べて相対的に短い時間(例えば、2秒)に設定され、且つ、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が通常遊技状態に比べて相対的に長い時間(例えば、0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には、第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する第1大当たり遊技が実行される。そして、この第1大当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41に停止表示されていた大当たり図柄に応じて、第1大当たり遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図8に示すように、第1大当たり遊技終了後に50%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%の割合で「通常遊技状態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
ここで、「第1大当たり遊技」は、1種大当たりと称される大当たりに基づいた大当たり遊技であり、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると実行される。本実施形態では、第1大当たり遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の大当たり遊技が設けられている。
長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対応する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実行される4R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技との2種類の長当たり遊技が設けられている。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口13を複数の遊技球が入球可能に長開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
短当たり遊技は、大入賞口13を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過するまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する短開放ラウンド遊技を規定回数(例えば15回)実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対応する短当たり遊技として、15R短当たり遊技が設けられている。なお、規定回数は、複数であれば15回に限定されるものではない。また、短開放ラウンド遊技は、大入賞口13を遊技球が入球困難に短開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
そして、本実施形態では、図8に示すように、第1大当たり遊技として7回の長開放ラウンド遊技が行われた後には、通常遊技状態にて遊技が制御される(時短無し7R当たり)。1種大当たりに当選すると、その50%はこの時短無し7R当たりとなる。これに対して、第1大当たり遊技として4回の長開放ラウンド遊技が行われた後には、時短遊技状態にて遊技が制御され(時短付き4R当たり)、また第1大当たりとして15回の短開放ラウンド遊技が行われた後には、時短遊技状態にて遊技が制御される(突然時短当たり)。1種大当たりに当選すると、その50%はこれら2種類(時短付き4R当たりと、突然時短当たり)の時短付き当たりのいずれかとなる。
一方、「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後に、その第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には、第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞すると、2種大当たりとなって当該小当たり遊技を含む第2大当たり遊技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2大当たり遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図8に示すように、第2大当たり遊技終了後に70%の割合で「時短遊技状態」が継続される一方で、残りの30%の割合で「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
ここで、「第2大当たり遊技」は、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される大当たり遊技である。具体的には、特定領域9を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞口13を長開放する3回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、又は、大入賞口13を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とを含む計4Rの大当たり遊技、又は、1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの大当たり遊技が実行される。
本実施形態では、図8に示すように、第2大当たり遊技として1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後には、通常遊技状態にて遊技が制御される(時短無し4R当たり)。2種大当たりに当選すると、その30%がこの時短無し4R当たりとなる。また、第2大当たり遊技として1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後には、時短遊技状態にて遊技が制御され(時短付き15R当たり)、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後には、時短遊技状態にて遊技が制御される(時短付き4R当たり)。2種大当たりに当選すると、その70%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合には、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[遊技制御部100によるメイン処理]
次に、図9を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行されるメイン処理について説明する。図9は、遊技制御基板によって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、図9に示されている一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば、4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムをメインCPU101が実行することによって行われる。
まず、遊技制御基板100のメインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び、普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。ここで、大当たり乱数は、特別図柄判定の結果が大当たり、小当たり、又は、ハズレかを決定するための乱数である。図柄乱数は、特別図柄判定の結果が大当たりであった場合に、1種大当たりの種類を決定するための乱数や、特別図柄判定の結果が小当たりであった場合に、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合の2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、特別図柄判定の結果がハズレの場合に、リーチ有りの演出を行うかあるいはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターン(変動時間)を決定するための乱数である。普通図柄乱数は、普通図柄判定の当選又は落選を決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び、普通図柄乱数は、予め定められた範囲で変動し、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、ステップS1において、上記各乱数が予め設定されている最大値に達した場合は、各乱数は初期値(例えば、「0」)にリセットされる。
メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図10〜12を参照して、後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図13を参照して、後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を動作させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を動作させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図16,17を参照して、後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図18〜21を参照して、後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。具体的には、メインCPU101は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及び、普通入賞口14の何れかに遊技球が入賞した場合、入賞した場所に応じた個数の賞球を払い出しする。例えば、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した場合は、3個の賞球を払い出し、大入賞口13に遊技球が入賞した場合は15個の賞球を払い出す。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、送信処理を実行する(ステップS9)。ステップS9の送信処理では、メインCPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理やステップS3の特別図柄処理、ステップS7の大入賞口開放制御処理等でメインRAM103にセットされた各種コマンドを演出制御基板130に送信する。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図10は、図9のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。図9のステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図10に示すように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図11に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、図9のステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図12に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、図9のステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図11は、図10のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図11に示すように、メインCPU101は、図9のステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納し(ステップS214〜S217)、第1特別図柄判定が保留されたことを画像音響制御基板140に通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用の図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図12は、図10のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図12に示すように、メインCPU101は、図10のステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口13を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口13を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS224〜S228)。
このように、大当たり遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る第2特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われず、また、その第2特別図柄判定は保留されることもない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る第1特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図13を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図13は、図9のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図13に示すように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、図9のステップS4の普通図柄処理に移行する。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口12への入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて、取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口12への入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際に、このフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口12への入賞に係るものであるか、あるいは、第1始動口11への入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口12への入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口12への入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び、変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最先のもの)を判定用記憶領域へシフトさせ、残りのものを保留記憶領域内の判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は、第2始動口12への入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及び、ハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図14を参照して、後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、あるいはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか、あるいは、第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、図9のステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS311)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS311:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS312)。そして、ステップS312の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS311:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、一連の特別図柄処理が終了して図9のステップS4の普通図柄処理に移行する。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する変動停止コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この変動停止コマンドは、図9のステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示器5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS317)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に第1大当たり遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理については、図15に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS304:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS321:YES)、図9のステップS4の普通図柄処理に移行する。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS321:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS322)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップS323)。この客待ちコマンドは、図9のステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図14は、図13のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又は、ステップS306の処理を実行した場合、図14に示すように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口12への入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口への入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口12への入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている何れの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口11への入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている何れの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1大当たり遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、大当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用の図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されている何れの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き4R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し4R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」が例として挙げられる(図8参照)。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これにより、上記ステップS317の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、第1大当たり遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口11への入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。すなわち、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS3075:NO)、言い換えると今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用の図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3079)。これにより、上記ステップS317の処理の際に、ここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2大当たり遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」、「時短無し4R当たり」が例として挙げられる(図8参照)。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図15は、図13のステップS319における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図13のステップS318の処理によって変動時間をリセットした後、図15に示すように、図14のステップS3071の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3191)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3191:YES)、1種大当たりに対応する第1大当たり遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(ステップS3192)。具体的には、図14のステップS3074の処理でメインRAM103にセットされた大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合には(ステップS3192:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS3193)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(ステップS3192:NO)、短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3194)。
ステップS3193の処理又はステップS3194の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3195)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3195:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3196)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3191:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3197)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3197:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップS3198)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3198に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップS3199)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップS3199:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3200)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3200の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3197:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3199:NO)、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3201)。そして、小当たりであると判定した場合(ステップS3201:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3202)。
メインCPU101は、ステップS3196の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3195:NO)、又は、ステップS3202の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップS3203)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技あるいは短当たり遊技が開始されて最初に大入賞口13が開放されるまでの期間、又は、小当たり遊技が開始されて最初に特定入賞口19が開放されるまでの期間のことをいう。また、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、図9のステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図16及び図17を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図16及び図17は、図9のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
図9のステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図16に示すように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、図9のステップS7の大入賞口開放制御処理に移行する。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば図15のステップS3203の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間の終了に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。そして、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、図9のステップS7の大入賞口開放制御処理に移行する。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理によって、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又は、ステップS606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能な状態となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は、経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理を実行した場合、又は、V入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS615)。具体的には、V入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS615:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS616)。
メインCPU101は、ステップS616の処理を実行した場合、又は、V入賞口92の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS615:NO)、ステップS606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップS618)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS619:NO)、図9のステップS7の大入賞口開放制御処理に移行する。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップS619:YES)、又は、規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップS618:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップS620)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS621)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS622)。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定した場合(ステップS608:YES)、ステップS622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間の終了に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(図17のステップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、図9のステップS7の大入賞口開放制御処理に移行する。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS626)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS627:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞しなかったと判断されて、図9のステップS7の大入賞口開放制御処理に移行する。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS628)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS629)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS630)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
図18は、図9のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図9のステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図18に示すように、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS71)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(ステップS72)。この長当たり遊技制御処理については、図19を参照に、後に詳述する。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS71:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS75)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS75:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(ステップS76)。この短当たり遊技制御処理については、図20を参照に、後に詳述する。
このステップS76の処理が実行された場合、ステップS72の処理が実行された場合、又は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS75:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
[遊技制御基板100による長当たり遊技制御処理]
図19は、図18のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、例えば、ステップS3203の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるかを判定する(図19のステップS721)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS721:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS722)。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合(ステップS722:NO)、メインCPU101は、ステップS8の賞球処理に処理を進める。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS722:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS723)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS723の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS724)、同じくメインRAM103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS725)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS725の処理が行われる毎に「1」加算される。
ステップS725の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS726)、この開放制御が行われる開放時間の計測を開始する(ステップS727)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS728)。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS721:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS729)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS729:YES)、後述するステップS744に処理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS729:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS730)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS730:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS723の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS731)。インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS731:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS724に処理を移行する。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS731:NO)、ステップS8の賞球処理に移行する。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS730:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS733)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップS733:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS734)。
メインCPU101は、ステップS728の処理を実行した場合、ステップS734の処理を実行した場合、又は、大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップS733:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS735)。具体的には、上記ステップS727の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS735:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば、「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS736)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS736:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS736:YES)、又は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS735:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS737)。
ステップS737の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS723の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS738)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS738:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS739)。このステップS739の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS731の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS738:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS740)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS741)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS742)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、図9のステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS742の処理を実行した場合、又は、エンディング中であると判定した場合(ステップS729:YES)、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS744)。具体的には、上記ステップS740の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS723の処理によって設定されたエンディング時間の終了に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS744:NO)、ステップS8の賞球処理に移行する。
メインCPU101は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS744:YES)、長当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS746)、図9のステップ8の賞球処理に移行する。なお、遊技状態設定処理については、図21を参照して、後に詳述する。
[遊技制御基板100による短当たり遊技制御処理]
図20は、図18のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS75:YES)、例えば、ステップS3203の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(図20のステップS761)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS761:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS762)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS762:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS762:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS763)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS763の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS764)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS764の処理が行われる毎に「1」加算される。
ステップS764の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS765)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS766)。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS761:NO)、例えば、メインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS767)。メインCPU101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS767:NO)、例えば、メインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(ステップS768)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS768:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS763の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS769)。インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS769:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS764に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS769:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS768:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS771)。具体的には、上記ステップS766の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(ステップS771:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS771:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS772)。
ステップS772の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS763の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS773)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS773:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS774)。このステップS774の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS769の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS773:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS775)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS776)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS777)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS777の処理を実行した場合、又は、エンディング中であると判定した場合(ステップS767:YES)、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS779)。具体的には、上記ステップS775の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS763の処理によって設定されたエンディング時間の終了に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS779:NO)、図9のステップS8の賞球処理に移行する。
メインCPU101は、エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS779:YES)、短当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS780)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS781)。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図21は、図19のステップS745と図20のステップS780における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当たり遊技が終了した後のパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、メインCPU101は、例えば、長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた大当たり遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7451)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7451:NO)、すなわち、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップS7452に移行する。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後には必ず時短遊技が付与される。このため、メインCPU101は、ステップS7452において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7453)。
一方、メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7451:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7454)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち、2種大当たりの場合、図17のステップS629の処理によって、長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち、1種大当たりの場合、図15のステップS3193の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7454:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7455)。一方、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7454:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7456)。
そして、メインCPU101は、ステップS7455又はステップS7456の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(ステップS7457)、時短ありと判定した場合には(ステップS7457:YES)、上記ステップS7452及びステップS7453の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短無しと判定された場合(ステップS7457:NO)、ステップS7452及びステップS7453の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合には図19のステップS746に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合には図20のステップS781に処理が進められる。
[本実施形態のパチンコ遊技機1において実行される特徴的演出]
先にも説明したように、従来のパチンコ遊技機には、遊技に応じてポイント(以下、演出特典ポイントという)が付与されるものがある。このパチンコ遊技機では、付与された演出特典ポイントが蓄積されると、演出特典として、例えば、当該パチンコ遊技機において、演出特典ポイントに応じた数の楽曲が選択可能になる。これに対して、遊技者が所望の楽曲を選択すると、例えば遊技中のBGMとしてその楽曲が再生される。
しかしながら、こうして提供される演出特典は、遊技に応じて付与された演出特典ポイントが所定のポイントに達しなければ提供されず、遊技者が多くの演出特典を獲得するためには、多くの遊技時間を要することになる。
そこで、本実施形態では、RTC134が計時する実際の時間が所定の条件(例えば、後述する全曲開放状態へと移行する日時以降になるという条件)を満たせば、蓄積された演出特典ポイントに関わらず、演出特典ポイントが所定のポイントに達した場合と同等の演出特典が提供される。以下、これについて、関連する演出等も含めて詳細に説明する。
(全新曲発表前の新曲発表演出)
まず、本実施形態に係るパチンコ遊技機1において実行される新曲発表演出について説明する。図22は、メイン液晶表示器5で行われる新曲発表演出を含む演出の流れについて示した画面図である。例えば、「通常遊技状態」にて遊技が制御されているときに、第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が行われた場合、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に判定図柄が停止表示される。これに伴い、メイン液晶表示器5の表示画面では、装飾図柄が変動表示された後に第1特別図柄判定の結果を示す装飾図柄が停止表示される(図22(A)参照)。
このように、通常時は、遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表示器5やスピーカ24、枠ランプ37等を用いた通常演出が実行される。ここで、通常演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、大当たり遊技及び小当たり遊技に伴う当たり演出との両方を含むものである。なお、この通常演出の画像は、通常演出のみが行われているときには、本実施形態では、メイン液晶表示器5の全体領域に表示される(図22(A)参照)。
一方、パチンコ遊技機1の電源投入から所定の設定時間(例えば、1時間)が経過したタイミングになれば、未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出(本実施形態では、新曲のムービー再生)が開始される(図22(B)参照)。ここで、この新曲発表演出は、遊技球を用いた遊技や通常演出の状況とは無関係に、電源投入から所定の設定時間が経過すると強制的に開始される。その一方で、遊技球を用いた遊技は、新曲発表演出が行われている間も継続されるため、この遊技に対する通常演出を新曲発表演出と並行して行う必要がある。そのため、パチンコ遊技機1では、新曲発表演出が行われている間、メイン液晶表示器5においては、上部側の領域(以下、上部領域という)を用いて新曲発表演出が行われる一方で、当該メイン液晶表示器5の下部側の領域(以下、下部領域という)を用いて通常演出が行われる(図22(B)参照)。
このように、通常演出の画像は、新曲発表演出が行われていないときにはメイン液晶表示器5の全体領域に表示される。一方、新曲発表演出が行われているときには、メイン液晶表示器5の表示画面が上下の領域に分割されて、上部領域に新曲発表演出の画像が表示され、下部領域に通常演出の画像が表示される。
新曲発表演出が終了すると、メイン液晶表示器5の下部領域を用いて通常演出が行われていた状態から、全体領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る(図22(B)および(C)参照)。そして、新曲発表演出が行われた後の通常演出では、新曲発表演出で発表された新曲に基づく演出が実行可能となる。具体的には、新曲発表演出開始前の通常演出において使用されていなかった新曲に関する演出データが、新曲発表演出が実行されたことを契機として通常演出に使用されるようになる。
なお、他の実施形態では、新曲発表演出の画像をメイン液晶表示器5の全体領域に表示し、通常演出の画像をサブ液晶表示器6の全体領域に表示してもよい。この場合、通常演出の画像の一部(例えば装飾図柄)はメイン液晶表示器5に表示し、通常演出の画像の残りの部分をサブ液晶表示器6に表示するようにしてもよい。
ここで、上述した新曲発表演出は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから、例えば1時間が経過したときにだけ実行されるわけではなく、1度新曲発表演出が行われた後は、電源が投入されてからの経過時間が1時間経過する度に実行される。すなわち、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときに、例えば新曲Aの新曲発表演出がその日に初めて実行された場合、その後1時間おきに、新曲Aの新曲発表演出が行われる。また、本実施形態では、1つの新曲に対する新曲発表演出は、その新曲の初回の新曲発表演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では他の新曲の新曲発表が行われるというように、新曲発表演出に使用される楽曲が1週間毎に切り替えられる。このようにして、本実施形態では、約3か月間に亘って全12曲の新曲に関する新曲発表演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えていく。
このような通常演出の変化について、図23を参照してより詳細に説明する。図23は、パチンコ遊技機で行われる新曲発表演出の流れの一例について示した説明図である。なお、以下においては、説明を容易にするために、いずれの日においてもパチンコホールのオープン時間(本実施形態では午前10時)の1時間前、つまり午前9時に、パチンコ遊技機1の電源が投入されるものとして説明を行う。
図23(A)に示すように、パチンコ遊技機1が例えば6/30の月曜日にパチンコホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、新曲発表演出が一度も行われていない状態であるため、デフォルトの通常演出が行われる。
そして、例えば、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した7/7の月曜日であって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Aの初回新曲発表演出が実行される(図23(B)参照)。すなわち、図23(B)に示すように、パチンコ遊技機1に電源投入された時間が午前9時ちょうどであるから、その時間から3時間後の正午ちょうどに新曲Aの初めての新曲発表演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が実行される。そして、新曲Aの初回発表演出が実行されてから1週間が経過するまでは、新曲Aに基づいた新曲発表演出が実行される。
なお、新曲発表演出に新曲Aが使用される期間は1週間に限定されるものではなく、他の実施形態においては、新曲Aを新曲発表演出に例えば2週間使用する構成を採用してもよい。また、新曲B以降の新曲についても、全ての新曲の新曲発表演出が行われた状態となるまでは、各新曲の使用期間が予め1週間に設定されているが、これらの新曲の使用期間も、1週間以外の期間であってもよい。
通常演出に説明を戻すと、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Aに関する演出データが通常演出において使用可能になる。具体的には、例えば、新曲Aの初回新曲発表演出が実行される前には、通常演出中においてデフォルトの背景画像しかメイン液晶表示器5に表示されないのに対して、新曲Aの初回新曲発表演出が実行された以降は、新曲Aの新曲発表演出データの一部を用いて予め生成された新曲A対応の背景画像がメイン液晶表示器5に表示されるようになる。
なお、詳細な説明は省略するが、通常演出に関する変化は背景画像の変化に限らず、例えば、大当たり遊技のオープニング期間中に行われるオープニング演出が新曲A対応のオープニング演出に変化したり、装飾図柄の変動表示中に行われる予告演出の一部が新曲A対応のものに変化したり、新曲Aに基づくリーチ演出が行われたりするようになる。このような通常演出に対する演出変化は、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた場合に限らず、新曲B以降の新曲の初回新曲発表演出が行われた場合にも同様に発生する。
続いて、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されてから1週間が経過した7/14の月曜日であって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過すると、新曲Bの初回新曲発表演出が実行される(図23(C)参照)。そして、新曲Bの初回発表演出が実行されてから1週間が経過するまでは、新曲Bを用いた新曲発表演出が実行される。
また、新曲Bの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Bに関する演出データが通常演出において使用可能になる。具体的には、例えば、新曲Bの初回新曲発表演出が実行される前には、通常演出中にメイン液晶表示器5にデフォルトの背景画像や新曲A対応の背景画像しか表示されないのに対して、新曲Bの初回新曲発表演出が実行された以降は、新曲Bの新曲発表演出データの一部を用いて予め生成された新曲B対応の背景画像が表示されるようになる。
このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、各新曲の初回新曲発表演出が行われる毎に、一部の通常演出の演出態様が各新曲に対応したものへと変化する。
このため、遊技者は、通常演出中の例えば背景画像に基づいて、どの新曲の新曲発表演出が行われるかを容易に認識することができる。また、パチンコ遊技機1は、新曲発表演出が通常演出に影響を与えて通常演出が変化したような印象を遊技者に与えることができ、通常演出の演出効果を効果的に高めることが可能である。
なお、図23に示した新曲発表のスケジュールは一例であって、パチンコ遊技機1の導入初日に新曲Aの初回新曲発表を行うようにしたり、同じ新曲の新曲発表演出が実行される時間間隔を1時間未満又は1時間を超える時間にしたり、新曲の種類によって新曲発表演出の時間間隔を異ならせたりするといった変更を行ってもよい。
(全新曲発表後の新曲発表演出)
続いて、図24を参照しつつ、全ての新曲が発表された後の新曲発表演出の流れについて説明する。ここで、「全ての新曲が発表された後」とは、本実施形態では、新曲発表演出に使用される新曲が12曲あって、12曲目の新曲(新曲L)の初回新曲発表演出が行われてから1週間以上が経過した状態を意味する。図24は、全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機で行われる新曲発表の流れの一例について示す説明図である。
本実施形態では、図23(D)に示すように、全12曲の新曲のうちの12曲目の新曲Lの初回新曲発表演出が行われて、その日から1週間が経過するまでは、新曲Lの新曲発表演出が電源投入を基準として1時間毎に行われる。そして、1週間が経過した9/29の月曜日からは、全ての新曲が発表された後の状態となっており、1時間毎に行われる新曲発表演出において新曲の種類が順次変化していく。例えば、図24(A)に示すように、パチンコ遊技機1の電源が午前9時に投入されたと仮定すると、その1時間後の午前10時に新曲Aの新曲発表演出が行われ、さらにその1時間後の午前11時に新曲Bの新曲発表演出が行われる。同様に、その後も、1時間毎に異なる新曲、具体的には新曲C,D・・・のように新曲の種類が変化しながら新曲発表演出が行われる。
かかる構成により、新曲A〜新曲Lの新曲発表演出が行われる12週間に亘って毎週遊技をしなければ楽しむことができなかった新曲発表演出を、全12曲の新曲の発表後は、1日で楽しむことが可能となる。
また、本実施形態では、電源投入からの経過時間が同じであっても、日によって発表される新曲の種類が異なる(図24参照)。例えば、図24(A)〜(D)に示すように、9/29の月曜日には電源投入から1時間が経過したときに新曲Aの新曲発表演出が行われているのに対して、その翌日の9/30の火曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの新曲発表演出が行われ、更に翌日の10/1の水曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの新曲発表演出が行われるというように、電源投入からの経過時間が同じであっても、日によって新曲発表演出に使用される新曲の種類が異なる。
かかる構成により、特定の時間帯(例えば、夕方の6時以降等)にしか遊技ができない遊技者であっても、様々な種類の新曲の新曲発表演出を楽しむことができる。
(演出特典ポイント)
次に、パチンコ遊技機1において遊技者に付与される演出特典ポイントについて説明する。図25は、特別図柄の変動中においてメイン液晶表示器5に表示される画像の一例を示す画面図である。図26は、特典対応画像50を拡大表示した説明図であり、(A)はレベルアップ直前の表示態様を示し、(B)はレベルアップ直後の表示態様を示す図である。
本実施形態では、パチンコ遊技機1で行われた遊技に応じて演出特典ポイントが付与される。この演出特典ポイントは、遊技中において各種のポイント付与条件が満たされると、その条件に対応するポイントが付与されて蓄積される。ここで、ポイント付与条件は特に限定されるものではないが、例えば以下のような条件が例として挙げられる。
(1)特別図柄の変動回数が「1」増加したこと
(2)所定の演出が実行されたこと
(3)連チャン回数が所定回数に達したこと
(4)特別図柄判定の保留数が最大になったこと
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、画像音響制御基板140の制御用RAM145に演出特典ポイントを示す情報(以下、単に「演出特典ポイント」という)が記憶される。制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントは、多数のポイント付与条件のうちのいずれかが満たされると、満たされたポイント付与条件に対応するポイントを加算した値に更新される。これにより、遊技者に対して、新たな演出特典ポイントが提供されることになる。
また、制御用RAM145には、演出特典ポイントの他に、レベル情報が記憶されている。このレベル情報は、遊技者に対して付与された演出特典ポイントの累計を数値で示したものであって、演出特典ポイントが所定ポイント(本実施形態では100ポイント)に達する毎に「1」加算した値に更新される。例えば、レベル情報が示すレベルが「3」である場合に、演出特典ポイントが更新されて「100」に達すると、レベル情報が示すレベルが「4」(=3+1)となるようにレベル情報が更新される。
レベル情報が更新されると、これに伴い、演出特典ポイントは「100」減算した値に更新される。例えば、演出特典ポイントが「95」であった場合において、遊技者が10ポイントを獲得できるポイント付与条件が満たされた場合、ポイント付与条件が満たされた後の演出特典ポイントは、「105」(=95+10)となる。このような場合、レベル情報が示すレベルが「1」加算した値となるようにレベル情報が更新されると共に、演出特典ポイントは、「105」から「100」減算した「5」に更新される。
このように、ポイント付与条件が満たされる毎に、そのポイント付与条件に対応する数値のポイントが演出特典ポイントに加算され、演出特典ポイントの累計が「100」に達すると、演出特典ポイントおよびポイント情報の両方が更新される。
図25に示すように、遊技者が遊技を行っているときには、メイン液晶表示器5の画面右下に特典対応画像50が表示される。この特典対応画像50は、図26に示すように、レベル表示画像50aと、ポイントゲージ画像50bとを含んでいる。レベル表示画像50aは、制御用RAM145に記憶されているレベル情報が示すレベルを数値で示す画像である。ポイントゲージ画像50bは、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントの貯留数をゲージで示した画像である。
ポイントゲージ画像50bは、レベル情報の更新条件に対応する100ポイントに対して演出特典ポイントがどの程度溜まったかをゲージ量で示したものである。図26(B)は、ポイントゲージ画像50bにおいて、ハッチング部分が全くない状態であり、演出特典ポイントが「0」であることを示している。また、図26(A)は、ポイントゲージ画像50bにおいて、ゲージが完全に溜まった状態(ゲージの全てがハッチング部分になった状態)であり、演出特典ポイントが「100」に達した状態であることを示している。
このように、ポイントゲージ画像50bでは、100ポイントに対する現在の演出特典ポイントが数値ではなくゲージの貯留状態によって示されているので、遊技者は、レベルアップに必要な演出特典ポイントを容易かつ感覚的に認識することが可能である。
なお、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントが「100」になると、その状態を示すようにポイントゲージ画像50bのゲージが一杯(最大を示す状態)になる(図26(A)参照)。この場合、レベル情報が示すレベルが「1」加算した値となるようにレベル情報が更新され、このレベル情報の更新と対応するように、レベル表示画像50aが更新される(図26(A)および(B)参照)。そして、レベル情報が更新されると演出特典ポイントが「0」(=100−100)に戻るため、ハッチング部分が全くなくなるように、ポイントゲージ画像50bが更新される(図26(A)および(B)参照)。
なお、ここまでの説明から明らかなように、本実施形態では、制御用RAM145に記憶されているレベル情報が示す数値に「100」を乗算した値と、同じく制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントとを加算した値が、遊技者が獲得した総演出特典ポイントとなる。すなわち、本実施形態では、レベル情報と演出特典ポイントとによって、遊技者が獲得した総演出特典ポイントを示す構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、レベル情報を記憶しないようにして、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントのみで、遊技者が獲得した総演出特典ポイントを示す構成を採用してもよい。
ところで、制御用RAM145に記憶されているレベル情報および演出特典ポイントは、パチンコ遊技機1の電源を「OFF」にすることによって消失されてしまう。このため、遊技者が複数の日に亘って多くの演出特典ポイントを獲得できるようにするためには、総演出特典ポイントを示すレベル情報および演出特典ポイントをどこかに記憶しておき、遊技者が別の日に改めて遊技を行う際に、これらの情報を引き継いで遊技を始められるような構成が必要である。そこで、本実施形態では、図27に基づいて後述する管理サーバ71および遊技者が所持するカメラ付きの形態端末72を利用して、レベル情報および演出特典ポイントを別の日に引き継ぐことを可能にしている。
(遊技履歴を外部サーバに記憶する遊技システム)
以下、レベル情報および演出特典ポイントを含む遊技履歴をインターネット上の管理サーバ71に記憶するための遊技システム70について説明する。図27は、携帯端末72と管理サーバ71とを含む遊技システム70の構成例を示すシステム構成図である。
図27に示す遊技システム70は、パチンコ遊技機1で遊技を行っている遊技者が、当該パチンコ遊技機1で行われた遊技の遊技履歴を記憶させるべく、自身のカメラ付き携帯端末72を介して、管理サーバ71にアクセス可能に構成されている。ここで、「遊技履歴」は、上記演出特典ポイントやレベル情報の他に、演出特典ポイントに応じて遊技者に提供される演出特典を示す情報、特別図柄の変動回数、大当たり回数、いわゆる連チャン回数等を含むものである。ただし、遊技履歴は必ずしもこれら全ての情報を含んでいる必要はなく、遊技履歴は、少なくとも総演出特典ポイントを示す情報を含んでいれば、上記の情報のうちの一部の情報のみを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者が遊技を開始するに際して所定の遊技開始操作を行うと、遊技者がカメラ付き携帯端末72を用いて管理サーバ71にアクセスするためのコード画像として、QRコード(登録商標)が表示される。このQRコード(後述する第1コード画像に相当)は、管理サーバ71にアクセスするためのアドレスを示す情報を含むものである。
遊技者がカメラ付きの携帯端末72によってこのQRコードを読み取って管理サーバ71にアクセスすると、管理サーバ71で生成されたパスワードがカメラ付き携帯端末72に送信されてカメラ付き携帯端末72の画面に表示される。そして、遊技者が画面に表示されたパスワードをパチンコ遊技機1に対して入力することにより、演出特典ポイントやレベル情報を含む遊技履歴の蓄積がパチンコ遊技機1において開始される。
なお、遊技者が過去に行った遊技に関する遊技履歴が管理サーバ71に記憶されている場合には、その遊技履歴をパチンコ遊技機1で識別可能なパスワードが管理サーバ71で生成されて、カメラ付き携帯端末72へと送信される。遊技者がこのパスワードをパチンコ遊技機1に対して入力すると、パチンコ遊技機1において、遊技者の前回までの遊技履歴を引き継ぐ形で、遊技履歴を蓄積する処理が開始されることになる。
このように、遊技者が遊技開始操作の後にパスワード入力を行ってから遊技を行い、遊技を終了するに際して所定の遊技終了操作を行うと、遊技開始操作を行ったときとは別のQRコード(後述する第2コード画像に相当)がパチンコ遊技機1に表示される。このQRコードは、管理サーバ71にアクセスするためのアドレスを示す情報に加えて、遊技者が遊技終了操作を行った段階でパチンコ遊技機1に記憶されている遊技履歴を含むものである。
遊技者が遊技開始操作を行った際と同様に、カメラ付携帯端末72によってこのQRコードを読み取って管理サーバ71にアクセスすると、そのQRコードに含まれている遊技者の遊技履歴を示す情報が管理サーバ71に格納されることになる。その際、遊技者の遊技履歴を示す情報が管理サーバ71に既に記憶されている場合には、その遊技履歴を示す情報が、QRコードに含まれている遊技履歴を示す情報に更新される。これにより、遊技者の遊技履歴が随時更新されていくことになり、遊技者は、演出特典ポイントを継続して溜めることが可能となる。
(遊技システム70におけるシーケンス)
続いて、図28を参照して、上記遊技システム70におけるシーケンスについて説明する。ここで、図28は、遊技システム70のシーケンスを示す図である。なお、図28において、左列は遊技者の行為又は遊技者が所持する携帯端末72が実行する処理を示し、中央列はパチンコ遊技機1が実行する処理を例示し、右列は管理サーバ71が実行する処理を例示している。
携帯端末72を所持する遊技者は、パチンコ遊技機1における遊技を開始する際に、演出ボタン26や演出キー27を用いて所定の遊技開始操作を行う。
所定の遊技開始操作が行われると、パチンコ遊技機1は、当該パチンコ遊技機1においてこれまでに蓄積された遊技履歴を消去し、例えば管理サーバ71のアドレスを示す情報等に基づいて第1コード画像(QRコード)を生成し、生成した第1コード画像をメイン液晶表示器5に表示する(ステップS801)。
メイン液晶表示器5に表示された第1コード画像を遊技者が携帯端末72のカメラで読み取ると、例えば、携帯端末72の画面に管理サーバ71にアクセスするためのURLが表示され、遊技者がこのURLに対するアクセスを指示する操作を携帯端末72に対して行うと、携帯端末72は、管理サーバ71にアクセスする。
管理サーバ71は、携帯端末72からのアクセスがあると、その携帯端末72の端末固有情報の他、第1コード画像に含まれたパチンコ遊技機1の遊技機識別情報(例えば、シリアル番号等)を携帯端末72から取得し、取得した端末固有情報及び遊技機識別情報を登録又は認証する登録・認証処理を行う(ステップS851)。そして、登録・認証処理の結果を携帯端末72に表示させるための表示処理を実行する(ステップS852)。登録・認証処理において登録又は認証に成功すると、成功した旨を報知する成功画像データと、管理サーバ71のデータベースにその端末固有情報に対応する遊技履歴が既に蓄積されている場合にはその遊技履歴情報と、に基づいて、管理サーバ71においてパスワードが生成され、当該パスワードが携帯端末72に送信される。一方、登録・認証処理に失敗すると、失敗した旨を報知する失敗画像データが携帯端末72に送信される。
遊技者は、携帯端末72に成功画像データが表示された場合、その成功画像データと一緒に送られてきたパスワードをパチンコ遊技機1に入力してから、ハンドル20のレバー21を回転させて遊技を開始する。これに伴い、パチンコ遊技機1は、特別図柄判定の実行、特別図柄の変動表示、大当たり遊技の実行、各種演出の実行等の様々な遊技処理を開始する(ステップS802)。そして、遊技処理の結果に基づく遊技履歴情報の蓄積を開始する(ステップS803)。具体的には、例えば、制御用RAM145に記憶されている特別図柄の変動回数を更新する処理や、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントをポイント付与条件の成立に応じて更新する処理等を行う。
なお、パチンコ遊技機1に対して入力したパスワードに基づいて過去の遊技履歴が特定された場合には、その遊技履歴を更新する形で遊技履歴情報が蓄積されていくことになる。このため、パスワードに基づいた遊技履歴が、例えば、レベル情報としてレベルが「3」を示し、演出特典ポイントとして「58」を示す場合、総演出特典ポイントが「358」の状態から、ポイント付与条件の成立に応じて、演出特典ポイント(およびレベル情報)が更新されていくことになる。
このように、パチンコ遊技機1では、ステップS802の遊技処理が行われる毎に、制御用RAM145に記憶されている遊技履歴情報(レベル情報や演出特典ポイントなどを含む情報)が適宜更新される。
遊技者は、遊技を終了する際、パチンコ遊技機1の演出ボタン26や演出キー27を用いて、所定の遊技終了操作を行う。
遊技者により遊技終了操作が行われると、パチンコ遊技機1は、当該パチンコ遊技機1に記憶されている遊技履歴情報をコード化した第2コード画像(QRコード)を生成し、生成した第2コード画像をメイン液晶表示器5に表示させる(ステップS804)。
遊技者が携帯端末72を用いてその第2コード画像を読み取り、携帯端末72に対して管理サーバ71へのアクセスを指示する指示操作を行うと、携帯端末72が管理サーバ71に再びアクセスする。
管理サーバ71は、携帯端末72から再びアクセスがあると、アクセスしてきた携帯端末72からその端末固有情報、第2コード画像に含まれるパチンコ遊技機1の遊技機識別情報を新たに取得し、取得した端末固有情報および遊技機識別情報が上記ステップS851の処理で登録された端末固有情報およびパチンコ遊技機1の遊技機識別情報に対応するものであるか否かを認証する(ステップS853)。そして、管理サーバ71は、この認証処理に成功すると、第2コード画像に含まれる遊技履歴情報を携帯端末72から取得して管理サーバ71に蓄積する(ステップS854)。ここで、認証処理に成功したときには、認証に成功した旨を携帯端末72に表示させるために、管理サーバ71において、成功した旨を報知する成功画像データが生成され、携帯端末72に送信される。一方、認証処理における認証に失敗したときには、管理サーバ71において、認証に失敗した旨を報知する失敗画像データが生成され、携帯端末72に送信される。
また、遊技者は、管理サーバ71にこれまで蓄積した遊技履歴情報を確認したいときは、携帯端末72を用いて当該管理サーバ71に直接アクセスする。
管理サーバ71は、携帯端末72からのアクセスがあると、アクセスしてきた携帯端末72の端末固有情報を取得し、取得した端末固有情報がデータベースに登録されているか否かの認証を行う(ステップS855)。そして、既にデータベースに登録されている端末固有情報である場合には、その端末固有情報に対応する遊技履歴情報を表示するための遊技履歴画像データを携帯端末72に送信する(ステップS856)。
なお、上記では、遊技システム70におけるシーケンスの一例について説明したが、遊技システム70におけるシーケンスはここで説明したものに限定されるものではなく、遊技履歴情報を管理サーバ71に適切に蓄積することができれば、他のシーケンスで遊技履歴情報を蓄積してもよい。
(フリー遊技について)
ここまで、遊技者が遊技開始操作を行ってから遊技終了操作を行うのに伴って各装置で行われる処理の流れ等について説明したが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技者は、遊技開始操作や遊技終了操作を行わなくても演出特典ポイントを獲得することができ、且つ、パチンコ遊技機1において、演出特典ポイントに応じた数の楽曲を選択できるといった演出特典を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技開始操作が行われた後のパスワード入力がなされることなく遊技者による遊技が開始された場合、遊技開始操作後にパスワード入力がなされた場合と同様に、遊技履歴が蓄積される。なお、この場合は、基本的には、レベル表示画像50aに対応するレベル情報が示すレベルが「0」であり、ポイントゲージ画像50bに対応する演出特典ポイントが「0」である状態から、遊技履歴の蓄積が開始されることになる。
なお、以下の説明では、遊技開始操作とその後のパスワード入力とが行われることなく開始された遊技を「フリー遊技」と呼び、この「フリー遊技」を行う遊技者を「フリー遊技者」と呼ぶものとする。
本実施形態における「フリー遊技」は、遊技開始操作および遊技終了操作を伴う遊技に対して、以下の点が相違する。すなわち、「フリー遊技」の場合、パスワードの入力がなされないため、過去の遊技履歴を引き継ぐ形で演出特典ポイントを溜めることができず、複数の日に亘って演出特典ポイントを溜めることができないとう特徴がある。これに伴い、「フリー遊技」には、遊技者が選択可能な楽曲の数が増え難いという特徴もある。
また、遊技開始操作および遊技終了操作を伴う遊技では、パチンコ遊技機1での演出特典の提供だけでなく、携帯端末72を用いて管理サーバ71等から所望の画像をダウンロードできるといったパチンコ遊技機1の外部での演出特典の提供が可能である一方で、「フリー遊技」の場合は、メイン液晶表示器5にQRコードが表示されることがなく、遊技履歴が管理サーバ71に蓄積されることがないため、携帯端末72を用いて管理サーバ71から提供される演出特典を得るといったことができない点で相違する。
(楽曲選択画面)
次に、メイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者が演出ボタン26や演出キー27を用いて楽曲選択画面を表示させる所定の操作を行うと、メイン液晶表示器5に楽曲選択画面が表示される。この楽曲選択画面には、1又は複数の楽曲が、演出キー27等で選択可能な画像(以下、各楽曲に対応する画像を楽曲画像という)として表示される。楽曲選択画面に表示された何れかの楽曲画像を、遊技者が所定の選択操作によって選択すると、その選択された楽曲が再生される。具体的には、通常遊技状態のときに楽曲選択が行われた場合には、選択された楽曲が遊技中のBGMとしてスピーカ24から出力される。また大当たり遊技状態や時短遊技状態のときに楽曲選択が行われた場合には、選択された楽曲が遊技中のBGMとしてスピーカ24から出力されると共に、その楽曲に対応する映像(ムービー)がメイン液晶表示器5に表示される。このように、本実施形態では、遊技者自身が選択した楽曲に対応するデータを、遊技中の演出要素として用いることができる。
図29は、通常遊技状態においてメイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面の一例(デフォルト)を示す画面図である。楽曲選択画面は、遊技状態や制御用RAM145に記憶されている総演出特典ポイント(レベル情報および演出特典ポイント)に関わらず、遊技者が選択可能(あるいは選択不可能)な複数の楽曲を示す画像を含む楽曲一覧と、何れかの楽曲の詳細情報が表示される詳細情報表示領域と、「ランダム再生」ボタンと、「通常画面に戻る」ボタンとを含んだ構成とされている。
楽曲一覧は、上述した新曲発表演出に使用される新曲A〜Lのそれぞれに対応する12個の新曲画像51と、新曲発表演出には使用されない新曲Aの初回新曲発表演出が行われる前に既に公知になっている複数(本実施形態では50曲)の楽曲(以下、「旧曲」という)のそれぞれに対応する旧曲画像52とを含んでいる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、楽曲選択画面に対して遊技者が所定の選択操作を行うことによって、パチンコ遊技機1で再生される楽曲として新曲または旧曲を選択可能であるが、これらの楽曲に関して遊技者が選択可能な楽曲数は不変である。具体的には以下の通りである。
旧曲に関しては、制御用RAM145に記憶されているレベル情報および演出特典ポイントによって特定される総演出特典ポイントが所定数に達する毎に、遊技者が選択可能な旧曲の数が増えていく。総演出特典ポイントに応じて旧曲の選択可能数がどのように増加していくかについては、図32に基づいて後に詳述する。
新曲に関しては、総演出特典ポイントに関わらず、新曲発表演出によって初回新曲発表演出が行われる毎に、遊技者が選択可能な新曲の数が増えていく。具体的には、最初に使用される楽曲である新曲Aの新曲発表演出が一度も行われていない状況においては、遊技者が選択可能な新曲の数は「0」である。これに対して、新曲Aの初回新曲発表演出が行われると新曲Aの選択が可能になり、新曲Bの初回発表演出が行われると新曲Bの選択が可能になり、新曲Cの初回新曲発表演出が行われると新曲Cの選択が可能になるというように、初回新曲発表演出が行われる毎に、遊技者が選択可能な新曲が増えていく。
制御用RAM145に記憶されているレベル情報および演出特典ポイントによって特定される総演出特典ポイントが「0」であるデフォルト状態である場合、図29〜図31に例示されるように、遊技者が選択可能な旧曲は旧曲a〜cの3曲である。このため、楽曲一覧には、旧曲a〜cが選択可能な状態であることを示す3個の旧曲画像52(図中のa、b、cを含む四角の画像)と、他の旧曲が選択不可能であることを示す47個の旧曲画像52(図中の小さい「?」を含む四角の画像)とが表示される。
このように、本実施形態では、総演出特典ポイントが「0」であったとしても、遊技者は、最初から旧曲a〜cの3曲の旧曲を選択可能である。
これは、フリー遊技者によるフリー遊技が行われる場合についても同様である。
一方、パチンコ遊技機1において、新曲Aの初回新曲発表演出の開始タイミングになっていない場合、すなわち新曲発表演出が一度も行われていない状態である場合、遊技者が選択可能な新曲の数は「0」である。このため、楽曲一覧には、新曲A〜Lの12曲の新曲が全て選択不可能な状態であることを示す12個の新曲画像51(図中の大きい「?」を含む四角の画像)が表示される。
「詳細情報領域」は、カーソルが位置している楽曲の詳細情報が表示される領域である。選択不可能な新曲画像51または旧曲画像52にカーソルが位置している場合、詳細情報領域には何も表示されない。これに対して、選択可能な新曲画像51または旧曲画像52にカーソルが位置している場合、その画像に対応する楽曲に関する詳細情報として、例えば、その楽曲のタイトルやその楽曲を歌うメンバーの写真(いわゆるジャケット)等が詳細情報領域に表示される。
このため、遊技者は、選択可能な新曲画像51または旧曲画像52のうち、演出キー27を操作して所望の画像にカーソルを移動させることで、選択可能な楽曲に関する詳細情報を得ることができる。
「ランダム再生」ボタンは、楽曲選択画面に選択可能に表示されている画像に対応する選択可能楽曲をランダムに再生する処理の実行を指示するボタンである。例えば、遊技者が演出キー27の操作によって「ランダム再生」ボタンにカーソルを移動させ、その状態で演出ボタン26を押下することにより、パチンコ遊技機1において遊技者が選択可能な楽曲がランダムに再生されることになる。
「通常画面に戻る」ボタンは、楽曲選択画面の消去を指示するボタン画像であり、演出キー27を操作して「通常画面に戻る」ボタンにカーソルを移動させ、この状態で演出ボタン26を操作すると、楽曲選択画面が消去される。
遊技者は、選択可能楽曲のいずれかの選択を確定させる場合、演出キー27を使って所望の選択可能楽曲にカーソルを移動させ、演出ボタン26を押下する。これにより、遊技者による楽曲選択が確定して、対応する楽曲の再生が開始されることになる。
なお、通常遊技状態において装飾図柄の変動表示を含む変動演出が行われているときに楽曲選択画面を表示すると、変動演出の視認性が低下してしまい、遊技者が特別図柄判定(第1特別図柄判定)の判定結果を視認し難くなってしまうおそれがある。このため、本実施形態では、通常遊技状態のときには、第1特別図柄判定に係る装飾図柄の変動表示が行われておらず、且つ、第1特別図柄判定の権利が保留されていないことを条件として、楽曲選択画面の表示を許可することとしている。換言すれば、通常遊技状態においては、装飾図柄が変動表示されていない客待ち状態のときだけ楽曲選択画面の表示が可能である。このため、通常遊技状態のときに楽曲選択画面が表示される場合には、装飾図柄や第1特別図柄判定に係る保留表示画像は表示されない(図29参照)。
一方、大当たり遊技状態のときには、遊技者が大入賞口13を狙って右打ちを行う必要があるため、遊技者に対して、右打ちを継続して行わせるように認識させる表示を行う点が、通常遊技状態と異なる。このため、大当たり遊技状態において楽曲選択画面が表示されているときには、遊技者に右打ちを促すための画像が楽曲選択画面に重畳表示される(図30参照)。図30では、遊技領域10における右側領域を指す矢印を表示する画像と、「右打ち」の文字を表示する画像とを重ねた右打ち報知画像が、楽曲選択画面の上端側及び下端側に、重畳的に表示されている。なお、別の実施形態では、大当たり遊技状態で表示される楽曲選択画面に、遊技者が大当たり遊技の進行状況を把握できるラウンド数を示す画像や、獲得賞球数を示す画像等を重畳的に表示してもよい。
なお、大当たり遊技状態のときには、特別図柄判定が行われることはないため、メイン液晶表示器5において装飾図柄が変動表示されることはない。そのため、大当たり遊技状態のときには、遊技者が所定の操作(本実施形態では演出キー27の何れかのキーの押下)を行うことで、いつでも楽曲選択画面を表示させることが可能である。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機1では、時短遊技状態のときにも、メイン液晶表示器5において楽曲選択画面を表示することができる。図31は、時短遊技状態のときにメイン液晶表示器5に表示される楽曲選択画面の一例(デフォルト)を示す画面図である。
時短遊技状態のときには、第2特別図柄判定の判定結果の大半が小当たりであるものの、特別図柄判定の判定結果が大当たりとなることもあるため、大当たり遊技状態で表示される楽曲選択画面と異なる点としては、遊技者に対して、停止表示される装飾図柄を認識させる必要がある点である。このため、時短遊技状態において楽曲選択画面が表示されているときには、遊技者に装飾図柄と特別図柄判定に係る保留表示画像とが、当該楽曲選択画面に重畳的に表示される(図31参照)。図31では、楽曲選択画面の左下方に、装飾図柄と保留表示画像とが、当該楽曲選択画面に重畳的に表示されている。なお、別の実施形態では、装飾図柄と保留表示画像とを、時短遊技状態で表示される楽曲選択画像の左下方とは異なる別の領域(特に、楽曲画像等の視認に影響を与えない領域)に配置してもよい。
なお、時短遊技状態のときには、上述したように、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞するか否かで2種大当たりになるか否かが決まる。このため、時短遊技状態のときには、楽曲選択画面を表示させたことによって、装飾図柄の視認性が低下したとしても、大きな問題となることはない。そこで、時短遊技状態のときには、大当たり遊技状態のときと同様に、遊技者が所定の操作を行うことで、いつでも楽曲選択画面を表示させることが可能である。
(旧曲の選択可能数の増加について)
図32は、蓄積した総演出特典ポイントと演出特典との対応関係の一例を示す表である。本実施形態では、遊技によって蓄積された総演出特典ポイントの増加に伴って、楽曲一覧において、演出特典たる旧曲に対応する選択可能な旧曲画像52の数が増加する。ここで、図32には、レベル情報が示すレベルが「100」に達するまでは、レベルが「5」上昇する毎に(演出特典ポイントが「500」溜まる毎に)新たな旧曲が1つ選択可能になり、レベルが100を超えると、レベルが「2」上昇する毎に(演出特典ポイントが「200」溜まる毎に)新たな旧曲が1つ選択可能になる例が図示されている。
かかる条件に基づけば、図32に示すように、遊技者が遊技を開始する際においては、演出特典ポイントが全く付与されていない状態、つまり「0」ポイント(又は、L.V0)であるため、デフォルトに設定された旧曲のみが選択可能に設定される。具体的には、旧曲a〜cの3曲の旧曲のみが選択可能な状態である(図29〜図31参照)。
これに対して、遊技が進行していって総演出特典ポイントが例えば「500」ポイントに達すれば、レベルがL.V5となり、デフォルトに設定された旧曲に加えてさらに1曲の旧曲(例えば旧曲d)が選択可能に設定される。そして、総演出特典ポイントが「10000」ポイントに達すれば、レベルがL.V100となるためデフォルトに設定された旧曲に加えてさらに20曲の旧曲が選択可能に設定される。また、演出特典ポイントが「10000」ポイントを超えて、例えば「10200」ポイントに達すれば、レベルがL.V102となり、デフォルトに設定された旧曲に加えてさらに21曲の旧曲が選択可能に設定され、演出特典ポイントが「15400」ポイントに達すれば、レベルがL.V154となりデフォルトに設定された旧曲を含む全50曲の旧曲が選択可能に設定される。
(レベルアップに伴う楽曲選択画面の変化)
図33は、何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む4曲)を示す画面図である。図34は、何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む23曲)を示す画面図である。図35は、何れの新曲も未発表な状態における楽曲選択画面の一例(選択可能な旧曲;デフォルトを含む50曲)を示す画面図である。
旧曲に関しては、上記設定された内容に基づいて、楽曲一覧において、遊技者が遊技を開始する際においては、図29に示すように、デフォルトに設定された3曲の旧曲のみが選択可能な状態で表示され、遊技が行われてレベルがL.V5に到達すれば、図33に示すように、デフォルトに設定された旧曲を含む4曲の旧曲が選択可能な状態で表示され、またレベルがL.V100に到達すれば、図34に示すように、デフォルトに設定された旧曲を含む23曲の旧曲が選択可能な状態で表示される。そして、レベルがL.V154に到達すれば、図35に示すように、デフォルトに設定された旧曲を含む全50曲の旧曲が選択可能な状態で表示される。
(新曲の選択可能数の増加について)
これに対して、新曲画像51は、総演出特典ポイントの増加やレベルアップによって選択可能な数が増加することはなく、RTC134が取得するRTC情報に基づいて、選択可能な新曲画像51が1曲ずつ追加されていく。
図36は、1曲目の新曲が発表された状態における楽曲選択画面の一例(L.V0)を示す画面図である。図37は、12曲目の新曲が発表された状態における楽曲選択画面の一例(L.V0)を示す画面図である。
パチンコ遊技機1では、電源投入からの経過時間がM時間(Nは自然数)に達する毎に新曲発表演出が実行されるが、この新曲発表演出の実行は、RTC134から取得されるRTC情報に基づいて制御される。例えば新曲Aに関しては、初回発表許可日時が7月7日の12時に設定されており(図45参照)、経過時間がM時間に達したとしても、この初回発表許可日時を過ぎていなければ、新曲Aの新曲発表演出が行われることはない。このため、RTC情報が示す日時が7月7日の12時となるまでは、例えば図33〜図35に示されるように、総演出特典ポイントに関わらず、遊技者が楽曲選択画面に対して新曲の選択をすることはできない。
一方、RTC情報が示す日時が7月7日の12時を過ぎていれば、新曲Bの初回発表許可日時である7月14日の12時になるまでは、電源投入からの経過時間がM時間となる毎に、新曲Aの新曲発表演出が行われる。このため、この新曲Aの新曲発表演出が行われる期間においては、図36に示されるように、総演出特典ポイントに関わらず、遊技者が新曲Aのみを選択可能な楽曲選択画面がメイン液晶表示器5に表示される。
なお、図には示されていないが、新曲Bの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間においては新曲Aおよび新曲Bを選択可能な楽曲選択画面が表示され、新曲Cの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間においては新曲A〜新曲Cの3曲の新曲を選択可能な楽曲選択画面が表示される。また、新曲Dの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間においては新曲A〜新曲Dの4曲の新曲を選択可能な楽曲選択画面が表示され、新曲Eの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間においては新曲A〜新曲Eの5曲の新曲を選択可能な楽曲選択画面が表示される。
そして、最後の新曲Lの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間においては、図37に例示されるように、新曲A〜新曲Lの12曲の新曲を選択可能な楽曲選択画面が表示される。
このように、本実施形態では、遊技によって蓄積された総演出特典ポイントの増加に伴って、楽曲選択画面において選択可能な「旧曲」の数が増加し、またRTC情報に基づいて、楽曲選択画面において選択可能な「新曲」の数が増加するため、遊技者によって自力で獲得できた演出特典としての「旧曲」と、時間の経過によって自然に獲得できた新曲の双方により、興趣性の向上を図ることができる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、新曲Lの初回新曲発表演出が行われてから1週間後の9月29日になると、新曲発表演出に使用される新曲を切り替えながら、電源投入を基準として1時間毎に新曲発表演出が行われる新曲全曲開放状態となる。この新曲全曲開放状態においては、全ての新曲の新曲発表演出がいずれも複数回行われた後の状態であるため、新曲Lの新曲発表演出が1時間毎に行われる期間と同様に、遊技者が全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面が表示される(図38参照)。
これに対して、例えば上述したフリー遊技者が遊技を開始した際には、以下のような現象が生じることになる。すなわち、フリー遊技者がフリー遊技を開始した場合、総演出特典ポイントが「0」の状態で遊技が開始されるため、遊技者が選択可能な旧曲は、旧曲a〜cの3曲のみである(図29〜図31参照)。このため、新曲全曲開放状態になってからフリー遊技者がフリー遊技を開始した場合、新曲発表演出に使用されるまでは未公開であった12曲の新曲A〜Lが楽曲選択画面にて全て選択可能であるにも関わらず、これらの新曲A〜Lが公開される前から公知であった旧曲が3曲しか選択できないといった、興趣性が低い状態が生じてしまうことになる。
そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、本来であれば、フリー遊技者であればフリー遊技開始時に旧曲を3曲しか選択できないところを、新曲全曲開放状態となった以降は、フリー遊技開始時から、23曲の旧曲が選択可能である(図38参照)。具体的には、RTC情報が示す日時が新曲全曲開放状態に対応する日時を経過していれば、総演出特典ポイントに関わらず、所定の操作に応じた図38に例示される楽曲選択画面を表示して、総演出特典ポイントが10000ポイントに到達した場合と同等の演出特典(図32参照)を提供することとしている。
このように、新曲全曲開放状態になっていれば、フリー遊技者は、フリー遊技開始時からレベル100の状態を体験することができ、レベル100に達した状態の楽しさを、演出特典ポイントを溜めることなく体感することができる。
上記において説明した各遊技状態における楽曲選択画面の構成は単なる一例である。すなわち、他の実施形態では、遊技者が1又は複数の楽曲の中から何れかを選択可能であれば、上記構成とは異なる構成の楽曲選択画面であってもよい。
また、他の実施形態では、新曲全曲開放状態の条件が満たされると、所定数の旧曲が選択可能に設定されることに替えて、又は、加えて、フリー遊技開始時から楽曲選択画面において選択可能となる所定数の背景画像やリーチ演出等の種類を、フリー遊技者が選択できるようにしてもよい。また、新曲全曲開放状態の条件が満たされた場合、フリー遊技者の所定の選択操作に関係なく、フリー遊技開始時から提供される楽曲や背景画像が自動的に選択されてリーチ演出等に用いられるようにしても構わない。
以上のように、本実施形態では、演出特典ポイントを蓄積しなくても、上記新曲全曲開放状態になると、所定の演出特典ポイント(またはレベル)に相当する曲数の旧曲が選択可能になるため、全新曲が選択可能な状態になった後に、旧曲の選択可能数が過度に少ないといった状況が発生しない。その結果、新曲の選択可能数よりも旧曲の選択可能数の方が少ないことに起因する興趣性の低下を効果的に抑制することが可能である。また、本実施形態によれば、フリー遊技者であっても、演出特典を受けて遊技を十分楽しむことができるため、フリー遊技者に対して、演出特典を用いた遊技の楽しみ方を認識してもらうことが可能となる。その結果、フリー遊技者に対して、所定の遊技開始・終了操作を行って遊技を行うきっかけを与えることができ、遊技者のリピータ数の増大を図ることができる。
[演出制御部130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、CTC動作に基づいて、所定の周期で後述するタイマ割込み処理を行う。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を、タイマ割込み処理の周期よりも短い周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、上記短周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、上記所定の周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図39を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図39は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割り込み処理と同様に、図39に示す一連の処理を一定時間(例えば、4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図39以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が生成する命令に従って行われる。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信されるコマンドに基づいて、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の詳細については、図40〜図42を参照して、後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又は、ステップS12の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。なお、このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作による演出、あるいは、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出の実行が指示される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図40〜図42を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図40〜図42は、図39のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。
まず、サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。サブCPU131は、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS102)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103)。なお、この保留表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって、少なくとも画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は、保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。サブCPU131は、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の判定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無しの演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することが可能となる。
ステップS106の処理に続いて、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、リーチ有り演出テーブル、リーチ無し演出テーブル、小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、リーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分用、1分30秒用、2分用のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒用であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示器5を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物7を作動させるか否か、ロゴ役物7を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ37の発光パターン、変動演出に関してスピーカ24から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、遊技制御基板100から送信される各種コマンドに基づいて、その演出内容やその演出の開始・終了タイミングが演出制御基板130において設定される。これ対して、上述した新曲発表演出において再生される新曲(楽曲)の種類、新曲発表演出が行われる時間、新曲発表演出中のメイン液晶表示器5の画面構成などは、遊技制御基板100から送信される各種コマンドとは無関係に、画像音響制御基板140において設定される。この画像音響制御基板140における処理については、後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS108)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実行されることになる。
ステップS108に続いて、サブCPU131は、今回受信した変動開始コマンドが第1始動口11への遊技球の入賞に基づくものであるか否かを判定する(ステップS109)。ここで、サブCPU131は、今回受信した変動開始コマンドが第1始動口11への遊技球の入賞に基づくものではないと判定した場合(ステップS109:NO)、図39のステップS11に処理を移行する。
サブCPU131は、今回受信した変動開始コマンドが第1始動口11への遊技球の入賞に基づくものであると判定した場合(ステップS109:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS110)。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、遊技制御基板100から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS111)。サブCPU131は、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS111:NO)、図39のステップS11に処理を移行する。
サブCPU131は、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットし(ステップS112)、図39のステップS11に処理を移行する。
この変動演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、上記ステップS108の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶表示器5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS110の処理を実行した場合、又は、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図41に示すように、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS114)。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS114:YES)、オープニングコマンドを解析する(ステップS115)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか、あるいは、短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
サブCPU131は、ステップS115の解析結果に基づいて、今回オープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(ステップS116)。サブCPU131は、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップS116:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(ステップS117)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS118)。
このオープニング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このオープニング演出として、新曲発表演出において発表された最新曲を利用した演出が行われる。具体的には、例えば、新曲Aの新曲発表演出は既に行われているものの、新曲Bの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。また、例えば、新曲Dの新曲発表演出は既に行われているものの、新曲Eの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。
このように、通常演出とは無関係に行われた新曲発表演出において再生された新曲の映像に基づいてオープニング演出が構成されるので、遊技者は、各新曲の初回新曲発表演出が行われる毎に変化するオープニング演出の内容を楽しむことができる。
サブCPU131は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS116:NO)、すなわち短当たり遊技に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(ステップS119)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS120)。
この短当たり演出コマンドは、ステップS13の送信処理によって、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、各新曲の初回新曲発表演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用する演出が行われる。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS114:NO)、ステップS118の処理を実行した場合、又は、ステップS120の処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時に遊技制御基板100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122)。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS122:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(ステップS123)、その解析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開放ラウンド遊技であるか否かを判定する(ステップS124)。
サブCPU131は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS124;YES)、画像音響制御基板140に対して、楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選択画面表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS125)。ここで、楽曲選択画面は、長当たり遊技の3R目開始からエンディング演出が開始されるまでの間に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出ボタン26や演出キー27を操作することによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音曲制御基板140に送信され、これにより、メイン液晶表示器5に楽曲選択画面が表示されることになる。なお、図には示されていないが、このステップS125の処理は、15Rの長開放ラウンド遊技の1R目の開始時だけでなく、時短遊技状態において遊技者による所定の操作が行われた場合にも同様に行われる。
サブCPU131は、ステップS125の処理を実行した場合、又は、最初の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS124:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドが、次(2R目)の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであるか否かを判定する(ステップS126)。ここで、ラウンド開始コマンドが次の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(ステップS126:YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出ボタン26や演出キー27を操作して選択した楽曲の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS127)。
この楽曲再生コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3R目から再生されることになる。
サブCPU131は、ステップS127の処理を実行した場合、又は、次(2R目)の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS126:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断して、ラウンド中の演出パターンを選択し(ステップS128)、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御基板140に指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS129)。これにより、メイン液晶表示器5に表示されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS122:NO)、又は、ステップS129の処理を実行した場合、さらに以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図42に示すように、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS131)。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS131:YES)、受信したエンディングコマンドを解析し(ステップS132)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(ステップS133)。サブCPU131は、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップS133:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(ステップS134)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS135)。
このエンディング演出開始コマンドは、図39のステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、オープニング演出で使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
サブCPU131は、今回のエンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS133:NO)、すなわち短当たり遊技に係るものである場合、短当たり遊技のエンディング演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS131:NO)、ステップS135の処理を実行した場合、又は、ステップS136の処理を実行した場合、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS138)。サブCPU131は、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップS138:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステップS139)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップS140)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間を計測中であるか否かを示すフラグである。
サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS138:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS141)。サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS141:NO)、一連のコマンド受信処理を終了して、図39のステップS11に処理移行する。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS141:YES)、又は、ステップS140の処理を実行した場合、客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS142)。具体的には、ステップS139の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132に記憶されている客待ち判定時間(例えば、30秒)に達したか否かを判定する。サブCPU131は、客待ち判定時間が経過していないと判定した場合(ステップS142:NO)、コマンド受信処理を終了して、図39のステップS11の処理に移行する。
サブCPU131は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(ステップS142:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS143)、経過時間をリセットし(ステップS144)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS145)。
この客待ち演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、客待ち時の所定の画面(客待ちデモ画面)の表示が開始されることになる。そして、サブCPU131は、コマンド受信処理を終了して、図39のステップ11の処理に移行する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図43を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図43は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図43に示す一連の処理を一定時間(例えば、33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得して制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2000)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップS2000の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に更新される。
ステップS2000の処理に続いて、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップS2100)。統括CPU141は、このステップS2100の計測結果に基づいて、新曲発表演出を開始させる。この計測処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS2100の処理に続いて、統括CPU141は、サブ液晶表示器6を用いて行われる告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(ステップS2200)。この告知演出制御処理は、例えば、次回行われる新曲発表演出の開始タイミングを、現在の時間を基準にした残り時間を用いて報知するための処理である。
ステップS2200の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示器5を用いて行われる新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始処理を実行する(ステップS2300)。この新曲発表演出開始処理は、遊技制御基板100から送信される各種のコマンドに基づいて実行される通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変動演出や特別遊技に伴う当たり演出)とは無関係に、予め記憶されている新曲公開情報(例えば、新曲のデータや、新曲の公開順を示すデータ等)に基づいて、上述した新曲発表演出を開始させるための処理である。この新曲発表演出開始処理については、図46に基づいて後に詳述する。
ステップS2300の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示器5を用いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS2400)。この通常演出制御処理は、遊技制御基板100から送信される各種のコマンドに基づいて、通常演出を実行させるための処理である。この通常演出制御処理については、図48に基づいて後に詳述する。
ステップS2400の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2300の新曲発表演出開始処理に応じて開始された新曲発表演出を終了させるための新曲発表演出終了処理を実行する(ステップS2500)。この新曲発表演出終了処理は、例えば、新曲発表演出が開始されてからの経過時間がその新曲発表演出に要する時間に達したか否かを判定し、その判定結果に基づいて新曲発表演出を終了させる処理である。
ステップS2500の処理に続いて、統括CPU141は、遊技中において、各種のポイント付与条件が満たされると、その条件に応じたポイントを付与するポイント付与処理を実行する(ステップS2600)。このポイント付与処理については、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS2600の処理に続いて、統括CPU141は、遊技者が選択可能な旧曲を示す情報と、同じく遊技者が選択可能な新曲を示す情報とを更新する選択可能楽曲更新処理を実行する(ステップS2700)。この選択可能楽曲更新処理については、図50,51に基づいて後に詳述する。
ステップS2700の処理に続いて、統括CPU141は、客待ち状態において、メニュー画面を表示し、遊技者の操作に応じて、上述したコード画像や楽曲選択画面を表示するための客待ち時メニュー処理を実行する(ステップS2800)。この客待ち時メニュー処理については、図52に基づいて後に詳述する。
ステップS2800の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2200〜ステップS2800の処理結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリスト及び/又はサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットする画像出力制御処理を実行する(ステップS2900)。
ステップS2900の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS3000)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示器5、サブ液晶表示器6、及び、スピーカ24によって行われる演出と同期するように、枠ランプ37やロゴ役物7等が制御されることとなる。
[画像音響制御基板140による計測処理]
図44は、図43のステップS2100における計測処理の詳細フローチャートである。ステップS2000のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU141は、図44に示すように、例えば、制御用RAM145に記憶されている画像音響制御基板140における割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップS2101)。画像音響制御基板140において割込み処理が行われる毎にこのステップS2101の処理が行われることによって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることになる。
ステップS2101の処理に続いて、統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2102)。具体的には、例えば、画像音響制御基板140における割込み処理の時間間隔(33ミリ秒)に制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nを乗算して電源投入からの経過時間を算出し、算出した経過時間が1時間に達したか否かに基づいて、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する。新曲発表演出の開始時間ではないと判定された場合(ステップS2102:NO)、図43のステップS2200の告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2102:YES)、制御用RAM145に記憶されている新曲発表フラグを「ON」に設定する(ステップS2103)。ここで、新曲発表フラグは、新曲発表演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、新曲発表演出の開始時間になると「ON」に設定され、新曲発表演出が開始されると「OFF」に設定される。
ステップS2103の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nをリセットする(ステップS2104)。すなわち、本実施形態では、ステップ2101の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が1時間に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻され、再び経過時間の計測が開始される。こうして、新曲発表演出が、1時間おきに実行されることになる。なお、他の実施形態では、リセット処理を行わず、電源投入からの経過時間がM時間(Mは自然数)に達したかを判定するようにしてもよい。
本実施形態では、新曲発表演出の開始時間間隔が1時間に設定されている場合について説明するが、新曲発表演出の開始時間間隔は、他の実施形態では、例えば30分毎や2時間毎など、1時間以外の時間であってもよい。
ステップS2104の処理に続いて、統括CPU141は、新曲が全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2105)。具体的には、後述する公開管理テーブル(図45参照)に示す、最後に発表される新曲Lの初回新曲発表演出が行われる2014年9月22日から1週間が経過した同年9月29日に新曲全曲開放状態に移行するので、RTC134から取得したRTC情報が示す現在の日時が、新曲全曲開放状態への移行開始日である9月29日以降であるか否かを判定する。ここで、新曲全曲開放状態ではないと判定された場合(ステップS2105:NO)、図43のステップS2200の告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2105:YES)、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更新する(ステップS2106)。このリセット処理回数Pは、ステップS2104のリセット処理が行われた回数を示すものである。また、このリセット処理回数Pは、全曲開放状態において1時間おきに開始される新曲発表演出に使用される新曲の種別を決定するために、ステップS2400の新曲発表演出開始処理において使用される。ステップS2106のカウント処理が終了すると、図43のステップS2200の告知演出制御処理に処理が進められる。
[公開管理テーブル]
図45は、公開管理テーブルについて説明するための説明図である。この公開管理テーブルは、新曲全曲開放状態に移行する前に行われる新曲発表演出に使用する新曲の種類を決定するために参照されるテーブルである。図45に示すように、公開管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の新曲発表演出を行う日付である初回発表日と、初回発表日において初回新曲発表演出の実行を許可する状態に移行させる初回発表許可時刻とが対応付けられて記憶されている。なお、図中の「楽曲選択画面における主な変化」は、この公開管理テーブルに基づいて新曲発表演出に使用する新曲が切り換えられた場合に起こる主な変化を例示したものである。
例えば、本実施形態では、2014年7月7日の12時(正午)になると、新曲Aの新曲発表演出の実行を許可する発表許可状態に移行し、2014年7月14日の12時(正午)になると、新曲Bの初回の新曲発表演出の実行を許可する発表許可状態に移行する。このため、新曲Aの発表許可状態となる前に新曲発表フラグが「ON」に設定された場合には、新曲発表演出は行われず、新曲Aの発表許可状態のときに新曲発表フラグが「ON」に設定された場合には、新曲Aの新曲発表演出が行われる。そして、新曲Bの発表許可状態のときに新曲発表フラグが「ON」に設定された場合には、新曲Bの新曲発表演出が行われる。このような新曲発表演出に使用される新曲の切り替えは、新曲全曲開放状態に移行するまでは、新曲C以降についても同様に行われる。
図45の表記から明らかなように、各新曲の初回発表日および初回発表許可時刻から1週間が経過すると次の新曲の初回発表日および初回発表許可時刻になるため、新曲全曲開放状態となる前は、1週間おきに、新曲発表演出に使用される新曲が次の新曲に切り替えられる。
また、図45および後述する図47の表記から明らかなように、本実施形態では、12曲目の新曲Lの初回発表日および初回発表許可日時から1週間が経過する前に、新曲全曲開放状態へと移行する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、各新曲の初回の新曲発表演出が行われることを契機として、楽曲選択画面において選択可能な新曲が更新される。すなわち、新曲Aの初回新曲発表演出が実行される前は、楽曲選択画面に選択可能に表示される新曲がなく(図33〜図35参照)、遊技者は新曲を選択することはできない。これに対して、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されると、楽曲選択画面における選択可能な楽曲として、新曲Aが追加される(図36参照)。また、新曲Bの初回新曲発表演出が実行されると、楽曲選択画面における選択可能な楽曲として、新曲Bが追加され、新曲C〜新曲Lについても同様に、それぞれの初回新曲発表演出が実行されると使用された新曲が選択可能な楽曲として追加される。その結果、最終的には、図37および図38に例示するように全ての新曲が選択可能となる。
そして、図には示されていないが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回の新曲発表演出が行われたことを契機として、メイン液晶表示器5を用いて行われる通常演出や、サブ液晶表示器6を用いて行われる告知演出も演出内容が変化する。
例えば、新曲Aの初回の新曲発表演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変化する。すなわち、メイン液晶表示器5に表示される背景画像として、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現しなかったのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データを用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。また、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまでは新曲Aの初回公演が何日後に行われるかといった告知演出が行われる。このことは、新曲B〜新曲Lについても同様である。またその他、客待ち演出、長当たり遊技のオープニング及びエンディングの演出についても、初回新曲発表演出の後は、当該演出で発表された新曲に係るデータが使用されるようになる。
なお、本実施形態では、新曲の初回発表日から次の新曲の初回発表日までの間隔が全て1週間に設定されている場合について説明したが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし、新曲によって間隔が異なっていてもよい。また、本実施形態では、初回発表許可時刻が全ての新曲に対して12時に統一されている場合について説明したが、新曲毎に異なる初回発表許可時刻を設定してもよい。また、新曲の発表順についても、公開管理テーブルに例示されている発表順と異なる発表順であってもよい。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出開始処理]
図46は、図43のステップS2300における新曲発表演出開始処理の詳細フローチャートである。ステップS2200の告知演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図46に示すように、新曲発表フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2301)。新曲発表フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2301:NO)、図43のステップS2400の通常演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2301:YES)、制御用RAM145に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(ステップS2302)、図44のステップS2105の処理と同様に、現在の状態が新曲全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2303)。
統括CPU141は、新曲全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2303:NO)、制御用ROM144に記憶されている公開管理テーブル(図45参照)を読み出して制御用RAM145にセットし(ステップS2304)、現在の日時に対応する新曲を選択する(ステップS2305)。例えば、現在の日時が2014年7月9日の15:00である場合、この日時は新曲Aの初回発表日である2012年7月7日(12:00)と新曲Bの初回発表日である2014年7月14日(12:00)との間の日時であり、当該日時は新曲Aの発表許可状態であるため、新曲Aを選択する。また、現在の日時が2014年7月14日の15:00である場合、この日時は新曲Bの初回発表日である2014年7月14日(12:00)と新曲Cの初回発表日である2014年7月21日(12:00)との間の日時であり、新曲Bの発表許可状態であるため、新曲Bを選択する。
次に、統括CPU141は、ステップS2305の処理で選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2306)。このようにして、新曲発表演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされると、その設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイ記憶領域1491にセットされる。これにより、新曲発表演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、新曲全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2303:YES)、制御用ROM144に記憶されている発表順管理テーブル(図47参照)を読み出して制御用RAM145にセットする(ステップS2310)。
ここで、図47は、発表順管理テーブルについて説明するための説明図である。発表順管理テーブルは、新曲全曲開放状態における新曲発表演出に使用される新曲の種別を管理するためのテーブルである。発表順管理テーブルでは、図47に示すように、新曲全曲開放状態の初日である9/29以降のそれぞれの日付に関して、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と、新曲発表演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。なお、図47には、パチンコ遊技機1の電源が午前8時に投入された場合に各新曲の新曲発表演出が何時に開始されるかが図示されている。
新曲全曲開放状態になると、1週間が経過しなければ新曲の種類が切り換えられなかったのが、新曲の種類が1時間で切り換えられるようになる。このため、新曲全曲開放状態となる前に84日間(≒1週間×12曲)かけて行われた新曲A〜新曲Lの新曲発表演出が、1日で行われるようになる。
具体的には、例えば、9月29日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10時頃に新曲Aの新曲発表演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの新曲発表演出が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの新曲発表演出が行われる。そして、11時間後の19時頃に新曲Jの新曲発表演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの新曲発表演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの新曲発表演出が行われる。
なお、他の実施形態では、新曲全曲開放状態における新曲発表演出の新曲の発表順を、発表順管理テーブルを用いることなく実現することも可能である。例えば、画像音響制御基板140に別途FeRAMを備え、ある日の電源投入後の最初の新曲発表演出に使用された新曲を特定可能な情報をFeRAMに記憶しておき、その翌日の電源投入後の最初の新曲発表演出においては、FeRAMに記憶されている情報が示す新曲の次の新曲を選択してその再生を開始する。具体的には、ある日において、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D・・・の順で新曲発表演出が行われた場合には、新曲Aを示す情報をFeRAMに記憶しておき、翌日においては、その情報が示す新曲Aの次の新曲Bから新曲発表演出をスタートさせることで、新曲の再生順を容易にずらすことが可能である。
統括CPU141は、ステップS2310の処理によって上記発表順管理テーブルをセットすると、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pに基づいて、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間を特定する(ステップS2311)。ここで、リセット処理回数Pは、パチンコ遊技機1の電源投入時には「0」に設定されており、図44のステップS2106の処理が行われる毎に「1」加算される。このため、統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されたと判定した直後のリセット処理回数Pを経過時間として特定する。例えば、リセット処理回数Pが「1」に更新された場合には、その更新タイミングで電源投入から1時間が経過したと特定することができ、「3」に更新された場合には、その更新タイミングで電源投入から3時間が経過したと特定することができる。
ステップS2311の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2302の処理で特定した現在の日付、及び、ステップS2311の処理で特定した電源投入からの経過時間に対応する新曲の種類を選択する(ステップS2312)。具体的には、特定した現在の日時及び電源投入からの経過時間に対応する新曲の種別を発表順管理テーブル(図47参照)から読み出す。例えば、現在の日付が9月30日であり電源投入から3時間が経過している場合、新曲Cを選択する。また、現在の日付が10月4日であり電源投入から10時間が経過している場合、新曲Bを選択する。
そして、ステップS2312の処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2306の処理と同様に、選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2313)。これらのステップS2310〜ステップS2313の処理は、新曲全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過する毎に行われる。
統括CPU141は、ステップS2306の処理を実行した場合、又は、ステップS2313の処理を実行した場合、新曲発表フラグを「OFF」に設定する(ステップS2309)。そして、統括CPU141は、新曲発表演出開始処理を終了して、図43のステップS2400の通常演出制御処理を実行する。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図48は、図43のステップ2400における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2300の処理に続いて、統括CPU141は、図48に示すように、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2401)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2401:NO)、図43のステップS2500の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS2401:YES)、そのコマンドが図39のステップS103の処理で生成された保留表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2402)。
統括CPU141は、受信したコマンドが保留表示コマンドであると判定した場合(ステップS2402:YES)、保留アイコンをメイン液晶表示器5に表示するための描画指示をVDP142に送信する(ステップS2403)。
統括CPU141は、保留表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2402:NO)、そのコマンドが図39のステップS12の処理に応じて演出制御基板130から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS2404)。
統括CPU141は、受信コマンドが操作コマンドであると判定した場合(ステップS2404:YES)、操作演出処理を実行する(ステップS2405)。操作演出処理は、例えば、メイン液晶表示器5に演出ボタン26を操作することを報知する操作報知演出が実行された後に、遊技者が演出ボタン26を操作する等の条件が満たされると、演出ボタン26の操作に対応したエフェクト画像(例えば、成功画像や失敗画像等)の表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、その演出表示と同期する演出音をスピーカ24から出力するために演出音の出力指示を音響DSP143に送る処理である。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS2404:NO)、そのコマンドが図40のステップS108の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2506)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2406:YES)、その変動演出開始コマンドに含まれる設定情報に従って、変動演出を開始する(ステップS2407)。具体的には、メイン液晶表示器5において、変動演出の演出表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、その演出表示と同期する演出音をスピーカ24から出力するために、演出音の出力指示を音響DSP143に送る。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2406:NO)、そのコマンドが図40のステップS112の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2408)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2408:YES)、実行中の変動演出を終了する(ステップS2409)。具体的には、メイン液晶表示器5において実行中の変動演出等の演出表示の終了指示をVDP142に送ると共に、スピーカ24においてその液晶表示と同期する演出音の出力の終了指示を音響DSP143に送る。このステップS2409の処理が行われることにより、メイン液晶表示器5には、特別図柄判定の判定結果を示唆する装飾図柄が停止表示されることになる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS2408:NO)、そのコマンドが図41のステップS118又はステップS120の処理に応じて演出制御基板130から送信されたオープニング演出開始コマンド又は短当たり演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2410)。
統括CPU141は、受信したコマンドがオープニング演出コマンドであると判定した場合(ステップS2410:YES)、そのオープニング演出開始コマンドに含まれる設定情報に従って、オープニング演出を開始させる(ステップS2411)。具体的には、メイン液晶表示器5においてオープニング演出の演出表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、その演出表示と同期する演出音をスピーカ24から出力するために、演出音の出力指示を音響DSP143に送る。
統括CPU141は、受信したコマンドがオープニング演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2410:NO)、そのコマンドが図41のステップS129の処理に応じて演出制御基板130から送信されたラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2412)。
統括CPU141は、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2412:YES)、ラウンド中演出開始処理を実行する(ステップS2413)。具体的には、メイン液晶表示器5においてラウンド中演出の演出表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、スピーカ24においてその演出表示と同期する演出音を出力するために、演出音の出力指示を音響DSP143に送る。
統括CPU141は、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2412:NO)、そのコマンドが図42のステップS135又はステップ136の処理に応じて演出制御基板130から送信されたエンディング演出開始コマンド又は短当たり演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2414)。
統括CPU141は、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2414:YES)、エンディング演出処理を実行する(ステップS2415)。具体的には、メイン液晶表示器5においてエンディング演出の演出表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、スピーカ24においてその演出表示と同期する演出音を出力するために、演出音の出力指示を音響DSP143に送る。
統括CPU141は、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2414:NO)、そのコマンドが図42のステップS145の処理に応じて演出制御基板130から送信された客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2416)。
統括CPU141は、受信したコマンドが客待ち演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2416:YES)、客待ち演出を開始する(ステップS2417)。具体的には、メイン液晶表示器5において客待ち演出の演出表示を行うための描画指示をVDP142に送る。
統括CPU141は、受信したコマンドが客待ち演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2416:NO)、そのコマンドが図41のステップS125の処理に応じて演出制御基板130から送信された楽曲選択画面表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2418)。
統括CPU141は、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2418:YES)、楽曲選択画面を表示する。具体的には、メイン液晶表示器5において楽曲選択画面の表示を行うための描画指示をVDP142に送ると共に、スピーカ24においてその演出表示と同期する演出音を出力するために、演出音の出力指示を音響DSP143に送る。
ステップS2403の処理を実行した場合、ステップS2405の処理を実行した場合、ステップS2407の処理を実行した場合、ステップS2409の処理を実行した場合、ステップS2411の処理を実行した場合、ステップS2413の処理を実行した場合、ステップS2415の処理を実行した場合、ステップS2417の処理を実行した場合、ステップS2419の処理を実行した場合、又は、受信したコマンドが楽曲選択画面表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2418:NO)、図43のステップS2500の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140によるポイント付与処理]
図49は、図43のステップS2600におけるポイント付与処理の詳細フローチャートである。図49に示すように、統括CPU141は、まず、ポイント付与条件が満たされたか否かを判定する(ステップS2601)。上述したように、ポイント付与条件としては、以下の4つが例として挙げられる。
(1)特別図柄の変動回数が「1」増加したこと
(2)所定の演出が実行されたこと
(3)連チャン回数が所定回数に達したこと
(4)特別図柄判定の保留数が最大になったこと
統括CPU141は、ステップS2601において、具体的には以下のような判定処理を実行する。すなわち、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、上記(1)〜(4)のポイント付与条件を含む複数のポイント付与条件を示す情報が制御用ROM144に記憶されており、統括CPU141は、例えば、制御用ROM144に記憶されているポイント付与条件を示す情報と、演出制御基板130から受信したコマンドとに基づいて、ポイント付与条件が満たされたか否かを判定する。
統括CPU141は、例えば、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンド(または変動演出終了コマンド)を受信した場合に、上記(1)のポイント付与条件が満たされたと判定する。
また、統括CPU141は、例えば、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づいてVDP142に変動演出を実現するための描画処理を実行させ、この描画処理によって所定の演出が実行された場合に、上記(2)のポイント付与条件が満たされたと判定する。
また、統括CPU141は、例えば、演出制御基板130からオープニングコマンドを受信する毎に、制御用RAM145に記憶されている連チャン回数を「1」加算した値に更新し、この更新後の連チャン回数が制御用ROM144に記憶されている所定回数と一致した場合に、上記(3)のポイント付与条件が満たされたと判定する。
ステップS2601において、上記したポイント付与条件が満たされていないと判定された場合(ステップS2601:NO)、図43のステップS2700における選択可能楽曲更新処理に処理が進められる。
統括CPU141は、ポイント付与条件が満たされたと判定した場合(ステップS2601:YES)、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントを、ステップS2601で満たされたと判定したポイント付与条件に対応するポイントを加算した値に更新する(ステップS2602)。例えば、制御用ROM144には、上記ポイント付与条件(1)〜(4)を含む各ポイント付与条件に対して、それぞれの付与要件が満たされた場合に付与されるポイントを示す数値が対応付けられており、統括CPU141は、ステップS2601の処理で満たされたと判定したポイント付与条件に対応するポイントを示す数値を制御用ROM144から読み出して、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントを、その数値を加算した値に更新する。例えば、ステップS2601の処理で満たされたポイント付与条件に対応するポイントが10ポイントである場合には、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントが10ポイント加算した値に更新される。なお、複数のポイント付与条件が同時に満たされた場合には、それらの付与条件に対応するポイントの合計ポイントが、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントに加算される。
ステップS2602の処理に続いて、統括CPU141は、演出特典ポイントが加算されたことを遊技者に通知する処理を行う(ステップS2603)。すなわち、制御用RAM145に記憶された加算後のポイントを示すように、メイン液晶表示器5における特典対応画像50のポイントゲージ画像50bの表示態様を更新する。このポイントゲージ画像50bの更新は、図26に基づいて上述した通である。
ステップS2603の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶された演出特典ポイントの値がレベルアップ条件を満たしたか否かを判定する(ステップS2604)。具体的には、ステップS2602の処理で更新された演出特典ポイントが「100」以上となったか否かを判定する。ここで、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントがレベルアップ条件を満たしていないと判定された場合(ステップS2604:NO)、図43のステップS2700の選択可能楽曲更新処理に処理が進められる。
統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントの値がレベルアップ条件を満たしたと判定した場合(ステップS2604:YES)、制御用RAM145に記憶されているレベルを「1」加算した値に更新する(ステップS2605)。そして、制御用RAM145に記憶されている加算後のレベル情報に対応するレベルを示すように、メイン液晶表示器5における特典対応画像50のレベル表示画像の表示を更新する(ステップS2606)。
ステップS2606の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2602の処理によって更新された制御用RAM145における演出特典ポイントを「100」減算した値に更新する(ステップS2607)。具体的には、制御用ROM144には、レベルアップ条件を満たした場合に減算されるポイントを示す数値(本実施形態では「100))が記憶されており、統括CPU141は、ステップS2604の処理でレベルアップ条件が満たされたと判定した場合に減算ポイントを示す数値を制御用ROM144から読み出して、制御用RAM145に記憶されている演出特典ポイントを、その数値を減算した値に更新する。
ステップS2607の処理に続いて、統括CPU141は、演出特典ポイントが減算されたことを遊技者に通知する処理を行う(ステップS2608)。すなわち、制御用RAM145に記憶された減算後のポイントを示すように、メイン液晶表示器5における特典対応画像50のポイントゲージ画像50bの表示態様を更新する。このポイントゲージ画像50bの更新は、図26に基づいて上述した通である。そして、ステップS2608の処理を終えると、図43のステップS2700の選択可能楽曲更新処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による選択可能楽曲更新処理]
図50、51は、図43のステップS2700における選択可能楽曲更新処理の詳細フローチャートである。遊技者の所定の操作に基づいて、あるいは自動的に楽曲選択画面を表示する際には、この選択可能楽曲往診処理によって更新された情報に基づくは楽曲選択画面が表示される。
図50に示すように、統括CPU141は、まず、遊技が開始されたか否かを判定する(ステップS2701)。具体的には、例えば、客待ち状態における客待ち演出を実行しているときに演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、遊技が開始されたか否かを判定する。ここで、遊技が開始されていないと判定された場合(ステップS2701:NO)、図43のステップS2800の客待ち時メニュー処理に処理が進められる。
統括CPU141は、遊技が開始されたと判定した場合(ステップS2701:YES)、パスワードを用いた遊技開始操作が行われたか否かを判定する(ステップS2702)。すなわち、遊技者によって開始された遊技がフリー遊技であるか否かを判定する。具体的には、ステップS2701の処理で「YES」と判定する直前に、第1コード画像の表示に対するパスワード入力があったか否かに基づいて、パスワードを用いた遊技開始操作が行われたか否かを判定する。パスワード入力があった場合には、パスワードを用いた遊技開始操作が行われたと判定することができ、逆にパスワード入力がなかった場合には、フリー遊技が開始されたと判定することができる。
統括CPU141は、パスワードを用いた遊技開始操作が行われたと判定した場合(ステップS2702:YES)、その入力されたパスワードに応じて、楽曲選択画面において選択可能な旧曲情報を生成する(ステップS2703)。具体的には、入力されたパスワードを解析することによって、これから遊技を開始する遊技者が前回の遊技終了時に選択可能であった旧曲を特定し、その特定結果に基づいて、遊技者が選択可能な旧曲の種類を示す旧曲情報を生成して制御用RAM145に格納する。
ステップS2703の処理に続いて、統括CPU141は、RTC134から取得したRTC情報に基づいて現在の日時を特定し(ステップS2704)、現在の日時に基づいて、遊技者が選択可能な楽曲の種類を示す新曲情報を生成して制御用RAM145に格納する(ステップS2705)。例えば、現在の日時が7月30日の水曜日(14:00)であれば、当該日時は新曲Dが公開された後から新曲Eが公開されるまでの期間であるため、新曲A〜新曲Dまでの新曲が選択可能な新曲情報として制御用RAM145に格納される。なお、例示した日時は、新曲Dの発表許可状態の期間でもある。
このように、パスワードを用いた遊技開始操作が行われてから遊技が開始された場合には、遊技者の過去の遊技履歴(総演出特典ポイント)を反映した旧曲情報が生成される。このため、楽曲選択画面が表示された場合には、遊技者は、総演出特典ポイントに応じた数だけ旧曲を選択することが可能である。また、新曲情報は、遊技者の遊技履歴とは無関係に、新曲発表演出での新曲の発表状況に基づいて生成されるので、新曲に関しては、新たな新曲の初回新曲発表演出が行われる毎に、楽曲選択画面で選択可能な新曲が増えていくことになる。
一方、統括CPU141は、パスワードを用いた遊技開始操作が行われていないと判定した場合(ステップS2702:NO)、すなわちフリー遊技が開始された場合、ステップS2704の処理と同様に、現在の日時を特定する(ステップS2707)。
ステップS2707の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2303(図46参照)の処理と同様に、新曲全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2708)。
統括CPU141は、新曲全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2708:NO)、ステップS2705の処理と同様に、RTC134が示す現在の日時に基づいて、遊技者が選択可能な新曲の種類を示す新曲情報を生成して制御用RAM145に格納する(ステップS2709)。そして、ここでは、フリー遊技が開始されたと判定しているので、デフォルトの旧曲情報を生成して制御用RAM145に格納する(ステップS2710)。これにより、楽曲選択画面が表示される際には、遊技者が旧曲a〜cの3曲の旧曲しか選択できない楽曲選択画面が表示されることになる(図29〜図31参照)。
統括CPU141は、新曲全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2708:YES)、楽曲選択画面において全ての新曲を選択可能とするための新曲情報を生成して制御用RAM145に格納する(ステップS2711)。そして、統括CPU141は、新曲全曲開放状態という条件が満たされていることに応じて、楽曲選択画面において選択可能な旧曲の種類を示す旧曲情報を生成して制御用RAM145に格納する(ステップS2712)具体的には、総演出特典ポイントが「0」であったとしても、所定の総演出特典ポイント(例えば10000ポイント)を獲得した場合と同様の数だけ遊技者が旧曲を選択可能となるように(図38参照)、旧曲情報を生成して制御用RAM145に格納する。
ステップS2705の処理を実行した場合、ステップS2710の処理を実行した場合、又は、ステップS2712の処理を実行した場合、統括CPU141は、遊技が終了するか否かを判定する(ステップS2706)。具体的には、例えば、演出制御基板130から送信された客待ち演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、遊技が終了するか否かを判定する。ここで、遊技が終了すると判定された場合(ステップS2706:YES)、図43のステップS2800の客待ち時メニュー処理に処理が進められる。一方、統括CPU141は、遊技が終了しないと判定した場合(ステップS2706:NO)、図51に示す以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、遊技が終了していないと判定した場合(ステップS2706:NO)、遊技の進行に伴って、旧曲追加条件を満たしたか否かを判定する(ステップS2721)。具体的には、ステップS2605(図49参照)の処理で更新されたレベル情報が示すレベルが、新たな旧曲の選択を許可し得るレベルに達したか否かに基づいて、旧曲追加条件を満たしたか否かが判定される。
統括CPU141は、旧曲追加条件を満たしたと判定した場合(ステップS2721)、制御用RAM145に記憶されているレベル情報に基づいて、制御用RAM145に記憶されている旧曲情報を更新する(ステップS2722)。
なお、ステップS2721の処理およびステップS2722の処理は、フリー遊技者によるフリー遊技が行われる場合にも同様に行われるが、新曲全曲開放状態でフリー遊技が開始される場合、フリー遊技開始時から相当数の旧曲を選択できるように、旧曲の選択が優遇されている。このため、他の実施形態においては、フリー遊技者が全曲開放状態でフリー遊技を行う場合には、旧曲追加条件が満たされたとしても旧曲情報を更新しないといった制御を行うようにしてもよい。
ステップS2722の処理を実行した場合、又は、旧曲追加条件を満たしていないと判定した場合(ステップS2721:NO)、統括CPU141は、ステップS2302(図46参照)の処理と同様に、RTC134が示す現在の日時を特定する(ステップS2723)。
ステップS2723の処理に続いて、統括CPU141は、特定した現在の日時に基づいて、新曲追加条件を満たしたか否かを判定する(ステップS2724)。具体的には、特定した現在の日時と、図45に例示される公開管理テーブルとに基づいて、複数の発表許可日時のうちのいずれかの発表許可日時になったか否かに基づいて、新曲追加条件を満たしたか否かを判定する。
統括CPU141は、新曲追加条件を満たしたと判定した場合(ステップS2724:YES)、すなわち新たな新曲の発表許可状態となった場合、楽曲選択画面が表示された際にその新たな新曲が選択可能となるように、制御用RAM145に記憶されている新曲情報を更新する(ステップS2725)。
ステップS2725の処理を実行した場合、又は、新曲追加条件を満たしていないと判定した場合(ステップS2724:NO)、統括CPU141は、特定した現在の日時に基づいて、新曲全曲開放状態になったか否かを判定する(ステップS2726)。
統括CPU141は、新曲全曲開放状態になったと判定した場合(ステップS2726:YES)、ステップS2702の処理結果に基づいて、現在行われている遊技がフリー遊技であるか否かを判定する(ステップS2727)。ここで、現在行われている遊技がフリー遊技であると判定した場合(ステップS2727:YES)、ステップS2712(図50参照)の処理と同様に、制御用RAM145に記憶されている旧曲情報を更新する(ステップS2728)。
ステップS2728の処理が実行された場合、新曲全曲開放状態ではないと判定された場合(ステップS2726:NO)、または、現在行われている遊技がフリー遊技でないと判定された場合(ステップS2727:NO)、図43のステップS2800の客待ち時メニュー処理に処理が進められる。
[画像音曲制御基板140による客待ち時メニュー処理]
図52は、図43のステップS2800における客待ち時メニュー処理の詳細フローチャートである。図52に示すように、統括CPU141は、まず、演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2801)。統括CPU141は、客待ち演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2801:YES)、例えば所定のデモ画面をメイン液晶表示器5に表示させることによって、客待ち演出を開始する(ステップS2802)。
統括CPU141は、客待ち演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2801:NO)、又は、ステップS2802の処理を実行した場合、客待ち演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2803)。ここで、客待ち演出の実行中でないと判定された場合(ステップS2803:NO)、図43のステップS2900における画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、客待ち演出の実行中であると判定した場合(ステップS2803:YES)、演出制御基板130から送信された操作コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2804)。ここで、操作コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2804:NO)、図43のステップ2900における画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2804:YES)、当該操作コマンドが、メイン液晶表示器5において、楽曲選択画面の表示を指示するコマンドであるか否かを判定する(ステップS2805)。ここで、本実施形態においては、例えば客待ち演出の実行中において演出ボタン26が押下されると、メニュー画面が表示される。メニュー画面には、上述の楽曲選択画面の表示を選択する項目や、コード画像を表示する項目等が含まれており、演出キー27(例えば、選択項目の変更に用いられる)及び演出ボタン26(例えば、選択項目の決定に用いられる)による指示に応じて項目が選択され、項目に応じた処理が実行される。
統括CPU141は、受信した操作コマンドが楽曲選択画面の表示を指示するコマンドであると判定した場合(ステップS2805:YES)、図29に示すような楽曲選択画面を表示する(ステップS2808)。
統括CPU141は、受信した操作コマンドが楽曲選択画面の表示を指示するコマンドではないと判定した場合(ステップS2805:NO)、当該コマンドが、メイン液晶表示器5において、コード画像を表示するためのコマンドであるか否かを判定する(ステップS2806)。
統括CPU141は、受信した操作コマンドがコード画像を表示するためのコマンドであると判定した場合(ステップS2806:YES)、メイン液晶表示器5においてコード画像を表示する(ステップS2807)。ここで、「コード画像」には、上述したように、所定の遊技開始操作の際に生成される「第1コード画像」と、所定の遊技終了操作の際に生成される「第2コード画像」とがある。すなわち、第1コード画像の表示の選択を促す画面表示が行われている状況で操作コマンドを受信した場合には、受信した操作コマンドが第1コード画像を表示するためのコマンドであると判定される。同様に、第2コード画像の表示の選択を促す画面表示が行われている状況で操作コマンドを受信した場合には、受信した操作コマンドが第2コード画像を表示するためのコマンドであると判定される。このように、コード画像を表示する操作コマンドであると判定されて判定結果に応じたコード画像が表示されると客待ち時メニュー処理が終了し、図43のステップS2900の画像出力制御処理に処理が進められる。
一方、統括CPU141は、受信した操作コマンドが楽曲選択画面を表示するためのコマンドでも、コード画像を表示するためのコマンドでもないと判定した場合(ステップS2806:NO)、操作に応じた処理を実行する(ステップS2809)。例えば、客待ち演出の実行中に演出ボタン26の押下操作が行われた場合には、メニュー画面を表示する。また例えば、メニュー画面の表示中に演出ボタン26の押下操作が行われた場合には、選択項目に応じた処理を実行する。そして、統括CPU141は、ステップS2809の処理の後、客待ち時メニュー処理を終了し、図43のステップS2900の画像出力制御処理に移行する。
[本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態では、全ての新曲が発表されて、新曲全曲開放状態となれば、蓄積された演出特典ポイントのポイント数に関わらず、所定の演出特典ポイント(例えば10000ポイント)が蓄積されている状態と同等の数の旧曲を演出特典として、特にフリー遊技者に対して提供することができるため、フリー遊技者に対する遊技の興趣性を高めることができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、新曲全曲開放状態の条件が満たされれば、フリー遊技者に対して、その他の条件を課すことなく、所定のレベルに達した状態(所定の演出特典ポイントが蓄積された状態)と同等の数の旧曲を提供する構成として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、新曲全曲開放状態となった場合であっても、一定以上(例えば、1000ポイント以上)の演出特典ポイント(又はレベル)に達していなければ、所定のレベルに達した状態と同等の数の旧曲が提供されないようにしてもよい。また、新曲全曲開放状態となった後に、所定の演出特典ポイント(例えば、100ポイント)を獲得したことを条件として、所定数の旧曲を提供する構成としても構わない。
上記実施形態では、新曲全曲開放状態となれば、フリー遊技者に対して、所定数の演出特典(例えば、旧曲)が提供される構成として説明したが、本発明はこれに限定されず、所定の遊技開始操作を行う遊技者に対しても、新曲全曲開放状態となれば、所定の演出特典が提供される構成としてもよい。また、所定の遊技開始操作を行った遊技者にのみ、所定の演出特典が提供されるようにしてもよい。
上記実施形態では、新曲全曲開放状態となれば、演出特典ポイントを付与することなく、また現在の演出特典ポイントに関わらず、所定の演出特典が提供される構成として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、新曲全曲開放状態となれば、一定の演出特典ポイントを付与しつつ、所定の演出特典を提供するようにしてもよい。
上記実施形態では、RTC情報に基づいて、新曲全曲開放状態になれば、フリー遊技者に対して、演出特典が優遇されるとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、RTC情報に基づいて、特定期間であると判定されれば、全遊技者に対して通常期間においては提供されない演出特典が特別に優遇される構成であっても構わない。つまり、特定期間が開始されれば通常期間では提供されない演出特典が全遊技者に対して特別に提供され、特定期間が終了すれば当該演出特典の提供が終了する。具体的には、クリスマスやハロウィーン等の行事に対応する通常期間とは異なる特定期間になれば、通常期間においては提供されない行事に対応する演出特典(例えば演出のキャラクターの服装が行事に対応したコスチュームに変化する等)が提供される構成である。なお、かかる構成を採用する場合、特定期間の演出特典が特定の遊技者、例えばパスワード入力を行って遊技を行う遊技者等にのみ優遇されるようにしてもよい。
上記実施形態では、第2特別図柄判定にのみ、小当たりが振り分けられた構成を示したが、本発明はこれん限定されず、第1特別図柄判定においても小当たり判定が行われる構成であってもよい。かかる構成を採用する場合は、遊技領域10の左側領域に対応する遊技盤2上に新たにゲートを設け必要がある。
上記実施形態では、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機1を例にして説明したが、本発明はこれに限定されず、特別図柄判定のみによって大当たりが確定する1種タイプの遊技機であったり、特別図柄判定によって大当たりが判定されない2種タイプの遊技機を採用しても構わない。
上記実施形態では、インターネットで接続可能な遊技システムを構築し、インターネットを介して接続可能な管理サーバ71に、遊技履歴を記憶させる構成を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、データの記憶を可能とした記憶装置と、各パチンコ遊技機1とを、データの送受信を可能とした通信ケーブルを介して接続し、各パチンコ遊技機1で行われた遊技履歴が、インターネットを介することなく、記憶装置に記憶される構成であっても構わない。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係るパチンコ遊技機の構成と作用効果]
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、以下のような構成であっても構わない。
一実施形態に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(S3)を備える遊技機であって、時間を計時する計時手段(134)と、遊技者に演出特典を提供するためのポイントに対応する情報を記憶する記憶手段(145)と、前記特別遊技判定に関連して、前記記憶手段に記憶されている前記情報を更新する更新手段(S2700)と、前記記憶手段に記憶されている前記情報が第1条件を満たすことにより演出特典を提供可能な特典提供手段(S2800)と、を備え、前記特典提供手段は、前記計時手段によって計時された時間が第2条件を満たしている場合には、前記記憶手段に記憶されている前記情報に関わらず、前記第1条件を満たしている場合と同等の演出特典を提供可能である。
かかる構成によれば、通常、ポイントに対応する情報が第1条件を満たすことにより提供される演出特典を、計時手段によって計時される時間が第2条件を満たすと、第1条件が満たされているか否かに関わらず、当該第1条件を満たしている場合と同等の演出特典を提供できるため、遊技者が取得するポイントに対応する情報の大小の如何を問わず、演出特典を用いた遊技の興趣性を高めることができる。
1 パチンコ遊技機
5 メイン液晶表示器
51 新曲画像
52 旧曲画像
100 遊技制御基板
130 演出制御基板
131 サブCPU
133 サブRAM
134 RTC
140 画像音響制御基板
141 統括CPU
145 制御用RAM

本発明に係る遊技機は、始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段を備える遊技機であって、時間を計時する計時手段と、遊技者に演出特典を提供するためのポイントに対応する情報を記憶する記憶手段と、前記特別遊技判定に関連して、前記記憶手段に記憶されている前記情報を更新する更新手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報が第1条件を満たすことにより演出特典を提供可能な特典提供手段と、を備え、前記特典提供手段は、前記計時手段によって計時された時間が第2条件を満たしている場合には、前記記憶手段に記憶されている前記情報に関わらず、前記第1条件を満たしている場合に提供される演出特典共通する演出特典を提供可能である。

Claims (1)

  1. 始動条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段を備える遊技機であって、
    時間を計時する計時手段と、
    遊技者に演出特典を提供するためのポイントに対応する情報を記憶する記憶手段と、
    前記特別遊技判定に関連して、前記記憶手段に記憶されている前記情報を更新する更新手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記情報が第1条件を満たすことにより演出特典を提供可能な特典提供手段と、を備え、
    前記特典提供手段は、
    前記計時手段によって計時された時間が第2条件を満たしている場合には、前記記憶手段に記憶されている前記情報に関わらず、前記第1条件を満たしている場合と同等の演出特典を提供可能であることを特徴とする遊技機。

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