以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、隣接して設置された図示しないカード貸出ユニットを通信接続されており、遊技者が所有するカード(所謂プリペイドカードや会員カード等)をカード貸出ユニットに挿入し、パチンコ遊技機1に設けられた図示しない貸出ボタンを操作することによって、その操作に応じた貸出要求信号がカード貸出ユニットからパチンコ遊技機1に送信され、この貸出要求信号を受信したパチンコ遊技機1は、後述する払出制御基板により所定数の遊技球を皿28に払い出され、この払い出された遊技球を使用して遊技者は遊技を開始する。
なお、パチンコ遊技機1には、大当たり遊技が終了する際に、遊技者にカードの返却を促すためのカード返却促進表示を行う。このカード返却促進表示を行う目的はカードの盗難防止、返却忘れ防止であって、大当たり遊技が終了する際にカード返却促進表示を行うのは、大当たり遊技が終了した後も遊技を継続する場合、遊技者は大当たり遊技によって多量の遊技球を獲得しているため、カードを使用して遊技を行う必要が無くなるからである。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
また、皿28と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、皿28の下面の一部が開口されて、皿28に溜まった遊技球が皿28の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜める上皿と、賞球を溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中(大当たり遊技中)に右打ちを行うことで、特別遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
遊技盤2の裏面側には、所定帯域における所定電界強度以上の電磁波を検知するための電波検知センサ(図示なし)、および、所定強度以上の磁力を検知するための磁気センサ(図示なし)が設けられている。これらのセンサの配置位置は、例えば、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、特定入賞口19等、各種入賞口の近傍位置や、遊技盤面上に設けられたセンタ飾り、可動役物等の各種役物の裏面側である。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図3に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図2は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図3は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図3における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。
本実施形態では、第1特別遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊技が設けられている。
長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実行される8R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技との2種類の長当たり遊技が設けられている。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口13を複数の遊技球が入球可能に長開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
短当たり遊技は、大入賞口13を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過するまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する短開放ラウンド遊技を規定回数(例えば15回)実行する15R短当たり遊技である。なお、規定回数は、複数であれば15回に限定されるものではない。また、短開放ラウンド遊技は、大入賞口13を遊技球が入球困難に短開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
一方、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材90を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図3に示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスライド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口92が閉塞される。
そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。すなわち、2種大当たりが発生した場合、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される。具体的には、特定領域9を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞口13を長開放する7回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、又は大入賞口13を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち、1回の小当たり遊技と7回の長開放ラウンド遊技とを含む計8Rの特別遊技、又は1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの特別遊技が実行される。
このように、1種大当たりによる特別遊技では大入賞口13のみを開放するラウンド遊技から構成される第1特別遊技が実行されるのに対して、2種大当たりによる特別遊技では特定領域9を開放する小当たり遊技と大入賞口13を開放するラウンド遊技とから構成される第2特別遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続いて大入賞口13が開放されることはないため、第2特別遊技は小当たり遊技のみの1Rで終了することになる。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示器41に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第1特別遊技終了後に50%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%については「通常遊技状態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
本実施形態では、第1特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、7回の長開放ラウンド遊技が行われた後に通常遊技状態となる時短無し7R当たりが設けられており、1種大当たりの50%がこの時短無し7R当たりとなる。また、第1特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、4回の長開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる時短付き8R当たり、15回の短開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる突然時短当たりの2種類が設けられており、1種大当たりの50%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たりが発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ特別遊技中でないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第2特別遊技終了後に70%の割合で「時短遊技状態」が継続される一方で、残りの30%については「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
本実施形態では、第2特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、1回の小当たり遊技と7回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に通常遊技状態となる時短無し8R当たりが設けられており、2種大当たりの30%がこの時短無し8R当たりとなる。また、第2特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き15R当たり、1回の小当たり遊技と7回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き8R当たりの2種類が設けられており、2種大当たりの70%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合にも、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、ロゴ役物7、スピーカ24、及び枠ランプ25が設けられている。サブ液晶表示装置6とロゴ役物7とにより、可動役物を構成している。この可能役物は後述のように大当たり確定演出を行うための役物として機能する。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置5の上方に設けられている。サブ液晶表示装置6としては、メイン液晶表示装置5に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置5で行われる演出に対する公演告知演出に使用される。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物7は、サブ液晶表示装置6に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置6に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置6において公演告知演出が行われるのに先立って振動するように動作する。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ25は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[パチンコ遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、図5〜図10を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われる演出の主な特徴について説明する。
図5は、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの模式図である。図5に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述したパチンコ遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることができる。後に詳述するが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
図6は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる演出の流れについて説明するための画面図である。例えば「通常遊技状態」のときに第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が行われた場合、メイン液晶表示装置5の表示画面には、第1特別図柄表示器41に特別図柄が表示されるのに伴って装飾図柄が変動表示された後に、第1特別図柄表示器41に判定図柄が停止表示されるタイミングで第1特別図柄判定の結果を示す装飾図柄が停止表示される(図6(A)参照)。
[通常演出モードの画面構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技に係る演出モードとして、特別図柄の変動表示に伴って実行される変動演出や大当たり中演出等の遊技演出が主体となる通常演出モード、および、予め定められた日時になると、これらの遊技演出とは別に実行される特別演出が主体となる特別演出モードから構成されている。この遊技演出は通常演出に相当する。
本実施形態の特別演出は、例えば歌手グループの歌唱ステージである楽曲公演演出を行う(例えば5分間)というものである。また、楽曲公演演出に先立って特別演出として公演告知演出(例えば1分間)が行われるものである。そして、全曲開放状態においては楽曲公演演出の終了後に続けて特別演出として次回行われる楽曲公演演出の告知を行う次回公演告知演出(例えば5秒間)が行われるものである。なお、この次回公演告知演出は、楽曲公演演出の一環として実行される演出であり、図10を用いて後述する。
特別演出が実行される期間が特別演出モードであり、公演告知演出および楽曲公演演出(次回公演告知演出を含む場合もある)が特別演出に相当する。
図6は、通常演出モードと特別演出モードにおける画面構成を示す図である。
図6(A)は通常演出モードおける画面構成を示す図である。
図6(A)に示すように、通常演出モードでは、遊技演出でのメイン液晶表示装置5の表示画面114aには、背景P11、装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。そして、この遊技演出画像を用いて、抽選の結果による遊技の進行に基づいて予め定められた演出時間を伴って順次行われる遊技演出を行う。この遊技演出においては、大当たりの期待度が高いことを示唆する予告である大当たり予告や、大当たりが確定したことを示唆する大当たり確定演出が実行される。
背景P11は、画面全体にわたって形成される。そして、背景P11は、他の要素画像の背後の光景や表示画面114aの枠などを構成する。装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などは、この背景P11に重ねて表示される。
装飾図柄P12は、3つの図柄により構成される。各図柄には、例えば「1」〜「9」の1桁の数字が可変表示される。装飾図柄の変動時には、例えば、各図柄の数値が上から下へ循環的に順送りされ、表示画面114a上でスクロールするような表示が行われる。そして、停止図柄において各図柄の数値が確定し、この数値の組み合わせにより特別図柄抽選の抽選結果が提示される。通常、同じ数字が3つ揃うような停止図柄が当たりを表す図柄とされる。
そして、遊技演出の装飾図柄P12は、図6(A)に示すように、数字に装飾を施したり、数字に歌手グループのメンバーの顔画像を併せて表示したりする。なお、図示の例では各図柄において数字を表示したが、数字以外の文字や記号、マークなど種々の図柄を表示しても良い。
保留球表示P13は、例えば4つのマークによって構成される。各マークは、保留数の数に応じて増減する。例えば保留数が一つであれば1つのマークを表示し、保留数が4つあれば4つのマークを表示する。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機1のテーマが歌手グループであるため、遊技演出の保留球表示P13は、記録ディスクをモチーフにしたマークによって構成している。
キャラクタP14は、表示画面114aにおいて動作することで、遊技者に対して情報を提供したりする。本実施形態では、歌手グループのファンを模した画像をキャラクタP14として表示している。
また、本実施形態では、キャラクタP14と保留球表示P13とを用いて、例えば抽選結果の予告演出としての事前判定処理の結果を表示する。例えば、キャラクタP14がハートを投げるように動作する。さらに、一定の条件下で、投げられた「ハート」が保留球表示P13を構成する特定のマークにキャッチされるようにする。このように、「ハート」と供に表示される特定のマークの保留球の抽選結果は、例えば大当りになる可能性が高いといった示唆を行うようにしている。
アイテムP15は、一定の条件の下、表示画面114aに表示する画像である。本実施形態では、例えば、アイテムP15を出現させることによって、例えば現在の図柄変動における抽選結果の大当たりの信頼度などの示唆を行う。
[特別演出モードの画面構成]
図6(B)は特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出おける画面構成を示す図であり、図6(C)は特別演出モードで実行される特別演出である楽曲公演演出おける画面構成を示す図である。
図6(B)および図6(C)に示すように、特別演出モードでの表示画面114aには、背景P21、装飾図柄P22および保留球表示P23などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。そして、特別演出モードにおいては遊技演出画像を用いて遊技演出を行う。
さらに、特別演出モードでの表示画面114aには、公演告知演出画像P47および楽曲公演演出画像P48の要素画像によって構成される特別演出データである特別演出画像を表示する。そして、特別演出モードではこの特別演出画像を用いて特別演出を行う。
また、特別演出モードでは、特別演出画像を表示する領域(以下、「上部領域」と呼ぶ)と、遊技演出画像を表示する領域(以下、「下部領域」と呼ぶ)とに表示画面114aの領域が分割された領域分割画面を画像表示部114に表示する。なお、本実施形態では、下部領域A2は、上部領域A1よりも面積が小さくなるようにしている。
そして、特別演出モードでは、図6(B)および図6(C)に示すように、領域分割画面に、上部領域A1に特別演出画像を、下部領域A2に遊技演出画像をそれぞれ表示することで、特別演出画像と遊技演出画像とを表示画面114aに同時に表示させる。
背景P21は、図6(B)および図6(C)に示すように、画面全体にわたって形成される。背景P21は、上部領域A1と下部領域A2とにそれぞれ表示されて背後の光景を構成する。また、背景P21は、領域分割画面における上部領域A1と下部領域A2との境を表示する画像も構成する。
装飾図柄P22は、図6(B)に示すように、下部領域A2に表示される。装飾図柄P22は、遊技演出の装飾図柄P12よりも小さく表示される。また、特別演出モードにおける装飾図柄P22は、遊技演出の装飾図柄P12よりも簡略化している。本実施形態では、装飾図柄P22は、複数のドットの集合によって構成されるドット表示によって表現する。このように、特別演出モードの装飾図柄P22は、通常演出モードの装飾図柄P12とは異なり、数字の装飾やキャラクタ画像の表示を伴わない単純な表示によって構成している。
保留球表示P23は、図6(B)に示すように、下部領域A2に表示される。保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13よりも小さく表示される。また、保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13よりも簡略化している。例えば、保留球表示P23は、通常演出モードの保留球表示P13とは異なって、装飾が施されない単純な円によって構成している。
本実施形態では、下部領域A2は、上部領域A1よりも領域面積が小さくなるように設定している。これに伴って、装飾図柄P22や保留球表示P23の表示も比較的に小さくなる。そこで、本実施形態では、小さく表示される装飾図柄P22や保留球表示P23が遊技者にとって認識し易くなるように、装飾図柄P22や保留球表示P23の表示を複雑にせず簡略化している。
なお、特別演出モードでは、通常演出モードにおいて表示していたキャラクタP14やアイテムP15の表示を禁止している。特別演出モードでは、下部領域A2は、上部領域A1よりも領域面積を小さく設定している。そこで、本実施形態では、遊技者にとって重要な情報であるかの優先度に基づき、通常演出モードにおいて表示画面114aに表示される遊技演出画像を構成する要素画像のうち一部の情報だけを表示するようにしている。
例えば、装飾図柄P22などは、遊技における抽選の結果そのものを表示するものであり遊技者にとって重要な情報である。また、保留球表示P23は、保留された抽選の数を報知する情報であり遊技者にとって優先度が高いと考えられる。一方で、例えばキャラクタP14などは、抽選結果そのものを表示する装飾図柄P22と比較した場合に遊技者にとっての重要な情報としての優先度が低い。そして、本実施形態では、この特別演出においては、遊技演出画像のうち優先度がより高い装飾図柄P22および保留球表示P23だけを表示するようにしている。
公演告知演出画像P47は、図6(B)に示すように、特別演出モードにおける公演告知演出の演出画像である。そして、公演告知演出画像P47は、上部領域A1に表示する。公演告知演出画像P47は、公演する楽曲名(図では「初冬のメモリー」)を表示するとともに、公演告知演出を開始するまでの残り時間(図の例では「48秒」)を表示する。
公演告知演出画像P47を用いた公演告知演出を行うことで、遊技を行っている遊技者に対して、抽選の結果に従って進行する遊技とは別の特別な演出が行われることを予め知ることができる。また、遊技が行われていないパチンコ遊技機1においては、公演告知演出によって、そのパチンコ遊技機1に遊技者を呼び込むことも期待できる。
楽曲公演演出画像P48は、図6(C)に示すように、特別演出モードの楽曲公演演出の演出画像である。楽曲公演演出画像P48は、上部領域A1に表示する。本実施形態では、楽曲公演演出画像P48は、歌手グループによる歌唱ステージによって構成される画像である。なお、この楽曲公演演出画像P48の表示に同期して、スピーカ24(図1参照)からは楽曲が流される。
また図6(C)の楽曲公演演出画像P48の右下には常時、楽曲公演演出が終了するまでの残時間がカウントダウン表示されており、遊技者は楽曲公演演出を楽しみながらも、楽曲公演演出が終了するまでの残り時間を認識することができる。
この公演告知演出において表示される60秒間のカウントダウン表示は、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第3の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
このように、通常演出モードでは、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表示装置5やスピーカ24、枠ランプ25等を用いた通常演出が実行される。ここで、通常演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、特別遊技に伴う当たり演出の両方を含むものである。なお、この通常演出モードの画像は、通常演出のみが行われているときには、本実施形態では、全体領域に表示される。
一方、パチンコ遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理が行われており、電源投入から第1設定時間(本実施形態では約59分)が経過した後に、楽曲公演演出(図6(C)参照)に先立って、楽曲公演演出が行われることを予告する公演告知演出が実行される。この公演告知演出は、楽曲公演演出と演出内容が関連するものであって、本実施形態では、楽曲公演演出で再生される新曲のドキュメント映像のムービーを再生する演出である。加えて、本実施形態における公演告知演出では、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示される(図6(B)参照)。この公演告知演出の画像は、本実施形態では、全体領域のうちの一部の領域である上部領域A1に表示される。なお、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示は、サブ液晶表示装置6においても行われる(図9(C)参照)。
なお、本実施形態では、公演告知演出が新曲のドキュメント映像のムービー再生によって実現される場合について説明するが、公演告知演出は、楽曲公演演出と内容が関連するものであれば、例えば楽曲公演演出の演出内容を示唆する演出として、新曲を歌うメンバーが楽屋で準備している風景を撮影したムービーを再生する演出などの他の演出であってもよい。
次に、電源投入から第2設定時間(本実施形態では1時間)が経過したタイミングで、未公演コンテンツとしての新曲を公演する楽曲公演演出(本実施形態では新曲のムービー再生)が開始される(図6(C)参照)。この楽曲公演演出は、公演告知演出とは異なり、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第2設定時間が経過すると強制的に開始される。このため、島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることで、これらのパチンコ遊技機1において同時に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
ところで、特別演出モードにおいて実行される特別演出である公演告知演出及び楽曲公演演出は、遊技球を用いた遊技とは無関係に行われる演出であるが、公演告知演出及び楽曲公演演出が行われている間も遊技球を用いた遊技が継続されるため、この遊技に対する通常演出を公演告知演出又は楽曲公演演出と並行させる必要がある。このため、パチンコ遊技機1では、公演告知演出が開始されてからそれに続く楽曲公演演出が終了するまでの間、上部領域A1を用いて公演告知演出と楽曲公演演出とが行われる一方で、メイン液晶表示装置5の表示画面の下部領域A2を用いて通常演出が行われる(図6(B)及び(C)参照)。
このように、公演告知演出の画像が表示されていたのと同じ上部領域A1に楽曲公演演出の画像が表示されるのに対して、通常演出の画像は、公演告知演出が開始されるまでは全体領域に表示される一方で、公演告知演出が開始されて以降は上部領域A1の下方に位置する下部領域A2に表示される。なお、本実施形態では、公演告知演出及び楽曲公演演出を際立たせるために、下部領域A2には、通常演出の装飾図柄等がドット表示される。
また特別演出モードにおいては、公演告知演出中又は楽曲公演演出中に通常演出モードとは異なる特別演出モード特有の大当たり予告や大当たり確定演出が実行される。
楽曲公演演出が終了すると、通常演出モードに移行され、下部領域A2を用いて通常演出が行われていた状態から、全体領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る。そして、楽曲公演演出が行われた後の通常演出モードにおける通常演出では、楽曲公演演出で公演された新曲に基づく演出が行われることになる。すなわち、楽曲公演演出開始前の通常演出では使用されていなかった新曲に関する演出データが、楽曲公演演出が実行されたことで使用可能となる。
なお、楽曲公演演出は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときにだけ実行される訳ではなく、本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過する毎に実行される。すなわち、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときに例えば新曲Aである「初冬のメモリー」の楽曲公演演出が実行された場合、1時間おきに、新曲Aである「初冬のメモリー」の楽曲公演演出が行われる。また、1つの新曲に対する楽曲公演演出は、その新曲の初回の楽曲公演演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では、他の新曲の楽曲公演演出が1時間おきに実行される。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このような処理が繰り返されることによって、約3ヶ月間にわたって全12曲の新曲に対する楽曲公演演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えて行く。
なお、以下の説明では、メイン液晶表示装置5の表示画面における全体領域を単に「全体領域」と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における上部領域A1を単に「上部領域A1」と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における下部領域A2を単に「下部領域A2」と呼ぶものとする。
図7は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている特別演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。
公演告知演出の開始時間から楽曲公演演出の開始時間までの間に、全体領域に特別図柄判定の結果として装飾図柄が停止表示された場合、この特別図柄判定の次の特別図柄判定の実行に伴って装飾図柄の変動表示を開始する際に通常演出の表示態様を下部領域A2におけるドット表示に切り替えるようにすれば、通常演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することができる。これに対して、遊技球を用いた遊技に対して必要な情報を適切に報知しなければ、公演告知演出及び楽曲公演演出が遊技の妨げになってしまうそれがある。
このため、例えば図7(A)に例示されるように、公演告知演出中または楽曲公演演出中に大当たりが発生して遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合には、通常演出データである遊技演出画像であるオープニング画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)をオープニング画像に重畳するように縮小表示することとしている。
また、例えば図7(B)に例示されるように、大当たり中であり、かつ公演告知演出中または楽曲公演演出中に、時短にするか否かの演出である「チャレンジチャンス」が行われるラウンドにおいて、遊技者に「チャレンジチャンス」が行われることの報知を行う必要があるような場合には、遊技演出画像であるチャレンジチャンス画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)をP48チャレンジチャンス画像に重畳するように縮小表示することとしている。
また、例えば図7(C)に例示されるように、大当たり中であり、かつ公演告知演出中または楽曲公演演出中に、時短状態にすることが決定されたことを報知する演出が行われるラウンドにおいて、遊技者に時短状態が決定されたことの報知を行う必要があるような場合には、遊技演出画像である時短状態決定画像を、下部領域A2におけるドット表示ではなく、全体領域において表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48(又は公演告知演出画像P47)を時短状態決定画像に重畳するように縮小表示することとしている。
なお、図7(A)〜(C)では、縮小表示されている楽曲公演演出画像P48においても、楽曲公演演出が終了するまでの楽曲公演演出残時間がカウントダウン表示されている。
図8は、パチンコ遊技機1で行われる楽曲公演演出の流れの一例について説明するための説明図である。なお、楽曲公演演出の流れを分かり易く示すために、図8においては、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源を投入した場合の時刻が示されている。また、説明の便宜上、楽曲公演演出に先立って実行される公演告知演出の図示を省略している。
図8(A)に示されるように、パチンコ遊技機1が例えば11/23の土曜日にパチンコホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、デフォルトの通常演出が行われる。例えば、楽曲公演演出が1回も行われていない状態でメイン液晶表示装置5に表示される背景画像として、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2種類の背景画像が予め記憶されており、新曲Aである「初冬のメモリー」の初回楽曲公演演出が実行されるまでは、メイン液晶表示装置5に第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像のどちらか一方が表示される。
そして、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した11/30の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、特別演出モードにおいて新曲A(「初冬のメモリー」)の初回楽曲公演演出が実行される(図8(B)参照)。図8(B)には、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源が投入されているため、正午ちょうどに新曲Aの初回楽曲公演演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が実行される例が示されている。
新曲Aの初回楽曲公演演出が実行されると、通常演出モードにおいて新曲Aに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2つの背景画像しか使用できなかったのが、楽曲公演演出で再生される新曲Aのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲A背景画像が新たに使用可能となる。この新曲A背景画像は、新曲Aの楽曲公演演出が行われる1週間は、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置5に表示されることになる。
続いて、新曲Aの初回楽曲公演演出が実行されてから1週間が経過した12/7の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、特別演出モードにおいて新曲Bである「冬のバケーション」の初回楽曲公演演出が実行される(図8(C)参照)。
新曲Bである「冬のバケーション」の初回楽曲公演演出が実行されると、通常演出モードにおいて新曲Bに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像、第2デフォルト背景画像、及び新曲A背景画像の3つの背景画像が使用可能であったのが、第1デフォルト背景画像が使用できなくなり、代わりに、楽曲公演演出で再生される新曲Bのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲B背景画像が新たに使用可能となる。この新曲B背景画像は、新曲Bの楽曲公演演出が行われる1週間は、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置5に表示されることになる。
このように、各新曲の初回楽曲公演演出が実行される毎に使用可能な背景画像が増えて行き、且つ最新の新曲に関する背景画像が最も高い割合でメイン液晶表示装置5に表示される。
なお、図8に例示された楽曲公演演出のスケジュールは一例であって、パチンコ遊技機1の導入初日に新曲Aの初回楽曲公演演出を行ったり、同じ新曲の楽曲公演演出が実行される時間間隔を1時間以外の時間や一定でない時間にしたりするといった変更を行ってもよい。
図9は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図である。例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる11/30の土曜日の前日には、図9(A)に例示されるように、初回楽曲公演演出日までの残り日数を告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる11/30の土曜において、初回楽曲公演演出が開始されるまでに、図9(B)に例示されるように、初回楽曲公演演出が本日行われることを告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの楽曲公演演出の開始時間までの残り時間が所定時間未満となった場合には、図9(C)に例示されるように、サブ液晶表示装置6に残り時間をカウントダウン表示させる告知演出画像P49により告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が終了する際には、1週間後に次の新曲Bの初回楽曲公演演出が行われることを告知する告知演出画像P49をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が行われる。
このように、サブ液晶表示装置6では、楽曲公演演出に関する様々な告知演出が実行される。
図10は、全ての新曲が公演された後にパチンコ遊技機1で行われる、全曲開放状態における楽曲公演演出の流れについて説明するための説明図である。図8(D)に示されるように12曲目の新曲Lの初回楽曲公演演出が行われると、その日から1週間が経過した2/22の土曜日からは、1時間毎に行われる楽曲公演演出で公演される新曲の種類が順次変化していく(図10参照)。そして、図10(A)〜(D)に例示されるように、2/22の土曜日には電源投入から1時間が経過したときに新曲Aの楽曲公演演出が行われるのに対して、2/23の日曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの楽曲公演演出が行われ、2/24の月曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの楽曲公演演出が行われるというように、同じ時間帯であっても、日によって公演される新曲の種類が変化する。
このため、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Lの1週間の楽曲公演演出が完了するまでは毎週遊技しなければ楽しむことができなかった全曲の楽曲公演演出を、1日で楽しむことができる。
また、2/22の土曜日の新曲Aからは楽曲公演演出が終了すると、続いて次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出を告知するための次回公演告知演出が楽曲公演演出の一環をして実行されるようになる。
この次回公演告知演出は、図10(A)を例に挙げて説明すると、10:00に新曲Aの楽曲公演演出が開始されこの楽曲公演演出が終了すると、続いて次回は新曲Bの楽曲公演演出が行われることを告知する次回公演告知演出を実行する。そして、11:00に新曲Bの楽曲公演演出が開始されこの楽曲公演演出が終了すると、続けて次回は新曲Cの楽曲公演演出が行われることを告知する次回公演告知演出を実行する。このように次回公演告知演出が実行されるようになる。
また、同じ時間帯であっても日によって公演される新曲の種類が変化するので、ある時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な種類の新曲の楽曲公演演出を楽しむことができる。
以下、上述したような通常演出、公演告知演出、楽曲公演演出、及び告知演出の実行を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図11に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることでV入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
さらに遊技制御基板100には、所定帯域における所定電界強度以上の電磁波を検知するための図示しない電波検知センサが接続されているとともに、所定強度以上の磁力を検知するための図示しない磁気センサが接続されており、メインCPU100はこれらセンサの検知状況に応じて、エラー出力処理を実行する。なお、エラー出力処理は、メイン液晶表示装置5においてエラー表示させるためのエラー表示処理および音声出力によるエラー音出力処理、そして、外部の管理コンピュータ等の設備機器に対して信号出力を行うエラー信号出力処理とからなる。
そして、メインCPU100は第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118における遊技球の検知状況を確認し、例えば、1分間に所定数以上の遊技球が検知された場合や、閉鎖中の入賞口において遊技球の検知が発生した場合等において、不正入賞が発生したと判定することによって、前述したエラー出力処理を実行する。
[演出制御基板130の構成]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC134は、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されているときにはこの電力によって計時動作し、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されていないときにはパチンコ遊技機1に内蔵されている不図示のコンデンサ等から構成されるバックアップ電源から供給される電力によって計時動作する。
このため、RTC134は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することができる。
なお、バックアップ電源に替えて内蔵電池を設けて、RTC134をこの内蔵電池から供給される電力によって動作させるようにしてもよい。
内蔵電池に替えることによって、バックアップ電源に比べて蓄積可能な放電容量を大きくするとこができるため、RTC134は内蔵電池単独でも十分な寿命を維持することが可能である。
この場合であっても、RTC134はパチンコ機1の電源が供給されているときは、島電源供給装置500から供給されている電力により計測動作し、パチンコ機の電源が供給されていないときは、内蔵電池により計測動作するようにすることによって、内蔵電池のみを計測動作電源としたときに比べて寿命を延ばすことが可能となるとともに、パチンコ機1に電源が供給されている間はパチンコ機1に電源が供給されていない間に比べて計測動作が安定するため、計時のズレが少なくなる。
後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141(図12参照)は、このRTC134から現在の日付及び時刻を示す情報(以下「RTC情報」という。)を取得して、上述した公演告知演出や楽曲公演演出等を制御する。このRTC134は計時手段に相当する。
演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。なお、上述した公演告知演出や楽曲公演演出の演出内容の設定は、本実施形態では、演出制御基板130ではなく画像音響制御基板140において行われる。
[ランプ制御基板150の構成]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、枠ランプ25やロゴ役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ25やロゴ役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み出して、枠ランプ25やロゴ役物7の発光素子の発光を制御する。また、ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、ロゴ役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図12は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。このディスプレイリストを作成する処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル(図37参照)等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、通常演出、公演告知演出、楽曲公演演出、告知演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
このCGROM148には、楽曲公演演出及び公演告知演出を行うためのデータとして、楽曲公演演出用ムービーデータ及び公演告知演出用ムービーデータがそれぞれの新曲に対して個別に記憶されている。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの新曲の公演告知演出及び楽曲公演演出の実行が指示されたかを特定し、特定した新曲の公演告知演出用ムービーデータ及び楽曲公演演出用ムービーデータをCGROM148から読み出して再生する。
また、CGROM148には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、通常演出データ及び特別演出データを記憶している。通常演出データは、楽曲公演演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデフォルトデータであり、第1デフォルト背景画像や第2デフォルト背景画像の画像データがこれに該当する。これに対して、特別演出データは、初回の楽曲公演演出行われることではじめて使用可能になるスプライトデータ(例えば新曲A背景画像や新曲B背景画像の画像データ)であり、それぞれの新曲に対して個別に記憶されている。この特別演出データは、楽曲公演演出用ムービーデータを構成する画像データを編集する形で予め生成されたものである。
なお、本実施形態では、新たに使用可能となった特別演出データを用いた通常演出の出現率をできるだけ高くするために、使用可能な特別演出データが増える毎に通常演出データを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させていき、通常演出データを用いた通常演出の出現率が最終的にゼロとなるように、新曲の初回楽曲公演演出が行われる毎にディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択が実行される。この特別選択については、後に詳述する。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて通常演出データ又は特別演出データをCGROM148から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。初回楽曲公演演出が1度も行われていないときには、特別演出データが読み出されることはないため、通常演出データを用いた描画処理が行われて、例えばデフォルトの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。これに対して、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出が行われると、新曲Aに対する特別演出データが読み出されるようになり、この特別演出データを用いた描画処理が行われて、例えば新曲Aの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示されるようになる。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲の初回楽曲公演演出の実行を契機として、当該新曲の特別演出データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッファ1493は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示装置5に縮小表示される遊技演出画像(図7参照)および、メイン液晶表示装置5に縮小表示される特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を描画するための描画用フレームバッファである。メイン液晶用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フレームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又はサブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[VDP142の描画処理]
次に、図13〜図15を参照しつつ、VDP142によって実行される描画処理とメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示される画像とについて説明する。
図13は、通常演出モード時の描画処理である描画処理1について説明するための説明図である。上述した公演告知演出及び楽曲公演演出を行わないときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理1がフレーム単位で実行される。すなわち、図13に例示されるように、VDP142は、例えば、装飾図柄及びキャラクタを示す第1画像と、装飾図柄等の背景を示す背景画像としての第2画像と、文字画像としての第3画像とをCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、Zバッファ法などを用いてこれらの画像を合成した遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
なお、縮小画像用フレームバッファ1494は、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出中や楽曲公演演出中において特定の条件下で遊技演出画像を縮小表示する必要があるとき、および、遊技演出画像による演出中において特定の条件下で公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示する必要があるとき、および、公演告知演出中や楽曲公演演出中において特定の条件下で遊技演出画像を全体領域で表示させ、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示する必要があるとき、に使用されるフレームバッファであるため、公演告知演出又は楽曲公演演出が行われていない通常演出モードのときには使用されない。
このため、公演告知演出や楽曲公演演出が行われていない通常演出モードでは、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した遊技演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画像がメイン液晶表示装置5に出力されている間に、次のフレームの遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたサブ液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、楽曲公演演出に関する告知演出画像をCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、この告知演出画像と、初回の楽曲公演演出が実行される日までの残り日数や楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間を示す文字画像とをZバッファ法などを用いてサブ液晶用フレームバッファ1496に合成描画する。そして、合成描画した告知演出画像P49を所定の表示タイミングでRGB信号としてサブ液晶表示装置6に出力する。
なお、描画処理を効率良く実行するために、描画処理で頻繁に使用される画像データを展開記憶領域1492にバッファリングしておくようにしてもよい。
図14は、特別演出モードにおける描画処理である描画処理2について説明するための説明図である。特別演出モード中では、上述した公演告知演出又は楽曲公演演出が行われるため、この特別演出モードでは、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理2がフレーム単位で実行される。すなわち、図14に示されるように、VDP142は、例えば、プリレンダリングされた特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)と、遊技演出画像をドット表示するためのドット演出画像とをCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、これらの画像を全画面用フレームバッファ1493に一緒に描画する。その際、特別演出画像を上部領域A1に対応する領域に描画し、ドット演出画像を下部領域A2に対応する領域に描画する。
なお、ドット演出画像による通常演出が行われている場合には、全体領域表示されていた遊技演出画像を縮小表示する必要はないため、縮小画像用フレームバッファ1494はここでも未使用である。
このため、公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときには、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した特別演出画像及びドット演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画像がメイン液晶表示装置5に出力されている間に、次のフレームの特別演出画像及びドット演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
また、VDPU142は、公演告知演出及び楽曲公演演出が行われていないときと同様に、告知演出画像P49をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。なお、メイン液晶表示装置5を用いて楽曲公演演出が行われているときには楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間をカウントダウン表示するといった処理は必ずしも必要ではないため、カウントダウン表示を行う告知演出画像P49の代わりに、メイン液晶表示装置5で行われている楽曲公演演出に関する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させるための描画処理を行うようにしてもよい。
次に、図15を用いて、特別演出モードにおける描画処理である描画処理3および描画処理4について説明する。
まず、これらの描画処理を用いる場面について説明する。
まず一例として、特別演出モード中において公演告知演出中または楽曲公演演出中に大当たりが発生して、遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合に、前述した描画処理4を用いてドット演出画像により右打ちを促す報知を行うと、遊技者に右打ちを促す報知が伝わり難い可能性が高い。
そこで、本実施形態では、このような問題が生じるのを防止するために、例えば楽曲公演演出中において、右打ちを促す報知を行う必要がある場合には、遊技演出画像である右打ち報知画像を上部領域A2で表示させるとともに、楽曲公演演出画像P48を縮小して右打ち報知画像に重畳表示させている。
また他の例として、通常演出モード中に特別図柄の変動時間が例えば2分といった長尺の特別図柄の変動表示に伴う変動演出(通常演出)が行われ、特別演出モード中の演出である公演告知演出又は楽曲公演演出が開始されてからもこの特別図柄の変動表示に伴う変動演出が継続するような場合、特別図柄の変動表示に伴う変動演出(通常演出)が終了する前に遊技演出画像をドット表示に切り替えてしまうと、通常演出である特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣が損なわれてしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了するまで遊技演出画像の全体領域表示を継続させることが考えられるが、この場合、特別演出画像である公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48の表示が遅れてしまう(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48の途中画像から表示が開始される)という別の問題が生じることになる。
そこで、本実施形態では、これらの問題が生じるのを防止するために、例えば通常演出モードから特別演出モードに移行され、公演告知演出が開始されるタイミング又は楽曲公演演出が開始されるタイミングにおいて、まだ変動表示が終了していない場合には、特別演出画像(公演告知演出画像P47、楽曲公演演出画像P48)を縮小して遊技演出画像に重畳表示し、特別図柄の変動表示が終了した後に、楽曲公演演出画像P48を上部領域A1に表示させるとともに、ドット演出画像を用いた変動表示(通常演出)を下部領域A2で開始させることとしている。
他の例も含め、詳細は図50および図51を用いて後述する。
図15は、特別演出モードにおける描画処理である描画処理3および描画処理4について説明するための説明図である。
上述した特別演出モードにおける公演告知演出中又は楽曲公演演出中に、遊技演出画像を縮小表示するときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理3がフレーム単位で実行される。
すなわち、図15に示されるように、VDP142は、上述したように、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を全画面用フレームバッファ1493に描画する。また、VDP142は、第1画像、第2画像、及び第3画像からなる遊技演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1494に描画する。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1494に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送する。そして、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1495に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に一緒に出力する。加えて、特別演出画像(告知演出画像又は楽曲公演演出に関する演出画像)をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
また、本実施形態では、特別演出モード中に遊技演出画像が縮小表示するときには、全体領域で表示する場合と同様の遊技演出画像を全体領域における左下に縮小表示することとしている。このため、全画面用フレームバッファ1493における左下の領域には、通常演出が縮小表示されるように描画される。
一方、上述した通常演出モード中に特別演出モードに移行し、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を縮小表示するときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理4がフレーム単位で実行される。
すなわち、図15に示されるように、VDP142は、上述したように、遊技演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。また、VDP142は、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1494に描画する。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した遊技演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1494に描画した縮小画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送する。そして、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1495に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に一緒に出力する。加えて、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)の各々に応じたサブ特別演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
また、本実施形態では、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されているときには、全体領域で表示する場合と同様の特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)を全体領域における左下に縮小表示することとしている。このため、全画面用フレームバッファ1493における左下の領域には、特別演出画像(公演告知演出画像P47又は楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されるように描画される。
なお、サブ液晶用フレームバッファ1496と同様のフレームバッファを別途設けて、描画用フレームバッファと表示用フレームバッファとに交互に切り替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、VDP142がメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6に表示される2つの演出画像の描画処理を行う場合について説明するが、メイン液晶表示装置5用のVDPとサブ液晶表示装置6用のVDPとを個別に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン液晶用のディスプレイリストとサブ液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491に格納する場合について説明するが、これらのディスプレイリストを個別に格納するために、ディスプレイリスト記憶領域を2つ設けてもよい。
[省電力機能]
ここでパチンコ遊技機1の省電力機能について説明する。
演出制御基板130のサブCPU131は、後述する客待ち演出開始コマンドを送信後、180秒の間、メインCPU101から何れのコマンドも受信しないとき又は演出ボタン26や演出キー27の操作を検知しない場合に、パチンコ遊技機1の消費電力を通常電力モードから省電力化するための省電力モードに移行させるための省電力モード移行コマンドを、画像音響制御基板140の統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに送信する。
この省電力モード移行コマンドを受信した統括CPU141は、液晶表示装置5のバックライトの輝度を通常電力モードの輝度から50%低下させるとともに、サブ液晶表示装置6のバックライトは消灯させる。そして、統括CPU141は、VDP142に省電力モード専用画像の描画指示を行う。
なお省電力モード専用画像は、できるだけ電力消費を抑えたいため、全体領域の中央領域において「節電中 公演開始まで○○分○○秒」というように、節電中である旨および次回の楽曲公演演出の開始までの残時間を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。
そして、統括CPU141は、音響DSP143に対してスピーカの音量を0にする指示を行う。これにより省電力モードでは基本的には音声出力しない状態となる。
また省電力モード移行コマンドを受信したランプ制御基板150のCPUは、全ての発光素子を消灯させる。これにより省電力モードでは基本的には発光素子は発光しない状態となる。
省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、
統括CPU141は、VDP142にブランク画像の描画指示(何も表示しない)を行うとともに、音響DSP143に対してスピーカの音量を通常電力モードの50%にする指示を行う。よって省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、通常電力モードに対して50%低下させた音量で音声出力が行われる。
そして統括CPU141は、演出制御基板130のサブCPU131に特別演出モードに移行する旨を送信し、これを受信したサブCPU131はランプ制御基板150のCPUに対して、特別演出モードに移行した旨を送信することにより、ランプ制御基板150のCPUでは、通常演出モードで使用される発光素子の数を70%間引いた数の発光素子により発光出力が行われる。
このように省電力モードにおいて特別演出モードとなり特別演出を実行する場合には、液晶表示装置5を使用しない特別演出が実行される。
なお、音声出力および発光出力の何れか一方のみによって省電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。
また、省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合に液晶表示装置5に省電力公演画像を表示するようにしてもよい。
この場合、統括CPU141は、VDP142に省電力公演画像の描画指示を行う。この省電力公演画像は全体領域の中央領域において公演告知演出を実行中は、「公演開始まであと○○秒」というように楽曲公演演出開始までの残時間、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさで表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。そして楽曲公演演出を実行中は、「ただいま△△△公演中 終了まで○○分○○秒」というように、楽曲公演演出中である旨および楽曲公演演出終了までの残時間を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。
また、後述する全曲開放状態では、楽曲公演演出が終了すると、続けて「次回△△△公演」というように次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出の告知を、これから遊技を行う遊技者が認識できる程度の大きさの文字で表示するとともに、この文字以外の領域はブランク表示する。
なお、省電力モード中に特別演出モードに移行し特別演出を実行する場合には、通常電力モードに移行させて、通常電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。
また、省電力モード中の特別演出を実行中において、通常電力モードに移行させて通常電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、省電力モード中の特別演出を実行中において遊技が開始されたことにより、第1始動口11又は第2始動口12において遊技球が入賞したことに応じて、メインCPU101から送信された変動開始コマンドをサブCPU131が受信し、サブCPU131によって変動開始コマンドに応じた演出内容が選択され、サブCPU131から統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを受信した統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUにより受信したコマンドに応じた制御が実行されたときである。
また、例えば演出ボタン26又は演出キー27の操作を検知した場合であり、この場合については、操作を検知したサブCPU131から統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、メインCPUは関与しない点が上記と異なる。
特別演出開始時はまだ客待ち演出中ではなかった(遊技が行われていた)が、特別演出開始後に客待ち演出開始コマンドを受信し、180秒経過してもまだ特別演出が実行中であるときに省電力モードに移行する場合は、180秒が経過した時点で、上述した通常電力モードに対して50%低下させた音量で音声出力が行われるとともに、通常演出モードで使用される発光素子の数を70%間引いた数の発光素子により発光出力が行われる。
なおこの場合においても、音声出力および発光出力の何れか一方のみによって省電力モードにおける特別演出を実行するようにしてもよく、また前述したように、液晶表示装置5に省電力公演画像を表示するようにしてもよい。
また、特別演出開始時はまだ客待ち演出中ではなかった(遊技が行われていた)が、特別演出開始後に客待ち演出開始コマンドを受信し、180秒経過してもまだ特別演出が実行中である場合に省電力モードに移行する場合は、180秒が経過した時点ではまだ省電力モードに移行せず、特別演出終了後に省電力モードに移行するようにしてもよい。
省電力モードから通常電力モードへの移行は、メインCPU101から何等かのコマンドを受信した場合又は演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に行われる。
そして、省電力モードから通常電力モードへの移行する際には、メインCPU101から送信された何等かのコマンドを受信したサブCPU131によって、統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUが受信することにより、各々のCPUによって省電力モードから通常電力モードへの移行が行われる。
省電力モードから通常電力モードへの移行する例としては、省電力モード中に遊技が開始され、第1始動口11又は第2始動口12において遊技球が入賞したことに応じて、メインCPU101から送信された変動開始コマンドをサブCPU131が受信し、サブCPU131によって変動開始コマンドに応じた演出内容が選択され、サブCPU131から統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、このコマンドを受信した統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUにより受信したコマンドに応じた制御が実行されたときである。
また、例えば演出ボタン26又は演出キー27の操作を検知した場合であり、演出ボタン26又は演出キー27の操作を検知した場合については、操作を検知したサブCPU131から統括CPU141およびランプ制御基板150のCPUに対して演出の実行を指示するコマンドが送信され、メインCPUは関与しない点が上記と異なる。
この省電力モードを運用するかしないかは遊技場側の判断によるところがあるため、パチンコ遊技機1の裏面側には省電力モードを運用するかしないかを遊技場の係員が設定するための切替えスイッチが設けられており、サブCPU131はこの切替えスイッチの状態を検出することによって前述した省電力モードの運用、非運用を判断する。なお、切替えスイッチを設ける場所はこれに限定されないとともに、切替えスイッチは物理的なスイッチや電気的なスイッチ(例えばタッチパネルの操作でON/OFF)でもよい。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図16を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図16は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図16に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図16以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図17〜図20に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図21に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。この普通図柄処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。この電動チューリップ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図26及び図27に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図28〜図32に基づいて後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。このステップS9の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する遊技情報が演出制御基板130に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンド、エンディングコマンド等である。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図17は、図16のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図17に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図19に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。このゲートスイッチ処理については、図20に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図18は、図17のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納し(ステップS214〜S217)、第1特別図柄判定が保留されていることを画像音響制御基板140に通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
なお、この図18において図示していないが、前述した第1始動口スイッチ111における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第1始動口スイッチ111の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー1コマンドがセットされ、前述した送信処理によりサブCPU131に不正入賞エラー1コマンドが送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図19は、図17のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(ステップS222)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口13を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口13を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS224〜S228)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
なお、この図19において図示していないが、前述した第2始動口スイッチ112における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。第2始動口スイッチ112の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー2コマンドがセットされ、前述した送信処理によりサブCPU131に不正入賞エラー2コマンドが送信される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図20は、図17のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ステップS231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ステップS232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップS233)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM103に格納する(ステップS234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図21を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図21は、図16のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図21に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、特別遊技中(大当たり遊技中)であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にどのような演出画像を表示するか、スピーカ24からどのような音を出力するか、枠ランプ25をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS311)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS311:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS312)。そして、ステップS312の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS311:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS317)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理については、図23に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS304:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS321:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS321:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS322)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップS323)。この客待ちコマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図22は、図21のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図22に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き8R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し8R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、第1特別遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3079)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き8R当たり」、「時短無し8R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図23は、図21のステップS319における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS318の処理によって変動時間をリセットした後、図23に例示されるように、上記ステップS3071の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3191)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3191:YES)、1種大当たりに対して実行される第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(ステップS3192)。具体的には、上記ステップS3074の処理でメインRAM103にセットされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合には(ステップS3192:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS3193)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(ステップS3192:NO)、短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3194)。
ステップS3193の処理又はステップS3194の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3195)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3195:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3196)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3191:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3197)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3197:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップS3198)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
ステップS3198に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップS3199)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップS3199:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3200)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3200の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3197:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3199:NO)、上記ステップS3077の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3201)。そして、小当たりであると判定した場合(ステップS3201:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3202)。
メインCPU101は、ステップS3196の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3195:NO)、又はステップS3202の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップS3203)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技或いは短当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図24は、図16のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図24に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップS401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS401:YES)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ステップS403:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップS404)、当たり乱数判定処理を実行する(ステップS405)。具体的には、上記ステップS234(図20参照)に処理によってメインRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めメインROM102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
ステップS405の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(ステップS406)、当たりであると判断した場合(ステップS406:YES)、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステップS407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(ステップS406:NO)、ハズレ図柄をメインRAM103にセットする(ステップS408)。
ステップS407又はステップS408の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS409:YES)、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップS411)。このようにしてステップS410又はステップS411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップS410又はステップS411の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS413)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS415)。具体的には、ステップS413の処理によって計測を開始した経過時間が、ステップS410又はステップS411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップS415:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップS415:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、ステップS407の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄又はステップS408の処理でメインRAM103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(ステップS416)。そして、ステップS413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(ステップS417)。そして、上記ステップS406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(ステップS418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図25は、図16のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図25に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップS502)。そして電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、ステップS406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS503:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS505)。
メインCPU101は、ステップS504又はステップS505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS506)。
メインCPU101は、ステップS506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS502:YES)、ステップS506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS508)。これにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図26及び図27を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図26及び図27は、図16のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図26及び図27に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば上記ステップS3203の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理が行われることによって、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又はステップS606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS615)。具体的には、V入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS615:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS616)。
メインCPU101は、ステップS616の処理を実行した場合、又はV入賞口92の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS615:NO)、ステップS606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップS618)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS619:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップS619:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップS618:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップS620)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS621)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS622)。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定した場合(ステップS608:YES)、図27に例示されるように、ステップS622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS626)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS627:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞しなかったと判断されて、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS628)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS629)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS630)。
なお、この図26において図示していないが、前述した特定入賞口スイッチ118における不正入賞判定はこのフローチャート中において実行されているものとする。特定入賞口スイッチ118の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー3コマンドがセットされ、前述した送信処理によりサブCPU131に不正入賞エラー3コマンドが送信される。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図28を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図28は、図16のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図28に例示されるように、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS71)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(ステップS72)。この長当たり遊技制御処理については、図30に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS71:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS75)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS75:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(ステップS76)。この短当たり遊技制御処理については、図31に基づいて後に詳述する。
このステップS76の処理が実行された場合、ステップS72の処理が実行された場合、又は短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS75:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
[大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出の概要]
次に、図29を参照しつつ、大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出について説明する。
図29(A)は、「時短無し8R当たり」又は「時短付き8R当たり」に対して8R長当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと8R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの長当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御基板130に送信されると、図29(A)に例示されるように、オープニング演出が開始される。そして、大入賞口13を最長で29秒間長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行されるのに伴って、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出が実行される。このラウンド中演出には、例えば、時短遊技状態から通常遊技状態に戻されるまでに特別遊技が継続して行われた継続回数を表示する演出や、現在のラウンド数を報知する演出が含まれる。そして、全ての長開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが演出制御基板130に送信されると、所定のエンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が実行される。
図29(B)は、「突然時短当たり」に対して15R短当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと15R短当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの短当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御基板130に送信されると、短当たり演出が開始される。この場合、大入賞口13を0.2秒間開放する短開放ラウンド遊技が所定の時間間隔(例えば1秒間隔)で15回実行されるが、短当たり遊技に要する時間が相対的に短いため、全ての短開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが送信されて所定のエンディング時間が経過するまで、一連の上記短当たり演出が実行される。
図29(C)は、「時短付き15R当たり」に対して15R長当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと15R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると、2ラウンド目からは、大入賞口13を長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行される。この15R長当たり遊技中には、図29(A)に基づいて説明したラウンド中演出の他に、楽曲演出が行われる。具体的には、2ラウンド目(小当たり遊技終了後の最初の長開放ラウンド遊技中)において、メイン液晶表示装置5に不図示の楽曲選択画面が表示される。そして、3ラウンド目が開始されるまでに遊技者が演出キー27を用いて選択した楽曲が、3ラウンド目以降のラウンド中に継続して再生される。すなわち、遊技者が選択した楽曲がスピーカ24から出力されると共に、その楽曲の映像がメイン液晶表示装置5において再生される。このようにして遊技者が選択した楽曲再生は、15R長当たり遊技が終了して時短遊技状態で遊技が制御されるときにも行われる場合がある。
本実施形態においては、このように長当たり遊技の2ラウンド目に楽曲選択が行われる場合について説明するが、長当たり遊技中であればいつでも楽曲選択が行えるような構成を採用してもよいし、或いは、時短遊技状態で遊技が制御されているときに楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。また、短当たり遊技中に楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回楽曲公演演出が行われる毎に遊技者が選択可能な楽曲が増えて行くといった特徴も有している。具体的には、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる前の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲のみを選択可能な楽曲選択画面が表示される。これに対して、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲又は新曲Aを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。そして、新曲Bの初回楽曲公演演出が行われると、デフォルトの楽曲、新曲A、又は新曲Bを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。なお、遊技者が楽曲を選択したにも拘わらず、楽曲公演演出が開始されてしまったために選択された楽曲を直ちに再生できない場合や、楽曲の再生が中断されてしまった場合には、楽曲公演演出が終了した後に、選択された楽曲が最初から再生される。
[遊技制御基板100による長当たり遊技制御処理]
図30は、図28のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、図30に例示されるように、例えばステップS3203の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS721)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS721:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS722)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS722:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS722:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS723)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS723の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS724)、同じくメインRAM103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS725)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS725の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS725の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS726)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS727)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS728)。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS721:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS729)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS729:YES)、後述するステップS744に処理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS729:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS730)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS730:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS723の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS731)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS731:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS724に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS731:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS730:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS733)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップS733:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS734)。
メインCPU101は、ステップS728の処理を実行した場合、ステップS734の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップS733:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS735)。具体的には、上記ステップS727の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS735:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS736)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS736:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS736:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS735:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS737)。このとき、図示しないラウンド終了(ラウンド間インターバル)コマンドがセットされる。
ステップS737の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS723の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS738)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS738:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS739)。このステップS739の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS731の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS738:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS740)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS741)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS742)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS742の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS729:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS744)。具体的には、上記ステップS740の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS723の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS744:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS744:YES)、長当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS746)。なお、遊技状態設定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
なお、この図30において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ115における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において実行されているものとする。大入賞口スイッチ115の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4フラグがセットされる。
[遊技制御基板100による短当たり遊技制御処理]
図31は、図28のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS75:YES)、図31に例示されるように、例えばステップS3203の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS761)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS761:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS762)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS762:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS762:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS763)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS763の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS764)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS764の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS764の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS765)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS766)。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS761:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS767)。メインCPU101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS767:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(ステップS768)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS768:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS763の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS769)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS769:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS764に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS769:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS768:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS771)。具体的には、上記ステップS766の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(ステップS771:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS771:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS772)。
ステップS772の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS763の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS773)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS773:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS774)。このステップS774の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS769の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS773:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS775)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS776)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS777)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS777の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS767:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS779)。具体的には、上記ステップS775の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS763の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS779:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS779:YES)、短当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS780)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS781)。
なお、この図31において図示していないが、前述した大入賞口スイッチ115における不正入賞判定はこのフローチャート中における大入賞口開放制御中において図30と同様に実行されているものとする。大入賞口スイッチ115の検知状況に応じて不正入賞が発生したと判定された場合は、不正入賞エラー4コマンドがセットされ、前述した送信処理によりサブCPU131に不正入賞エラー4コマンドが送信される。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図32は、図30のステップS745と図31のステップS780における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当たり遊技が終了した後のパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、メインCPU101は、例えば長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7451)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7451:NO)、すなわち短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップS7452に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため、メインCPU101は、ステップS7452において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7453)。
一方、メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7451:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7454)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、ステップS629(図27参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、ステップS3193(図23参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7454:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7455)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7454:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7456)。
そして、メインCPU101は、ステップS7455又はステップS7456の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(ステップS7457)、時短ありと判定した場合には(ステップS7457:YES)、上記ステップS7452及びステップS7453の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップS7457:NO)、ステップS7452及びステップS7453の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはステップS746(図30参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはステップS781(図31参照)に処理が進められる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図33を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図33は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図33に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図33以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の詳細については、図34〜図36に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。この操作コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。なお、このコマンド送信処理により各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される
サブCPU131は、保留記憶数が0のときにおける変動演出停止中、または客待ち演出中において、演出ボタン26の操作を検知することにより、統括CPU141に対し、各種メニューを表示するためのメニュー表示コマンドを送信する。このコマンドを受信した統括CPU141は、各種メニューを表示するためのメニュー画面(図示なし)を全体領域において表示させる。
メニュー画面に表示されるメニューには、遊技履歴(本日、1週間、1カ月間)表示、遊技説明表示、リーチ期待度表示、楽曲公演スケジュール表示(カレンダー表示により本日の楽曲公演スケジュールが確認できる)、音量調整表示、ミニゲーム表示(占いやおみくじ)、ログイン表示、ログアウト表示があり、遊技者は演出ボタン26および演出キー27を操作することで所望のメニューの選択し、各種表示内容の閲覧等ができる。
サブCPU131は演出ボタン26又は演出キー27の操作を検知する度に統括CPU141に対して、演出ボタン操作コマンド又は演出キー操作コマンドを送信し、統括CPU141は、その時のメニュー表示の場面に応じて表示を切替えたり、文字等を表示させたりする。
このメニュー画面においては、遊技履歴表示、遊技説明表示、リーチ期待度表示、楽曲公演スケジュール表示、ログイン表示、ログアウト表示の何れを表示(第1のメニュー表示)している間、メニュー画面の右上には常時、前回の楽曲公演が終了から次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間がカウントダウン表示されており、遊技者はこれらの表示を閲覧(又はログイン操作、ログアウト操作)等している状態であっても、次回の楽曲公演演出の開始時間を認識することができる。
一方で、音量調整表示やミニゲーム表示(占いやおみくじ)の何れかを表示(第2のメニュー表示)している間は、残時間のカウントダウン表示はされない。その理由としては、遊技者がこれら第2のメニュー表示をさせている時間というのは、第1のメニュー表示をさせている時間に比べて短時間であるため、この第2メニュー表示を表示させる前に遊技者が認識している時間からは、時間がさほど経過していないからである。
このメニュー画面において表示される次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間表示(カウントダウン表示)は、後述する客待ち演出の残時間表示とともに、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第2の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
なお本実施形態のパチンコ遊技機1には、パチンコ遊技機1に関連して運営される外部サーバにて、予め遊技者が携帯端末により登録をすることによって外部サーバから発行される遊技者コードを入手し、この入手した遊技者コードを遊技機に入力することにより、遊技開始から遊技終了までの個人遊技履歴が閲覧できたり、遊技内容に応じた遊技ポイントが加算されたり、遊技者の嗜好に合わせた変動演出等のカスタマイズを行うことができる。
メニューにおけるログイン表示とは、入手した遊技者コードを遊技機に入力するための入力画面表示であり、ログアウト表示とは、遊技者が遊技を終了する際に終了する旨を遊技機に入力するための入力画面表示である。
ログインすることにより、遊技演出のカスタマイズが可能となり、個人遊技履歴の収集が開始されるとともに、遊技ポイントの蓄積が行われ、ログアウトにより個人遊技履歴および遊技ポイントに応じて生成された情報(例えば2次元コード)が出力され、この情報を携帯端末により受信することによって、個人遊技履歴および遊技ポイントの閲覧ができる。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図34〜図36を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図34〜図36は、図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS102)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103)。この保留表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示装置5を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物7を作動させるか否か、ロゴ役物7を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ25の発光パターン、変動演出に関してスピーカ24から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、遊技制御基板100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御基板130において設定される。これに対して、上述した楽曲公演演出において再生される新曲(楽曲)の種類、楽曲公演演出が行われる時間、楽曲公演演出中又は公演告知演出中のメイン液晶表示装置5の画面構成などは、上記遊技情報とは無関係に、画像音響制御基板140において設定される。この画像音響制御基板140における処理については、後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS108)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS108に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS109)。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS111:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS112)。
この変動演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、上記ステップS108の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS109の処理を実行した場合、又は変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図35に例示されるように、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS114)。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS114:YES)、オープニングコマンドを解析する(ステップS115)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
サブCPU131は、ステップS115の解析結果に基づいて、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、長当たり遊技(図29(A)及び(C)参照)に係るものであると判定した場合(ステップS116:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(ステップS117)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS118)。
このオープニング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このオープニング演出として、楽曲公演演出において公演された最新曲を利用した演出が行われる。具体的には、例えば新曲Aの楽曲公演演出は既に行われているものの新曲Bの楽曲公演演出は未だ行われていない場合、楽曲公演演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。また、例えば新曲Dの楽曲公演演出は既に行われているものの新曲Eの楽曲公演演出は未だ行われていない場合、楽曲公演演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。
このように、通常演出とは無関係に行われた楽曲公演演出において再生された新曲の映像に基づいてオープニング演出が構成されるので、遊技者は、初回楽曲公演演出が行われる毎にオープニング演出の内容が変化していくのを見て楽しむことができる。このようなオープニング演出の変化を実現するために画像音響制御基板140で行われる処理については後に詳述する。
サブCPU131は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS116:NO)、すなわち短当たり遊技(図29(B)参照)に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(ステップS119)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS120)。
この短当たり演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回楽曲公演演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われるが、これを実現するために画像音響制御基板140で行われる処理についても後に詳述する。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS114:NO)、ステップS118の処理を実行した場合、又はステップS120の処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時に遊技制御基板100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122)。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS122:NO)、ラウンド終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122−1)。
ラウンド終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS122−1:YES)、ラウンド中演出終了コマンドをセットする(ステップS122−2)。
一方、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS122:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(ステップS123)、その解析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開放ラウンド遊技(図29(C)における2R)であるか否かを判定する(ステップS124)。
サブCPU131は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS124:YES)、画像音響制御基板140に対して楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選択画面表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS125)。ここで、楽曲選択画面は、長当たり遊技の3R目の開始からエンディング演出が開始されるまでの間に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出キー27を操作することによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信され、これにより、メイン液晶表示装置5に楽曲選択画面が表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS125の処理を実行した場合、又は最初の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS124:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドが、次の長開放ラウンド遊技(図29(C)における3R)の開始を通知するものであるか否かを判定する(ステップS126)。ここで、ラウンド開始コマンドが次の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(ステップS126:YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出キー27を操作して選択した楽曲の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS127)。
この楽曲再生コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3ラウンド目から再生されることになる。
サブCPU131は、ステップS127の処理を実行した場合、又は次の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS126:NO)、特別遊技の継続回数(連チャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウンド中の演出パターンを選択し(ステップS128)、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御基板140に指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS129)。これにより、メイン液晶表示装置5に表示されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
サブCPU131は、ラウンド終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS122−1:NO)、又は、ステップS122−2の処理を実行した場合、又は、ステップS129の処理を実行した場合、図36に例示されるように、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS131)。ここで、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS131:YES)、受信したエンディングコマンドを解析し(ステップS132)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(ステップS133)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップS133:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(ステップS134)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS135)。
このエンディング演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、後に詳述するが、オープニング演出で使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
一方、サブCPU131は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS133:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場合、上記ステップS120の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
この短当たり演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、エンディング時間が経過してから短当たり演出が終了することになる。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS131:NO)、ステップS135の処理を実行した場合、又はステップS136の処理を実行した場合、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS138)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップS138:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステップS139)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップS140)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグである。
サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS138:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS141)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS141:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS141:YES)、又はステップS140の処理を実行した場合、客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS142)。具体的には、ステップS139の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(ステップS142:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(ステップS142:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS143)、経過時間をリセットし(ステップS144)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS145)。
この客待ち演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、客待ちの所定のデモ画面表示が開始されることになる。
なお、この図34〜図36のコマンド受信処理において、図示していないが、前述した不正入賞エラー1コマンドから不正入賞エラー4コマンドのうち何れかのコマンドを受信した場合には、各々の不正入賞エラーコマンドに対応して、不正入賞表示1コマンドまたは、不正入賞表示2コマンドまたは、不正入賞表示3コマンドまたは、不正入賞表示4コマンドがコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。また、ランプ制御基板150に対して、エラー発光コマンドを送信し、このエラー発光コマンドを受信したランプ制御基板150のCPUは、このコマンドに応じたエラー発光制御を実行する。
[制御用ROM144の構成例]
図37は、制御用ROM144の構成例を示すブロック図である。制御用ROM144には、図37に示されるように、統括CPU141によって実行されるプログラムの他に、公演管理テーブル、楽曲公演演出順管理テーブル、ディスプレイリスト作成テーブル、優先度管理テーブルが記憶されている。
公演管理テーブルは、新曲の初回の楽曲公演演出の実行を許可する状態に移行させる日付及び時刻を新曲毎に規定したテーブルである。この公演管理テーブルについては、図40に基づいて後に詳述する。
楽曲公演演出順管理テーブルは、1週間ずつ行われる全ての新曲の楽曲公演演出が完了した後に、1時間毎に曲を切り替えながら楽曲公演演出を行うために参照されるテーブルである。この楽曲公演演出順管理テーブルについては、図43に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明では、この楽曲公演演出順管理テーブルが使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶものとする。
ディスプレイリスト作成テーブルは、メイン液晶表示装置5やサブ液晶表示装置6に実行させる演出の演出パターンを決定する処理に使用される演出パターンテーブルである。ここでの演出パターンを決定する処理とは、演出制御基板130において決定された演出内容の演出を実行するに際して、実際にどのような画像データを使用してその演出を実現するか等を決定する処理である。
ディスプレイリスト作成テーブルは、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されるディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、主に、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出とサブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出とを制御するために参照される。このディスプレイリスト作成テーブルは、本実施形態では、デフォルトテーブル、新曲Aメインテーブル、新曲Bメインテーブル、新曲Cメインテーブル、新曲Dメインテーブル、新曲Eメインテーブル、新曲Fメインテーブル、新曲Gメインテーブル、新曲Hメインテーブル、新曲Iメインテーブル、新曲Jメインテーブル、新曲Kメインテーブル、新曲Lメインテーブル、及びドット演出用テーブルから構成されている。
デフォルトテーブルは、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われる前に使用されるテーブルである。新曲Aメインテーブルは、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Bメインテーブルは、新曲Bの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Cの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Cメインテーブルは、新曲Cの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Dの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Eメインテーブルは、新曲Eの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Fの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Fメインテーブルは、新曲Fの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Gの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Gメインテーブルは、新曲Gの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Hの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Hメインテーブルは、新曲Hの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Iの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Iメインテーブルは、新曲Iの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Jの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Jメインテーブルは、新曲Jの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Kの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Kメインテーブルは、新曲Kの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Lの初回楽曲公演演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Lメインテーブルは、新曲Lの初回楽曲公演演出が行われてから全曲開放状態となるまでの1週間使用されるテーブルである。このように、新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルは、それぞれ、予め規定された1週間使用されるテーブルである。なお、全曲開放状態においては、これらのディスプレイリスト作成テーブルを1時間毎に切り替えながら通常演出が行われる。
ドット演出用テーブルは、下部領域A2においてドット表示で通常演出を行う際に使用されるテーブルである。すなわち、ドット演出用テーブルは、公演告知演出中や楽曲公演演出中に使用されるテーブルである。
統括CPU141は、全曲開放状態となる前は、公演管理テーブル及びディスプレイリスト作成テーブルを構成する14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。そして、全曲開放状態においては、楽曲公演演出順管理テーブル及び14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリストの作成方法については、後に詳述する。
図37に示す優先度管理テーブルは、特別演出モード中(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されるモード)において実行される各種演出(又は各種表示)について優先度を設定することにより、優先度が最も高い演出(又は表示)が、他の演出又は報知に比べて優先して実行されるようにすることによって、遊技者(場合により遊技場係員)に対して、その時点で最適であると思われる演出(又は表示)を優先して実行するために使用されるテーブルである。
この優先度管理テーブルは、図71で後述する画像出力制御処理、および図72で後述する音声出力制御処理、およびランプ制御基板150のCPUによる各種発光素子の発光制御処理およびロゴ役物の動作制御処理において使用される。
なお、ランプ制御基板150のCPUは、統括CPU141とは直接通信接続されていないため、演出制御基板130のサブCPU131を通じて優先度を示すデータを送信し、優先度を示すデータを受信したサブCPU131は、ステップS13のコマンド送信処理とは別のデータ送信処理によりランプ制御基板150のCPUにこの優先度を示すデータを送信するようにしている。
この優先度管理テーブルは、最も優先度が低い最下位レイヤである第1レイヤから、最も優先度が高い最上位レイヤである第8レイヤまでの8階層のレイヤから構成されており、各レイヤに対応付けて各レイヤに属する演出又は表示が規定されたテーブルである。
基本的に、優先度はその時期において遊技者(場合により遊技場係員)に一番注目して欲しい演出又は表示に基づいて規定されている。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく画像の優先出力処理について説明する。優先度管理テーブルに基づき実行される画像出力制御処理として、以下に示す画像出力制御パターンがある。この処理が、優先度判定手段に相当する。
まず、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像のみを画像出力制御する画像出力制御パターン1。
次に、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を遊技者(場合によっては遊技場係員)から見て目立つように表示させるとともに、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像ついてはドット画像による簡素化画像により画像出力制御する画像出力制御パターン2。
そして、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像とを表示する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を遊技者(場合によっては遊技場係員)から見て目立つように表示させるとともに、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像については、縮小画像又は最低限の画像のみの表示による簡素化画像により出力制御する出力制御パターン3。
したがって、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像を表示する時期が重複する場合においては、選択された各レイヤの優先度を比較することによって、その中で最も優先度が高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像については、遊技者からは目立つように表示される一方、優先度が低いレイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は全く表示されない場合(画像出力制御パターン1)もあれば、簡素化画像で表示される場合(画像出力制御パターン2および3)もある。
なお、ドット画像による簡素化画像および、縮小画像又は最低限の画像のみの表示による簡素化画像は、第2態様に相当し、第2態様以外の態様が第1態様に相当する。
図37に示す優先度管理テーブルは、第1レイヤに属する演出(又は表示)内容として、
[1]客待ち演出
[2]保留記憶数が0のときの変動演出停止表示
があり、[1]に係る画像、および、[2]に係る画像ともに基本的には、上位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)。しかし[2]に係る画像については、後述する第4レイヤ(特別演出)に属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合、下部領域A2にてドット画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン2)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
第2レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]通常演出モードのメニュー画面表示
があり、上位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)が、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合におけるメニュー画面画像については所定条件下で第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)よりも上位レイヤとなる場合がある。この場合については後述する。
第3レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]特別演出開始後に変動を開始した変動演出と、そのときの保留記憶数表示
[2]大当たり遊技中の昇格演出を含まないラウンド中演出
があり、[1]に係る画像については、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合、下部領域A2にてドット画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン2)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
[2]に係る画像については、後述する第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と重複する場合、最低限の情報(ラウンド数画像)の画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。なお、このときに画像出力制御パターン1を採用するようにしてもよい。
第4レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]公演告知演出
[2]楽曲公演演出
があり、[1]に係る画像、および、[2]に係る画像は基本的には上部領域A1において表示される。しかし、後述する第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合は、第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像により非表示状態となる(画像出力制御パターン1)。
また、後述する第6レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像と重複する場合は、縮小画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。
本実施形態では、これら特別演出モード中の演出である特別演出(公演告知演出、楽曲公演演出)に係る特別演出画像(公演告知演出画像、楽曲公演演出画像)は、特別演出モード中に実行される演出であっても優先度が常に最上位に設定されているわけではない。
第5レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]特別演出モード中、かつ変動演出停止中のメニュー画面表示
であり、同じメニュー画面表示であっても前述したように通常演出モードでは、下位の第2レイヤに設定される一方、特別演出モード中であり、かつ変動停止中(保留記憶数0)の場合では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)よりも上位のレイヤに設定されているため、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)と第5レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像が重複する場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)は表示されない(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
第6レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]大当たり遊技中のオープニング演出
[2]大当たり遊技中の昇格演出を含むラウンド中演出
[3]特別演出開始前に変動を開始した変動演出+保留記憶数表示
があり、これら第6レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は、これよりも下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像の中では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)とのみ実行時期が重複することがある。
このなかで[1]に係る画像および[2]に係る画像と重複した場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出画像)は縮小画像により簡素化画像で表示される(画像出力制御パターン3)。
また[3]に係る画像と重複した場合、[3]に係る画像に後述する区切りが設定されている場合は、その区切り以降において第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)は縮小画像により簡素化画像で表示され(画像出力制御パターン3)、一方、区切りが設定されていない場合は、[3]に係る画像表示が終了するまで第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)は表示されない(画像出力制御パターン1)。
なお、この第6レイヤに属する演出(又は表示)は、第2の演出に相当する。
第7レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]大当たり確定演出
[2]大当たり遊技中のエンディング演出における大当たり終了表示
[3]大当たり遊技中のエンディング演出におけるCI表示
[4]大当たり遊技中のエンディング演出におけるカード返却促進表示
があり、この第7レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像の中では、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)とのみ実行時期が重複することがある。
この場合、第4レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像(特別演出)
は、第7レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像表示が終了するまで表示されない(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
なお、この第7レイヤに属する演出(又は表示)は、第2の演出に相当する。
第8レイヤに属する演出(又は表示)内容としては、
[1]電波検知、磁気検知、不正入賞等による各種エラー表示
があり、この第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は全てレイヤの中で最優先され、下位レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は、第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像表示が終了するまで表示されないことになる(画像出力制御パターン1)。なお、このときに画像出力制御パターン3を採用するようにしてもよい。
このように第8レイヤに属する演出(又は表示)に係る画像は各種エラー表示に係る画像であるために、最上位レイヤに属している。
なお、簡素化画像としては前述したドット画像、または、縮小画像、または、最小限の情報画像を表示する方法以外に例えば、通常演出モード中に表示される遊技演出画像の一部(例えば背景画像や各種予告画像等)を間引いた画像(例えば装飾図柄P12のみ)を簡素化画像として表示させるようにしてもよい。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図38を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図38は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図38に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得して制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2000)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップS2000の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
ステップS2000の処理に続いて、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップS2100)。統括CPU141は、このステップS2100の計測結果に基づいて、公演告知演出と楽曲公演演出とを開始させる。この計測処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS2100の処理に続いて、統括CPU141は、各新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可するか否かを決定するための状態制御処理を実行する(ステップS2200)。この状態制御処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS2200の処理に続いて、統括CPU141は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(ステップS2300)。この告知演出制御処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS2300の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて楽曲公演演出に先立って行われる公演告知演出を制御するための公演告知演出制御処理を実行する(ステップS2400)。この公演告知演出制御処理については、図45及び図46に基づいて後に詳述する。
ステップS2400の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる楽曲公演演出を開始させるための楽曲公演演出開始処理を実行する(ステップS2500)。この楽曲公演演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変動演出や特別遊技に伴う当たり演出)を実行中のメイン液晶表示装置5に、遊技制御基板100からの遊技情報とは別の制御用ROM144に予め記憶されている情報に基づいて、上述した楽曲公演演出を開始させるための処理である。この楽曲公演演出開始処理については、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS2500の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS2600)。この通常演出制御処理は、遊技制御基板100からの遊技情報に基づいて、遊技制御基板100によって制御される遊技に伴って、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させるための処理である。この通常演出制御処理については、図57〜図60に基づいて後に詳述する。
ステップS2600の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に応じて開始された楽曲公演演出を終了させるための楽曲公演演出終了処理を実行する(ステップS2700)。この楽曲公演演出終了処理については、図70に基づいて後に詳述する。
ステップS2700の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2300〜ステップS2700の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリスト及び/又はサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットする画像出力制御処理を実行する(ステップS2800)。この画像出力制御処理については、図71に基づいて後に詳述する。
ステップS2800の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6において行われる表示演出と同期するようにスピーカ24から楽曲や音声などを出力させるための音声出力制御処理を実行する(ステップS2900)。この音声出力制御処理については、図72に基づいて後に詳述する。
ステップS2900の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS3000)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、枠ランプ25やロゴ役物7が制御されることとなる。
[画像音響制御基板140による計測処理]
図39は、図38のステップS2100における計測処理の詳細フローチャートである。この計測処理は、時間判定手段に相当する。
ステップS2000のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU141は、図39に例示されるように、制御用RAM145に記憶されている画像音響制御基板140における割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップS2101)。画像音響制御基板140において割込み処理が行われる毎にこのステップS2101の処理が行われることによって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることになる。
ステップS2101に続いて、統括CPU141は、公演告知演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2102)。具体的には、本実施形態では、楽曲公演演出の開始時間の所定時間前(本実施形態では1分前)であるか否かを判定するための第1設定時間が59分に設定されているので、画像音響制御基板140における割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ秒)に制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nを乗算して経過時間を算出し、算出した経過時間が59分に達したか否かに基づいて、公演告知演出の開始時間であるか否かを判定する。
なお、ここでの公演告知演出の開始時間は、必ずしも公演告知演出が開始される時間ではなく、公演告知演出の開始を許可する時間である。すなわち、公演告知演出は、その開始時間になったら直ちに開始される場合もあれば、通常演出の実行状況に応じて、例えば開始時間から40秒が経過してから開始される場合もある。また、通常演出の実行状況によっては、公演告知演出が行われない場合もある。このような公演告知演出を制御するための公演告知演出制御処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、公演告知演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2102:YES)、制御用RAM145に記憶されている公演告知フラグを「ON」に設定する(ステップS2103)。この公演告知フラグは、公演告知演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、公演告知演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲公演演出が開始されるときに「OFF」に設定される。
統括CPU141は、ステップS2103の処理を実行した場合、又は公演告知演出の開始時間ではないと判定した場合(ステップS2102:NO)、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2104)。具体的には、本実施形態では、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定するための第2設定時間が1時間に設定されているので、上記ステップS2102の処理と同様の方法で算出した経過時間が1時間に達したか否かに基づいて、楽曲公演演出の開始時間であるか否かを判定する。ここで、楽曲公演演出の開始時間ではないと判定された場合(ステップS2104:NO)、ステップS2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲公演演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2104:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲公演フラグを「ON」に設定する(ステップS2105)。ここで、楽曲公演フラグは、楽曲公演演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、楽曲公演演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲公演演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、統括CPU141は、遊技制御基板100から送信される各種コマンドとは無関係に、計測中の経過時間が楽曲公演演出の開始タイミングを規定する第2設定時間(本実施形態では1時間)になったか否かに基づいて楽曲公演演出の開始タイミングを決定し、決定した開始タイミングで楽曲公演フラグを「ON」に設定することによって、メイン液晶表示装置5やスピーカ24に楽曲公演演出を開始させる。この楽曲公演演出を開始させるための楽曲公演演出開始制御処理については、後に詳述する。
ステップS2105の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nをリセットする(ステップS2106)。このように、本実施形態では、ステップS2101の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が1時間に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間が計測される。このため、楽曲公演演出が1時間おきに実行されることになる。
なお、本実施形態では、第2設定時間が1時間に設定されている場合について説明したが、第2設定時間は1時間以外の時間であってもよい。また、第2設定時間は必ずしも1つである必要はなく、例えば楽曲公演演出に使用される新曲の種類に応じて相異なる第2設定時間が設定されていてもよい。この構成を採用することにより、楽曲公演演出が行われる時間間隔を新曲毎に異ならせることができる。また、第1設定時間についても、59分以外の時間であってもよい。
ステップS2106に続いて、統括CPU141は、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2107)。具体的には、最後に楽曲公演演出される新曲Lの初回楽曲公演演出が行われる2014年2月15日(図40参照)から1週間が経過した同年2月22日に全曲開放状態に移行するので、RTC134から取得したRTC情報が示す現在の日付が、全曲開放状態への移行開始日である2月22日以降の日付であるか否かを判定する。ここで、全曲開放状態ではないと判定された場合(ステップS2107:NO)、ステップS2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2107:YES)、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更新する(ステップS2108)。このリセット処理回数Pは、ステップS2106のリセット処理が行われた回数を示すものである。なお、本実施形態では、電源投入時を基準として1時間が経過する毎にステップS2106の処理が行われるので、リセット処理回数Pは、リセット処理回数Pが更新されたタイミングにおいては、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と一致することになる。このため、例えばリセット処理回数Pが「1」になれば電源が投入されてから1時間が経過したと判断することができ、「2」になれば2時間が経過したと判断することができる。このリセット処理回数Pは、全曲開放状態において1時間おきに開始される楽曲公演演出に使用される新曲の種別を決定するために、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理において使用される。
[公演管理テーブル]
図40は、公演管理テーブルについて説明するための説明図である。図40に例示されるように、公演管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の楽曲公演演出を行う日付である初回楽曲公演演出日と、初回楽曲公演演出日において対応する新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可する状態に移行させる時刻である初回楽曲公演演出許可時刻とが、新曲毎に対応付けられて記憶されている。
例えば新曲Aについては、2013年11月30日の12時(正午)になると楽曲公演演出に関する内部状態を楽曲公演演出許可状態に移行させ、その後、新曲Aの初回の楽曲公演演出を開始させることが規定されている。また、例えば新曲Bについては、2013年12月7日の12時(正午)になると楽曲公演演出に関する内部状態を楽曲公演演出許可状態に移行させ、その後、新曲Bの初回の楽曲公演演出を開始させることが規定されている。本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準として1時間おきに楽曲公演フラグが「ON」に設定されるので、新曲Aの楽曲公演演出許可状態となる2013年11月30日の12時から新曲Bの楽曲公演演出許可状態となる同年の12月7日の12時までの1週間は、電源投入時を基準として1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が繰り返されることになる。このことは、楽曲公演演出許可状態となる期間が相異なる点を除いて、新曲B〜新曲Lについても同様である。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回の楽曲公演演出が行われたことを契機として、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出と公演告知演出、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の演出内容が変化するという特徴を有している。
例えば新曲Aの初回の楽曲公演演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変化する。すなわち、図40に例示されるように、メイン液晶表示装置5に表示される背景画像として、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現しなかったのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データを用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。これは、新曲B以降の新曲についても同様である。
また、長当たり遊技のオープニングにおいて、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトのオープニング演出が行われていたのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまでは、新曲Aに関する画像データや音響データを用いたオープニング演出が行われる。これは、長当たり遊技のエンディング演出についても同様である。このように、長当たり遊技におけるオープニング演出及びエンディング演出は、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでは、現在の楽曲公演演出に使用されている新曲に基づくものに固定される。すなわち、例えば新曲Cの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Dの初回楽曲公演演出が行われるまでの間は、新曲C仕様のオープニング演出及びエンディング演出が行われる。
また、15Rの長当たり遊技において再生される楽曲の楽曲選択では、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトの楽曲しか選択できなかったのが、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、新曲Aを選択可能になる。これは、新曲B以降の新曲についても同様であり、初回楽曲公演演出が行われる毎に、楽曲選択において遊技者が選択可能な新曲が増えて行くことになる。このため、例えば新曲Bの初回楽曲公演演出が行われてから1週間は選択可能な楽曲がデフォルトの楽曲、新曲A、及び新曲Bの3曲だけであったのが、新曲Lの初回楽曲公演演出が行われた後は、デフォルトの楽曲、及び新曲A〜新曲Lの全ての新曲を含む13曲の楽曲を選択可能になる。
また、新曲Aの初回楽曲公演演出開始時までは公演告知演出が行われていなかったのが、当該開始時の直前から新曲Bの初回楽曲公演演出開始時までは、新曲Aのドキュメント映像を再生する公演告知演出が、新曲Aの楽曲公演演出が行われる毎に、楽曲公演演出に先立って実行される。このことは、新曲G以降の新曲についても同様であり、楽曲公演演出が行われるに際して、この楽曲公演演出に使用される新曲に対応する公演告知演出が行われる。
また、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから1週間は1時間おきに新曲Aの楽曲公演演出が行われると共に、1週間が経過すると新曲Bの楽曲公演演出が行われるようになる。このため、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてから新曲Bの初回楽曲公演演出が行われるまでの間は、サブ液晶表示装置6では、新曲Aの楽曲公演演出に関する告知演出(例えば図9(C)参照)、又は新曲Bの楽曲公演演出に関する告知演出(図9(D)参照)が行われる。このことは、新曲C以降の新曲についても同様である。
ここまで初回楽曲公演演出を契機として演出がどのように変化するかについて簡単に説明したが、これらの演出の変化は、本実施形態では、ディスプレイリストを作成するために使用するディスプレイリスト作成テーブル(図37参照)を切り替えることによって実現される。
なお、本実施形態では初回楽曲公演演出日から次の新曲の初回楽曲公演演出日までの間隔が全て1週間に設定されている場合について説明するが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし、複数種の間隔が設定されてもよい。また、本実施形態では初回楽曲公演演出許可時刻が全ての新曲に関して12時に統一されている場合について説明するが、新曲毎に異なる初回楽曲公演演出許可時刻を設定してもよい。また、新曲の楽曲公演演出順についても、公演管理テーブルに例示されている楽曲公演演出順以外の公演順であってもよい。
また、2013年11月30日には楽曲公演演出(新曲A)が楽曲公演演出許可状態となり、2013年12月7日には楽曲公演演出(新曲B)が楽曲公演演出許可状態となるというように、その週によって特別演出の内容が異なっているため、遊技者を飽きさせ難くなっている。
[画像音響制御基板140による状態制御処理]
図41は、図38のステップS2200における状態制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2100の計測処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2201)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS2201:YES)、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2201:NO)、現在の日付が初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、RTC情報が示す現在の日付が、公演管理テーブルに規定されている新曲A〜新曲Lの初回楽曲公演演出日のいずれかと一致するか否かを判定する。ここで、初回楽曲公演演出日ではないと判定された場合(ステップS2202:NO)、すなわちいずれの新曲の初回楽曲公演演出日でもない場合、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(ステップS2202:YES)、現在の時刻が初回楽曲公演演出許可時刻になったか否かを判定する(ステップS2203)。具体的には、いずれかの新曲の初回楽曲公演演出日に相当する現在の日付に対応する初回楽曲公演演出許可時刻を公演管理テーブルから読み出し、RTC情報が示す現在の時刻が読み出した初回楽曲公演演出許可時刻になったか否かを判定する。なお、本実施形態では、全ての新曲に対して初回楽曲公演演出許可時刻が12時に設定されているので、このステップS2203においては、RTC情報が示す時刻が12時になったか否かが判定されることになる。このステップS2203において、初回楽曲公演演出許可時刻になっていないと判定された場合(ステップS2203:NO)、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回楽曲公演演出許可時刻になったと判定した場合(ステップS2203:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定する(ステップS2204)。この楽曲公演演出許可フラグは、現在公演されている新曲の次に公演される新曲の初回楽曲公演演出の実行を許可する楽曲公演演出許可状態になっているか否かを示すフラグであり、公演管理テーブルに規定されているいずれかの初回楽曲公演演出日の初回楽曲公演演出許可時刻になると「ON」に設定され、「ON」に設定された状態で楽曲公演演出が開始される際に「OFF」に設定される。
[楽曲公演演出許可状態]
図42は、楽曲公演演出許可状態について説明するための説明図である。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、上述したように、電源投入時を基準として経過時間の計測が行われる。そこで、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入され且つパチンコホールが午前10時にオープンすると想定して、例えば新曲Aの初回楽曲公演演出に関して、初回楽曲公演演出日である7月7日において、上記ステップS2106(図39参照)のリセット処理の回数をカウントし、カウントした回数が「4」に達したこと(電源投入から4時間が経過したこと)を契機として新曲Aの初回楽曲公演演出を開始させるといった構成を採用することで、12時(正午)頃に新曲Aの初回楽曲公演演出を行うことが可能である(図42(A)参照)。
しかしながら、この構成では、以下のような問題が生じてしまう。すなわち、図42(B)に例示されるように、ホール店員が午前5時頃に電源を投入した場合、パチンコホールがオープンする午前10時よりも前の午前9時頃に新曲Aの初回楽曲公演演出が行われてしまい、その結果、新曲Aに関する各種演出を新たに出現させるトリガとなる新曲Aの初回楽曲公演演出を遊技者が楽しむことができないという問題が生じてしまう。また、初回楽曲公演演出日の前日からパチンコ遊技機1の電源が投入されたままの状態であるような場合にも、同様の問題が生じてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、RTC情報が示す現在時刻が予め設定された時刻(初回楽曲公演演出許可時刻)になったことを条件として楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定し、楽曲公演演出許可フラグが「ON」になった状態で楽曲公演フラグが「ON」になったことを条件として初回楽曲公演演出を実行させる一方で、楽曲公演演出許可フラグが「OFF」の状態で楽曲公演フラグが「ON」になった場合には初回楽曲公演演出を実行させない(既に公演されている新曲があればその新曲の楽曲公演演出を実行させる)構成を採用している。
この構成により、図42(C)に例示されているように、たとえ想定とは異なる午前5時頃にパチンコ遊技機1の電源が投入されたとしても、12時頃(正確には12時以降に最初に楽曲公演フラグが「ON」になるとき)に新曲Aの初回楽曲公演演出を開始させることが可能になる。なお、このような楽曲公演演出許可状態の制御は、新曲A以外の新曲についても同様に行われる。
[楽曲公演演出順管理テーブル]
図43は、楽曲公演演出順管理テーブルについて説明するための説明図である。楽曲公演演出順管理テーブルは、全曲開放状態における楽曲公演演出に使用される新曲の種別を管理するためのテーブルである。楽曲公演演出順管理テーブルでは、図43に例示されるように、全曲開放状態の初日である2/22以降のそれぞれの日付に関して、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と、楽曲公演演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。なお、本実施形態では、楽曲公演演出順管理テーブルが、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入されることを想定して構成されている場合を例に説明する。
全曲開放状態になると、各曲の楽曲公演演出が行われる期間が1週間から1時間に短縮される。その結果、全曲開放状態となる前に84日間(=1週間×12曲)かけて行われた新曲A〜新曲Lの楽曲公演演出が、1日で行われるようになる。
例えば、2月22日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10時頃に新曲Aの楽曲公演演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの楽曲公演演出が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの楽曲公演演出が行われる。そして、11時間後の19時頃に新曲Jの楽曲公演演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの楽曲公演演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの楽曲公演演出が行われる。
ところで、2月23日以降について、2月22日と同じスケジュールで楽曲公演演出を行うようにした場合、遊技者がどの日に遊技を行ったとしても、パチンコホールのオープンからクローズまで遊技を続けていれば、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことができる。しかしながら、遊技者の中には特定の時間帯にしか遊技できない人もおり、これに対して、上述したような同一スケジュールで楽曲公演演出を行ってしまうと、たとえ毎日遊技し続けたとしても、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことができないという問題が生じてしまう。例えば、2月22日に関して、遊技者が18時頃から遊技を始めると、新曲I〜新曲Lの楽曲公演演出は楽しむことができるが、新曲A〜新曲Hの楽曲公演演出を楽しむことはできない。
このため、本実施形態では、図43に例示されるように、楽曲公演演出に使用される新曲の曲順を1曲ずつ規則的にシフトさせていくように新曲の曲順が予め規定されている。このため、例えば、2月22日の午前中にしか楽しむことができなかった新曲Aや新曲Bの楽曲公演演出が、2月24日には18時以降に行われるようになる。このため、上述したように特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、ある程度継続してパチンコホールに通い続けることにより、全ての新曲の楽曲公演演出を楽しむことが可能になる。このような全曲開放状態における楽曲公演演出の制御については、図49に基づいて後に詳述する。
以上、図43で説明したように、2/22になり全曲開放状態となった場合は、楽曲公演演出順管理テーブルに基づいて毎回楽曲公演演出で公演される新曲が変更されていくようになる。したがって特別演出が毎回変更されていくことになる。
なお、楽曲公演演出順管理テーブルにおいては新曲の内容を楽曲公演演出の公演の度に変更するようにしたが、これに限らず、例えば、2/22は毎回新曲Aの楽曲公演演出を行い、2/23は毎回新曲Bの楽曲公演演出を行い、…というように日替わりで楽曲公演演出の演出内容を変更するようにしてもよい。また、2/22は楽曲公演演出において、毎回新曲Aが流れるが新曲Aの画像をA−1、A−2…というように、楽曲公演演出のうちの一部の演出だけを変更するようにしてもよい。また、新曲が毎回変更されていくが画像は新曲Aの画像が毎回表示されるようにしてもよい。
また、2/22は、最初の楽曲公演演出は新曲Aから始まり、最後の楽曲公演演出は新曲Lで終わり、2/23は、最初の楽曲公演演出は新曲Bから始まり、最後の楽曲公演演出は新曲Aで終わるというように、全曲開放状態となった場合であっても日付によって特別演出の内容(スケジュール)が異なっているため、遊技者を飽きさせ難くなっている。
また全曲開放状態になると、楽曲公演演出が終了した後、続いて次回(1時間後)に実行される楽曲公演演出を告知するための次回公演告知演出が楽曲公演演出の一環として5秒間実行されるようになる。したがって遊技者は、今回の楽曲公演演出終了後に次回の楽曲公演演出の演出内容を認識できる。
[画像音響制御基板140による告知演出制御処理]
図44は、図38のステップS2300における告知演出制御処理の詳細フローチャートである。告知演出制御処理は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出を制御するための処理である。
ステップS2200の状態制御処理に続いて、統括CPU141は、図44に例示されるように、上記ステップS2107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2301)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS2301:YES)、告知演出を実行させるための具体的な処理は行われず、ステップS2400の公演告知演出制御処理に処理が進められる。これは、全曲開放状態においては、楽曲公演演出が1時間おきに行われ、その都度使用される新曲が切り替わっていき、且つ、未公演の新曲が存在しないため、図9に例示されているような告知演出を必ずしも行う必要がないためである。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2301:NO)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2302)。ここで、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2302:NO)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示を含む告知演出(図9(C)参照)の実行中であるか否かを判定する(ステップS2303)。ここで、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中であると判定された場合(ステップS2303:YES)、ステップS2400における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2303:NO)、例えばステップS2101の処理でカウントアップされる割込み処理回数Nに基づいて、楽曲公演演出の開始時時間の所定時間前(例えば15分前)であるか否かを判定する(ステップS2304)。
統括CPU141は、所定時間前であると判定した場合(ステップS2304:YES)、カウントダウン表示を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に開始させるための設定情報(残り時間を示す情報などを含む)を制御用RAM145にセットする(ステップS2305)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、楽曲公演演出される新曲のタイトルが報知され、且つその新曲の楽曲公演演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示されることになる(図9(C)参照)。
統括CPU141は、楽曲公演演出の所定時間前ではないと判定した場合(ステップS2304:NO)、現時点での最新曲の次に公演される新曲に関する告知演出を行うために、以下の処理を実行する。すなわち、統括CPU141は、ステップS2202(図41参照)の処理と同様に、初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(ステップS2306)。
統括CPU141は、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合(ステップS2306:NO)、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出日までの残り日数を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2307)。具体的には、まず、RTC情報に基づいて現在の日付を特定する。そして、公演管理テーブル(図40参照)を参照し、現在の日付よりも後の日付であって現在の日付に最も近い初回楽曲公演演出日を特定する。このようにして特定した初回楽曲公演演出日が、次に公演される新曲の初回楽曲公演演出日である。例えば、現在の日付が2013年11月29日である場合、上述した条件に該当する初回楽曲公演演出日は2013年11月30日であり、次に公演される新曲が新曲Aであると判断することができる。統括CPU141は、このようにして初回楽曲公演演出日を特定すると、現在の日付から特定した初回楽曲公演演出日までの日数を算出する。ここで説明した例では、日数「1」が算出される。このように、統括CPU141は、RTC情報と公演管理テーブルとに基づいて、次に公演される新曲の種別(ここでは曲名)と、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの日数とを取得する。そして、取得したこれらの情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、次に公演される新曲のタイトルとその新曲の初回楽曲公演演出日までの残り日数とが報知されることになる(図9(A)参照)。
統括CPU141は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(ステップS2306:YES)、未公演の楽曲公演演出である初回楽曲公演演出が本日行われることを報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2308)。具体的には、上述したステップS2306と同様に処理を行って次に公演される新曲の種別(曲名)を取得し、この情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、未公演曲のタイトルとその未公演曲の楽曲公演演出が本日行われることが報知されることになる(図9(B)参照)。
一方、統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2302:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、楽曲公演演出が終了したか否かを判定する(ステップS2310)。ここで、楽曲公演演出が終了していないと判定された場合(ステップS2310:NO)、ステップS2400における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲公演演出が終了したと判定した場合(ステップS2310:YES)、その終了した楽曲公演演出が、初回の楽曲公演演出であったか否かを判定する(ステップS2311)。具体的には、初回の楽曲公演演出の開始時には楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるので、楽曲公演演出の開始時に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていたか否かに基づいて、初回の楽曲公演演出であるか否かを判定する。ここで、初回の楽曲公演演出ではなかったと判定された場合(ステップS2311:NO)、ステップS2400における公演告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回の楽曲公演演出であったと判定した場合(ステップS2311:YES)、例えば楽曲公演演出管理テーブルを参照して次に公演される新曲を特定し、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの残り日数(本実施形態では新曲の種類に関わらず7日)を報知する演出を含む告知演出画像P47をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2312)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、未公演曲のタイトルと、その未公演曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの日数とが報知されることになる(図9(D)参照)。
なお、本実施形態では、サブ液晶表示装置6が告知演出のみに使用される場合について説明したが、例えばメイン液晶表示装置5において行われる演出と同期する演出をサブ液晶表示装置6に行わせるというように、告知演出以外の用途にサブ液晶表示装置6を使用してもよい。
[画像音響制御基板140による公演告知演出制御処理]
図45及び図46は、図38のステップS2400における公演告知演出制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2300の告知演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図45に例示されるように、制御用RAM145に記憶されている公演告知フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2401)。この公演告知フラグは、上述したステップS2103(図39参照)が行われることによって「ON」に設定される。ここで、公演告知フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2401:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、公演告知フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2401:YES)、公演告知フラグを「ON」に設定したことに応じて公演告知に係る設定情報を制御用RAM145にセットする処理が既に完了しているか否かを判定する(ステップS2402)。ここで、設定情報をセットする処理が完了していると判定された場合(ステップS2402:YES)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、設定情報をセットする処理が完了していないと判定した場合(ステップS2402:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況に基づいて、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かを判定する(ステップS2403)。ここで、特別遊技中(大当たり遊技中)ではないと判定した場合(ステップS2403:NO)、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS2404)。具体的には、演出制御基板130からの客待ち演出開始コマンドを受信してから変動演出開始コマンドを受信するまでの間は客待ち演出が行われるので、例えば、客待ち演出開始コマンドを受信した後であって、変動演出開始コマンドを受信する前であるか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS2404)。
ところで、客待ち演出中は、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていない状態である。このため、通常演出とは無関係な公演告知演出を行ったとしても、通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、統括CPU141は、客待ち演出中であると判定した場合(ステップS2404:YES)、楽曲公演演出で公演される新曲を特定する(ステップS2405)。具体的には、RTC情報に基づいて、現在日時(日付及び時刻)を特定し、特定した現在日時に基づいて、今回の公演告知演出に続いて行われる楽曲公演演出の開始時間を特定する。より詳細には、楽曲公演フラグが「ON」に設定されるときの割込み処理回数Nから現時点での割込み処理回数Nを減算し、この減算によって得られた値を割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ)に乗算して楽曲公演演出の開始時間までの残り時間を算出する。そして、上記特定した現在日時に算出した残り時間を加算することによって、楽曲公演演出の開始時間を特定する。統括CPU141は、楽曲公演演出の開始時間を特定すると、テーブルを参照して楽曲公演演出に使用される新曲を特定する。すなわち、現在の状態が全曲開放状態ではない場合、公演管理テーブル(図40参照)を参照し、特定した楽曲公演演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。一方、現在の状態が全曲開放状態である場合には、楽曲公演演出順管理テーブル(図43参照)を参照して、特定した楽曲公演演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。
ステップS2405の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に関する公演告知演出を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2406)。設定情報がセットされると、この設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されて、作成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491に格納される。これにより、公演告知演出が開始されることになる。
このようにして、統括CPU141は、楽曲公演演出の開始時間の所定時間(本実施形態では1分)前、すなわち公演告知演出の開始時間となったときに客待ち演出中である場合には、公演告知演出を直ちに開始させる。
一方、統括CPU141は、客待ち演出中ではないと判定した場合(ステップS2404:NO)、例えば特別図柄の変動表示に伴う通常演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS2407)。
統括CPU141は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS2407:YES)、制御用RAM145に記憶されている発展時開始フラグ、禁止フラグ、及び終了後開始フラグのいずれかのフラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、フラグ設定処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2408)。なお、これら3つのフラグについては後述する。
統括CPU141は、フラグ設定処理が完了していないと判定した場合(ステップS2408:NO)、すなわち上記3つのフラグがいずれも「OFF」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示が終了するまでの残り時間を算出する(ステップS2409)。具体的には、例えば、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づいて特別図柄の変動時間を特定し、変動演出開始コマンドを受信してから現時点までの経過時間を特定した変動時間から減算することによって、残り時間を算出する。
ところで、楽曲公演演出の開始時間となる前に特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了する場合、今回の変動演出が終了する終了タイミング、或いは次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始される開始タイミングといった変動演出の切替タイミングが、楽曲公演演出の開始時間よりも前に存在することとなる。このような場合、上記終了タイミングや上記開始タイミングで公演告知演出を開始させるようにすれば、公演告知演出によって変動演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することが可能である。
このため、統括CPU141は、上記ステップS2409の処理に続いて、現在の時間に算出した残り時間を加算した時間が楽曲公演演出の開始時間よりも前の時間であるか否かに基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行している変動演出が、楽曲公演演出が開始されるよりも前に終了するか否かを判定する(ステップS2410)。ここで、楽曲公演演出が開始されるよりも前に終了すると判定した場合(ステップS2410:YES)、終了後開始フラグを「ON」に設定する(ステップS2411)。この終了後開始フラグは、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させるか否かを示すフラグである。このため、終了後開始フラグが「ON」に設定されることにより、今回の変動演出が終了するタイミング、又は次回の変動演出が開始されるタイミングで公演告知演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しないと判定した場合(ステップS2410:NO)、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあるか否かを判定する(ステップS2412)。具体的には、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドを解析し、特別図柄の変動表示に伴って実行中である変動演出において、例えばノーマルリーチからスーパーリーチに発展するといった発展タイミングが存在するか否かを判断する。そして、発展タイミングが存在すると判断した場合、その発展タイミングに相当する時間が、上記特定した楽曲公演演出の開始時間よりも前であるか否かを判定する。
ところで、公演告知演出が今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制するためには、変動演出が終了してから公演告知演出を開始させることが好ましい。しかしながら、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合にこのような構成を採用すると、楽曲公演演出中に公演告知演出が行われてしまうという問題が生じる。このため、楽曲公演演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合には、公演告知演出を行わないようにするのが好ましい。これに対して、特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの間に行われる1回の変動演出が発展タイミング、すなわち演出の切替タイミングを有している場合、その発展タイミングで変動演出画像を縮小表示に切り替えると共に公演告知演出を開始させるようにすれば、公演告知演出が変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制することが可能である。
そこで、統括CPU141は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあると判定した場合(ステップS2412:YES)、発展時開始フラグを「ON」に設定する(ステップS2413)。ここで、発展時開始フラグは、変動演出における演出の発展タイミングで公演告知演出を開始させるか否かを示すフラグである。
一方、統括CPU141は、楽曲公演演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがないと判定した場合(ステップS2412:NO)、公演告知演出の開始時間から楽曲公演演出の開始時間までの間に変動演出の発展(区切り)タイミングが存在しないので、公演告知演出が行われて変動演出の興趣が損なわれるのを防止するために、禁止フラグを「ON」に設定する(ステップS2414)。ここで、禁止フラグは、公演告知演出の実行を禁止するか否かを示すフラグである。
統括CPU141は、ステップS2411の処理を実行した場合、ステップS2413の処理を実行した場合、ステップS2414の処理を実行した場合、又はフラグ設定処理が完了していると判定した場合(ステップS2408:YES)、禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2417)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS2417:YES)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。このように、禁止フラグが「ON」に設定された場合には上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進められないので、公演告知演出が行われないこととなる。
一方、統括CPU141は、禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2417:NO)、発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2418)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2418:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2418:YES)、今回の通常演出に係る変動演出開始コマンドの解析結果等に基づいて、発展タイミングになったか否かを判定する(ステップS2419)。ここで、発展タイミングになっていないと判定された場合(ステップS2419:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展タイミングになったと判定した場合(ステップS2419:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づいて変動演出の発展タイミング(演出の切替タイミング)を特定し、公演告知演出の開始時間になったと判定してから楽曲公演演出の開始時間となるまでに、特定した発展タイミングで、上部領域A1における公演告知演出を開始させる。
一方、今回の特別図柄の変動表示が終了した後には、以下のような処理が行われる。すなわち、統括CPU141は、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS2407:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2421)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2421:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2421:YES)、例えば演出制御基板130からの保留表示コマンド及び変動演出開始コマンドの受信状況に基づいて、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(ステップS2422)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(ステップS2422:NO)、演出制御基板130から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2423)。ここで、変動演出終了コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2423:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
一方、変動演出終了コマンドを受信したと判定された場合(ステップS2423:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進められる。今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了時に第1特別図柄判定が保留されていない場合は、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了タイミングが演出の切替タイミングとなる。このため、このような場合には、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了するタイミングで、公演告知演出が開始されることになる。
統括CPU141は、第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS2422:YES)、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2424)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2424:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した直後に変動演出開始コマンドが受信される場合、これに応じて次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始されることになる。このため、特別図柄の変動表示が終了してから次に特別図柄の変動表示が開始されるタイミング、すなわち変動演出開始コマンドに応じて次の変動演出が開始されるタイミングも、演出の切替タイミングとなる。このため、統括CPU141は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2424:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、公演告知演出の開始時間に特別図柄が変動表示されている場合には、この変動表示の終了後に、メイン液晶表示装置5に公演告知演出を開始させる。
一方、統括CPU141は、特別遊技中(大当たり遊技中)であると判定した場合(ステップS2403:YES)、図46に例示されるように、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS2426)。長当たり遊技が行われる場合、長当たり遊技に伴う当たり演出の実行を指示するコマンドとして、オープニング演出開始コマンド、ラウンド中演出開始コマンド、及びエンディング演出開始コマンドが演出制御基板130から送信される。これに対して、短当たり遊技が行われる場合、短当たり演出開始コマンド及び短当たり演出終了コマンドが演出制御基板130から送信される。このため、統括CPU141は、これらのコマンドのうちのいずれのコマンドに応じた当たり演出を実行しているかに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する。
統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2426:YES)、最終ラウンドの開始前であるか否かを判定する(ステップS2427)。ここで、最終ラウンドの開始前ではないと判定された場合(ステップS2427:NO)、後述するステップS2435に処理が進められる。
ところで、長当たり遊技中は、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出開始コマンドが演出制御基板130から送信されて、各ラウンドのラウンド中演出が行われる。このラウンド中演出においては、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板140によって受信される毎にその表示内容の少なくとも一部(例えば現在のラウンド数を示す表示)が更新される。すなわち、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板140によって受信される毎に、長当たり遊技に伴う当たり演出が切り替えられることになる。
そこで、統括CPU141は、最終ラウンド開始前であると判定した場合(ステップS2427:YES)、演出制御基板130からラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2428)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2428:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
これに対して、統括CPU141は、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2428:YES)、楽曲公演演出で公演される新曲を特定し(ステップS2429)、特定した新曲に関する公演告知演出を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2430)。このステップS2429及びステップS2430の処理は、上述したステップS2405及びステップS2406の処理と同様に行われる。
このように、統括CPU141は、長開放ラウンド遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技が終了した後に、メイン液晶表示装置5に公演告知演出を開始させる。なお、本実施形態では、公演告知演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了してから次の長開放ラウンド遊技が開始されるタイミングで公演告知演出を開始させる場合について説明するが、例えば、公演告知演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了するタイミングで公演告知演出を開始させるようにしてもよい。
ここで、図47を参照しつつ、公演告知演出の開始時間と長開放ラウンド遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、公演告知演出の開始時間となってから楽曲公演演出の開始時間となるまでの時間である開始時間が1分に設定されている。これに対して、図47(A)に例示されるように、仮に開始時間が20秒に設定されている場合、公演告知演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が、楽曲公演演出の開始時間よりも後に終了する場合がある。すなわち、開始時間において、長当たり遊技に伴う当たり演出の切替タイミングが存在しないため、開始時間中のどこかで公演告知演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、公演告知演出の開始時間が、1回の長開放ラウンド遊技を消化するのに要する時間(最長29秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、公演告知演出の開始時間が、1回のラウンド中演出が実行される時間の最長時間よりも長い時間に設定されている。このため、図47(B)に例示されるように、公演告知演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に終了して次のラウンドのラウンド中演出が開始されることになる。そして、本実施形態ではこのラウンド中演出の開始時に公演告知演出が開始されるので、楽曲公演演出の興趣を損なうことなく公演告知演出を開始させることができる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、長当たり遊技中に遊技者によって選択された楽曲が再生される場合がある。このような楽曲の再生中に公演告知演出又は楽曲公演演出を開始させることとなった場合、楽曲の再生を中止させる必要がある。しかしながら、遊技者が所望の楽曲を選択したにも拘わらずその楽曲が最後まで再生されないとなれば、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、楽曲の再生中に公演告知演出や楽曲公演演出が開始された場合、その楽曲の再生を中止すると共に、楽曲公演演出が終了してからその楽曲の再生を初めからやり直すこととしている。このような制御を実現するために、ステップS2430の処理に続いて、以下の処理が行われる。
すなわち、ステップS2430に続いて、統括CPU141は、例えばVDP142が楽曲再生に係る描画処理の実行中であるか否かに基づいて、選択された楽曲の再生中であるか否かを判定する(ステップS2431)。ここで、楽曲の再生中ではないと判定された場合(ステップS2431:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲の再生中であると判定した場合(ステップS2431:YES)、VDP142及び音響DSP143に楽曲の再生を中止させる(ステップS2432)。そして、再生を中止した楽曲の種別を特定可能な楽曲情報を制御用RAM145に保存し(ステップS2433)、制御用RAM145に記憶されているリプレイフラグを「ON」に設定する(ステップS2434)。このリプレイフラグは、楽曲公演演出が終了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生を改めて開始させるか否かを示すフラグである。
ところで、長当たり遊技における最終ラウンド開始後に公演告知演出の開始時間となった場合、この長当たり遊技が終了する前にラウンド中演出開始コマンドを受信してラウンド中演出を変化させる処理が行われることはない。このため、このような場合には、長当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、公演告知演出を開始させることとしている。
また、短当たり遊技に伴う短当たり演出は、この短当たり遊技のオープニング開始からエンディング終了まで一連のものであって、その途中に演出の切替タイミングが存在しない。このため、短当たり遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、短当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、公演告知演出を開始させることとしている。
このため、統括CPU141は、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS2426:NO)、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS2427:NO)、例えばエンディング演出開始コマンド(又は短当たり演出終了コマンド)を受信してからの経過時間に基づいて、長当たり遊技(又は短当たり遊技)のエンディングが終了したか否かを判定する(ステップS2435)。ここで、エンディングが終了していないと判定された場合(ステップS2435:NO)、ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に処理が進められる。逆に、エンディングが終了したと判定された場合(ステップS2435:YES)、ステップS2429に処理が進められて公演告知演出が開始されることになる。
このように、長当たり遊技における最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が開始されてから公演告知演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技のエンディングが終了した後に、公演告知演出を開始させる。また、短当たり遊技における短開放ラウンド遊技中に公演告知演出の開始時間となった場合、この短開放ラウンド遊技と連続して実行される全ての短開放ラウンド遊技が終了した後に、公演告知演出を開始させる。
ここで、図48を参照しつつ、公演告知演出の開始時間と短当たり遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、公演告知演出に係る開始時間が1分に設定されている。これに対して、図48(A)に例示されるように、仮に開始時間が20秒に設定されている場合、公演告知演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が、楽曲公演演出の開始時間よりも後に終了することになる。すなわち、開始時間において、短当たり遊技に伴う短当たり演出の切替タイミングが存在しないため、開始時間中のどこかで公演告知演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、公演告知演出の開始時間が、1回の短当たり遊技を消化するのに要する時間(例えば30秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、公演告知演出の開始時間が、連続する複数(本実施形態では15回)の短開放ラウンド遊技を消化するのに要する合計時間よりも十分に長い時間に設定されている。このため、図48(B)に例示されるように、公演告知演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に終了することになる。そして、本実施形態ではこの短当たり遊技に伴う短当たり演出が終了した後に再開された特別図柄の変動表示の開始に伴って公演告知演出が開始されるので、当たり演出や変動演出の興趣を損なうことなく公演告知演出を開始させることができる。
[画像音響制御基板140による楽曲公演演出開始処理]
図49は、図38のステップS2500における楽曲公演演出開始処理の詳細フローチャートである。ステップS2400の公演告知演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図49に例示されるように、楽曲公演フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2501)。ここで、楽曲公演フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2501:NO)、ステップS2600の通常演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲公演フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2501:YES)、公演告知演出に関する全てのフラグを「OFF」に設定する(ステップS2502)。ここで、公演告知演出に関する全てのフラグとは、具体的には、図45に示されている公演告知フラグ、終了後開始フラグ、発展時開始フラグ、及び禁止フラグである。
ステップS2502の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(ステップS2503)、ステップS2107の処理と同様に、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2504)。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2504:NO)、制御用ROM144に記憶されている公演管理テーブル(図40参照)を制御用RAM145にセットし(ステップS2505)、現在の日付に対応する新曲を選択する(ステップS2506)。例えば現在の日付が2013年12月3日である場合、この日付が新曲Aの初回楽曲公演演出日である2013年11月30日と新曲Bの初回楽曲公演演出日である2013年12月7日との間の日付であるので、新曲Aを選択する。また、例えば現在の日付が2013年12月7日である場合、この日付が新曲Bの初回楽曲公演演出日である2013年12月7日であるので、新曲Bを選択する。
ところで、楽曲公演演出を実行する日付が初回楽曲公演演出日以外の日である場合、その日の楽曲公演演出に使用される新曲は1種類である。これに対して、楽曲公演演出を実行する日付が初回楽曲公演演出日に該当する日である場合、楽曲公演演出許可状態に移行する前後で新曲の種類が変化するので、その日の楽曲公演演出に使用される新曲は2種類である。このため、現在の日付が初回楽曲公演演出日である場合には、2種類の新曲のどちらを使用するかを決定する必要がある。
そこで、統括CPU141は、ステップS2506の処理に続いて、現在の日付が公演管理テーブルに規定されている初回楽曲公演演出日のいずれかに該当するか否かに基づいて、初回楽曲公演演出日であるか否かを判定する(ステップS2507)。ここで、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合(ステップS2507:NO)、ステップS2506の処理で選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2508)。このようにして楽曲公演演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされると、その設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491にセットされる。これにより、ステップS2506の処理で選択された楽曲公演演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、初回楽曲公演演出日であると判定した場合(ステップS2507:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2507)。
図40に例示されるように、現在の日付が例えば新曲Bの初回楽曲公演演出日に該当する2013年12月7日であり且つ楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されている場合、新曲Bの初回の楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。これに対して、現在の日付が例えば新曲Bの初回楽曲公演演出日に該当する2013年12月7日であり且つ楽曲公演演出許可フラグが「OFF」に設定されている場合、新曲Bではなく新曲Bの1つ前の新曲Aの楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。
そこで、統括CPU141は、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2509:YES)、初回楽曲公演演出日ではないと判定した場合と同様に、ステップS2506の処理で選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報をセットする(ステップS2508)。逆に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2509:NO)、すなわち楽曲公演演出許可フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップS2506の処理で選択した新曲の1つ前の新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2510)。
このように、統括CPU141は、公演管理テーブルに規定されている初回楽曲公演演出許可時刻を過ぎたと判定して楽曲公演演出許可フラグを「ON」に設定した後に、経過時間が1時間に達するという時間条件を満たすと判定した場合には、新曲(上述した例では新曲B)の初回楽曲公演演出をメイン液晶表示装置5に開始させる。逆に、初回楽曲公演演出許可時刻を過ぎたと判定していない状態で上記時間条件を満たすと判定した場合には、新曲の初回楽曲公演演出を実行させずに、既に公演されている1つ前の新曲の楽曲公演演出を実行させる。
ステップS2508に続いて、統括CPU141は、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2511)。ここで、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2511:YES)、楽曲公演演出許可フラグを「OFF」に設定する(ステップS2512)。
一方、統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2504:YES)、楽曲公演演出順管理テーブル(図43参照)を制御用RAM145にセットする(ステップS2514)。そして、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pに基づいて、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間を特定する(ステップS2515)。ここで、リセット処理回数Pは、パチンコ遊技機1の電源投入時には「0」に設定されており、ステップS2108(図39参照)の処理が行われる毎に「1」加算される。このため、統括CPU141は、楽曲公演フラグが「ON」に設定されたと判定した直後のリセット処理回数Pを経過時間として特定する。例えばリセット処理回数が「1」に更新された場合にはその更新タイミングで1時間が経過したと判断することができ、「3」に更新された場合にはその更新タイミングで3時間が経過したと判断することができる。
ステップS2515の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2503の処理で特定した現在の日付、及びステップS2515の処理で特定した経過時間に対応する新曲を選択する(ステップS2516)。具体的には、特定した現在の日付及び電源投入時からの経過時間に対応する新曲の種別を楽曲公演演出順管理テーブルから読み出す。例えば現在の日付が2月23日であり電源投入から3時間が経過している場合、新曲Cを選択する。また、例えば現在の日付が2月27日であり電源投入から10時間が経過している場合、新曲Bを選択する。
そして、ステップS2516の処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2508の処理と同様に、選択した新曲の楽曲公演演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2517)。これらのステップS2514〜ステップS2517の処理は、全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過する毎に行われる。
ステップS2511の処理において楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合、または、ステップS2512の処理実行後、または、ステップS2517の処理実行後、楽曲公演フラグが「OFF」に設定(ステップS2518)した後、ステップS2600の通常演出制御処理に処理が進められる。
このように、統括CPU141は、現在の日付における新曲A〜新曲Lのそれぞれの楽曲公演演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各新曲の楽曲公演演出を実行させる。
なお、本実施形態では、図43に例示された楽曲公演演出順管理テーブルを用いて全曲開放状態における各新曲の楽曲公演演出の実行タイミングを設定する場合について説明したが、他の実施形態として、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、全ての新曲の実行タイミングを楽曲公演演出順管理テーブルに規定しておく場合について説明したが、実行日とその実行日において最初に実行される楽曲公演演出に使用される新曲の種別とを対応付けて予め記憶しておき、その新曲を基準として、例えば新曲D、新曲E、新曲Fというように規則的に選曲していくようにしてもよい。
また、前日の最初の楽曲公演演出に使用された新曲(例えば新曲F)を示す情報を保持しておき、翌日はその次の曲(例えば新曲G)から順に選曲していくといった構成を採用してもよい。
また、楽曲公演演出順管理テーブルなどの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代わりに、例えば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、楽曲公演演出に使用する新曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の楽曲公演演出が2回以上行われないように、楽曲公演演出で既に使用された新曲の種別を示す情報を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成を更に追加してもよい。
このように、統括CPU141は、経過時間の計測結果、RTC情報、公演管理テーブル、及び楽曲公演演出順管理テーブルに基づいて楽曲公演演出の開始タイミグや使用される新曲の種別を制御する。すなわち、特別図柄表示器41,42によって特別図柄が変動表示されているか否か、特別遊技中(大当たり遊技中)であるか否かに関わらず、メイン液晶表示装置5に楽曲公演演出を実行させる。
以上、図49で説明したように、ステップS2504で全曲開放状態であると判断された場合は、ステップS2514で楽曲公演管理テーブルがセットされ、ステップS2516により毎回楽曲公演演出で公演される新曲が変更されていくようになる。したがって特別演出が毎回変更されていくことになる。
[通常演出モードから特別演出モードに移行するときの各演出の流れ]
次に、図50〜図55を参照しつつ、通常演出モードから特別演出モード(公演告知演出および楽曲公演演出)に移行するとき各演出の流れについて説明する。
[変動演出が行われていないときに特別演出モードに移行した場合]
図50は、通常演出モードにおいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われていないときに、公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(A)は、前述した省電力モードが非運用である通常電力モードにおける通常演出モードにおいて客待ち状態のときに、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(A)に示すように、遊技制御基板100から客待ちコマンドが送信されてから所定時間(例えば30秒)が経過すると、客待ち状態に移行する。この客待ち状態のときには客待ち演出が実行され、図50(A)に例示されるように、パチンコ遊技機1の機種名や本機種の宣伝映像からなる、客待ち演出画像が全体領域に表示される(図50(A−1)参照)。
またこの客待ち演出においては、客待ち演出画像の上部には常時、前回の楽曲公演が終了から次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間がカウントダウン表示されており、これから遊技を行う遊技者に対して、次回の楽曲公演演出の開始時間をアピールする。よってこれから遊技を行う遊技者は、次回の楽曲公演演出の開始時間を認識することができる。なお、この次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間を表示しているときに併せて次回の公演される新曲を紹介すると、これから遊技を行う遊技者に対するアピール効果がより高まる。
この客待ち演出において表示される次回の楽曲公演演出が開始されるまでの残時間表示(カウントダウン表示)は、前述したメニュー画面の残時間表示とともに、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第2の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
このような客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が行われていないので、公演告知演出を直ちに開始させても通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、全体領域表示から領域分割表示に移行させ、領域分割表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示することで、公演告知演出が直ちに開始される(図50(A−2)参照)。
この場合、公演告知演出の開始時間と実際の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、公演告知演出の開始時に客待ち状態であったため、下部領域A2には、前回変動演出における停止表示状態の装飾図柄P22がドット表示される。
なお、この客待ち状態においては、下部領域A2において客待ち状態であることを遊技者が認識できる表示をするようにしてもよい。
この公演告知演出において表示される60秒間のカウントダウン表示は、楽曲公演演出の開始時間を遊技者に促すための第1の残時間報知(カウントダウン報知)に相当する。
その後、楽曲公演演出の開始時間になると、それまで公演告知演出に使用されていた上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示することで、楽曲公演演出が開始される(図50(A−3)参照)。そして、この楽曲公演演出終了時間となってもなお特別図柄判定の権利が発生しない場合には、全体領域を用いた客待ち演出画像の表示が再開される(図50(A−4)参照)。
なお、図50(A)について、省電力モードにおける通常演出モードにおいて客待ち状態のときに、特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れは、前述したように、「節電中 公演開始まで○○分○○秒」(客待ち演出)→「公演開始まであと○○秒」(公演告知演出)→「ただいま△△△公演中 終了まで○○分○○秒」(楽曲公演演出)「→「節電中 公演開始まで○○分○○秒」(客待ち演出)となる。
図50(B)は、変動演出が停止表示中のときに公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図50(B)に示すように、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)判定の権利が保留されていない状態(保留記憶が0個であり、かつ特別図柄の変動表示に伴う変動演出が停止表示している状態)のときには、前回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動停止画像が全体領域に表示される(図50(B−1)参照)。
このような状態で公演告知演出の開始時間となった場合、遊技球を用いた遊技に伴う変動演出が行われていないので、公演告知演出を直ちに開始させても変動演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が行われている状態で公演告知演出の開始時間となった場合、全体領域表示から領域分割表示に移行させ、領域分割表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示することで、上部領域A1を用いた公演告知演出が直ちに開始される(図50(B−2)参照)。
この場合、公演告知演出の開始時間と実際の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、公演告知演出の開始時に停止表示状態であったため、下部領域A2には、前回変動演出における停止表示状態の装飾図柄P22がドット表示される。
その後、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)判定の権利が発生すると、下部領域A2に停止表示されているドット表示された装飾図柄P22により、特別図柄の変動表示に伴う変動演出を開始させる(図50(B−3)参照)。
そして、公演告知演出に変動開始された変動演出中に楽曲公演演出の開始時間となった場合、上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示することで、上部領域A1を用いた楽曲公演演出が開始される(図50(B−4)参照)。
そして、この楽曲公演演出の終了時間となったときに、下部領域A2において楽曲公演演出の終了時間以前に変動開始された装飾図柄P22の変動演出が行われている場合、この変動演出が終了するまでは、領域分割表示を行い(図50(B−5)参照)、この変動演出が終了した後、通常演出モードにおける全体領域を用いた変動演出に移行させる(図50(B−6)参照)。
なお、図50(B−6)に示すように、領域分割表示から全体領域表示に切り替える場合は、以下に示す4つの方法がある。
1つめの方法は、メインCPU101から送信された図柄確定コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、通常演出モードに移行させて、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(メインCPU101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法1)。
2つめの方法は、楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合、記憶されている全ての保留記憶に対する変動演出が終了するまでは、領域分割表示を継続させ、この全ての保留記憶のうち最後の保留記憶に対する変動演出において、メインCPU101から送信された図柄確定コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(メインCPU101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法2)。
3つめの方法は、メインCPU101から送信された次回の変動開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(メインCPU101から送信された変動開始コマンドに基づく方法1)。
4つめの方法は、楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合、記憶されている全ての保留記憶に対する変動演出が終了するまでは、領域分割表示を継続させ、この全ての保留記憶のうち最後の変動演出が停止表示された後、メインCPU101から送信された次回の変動開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、領域分割表示から全体領域表示に切り替える方法(メインCPU101から送信された変動開始コマンドに基づく方法2)。
これら方法の何れを用いることにより、変動演出の終了後に、領域分割表示から全体領域表示に移行することができる。
以上のように、変動演出の終了後に、領域分割表示から全体領域表示に切り替える場合、全体領域表示で表示するタイミングは、変動演出の終了後においてメインCPU101から送信された新たなコマンドをサブCPU131が受信したことに基づくものである。
上記2つめの方法および4つめの方法を採用した場合において、楽曲公演演出が終了したときに第1特別図柄または第2特別図柄に係る保留記憶数が保留記憶されている場合、保留記憶されている全ての保留記憶数に対する変動演出が停止表示されるまでは、特別演出モードを延長させて、この特別演出モード延長期間においては、特別演出モード延長期間特有の特別演出である第2特別演出を実行するようにしてもよい。またこの特別演出モード延長期間においては、変動演出とは関係のないミニゲームを行うようにしてもよい。このようにすることによって、遊技性を向上させることができる。
なお、この特別演出モード延長期間は、通常演出モードの一環の中に設けるようにしてもよい。つまり、通常演出モードは、第1通常演出モードと第2通常演出モードとを設け、上記特別演出モード延長期間は第2通常演出モードとしてもよい。この場合、特別演出モード終了後、保留記憶数が保留記憶されていれば、第2通常演出モードに移行し、この保留記憶数全ての変動演出が終了したとき第1通常演出モードに移行することになる。
なお、上記2つめの方法および4つめの方法において、「楽曲公演演出が終了する前に変動開始され、この変動演出が楽曲公演演出終了後に停止表示されるときにおいて保留記憶が記憶されている場合」を、「楽曲公演演出が終了したときに第1特別図柄または第2特別図柄に係る保留記憶数が保留記憶されている場合」というようにすることも考えられる。
[変動演出中に特別演出モードに移行する場合]
図51は、通常演出モードにおいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出中に特別演出モードで実行される特別演出である公演告知演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。
図51(A)は、楽曲公演演出開始時間までに特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了するが、公演告知演出開始時間までには、この変動演出が終了しない場合の説明図である。
図51(A)に示すように、公演告知演出の開始時間以前に変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(A−1)参照)が、公演告知演出の開始時間までに終了せず、楽曲公演演出の開始時間以前に終了する場合には、その変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる。
そして、分割領域表示の上部領域A1に公演告知演出画像P47を表示し、ドット表示された装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(A−2)参照)。その後、楽曲公演演出の開始時間となった段階で、分割領域表示の特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示する(図51(A−3)参照)。
なお、図51(A−2)において、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる場合は、2つの方法がある。
1つめの方法は、メインCPU101から送信された図柄確定コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(メインCPU101から送信された図柄確定コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、メインCPU101から送信された次回の変動開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信された変動演出開始コマンドを統括CPU141が受信したタイミングで、全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(メインCPU101から送信された変動開始コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行することができる。
以上のように、変動演出の終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行する場合、領域分割表示で表示するタイミングは、変動演出の終了後においてメインCPU101から送信された新たなコマンドをサブCPU131が受信したことに基づくものである。
図51(B)は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が楽曲公演演出の開始時間となっても終了しない場合であり、この変動演出中に区切りが楽曲公演演出の開始時間まで設けられている場合の説明図である。例えば、通常演出モード中において特別図柄の変動時間が1分を超えるようなロング変動に伴う変動演出の実行中に公演告知演出の開始時間になると、楽曲公演演出の開始時間になっても変動演出が終了しない場合がある。
なお、変動演出中に設けられる区切りの一例としては、大当たりの期待度が比較的に低いノーマルリーチから、大当たりの期待度が比較的に高い所謂スーパーリーチに発展する一連の特別図柄の変動表示に伴う変動演出における場面の切り替わりの時点などが挙げられる。
例えば、[変動開始→疑似連続予告(大当たり予告)→ノーマルリーチ(期待度:低)→SPリーチ(期待度:中)→SPSPリーチ(期待度:高)→停止表示(当否結果)]という変動演出の場合、「→」で示した箇所のうちの何れか1箇所もしくは複数箇所について、変動演出の区切りに設定することができる。付言するまでもなく、この変動演出のようにSPSPリーチまで発展しない変動演出であれば、そこまでに設けられた区切りであれば、そのうちの何れか1箇所もしくは複数箇所でもよく、SPSPリーチ以上発展する変動演出であれば、そこまでに設けられた区切りであれば、そのうちの何れか1箇所もしくは複数箇所でもよい。また変動演出の内容は、この例示の変動演出には限られない。
図51(B)に示すように、公演告知演出の開始時間以前である通常演出モードにおいて変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(B−1)参照)が、楽曲公演演出の開始時間までに終了しない場合であって、楽曲公演演出の開始時間までにこの変動演出に区切りがある場合、変動演出の区切りのタイミング(例えば、リーチに発展するタイミングや、リーチの中でも大当たり期待度が高いスーパーリーチに発展するタイミング等)にて、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47を重畳表示させる(図51(B−2)参照)。
その後、楽曲公演演出の開始時間で、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47に代えて縮小させた楽曲公演演出画像P48を重畳表示する(図51(B−3)参照)。
さらにその後、変動演出が終了したタイミングで、表示画面を全体領域表示から領域分割表示に移行させる。そして、特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、ドット表示させた装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(B−4)参照)。
なお、楽曲公演演出の開始以降においても、特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了しないが、変動演出に区切りがある(図51(B−3)から(B−4)間に区切りが設定されている)場合は、この区切りのタイミングで、表示画面を全体領域表示から領域分割表示に移行させ、特別演出領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、継続中の変動演出をドット表示させた装飾図柄P22を下部領域A2に表示するようにしてもよい。
図51(C)は、公演告知演出の開始時間以前である通常演出モードにおいて変動開始された特別図柄の変動表示に伴う変動演出(図51(C−1)参照)が、楽曲公演演出の開始時間までに特別図柄の変動表示に伴う変動演出は終了せず、変動演出の区切りもない場合の説明図である。
図51(C)に示すように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が楽曲公演演出の開始時間までに終了せず、その変動演出に区切りがない場合には、公演告知演出画像P47の表示は行わない(図51(C−1)参照)。
そして、楽曲公演演出の開始時間で、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた楽曲公演演出画像P48を重畳表示させる(図51(C−2)参照)。
その後、変動演出が終了後に、全体領域表示から領域分割表示に移行させる。そして、分割領域表示の上部領域A1に楽曲公演演出画像P48を表示し、ドット表示された装飾図柄P22を下部領域A2に表示する(図51(C−3)参照)。
図51(B)、(C)において、全体領域表示から領域分割表示に移行させるタイミングとしては、メインCPU101により送信された図柄確定コマンドをサブCPU131が受信したことに基づくタイミング、または、メインCPU101により送信された次回の変動開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づくタイミングが考えられる。
以上のように、特別演出モードの設定時間までに変動演出が終了しない場合には、その変動演出が終了するまで、特別演出モードに移行する前の通常演出モードにおいて表示される装飾図柄P12などの遊技演出画像をそのまま継続して表示する。これによって、変動演出を途切れなく表示することができるため、遊技者は抽選の遊技を楽しむことができる。一方で、特別演出画像の表示も合わせて行われるため、遊技者は両方の演出を楽しむことができる。
また、本実施形態では、楽曲公演演出は予め定めた時間に必ず開始するように構成している。一方で、公演告知演出は、楽曲公演演出の告知を行うものであり、楽曲公演演出と比較して実行する演出としての優先度を低く設定している。そのため、公演告知演出は、図柄変動の終了後、あるいは図柄変動の区切りのタイミングから行うなど、図柄変動の演出に対する影響がない範囲で出来る限り実行するようにしている。このように、本実施形態では、遊技者が遊技演出と特別演出と両方のバランス良く楽しめるようにしている。
また、図51(B)、(C)おいては区切りがある場合、変動演出の区切りのタイミング(例えば、リーチに発展するタイミングや、リーチの中でも大当たり期待度が高いスーパーリーチに発展するタイミング等)にて、継続して表示している変動演出の変動演出画像に、縮小させた公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)を重畳表示させる(図51(B−2)、(C−2)参照)ようにしていたが、このような場合、リーチ等の変動演出のほうを楽しみたい遊技者にとっては興趣が低下する場合ある。
この場合の一例として、あるレベル以上の大当たり期待度である変動演出(例えばスーパーリーチ以上、疑似連続予告3回以上、期待度の高い予告等)が先に実行されている状態で公演告知演出(又は楽曲公演演出)が開始された場合には、この変動演出が終了するまで公演告知演出(又は楽曲公演演出)を実行しない(中断する)もしくは、画像の表示をしないようにしてもよい。
そして他の例として、メインCPU101から受信した変動開始コマンドから特定される変動パターンが、あるレベル以上の大当り期待度である場合に選択される変動演出には、区切り設定を設けないようにしてもよい。これによってあるレベル以上の大当り期待度の変動演出が先に実行されている場合は、この変動演出が終了するまで公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)が表示されることが無くなり、この変動演出が終了後に公演告知演出画像P47(又は楽曲公演演出画像P48)が表示されるようになる。
これら例示した方法を採用することによって、リーチ等の変動演出のほうを楽しみたい遊技者の興趣が低下することが無くなる。
[特別演出モードに移行しているときに行う遊技演出の処理]
続いて、特別演出モードに移行しているときに行われる遊技演出について説明する。
図52は、変動演出である図柄変動と大当たり演出と特別演出とのタイミングチャートについて説明するための説明図である。
本実施形態では、特別演出モードにおいて特別演出が実行されるときでも、特別演出と遊技演出とを行う。そして、この特別演出モードに移行しているときに、装飾図柄P22の図柄が揃って停止し(図中矢印「ア」の時点)、大当たり遊技の演出が発生(図中矢印「イ」の時点)する場合がある。
この局面は、遊技者にとっての利益が大きく演出として優先度の高いものである。従って、本実施形態では、これらの局面においては、特別演出よりも遊技演出をより優先させる。
以下では、図52における矢印アの時点で行う演出、および、図52における矢印イの時点に基づく演出について順に説明する。
[特別演出モードに移行しているときに行う遊技演出の処理]
図53は、特別演出モードにおいて装飾図柄P22が揃うときの演出を説明するための説明図である。なお、図53(A)には比較のために通常演出モードにおいて装飾図柄P12が揃った場合の演出態様を表示し、図53(B)には特別演出モードにおいて装飾図柄P12が揃った場合の演出態様を表示する。
図53(A)に示すように、通常演出モードでは、装飾図柄P12が揃う5秒前になると、操作有効期間3秒間をカウントダウン表示させるとともに、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す遊技者参加演出を行う。操作有効期間内に遊技者に演出ボタン26が操作されたとき又は、演出ボタン26が操作されずに操作有効期間が経過したときに、サブ液晶表示装置6とロゴ役物7から構成される可動役物が画像表示部114の前面に移動する。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機1では、表示画面114aに、可動役物を強調するように可動役物の周囲を明るく表示するエフェクト画像P51を表示する。
一方、図53(B)に示すように、特別演出モードでも通常演出モードと同様に、装飾図柄P12が揃う5秒前になると、操作有効期間3秒間をカウントダウン表示させるとともに、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促す遊技者参加演出を行う。操作有効期間内に遊技者に演出ボタン26が操作されたとき又は、演出ボタン26が操作されずに操作有効期間が経過したときに、サブ液晶表示装置6とロゴ役物7から構成される可動役物が画像表示部114の前面に移動する。さらに、特別演出モードにおいても、表示画面114aに、可動役物を強調するように可動役物の周囲を明るく表示するエフェクト画像P51を表示する。このとき、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48に重なるようにして、エフェクト画像P51を表示させる。すなわち、このタイミングにおいては、特別演出画像よりも遊技演出画像を優先させて表示する。
上述したように、特別演出モードに移行すると、装飾図柄P22などの遊技演出画像は、通常演出モードに表示される装飾図柄P12などの遊技演出画像に比べて小さく表示される。一方で、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48などの特別演出画像が比較的に大きく表示される。そのため、特別演出モードにおいて、遊技者は、装飾図柄P22の揃いに気づき難くなっている。
そこで、本実施形態では、特別演出モードに移行した後においても、通常演出モードと同様に、可動役物を動作させ、さらに可動役物を強調するエフェクト画像P51を画像表示部114の画面表示に表示することで、装飾図柄P22が揃ったことを遊技者に分かりやすく演出する。
なお、サブ液晶表示装置6とロゴ役物7から構成される可動役物は大当たり確定演出用の可動役物であり、上述のように装飾図柄P22が揃うときの演出に使用され、この可動役物が画像表示部114の前面に移動すると大当たりが確定する。
そして、この大当たり確定演出は、可動役物の動作についてはランプ制御基板150のCPUによって動作制御処理され、大当たり確定演出に伴うエフェクト画像P51は、統括CPU141により画像出力制御処理される、第7レイヤに属する演出内容である。
パチンコ遊技機1で実行される他の大当り確定演出としては、発光素子による大当たり確定発光パターンと音声による大当たり確定音とからなる大当たり確定音演出があり、この大当たり確定音演出は、変動演出が開始されてから変動演出が停止表示されるまでの間における複数ポイントで実行される演出である。
続いて、図52の矢印イの時点に基づいて演出として、特別演出モードに移行しているときに大当たり遊技状態に移行している場合の演出について説明する。
図54は、通常演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。また、図55は、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。
なお、以下の説明において、大当たり遊技状態の演出に用いる画像を総称して「大当たり遊技画像」と呼ぶ。また、大当たり遊技画像は、ラウンド表示画像P61、情報画像P62、盛上げ画像P63およびゲーム演出画像P64によって構成される。これらの画像については、後に具体的に説明する。
まず、図54を参照しながら、比較のために、通常演出モードにおける大当たり遊技画像について説明する。なお、図54は、時短付き8R当たりが発生した場合を例としている。
図54に示すように、各ラウンドにおいてラウンド数の表示を行うラウンド表示画像P61を表示する。ここでは、「ラウンド1」〜「ラウンド8」のように表示するラウンド表示画像P61をラウンドごとに順次表示する。
大当たりになることで、最初に、オープニングの表示が行われる。図54の例では、「大当たり!!」の文字によって抽選結果が大当たりであること、および、遊技領域10の右半分側に向けて遊技球を発射することを遊技者に伝えるために「右打ち」の指示情報を報知する情報画像P62を表示する。
そして、ラウンド1からラウンド3までは、大当たりしたことを盛り上げる内容の盛上げ画像P63を用いた演出を行う。図54の例において、盛上げ画像P63は、キャラクタによる大当たりを祝うメッセージを表示する。
また、ラウンド4からラウンド7にかけて、大当たりの種類を報知するという内容のゲームを実行する。このゲームは、ゲーム演出画像P64を用いて行われる。例えば、ゲーム演出画像P64は、ラウンド4において「チャレンジチャンス」を表示し、これからゲームを開始することを報知する。また、ゲーム演出画像P64は、ラウンド5において「ボタンを押してクリアせよ!!」のメッセージを表示して、本実施形態では演出ボタン26(図1参照)を押すことでゲームを行うという内容の説明を行う。そして、ゲーム演出画像P64は、ラウンド6において実際にゲームを行わせる。さらに、ゲーム演出画像P64は、ラウンド7において「時短確定」といった表示によりこの例では“時短遊技状態が発生する大当たり”であることを報知する。
そして、最終のラウンド8において、大当たり遊技終了後に時短遊技状態となる時短モードに移行することを明示する情報画像P62が表示され、ラウンド8終了後、エンディングの情報画像P62の表示を行う。
このエンディング情報画像P62には、大当たり遊技が終了することを報知するための大当たり終了報知情報画像と、この情報に続けてパチンコ遊技機1の製造元又は販売元のメーカー名等のCI(コーポレート・アイデンティティ)表示情報画像と、この情報に続けて遊技者にカードの返却を促すためのカード返却促進表示情報画像から構成されている。
そしてエンディング演出が終了することにより大当たり演出が終了する。大当たり演出終了後においても特別演出モード中である場合は、図51(A−3)等に示す分割領域表示となる。
[特別演出モードに移行しているとき大当たり遊技状態となった場合]
一方、特別演出モードに移行しているときに大当たり遊技が行われる場合、表示画面114aには、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48の特別演出画像の表示が行われている。
そこで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別演出モードに移行しているときに大当たり演出を行う場合には、予め定めた条件に従って、大当たり遊技画像を構成する画像のうち特定の画像を表示画面114aの全体的に表示したり、大当たり遊技画像を構成する画像のうち特定の画像の表示を省略したりする。また、大当たり遊技画像の表示態様に応じて、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を縮小表示させたり、公演告知演出画像P47や楽曲公演演出画像P48を全体的に表示したりする。
ここで、大当たり遊技画像を構成する画像のうち、全体的に表示したり省略したりする特定の画像の選択の条件は、例えば、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含む画像(右打ち報知画像等)であるか、遊技にアクセントを持たせる情報や遊技状態が変更されることを示す情報含む画像(大当たり中の時短決定ゲーム演出、オープニング、エンディング画像等)であるか否かに基づいて設定する。
図55は、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合の表示画像を説明するための説明図である。
図55は、例えば、特別演出モードに移行しているときに大当たり(長当たり)遊技状態となり、大当たり(長当たり)演出を行う場合を示している。
まず、オープニング演出において、情報画像P62は、「大当たり!!」の文字によって抽選結果が大当たりであることを報知する。また、情報画像P62は、遊技領域10の右半分側に向けて遊技球を発射することを遊技者に伝えるために「右打ち」の情報を提示する。
これらのオープニング演出の情報画像P62は、大当たり遊技状態であり大入賞口13が開放されること、また、遊技領域10の右側に位置する大入賞口13に向けて遊技球を発射するという、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものである。そのため、情報画像P62は、表示画面114aにおいて全体的に大きく表示する。一方、楽曲公演演出画像P48は、縮小させて情報画像P62に重畳させて表示する。
なお、このオープニング演出において、発生した大当たりの種類や大当たりの名称を表示するようにしてもよい。
なお、オープニング演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示したオープニング演出が表示される。
オープニング演出に続いて、長開放ラウンド演出中は、各ラウンドにおいてラウンド中ラウンド表示画像P61の表示が行われる。ラウンド表示画像P61は、大入賞口13が開放するラウンド数を示すものであり、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものである。従って、ラウンド表示画像P61は、表示画面114aに表示させる。
しかし、長開放ラウンド演出中のラウンド1〜ラウンド3においては、通常演出モードでは表示していた大当たりを盛り上げる盛上げ画像P63(図54参照)の表示は行わない。遊技者は、既にオープニング演出によって大当たり遊技状態に移行していることを認識し、また、ラウンド表示画像P61や大入賞口13が一定時間開放されることも直接的に確認できる。そのため、単に大当たりを盛り上げる盛上げ画像P63は、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものではない。
すなわち、盛上げ画像P63の表示の優先度は、他の大当たり遊技画像と比較して低いと考えられる。従って、本実施形態では、盛上げ画像P63の表示を省略する。このとき、逆に、楽曲公演演出画像P48は、表示画面114aにおいて全体的に大きく表示させる。
なお、長開放ラウンド演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示した各長開放ラウンドに応じた各長開放ラウンド演出が表示される。
また、ある長開放ラウンド演出中に特別演出モードに移行した(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行された)場合は、次回の長開放ラウンド演出の開始タイミングから図55に示す長開放ラウンド演出に切り替える。
また、長開放ラウンド演出における、ラウンド4からラウンド7にかけて行う昇格演出としての「チャレンジチャンス」ゲーム演出におけるゲーム演出画像P64(昇格演出画像)と、ラウンド8にて行う時短状態となることを報知する情報画像P62(時短報知演出画像)は、遊技者にとって出球の数を左右する情報を含むものであると考えられる。従って、本実施形態において、ゲーム演出画像P64および情報画像P62は、表示画面114aに全体的に表示する。一方で、楽曲公演演出画像P48は、縮小させてゲーム演出画像P64に重畳させて表示する。
なお、「チャレンジチャンス」ゲーム演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示した「チャレンジチャンス」ゲーム演出が表示される。
また、ある長開放ラウンドにおける「チャレンジチャンス」ゲーム演出中に特別演出モードに移行した(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行された)場合は、次回の長開放ラウンド演出の開始タイミングから、図55に示す長開放ラウンドにおける「チャレンジチャンス」ゲーム演出に切り替える。
そして、最終のラウンド8の終了後、大当たり遊技が終了することを報知するための大当たり終了報知情報画像と、この情報に続けてパチンコ遊技機1の製造元又は販売元のメーカー名等のCI(コーポレート・アイデンティティ)表示情報画像と、この情報に続けて遊技者にカードの返却を促すためのカード返却促進表示情報画像から構成された、エンディング情報画像P62を表示画面114aの全体領域に表示される。
このエンディング演出の情報画像P62は、大当たり遊技状態が終了し、この後の遊技状態(時短遊技状態(又は非時短遊技状態))、を遊技者に報知するという、遊技状態の変更を報知する情報を含み、そして、CI表示というメーカーを遊技者に印象付けるための情報を含み、そして、カード返却促進表示というカードの盗難防止のための情報を含む、遊技者にとってもメーカーにとっても重要度が高い情報であるため、楽曲公演演出画像P48の表示は行わないようにしている。
大当たり遊技状態が終了した後(エンディングの終了後)は、楽曲公演演出画像P48を上部領域A1に表示させ、下部領域A2に装飾図柄P22を表示させる。
なお、エンディング演出が開始されるまでに、まだ特別演出モードに移行していない(公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されていない)場合は、図54に示したエンディング演出が表示される。
なお、図55において、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示(ラウンド1〜3)又は領域分割表示(ラウンド4〜8)で表示する場合には、2つの方法がある。
1つめの方法は、メインCPU101から送信された次回のラウンドに係るラウンド開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信されたラウンド中演出開始コマンドを統括CPU141が受信したタイミングから全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(メインCPU101から送信されたラウンド開始コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、メインCPU101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングから全体領域表示から領域分割表示に移行させる方法(メインCPU101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示又は領域分割表示で表示することができる。
以上のように、あるラウンドの途中から特別演出モードとなり特別演出である公演告知演出が開始された場合、このラウンド終了後に公演告知演出を全体領域表示(ラウンド1〜3)又は領域分割表示(ラウンド4〜8)で表示するタイミングは、このラウンド終了後においてメインCPU101から送信された新たなコマンドをサブCPU131が受信したことに基づくものである。
また、図55において、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示する場合には、3つの方法がある。
1つめの方法は、メインCPU101から送信された次回のラウンドに係るラウンド開始コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信されたラウンド中演出開始コマンドを統括CPU141が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(メインCPU101から送信されたラウンド開始コマンドに基づく方法)。
2つめの方法は、メインCPU101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(メインCPU101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
3つめの方法は、メインCPU101から送信された今回のラウンドに係るラウンド終了コマンドをサブCPU131が受信したことに基づいて、サブCPU131から送信されたラウンド中演出終了コマンドを統括CPU141が受信したタイミングから通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示させる方法(メインCPU101から送信されたラウンド終了コマンドに基づく方法)。
これら方法の何れを用いることにより、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示することができる。
また別の方法として、図55のエンディング演出が終了することによって大当たり演出が終了するが、大当たり演出が終了する前に特別演出が終了する場合において、この特別演出が終了するまでに記憶された保留記憶(又は大当たり演出終了までに記憶された保留記憶でもよい)がある場合は、これら保留記憶全ての変動演出が終了するまで特別演出モードを延長し、この延長した特別演出モード特有の特別演出である第2特別演出を実行するようにしてもよい。第2特別演出としては、例えば、変動演出が大当たりとなる変動演出である場合、通常の大当たり確定演出とは異なる特殊大当たり確定演出を行ったり、遊技とは関係のないミニゲームを行ったりしてもよい。このようにすることによって、遊技性を向上させることができる。
なお、この場合おいて通常演出モードに移行させる場合は、延長された特別演出モードにおける最後の変動演出に対する図柄確定コマンドを受信したことに基づき移行させるようにしてもよいし、また、次の変動開始コマンドを受信したことに基づき移行させるようにしてもよい。
以上のように、あるラウンドの途中で特別演出モードが終了し通常演出モードとなったとき、通常演出モードにおける大当たり遊技画像を全体領域表示で表示する場合、全体領域表示で表示するタイミングは、特別演出モード終了後においてメインCPU101から送信された新たなコマンドをサブCPU131が受信したことに基づくものである。
ここで図55に示した、特別演出モード中であり公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときに大当たり(長当たり)が発生した場合、および図55では示していない、特別演出モード中であり公演告知演出又は楽曲公演演出が行われているときに短当たりが発生した場合、における演出の表示態様について整理しておく。
[1]長当たり演出のオープニング中にはオープニング演出が行われるが、このオープニング演出は、大当たりの種類を報知する演出画像や右打ちを促す演出画像の表示を含むものである。このため、オープニング演出中に公演告知演出又は楽曲公演演出を行う場合には、オープニング演出の画像を上部領域A1に大きく表示しつつ、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小してオープニング演出の画像に重畳表示させる。
[2]長当たり演出の長開放ラウンド演出中にはラウンド中演出が行われるが、このラウンド中演出が昇格演出を含まない通常のラウンド中演出である場合、長開放ラウンド遊技中は、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を全体領域に大きく表示すると共に、これら2つの画像のいずれかにラウンド中演出の画像を重畳表示させる。
[3]長開放ラウンド中演出が昇格演出を含むものである場合、昇格演出を含まないラウンド中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における昇格演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して重畳表示させる。
[4]長開放ラウンド中演出が時短報知演出を含むものである場合、時短報知演出を含まないラウンド中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における時短報知演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して重畳表示させる。
[5]短当たり遊技の短開放ラウンド演出中には、短当たり演出として、時短遊技状態に突入することに対する遊技者の期待感を煽る時短突入煽り演出が行われるが、この時短突入煽り演出も遊技者にとって重要度が高いものであるため、短開放ラウンド遊技中は、時短突入煽り演出の画像を上部領域A1に大きく表示しつつ、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像を縮小して時短突入煽り演出の画像に重畳表示する。
[6]エンディング演出中は、このエンディング中に行われるエンディング演出は遊技者およびメーカーにとって重要度が高いものであるため、エンディング演出の画像を全体領域で表示し、公演告知演出画像又は楽曲公演演出画像の表示は行わない。
以上のように、特別演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行する場合には、基本的には、大当たり遊技画像を全体的に表示し、特別演出画像を縮小表示させる。また、大当たり遊技画像を構成する画像の内容によっては、通常演出モードにおいて大当たり遊技状態に移行した場合に表示する大当たり遊技画像を構成する画像の一部の表示を省略し、特別演出画像を全体的に表示するようにした。これによって、遊技者は遊技演出および特別演出の両方を適宜楽しむことができる。また、遊技球を用いた遊技に対して必要な情報が適切に報知されるため、公演告知演出及び楽曲公演演出が遊技の妨げになってしまうことが無くなるため、遊技者は円滑に遊技を行うことができる。
なお、上述の説明において、特別演出モードにおいて実行される遊技演出として大当たり演出を例に説明したがこれに限定されるものではない。例えば、特別演出モードに移行している状態で行われる確変報知などの遊技演出を行う場合にも適用することができる。すなわち、例えばミニゲームを行ってゲームの結果に応じて確変状態を報知するなどの遊技演出を行う場合、遊技演出画面は全体的に表示しながら特別演出画像を縮小表示させる。また、ゲームおよび確変報知が行われていない状態においては特別演出を全体的に表示する。このように構成することによっても、遊技者は遊技演出および特別演出の両方を適宜楽しむことができる。
なお、図55のオープニングおよび、ラウンド4〜ラウンド8において、情報画像P62又はゲーム演出画像P64を表示画面114aに全体的に表示する。一方で、楽曲公演演出画像P48は、縮小させてゲーム演出画像P64に重畳させて表示するようにしていたが、昇格演出等を楽しみたい遊技者にとっては興趣が低下する場合あるため、オープニング中や昇格演出中においては、楽曲公演演出(又は公演告知演出)を実行しない(中断する)もしくは、画像の表示をしないようにしてもよい。
これによって昇格演出等楽しみたい遊技者の興趣が低下することが無くなる。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図56〜図60は、図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。この通常演出制御処理では、通常演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされる。そして、この設定情報に基づいて作成されたメイン液晶用のディスプレイリストに基づいてメイン液晶表示装置5の表示が制御されることにより、通常演出が実現される。
ステップS2500の楽曲公演演出開始処理に続いて、統括CPU141は、図56に示されるように、演出制御基板130からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2601)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2601:NO)、ステップS2700の楽曲公演演出終了処理に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS2601:YES)、そのコマンドが客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2602)。ここで、客待ち演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2602:YES)、所定客待ち演出画像の表示を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2603)。ただし、画像音響制御基板140が客待ち演出開始コマンドを受信したタイミングで公演告知演出又は楽曲公演演出が実行されている場合には、統括CPU141は、楽曲公演演出が終了してから客待ち演出に係る設定情報をセットする。
なお、本実施形態では、所定の客待ち演出を実行する場合について説明したが、長当たり遊技のオープニング演出やエンディング演出と同様に、新曲の初回楽曲公演演出が行われる毎に、客待ち演出に使用される映像を最新曲に基づくものに適宜変更していくようにしたり、客待ち演出中に最新曲をスピーカ24から出力したりするようにしてもよい。これにより、遊技者が遊技を開始する前に、どの新曲まで楽曲公演演出が行われたかを把握したり、次に公演される新曲を予測したりすることが可能になる。
統括CPU141は、ステップS2603の処理を実行した場合、又は演出制御基板130からのコマンドが客コマンドではないと判定した場合(ステップS2602:NO)、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2605)。
本実施形態における変動演出は、公演告知演出や楽曲公演演出が行われていないときには全体領域を用いて行われ、これらの演出が行われているときには下部領域A2を用いて行われる。このため、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像は、これらの演出が行われていないときには全体領域に表示され(例えば図51(A)参照)、これらの演出が行われているときには下部領域A2に表示される(例えば図51(A−2)及び(A−3)参照)。また、特別遊技中は特別図柄判定が行われないため、保留表示画像は、特別遊技中には表示されない(例えば図55参照)。このような保留表示画像の表示制御を実現するために、統括CPU141は、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドであると判定した場合(ステップS2605:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、公演告知演出中であるか否かを判定する(ステップS2606)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップ2606:NO)、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2607)。ここで、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2607:NO)、全体領域に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2608)。
統括CPU141は、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2606:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2607:YES)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況やそのコマンドを受信してからの経過時間などに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS2609)。
統括CPU141は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS2609:NO)、下部領域A2に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2610)。
統括CPU141は、ステップS2608の処理を実行した場合、ステップS2610の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2605:NO)、又は特別遊技中であると判定した場合(ステップS2609:YES)、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2612)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2612:YES)、楽曲公演演出が一度も行われていない未公演状態であるか否かを判定する(ステップS2613)。具体的には、RTC情報が示す現在の日時が、公演管理テーブル(図40参照)に規定されている新曲Aの初回楽曲公演演出日及び初回楽曲公演演出時刻よりも前の日時であるか否かに基づいて、未公演状態であるか否かを判定する。
統括CPU141は、未公演状態であると判定した場合(ステップS2613:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、デフォルトテーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2614)。
一方、統括CPU141は、未公演状態ではないと判定した場合(ステップS2613:NO)、上記ステップS2606の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2615)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2615:NO)、ステップS2607の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2616)。
統括CPU141は、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2615:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2616:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、ドット演出用テーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2617)。
統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2616:NO)、前回の楽曲公演演出に使用された新曲を特定する(ステップS2618)。例えば、楽曲公演演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保持しておき、楽曲公演演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の楽曲公演演出に使用された新曲を特定することが可能である。
ステップS2618の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に対応するメインテーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2619)。具体的には、図37に例示されるように、本実施形態では制御用ROM144に新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルの12個のメインテーブルが記憶されているので、これら12個のメインテーブルの中から、ステップS2618の処理で特定した新曲のメインテーブルを選択して制御用RAM145にセットする。
統括CPU141は、ステップS2617の処理を実行した場合、ステップS2614の処理を実行した場合、又はステップS2619の処理を実行した場合、選択用乱数を取得する(ステップS2620)。具体的には、画像音響制御基板140においては割込み処理が行われるよりも短い所定周期で選択用乱数等を更新する乱数更新処理が行われており、統括CPU141は、選択用乱数について、演出制御基板130からの変動演出開始コマンドを受信した時点の値を取得する。
そして、統括CPU141は、取得した選択用乱数とセットしたディスプレイリスト作成テーブルとに基づいて、通常演出における表示内容を決定する(ステップS2621)。ディスプレイリスト作成テーブルにおいては、特別図柄の変動パターンと、通常演出の複数の演出パターンとが対応付けられている。そして、通常演出の複数の演出パターンのそれぞれに関して、通常演出を構成する各演出(装飾図柄演出、背景画像演出、キャラクタ演出など)の画像を生成する際に素材として使用する画像データの種別と、選択用乱数とが対応付けられている。統括CPU141は、まず、変動演出開始コマンドを解析して今回の通常演出の演出パターンを特定する。そして、特定した演出パターンに対して、ステップS2620の処理で取得した選択用乱数に対応する画像データの種別を特定することによって、通常演出に使用する画像データの種別を決定する。この画像データの種別としては、デフォルト、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D、新曲E、新曲F、新曲G、新曲H、新曲I、新曲J、新曲K、新曲Lが挙げられる。例えば、背景画像演出の画像データの種別としてデフォルトが選択された場合、デフォルトの画像データを使用して生成されたデフォルト背景画像がメイン液晶表示装置5に表示され、新曲Aが選択された場合、新曲Aの画像データを使用して生成された新曲A背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。
統括CPU141は、ステップS2621の処理で決定した表示内容の遊技演出画像の表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2622)。この設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491にセットされることにより、メイン液晶表示装置5を用いた通常演出としての変動演出が開始される。
このように、統括CPU141は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42によって特別図柄が変動表示されているときに、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させる。その際、メイン液晶表示装置5によってどの新曲の楽曲公演演出が実行されたか否かを判定し、その判定結果に基づいてディスプレイリスト作成テーブルを選択する。
ここで、各ディスプレイリスト作成テーブルと楽曲公演演出を契機とする通常演出中の背景画像の変化について説明する。なお、ここでは楽曲公演演出を契機とする背景画像の変化を例に通常演出の変化を説明するが、メイン液晶表示装置5の表示画面に表示されるキャラクタやスピーカ24から出力されるBGMなども楽曲公演演出を契機として変化していく。
図61は、デフォルトテーブルの概略図である。図61に例示されるように、デフォルトテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の2種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、デフォルトテーブルでは、これら2種類の背景に対して、それぞれ50個の相異なる選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、それぞれ50%の割合で選択される。このデフォルトテーブルは、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから新曲Aの初回の楽曲公演演出が行われるまで使用され、その後は、全曲開放状態においても使用されることはない。
図62は、新曲Aメインテーブルの概略図である。図62に例示されるように、新曲Aメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Aメインテーブルでは、第1デフォルト背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、第2デフォルト背景に対しては同じく25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲A背景が選択され、25%の割合で第2デフォルト背景が選択され、残り25%の割合で第1デフォルト背景が選択される。
この新曲Aメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Aの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Bの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Aの初回楽曲公演演出が行われると1週間は新曲Aの背景画像が50%と最も出現し易くなるので、遊技者は、新曲Aの楽曲公演演出が行われた後も新曲Aの演出を楽しむことができ、また、新曲Aの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Aメインテーブルは、新曲A背景が新たに選択可能になっている点でデフォルトテーブルと異なる。ここで、例えば第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の選択率を同じに設定してしまうと、新曲Aに基づく通常演出の出現率が低くなってしまう。その結果、遊技者が新曲Aに基づく通常演出を楽しめる機会が減ると共に、新曲Aの初回楽曲公演演出によって通常演出が切り替わった(新曲Aに関する演出が新たに加わった)ということを明確に認識できなくなってしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、デフォルトテーブルに比べて第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲A背景の選択率を高くしている。
ここまでの説明から明らかなように、統括CPU141は、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われるまではデフォルトテーブルを選択して、CGROM148に記憶されている通常演出データを使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。一方、新曲Aの初回楽曲公演演出が行われた後は、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率がデフォルトテーブルに比べて低く設定されると共に、その代わりに、新曲A背景の選択率が最も高く設定された新曲Aメインテーブルを選択する。これにより、CGROM148に記憶されている特別演出データ(ここでは新曲Aの画像データ)を使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。
図63は、新曲Bメインテーブルの概略図である。図63に例示されるように、新曲Bメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Bメインテーブルでは、第2デフォルト背景に対しては15個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては35個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲B背景が選択され、35%の割合で新曲A背景が選択され、残り15%の割合で第2デフォルト背景が選択される。
この新曲Bメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Cの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Bの初回楽曲公演演出が行われると新曲Bの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Bの楽曲公演演出が行われた後も新曲Bの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Bメインテーブルは、新曲Bが新たに選択可能になっている点と、第1デフォルト背景が除外されている点で新曲Aメインテーブルと異なる。ここで、仮に第1デフォルト背景を除外しなかった場合、選択可能な背景が第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の4種類となり、最も多く出現させたい新曲B背景の選択率をあまり高く設定できないという問題が生じてしまう。また、新曲B背景の選択率を更に高くしようとした場合、デフォルト背景だけでなく新曲A背景の選択率も低くせざるを得ないという問題が生じてしまう。そこで、本実施形態では、新曲Aメインテーブルには含まれていた第1デフォルト背景を除外する(選択率を「0」にする)と共に第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲B背景の選択率を高くすると共に、新曲A背景の選択率が必要以上に低くなってしまうのを抑制している。
図64は、新曲Cメインテーブルの概略図である。図64に例示されるように、新曲Cメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、及び新曲C背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Cメインテーブルでは、新曲A背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲C背景が選択され、30%の割合で新曲B背景が選択され、残り20%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Cメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Dの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Cの初回楽曲公演演出が行われると新曲Cの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Cの楽曲公演演出が行われた後も新曲Cの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Cメインテーブルは、新曲Cが新たに選択可能になっている点と、第2デフォルト背景が除外されている点で新曲Bメインテーブルと異なる。すなわち、新曲C背景画像の出現率を最も高くすると共に新曲A及び新曲Bの出現率もできるだけ高く設定するために、第2デフォルト背景を除外している。すなわち、この新曲Cメインテーブルが使用されるようになった段階で、CGROM148に記憶されている通常演出データは使用されなくなり、特別演出データのみが使用されるようになる。
図65は、新曲Dメインテーブルの概略図である。図65に例示されるように、新曲Dメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、及び新曲D背景の4種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Dメインテーブルでは、新曲A背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621においては、40%の割合で新曲D背景が選択され、30%の割合で新曲C背景が選択され、20%の割合で新曲B背景が選択され、残り10%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Dメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回楽曲公演演出が開始されてから新曲Eの初回楽曲公演演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Dの初回楽曲公演演出が行われると新曲Cの背景画像が40%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Dの楽曲公演演出が行われた後も新曲Dの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回以降の楽曲公演演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Dメインテーブルは、新曲Dが新たに選択可能になっている点で新曲Cメインテーブルと異なる。また、選択率で比較すると、どちらのメインテーブルも第1デフォルト背景と第2デフォルト背景の選択率が0%に設定されているので、新曲Dメインテーブルでは、デフォルト背景の出現率を低下させるといった方法ではなく、先に公演された新曲(ここでは新曲A〜C)の選択率を低下させることによって、新曲Dの選択率を最も高い値に設定するようにしている。これは、新曲Eメインテーブル以降のテーブルについても同様である。
図66は、新曲Eメインテーブルの概略図である。図66に例示されるように、新曲Eメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、新曲D背景、及び新曲E背景の5種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Eメインテーブルでは、新曲A背景に対しては5個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲E背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621においては、40%の割合で新曲E背景が選択され、25%の割合で新曲D背景が選択され、20%の割合で新曲C背景が選択され、10%の割合で新曲B背景が選択され、残り5%の割合で新曲A背景が選択される。
図67は、新曲Lメインテーブルの概略図である。図67に例示されるように、新曲Lメインテーブルでは、新曲A背景〜新曲L背景の12種類が規定されており、他のメインテーブルと同様に、最新曲の選択率が最も高くなるように選択用乱数が割り当てられている(図67に示される例では20%)。この新曲Lメインテーブルでは、楽曲公演演出に使用される全ての新曲の背景画像が規定されているので、新曲Lの初回の楽曲公演演出が行われてから1週間が経過するまでは、遊技者は、新曲Lを使用する通常演出を中心に、全ての新曲の通常演出を楽しむことができる。
図68は、背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明図である。図69は、各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図である。図68及び図69において、「◎」は最も出現し易い背景を示し、「○」は出現率が最も高い訳ではないものの出現する可能性がある背景を示し、「×」は出現する可能性がない背景を示している。
パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過するまでの間は、通常演出に関して、上述したデフォルトテーブル(図61参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入から1週間が経過するまでの通常演出において出現する背景画像は、第1デフォルト背景又は第2デフォルト背景である。導入2週目は、上述した新曲Aメインテーブル(図62参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入2週目の通常演出においては、新曲A背景が最も出現し易く、第2デフォルト背景が次に出現し易く、第1デフォルト背景が最も出現し難い。
導入3週目は、新曲Bメインテーブル(図63参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入3週目の通常演出においては、新曲B背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第1デフォルト背景が出現しなくなる。また、導入4週目は、新曲Cメインテーブル(図64参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入4週目の通常演出においては、新曲C背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第2デフォルト背景も出現しなくなる。その後、1週間が経過する毎に新たな新曲の背景画像が追加されていって背景画像の種類が最終的には12種類となるので、通常演出のバリエーションが増大していくことになる。
ここまで、全曲開放状態となる前の通常演出における背景画像について説明したが、全曲開放状態になると、電源投入を基準として1時間毎に行われる楽曲公演演出の新曲の種類が、楽曲公演演出が行われる毎に変更されるようになる(図43参照)。このため、全曲開放状態となる前は1週間毎にディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が行われていたのが、全曲開放状態になると、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。
ところで、全曲開放状態となる前において最後の方の楽曲公演演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(例えば新曲Lメインテーブルや新曲Kメインテーブル)では、初期の楽曲公演演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(新曲Aメインテーブルや新曲B面にテーブル)に比べて、初期の新曲の背景画像の出現率が極めて低くなっている(例えば図62及び図67参照)。このため、例えば新曲Lの初回楽曲公演演出が行われてからの1週間は、新曲Aや新曲Bの背景画像は極めて出現し難く、これらの背景画像を見ることができない遊技者が出てくることも考えられる。
これに対して、全曲開放状態においては、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。このため、例えば新曲Aメインテーブルや新曲Bメインテーブルが使用されるようになる。その結果、1日のうちの1時間だけという期限付きではあるものの、あまり目にすることができなくなっていた背景画像を楽しむことができるようになる。
ところで、上述したように、特別図柄の変動表示に伴う1回の変動演出に要する時間が公演告知演出の開始時間よりも長く、且つその変動演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に発展する場合には、その発展タイミングにおいて変動演出画像は全体領域表示のままで、公演告知演出画像P47を縮小表示し全体領域表示に重畳させて開始させる(図51(B)参照)。また、特別図柄の変動表示に伴う1回の変動演出に要する時間が公演告知演出の開始時間よりも長く、且つその変動演出が楽曲公演演出の開始時間よりも前に発展しない場合には、公演告知演出は行われず、楽曲公演演出が開始されるタイミングで、変動演出画像は全体領域表示のままで、楽曲公演演出画像P48を縮小表示し全体領域表示に重畳させて開始させる(図51(C)参照)。統括CPU141は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2622の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2612:NO)、図57に例示されるように、変動演出における演出の発展タイミングで公演告知演出を開始させるか否かを示す発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2626)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2626:YES)、ステップS2419(図45参照)の処理と同様に、発展タイミングであるか否かを判定する(ステップS2627)。
統括CPU141は、発展(区切り)タイミングであると判定した場合(ステップS2627:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2628)。このステップS2628によってセットされた設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491にセットされることで図15に基づいて上述したような描画処理が行われる。
統括CPU141は、ステップS2628の処理を実行した場合、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2626:NO)、又は発展タイミングではないと判定された場合(ステップS2627:NO)、例えば楽曲公演フラグが「ON」に設定されたか否かに基づいて、楽曲公演演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS2629)。
統括CPU141は、楽曲公演演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS2629:YES)、公演告知演出の実行を禁止するか否かを示す禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2630)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2630:YES)、上記ステップS2628の処理と同様に、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2631)。これにより、図51(C)に例示されるように、楽曲公演演出の開始と同時に特別演出画像が縮小表示されることになる。
統括CPU141は、ステップS2631の処理を実行した場合、楽曲公演演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS2629:NO)、又は禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2630:NO)、演出制御基板130からのコマンドが変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2633)。ここで、変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2633:YES)、メイン液晶表示装置5及びスピーカ24に実行させている変動演出を終了させる(ステップS2634)。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させるか否かを示す終了後開始フラグが「ON」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に公演告知演出を開始させる必要がある。これに対して、本実施形態では、第1特別図柄判定が保留されていない場合には、今回の特別図柄の変動表示の次の特別図柄の変動が直ちに開始されないので、今回の特別図柄の変動表示が終了するタイミングで、公演告知演出を開始させると同時に下部領域A2に停止表示状態の装飾図柄を含む変動演出画像をドット表示させることとしている。統括CPU141は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2634の処理に続いて、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2635)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2635:YES)、上記ステップS2422(図45参照)の処理と同様に、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(ステップS2636)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(ステップS2636:NO)、下部領域A2に停止状態の装飾図柄を含む変動演出画像をドット表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2637)。
統括CPU141は、ステップS2637の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS2633:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2635:NO)、又は第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS2636:YES)、長当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、図58に例示されるように、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るオープニング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2640)。ここで、オープニング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2640:YES)、上記ステップS2613(図57参照)の処理と同様に、楽曲公演演出が一度も行われていない未公演状態であるか否かを判定する(ステップS2641)。ここで、未公演状態であると判定した場合(ステップS2641:YES)、デフォルトのオープニング演出画像を選択し(ステップS2642)、逆に、未公演状態ではないと判定した場合(ステップS2641:NO)、最後の楽曲公演演出に使用された新曲に基づくオープニング演出画像を選択する(ステップS2643)。
次に統括CPU141は、ステップS2642又はステップS2643の処理で選択したオープニング演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2644)。
次に、統括CPU141は、上記ステップS2606(図57参照)の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2645)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2645:NO)、上記ステップS2607(図57参照)の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2646)。
そして、統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2646:NO)、ステップS2649の処理に進む。一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2645:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2646:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2647)。
これにより、図55のオープニング表示に例示されるように、オープニング演出画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されオープニング演出画像に重畳表示されることになる。
続いて、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS2640:NO)、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2649)。
なお、このステップS2649の判定処理は、「演出制御基板130からのコマンドがラウンド中演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2649)。」と置き換えることもできる。
ここで、ラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2649:YES)、上記ステップS2645の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2649−1)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2649−1:NO)、上記ステップS2646の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2649−2)。
そして、統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2649−2:NO)、ラウンド数に応じたラウンド中演出画像を表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2650)。
一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2649−1:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2649−2:YES)は、ラウンド演出開始コマンドにより示されたラウンド数が4〜8であるか否かを判定する(ステップS2649−3)。ラウンド数が4〜8であると判定した場合(ステップS2649−3:YES)、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2649−4)。
これにより、図55のR4表示〜R8表示に例示されるように、遊技演出画像であるチャレンジチャンスゲーム演出画像や、時短確定(または非時短確定)画像や、時短突入画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されこれらの遊技演出画像に重畳表示されることになる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2649:NO)、又はステップS2649−4、又はステップS2649−5、又はステップS2650の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2651)。ここで、楽曲選択画面表示コマンドであると判定した場合(ステップS2651:YES)、最新曲を特定する(ステップS2652)。例えば、楽曲公演演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保持しておき、楽曲公演演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の楽曲公演演出に使用された新曲(最新曲)を特定することが可能である。
ステップS2652の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2652の処理で特定した最新曲を含めて既に公演されている全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面を表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2653)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2651:NO)、又はステップS2653の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンド楽曲再生コマンドであるか否かを判定する(ステップS2654)。ここで、楽曲再生コマンドであると判定した場合(ステップS2654:YES)、選択された新曲の楽曲を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2655)。なお、どの楽曲が選択されているかは、ステップS12(図33参照)の処理でサブRAM133にセットされてステップS13の送信処理によって演出制御基板130から送信される操作コマンドに基づいて特定することが可能である。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲再生コマンドではないと判定した場合(ステップS2654:NO)、又はステップS2655の処理を実行した場合、図60に例示されるように、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2658)。ここで、エンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2658:YES)、オープニング演出に使用したのと同じ新曲に基づくエンディング演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2659)。
次に統括CPU141は、上記ステップS2649−1の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2659−1)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2659−1:NO)、上記ステップS2649−2の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2659−2)。
そして、統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2659−2:NO)、ステップS2660の処理に進む。
一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2659−1:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2659−2:YES)は、特別演出画像の表示を縮小表示させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2659−3)。
これにより、図55のエンディング表示に例示されるように、遊技演出画像であるエンディング演出画像が全体領域表示されるとともに、特別演出画像(楽曲公演演出画像P48)が縮小表示されエンディング演出画像に重畳表示されることになる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがエンディング演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2658:NO)、又はステップS2659−2、又はステップS2659−3の処理を実行した場合、短当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2660)。ここで、短当たり演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2660:YES)、上記ステップS2613の処理と同様に、未公演状態であるか否かを判定する(ステップS2661)。ここで、未公演状態であると判定した場合(ステップS2661:YES)、デフォルトの短当たり演出画像を選択する(ステップS2662)。逆に、未公演状態ではないと判定した場合(ステップS2661:NO)、最後の楽曲公演演出に使用された新曲に基づく短当たり演出画像を選択する(ステップS2663)。
統括CPU141は、ステップS2662の処理を実行した場合、又はステップS2663の処理を実行した場合、ステップS2606の処理と同様に、公演告知演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2664)。ここで、公演告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2664:NO)、上記ステップS2607の処理と同様に、楽曲公演演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2665)。
統括CPU141は、楽曲公演演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2665:NO)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した短当たり演出画像の全体領域表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2666)。一方、公演告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2664:YES)、又は楽曲公演演出の実行中であると判定した場合(ステップS2665:YES)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した短当たり演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2667)。
次に、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2660:NO)、ステップS2666の処理を実行した場合、又はステップS2667の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2668)。ここで、短当たり演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2668:YES)、実行中の短当たり演出を終了させる(ステップS2669)。このステップS2669の処理が行われた場合、又は演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出終了コマンドではないと判定された場合(ステップS2668:NO)、ステップS2700の楽曲公演演出終了処理に処理が進められる。
なお、この図56〜図60の通常演出制御処理の詳細フローチャートにおいて図示していないが、前述したサブCPU131によるコマンド送信処理によって送信された不正入賞表示1コマンド、または、不正入賞表示2コマンド、または、不正入賞表示3コマンド、または、不正入賞表示4コマンドの何れかを統括CPU141は受信することにより、不正入賞表示1コマンドであれば第1始動口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示2コマンドであれば第2始動口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示3コマンドであれば特定入賞口エラー表示を開始するための設定情報をセットし、不正入賞表示4コマンドであれば大入賞口エラー表示を開始するための設定情報をセットする。
[画像音響制御基板140による楽曲公演演出終了処理]
図70は、図38のステップS2700における楽曲公演演出終了処理の詳細フローチャートである。ステップS2600の通常演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図70に例示されるように、例えば楽曲公演演出が開始されてからの経過時間がその楽曲公演演出に要する時間に達したか否かに基づいて、楽曲公演演出が終了したか否かを判定する(ステップS2701)。ここで、楽曲公演演出が終了していないと判定された場合(ステップS2701:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲公演演出が終了したと判定した場合(ステップS2701:YES)、遊技演出画像や客待ち演出画像を全体領域表示に戻すための楽曲公演演出の終了処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2702)。ここで、終了処理が完了していないと判定した場合(ステップS2702:NO)、例えば演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信した後に変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち状態であるか否かを判定する(ステップS2703)。ここで、客待ち状態であると判定した場合(ステップS2703:YES)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2704)。
一方、統括CPU141は、客待ち状態ではないと判定した場合(ステップS2703:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況などに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS2705)。ここで、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS2705:NO)、開始コマンド(例えば変動演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS2706)。ここで、開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2706:YES)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2706)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2707)。
すなわち、楽曲公演演出が終了したときに客待ち状態である場合にはステップS2704の処理が行われて直ちに通常画面態様に戻され、楽曲公演演出が終了したときに客待ち状態ではなく且つ特別遊技中でもない場合には、例えば変動演出開始コマンドの受信に応じて変動演出が開始されるタイミングで、通常画面態様に戻されることになる。
ステップS2707の処理に続いて、統括CPU141は、楽曲再生に係るリプレイフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2708)。ここで、リプレイフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2708:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、リプレイフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2708:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲情報が示す新曲の再生を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2709)。これにより、長当たり遊技中に遊技者が選択したにも拘わらず公演告知演出又は楽曲公演演出の割込みにより最後まで再生されなかった新曲が、最初から再生されることになる。そして、統括CPU141は、ステップS2709の処理に続いて、リプレイフラグを「OFF」に設定する(ステップS2710)。
一方、統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2705:YES)、演出制御基板130から最終ラウンドのラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、最終ラウンド開始前か否かを判定する(ステップS2711)。ここで、最終ラウンド開始前であると判定された場合(ステップS2711:YES)、上記ステップS2706に処理が進められる。そして、この場合、開始コマンドとしてラウンド中演出開始コマンドを受信したタイミングで、上記ステップS2707に処理が進められることになる。
これに対して、統括CPU141は、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS2711:NO)、例えばエンディング演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、エンディング演出が終了したか否かを判定する(ステップS2712)。ここで、エンディング演出が終了していないと判定された場合(ステップS2712:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。逆に、エンディング演出が終了したと判定された場合(ステップS2712:YES)、上記ステップS2707に処理が進められる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、楽曲公演演出が終了すると、メイン液晶表示装置5において、次に公演される新曲(未公演曲)を用いた楽曲公演演出が行われることを予告する次曲予告演出を行うこととしている。例えば新曲Aの楽曲公演演出が終了したら次に公演される未公演曲である新曲Bに関する次曲予告演出を行い、例えば新曲Fの楽曲公演演出が終了したら次に公演される新曲Gに関する次曲予告演出を行う。このような次曲予告演出を実現するために、楽曲公演演出の終了処理が完了すると、以下のような処理が行われる。
すなわち、統括CPU141は、楽曲公演演出の終了処理が完了したと判定した場合(ステップS2702:YES)、未公演曲があるか否かを判定する(ステップS2714)。具体的には、公演管理テーブル(図40参照)を参照して、今回行われた楽曲公演演出に使用された新曲よりも初回楽曲公演演出日が後である新曲の有無を判定する。
統括CPU141は、未公演曲があると判定した場合(ステップS2714:YES)、次曲予告演出が完了しているか否かを判定する(ステップS2715)。ここで、次曲予告演出が完了していないと判定した場合(ステップS2715:NO)、次曲予告演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2716)。具体的には、各未公演曲の初回楽曲公演演出日を比較し、初回楽曲公演演出日が最も先である新曲を次に公演される新曲として特定し、例えば、特定した新曲のタイトル、その新曲の初回楽曲公演演出が行われるまでの残り日数などを含む演出画像をメイン液晶表示装置5に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。なお、新曲のタイトルや残り日数は、公演管理テーブルに格納されている情報、及びRTC情報に基づいて判断することが可能である。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図71は、図38のステップS2800における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2700の楽曲公演演出終了処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145にメイン液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS2801)。本実施形態では、通常演出(変動演出又は当たり演出)、公演告知演出、楽曲公演演出、及び楽曲再生演出、エラー表示がメイン液晶表示装置5を用いて行われるので、このステップS2801において、通常演出を実行させるための設定情報、公演告知演出を実行させるための設定情報、楽曲公演演出を実行させるための設定情報、楽曲再生を開始させるための設定情報の少なくともいずれか1つが記憶されているか否かを判定する。
統括CPU141は、メイン液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(ステップS2801:YES)、記憶されている設定情報および、前述した優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの画像を優先表示するか、そして出力制御パターン1〜3のうち、何れの出力制御パターンで画像出力制御を実行するかを判断し、どのような画面構成を構築すべきかを判断し、その判断結果に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストを作成する(ステップS2802)。そして、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2803)。
統括CPU141は、ステップS2803の処理を実行した場合、又はメイン液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定した場合(ステップS2801:NO)、制御用RAM145にサブ液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS2804)。本実施形態では、楽曲公演演出に関する告知演出がサブ液晶表示装置6を用いて行われるので、このステップS2804において、告知演出を実行させるための設定情報が記憶されているか否かを判定する。
統括CPU141は、サブ液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(ステップS2804:YES)、サブ液晶用のディスプレイリストを作成し(ステップS2805)、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2806)。このステップS2806の処理が実行された場合、又はサブ液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定された場合(ステップS2804:NO)、ステップS2900の音声出力制御処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による音声出力制御処理]
図72は、図38のステップS2900における音声出力制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2800の画像出力制御処理に続いて、統括CPU141は、スピーカ24から出力される音を画像出力制御処理に応じてメイン液晶表示装置5によって実行される演出と同期させるために、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、例えば上記ステップS2803の処理において変動演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、変動演出に係る変動演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2901)。
なおステップS2901の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU141は、変動演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2901:YES)、その変動演出画像が下部領域A2にドット表示されるものであるか否かを判定する(ステップS2902)。ここで、ドット表示されるものではないと判定した場合(ステップS2902:NO)、すなわち変動演出画像の全体領域表示が開始される場合、変動演出画像表示に同期させて変動演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2903)。一方、ドット表示されるものであると判定された場合(ステップS2902:YES)、上部領域A1を用いて行われる公演告知演出又は楽曲公演演出に関する音声出力を優先させるため、ステップS2903の処理が行われずに後述するステップS2904に処理が進められる。
統括CPU141は、ステップS2903の処理を実行した場合、変動演出画像の表示を開始させていないと判定した場合(ステップS2901:NO)、又は変動演出画像がドット表示されるものであると判定した場合(ステップS2902:YES)、変動演出画像の縮小表示を開始させるか否かを判定する(ステップS2904)。例えば上記ステップS2628(図58参照)の処理によって制御用RAM145にセットされた設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成された場合には、縮小表示を開始させると判定されることになる。
なおステップS2904の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU141は、変動演出画像の縮小表示を開始させると判定した場合(ステップS2904:YES)、例えば制御用RAM145にセットされている変動演出に関する設定情報に基づいて、その変動演出がリーチ以上の演出であるか否かを判定する(ステップS2905)。そして、リーチ以上であると判定した場合(ステップS2905:YES)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に高い場合、変動演出画像に関する音声を下げて変動演出の音声出力を継続する処理を音響DSP143に実行させる(ステップS2906)。逆に、リーチ以上ではないと判定した場合(ステップS2905:NO)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に低い場合、或いは音声出力の必要性が低い場合、音響DSP143に変動演出画像に関する音声出力を中止させる(ステップS2907)。
統括CPU141は、変動演出の縮小表示を開始させないと判定した場合(ステップS2904:NO)、ステップS2906の処理を実行した場合、又はステップS2907の処理を実行した場合、例えば上記ステップS2803の処理において公演告知演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、公演告知演出に係る公演告知演出画像P47の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2908)。ここで、公演告知演出画像P47の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2908:YES)、公演告知演出画像P47の表示に同期させて公演告知演出画像P47に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2909)。
なおステップS2908の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
統括CPU141は、公演告知演出画像P47の表示を開始させないと判定した場合(ステップS2908:NO)、又はステップS2909の処理を実行した場合、例えば上記ステップS2803の処理において楽曲公演演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、楽曲公演演出に係る楽曲公演演出画像P48の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2910)。ここで、楽曲公演演出画像P48の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2910:YES)、楽曲公演演出画像P48表示に同期させて楽曲公演演出画像P48に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2911)。
なおステップS2910の判定において、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づいて何れの音声を優先出力するかの判断が実行される。
一方、楽曲公演演出画像P48の表示を開始させないと判定された場合(ステップS2910:NO)、又はステップS2911の処理が実行された場合、ステップS3000のデータ送信制御処理(図38参照)に処理が進められる。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく音声の優先出力処理について説明する。優先度管理テーブルに基づき実行される音声出力制御処理として、以下に示す音声出力制御パターンがある。この処理が、優先度判定手段に相当する。
まず、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声のみを出力制御(優先度が低いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声はミュートをかけるのも含む)する音声出力制御パターン1。
この音声出力制御パターン1は、一のレイヤが第7レイヤ又は8レイヤの場合、または、一のレイヤが第4レイヤであり、他のレイヤが第3レイヤである場合に採用され、一のレイヤと他のレイヤとの音声出力比率は、10:0となる。なお、第3レイヤの変動演出において大当たり確定音を出力する場合の音声は第7レイヤに属しているため、この大当たり確定音を出力するときは音声出力の優先度が高くなる。
次に、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声を遊技者(場合によっては遊技場係員)によく聞こえるように音声出力し、優先度が最も高いレイヤ以外のレイヤに属する演出(又は表示)に係る音声については優先度が最も高いレイヤよりも聞き難く出力制御する出力制御パターン2。
この音声出力制御パターン2は、一のレイヤが第6レイヤであり、他のレイヤが第4レイヤの場合、または、一のレイヤが第5レイヤであり、他のレイヤが第4レイヤである場合に採用され、一のレイヤと他のレイヤとの音声出力比率は、7:3となる。
[ランプ制御基板150のCPUによる発光制御処理]
ランプ制御基板150のCPUにおける発光制御処理については、図示しないが、このランプ制御基板150のCPUにおける発光制御処理は、統括CPU141によって制御される音声出力制御処理によってスピーカ24から出力される音と同期させて発光制御を行う必要がある。
そのため、ランプ制御基板150のCPUにおける発光制御処理は、図72の音声出力制御処理と同様の詳細フローチャートにおいてステップS2903、S2906、S2909、S2911における「音声出力」を「発光出力」に置き換え、ステップS2906における「音声を下げて音声出力を継続」を「発光出力を中止」と置き換え、ステップS2907における「音声出力を中止」を「発光出力を中止」と置き換えることで各種発光素子の発光制御処理を行うことができる。
ここで、優先度管理テーブルに規定された、最下位の第1レイヤから最上位の第8レイヤの各レイヤの優先度に基づく各種発光素子における発光の優先出力処理について説明する。この処理が、優先度判定手段に相当する。
優先度管理テーブルに基づき実行される発光出力制御処理としては、一のレイヤに属する演出(又は表示)に係る各種発光素子の発光出力と他(1つ以上)のレイヤに属する演出(又は表示)に係る各種発光素子の発光出力する時期が重複する場合において、これらレイヤのうち、優先度が最も高いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子のみを発光出力制御するのもである。
ただし、優先度が低いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子が、優先度が最も高いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子と重複しない場合には、優先度が低いレイヤの演出(又は表示)に係る発光素子の発光出力制御処理についても実行される。
そしてランプ制御基板150のCPUにおける動作制御処理のうち、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、前述したように遊技制御基板100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御基板130において設定されるため、サブCPU131により選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドに基づいてランプ制御基板150のCPUはロゴ役物7または、サブ液晶表示装置6とロゴ役物7から構成される可動役物の動作制御処理を実行される。
また特別演出モードで実行される公演告知演出や楽曲公演演出において、ロゴ役物7を動作させる動作制御処理を行う場合には、CPUは発光制御処理と同期させて動作制御処理を行うことにより、特別演出モードで実行される公演告知演出中や楽曲公演演出特別演出中にロゴ役物7を動作させることができる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、本来であれば通常演出に使用されているために他の演出に使用できないメイン液晶表示装置5やスピーカ24を用いて、遊技制御基板100からの各種コマンド(遊技情報)を演出制御基板130が受信するタイミングやこれらのコマンドが示す情報とは無関係な内容の楽曲公演演出が実行される。したがって、遊技を制御する遊技制御基板100による大きな制約を受けることなく、自由度の高い演出を実行することができる。
また、楽曲公演演出が行われると、楽曲公演演出が行われる前には使用されなかった特別演出データを使用する通常演出の実行が可能となるので、楽曲公演演出が、通常演出においてこれまで出現しなかった演出が出現するようになるという通常演出の演出状態の変化を報知する機能を果たすこととなる。このため、自由度が高いだけではなく、効果的な演出を実行することができる。
また、本実施形態では、特別図柄の変動表示に伴う通常演出にメイン液晶表示装置5が使用されているとしても特別図柄の変動表示の影響を受けずにメイン液晶表示装置5を用いて楽曲公演演出が行われるので、通常演出によって楽曲公演演出の興趣が損なわれることがないという利点がある。
また、本実施形態では、パチンコホールにおける同一の島に設置された複数のパチンコ遊技機1に関して、各パチンコ遊技機1に設けられた個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500(図5参照)の電源を投入することで、これら複数のパチンコ遊技機1を同時に起動させることが可能である。このため、本実施形態で説明したように、複数のパチンコ遊技機1に関して電源投入からの経過時間に基づく時間条件(本実施形態では1時間が経過したか否か)を同一に設定しておくことによって、複数のパチンコ遊技機1で一斉に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
また、本実施形態では、未公演コンテンツとしての新曲を公演するという楽曲公演演出が行われるので、公知のコンテンツを用いて特別演出を実行する場合に比べて、より興趣性が高い演出を行うことが可能である。
[公演告知演出の開始時間に関する変形例]
図73は、公演告知演出の開始時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するための説明図である。上記実施形態では、図73(A)に例示されるように、公演告知演出の開始時間が1分に設定されており、1分よりも長い変動演出が行われているときに公演告知演出の開始時間となり、且つ楽曲公演演出の開始時間となるまでのその変動演出が発展しない場合には、公演告知演出を行わない場合について説明した。これに代えて、公演告知演出の開始時間を特別図柄の変動時間の最長時間よりも長い時間に設定しておくようにしてもよい。
この構成により、変動演出が行われているときに公演告知演出の開始時間となった場合に、その変動演出が楽曲公演演出の開始時間となるよりも前に必ず終了ようになるので、公演告知演出を行うための時間を確実に確保することができる。
[ステップS2200の状態制御処理の変形例]
ところで、上記実施形態では、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定された状態で楽曲公演フラグが「ON」に設定されたときに初回の楽曲公演演出を実行する場合について説明したが、この構成では、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、楽曲公演演出許可フラグの制御にはRTC情報が使用されるため、楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるタイミングに関して、機体間で誤差が生じる可能性がある。これに対して、例えば8時ちょうどに島電源供給装置500の電源が投入された場合、図74(A)に例示されるように、48番台では電源投入から4時間が経過する前に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過した後に楽曲公演演出許可フラグが「ON」に設定されるといった状況が生じる可能性がある。そして、このような状況が生じた場合、48番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Bの初回の楽曲公演演出が開始されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Aの楽曲公演演出が開始されるというように、機体間で曲ずれが発生してしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、楽曲公演演出許可フラグの代わりに、RTC情報が示す時刻が例えば12時ちょうどになると「ON」に設定される楽曲公演演出許可フラグと同様の第1許可フラグと、RTC情報が示す時刻が例えば12時15分になると「ON」に設定される第2許可フラグとを設け、これら2つのフラグが両方とも「ON」に設定されたことを条件として、初回の楽曲公演演出の実行を許可するようにしてもよい。図74(A)に基づいて上述した例にこの構成を適用した場合、48番台及び49番台の両方ともが、電源投入から4時間が経過した後に、第1許可フラグ及び第2許可フラグが「ON」に設定されることになる(図74(B)参照)。このため、電源投入から4時間が経過したときには両方の台で例えば新曲Aの楽曲公演演出が開始され、電源投入から5時間が経過したときには両方の台で新曲Bの初回の楽曲公演演出が開始されることとなり、曲ずれの発生を防止することが可能になる。
[ディスプレイリスト作成テーブルに関する変形例]
図75は、オールモードテーブルの概略図である。上記実施形態では、新曲の初回楽曲公演演出が行われると、通常演出においてその新曲に基づく演出を新たに出現させるために、使用するディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択を全曲開放状態においても同様に実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態として、全曲開放状態において、図75に例示されるように全ての新曲の演出パターンの選択率が等しく設定されたオールモードテーブルを使用してディスプレイリストを作成するようにしてもよい。これにより、各新曲に基づく通常演出をバランスよく出現させることが可能になる。
以下、他の実施形態について説明する。
上述した発明に係る実施形態1では、遊技演出画像を主として画像表示部114の表示画面114aに表示するものである。一方、以下に説明する他の実施形態が適用されるパチンコ遊技機1では、特別演出画像を表示画面114aにおいて主に表示するものである。
なお、他の実施形態の説明において発明の係る実施形態と同様のものについては、同一の符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
[他の実施形態1]
図76は、他の実施形態1の特別演出モード中における大当たり遊技中の画面構成を示す説明図である。
発明の実施形態では、例えば図7に例示されるように、特別演出画像を必要に応じて縮小表示し、遊技演出画像を全体領域表示する場合について説明したが、これに限らず遊技演出画像が例えば大当たりオープニングで右打ちを促す報知等の遊技者にとって比較的重要な情報を含むものである場合、下部領域A2にてドット表示すると遊技者に情報が伝わり難くなるため、不都合が生じる可能性があるものの、大当たりオープニングで右打ちを促す報知等の遊技演出画像を、遊技者に情報が伝わる範囲で縮小して表示するとは考えられる。
この場合は、特別演出である公演告知演出または楽曲公演演出による画像を遊技者は十分楽しみつつ、これら遊技者にとって比較的重要な情報を遊技者に伝えることが可能である。
そこで、他の実施形態1では、特別演出モード中において大当たりが発生したときに、特別演出画像であるP47又は楽曲公演演出画像P48は上部領域A1に表示させたままで、遊技演出画像を縮小して特別演出画像に重畳表示する場合について説明する。
なお、他の実施形態1においては、発明の実施形態に係るパチンコ遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、発明の実施形態と異なる点について説明する。
図76(A)は、特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置5に表示されているオープニング演出が縮小表示される様子を示す画面図である。図76(A)に例示されるように、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す装飾図柄が停止表示されると、大当たりの種類を報知すると共に大入賞口13の開放に先立って遊技者に対して右打ちを促す報知を含むオープニング演出が行われる。この図76(A)のオープニング演出を、図55に示したオープニング演出に替えて実行してもよい。
このように、遊技者にとって比較的重要度が高い情報を報知する通常演出中においては、楽曲公演演出画像P48を全体領域に表示し続けると共に、遊技演出画像を縮小して遊技演出画像に重畳表示する。これは、公演告知演出画像P47を表示する場合も同様である。
なお、図76(A)には、遊技演出画像であるオープニング演出画像がメイン液晶表示装置5の表示画面の左下に縮小表示された状態が例示されているが、オープニング演出画像を縮小表示する画面上の位置は、他の位置であってもよい。ただし、オープニング演出画像を画面の中央部に表示したり、これらの画像の表示サイズが小さ過ぎたりすると、オープニング演出が見え難くなり、遊技者に情報が伝わり難い。このため、これらの遊技演出画像の表示位置及び表示サイズは、各種メッセージが把握できる表示位置、表示サイズを考慮して、適切なものとすることが望ましい。
なお、この図76(A)〜(C)においても楽曲公演演出画像P48には、楽曲公演演出が終了するまでの楽曲公演演出残時間がカウントダウン表示されており、この楽曲公演演出残時間を確認することにより、遊技者は、楽曲公演演出が終了するまでの残り時間を把握することができる。
図76(B)は特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置5に表示されているチャレンジチャンスゲーム演出が縮小表示される様子を示す画面図であり、図55に示したチャレンジチャンスゲーム演出(R4)に替えて実行してもよい。
また図76(C)は特別演出モードにおいてメイン液晶表示装置5に表示されている時短確定演出が縮小表示される様子を示す画面図あり、図55に示した時短確定演出(R7)に替えて実行してもよい。
なお、これら図76(B)、(C)の説明については上記図76(A)と同様であるため省略する。
そして図76(A)〜(C)は一例であり、この図55におけるオープニング、R4〜R8、エンディングの演出場面において、一部または全部の場面で適用可能である。
また、これらの描画処理については、上述した描画処理4が用いられる。
[他の実施形態2]
図77は、他の実施形態2の通常演出モードと特別演出モードとの画面構成を示す説明図である。
なお、他の実施形態2においては、発明の実施形態に係るパチンコ遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、発明の実施形態と異なる点について説明する。
図77(A)に示すように、通常演出モードでの表示画面114aには、背景P11、装飾図柄P12、保留球表示P13、キャラクタP14およびアイテムP15などの要素画像から構成される変動演出画像(遊技演出画像)が表示される。そして、他の実施形態2が適用される通常演出モードにおいても、これらの要素画像を用いて、抽選の結果による遊技の進行に基づいて予め定められた演出時間を伴って順次行う遊技演出を行う。
図77(B)に示すように、特別演出モードでの表示画面114aには、背景P21、装飾図柄P22および保留球表示P23などの要素画像によって構成される遊技演出画像を表示する。さらに、特別演出モードでの表示画面114aには、公演告知画像P47または楽曲公演画像P48である特別演出画像を表示する。
そして、特別演出モードでは、図77(B)に示すように、領域分割画面に、特別演出領域A1に特別演出画像を、遊技演出領域A2に遊技演出画像をそれぞれ表示することで、特別演出画像と遊技演出画像とを表示画面114aに同時に表示させる。
以上のように、他の実施形態2においても、基本的には、発明に係る実施形態と同様に通常演出モードから特別演出モードに移行した後は、分割領域表示を用いて遊技演出画像と特別演出画像とを同時に表示するようにしている。
ここで、特別演出モードの設定時間までに、図77(A)に示す通常演出モードにおける変動演出(通常演出)おいて表示画面114aに表示される装飾図柄P12の変動である図柄変動が終了しない場合がある。このような場合に、特別演出モードに移行した時点で、例えば図77(B)に示す分割領域画面に画面の表示を切り替えてしまうと、変動演出の結果が遊技者にとって分かりづらくなってしまう。
そこで、他の実施形態2では、特別演出モードの設定時間までに図柄変動が終了しないような一定の条件下においては、特別演出画像に、縮小した遊技演出画像を重畳表示する。
例えば、図77(D)に示すように、公演告知画像P47を表示画面114aに全体的に表示し、通常演出モードから継続して表示される装飾図柄P12を縮小させて公演告知画像P47に重畳して表示させる。また、図77(C)に示すように、楽曲公演画像P48を表示画面114aに全体的に表示し、通常演出モードから継続して表示される装飾図柄P12を縮小させて楽曲公演画像P48に重畳して表示させる。
以上のように、他の実施形態2において、特別演出モードの設定時間までに変動演出が終了しなければ、その変動演出を表示する装飾図柄P12は、通常演出モードにて表示していた内容をそのまま縮小させて特別演出画像に重畳して表示させる。
また、他の実施形態2において、保留球表示P13は、図77(A)に示す通常演出モードにおいて表示する保留球表示P13の表示サイズを維持し、図77(C)および図77(D)に示すように特別演出モードにおいてもそのまま表示を行う。保留球表示P13は、表示画面114aにおいて大きく表示されるものではない。従って、特別演出モードの設定時間になることで、装飾図柄P12と同様に縮小してしまうと、遊技者にとって保留球の表示内容が分かりづらくなる可能性が高い。そこで、他の実施形態2では、保留球表示P13については、通常演出モードのときから表示内容を変えず特別演出モードにおいてもそのままのサイズでの表示を継続するように構成している。
この図77(C)の画面構成は、図51の(B−3)および(C−3)に示したような画面構成に替えて適用可能な表示であり、図77(D)の画面構成は、図51の(B−2)に示したような画面構成に替えて適用可能な表示である。
さらに、他の実施形態2では、特別演出モードの設定時間になると、キャラクタP14およびアイテムP15の表示を禁止する。キャラクタP14やアイテムP15に関しても、装飾図柄P12と同様に単に縮小表示してしまうと、内容が分かりづらくなるおそれがある。また、キャラクタP14およびアイテムP15は、装飾図柄P12や保留球表示P13と比較して、抽選の結果を表示する情報としての優先度が低い。また、一方で、通常演出モードにおける表示サイズのままキャラクタP14およびアイテムP15を表示すると、特別演出モードにおける特別演出画像が隠れる面積が増えてしまう。
そこで、他の実施形態2が適用されるパチンコ遊技機1において、特別演出モードでは、表示画面114aにおけるキャラクタP14およびアイテムP15の表示を禁止している。
[その他の変形例]
以上の実施形態では遊技機としてぱちんこ遊技機であるパチンコ機を例に挙げて説明したが、これに限らず他の遊技機としては、スロットマシン等の回動式遊技機やアレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等でもよく、またこれらの遊技機は玉やメダル等の媒体を払出すための払出装置を搭載したものであっても、そうではないもの(例えば、所謂封入式)であってもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準とする経過時間に基づいて楽曲公演演出の開始タイミングを制御する場合について説明したが、これに代えて、例えば客待ち状態が解除されてからの経過時間(遊技者が遊技を行っている時間)に基づいて楽曲公演演出の開始タイミングを制御するようにしたり、或いは、特別遊技が行われた合計回数や継続回数などの遊技履歴に基づいて楽曲公演演出の開始タイミングを制御するようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態では、電源投入からの経過時間に基づいて、楽曲公演演出を開始するか否かを決定する場合について説明したが、楽曲公演演出を開始するか否かを他の方法で決定するようにしてもよい。例えば、制御用ROM144に設定時刻を記憶しておき、RTC134が計測する現在時刻が設定時刻になったか否かを判定し、設定時刻になったと判定した場合に楽曲公演演出を開始させるようにしてもよい。この構成によれば、複数のパチンコ遊技機1に関して同一の設定時刻を設定しておくことによって、各パチンコ遊技機1のそれぞれのRTC134が計測する現在時刻にズレが生じなければ、複数のパチンコ遊技機1が同一の島に設置されているか否かに関わらず、複数のパチンコ遊技機1で一斉に楽曲公演演出を開始させることが可能である。
また、上記実施形態では、メイン液晶表示装置5を用いて通常演出と公演告知演出と楽曲公演演出とを実行する場合について説明したが、サブ液晶表示装置6を用いてこれらの演出の少なくとも1つを実行したり、或いはメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置を用いて実行したりしてもよい。
また、上記実施形態では、特別演出が未公演コンテンツとしての新曲を公演する楽曲公演演出である場合について説明したが、特別演出は、新曲以外の未公演コンテンツ(例えばキャラクタ)を発表する演出であってもよいし、既知のコンテンツを使用した演出であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明が1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させてもよい。また、演出制御基板130及び画像音響制御基板140を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板140において実行される処理とを1つの制御基板に実行させるようにしてもよい。
また、所謂確率変動の機能を搭載したパチンコ遊技機において、前述した昇格演出である「チャレンジチャンス」を、確率変動となるか否かの昇格演出として実行させるようにしてもよい。
また、特別演出モード終了後は、通常演出モードに移行するが、通常演出モード移行後の所定期間(例えば、20回変動演出が実行されるまで、又は3分間等)の間は、大当たり確定演出の選択率が通常よりも高確率(例えば通常よりも10倍選択され易い)となっている。そのため、この所定期間は大当たり確定演出が選択され易くなっているため、この所定期間に実行された変動演出が大当たりとなる変動演出である場合には、遊技者は通常であるとあまり見ることができない大当たり確定演出をこの所定期間では見ることができる。また、この通常演出モード移行後の所定期間では、この所定期間以外における通常演出モード中で実行される変動演出とは異なるこの所定期間特有の変動演出を実行するようにしてもよい。
このようにすることで、遊技性を向上させることができる。
前記特別演出実行手段は、未公演コンテンツを含む演出を前記特別演出として実行してもよい。