[第1の実施形態]
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
また、皿28と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、皿28の下面の一部が開口されて、皿28に溜まった遊技球が皿28の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜める上皿と、賞球を溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の結果が大当たりであることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する特別遊技が実行される。このため、遊技者は、特別遊技中に右打ちを行うことで、特別遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図3に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図2は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の結果が大当たり(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図4に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図3は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図3における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって第1特別遊技が実行される。
本実施形態では、第1特別遊技として、長当たり遊技と短当たり遊技の2種類の特別遊技が設けられている。
長当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。本実施形態では、1種大当たりに対する長当たり遊技として、長開放ラウンド遊技が4回実行される4R長当たり遊技と、長開放ラウンド遊技が7回実行される7R長当たり遊技との2種類の長当たり遊技が設けられている。なお、長開放ラウンド遊技は、大入賞口13を複数の遊技球が入球可能に長開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
短当たり遊技は、大入賞口13を開放してから所定時間(例えば0.2秒)が経過するまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する短開放ラウンド遊技を規定回数(例えば15回)実行する15R短当たり遊技である。なお、規定回数は、複数であれば15回に限定されるものではない。また、短開放ラウンド遊技は、大入賞口13を遊技球が入球困難に短開放するものであれば、本実施形態で例示した開放パターンとは異なる開放パターンで大入賞口13を開閉するものであってもよい。
一方、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材90を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図3に示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスライド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口92が閉塞される。
そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、既に行われた小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。すなわち、2種大当たりが発生した場合、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が実行される。具体的には、特定領域9を3.2秒間だけ開放する小当たり遊技に続いて、大入賞口13を長開放する3回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技、又は大入賞口13を長開放する14回の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技が実行される。すなわち、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とを含む計4Rの特別遊技、又は1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とを含む計15Rの特別遊技が実行される。
このように、1種大当たりによる特別遊技では大入賞口13のみを開放するラウンド遊技から構成される第1特別遊技が実行されるのに対して、2種大当たりによる特別遊技では特定領域9を開放する小当たり遊技と大入賞口13を開放するラウンド遊技とから構成される第2特別遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続いて大入賞口13が開放されることはないため、第2特別遊技は小当たり遊技のみの1Rで終了することになる。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する第1特別遊技が実行される。そして、この第1特別遊技開始時に第1特別図柄表示器41に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、第1特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第1特別遊技終了後に50%の割合で「通常遊技状態」が継続される一方で、残りの50%については「通常遊技状態」から「時短遊技状態」へと遊技状態が変化する。
本実施形態では、第1特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、7回の長開放ラウンド遊技が行われた後に通常遊技状態となる時短無し7R当たりが設けられており、1種大当たりの50%がこの時短無し7R当たりとなる。また、第1特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、4回の長開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる時短付き4R当たり、15回の短開放ラウンド遊技が行われた後に時短遊技状態となる突然時短当たりの2種類が設けられており、1種大当たりの50%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。その上、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の結果の大半が小当たりとなるため、2種大当たりが発生し易い。このように、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも大当たりを引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われて第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ特別遊技中でないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技を含む第2特別遊技が実行される。そして、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、第2特別遊技終了時に遊技状態が設定される。本実施形態では、図4に例示されるように、第2特別遊技終了後に70%の割合で「時短遊技状態」が継続される一方で、残りの30%については「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
本実施形態では、第2特別遊技終了後に通常遊技状態にて遊技が制御されることになる時短無し当たりとして、図4に例示されるように、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に通常遊技状態となる時短無し4R当たりが設けられており、2種大当たりの30%がこの時短無し4R当たりとなる。また、第2特別遊技終了後に時短遊技状態にて遊技が制御されることになる時短付き当たりとして、1回の小当たり遊技と14回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き15R当たり、1回の小当たり遊技と3回の長開放ラウンド遊技とが行われた後に時短遊技状態となる時短付き4R当たりの2種類が設けられており、2種大当たりの70%がこれら2種類の時短付き当たりのいずれかとなる。
なお、詳細な説明は省略するが、「時短遊技状態」において100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合にも、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、ロゴ役物7、スピーカ24、及び枠ランプ25が設けられている。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置5の上方に設けられている。サブ液晶表示装置6としては、メイン液晶表示装置5に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置5で行われる演出に対する告知演出に使用される。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物7は、サブ液晶表示装置6に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置6に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置6において告知演出が行われるのに先立って振動するように動作する。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ25は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[パチンコ遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、図5〜図10を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われる演出の主な特徴について説明する。
図5は、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの模式図である。図5に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述したパチンコ遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を投入することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることができる。後に詳述するが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
図6は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる演出の流れについて説明するための画面図である。例えば「通常遊技状態」のときに第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が行われた場合、メイン液晶表示装置5の表示画面には、第1特別図柄表示器41に特別図柄が表示されるのに伴って装飾図柄が変動表示された後に、第1特別図柄表示器41に判定図柄が停止表示されるタイミングで第1特別図柄判定の結果を示す装飾図柄が停止表示される(図6(A)参照)。
このように、通常時は、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶表示装置5やスピーカ24、枠ランプ25等を用いた通常演出が実行される。ここで、通常演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、特別遊技に伴う当たり演出の両方を含むものである。なお、この通常演出の画像は、通常演出のみが行われているときには、本実施形態では、全体領域に表示される。
一方、パチンコ遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理が行われており、電源投入から第1設定時間(本実施形態では約59分)が経過した後に、新曲発表演出(図6(C)参照)に先立って、新曲発表演出が行われることを予告する発表予告演出が実行される。この発表予告演出は、新曲発表演出と演出内容が関連するものであって、本実施形態では、新曲発表演出で再生される新曲のドキュメント映像のムービーを再生する演出である。加えて、本実施形態における発表予告演出では、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示される(図6(B)参照)。この発表予告演出の画像は、本実施形態では、全体領域のうちの一部の領域である上部領域に表示される。なお、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示は、サブ液晶表示装置6においても行われる(図9(C)参照)。
なお、本実施形態では、発表予告演出が新曲のドキュメント映像のムービー再生によって実現される場合について説明するが、発表予告演出は、新曲発表演出と内容が関連するものであれば、例えば新曲発表演出の演出内容を示唆する演出として、新曲を歌うメンバーが楽屋で準備している風景を撮影したムービーを再生する演出などの他の演出であってもよい。
次に、電源投入から第2設定時間(本実施形態では1時間)が経過したタイミングで、未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出(本実施形態では新曲のムービー再生)が開始される(図6(C)参照)。この新曲発表演出は、発表予告演出とは異なり、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第2設定時間が経過すると強制的に開始される。このため、島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることで、これらのパチンコ遊技機1において同時に新曲発表演出を開始させることが可能である。
ところで、発表予告演出及び新曲発表演出は、遊技球を用いた遊技とは無関係に行われる演出であるが、発表予告演出及び新曲発表演出が行われている間も遊技球を用いた遊技が継続されるため、この遊技に対する通常演出を発表予告演出又は新曲発表演出と並行させる必要がある。このため、パチンコ遊技機1では、発表予告演出が開始されてからそれに続く新曲発表演出が終了するまでの間、上部領域を用いて発表予告演出と新曲発表演出とが行われる一方で、メイン液晶表示装置5の表示画面の下部領域を用いて通常演出が行われる(図6(B)及び(C)参照)。このように、発表予告演出の画像が表示されていたのと同じ上部領域に新曲発表演出の画像が表示されるのに対して、通常演出の画像は、発表予告演出が開始されるまでは全体領域に表示される一方で、発表予告演出が開始されて以降は上部領域の下方に位置する下部領域に表示される。なお、本実施形態では、発表予告演出及び新曲発表演出を際立たせるために、下部領域には、通常演出の装飾図柄等がドット表示される。
新曲発表演出が終了すると、下部領域を用いて通常演出が行われていた状態から、全体領域を用いて通常演出が行われる状態へと戻る。そして、新曲発表演出が行われた後の通常演出では、新曲発表演出で発表された新曲に基づく演出が行われることになる。すなわち、新曲発表演出開始前の通常演出では使用されていなかった新曲に関する演出データが、新曲発表演出が実行されたことで使用可能となる。
なお、新曲発表演出は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときにだけ実行される訳ではなく、本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過する毎に実行される。すなわち、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過したときに例えば新曲Aの新曲発表演出が実行された場合、1時間おきに、新曲Aの新曲発表演出が行われる。また、1つの新曲に対する新曲発表演出は、その新曲の初回の新曲発表演出が実行されてから1週間継続され、次の1週間では、他の新曲の新曲発表が1時間おきに実行される。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このような処理が繰り返されることによって、約3ヶ月間にわたって全12曲の新曲に対する新曲発表演出が実行され、その都度、通常演出で使用可能な演出データが増えて行く。
なお、以下の説明では、メイン液晶表示装置5の表示画面における全体領域を単に「全体領域」と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における上部領域を単に「上部領域」と呼び、メイン液晶表示装置5の表示画面における下部領域を単に「下部領域」と呼ぶものとする。
図7は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている通常演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。発表予告演出の開始時間から新曲発表演出の開始時間までの間に、全体領域に特別図柄判定の結果として装飾図柄が停止表示された場合、この特別図柄判定の次の特別図柄判定の実行に伴って装飾図柄の変動表示を開始する際に通常演出の表示態様を下部領域におけるドット表示に切り替えるようにすれば、通常演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することができる。これに対して、遊技球を用いた遊技に対して必要な情報を適切に報知しなければ、発表予告演出及び新曲発表演出が遊技の妨げになってしまうそれがある。このため、例えば図7に例示されるように、発表予告演出中に大当たりが発生して遊技者に右打ちを促す報知を行う必要があるような場合には、通常演出画像を、下部領域におけるドット表示ではなく、上部領域において発表予告演出画像又は新曲発表演出画像に重畳するように縮小表示することとしている。
図8は、パチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れの一例について説明するための説明図である。なお、新曲発表演出の流れを分かり易く示すために、図8においては、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源を投入した場合の時刻が示されている。また、説明の便宜上、新曲発表演出に先立って実行される発表予告演出の図示を省略している。
図8(A)に示されるように、パチンコ遊技機1が例えば6/30の土曜日にパチンコホールに導入された場合、導入から1週間が経過するまでは、デフォルトの通常演出が行われる。例えば、新曲発表演出が1回も行われていない状態でメイン液晶表示装置5に表示される背景画像として、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2種類の背景画像が予め記憶されており、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されるまでは、メイン液晶表示装置5に第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像のどちらか一方が表示される。
そして、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過した7/7の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Aの初回新曲発表演出が実行される(図8(B)参照)。図8(B)には、午前9時ちょうどにパチンコ遊技機1の電源が投入されているため、正午ちょうどに新曲Aの初回新曲発表演出が実行され、その後1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が実行される例が示されている。
新曲Aの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Aに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像の2つの背景画像しか使用できなかったのが、新曲発表演出で再生される新曲Aのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲A背景画像が新たに使用可能となる。この新曲A背景画像は、新曲Aの新曲発表演出が行われる1週間は、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第1デフォルト背景画像及び第2デフォルト背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置5に表示されることになる。
続いて、新曲Aの初回新曲発表演出が実行されてから1週間が経過した7/14の土曜日に、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから3時間が経過したときに、新曲Bの初回新曲発表演出が実行される(図8(C)参照)。
新曲Bの初回新曲発表演出が実行されると、新曲Bに関する画像データを主に使用する通常演出が行われるようになる。すなわち、背景画像を例に説明すると、第1デフォルト背景画像、第2デフォルト背景画像、及び新曲A背景画像の3つの背景画像が使用可能であったのが、第1デフォルト背景画像が使用できなくなり、代わりに、新曲発表演出で再生される新曲Bのムービーデータを構成する画像データに基づいて予め作成された新曲B背景画像が新たに使用可能となる。この新曲B背景画像は、新曲Bの新曲発表演出が行われる1週間は、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも選択率が高く設定されるため、第2デフォルト背景画像及び新曲A背景画像よりも高い割合でメイン液晶表示装置5に表示されることになる。
このように、各新曲の初回新曲発表演出が実行される毎に使用可能な背景画像が増えて行き、且つ最新の新曲に関する背景画像が最も高い割合でメイン液晶表示装置5に表示される。
なお、図8に例示された新曲発表のスケジュールは一例であって、パチンコ遊技機1の導入初日に新曲Aの初回新曲発表演出を行ったり、同じ新曲の新曲発表演出が実行される時間間隔を1時間以外の時間や一定でない時間にしたりするといった変更を行ってもよい。
図9は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の一例を示す画面図である。例えば新曲Aの初回新曲発表が行われる7/7の土曜日の前日には、図9(A)に例示されるように、初回新曲発表日までの残り日数を告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回新曲発表が行われる7/7の土曜において、初回新曲発表演出が開始されるまでに、図9(B)に例示されるように、初回新曲発表演出が本日行われることを告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの新曲発表演出の開始時間までの残り時間が所定時間未満となった場合には、図9(C)に例示されるように、サブ液晶表示装置6に残り時間をカウントダウン表示させる告知演出が実行される。また、例えば新曲Aの初回新曲発表演出が終了する際には、1週間後に次の新曲Bの初回新曲発表演出が行われることを告知する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させる告知演出が行われる。
このように、サブ液晶表示装置6では、新曲発表演出に関する様々な告知演出が実行される。
図10は、全ての新曲が発表された後にパチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の流れについて説明するための説明図である。図8(D)に示されるように12曲目の新曲Lの初回新曲発表演出が行われると、その日から1週間が経過した9/29の土曜日からは、1時間毎に行われる新曲発表演出で発表される新曲の種類が順次変化していく(図10参照)。そして、図10(A)〜(D)に例示されるように、9/29の土曜日には電源投入から1時間が経過したときに新曲Aの新曲発表演出が行われるのに対して、9/30の日曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Bの新曲発表演出が行われ、10/1の月曜日には電源投入から1時間が経過したときには新曲Cの新曲発表演出が行われるというように、同じ時間帯であっても、日によって発表される新曲の種類が変化する。
このため、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Lの1週間の新曲発表演出が完了するまでは毎週遊技しなければ楽しむことができなかった全曲の新曲発表演出を、1日で楽しむことができる。
また、同じ時間帯であっても日によって発表される新曲の種類が変化するので、ある時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、様々な種類の新曲の新曲発表演出を楽しむことができる。
以下、上述したような通常演出、発表予告演出、新曲発表演出、及び告知演出の実行を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図11に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることでV入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、大当たりであると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC134は、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されているときにはこの電力によって動作し、パチンコ遊技機1に島電源供給装置500からの電力が供給されていないときにはパチンコ遊技機1に内蔵されている不図示のバックアップ電源から供給される電力によって動作する。このため、RTC134は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することができる。なお、演出制御基板130上に電池を設けて、RTC134をこの電池から供給される電力によって動作させるようにしてもよい。
後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141(図12参照)は、このRTC134から現在の日付及び時刻を示す情報(以下「RTC情報」という。)を取得して、上述した発表予告演出や新曲発表演出等を制御する。
演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。なお、上述した発表予告演出や新曲発表演出の演出内容の設定は、本実施形態では、演出制御基板130ではなく画像音響制御基板140において行われる。
[ランプ制御基板150の構成]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、枠ランプ25やロゴ役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ25やロゴ役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み出して、枠ランプ25やロゴ役物7の発光素子の発光を制御する。また、ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、ロゴ役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図12は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。このディスプレイリストを作成する処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル(図37参照)等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、通常演出、発表予告演出、新曲発表演出、告知演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
このCGROM148には、新曲発表演出及び発表予告演出を行うためのデータとして、新曲発表演出用ムービーデータ及び発表予告演出用ムービーデータがそれぞれの新曲に対して個別に記憶されている。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの新曲の発表予告演出及び新曲発表演出の実行が指示されたかを特定し、特定した新曲の発表予告演出用ムービーデータ及び新曲発表演出用ムービーデータをCGROM148から読み出して再生する。
また、CGROM148には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、通常演出データ及び特別演出データを記憶している。通常演出データは、新曲発表演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデフォルトデータであり、第1デフォルト背景画像や第2デフォルト背景画像の画像データがこれに該当する。これに対して、特別演出データは、初回の新曲発表演出行われることではじめて使用可能になるスプライトデータ(例えば新曲A背景画像や新曲B背景画像の画像データ)であり、それぞれの新曲に対して個別に記憶されている。この特別演出データは、新曲発表演出用ムービーデータを構成する画像データを編集する形で予め生成されたものである。
なお、本実施形態では、新たに使用可能となった特別演出データを用いた通常演出の出現率をできるだけ高くするために、使用可能な特別演出データが増える毎に通常演出データを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させていき、通常演出データを用いた通常演出の出現率が最終的にゼロとなるように、新曲の初回新曲発表演出が行われる毎にディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択が実行される。この特別選択については、後に詳述する。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて通常演出データ又は特別演出データをCGROM148から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。初回新曲発表演出が1度も行われていないときには、特別演出データが読み出されることはないため、通常演出データを用いた描画処理が行われて、例えばデフォルトの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。これに対して、例えば新曲Aの初回新曲発表演出が行われると、新曲Aに対する特別演出データが読み出されるようになり、この特別演出データを用いた描画処理が行われて、例えば新曲Aの背景画像がメイン液晶表示装置5に表示されるようになる。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲の初回新曲発表演出の実行を契機として、当該新曲の特別演出データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッファ1493は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示装置5に縮小表示される通常演出画像(図7参照)を描画するための描画用フレームバッファである。メイン液晶用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フレームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又はサブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[VDP142の描画処理]
次に、図13〜図15を参照しつつ、VDP142によって実行される描画処理とメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示される画像とについて説明する。
図13は、通常時の描画処理について説明するための説明図である。上述した発表予告演出及び新曲発表演出を行わないときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理がフレーム単位で実行される。すなわち、図13に例示されるように、VDP142は、例えば、装飾図柄及びキャラクタを示す第1画像と、装飾図柄等の背景を示す背景画像としての第2画像と、文字画像としての第3画像とをCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、Zバッファ法などを用いてこれらの画像を合成した通常演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
なお、縮小画像用フレームバッファ1494は、発表予告演出中や新曲発表演出中において特定の条件下で通常演出画像を縮小表示する必要があるときにのみ使用されるフレームバッファであるため、発表予告演出又は新曲発表演出が行われていないときには使用されない。
このため、発表予告演出や新曲発表演出が行われていない通常時は、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した通常演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画像がメイン液晶表示装置5に出力されている間に、次のフレームの通常演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されたサブ液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、新曲発表演出に関する告知演出画像をCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、この告知演出画像と、初回の新曲発表演出が実行される日までの残り日数や新曲発表演出が開始されるまでの残り時間を示す文字画像とをZバッファ法などを用いてサブ液晶用フレームバッファ1496に合成描画する。そして、合成描画した告知演出画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてサブ液晶表示装置6に出力する。
なお、描画処理を効率良く実行するために、描画処理で頻繁に使用される画像データを展開記憶領域1492にバッファリングしておくようにしてもよい。
図14は、発表予告演出中又は新曲発表演出中の描画処理について説明するための説明図である。上述した発表予告演出又は新曲発表演出を行うときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理がフレーム単位で実行される。すなわち、図14に示されるように、VDP142は、例えば、プリレンダリングされた特殊演出画像(発表予告演出画像又は新曲発表演出画像)と、通常演出画像をドット表示するためのドット演出画像とをCGROM148から読み出して展開記憶領域1492に格納し、これらの画像を全画面用フレームバッファ1493に一緒に描画する。その際、特殊演出画像を上部領域に対応する領域に描画し、ドット演出画像を下部領域に対応する領域に描画する。
なお、ドット演出画像による通常演出が行われている場合には、全画面表示されていた通常演出画像を縮小表示する必要はないため、縮小画像用フレームバッファ1494はここでも未使用である。
このため、発表予告演出又は新曲発表演出が行われているときには、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した特殊演出画像及びドット演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送し、所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に出力する。そして、メイン液晶用フレームバッファ1495内の画像がメイン液晶表示装置5に出力されている間に、次のフレームの特殊演出画像及びドット演出画像を全画面用フレームバッファ1493に描画する。
また、VDPU142は、発表予告演出及び新曲発表演出が行われていないときと同様に、告知演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。なお、メイン液晶表示装置5を用いて新曲発表演出が行われているときには新曲発表演出が開始されるまでの残り時間をカウントダウン表示するといった処理は必ずしも必要ではないため、告知演出画像の代わりに、メイン液晶表示装置5で行われている新曲発表演出に関する演出画像をサブ液晶表示装置6に表示させるための描画処理を行うようにしてもよい。
次に、通常演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明する。特別図柄の変動時間が例えば2分といった長尺の通常演出が行われ、新曲発表演出が開始されてからもこの通常演出が継続するような場合、特別図柄の変動表示が終了する前に通常演出画像をドット表示に切り替えてしまうと、通常演出画像の興趣が損なわれてしまうことになる。そこで、このような問題が生じるのを防止するために、特別図柄の変動表示が終了するまで通常演出画像の全画面表示を継続させることが考えられるが、この場合、新曲発表演出画像の表示が遅れてしまうという別の問題が生じることになる。そこで、本実施形態では、これらの問題が生じるのを防止するために、例えば新曲発表演出が開始されるタイミングで通常演出画像を縮小して新曲発表演出画像に重畳表示し、特別図柄の変動表示が終了した後に、ドット演出画像を用いた通常演出を開始させることとしている。このような制御は、例えば発表予告演出又は新曲発表演出の実行中に大当たりとなって特別遊技の開始に関する報知(例えば図7参照)を行う必要が生じた場合にも同様に行われる。
図15は、通常演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明するための説明図である。上述した発表予告演出中又は新曲発表演出中に通常演出画像を縮小表示するときには、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたメイン液晶用のディスプレイリスト等に基づいて、VDP142によって以下のような描画処理がフレーム単位で実行される。すなわち、図15に示されるように、VDP142は、上述したように、新曲発表演出画像(又は発表予告演出画像)とドット演出画像とを全画面用フレームバッファ1493に一緒に描画する。また、VDP142は、第1画像、第2画像、及び第3画像からなる通常演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1494に描画する。
なお、本実施形態では、通常演出画像が縮小表示されているときには、その通常演出画像に含まれているものと同じ装飾図柄を下部領域にドット表示することとしている。このため、全画面用フレームバッファ1493における下部領域と対応する領域には、縮小表示されている通常演出画像に含まれる装飾図柄と同じ装飾図柄がドット表示されるように、ドット演出画像が描画される。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した新曲演出画像及びドット演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1494に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送する。そして、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1495に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に一緒に出力する。加えて、告知演出画像又は新曲発表演出に関する演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
そして、縮小表示された通常演出画像による通常演出が終了すると、図15に例示した描画処理が図14に例示した描画処理に切り替えられて、下部領域のみを用いた通常演出が開始されることになる。
なお、サブ液晶用フレームバッファ1496と同様のフレームバッファを別途設けて、描画用フレームバッファと表示用フレームバッファとに交互に切り替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、VDP142がメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6に表示される2つの演出画像の描画処理を行う場合について説明するが、メイン液晶表示装置5用のVDPとサブ液晶表示装置6用のVDPとを個別に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン液晶用のディスプレイリストとサブ液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491に格納する場合について説明するが、これらのディスプレイリストを個別に格納するために、ディスプレイリスト記憶領域を2つ設けてもよい。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図16を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図16は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図16に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図16以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図17〜図20に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図21に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。この普通図柄処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。この電動チューリップ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図26及び図27に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図28〜図32に基づいて後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。このステップS9の処理が実行されることにより、特別図柄判定や特別遊技に関する遊技情報が演出制御基板130に送信されることになる。この遊技情報は、具体的には、後述する変動開始コマンド、図柄確定コマンド、オープニングコマンド、ラウンド開始コマンド、エンディングコマンド等である。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図17は、図16のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図17に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図19に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。このゲートスイッチ処理については、図20に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図18は、図17のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納し(ステップS214〜S217)、第1特別図柄判定が保留されていることを画像音響制御基板140に通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図19は、図17のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。
ここで、長当たり遊技フラグは、大入賞口13を長開放する複数の長開放ラウンド遊技からなる長当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、長当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、長当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。短当たり遊技フラグは、大入賞口13を短開放する複数の短開放ラウンド遊技からなる短当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、短当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、短当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS224〜S228)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図20は、図17のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ステップS231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ステップS232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップS233)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM103に格納する(ステップS234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図21を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図21は、図16のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図21に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、特別遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にどのような演出画像を表示するか、スピーカ24からどのような音を出力するか、枠ランプ25をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS311)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利が保留されておらず且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS311:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS312)。そして、ステップS312の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS311:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS317)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に第1特別遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理については、図23に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS304:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS321:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS321:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS322)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップS323)。この客待ちコマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図22は、図21のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図22に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、第1特別遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。第1特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し7R当たり」、「時短付き4R当たり」、「突然時短当たり」が例として挙げられ、第2特別図柄判定における1種大当たりの種類としては、「時短無し4R当たり」、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、第1特別遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3079)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技を1ラウンド目とする第2特別遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。2種大当たりの種類としては、「時短付き15R当たり」、「時短付き4R当たり」、「時短無し4R当たり」が例として挙げられる(図4参照)。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図23は、図21のステップS319における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS318の処理によって変動時間をリセットした後、図23に例示されるように、上記ステップS3071の大当たり判定の結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3191)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3191:YES)、1種大当たりに対して実行される第1特別遊技が、長当たり遊技であるか短当たり遊技であるかを判定する(ステップS3192)。具体的には、上記ステップS3074の処理でメインRAM103にセットされた大当たり図柄を設定情報に基づいて、長当たり遊技が行われるか短当たり遊技が行われるかを判定する。なお、本実施形態では、「突然時短当たり」のときにのみ短当たり遊技が行われ、これ以外の1種大当たりに対しては長当たり遊技が行われる。
メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合には(ステップS3192:YES)、長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS3193)、長当たり遊技ではないと判定した場合には(ステップS3192:NO)、短当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3194)。
ステップS3193の処理又はステップS3194の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3195)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3195:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3196)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3191:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3197)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3197:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップS3198)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
ステップS3198に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップS3199)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップS3199:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3200)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3200の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3197:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3199:NO)、上記ステップS3077の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3201)。そして、小当たりであると判定した場合(ステップS3201:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3202)。
メインCPU101は、ステップS3196の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3195:NO)、又はステップS3202の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップS3203)。ここで、オープニングとは、長当たり遊技或いは短当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図24は、図16のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図24に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップS401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS401:YES)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ステップS403:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップS404)、当たり乱数判定処理を実行する(ステップS405)。具体的には、上記ステップS234(図20参照)に処理によってメインRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めメインROM102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
ステップS405の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(ステップS406)、当たりであると判断した場合(ステップS406:YES)、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステップS407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(ステップS406:NO)、ハズレ図柄をメインRAM103にセットする(ステップS408)。
ステップS407又はステップS408の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS409:YES)、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップS411)。このようにしてステップS410又はステップS411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップS410又はステップS411の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS413)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS415)。具体的には、ステップS413の処理によって計測を開始した経過時間が、ステップS410又はステップS411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップS415:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップS415:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、ステップS407の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄又はステップS408の処理でメインRAM103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(ステップS416)。そして、ステップS413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(ステップS417)。そして、上記ステップS406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(ステップS418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図25は、図16のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図25に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップS502)。そして電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、ステップS406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS503:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS505)。
メインCPU101は、ステップS504又はステップS505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS506)。
メインCPU101は、ステップS506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS502:YES)、ステップS506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS508)。これにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図26及び図27を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図26及び図27は、図16のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図26及び図27に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば上記ステップS3203の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理が行われることによって、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えば小当たり遊技開始からの経過時間に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又はステップS606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611)。ここで、設定時間に達したと判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS615)。具体的には、V入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS615:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS616)。
メインCPU101は、ステップS616の処理を実行した場合、又はV入賞口92の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS615:NO)、ステップS606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップS618)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS618:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS619:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップS619:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップS618:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップS620)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS621)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS622)。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定した場合(ステップS608:YES)、図27に例示されるように、ステップS622の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS626)、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS627)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS627:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞しなかったと判断されて、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS627:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS628)、小当たり遊技に続いて長開放ラウンド遊技を開始させるために長当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS629)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS630)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図28を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図28は、図16のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図28に例示されるように、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS71)。ここで、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、長当たり遊技制御処理を実行する(ステップS72)。この長当たり遊技制御処理については、図30に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS71:NO)、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS75)。ここで、短当たり遊技フラグが「ON」であると判定した場合(ステップS75:YES)、短当たり遊技制御処理を実行する(ステップS76)。この短当たり遊技制御処理については、図31に基づいて後に詳述する。
このステップS76の処理が実行された場合、ステップS72の処理が実行された場合、又は短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS75:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
[大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出の概要]
次に、図29を参照しつつ、大入賞口13の開放パターンと特別遊技中の演出について説明する。
図29(A)は、「時短無し4R当たり」又は「時短付き4R当たり」に対して4R長当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと4R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの長当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御基板130に送信されると、図29(A)に例示されるように、オープニング演出が開始される。そして、大入賞口13を最長で29秒間長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行されるのに伴って、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出が実行される。このラウンド中演出には、例えば、時短遊技状態から通常遊技状態に戻されるまでに特別遊技が継続して行われた継続回数を表示する演出や、現在のラウンド数を報知する演出が含まれる。そして、全ての長開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが演出制御基板130に送信されると、所定のエンディング時間が経過するまでの間、エンディング演出が実行される。
図29(B)は、「突然時短当たり」に対して15R短当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと15R短当たり遊技中の演出との関係を示す図である。1種大当たりの短当たり遊技に係るオープニングコマンドが演出制御基板130に送信されると、短当たり演出が開始される。この場合、大入賞口13を0.2秒間開放する短開放ラウンド遊技が所定の時間間隔(例えば1秒間隔)で15回実行されるが、短当たり遊技に要する時間が相対的に短いため、全ての短開放ラウンド遊技が終了してエンディングコマンドが送信されて所定のエンディング時間が経過するまで、一連の上記短当たり演出が実行される。
図29(C)は、「時短付き15R当たり」に対して15R長当たり遊技が行われる際の大入賞口13の開放パターンと15R長当たり遊技中の演出との関係を示す図である。小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると、2ラウンド目からは、大入賞口13を長開放する長開放ラウンド遊技が所定のインターバル時間を挟んで繰り返し実行される。この15R長当たり遊技中には、図29(A)に基づいて説明したラウンド中演出の他に、楽曲演出が行われる。具体的には、2ラウンド目(小当たり遊技終了後の最初の長開放ラウンド遊技中)において、メイン液晶表示装置5に不図示の楽曲選択画面が表示される。そして、3ラウンド目が開始されるまでに遊技者が演出キー27を用いて選択した楽曲が、3ラウンド目以降のラウンド中に継続して再生される。すなわち、遊技者が選択した楽曲がスピーカ24から出力されると共に、その楽曲の映像がメイン液晶表示装置5において再生される。このようにして遊技者が選択した楽曲再生は、15R長当たり遊技が終了して時短遊技状態で遊技が制御されるときにも行われる場合がある。
本実施形態においては、このように長当たり遊技の2ラウンド目に楽曲選択が行われる場合について説明するが、長当たり遊技中であればいつでも楽曲選択が行えるような構成を採用してもよいし、或いは、時短遊技状態で遊技が制御されているときに楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。また、短当たり遊技中に楽曲選択が行えるような構成を採用してもよい。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回新曲発表が行われる毎に遊技者が選択可能な楽曲が増えて行くといった特徴も有している。具体的には、新曲Aの初回新曲発表演出が行われる前の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲のみを選択可能な楽曲選択画面が表示される。これに対して、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後の15R長当たり遊技中には、デフォルトの楽曲又は新曲Aを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。そして、新曲Bの初回新曲発表演出が行われると、デフォルトの楽曲、新曲A、又は新曲Bを選択可能な楽曲選択画面が表示されるようになる。なお、遊技者が楽曲を選択したにも拘わらず、新曲発表演出が開始されてしまったために選択された楽曲を直ちに再生できない場合や、楽曲の再生が中断されてしまった場合には、新曲発表演出が終了した後に、選択された楽曲が最初から再生される。
[遊技制御基板100による長当たり遊技制御処理]
図30は、図28のステップS72における長当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、長当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS71:YES)、図30に例示されるように、例えばステップS3203の処理によって長当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、長当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS721)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS721:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS722)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS722:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS722:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS723)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の長当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS723の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS724)、同じくメインRAM103に記憶されている長当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS725)。このラウンド数Rは、長当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS725の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS725の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS726)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS727)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS728)。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS721:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS729)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS729:YES)、後述するステップS744に処理が進められる。
メインCPU101は、長当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS729:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が長当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS730)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS730:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS723の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS731)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS731:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS724に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS731:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS730:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS733)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップS733:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS734)。
メインCPU101は、ステップS728の処理を実行した場合、ステップS734の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップS733:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS735)。具体的には、上記ステップS727の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS735:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS736)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS736:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS736:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS735:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS737)。
ステップS737の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている長当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS723の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS738)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS738:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS739)。このステップS739の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS731の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS738:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS740)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS741)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS742)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS742の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS729:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS744)。具体的には、上記ステップS740の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS723の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS744:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS744:YES)、長当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS745)。そして、長当たり遊技を終了させるために、長当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS746)。なお、遊技状態設定処理については、図32に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による短当たり遊技制御処理]
図31は、図28のステップS76における短当たり遊技制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、短当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS75:YES)、図31に例示されるように、例えばステップS3203の処理によって短当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、短当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS761)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS761:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS762)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS762:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS762:YES)、特別遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS763)。このステップS723の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の短当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS763の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS764)。このラウンド数Rは、長当たり遊技が行われる場合と同様に、短当たり遊技開始前は「0」に設定されており、ステップS764の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS764の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS765)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS766)。
メインCPU101は、短当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS761:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS767)。メインCPU101は、短当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS767:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が短当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中であるか否かを判定する(ステップS768)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS768:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS763の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS769)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS769:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS764に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS769:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS768:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS771)。具体的には、上記ステップS766の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では0.2秒)に達したか否かを判定する。ここで、規定開放時間が経過していないと判定された場合(ステップS771:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS771:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS772)。
ステップS772の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている短当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS763の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS773)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS773:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS774)。このステップS774の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS769の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS773:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS775)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS776)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS777)。このエンディングコマンドは、長当たり遊技に係るエンディングコマンドと同様に、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS777の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS767:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS779)。具体的には、上記ステップS775の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS763の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS779:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS779:YES)、短当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS780)。そして、短当たり遊技を終了させるために、短当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS781)。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図32は、図30のステップS745と図31のステップS780における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。この遊技状態設定処理は、長当たり遊技又は短当たり遊技が終了した後のパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態又は時短遊技状態に設定するための処理である。
まず、メインCPU101は、例えば長当たり遊技フラグ及び短当たり遊技フラグのいずれが「ON」に設定されているかに基づいて、今回行われた特別遊技が長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7451)。ここで、長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7451:NO)、すなわち短当たり遊技フラグが「ON」に設定されている場合、ステップS7452に処理が進められる。
本実施形態では、第1特別図柄判定の結果が突然時短当たりとなった場合にのみ短当たり遊技が行われるので、短当たり遊技が行われた後に、必ず時短が付与される。このため、メインCPU101は、ステップS7452において、時短遊技フラグを「ON」に設定する。そして、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7453)。
一方、メインCPU101は、長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7451:YES)、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7454)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて長当たり遊技が行われる場合、すなわち2種大当たりの場合、ステップS629(図27参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。これに対して、小当たり遊技が行われずに長当たり遊技のみが行われる場合、すなわち1種大当たりの場合、ステップS3193(図23参照)の処理によって長当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理ステップによって長当たり遊技フラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の長当たり遊技が小当たり遊技に続く長当たり遊技であるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く長当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7454:NO)、長当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7455)。逆に、小当たり遊技に続く長当たり遊技であると判定した場合(ステップS7454:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて、長当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7456)。
そして、メインCPU101は、ステップS7455又はステップS7456の判定結果が時短ありであるか否かを判定し(ステップS7457)、時短ありと判定した場合には(ステップS7457:YES)、上記ステップS7452及びステップS7453の処理を実行する。これにより、長当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップS7457:NO)、ステップS7452及びステップS7453の処理が行われないので、長当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
この一連の遊技状態設定処理が終了すると、長当たり遊技終了時である場合にはステップS746(図30参照)に処理が進められ、短当たり遊技終了時である場合にはステップS781(図31参照)に処理が進められる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図33を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図33は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図33に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図33以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の詳細については、図34〜図36に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。この操作コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図34〜図36を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図34〜図36は、図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS102)。そして、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を指示する保留表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103)。この保留表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
これにより、メイン液晶表示装置5を用いて行われる変動演出の演出パターン(装飾図柄の変動パターンなど)、ロゴ役物7を作動させるか否か、ロゴ役物7を作動させる場合にはその動作パターン、枠ランプ25の発光パターン、変動演出に関してスピーカ24から出力される音の出力パターンといった各演出手段による演出の内容が決定される。
このように、特別図柄の変動表示に伴う変動演出については、遊技制御基板100から送信される遊技情報(各種コマンド)に基づいて、その演出内容や開始終了タイミングが演出制御基板130において設定される。これに対して、上述した新曲発表演出において再生される新曲(楽曲)の種類、新曲発表演出が行われる時間、新曲発表演出中又は発表予告演出中のメイン液晶表示装置5の画面構成などは、上記遊技情報とは無関係に、画像音響制御基板140において設定される。この画像音響制御基板140における処理については、後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS108)。
この変動演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS108に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS109)。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ111)。ここで、図柄確定コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS111:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111:YES)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS112)。
この変動演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、上記ステップS108の処理に応じて開始された変動演出が終了して、特別図柄判定の結果を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS109の処理を実行した場合、又は変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、特別遊技に関する以下の処理を実行する。すなわち、サブCPU131は、図35に例示されるように、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS114)。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS114:YES)、オープニングコマンドを解析する(ステップS115)。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、今回行われるオープニングが長当たり遊技に係るものであるか或いは短当たり遊技に係るものであるかを判別する処理等を行う。
サブCPU131は、ステップS115の解析結果に基づいて、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものであるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、長当たり遊技(図29(A)及び(C)参照)に係るものであると判定した場合(ステップS116:YES)、オープニング中に行うオープニング演出の演出パターンを選択し(ステップS117)、選択した演出パターンのオープニング演出の実行を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS118)。
このオープニング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、長当たり遊技が開始されることを報知する演出や右打ちを促す演出などを含むオープニング演出が行われることになる。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、このオープニング演出として、新曲発表演出において発表された最新曲を利用した演出が行われる。具体的には、例えば新曲Aの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Bの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Aの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。また、例えば新曲Dの新曲発表演出は既に行われているものの新曲Eの新曲発表演出は未だ行われていない場合、新曲発表演出で再生された新曲Dの映像の一部を用いたオープニング演出が行われる。
このように、通常演出とは無関係に行われた新曲発表演出において再生された新曲の映像に基づいてオープニング演出が構成されるので、遊技者は、初回新曲発表が行われる毎にオープニング演出の内容が変化していくのを見て楽しむことができる。このようなオープニング演出の変化を実現するために画像音響制御基板140で行われる処理については後に詳述する。
サブCPU131は、今回のオープニングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS116:NO)、すなわち短当たり遊技(図29(B)参照)に係るものである場合、短当たり遊技のオープニングからエンディング終了までの間に行われる短当たり演出の演出パターンを選択し(ステップS119)、選択した演出パターンの短当たり演出の実行を指示する短当たり演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS120)。
この短当たり演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されて、右打ちを促す演出などを含む短当たり演出が行われることになる。
なお、短当たり演出についても、長当たり遊技のオープニング演出と同様に、初回新曲発表演出が行われる毎に最新曲に対応する映像を利用するように演出切り替えが行われるが、これを実現するために画像音響制御基板140で行われる処理についても後に詳述する。
サブCPU131は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS114:NO)、ステップS118の処理を実行した場合、又はステップS120の処理を実行した場合、長開放ラウンド遊技の開始時に遊技制御基板100から送信されるラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122)。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS122:YES)、受信したラウンド開始コマンドを解析し(ステップS123)、その解析結果に基づいて、今回の長開放ラウンド遊技が15R長当たり遊技における最初の長開放ラウンド遊技(図29(C)における2R)であるか否かを判定する(ステップS124)。
サブCPU131は、最初の長開放ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS124:YES)、画像音響制御基板140に対して楽曲選択画面の表示を指示する楽曲選択画面表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS125)。ここで、楽曲選択画面は、長当たり遊技の3R目の開始からエンディング演出が開始されるまでの間に再生される楽曲を選択可能に表示する画面であり、遊技者が演出キー27を操作することによって、所望の新曲を選択することができる。楽曲選択画面表示コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信され、これにより、メイン液晶表示装置5に楽曲選択画面が表示されることになる。
サブCPU131は、ステップS125の処理を実行した場合、又は最初の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS124:NO)、今回受信したラウンド開始コマンドが、次の長開放ラウンド遊技(図29(C)における3R)の開始を通知するものであるか否かを判定する(ステップS126)。ここで、ラウンド開始コマンドが次の長開放ラウンド遊技の開始を通知するものであると判定した場合(ステップS126:YES)、最初の長開放ラウンド遊技中に遊技者が演出キー27を操作して選択した楽曲の再生開始を指示するための楽曲再生コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS127)。
この楽曲再生コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、遊技者が選択した楽曲が15R長当たり遊技の3ラウンド目から再生されることになる。
サブCPU131は、ステップS127の処理を実行した場合、又は次の長開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS126:NO)、特別遊技の継続回数(連チャン回数)や今回受信したラウンド開始コマンドに対応するラウンド数を判断してラウンド中の演出パターンを選択し(ステップS128)、選択した演出パターンのラウンド中演出の実行を画像音響制御基板140に指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS129)。これにより、メイン液晶表示装置5に表示されている現在のラウンド数を示す表示などが更新されることになる。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS122:NO)、又はステップS129の処理を実行した場合、図36に例示されるように、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS131)。ここで、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS131:YES)、受信したエンディングコマンドを解析し(ステップS132)、エンディングが長当たり遊技の終了に係るものであるか否かを判定する(ステップS133)。ここで、長当たり遊技に係るものであると判定した場合(ステップS133:YES)、エンディング演出の演出パターンを選択し(ステップS134)、選択した演出パターンのエンディング演出の実行を指示するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS135)。
このエンディング演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、後に詳述するが、オープニング演出で使用された楽曲と同じ楽曲の映像を用いたエンディング演出が行われることになる。
一方、サブCPU131は、エンディングが長当たり遊技に係るものではないと判定した場合(ステップS133:NO)、すなわち短当たり遊技に係るエンディングである場合、上記ステップS120の処理に応じて開始された短当たり演出の終了を指示する短当たり演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
この短当たり演出終了コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、エンディング時間が経過してから短当たり演出が終了することになる。
サブCPU131は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS131:NO)、ステップS135の処理を実行した場合、又はステップS136の処理を実行した場合、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS138)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップS138:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステップS139)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップS140)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグである。
サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS138:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS141)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS141:NO)、一連のコマンド受信処理が終了して、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS141:YES)、又はステップS140の処理を実行した場合、客待ち演出の開始タイミングを規定する客待ち判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS142)。具体的には、ステップS139の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132に記憶されている客待ち判定時間(例えば30秒)に達したか否かを判定する。ここで、客待ち判定時間が経過していないと判定された場合(ステップS142:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、客待ち判定時間が経過したと判定した場合(ステップS142:YES)、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS143)、経過時間をリセットし(ステップS144)、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS145)。
この客待ち演出開始コマンドは、ステップS13のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、客待ちの所定のデモ画面表示が開始されることになる。
[制御用ROM144の構成例]
図37は、制御用ROM144の構成例を示すブロック図である。制御用ROM144には、図37に示されるように、統括CPU141によって実行されるプログラムの他に、公開管理テーブル、発表順管理テーブル、ディスプレイリスト作成テーブルが記憶されている。
公開管理テーブルは、新曲の初回の新曲発表演出の実行を許可する状態に移行させる日付及び時刻を新曲毎に規定したテーブルである。この公開管理テーブルについては、図40に基づいて後に詳述する。
発表順管理テーブルは、1週間ずつ行われる全ての新曲の新曲発表演出が完了した後に、1時間毎に曲を切り替えながら新曲発表演出を行うために参照されるテーブルである。この発表順管理テーブルについては、図43に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明では、この発表順管理テーブルが使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶものとする。
ディスプレイリスト作成テーブルは、メイン液晶表示装置5やサブ液晶表示装置6に実行させる演出の演出パターンを決定する処理に使用される演出パターンテーブルである。ここでの演出パターンを決定する処理とは、演出制御基板130において決定された演出内容の演出を実行するに際して、実際にどのような画像データを使用してその演出を実現するか等を決定する処理である。
ディスプレイリスト作成テーブルは、ディスプレイリスト記憶領域1491に格納されるディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、主に、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出とサブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出とを制御するために参照される。このディスプレイリスト作成テーブルは、本実施形態では、デフォルトテーブル、新曲Aメインテーブル、新曲Bメインテーブル、新曲Cメインテーブル、新曲Dメインテーブル、新曲Eメインテーブル、新曲Fメインテーブル、新曲Gメインテーブル、新曲Hメインテーブル、新曲Iメインテーブル、新曲Jメインテーブル、新曲Kメインテーブル、新曲Lメインテーブル、及びドット演出用テーブルから構成されている。
デフォルトテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われる前に使用されるテーブルである。新曲Aメインテーブルは、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Bメインテーブルは、新曲Bの初回新曲発表演出が行われてから新曲Cの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Cメインテーブルは、新曲Cの初回新曲発表演出が行われてから新曲Dの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Eメインテーブルは、新曲Eの初回新曲発表演出が行われてから新曲Fの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Fメインテーブルは、新曲Fの初回新曲発表演出が行われてから新曲Gの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Gメインテーブルは、新曲Gの初回新曲発表演出が行われてから新曲Hの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Hメインテーブルは、新曲Hの初回新曲発表演出が行われてから新曲Iの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Iメインテーブルは、新曲Iの初回新曲発表演出が行われてから新曲Jの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Jメインテーブルは、新曲Jの初回新曲発表演出が行われてから新曲Kの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Kメインテーブルは、新曲Kの初回新曲発表演出が行われてから新曲Lの初回新曲発表演出が行われるまで使用されるテーブルである。新曲Lメインテーブルは、新曲Lの初回新曲発表演出が行われてから全曲開放状態となるまでの1週間使用されるテーブルである。このように、新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルは、それぞれ、予め規定された1週間使用されるテーブルである。なお、全曲開放状態においては、これらのディスプレイリスト作成テーブルを1時間毎に切り替えながら通常演出が行われる。
ドット演出用テーブルは、下部領域においてドット表示で通常演出を行う際に使用されるテーブルである。すなわち、ドット演出用テーブルは、発表予告演出中や新曲発表演出中に使用されるテーブルである。
統括CPU141は、全曲開放状態となる前は、公開管理テーブル及びディスプレイリスト作成テーブルを構成する14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。そして、全曲開放状態においては、発表順管理テーブル及び14個のテーブルのいずれかを使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリストの作成方法については、後に詳述する。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図38を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図38は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図38に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得して制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2000)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップS2000の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
ステップS2000の処理に続いて、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップS2100)。統括CPU141は、このステップS2100の計測結果に基づいて、発表予告演出と新曲発表演出とを開始させる。この計測処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS2100の処理に続いて、統括CPU141は、各新曲の初回新曲発表演出の実行を許可するか否かを決定するための状態制御処理を実行する(ステップS2200)。この状態制御処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS2200の処理に続いて、統括CPU141は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(ステップS2300)。この告知演出制御処理については、図44に基づいて後に詳述する。
ステップS2300の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて新曲発表演出に先立って行われる発表予告演出を制御するための発表予告演出制御処理を実行する(ステップS2400)。この発表予告演出制御処理については、図45及び図46に基づいて後に詳述する。
ステップS2400の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始処理を実行する(ステップS2500)。この新曲発表演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変動演出や特別遊技に伴う当たり演出)を実行中のメイン液晶表示装置5に、遊技制御基板100からの遊技情報とは別の制御用ROM144に予め記憶されている情報に基づいて、上述した新曲発表演出を開始させるための処理である。この新曲発表演出開始処理については、図49に基づいて後に詳述する。
ステップS2500の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS2600)。この通常演出制御処理は、遊技制御基板100からの遊技情報に基づいて、遊技制御基板100によって制御される遊技に伴って、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させるための処理である。この通常演出制御処理については、図57〜図60に基づいて後に詳述する。
ステップS2600の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に応じて開始された新曲発表演出を終了させるための新曲発表演出終了処理を実行する(ステップS2700)。この新曲発表演出終了処理については、図70に基づいて後に詳述する。
ステップS2700の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2300〜ステップS2700の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリスト及び/又はサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1491にセットする画像出力制御処理を実行する(ステップS2800)。この画像出力制御処理については、図71に基づいて後に詳述する。
ステップS2800の処理に続いて、統括CPU141は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6において行われる表示演出と同期するようにスピーカ24から楽曲や音声などを出力させるための音声出力制御処理を実行する(ステップS2900)。この音声出力制御処理については、図72に基づいて後に詳述する。
ステップS2900の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS3000)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、枠ランプ25やロゴ役物7が制御されることとなる。
[画像音響制御基板140による計測処理]
図39は、図38のステップS2100における計測処理の詳細フローチャートである。ステップS2000のRTC情報取得処理に続いて、統括CPU141は、図39に例示されるように、制御用RAM145に記憶されている画像音響制御基板140における割込み処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップS2101)。画像音響制御基板140において割込み処理が行われる毎にこのステップS2101の処理が行われることによって、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間が計測されることになる。
ステップS2101に続いて、統括CPU141は、発表予告演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2102)。具体的には、本実施形態では、新曲発表演出の開始時間の所定時間前(本実施形態では1分前)であるか否かを判定するための第1設定時間が59分に設定されているので、画像音響制御基板140における割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ秒)に制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nを乗算して経過時間を算出し、算出した経過時間が59分に達したか否かに基づいて、発表予告演出の開始時間であるか否かを判定する。
なお、ここでの発表予告演出の開始時間は、必ずしも発表予告演出が開始される時間ではなく、発表予告演出の開始を許可する時間である。すなわち、発表予告演出は、その開始時間になったら直ちに開始される場合もあれば、通常演出の実行状況に応じて、例えば開始時間から40秒が経過してから開始される場合もある。また、通常演出の実行状況によっては、発表予告演出が行われない場合もある。このような発表予告演出を制御するための発表予告演出制御処理については、後に詳述する。
統括CPU141は、発表予告演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2102:YES)、制御用RAM145に記憶されている発表予告フラグを「ON」に設定する(ステップS2103)。この発表予告フラグは、発表予告演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、発表予告演出の開始時間になると「ON」に設定され、新曲発表演出が開始されるときに「OFF」に設定される。
統括CPU141は、ステップS2103の処理を実行した場合、又は発表予告演出の開始時間ではないと判定した場合(ステップS2102:NO)、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2104)。具体的には、本実施形態では、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定するための第2設定時間が1時間に設定されているので、上記ステップS2102の処理と同様の方法で算出した経過時間が1時間に達したか否かに基づいて、新曲発表演出の開始時間であるか否かを判定する。ここで、新曲発表演出の開始時間ではないと判定された場合(ステップS2104:NO)、ステップS2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2104:YES)、制御用RAM145に記憶されている新曲発表フラグを「ON」に設定する(ステップS2105)。ここで、新曲発表フラグは、新曲発表演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、新曲発表演出の開始時間になると「ON」に設定され、新曲発表演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、統括CPU141は、遊技制御基板100から送信される各種コマンドとは無関係に、計測中の経過時間が新曲発表演出の開始タイミングを規定する第2設定時間(本実施形態では1時間)になったか否かに基づいて新曲発表演出の開始タイミングを決定し、決定した開始タイミングで新曲発表フラグを「ON」に設定することによって、メイン液晶表示装置5やスピーカ24に新曲発表演出を開始させる。この新曲発表演出を開始させるための新曲発表演出開始制御処理については、後に詳述する。
ステップS2105の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている割込み処理回数Nをリセットする(ステップS2106)。このように、本実施形態では、ステップS2101の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が1時間に達すると、割込み処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間が計測される。このため、新曲発表演出が1時間おきに実行されることになる。
なお、本実施形態では、第2設定時間が1時間に設定されている場合について説明したが、第2設定時間は1時間以外の時間であってもよい。また、第2設定時間は必ずしも1つである必要はなく、例えば新曲発表演出に使用される新曲の種類に応じて相異なる第2設定時間が設定されていてもよい。この構成を採用することにより、新曲発表演出が行われる時間間隔を新曲毎に異ならせることができる。また、第1設定時間についても、59分以外の時間であってもよい。
ステップS2106に続いて、統括CPU141は、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2107)。具体的には、最後に発表される新曲Lの初回新曲発表演出が行われる2012年9月22日(図40参照)から1週間が経過した同年9月29日に全曲開放状態に移行するので、RTC134から取得したRTC情報が示す現在の日付が、全曲開放状態への移行開始日である9月29日以降の日付であるか否かを判定する。ここで、全曲開放状態ではないと判定された場合(ステップS2107:NO)、ステップS2200の状態制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2107:YES)、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更新する(ステップS2108)。このリセット処理回数Pは、ステップS2106のリセット処理が行われた回数を示すものである。なお、本実施形態では、電源投入時を基準として1時間が経過する毎にステップS2106の処理が行われるので、リセット処理回数Pは、リセット処理回数Pが更新されたタイミングにおいては、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と一致することになる。このため、例えばリセット処理回数Pが「1」になれば電源が投入されてから1時間が経過したと判断することができ、「2」になれば2時間が経過したと判断することができる。このリセット処理回数Pは、全曲開放状態において1時間おきに開始される新曲発表演出に使用される新曲の種別を決定するために、ステップS2500の新曲発表演出開始処理において使用される。
[公開管理テーブル]
図40は、公開管理テーブルについて説明するための説明図である。図40に例示されるように、公開管理テーブルには、新曲の種類を示す新曲種別と、初回の新曲発表演出を行う日付である初回発表日と、初回発表日において対応する新曲の初回新曲発表演出の実行を許可する状態に移行させる時刻である初回発表許可時刻とが、新曲毎に対応付けられて記憶されている。
例えば新曲Aについては、2012年7月7日の12時(正午)になると新曲発表演出に関する内部状態を発表許可状態に移行させ、その後、新曲Aの初回の新曲発表演出を開始させることが規定されている。また、例えば新曲Bについては、2012年7月14日の12時(正午)になると新曲発表演出に関する内部状態を発表許可状態に移行させ、その後、新曲Bの初回の新曲発表演出を開始させることが規定されている。本実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準として1時間おきに新曲発表フラグが「ON」に設定されるので、新曲Aの発表許可状態となる2012年7月7日の12時から新曲Bの発表許可状態となる同年の7月14日の12時までの1週間は、電源投入時を基準として1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が繰り返されることになる。このことは、発表許可状態となる期間が相異なる点を除いて、新曲B〜新曲Lについても同様である。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、初回の新曲発表演出が行われたことを契機として、メイン液晶表示装置5を用いて行われる通常演出と発表予告演出、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出の演出内容が変化するという特徴を有している。
例えば新曲Aの初回の新曲発表演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変化する。すなわち、図40に例示されるように、メイン液晶表示装置5に表示される背景画像として、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトの背景画像しか出現しなかったのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、新曲Aに関する画像データを用いて作成された新曲A背景画像が出現するようになる。これは、新曲B以降の新曲についても同様である。
また、長当たり遊技のオープニングにおいて、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトのオープニング演出が行われていたのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行われるまでは、新曲Aに関する画像データや音響データを用いたオープニング演出が行われる。これは、長当たり遊技のエンディング演出についても同様である。このように、長当たり遊技におけるオープニング演出及びエンディング演出は、次に公開される新曲の初回新曲発表演出が行われるまでは、現在の新曲発表演出に使用されている新曲に基づくものに固定される。すなわち、例えば新曲Cの初回新曲発表演出が行われてから新曲Dの初回新曲発表演出が行われるまでの間は、新曲C仕様のオープニング演出及びエンディング演出が行われる。
また、15Rの長当たり遊技において再生される楽曲の楽曲選択では、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトの楽曲しか選択できなかったのが、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、新曲Aを選択可能になる。これは、新曲B以降の新曲についても同様であり、初回新曲発表演出が行われる毎に、楽曲選択において遊技者が選択可能な新曲が増えて行くことになる。このため、例えば新曲Bの初回新曲発表演出が行われてから1週間は選択可能な楽曲がデフォルトの楽曲、新曲A、及び新曲Bの3曲だけであったのが、新曲Lの初回新曲発表演出が行われた後は、デフォルトの楽曲、及び新曲A〜新曲Lの全ての新曲を含む13曲の楽曲を選択可能になる。
また、新曲Aの初回新曲発表演出開始時までは発表予告演出が行われていなかったのが、当該開始時の直前から新曲Bの初回新曲発表演出開始時までは、新曲Aのドキュメント映像を再生する発表予告演出が、新曲Aの新曲発表演出が行われる毎に、新曲発表演出に先立って実行される。このことは、新曲G以降の新曲についても同様であり、新曲発表演出が行われるに際して、この新曲発表演出に使用される新曲に対応する発表予告演出が行われる。
また、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから1週間は1時間おきに新曲Aの新曲発表演出が行われると共に、1週間が経過すると新曲Bの新曲発表演出が行われるようになる。このため、新曲Aの初回新曲発表演出が行われてから新曲Bの初回新曲発表演出が行われるまでの間は、サブ液晶表示装置6では、新曲Aの新曲発表演出に関する告知演出(例えば図9(C)参照)、又は新曲Bの新曲発表演出に関する告知演出(図9(D)参照)が行われる。このことは、新曲C以降の新曲についても同様である。
ここまで初回新曲発表演出を契機として演出がどのように変化するかについて簡単に説明したが、これらの演出の変化は、本実施形態では、ディスプレイリストを作成するために使用するディスプレイリスト作成テーブル(図37参照)を切り替えることによって実現される。
なお、本実施形態では初回発表日から次の新曲の初回発表日までの間隔が全て1週間に設定されている場合について説明するが、この間隔は1週間以外の間隔であってもよいし、複数種の間隔が設定されてもよい。また、本実施形態では初回発表許可時刻が全ての新曲に関して12時に統一されている場合について説明するが、新曲毎に異なる初回発表許可時刻を設定してもよい。また、新曲の発表順についても、公開管理テーブルに例示されている発表順以外の発表順であってもよい。
[画像音響制御基板140による状態制御処理]
図41は、図38のステップS2200における状態制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2100の計測処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2201)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS2201:YES)、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2201:NO)、現在の日付が初回新曲発表日であるか否かを判定する(ステップS2202)。具体的には、RTC情報が示す現在の日付が、公開管理テーブルに規定されている新曲A〜新曲Lの初回発表日のいずれかと一致するか否かを判定する。ここで、初回新曲発表日ではないと判定された場合(ステップS2202:NO)、すなわちいずれの新曲の初回発表日でもない場合、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回新曲発表日であると判定した場合(ステップS2202:YES)、現在の時刻が初回発表許可時刻になったか否かを判定する(ステップS2203)。具体的には、いずれかの新曲の初回発表日に相当する現在の日付に対応する初回発表許可時刻を公開管理テーブルから読み出し、RTC情報が示す現在の時刻が読み出した初回発表許可時刻になったか否かを判定する。なお、本実施形態では、全ての新曲に対して初回発表許可時刻が12時に設定されているので、このステップS2203においては、RTC情報が示す時刻が12時になったか否かが判定されることになる。このステップS2203において、初回発表許可時刻になっていないと判定された場合(ステップS2203:NO)、ステップS2300における告知演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回発表許可時刻になったと判定した場合(ステップS2203:YES)、制御用RAM145に記憶されている発表許可フラグを「ON」に設定する(ステップS2204)。この発表許可フラグは、現在公開されている新曲の次に公開される新曲の初回新曲発表演出の実行を許可する発表許可状態になっているか否かを示すフラグであり、公開管理テーブルに規定されているいずれかの初回発表日の初回発表許可時刻になると「ON」に設定され、「ON」に設定された状態で新曲発表演出が開始される際に「OFF」に設定される。
[発表許可状態]
図42は、発表許可状態について説明するための説明図である。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、上述したように、電源投入時を基準として経過時間の計測が行われる。そこで、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入され且つパチンコホールが午前10時にオープンすると想定して、例えば新曲Aの初回新曲発表演出に関して、初回発表日である7月7日において、上記ステップS2106(図39参照)のリセット処理の回数をカウントし、カウントした回数が「4」に達したこと(電源投入から4時間が経過したこと)を契機として新曲Aの初回新曲発表演出を開始させるといった構成を採用することで、12時(正午)頃に新曲Aの初回新曲発表演出を行うことが可能である(図42(A)参照)。
しかしながら、この構成では、以下のような問題が生じてしまう。すなわち、図42(B)に例示されるように、ホール店員が午前5時頃に電源を投入した場合、パチンコホールがオープンする午前10時よりも前の午前9時頃に新曲Aの初回新曲発表演出が行われてしまい、その結果、新曲Aに関する各種演出を新たに出現させるトリガとなる新曲Aの初回新曲発表演出を遊技者が楽しむことができないという問題が生じてしまう。また、初回発表日の前日からパチンコ遊技機1の電源が投入されたままの状態であるような場合にも、同様の問題が生じてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、RTC情報が示す現在時刻が予め設定された時刻(初回発表許可時刻)になったことを条件として発表許可フラグを「ON」に設定し、発表許可フラグが「ON」になった状態で新曲発表フラグが「ON」になったことを条件として初回新曲発表演出を実行させる一方で、発表許可フラグが「OFF」の状態で新曲発表フラグが「ON」になった場合には初回新曲発表演出を実行させない(既に公開されている新曲があればその新曲の新曲発表演出を実行させる)構成を採用している。
この構成により、図42(C)に例示されているように、たとえ想定とは異なる午前5時頃にパチンコ遊技機1の電源が投入されたとしても、12時頃(正確には12時以降に最初に新曲発表フラグが「ON」になるとき)に新曲Aの初回新曲発表演出を開始させることが可能になる。なお、このような発表許可状態の制御は、新曲A以外の新曲についても同様に行われる。
[発表順管理テーブル]
図43は、発表順管理テーブルについて説明するための説明図である。発表順管理テーブルは、全曲開放状態における新曲発表演出に使用される新曲の種別を管理するためのテーブルである。発表順管理テーブルでは、図43に例示されるように、全曲開放状態の初日である9/29以降のそれぞれの日付に関して、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間と、新曲発表演出に使用される新曲の種別とが対応付けられている。なお、本実施形態では、発表順管理テーブルが、パチンコ遊技機1の電源が午前8時頃に投入されることを想定して構成されている場合を例に説明する。
全曲開放状態になると、各曲の新曲発表演出が行われる期間が1週間から1時間に短縮される。その結果、全曲開放状態となる前に84日間(=1週間×12曲)かけて行われた新曲A〜新曲Lの新曲発表演出が、1日で行われるようになる。
例えば、9月29日において午前8時頃に電源が投入された場合、2時間後の午前10時頃に新曲Aの新曲発表演出が行われ、3時間後の午前11時頃に新曲Bの新曲発表演出が行われ、4時間後の12時頃に新曲Cの新曲発表演出が行われる。そして、11時間後の19時頃に新曲Jの新曲発表演出が行われ、12時間後の20時頃に新曲Kの新曲発表演出が行われ、13時間後の21時頃に新曲Lの新曲発表演出が行われる。
ところで、9月30日以降について、9月29日と同じスケジュールで新曲発表演出を行うようにした場合、遊技者がどの日に遊技を行ったとしても、パチンコホールのオープンからクローズまで遊技を続けていれば、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことができる。しかしながら、遊技者の中には特定の時間帯にしか遊技できない人もおり、これに対して、上述したような同一スケジュールで新曲発表演出を行ってしまうと、たとえ毎日遊技し続けたとしても、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことができないという問題が生じてしまう。例えば、9月29日に関して、遊技者が18時頃から遊技を始めると、新曲I〜新曲Lの新曲発表演出は楽しむことができるが、新曲A〜新曲Hの新曲発表演出を楽しむことはできない。
このため、本実施形態では、図43に例示されるように、新曲発表演出に使用される新曲の曲順を1曲ずつ規則的にシフトさせていくように新曲の曲順が予め規定されている。このため、例えば、9月29日の午前中にしか楽しむことができなかった新曲Aや新曲Bの新曲発表演出が、10月1日には18時以降に行われるようになる。このため、上述したように特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、ある程度継続してパチンコホールに通い続けることにより、全ての新曲の新曲発表演出を楽しむことが可能になる。このような全曲開放状態における新曲発表演出の制御については、図49に基づいて後に詳述する。
[画像音響制御基板140による告知演出制御処理]
図44は、図38のステップS2300における告知演出制御処理の詳細フローチャートである。告知演出制御処理は、サブ液晶表示装置6を用いて行われる告知演出を制御するための処理である。
ステップS2200の状態制御処理に続いて、統括CPU141は、図44に例示されるように、上記ステップS2107の処理と同様に、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2301)。ここで、全曲開放状態であると判定された場合(ステップS2301:YES)、告知演出を実行させるための具体的な処理は行われず、ステップS2400の発表予告演出制御処理に処理が進められる。これは、全曲開放状態においては、新曲発表演出が1時間おきに行われ、その都度使用される新曲が切り替わっていき、且つ、未公開の新曲が存在しないため、図9に例示されているような告知演出を必ずしも行う必要がないためである。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2301:NO)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2302)。ここで、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2302:NO)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示を含む告知演出(図9(C)参照)の実行中であるか否かを判定する(ステップS2303)。ここで、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中であると判定された場合(ステップS2303:YES)、ステップS2400における発表予告演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2303:NO)、例えばステップS2101の処理でカウントアップされる割込み処理回数Nに基づいて、新曲発表演出の開始時時間の所定時間前(例えば15分前)であるか否かを判定する(ステップS2304)。
統括CPU141は、所定時間前であると判定した場合(ステップS2304:YES)、カウントダウン表示を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に開始させるための設定情報(残り時間を示す情報などを含む)を制御用RAM145にセットする(ステップS2305)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、発表される新曲のタイトルが報知され、且つその新曲の新曲発表演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示されることになる(図9(C)参照)。
統括CPU141は、新曲発表演出の所定時間前ではないと判定した場合(ステップS2304:NO)、現時点での最新曲の次に公開される新曲に関する告知演出を行うために、以下の処理を実行する。すなわち、統括CPU141は、ステップS2202(図41参照)の処理と同様に、初回新曲発表日であるか否かを判定する(ステップS2306)。
統括CPU141は、初回新曲発表日ではないと判定した場合(ステップS2306:NO)、次に公開される新曲の初回発表日までの残り日数を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2307)。具体的には、まず、RTC情報に基づいて現在の日付を特定する。そして、公開管理テーブル(図40参照)を参照し、現在の日付よりも後の日付であって現在の日付に最も近い初回発表日を特定する。このようにして特定した初回発表日が、次に公開される新曲の初回発表日である。例えば、現在の日付が2012年7月6日である場合、上述した条件に該当する初回発表日は2012年7月7日であり、次に公開される新曲が新曲Aであると判断することができる。統括CPU141は、このようにして初回発表日を特定すると、現在の日付から特定した初回発表日までの日数を算出する。ここで説明した例では、日数「1」が算出される。このように、統括CPU141は、RTC情報と公開管理テーブルとに基づいて、次に公開される新曲の種別(ここでは曲名)と、その新曲の初回新曲発表演出が行われるまでの日数とを取得する。そして、取得したこれらの情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、次に公開される新曲のタイトルとその新曲の初回発表日までの残り日数とが報知されることになる(図9(A)参照)。
統括CPU141は、初回新曲発表日であると判定した場合(ステップS2306:YES)、未公開の新曲発表が本日行われることを報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2308)。具体的には、上述したステップS2306と同様に処理を行って次に公開される新曲の種別(曲名)を取得し、この情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、未公開曲のタイトルとその未公開曲の新曲発表演出が本日行われることが報知されることになる(図9(B)参照)。
一方、統括CPU141は、新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2302:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、新曲発表演出が終了したか否かを判定する(ステップS2310)。ここで、新曲発表演出が終了していないと判定された場合(ステップS2310:NO)、ステップS2400における発表予告演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出が終了したと判定した場合(ステップS2310:YES)、その終了した新曲発表演出が、初回の新曲発表演出であったか否かを判定する(ステップS2311)。具体的には、初回の新曲発表演出の開始時には発表許可フラグが「ON」に設定されるので、新曲発表演出の開始時に発表許可フラグが「ON」に設定されていたか否かに基づいて、初回の新曲発表演出であるか否かを判定する。ここで、初回の新曲発表演出ではなかったと判定された場合(ステップS2311:NO)、ステップS2400における発表予告演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、初回の新曲発表演出であったと判定した場合(ステップS2311:YES)、例えば発表管理テーブルを参照して次に公開される新曲を特定し、その新曲の初回発表演出が行われるまでの残り日数(本実施形態では新曲の種類に関わらず7日)を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶表示装置6に実行させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2312)。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491に格納されることで、未公開曲のタイトルと、その未公開曲の初回発表が行われるまでの日数とが報知されることになる(図9(D)参照)。
なお、本実施形態では、サブ液晶表示装置6が告知演出のみに使用される場合について説明したが、例えばメイン液晶表示装置5において行われる演出と同期する演出をサブ液晶表示装置6に行わせるというように、告知演出以外の用途にサブ液晶表示装置6を使用してもよい。
[画像音響制御基板140による発表予告演出制御処理]
図45及び図46は、図38のステップS2400における発表予告演出制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2300の告知演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図45に例示されるように、制御用RAM145に記憶されている発表予告フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2401)。この発表予告フラグは、上述したステップS2103(図39参照)が行われることによって「ON」に設定される。ここで、発表予告フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2401:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発表予告フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2401:YES)、発表予告フラグを「ON」に設定したことに応じて発表予告演出に係る設定情報を制御用RAM145にセットする処理が既に完了しているか否かを判定する(ステップS2402)。ここで、設定情報をセットする処理が完了していると判定された場合(ステップS2402:YES)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、設定情報をセットする処理が完了していないと判定した場合(ステップS2402:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況に基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS2403)。ここで、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS2403:NO)、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS2404)。具体的には、演出制御基板130からの客待ち演出開始コマンドを受信してから変動演出開始コマンドを受信するまでの間は客待ち演出が行われるので、例えば、客待ち演出開始コマンドを受信した後であって、変動演出開始コマンドを受信する前であるか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS2404)。
ところで、客待ち演出中は、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていない状態である。このため、通常演出とは無関係な発表予告演出を行ったとしても、通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、統括CPU141は、客待ち演出中であると判定した場合(ステップS2404:YES)、新曲発表演出で発表される新曲を特定する(ステップS2405)。具体的には、RTC情報に基づいて、現在日時(日付及び時刻)を特定し、特定した現在日時に基づいて、今回の発表予告演出に続いて行われる新曲発表演出の開始時間を特定する。より詳細には、新曲発表フラグが「ON」に設定されるときの割込み処理回数Nから現時点での割込み処理回数Nを減算し、この減算によって得られた値を割込み処理の時間間隔(本実施形態では33ミリ)に乗算して新曲発表演出の開始時間までの残り時間を算出する。そして、上記特定した現在日時に算出した残り時間を加算することによって、新曲発表演出の開始時間を特定する。統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間を特定すると、テーブルを参照して新曲発表演出に使用される新曲を特定する。すなわち、現在の状態が全曲開放状態ではない場合、公開管理テーブル(図40参照)を参照し、特定した新曲発表演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。一方、現在の状態が全曲開放状態である場合には、発表順管理テーブル(図43参照)を参照して、特定した新曲発表演出の開始時間にどの新曲が使用されるかを判断する。
ステップS2405の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に関する発表予告演出を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2406)。設定情報がセットされると、この設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されて、作成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491に格納される。これにより、発表予告演出が開始されることになる。
このようにして、統括CPU141は、新曲発表演出の開始時間の所定時間(本実施形態では1分)前、すなわち発表予告演出の開始時間となったときに客待ち演出中である場合には、発表予告演出を直ちに開始させる。
一方、統括CPU141は、客待ち演出中ではないと判定した場合(ステップS2404:NO)、例えば特別図柄の変動表示に伴う通常演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS2407)。
統括CPU141は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS2407:YES)、制御用RAM145に記憶されている発展時開始フラグ、禁止フラグ、及び終了後開始フラグのいずれかのフラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、フラグ設定処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2408)。なお、これら3つのフラグについては後述する。
統括CPU141は、フラグ設定処理が完了していないと判定した場合(ステップS2408:NO)、すなわち上記3つのフラグがいずれも「OFF」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示が終了するまでの残り時間を算出する(ステップS2409)。具体的には、例えば、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づいて特別図柄の変動時間を特定し、変動演出開始コマンドを受信してから現時点までの経過時間を特定した変動時間から減算することによって、残り時間を算出する。
ところで、新曲発表演出の開始時間となる前に特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了する場合、今回の変動演出が終了する終了タイミング、或いは次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始される開始タイミングといった変動演出の切替タイミングが、新曲発表演出の開始時間よりも前に存在することとなる。このような場合、上記終了タイミングや上記開始タイミングで発表予告演出を開始させるようにすれば、発表予告演出によって変動演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することが可能である。
このため、統括CPU141は、上記ステップS2409の処理に続いて、現在の時間に算出した残り時間を加算した時間が新曲発表演出の開始時間よりも前の時間であるか否かに基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行している変動演出が、新曲発表演出が開始されるよりも前に終了するか否かを判定する(ステップS2410)。ここで、新曲発表演出が開始されるよりも前に終了すると判定した場合(ステップS2410:YES)、終了後開始フラグを「ON」に設定する(ステップS2411)。この終了後開始フラグは、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開始させるか否かを示すフラグである。このため、終了後開始フラグが「ON」に設定されることにより、今回の変動演出が終了するタイミング、又は次回の変動演出が開始されるタイミングで発表予告演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しないと判定した場合(ステップS2410:NO)、新曲発表演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあるか否かを判定する(ステップS2412)。具体的には、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドを解析し、特別図柄の変動表示に伴って実行中である変動演出において、例えばノーマルリーチからスーパーリーチに発展するといった発展タイミングが存在するか否かを判断する。そして、発展タイミングが存在すると判断した場合、その発展タイミングに相当する時間が、上記特定した新曲発表演出の開始時間よりも前であるか否かを判定する。
ところで、発表予告演出が今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制するためには、変動演出が終了してから発表予告演出を開始させることが好ましい。しかしながら、新曲発表演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合にこのような構成を採用すると、新曲発表演出中に発表予告演出が行われてしまうという問題が生じる。このため、新曲発表演出が開始されるよりも前に今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了しない場合には、発表予告演出を行わないようにするのが好ましい。これに対して、特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの間に行われる1回の変動演出が発展タイミング、すなわち演出の切替タイミングを有している場合、その発展タイミングで変動演出画像を縮小表示に切り替えると共に発表予告演出を開始させるようにすれば、発表予告演出が変動演出の興趣を損なってしまうのを抑制することが可能である。
そこで、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあると判定した場合(ステップS2412:YES)、発展時開始フラグを「ON」に設定する(ステップS2413)。ここで、発展時開始フラグは、変動演出における演出の発展タイミングで発表予告演出を開始させるか否かを示すフラグである。
一方、統括CPU141は、新曲発表演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがないと判定した場合(ステップS2412:NO)、発表予告演出の開始時間から新曲発表演出の開始時間までの間に変動演出の切替タイミングが存在しないので、発表予告演出が行われて変動演出の興趣が損なわれるのを防止するために、禁止フラグを「ON」に設定する(ステップS2414)。ここで、禁止フラグは、発表予告演出の実行を禁止するか否かを示すフラグである。
統括CPU141は、ステップS2411の処理を実行した場合、ステップS2413の処理を実行した場合、ステップS2414の処理を実行した場合、又はフラグ設定処理が完了していると判定した場合(ステップS2408:YES)、禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2417)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS2417:YES)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。このように、禁止フラグが「ON」に設定された場合には上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進められないので、発表予告演出が行われないこととなる。
一方、統括CPU141は、禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2417:NO)、発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2418)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2418:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2418:YES)、今回の通常演出に係る変動演出開始コマンドの解析結果等に基づいて、発展タイミングになったか否かを判定する(ステップS2419)。ここで、発展タイミングになっていないと判定された場合(ステップS2419:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、発展タイミングになったと判定した場合(ステップS2419:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、演出制御基板130から受信した変動演出開始コマンドに基づいて変動演出の発展タイミング(演出の切替タイミング)を特定し、発表予告演出の開始時間になったと判定してから新曲発表演出の開始時間となるまでに、特定した発展タイミングで、上部領域における発表予告演出を開始させる。
一方、今回の特別図柄の変動表示が終了した後には、以下のような処理が行われる。すなわち、統括CPU141は、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS2407:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2421)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2421:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2421:YES)、例えば演出制御基板130からの保留表示コマンド及び変動演出開始コマンドの受信状況に基づいて、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(ステップS2422)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(ステップS2422:NO)、演出制御基板130から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2423)。ここで、変動演出終了コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2423:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
一方、変動演出終了コマンドを受信したと判定された場合(ステップS2423:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406に処理が進められる。今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了時に第1特別図柄判定が保留されていない場合は、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了タイミングが演出の切替タイミングとなる。このため、このような場合には、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了するタイミングで、発表予告演出が開始されることになる。
統括CPU141は、第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS2422:YES)、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2424)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2424:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した直後に変動演出開始コマンドが受信される場合、これに応じて次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始されることになる。このため、特別図柄の変動表示が終了してから次に特別図柄の変動表示が開始されるタイミング、すなわち変動演出開始コマンドに応じて次の変動演出が開始されるタイミングも、演出の切替タイミングとなる。このため、統括CPU141は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2424:YES)、上述したステップS2405及びステップS2406の処理を実行する。
このように、統括CPU141は、発表予告演出の開始時間に特別図柄が変動表示されている場合には、この変動表示の終了後に、メイン液晶表示装置5に発表予告演出を開始させる。
一方、統括CPU141は、特別遊技中であると判定した場合(ステップS2403:YES)、図46に例示されるように、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS2426)。長当たり遊技が行われる場合、長当たり遊技に伴う当たり演出の実行を指示するコマンドとして、オープニング演出開始コマンド、ラウンド中演出開始コマンド、及びエンディング演出開始コマンドが演出制御基板130から送信される。これに対して、短当たり遊技が行われる場合、短当たり演出開始コマンド及び短当たり演出終了コマンドが演出制御基板130から送信される。このため、統括CPU141は、これらのコマンドのうちのいずれのコマンドに応じた当たり演出を実行しているかに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する。
統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2426:YES)、最終ラウンドの開始前であるか否かを判定する(ステップS2427)。ここで、最終ラウンドの開始前ではないと判定された場合(ステップS2427:NO)、後述するステップS2435に処理が進められる。
ところで、長当たり遊技中は、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出開始コマンドが演出制御基板130から送信されて、各ラウンドのラウンド中演出が行われる。このラウンド中演出においては、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板140によって受信される毎にその表示内容の少なくとも一部(例えば現在のラウンド数を示す表示)が更新される。すなわち、ラウンド中演出開始コマンドが画像音響制御基板140によって受信される毎に、長当たり遊技に伴う当たり演出が切り替えられることになる。
そこで、統括CPU141は、最終ラウンド開始前であると判定した場合(ステップS2427:YES)、演出制御基板130からラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2428)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2428:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
これに対して、統括CPU141は、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2428:YES)、新曲発表演出で発表される新曲を特定し(ステップS2429)、特定した新曲に関する発表予告演出を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2430)。このステップS2429及びステップS2430の処理は、上述したステップS2405及びステップS2406の処理と同様に行われる。
このように、統括CPU141は、長開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技が終了した後に、メイン液晶表示装置5に発表予告演出を開始させる。なお、本実施形態では、発表予告演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了してから次の長開放ラウンド遊技が開始されるタイミングで発表予告演出を開始させる場合について説明するが、例えば、発表予告演出の開始時間に実行中の長開放ラウンド遊技が終了するタイミングで発表予告演出を開始させるようにしてもよい。
ここで、図47を参照しつつ、発表予告演出の発動時間と長開放ラウンド遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、発表予告演出の開始時間となってから新曲発表演出の開始時間となるまでの時間である発動時間が1分に設定されている。これに対して、図47(A)に例示されるように、仮に発動時間が20秒に設定されている場合、発表予告演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が、新曲発表演出の開始時間よりも後に終了する場合がある。すなわち、発動時間において、長当たり遊技に伴う当たり演出の切替タイミングが存在しないため、発動時間中のどこかで発表予告演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、発表予告演出の発動時間が、1回の長開放ラウンド遊技を消化するのに要する時間(最長29秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、発表予告演出の発動時間が、1回のラウンド中演出が実行される時間の最長時間よりも長い時間に設定されている。このため、図47(B)に例示されるように、発表予告演出の開始時間となったときに実行中であるラウンド中演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に終了して次のラウンドのラウンド中演出が開始されることになる。そして、本実施形態ではこのラウンド中演出の開始時に発表予告演出が開始されるので、新曲発表演出の興趣を損なうことなく発表予告演出を開始させることができる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、長当たり遊技中に遊技者によって選択された楽曲が再生される場合がある。このような楽曲の再生中に発表予告演出又は新曲発表演出を開始させることとなった場合、楽曲の再生を中止させる必要がある。しかしながら、遊技者が所望の楽曲を選択したにも拘わらずその楽曲が最後まで再生されないとなれば、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、楽曲の再生中に発表予告演出や新曲発表演出が開始された場合、その楽曲の再生を中止すると共に、新曲発表演出が終了してからその楽曲の再生を初めからやり直すこととしている。このような制御を実現するために、ステップS2430の処理に続いて、以下の処理が行われる。
すなわち、ステップS2430に続いて、統括CPU141は、例えばVDP142が楽曲再生に係る描画処理の実行中であるか否かに基づいて、選択された楽曲の再生中であるか否かを判定する(ステップS2431)。ここで、楽曲の再生中ではないと判定された場合(ステップS2431:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。
統括CPU141は、楽曲の再生中であると判定した場合(ステップS2431:YES)、VDP142及び音響DSP143に楽曲の再生を中止させる(ステップS2432)。そして、再生を中止した楽曲の種別を特定可能な楽曲情報を制御用RAM145に保存し(ステップS2433)、制御用RAM145に記憶されているリプレイフラグを「ON」に設定する(ステップS2434)。このリプレイフラグは、新曲発表演出が終了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生を改めて開始させるか否かを示すフラグである。
ところで、長当たり遊技における最終ラウンド開始後に発表予告演出の開始時間となった場合、この長当たり遊技が終了する前にラウンド中演出開始コマンドを受信してラウンド中演出を変化させる処理が行われることはない。このため、このような場合には、長当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、発表予告演出を開始させることとしている。
また、短当たり遊技に伴う短当たり演出は、この短当たり遊技のオープニング開始からエンディング終了まで一連のものであって、その途中に演出の切替タイミングが存在しない。このため、短当たり遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合、短当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、発表予告演出を開始させることとしている。
このため、統括CPU141は、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS2426:NO)、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS2427:NO)、例えばエンディング演出開始コマンド(又は短当たり演出終了コマンド)を受信してからの経過時間に基づいて、長当たり遊技(又は短当たり遊技)のエンディングが終了したか否かを判定する(ステップS2435)。ここで、エンディングが終了していないと判定された場合(ステップS2435:NO)、ステップS2500の新曲発表演出開始処理に処理が進められる。逆に、エンディングが終了したと判定された場合(ステップS2435:YES)、ステップS2429に処理が進められて発表予告演出が開始されることになる。
このように、長当たり遊技における最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が開始されてから発表予告演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技のエンディングが終了した後に、発表予告演出を開始させる。また、短当たり遊技における短開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合、この短開放ラウンド遊技と連続して実行される全ての短開放ラウンド遊技が終了した後に、発表予告演出を開始させる。
ここで、図48を参照しつつ、発表予告演出の発動時間と短当たり遊技に要する時間との関係について説明する。本実施形態では、発表予告演出に係る発動時間が1分に設定されている。これに対して、図48(A)に例示されるように、仮に発動時間が20秒に設定されている場合、発表予告演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が、新曲発表演出の開始時間よりも後に終了することになる。すなわち、発動時間において、短当たり遊技に伴う短当たり演出の切替タイミングが存在しないため、発動時間中のどこかで発表予告演出を開始させると、当たり演出の興趣を確実に損なってしまうことになる。
これに対して、本実施形態では、発表予告演出の発動時間が、1回の短当たり遊技を消化するのに要する時間(例えば30秒)よりも十分に長い時間に設定されている。言い換えれば、発表予告演出の発動時間が、連続する複数(本実施形態では15回)の短開放ラウンド遊技を消化するのに要する合計時間よりも十分に長い時間に設定されている。このため、図48(B)に例示されるように、発表予告演出の開始時間となったときに実行中である短当たり演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に終了することになる。そして、本実施形態ではこの短当たり遊技に伴う短当たり演出が終了した後に再開された特別図柄の変動表示の開始に伴って発表予告演出が開始されるので、当たり演出や変動演出の興趣を損なうことなく発表予告演出を開始させることができる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出開始処理]
図49は、図38のステップS2500における新曲発表演出開始処理の詳細フローチャートである。ステップS2400の発表予告演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図49に例示されるように、新曲発表フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2501)。ここで、新曲発表フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS2501:NO)、ステップS2600の通常演出制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2501:YES)、発表予告演出に関する全てのフラグを「OFF」に設定する(ステップS2502)。ここで、発表予告演出に関する全てのフラグとは、具体的には、図45に示されている発表予告フラグ、終了後開始フラグ、発展時開始フラグ、及び禁止フラグである。
ステップS2502の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(ステップS2504)、ステップS2107の処理と同様に、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2504)。
統括CPU141は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2504:NO)、制御用ROM144に記憶されている公開管理テーブル(図40参照)を制御用RAM145にセットし(ステップS2505)、現在の日付に対応する新曲を選択する(ステップS2506)。例えば現在の日付が2012年7月9日である場合、この日付が新曲Aの初回発表日である2012年7月7日と新曲Bの初回発表日である2012年7月14日との間の日付であるので、新曲Aを選択する。また、例えば現在の日付が2012年7月14日である場合、この日付が新曲Bの初回発表日である2012年7月14日であるので、新曲Bを選択する。
ところで、新曲発表演出を実行する日付が初回発表日以外の日である場合、その日の新曲発表演出に使用される新曲は1種類である。これに対して、新曲発表演出を実行する日付が初回発表日に該当する日である場合、発表許可状態に移行する前後で新曲の種類が変化するので、その日の新曲発表演出に使用される新曲は2種類である。このため、現在の日付が初回発表日である場合には、2種類の新曲のどちらを使用するかを決定する必要がある。
そこで、統括CPU141は、ステップS2506の処理に続いて、現在の日付が公開管理テーブルに規定されている初回発表日のいずれかに該当するか否かに基づいて、初回発表日であるか否かを判定する(ステップS2507)。ここで、初回発表日ではないと判定した場合(ステップS2507:NO)、ステップS2506の処理で選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2508)。このようにして新曲発表演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされると、その設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域1491にセットされる。これにより、ステップS2506の処理で選択された新曲発表演出が開始されることになる。
一方、統括CPU141は、初回発表日であると判定した場合(ステップS2507:YES)、制御用RAM145に記憶されている発表許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2507)。
図40に例示されるように、現在の日付が例えば新曲Bの初回発表日に該当する2012年7月14日であり且つ発表許可フラグが「ON」に設定されている場合、新曲Bの初回の新曲発表演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。これに対して、現在の日付が例えば新曲Bの初回発表日に該当する2012年7月14日であり且つ発表許可フラグが「OFF」に設定されている場合、新曲Bではなく新曲Bの1つ前の新曲Aの新曲発表演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。
そこで、統括CPU141は、発表許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2509:YES)、初回発表日ではないと判定した場合と同様に、ステップS2506の処理で選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報をセットする(ステップS2508)。逆に発表許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2509:NO)、すなわち発表許可フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップS2506の処理で選択した新曲の1つ前の新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2510)。
このように、統括CPU141は、公開管理テーブルに規定されている初回発表許可時刻を過ぎたと判定して発表許可フラグを「ON」に設定した後に、経過時間が1時間に達するという時間条件を満たすと判定した場合には、新曲(上述した例では新曲B)の初回新曲発表演出をメイン液晶表示装置5に開始させる。逆に、初回発表許可時刻を過ぎたと判定していない状態で上記時間条件を満たすと判定した場合には、新曲の初回新曲発表演出を実行させずに、既に公開されている1つ前の新曲の新曲発表演出を実行させる。
ステップS2508に続いて、統括CPU141は、発表許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2511)。ここで、発表許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2511:YES)、発表許可フラグを「OFF」に設定する(ステップS2512)。
一方、統括CPU141は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2504:YES)、発表順管理テーブル(図43参照)を制御用RAM145にセットする(ステップS2514)。そして、制御用RAM145に記憶されているリセット処理回数Pに基づいて、パチンコ遊技機1の電源投入からの経過時間を特定する(ステップS2515)。ここで、リセット処理回数Pは、パチンコ遊技機1の電源投入時には「0」に設定されており、ステップS2108(図39参照)の処理が行われる毎に「1」加算される。このため、統括CPU141は、新曲発表フラグが「ON」に設定されたと判定した直後のリセット処理回数Pを経過時間として特定する。例えばリセット処理回数が「1」に更新された場合にはその更新タイミングで1時間が経過したと判断することができ、「3」に更新された場合にはその更新タイミングで3時間が経過したと判断することができる。
ステップS2515の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2503の処理で特定した現在の日付、及びステップS2515の処理で特定した経過時間に対応する新曲を選択する(ステップS2516)。具体的には、特定した現在の日付及び電源投入時からの経過時間に対応する新曲の種別を発表順管理テーブルから読み出す。例えば現在の日付が9月30日であり電源投入から3時間が経過している場合、新曲Cを選択する。また、例えば現在の日付が10月4日であり電源投入から10時間が経過している場合、新曲Bを選択する。
そして、ステップS2516の処理に続いて、統括CPU141は、上記ステップS2508の処理と同様に、選択した新曲の新曲発表演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2517)。これらのステップS2514〜ステップS2517の処理は、全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過する毎に行われる。
このように、統括CPU141は、現在の日付における新曲A〜新曲Lのそれぞれの新曲発表演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各新曲の新曲発表演出を実行させる。
なお、本実施形態では、図43に例示された発表順管理テーブルを用いて全曲開放状態における各新曲の新曲発表演出の実行タイミングを設定する場合について説明したが、他の実施形態として、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、全ての新曲の実行タイミングを発表順管理テーブルに規定しておく場合について説明したが、実行日とその実行日において最初に実行される新曲発表演出に使用される新曲の種別とを対応付けて予め記憶しておき、その新曲を基準として、例えば新曲D、新曲E、新曲Fというように規則的に選曲していくようにしてもよい。
また、前日の最初の新曲発表演出に使用された新曲(例えば新曲F)を示す情報を保持しておき、翌日はその次の曲(例えば新曲G)から順に選曲していくといった構成を採用してもよい。
また、発表順管理テーブルなどの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代わりに、例えば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、新曲発表演出に使用する新曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の新曲発表演出が2回以上行われないように、新曲発表演出で既に使用された新曲の種別を示す情報を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成を更に追加してもよい。
このように、統括CPU141は、経過時間の計測結果、RTC情報、公開管理テーブル、及び発表順管理テーブルに基づいて新曲発表演出の開始タイミグや使用される新曲の種別を制御する。すなわち、特別図柄表示器41,42によって特別図柄が変動表示されているか否か、特別遊技中であるか否かに関わらず、メイン液晶表示装置5に新曲発表演出を実行させる。
[新曲発表演出の前後の演出の流れ]
次に、図50〜図56を参照しつつ、新曲発表演出の前後の各演出の流れについて説明する。
図50は、客待ち状態のときに発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。遊技制御基板100から客待ちコマンドが送信されてから所定時間(例えば30秒)が経過すると、客待ち状態に移行する。この客待ち状態のときには、図50に例示されるように、所定の客待ち演出画像が全体領域に表示される(図50(A)参照)。このような客待ち演出が行われている状態で発表予告演出の開始時間となった場合、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていないので、発表予告演出を直ちに開始させても通常演出の興趣を損なうおそれはない。このため、客待ち演出が行われている状態で発表予告演出の開始時間となった場合、上部領域を用いた発表予告演出が直ちに開始される(図50(B)参照)。この場合、発表予告演出の開始時間と実際の開始時間とが同じであるため、60秒からカウントダウン表示が開始される。なお、発表予告演出の開始時に客待ち状態であったため、下部領域には、停止表示状態の装飾図柄がドット表示されることにより、通常演出に係る画像を表示するための領域が確保される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図50(C)参照)。そして、この新曲発表演出が終了してもなお特別図柄判定の権利が発生しない場合には、全体領域を用いた客待ち演出画像の表示が再開される(図50(D)参照)。逆に、発表予告演出中又は新曲発表演出中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、下部領域を用いて特別図柄の変動表示に伴う通常演出がドット表示にて開始される。
図51は、第1特別図柄判定の権利が保留された状態で発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。図51(A)に例示されるように、特別図柄の変動表示に伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間となった場合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングで通常演出の画面構成を変化させると、通常演出の興趣が損なわれてしまう。このため、新曲発表演出が開始されるよりも前に第1特別図柄判定の権利が保留された状態で特別図柄の変動表示が終了する場合、次の特別図柄の変動表示に伴う通常演出が開始されるタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域が、全体領域から下部領域に変更される(図51(B)参照)。これに伴い、上部領域を用いて発表予告演出が開始される。なお、発表予告演出の開始時間に実行中であった通常演出が終了してから発表予告演出が開始されるため、60秒よりも少ない時間からカウントダウン表示が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図51(C)参照)。なお、ここでは発表予告演出の開始時間となる前から遊技が継続されているため、発表予告演出が実際に開始されてから新曲発表演出が終了するまでの間は、下部領域を用いて特別図柄の変動表示に伴う通常演出が行われる。また、下部領域には、ドット表示された装飾図柄の他、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像も併せて表示される。そして、新曲発表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に戻される(図51(D)参照)。
図52は、第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態で発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動表示に伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間となった場合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングで通常演出の画面構成を変化させると、通常演出の興趣が損なわれてしまう。このため、新曲発表演出が開始されるよりも前に第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態で特別図柄の変動表示が終了する場合、この特別図柄の変動表示に伴う通常演出が終了されるタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域が、全体領域から下部領域に変更される(図52(A)及び(B)参照)。これに伴い、上部領域を用いて発表予告演出が開始される。なお、発表予告演出の開始時間に実行中であった通常演出が終了してから発表予告演出が開始されるため、60秒よりも少ない時間からカウントダウン表示が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図52(C)参照)。そして、新曲発表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に戻される(図52(D)参照)。
図53は、長開放ラウンド遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。図53(A)に例示されるように、長当たり遊技における長開放ラウンド遊技中は、通常演出として、現在のラウンド数、合計賞球数、右打ちを促すメッセージなどを含むラウンド中演出画像が全体領域に表示される。長開放ラウンド遊技に伴う通常演出(ここではラウンド中演出)の実行中に発表予告演出の開始時間となった場合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングでラウンド中演出の画面構成を変化させると、ラウンド中演出の興趣が損なわれてしまう。このため、次の長開放ラウンド遊技に関するラウンド中演出の開始時に、ラウンド中演出の画像を表示させる領域が、全体領域から下部領域に変更される(図53(A)及び(B)参照)。これに伴い、上部領域を用いて発表予告演出が開始される。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図53(C)参照)。なお、発表予告演出中や新曲発表演出中に長当たり遊技が終了して特別図柄の変動表示が開始される場合には、ラウンド中演出に用いられていたのと同じ下部領域に特別図柄の変動表示に伴う通常演出の画像が表示される。そして、新曲発表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に戻される(図53(D)参照)。
図54は、長当たり遊技中の最終ラウンド開始後、又は短当たり遊技中に発表予告演出の開始時間となった場合の演出の流れについて説明するための説明図である。最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が終了すると、通常演出の画像として、図54(A)に例示されるようにエンディング演出の画像が全体領域に表示される。一方、図には示されていないが、短当たり遊技中には、上部領域に短当たり演出の画像が表示される。特別遊技のエンディング中にこれらの画像が表示されている状態で発表予告演出の開始時間となった場合、発表予告演出を開始させるためにこのタイミングでエンディングに係る通常演出の画面構成を変化させると、通常演出の興趣が損なわれてしまう。このため、エンディングが終了するタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域が、全体領域から下部領域に変更される(図54(A)及び(B)参照)。これに伴い、上部領域を用いて発表予告演出が開始される。なお、図54(B)には、第1特別図柄判定の権利が保留されていない状態でエンディングが終了する場合が例として示されている。
その後、新曲発表演出の開始時間になると、それまで発表予告演出に使用されていた上部領域を用いて新曲発表演出が開始される(図54(C)参照)。そして、新曲発表演出が終了するときに第1特別図柄判定の権利が保留されている場合、その第1特別図柄判定が消化されるのに伴って、通常演出の画像を表示させる領域が、下部領域から全体領域に戻される(図54(D)参照)。
図55は、特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動時間が1分を超えるようなロング変動に伴う通常演出の実行中に発表予告演出の開始時間になると、新曲発表演出の開始時間になっても通常演出が終了しない場合がある。このような場合において、新曲発表演出の開始時間よりも前に通常演出が発展する場合、その発展タイミングで発表予告演出が開始される(図55(A)及び(B)参照)。これに伴い、下部領域に通常演出用の画像が表示されるが、例えばスーパーリーチに発展するようないわゆるアツい通常演出の表示領域を下部領域に変更してしまうと、通常演出の画像が小さくなり過ぎてしまい、通常演出の興趣が損なわれてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、上記発展タイミングにおいて、下部領域における通常演出画像のドット表示を開始させつつ、全体領域に表示されていた通常演出の画像を縮小して上部領域における発表予告演出や新曲発表演出の画像に重畳表示させることとしている(図55(B)及び(C)参照)。そして、縮小表示されていた通常演出が終了して次の特別図柄の変動表示に伴う通常演出が開始されるタイミングで、下部領域のみを用いた通常演出が開始される(図55(D)参照)。
図56は、特別図柄の変動表示に伴う通常演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の演出の流れについて説明するための説明図である。図55を用いて説明した例とは異なり、新曲発表演出が開始されるよりも前に特別図柄の変動表示に伴う通常演出が発展しない場合、発表予告演出の発動時間中に演出の切替タイミングが存在しない。このため、このような場合には、本実施形態では、発表予告演出を行わず、新曲発表演出が開始されるタイミングで通常演出を縮小表示に切り替えることとしている(図56(A)及び(B)参照)。なお、新曲発表演出が開始されるまで通常演出の画像を縮小表示しないようにしているのは、できるだけ長い間通常演出の画像を全画面表示させるためである。ちなみに、通常演出画像が上部領域に縮小表示されているときには、図55の例と同様に、その通常演出画像に含まれている装飾図柄とリンクするように、下部領域にドット表示された装飾図柄が変動表示される(図55(B)及び(C)、図56(B)及び(C)参照)。
その後、特別図柄判定の結果がハズレであることを示す装飾図柄を含む通常演出の画像が表示されると、新曲発表演出の画像に重畳表示されていた通常演出の画像が消去され、例えば次の特別図柄の変動表示に伴う通常演出が開始されるタイミングで、下部領域のみを用いた通常演出が開始される(図56(C)及び(D)参照)。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図57〜図60は、図38のステップS2600における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。この通常演出制御処理では、通常演出に係る設定情報が制御用RAM145にセットされる。そして、この設定情報に基づいて作成されたメイン液晶用のディスプレイリストに基づいてメイン液晶表示装置5の表示が制御されることにより、通常演出が実現される。
ステップS2500の新曲発表演出開始処理に続いて、統括CPU141は、図57に示されるように、演出制御基板130からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2601)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2601:NO)、ステップS2700の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS2601:YES)、そのコマンドが客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2602)。ここで、客待ち演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2602:YES)、所定客待ち演出画像の表示を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2603)。ただし、画像音響制御基板140が客待ち演出開始コマンドを受信したタイミングで発表予告演出又は新曲発表演出が実行されている場合には、統括CPU141は、新曲発表演出が終了してから客待ち演出に係る設定情報をセットする。
なお、本実施形態では、所定の客待ち演出を実行する場合について説明したが、長当たり遊技のオープニング演出やエンディング演出と同様に、新曲の初回新曲発表演出が行われる毎に、客待ち演出に使用される映像を最新曲に基づくものに適宜変更していくようにしたり、客待ち演出中に最新曲をスピーカ24から出力したりするようにしてもよい。これにより、遊技者が遊技を開始する前に、どの新曲まで新曲発表が行われたかを把握したり、次に発表される新曲を予測したりすることが可能になる。
統括CPU141は、ステップS2603の処理を実行した場合、又は演出制御基板130からのコマンドが客コマンドではないと判定した場合(ステップS2602:NO)、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2605)。
本実施形態における通常演出は、発表予告演出や新曲発表演出が行われていないときには全体領域を用いて行われ、これらの演出が行われているときには下部領域を用いて行われる。このため、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像は、これらの演出が行われていないときには全体領域に表示され(例えば図51(A)参照)、これらの演出が行われているときには下部領域に表示される(例えば図51(B)及び(C)参照)。また、特別遊技中は特別図柄判定が行われないため、保留表示画像は、特別遊技中には表示されない(例えば図53(A)及び(B)参照)。このような保留表示画像の表示制御を実現するために、統括CPU141は、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドであると判定した場合(ステップS2605:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、発表予告演出中であるか否かを判定する(ステップS2606)。ここで、発表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップ2606:NO)、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2607)。ここで、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2607:NO)、全体領域に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2608)。
統括CPU141は、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS2606:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2607:YES)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況やそのコマンドを受信してからの経過時間などに基づいて、特別遊技中であるか否かを判定する(ステップS2609)。
統括CPU141は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS2609:NO)、下部領域に保留表示画像を追加表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2610)。
統括CPU141は、ステップS2608の処理を実行した場合、ステップS2610の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが保留表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2605:NO)、又は特別遊技中であると判定した場合(ステップS2609:YES)、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2612)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2612:YES)、新曲発表演出が一度も行われていない未発表状態であるか否かを判定する(ステップS2613)。具体的には、RTC情報が示す現在の日時が、公開管理テーブル(図40参照)に規定されている新曲Aの初回発表日及び初回発表時刻よりも前の日時であるか否かに基づいて、未発表状態であるか否かを判定する。
統括CPU141は、未発表状態であると判定した場合(ステップS2613:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、デフォルトテーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2614)。
一方、統括CPU141は、未発表状態ではないと判定した場合(ステップS2613:NO)、上記ステップS2606の処理と同様に、発表予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2615)。ここで、発表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2615:NO)、ステップS2607の処理と同様に、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2616)。
統括CPU141は、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS2615:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2616:YES)、ディスプレイリスト作成テーブルとして、ドット演出用テーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2617)。
統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2616:NO)、前回の新曲発表演出に使用された新曲を特定する(ステップS2618)。例えば、新曲発表演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保持しておき、新曲発表演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の新曲発表演出に使用された新曲を特定することが可能である。
ステップS2618の処理に続いて、統括CPU141は、特定した新曲に対応するメインテーブルを制御用RAM145にセットする(ステップS2619)。具体的には、図37に例示されるように、本実施形態では制御用ROM144に新曲Aメインテーブル〜新曲Lメインテーブルの12個のメインテーブルが記憶されているので、これら12個のメインテーブルの中から、ステップS2618の処理で特定した新曲のメインテーブルを選択して制御用RAM145にセットする。
統括CPU141は、ステップS2617の処理を実行した場合、ステップS2614の処理を実行した場合、又はステップS2619の処理を実行した場合、選択用乱数を取得する(ステップS2620)。具体的には、画像音響制御基板140においては割込み処理が行われるよりも短い所定周期で選択用乱数等を更新する乱数更新処理が行われており、統括CPU141は、選択用乱数について、演出制御基板130からの変動演出開始コマンドを受信した時点の値を取得する。
そして、統括CPU141は、取得した選択用乱数とセットしたディスプレイリスト作成テーブルとに基づいて、通常演出における表示内容を決定する(ステップS2621)。ディスプレイリスト作成テーブルにおいては、特別図柄の変動パターンと、通常演出の複数の演出パターンとが対応付けられている。そして、通常演出の複数の演出パターンのそれぞれに関して、通常演出を構成する各演出(装飾図柄演出、背景画像演出、キャラクタ演出など)の画像を生成する際に素材として使用する画像データの種別と、選択用乱数とが対応付けられている。統括CPU141は、まず、変動演出開始コマンドを解析して今回の通常演出の演出パターンを特定する。そして、特定した演出パターンに対して、ステップS2620の処理で取得した選択用乱数に対応する画像データの種別を特定することによって、通常演出に使用する画像データの種別を決定する。この画像データの種別としては、デフォルト、新曲A、新曲B、新曲C、新曲D、新曲E、新曲F、新曲G、新曲H、新曲I、新曲J、新曲K、新曲Lが挙げられる。例えば、背景画像演出の画像データの種別としてデフォルトが選択された場合、デフォルトの画像データを使用して生成されたデフォルト背景画像がメイン液晶表示装置5に表示され、新曲Aが選択された場合、新曲Aの画像データを使用して生成された新曲A背景画像がメイン液晶表示装置5に表示される。
統括CPU141は、ステップS2621の処理で決定した表示内容の通常演出画像の表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2622)。この設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491にセットされることにより、メイン液晶表示装置5を用いた通常演出が開始される。
このように、統括CPU141は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42によって特別図柄が変動表示されているときに、メイン液晶表示装置5に通常演出を実行させる。その際、メイン液晶表示装置5によってどの新曲の新曲発表演出が実行されたか否かを判定し、その判定結果に基づいてディスプレイリスト作成テーブルを選択する。
ここで、各ディスプレイリスト作成テーブルと新曲発表演出を契機とする通常演出中の背景画像の変化について説明する。なお、ここでは新曲発表演出を契機とする背景画像の変化を例に通常演出の変化を説明するが、メイン液晶表示装置5の表示画面に表示されるキャラクタやスピーカ24から出力されるBGMなども新曲発表演出を契機として変化していく。
図61は、デフォルトテーブルの概略図である。図61に例示されるように、デフォルトテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の2種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、デフォルトテーブルでは、これら2種類の背景に対して、それぞれ50個の相異なる選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、それぞれ50%の割合で選択される。このデフォルトテーブルは、パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから新曲Aの初回の新曲発表演出が行われるまで使用され、その後は、全曲開放状態においても使用されることはない。
図62は、新曲Aメインテーブルの概略図である。図62に例示されるように、新曲Aメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Aメインテーブルでは、第1デフォルト背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、第2デフォルト背景に対しては同じく25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲A背景が選択され、25%の割合で第2デフォルト背景が選択され、残り25%の割合で第1デフォルト背景が選択される。
この新曲Aメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Aの初回新曲発表演出が開始されてから新曲Bの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Aの初回新曲発表演出が行われると1週間は新曲Aの背景画像が50%と最も出現し易くなるので、遊技者は、新曲Aの新曲発表演出が行われた後も新曲Aの演出を楽しむことができ、また、新曲Aの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Aメインテーブルは、新曲A背景が新たに選択可能になっている点でデフォルトテーブルと異なる。ここで、例えば第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、及び新曲A背景の選択率を同じに設定してしまうと、新曲Aに基づく通常演出の出現率が低くなってしまう。その結果、遊技者が新曲Aに基づく通常演出を楽しめる機会が減ると共に、新曲Aの初回新曲発表演出によって通常演出が切り替わった(新曲Aに関する演出が新たに加わった)ということを明確に認識できなくなってしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、デフォルトテーブルに比べて第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲A背景の選択率を高くしている。
ここまでの説明から明らかなように、統括CPU141は、新曲Aの初回新曲発表演出が行われるまではデフォルトテーブルを選択して、CGROM148に記憶されている通常演出データを使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。一方、新曲Aの初回新曲発表演出が行われた後は、第1デフォルト背景及び第2デフォルト背景の選択率がデフォルトテーブルに比べて低く設定されると共に、その代わりに、新曲A背景の選択率が最も高く設定された新曲Aメインテーブルを選択する。これにより、CGROM148に記憶されている特別演出データ(ここでは新曲Aの画像データ)を使用する演出を通常演出としてメイン液晶表示装置5に実行させる。
図63は、新曲Bメインテーブルの概略図である。図63に例示されるように、新曲Bメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Bメインテーブルでは、第2デフォルト背景に対しては15個の選択用乱数が割り当てられ、新曲A背景に対しては35個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲B背景が選択され、35%の割合で新曲A背景が選択され、残り15%の割合で第2デフォルト背景が選択される。
この新曲Bメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回新曲発表演出が開始されてから新曲Cの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Bの初回新曲発表演出が行われると新曲Bの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Bの新曲発表演出が行われた後も新曲Bの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Bの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Bメインテーブルは、新曲Bが新たに選択可能になっている点と、第1デフォルト背景が除外されている点で新曲Aメインテーブルと異なる。ここで、仮に第1デフォルト背景を除外しなかった場合、選択可能な背景が第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、新曲A背景、及び新曲B背景の4種類となり、最も多く出現させたい新曲B背景の選択率をあまり高く設定できないという問題が生じてしまう。また、新曲B背景の選択率を更に高くしようとした場合、デフォルト背景だけでなく新曲A背景の選択率も低くせざるを得ないという問題が生じてしまう。そこで、本実施形態では、新曲Aメインテーブルには含まれていた第1デフォルト背景を除外する(選択率を「0」にする)と共に第2デフォルト背景の選択率を低くすることによって、新曲B背景の選択率を高くすると共に、新曲A背景の選択率が必要以上に低くなってしまうのを抑制している。
図64は、新曲Cメインテーブルの概略図である。図64に例示されるように、新曲Cメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、及び新曲C背景の3種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Cメインテーブルでは、新曲A背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、上記ステップS2621においては、50%の割合で新曲C背景が選択され、30%の割合で新曲B背景が選択され、残り20%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Cメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回新曲発表演出が開始されてから新曲Dの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Cの初回新曲発表演出が行われると新曲Cの背景画像が50%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Cの新曲発表演出が行われた後も新曲Cの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Cの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Cメインテーブルは、新曲Cが新たに選択可能になっている点と、第2デフォルト背景が除外されている点で新曲Bメインテーブルと異なる。すなわち、新曲C背景画像の出現率を最も高くすると共に新曲A及び新曲Bの出現率もできるだけ高く設定するために、第2デフォルト背景を除外している。すなわち、この新曲Cメインテーブルが使用されるようになった段階で、CGROM148に記憶されている通常演出データは使用されなくなり、特別演出データのみが使用されるようになる。
図65は、新曲Dメインテーブルの概略図である。図65に例示されるように、新曲Dメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、及び新曲D背景の4種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Dメインテーブルでは、新曲A背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621においては、40%の割合で新曲D背景が選択され、30%の割合で新曲C背景が選択され、20%の割合で新曲B背景が選択され、残り10%の割合で新曲A背景が選択される。
この新曲Dメインテーブルは、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回新曲発表演出が開始されてから新曲Eの初回新曲発表演出が開始されるまでの1週間使用される。新曲Dの初回新曲発表演出が行われると新曲Cの背景画像が40%と最も出現し易いので、遊技者は、新曲Dの新曲発表演出が行われた後も新曲Dの演出を楽しむことができ、また、全曲開放状態に移行する前は、新曲Dの初回以降の新曲発表演出をより楽しむことができる。
なお、新曲Dメインテーブルは、新曲Dが新たに選択可能になっている点で新曲Cメインテーブルと異なる。また、選択率で比較すると、どちらのメインテーブルも第1デフォルト背景と第2デフォルト背景の選択率が0%に設定されているので、新曲Dメインテーブルでは、デフォルト背景の出現率を低下させるといった方法ではなく、先に公開された新曲(ここでは新曲A〜C)の選択率を低下させることによって、新曲Dの選択率を最も高い値に設定するようにしている。これは、新曲Eメインテーブル以降のテーブルについても同様である。
図66は、新曲Eメインテーブルの概略図である。図66に例示されるように、新曲Eメインテーブルでは、背景画像を生成するための画像データの種別として、新曲A背景、新曲B背景、新曲C背景、新曲D背景、及び新曲E背景の5種類が規定されている。例えば選択用乱数が取り得る値が100個である場合、新曲Eメインテーブルでは、新曲A背景に対しては5個の選択用乱数が割り当てられ、新曲B背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、新曲C背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、新曲D背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、新曲E背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、上記ステップS2621においては、40%の割合で新曲E背景が選択され、25%の割合で新曲D背景が選択され、20%の割合で新曲C背景が選択され、10%の割合で新曲B背景が選択され、残り5%の割合で新曲A背景が選択される。
図67は、新曲Lメインテーブルの概略図である。図67に例示されるように、新曲Lメインテーブルでは、新曲A背景〜新曲L背景の12種類が規定されており、他のメインテーブルと同様に、最新曲の選択率が最も高くなるように選択用乱数が割り当てられている(図67に示される例では20%)。この新曲Lメインテーブルでは、新曲発表演出に使用される全ての新曲の背景画像が規定されているので、新曲Lの初回の新曲発表演出が行われてから1週間が経過するまでは、遊技者は、新曲Lを使用する通常演出を中心に、全ての新曲の通常演出を楽しむことができる。
図68は、背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明するための説明図である。図69は、各種背景画像の出現率の変化について説明するための説明図である。図68及び図69において、「◎」は最も出現し易い背景を示し、「○」は出現率が最も高い訳ではないものの出現する可能性がある背景を示し、「×」は出現する可能性がない背景を示している。
パチンコ遊技機1がパチンコホールに導入されてから1週間が経過するまでの間は、通常演出に関して、上述したデフォルトテーブル(図61参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入から1週間が経過するまでの通常演出において出現する背景画像は、第1デフォルト背景又は第2デフォルト背景である。導入2週目は、上述した新曲Aメインテーブル(図62参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入2週目の通常演出においては、新曲A背景が最も出現し易く、第2デフォルト背景が次に出現し易く、第1デフォルト背景が最も出現し難い。
導入3週目は、新曲Bメインテーブル(図63参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入3週目の通常演出においては、新曲B背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第1デフォルト背景が出現しなくなる。また、導入4週目は、新曲Cメインテーブル(図64参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、導入4週目の通常演出においては、新曲C背景が最も高い出現率で新たに出現するようになると共に、第2デフォルト背景も出現しなくなる。その後、1週間が経過する毎に新たな新曲の背景画像が追加されていって背景画像の種類が最終的には12種類となるので、通常演出のバリエーションが増大していくことになる。
ここまで、全曲開放状態となる前の通常演出における背景画像について説明したが、全曲開放状態になると、電源投入を基準として1時間毎に行われる新曲発表演出の新曲の種類が、新曲発表演出が行われる毎に変更されるようになる(図43参照)。このため、全曲開放状態となる前は1週間毎にディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が行われていたのが、全曲開放状態になると、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。
ところで、全曲開放状態となる前において最後の方の新曲発表演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(例えば新曲Lメインテーブルや新曲Kメインテーブル)では、初期の新曲発表演出に使用される新曲に対応するメインテーブル(新曲Aメインテーブルや新曲B面にテーブル)に比べて、初期の新曲の背景画像の出現率が極めて低くなっている(例えば図62及び図67参照)。このため、例えば新曲Lの初回新曲発表演出が行われてからの1週間は、新曲Aや新曲Bの背景画像は極めて出現し難く、これらの背景画像を見ることができない遊技者が出てくることも考えられる。
これに対して、全曲開放状態においては、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。このため、例えば新曲Aメインテーブルや新曲Bメインテーブルが使用されるようになる。その結果、1日のうちの1時間だけという期限付きではあるものの、あまり目にすることができなくなっていた背景画像を楽しむことができるようになる。
ところで、上述したように、特別図柄の変動表示に伴う1回の通常演出に要する時間が発表予告演出の発動時間よりも長く、且つその通常演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に発展する場合には、その発展タイミングにおいて発表予告演出が開始されると共に、通常演出が全画面表示から縮小表示に切り替えられる(図55参照)。また、特別図柄の変動表示に伴う1回の通常演出に要する時間が発表予告演出の発動時間よりも長く、且つその通常演出が新曲発表演出の開始時間よりも前に発展しない場合には、発表予告演出は行われず、新曲発表演出が開始されるタイミングで通常演出が縮小表示に切り替えられる(図56参照)。統括CPU141は、このような制御を実現するために、通常演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2622の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2612:NO)、図58に例示されるように、通常演出における演出の発展タイミングで発表予告演出を開始させるか否かを示す発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2626)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2626:YES)、ステップS2419(図45参照)の処理と同様に、発展タイミングであるか否かを判定する(ステップS2627)。
統括CPU141は、発展タイミングであると判定した場合(ステップS2627:YES)、通常演出画像の全画面表示を縮小表示に切り替えるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2628)。このステップS2628によってセットされた設定情報に基づいて生成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域1491にセットされることで図15に基づいて上述したような描画処理が行われる。ることになる。
統括CPU141は、ステップS2628の処理を実行した場合、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2626:NO)、又は発展タイミングではないと判定された場合(ステップS2627:NO)、例えば新曲発表フラグが「ON」に設定されたか否かに基づいて、新曲発表演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS2629)。
統括CPU141は、新曲発表演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS2629:YES)、発表予告演出の実行を禁止するか否かを示す禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2630)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2630:YES)、上記ステップS2628の処理と同様に、通常演出画像の全画面表示を縮小表示に切り替えるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2631)。これにより、図55に例示されるように、新曲発表演出の開始と同時に通常演出画像が縮小表示に切り替えられることになる。
統括CPU141は、ステップS2631の処理を実行した場合、新曲発表演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS2629:NO)、又は禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2630:NO)、演出制御基板130からのコマンドが変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2633)。ここで、変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2633:YES)、メイン液晶表示装置5及びスピーカ24に実行させている通常演出を終了させる(ステップS2634)。
ところで、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開始させるか否かを示す終了後開始フラグが「ON」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了した後に発表予告演出を開始させる必要がある。これに対して、本実施形態では、第1特別図柄判定が保留されていない場合には、今回の特別図柄の変動表示の次の特別図柄の変動が直ちに開始されないので、今回の特別図柄の変動表示が終了するタイミングで、発表予告演出を開始させると同時に下部領域に停止表示状態の装飾図柄を含む通常演出画像をドット表示させることとしている。統括CPU141は、このような制御を実現するために、変動演出に関して以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、ステップS2634の処理に続いて、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2635)。ここで、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2635:YES)、上記ステップS2422(図45参照)の処理と同様に、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(ステップS2636)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(ステップS2636:NO)、下部領域に停止状態の装飾図柄を含む通常演出画像をドット表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2637)。
統括CPU141は、ステップS2637の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS2633:NO)、終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2635:NO)、又は第1特別図柄判定が保留されていると判定した場合(ステップS2636:YES)、長当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、図59に例示されるように、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るオープニング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2640)。ここで、オープニング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2640:YES)、上記ステップS2613(図57参照)の処理と同様に、新曲発表演出が一度も行われていない未発表状態であるか否かを判定する(ステップS2641)。ここで、未発表状態であると判定した場合(ステップS2641:YES)、デフォルトのオープニング演出画像を選択し(ステップS2642)、逆に、未発表状態ではないと判定した場合(ステップS2641:NO)、最後の新曲発表演出に使用された新曲に基づくオープニング演出画像を選択する(ステップS2643)。
次に、統括CPU141は、ステップS2642の処理を実行した場合、又はステップS2643の処理を実行した場合、上記ステップS2606(図57参照)の処理と同様に、発表予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2644)。ここで、発表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2644:NO)、上記ステップS2607(図57参照)の処理と同様に、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2645)。
そして、統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2645:NO)、ステップS2642又はステップS2643の処理で選択したオープニング演出画像の全画面表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2646)。一方、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS2644:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2645:YES)、ステップS2642又はステップS2643の処理で選択したオープニング演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2647)。
続いて、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS2640:NO)、ステップS2646の処理を実行した場合、又はステップS2647の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2649)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2649:YES)、ラウンド数に応じたラウンド中演出画像を表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2650)。このように、統括CPU141は、長開放ラウンド遊技が実行される毎に、メイン液晶表示装置5に実行させる通常演出を切り替える。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2649:NO)、又はステップS2650の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS2651)。ここで、楽曲選択画面表示コマンドであると判定した場合(ステップS2651:YES)、最新曲を特定する(ステップS2652)。例えば、新曲発表演出に使用された新曲を示す新曲情報を制御用RAM145に保持しておき、新曲発表演出が行われる毎にその新曲情報を更新するようにすれば、前回の新曲発表演出に使用された新曲(最新曲)を特定することが可能である。
ステップS2652の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS2652の処理で特定した最新曲を含めて既に公開されている全ての新曲を選択可能な楽曲選択画面を表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2653)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲選択画面表示コマンドではないと判定した場合(ステップS2651:NO)、又はステップS2653の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンド楽曲再生コマンドであるか否かを判定する(ステップS2654)。ここで、楽曲再生コマンドであると判定した場合(ステップS2654:YES)、選択された新曲の楽曲を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2655)。なお、どの楽曲が選択されているかは、ステップS12(図33参照)の処理でサブRAM133にセットされてステップS13の送信処理によって演出制御基板130から送信される操作コマンドに基づいて特定することが可能である。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが楽曲再生コマンドではないと判定した場合(ステップS2654:NO)、又はステップS2655の処理を実行した場合、図60に例示されるように、演出制御基板130からのコマンドが長当たり遊技に係るエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2658)。ここで、エンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2658:YES)、オープニング演出に使用したのと同じ新曲に基づくエンディング演出画像の表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2659)。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドがエンディング演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2658:NO)、又はステップS2659の処理を実行した場合、短当たり遊技に係る当たり演出に関して、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2660)。ここで、短当たり演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2660:YES)、上記ステップS2613の処理と同様に、未発表状態であるか否かを判定する(ステップS2661)。ここで、未発表状態であると判定した場合(ステップS2661:YES)、デフォルトの短当たり演出画像を選択する(ステップS2662)。逆に、未発表状態ではないと判定した場合(ステップS2661:NO)、最後の新曲発表演出に使用された新曲に基づく短当たり演出画像を選択する(ステップS2663)。
統括CPU141は、ステップS2662の処理を実行した場合、又はステップS2663の処理を実行した場合、ステップS2606の処理と同様に、発表予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2664)。ここで、発表予告演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2664:NO)、上記ステップS2607の処理と同様に、新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2665)。
統括CPU141は、新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2665:NO)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した短当たり演出画像の全画面表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2666)。一方、発表予告演出の実行中であると判定した場合(ステップS2664:YES)、又は新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2665:YES)、ステップS2662の処理又はステップS2663の処理で選択した短当たり演出画像の縮小表示を開始するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2667)。
次に、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2660:NO)、ステップS2666の処理を実行した場合、又はステップS2667の処理を実行した場合、演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2668)。ここで、短当たり演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2668:YES)、実行中の短当たり演出を終了させる(ステップS2669)。このステップS2669の処理が行われた場合、又は演出制御基板130からのコマンドが短当たり演出終了コマンドではないと判定された場合(ステップS2668:NO)、ステップS2700の新曲発表演出終了処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出終了処理]
図70は、図38のステップS2700における新曲発表演出終了処理の詳細フローチャートである。ステップS2600の通常演出制御処理に続いて、統括CPU141は、図70に例示されるように、例えば新曲発表演出が開始されてからの経過時間がその新曲発表演出に要する時間に達したか否かに基づいて、新曲発表演出が終了したか否かを判定する(ステップS2701)。ここで、新曲発表演出が終了していないと判定された場合(ステップS2701:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、新曲発表演出が終了したと判定した場合(ステップS2701:YES)、通常演出画像や客待ち演出画像を全画面表示に戻すための新曲発表演出の終了処理が完了しているか否かを判定する(ステップS2702)。ここで、終了処理が完了していないと判定した場合(ステップS2702:NO)、例えば演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信した後に変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち状態であるか否かを判定する(ステップS2703)。ここで、客待ち状態であると判定した場合(ステップS2703:YES)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2704)。
一方、統括CPU141は、客待ち状態ではないと判定した場合(ステップS2703:NO)、例えば演出制御基板130からの特別遊技に係るコマンドの受信状況などに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS2705)。ここで、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS2705:NO)、開始コマンド(例えば変動演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS2706)。ここで、開始コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS2706:YES)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2706)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2707)。
すなわち、新曲発表演出が終了したときに客待ち状態である場合にはステップS2704の処理が行われて直ちに通常画面態様に戻され、新曲発表演出が終了したときに客待ち状態ではなく且つ特別遊技中でもない場合には、例えば変動演出開始コマンドの受信に応じて通常演出が開始されるタイミングで、通常画面態様に戻されることになる。
ステップS2707の処理に続いて、統括CPU141は、楽曲再生に係るリプレイフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS2708)。ここで、リプレイフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS2708:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。
統括CPU141は、リプレイフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS2708:YES)、制御用RAM145に記憶されている楽曲情報が示す新曲の再生を開始させるための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2709)。これにより、長当たり遊技中に遊技者が選択したにも拘わらず発表予告演出又は新曲発表演出の割込みにより最後まで再生されなかった新曲が、最初から再生されることになる。そして、統括CPU141は、ステップS2709の処理に続いて、リプレイフラグを「OFF」に設定する(ステップS2710)。
一方、統括CPU141は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2705:YES)、演出制御基板130から最終ラウンドのラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、最終ラウンド開始前か否かを判定する(ステップS2711)。ここで、最終ラウンド開始前であると判定された場合(ステップS2711:YES)、上記ステップS2706に処理が進められる。そして、この場合、開始コマンドとしてラウンド中演出開始コマンドを受信したタイミングで、上記ステップS2707に処理が進められることになる。
これに対して、統括CPU141は、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS2711:NO)、例えばエンディング演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、エンディング演出が終了したか否かを判定する(ステップS2712)。ここで、エンディング演出が終了していないと判定された場合(ステップS2712:NO)、ステップS2800の画像出力制御処理に処理が進められる。逆に、エンディング演出が終了したと判定された場合(ステップS2712:YES)、上記ステップS2707に処理が進められる。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲発表演出が終了すると、メイン液晶表示装置5において、次に公開される新曲(未公開曲)を用いた新曲発表演出が行われることを予告する次曲予告演出を行うこととしている。例えば新曲Aの新曲発表演出が終了したら次に公開される未公開曲である新曲Bに関する次曲予告演出を行い、例えば新曲Fの新曲発表演出が終了したら次に公開される新曲Gに関する次曲予告演出を行う。このような次曲予告演出を実現するために、新曲発表演出の終了処理が完了すると、以下のような処理が行われる。
すなわち、統括CPU141は、新曲発表演出の終了処理が完了したと判定した場合(ステップS2702:YES)、未公開曲があるか否かを判定する(ステップS2714)。具体的には、公開管理テーブル(図40参照)を参照して、今回行われた新曲発表演出に使用された新曲よりも初回発表日が後である新曲の有無を判定する。
統括CPU141は、未公開曲があると判定した場合(ステップS2714:YES)、次曲予告演出が完了しているか否かを判定する(ステップS2715)。ここで、次曲予告演出が完了していないと判定した場合(ステップS2715:NO)、次曲予告演出を実行するための設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS2716)。具体的には、各未公開曲の初回発表日を比較し、初回発表日が最も先である新曲を次に公開される新曲として特定し、例えば、特定した新曲のタイトル、その新曲の初回新曲発表演出が行われるまでの残り日数などを含む演出画像をメイン液晶表示装置5に表示するための設定情報を制御用RAM145にセットする。なお、新曲のタイトルや残り日数は、公開管理テーブルに格納されている情報、及びRTC情報に基づいて判断することが可能である。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図71は、図38のステップS2800における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2700の新曲発表演出終了処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145にメイン液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS2801)。本実施形態では、通常演出(変動演出又は当たり演出)、発表予告演出、新曲発表演出、及び楽曲再生演出がメイン液晶表示装置5を用いて行われるので、このステップS2801において、通常演出を実行させるための設定情報、発表予告演出を実行させるための設定情報、新曲発表演出を実行させるための設定情報、楽曲再生を開始させるための設定情報の少なくともいずれか1つが記憶されているか否かを判定する。
統括CPU141は、メイン液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(ステップS2801:YES)、記憶されている設定情報に基づいて、どのような画面構成を構築すべきかを判断し、その判断結果に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストを作成する(ステップS2802)。そして、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2803)。
統括CPU141は、ステップS2803の処理を実行した場合、又はメイン液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定した場合(ステップS2801:NO)、制御用RAM145にサブ液晶に関する設定情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS2804)。本実施形態では、新曲発表演出に関する告知演出がサブ液晶表示装置6を用いて行われるので、このステップS2804において、告知演出を実行させるための設定情報が記憶されているか否かを判定する。
統括CPU141は、サブ液晶に関する設定情報が記憶されていると判定した場合(ステップS2804:YES)、サブ液晶用のディスプレイリストを作成し(ステップS2805)、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2806)。このステップS2806の処理が実行された場合、又はサブ液晶に関する設定情報が記憶されていないと判定された場合(ステップS2804:NO)、ステップS2900の音声出力制御処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による音声出力制御処理]
図72は、図38のステップS2900における音声出力制御処理の詳細フローチャートである。ステップS2800の画像出力制御処理に続いて、統括CPU141は、スピーカ24から出力される音を画像出力制御処理に応じてメイン液晶表示装置5によって実行される演出と同期させるために、以下の処理を実行する。
すなわち、統括CPU141は、例えば上記ステップS2803の処理において通常演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、通常演出に係る通常演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2901)。
統括CPU141は、通常演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2901:YES)、その通常演出画像が下部領域にドット表示されるものであるか否かを判定する(ステップS2902)。ここで、ドット表示されるものではないと判定した場合(ステップS2902:NO)、すなわち通常演出画像の全画面表示が開始される場合、通常演出画像表示に同期させて通常演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2903)。一方、ドット表示されるものであると判定された場合(ステップS2902:YES)、上部領域を用いて行われる発表予告演出又は新曲発表演出に関する音声出力を優先させるため、ステップS2903の処理が行われずに後述するステップS2904に処理が進められる。
統括CPU141は、ステップS2903の処理を実行した場合、通常演出画像の表示を開始させていないと判定した場合(ステップS2901:NO)、又は通常演出画像がドット表示されるものであると判定した場合(ステップS2902:YES)、通常演出画像の縮小表示を開始させるか否かを判定する(ステップS2904)。例えば上記ステップS2628(図58参照)の処理によって制御用RAM145にセットされた設定情報に基づいてメイン液晶用のディスプレイリストが作成された場合には、縮小表示を開始させると判定されることになる。
統括CPU141は、通常演出画像の縮小表示を開始させると判定した場合(ステップS2904:YES)、例えば制御用RAM145にセットされている通常演出に関する設定情報に基づいて、その通常演出がリーチ以上の演出であるか否かを判定する(ステップS2905)。そして、リーチ以上であると判定した場合(ステップS2905:YES)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に高い場合、通常演出画像に関する音声を下げて通常演出の音声出力を継続する処理を音響DSP143に実行させる(ステップS2906)。逆に、リーチ以上ではないと判定した場合(ステップS2905:NO)、すなわち大当たりとなる期待度が相対的に低い場合、或いは音声出力の必要性が低い場合、音響DSP143に通常演出画像に関する音声出力を中止させる(ステップS2907)。
統括CPU141は、通常演出の縮小表示を開始させないと判定した場合(ステップS2904:NO)、ステップS2906の処理を実行した場合、又はステップS2907の処理を実行した場合、例えば上記ステップS2803の処理において発表予告演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、発表予告演出に係る発表予告演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2908)。ここで、発表予告演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2908:YES)、発表予告演出画像表示に同期させて発表予告演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2909)。
統括CPU141は、発表予告演出画像の表示を開始させないと判定した場合(ステップS2908:NO)、又はステップS2909の処理を実行した場合、例えば上記ステップS2803の処理において新曲発表演出の開始指示を含むメイン液晶用のディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットしたか否かに基づいて、新曲発表演出に係る新曲発表演出画像の表示を開始させたか否かを判定する(ステップS2910)。ここで、新曲発表演出画像の表示を開始させたと判定した場合(ステップS2910:YES)、新曲発表演出画像表示に同期させて新曲発表演出画像に関する音声出力を音響DSP143に開始させる(ステップS2911)。
一方、新曲発表演出画像の表示を開始させないと判定された場合(ステップS2910:NO)、又はステップS2911の処理が実行された場合、ステップS3000のデータ送信制御処理(図38参照)に処理が進められる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、本来であれば通常演出に使用されているために他の演出に使用できないメイン液晶表示装置5やスピーカ24を用いて、遊技制御基板100からの各種コマンド(遊技情報)を演出制御基板130が受信するタイミングやこれらのコマンドが示す情報とは無関係な内容の新曲発表演出が実行される。したがって、遊技を制御する遊技制御基板100による大きな制約を受けることなく、自由度の高い演出を実行することができる。
また、新曲発表演出が行われると、新曲発表演出が行われる前には使用されなかった特別演出データを使用する通常演出の実行が可能となるので、新曲発表演出が、通常演出においてこれまで出現しなかった演出が出現するようになるという通常演出の演出状態の変化を報知する機能を果たすこととなる。このため、自由度が高いだけではなく、効果的な演出を実行することができる。
また、本実施形態では、特別図柄の変動表示に伴う通常演出にメイン液晶表示装置5が使用されているとしても特別図柄の変動表示の影響を受けずにメイン液晶表示装置5を用いて新曲発表演出が行われるので、通常演出によって新曲発表演出の興趣が損なわれることがないという利点がある。
また、本実施形態では、パチンコホールにおける同一の島に設置された複数のパチンコ遊技機1に関して、各パチンコ遊技機1に設けられた個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500(図5参照)の電源を投入することで、これら複数のパチンコ遊技機1を同時に起動させることが可能である。このため、本実施形態で説明したように、複数のパチンコ遊技機1に関して電源投入からの経過時間に基づく時間条件(本実施形態では1時間が経過したか否か)を同一に設定しておくことによって、複数のパチンコ遊技機1で一斉に新曲発表演出を開始させることが可能である。
また、本実施形態では、未公開コンテンツとしての新曲を発表するという新曲発表演出が行われるので、公知のコンテンツを用いて特別演出を実行する場合に比べて、より興趣性が高い演出を行うことが可能である。
[発表予告演出の発動時間に関する変形例]
図73は、発表予告演出の発動時間と特別図柄の変動時間との関係について説明するための説明図である。上記実施形態では、図73(A)に例示されるように、発表予告演出の発動時間が1分に設定されており、1分よりも長い変動演出が行われているときに発表予告演出の開始時間となり、且つ新曲発表演出の開始時間となるまでのその変動演出が発展しない場合には、発表予告演出を行わない場合について説明した。これに代えて、発表予告演出の発動時間を特別図柄の変動時間の最長時間よりも長い時間に設定しておくようにしてもよい。
この構成により、変動演出が行われているときに発表予告演出の開始時間となった場合に、その変動演出が新曲発表演出の開始時間となるよりも前に必ず終了ようになるので、発表予告演出を行うための時間を確実に確保することができる。
[ステップS2200の状態制御処理の変形例]
ところで、上記実施形態では、発表許可フラグが「ON」に設定された状態で新曲発表フラグが「ON」に設定されたときに初回の新曲発表演出を実行する場合について説明したが、この構成では、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、発表許可フラグの制御にはRTC情報が使用されるため、発表許可フラグが「ON」に設定されるタイミングに関して、機体間で誤差が生じる可能性がある。これに対して、例えば8時ちょうどに島電源供給装置500の電源が投入された場合、図74(A)に例示されるように、48番台では電源投入から4時間が経過する前に発表許可フラグが「ON」に設定されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過した後に発表許可フラグが「ON」に設定されるといった状況が生じる可能性がある。そして、このような状況が生じた場合、48番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Bの初回の新曲発表演出が開始されるのに対して、49番台では電源投入から4時間が経過したときに新曲Aの新曲発表演出が開始されるというように、機体間で曲ずれが発生してしまうことになる。
そこで、このような問題が生じるのを防止するために、発表許可フラグの代わりに、RTC情報が示す時刻が例えば12時ちょうどになると「ON」に設定される発表許可フラグと同様の第1許可フラグと、RTC情報が示す時刻が例えば12時15分になると「ON」に設定される第2許可フラグとを設け、これら2つのフラグが両方とも「ON」に設定されたことを条件として、初回の新曲発表演出の実行を許可するようにしてもよい。図74(A)に基づいて上述した例にこの構成を適用した場合、48番台及び49番台の両方ともが、電源投入から4時間が経過した後に、第1許可フラグ及び第2許可フラグが「ON」に設定されることになる(図74(B)参照)。このため、電源投入から4時間が経過したときには両方の台で例えば新曲Aの新曲発表演出が開始され、電源投入から5時間が経過したときには両方の台で新曲Bの初回の新曲発表演出が開始されることとなり、曲ずれの発生を防止することが可能になる。
[ディスプレイリスト作成テーブルに関する変形例]
図75は、オールモードテーブルの概略図である。上記実施形態では、新曲の初回新曲発表演出が行われると、通常演出においてその新曲に基づく演出を新たに出現させるために、使用するディスプレイリスト作成テーブルを切り替える特別選択を全曲開放状態においても同様に実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態として、全曲開放状態において、図75に例示されるように全ての新曲の演出パターンの選択率が等しく設定されたオールモードテーブルを使用してディスプレイリストを作成するようにしてもよい。これにより、各新曲に基づく通常演出をバランスよく出現させることが可能になる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、例えば図7に例示されるように、通常演出画像を必要に応じて縮小表示する場合について説明したが、通常演出画像が例えば大当たりの種類や右打ちを促す報知といった遊技者にとって比較的重要な情報を含むものである場合、縮小表示しない方がよいと考えられる。そこで、第2の実施形態では、通常演出画像に代えて、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示する場合について説明する。なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1と共通する構成や処理に関する説明は省略し、第1の実施形態と異なる点について説明する。
図76は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている発表予告演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。図76に例示されるように、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す装飾図柄が停止表示されると、大当たりの種類を報知すると共に大入賞口13の開放に先立って遊技者に対して右打ちを促す報知を含むオープニング演出が行われる。このように、遊技者にとって比較的重要度が高い情報を報知する通常演出中においては、通常演出画像を全体領域に表示し続けると共に、発表予告演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示する。これは、新曲発表演出画像を表示する場合も同様である。
なお、図76には、発表予告演出画像がメイン液晶表示装置5の表示画面の左下に縮小表示された状態が例示されているが、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示する画面上の位置は、他の位置であってもよい。ただし、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を画面の中央部に表示したり、これらの画像の表示サイズが大き過ぎたりすると、通常演出の妨げになり易い。このため、これらの演出画像の表示位置及び表示サイズは、通常演出画像に含まれている装飾図柄や保留表示画像、各種メッセージなどが表示される位置を考慮して、適切なものとすることが望ましい。
図77は、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小表示する際の描画処理について説明するための説明図である。新曲発表演出を全画面表示しつつ発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示するに際して、VDP142(図12参照)は、以下のような処理をフレーム単位で実行する。すなわち、図77に例示されるように、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に通常演出画像を描画すると共に、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像をスケーリングした縮小画像を縮小画像用フレームバッファ1494に描画する。
次に、VDP142は、全画面用フレームバッファ1493に描画した通常演出画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送すると共に、縮小画像用フレームバッファ1494に描画した縮小画像をメイン液晶用フレームバッファ1495に転送する。そして、VDP142は、このようにしてメイン液晶用フレームバッファ1495に格納した2つの画像を所定の表示タイミングでRGB信号としてメイン液晶表示装置5に一緒に出力する。加えて、告知演出画像又は新曲発表演出に関する演出画像をサブ液晶用フレームバッファ1496に描画してサブ液晶表示装置6に出力する。
図78は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出が新曲発表演出の開始時間となっても終了しない場合の他の演出の流れについて説明するための説明図である。特別図柄の変動時間が1分を超えるようなロング変動に伴う変動演出の実行中に発表予告演出の開始時間になると、新曲発表演出の開始時間になっても変動演出が終了しない場合がある。このような場合において、新曲発表演出の開始時間よりも前に変動演出が発展すると、第1の実施形態と同様に、その発展タイミングで発表予告演出が開始される(図78(A)及び(B)参照)。図78(A)及び(B)には、リーチ成立後に中列に「S」の文字を含む中図柄が擬似停止されて、SPリーチ演出(いわゆる「スーパーリーチ」)よりも特別図柄判定の判定結果が大当たりとなることに対する信頼度が高いSPSPリーチ演出に発展する様子が示されている。このSPSPリーチ演出は、第1の実施形態で上述したように、新曲発表演出に使用された新曲に基づくものである場合があり、また、大当たりとなる信頼度が相対的に高い場合に行われるため、遊技者が他の演出よりも注目する可能性が高い。このため、変動演出の表示領域を変更するのは好ましくない。そこで、第2の実施形態では、上記発展タイミングにおいて、変動演出画像の表示領域を変更することなく、発表予告演出画像を縮小して変動演出画像に重畳表示する形で発表予告演出を開始させることとしている(図78(B)参照)。
図78に示されている例では、新曲発表演出の開始時間よりも後に、変動演出が終了する。この変動演出の終盤は、大当たりとなる信頼度に応じて表示態様が変化するカットイン予告などの演出が行われるため、特別図柄判定の判定結果を報知する上で特に重要な意味を持つ。このため、新曲発表演出の開始時間においても変動演出画像の表示領域を変更することなく、新曲発表演出画像を縮小して変動演出画像に重畳表示する形で新曲発表演出を開始させることとしている(図78(C)参照)。そして、今回の変動演出が終了した後に、新曲発表演出を縮小表示から上部領域での拡大表示に切り替える(図78(D)参照)。
次に、図79を参照しつつ、長当たり遊技中や短当たり遊技中に発表予告演出又は新曲発表演出を行う場合におけるこれらの演出の表示態様について説明する。ここで、図79は、当たり演出中における発表予告演出画像又は新曲発表演出画像の表示態様について説明するための説明図である。
例えば長当たり遊技のオープニング中にはオープニング演出が行われるが、このオープニング演出は、図76(B)及び(C)に例示されるように、大当たりの種類を報知する演出画像や右打ちを促す演出画像の表示を含むものである。このため、オープニング演出中に発表予告演出又は新曲発表演出を行う場合には、オープニング演出の画像を上部領域に大きく表示しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小してオープニング演出の画像に重畳表示する。
また、例えば長当たり遊技の長開放ラウンド遊技中にはラウンド中演出が行われるが、このラウンド中演出が昇格演出を含まない通常のラウンド中演出である場合、長開放ラウンド遊技中は、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を全体領域に大きく表示すると共に、これら2つの画像のいずれかにラウンド中演出の画像を重畳表示する。
また、ラウンド中演出が昇格演出を含むものである場合、昇格演出を含まないラウンド中演出に比べてラウンド中演出の重要度が高いため、長開放ラウンド遊技中における昇格演出実行ラウンドにおいては、ラウンド中演出を全体領域に大きく表示すると共に、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小して重畳表示する。
また、短当たり遊技の短開放ラウンド遊技中には、短当たり演出として、時短遊技状態に突入することに対する遊技者の期待感を煽る時短突入煽り演出が行われるが、この時短突入煽り演出も遊技者にとって重要度が高いものであるため、短開放ラウンド遊技中は、時短突入煽り演出の画像を上部領域に大きく表示しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小して時短突入煽り演出の画像に重畳表示する。
また、例えば長当たり遊技のエンディング中に発表予告演出又は新曲発表演出を行う場合、このエンディング中に行われるエンディング演出もオープニング演出と同様に遊技者にとって重要度が高いものであるため、エンディング演出の画像を上部領域に大きく表示しつつ、発表予告演出画像又は新曲発表演出画像を縮小してエンディング演出の画像に重畳表示する。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、パチンコ遊技機1の電源投入時を基準とする経過時間に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御する場合について説明したが、これに代えて、例えば客待ち状態が解除されてからの経過時間(遊技者が遊技を行っている時間)に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御するようにしたり、或いは、特別遊技が行われた合計回数や継続回数などの遊技履歴に基づいて新曲発表演出の開始タイミングを制御するようにしたりしてもよい。
また、上記実施形態では、電源投入からの経過時間に基づいて、新曲発表演出を開始するか否かを決定する場合について説明したが、新曲発表演出を開始するか否かを他の方法で決定するようにしてもよい。例えば、制御用ROM144に設定時刻を記憶しておき、RTC134が計測する現在時刻が設定時刻になったか否かを判定し、設定時刻になったと判定した場合に新曲発表演出を開始させるようにしてもよい。この構成によれば、複数のパチンコ遊技機1に関して同一の設定時刻を設定しておくことによって、各パチンコ遊技機1のそれぞれのRTC134が計測する現在時刻にズレが生じなければ、複数のパチンコ遊技機1が同一の島に設置されているか否かに関わらず、複数のパチンコ遊技機1で一斉に新曲発表演出を開始させることが可能である。
また、上記実施形態では、メイン液晶表示装置5を用いて通常演出と発表予告演出と新曲発表演出とを実行する場合について説明したが、サブ液晶表示装置6を用いてこれらの演出の少なくとも1つを実行したり、或いはメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置を用いて実行したりしてもよい。
また、上記実施形態では、特別演出が未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出である場合について説明したが、特別演出は、新曲以外の未公開コンテンツ(例えばキャラクタ)を発表する演出であってもよいし、既知のコンテンツを使用した演出であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明が1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば、1種タイプのパチンコ遊技機やスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させてもよい。また、演出制御基板130及び画像音響制御基板140を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板150において実行される処理とを1つの制御基板に実行させるようにしてもよい。