JP2016092960A - 送電機器及び非接触電力伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源負荷インピーダンスの変動に好適に対応できる送電機器及びその送電機器を備えた非接触電力伝送装置を提供すること。【解決手段】受電器23及びバッテリ22を有する受電機器21に対して非接触で交流電力を送電可能な送電機器11は、交流電源12と、交流電源12から出力された交流電力が入力される送電器13と、交流電源12を制御する送電側コントローラ14とを備えている。交流電源12は、外部電力としての系統電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換するAC/DC変換器12aと、AC/DC変換器12aによって変換された直流電力を予め定められた周波数の交流電力に変換するDC/AC変換器12bとを有している。【選択図】図1
Description
本発明は、送電機器及びその送電機器を備えた非接触電力伝送装置に関する。
電源コードや送電ケーブルを用いない非接触電力伝送装置として、例えば、交流電力を出力する交流電源、及び、当該交流電力が入力される1次側コイルを有する送電機器と、1次側コイルから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイル及び負荷を有する受電機器とを備えているものが知られている(例えば特許文献1参照)。かかる非接触電力伝送装置においては、例えば1次側コイルと2次側コイルとが磁場共鳴することにより、送電機器から受電機器に非接触で交流電力が伝送される。
ここで、交流電源の出力端から負荷までのインピーダンスである電源負荷インピーダンスは、1次側コイルと2次側コイルとの相対位置等に応じて変動する。電源負荷インピーダンスが変動すると、例えば交流電源の出力電力値等が変動する。また、交流電源の出力電力値の目標値である目標電力値は、状況に応じて変更される場合がある。このように電源負荷インピーダンス及び目標電力値の双方が変動する状況において、出力電力値を目標電力値に近づけるためには、交流電源として定格電圧値や定格電流値が高いものを採用する必要が生じたり、出力電圧値や出力電流値の可変幅が広いものを採用する必要が生じたりする。このような交流電源を採用することは、コストや大型化等の観点から好ましくない。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は電源負荷インピーダンスの変動に好適に対応できる送電機器及びその送電機器を備えた非接触電力伝送装置を提供することである。
上記目的を達成する送電機器は、外部電力を所定の電圧値の直流電力に変換する外部電力変換部と、前記直流電力を予め定められた周波数の交流電力に変換するDC/AC変換部とを有する交流電源と、前記交流電力が入力される1次側コイルと、を備え、前記1次側コイルから、2次側コイル及び負荷を有する受電機器の前記2次側コイルに対して非接触で前記交流電力を送電可能であって、前記DC/AC変換部は、互いに直列に接続された2つのスイッチング素子を有するハーフブリッジ回路を2つ含むフルブリッジ回路を備え、前記送電機器は、予め定められた送電開始条件が成立した場合に、前記交流電源から目標電力値の交流電力が出力されるように前記交流電源を制御する目標電力出力制御部と、前記交流電源の出力端から前記負荷までのインピーダンスである電源負荷インピーダンスを把握する把握部と、前記把握部によって把握された前記電源負荷インピーダンスが予め定められた閾値電源負荷インピーダンス以下である場合には、前記DC/AC変換部の動作モードを、前記2つのハーフブリッジ回路のうちいずれか一方が動作するハーフブリッジモードに設定する一方、前記把握部によって把握された前記電源負荷インピーダンスが前記閾値電源負荷インピーダンスよりも高い場合には、前記DC/AC変換部の動作モードを、前記2つのハーフブリッジ回路の双方が動作するフルブリッジモードに設定する動作モード設定部と、前記目標電力値に応じて、前記閾値電源負荷インピーダンスを変更する閾値変更部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、電源負荷インピーダンスが閾値電源負荷インピーダンス以下といった比較的低い場合には、目標電力値の交流電力を出力するために、比較的低い出力電圧値が要求される場合がある。この点、本構成によれば、電源負荷インピーダンスが閾値電源負荷インピーダンス以下である場合には、動作モードがハーフブリッジモードに設定される。当該ハーフブリッジモードにおいては、フルブリッジモードと比較して、出力電圧値が低くなり易い。これにより、電源負荷インピーダンスが比較的低い場合において、好適に目標電力値の交流電力を出力させることができる。
一方、電源負荷インピーダンスが比較的高い場合、詳細には電源負荷インピーダンスが閾値電源負荷インピーダンスよりも高い場合には、目標電力値の交流電力を出力するために、比較的高い出力電圧値が要求される場合がある。この点、本構成によれば、電源負荷インピーダンスが閾値電源負荷インピーダンスよりも高い場合には、動作モードがフルブリッジモードに設定される。これにより、電源負荷インピーダンスが比較的高い場合において、好適に目標電力値の交流電力を出力させることができる。
また、本構成によれば、目標電力値に応じて閾値電源負荷インピーダンスが変更される。これにより、目標電力値に応じて最適な動作モードを選択することができる。以上のことから、電源負荷インピーダンスの変動に好適に対応できる。
上記送電機器について、前記閾値変更部は、前記目標電力値が小さくなるほど、前記閾値電源負荷インピーダンスを高くするとよい。目標電力値が小さくなるほど、ハーフブリッジモードにて当該目標電力値の交流電力を出力可能な電源負荷インピーダンスの範囲は広くなる。この点、本構成によれば、目標電力値が小さくなるほど、閾値電源負荷インピーダンスが高くなるため、目標電力値が小さい場合には、DC/AC変換部の動作モードがハーフブリッジモードに選択され易くなる。当該ハーフブリッジモードは、フルブリッジモードと比較して、小さな電力値の交流電力を精度よく出力できるとともに電力損失が小さい。よって、目標電力値が小さい場合には優先的にハーフブリッジモードが選択されることにより、より好適に目標電力値の交流電力を出力することができる。
上記送電機器について、前記閾値変更部は、前記閾値電源負荷インピーダンスを、前記DC/AC変換部の動作モードが前記ハーフブリッジモードである条件下において前記目標電力値の交流電力を出力可能な前記電源負荷インピーダンスの上限値にするとよい。かかる構成によれば、DC/AC変換部の動作モードは、目標電力値の交流電力を出力できる範囲内で、可能な限り、ハーフブリッジモードに選択される。これにより、目標電力値の交流電力の出力を可能としつつ、交流電源の電力損失の低減を図ることができる。
上記送電機器について、前記目標電力出力制御部は、前記外部電力変換部によって変換される前記直流電力の電圧値を可変制御することにより、前記交流電源から前記目標電力値の交流電力が出力されるようにするとよい。かかる構成によれば、直流電力の電圧値の可変制御とDC/AC変換部の動作モードとを組み合わせることにより、目標電力値の変更に対応することができる。
上記送電機器について、前記目標電力出力制御部は、前記2つのハーフブリッジ回路のうち動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子のON/OFFのデューティ比を可変制御することにより、前記交流電源から前記目標電力値の交流電力が出力されるようにするとよい。かかる構成によれば、上記デューティ比の可変制御とDC/AC変換部の動作モードとを組み合わせることにより、目標電力値の変更に対応することができる。
上記目的を達成する非接触電力伝送装置は、上述した送電機器と、前記受電機器と、を備えていることを特徴とする。かかる構成によれば、非接触電力伝送装置において、電源負荷インピーダンスの変動に好適に対応できる。
上記非接触電力伝送装置について、前記負荷のインピーダンスは、状況に応じて変動するものであり、前記受電機器は、前記負荷とは別に設けられ、一定のインピーダンスを有する固定負荷と、前記2次側コイルによって受電される交流電力又はその交流電力を変換することによって得られる直流電力の入力先を、前記負荷又は前記固定負荷に切り替える切替部と、を備え、前記非接触電力伝送装置は、前記把握部によって前記電源負荷インピーダンスが把握される場合には前記入力先が前記固定負荷となるように前記切替部を制御する切替制御部を備えているとよい。かかる構成によれば、把握部によって電源負荷インピーダンスが把握される場合には、2次側コイルによって受電される交流電力又はその交流電力を変換することによって得られる直流電力の入力先が、負荷ではなく、固定負荷となる。これにより、把握部によって把握される電源負荷インピーダンスは、負荷のインピーダンスの変動の影響を受けない。よって、負荷のインピーダンスの変動の影響を考慮することなく、動作モードを決定することができる。
上記非接触電力伝送装置について、前記固定負荷よりも後段であって前記負荷よりも前段に設けられ、インピーダンスが可変に構成されたインピーダンス変換部と、前記インピーダンス変換部の入力インピーダンスが予め定められた特定値に近づくように前記負荷のインピーダンスの変動に対応させて前記インピーダンス変換部のインピーダンスを可変制御するインピーダンス可変制御部と、を備え、前記固定負荷のインピーダンスは、前記特定値に対応させて設定されているとよい。かかる構成によれば、固定負荷のインピーダンスは特定値に対応させて設定されている。これにより、上記入力先が固定負荷となっている場合と上記入力先が負荷となっている場合とで、電源負荷インピーダンスが変動しにくい。よって、上記入力先が固定負荷となっている場合と上記入力先が負荷となっている場合とで電源負荷インピーダンスが変動するという不都合を抑制できる。
この発明によれば、電源負荷インピーダンスの変動に好適に対応できる。
(第1実施形態)
以下、送電機器(送電装置)及び非接触電力伝送装置(非接触電力伝送システム)を車両に適用した第1実施形態について説明する。
以下、送電機器(送電装置)及び非接触電力伝送装置(非接触電力伝送システム)を車両に適用した第1実施形態について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、非接触で電力伝送が可能な送電機器(地上側機器、1次側機器)11及び受電機器(車両側機器、2次側機器)21を備えている。送電機器11は地上に設けられており、受電機器21は、移動体としての車両に搭載されている。
送電機器11は、予め定められた周波数の交流電力を出力可能な交流電源12を備えている。交流電源12は、外部電源としての系統電源Eから、外部電力としての系統電力が入力された場合に、当該系統電力を予め定められた周波数の交流電力に変換し、その交流電力を出力可能に構成されている。詳細には、交流電源12は、系統電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換する外部電力変換部としてのAC/DC変換器12aと、AC/DC変換器12aによって変換された直流電力を交流電力に変換するDC/AC変換器(DC/AC変換部)12bとを備えている。なお、本実施形態において、交流電源12は例えば電圧源である。
交流電源12から出力された交流電力は、非接触で受電機器21に伝送され、受電機器21に設けられた蓄電装置としてのバッテリ(二次電池)22の充電に用いられる。具体的には、非接触電力伝送装置10は、送電機器11及び受電機器21間の電力伝送を行うものとして、送電機器11に設けられた送電器13と、受電機器21に設けられた受電器23とを備えている。
送電器13及び受電器23は同一の構成となっており、両者は磁場共鳴可能に構成されている。詳細には、送電器13は、互いに並列に接続された1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bを含む共振回路を有している。受電器23は、互いに並列に接続された2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bを含む共振回路を有している。両共振回路の共振周波数は同一に設定されている。
また、送電機器11は、当該送電機器11に設けられた1次側インピーダンス変換器31を介して、交流電源12から出力された交流電力が送電器13に入力されるように構成されている。
かかる構成によれば、送電器13及び受電器23の相対位置が磁場共鳴可能な位置にある状況において、交流電力が送電器13(1次側コイル13a)に入力された場合、送電器13と受電器23(2次側コイル23a)とが磁場共鳴する。これにより、受電器23は送電器13からのエネルギの一部を受け取る。すなわち、受電器23は、送電器13から交流電力を受電する。
ちなみに、交流電源12から出力される交流電力の周波数は、送電器13及び受電器23間にて電力伝送が可能となるように、送電器13及び受電器23の共振周波数に対応させて設定されている。例えば、交流電力の周波数は、送電器13及び受電器23の共振周波数と同一に設定されている。なお、これに限られず、電力伝送が可能な範囲内で、交流電力の周波数と、送電器13及び受電器23の共振周波数とがずれていてもよい。
受電機器21は、受電器23によって受電される交流電力を整流し、その整流された直流電力を出力する整流器24を備えている。整流器24には、受電機器21に設けられた2次側インピーダンス変換器32を介して、受電器23から交流電力が入力される。整流器24は、受電器23によって受電される交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換部とも言える。なお、整流器24は、例えば整流ダイオードを有している。
また、受電機器21は、整流器24によって整流された直流電力が入力されるものであって、当該直流電力の電圧値変換を行うインピーダンス変換部としてのDC/DCコンバータ25を備えている。DC/DCコンバータ25は、2次側スイッチング素子25aを有し、当該2次側スイッチング素子25aが周期的にON/OFFすることにより、電圧値変換を行う。DC/DCコンバータ25によって電圧値変換された直流電力がバッテリ22に入力されることによってバッテリ22が充電される。バッテリ22は、例えば複数の電池セルで構成されている。本実施形態では、バッテリ22が「負荷」に対応する。
ここで、バッテリ22のインピーダンスである負荷インピーダンスZLは、状況に応じて変動する。詳細には、負荷インピーダンスZLは、バッテリ22の充電状態やバッテリ22の入力電力値に応じて変動する。
また、DC/DCコンバータ25の入力インピーダンスである変換インピーダンスZqは、2次側スイッチング素子25aのON/OFFのデューティ比である2次側デューティ比に依存する。詳細には、例えば2次側デューティ比が小さくなる、つまり1周期あたりの2次側スイッチング素子25aのON時間が短くなると、変換インピーダンスZqが高くなる。すなわち、DC/DCコンバータ25は、2次側スイッチング素子25aが周期的にON/OFFすることにより、変換インピーダンスZqが所定値となるようにインピーダンス変換するものである。換言すれば、DC/DCコンバータ25は、2次側デューティ比が可変制御(変更)されることにより、インピーダンスが可変(変更可能)に構成されたインピーダンス変換部である。
なお、2次側デューティ比の可変制御は、DC/DCコンバータ25のインピーダンスの可変制御とも言える。また、変換インピーダンスZqは、DC/DCコンバータ25の入力端からバッテリ22までのインピーダンスとも言える。
ちなみに、DC/DCコンバータ25の具体的な回路構成は任意であり、昇圧型、降圧型、昇降圧型のいずれであってもよい。また、2次側スイッチング素子25aが複数あってもよい。
受電機器21は、バッテリ22の充電状態(SOC)を検出するSOCセンサ26を備えている。SOCセンサ26は、その検出結果を、受電機器21に設けられた受電側コントローラ27に送信する。これにより、受電側コントローラ27は、バッテリ22の充電状態を把握できる。
同様に、受電機器21は、変換インピーダンスZqを把握するのに用いられる2次側測定器28を備えている。2次側測定器28は、整流器24とDC/DCコンバータ25とを接続する電力線の電圧値及び電流値を測定する。そして、2次側測定器28は、その測定結果を受電側コントローラ27に送信する。受電側コントローラ27は、2次側測定器28の測定結果に基づいて、変換インピーダンスZqを把握する。
受電側コントローラ27は、2次側測定器28の測定結果から把握される変換インピーダンスZqが予め定められた特定値である特定変換インピーダンスZqtに近づく(好ましくは一致する)ように、負荷インピーダンスZLの変動に対応させて2次側デューティ比を可変制御する。これにより、負荷インピーダンスZLが変動する場合であっても、変換インピーダンスZqは特定変換インピーダンスZqtとなっている。本実施形態では、受電側コントローラ27が「インピーダンス可変制御部」に対応する。
図1に示すように、送電機器11は、交流電源12等の制御を行う送電側コントローラ14を備えている。送電側コントローラ14は、交流電源12からの交流電力の出力のON/OFFを制御するとともに、交流電源12の出力電力値Poutを制御するものである。送電側コントローラ14が「制御部」に対応する。
送電側コントローラ14と受電側コントローラ27とは、無線通信可能に構成されている。非接触電力伝送装置10は、両コントローラ14,27間で情報のやり取りを行うことにより、電力伝送の制御等を行う。
既に説明した通り、非接触電力伝送装置10は、交流電源12からバッテリ22までの間に設けられた複数のインピーダンス変換器31,32を備えている。送電機器11に設けられた1次側インピーダンス変換器31は、交流電源12と送電器13との間に設けられており、受電機器21に設けられた2次側インピーダンス変換器32は、受電器23と整流器24との間に設けられている。
各インピーダンス変換器31,32は、例えばインダクタ及びキャパシタを有するLC回路で構成されている。本実施形態では、各インピーダンス変換器31,32の定数(インピーダンス)は固定値である。なお、定数とは、変換比ともインダクタンスやキャパシタンスとも言える。
2次側インピーダンス変換器32は、当該2次側インピーダンス変換器32の入力インピーダンスが予め定められた特定インピーダンスに近づく(好ましくは一致する)ようにインピーダンス変換を行うものである。特定インピーダンスとは、例えば伝送効率が高くなる値である。例えば、仮に送電器13の入力端に仮想負荷を設けた場合において、当該仮想負荷の抵抗値をRaとし、受電器23(詳細には受電器23の出力端)から仮想負荷までの抵抗値をRbとすると、特定インピーダンスは√(Ra×Rb)である。2次側インピーダンス変換器32の定数は、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtである場合に2次側インピーダンス変換器32の入力インピーダンスが特定インピーダンスとなるように特定変換インピーダンスZqtに対応させて設定されている。なお、2次側インピーダンス変換器32の入力インピーダンスは、受電器23の出力端からバッテリ22までのインピーダンスとも言える。
1次側インピーダンス変換器31は、交流電源12の出力端からバッテリ22までのインピーダンスである電源負荷インピーダンスZpが予め定められた特定電源負荷インピーダンスZptに近づく(好ましくは一致する)ようにインピーダンス変換を行うものである。詳細には、1次側インピーダンス変換器31の定数は、送電器13と受電器23との相対位置が予め定められた基準位置であり、且つ、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtである場合に、電源負荷インピーダンスZpが特定電源負荷インピーダンスZptとなるように設定されている。
なお、基準位置とは、磁場共鳴可能な位置であれば任意であるが、例えば送電器13が地面に設置され、受電器23が車両の底部に取り付けられている構成においては、送電器13と受電器23とが鉛直方向に対向する位置である。
ここで、電源負荷インピーダンスZpは、交流電源12の出力電圧値及び出力電流値に影響を与えるパラメータである。例えば交流電源12の出力電力値Poutが同一条件下においては、電源負荷インピーダンスZpが高くなると出力電圧値が高くなる一方、電源負荷インピーダンスZpが低くなると出力電流値が高くなる。
かかる構成において、特定電源負荷インピーダンスZptは、交流電源12が予め定められた規定範囲(下限値Psmin〜上限値Psmax)内の電力値の交流電力を出力可能となるように、交流電源12の仕様(定格電圧値や定格電流値)に対応させて設定された電源負荷インピーダンスZpである。
なお、「変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtである場合」とは「2次側インピーダンス変換器32の入力インピーダンスが特定インピーダンスである場合」とも言える。また、電源負荷インピーダンスZpは、1次側インピーダンス変換器31の入力インピーダンスとも言える。
図1に示すように、送電機器11は、電源負荷インピーダンスZpを把握するのに用いられる1次側測定器40を備えている。1次側測定器40は、交流電源12の出力電圧値及び出力電流値を測定する。そして、1次側測定器40は、その測定結果を送電側コントローラ14に送信する。送電側コントローラ14は、1次側測定器40の測定結果に基づいて電源負荷インピーダンスZpを把握する。
ここで、電源負荷インピーダンスZpは、送電器13と受電器23との相対位置や両コイル13a,23aの軸線方向等に応じて変動する。このため、送電器13と受電器23との相対位置等が変動すると、電源負荷インピーダンスZpは特定電源負荷インピーダンスZptからずれる。この場合、交流電源12の出力電力値Poutが目標値である目標電力値Psとなる前に、交流電源12の出力電圧値や出力電流値が定格値に達し、交流電源12の出力電力値Poutが目標電力値Psとならない場合等が生じ得る。
また、電力伝送を行う状況によって目標電力値Psが変更される場合がある。この場合、比較的大きい目標電力値Psと電源負荷インピーダンスZpの変動とに対応するべく、定格電圧値や定格電流値が比較的高いものを交流電源12として採用すると、比較的小さい目標電力値Psに対応することが困難となる場合がある。かといって、このような条件を全て満たす電源を採用しようとすると、コストの増大化や大型化等が懸念される。
これに対して、本実施形態の送電機器11は、電源負荷インピーダンスZpの変動に対応可能に構成されている。この点について、交流電源12の詳細な構成と合わせて以下に説明する。
交流電源12のAC/DC変換器12aは昇圧型である。図2に示すように、AC/DC変換器12aは、昇圧スイッチング素子12aaを有し、当該昇圧スイッチング素子12aaが周期的にON/OFFすることにより、外部電力としての系統電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換する。この場合、直流電力の電圧値Vtは、昇圧スイッチング素子12aaのON/OFFのデューティ比である昇圧デューティ比に依存する。
なお、AC/DC変換器12aの具体的な構成は任意であるが、例えば整流器と昇圧型のDC/DCコンバータとを有する構成が考えられる。この場合、昇圧スイッチング素子12aaは、昇圧型のDC/DCコンバータの一部を構成する。
図2に示すように、DC/AC変換器12bは、複数のスイッチング素子Q1〜Q4を有するフルブリッジ回路12baを備えている。各スイッチング素子Q1〜Q4は例えばn型のパワーMOSFETで構成されている。
フルブリッジ回路12baは、互いに直列に接続された第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2を有する第1ハーフブリッジ回路12bbと、互いに直列に接続された第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4を有する第2ハーフブリッジ回路12bcとを含む。両ハーフブリッジ回路12bb,12bcは並列に接続されている。
第1スイッチング素子Q1のドレインは、AC/DC変換器12aの正(+)の出力端に接続されており、第2スイッチング素子Q2のソースは、AC/DC変換器12aの負(−)の出力端に接続されている。第1スイッチング素子Q1のソースと第2スイッチング素子Q2のドレインとは、接続線L1を介して接続されている。
同様に、第3スイッチング素子Q3のドレインは、AC/DC変換器12aの正(+)の出力端に接続されており、第4スイッチング素子Q4のソースは、AC/DC変換器12aの負(−)の出力端に接続されている。第3スイッチング素子Q3のソースと第4スイッチング素子Q4のドレインとは、接続線L2を介して接続されている。
また、送電器13の一方の入力端(1次側コイル13aの一端)は、1次側インピーダンス変換器31を介して、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2との接続線L1に接続されている。送電器13の他方の入力端(1次側コイル13aの他端)は、1次側インピーダンス変換器31を介して、第3スイッチング素子Q3と第4スイッチング素子Q4との接続線L2に接続されている。
送電側コントローラ14は、AC/DC変換器12aの昇圧スイッチング素子12aa及びDC/AC変換器12bのスイッチング素子Q1〜Q4のON/OFF制御(スイッチング制御)を行うものである。
特に、送電側コントローラ14は、DC/AC変換器12b(詳細にはスイッチング素子Q1〜Q4)を、複数種類の動作モードのうちいずれかの動作モードで制御する。DC/AC変換器12bの動作モード(以降単に動作モードともいう)には、OFFモード、ハーフブリッジモード及びフルブリッジモードがある。これらの各動作モードについて詳細に説明する。
OFFモードとは、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3がOFF状態であり、第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4がON状態である動作モードである。この場合、送電器13には、交流電力は入力されない。
ハーフブリッジモードとは、両ハーフブリッジ回路12bb,12bcのうちいずれか一方が動作する動作モードである。詳細には、例えば第1ハーフブリッジ回路12bbが動作する場合には、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2とが交互にON/OFFする一方、第3スイッチング素子Q3がOFF状態であり、且つ、第4スイッチング素子Q4がON状態である。なお、第2ハーフブリッジ回路12bcが動作する場合には、第3スイッチング素子Q3と第4スイッチング素子Q4とが交互にON/OFFする一方、第1スイッチング素子Q1がOFF状態であり、且つ、第2スイッチング素子Q2がON状態である。
フルブリッジモードとは、両ハーフブリッジ回路12bb,12bcの双方が動作する動作モードである。詳細には、各スイッチング素子Q1〜Q4の状態として、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4がON状態であり、且つ、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3がOFF状態である状態を第1状態とする。そして、各スイッチング素子Q1〜Q4の状態として、第1スイッチング素子Q1及び第4スイッチング素子Q4がOFF状態であり、且つ、第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3がON状態である状態を第2状態とする。この場合、フルブリッジモードとは、各スイッチング素子Q1〜Q4の状態が、第1状態と第2状態とに交互に切り替わる動作モードである。
なお、各スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチング周波数が、交流電源12から出力される交流電力の周波数を規定している。また、動作モードの初期状態はOFFモードである。そして、本実施形態では、各スイッチング素子Q1〜Q4のON/OFFのデューティ比は、一定値(例えば1/2)である。
ちなみに、図2に示すように、スイッチング素子Q1〜Q4はボディダイオード(寄生ダイオード)D1〜D4を有している。各スイッチング素子Q1〜Q4の動作モードが各ハーフブリッジモード又はフルブリッジモードである場合に生じ得る逆起電力に係る電流は、各ボディダイオードD1〜D4を伝送する。
ここで、AC/DC変換器12aから出力されている直流電力の電圧値Vtが同一条件下において、ハーフブリッジモードにおける交流電源12の出力電圧値は、フルブリッジモードにおける交流電源12の出力電圧値の1/2である。また、交流電源12(DC/AC変換器12b)の出力電力値Poutは上記電圧値Vtに依存し、当該電圧値Vtは昇圧デューティ比に依存する。
以上のことから、交流電源12は、昇圧デューティ比及び動作モードの少なくとも一方を可変制御(変更)することにより、出力電力値Poutを変更可能に構成されている。
次に、ハーフブリッジモードで出力可能な電力値と電源負荷インピーダンスZpとの関係について図3を用いて説明する。図3は、ハーフブリッジモードで目標電力値Psの交流電力(以降目標電力とも言う)を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの上限値であるハーフ対応上限値Zphmを示すグラフである。
次に、ハーフブリッジモードで出力可能な電力値と電源負荷インピーダンスZpとの関係について図3を用いて説明する。図3は、ハーフブリッジモードで目標電力値Psの交流電力(以降目標電力とも言う)を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの上限値であるハーフ対応上限値Zphmを示すグラフである。
DC/AC変換器12bがハーフブリッジモードで出力可能な電圧値は、スイッチング素子Q1〜Q4の仕様等によって予め定められている。ここで、DC/AC変換器12bがハーフブリッジモードで出力可能な電圧値の最大値又はそれよりも所定のマージン分だけ低い値をハーフ最大電圧値Vhmとする。
かかる構成において、ハーフ対応上限値Zphmは、ハーフ最大電圧値Vhmの2乗を目標電力値Psで除算した値である(Zphm=Vhm2/Ps)。図3に示すように、ハーフ対応上限値Zphmは、目標電力値Psが小さくなるに従って高くなる。なお、目標電力値Psは、規定範囲(下限値Psmin〜上限値Psmax)内の値に設定されるものである。
ここで、送電側コントローラ14は、予め定められた送電開始条件が成立した場合には、送電機器11から受電機器21に向けて送電を行うための送電制御処理を実行する。当該送電制御処理について以下に詳細に説明する。
ちなみに、送電開始条件は任意であるが、例えば受電機器21が搭載された車両が停止したことや受電側コントローラ27から送電要求があったこと等が考えられる。
また、受電側コントローラ27は、送電側コントローラ14にて送電制御処理が開始されることに基づいて、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtに近づくように、2次側測定器28の測定結果に基づいて2次側デューティ比を可変制御する処理を開始する。このため、送電制御処理中は、変換インピーダンスZqは一定値に維持されているものとする。
また、受電側コントローラ27は、送電側コントローラ14にて送電制御処理が開始されることに基づいて、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtに近づくように、2次側測定器28の測定結果に基づいて2次側デューティ比を可変制御する処理を開始する。このため、送電制御処理中は、変換インピーダンスZqは一定値に維持されているものとする。
図4に示すように、送電側コントローラ14は、まずステップS101にて、今回交流電源12から出力する交流電力の電力値の目標値である目標電力値Psを決定する。
目標電力値Psは、規定範囲内の電力値であれば任意であるが、例えばバッテリ22の充電状態に応じて決定されてもよい。詳細には、送電側コントローラ14は、バッテリ22の充電状態が予め定められた特定状態に達していない場合には、比較的大きい電力値、例えば規定範囲の上限値Psmaxを目標電力値Psとして決定する。一方、送電側コントローラ14は、バッテリ22の充電状態が上記特定状態に達している場合には、バッテリ22の充電状態が特定状態に達していない場合に設定された電力値よりも小さい電力値を、目標電力値Psとして決定するとよい。
目標電力値Psは、規定範囲内の電力値であれば任意であるが、例えばバッテリ22の充電状態に応じて決定されてもよい。詳細には、送電側コントローラ14は、バッテリ22の充電状態が予め定められた特定状態に達していない場合には、比較的大きい電力値、例えば規定範囲の上限値Psmaxを目標電力値Psとして決定する。一方、送電側コントローラ14は、バッテリ22の充電状態が上記特定状態に達している場合には、バッテリ22の充電状態が特定状態に達していない場合に設定された電力値よりも小さい電力値を、目標電力値Psとして決定するとよい。
なお、これに限られず、受電側コントローラ27から目標電力値Psに関する指示がある場合には、送電側コントローラ14は指示された電力値を目標電力値Psに決定してもよい。
そして、送電側コントローラ14は、ステップS102にて、交流電源12から目標電力の出力が行われるように交流電源12を制御する。詳細には、送電側コントローラ14は、1次側測定器40の測定結果に基づいて、直流電力の電圧値Vt(詳細には昇圧デューティ比)を可変制御することにより出力電力値Poutを目標電力値Psに近づける。
なお、ステップS102では、DC/AC変換器12bの動作モードは、出力電力値Poutを目標電力値Psに近づけることができれば、フルブリッジモード又はハーフブリッジモードのいずれであってもよい。本ステップS102にて設定される動作モードは仮設定である。例えば、送電側コントローラ14は、ステップS102では、目標電力値Psが予め定められた閾値電力値以上である場合には動作モードをフルブリッジモードに設定し、目標電力値Psが閾値電力値未満である場合には動作モードをハーフブリッジモードに設定してもよい。
その後、送電側コントローラ14は、ステップS103にて、1次側測定器40の測定結果に基づいて、電源負荷インピーダンスZpを把握する。送電側コントローラ14がステップS103の処理を実行する機能が「把握部」に対応する。
続くステップS104では、送電側コントローラ14は、把握された電源負荷インピーダンスZpが、予め定められた有効範囲(下限値Zpmin〜上限値Zpmax)内に含まれているか否かを判定する。
ここで、有効範囲とは、交流電源12が規定範囲内の電力値の交流電力を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの範囲である。詳細には、有効範囲の上限値Zpmaxは、目標電力値Psが規定範囲の上限値Psmaxである場合(すなわち目標電力値Psが最大値である場合)に、交流電源12の出力電圧値が交流電源12の定格電圧値又は定格電圧値よりも所定のマージン分だけ低い電圧値となる場合の電源負荷インピーダンスZpである。有効範囲の下限値Zpminは、目標電力値Psが規定範囲の上限値Psmaxである場合に、交流電源12の出力電流値が交流電源12の定格電流値又は定格電流値よりも所定のマージン分だけ低い電流値となる場合の電源負荷インピーダンスZpである。
ちなみに、有効範囲は、送電器13と受電器23とが予め定められた位置ずれ許容範囲内に配置されている場合の電源負荷インピーダンスZpの変動範囲と同一又はそれよりも広く設定されている。このため、送電器13と受電器23とが位置ずれ許容範囲内に配置されていれば、電源負荷インピーダンスZpは有効範囲内に収まる。なお、特定電源負荷インピーダンスZptは、例えば上記有効範囲の上限値Zpmax又は下限値Zpminよりも中央値寄りの値であり、詳細には有効範囲の中央値である。
電源負荷インピーダンスZpが有効範囲内に収まっていない場合、送電器13と受電器23との位置ずれが想定よりも大きいことを意味する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS104を否定判定し、ステップS113に進み、送電停止の処理を実行して、本送電制御処理を終了する。詳細には、送電側コントローラ14は、交流電源12からの交流電力の出力を停止する。なお、停止態様について任意であるが、例えば送電側コントローラ14は、動作モードをOFFモードにするとともに、昇圧スイッチング素子12aaをON状態又はOFF状態のいずれかにする。
一方、送電側コントローラ14は、電源負荷インピーダンスZpが有効範囲内に収まっている場合には、ステップS104を肯定判定し、ステップS105に進む。ステップS105では、送電側コントローラ14は、動作モードをフルブリッジモードに設定するかハーフブリッジモードに設定するかの判断基準となる閾値電源負荷インピーダンスZpthを決定する。
本実施形態では、閾値電源負荷インピーダンスZpthは目標電力値Psに応じて異ならせて設定される。詳細には、送電側コントローラ14は、閾値電源負荷インピーダンスZpthを、今回決定された目標電力値Psに対応したハーフ対応上限値Zphmに決定する。送電側コントローラ14がステップS105の処理を実行する機能が「閾値変更部」に対応する。
その後、送電側コントローラ14は、ステップS106に進み、ステップS103にて把握された電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下であるか否かを判定する。
電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下である場合には、交流電源12はハーフブリッジモードで目標電力を出力可能であることを意味する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS107に進み、動作モードをハーフブリッジモードに設定する。詳細には、送電側コントローラ14は、現状設定されている動作モードがハーフブリッジモードである場合には、当該ハーフブリッジモードを維持する一方、現状設定されている動作モードがフルブリッジモードである場合には、動作モードをフルブリッジモードからハーフブリッジモードに切り替える。
一方、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpthよりも高い場合には、交流電源12はハーフブリッジモードでは目標電力を出力することができないことを意味する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS106を否定判定し、ステップS108に進み、動作モードをフルブリッジモードに設定する。詳細には、送電側コントローラ14は、現状設定されている動作モードがフルブリッジモードである場合には、当該フルブリッジモードを維持する一方、現状設定されている動作モードがハーフブリッジモードである場合には、動作モードをハーフブリッジモードからフルブリッジモードに切り替える。ステップS107及びステップS108の処理が、動作モードの本設定である。送電側コントローラ14がステップS107及びステップS108の処理を実行する機能が「動作モード設定部」に対応する。
送電側コントローラ14は、ステップS107又はステップS108の処理を実行した後は、ステップS109にて、出力電力値Poutが目標電力値Psと一致しているか否かを確認する出力電力値確認処理を実行する。この場合、送電側コントローラ14は、出力電力値Poutと目標電力値Psとがずれている場合には、両者が一致するように直流電力の電圧値Vtを可変制御する。送電側コントローラ14がステップS102及びステップS109の処理を実行する機能が「目標電力出力制御部」に対応する。
その後、送電側コントローラ14は、ステップS110にて、目標電力値Psの変更条件が成立しているか否かを判定する。目標電力値Psの変更条件は任意であるが、例えば、受電側コントローラ27が、バッテリ22の充電状態が上記特定状態に達したことに基づいて、目標電力値Psの変更指示を送電側コントローラ14に送信する構成にあっては、上記変更条件は、送電側コントローラ14にて上記変更指示が受信されることである。
送電側コントローラ14は、目標電力値Psの変更条件が成立した場合には、ステップS111に進み、目標電力値Psを変更する目標電力値変更処理を実行する。詳細には、送電側コントローラ14は、変更先の目標電力値Psを決定し、1次側測定器40の測定結果に基づいて、出力電力値Poutが当該変更先の目標電力値Psに近づくように直流電力の電圧値Vtを可変制御する。
送電側コントローラ14は、目標電力値変更処理を実行した後は、ステップS103に戻る。これにより、再度電源負荷インピーダンスZpの把握、閾値電源負荷インピーダンスZpthの決定及び動作モードの決定等が行われる。よって、変更先の目標電力値Psに対応する動作モードが選択される。
なお、目標電力値Psが変更された場合、負荷インピーダンスZLが変動する。これに対応させて、受電側コントローラ27は、交流電源12の目標電力値Psの変更の前後で、当該変更に伴う負荷インピーダンスZLの変動に対応させて2次側デューティ比の可変制御を行うとよい。
送電側コントローラ14は、目標電力値Psの変更条件が成立していない場合には、ステップS110を否定判定して、ステップS112に進む。ステップS112では、送電側コントローラ14は、予め定められた送電終了条件が成立しているか否かを判定する。送電終了条件は任意であるが、例えば送電機器11に停止スイッチが設けられている場合には当該停止スイッチが操作されたことや、バッテリ22の充電状態が満充電状態となったこと等が考えられる。
送電側コントローラ14は、送電終了条件が成立した場合には、ステップS113に進む一方、送電終了条件が成立していない場合には、ステップS103に戻る。すなわち、本実施形態では、送電側コントローラ14は、送電終了条件が成立するまで定期的に電源負荷インピーダンスZpの把握、閾値電源負荷インピーダンスZpthの決定及び動作モードの決定等を行う。
次に本実施形態の作用について説明する。
送電開始条件が成立した場合、送電機器11から受電機器21に向けて送電が開始される。この場合、電源負荷インピーダンスZpが把握され、把握された電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下であるか否かに応じて、動作モードが決まる。
送電開始条件が成立した場合、送電機器11から受電機器21に向けて送電が開始される。この場合、電源負荷インピーダンスZpが把握され、把握された電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下であるか否かに応じて、動作モードが決まる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)受電器23(2次側コイル23a)及びバッテリ22を有する受電機器21に対して非接触で交流電力を送電可能な送電機器11は、交流電源12と、交流電源12から出力された交流電力が入力される送電器13(1次側コイル13a)と、交流電源12を制御する送電側コントローラ14とを備えている。交流電源12は、外部電力としての系統電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換するAC/DC変換器12aと、AC/DC変換器12aによって変換された直流電力を予め定められた周波数の交流電力に変換するDC/AC変換器12bとを有している。DC/AC変換器12bは、ハーフブリッジ回路12bb,12bcを2つ含むフルブリッジ回路12baを有している。ハーフブリッジ回路12bb,12bcは、互いに直列に接続された2つのスイッチング素子(第1ハーフブリッジ回路12bbにおいては両スイッチング素子Q1,Q2、第2ハーフブリッジ回路12bcにおいては両スイッチング素子Q3,Q4)を有している。
(1)受電器23(2次側コイル23a)及びバッテリ22を有する受電機器21に対して非接触で交流電力を送電可能な送電機器11は、交流電源12と、交流電源12から出力された交流電力が入力される送電器13(1次側コイル13a)と、交流電源12を制御する送電側コントローラ14とを備えている。交流電源12は、外部電力としての系統電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換するAC/DC変換器12aと、AC/DC変換器12aによって変換された直流電力を予め定められた周波数の交流電力に変換するDC/AC変換器12bとを有している。DC/AC変換器12bは、ハーフブリッジ回路12bb,12bcを2つ含むフルブリッジ回路12baを有している。ハーフブリッジ回路12bb,12bcは、互いに直列に接続された2つのスイッチング素子(第1ハーフブリッジ回路12bbにおいては両スイッチング素子Q1,Q2、第2ハーフブリッジ回路12bcにおいては両スイッチング素子Q3,Q4)を有している。
かかる構成において、送電側コントローラ14は、電源負荷インピーダンスZpを把握し、把握された電源負荷インピーダンスZpに基づいて、DC/AC変換器12bの動作モードを決定する。詳細には、送電側コントローラ14は、電源負荷インピーダンスZpが予め定められた閾値電源負荷インピーダンスZpth以下である場合には、動作モードをハーフブリッジモードに設定する。一方、送電側コントローラ14は、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpthよりも高い場合には、動作モードをフルブリッジモードに設定する。更に、送電側コントローラ14は、目標電力値Psに応じて閾値電源負荷インピーダンスZpthを変更する。これにより、電源負荷インピーダンスZpの変動に好適に対応できる。
詳述すると、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下といった比較的低い場合には、目標電力を出力するために、比較的低い出力電圧値が要求され易い。この点、本実施形態によれば、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpth以下である場合には、動作モードがハーフブリッジモードに設定される。これにより、電源負荷インピーダンスZpが比較的低い場合であっても、好適に目標電力を出力させることができる。
一方、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpthよりも高い場合には、目標電力を出力するために、比較的高い出力電圧値が要求され易い。この点、本実施形態によれば、電源負荷インピーダンスZpが閾値電源負荷インピーダンスZpthよりも高い場合には、動作モードがフルブリッジモードに設定される。これにより、電源負荷インピーダンスZpが比較的高い場合であっても、好適に目標電力を出力させることができる。
また、目標電力値Psが小さいことに起因してフルブリッジモードでは出力電力値Poutを目標電力値Psにすることができない場合であっても、ハーフブリッジモードでは出力電力値Poutを目標電力値Psにすることができる場合がある。これにより、動作モードを使い分けることにより、目標電力値Psの変更、及び、電源負荷インピーダンスZpの変動に対応するための交流電源12の定格値や可変幅を小さくすることができる。そして、目標電力値Psに応じて閾値電源負荷インピーダンスZpthが変更されるため、目標電力値Psに応じて最適な動作モードを選択することができる。
(2)ここで、目標電力値Psが小さくなるほど、ハーフブリッジモードにて目標電力値Psの交流電力を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの範囲は広くなる。この点、本実施形態では、送電側コントローラ14は、目標電力値Psが小さくなるほど閾値電源負荷インピーダンスZpthを高くする。これにより、目標電力値Psが小さい場合には、動作モードがハーフブリッジモードに選択され易くなる。当該ハーフブリッジモードは、フルブリッジモードと比較して、小さな電力値の交流電力を精度よく出力できるとともに電力損失が小さい。よって、目標電力値Psが小さい場合には優先的にハーフブリッジモードが選択されることにより、より好適に目標電力値Psの交流電力を出力することができる。
(3)詳細には、送電側コントローラ14は、閾値電源負荷インピーダンスZpthを、動作モードがハーフブリッジモードである条件下において目標電力を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの上限値であるハーフ対応上限値Zphmにする。これにより、動作モードは、目標電力を出力できる範囲内で、可能な限り、ハーフブリッジモードに選択される。これにより、目標電力の出力を可能としつつ、交流電源12の電力損失の低減を図ることができる。
(4)送電側コントローラ14は、目標電力値Psが変更されたことに基づいて、変更された目標電力値Psに対応する閾値電源負荷インピーダンスZpthを決定し、電源負荷インピーダンスZpと閾値電源負荷インピーダンスZpthとの比較を行う。これにより、変更された目標電力値Psに適した動作モードを選択することができる。
(5)送電側コントローラ14は、送電開始から送電終了までの電力伝送中(充電中)、定期的に電源負荷インピーダンスZpの把握、閾値電源負荷インピーダンスZpthの決定及び動作モードの決定を行っている。これにより、電力伝送中における電源負荷インピーダンスZpの変動に好適に対応できる。なお、電力伝送中における電源負荷インピーダンスZpの変動の一因としては、例えば、電力伝送中に車両に積荷を載せることによって車高が変動して送電器13と受電器23との相対位置が変動すること等が考えられる。
(6)非接触電力伝送装置10は、送電機器11及び受電機器21を備えている。受電機器21は、受電器23からバッテリ22までの間に設けられ、インピーダンスが可変に構成されたインピーダンス変換部としてのDC/DCコンバータ25を備えている。受電機器21は、DC/DCコンバータ25の入力インピーダンスである変換インピーダンスZqが予め定められた特定値(特定変換インピーダンスZqt)に近づくように負荷インピーダンスZLの変動に対応させてDC/DCコンバータ25のインピーダンス(詳細には2次側デューティ比)を可変制御する受電側コントローラ27を備えている。
かかる構成によれば、バッテリ22のインピーダンスである負荷インピーダンスZLが状況に応じて変動する場合であっても、変換インピーダンスZqの変動を抑制できる。よって、負荷インピーダンスZLの変動に伴う電源負荷インピーダンスZpの変動を抑制することができる。したがって、交流電源12としては、負荷インピーダンスZLの変動に対応する必要がない。よって、送電器13と受電器23との位置ずれだけでなく、負荷インピーダンスZLの変動にも対応するために、交流電源12として、定格値や可変幅が大きく設計されたものを採用するといったことを抑制できる。
また、電源負荷インピーダンスZpの把握時と目標電力の出力時とで、電源負荷インピーダンスZpが変動することを抑制できる。よって、電源負荷インピーダンスZpの把握時と目標電力の出力時とで電源負荷インピーダンスZpが異なることに起因して、目標電力の出力に最適な動作モードを選択することができないといった不都合を回避できる。
(7)送電側コントローラ14は、AC/DC変換器12aから出力される直流電力の電圧値Vtを可変制御することにより、交流電源12の出力電力値Poutを可変制御する。これにより、直流電力の電圧値Vtの可変制御と動作モードとを組み合わせることにより、好適に交流電源12の出力電力値Poutを目標電力値Psにすることができる。
特に、AC/DC変換器12aは昇圧型である。これにより、昇降圧型のものと比較して、AC/DC変換器12aの小型化を図ることができる。しかしながら、この場合、直流電力の電圧値Vtの可変幅が小さくなり易い。このため、例えば目標電力値Psが小さい場合、フルブリッジモードでは出力電力値Poutを精度よく目標電力値Psに合わせることが困難となる不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態では、DC/AC変換器12bが動作モードとしてハーフブリッジモードを有していることにより、上記不都合を抑制できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、受電機器51の構成、及び、交流電源12の出力電力値Poutを可変にするための構成が第1実施形態と異なっている。その異なる点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、受電機器51の構成、及び、交流電源12の出力電力値Poutを可変にするための構成が第1実施形態と異なっている。その異なる点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の受電機器51は、バッテリ22とは別に設けられ、一定のインピーダンスを有する固定負荷52を備えている。固定負荷52は、受電器23とDC/DCコンバータ25との間、詳細には2次側インピーダンス変換器32と整流器24との間に設けられている。固定負荷52のインピーダンスは、特定変換インピーダンスZqtに対応させて設定されている。詳細には固定負荷52のインピーダンスは、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtである場合の整流器24の入力インピーダンスと同一に設定されている。
図5に示すように、受電機器51は、受電器23によって受電される交流電力の入力先を、バッテリ22又は固定負荷52に切り替える切替部として切替リレー53を備えている。切替リレー53は、2次側インピーダンス変換器32と整流器24とを接続する電力線上に設けられている。切替リレー53は、受電器23(詳細には2次側インピーダンス変換器32)の接続先を、固定負荷52又はバッテリ22(詳細にはDC/DCコンバータ25)に切り替える。また、受電側コントローラ27は切替リレー53を制御可能に構成されている。本実施形態では、受電側コントローラ27が「切替制御部」に対応する。
ここで、交流電源12の出力電力値Poutは、両ハーフブリッジ回路12bb,12bcのうち動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子のON/OFFのデューティ比であるDC/ACデューティ比に依存する。詳述すると、交流電源12から出力される交流電圧の波形は矩形波である。その交流電圧が共振回路である送電器13及び受電器23を伝送する場合、送電器13及び受電器23がフィルタ回路として機能する。これにより、受電器23から出力される交流電圧の波形は正弦波となる。そして、上記正弦波の振幅は、交流電源12の出力電力値Poutを規定するパラメータの1つであって、交流電源12から出力される矩形波の交流電圧のパルス幅(DC/ACデューティ比)に依存する。以上のことから、交流電源12の出力電力値Poutは、DC/ACデューティ比に依存する。
本実施形態では、送電側コントローラ14は、昇圧デューティ比ではなく、DC/ACデューティ比を可変制御することにより、交流電源12の出力電力値Poutを可変制御する。なお、動作モードがフルブリッジモードである場合における「動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子」とは各スイッチング素子Q1〜Q4である。
本実施形態の送電制御処理について以下に説明する。ちなみに、本実施形態では、受電側コントローラ27は、送電側コントローラ14から指示を受信するまでは、2次側デューティ比の可変制御を行わないように構成されている。
図6に示すように、送電側コントローラ14は、ステップS201にて目標電力値Psの決定を行う。その後、送電側コントローラ14は、ステップS202にて、受電器23によって受電される交流電力の入力先が固定負荷52となるように、受電側コントローラ27に対して切替リレー53の切替指示を行う。詳細には、送電側コントローラ14は、上記入力先を固定負荷52にするための切替指示信号を送信する。受電側コントローラ27は、上記切替指示信号を受信したことに基づいて、交流電力の入力先が固定負荷52となるように切替リレー53を制御する。そして、受電側コントローラ27は、切替リレー53の切替制御が完了したことに基づいて、切替完了信号を送電側コントローラ14に送信する。送電側コントローラ14は、上記切替完了信号を受信したことに基づいて、ステップS203に進み、送電を開始する。
ここで、送電側コントローラ14は、ステップS203では、交流電源12の出力電力値Poutが目標電力値Psに近づくように、1次側測定器40の測定結果に基づいて、DC/ACデューティ比を可変制御する。この場合、AC/DC変換器12aから出力される直流電力の電圧値Vtは、目標電力値Psに関わらず、予め定められた特定電圧値に設定されている。後述するステップS214についても同様である。
その後、送電側コントローラ14は、ステップS204〜ステップS207の処理を実行する。これらの処理については第1実施形態のステップS103〜ステップS106の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
送電側コントローラ14は、ステップS207を肯定判定する場合、ステップS208にて、受電側コントローラ27に対して、変換インピーダンスZqの調整開始指示を行う。受電側コントローラ27は、上記調整開始指示が行われたことに基づいて、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtに近づくように2次側デューティ比の可変制御を開始する。なお、2次側デューティ比の可変制御は送電停止となるまで行われる。
その後、送電側コントローラ14は、ステップS209にて、受電器23によって受電される交流電力の入力先がバッテリ22となるように受電側コントローラ27に対して切替リレー53の切替指示を行ってから、ステップS210に進む。なお、ステップS209の処理の具体的な構成は、指示する入力先が異なる点を除いて、ステップS202と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、ステップS210の処理は、ステップS107の処理と同一である。
同様に、送電側コントローラ14は、ステップS207を否定判定した場合には、ステップS211にて、変換インピーダンスZqの調整開始指示を行い、ステップS212にて、受電器23によって受電される交流電力の入力先がバッテリ22となるように切替リレー53の切替指示を行ってから、ステップS213に進む。ステップS213の処理は、ステップS108の処理と同一である。
送電側コントローラ14は、ステップS210又はステップS213の実行後は、ステップS214〜ステップS217の処理を実行する。これらの処理は、ステップS109〜ステップS112の処理と同一である。
送電側コントローラ14は、ステップS216の処理の実行後又はステップS217を否定判定した場合には、ステップS218にて、動作モードを制御する動作モード制御処理を実行する。動作モード制御処理は、具体的にはステップS103〜ステップS108の処理である。
また、送電側コントローラ14は、ステップS205を否定判定した場合、又は、ステップS217を肯定判定した場合にはステップS219にて送電停止の処理を実行して、本送電制御処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば(1)〜(6)の効果に加えて以下の作用効果を奏する。
(8)送電側コントローラ14は、両ハーフブリッジ回路12bb,12bcのうち動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子のON/OFFのデューティ比であるDC/ACデューティ比を可変制御することにより、交流電源12の出力電力値Poutを可変制御する。これにより、DC/ACデューティ比と動作モードとを組み合わせることにより、好適に交流電源12の出力電力値Poutを目標電力値Psにすることができる。
(8)送電側コントローラ14は、両ハーフブリッジ回路12bb,12bcのうち動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子のON/OFFのデューティ比であるDC/ACデューティ比を可変制御することにより、交流電源12の出力電力値Poutを可変制御する。これにより、DC/ACデューティ比と動作モードとを組み合わせることにより、好適に交流電源12の出力電力値Poutを目標電力値Psにすることができる。
(9)受電機器51は、バッテリ22とは別に設けられ、一定のインピーダンスを有する固定負荷52と、受電器23によって受電される交流電力の入力先を、バッテリ22又は固定負荷52に切り替える切替リレー53とを備えている。そして、受電側コントローラ27は、電源負荷インピーダンスZpが把握される場合には交流電力の入力先が固定負荷52となるように切替リレー53を制御する。これにより、把握される電源負荷インピーダンスZpは、負荷インピーダンスZLの変動の影響を受けない。よって、負荷インピーダンスZLの変動の影響を考慮することなく、動作モードを決定できる。
また、本実施形態では、電源負荷インピーダンスZpの把握時において、変換インピーダンスZqが特定変換インピーダンスZqtとなるように2次側デューティ比の可変制御を行う必要がない。これにより、制御の容易化を図ることができる。
(10)固定負荷52のインピーダンスは、特定変換インピーダンスZqtに対応させて設定されている。これにより、電源負荷インピーダンスZpの把握時とバッテリ22への電力伝送時とで電源負荷インピーダンスZpが変動することに起因して適切な動作モードを設定することができないといった不都合を抑制できる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第1実施形態において、ステップS102では、電源負荷インピーダンスZpと目標電力値Psとの組み合わせによっては、出力電力値Poutと目標電力値Psとが許容値以上ずれる場合がある。この場合、送電側コントローラ14は、送電を停止してもよいし、目標電力値Psを小さくして再度ステップS102以降を実行してもよい。第2実施形態についても同様である。
○ 第1実施形態において、ステップS102では、電源負荷インピーダンスZpと目標電力値Psとの組み合わせによっては、出力電力値Poutと目標電力値Psとが許容値以上ずれる場合がある。この場合、送電側コントローラ14は、送電を停止してもよいし、目標電力値Psを小さくして再度ステップS102以降を実行してもよい。第2実施形態についても同様である。
○ 送電側コントローラ14は、出力電力値Poutが目標電力値Psに近づいている状況における電源負荷インピーダンスZpを把握する構成であったが、これに限られない。例えば、送電側コントローラ14は、ステップS102,S203にて、目標電力値Psよりも小さい電力値の判定用電力を出力させ、当該判定用電力の出力時における電源負荷インピーダンスZpを把握する構成であってもよい。つまり、送電側コントローラ14は、目標電力の出力後に電源負荷インピーダンスZpを把握してもよいし、目標電力の出力前に電源負荷インピーダンスZpを把握してもよい。なお、判定用電力の出力時の動作モードは、フルブリッジモード又はハーフブリッジモードのいずれであってもよい。
○ 送電側コントローラ14は、ステップS102,S203では、例えば先にハーフブリッジモードで出力電力値Poutが目標電力値Psとなるように直流電力の電圧値Vtの可変制御を行ってもよい。そして、送電側コントローラ14は、ハーフブリッジモードでは出力電力値Poutが目標電力値Psとならない場合には、動作モードをハーフブリッジモードからフルブリッジモードに切り替えてもよい。
○ 送電側コントローラ14は、ステップS111の処理の実行後は、ステップS105に戻ってもよい。つまり、再度の電源負荷インピーダンスZpの把握は必須ではない。
○ 閾値電源負荷インピーダンスZpthは、ハーフブリッジモードで目標電力を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの上限値であるハーフ対応上限値Zphmに限られず、ハーフ対応上限値Zphmよりも低い値としてもよい。要は、閾値電源負荷インピーダンスZpthは、目標電力値Psが小さくなるほど高くなるように設定されればよい。
○ 閾値電源負荷インピーダンスZpthは、ハーフブリッジモードで目標電力を出力可能な電源負荷インピーダンスZpの上限値であるハーフ対応上限値Zphmに限られず、ハーフ対応上限値Zphmよりも低い値としてもよい。要は、閾値電源負荷インピーダンスZpthは、目標電力値Psが小さくなるほど高くなるように設定されればよい。
○ 負荷は、バッテリ22に限られず任意である。例えば、負荷は、インピーダンスが一定のものであってもよいし、交流電力で駆動するものであってもよい。要は、負荷は、受電器23によって受電される交流電力又はその交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力されるものであればよい。
○ 目標電力値Psの規定範囲は、バッテリ22の充電を適切に行うことができるように適宜設定されていればよい。
○ 外部電力は、系統電力であったが、これに限られない。例えば、外部電力は、家庭用蓄電装置からの直流電力であってもよい。この場合、外部電力変換部は、家庭用蓄電装置からの直流電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換するDC/DCコンバータであるとよい。
○ 外部電力は、系統電力であったが、これに限られない。例えば、外部電力は、家庭用蓄電装置からの直流電力であってもよい。この場合、外部電力変換部は、家庭用蓄電装置からの直流電力を所定の電圧値Vtの直流電力に変換するDC/DCコンバータであるとよい。
○ 第2実施形態において、固定負荷52及び切替リレー53は、整流器24とDC/DCコンバータ25との間に設けられていてもよい。この場合、切替リレー53によって、整流器24から出力される直流電力の入力先が、固定負荷52又はDC/DCコンバータ25に切り替わる。この場合、固定負荷52のインピーダンスは、特定変換インピーダンスZqtと同一に設定されているとよい。
○ 第2実施形態において、切替部の具体的な構成は任意である。例えば、固定負荷52と切替部としての第1スイッチング素子との直列接続体が、2次側インピーダンス変換器32と整流器24とを接続する2つの電力線に接続され、DC/DCコンバータ25とバッテリ22とを接続する電力線上に切替部としての第2スイッチング素子が設けられていてもよい。
この場合、受電側コントローラ27は、両スイッチング素子を制御することにより、交流電力の入力先の切替制御を行うとよい。詳細には、受電側コントローラ27は、第1スイッチング素子をOFF状態とし、且つ、第2スイッチング素子をON状態とすることにより、交流電力の入力先をバッテリ22にする。一方、受電側コントローラ27は、第1スイッチング素子をON状態とし、且つ、第2スイッチング素子をOFF状態にすることにより、交流電力の入力先を固定負荷52とする。
○ 第1実施形態と第2実施形態とを適宜組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態において、DC/ACデューティ比を可変制御してもよい。同様に、第2実施形態において、AC/DC変換器12aから出力される直流電力の電圧値Vtを可変制御してもよい。また、DC/ACデューティ比及びAC/DC変換器12aから出力される直流電力の電圧値Vtの双方を可変制御してもよい。
○ DC/DCコンバータ25を省略してもよい。この場合、2次側インピーダンス変換器32が、インピーダンスを変更可能に構成されているとよい。そして、受電側コントローラ27は、2次側インピーダンス変換器32の入力インピーダンスが特定インピーダンスとなるように、負荷インピーダンスZLの変動に対応させて2次側インピーダンス変換器32の定数の可変制御を行うとよい。本別例においては、2次側インピーダンス変換器32が「インピーダンス変換部」に対応する。
なお、上記別例において固定負荷52及び切替リレー53を設ける場合には、固定負荷52及び切替リレー53を、2次側インピーダンス変換器32の前段に設けるとよい。また、本別例の2次側インピーダンス変換器32の具体的な構成は任意であるが、例えば可変インダクタ及び可変キャパシタの少なくとも一方を有する構成であってもよいし、定数が相違するLC回路を複数有する構成であってもよい。
○ DC/DCコンバータ25を省略してもよい。この場合、電源負荷インピーダンスZpが負荷インピーダンスZLの変動に応じて変動する。この場合であっても、電源負荷インピーダンスZpが有効範囲内に収まっている場合には、目標電力値Psの交流電力の出力が可能となる。但し、送電器13と受電器23との相対位置の変動と、負荷インピーダンスZLの変動との双方に対応しようとすると、交流電源12の大型化やコストの増大化が懸念される。この点に着目すれば、DC/DCコンバータ25が設けられている方が好ましい。
○ 両インピーダンス変換器31,32を省略してもよい。
○ 交流電源12は、DC/AC変換器12bの後段に設けられたフィルタ回路を有する構成であってもよい。この場合、交流電源12から正弦波の交流電力が出力される。
○ 交流電源12は、DC/AC変換器12bの後段に設けられたフィルタ回路を有する構成であってもよい。この場合、交流電源12から正弦波の交流電力が出力される。
○ AC/DC変換器12aは、力率改善回路(PFC回路)を有していてもよい。
○ 1次側インピーダンス変換器31は、力率が改善される(リアクタンスが0に近づく)ようにインピーダンス変換を行うものであってもよい。
○ 1次側インピーダンス変換器31は、力率が改善される(リアクタンスが0に近づく)ようにインピーダンス変換を行うものであってもよい。
○ 交流電源12は、電圧源であったが、電力源、電流源であってもよい。
○ 送電器13の共振周波数と受電器23の共振周波数とは同一に設定されていたが、これに限られず、電力伝送が可能な範囲内で両者を異ならせてもよい。
○ 送電器13の共振周波数と受電器23の共振周波数とは同一に設定されていたが、これに限られず、電力伝送が可能な範囲内で両者を異ならせてもよい。
○ 送電器13と受電器23とは同一の構成であったが、これに限られず、異なる構成であってもよい。
○ 各コンデンサ13b,23bを省略してもよい。この場合、各コイル13a,23aの寄生容量を用いて磁場共鳴させる。
○ 各コンデンサ13b,23bを省略してもよい。この場合、各コイル13a,23aの寄生容量を用いて磁場共鳴させる。
○ 各実施形態では、1次側コイル13aと1次側コンデンサ13bとは並列に接続されていたが、これに限られず、両者は直列に接続されていてもよい。同様に、2次側コイル23aと2次側コンデンサ23bとは、直列に接続されていてもよい。
○ 各実施形態では、非接触の電力伝送を実現させるために磁場共鳴を用いたが、これに限られず、電磁誘導を用いてもよい。
○ 送電器13は、1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bを含む共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する1次側結合コイルとを有してもよい。同様に、受電器23は、2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bを含む共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する2次側結合コイルとを有してもよい。
○ 送電器13は、1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bを含む共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する1次側結合コイルとを有してもよい。同様に、受電器23は、2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bを含む共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する2次側結合コイルとを有してもよい。
10…非接触電力伝送装置、11…送電機器、12…交流電源、12a…AC/DC変換器、12b…DC/AC変換器、12ba…フルブリッジ回路、12bb,12bc…ハーフブリッジ回路、13a…1次側コイル、14…送電側コントローラ、21,51…受電機器、22…負荷としてのバッテリ、23a…2次側コイル、25…DC/DCコンバータ、27…受電側コントローラ、52…固定負荷、53…切替リレー、Q1〜Q4…DC/AC変換器のスイッチング素子、Zp…電源負荷インピーダンス、Zpth…閾値電源負荷インピーダンス、Pout…交流電源の出力電力値、Ps…目標電力値。
Claims (8)
- 外部電力を所定の電圧値の直流電力に変換する外部電力変換部と、前記直流電力を予め定められた周波数の交流電力に変換するDC/AC変換部とを有する交流電源と、
前記交流電力が入力される1次側コイルと、
を備え、前記1次側コイルから、2次側コイル及び負荷を有する受電機器の前記2次側コイルに対して非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、
前記DC/AC変換部は、互いに直列に接続された2つのスイッチング素子を有するハーフブリッジ回路を2つ含むフルブリッジ回路を備え、
前記送電機器は、
予め定められた送電開始条件が成立した場合に、前記交流電源から目標電力値の交流電力が出力されるように前記交流電源を制御する目標電力出力制御部と、
前記交流電源の出力端から前記負荷までのインピーダンスである電源負荷インピーダンスを把握する把握部と、
前記把握部によって把握された前記電源負荷インピーダンスが予め定められた閾値電源負荷インピーダンス以下である場合には、前記DC/AC変換部の動作モードを、前記2つのハーフブリッジ回路のうちいずれか一方が動作するハーフブリッジモードに設定する一方、前記把握部によって把握された前記電源負荷インピーダンスが前記閾値電源負荷インピーダンスよりも高い場合には、前記DC/AC変換部の動作モードを、前記2つのハーフブリッジ回路の双方が動作するフルブリッジモードに設定する動作モード設定部と、
前記目標電力値に応じて、前記閾値電源負荷インピーダンスを変更する閾値変更部と、
を備えていることを特徴とする送電機器。 - 前記閾値変更部は、前記目標電力値が小さくなるほど、前記閾値電源負荷インピーダンスを高くする請求項1に記載の送電機器。
- 前記閾値変更部は、前記閾値電源負荷インピーダンスを、前記DC/AC変換部の動作モードが前記ハーフブリッジモードである条件下において前記目標電力値の交流電力を出力可能な前記電源負荷インピーダンスの上限値にする請求項2に記載の送電機器。
- 前記目標電力出力制御部は、前記外部電力変換部によって変換される前記直流電力の電圧値を可変制御することにより、前記交流電源から前記目標電力値の交流電力が出力されるようにする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の送電機器。
- 前記目標電力出力制御部は、前記2つのハーフブリッジ回路のうち動作対象のハーフブリッジ回路の両スイッチング素子のON/OFFのデューティ比を可変制御することにより、前記交流電源から前記目標電力値の交流電力が出力されるようにする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の送電機器。
- 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の送電機器と、
前記受電機器と、
を備えていることを特徴とする非接触電力伝送装置。 - 前記負荷のインピーダンスは、状況に応じて変動するものであり、
前記受電機器は、
前記負荷とは別に設けられ、一定のインピーダンスを有する固定負荷と、
前記2次側コイルによって受電される交流電力又はその交流電力を変換することによって得られる直流電力の入力先を、前記負荷又は前記固定負荷に切り替える切替部と、
を備え、
前記非接触電力伝送装置は、前記把握部によって前記電源負荷インピーダンスが把握される場合には前記入力先が前記固定負荷となるように前記切替部を制御する切替制御部を備えている請求項6に記載の非接触電力伝送装置。 - 前記固定負荷よりも後段であって前記負荷よりも前段に設けられ、インピーダンスが可変に構成されたインピーダンス変換部と、
前記インピーダンス変換部の入力インピーダンスが予め定められた特定値に近づくように前記負荷のインピーダンスの変動に対応させて前記インピーダンス変換部のインピーダンスを可変制御するインピーダンス可変制御部と、
を備え、
前記固定負荷のインピーダンスは、前記特定値に対応させて設定されている請求項7に記載の非接触電力伝送装置。
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JP2014224582A JP2016092960A (ja) | 2014-11-04 | 2014-11-04 | 送電機器及び非接触電力伝送装置 |
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WO2018185810A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | 三菱電機株式会社 | 非接触給電システム |
-
2014
- 2014-11-04 JP JP2014224582A patent/JP2016092960A/ja active Pending
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JPWO2018185810A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2019-11-07 | 三菱電機株式会社 | 非接触給電システム |
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