JP2016091368A - 光透過性導電性フィルム及びその評価方法 - Google Patents

光透過性導電性フィルム及びその評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パターン部及びエッチング部を有する光透過性導電性フィルムであって、パターン見え現象が抑制されているフィルムを提供すること、及び上記フィルムにおけるパターン見え現象の評価方法を提供する。
【解決手段】支持層;及び
エッチング処理によりパターン化されてなる光透過性導電層
を含有し、
前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムであって、前記光透過性導電層が配置されている少なくとも一方の面が以下の要件を満たすことを特徴とする光透過性導電性フィルム:
光透過性導電層が存在するパターン部の45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性が85%未満であり、かつ
パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光透過性導電性フィルム及びその評価方法に関する。
タッチパネルに搭載される導電性フィルムとして、プラスチックからなる光透過性支持層の上に酸化インジウムスズ(ITO)等からなる光透過性導電層等を積層して得られる光透過性導電性フィルムが数多く使用されている。
これらの光透過性導電性フィルムは、さらにエッチング処理を行うことにより光透過性導電層をパターン化した上でタッチパネルに搭載されるのが通常である。このようにして光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムにおいて、フィルム表面に光透過性導電層のパターンが視認されるようになること(いわゆるパターン見え現象;pattern visibility)が知られている。
特許文献1および特許文献2には、ポリエステルフィルム、易接着層、硬化物層を有する積層フィルムであって、内部ヘイズが1〜2%程度であり、光線透過率が88%程度である光透過性導電性フィルムが記載されており、基材のポリエステルフィルムと硬化物層の屈折率差を小さくして干渉縞を解消することが記載されている。しかし、これらの文献ではパターン見え現象については言及されていない。
また、近年になって、加熱処理によって光透過性導電性フィルムのパターン部の段差が大きくなり、この結果見栄えが悪化することも報告されている(特許文献3)。しかしながら、かかる段差の評価方法としては、目視による方法しか報告されていない。
特開2010−269504号公報 特開平11−291381号公報 特開2012−128629号公報
本発明は、上記のようにパターン部及びエッチング部を有する光透過性導電性フィルムであって、パターン見え現象が抑制されているフィルムを提供すること、及び上記フィルムにおけるパターン見え現象の評価方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。本発明は上記課題を解決するものであり、次に掲げるものである。
項1.
支持層;及び
エッチング処理によりパターン化されてなる光透過性導電層
を含有し、
前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムであって、前記光透過性導電層が配置されている少なくとも一方の面が以下の要件を満たすことを特徴とする光透過性導電性フィルム:
光透過性導電層が存在するパターン部の45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性が85%未満であり、かつ
パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満である。
項2.
エッチング後にさらに熱処理がなされてなる項1に記載の光透過性導電性フィルムであって、
面垂直方向における熱処理後の変形量が1μm未満である、光透過性導電性フィルム。
項3.
項1又は2に記載の光透過性導電性フィルムを含む、タッチパネル。
項4.
支持層;及び
光透過性導電層
を含有し、
前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムにおいて、前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化したときのパターン見え現象を評価する方法であって、
(1)パターン化前に、前記光透過性導電層側の面の写像性を計測する工程、
(2−1)前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化してパターン部及びエッチング部を形成する工程、及び
(3)工程(2−1)で形成されたパターン部及びエッチング部の段差を計測する工程
を含み、
工程(1)において計測される写像性、及び
工程(3)において計測される段差
に基づいて評価を行う方法。
項5.
工程(1)において計測される写像性が45°反射、くし幅0.25mmの条件で85%未満であり、かつ、
工程(3)において計測される段差が1μm未満であるときに、
パターン見え現象の生じにくさの点で良好であると判定する、項4に記載の方法。
項6.
さらに、
(2−2)工程(2−1)で光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムを熱処理に供する工程
を含む、項4又は5に記載の方法。
本発明により、パターン見え現象が抑制されているフィルムを提供することができる。また、本発明のパターン見え現象の評価方法を利用することにより、パターン見え現象を定量的に評価することができる。
光透過性支持層の片面に光透過性導電層が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面に光透過性導電層が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の片面にアンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面にアンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の片面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されており、他方の面に別のハードコート層が直接配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。
1. 光透過性導電性フィルム
本発明の光透過性導電性フィルムは、
支持層;及び
エッチング処理によりパターン化されてなる光透過性導電層
を含有し、
前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムであって、前記光透過性導電層が配置されている少なくとも一方の面が以下の要件を満たすことを特徴とする光透過性導電性フィルムである:
光透過性導電層が存在するパターン部の45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性が85%未満であり、かつ
パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満である。
図1に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の片面に光透過性導電層が互いに隣接して配置されている。
図2に、本発明の光透過性導電性フィルムの別の態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両面に光透過性導電層が互いに隣接して配置されている。
1.1 支持層
支持層とは、光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。支持層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
支持層の素材は、特に限定されないが、例えば、各種の有機高分子等を挙げることができる。有機高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。光透過性支持層の素材は、ポリエステル系樹脂が好ましく、中でも特にPETが好ましい。支持層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもよい。
支持層の厚さは、特に限定されないが、例えば、2〜300μmの範囲が挙げられる。
1.2 光透過性導電層
本発明において光透過性導電層とは、電気を導通しかつ可視光を透過する役割を果たすものをいう。光透過性導電層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて光透過性導電層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性導電層の素材は、特に限定されないが、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫及び酸化チタン等が挙げられる。光透過性導電層としては、光透過性と導電性を両立する点で酸化インジウムにドーパントをドープしたものを含む光透過性導電層が好ましい。光透過性導電層は、酸化インジウムにドーパントをドープしたものからなる光透過性導電層であってもよい。ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、酸化スズ及び酸化亜鉛、並びにそれらの混合物等が挙げられる。
光透過性導電層の素材として酸化インジウムに酸化スズをドープしたものを用いる場合は、酸化インジウム(III)(In)に酸化スズ(IV)(SnO)をドープしたもの(tin−doped indium oxide;ITO)が好ましい。この場合、SnOの添加量としては、特に限定されないが、例えば、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%等が挙げられる。また、ドーパントの総量が左記の数値範囲を超えない範囲で、酸化インジウムスズにさらに他のドーパントが加えられたものを光透過性導電層の素材として用いてもよい。左記において他のドーパントとしては、特に限定されないが、例えばセレン等が挙げられる。
光透過性導電層は、上記の各種素材のうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもよい。
光透過性導電層は、特に限定されないが、結晶体若しくは非晶質体、又はそれらの混合体であってもよい。
光透過性導電層の厚さは、10nm以上30nm以下であることが好ましい。10nm以上であれば必要な導電性が得られ、30nm以下であれば骨見え現象が緩和される。
光透過性導電層を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれであってもよく、特に限定されない。光透過性導電層を配置する方法の具体例として、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。
1.3 パターン部及びエッチング部
パターニングの方法は、特に限定されないが、例えば次のようにして行うことができる。まず、レジスト(エッチング液から層を保護するための保護膜)を、光透過性導電層上の、残したい領域に塗布する。塗布の手段はレジストの種類にもよるがスクリーン印刷によって行ってもよいし、フォトレジストを用いる場合であれば、次のようにして行う。光透過性導電層上の、残したい領域にスピンコーター又はスリットコーター等を用いてフォトレジストを塗布し、光又は電子線を部分的に照射してフォトレジストの溶解性をその部分においてのみ変化させ、その後に溶解性が相対的に低くなっている部分を除去する(これを現像という)。このようにしてレジストが光透過性導電層上の、残したい領域においてのみ存在している状態とする。引き続いて、エッチング液を光透過性導電層に作用させ、光透過性導電層のうちレジストで保護されていない領域を選択的に溶解し、この溶解物を最終的に除去することにより、パターンを形成する。
本発明において評価対象とする光透過性導電性フィルムは、パターニングの後に、さらに熱処理を行ったものであってもよい。熱処理は、主に光透過性導電層を結晶化させる目的で行われる。熱処理によって光透過性導電性フィルムに波状のうねりが生じ、これにより、パターン部の断面形状が上に凸の円弧形状、かつエッチング部の断面形状が下に凸の円弧形状となる場合がある。熱処理の条件としては、特に限定されないが、例えば、温度を120〜160℃とし、処理時間を0.25〜2時間とすることができる。熱処理の条件は必要に応じて上記範囲から適宜選択することもできるが、低温側で処理する場合は処理時間を長時間側とし、高温側で処理する場合は処理時間を短時間側としてもよい。
パターン部及びエッチング部からなる縞状パターンは、特に限定されないが、通常、縞状パターンの長手方向と直交する方向のパターン部の幅(ピッチ)が0.01mm〜5mmであり、かつエッチング部の同方向の幅(ピッチ)が0.01mm〜5mmである。
本発明の光透過性導電性フィルムは、パターン部の45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性が85%未満であり、かつ
パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満である
という特徴を有する。パターン部の写像性が上記範囲内にあることにより、反射光を効果的に揺らがせることができ、パターン部とエッチング部の境界を目立たなくさせることができる。また、パターン部及びエッチング部の段差が上記範囲内にあることにより、境界における反射像の乱れを効果的に抑制できる。
1.4 パターン部の写像性
本発明の光透過性導電性フィルムは、パターン部の写像性が上記の範囲内にあることを特徴とするが、パターン部を形成した後に写像性を計測することはできず、また、エッチング処理によりパターンを形成する過程でパターン部の写像性は通常変化しないので、便宜上、パターン部を形成する前の状態において計測される写像性を、パターン部の写像性とする。
写像性の計測は、以下のようにして行う。
OCA(Optical Clear Adhesive)を用いて光透過性導電層が配置された熱処理済みの光透過性導電性フィルム(4cm角)の光透過性導電層側をゴリラガラス(50mm×80mm×0.7mm)に貼り付ける。このサンプルをGFサンプルと呼ぶ。ガラス面を入射面として写像性測定器(スガ試験機社製、ICM−1T又はその同等品)を用いて45°反射写像性を測定し、光学くし幅0.25mmに対応する値を求める。試料のセットから測定までを3回で行いその平均値を写像性とする。
パターン部の写像性は、低すぎると反射光が散乱し過ぎて反対側の像が見えにくくなるので、用途に応じて適切な範囲内とすればよい。
1.5 パターン部及びエッチング部の段差
本発明の光透過性導電性フィルムは、パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満であることを特徴とする。
前記段差は、面垂直方向における段差を意味する。
前記段差は、特に限定されないが、例えば、レーザー顕微鏡を用いて計測することができる。
レーザー顕微鏡を用いた段差の計測は、具体的には以下のようにして行う。
OCAを用いてスマートフォン用X方向の電極パターンが形成された熱処理済みの光透過性導電性フィルム(4cm角)の光透過性導電層側をゴリラガラス(50mm×80mm×0.7mm)に貼り付ける。さらにOCAを用いてスマートフォン用Y方向の電極パターンが形成された熱処理済みの光透過性導電性フィルム(4cm角)の光透過性導電層側をX方向の電極パターンが形成された光透過性導電性フィルムの裏面に貼り付ける。このサンプルをGFFサンプルと呼ぶ。
レーザー顕微鏡はキーエンス社製超深度カラー3D形状測定顕微鏡VK−9500、又はその同等品を用いる。ガラス面を入射面として、倍率200倍で画面中央にX方向電極のパターン部とエッチング部の境界線が映るようにする。ステージ移動ステップを1μmとしてレーザー反射光量が小さくなる範囲を設定する。このときエッチング部側が下限(Lレベル)、パターン部側が上限(Hレベル)である。ステージ移動ステップを0.01μmとしてLレベルからHレベルまで走査する。
解析ソフトを用いて、X方向電極のパターン部とエッチング部の境界線に直交する直線上の高さプロファイルを計算し、傾き補正を行った上でパターン部とエッチング部の境界線における段差を求める。この作業を画面上の5点で行いその平均値を段差とする。
本発明の光透過性導電性フィルムが、エッチング後に熱処理を経たものである場合、前記段差は、面垂直方向における熱処理後の変形量を反映したものである。
本発明の光透過性導電性フィルムは、好ましくは、パターン幅が600μmであるときのパターン部及びエッチング部の段差が1μm未満となるものである。このときにおいて、本発明の光透過性導電性フィルムには、かりにパターン幅が600μmとなるようにパターン部及びエッチング部を形成したときに段差が1μm未満となるものであればよく、実際にパターン幅が600μmとなるようにパターン部及びエッチング部が形成されていないものも包含される。
1.6 その他の構成
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、アンダーコート層を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層が少なくともアンダーコート層を介して光透過性支持層の面に配置されていてもよい。
光透過性導電層は、アンダーコート層に隣接して配置されていてもよい。
図3に、本発明の片面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面に、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
図4に、本発明の両面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両方の面に、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
アンダーコート層の素材は、特に限定されないが、例えば、誘電性を有するものであってもよい。アンダーコート層の素材としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリコンアルコキシド、アルキルシロキサンの及びその縮合物、ポリシロキサン、シルセスキオキサン、ポリシラザン、酸化二オブ(V)等が挙げられる。アンダーコート層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもよい。
アンダーコート層としては、SiO(x=1.0〜2.0)を含む層が好ましい。アンダーコート層は、SiO(x=1.0〜2.0)からなる層であってもよい。
アンダーコート層は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。アンダーコート層が二層以上互いに隣接して配置されているのが好ましい。例えば三層が互いに隣接して配置されている場合、中間にSiOからなるアンダーコート層、それを挟むようにしていずれもSiO(x=1.0〜2.0)からなるアンダーコート層を配置させるのが好ましい。
アンダーコート層の一層あたりの厚さとしては、特に限定されないが、例えば5〜50nm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのアンダーコート層の合計厚さが上記範囲内であればよい。
アンダーコート層の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムがタッチパネル用光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.5が好ましい。
アンダーコート層を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれでもよく、特に限定されないが、湿式としては例えば、ゾル−ゲル法、微粒子分散液、コロイド溶液を塗布する方法等が挙げられる。
アンダーコート層を配置する方法として、乾式としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、化学気相堆積法及びパルスレーザーデポジション法により隣接する層上に積層する方法等が挙げられる。
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、ハードコート層を含有していてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムがハードコート層を含有している場合、少なくとも一方の光透過性導電層が少なくともハードコート層を介して光透過性支持層の面に配置されている。
ハードコート層は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。
ハードコート層は、光透過性支持層の両面に配置されていてもよい。
図5に、ハードコート層を含有する本発明の片面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
図6に、ハードコート層を含有する本発明の片面光透過性導電性フィルムの別の態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されており、光透過性支持層の他方の面に別のハードコート層が直接配置されている。
図7に、ハードコート層を含有する本発明の両面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
本発明においてハードコート層とは、光透過性支持層表面の傷つきを防止する役割を果たすものをいう。ハードコート層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいてハードコート層として通常用いられるものを用いることができる。
ハードコート層の素材は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂及びアルキド系樹脂等が挙げられる。ハードコート層の素材としては、さらに、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナ等のコロイド粒子等を上記樹脂中に分散させたものも挙げられる。ハードコート層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもよい。ハードコート層としては、ジルコニア粒子を分散したアクリル樹脂が好ましい。
ハードコート層の厚さ(二層が隣接して配置されている場合は二層の厚さの合計)(μm)は、0.5μm〜10μmである。
ハードコート層を配置する方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムに塗布して、熱で硬化する方法、紫外線や電子線などの活性エネルギー線で硬化する方法等が挙げられる。生産性の点で、紫外線により硬化する方法が好ましい。
本発明の光透過性導電性フィルムは、タッチパネルの製造のために用いられる。タッチパネルについて詳細は、以下に説明する通りである。
本発明のタッチパネルは、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の静電容量型タッチパネルの具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(5)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。
(1)保護層
(2)本発明の光透過性導電性フィルム(Y軸方向)
(3)絶縁層
(4)本発明の光透過性導電性フィルム(X軸方向)
(5)ガラス
本発明のタッチパネルは、特に限定されないが、例えば、上記(1)〜(5)、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
2. パターン見え現象を評価する方法
本発明のパターン見え現象を評価する方法は、
支持層;及び
光透過性導電層
を含有し、
前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムにおいて、前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化したときのパターン見え現象を評価する方法であって、
(1)パターン化前に、前記光透過性導電層側の面の写像性を計測する工程、
(2−1)前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化してパターン部及びエッチング部を形成する工程、及び
(3)工程(2−1)で形成されたパターン部及びエッチング部の段差を計測する工程
を含み、
工程(1)において計測される写像性、及び
工程(3)において計測される段差
に基づいて評価を行う方法である。
写像性及び段差の計測方法は上記において説明した通りである。
写像性の計測条件は、特に限定されない。上記において説明したように、45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性を指標として評価することもできるが、これは指標としてはあくまで一例であり、計測方法としては特にこれに限定されない。
本発明の評価方法は、さらに、
(2−2)工程(2−1)で光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムを熱処理に供する工程
を含む方法であってもよい。
このとき、上記において説明したように前記段差は、面垂直方向における熱処理後の変形量を反映したものである。
熱処理の条件は、上記において説明した通りである。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
光透過性支持層として、50μmのPETを用いた。PET表面にナノサイズのジルコニア粒子を分散したアクリル系ハードコート樹脂を塗布し、紫外線硬化させて厚さ1μmのハードコート層を得た。このハードコート樹脂は比較例に比べて少し柔らかめにした(ナノインデンターによる硬さで0.7GPa)。
ハードコート層の上に光学干渉層として厚さ20nmのSiOからなる層、さらにその上に光透過性導電層として厚さ20nmの酸化インジウムスズからなる層を共にスパッタ成膜した。次いで、150℃で1時間熱処理した。得られた光透過性透明導電フィルムに対して、以下のサンプルを作製した。
GFサンプルを作製し、写像性を測定した。
GFFサンプルを作製し、レーザー顕微鏡段差を測定した。
目視による段差評価法は次の通りである。GFFサンプルをガラス面が上側になるように配置して、パターン部とエッチング部の判別ができるか否かを下記基準で評価した。目視距離は20cm、目視角度はサンプル面から45°とした。
○:パターニング部と非パターニング部の判別が困難。
△:パターニング部と非パターニング部とをわずかに判別できる。
×:パターニング部と非パターニング部とをはっきりと判別できる。
(実施例2)
ハードコート塗工液に粒径1μmのスチレン系樹脂微粒子を分散し、ハードコート層の厚さを0.7μmとした以外は実施例1と同様にして光透過性透明導電フィルムを作製した。
(実施例3)
紫外線硬化条件を変えてハードコート樹脂の硬さを0.6GPaとした以外は実施例1と同様にして光透過性透明導電フィルムを作製した。
(比較例1)
紫外線硬化条件を変えてハードコート樹脂の硬さを0.95GPaとした以外は実施例1と同様にして光透過性透明導電フィルムを作製した。
(比較例2)
紫外線硬化条件を変えてハードコート樹脂の硬さを1.1GPaとした以外は実施例1と同様にして光透過性透明導電フィルムを作製した。
以上の結果を表1に示す。レーザー顕微鏡段差が1μmを切り、かつ0.25mmくしの反射45°の写像性が85%未満であると、パターン見えが目立たなくなることがわかる。
Figure 2016091368
1 光透過性導電性フィルム
11 光透過性支持層
12 光透過性導電層
13 アンダーコート層
14 ハードコート層

Claims (6)

  1. 支持層;及び
    エッチング処理によりパターン化されてなる光透過性導電層
    を含有し、
    前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムであって、前記光透過性導電層が配置されている少なくとも一方の面が以下の要件を満たすことを特徴とする光透過性導電性フィルム:
    光透過性導電層が存在するパターン部の45°反射、くし幅0.25mmの条件にて計測される写像性が85%未満であり、かつ
    パターン部及びエッチング部の段差が1μm未満である。
  2. エッチング後にさらに熱処理がなされてなる請求項1に記載の光透過性導電性フィルムであって、
    面垂直方向における熱処理後の変形量が1μm未満である、光透過性導電性フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の光透過性導電性フィルムを含む、タッチパネル。
  4. 支持層;及び
    光透過性導電層
    を含有し、
    前記光透過性導電層が、前記支持層の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている光透過性導電性フィルムにおいて、前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化したときのパターン見え現象を評価する方法であって、
    (1)パターン化前に、前記光透過性導電層側の面の写像性を計測する工程、
    (2−1)前記光透過性導電層をエッチング処理によりパターン化してパターン部及びエッチング部を形成する工程、及び
    (3)工程(2−1)で形成されたパターン部及びエッチング部の段差を計測する工程
    を含み、
    工程(1)において計測される写像性、及び
    工程(3)において計測される段差
    に基づいて評価を行う方法。
  5. 工程(1)において計測される写像性が45°反射、くし幅0.25mmの条件で85%未満であり、かつ、
    工程(3)において計測される段差が1μm未満であるときに、
    パターン見え現象の生じにくさの点で良好であると判定する、請求項4に記載の方法。
  6. さらに、
    (2−2)工程(2−1)で光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムを熱処理に供する工程
    を含む、請求項4又は5に記載の方法。
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