JP2016089358A - 磁石着脱装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目印片2と、着脱棒3とを備える磁石着脱装置1であって、目印片2は磁石片からなり、着脱棒3は鉄筋からなり、この着脱棒3の一方の端部には磁石片42を固定することにより形成された磁石部4が設けられており、着脱棒3の他方の端部には鉄部5が形成されている磁石着脱装置1。
【選択図】図1
Description
配筋状況の写真撮影は、鉄筋の種類毎に異なる色で予めマーキング(目印)を付したり、特殊な図形や色等が付されたマーカー(目印片)を鉄筋に取り付けた状態で行う。
例えば、特許文献1には、鉄筋の種類毎に異なる色でマーキングした立体的な鉄筋を、全周囲レンズを用いて一枚の画像に撮影して配筋検査を行う配筋検査装置が開示されている。
また、特許文献2には、撮影対象の鉄筋にマーカーを取り付けた状態でデジタルカメラにより撮影し、撮影した画像データを処理することで、配筋状況を確認する方法が開示されている。
なお、鉄筋へのマーキングには、ペイントによる方法、半割チューブ材等の目印片を取り付ける方法、磁石片(目印片)を取り付ける方法等がある。
このような観点から、本発明は、建設工事において、配筋写真撮影用の磁石製の目印片の取り付けおよび回収を短時間で確実に行うことを可能とした磁石着脱装置を提案することを課題とする。
以下、本発明で用いる目印片は磁石製であり、特にことわらない場合であっても磁性を有している。
磁石着脱装置は、目印片と着脱棒で構成される。前記目印片は、磁石片からなり、前記着脱棒は、一方または両方の端部に磁石部が設けられていることを特徴とする。
着脱棒の一方の端部と他方の端部は、目印片を吸着する磁力(吸着力)に差を設けている。吸着力が小さい方の端部を利用して目印片を設置し、吸着力が大きい方の端部を利用して目印片を回収する。
着脱棒の両端の吸着力に差を形成する具体的な構成として、前記着脱棒は、一方の端部に磁石部が設けられており、他方の端部に鉄部が設けられていてもよい。
また、鉄部または磁石部は、外形寸法が小さく、かつ、大きな接触面積を実現する方策として、円形または楕円形状を採用することもできる。
磁石着脱装置は、前記着脱棒に鉄筋を用い、この鉄筋と前記鉄筋の端部に固定された磁石片とにより構成されていてもよい。
また、前記着脱棒が中空の棒状部材を備えている場合には、前記磁石部および前記鉄部のうちのいずれか一方または両方を前記棒状部材の内部に配置してもよい。
さらに、前記磁石部は、先端側が中央部より強磁力である筒形状の磁石片であってもよい。つまり、この磁石部は、複数の前記目印片を引き付けることができるように構成されていることが好ましい。
本発明の磁石着脱装置によれば、着脱棒が少なくとも一方の端部に磁石部を備えることで、以下のような効果を得ることができる。
(1)着脱棒を利用して目印片を鉄筋に設置できるため、手の届かない位置の鉄筋に対しても簡易にマーキングすることができ、また、回収することができる。
(2)型枠内に目印片が落下した場合であっても、磁石部を有する着脱棒により簡易に回収することができる。
(3)前記着脱棒は、鉄筋と鉄筋の一方の端部に固定された磁石片とによる簡単な構成であれば、配筋済の鉄筋の微調整にも利用することができる。
(4)着脱棒が中空の棒状部材を備えており、前記鉄部および前記磁石部のうちのいずれか一方または両方が前記棒状部材の内部に配置されていれば、着脱棒の軽量化が可能となるため、より一層取扱いやすくなる。
(5)磁石部が、先端側が中央側より強磁力である筒形状の磁石片からなり、複数の目印片を引き付けることが可能であれば、回収作業をより短時間で行うことができる。
本発明では、磁石着脱装置として、磁力を有する目印片と、一方または両方の端部に磁石部が設けられた着脱棒とで構成されている。着脱棒は、目印片を鉄筋側(対象物)に取り付け、回収する際に用いる。着脱棒の中間部は、木製やアルミ製など非磁石性の軽量材を用いることもできる。
第一実施形態の磁石着脱装置は、磁力を有する目印片と、一方の端部に磁石部を有し、他方の端部に鉄部を有する着脱棒で構成されている。また、着脱棒は、一方の端部のみ、または両方の端部に磁石部が設けられている場合であってもよい。
第二実施形態の磁石着脱装置は、第一の実施形態と同様の目印片と、一方の端部に磁石部を有し、他方の端部に鉄部を有する中空形状の着脱棒で構成されている。
第三実施形態の磁石着脱装置は、第一、第二の実施形態と同様の目印片と、一方の端部に複数の目印片を収納できる筒状収納部を備えた磁石部を有する着脱棒で構成されている。
以下、実施形態ごとに、其々の構成と作用効果を示す。
第一の実施形態では、磁石着脱装置を利用して、配筋写真撮影時の配筋済の鉄筋に目印を付す場合について説明する。
本実施形態の磁石着脱装置1は、図1に示すように、目印片2と着脱棒3とを備えている。
目印片2は、磁石片(永久磁石)により構成されており、その形状は、平面視円形状、或いは楕円形状、または矩形状の板状片であることが好ましい。
着脱棒3は、短尺鉄筋31を主体に形成されている。着脱棒3の一方の端部には磁石部4が設けられており、他方の端部には鉄部5が設けられている。
本実施形態では、短尺鉄筋31として異形鉄筋を使用するが、短尺鉄筋31はネジ鉄筋や丸鋼であってもよい。また、着脱棒3を構成する棒材は、必ずしも鉄筋である必要はなく、また、着脱棒3(短尺鉄筋31)の長さも限定されるものではない。
着脱棒3を構成する短尺鉄筋31は、図2の(a)に示すように、目印片2を設置する鉄筋6よりも小さな鉄筋径であることが好ましい。
着脱棒3の断面積が目印片(磁石片)2を取り付ける配筋済みの鉄筋6(対象物)より小さいことで、目印片2との接触面積が鉄筋6より小さくなり、確実に目印片2を鉄筋6の表面に取り付けることができる。また、着脱棒3は、配筋済みの鉄筋6同士の間に挿入するので着脱棒3の径は小さい方がよく、配筋済みの鉄筋6の隙間を縫って、目印片2を所定の鉄筋6の表面に取り付けることができる。
磁石部4は、短尺鉄筋31の一方の端部に磁石片41を固定することにより形成されている。
短尺鉄筋31への磁石片41の固定方法は限定されるものではないが、例えば、接着剤で接着してもよいし、粘着テープを巻きつけて固定してもよい。また、本実施形態では、磁石片41を永久磁石とするが、磁石片41は電磁石で構成してもよい。
本実施形態では、磁石片41を固定しやすくするために、着脱棒3(短尺鉄筋31)の一方の端面を平坦に加工している。なお、端面の加工方法は限定されるものではないが、短尺鉄筋31の端部を熱した状態で軸方向にプレスあるいは打撃することにより行ってもよいし、端面が平らになるように切断あるいは研磨してもよい。
鉄部5は、短尺鉄筋31の他方の端部に形成されている。鉄部5は、カバー等により覆われておらず、短尺鉄筋31が外部に露出している。なお、鉄部5は、短尺鉄筋31の他方の端部に、他の鉄製部材を固定することにより形成してもよい。
また、鉄部5は、短尺鉄筋31の他方の端部を加工する(例えばテーパーを形成する)ことにより、目印片2との接触面積を小さくしておくことが好ましい。
短尺鉄筋31の鉄部5および磁石片41は、目印片2を取り付けまたは回収するために先端部は平坦であることが好ましい。
設置作業は、図2の(a)に示すように、目印片(磁石片)2を配筋済みの鉄筋6の表面に取り付けることである。着脱棒3先端の目印片2を鉄筋6に接触させると、目印片2は磁力により鉄筋6表面側に引き付けられる。
着脱棒3は、鉄筋6よりも鉄筋径が小さいので、着脱棒3と目印片2との接触面積は鉄筋6と目印片2との接触面積よりも小さくなる。したがって、鉄筋6に接触させるだけで、目印片2を着脱棒3から鉄筋6に移動させることができる。
目印片2の鉄筋6への設置は、図3の(a)に示すように、鉄筋6が組み立てられた状態で行う。着脱棒3は、所定の長さを有しているため、かご状に鉄筋6が組み立てられた配筋状態にて、目印片2を持った手が挿入出来ない場合であっても、底部の鉄筋6に目印片2を取り付けることができる。
目印片2は、図3の(b)に示すように、複数の鉄筋6に設置する。本実施形態では、鉄筋6の高さ位置に応じて異なる色の目印片2を設置することで、配筋状況を視覚的にも確認することができる。なお、目印片2の色分けは、鉄筋径や鉄筋強度の違い応じて行うことができる。
撮影作業は、図3の(b)に示すように、複数の鉄筋6に対して目印片2がそれぞれ設置されている状態で行う。
回収作業は、図2の(b)に示すように、着脱棒3の磁石部4を配筋済みの鉄筋6の表面に取り付けられている目印片2に接触させ、目印片2を鉄筋6の表面より分離させ、磁石部4に引き寄せることにより行う。
磁石部4の磁石片41が目印片2を引き寄せる磁力は、目印片2が鉄筋6に吸着する磁力よりも大きいため、着脱棒3の磁石部4を目印片2に接触させることで、目印片2は鉄筋6より分離させ、磁石部4に移動させることができる。
(1)手の届かない位置に配筋された鉄筋に対しても、短時間で、かつ容易に目印を設置(マーキング)することができる。さらに、回収することを容易である。
(2)目印片2の取付時や回収時に目印片2が型枠内に落下したとしても、着脱棒3を利用して簡易に回収することができる。
(3)着脱棒3は、配筋済みの鉄筋6の微調整にも利用することができる。
また、着脱棒3は、短尺鉄筋31を主体に形成されているため、取扱いやすい。また、磁石着脱装置1は、一般的に流通している材料に対して簡単な加工を施すのみで形成することができるため、製造コストが安価である。
第二の実施形態の磁石着脱装置1は、図4に示すように、目印片2と着脱棒3とを備えている。
第二の実施形態の目印片2は、第一の実施形態の目印片2と同様であり、詳細な説明は省略する。
第二の実施形態の着脱棒3は、中空形状の棒状部材32であり、金属製または塩化ビニル管であることが好ましい。
着脱棒3の断面形状は、鉄筋6に比べて目印片2との接触面積が小さい、円形形状、多角形状、または矩形形状であってもよい。
また、着脱棒3は、目印片2を収容することが可能な内径(内幅)を有していてもよい。さらに、着脱棒3(棒状部材32)の長さも限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
着脱棒3は、一方の端部に磁石部4を有し、他方の端部に鉄部5を備える。
本実施形態では、筒状の棒状部材32の一方の端部に、磁石片41を挿入することにより磁石部4を形成する。なお、磁石部4の形成方法は限定されるものではなく、例えば、着脱棒3の一方の端部に着脱棒3の外径と同等以上の内径を有した環状の磁石片を固定したり、着脱棒3の一方の端部にマグネットシートを巻き付けしたり、または、磁石片を着脱棒3の一方の端面に固定することにより形成してもよい。
鉄部5は、カバー等により覆われておらず、棒状部材32が外部に露出している。なお、着脱棒3が金属以外の筒状の棒状部材により形成されている場合には、棒状部材の他方の端部に鉄製部材を固定することにより鉄部5を形成すればよい。
第二の実施形態の磁石着脱装置1によれば、第一実施形態の作用効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(1)着脱棒3が中空の棒状部材32を主体に形成されているため、軽量で取扱いやすい。
(2)中空の棒状部材32の内部に磁石片を収容することで磁石部4が形成されているため、着脱棒3の外形状(外径)が一定となり、したがって、配筋済の鉄筋間へ着脱棒3を出し入れしやすい。
第三の実施形態の磁石着脱装置1は、図5の(a)に示すように、目印片2と、一方端部に複数の目印片2を収納できる筒状収納部7を兼ねた磁石部4を有する着脱棒3で構成されている。
第三の実施形態の目印片2は、第一、第二の実施形態の目印片2と同様であり、詳細な説明は省略する。
着脱棒3は、短尺鉄筋33を主体に形成されていて、一方の端部に筒状収納部7を兼ねた磁石部4が設けられ、他方の端部に鉄部5が設けられている。
本実施形態では、短尺鉄筋33として丸鋼、或いは、異形鉄筋またはネジ鉄筋を用いて、当該短尺鉄筋33は、目印片2を取り付ける鉄筋6よりも小さな鉄筋径であることが好ましい。
磁石部4は、着脱棒3の一方の端部に形成されている。本実施形態では、筒状の磁石片42を短尺鉄筋の一方の端部に固定することにより磁石部4が形成されている。
筒状の磁石片42は、目印片2の外径よりも大きな内径を有しているとともに、目印片2の厚さよりも大きな長さを有していて、複数の目印片2を収納することが可能である。なお、本実施形態の磁石片42は、円形断面であるが、磁石片42の断面形状は、目印片2の収納が可能であれば限定されるものではなく、例えば、矩形やその他の多角形状であってもよい。
磁石片42の内径は、短尺鉄筋33の外径よりも大きい。短尺鉄筋33への磁石片42の固定は、短尺鉄筋33の先端部を磁石片42の中央部まで挿入した状態で、接着剤等で接着することにより行う。なお、短尺鉄筋33への磁石片42の固定方法は限定されるものではなく、例えば、粘着テープを巻きつけることにより行ってもよい。
筒状の磁石片42は、先端側(着脱棒3の先端から突出している部分)が中央部(着脱棒の先端が位置している部分)よりも強磁力となるように構成されている。また、当該磁石片42は、鉄筋よりも大きな磁力を有している。
設置作業および撮影作業の詳細は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
回収作業は、図5の(b)に示すように、筒状の磁石片42(筒状収容部7)に目印片2を収納することにより行う。すなわち、磁石片42を目印片2に近づけることで目印片2が磁石片42にくっついたら、目印片2が筒状の磁石片42の内部に挿入されるように着脱棒3を操作しながら磁石片42を鉄筋6に押し付ける。こうすることで、目印片2は磁石片42内の先端側に保持される。
本実施形態では、複数の目印片2を筒状の磁石片42に順次収納することにより、連続的に回収するものである。
磁石片42内に収納された目印片2は、磁力がより大きな先端側にとどまる。次の目印片2を回収する際には、磁石片42の先端側に配設された回収済の目印片2を奥(着脱棒3の中央部側)に押し込みながら行う。
磁石片42内から目印片2を取り出す際に先端側の目印片2を取りだすと、磁石片42内の目印片2は、順次磁力がより大きな先端側へと移動する。
(1)磁石部4が着脱棒の先端部側が中央部側より強磁力である筒形状の磁石片からなり、複数の前記目印片を引き付けることが可能に構成されているため、複数の目印片の回収作業をより簡易に行うことができる。すなわち、複数の目印片を連続して回収することができるため、作業性に優れている。
例えば、前記実施形態では、着脱棒3の一方の端部に磁石部4が設けられている場合について説明したが、磁石部4は着脱棒3の両方に設けられていてもよい。この場合には、一方の端部の磁石部4は、目印片2との間で、目印片2と鉄筋6との間の磁力よりも大きな磁力を発現するようにし、他方の端部の磁石部4は、目印片2との間で、目印片2と鉄筋6との間の磁力よりも小さな磁力を発現するように構成する。
また、着脱棒3として目印片2よりも大きな内径を有する棒状部材を採用することで、着脱棒3内への目印片2の収納が可能に構成してもよい。
2 目印片
3 着脱棒
4 磁石部
41,42 磁石片
5 鉄部
6 鉄筋
7 筒状収納部
Claims (4)
- 目印片と、着脱棒と、を備える磁石着脱装置であって、
前記目印片は、磁石片からなり、
前記着脱棒は、一方または両方の端部に磁石部が設けられており、一方の端部の吸着力が他方の端部よりも大きく形成されていることを特徴とする磁石着脱装置。 - 前記着脱棒は、一方の端部に磁石部が設けられており、他方の端部に鉄部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の磁石着脱装置。
- 前記着脱棒は、中空の棒状部材を備えており、
前記磁石部および前記鉄部のうちのいずれか一方または両方が前記棒状部材の内部に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の磁石着脱装置。 - 前記磁石部は、先端側が中央部より強磁力である筒形状の磁石片からなり、複数の前記目印片を引き付けることが可能であることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の磁石着脱装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019196992A (ja) * | 2018-05-10 | 2019-11-14 | 清水建設株式会社 | 配筋検査方法及び配筋検査システム |
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2014
- 2014-10-30 JP JP2014221129A patent/JP6438735B2/ja active Active
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JP7199826B2 (ja) | 2018-05-10 | 2023-01-06 | 清水建設株式会社 | 配筋検査方法及び配筋検査システム |
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