JP2016088279A - 車両用アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】作動部がピストンに固定された構成とし、非作動状態においてワイヤハーネスの余長部の損傷を未然に防止することができる車両用アクチュエータを提供する。
【解決手段】車両用アクチュエータ30は、シリンダ32と、ピストン38と、ピストンに固定された作動部42と、余長部44Cを有するワイヤハーネス44と、保持解放部46とを備えている。保持解放部46の一端部はピストン38に接続され、保持解放部46の他端部にはハーネス保持部46Cが設けられている。ハーネス保持部46Cは、ピストン38が非作動位置P1にあるときに余長部44Cを保持する。また、ハーネス保持部46Cは、ピストン38が作動位置P2へ移動すると余長部44を解放する。
【選択図】図1
【解決手段】車両用アクチュエータ30は、シリンダ32と、ピストン38と、ピストンに固定された作動部42と、余長部44Cを有するワイヤハーネス44と、保持解放部46とを備えている。保持解放部46の一端部はピストン38に接続され、保持解放部46の他端部にはハーネス保持部46Cが設けられている。ハーネス保持部46Cは、ピストン38が非作動位置P1にあるときに余長部44Cを保持する。また、ハーネス保持部46Cは、ピストン38が作動位置P2へ移動すると余長部44を解放する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用アクチュエータに関する。
下記特許文献1には、車両の安全装置に使用されるアクチュエータが開示されている。アクチュエータでは、シリンダ、ピストン及びガス発生装置が主要な構成とされている。ピストンはシリンダの軸方向に沿ってシリンダ内部に移動可能に設けられている。ガス発生装置のガス発生部はシリンダ内部に固定され、ガス発生装置にはワイヤハーネス(リード線)が接続されている。ワイヤハーネスに電流が流れると、ガス発生部が着火されガス室のガスが急速に燃焼されてシリンダ内部の圧力が高まり、ピストンを移動させることによってアクチュエータが作動する。
ところで、上記先行技術と異なり、ピストン内部にガス発生部を固定すると、シリンダ長さが短くなり、アクチュエータの小型化が可能となることから、現在、この構成が検討されている。この場合、アクチュエータが作動すると、ピストンの移動に従ってワイヤハーネスが移動する。ワイヤハーネスにはピストンの移動ストローク分に相当する長さが余長部として加えられ、移動によるワイヤハーネスの切断が余長部によって防止される。一方、アクチュエータが作動されない状態では、ワイヤハーネスの余長部が常時垂下がった状態となる。このため、車両振動や車両走行時の慣性力によって余長部が車体や部品に接触するので、ワイヤハーネスの接触による損傷を未然に防止するには、改善の余地があった。
本発明は、上記事実を考慮し、作動部がピストンに固定された構成とし、非作動状態においてワイヤハーネスの余長部の損傷を未然に防止することができるアクチュエータを得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る車両用アクチュエータは、シリンダと、シリンダ内部に設けられ、シリンダの軸方向に沿って移動可能とされたピストンと、ピストンに固定され、作動されることでピストンを非作動位置から作動位置へ移動させる作動部と、作動部に一端が接続され、他端側が余長部を介してピストン外部及びシリンダ外部に配策されたワイヤハーネスと、ピストンに一端部が接続され、ピストンが非作動位置にあるときに余長部を保持し、ピストンが作動位置へ移動すると余長部を解放するハーネス保持部が他端部に設けられた保持解放部と、を備えている。
請求項1に係る車両用アクチュエータでは、ピストンがシリンダの軸方向に沿ってシリンダ内部に移動可能に設けられる。作動部は、ピストンに固定され、作動されることでピストンを非作動位置から作動位置へ移動させる。ワイヤハーネスの一端が作動部に接続され、ワイヤハーネスの他端側は余長部を介してピストン外部及びシリンダ外部に配策される。そして、ワイヤハーネスに電流が流れると、ピストンが非作動位置から作動位置へ移動する。
ここで、車両用アクチュエータに保持解放部が設けられる。保持解放部の一端部はピストンに接続され、保持解放部の他端部にハーネス保持部が設けられる。ハーネス保持部では、ピストンが非作動位置にあるときにワイヤハーネスの余長部が保持され、ピストンが作動位置へ移動すると余長部がハーネス保持部から解放される。このため、車両用アクチュエータが非作動状態にあるとき、余長部がハーネス保持部に保持されているので、余長部は例えば車体や部品との接触を回避することができる。また、車両用アクチュエータが作動状態とされたとき、ハーネス保持部から余長部が解放されるので、ピストンの作動位置への移動に従ってワイヤハーネスが移動可能となる。
請求項1に記載された発明に係る車両用アクチュエータは、作動部がピストンに固定された構成とし、非作動状態においてワイヤハーネスの余長部の損傷を未然に防止することができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施の形態に係る車両用アクチュエータ及び車両用アクチュエータが適用された車両用ポップアップフード装置について説明する。ここで、図中、適宜示されている矢印FRは車両用ポップアップフード装置を備えた車両の車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示す。また、矢印OUTは車幅方向外側を示す。なお、車両に対する車両用アクチュエータの適用方向が本実施の形態により限定されるものではない。
(車両用ポップアップフード装置10の構成)
図1に示されるように、車両用ポップアップフード装置10は、車両前部12のエンジンルーム(パワーユニット室)14を開閉するフード16に設けられた左右一対のポップアップ機構部20を主要部として構成されている。このポップアップ機構部20は、フード16の車両後部において車幅方向両端部にそれぞれ配設されると共に、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では右側に配置されたポップアップ機構部20について説明し、左側に配置されたポップアップ機構部20の説明は省略する。
図1に示されるように、車両用ポップアップフード装置10は、車両前部12のエンジンルーム(パワーユニット室)14を開閉するフード16に設けられた左右一対のポップアップ機構部20を主要部として構成されている。このポップアップ機構部20は、フード16の車両後部において車幅方向両端部にそれぞれ配設されると共に、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では右側に配置されたポップアップ機構部20について説明し、左側に配置されたポップアップ機構部20の説明は省略する。
ポップアップ機構部20は、フード16を開閉可能に支持するフードヒンジ22と、車両と歩行者との衝突時に作動する車両用アクチュエータ(以下、「アクチュエータ」という)30とを、主要な機械的要素として備えている。更に、ポップアップ機構部20はアクチュエータ30の作動を制御するエンジンコントロールユニット(以下、「ECU」という)50を電気的要素として備えている。なお、図1に示されるアクチュエータ30は非作動状態にある。
ここで、フード16は、車両前部12の上面側に配置されて意匠面を構成するフードアウタパネル16Aと、エンジンルーム14側に配置され、かつフードアウタパネル16Aを補強するフードインナパネル16Bとを備えて構成されている。フードアウタパネル16Aの端末部はヘミング加工によってフードインナパネル16Bの端末部に接合されている。また、フード16がエンジンルーム14を閉じた状態では、フード16の前端部は図示省略のフードロック機構によって車体に固定されている。また、フードインナパネル16Bの車両後部側には、車幅方向にわたってエンジンルーム14側に膨出された膨出部16Cが形成されている。膨出部16Cの底壁は側断面視においてフードアウタパネル16Aと略平行に配置されている。
ポップアップ機構部20において、フードヒンジ22は、車体に固定されたヒンジベース24と、ヒンジベース24に回動可能に連結されたヒンジアーム28とを備えている。ヒンジベース24は、鋼板によって形成され、車両正面視において略逆L字形状に屈曲されている。ヒンジベース24の下端部は取付底部24Aとされている。取付底部24Aは、板厚方向を略上下方向として、車体側構成部材であるカウルトップサイド18の上面部18Aに沿って車両前後方向に延在されている。なお、カウルトップサイド18は、フード16の後端側と図示省略のウインドシールドガラスの下端部との間に車幅方向に沿って延在するカウルの両サイドに設けられている。また、取付底部24Aは図示省略の取付ボルトによって上面部18Aに固定されている。そして、ヒンジベース24には取付底部24Aの車幅方向内側端から車両上方側へ延設された側壁部24Bが設けられている。
ヒンジアーム28は、ヒンジベース24の車幅方向内側に配置され、側壁部28Aを備えている。側壁部28Aは、車両側面視において、車両前後方向を長手方向とし、かつ車両上下方向を短手方向として、車両前方側から車両後方側へ向かってN字状に折曲がる鋼板によって形成されている。そして、側壁部28Aの車両後端部28Bが、車幅方向を軸方向としたヒンジピン26によってヒンジベース24の側壁部24Bに回動可能に支持されている。これにより、ヒンジアーム28の車両前端部28Cは、ヒンジピン26を回動中心として、ヒンジベース24に対して、車両上下方向(図1に示される矢印A方向及び矢印B方向)へ回動可能とされている。
車両前端部28Cは頂壁部28Dを備えている。頂壁部28Dは、ヒンジアーム28の側壁部28Aの上端から車幅方向内側へ屈曲され、フード16の膨出部16Cの下面に沿ってフード16の前後方向に延在されている。頂壁部28Dは、アクチュエータ30が作動されると、アクチュエータ30によって膨出部16Cの下面を車両上方側へ押上げ、フード16を持上げる構成とされている。
(アクチュエータ30の構成)
図1に示されるように、アクチュエータ30は、ヒンジアーム28の側壁部28Aよりも車幅方向内側に配置され、かつ頂壁部28Dの下方に配置されている。本実施の形態では、取付ボルト等の取付手段によってカウルトップサイド18にアクチュエータ30が取付けられている。アクチュエータ30は、シリンダ32と、ピストン38と、作動部42と、ワイヤハーネス44と、保持解放部46とを主要な要素として備えている。
図1に示されるように、アクチュエータ30は、ヒンジアーム28の側壁部28Aよりも車幅方向内側に配置され、かつ頂壁部28Dの下方に配置されている。本実施の形態では、取付ボルト等の取付手段によってカウルトップサイド18にアクチュエータ30が取付けられている。アクチュエータ30は、シリンダ32と、ピストン38と、作動部42と、ワイヤハーネス44と、保持解放部46とを主要な要素として備えている。
図1〜図4に示されるように、シリンダ32は、上端部32Aが開口され、かつ下端部32Bが閉止され、車両上下方向を軸方向とする略有底円筒状に形成されている。シリンダ32には上端部32Aの開口を塞ぐシリンダヘッド34が設けられている。シリンダヘッド34は、シリンダ32の内壁から内部32Cへ向かって突出された係止部32Dによって係止されている。シリンダヘッド34は軸芯部分を車両上下方向に貫通する貫通孔34Aを備え、貫通孔34A内にはピストン38が車両上下方向へ移動可能とされている。貫通孔34Aの内壁面には外周側へ凹む凹部(符号省略)が設けられ、凹部にはガスシール36Aが設けられている。ガスシール36Aには例えばOリングが使用される。このガスシール36Aにより、シリンダヘッド34とピストン38との間がシールされる。
ピストン38はシリンダヘッド34の貫通孔34Aよりも縮径された円筒状に形成されている。ピストン38の上端部には、ピストン38と一体に形成されたヘッド取付部38Aが設けられている。ヘッド取付部38Aは、シリンダヘッド34よりも車両上方側へ突出され、貫通孔34Aよりも拡径されると共に、車両上方側を開口し、車両下方側をピストン38の内部38Cに連通する構成とされている。ヘッド取付部38Aにはピストンヘッド40が取付けられている。ピストンヘッド40は、下端部40Bが開口されてシリンダ32の内部38Cに連通された略有底円筒状に形成されている。
ピストン38の下端部には、ピストン38と一体に形成されたフランジ部38Bが設けられている。フランジ部38Bは、シリンダ32の内部32Cにおいて、シリンダ32の内壁面との間に僅かな隙間を形成して拡径されている。フランジ部38Bの外壁面には内周側へ凹む凹部(符号省略)が設けられ、凹部にはガスシール36Aと同一材料によって形成されたガスシール36Bが設けられている。ガスシール36Bにより、シリンダ32とピストン38との間がシールされる。
作動部42は、ピストン38の内部38Cの軸方向中間部に嵌入され、ヘッド取付部38A側から内部38Cに充填された樹脂材48によって固定されている。本実施の形態では、略円柱状のマイクロガスジェネレータ(以下、「MGG」という)が作動部42として使用される。MGGが作動すると、MGGによって発生したガスがピストン38の下端側の開口からシリンダ32の下端部32Bの内部32Cに供給される。この供給されたガスの圧力により、シリンダ32に対してピストン38が車両上方向へ押上げられて移動する。
作動部42の上端部にはワイヤハーネス44の一端44Aが電気的に接続されている。ワイヤハーネス44の他端44B側は、ピストン38の内部38C、ヘッド取付部38A、ピストンヘッド40の側壁部に貫通されて形成された導出孔40Cのそれぞれを通って、ピストンヘッド40からピストン38の外部、更にはシリンダ32の外部へ導出されている。内部38Cのワイヤハーネス44は樹脂材48に埋込まれている。ワイヤハーネス44の他端44Bは図1に示されるECU50に電気的に接続されている。ECU50は、図示を省略した衝突検知センサ、衝突予知センサ等からの検出信号に基づいて、作動部42を作動させる電流をワイヤハーネス44へ流す構成とされている。
保持解放部46は、図1〜図4に示されるように、本実施の形態ではピストンヘッド40に一体に形成されている。詳しく説明すると、保持解放部46は、アーム部46Aと、ハーネス保持部46Cとを主要な要件として構成されている。
アーム部46Aは、導出孔40Cに対応する位置、ここでは平面視において導出孔40Cと重なる位置において上端部40Aの外周部から水平方向へ突出され、突出方向先端から車両下方向へ折曲げられ、側面視において逆L字状に形成されている。図1に示されるアクチュエータ30の非作動状態において、アーム部46Aの折曲方向の先端部46Bは、シリンダ32の上端部32A側の外壁面に対して離間し、かつ対向した位置に配置されている。
ハーネス保持部46Cは、先端部46Bのシリンダ32側に設けられ、先端部46Bと一体に形成されている。ハーネス保持部46Cは、先端部46Bからシリンダ32へ向かって突出され、かつ突出方向に向かって連続的に縮径された円錐台状に形成されている。ハーネス保持部46Cのシリンダ32側の側壁面(円錐台の上面又は上底面に相当する)とシリンダ32の外壁面との間には微小な隙間S1(図3参照)が設けられている。この隙間S1はワイヤハーネス44の直径よりも小さい寸法に設定され、ハーネス保持部46Cは、シリンダ32に対向した位置に配置されているとき(非作動状態のとき)、隙間S1からワイヤハーネス44が抜落ちない構成とされている。なお、ハーネス保持部46Cはシリンダ32に接触する構成とし、隙間S1がゼロとされてもよい。一方、図2に示されるアクチュエータ30の作動状態では、ピストン38が車両上方向へ移動し、ハーネス保持部46Cの側壁面がピストン38の外壁面と対向する位置に配置される構成とされている。このとき、ハーネス保持部46Cの側壁面とピストン38の外壁面との間にはワイヤハーネス44が抜落ちる十分な隙間S2(図3参照)が形成される。
なお、ハーネス保持部46Cは、楕円錐台、角錐台、多角錐台、又は円錐、楕円錐、角錐、多角錐等に形成してもよい。円錐、楕円錐、角錐、多角錐等にハーネス保持部46Cが形成される場合には、頂部が丸みを有する形状とされることが好ましい。
ワイヤハーネス44の一端44Aと他端44Bとの間には、ピストン38の移動ストローク分に相当する長さを有する余長部44Cが設けられている。余長部44Cは、図1及び図4に示されるように、アクチュエータ30の非作動状態において、保持解放部46のハーネス保持部46Cに巻付けて纏められることにより保持されている。ハーネス保持部46Cとシリンダ32との間には上記の通り僅かな隙間S1しかないので、余長部44Cは抜け落ちることなくハーネス保持部46Cに保持される。
(本実施の形態の作用及び効果)
本実施の形態に係るアクチュエータ30では、図1に示されるように、ピストン38がシリンダ32の軸方向に沿ってシリンダ32の内部32Cに移動可能に設けられる。ここでは、ピストン38は車両上下方向に移動可能とされている。作動部42はピストン38の内部38Cに固定される。ワイヤハーネス44の一端44Aは作動部42に接続され、ワイヤハーネス44の他端44B側はピストン38の外部及びシリンダ32の外部に余長部44Cを介して配策される。衝突検知センサ、衝突予知センサ等からの検出信号に基づいて、ECU50からワイヤハーネス44を通して作動部42へ電流が流れると、作動部42が作動する。作動部42が作動されると、図1及び図2に示されるように、非作動位置P1から作動位置P2へピストン38が車両上方側へ移動する。非作動位置P1は、アクチュエータ30が非作動状態であり、ピストン38の下端部がシリンダ32の下端部32Bに最も近づく位置である。作動位置P2は、アクチュエータ30が作動状態であり、ピストン38の下端部がシリンダ32の上端部32Aに最も近づく位置である。ピストン38の移動に従って、ピストンヘッド40の上端部40Aが非持上位置P3からそれよりも上方の持上位置P4へ移動し、ピストンヘッド40がポップアップ機構部20を介してフード16を持上げる。
本実施の形態に係るアクチュエータ30では、図1に示されるように、ピストン38がシリンダ32の軸方向に沿ってシリンダ32の内部32Cに移動可能に設けられる。ここでは、ピストン38は車両上下方向に移動可能とされている。作動部42はピストン38の内部38Cに固定される。ワイヤハーネス44の一端44Aは作動部42に接続され、ワイヤハーネス44の他端44B側はピストン38の外部及びシリンダ32の外部に余長部44Cを介して配策される。衝突検知センサ、衝突予知センサ等からの検出信号に基づいて、ECU50からワイヤハーネス44を通して作動部42へ電流が流れると、作動部42が作動する。作動部42が作動されると、図1及び図2に示されるように、非作動位置P1から作動位置P2へピストン38が車両上方側へ移動する。非作動位置P1は、アクチュエータ30が非作動状態であり、ピストン38の下端部がシリンダ32の下端部32Bに最も近づく位置である。作動位置P2は、アクチュエータ30が作動状態であり、ピストン38の下端部がシリンダ32の上端部32Aに最も近づく位置である。ピストン38の移動に従って、ピストンヘッド40の上端部40Aが非持上位置P3からそれよりも上方の持上位置P4へ移動し、ピストンヘッド40がポップアップ機構部20を介してフード16を持上げる。
ここで、アクチュエータ30に保持解放部46が設けられる。保持解放部46の一端部はアーム部46Aによってシリンダヘッド40に接続される。つまり、保持解放部46の一端部はシリンダヘッド40を介してシリンダ38に接続される。保持解放部46の他端部にはハーネス保持部44Cが設けられる。ハーネス保持部44Cでは、図1に示されるように、ピストン38が非作動位置P1にあるときに、ワイヤハーネス44の余長部44Cが巻付けて纏められて保持される。そして、図2に示されるように、ピストン38が作動位置P2へ移動すると、余長部44Cがハーネス保持部46Cにおける保持から解かれて解放される。詳しく説明すると、ピストン38が非作動位置P1から作動位置P2へ移動すると、ハーネス保持部46Cはシリンダ32との対向位置からピストン38との対向位置に移動する。これにより、ハーネス保持部46Cとシリンダ38との間の隙間S1から、ハーネス保持部46Cとピストン38との間の隙間S2へと隙間が拡がり、ハーネス保持部46Cに巻付けて纏められて保持された余長部44Cの巻付けが自然に解けて解放される。このため、アクチュエータ30の非作動状態では、余長部44Cが保持されて垂下がらないので、余長部44Cと例えば車体や部品との接触が回避される。従って、本実施の形態に係るアクチュエータ30によれば、非作動状態において余長部44Cの損傷を未然に防止することができる。
また、本実施の形態に係るアクチュエータ30では、保持解放部46が、ピストンヘッド40から水平方向へ突出されかつ車両下方側へ折曲げられたアーム部46Aの先端部46Bにハーネス保持部46Cを設けて構成されている。言換えると、ハーネス保持部46Cは、ピストン38が非作動位置P1にあるときにシリンダ32の外壁面に対向し、ピストン38が作動位置P2にあるときにシリンダ32の外径よりも小さい外径を有するピストン32の外壁面に対向する位置に配置される。このため、ハーネス保持部46Cとシリンダ32との隙間S1と、ハーネス保持部46Cとピストン38との隙間S2とが、シリンダ32とピストン38との径の違いを利用して簡単に形成することができる。これにより、ハーネス保持部46Cに余長部44Cを保持し、ハーネス保持部46Cから余長部44Cを解放する保持解放部46を簡易に形成することができる。
更に、本実施の形態に係るアクチュエータ30では、保持解放部46のハーネス保持部46Cがシリンダ32側へ突出した形状により形成されている。このため、ハーネス保持部46Cにワイヤハーネス44の余長部44Cを巻付けて纏めるだけで、保持解放部46に簡単に余長部44Cを保持することができる。
また、本実施の形態に係るアクチュエータ30では、保持解放部46のハーネス保持部46Cがシリンダ32側へ突出した円錐台状に形成されている。このため、円錐台の傾斜側面から余長部44Cが滑落ちて、余長部44Cをスムーズに解放させることができる。なお、ハーネス保持部46Cの傾斜側面は周方向において曲面とされているので、ハーネス保持部46Cに保持された余長部44Cに与える損傷を極めて小さくすることができる。
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では、アクチュエータのピストン内部に作動部が設けられているが、本発明は、ピストンの内部ではなく下端部に作動部が固定されてもよい。この場合、ピストンの移動に従って作動部も移動する。また、上記実施の形態では、保持解放部のハーネス保持部が円錐台状に形成されているが、本発明は、ハーネス保持部が筒状、柱状等の形状に形成されてもよい。更に、上記実施の形態では、ピストンヘッドに保持解放部が一体に形成されているが、本発明は、ピストンヘッドと保持解放部とを別々に形成し、ピストンヘッドに保持解放部を取付ける構成としてもよい。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では、アクチュエータのピストン内部に作動部が設けられているが、本発明は、ピストンの内部ではなく下端部に作動部が固定されてもよい。この場合、ピストンの移動に従って作動部も移動する。また、上記実施の形態では、保持解放部のハーネス保持部が円錐台状に形成されているが、本発明は、ハーネス保持部が筒状、柱状等の形状に形成されてもよい。更に、上記実施の形態では、ピストンヘッドに保持解放部が一体に形成されているが、本発明は、ピストンヘッドと保持解放部とを別々に形成し、ピストンヘッドに保持解放部を取付ける構成としてもよい。
また、本発明は、車両用シートにおいて、衝突時等にシートクッション部のシート前端部を持上げて所謂サブマリン現象の発生を防止する安全装置に適用される車両用アクチュエータにも適用可能である。
30 アクチュエータ
32 シリンダ
38 ピストン
42 作動部
44 ワイヤハーネス
44C 余長部
46 保持解放部
32 シリンダ
38 ピストン
42 作動部
44 ワイヤハーネス
44C 余長部
46 保持解放部
Claims (1)
- シリンダと、
前記シリンダ内部に設けられ、前記シリンダの軸方向に沿って移動可能とされたピストンと、
前記ピストンに固定され、作動されることで前記ピストンを非作動位置から作動位置へ移動させる作動部と、
前記作動部に一端が接続され、他端側が余長部を介して前記ピストン外部及び前記シリンダ外部へ配策されたワイヤハーネスと、
前記ピストンに一端部が接続され、前記ピストンが前記非作動位置にあるときに前記余長部を保持し、前記ピストンが前記作動位置へ移動すると前記余長部を解放するハーネス保持部が他端部に設けられた保持解放部と、
を備えた車両用アクチュエータ。
Priority Applications (1)
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JP2014224720A JP2016088279A (ja) | 2014-11-04 | 2014-11-04 | 車両用アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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