JP2016087595A - 排水処理装置及び排水処理方法 - Google Patents

排水処理装置及び排水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016087595A
JP2016087595A JP2014229025A JP2014229025A JP2016087595A JP 2016087595 A JP2016087595 A JP 2016087595A JP 2014229025 A JP2014229025 A JP 2014229025A JP 2014229025 A JP2014229025 A JP 2014229025A JP 2016087595 A JP2016087595 A JP 2016087595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
biological treatment
treatment apparatus
semi
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014229025A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6437794B2 (ja
Inventor
將貴 三宅
Masaki Miyake
將貴 三宅
長谷部 吉昭
Yoshiaki Hasebe
吉昭 長谷部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to JP2014229025A priority Critical patent/JP6437794B2/ja
Publication of JP2016087595A publication Critical patent/JP2016087595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6437794B2 publication Critical patent/JP6437794B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

【課題】半回分式生物処理装置にて安定してグラニュールを形成し、連続式生物処理装置へ供給することを可能とする排水処理装置及び排水処理方法を提供する。
【解決手段】連続的に流入する排水を生物処理する連続式生物処理装置10と、余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理から得られる脱離水を間欠的に導入して生物処理を行い、グラニュールを形成する半回分式生物処理装置12と、前記脱離水を前記半回分式生物処理装置に間欠的に供給する脱離水供給ライン32と、半回分式生物処理装置12から排出されるグラニュールを連続式生物処理装置10に供給するグラニュール汚泥供給ライン40と、を備える排水処理装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機物等を含有する排水を生物処理する排水処理装置及び排水処理方法の技術に関する。
有機物等を含有する排水を生物学的に処理する方法として、フロック(生物汚泥)と呼ばれる微生物の集合体を利用した活性汚泥法が用いられてきた。しかし、活性汚泥法では、沈殿池でフロックと処理水を分離する際、フロックの沈降速度が遅いために沈殿池の表面積を非常に大きくしなければならないという問題点を有する場合がある。また、活性汚泥法の処理速度は、槽内の汚泥濃度に依存しており、汚泥濃度を高めることで処理速度を増加させることができるが、例えば下水のような処理対象物質の濃度が低い場合、処理量を増やすためには流量が大きくなり、沈澱池でのフロックと処理水との分離がより困難となる場合がある。
嫌気性生物処理では、グラニュールと呼ばれる微生物が緻密に集合し粒状となった集合体(粒状の生物汚泥)を活用することが一般的である。グラニュールは非常に沈降速度が速く、微生物が緻密に集合しているため、処理槽内の汚泥濃度を高くすることができ、排水の高速処理を実現することが可能である。しかし、嫌気性生物処理は、好気性処理(活性汚泥法)に比べて処理対象の排水種が限られていることや、処理水温を30〜35℃に維持する必要がある等の問題点を有する場合がある。また、嫌気性生物処理単独では、処理水の水質が悪く、河川等へ放流する場合には、別途活性汚泥法等の好気性処理を実施することが必要となる場合もある。
近年、排水を間欠的に反応槽に流入させる半回分式処理装置を用いて処理を行い、さらに生物汚泥の沈降時間を短縮することで、嫌気性生物汚泥に限られず、好気性生物汚泥でもグラニュール化した生物汚泥(以下、グラニュールと称する場合がある)を形成できることが明らかとなってきた(例えば、特許文献1〜4参照)。
上記のように、生物汚泥をグラニュール化させることで、高速処理を達成できるが、半回分式処理装置を例えば下水処理のような大規模排水処理設備に用いる場合には、巨大な排水貯留槽を設置しなければならない場合がある。しかし、例えば下水処理場等では、巨大な排水貯留槽を設けることは困難である。
そこで、排水を連続的に流入させて処理する連続式生物処理装置と、好気性グラニュールを生成する半回分式生物処理装置とを備え、半回分式生物処理装置から好気性グラニュールを連続式生物処理装置に供給することで、連続式生物処理装置内の生物汚泥をグラニュール化する処理装置が提案されている(例えば、特許文献5参照)。特許文献5の装置によれば、沈殿池や反応槽を小型化でき、排水処理施設の省スペース化、および設備コストの大幅な削減が可能となる。
国際公開第2004/024638号公報 特開2008−212878号公報 特許第4975541号公報 特許第4804888号 特開2007−136367号公報
ところで、特許文献5の装置において、排水の高速処理を図るためには、半回分式生物処理装置にて安定してグラニュールを形成することが必要となるが、グラニュールを安定して形成させるには、半回分式生物処理装置に流入する排水中の有機物の濃度が、例えば200〜1000mgBOD/L程度であることが好ましい。しかしながら、処理対象となる排水(原水)に含まれる有機物濃度は、上記数値範囲より低い場合も多い。例えば通常の下水の有機物濃度は50〜200mgBOD/L程度と比較的低濃度であることが多い。このような処理対象排水(原水)を半回分式生物処理装置に供給しても、安定したグラニュールを形成することが困難となる場合がある。
また、処理対象排水中(原水中)の有機物濃度が高い場合においても、例えば食品工業や化学工業排水のような産業排水等は、排水中に窒素やリンといった有機物の生物学的処理に必要な栄養源が不足している場合がある。このような処理対象排水(原水)を半回分式生物処理装置に供給しても、安定したグラニュールを形成することが困難となる。
そこで、本発明は、半回分式生物処理装置にて安定してグラニュールを形成し、連続式生物処理装置へ供給することを可能とする排水処理装置及び排水処理方法を提供することを目的とする。
本発明の排水処理装置は、連続的に流入する排水を生物処理する連続式生物処理装置と、余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理から得られる脱離水を間欠的に導入して生物処理を行い、グラニュールを形成する半回分式生物処理装置と、前記脱離水を前記半回分式生物処理装置に間欠的に供給する脱離水供給手段と、前記半回分式生物処理装置から排出されるグラニュールを前記連続式生物処理装置に供給するグラニュール汚泥供給手段と、を備える。
また、前記排水処理装置において、前記連続式生物処理装置に流入する前記排水の一部を前記半回分式生物処理装置に供給する排水供給手段を備えることが好ましい。
また、本発明の排水処理装置において、前記連続式生物処理装置から排出される処理水を前記半回分式生物処理装置に供給する処理水供給手段を備えることが好ましい。
また、前記排水処理装置において、前記連続式生物処理装置から排出される処理水から生物汚泥を分離する固液分離装置と、前記固液分離装置から排出される生物汚泥を前記連続式生物処理装置に返送する生物汚泥返送手段と、を備えることが好ましい。
また、前記排水処理装置において、余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理を行い、脱離水を生成する汚泥処理システムを備え、前記脱離水供給手段は、前記汚泥処理システムから排出される脱離水を前記半回分式生物処理装置に間欠的に供給することが好ましい。
また、本発明の排水処理方法は、連続的に流入する排水を生物処理する連続式生物処理工程と、余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理から得られる脱離水を間欠的に導入して生物処理を行い、グラニュールを形成する半回分式生物処理工程と、前記脱離水を前記半回分式生物処理工程に間欠的に供給する脱離水供給工程と、前記半回分式生物処理工程から排出されるグラニュールを前記連続式生物処理工程に供給するグラニュール汚泥供給工程と、を備える。
また、前記排水処理方法において、前記連続式生物処理工程に流入する前記排水の一部を前記半回分式生物処理工程に供給する排水供給工程を備えることが好ましい。
また、前記排水処理方法において、前記連続式生物処理工程から排出される処理水を前記半回分式生物処理工程に供給する処理水供給工程を備えることが好ましい。
また、前記排水処理方法において、前記連続式生物処理工程から排出される処理水から生物汚泥を分離する固液分離工程と、前記固液分離工程から排出される生物汚泥を前記連続式生物処理工程に返送する生物汚泥返送工程と、を備えることが好ましい。
また、前記排水処理方法において、余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理を行い、脱離水を生成する汚泥処理工程を備え、前記脱離水供給工程では、前記汚泥処理工程から排出される脱離水を前記半回分式生物処理工程に間欠的に供給することが好ましい。
本発明によれば、半回分式生物処理装置にて安定してグラニュールを形成し、連続式生物処理装置へ供給することが可能となる。
本実施形態に係る排水処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態で用いられる半回分式生物処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る排水処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示す排水処理装置1は、連続式生物処理装置10、半回分式生物処理装置12、固液分離装置14、汚泥処理システム16を備えている。図1に示す汚泥処理システム16は、汚泥濃縮装置18、汚泥消化装置20、汚泥脱水装置22を備えている。
図1に示す排水処理装置1は、排水流入ライン24a,24b、処理水排出ライン26a,26b、汚泥返送ライン28、汚泥排出ライン30、脱離水供給ライン32、濃縮汚泥排出ライン34、消化汚泥排出ライン36、脱水ケーキ排出ライン38、グラニュール汚泥供給ライン40を備えている。
排水流入ライン24aは連続式生物処理装置10の排水入口に接続されている。排水流入ライン24bの一端は連続式生物処理装置10の排水出口に接続され、他端は固液分離装置14の排水入口に接続されている。処理水排出ライン26aは固液分離装置14の処理水出口に接続されている。汚泥返送ライン28の一端は固液分離装置14の汚泥出口に接続され、他端は排水流入ライン24aに接続されている。汚泥排出ライン30の一端は汚泥返送ライン28に接続され、他端は汚泥濃縮装置18の汚泥入口に接続されている。脱離水供給ライン32の一端は半回分式生物処理装置12の脱離水入口に接続され、他端は汚泥濃縮装置18、汚泥消化装置20及び汚泥脱水装置22の各脱離水出口に接続されている。濃縮汚泥排出ライン34の一端は汚泥濃縮装置18の汚泥出口に接続され、他端は汚泥消化装置20の汚泥入口に接続されている。消化汚泥排出ライン36の一端は汚泥消化装置20の汚泥出口に接続され、他端は汚泥脱水装置22の汚泥入口に接続されている。脱水ケーキ排出ライン38は汚泥脱水装置22の汚泥出口に接続されている。生物汚泥供給ライン40の一端は半回分式生物処理装置12の汚泥出口に接続され、他端は汚泥返送ライン28に接続されている。処理水排出ライン26bの一端は半回分式生物処理装置12の処理水出口に接続され、他端は処理水排出ライン26aに接続されている。
図2は、本実施形態で用いられる半回分式生物処理装置の構成の一例を示す模式図である。図2に示す半回分式生物処理装置12では、後述するように、(1)脱離水の流入、(2)有機物、リン、窒素等の処理対象物質の生物処理、(3)生物汚泥の沈降、(4)処理水の排出といった4つの工程を繰り返すことでグラニュールが形成される。図2に示す半回分式生物処理装置12は好気性反応槽42を備えており、好気性反応槽42内及びその周囲に脱離水流入ポンプ44、処理水側電磁弁46、撹拌装置48、エアポンプ50、散気装置52、汚泥排出ポンプ54等が配置されている。
本実施形態では、脱離水供給ライン32及び脱離水供給ライン32に設置されている脱離水流入ポンプ44が、脱離水を半回分式生物処理装置12に間欠的に供給する脱離水供給装置として機能する。本実施形態では、脱離水流入ポンプ44の稼働・停止により、脱離水の間欠的供給は行われるが、例えば、脱離水供給ライン32に電磁バルブ等を設置して、バルブの開閉により行っても良い。なお、脱離水は、後述するように余剰汚泥を濃縮、消化、又は脱水することにより得られる水である。なお、本実施形態では脱離水を得るための汚泥処理工程に導入される余剰汚泥は、連続式生物処理装置から排出される汚泥を対象としているが、これに限定されることはなく、例えば、連続式生物処理装置の前段にあらかじめ排水中の固形物を除去する固液分離装置が設置され、前段の固液分離装置から余剰汚泥が排出される場合(いわゆる生汚泥が排出される場合)、前記生汚泥を前記汚泥処理システムに導入する余剰汚泥に混合してもいい。
本実施形態では、グラニュール汚泥供給ライン40及びグラニュール汚泥供給ライン40に設置されている汚泥排出ポンプ54が、グラニュール汚泥を連続式生物処理装置10に供給する生物汚泥供給装置として機能する。なお、適宜生物汚泥供給ライン40にバルブ等を設置してもよい。
散気装置52はエアポンプ50に接続されており、エアポンプ50から供給される空気が散気装置52を通して槽内に供給される。また、撹拌装置48は槽内の液を撹拌するためのものであり、例えばモータ、撹拌翼、モータと撹拌翼を接続するシャフト等により構成される。
本実施形態の連続式生物処理装置10は、処理対象となる排水(以下、原水と称する場合がある)が連続的に槽内に供給され、原水を生物処理する好気性反応槽である。図1に示す連続式生物処理装置10は、不図示であるが、例えば撹拌装置、エアポンプ、エアポンプに接続される散気装置等を備えており、撹拌装置により槽内の液が撹拌され、またエアポンプから供給される空気が散気装置を通して槽内に供給されるように構成されている。
本実施形態の汚泥濃縮装置18は、余剰汚泥の濃縮を行うための装置である。ここで、本実施形態で用いられる汚泥濃縮装置18による余剰汚泥の濃縮とは、余剰汚泥を濃縮し、その後に続く消化や脱水操作を効率的に行うために、その前段で余剰汚泥の含水率を低下させることを目的とするものである。濃縮工程により、連続式生物処理工程から排出される汚泥の含水率を99%以上から96〜98%程度にまで低減することが可能となる。また、余剰汚泥を濃縮する過程では、通常、余剰汚泥が嫌気性消化反応等により余剰汚泥から有機物等が溶出すると考えられる。つまり、余剰汚泥の濃縮により得られる脱離水には、嫌気性消化反応等により溶出した余剰汚泥由来の有機物や窒素やリン等が含まれると考えられる。本実施形態の汚泥濃縮装置18は、公知の濃縮装置を用いることが可能であり、例えば、重力濃縮機、ベルト濃縮機、遠心濃縮機、楕円板濃縮機等が挙げられる。
本実施形態の汚泥消化装置20は、余剰汚泥の消化を行うための装置である。ここで、本実施形態で用いられる汚泥消化装置20による余剰汚泥の消化とは、余剰汚泥を加水分解、および嫌気性微生物(酸生成菌やメタン発酵菌等)の働き等で消化し、余剰汚泥中の有機物の一部をメタン、二酸化炭素といったガス状物質等に変換し、汚泥量を減らす処理のことである。特に消化槽を2段にし、一次タンクで生物反応を行い、二次タンクで固液分離を行う方式の場合は、二次タンクから脱離水が排出される。汚泥の消化工程では、未分解有機物のほか、汚泥中の窒素成分が最終産物であるアンモニアが溶出し、また、嫌気状態になることで汚泥から排出されるリンがリン酸の形態で溶出する。つまり消化により得られる脱離水には、消化された余剰汚泥由来の有機物や窒素やリン等が含まれることとなる。本実施形態の汚泥消化装置20は、公知の消化装置を用いることが可能であり、例えば嫌気槽等が挙げられる。また好気性消化方法を利用してもいい。
本実施形態の汚泥脱水装置22は、余剰汚泥の脱水を行うための装置である。ここで、本実施形態で用いられる汚泥脱水装置22による生物汚泥の脱水とは、96〜98%程度の含水率の状態である濃縮汚泥あるいは消化汚泥を、含水率が80%程度に脱水し、液状のものをいわゆるケーキ状に変換することで汚泥容量を低下させる処理のことである。脱水処理過程では、より効率的に脱水処理を行うために凝集剤を添加する場合もある。そして、余剰汚泥の脱水により得られる脱離水には、濃縮および(もしくは)消化工程を経ることで生成した有機物や窒素やリン等が含まれる。また脱水処理過程において、汚泥中微生物の細胞が物理的に破壊されることで有機物や窒素、リンなどの成分が水へと溶出し、脱離水中に含まれることとなる。本実施形態の汚泥脱水装置22は、公知の脱水装置を用いることが可能であり、例えば、スクリュープレス脱水機、ベルトプレス脱水機、遠心脱水機、真空脱水機、フィルタープレス脱水機、多重円板脱水機等が挙げられる。
本実施形態の固液分離装置14は、生物汚泥を含む水から生物汚泥と処理水とに分離するための分離装置である。固液分離装置14は、例えば、沈降分離、加圧浮上、濾過、膜分離等の分離装置が挙げられる。
本実施形態の排水処理装置1の動作の一例について説明する。
本実施形態において処理対象となる排水(原水)は、例えば、食品加工工場排水、化学工場排水、半導体工場排水、機械工場排水、下水、し尿、河川水等の排水が挙げられる。また、排水中には、一般的に生物分解性の有機物等が含まれている。なお、排水中に生物難分解性の有機物が含まれている場合には、予め浮上分離、凝集加圧浮上装置、吸着装置等の物理化学的処理を施し、除去することが望ましい。
まず、処理対象排水は、排水流入ライン24aを通り、連続式生物処理装置10に連続的に供給される。連続式生物処理装置10では、好気条件下で、排水が生物汚泥により生物処理される。連続式生物処理装置10で処理された生物汚泥処理水(生物汚泥を含む処理水)は、排水流入ライン24bを通り、固液分離装置14に供給される。固液分離装置14では、生物汚泥処理水が処理水と生物汚泥とに固液分離される。処理水は処理水排出ライン26aを通り、系外へ排出される。固液分離装置14から排出される生物汚泥の一部は汚泥返送ライン28から排水流入ライン24aを通り、連続式生物処理装置10に供給され、また、固液分離装置14から排出される生物汚泥の一部は、余剰汚泥として汚泥排出ライン30から汚泥処理システム16に供給される。
本実施形態の汚泥処理システム16では、固液分離装置14から排出された生物汚泥が汚泥排出ライン30から汚泥濃縮装置18へと導入され、生物汚泥が濃縮される。汚泥濃縮装置18で濃縮された余剰汚泥(濃縮汚泥)は、濃縮汚泥排出ライン34から汚泥消化装置20へ供給される。汚泥消化装置20では、濃縮汚泥が消化され、汚泥の減容化が図られる。汚泥消化装置20から排出された余剰汚泥(消化汚泥)は、消化汚泥排出ライン36から汚泥脱水装置22へと導入される。汚泥脱水装置22では、消化汚泥が脱水され、低含水率の脱水ケーキが得られる。得られた脱水ケーキは脱水ケーキ排出ライン38から排出される。なお、脱水ケーキは、焼却処分施設等に送られる。
汚泥濃縮装置18、汚泥消化装置20及び汚泥脱水装置22では、各槽内の余剰汚泥から分離した脱離水が生成される。前述したように、これらの脱離水には、嫌気性消化反応により溶出した余剰汚泥等に由来する有機物、窒素、リン等の物質が含まれており、当該物質を含む脱離水が、脱離水供給ライン32から半回分式生物処理装置12に間欠的に導入される。
半回分式生物処理装置12では、前述したように、(1)脱離水の流入、(2)処理対象物質の生物処理、(3)生物汚泥の沈降、(4)処理水の排出の工程が繰り返し行われる。以下、図2に示す半回分式生物処理装置12に基づいて説明する。
<(1)脱離水の流入>
まず、脱離水流入ポンプ44が動作され、半回分式生物処理装置12に前述の脱離水が所定の量になるまで導入される。その間、エアポンプ50および撹拌装置48は停止しており、処理水側電磁弁46は閉となっている。所定の量まで脱離水が導入された後、脱離水流入ポンプ44が停止される。
<(2)処理対象物質の生物処理>
エアポンプ50が動作され、散気装置52から空気が導入されて、半回分式生物処理装置12内に空気の供給が開始されると共に、撹拌装置48が稼働され、半回分式生物処理装置12内の脱離水が撹拌されることで、脱離水の生物処理が開始される。そして、所定時間経過後、エアポンプ50の動作が停止されることで空気の供給が停止され、また、撹拌装置48が停止されることで、生物処理が停止される。
<(3)生物汚泥の沈降>
撹拌、及び空気の供給を停止して、半回分式生物処理装置12内の生物汚泥を所定時間沈降させる。これにより、半回分式生物処理装置12内で、生物汚泥と処理水とに分離される。
<(4)処理水の排出>
処理水側電磁弁46が開放されることで、半回分式生物処理装置12内の処理水が処理水排出ライン26bから排出される。所定時間経過後、処理水側電磁弁46が閉じられる。
以上の(1)〜(4)の工程を繰り返すことで、半回分式生物処理装置12内でグラニュールが形成される。そして、汚泥排出ポンプ54を稼働させ、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールが、グラニュール汚泥供給ライン40から連続式生物処理装置10に供給される。なお、半回分式生物処理装置12からのグラニュールの引き抜きは、(3)生物汚泥の沈降工程で行ってもよいし、(2)処理対象物質の生物処理工程で行ってもよいし、(4)処理水の排出工程で行ってもよい。ここで、半回分式生物処理装置12で形成されるグラニュールとは、自己造粒が進んだ汚泥のことであり、例えば汚泥の平均粒径が0.2mm以上、もしくは沈降性指標であるSVI5が80mL/g以下の生物汚泥である。
また、本実施形態では、グラニュールが形成されたか否かは、例えば汚泥の沈降性指標であるSVIを測定することにより判断される。具体的には、定期的に半回分式処理装置12内の汚泥の沈降性試験によりSVI値を測定し、5分沈降後の体積割合から算出されるSVI5の値が所定値以下(例えば80mL/g以下)となった段階で、グラニュールが形成されたと判断することが可能である。もしくは、半回分式処理装置12内の汚泥の粒径分布を測定し、その平均粒径が所定値以上(例えば0.2mm以上)となった段階で、グラニュールが形成されたと判断することが可能である(なお、SVI値が低いほど、平均粒径が大きいほど良好なグラニュール汚泥であると判断可能である)。その後、汚泥排出ポンプ54を稼働させ、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールをグラニュール汚泥供給ライン40から連続式生物処理装置10に供給される。また、例えば、上記(1)〜(4)の工程を何サイクル繰り返せば、グラニュールが形成されるのかを予備実験で予め確認しておいてもよい。すなわち、実際の処理工程において、予備実験で確認したサイクル数まで上記(1)〜(4)の工程を繰り返した段階で、グラニュールが形成されたと判断し、その後、汚泥排出ポンプ54を稼働させ、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールをグラニュール汚泥供給ライン40から連続式生物処理装置10に供給してもよい。
一般的に、処理対象物質である有機物、窒素、リン濃度が高い状態(流入工程の直後、飽食状態)と、これらの濃度が低い状態(生物処理工程の終盤、飢餓状態)を生物汚泥が繰り返し経験することによって、生物汚泥のグラニュール化が進行すると考えられている。すなわち、安定したグラニュール形成には、半回分式生物処理装置12では、生物処理を開始するまでに、処理対象物質である有機物、窒素又はリンを(一定量以上)安定して供給することが重要となる。本実施形態の汚泥処理システム16から排出される脱離水には、前述したように、嫌気性消化反応により溶出した余剰汚泥由来の有機物、窒素、リン等が含まれるので、半回分式生物処理装置12には、一定量以上の有機物、窒素、リン等を供給することが可能となる。本実施形態の汚泥処理システム16では、運転条件や処理方式にもよるが、例えば、BOD濃度で200〜2000mgBOD/L、全窒素濃度で200〜2000mgN/L程度、リン濃度で20〜200mgP/L程度の脱離水を排出することが可能である。
ところで、連続式生物処理装置10に供給される原水にも有機物等が含有しているため、原水を半回分式生物処理装置12に供給してグラニュールを形成することも考えられる。しかし、原水のみを用いる場合、有機物や窒素やリン等の濃度変動が起こり易いため、一定量以上の上記物質を半回分式生物処理装置12に常に供給することができず、また、原水の出所によっては、有機物、窒素又はリン等の濃度が著しく低いため、一定量以上の上記物質を半回分式生物処理装置12に安定して供給することが困難となる。したがって、汚泥処理システム16から排出される脱離水を半回分式生物処理装置12に供給した方が、原水のみを半回分式生物処理装置12に供給した場合と比較して、有機物、窒素又はリンを(一定量以上)安定して供給することができるため、安定したグラニュール形成が可能となる。言い換えれば、汚泥処理システム16から排出される脱離水を半回分式生物処理装置12に供給することで、連続式生物処理装置10に流入する排水(原水)中の有機物、窒素、リンの濃度や、それらの濃度変動に関わらず、半回分式生物処理装置12に有機物、窒素、リン等を安定的に供給することができるため、安定したグラニュール形成が可能となる。
また、半回分式生物処理装置12に供給される脱離水のBOD濃度や窒素濃度やリン濃度が高すぎると(例えば、BOD濃度で1000mgBOD/L以上、窒素濃度で1000mgBOD/L以上、又はリン濃度で100mgP/L以上)、半回分式生物処理装置12で十分に生物処理が行われない場合があるため、連続式生物処理装置10から排出される生物汚泥処理水を半回分式生物処理装置12に供給する汚泥処理水供給ラインを設けることが好ましい。これにより、半回分式生物処理装置12に供給される脱離水を適宜希釈することが可能となる。汚泥処理水供給ラインは図示しないが、例えば、汚泥処理水供給ラインの一端が排水流入ライン24bの一端に接続され、他端が半回分式生物処理槽又は脱離水供給ライン32に接続される。
半回分式生物処理装置12に供給される脱離水の有機物濃度は、安定してグラニュールを形成する点で、連続式生物処理装置10に供給される排水(原水)の有機物濃度よりも高い濃度であることが好ましく、例えば、BOD濃度で100mgBOD/L以上であることが好ましく、200mgBOD/L以上であることがより好ましい。また、半回分式生物処理装置12に供給される脱離水の窒素濃度は、安定してグラニュールを形成する点で、連続式生物処理装置10に供給される排水(原水)の窒素濃度よりも高い濃度であることが好ましく、例えば、TN濃度(全窒素濃度)で20mgN/L以上であることが好ましく、40mgN/L以上であることがより好ましい。また、半回分式生物処理装置12に供給される脱離水のリン濃度は、安定してグラニュールを形成する点で、連続式生物処理装置10に供給される排水(原水)のリン濃度よりも高い濃度であることが好ましく、例えば、5mgP/L以上であることが好ましく、10mgP/L以上であることがより好ましい。
以下に、本実施形態の変形例等について説明する。
図1に示す排水処理装置1では、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールは、汚泥返送ライン28を通して連続式生物処理装置10に供給されているが、グラニュールが連続式生物処理装置10に供給されれば、上記形態に限定されるものではない。例えば、グラニュール汚泥供給ライン40を直接連続式生物処理装置10に接続して、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールを連続式生物処理装置10に供給してもよいし、生物汚泥供給ライン40を固液分離装置14に接続して、半回分式生物処理装置12で形成されたグラニュールを固液分離装置14に供給し、固形分離装置から汚泥返送ライン28を通して連続式生物処理装置10に供給してもよい。
図1に示す排水処理装置1では、半回分式生物処理装置12から排出された処理水は、処理水排出ライン26を通して系外へ排出されているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、半回分式生物処理装置12から排出された処理水を連続式生物処理装置10に供給してもよいし、固液分離装置14に供給してもよい。
図1に示す半回分式生物処理装置12では、好気条件で生物処理を行う形態を例に説明したが、生物処理は嫌気又は無酸素条件のみ、好気条件のみ、嫌気又は無酸素−好気交互運転等、特に制限されるものではない。しかし、好気条件を含むことで、生物汚泥の増殖速度が高くなるため、グラニュール形成速度の点から、好気条件を含むことが望ましい。また、グラニュール形成においては、沈降時間の管理と1バッチあたりの排水流入率を適切にコントロールすることが望ましい。攪拌(曝気による攪拌を含む)を停止して汚泥を沈降させる沈降時間は水面から汚泥排出部までの距離と汚泥の沈降速度とから計算され、例えば、4分/mから15分/mの間で設定されることが好ましく、5分/mから10分/mの間で設定されることがより好ましい。また、排水流入率(反応時有効容積に対する流入水の割合)は、例えば20%以上80%以下の範囲であることが好ましく、40%以上60%以下の範囲であることがより好ましい。処理対象物質である有機物濃度が非常に高い状態(流入工程の直後、飽食状態)と有機物濃度が非常に低い状態(生物処理工程の終盤、飢餓状態)を汚泥が繰り返し経験することによって、汚泥のグラニュール化が進行すると考えられているため、グラニュールを形成する観点では排水流入率は出来るだけ高くとった方が良いが、その一方で、排水流入率を高くすればする程、流入ポンプの容量が大きくなりコスト高となる。そのため、グラニュール形成及びコスト削減の点で、排水流入率は40%以上60%以下の範囲が好ましい。
半回分式生物処理装置12は、例えば槽内の汚泥濃度が2000〜20000mg/Lの範囲で運転されることが望ましい。所定濃度よりも汚泥濃度が増加した場合には槽内より生物汚泥を引き抜くことが望ましい。また、生物汚泥の健全性(沈降性、活性等)を維持するためには、適切な汚泥負荷に保つことが望ましく、好ましくは0.05〜0.60kgBOD/MLSS/dayの範囲、より好ましくは0.1〜0.5kgBOD/MLSS/dayの範囲に保たれるように、槽内から生物汚泥を引き抜くことが望ましい。
半回分式生物処理装置12内のpHは、一般的な生物処理に適する6〜9の範囲に調整することが好ましく、6.5〜7.5の範囲に調整することがより好ましい。pH値が前記範囲外となる場合は酸、アルカリを利用してpH調整を実施することが好ましい。半回分式生物処理装置12においてpH調整を実施する場合、pH値を適切に測定する点で、半回分式生物処理装置12が撹拌されていない状態より、撹拌されている状態でpH調整を実施することが望ましい。半回分式生物処理装置12内の溶存酸素(DO)は、一般的な生物処理に適する0.5mg/L以上とすることが好ましく、1mg/L以上とすることがより好ましい。
半回分式生物処理装置12は、脱離水の流入と処理水の排出を同時に行う装置も含まれる。すなわち、(1)脱離水の流入/処理水の排出、(2)処理対象物質の生物処理、(3)生物汚泥の沈降といった3つの工程を繰り返す装置も本実施形態の半回分式生物処理装置12である。
図1に示す連続式生物処理装置10では、有機物等を処理対象とした標準活性汚泥法により生物処理を行う形態を例説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、A2O(Anaerobic−Anoxic Process)やAO(Anaerobic−Oxic Process)等の栄養塩除去型システム(無酸素処理槽や嫌気処理槽を設置するシステム)、オキシデーションディッチ法、ステップ流入型多段活性汚泥法等のシステムにより生物処理を行う装置であってもよい。また、ポリウレタン、プラスチック、樹脂等の担体の存在下で、生物処理を行う装置であってもよい。
連続式生物処理装置10は、例えば槽内の汚泥濃度が2000〜20000mg/Lの範囲で運転されることが望ましい。また、生物汚泥の健全性(沈降性、活性等)を維持するために、汚泥負荷は、0.05〜0.6kgBOD/MLSS/dayの範囲にすることが好ましく、0.1〜0.5kgBOD/MLSS/dayの範囲にすることがより好ましい。
連続式生物処理装置10内のpHは、一般的な生物処理に適する6〜9の範囲に調整することが好ましく、6.5〜7.5の範囲に調整することがより好ましい。また、連続式生物処理装置10内の溶存酸素(DO)は、一般的な生物処理に適する0.5mg/L以上とすることが好ましく、1mg/L以上とすることがより好ましい。
図1に示す汚泥処理システム16は、生物汚泥を濃縮する汚泥濃縮装置18、生物汚泥を消化する汚泥消化装置20、及び生物汚泥を脱水する汚泥脱水装置22を備えているが、必ずしもこの形態に制限されるものではなく、汚泥濃縮装置18、汚泥消化装置20、汚泥脱水装置22のうち少なくともいずれか一つを備えるものであればよい。そして、本実施形態では、汚泥濃縮装置18から得られる脱離水、汚泥消化装置20から得られる脱離水、汚泥脱水装置22から得られる脱離水のうち少なくともいずれか1つの脱離水を脱離水供給ライン32から半回分式生物処理装置12に供給すればよいが、より有機物濃度が高い脱離水を半回分式生物処理装置12へと導入するという観点では、汚泥処理システムには汚泥消化装置20および汚泥脱水装置22を含むことが好ましい。これにより、汚泥消化装置20で溶出し高濃度に有機物、窒素、リンが含有した脱離水を安定して供給することが可能となる。
本実施形態で用いられる汚泥濃縮装置18では、装置の運転条件等にもよるが、例えば生物汚泥の固形物濃度を2〜4%に濃縮することが可能であり、生物汚泥の含水率を96〜98%にすることが可能である。また、本実施形態で用いられる汚泥濃縮装置18では、装置の運転条件等にもよるが、例えば、脱離水中のBOD濃度を200mgBOD/L以上、全窒素濃度を200mgN/L以上、リン濃度を10mgP/L以上にすることが可能である。
本実施形態で用いられる汚泥消化装置20では、装置の運転条件等にもよるが、例えば、余剰汚泥量を処理前の60%程度に減量することが可能である。また、本実施形態で用いられる汚泥消化装置20では、装置の運転条件等にもよるが、例えば、脱離水中のBOD濃度を200mgBOD/L以上、全窒素濃度を200mgN/L以上、リン濃度を10mgP/L以上にすることが可能である。
本実施形態で用いられる汚泥脱水装置22では、装置の運転条件等にもよるが、例えば、生物汚泥(脱水ケーキ)の含水率を75〜85%の範囲に脱水することが可能である。
図1に示す排水処理装置1では、固液分離装置14を備える形態を例に説明したが、固液分離装置14を必ずしも備える必要はない。しかし、排水処理装置1は、グラニュールを循環させて、排水の処理効率を向上させる等の点で、連続式生物処理装置10から排出される生物汚泥処理水から生物汚泥を分離する固液分離装置14と、固液分離装置14から排出される生物汚泥を連続式生物処理装置10に返送する汚泥返送ライン28を備えることが好ましい。なお、固液分離装置14を設置しない場合、例えば、連続式生物処理装置10から排出される生物汚泥処理水をそのまま系外へ排出してもよいし、当該生物汚泥処理水を生物汚泥として汚泥処理システム16に供給して分離水を得てもよいし、前述したように、脱離水を希釈する等の目的で、当該生物汚泥処理水を半回分式生物処理装置12に間欠的に供給してもよい。
また、本実施形態の排水処理装置1では、連続式生物処理装置10の前段に固液分離装置14を設置してもよい。すなわち、処理対象となる排水(原水)が、連続式生物処理装置10に導入される前段で、固液分離装置14により、原水から生物汚泥と水(排水)に分離される。連続式生物処理装置10の前段に固液分離装置14が設置される場合、前段の固液分離装置14で分離された生物汚泥を汚泥処理システム16に供給して脱離水を得ることが望ましいが、前段の固液分離装置14で分離された生物汚泥を汚泥処理システム16に供給しない場合には、連続式生物処理装置10から排出される生物汚泥処理水を生物汚泥として汚泥処理システム16に供給して脱離水を得ても良い。なお、前段の固液分離装置14で分離された排水は連続式生物処理装置10等に導入される。
また、図1に示す排水処理装置1では、汚泥処理システム16を備える形態を例に説明したが、半回分式生物処理装置12に供給する脱離水を別の排水処理装置に設置された汚泥処理システムから確保することができれば、本実施形態の排水処理装置1に、汚泥処理システム16を設置する必要は必ずしもない。しかし、排水処理装置1から発生する余剰の生物汚泥を処理することができる点、半回分式生物処理装置12に脱離水を安定して供給することができる点等から、汚泥処理システム16を設け、当該汚泥処理システム16から得られる脱離水を半回分式生物処理装置12に供給することが好ましい。なお、本実施形態の排水処理装置1が汚泥処理システム16を備えていない場合には、例えば、他の排水処理装置に設置された汚泥処理システムと本実施形態の半回分式生物処理装置12との間に脱離水供給ライン32を設置して、他の排水処理装置に設置された汚泥処理システムから得られた脱離水を半回分式生物処理装置12に供給すればよい。また、脱離水の間欠供給は、前述の通り、脱離水供給ライン32に設けた脱離水流入ポンプ44等により行われる。
図3は、本実施形態に係る排水処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。図3の排水処理装置2において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示す排水処理装置2は、連続式生物処理装置10に流入する排水(原水)の一部を半回分式生物処理装置12に供給する排水流入ライン24cを備えている。排水流入ライン24cの一端は排水流入ライン24aに接続され、他端は、脱離水供給ライン32に接続されている。
図3に示す排水処理装置2では、排水流入ライン24aを通る原水の一部が排水流入ライン24cを通り、脱離水供給ライン32を流れる脱離水に混合され、当該混合液が半回分式生物処理装置12に間欠的に供給される。このように、原水の一部を半回分式生物処理装置12に供給することで、脱離水中の有機物、窒素、リン濃度を調整することが可能となり、半回分式生物処理装置12においてより安定したグラニュール形成が可能となる。また、安定したグラニュール形成により、連続式生物処理装置10にグラニュールを安定して供給することが可能となるため、排水の処理速度の高速化も可能となる。
1,2 排水処理装置、10 連続式生物処理装置、12 半回分式生物処理装置、14 固液分離装置、16 汚泥処理システム、18 汚泥濃縮装置、20 汚泥消化装置、22 汚泥脱水装置、24a,24b,24c 排水流入ライン、26a,26b 処理水排出ライン、28 汚泥返送ライン、30 汚泥排出ライン、32 脱離水供給ライン、34 濃縮汚泥排出ライン、36 消化汚泥排出ライン、38 脱水ケーキ排出ライン、40 グラニュール汚泥供給ライン、42 好気性反応槽、44 脱離水流入ポンプ、46 処理水側電磁弁、48 撹拌装置、50 エアポンプ、52 散気装置、54 汚泥排出ポンプ。

Claims (10)

  1. 連続的に流入する排水を生物処理する連続式生物処理装置と、
    余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理から得られる脱離水を間欠的に導入して生物処理を行い、グラニュールを形成する半回分式生物処理装置と、
    前記脱離水を前記半回分式生物処理装置に間欠的に供給する脱離水供給手段と、
    前記半回分式生物処理装置から排出されるグラニュールを前記連続式生物処理装置に供給するグラニュール汚泥供給手段と、を備えることを特徴とする排水処理装置。
  2. 前記連続式生物処理装置に流入する前記排水の一部を前記半回分式生物処理装置に供給する排水供給手段を備えることを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
  3. 前記連続式生物処理装置から排出される処理水を前記半回分式生物処理装置に供給する処理水供給手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の排水処理装置。
  4. 前記連続式生物処理装置から排出される処理水から生物汚泥を分離する固液分離装置と、
    前記固液分離装置から排出される生物汚泥を前記連続式生物処理装置に返送する生物汚泥返送手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  5. 余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理を行い、脱離水を生成する汚泥処理システムを備え、
    前記脱離水供給手段は、前記汚泥処理システムから排出される脱離水を前記半回分式生物処理装置に間欠的に供給することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水処理装置。
  6. 連続的に流入する排水を生物処理する連続式生物処理工程と、
    余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理から得られる脱離水を間欠的に導入して生物処理を行い、グラニュールを形成する半回分式生物処理工程と、
    前記脱離水を前記半回分式生物処理工程に間欠的に供給する脱離水供給工程と、
    前記半回分式生物処理工程から排出されるグラニュールを前記連続式生物処理工程に供給するグラニュール汚泥供給工程と、を備えることを特徴とする排水処理方法。
  7. 前記連続式生物処理工程に流入する前記排水の一部を前記半回分式生物処理工程に供給する排水供給工程を備えることを特徴とする請求項6記載の排水処理方法。
  8. 前記連続式生物処理工程から排出される処理水を前記半回分式生物処理工程に供給する処理水供給工程を備えることを特徴とする請求項6又は7記載の排水処理方法。
  9. 前記連続式生物処理工程から排出される処理水から生物汚泥を分離する固液分離工程と、
    前記固液分離工程から排出される生物汚泥を前記連続式生物処理工程に返送する生物汚泥返送工程と、を備えることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  10. 余剰汚泥の濃縮、消化及び脱水のうち少なくともいずれか1つの処理を行い、脱離水を生成する汚泥処理工程を備え、
    前記脱離水供給工程では、前記汚泥処理工程から排出される脱離水を前記半回分式生物処理工程に間欠的に供給することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の排水処理方法。
JP2014229025A 2014-11-11 2014-11-11 排水処理装置及び排水処理方法 Active JP6437794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229025A JP6437794B2 (ja) 2014-11-11 2014-11-11 排水処理装置及び排水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229025A JP6437794B2 (ja) 2014-11-11 2014-11-11 排水処理装置及び排水処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016087595A true JP2016087595A (ja) 2016-05-23
JP6437794B2 JP6437794B2 (ja) 2018-12-12

Family

ID=56016731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014229025A Active JP6437794B2 (ja) 2014-11-11 2014-11-11 排水処理装置及び排水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6437794B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030085A (ja) * 2016-08-24 2018-03-01 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
JP2019025430A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 株式会社神鋼環境ソリューション 消化汚泥脱離液の処理方法、その処理装置並びに排水処理方法及び排水処理装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136367A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 生物学的排水処理装置及び生物学的排水処理方法
JP2008284427A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd 排水処理装置及び排水処理方法
JP2012239929A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Swing Corp 有機性廃水の嫌気性処理方法及び装置
JP2014124625A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法
JP2014136188A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136367A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 生物学的排水処理装置及び生物学的排水処理方法
JP2008284427A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd 排水処理装置及び排水処理方法
JP2012239929A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Swing Corp 有機性廃水の嫌気性処理方法及び装置
JP2014124625A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法
JP2014136188A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030085A (ja) * 2016-08-24 2018-03-01 オルガノ株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
JP2019025430A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 株式会社神鋼環境ソリューション 消化汚泥脱離液の処理方法、その処理装置並びに排水処理方法及び排水処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6437794B2 (ja) 2018-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11001517B2 (en) Bioreactor for treating sewage and sewage treatment system comprising the same
CA3007903C (en) Recovery of phosphorus compounds from wastewater
CN101970360B (zh) 废弃活性污泥磷和镁脱除方法和鸟粪石生产系统
JP5963668B2 (ja) 排水処理方法
CN103232137B (zh) 造纸废水处理系统及处理工艺
CN104671613B (zh) 一种垃圾填埋场渗滤液的处理工艺
JP6909878B2 (ja) 有機物の処理方法及び処理装置
JPH1190483A (ja) 排水処理方法および排水処理装置
JP2016511693A (ja) 廃水処理プロセス及びシステム
JP5862597B2 (ja) 有機性排水の生物処理方法および装置
JP6474301B2 (ja) 脱水処理方法、排水処理方法及び排水処理装置
WO2018237151A1 (en) SYSTEM AND METHOD FOR CONTINUOUS TREATMENT OF ORGANIC WASTE WITH RECIRCULATION OF UNDIGERATED SOLID MATERIALS
Sheldon et al. Treatment of paper mill effluent using an anaerobic/aerobic hybrid side-stream membrane bioreactor
JP6437794B2 (ja) 排水処理装置及び排水処理方法
CN105461170A (zh) 一种采用sbr工艺处理甲醇废水的装置
JP4376539B2 (ja) 有機性廃水又は汚泥の処理方法及び処理装置
CN109354339B (zh) 一种污泥厌氧消化液与高浓度垃圾渗滤液协同处理的方法及系统
CN103896444A (zh) 一种褐煤提质废水的处理工艺和处理系统
JP6633943B2 (ja) 汚泥処理システムおよび汚泥処理方法
WO2016056367A1 (ja) 排水処理方法及び排水処理装置
KR20190134583A (ko) 하수 처리용 생물반응조 및 이를 포함하는 하수 처리 시스템
KR101880619B1 (ko) 음식물처리시설에서 발생하는 폐수 처리방법 및 시스템
KR102131735B1 (ko) 하수 처리용 컴팩트형 포기조 및 이를 포함하는 하수 처리 시스템
JP2016077931A (ja) 排水処理方法及び排水処理装置
KR20190142521A (ko) 젖소분뇨 처리장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6437794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250